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法学>民事法>コンメンタール民法>第3編 債権 (コンメンタール民法) (指図証券の規定の準用) 第520条の18 第520条の8から第520条の12までの規定は、記名式所持人払証券について準用する。 2017年改正にて新設。 →本証券は取立て債務である。 →証券の提示から履行遅滞となる。 →証券喪失時は公示催告手続きによる。 →証券喪失の場合の権利行使方法。 ---- {{前後 |民法 |第3編 債権 第1章 総則 第7節 有価証券 |民法第520条の17(記名式所持人払証券の質入れ) |民法第520条の19(その他の記名証券) 520の18 520の18
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有機化学>ケトン ケトンはケトン基-CO-を持つ化合物である。国際名はアルカンの語尾neをnoneに変えるが、あまり使われない。 第二級アルコールを酸化すると、ヒドロキシル基が2個のアルコールができる。 ただし、ひとつのC元素にヒドロキシ基が2個付くと、すぐに脱水反応を起こす。 よってこの物質は一瞬存在しただけですぐに別の物質に変わる。 R R | | R-C-OH ---> R-C=O | -H2O OH このときこの>C=Oの部分をケトン基といい、簡単に>COと書く。 >C=Oは実は一般的にはカルボニル基といわれる。ただし、厳密にはカルボニル基=ケトン基ではない。 なぜなら、>C=Oをもつ基は他に、アルデヒド基-CHO、カルボキシル基-COOHがあるからである。 カルボニル基はこれらの総称として存在する。ケトン基は、カルボニル基のうち>COの価標の両側に炭化水素基が付いたものであり、カルボニル基の一種である。
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第2編 株式会社>第3章 新株予約権 (新株予約権の内容) 第236条 株式会社が新株予約権を発行するときは、次に掲げる事項を当該新株予約権の内容としなければならない。 新株予約権付社債に付された新株予約権の数は、当該新株予約権付社債についての社債の金額ごとに、均等に定めなければならない。 金融商品取引法第2条第16項に規定する金融商品取引所に上場されている株式を発行している株式会社は、定款又は株主総会の決議による第361条第1項第四号又は第五号ロに掲げる事項についての定めに従い新株予約権を発行するときは、第1項第二号に掲げる事項を当該新株予約権の内容とすることを要しない。この場合において、当該株式会社は、次に掲げる事項を当該新株予約権の内容としなければならない。 指名委員会等設置会社における前項の規定の適用については、同項中「定款又は株主総会の決議による第361条第1項第四号又は第五号ロに掲げる事項についての定め」とあるのは「報酬委員会による第409条第3項第四号又は第五号ロに定める事項についての決定」と、同項第一号中「取締役」とあるのは「執行役若しくは取締役」と、同項第二号中「取締役」とあるのは「執行役又は取締役」とする。 会社法の一部を改正する法律(令和元年法律第70号)により、3項、4項を新設。 1項 ---- {{前後 |会社法 |第2編 株式会社 第3章 新株予約権 第1節 総則 |会社法第235条(一に満たない端数の処理) |会社法第237条(共有者による権利の行使) 236
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C#には、do, for, foreach, whileの4つの反復構文があります。 また、反復構文(主に foreach)と組合せ、ユーザー定義オブジェクトに反復を行う機構「反復子」があります。 反復構文は、文または文のブロックを反復実行します。 do文:条件付きで文本体を1回以上実行します。 for文:指定されたブール式が真に評価される間、文本体を実行します。 foreach文:コレクションの要素を列挙し、その要素ごとに文本体を実行します。 while文:条件付きで文本体を0回以上実行します。 反復制御構文 break文:反復実行文の本体のどの位置でも、ループから抜け出すことができます。 continue文:ループ内の次の反復処理に進むことができます。 do文は、指定されたブール式が真と評価される間、文または文のブロックを実行します。 この式はループの各実行後に評価されるため、do文は1回以上実行されます。 do文は、0回以上実行されるwhile文とは異なります。 [https://paiza.io/projects/R4PENPIjxxQ41zhK6dHshg?language=csharp 例]: public class DoStmtExample { public static void Main() { int n = 1; do { System.Console.Write(n); n += n; } while (n < 10); System.Console.WriteLine(); do { System.Console.Write(n); n += n; } while (n < 10); } } 実行結果 : 1248 16 10 行目からの do 文の条件は最初から成立していませんが、1回は実行されています。 for文は、C風のfor(;;)です。 for文は、指定されたブール式が真と評価される間、文または文のブロックを実行します。 [https://paiza.io/projects/SXaJrZs16mINSYfakq4Vqg?language=csharp 例]: public class ForStmtExample { public static void Main() { for (int i = 0; i < 10; i++) { System.Console.Write(i); } // System.Console.Write(i); --> Main.cs(6,32): error CS0103: The name `i' does not exist in the current context } } 実行結果 : 0123456789 for文の最初に1度だけ(必ず)実行されます。 初期化式では、変数の宣言(と初期化)が可能です。 for 文で宣言された変数のスコープは、for文の終了までです。 真の場合、文または文のブロックを実行します。 省略された場合、true とみなされます。 文または文のブロックを実行したあと、反復毎に実行します。 foreach文は、System.Collections.IEnumerable または System.Collections.Generic.IEnumerable インターフェースを実装する型のインスタンスの要素ごとに文または文のブロックを実行します。 [https://paiza.io/projects/VFuBjlAQL_9NZOANrl9YhA?language=csharp 例]: using System; using System.Collections.Generic; public class ForeachExample { public static void Main() { var primes = new List < int > { 2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, }; foreach(var prime in primes) { Console.Write($"{prime} "); } // Console.Write($"{prime} "); --> Main.cs(10,22): error CS0103: The name `prime' does not exist in the current context } } 実行結果 : 2 3 5 7 11 13 17 19 foreach文は上記に加え、次の条件を満たす任意の型のインスタンスを反復することができます。 public なパラメータなしの GetEnumerator メソッドがある型。 C# 9.0 以降、GetEnumerator メソッドは型の拡張メソッドにすることができます。 GetEnumerator メソッドの戻値はpublicなCurrentプロパティと、戻値がboolのpublicなパラメータなしの MoveNext メソッドを持っています。 await foreachはC# 8.0から導入された機能で、非同期的にforeachループを実行するためのものです。以下に、await foreachを使った例を示します。 using System; using System.Collections.Generic; using System.Threading.Tasks; public class Program { public static async Task Main() { List numbers = new() { 1, 2, 3, 4, 5 }; // 同期的な foreach foreach(var number in numbers) { Console.WriteLine(number); } // 非同期的な foreach await foreach(var number in GetAsyncNumbers()) { Console.WriteLine(number); } } // 非同期的なデータを生成するメソッド public static async IAsyncEnumerable < int > GetAsyncNumbers() { await Task.Delay(100); // 例として遅延を追加 yield return 6; await Task.Delay(100); yield return 7; await Task.Delay(100); yield return 8; // 他の非同期処理も可能 } } この例では、Listに対して通常の同期的なforeachループと、IAsyncEnumerableを返す非同期メソッドGetAsyncNumbers()に対するawait foreachループを示しています。 GetAsyncNumbers()メソッドはIAsyncEnumerableを使用して、非同期的にデータを生成しています。await foreachを使うことで、GetAsyncNumbers()から非同期的にデータを取得し、非同期処理を実行できます。 while文は、指定されたブール式が真と評価される間、文または文のブロックを実行します。 条件式は、ループの各実行前に評価されるため、whileループは0回以上実行されます。while文は、1 回以上実行するdo文とは異なります。 [https://paiza.io/projects/Xj7bhsbr3KSbRQlLvjx3GA?language=csharp 例]: public class WhileStmtExample { public static void Main() { int n = 1; while (n < 10) { System.Console.Write(n); n += n; } System.Console.WriteLine(); while (n < 10) { System.Console.Write(n); n += n; } } } 実行結果 : 1248 10 行目からの while 文の条件は最初から成立していませんので、1回も実行されません。 反復子( ''iterator'' )は、リストや配列のようなコレクションを操作するために使用されます。 反復子メソッドまたは get アクセサを使用すると、コレクションに対して独自の反復処理を行います。反復子メソッドは、yield returnステートメントを使用して、各要素を一度に1つずつ返します。yield return文に到達すると、コード内の現在の位置が記憶されます。次に反復子メソッドを呼出すと、その位置から実行が再開されます。 クライアントコードから反復子を消費するには、foreach文またはLINQクエリを使用します。 [https://paiza.io/projects/Xj7bhsbr3KSbRQlLvjx3GA?language=csharp foreach文の例]: using System; using System.Collections; class Program { static void Main() { int n = 0; foreach(var prime in primesNumbers()) { Console.Write($"{prime} "); n++; if (n > 20) { break; } } } public static System.Collections.IEnumerable primesNumbers() { var primes = new ArrayList(); for (var i = 2;; i++) { var flag = true; foreach(int prime in primes) { if (i % prime == 0) { flag = false; break; } } if (flag) { primes.Add(i); yield return i; } } } } 実行結果 : 2 3 5 7 11 13 17 19 23 29 31 37 41 43 47 53 59 61 67 71 73 foreachループの最初の反復により、最初のyield return文に到達するまで、primesNumbers反復メソッドで実行が進められる。