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	1992 年ミャンマーより来日。2007 年、都立職業訓練校入学準備のために学習支援室通学を開始。2010 年3 月に卒業し、正社員として日本の会社に就職。現在も1 人息子のサム君と学習支援室に通学している。2008 年日本語能力試験1 級合格。 MA LIA MANG CING KHAI（チンカイ）チンカイ：皆さん、こんにちは。私は、ビルマ出身、チン民族のマーリァマンチンカイと申します。92 年に来日し、難民として日本に来ました。日本で結婚して、夫は強制送還されまして、2004 年に子供を生みました。 2007 年、日本政府から特別在留資格をいただいています。
	私は高校卒業して、日本に来たので、学校で勉強したいという気持ちがずっとありました。環境が整っていないため、日本語の勉強も、日本語学校に行って勉強することができませんでした。しかし、在留特別許可をいただいた後に、今後親子二人で日本で定住するためになにか技術を身につけなければならないと思って、自分で色々調べました。そこで、出会ったのは東京都の職業訓練学校です。そこの学校を受けようと思いました。しかし、日本人向けの学校なので、私にとって受験をすることがとても難しい。国語と算数と面接という壁が私に待っていました。そこで、私は以前からお世話になっているさぽうと２１をお訪ねして、受験の勉強をしたいということをきっかけに、さぽうとで勉強することになりました。
	矢崎：受験の結果はどうでしたか？チンカイ：受験の結果、無事入学することができました。私は小さい頃からものづくりが好きで、エンジニアになりたいと思っているのですが、お陰さまでその技術を日本で身に着けることができて、今、日本の会社に就職して、機械の設計の仕事をしています。矢崎：最初の目標はもう達成されたと思うのですが、学校に入学するという目標、でも今もずっとさぽうと２１に勉強に通っていらっしゃいますよね。チンカイ：そうですね。一つの目標は達成して、それから日本語能力試験1 級というのも、さぽうと２１で学びながら合格することができました。しかし、日本社会に出た私にはいろいろな課題が待っていて、今は日本語だけでは
	19 なくパソコンの勉強もしています。日本の会社で働くのにパソコンができないとほんとに仕事ができないので、パソコンの勉強を続けています。矢崎：どうですか、エクセルの関数とかは。チンカイ：う～ん、そうですね、年のせいなのか（笑）エクセルの関数とかはなかなか覚えられなくて、先生と二人で苦しんでいます。矢崎：先生も苦労してらっしゃるんですね。
	チンカイ：はい（笑）矢崎：ありがとうございます。そうすると、また新しい目標ができて、勉強を続けていらっしゃる、ということですね。チンカイ：はい。矢崎：先ほどの発表にもありましたけれども、やはり皆さん大人の方は今、さぽうとで日本語の勉強、それからパソコンの勉強もしている方がとても多いですけれど、日本語を勉強するということは長く日本にいらっしゃる方々にとってやはり大きな課題で
	を勉強するということは、長く日本にいらっしゃる方々にとってやはり大きな課題で、どうしてもできるようになりたいものなんでしょうかね。では、チンカイさん、答えたそうな顔をしていらっしゃるのでどうぞ。チンカイ：（笑）そうですね、日本語を勉強するというのは日本に定住していく上で、どこの国もそうだと思いますが、その国の言葉をまず覚えなければ何も始まらないと思います。自分がこうやって自分の意思を続けられるというのもまず日本語ができないと続けられないかと思います。みんなとコミュニケーションがとれない、情報がまったくわからない、テレビを見ていてもまわりが笑って、自分一人だけむっとしているのも、すごく嫌な気持ちになります。なので、まず第一に、生活できるために日本語を身につけなければならないと思います。
	矢崎：分かりました。セシリアさんは日本語の勉強をして、ずいぶん生活そのものは変わりましたか？セシリア：やはり私が日本語を勉強してからいろいろな将来の準備ができたと思います。私は１３年間ハウスキーパーだったのですが、ちょっと身体がダメになって、リウマチになってしまって、そのままでは労働の仕事は続けられないなと思って、日本語の勉強をしないといけないと思ったんです。自分の夢は通訳になりたいということでしたから、できるだけ早く日本語を覚えて、また、私には二人子供がいるのですが、その時は短大に行かせたかったのですが、自分がどういう風に力になれるかも自分で勉強しないといけないと思って、子供たちの良いモデルになりたかったんですよね。子供たちに。
	20 矢崎：二人お子さんがいらっしゃるんですよね。その子供たちの良いモデルに自分がならなければならない、と。セシリア：はい。矢崎：なりましたよね。セシリア：今は二人の子供も短大を卒業しました。皆さんのお陰で。