この繰返しでは、2が返され、イテレータメソッド内の現在の位置が保持されます。ループの次の繰返しでは、イテレータメソッドの実行は中断したところから続き、再びyield return文に到達すると停止します。この繰返しでは、3が返され、イテレータメソッドの現在の位置が再び保持されます。素数は無数にあるので、この反復メソッドは整数の幅の範囲で永遠に値を返し続けます。 LINQを使用して素数を生成するコードに書き換えてみます。 [https://paiza.io/projects/CPI_qHnKmotRn9WclNUPVw?language=csharp LINQの例]: using System; using System.Collections.Generic; using System.Linq; class Program { static void Main() { var primes = PrimesNumbers().Take(20); foreach(var prime in primes) { Console.Write($"{prime} "); } } public static IEnumerable < int > PrimesNumbers() { var primes = new List < int > (); for (var i = 2;; i++) { if (primes.All(p => i % p != 0)) { primes.Add(i); yield return i; } } } } 実行結果 : 2 3 5 7 11 13 17 19 23 29 31 37 41 43 47 53 59 61 67 71 73 このコードでは、LINQのメソッドであるTake()を使用して最初の20個の素数を取得しています。また、All()メソッドを使用して、primesリストの全ての要素が条件を満たすかどうかを判定しています。このコードでは、primesリストに新しい素数を追加し、yield returnで素数を返すPrimesNumbers()メソッドを作成しています。 LINQ版は、内部的にAll()メソッドを使って素数の判定を行っており、より直感的でシンプルなコードになっています。また、ArrayListではなくListを使用しており、ジェネリックなリストを使うことで型安全性が向上しています。
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民事訴訟法>民事訴訟規則 (訴え提起前の和解の調書・法第275条) 第169条 訴え提起前の和解が調ったときは、裁判所書記官は、これを調書に記載しなければならない。 ---- {{前後 |民事訴訟規則 |第2編 第一審の訴訟手続 第7章 簡易裁判所の訴訟手続に関する特則 |民事訴訟規則第168条(反訴の提起に基づく移送による記録の送付・法第274条) |民事訴訟規則第170条(証人等の陳述の調書記載の省略等) 169
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漁業法(最終改正:平成一九年六月六日法律第七七号)の逐条解説書。
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第8条の4 08の4
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ケーパビリティベース(Capability-based)とは、情報セキュリティやコンピュータシステムの設計において、アクセス制御を行うための一つの手法です。 この手法では、ユーザーが利用できる機能やリソースについて、そのユーザーの「能力」に基づいてアクセス権限を設定します。つまり、ユーザーの役割や資格に応じて、アクセス権限を制御することができます。 ケーパビリティベースのアクセス制御は、ユーザーが特定の資格を持っている場合にのみ、リソースにアクセスできるようにするため、安全性が高いとされています。また、この手法は、システム全体を把握してアクセス制御を設定する必要がなく、個々のリソースごとにアクセス権限を設定できるため、柔軟性が高く、セキュリティ管理が容易になります。 ケーパビリティベースのOSフレームワークは、セキュリティやプライバシーなどの要求事項に応えるために設計された、オペレーティングシステム(OS)のフレームワークです。 ケーパビリティベースのOSフレームワークでは、プログラムが必要とする権限を個別に付与することができます。これは、従来のUNIXなどのOSで使われているアクセス制御リスト(ACL)の代わりに、より柔軟性の高いアクセス制御方法を提供します。例えば、特定のファイルに対する読み取り権限だけを与えたり、ネットワークへのアクセス権限を制限することができます。 このフレームワークには、様々なOSがあります。代表的なものに、CapROS、Eros、Coyotosがあります。これらのOSは、セキュリティやプライバシーに特化しており、セキュリティの脆弱性を防ぐための機能が組み込まれています。また、ケーパビリティベースのOSフレームワークは、分散システムにも適しており、複数のマシン間での安全なデータの共有が可能です。 Capsicumは、セキュリティに関する機能を提供するためにFreeBSDなどのUNIXとその他のUNIX互換OSに実装されたケーパビリティベースのセキュリティフレームワークです。 Capsicumは、プロセスのシステムコールへのアクセスを制限し、最小限の特権でアプリケーションを実行することができます。 Capsicumを使用することで、システムの安全性が向上し、攻撃者が悪用できる潜在的な脆弱性を減らすことができます。 Capsicumは、プロセスの権限を細かく制御できるため、プログラマーがより安全にアプリケーションを構築できるようになります。 Capsicumは、ファイルシステム、ネットワーク、プロセス、スレッドなど、様々なシステムリソースに適用できます。また、Capsicumは、セキュリティの問題を解決するために他のセキュリティフレームワークと組み合わせて使用することができます。 Capsicumは、Googleが開発したオープンソースのフレームワークであり、現在はFreeBSDとLinuxでサポートされています。 Robert WatsonとJonathan Andersonによって開発されたCapsicumのFreeBSD実装は、FreeBSD 10.0からリリースに含まれるようになりました(FreeBSD 9.0、9.1、および9.2ではオプションでコンパイルされた機能として提供されています)。FreeBSDのCapsicumは、Capsicum APIおよびセマンティクスのリファレンス実装であり、他のプラットフォーム向けのポートのための出発点となるソースコードも提供しています(例えば、Linux向けのCapsicumおよびDragonFlyBSD向けのCapsicum)。 Capsicum for FreeBSDは、Robert WatsonとJonathan Andersonによって実装されました。Capsicumは、最初にFreeBSD 9.0で実験的な機能として、カーネルからデフォルトでコンパイルされました。FreeBSD 10.0では、Capsicumの能力モード、機能、およびプロセス記述子がデフォルトでカーネルにコンパイルされ、ベースシステムとサードパーティのアプリケーションの両方で使用できるようになりました。 FreeBSD 10.0では、実験的なアプリケーションやFreeBSDベースシステムでCapsicumを展開した数年間の経験に基づいて、重要なKPIおよびAPIの変更が行われました。FreeBSD 10.0では、tcpdump、auditdistd、hastd、dhclient、kdump、rwhod、ctld、iscsid、さらにはuniqなどのベースシステムアプリケーションがリリース配布物の時点でCapsicumを使用しています。
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(特別地方公共団体に関する規定) 第33条 この法律中市町村又は市町村長に関する規定は、特別区又は特別区長に適用する。 この法律中町村又は町村長に関する規定は、町村が設ける一部事務組合で国土調査に関する事務を共同処理するものがある場合においては、当該一部事務組合又はその管理者に適用する。 ---- {{前後 |国土調査法 |第5章 雑則 |国土調査法第32条の2(代位登記) |国土調査法第34条(測量法との関係)
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f(x)が閉区間[a,b]上で連続、開区間(a,b)上で微分可能で、f(a)=f(b)ならば、f'(c)=0 かつ c∈(a,b) を満たすcが存在する。 証明 f(x)が[a,b]上で定数なら、どのc∈(a,b)についても、f'(c)=0である。 f(x)が[a,b]上で、f(a)より大きい値をとるとき、最大値・最小値の定理より、あるc∈(a,b)に対して、f(c)≧f(x) (∀x∈[a,b])となる。このとき、f(x)の微分可能性から、 よって、f'(c)=0 となる。 f(x)が[a,b]上で定数でなくかつf(a)より大きい値を取らないなら、f(a)より小さい値をとるので、同様に示せる。(証明終) f(x)が閉区間[a,b]上で連続、開区間(a,b)上で微分可能ならば、 \frac{f(b)-f(a)}{b-a} = f'(c) \ (c \in (a,b) )を満たすcが存在する。 証明 F(x)=f(x)- \frac{f(b)-f(a)}{b-a} xとおく。このとき、F(a)=F(b)=\frac{bf(a)-af(b)}{b-a}であるから、ロルの定理より、F'(c)=0 (c∈(a,b))を満たすcが存在し、F'(x)=f'(x)-\frac{f(b)-f(a)}{b-a}であるから、定理は成立する。(証明終) 例 f(x)=x2 (x∈[3,5])について、定理が成立していることを確かめよ。 (f(5)-f(3))/(5-3)=8、f'(x)=2xなので、f'(x)=(f(5)-f(3))/(5-3)なら、x=4である。これは確かに区間(3,5)上に存在している。 関数f(x)、g(x)が[a,b]上連続かつ(a,b)上微分可能ならば\frac{f(b)-f(a)}{g(b)-g(a)}=\frac{f'(c)}{g'(c)}\ (c \in (a,b))を満たす実数cが存在する。 証明 \frac{f(b)-f(a)}{g(b)-g(a)}=kとおく。 f(b)-f(a)-k[g(b)-g(a)]=0 であるから、ここで \phi(x)=f(x)-f(a)-k[g(x)-g(a)] という関数φ(x)を考えれば \phi(a)=\phi(b)=0 となる。従ってロルの定理より \phi'(c)=0 \ (c \in (a,b)) を満たす実数cが存在する。 ここで関数φ(x)を微分すれば\phi'(x)=f'(x)-kg'(x)となるので\phi'(c)=f'(c)-kg'(c)=0よりk=\frac{f'(c)}{g'(c)} が成り立つ。(証明終) 平均値の定理中の c \in (a,b)は不等式aと同義である。ここでa=x_0 , b=x_0 +\Delta x,c=x_0 +\theta \Delta xとおけば x_0 より0<\theta<1が得られる。ここで、\theta =\frac{c-x_0}{\Delta x}である。 これらを平均値の定理に代入すれば が得られる。この式や、分母を払った式 を用いると便利なことがある。 無論このような書き換えはコーシーの平均値の定理でも適用可能であり なる等式が導かれる。ただし0<\theta<1すなわち \theta \in (0,1)である。 f(x)が[a,b]上でn回微分可能ならば、任意の正の実数pに対して、 \quad f(b)= \sum_{k=0}^{n-1} \frac{f^{(k)}(a)}{k!} (b-a)^k +\frac{f^{(n)}(c)}{(n-1)!p} (b-c)^{n-p} (b-a)^p \ (c \in (a,b))を満たすcが存在する。 証明 f(b)= \sum_{k=0}^{n-1} \frac{f^{(k)}(a)}{k!} (b-a)^k +R(b-a)^p を満たすRを考える。F(x)=f(x)+ \sum_{k=1}^{n-1} \frac{f^{(k)}(x)}{k!} (b-x)^k +R(b-x)^p とおく。このとき、F(a)=F(b)=f(b)であるから、ロルの定理より、F'(c)=0 (c∈(a,b))を満たすcが存在する。実際にF'(x)を計算すると、 F'(x)=f'(x)+ \sum_{k=1}^{n-1} \left ( \frac{f^{(k+1)}(x)}{k!} (b-x)^k - \frac{f^{(k)} (x)}{(k-1)!} (b-x)^{k-1} \right ) -pR(b-x)^{p-1} なので、F'(c)=0のとき、 R= \frac{f^{(n)} (c)}{(n-1)!p} (b-c)^{n-p} である。(証明終) テイラーの定理中の \frac{f^{(n)}(c)}{(n-1)!p} (b-c)^{n-p} (b-a)^p のことをシュレミルヒの剰余項といい、特にp=1のときのものをコーシーの剰余項、p=nのときのものをラグランジュの剰余項という。また、テイラーの定理は、近似計算やテイラー級数などに応用される。
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前)(次) (公庫等に転出した継続長期組合員についての特例) 第140条 140
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小学校・中学校・高等学校の学習>高等学校の学習>高等学校地理歴史>高等学校歴史総合>市場開放と経済の自由化 詳しい内容は、「世界史探究」の「」、「日本史探究」の「新たな世紀の日本へⅠ」を見てください。本歴史総合では、簡単に記述します。 冷戦が終わり、お金持ちになりたい人が世界中で商売をするようになりました。経済の自由化が進んで、私達は幸せになったのでしょうか? 世界恐慌から第二次世界大戦後の高度経済成長期にかけて、多くの先進国は経済成長、国力増強、国民生活の向上のために、産業活動の統制や公共サービスの充実を図りました。これを受けて、アメリカのロナルド・レーガン政権やイギリスのマーガレット・サッチャー政権は、規制緩和、公営企業の民営化、税制改革などを通じて「小さな政府」を作りました。また、市場原理に基づく自由競争によって社会を活性化させようとする新自由主義改革を開始しました。日本でも、自民党の中曽根康弘政権が国鉄や電電公社などの民営化を進めました。そのため、新しいアイデアや技術に基づく起業が推奨されて、企業間の競争によって価格が下がりました。一方、資金力のある大企業が業界を支配するようになり、経済格差を拡大させました。冷戦の終結とともに、このような現象がロシアや東ヨーロッパ、社会主義市場経済を持つ中国など、世界中で広がりました。 21世紀に入ると、中国やロシアが世界貿易機関に加盟したため、自由貿易がさらに広がりました。しかし、加盟国が増えるにつれて交渉は難しくなったり、時間もかかったりして、貿易ルール作りは二国間、多国間ともに活発になっていきました。日本は、東南アジア諸国などと二国間経済連携協定(EPA)や多国間で環太平洋パートナーシップ協定(TPP)EPAやTPPの英訳も公民や国際関係の内容なので、そこで掲載します。本歴史総合では、略称のみ記載します。を結んで、経済を活性化させようとしました。一方で、食や環境と深く関わる農林水産業の持続性の視点では、国や地域の違いに合わせた貿易ルールの整備が強く求められています。
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第三章標準原価の計算 標準原価は、一定の文書に表示されて原価発生について責任をもつ各部署に指示されることともに、この種の文書は、標準原価会計機構における補助記録となる。標準原価を指示する文書の種類、記載事項および様式は、経営の特質によって適当に定めるべきであるが、たとえば次のようである。 (一)標準製品原価表 標準製品原価表とは、製造指図書に指定された製品の一定単位当たりの標準原価を構成する各種直接材料費の標準、作業種類別の直接労務費の標準および部門別製造間接費配賦額の標準を数量的および金額的に表示指定する文書をいい、必要に応じ材料明細表、標準作業表等を附属させる。 (二)材料明細表 材料明細表とは、製品の一定単位の生産に必要な直接材料の種類、品質、その標準消費数量等を表示指定する文書をいう。 (三)標準作業表 標準作業表とは、製品の一定単位の生産に必要な区分作業の種類、作業部門、使用機械工具、作業の内容、労働等級、各区分作業の標準時間等を表示指定する文書をいう。 (四)製造間接費予算表 製造間接費予算表は、製造間接費予算を費目別に表示指定した費目別予算表と、これをさらに部門別に表示指定した部門別予算表とに分けられ、それぞれ予算期間の総額および各月別予算額を記載する。部門別予算表において、必要ある場合には、費目を変動費と固定費又は管理可能費と管理不能費とに区分表示する。
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法学>民事法>コンメンタール民事訴訟法 (文書提出命令の申立て) 第221条 文書提出命令の申立ては、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。 前条第四号に掲げる場合であることを文書の提出義務の原因とする文書提出命令の申立ては、書証の申出を文書提出命令の申立てによってする必要がある場合でなければ、することができない。 ---- {{前後 |民事訴訟法 |第2編第一審の訴訟手続 第4章 証拠 第5節 書証 |第220条(文書提出義務) |第222条(文書の特定のための手続) 221
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フリーウェアやフリーゲームなら、そこまで細かく説明書を書く必要は無いでしょう。 フリーゲームの説明書なんて、例えば、そこいらのゲームセンターにある対戦格闘ゲームにある、筐体に貼り付けされている操作説明のシールに、毛が生えた程度の情報量でも十分でしょう。これは別に皮肉で言ってるのではなく、ゲームプレイヤーの中には説明書を読むのが苦痛な人もいますので、そういった人への配慮でもあります。また、仕事でもないフリーウェアに、あまり予算や時間をかけるわけにもいきませんので、説明書がフリーウェアで省かれるのは、よくある事です。 重要なことは、テストプレイをしながら説明書を書く、と言うことです。なので、将来的なデバッグや仕様変更などによって変更しそうな細部の説明は、後回しにすべきでしょう。 だから「基本操作」のように、仕様変更の可能性が低い場所を優先して、説明書には書くべきでしょう。(だからフリーゲームなどで「基本操作」しか操作説明が書かれてないのも、これはこれで合理的なわけです。) 当然のことですが、そのゲームの操作方法などの説明書を書く必要があります。 パソコンゲームの場合、「説明書.txt」とかの名前で説明書を書きます。 企業などだと「readme.txt」という名前の場合もあり、read me 、つまり「私を読んで」、意訳すると「これを読んでください」という意味です。パソコンの設定によっては、ファイル名に英数字以外の日本語が入ると文字化けをする可能性があるので、「readme.txt」にするのが無難でしょう。 しかし、ゲームプレイヤーの中には、企業の事を知らない人もいるので(子供もプレイします)、ゲームの説明書では「説明書.txt」などの名前にするのが無難でしょう。 なお、テキストファイルなので、画像は使えません。 画像を使いたい場合、方法は下記のような方法がある。 ・ HTMLファイルで説明書を書く。 ・ PDFファイルで説明書を書く。 ・ PNG画像などで説明書を書く。 ・ ゲーム中で説明する。 ゲーム中で説明する場合 もし画像が必要な場合は、いっそゲーム中で画像つきで説明する方法などもあります。 たとえばオープニング画面に「操作説明」コマンドを追加するとか、あるいはRPGならマップ移動中に開いたメニュー画面に「操作説明」コマンドとか、あるいはアクションゲームなどでメニューがないなら、オープニング後のステージ選択画面とかキャラクター選択画面にでも「操作説明」コマンドでも追加して、そのコマンドでプレイヤーの知りたい操作を説明する、などの方式です。 HTML説明書やPDF説明書の場合 これとは別に、html形式で別冊の説明書を書くか、あるいはPDF形式で説明書を書く、などの方法もあります。(もしhtmlの説明書を作る場合、テキストファイルの説明書と区別しやすくするため、ファイル名を変えましょう。「詳細説明書.html」とか「manual_detail.html」とか名づけて、readme.txtとは区別しやすくしましょう。) ただし、HTMLの場合、Windowsのブラウザのバージョン更新によって、古い説明書が読めなくなったりすることがあるので、ゲーム作者は定期的に説明書の更新が必要になる場合があります。MacやLinuxむけゲームでも同様です。 PDFの場合、いちおう、フリーソフトでPDF作成ソフトがあるし、あるいは家電屋などで売ってる3000円くらいのPDF作成編集ソフトなどで、PDFを作れます。ゲームにかぎらず、よく市販の製品のウェブ説明書でもPDF形式で説明しているものがありますので、PDF編集・作成を練習してみるのもよいでしょう。 なお、PDFを閲覧するビューワー(閲覧ソフトのこと)は無料のものが配布されています。またFirefoxなどのウェブブラウザにもPDFビューワーが組み込まれています。 また、たとえばアドビのPDFビューワー(無料)で Adobe Acrobat Reader があります。というか、PDFはもともとアドビのソフトです。なお現在PDFは特許が無償公開されており、ISO国際規格になっています。 PNG画像などの場合 このほか、PNG画像などの画像ファイルで説明する方法もあります。けっして、「画像を説明書ファイルに組み込む」という意味ではなく、説明書そのものを、何枚かのPNG画像で説明する方法です。 しかし、この方法は、あまりフリーゲーム界隈では取られません。 フリーゲームで見られる使用例として、操作の単純なアクションゲームなどで、1行程度の説明文が枚数あたり2個程度まで入った画像で説明されている場合があります。 なお、あまり文字が多いと、文字が読みづらくなるので、操作の簡単なゲームの場合のみ、有効な方法です。画像も、あまり多いと検索しづらいので、せいぜい画像は5枚程度が限度でしょう。(それ以上多い場合は、画像だと検索しづらいので、HTMLファイル説明書などを検討したほうが良いでしょう。) JPEGだと、細かい文字が潰れることがありうるので、PNGやbitmapにするのが安全でしょう。 ---- 下記では、テキストファイル形式の説明書の書き方について、解説します。 説明書では、幅広く、起動方法,ゲーム中の操作方法,インストールの有無,著作者,スタッフ, ・・・・・・・など、いろいろなことを解説しないといけないので、 それぞれの情報は、なるべく簡潔に書くべきです。 細かい情報は、他のファイルに書きます。 例. 対戦格闘アクションゲームの場合 たとえば、対戦格闘アクションゲームの説明書の場合なら、 説明書の「操作方法」の章では、共通の操作方法を書くべきです。 たとえば、対戦格闘アクションゲームのreadmeなら、 【操作方法】 Z : パンチ X : キック ↑ : ジャンプ →または← : キャラクターを左右に移動 ↓ : しゃがむ Z : 決定 ↑、↓、→、← : カーソルをそれぞれの方向に移動 のような共通操作だけを書くべきでしょう。 一方、例えば、その格闘ゲームの各キャラクターの必殺技コマンド (矢印キーはキャラが右向きの場合) 武田謙信 ↓\→ Z : 龍虎拳 →↓\ X : 百烈猛脚 とかは、別ファイル(「必殺技.txt」など)にまとめるのが無難でしょう。 例. 世界観やキャラ設定 世界観やキャラ設定などの説明は、ついつい長々と説明したくなりがちですが、しかし説明書では、それらの設定の説明は、それぞれ数行にまとめましょう。 どうしても長い設定を説明したい場合は、別途、「作品設定.txt」などのファイルを作って、そちらで説明しましょう。 まず、ゲームの説明書には、冒頭に Wiki宇宙戦争 (※体験版) ~ 取り扱い説明書 ~ ver 0.01 のように、ゲーム名と、説明書であることを書きます。 また、初めて公開する場合などは、エラーがあるかないかをプレイヤーにテストしてもらうためのテスト公開である場合が普通なので、「体験版」などの注記を追記しておきます。 正確には、「体験版」とは、かならずしも開発中ソフトのテストプレイ目的のバージョンだけでなく、たとえば有料ソフトの、ユーザーが使用しているハードウェアなどでの動作チェックのための無料試験版などの場合にも「体験版」を使うのですが、しかし無料ゲームなどの制作では、そこまで気にしなくても平気でしょう。実際にネットに出回っている日本製の無料ゲームを見ても、開発中の無料ゲームソフトのテスト目的のバージョンでも「体験版」という表記を行っているゲームは多くあります。 どうしても用語の厳密性が気になるなら「テスト版」とか「アルファテスト版」、「ベータテスト版」などの表記をする方法もあります。 「ベータテスト」や「アルファテスト」とはIT業界の用語です。「ベータテスト」とは、完成間近のあるソフトウェアを、ボランティアのプレイヤーに実際にアプリ起動してもらい使用してもらって、そのソフトのバグなどを報告してもらう検査のことです。 なお、「ベータテスト」が完成間近な一方、「アルファテスト」とは開発の比較的に初期の段階での検査で、実際にアプリ起動をして、実際にアプリ使用をして行う検査です。 もし有料ゲームを作る場合であって開発中の場合は、「体験版」だと「アプリ完成後の無料お試しプレイ版のことだろう」と誤解される場合がありうるので、ひょっとしたら「テスト版」などと明記したほうが良いかもしれません。 さて、文字の言語についてですが、海外のパソコンでは、ファイル名に日本語が使えない場合があるので、ファイル内の文章の冒頭で、作品名の提示と、説明書の提示を行う必要があります。 また、将来的に、ソフトのバグ修正などでバージョンを更新する可能性があるので、ソフト更新時に説明書の内容も変わる可能性がありますので、バージョン番号をつけてください。 バージョン番号の付けかたには、主に2つの方式があります。 ・ 「ver0.01」 や 「ver 0.02」 のように番号をつける方式。 ・ 「20190908」のように、公開した年月日をつける方式。 新旧の区別さえできれば良いので、日付でも構いません。たとえば2019年9月8日に公開したバージョンなら、 「20190908」のような番号にする方式もあります。 ただし、一般的に、日付によるバージョン管理は、開発のごく初期の段階に使われる慣習があります。 ゲームソフトにかぎらず、一般的にver1.00以降は完成品に使うバージョンです。