	矢崎：ありがとうございます。言葉のことだと、越路さんも小学校６年生で日本に来た時に、やはりぜんぜん日本語がわからなくて、どうでしたか？その当時。越路：私の場合は小さかったので、すぐに友達の輪とかに入ろうと思えば入れるんですけども、親を見ると、親はもっと大変だったと思います。例えば、先生との連絡帳みたいなのを書かなければならないことがあって、みんな持って行くんですけど、結局、親が書けないということがあって、それを友達と比べられたり、学校で遠足とか行くと、パンフレットをもらえるんですが、読めないので、何を持って行ったらいいのかとかわからなくて親はすごく苦労して大変だったと思
	何を持って行ったらいいのかとかわからなくて、親はすごく苦労して大変だったと思います。矢崎：今、親御さんは日本語はどうですか？越路：はい、多少はできるんですけれども。昔よりは良くなっています。矢崎：はい、分かりました。ありがとうございます。そうすると皆さんやはり、言葉というのは日本で定住していくという時にとても大きな乗り越えなければならない壁と思っていらっしゃるのではないかと思いますが、９月の末に第三国定住という新しいプログラムがスタートして、日本にもタイの難民キャンプからミャンマーの方々が新しく日本に定住するためにいらっしゃいましたよね。この長く定住ということをすでに考えて日々生活していらっしゃる、特にお三方の女性から伺いたいのですが言葉ができればそれで定住というのはうまくいくと
	の女性から伺いたいのですが、言葉ができればそれで定住というのは、うまくいくというものなのでしょうか。では越路さん、越路：親を見て思っているのが、多分大人の方というのは自分の国の文化というのが自然に身体に染み付いていて、新しい所に入ると、すぐに慣れないという部分があると思うんですが。国で当たり前にできることができなくなって、それが劣等感につながって、それが、私が日本に来たのは20 年前だったのですが、その当時海外に出て行く日本人も少なかったので、普通のことができないのはバカだ、と思われていたこともいっぱいあったんですけれど、そういったプライドなどをあまり見せ付けないで抑えて、住まわせてくれてありがとう、ということをもうちょっとアピールして、最初だけ苦労して、そのあと言葉と日本の文化を身に着けていけば、なんとかやっていけると思います。
	21 矢崎：そうすると、親御さんを見ていて、やはりプライドというのが時には日本の生活になじむために反対にそれが大変にしていた、ということでしょうかね。でもプライドを捨てろ、ということでもないんですよね。越路：そうではなくて、ベトナムの事情がわかっている方だと分かると思うんですけど、私の親はもともと軍隊に入っていて、その戦争で国にいられなくて日本に来たんですけど、その軍隊の上の方に立っている人なので、あまり下の人にお願いすることが慣れなくて、そうするとこっちで言葉が出来なくて、自分の思うようにことがならなく
	て人に頭を下げないといけないことがいっぱいあって、それを見ていて辛そうだなと思うんですけど、まあ仕方ないというか・・・。矢崎：まあ娘としてはその辺をもうちょっと、（プライドを）捨てろとは言わないけれども・・・。越路：そうそう、もうちょっと抑えてくれればと思います。矢崎：はい、わかりました。今その意識の問題だと思いますけれども、少し自分の持っているプライドも抑えつつ日本の文化に触れていくことが大事じゃないかというご発
	いるプライドも抑えつつ、日本の文化に触れていくことが大事じゃないかというご発言だったと思いますが、セシリアさんどうですか？日本で、長く住んでいくために、言葉以外でどんなことを身に付けたら上手くやっていけるという気がしますか？セシリア：やはりみな、今までの経験がみな一杯あると思いますので、やっぱり周りとか環境の関係もあると思い、すごく大きな影響があると思いますが、私の場合は、やっぱり国際結婚で日本に来たんで、やはりそういう生活がすごく色々な不安があるので、日本語の勉強で喧嘩の準備というか、やっぱり夫婦で喧嘩がいっぱいあるじゃないですか、で、やっぱり喧嘩しながら辞書を開いて、なんか自分で何が言いたいとかも分からなくなったんですね。矢崎：結婚じゃなくて喧嘩ですよね？（笑）セシリア：そうですねやっぱりコミュニケーションが通じないからと思ってやっぱり言
	セシリア：そうですね、やっぱりコミュニケションが通じないからと思って、やっぱり言葉だけじゃなくて心の準備もしないといけないと思うんですよね。やっぱり日本に行っても、みんな外国人がいろいろ苦労していると思いますので、やっぱり戦いだと思いますよね。戦いというのは一人の戦いじゃなくて、自分のやっぱりみんなもっと理解できるようにそういう戦いですね。喧嘩じゃなくて。もちろんそういう為に日本に来るんじゃないから。やっぱり子どもがいるから、できるだけ幸せな生活をさせてあげたいです。矢崎：そうするとより良い生活というか、快適な生活をしていく為にもセシリアさんにとっても毎日が自分との戦いだったし、心の準備を毎日毎日していった。そんな感じですかね？セシリア：そうですね。
	22 矢崎：強くなりましたか？セシリア：前、すごい泣き虫だったんですね。もう本当に20 年間やっぱり色々経験して、ここまで来て、すごく自分の今までが変わったと思います。矢崎：はい、ありがとうございます。チンカイさんどうですか？今、越路さんやセシリアさんからもお話ありましたけれども、日本で定住していくために、日本語以外に何を身に付けていったら、生活が少しでもいい気持ちで送れるんだろう。そのあたりで何
	かお考えがあれば教えてください。チンカイ：日本語を学ぶのも、とても大事だと思いますが、日本という社会で日本人にとって当たり前のこと、私たちにとってはちょっと、当たり前じゃない、言われないと分からないようなマナーっていうんですか？そういう本には書かれていない、法律でもない、そういうものも身に付けないと日本で生活していくのが難しいんじゃないかと思います。それは私は数年間日本に住んでいて自分で身につけて、覚えてきたことなんですけれども、今回、第三国定住の人たちって言うのは６ヶ月間というとても短い期間で日本語も職業訓練も積まなきゃならないという中で日本語だけではなく６ヵ月後に
	本語も職業訓練も積まなきゃならないという中で、日本語だけではなく、６ヵ月後に日本の社会に出て行く、自分たちで自立していくということで、とても言葉も大事ですけれど、日本の社会のマナーっていうことも、その６ヶ月でできるだけ勉強して覚えていかなければならないなと思います。６ヶ月という本当に短い期間で全部は覚えきれないとは思うんですけれども、そういうのも自分でいつでも緊張して周りを見てみんなどういう時、どうするのかっていうのが学校に行って勉強で教えられることではないので、そういうのも身に付けておいたほうが、今後日本に定住するためには役に立つんじゃないかなと私は思います。矢崎：ありがとうございます。今、越路さん、セシリアさん、チンカイさんがやっぱりいつも緊張してやっていかなければならない、いつも日々戦いというようなお言葉がありましたけれども、越路さんもそんな感じですか？小学生で来日して、毎日がやっぱり緊張した、そんな日々でしたか？
	でしたか？越路：そうですね、特に子どもたちは気遣いというのがあまりないので、先に私これ、僕これっていう、先に言ったもの勝ちなので早く言葉を身に付けないと、遅れてしまう、負けてしまうという部分とかもあって、毎日がんばってました。矢崎：今はどうですか？そういう緊張感はずいぶんなくなった日々なんでしょうか？越路：その緊張感を伝えたいなとは思っています、新しく来た人たちには。矢崎：はい、ありがとうございます。えっと、この間のテレビを見てましたら、その、ミャンマーの、ミャンマーから、タイの難民キャンプからいらっしゃるミャンマーの方々が、皆さんやはり子供の教育のために日本に来るということを仰っていたんですけれど実は今日ここにお集まり
	23 ために、日本に来るということを仰っていたんですけれど、実は今日ここにお集まりの4 人の方々は、皆さん、何かしらの形で子供っていうのは、とてもキーワードになっているんじゃないかと思います。えーと、チンカイさんは今子育て中、セシリアさんは子育て終了？越路さんは子供の時に日本にいらして、そして今、原さんは、えーと主に小中学生の勉強を、見てくださっていますよね。その、子供の教育っていうのを考えたときに、学習支援室のような場所、さぽうと２１の学習支援室のような場所っていうのは、何かお役に立てることがあるんでしょうかね。
	あのー、原さん実際に、あのボランティアとして関わられて、思われるところがあればお願いします。原：はい。まぁ私はあの、昨年から、えー、高校受験をむかえる、えー、生徒さんや、まぁ小学校中学校の、えー、お子さんの勉強を拝見していて、やはり今、あのー、ほかのパネリストの方が仰ったような、緊張感の話や、日本の明文化されてない、えー、マナーやカルチャーっていうものが、特に受験というものは、それを合否とか点数とかですね、非常に厳しい形で、えー、示されると。えー、お子さんが抱えてる悩みや、えー、緊張感ていうのも本当に一緒に、まぁあの勉強していても、えー、ものすごく感じる状況があります。ま、そういう中で、えー、ほかの日本に受験生とも違う悩みも含めてですねえー一緒に感じながら答えを探していくところはですね私もあ
	も含めてですね、えー、緒に感じながら答えを探していくところはですね、私もあの、本職の教職員ではないんですし、ま、あるいは日本で、教鞭を執られている先生もまた、ちょっと違う、ご意見もお持ちだと思いますので、えー、そういう部分は一緒に、まぁ答えを探していくような形で、えー、ま、丁寧にやっていくしかないのかなという風に感じることは、特に受験に関しては多いですし、ほかの色々なゴールを、まぁ持ってらっしゃる方も一緒だとは思うんですが、まぁ、加えてお子さんの場合には、日本語を勉強しながら、えー、その教科の勉強もしていかなきゃいけないっていう部分がありますので、そこはすごく、大変だなっていう風に思っています。矢崎：日々お子さんの緊張感を感じつつ、あのー、かつ勉強も教えなければいけないけれども、でもその気持ちも、ね、いろんな話を聞いてあげたいというような原：そうですね。はい。
	矢崎：気持ちになってね、非常にあのー、多分日々悩み多き、ボランティア活動かなと思います。原：そうですね。ちょっと未熟な部分も含めて、はい。悩みが多いというのは承知しております。はい。矢崎：あのー、お子さんの小学校6 年生、中学生になってからですか、越路さんが、あのー、学習支援室の前進の友愛塾で勉強してらしたのは。あのー、何かお役に立ったんでしょうかね、その学習支援室っていうところは。越路：そうですね、親が忙しくって、プラス日本語の能力もそこまで、あのー、高くなかったので、えー、ま、難民を助ける会の方で、その、日本の当たり前のこと、その習慣とか文化とかその普通の学校以外のことを色々教えていただきました助かりまし