(ver1.00自身も完成品バージョンに含まれます。) ゲームに限らずIT業界での一般的な慣習として、たとえ開発中は「20190908」​のような日付け方式で管理していても、とりあえずの完成品には「ver1.00」以降の番号をつけるのが慣習です。 そして、いったんver◯◯方式の番号で管理したら、以降は日付方式の バージョン番号はなるべく使わないのが慣習です。(日付方式の管理番号は、開発初期に使う慣習であるため。) もし「ver ◯◯ 」方式でバージョン番号を管理するなら、製作中のゲームには、1.00より低いバージョンをつけるのが安全でしょう。製作を始めたばかりの段階なら、ver0.10くらいにしておきましょう。 一般的に、ver0.90やver0.95などの、ver1.00に近い数字は、「完成の直前」とかの意味です。なので、まだ開始したばかりの段階では、1.00に近い数字はやめておきましょう。 ver1.00の呼び名 なお一般にIT業界でver1.00および以降(ver1.00~)のバージョンことを「リリース版」と言います。ですが、フリーゲーム界隈や同人ゲーム業界では、あまり「リリース版」という言い方は普及していないので、「正規版」とか「正式版」とか「完成版」とかの表現でver1.00および以降バージョンのことを言ったりします。 「正規版」と言っても、別に今までが海賊版だったわけでもなく、また、「完成版」といっても今後もバグ修正が続きます。 また、起動方法の前後に、ゲームの概要を、たとえば このゲームはシューティングゲームです。 2D(二次元)シューティングゲームです。 のように、数行で短く書いてください。 原作者はジャンルを知ってても、第三者にとっては、そのゲームのジャンルが何なのかは、説明されるまで不明です。 普通のプレイヤーは、そのゲームのおおまかな内容すら分からない段階では、起動しようとは思わないでしょう。 つづけて、動作環境や起動方法やインストール方法などを、説明書に書く必要があります。 動作環境の説明 動作環境では、最低限、そのゲームが動くOSがWindowsなのかMacなのかLinuxなのか説明すべきです。 意外と記述を忘れがちですので、気をつけましょう。 起動方法の説明 まず、インストールの必要があるのかないのか、ソフトウェアの起動において重要なことですので、書く必要があります。(例えば、学校や会社などのパソコンの設定によっては、管理者以外によるインストールを禁止されている場合もあります。) インストールの必要がある場合、アンインストールの方法も書くべきです。 インストールの要・不要に関わらず、起動方法は書くべきです。なぜならゲーム制作ツールごとに、プレイヤー配布用のゲームファイルの構造や各種ファイル名やその書式が異なるので、その制作ツール製ゲーム(たとえば「ウディタ製ゲーム」「Unity製ゲーム」など)になれてない初心者プレイヤーには、起動方法が分かりません。 例としてインストールが不要な場合、たとえば下記のように起動方法を書くと良いかもしれません。 インストールは不要です。(インストールできない仕様です。) 起動するには、解凍したゲームファイル内に同梱されているアイコン『Game.exe』をダブルクリックして実行してください。 するとゲームが起動します。 のように、具体的にどのファイルをどう押すと、何が起きるか等、ゲームの起動方法を書きます。 ときどき「ダブルクリック」を単に「クリック」と省略しがちですので、気をつけましょう。 また、起動で押すファイル名(上記の例の場合は「Game.exe」)は必ず書きかましょう。理由のひとつとして、制作ツールごとに書式が異なっています(ツクールとウディタはたまたま同じ書式ですが、しかし他の制作ツールだと書式が異なる場合もあるからです。)。 実際、Unityだと起動ファイル名の書式が異なり、多くのUnity作品は起動ファイル名が「作品名.exe」の書式です(Windows用の場合)。たとえば『ウッキークエスト.exe』のようになります。 一方、ツクールやウディタでは起動ファイル名は通常「Game.exe」ですので、ツクール作品しか過去にプレイした事ないユーザーには、説明書で起動ファイル名が無いと不明です。 そもそもUnityの場合、ゲーム以外の産業用のアプリなどにも応用される場合があり、Unityの3D描画機能の利用目的で各種の産業で応用される可能性もあります。(たとえば3D機能を使って、住宅建築業界が新築シミュレーションなど、そういう応用が考えられます。)なので、おそらくですが、実行ファイル名に「Game」という名前はUnityでは使われていないのでしょう。 たとえば、自作のゲームがRPGツクールを使って作られた場合、いちいち操作方法を細かく書かなくても、「このゲームはRPGツクールを使って開発しました。」とか書いておけば、 多くのプレイヤーは、操作方法を予想できます。 なぜなら、RPGツクールの標準設定になっている操作方法や、それらの開発ツールのサンプルゲームの操作方法が既にあるからです。 なので、それら標準設定やサンプルゲームと同じ操作方法については、プレイヤーは、説明を読む時間を節約できます。 ツクールを例に説明しましたが、べつにツクールにかぎらずウディタや吉里吉里(きりきり)など、ほかのゲーム開発ツールでも同様です。なので、もし開発ツールを使用した場合、できれば説明書に開発ツール名を書きましょう。 細かな操作方法は、ジャンル名を説明したあとに、説明するべきです。 このゲームはシューティングゲームです。 2D(二次元)シューティングゲームです。 矢印キー : 機体の移動。または選択肢カーソルの移動。 Zボタン : ミサイルの発射。 Xボタン : ボムの投下。 のようにです。 もし仮に、ジャンルを説明されずに、いきなり「Xボタン : ボムの投下。」とか言われても、第三者には意味不明です。 また、仮に、RPGツクールとかウディタとかのゲーム開発ツールを使って作ったゲームであっても、標準設定の操作方法のままの部分の説明もふくめて、自作ゲームの操作方法を説明してください。 なぜなら、プレイヤーのなかには、そのゲーム開発ツクールの標準設定の操作をまだ知らない人も多くいます(人生で初めてツクール製ゲームをプレイするような人も、世間には、います)。 自作のパソコン用ゲームの場合、説明書などの最後などの、わかりやすい箇所に、すくなくともver1.00 の公開日を書く必要があります。 ver1.00の公開日: 2018年05月14日 などのように、なるべく具体的な日付を書く必要があります。 「初版の公開日:」ではなく「ver1.00の公開日:」のように、具体的にバージョン番号を明記してください。 「初版」だと、開発中バージョンのver0.01などと混同される可能性がありえます。 著作権などの管理上、ver1.00 の公開日が必要になる場合があるので、安全のため、かならず公開日をつけてください。 もし公開日がないと、最悪の場合、もし盗作などをされた場合、たとえ自分のほうが先だとしても、証明しづらくなります。 盗作の危険のほかにも、偶然にアイデアが他の作家と 重なっててしまう場合もあります(俗(ぞく)に「ネタかぶり」といいます)。 なので、ver0.01やver0.10などの初公開日や、ver1.00以前のベータ版時点での大幅なアップデートをした日なども、ver1.00が出てから1年ほどは書いておくと安全です。 日本に同人ゲーム作家やフリーゲーム作家は少なくとも何千人かはいるので、もしもネタが誰かと重なっても、しばらくはお互いに気づけません。 このように、いろいろな日付の情報がしばらくは必要なため、とりあえず、ver0.01などの初公開以降にバージョン更新をしたら、すべてのバージョンの日付は更新履歴に書いてしまうのがラクチンです。 もし将来になってver1.00以前の履歴が不要だと思ったら、そのときになって消去すれば済みます。 フリーゲーム配布ウェブサイトで見られる「登録日」などの情報では、はたして開発版の初公開日なのかver1.00の公開日なのかも不明ですし、また、開発途中で追加されたアイデアの公開日なども不明です。 開発版の初公開の段階でほとんど完成しているのなら、サイト登録日などで代用してもよいでしょうが、しかし開発が1年以上に長引いたりする場合もあるので、とりあえず全てのバージョンの更新日などを更新履歴などに書くのが安全です。 あと、ウソの公開日を捏造するのは、やめてください。(ウソの日付を書くのは、違法の可能性があります。) そのゲームを最初に公開した日を書きたい場合は、「公開開始」など用語が、誤解を招かないでしょう。 一方、「初版」という言い方には、日本語として「校閲済み」のようなニュアンスがあるので「非・体験版」のような印象を与えるので、体験版には「初版」という言い方は不適切かもしれません。 たとえば ver0.10: 2017年11月07日 公開開始 のようになります。 上記の例をまとめると、たとえば ver0.10: 2017年11月07日 体験版の公開開始 ver1.00: 2018年05月14日 リリース開始 のようになるでしょうか? ver1.00の正式版の開始についての更新履歴の書式は、同人ゲーム作家によって表現が異なり、「リリース」という人もいれば、「初版」という人もいるし、何も併記しない人もいます。 ゲームの説明書の最初のほうか、あるいは最後のほうに、 できれば、作者名(ペンネームでも可)を書いてください。ペンネームでも構いませんが、そのペンネームを、責任をもって使ってください。 著作権の管理で、作者名が必要になります。 また、連絡先の確認も兼ねています。 もしホームページアドレスやメールアドレスなどを書いていても、もしかしたら将来的にアドレスは何らかの経済的な事情などで変更する場合があります。 その場合、もし、名義が無責任に運用されていると、同業者が作者名をつきとめる際に混乱します。 どうしても、名義を非公開にしたい場合には、「作者名は非公開です。」とか「匿名希望」(とくめいきぼう)とか、その旨を書いてください。 名義非公開の場合に、その旨が説明書に書かれてないと、読者が、「作者が書き忘れたのかな?」とか混乱します。 なので、名義非公開なら、べつに非公開でもいいので、読者に「作者の名義は非公開です」と説明してください。 なお、フリーゲーム業界では、説明書の著者名は、特に断らないかぎり、ゲームの作者名と同一人物である、と判断されます。なので、作者名とは別に各書類の著者名を書く必要は、ないです。 合作などの場合 合作などで、製作メンバーが多人数にわたる場合、 説明書とはべつに、クレジット (credit.txt) などのファイルを用意して、そこに、製作メンバーを書くのがよいでしょう。 誰が何を担当したかも、分かるように書いてください。 スタッフクレジット 【プログラム】 プログラマー : 山田太郎 プログラマー : 鈴木二郎 【ストーリー】 シナリオライター : 山田太郎 【イラスト】 イラストレーター、ドット画像作成 : 田中花子 ドット画像作成 : 鈴木二郎 (プログラマー鈴木二郎と同一人物) (後略) のように書くことになるでしょう。 一般的に、外部の無料の画像素材や無料の音楽素材を利用した場合、その素材の利用規約により、その素材を使用したことを明記する義務があります。 なので、もし、これらの素材を利用した場合、作者であるアナタは、自身のゲームの説明書ファイルやクレジットファイルで、利用した素材の名称などを書くことになります。 使用素材 【画像】 伊藤五郎 さま ゴローのフリー画像サイト http://xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx 高橋二郎 さま 高橋シューティング大好き! http://△△△△△△△△△△△△ 【音楽】 斉藤三郎 さま 斉藤ミュージック館 http://○○○○○○/○○○○○○ (後略) のように、最低限でも、誰の素材を使ったか、書いてください。同姓同名の人などがいる場合がありますので、素材作者の名義に加えて、さらに素材作者のwebサイトなど素材公開場所も書いてください。 また、使った素材が、画像なのか音楽なのか区別できるように、書いてください。 ホームページのアドレスは、もしかしたら将来的に変更される可能性があります。しかし慣習的に、(説明書での素材ホームページアドレス紹介は、)ゲーム公開当時のアドレスのままでも良いということになっています。 ゲームは初公開後にも、5年や10年たってもダウンロードされてプレイされる可能性があるため、作者がずっとアドレスの変更を追うのは困難です。 どうしても、素材配布元のアドレスが変更されていることが気になるのであれば、「素材の配布元のホームページアドレスは、当ゲームの ver1.00 公開当時のものです。その後にアドレスは変更されている可能性があります。」とでも、自分の説明書に、但し書き(ただしがき) を加えるくらいでも十分でしょう。 ゲームのとりあえずのver1.00の公開後にも、 バグの修正などをすれば、その修正履歴を、説明書などに追加する必要があります。 なぜなら、バグ修正版よりも古い前バージョンをプレイしているプレイヤーも、いるかもしれないからです。 もし、説明書に、修正の履歴がないと、前のバグ報告をしたプレイヤーとは別プレイヤーから、もういちど同じバグについてバグ報告をされてしまいます。 なので、説明書には、バグ修正の履歴を書く必要があります。 どのバージョンが、なんのバグ修正を行ったかの履歴を、バグ1つごとに、簡潔に1行で書きましょう。 また、「バグ修正履歴」ではなく「更新履歴」ですので、バグ修正以外の変更も書きましょう。 たとえば、次のような記載になります。 2019/05/12ver1.37 ・(バグ修正)シンジク町の武器屋ビルの壁を通過できてしまったので修正。 ・(シナリオ追加)クリア後の隠しダンジョンを追加。 2019/02/05ver1.36 ・(バグ修正)薬草を85個以上所持すると画面がフリーズして続行不能になる現象をたぶん修正。 のような感じです。 機能追加やシナリオ追加した場合、新たなバグも混入する場合があるので、更新履歴には、バグ修正履歴だけでなく、シナリオ・機能などの追加履歴などもあると、今後のデバッグ時にも便利です。 ゲーム製作に限らず、ビジネスの書類において、そもそもエンドユーザーおよび消費者の知りたい事としては、改良のプロセスよりも、何を改良したかを(消費者は)先に知りたいのです。改良されたモノが何かを知ってから、その改良結果が自分にとって重要か否かを判断してから、あとから原因を調べる価値があるかどうかを、消費者は判定します。 なので、たとえ不具合の原因などが分かっても、更新履歴などの報告書では、まず先に何を改良したかを説明しましょう。 たとえば、原因を追記するなら 2019/05/12ver1.37 ・(バグ修正)シンジク町の武器屋ビルの壁を通過できてしまったので修正。原因は、マップチップでカベと同色の床タイルの貼り間違え。 ・(シナリオ追加)クリア後の隠しダンジョンを追加。 2019/02/05ver1.36 ・(バグ修正)薬草を85個以上所持すると画面がフリーズして続行不能になる現象をたぶん修正。原因は不明なので、とりあえず所持数をプログラム内部的には50個までにして、そのアイテムを2種類用意して2×50=100として所持数100個までサポート。50個以上は2種類目との合計を表示の仕様。 みたいになるでしょう。 フリーゲームの場合 フリーゲームの場合、慣習では、更新履歴の記載のあるテキストファイルは、必ずしも、配布ゲームファイルに入れる必要は、ないです。 最低限、配布サイトなどでゲーム紹介文の見れる場所に更新履歴があれば十分です。 また、けっして、今までのすべてのバージョンの更新履歴を記載する必要は無く、最低限、現在のバージョンと、いくつか前のバージョンの更新履歴があれば十分です。 また、日付は不要です。 つまり、 ver1.37 ・(バグ修正)シンジク町の武器屋ビルの壁を通過できてしまったので修正。 ・(シナリオ追加)クリア後の隠しダンジョンを追加。 ver1.36 ・(バグ修正)薬草を85個以上所持すると画面がフリーズして続行不能になる現象をたぶん修正。 のように、日付を省いても、かまいません。 ただし、これはあくまで、フリーゲームや、趣味の範囲の同人ゲームなどの場合です。 仕事で作るソフトの場合、公開するかはともかく、なるべくver1.00からの全部のバージョンを、日付つきで更新履歴を保管しておくのが、(仕事で作るソフトでは)安全です。 ゲーム製作者が、バグの存在に気づいていても、技術的な理由などで、修正が困難な場合があります。 たとえば、開発ツールそのものに起因するバグは、ゲーム製作者側では、修正できません。 それぞれの開発ツール用の、コミュニテイのつくった外部スクリプトのバグなどの場合もあります。 その他、単に自分の知識不足などで、修正が困難な場合もあります。 また、修正に手間のかかる割りに、修正しなくてもゲームを楽しめるバグの場合には、修正しないままにされる場合もあります。 いずれにせよ、修正のできなかったバグについても、説明書では、そのバグの存在について記載しておく必要があります。 なぜなら、記載しないと、多くのプレイヤーから何度もバグ報告をされてしまいます。 プレイヤーが100人いたら、その100人から、それぞれバグ報告をされかねません。その100人にいちいち、修正しない理由の説明をするのは、とてもメンドウです。 なので、修正しないバグについても、けっして無言で放置しないで、説明書などに記載しましょう。 べつに更新履歴の記載場所は、説明書ではなく、「更新履歴」という名のテキストファイルを作って、説明書と同じフォルダに入れておいても、かまいません。 履歴の更新作業中に、あやまって説明書の文章を書き換えたりなどのミスも減らすためにも、「更新履歴」というファイルを作っておくのも安全でしょう。 ver1.00よりもあとのバージョンで、シナリオ追加したり仕様変更した場合も、 説明書の更新履歴には、その履歴を簡潔に1行ていどでいいので、書きましょう。 理由のひとつとして、よくあるのは、追加した機能やゲーム内イベントなどに、バグが潜んでいる場合があります。 この話題はどちらかというと、開発版(ver0.01~ver0.99)の話題ですが、ネットで普及しているチマタのフリーゲームでは、実際には「更新履歴」で紹介されている内容の他にも、じつはもっと多くの更新がされており、細かなバランス調整による更新が行われています。 特に、開発版(ver0.01~ver0.99)の更新履歴が公開されている作品の場合、開発版のソフト内データと完成版(ver1.00~)のソフト内データとを比較すると、じつは、さまざまなパラメータの数値がそこそこ違っている場合もあります。たとえばRPGなどが分かりやすく、武器の攻撃力や防具の防御力といった装備品の性能の値が、開発版と完成版とで微妙に数値が違っていたりする場合もよくあります。 しかし、そういったバランス調整は、『更新履歴』ファイルの記載からは除外されているのが普通です。 理由は、おそらくですが、もし開発版で、いちいち『更新履歴』にバランス調整まで記載していると、記載内容が膨大になりすぎてしまう結果になりかねないのが普通であり、そのせいで肝心のバグ修正や仕様変更などの記載が埋もれてしまうからでしょう。 バランス調整については、よほど目立つ変化でないかぎり、開発版の段階でのバランス調整については、『更新履歴』での記載は不要でしょう。 たとえばRPGの武器・防具の性能なら、ゲーム序盤で入手できる武器の攻撃力・防御力の1ケタていどの数値の変化とか、ゲーム中盤以降でも、せいぜい10%ていどの数値の変化なら、よほど目立つ場所に記載されているパラメータでないかぎり、フリーゲームなら、いちいち『更新履歴』に記載する必要は無いでしょう。 また、ver1.00以降の完成版でも、フリーゲームや同人ゲームの更新履歴でバランス調整した事をもし記載する場合でも「ver1.01 バランス調整をした。」くらいに簡略に書いていても、プレイヤーは特に気にしないでしょう。 ただし、これはあくまでフリーゲームや同人作品などの場合です。はたして、ゲーム会社などの商業製品のゲームの『更新履歴』の管理がどうなってるかは、知らないです。 「今後はもう、バグが見つかっても更新しない」などの、サポート終了する事自体は、けっして悪いことではありません。 一般に、こういうアフターケア終了、開発終了のことは、IT業界では「サポート終了」といいます。 ですが、終了の場合にも、気をつけないといけないことがあります。 まず、終了宣言後も、後述のようにセキュリティなどの問題があれば、いくつか対応しないといけません。 たとえ「今後、バグ修正や要望などは、原則的に受け付けません。」と宣言しても、例外的に、修正しないといけない場合が、数種類あります。 どのような場合かというと、たとえば次のような場合です。 セキュリティ対応 めったに起きない現象ですがもし、自分の配布しているソフトウェアがコンピュータウイルスなどに感染してしまっている場合、または、セキュリティ的に危険な動作をしてしまっていてウイルス同様な場合は、開発終了を宣言していても、対応しないと、場合によっては裁判などで賠償などを請求されかねず危険です。なので修正対応または配布終了などの処置をしましょう。 このような場合も修正に対応できるように、念のため、ソースコードは残しておきましょう。 もし、ウイルスやセキュリティなどの問題がある状態なのに、ソフトウェアを修正せずに放置すると、最悪の場合、訴訟を起こされたり、あるいは、アップロード先のサーバの企業等から、アップロードを削除されて禁止される場合なども、ありえます。 なお、万が一、自作ソフトにウイルス感染などの問題があった場合、もし修正できなければ、配布の終了を決断しなければいけない必要もあります。 なお、これとは別の現象として、自作ソフトがウイルス感染してないのに、市販のウイルス対策ソフトが、自作のゲームを「ウイルス」ソフトだと誤って判定する場合があります。この場合、自分と似たような開発ツールを使っている別作者のソフトも、ウイルスだと誤判定されるのが普通です(もし、そうでないなら(自作ソフトだけウイルス判定される場合には)、果たして本当に自作ソフトにウイルスが混じってないか、詳しく調べる必要がある)。 連絡先の変更 連絡先が変更した場合も、こっそりでいいので、修正対応をする必要があります。説明書などに記載した連絡先を、いま現在に使用している連絡先へと更新する必要があります。 もし連絡先修正の対応をしないと、自分の古い連絡先と同じアドレスを使っているかもしれない人(自分とは別の第三者です)に、迷惑が掛かってしまうかもしれません。 あと、運が悪いと、自分の古い連絡先を使っているサイトが もしも詐欺サイトだったりすると、自分の評判も落ちます。 たとえ、自分に引越しなどをする気がなくても、契約しているプロパイダがメール事業サービスなどから撤退したりするなどで、連絡先アドレスの変更などの必要に迫られる場合もあります。 なので、サポート終了宣言しても、とりあえず、ゲームのアップローダなどのアカウントは残しておきましょう。 ゲームのver1.00から数年も立てば、新作や次回作をつくるために、前作については、開発を終了したい場合があります。 その場合、説明書などのどこかに「本作のサポートは終了させていただきます。そのため、バグ修正や要望などは、原則的に受け付けません。」などの注意書きが、あるほうが、良いでしょう。 また、単に、ソースコードを紛失して、今後のバグ修正が不可能になる場合もあります。 どちらにせよ、今後は修正しないつもりなら、そのことを明記すべきです。 というのも、もし、開発終了の明記がないと、プレイヤーは親切心で、サポート終了した作品のバグ報告をしてしまうかもしれないからです。 せっかく親切心で報告してくれたのに、それを無視するのは、両者とも、心のいたむことです。 なので、サポート終了を決心した場合は、そのことを明記しましょう。 また、ゲームにかぎらず、一般に事務系(オフィスソフトなど)の有料ソフトウェアには、商品ごとに一定の年数のバグ修正の受け付けの期間があります(いわゆる「サポート期間」)。IT企業などは、もしソフトウェアの修正サポートの終了をした場合、そのことを明記する必要があります。 なお、「保証期間」ではなく「サポート期間」ですので、混同しないように。 無料ソフトなら、バグなどがあっても、金銭による賠償(ばいしょう)などの保証は不要でしょう。 ゲームに限らず、一般的に有料ソフトウェアでは、セーブデータについて、ver1.00以降で作成されたデータは、特別な理由のないかぎり、なるべくセーブデータの互換性を維持する必要があります。 つまり、新バージョン(たとえばver1.02)が出ても、前のセーブデータ(たとえばver1.01)を使用できるようにする必要があります。 しかし、自主制作ゲームでは、特別な場合、過去バージョンのデータとの互換性の維持が困難になる場合があります。 もしバグ修正などで、ゲーム内システムのデータ形式が関わるバグ修正のためにデータ形式を変更せざるを得ない場合などは、過去バージョンからのデータ形式との違いから、セーブデータなどの引継ぎが困難になって、互換性のなくなる場合があります。原理的には互換が不可能でなくても、経済的に互換させるのが困難になる場合もあります。 このような場合も、該当する古いバージョンからの互換性サポートの終了を宣言して明記する必要があります。 また、同じような理由で、完成版 ver1.00 が出た後に、プレイヤーからの互換性についての要望で、たとえば体験版 ver0.25 とかからのセーブデータの引継ぎ機能などを要望されても、 もしver0.25以降にデータ形式が大きく変わっていたりすると、引継ぎ機能を実装するのが、イヤな場合もあるでしょう。 このようなとき、場合によっては、互換性サポートの終了を宣言する必要もあります。 なお、シナリオはそのままだが大幅な機能追加などを行った場合などにも、セーブデータの互換性が不可能に場合もあります。このような場合、セーブデータの互換性が無いことを配布サイトの紹介文などで記載するのが良いでしょう。
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本項は、桃山学院大学の入学試験対策に関する事項である。 桃山学院大学は大阪府和泉市にあるミッション系の私立大学である。学部間による出題スタイルは同じなので併願しやすい。 英語 桃山学院大学の公募推薦英語は学部間での出題スタイルは同じなので学部ごとに対策する必要はない。 本学の公募推薦英語の特徴は約3ページ半にわたる長文である。オーソドックスな出題形式の文法問題や序列英作文などが皆無のため、他の併願大学と並行して受けるにはやや難がある。長文にはパラグラフごとに段落番号があり設問はパラグラフを指定してくれるため、長文に圧倒されずに落ち着いて読解することが大切である。大問1はパラグラフごとの内容一致や理由説明などの問題が8割を占め、残りは大問2の本文の正誤判定問題である。大問1と大問2の問題数の比率はその年によって若干変化する時があるので試験開始と同時に大問2の正誤判定に目を通すとよい。 問題の出題スタイルは毎年安定しているが英語の難易度はここ2~3年上昇傾向にある。長文を読解するうえで単語や文法の暗記だけでは対応できない。本文に含まれた構文や指示語を見抜き標準的な語彙力と解釈力が求められる。語彙力に関しては一般的な単語帳1冊を仕上げれば十分なので上級やハイレベルな単語集を覚える必要はない。文法問題に関してはNEXT STAGEや桐原1100などに代表される中堅私大・センターレベルの文法書で十分である。単語・熟語・文法・構文を完成させたら過去問を利用してどんどん解釈と長文読解の練習を積んでいく。桃山学院大学の公募推薦英語は同レベル帯の大学の中では群を抜いているので、英語の出来具合が合否を分けると言っても過言ではない。なので極力英語に力を注ぎたいところだ。 国語 桃山学院大学の公募推薦国語は長めの現代文1題による出題である。 にしておきたいところだ。 漢字・評論語彙・ことわざ等の知識問題は毎回必ず出題されるため一般的な問題集などを利用して必ず正答出来るようにしておきたい。特に英語が不得意な受験者はこのような問題で点を落とさないように注意すること。 評定 公募推薦入試では評定の点数は大きな要素となる。 受験者の平均は約3.5だが評定が高い受験者の方が圧倒的に有利であるため、公募推薦で合格を決めるには高校1年の早い段階から評定を意識して学業に取り組むべきである。 桃山学院大学の公募推薦国語は長めの現代文2題による出題である。 桃山学院の一般入試は公募推薦の出題スタイルと異なるため、それぞれ別々に対策する必要がある。A日程は外国語120点と国語120点の計240点・B日程は外国語100点と国語100点の計200点で合否を判定する。国際教養学部(旧・文学部)のみ英語が150点配点となり計250点で合否を判定する。公募推薦同様、英語の出来具合が合否を分けると言っても過言ではない。 英語 標準的なレベルであるが桃山学院大学独自の特徴的な出題スタイルのため十分に対策を練る必要がある。英語が不得意な受験生はオーソドックスな出題形式と言えるB日程を受けた方が無難だろう。 国語 公募推薦国語に比べると標準的な問題となっている。解答が紛らわしい設問が多いため思わぬ失点をする可能性も高いので注意が必要である。