	24 慣とか文化とかその普通の学校以外のことを色々教えていただきました。助かりました。矢崎：そうですか。お姉さんも勉強に来てたんですよね。越路：はい。ちょうど姉は受験するときだったので、姉の方がいっぱい勉強してたと思うんですけれども。矢崎：あぁそうですか。じゃ、あのー実際に勉強をしていて、でも今もう社会人になって
	会社員としてバリバリお仕事してらっしゃるのを見ると、多分ね、当時あのー、ボランティアで関わってた方がいらしたら、とても嬉しくご覧になるのではないかなという風に思いますけれども。セシリアさんどうですか。お子さんをもう育て終えたと思いますけど、お子さんの勉強を見る立場だったんですよね。それで、日本語ができないと、その、お子さんに勉強も教えられないっていう、そんな時期もあったかと思うんですけれども、あの、勉強とかでお子さん困っているときにはセシリアさんはどうしてたんですか。セシリア：まーほんとに、あたしが日本語の勉強で、2 年ぐらい、あのー、勉強しててよかったと思いますがやはりあのー子供にやっぱりあたしがこの日本に住んで
	ったと思いますが、やはり、あのー、子供に、やっぱりあたしがこの、日本に住んでる時、ただ生活のことだけじゃなくて、やっぱり日本語の勉強が大切と、そういうことを見せたんですね。ちゃんと、あのー、例えば、あのー、ほんとに子供たちの、あのー宿題とか作る時もやはり言葉だけじゃなくて、科学とか色々で、私がほんとに、見るとき何すればいいのかわからないので、もう、ほんとにその時、まー、ボランティアたちのおかげで、私の子供たちを、あの、ま、そういう生活をしたんですが。でも私の場合はすごく、やっぱり私の子供たちが日本に来て、まだ中学校のときですね。でやっぱり高校の受験もあるし、あのー大学の受験もあるので、すごく、そこまでできるかなとかすごい不安だったんですね。やはり、勉強がやはりあたしのためにやるんじゃなくて、お母さんが喜ぶためにでもなくて、自分の将来の準備だと思いますから。でも子供たちにどういう風にそういうことを伝えるとかすごく難しかったんですね。やっぱり、あのー普通の日本人の勉強と比べて、2 倍3 倍の大変が、すごい感じました。あたしもあのー会社も休んでしまいましたとか、日記を作ったりとか、もう本当に10 日間くらい例えばなんか2 人子供が同時にあのー受験があのー受け
	本当に10 日間くらい、例えば、なんか2 人子供が同時に、あの受験が、あの受けるから、もうほんとにそれぞれ、ママあたしの番、あたしの番とか、もう時間が、もう自分のあの、何ていうんですか、自分の時間、自分のためにの時間もないですね。もうすごく大変だったんですね。もう、本当に涙がすごいだったんですね。何回もあたしの子供が、あの、受験受けたんだけど、うまくできなかった。電話で、ママちょっと私が合格できなかったとか。もう本当にやっぱり、あの準備時間が足りなかったんですね。それもやっぱり子供たちがもう少し頑張ればいいと思う、やっぱ、まだちっちゃいからその責任感がまだ持ってないと思うんですね。お母さんの責任とか子供の責任が違うと思って、でもまだ子供がそこまで理解できなかったんですから、大変だったんです。矢崎：越路さんは、お子さんの立場で聞いてるのか、どちらかわかりませんけれども、ねえ。
	25 越路：親は大変ですよ。矢崎：じゃ、今子育て中で、今お子さん5 歳の、5 歳です？6 歳になりました。じゃ、チンカイさんどうですか。子供の教育？チンカイ：そうですね。子供を育てる、私は今、子供は6 歳になりまして、来年小学校にあがります。えー、周りに、周りにビルマのコミュニティの中で、子供を持つお母さんたちがいっぱいいて、それを見ると、やはり日本の教育のあり方は、私たちはあま
	り理解していないので、親子たちはけっこう苦労しています。学校での連絡帳を書くということから、大変だった、大変だと思って見ていました。今度自分の番になるのかなと思うと、しかしどうやって準備していくのかはまだ分かりませんが、その時になれば、なんとかなるんじゃないかなという風に（笑）思っています。しかし私は、えー私の母親は教育熱心で、本当に小さい時からうるさいぐらい、あの勉強しろ、勉強しろっていう風に言われまして、ミャンマーでもいい学校に行かせていただいて、えー今度は私が母親っていう立場になると、やはり、えーと子供にも同じような教育を受けさせたいなと思いました。しかし日本は本当に、えー、学費が高くって、公立は学費がなしでは行けるんですど、やっぱりいい学校に行かせたいという気持ちがあると本当に難しくて受験とかも聞いててあー自分の国でだった