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前)(次) (標準報酬月額) 第40条 標準報酬月額は、被保険者の報酬月額に基づき、次の等級区分(次項の規定により等級区分の改定が行われたときは、改定後の等級区分)によって定める。 40
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転送 mov命令はsrcオペランドをdestオペランドにコピーします。 語源はmove(移動)ですが、転送元のデータは一般に残ったままになります。 オペランド ''src'' ''dest'' 更新されるフラグ この命令によって更新されるフラグはない。 例 .data value: .long 2 .text .global _start _start: movl $6, %eax # %eax is now 6 movw %ax, value # value is now 6 movl $0, %ebx # %ebx is now 0 movb %al, %bl # %ebx is now 6 movl value, %ebx # %ebx is now 6 movl $value, %esi # %esi is now the address of value xorl %ebx, %ebx # %ebx is now 0 movw value(, %ebx, 1), %bx # %ebx is now 6 # Linux sys_exit mov $1, %eax xorl %ebx, %ebx int $0x80 交換 xchg命令は、srcオペランドとdestオペランドを交換する。 オペランドの一つがメモリーアドレスだった場合には、操作はLOCKプリフィックスが暗黙のうちに指定される。つまり、交換操作はアトミックである。 これは大きなパフォーマンスの低下を引き起こす。 注目されるべきは、一般的なNOP (no op) 命令 (0x90) は、xchgl %eax, %eax だということである。 オペランド ''src'' ''dest'' しかし、片一方のオペランドのみがメモリーであることができる。つまり、少なくとも一方のオペランドはレジスターでなくてなくてはいけない。 更新されるフラグ この命令により更新されるフラグはない。 例 .data value: .long 2 .text .global _start _start: movl $54, %ebx xchgl value, %ebx # %ebx is now 2 # value is now 54 xchgw %ax, value # Value is now 0 # %eax is now 54 xchgb %al, %bl # %ebx is now 54 # %eax is now 2 xchgw value(%eax), %ax # value is now 0x00020000 = 131072 # %eax is now 0 # Linux sys_exit mov $1, %eax xorl %ebx, %ebx int $0x80 転送とゼロ拡張 movz命令は、srcオペランドをdestオペランドにコピーし、srcで提供されないビットをゼロ(0)で埋める。 この命令は、符号なしの小さな値を、より大きなレジスターへコピーするときに役立つ。 オペランド ''src'' ''dest'' 更新されるフラグ この命令によって更新されるフラグはない。 例 .data byteval: .byte 204 .text .global _start _start: movzbw byteval, %ax # %eax is now 204 movzwl %ax, %ebx # %ebx is now 204 movzbl byteval, %esi # %esi is now 204 # Linux sys_exit mov $1, %eax xorl %ebx, %ebx int $0x80 転送と符号で拡張 movs命令はsrcオペランドでdestオペランドにコピーし、srcで提供されない残りのビットをsrcの符号で埋める。 この命令は、符号なしの小さな値を、より大きなレジスターへコピーするときに役立つ。 オペランド ''src'' ''dest'' 更新されるフラグ この命令によって更新されるフラグはない。 例 .data byteval: .byte -24 # = 0xe8 .text .global _start _start: movsbw byteval, %ax # %ax is now -24 = 0xffe8 movswl %ax, %ebx # %ebx is now -24 = 0xffffffe8 movsbl byteval, %esi # %esi is now -24 = 0xffffffe8 # Linux sys_exit mov $1, %eax xorl %ebx, %ebx int $0x80 バイト転送 movsb命令は、esiで指定された場所から 1 バイト分を、ediで指定された場所にコピーする。 方向フラグは、esiとediポインターは、操作中にインクリメントされたのを示すために、クリアされる。 しかし、方向フラグがセットされているならば、これらのポインターはデクリメントされる。 この場合、コピーは逆方向で行われる。最高位のアドレスから開始し、ecxがゼロになるまで下位のアドレスに向かって行われる。 オペランド なし。 更新されるフラグ この命令によって更新されるフラグはない。 例 ; This code is for NASM. section .code ; copy mystr into mystr2 mov esi, mystr ; loads address of mystr into esi mov edi, mystr2 ; loads address of mystr2 into edi cld ; clear direction flag mov ecx,6 rep movsb section .bss mystr2: resb 6 section .data mystr db "Hello", 0x0 ワード転送 movsw命令は、esiで指定された場所から 1 ワード (2 バイト) 分を、ediで指定された場所にコピーする。 オペランド なし。 更新されるフラグ この命令によって更新されるフラグはない。 例 section .code ; copy mystr into mystr2 mov esi, mystr mov edi, mystr2 cld rep movsw ; due to endianess, the resulting mystr2 would be aAbBcC\0a section .bss mystr2: resb 8 section .data mystr db "AaBbCca", 0x0 アドレス計算 lea命令は、srcオペランドのアドレスを計算し、そのアドレスをdestオペランドにロードします。 オペランド ''src'' ''dest'' 更新されるフラグ この命令によって更新されるフラグはない。 注意 LEA 命令は、src オペランドを mov 命令と同じように計算する。しかし、そのアドレスの''中身''を dest オペランドにロードするのではない。アドレスそのものをロードするのである。 lea は、アドレスを計算するのだけに使用されるのではなく、一般的な符号なしの整数の算術計算にも使用される。注意事項として、フラグが変更されないという利点がある。 これは本当にパワフルである。というのも、srcオペランドは最大 4 つのパラメーターを取ることができるからである。つまり、ディスプレイスメント、ベースレジスター、オフセットレジスター、スカラ乗算器である。 例えば、[eax - 4 + edx * 4] (Intel 構文)、-4(%eax, %edx, 4) (GAS 構文) のようにである。 X86_Assembly/Data_Transfer
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株式が二人以上の人間に共有されている場合の権利行使の制約とその例外(会社の同意)について規定している。 種類株式を参照。 株主平等原則(第1項)とその例外(第2項、第3項)について規定している。 第107条1項第3号の種類株式を発行する場合の、それを導入するための定款創設又は変更の例外規定である。 第108条に定められた一部の種類株式について、それを導入する際の定款創設又は変更の例外規定である。 第108条第2項第9号に掲げる事項についての定款の定めが一定の場合に廃止されるとみなされる旨を定めた規定である。 発行可能株式総数についての規定である。 発行可能種類株式総数についての規定である。 公開会社である種類株式発行会社について、議決権制限株式の発行数につき規制が設けられている旨を定めた規定である。 種類株式発行につき、既存株主の株式買取請求権とその行使手続について規定している。 株式買取請求権が行使された場合の、株式の価格の決定方法につき規定している。 新株予約権の権利者についても、116条と同様のケースにつき、株主に準じて扱われる。 新株予約権の権利者の新株予約権買取請求権についても、117条と同様の手続が規定されている。 株主の権利の行使につき、会社が利益供与をしてはならないことと、それとの関連する事柄について規定している(第1項から第5項)。 株券を発行するために定款において定めをしなければならないとする規定である。 株券発行会社の株券発行義務(第1項)、その時期(第2項、第3項)、公開会社でない会社における例外(第4項)を定めている。 株券の記載事項、及び発行会社の代表取締役の署名等の義務について規定している。 株券発行会社の株主が、株券の所持を希望しない場合の手続に関する規定である。 株券を発行する旨の定款の定めを廃止する際の手続規定である。 株主に株券の提出義務が生ずる場合と公告など、それに関する事務処理規定を定めている。 株券の提出ができない者がいる場合の公告方法について規定している。 株券喪失登録簿の作成と株券喪失登録記載事項について規定している。 123条を株券喪失登録簿に適用する場合の文言の読替方法について規定している。 株券を喪失した者による、株券喪失登録(株券発行会社に対し、当該株券についての株券喪失登録簿記載事項を株券喪失登録簿に記載し、又は記録すること)の請求について規定している。 株券喪失登録者(株券発行会社が前条の規定による請求に応じて株券喪失登録をした場合において、当該請求に係る株券を喪失した者として株券喪失登録簿に記載され、又は記録された者)と株主名簿の名義人が一致しない場合の、請求を受けた株券発行会社の事務処理方法を定めた規定である。 株券喪失登録がされた株券を所持する者は、株券喪失登録の抹消を請求することができることを定めている。 株券喪失登録者は株券喪失登録の抹消を請求することができる。 株券喪失登録を抹消しなければならない場合について規定している。 株券喪失登録された株券が無効となる時期について規定している(株券喪失登録日の翌日から起算して一年を経過した日)。また、無効となった株券の再発行義務についても規定している。株券を発行する相手方は株券喪失登録者である。 株券喪失登録者が第220条第1項の請求をした場合の、株券発行会社側の事務処理の変更点について規定している。 株券喪失登録簿の備置き義務と株券喪失登録簿の閲覧謄写請求権について規定している。 株券発行会社が株券喪失登録者に対して行う通知又は催告について、通知等の宛先と到達時点の判断基準について規定している。 非訟事件手続法第三編が、株券について適用されない旨を規定している。 列挙された一定の事由により株式に端数が生じる場合の処理方法について規定している(競売又は所定の方法による売却の上、代金の交付)。 株式分割又は株式併合により端数が生じる場合の処理方法について規定している(234条の準用)。