	いう気持ちがあると本当に難しくて、受験とかも、聞いてて、あー自分の国でだったらもっといいところに行かせてあげられるのになという気持ちはあります。しかし、日本にこれからずーっと定住していくので、ま、その、えーと自分は日本の中でも自分の力でできるような、一番いい教育を行かせてあげたいなと思って今、親子2 人でどうすればいいのかっていう風に勉強はしているところです。矢崎：学習支援室のようなところは何かお役に立ちますか？どうですか？チンカイ：そうですね、学習支援室というと私にとっては欠かせない所です。日本の社会につなげてくれるような場所であって、私にとってとても大事な大切な場所です。そこで私も勉強しながら、今、息子も連れて、えー勉強を始めさせていただいています。今後も、あのーそのお世話になって行きたいなと思っています。周りにいるえーと、子供が、例を言うと、えーと今高校生になっているんだけども、その子もやはり、えーとさぽうとに通い始めた時はとっても大変だったんで成績とかも大変だったんで
	とさぽうとに通い始めた時はとっても大変だったんで、成績とかも大変だったんですけども、さぽうとの、えーと、支援を受けて、色々な子供の教育を受けて本当に今自分が行きたい高校にも行けたし、今後まあ、その子がそのおかげで今まで勉強をみる、お母さんが勉強をみる時間がなくって、みてられないというのと、どうみればいいのかわからない、どう子供と接すればこの教育をすればいいのか分からない中で育って、だんだん時間だけ経ってて子供がだんだん大きくなってきていて、でもいざとなってくると、こういう、えーと、さぽうとみたいな支援室に出会って、そこで初めてこの子が勉強ということに面白さを感じていると、私は見てて思います。で、だんだんだんだん、勉強ができるようになって、今度は大学の、再来年、大学なんだけどその準備をしているんですけど、見ていると、いい大学に行けるような、成績ぐらいまで上がってるっていうのを見ると、ほんとに私たちにとってこういう支援室っていうのが、本当に欠かせないところであって、あのー、えーと、子供だけではなく、親たちにも勉強させてくれるようなところだなと、私は思っています。
	26 矢崎：どうもありがとうございます。で、もう、色々お話聞きたいんですけど、あっという間に時間が経ってしまって、はい、原さん。原：私、あの自分の悩みだけ、なんか話した感じでなんか終わっちゃったんで、今お話、聞いてて思ったのが、学習支援室が私自身が勉強してきた環境と比べると大きく違うのは、色々な年代の方がですね、同じ部屋で勉強しているというところなんですね。私、小学生の生徒を教えているときに、ま、授業の時間が終わったので、今日は終わりだねという話をしたら、まだお母さんが勉強してるから、ということで勉強続けた
	いというようなことを言われたと。自分が小学校2 年生の時に母親が勉強してるから、自分も勉強しなきゃっていう考え方は、状況的にはなかったので、すごく驚いた印象があります。なので、自分が、ま、日本で勉強した時には同年代の同級生なんかと、点数を競ったり色々な勉強したのと比べるとですね、学習支援室って色々な年代の、まあ色々な立場の方が、まあ、先生もたくさんの方がいて、色々な授業を、日本語であったりパソコンであったり、えー絵本を読んでる方もいらっしゃっる。という中で、勉強ということに関しては非常に皆さんの意識が、近いというか、やらなきゃいけないとか、やるとこういう意味があるんだとか、楽しいんだっていうところはすごくユニークなところとしてお伝えしたいなと思いました。
	矢崎：文字通りあそこで勉強している方々をつないでいるものっていうのは、学びっていうことになるんだと思うんですけれども、それはお子さんにも必要だし、決して卒業がない、ずっと終わりのない多分ゴール、常にゴールが先に先にと出来ていくのではないかなという気がしますけれども。原：はい。そういう印象を受けました。矢崎：ありがとうございます。ではですね、えーとテーマが一応「学習支援室をめぐって」ということなので、今あのー、原さんの方からあの、ちょっと驚きましたということで、あの、場所のこと語っていただきましたが、どんな学習支援室だったらいいなぁ。というのを最後に、あの皆さんから一言ずつうかがって、あのー、話の方を終わりにさせていただきたいと思いますが。えーと、じゃあ、越路さん、どんな場所だったらいいですかね
	いいですかね。越路：今は、あのー、39 名の先生しかいらっしゃらないですけど。矢崎：あ、もうちょっといらっしゃるかも・・・越路：はい。あ、もっといらっしゃるんですか。で、まだまだ勉強したい方が、いっぱいいらっしゃると思うので、もう少し、あのー広い場所でいろんな方々、勉強が・・・矢崎：場所は結構広くなったんですけど、ちょっと余ってるので、人がちょっと足りないですかね。越路：えっとー、あとはですね、あのー、そのー、知識だけじゃなくて、ま、その私たち、普通にあの社会人としての物質の面とかももしあのいらないようなものとかがあ
	27 普通にあの社会人としての、物質の面とかも、もしあのいらないようなものとかがあって、その辺、ま、普通の学校で、こういう広告が、こういうものいらないので、必要な方いますか。とかそういう、ところとかあの、知識プラス物とか、その辺のシェア、できるような感じの学校だったらいいなと思います。矢崎：じゃ学習、学びのシェアだけではなくて、色々な物も心も、こうシェア出来ていくというか、共有できてく場所だといいなということですよね。なんか特別な場所ってなんかこう堅苦しい感じで思われる方とかね、あと、あの学習支援室にお世話になっているっていうようなお気持ちを、なんかすごく強くお持ちの方もいて、私としては
	ちょっと、うーん、どうだろう、と思う時あるんですけど、どうなんでしょうね、その、ボランティアさんには非常にお世話になっているから、なんか、文句言っちゃいけないわ、とか。越路：えっとですね、ま、今日のその一番大きいテーマで共生社会を成功させるのに、その私が思うに、「優しさ」っていうのがキーワードかと思うんですけども、そのー、優しさ、みんな、皆さん一人ひとり持っていると思うんですが、どういう風に人に伝えたらいいのかっていうのは、きっかけっていうものが、あのー、ないとそれを伝えられなくって、そのまま胸に閉じ込めてしまう方とか多々いらっしゃると思うんですけども学習支援室っていうのは私にとって一つの場自分の優しさを人に与えてあ
	けども、学習支援室っていうのは私にとってつの場、自分の優しさを人に与えてあげられるもの、と、あと受けるものとして両方もらっているので、あまりこう、上目線とか下からこうやっていただいているとかそういうもの、そういう場ではないと思います。なので、皆さんなんか、きっかけ、さぽうと２１でもいんですけども、何かきっかけを探して、その優しさを周りの方に分けてあげられれば一番いいと思います。矢崎：ありがとうございます。セシリアさんどうですか、どんな学習支援室があったらいいな。セシリア：やはり、私の場合は、あの、やっぱりあのボランティアの方はやっぱり色々なボランティアグループがあると思いますので、やっぱりもっとオープンにして、あのー、みんなにやっぱり情報が大事だと思いますね。やっぱり、あのー、もっと宣伝してほしいんですね。そういう、やっぱりあの私たちがあの、日本に来る前に何にもわからないがいっぱいと思いますのでこういうボランティアグループの存在がやっぱ
	ない、がいっぱいと思いますので、こういうボランティアグルプの存在が、やっぱり、あのー、ま、最近だけ聞いたので、もう本当に何年間も苦労してたのに、このボランティアグループがあるとかも全然知らなくて、やっぱり情報がちょっと足りなかったんですね。も本当にみんな、やっぱりギブアップなっているので、あの、やっぱりうまくできなかった人が結構、あのー、いると思いますが、やはり、そういう、あのー、みんなやっぱりこのボランティアの存在だけじゃなくて、やっぱりそういうあの、外国人のために、も本当にあの色々やってもらったので、本当に助かったと思いますが、でも、やっぱりできるだけ一日でも早くそういう情報が、私たちのためにわかるようにとか、あの、ま、もちろん、みんなボランティアだから、本当にそういう優しい気持ちがすごく感じると思います。あのー、本当に自分の時間で私たちが、あのー私たちに、あのーそういう時間をあげて、やっぱり、あのー、そういう時間がみんな私が簡単に取っているんじゃなくて、みんなやっぱり時間が大切だと思いますので、その、そういうこともやっぱり、あのー、私たちもお返しできるように、とか、私みたいま 20 年間色々経験したり区役所に行ったりとか住宅の方とかもう
	28 私みたい、ま、20 年間色々経験したり、区役所に行ったりとか、住宅の方とか、もう、本当に私が友達とか、都営住宅の方にも、あのー私のおかげでちゃんと入るようになったんですが、手続きとか、やっぱりそういう、あのーみんなでそういう目的・・・・・・。矢崎：そうすると、お互いの大切な時間というのを、優しい気持ちを共有し合うために、一緒に出し合っていけばいいじゃないかっていう、そんなことでしょうかね。ありがとうございます。そうすると、別にあの、支援してるとかされてるという関係ではなくて、みんながそこに集まる場所、という風に捉えていけばいいのかなと思いますけども。
	じゃ最後になりました、チンカイさん、一言でシメの言葉をお願いします。チンカイ：一言で、ですか。えーと、学びたい人には学べる場所があるというのが、とっても大事だと思います。しかし、あのう、私が感じていることは、学びたい人がたくさんいて、それにみんなにお答えできないという状態、状況があるかと思います。ま、初めて私たちがさぽうとにいた時に、本当に狭い場所で5 階だけで難民を助ける会の事務所まで借りてやったんだけど、今場所が3 階になって広くなっているので、えーと、たくさん学びたい人、学べるようになったかなと思います。ただ、えーとボランティアをする方々がもっと増えれば、その問題は解決できるんじゃないかなと、私は思います。そのために、えー、遠くからもいらっしゃる人もいればこの目黒っていう場所の近くえーからいる人もいて遠くから来る人もい