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ページの作成:「法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第4編 社債 (コンメンタール会社法) ==条文== (質権に関する社債原簿の記載等) ;第694条 # 社債に質権を設定した者は、社債発行会社に対し、次に掲げる事項を社債原簿に記載し、又は記録することを請求することができる。 #: 一質権者の氏名又は名称及び住所 #: 二質権の目的であ…」
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(登記の順序) 第20条 登記官は、同一の不動産に関し権利に関する登記の申請が二以上あったときは、これらの登記を受付番号の順序に従ってしなければならない。 本条は、登記は受付番号の順にするべきである旨を定めたものである。 登記官は、本条に規定する場合以外の場合でも、受付番号の順序に従って登記することとされている([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000005800000000000000000000000000000 不動産登記規則第58条])。従って、例えば、受付番号の順に従わず、事案の簡単なものから順に登記するということはできない。 なお、本条は職務規定にすぎず、本条違反のみを理由として登記の抹消の手続きを求めることはできないとした判例がある(最判昭和51年4月8日判例時報815号49頁)。 020
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例外処理(れいがいしょり、''exception handling'')とは、プログラム実行中に予期せぬ異常が発生した場合に、通常の実行フローを中断し、エラーメッセージの表示や適切な処理を行うプログラムの手法です。 throw文は、プログラムの実行中に発生したエラーや問題を示し、その場で例外を引き起こします。例えば、条件に合致しない場合や予期せぬ状況であれば、throw文を使って例外を発生させることができます。 function reduce(array, callback, initialValue) { if (typeof callback != 'function') { throw new Error(callback + " is not a function"); } // ... } reduce([], null); // "null is not a function" とエラー 後述のtry/catch ブロックなしで throw を実行すると、エラーが現在のコンテキストから伝播し、エラーが発生したポイントからコードの実行が停止されます。これにより、通常の実行フローが中断され、エラーがコンソールに表示されたり、上位の呼び出し元でエラーがキャッチされるまで、エラーが伝播します。 throw文では、あらゆる種類の値を渡すことができますが、通常は例外オブジェクト(Errorなど)を渡します。例外オブジェクトは例外が発生した際の状況を記録し、デバッグを容易にします。特に、ReferenceError、SyntaxError、TypeErrorなどの例外オブジェクトは、エラーのタイプ(参照エラー、構文エラー、型エラーなど)を明確に示すために利用されます。 function reduce( array, callback, initialValue ) { if ( typeof callback != 'function' ) { throw new TypeError( callback + " is not a function" ); } // ... } reduce( [], null ); // "TypeError: null is not a function" とエラー throw文で例外が投げられると、以降のプログラムの実行は中断され、処理系のエラーコンソールにエラーが表示されます。 try文のブロックの中で例外が発生すると、catch節のブロックが実行され、例外が捕捉されます。try文のブロックで例外が発生しなかった場合は、catch節のブロックは実行されません。catch節のブロックが実行された後も、catch節のブロックの中で例外が発生しなければ、プログラムは中断せずに以降の処理を継続します。 try { throw new Error( "エラー!" ); } catch (e) { console.log(e.message); // "エラー!" と表示 } console.log("しかし処理は続行…"); catch節は複数置くことができます。また、catch節は必ずthrow文のパラメータ''e''を受け取らなければなりません。''e''の変数名は任意の識別子。 finally節は事後処理を行います。catch節の後にfinally節を書くと、例外が発生してもしなくてもfinally節が実行されます。 try { console.log("try"); // 0. "try" と表示 } catch (e) { console.log("catch"); } finally { console.log("finally"); // 1. "finally" と表示 } console.log("outside"); // 2. "outside" と表示 例外が発生した場合は、catch節が実行された後にfinally節が実行されます。finally節が実行された後は以降の処理を継続します。 try { console.log("try"); // 0. "try" と表示 throw new Error(); } catch (e) { console.log("catch"); // 1. "catch" と表示 } finally { console.log("finally"); // 2. "finally" と表示 } console.log("outside"); // 3. "outside" と表示 try文の後にはcatch節またはfinally節のいずれか、もしくは両方を置かなければなりません。catch節を除いたtry-finally節では、例外が発生してもしなくてもfinally節は実行されますが、catch節によって例外が捕捉されないので、例外が発生した場合は以降の処理を中断します。 [https://paiza.io/projects/NmoKJECDSL3JI1WMdO3a5Q?language=javascript return と finally] : function div(n, d) { try { return n / d } catch (e) { console.log(e) } finally { console.log(`div(${n}, ${d}) -- finally`) } } console.log(`div(1, 2) = ${div(1, 2)}`) console.log(`div(1, 0) = ${div(1, 0)}`) console.log(`div(0, 0) = ${div(0, 0)}`) 実行結果: div(1, 2) -- finally div(1, 2) = 0.5 div(1, 0) -- finally div(1, 0) = Infinity div(0, 0) -- finally div(0, 0) = NaN try文にfinally節を持つ言語では「tryブロックで例外を出さずのreturn文に達したとき、finally節を実行するか?」が問題になります。 ES/JSでは、return文に達してもfinally節が実行されます。 例外は大域脱出に使うこともできます。大域脱出とは、入れ子になった制御構造の内側から外側に制御を戻すことです。ラベルを伴わないbreakやreturnは最内側の制御構造(for/while/switchと関数)を抜け出すだけですが、例外をthrowすると文や関数を超えて制御が移ります。 この性質を利用すると二重以上のループや関数を脱出することができるのです。 しかし、大域脱出目的の例外の使用には慎重になってください。breakやreturnをラベルと共に使用することで、ほとんどの場合は例外を使うことなく大域脱出を達成できます。 イテレーションメソッドからの脱出 Array.prototype.forEach メソッドの様にcallbackの反復処理を行うイテレーションはbreakやreturnでは脱出ができないので、例外による大域脱出が適用なケースです。 この場合も、for文に置換えるほうが可読性は向上するでしょう。 関数外のラベルにはbreakできません(動かない例): const ary = new Array(10).fill(0).map((_, i) => i) LABEL: ary.forEach(function(x) { if (x > 5) break LABEL; // SyntaxError: Undefined label 'LABEL' console.log(x) }) [https://paiza.io/projects/0HdEI0i8b0OJNy-HToq1Ig?language=javascript 例外を使ったイテレーションメソッドからの脱出]: const ary = new Array(10).fill(0).map((_, i) => i); try { ary.forEach(function(x) { if (x > 5) { throw new Error(`x = ${x}`); } console.log(x) }); } catch {} 実行結果: 0 1 2 3 4 5 [https://paiza.io/projects/UEkdNTXcxK-a6b5TFrNaTA?language=javascript Array.prototype.every() を使ったイテレーションの中断]: const ary = new Array(10).fill(0).map((_, i) => i); ary.every(function(x) { if (x > 5) { return false } console.log(x) return true }); 実行結果: 0 1 2 3 4 5
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サインの値を求めるプログラム ただし、度数法による角度で調べる。 const θdeg = prompt("求めたい角度は何度ですか?"); const θrad = Math.PI * θdeg / 180; alert(Math.sin(θrad)); //例:90を入力したら、1が出力される。 解説 度数法(deg)と弧度法(rad)にはdeg = π × rad ÷ 180という関係が成り立っている。
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法学>民事法>コンメンタール民事訴訟法 (口頭弁論調書) 第160条 第1項は、口頭弁論調書を作成するのが弁論に立ち会った裁判所書記官のみとする。 第3項は、口頭弁論の方式に関する証拠方法については、口頭弁論調書に限られることを定める。手続きの画一性や迅速性から定められた、自由心証主義(証拠方法の無制限の原則)の例外の一つである。 ---- {{前後 |民事訴訟法 |第2編第一審の訴訟手続 第3章 口頭弁論及びその準備 第1節 口頭弁論 |第159条(自白の擬制) |第161条(準備書面) 160
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法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第2編第4章 機関 (コンメンタール会社法)>会社法第418条 (執行役の権限) 第418条 ---- {{前後 |会社法 |第2編 株式会社 第4章 機関 第10節 指名委員会等及び執行役 |会社法第417条(指名委員会等設置会社の取締役会の運営) |会社法第419条(執行役の監査委員に対する報告義務等) 418
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法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂 (公訴提起の擬制) 第267条 前条第2号の決定があったときは、その事件について公訴の提起があったものとみなす。 ---- {{前後 |刑事訴訟法 |第2編 第一審 第2章 公訴 |第266条(請求に対する決定) |第267条の2(付審判決定の通知) 267
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このウィキジュニアの本は、ターゲットユーザーが8才から12才の子供たちで、虫についての本です。プロジェクトは、子どもたちが知っているかもしれない多くの虫をカバーします。 紹介してから、虫の各グループの分類(たとえば昆虫...)があるでしょうし、また、用語集があります。また、プロジェクトはグループとしての虫に関するその他の一般的な関心の記事を、含みます。 {| align="left" width="100%" | width="50%" bgcolor="#eeffee" style="border:1px solid #99ff99;padding:1em;padding-top:0.5em;" valign="top" | リファレンス・・・リファレンスとは、索引(さくいんのこと)。 | width="50%" bgcolor="#eeffee" style="border:1px solid #99ff99;padding:1em;padding-top:0.5em;" valign="top" |