	れば、この目黒っていう場所の近く、えー、からいる人もいて、遠くから来る人もいるので、そう一つの場所にこだわらず、こういう支援をしてくれる、えーと学習教室が、いっぱい出来て、いくつかあるといいかなと私は思います。そうするとみんな、えーと、それに大事なのが、えー、学びたい人がたくさん、もう私も日本語学びたい日本語学びたいというのが私の周りもたくさんいますが、えーと、教えてくれる、サポートしてくれるボランティアの先生方がちょっと不足しているところであって、うーんと、そういう、えーと、こういうボランティアの場があるよっていうのをもっと宣伝していくと、えー、いいのかなと、私は思います。そうするとみんなの期待にも応えられるしお互い、えーと、いい関係を作って、日本に来て日本で勉強ができて、それから、えーと、学びたい人にも学べるし、あの、ボランティアをしたい人も、情報がなくてボランティアに参加できない人もたくさんいると私は思いますので、そういうところを、もうちょっと増やしてくれると、とってもいいんじゃないかなと思います。
	矢崎：まだ言い足りないようですけれども、あの、今のお話にあったように、さぽうとでも今、場所の問題はかなり、あの、克服されてきていますが、もっとボランティアの方々に来ていただいて、今ウェイティングリストにある方が20 人、常に20 人ぐらいいらっしゃる状況で、やっと一年待って勉強できました、なんていう人がいるような状況で、それは全然いいことではないと思っているんですね。勉強したい時が勉強する時だと思うので、そういう場所がすぐ提供できるように、さぽうと自身もそうですけれども、今、仰ってくださったように、そういう場所が、色々な場所にたくさん生まれて、そして、あの、セシリアさんもチンカイさんも仰ってくださったように、その情報がもっと、あの、日本に住む、定住しようとする方とか外国出身の方々にきちんと届けられるような、努力というのを私たちもしていかなければいけないなと思いますし、同時にボランティアしたいのに、その場所がわからないという方もいらっしゃるかもしれないので、そういう意味では、今日のような、あの、このイベントを通じて多くの方にこういう状況を知っていただくそういう努力もまたしていきたいな
	29 じて多くの方にこういう状況を知っていただく、そういう努力もまたしていきたいなという風に思います。あの、すいません、もうすっかり時間をオーバーしておりますけれども、あのー、今日は4 名のパネリストのみなさん、あの、お忙しい中、えーと、打ち合わせも含めて、あの、たくさんの時間を使ってくださいました。あの、皆さまから、もう一度、あの、4 名のパネリストの方に拍手をお願いできればと思います。（拍手）
	早稲田大学大学院日本語教育研究科教授。専門は、日本語教育、文化人類学。「日本国内外の年少者日本語教育学および移民・難民・diaspora 研究」を研究課題とする。【第二部・総括・川上郁雄先生】川上郁雄（かわかみいくお）（高橋）皆さま、どうもありがとうございました。あの、貴重なご意見を頂戴致しました。では、ここで、早稲田大学大学院日本語教育研究科の川上郁雄先生に只今のパネルディスカッションの内容を
	受けて、総括をお願いしたいと思います。川上先生お願い致します。（川上）早稲田大学の川上です。今日は、第Ⅰ部からたくさんのご発表もあり、また歌もあり、そして最後のパネルセッションもあって大変盛り沢山でした。大変貴重な経験、貴重なご意見をうかがって、色々と考えることが沢山あったと思います。今日の全体のテーマは共生社会の実現に向けての現状と課題ですが、中心的なところ、そのキーワードは、学習支援サポート、あるいは、さぽうと２１の学習支援室をめぐって、議論が進められてきたと思いますので、その点に、触れながら話をしたいと思います。冒頭に、吹浦理事長からもお話がありましたけれども、第三国定住プログラムがスタ
	ートし、新しい時代に日本が入っているわけです。そういった意味で、難民の方とか、あるいは外国から来た方々への、私たちの支援といったことを考えてみますと、その支援には大きく分けて、3 つぐらいあるかと思います。一つは、経済的な支援ということだと思います。これは、国や国際機関や、あるいは NGO などが、経済的にそういった人達への支援を行うということだと思います。すでに、さぽうと２１の方から奨学金の話もありましたが、それもその中に含まれると思います。もう一つは、社会文化的な支援だろうと思います。それは教育とか医療とか、あるいはこういった方々が地域社会に生活していくときに必要な情報を、あるいは技術などを提供するという支援だろうと思います。そして、三つ目は、非常に重要だと思うんですけれども、そういったことと絡みなが
	30 ら、精神的なサポートですね、精神的な支援をしていく、あるいは心のサポートをしていく、という点ではないかと思います。また、今後の課題は何かということを考えますと、この三つの中に、皆さまがもうすでに、日々実践されたり、活動されている中で、感じてらっしゃる課題が入っていると思いますので、あえてここではその課題について整理していくっていうことは時間的に無理なので、今言った三つの支援の中に、これから考えないといけない支援があるということだけは、共通理解を持っていきたいと思います。
	そこで、今日、私が与えられた仕事は、この学習支援室の意義と言いますか、あるいはパネリストの皆さんの話し合ったことを踏まえてコメントをするということなので、そのほうに話を進めたいと思います。学習支援室という場所は、先ほど、チンカイさんが日本の社会と繋がる場所だとおっしゃいましたが、その点が非常に重要な点ではないかと思います。つまり、この学習支援室というのがすでに日本の社会と繋がる重要なものとして、利用した人達に認識されているということだと思います。ただ、私たちは、学習支援室の成果はもちろんですけれども、改めて考えたいところは、「さぽうと」という名前がついていますように、「支援」なり「サポート」といったことが何なのかということだろうと思います
	援」なり「サポート」といったことが何なのかということだろうと思います。サポートはヘルプ、つまり助けるという意味ではないと、私は思います。この、サポートというのは人々が主体的にそして自立的に生活できるように力を貸すことではないかと思います。人々が主体的にまた自立的に生活できるといったことは、先ほどモーさんが発表の中で仰っていましたが、それぞれ一人ひとりが違う生活や違う人生、人生観を持ちながら生きていける、ということを踏まえたうえでのサポートだろうと思います。つまり、こういった方々が、日本人と同じように生きること、あるいは、日本人と同じようになることを私たちが支援するということではなく、その人たちがその人らしく生きていく、あるいは、そういう生活ができるようにすることに、私たちが力を貸していくということではないかというふうに思います。これがまず、学習支援室の一つの視点といいますか、観点として重要な点と思います。二つ目の点は学習支援室でサポートする人というのはサポートを受ける人が何
	二つ目の点は、学習支援室でサポトする人というのは、サポトを受ける人が、何を求めて、あるいはどんなことをしたいと思っているのか、ということを考えながら力を貸すという点だろうと思います。つまり、決められたプログラムがあって、それを、来た方に順番に与えていくというサポートではなくて、そこに来ている方々は、今日もすでに話がありましたように、子どもから大人まで様々な方が関わってらっしゃるわけで、そして、そこに来る人達が色々な人生を持っている、あるいはいろんな生活の課題をもっている、ということを踏まえて、その人たちが主体的に、そして自立的に生きるということがどういうことなのかを考えながら力を貸していく、という点だろうと思います。そして、それは、必ずしも最初から分かるということではなくて、支援室で支援をし続ける、あるいは何かを教えていくとか、一緒に活動する中で徐々に分かってくることであって、最初からわかることではないかもしれませんが、私たちはそこに関わる場合にそういったサポートを受ける人達が主体的に自立的に生活するためにその方が何を
	31 にそういったサポトを受ける人達が主体的に自立的に生活するために、その方が何を求めているか、何を考えているかということを支援する側が考え続けるということではないかと思います。これが二つ目の点です。三番目は、先ほどもうすでにお話があったように、サポートを受ける人とサポートをする人というような関係性ですね。その関係がはたしてそういうふうに分けられるものなのかということです。今言いましたように、支援室の活動は、支援を受ける人と支援をしようと思って来る人達が、お互いに何を求めてどのように生きていくかということを相互に探り合いながら、そして理解し合いながら、お互いに何ができるかということ
	を日々考えている、そういう活動だろうと思うんです。つまり、支援を受ける側が支援する側を理解したり、支援する側が支援される側を理解したりというお互いに理解し合う関係になっていくわけですね。それで、そうなった場合はもう、される側とする側という関係がなくなって、お互いがその中で関係を一緒に作っていくという、相互に構築していく関係性が生まれてくるんだろうと思います。そうなるとそれは国籍や、今までの背景といったものを越えて、共に一緒に生活している人達が、お互いをどのように理解するかということに焦点化されていくんだろうと思います。この点が非常に重要な点ではないかと思います。こういうことをお互いに理解し合いながらお互いにどういう関係を作っていくのかと
	こういうことをお互いに理解し合いながらお互いにどういう関係を作っていくのかということを、日々の実践の中で考えていることが、今日の発表会の中にもたくさん出ていたのではないかと思います。さぽうと２１がこれまで、長い期間活動なさってきた、その成果がそれぞれの発表やあるいは、受講生の、元受講生の方々の話の中にずいぶん現れていたのではないかと思います。つまり、私たちが、お互いに相手が何を考え、どういうふうにしたいと考えているか、主体的に自立的にどのような生活をしたいのかをお互いに考えながらやっていく、活動していくという、そういう営みというのは、実は共生社会の中の一番基本的な点ではないかと思います。つまり、それは、日本人側から支援する、外国人の方は支援を受けるという関係を越えて、私たちは共にお互いを理解し合いながら、そして、生きていくということをお互い考えていく、そういう活動なのではないかと思います。その点を、私は、さぽうと２１の学習支援室に関わる皆さまのお話を伺いながら改めて感じたところです
	て感じたところです。簡単ですが、総括としたいと思います。どうもありがとうございました。
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