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発話における焦点を話題(topic/prenex)という。これは主語とは区別される。たとえば日本語の「象は鼻が長い」では、「鼻が」が主語、「象は」は話題である。日本語の話題標識「は」に相当するものがロジバンにある: これは論理学における議論領域を設定するのにも用いられる。 zo'u で区切るものはみな体言か sumtcita である。 ro のように項の量を限定するものを量化子 (quantifier) という。項をこのように束縛して用言の議論領域/作用範囲を限定することを量化 (quantification) という。 論理学と同様に、 X や Y のような変数/自由変項としてあらかじめ用意されているものがある: 4つめ以降は xi による添記用法で求める: これら自由変項は、他の項と同様に、修飾節を加えられる: ... zo'u のまとまりはNU類の抽象節の中に投入できる。例えば、3つのボール―青いボール、赤いボール、緑のボール―が入っている鞄から、1つをあなたが私に何色かを見せずに取り出すとき、私には次のことが言える: 抽象節の中にあるべき ... zo'u を外に置くと論理的破綻をきたす: この文は、「青いボール」「赤いボール」「緑のボール」いずれについても偽(ぎ)である。それらいずれについても、それをあなたが握っている、ということを私は知らないからだ。この文では、 ... zo'u の da と du'u ... の da が異なる階層にあり、隔離されているので、求められている量化が起きていない。 do jgari da について量化するには、この bridi と同じ階層に ... zo'u を置かなければならない。
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「ロジバン/目次/ロジバンについての英語資料の日本語訳/Lojban For Beginners 日本語訳/Lojban For Beginners 第2章 関係性と語順/物事の名称と関係性」を「[[Lojban For Beginners 日本語訳/物事の名...
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法学>民事法>コンメンタール民法>第5編 相続 (コンメンタール民法) (限定承認をしたときの権利義務) 第925条 相続人が限定承認をしたときは、その被相続人に対して有した権利義務は、消滅しなかったものとみなす。 限定承認において、ある相続人が被相続人に対して権利義務がある場合、限定承認に伴う消極財産の清算が第179条, 第520条)によりなされると、当該相続者が優先弁済されたこととなるため、この場合には、混同は発生させないと言う趣旨である。明治民法第1027条を継承している。 明治民法において、本条には後見人の報酬に関する以下の規定があった。戦後改正において、民法第862条に継承された。 (明治) 被後見人の配偶者、直系親族、戸主を除く → (現行) 特に制限を設けない。 ---- {{前後 |民法 |第5編 相続 第4章 相続の承認及び放棄 第1節 総則 |民法第924条(限定承認の方式) |民法第926条(限定承認者による管理) 925
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法学>民事法>コンメンタール民法>第2編 物権 (コンメンタール民法) (隣地の使用請求) 第209条 土地の所有者は、次に掲げる目的のため必要な範囲内で、隣地を使用することができる。ただし、住家については、その居住者の承諾がなければ、立ち入ることはできない。 前項の場合には、使用の日時、場所及び方法は、隣地の所有者及び隣地を現に使用している者(以下この条において「隣地使用者」という。)のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。 第1項の規定により隣地を使用する者は、あらかじめ、その目的、日時、場所及び方法を隣地の所有者及び隣地使用者に通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが困難なときは、使用を開始した後、遅滞なく、通知することをもって足りる。 第1項の場合において、隣地の所有者又は隣地使用者が損害を受けたときは、その償金を請求することができる。 2021年改正(令和3年法律第24号による改正)にて、以下の条文から改正。2023年(令和5年)4月1日より施行。 隣地使用の目的を分化及び付加し、号として列挙した。 第2項に使用の態様、第3項に使用の形式(通知)を新設。 趣旨を第4項に継承。 ---- {{前後 |民法 |第2編 物権 第3章 所有権 第1節 所有権の限界 第2款 相隣関係 |民法第207条(土地所有権の範囲) |民法第210条(公道に至るための他の土地の通行権) 209 209
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法学>コンメンタール行政手続法 (聴聞調書及び報告書) 第24条 当事者又は参加人は、第1項の調書及び前項の報告書の閲覧を求めることができる。 第18条(文書等の閲覧) 当事者等当事者及び当該不利益処分がされた場合に自己の利益を害されることとなる参加人 ---- {{前後 |行政手続法 |第3章 不利益処分 第2節 聴聞 |第23条(当事者の不出頭等の場合における聴聞の終結) |第25条(聴聞の再開) 24
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では、非常に簡単なパーサを書いてみましょう。それには[http://www.haskell.org/ghc GHC]に付いてくる[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html Parsec]ライブラリ(Ubuntuではlibghc6-parsec-devパッケージをインストール)を使います。GHC以外のコンパイラを使っている場合は別にダウンロードする必要があるかもしれません。 まずは次の行をファイルの冒頭に加えてください。 import Text.ParserCombinators.Parsec hiding (spaces) これによって、Parsecのライブラリ関数が使えるようになります。spacesは後で自分で定義するので、Parsecで定義されている同名の関数をインポートしないようにします。 では、Schemeの識別子中に許される記号一つを認識するパーサを定義します。 symbol :: Parser Char symbol = oneOf "!#$%&|*+-/:<=>?@^_~" これもモナドの一例です。この場合、隠蔽された「追加情報」は入力ストリーム、バックトラックの記録、firstとfollow集合などに関する情報です。それらは全てParsecが取り扱ってくれます。私たちはParsecのライブラリ関数を使うだけでよいのです。[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#oneOf oneOf]は引数で与えられた文字列中のどれか一文字を認識します。Parsecは[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#letter letter]や[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#digit digit]など、いくつものこまごまとした既成のパーサを提供します。これから見ていくように、これらの基本的なパーサを使ってより洗練された複雑なパーサを組み立てていくことができます。 上で定義したsymbolパーサを呼び出し、エラーが発生したらそれを処理する関数を定義しましょう。 readExpr :: String -> String readExpr input = case parse symbol "lisp" input of Left err -> "No match: " ++ show err Right val -> "Found value" 型宣言からわかるように、readExprは文字列から文字列への関数(->)です。inputという引数を取り、それと共に上で定義したsymbolアクションと、作ったパーサの名前("lisp")をParsecの[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#parse parse]関数に渡します。 parseはパースした結果の値かエラーを返すので、エラーの場合も扱わなければなりません。Haskellの一般的な慣習に従って、Parsecは[http://www.haskell.org/onlinereport/standard-prelude.html#$tEither Either]データ型を返します。Left構築子でエラーを、Rightで通常の値を表します。 parseの結果をこれらの選択に対してマッチさせるにはcase...of構文を使います。もしLeftの値(エラー)を得たら、そのエラーをerrに束縛し、エラーの文字列表現と共に"No match"を返します。もしRightの値を得たら、それをvalに束縛しますが無視して、文字列"Found value"を返します。 case...ofは後にもっと詳しく見ることになるパターン・マッチの一例です。 最後に、readExprを呼び、結果を出力するようにmain関数を変更しなければいけません(ファイルの頭にimport System.Environmentも追加しましょう)。 main :: IO () main = do args <- getArgs putStrLn (readExpr (args !! 0)) これをコンパイル・実行するには、正常にリンクさせるため、コマンドラインで-package parsecを指定します。 % ghc -package parsec -o simple_parser simple-parser.hs % ./simple_parser $ Found value % ./simple_parser a No match: "lisp" (line 1, column 1): unexpected "a" 次に、パーサがより段々とより複雑な式を認識するようにいくつかの改善を施していきます。今のパーサはスペースが記号の前にあるとつかえてしまいます。 % ./simple_parser " %" No match: "lisp" (line 1, column 1): unexpected " " スペースを無視させるようにしてこれを直しましょう。 まず、どんな数のスペースも認識するパーサを定義しましょう。これが私たちがParsecをインポートした時hiding (spaces)を追加した理由です。Parsecには"[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#spaces spaces]"関数がありますが、これは私たちの期待する動作をしません(ついでに言えば、[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#lexeme lexeme]というピッタリの関数がありますが、ここでは教育上の目的からそれを使わないことにします)。 spaces :: Parser () spaces = skipMany1 space 関数を関数に渡せるように、アクションをアクションに渡すこともできます。ここではParserアクション[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#space space]をParserアクション[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#skipMany1 skipMany1]に渡して一つ以上のスペースを認識するパーサを作っています。 では、これを使うようにパーサを変更しましょう。 readExpr input = case parse (spaces >> symbol) "lisp" input of Left err -> "No match: " ++ show err Right val -> "Found value" 第二章で>>("bind")演算子について軽く触れた時には、それは裏でdoブロックの行を繋ぎあわせるのに使われていると言いました。ここでは、スペースパーサと記号パーサを組み合わせるために明示的に使用しています。しかしながら、bindはParserモナドとIOモナドで全く異った意味を持ちます。Parserモナドでは、bindは「一つ目のパーサのマッチを試み、二つ目のパーサを残りの入力に対してマッチを試み、どちらかがマッチに失敗したら失敗する」という意味です。一般的には、bindは異るモナド間で非常に違った動きをします。モナドの目的は計算を構成する一般的な方法を提供することなので、それはいろんな違う種類の計算に適合できる普遍性を備えている必要があります。モナドが本当に何なのかを知るにはモナドのドキュメントを読んでください。 このコードをコンパイル・実行してください。spacesをskipMany1で定義したので、もう普通の単なる一文字は認識しないことに注意してください。その代わり、記号の前にスペースを入れ''なければなりません''。これがどのように都合よいのかみてみます。 % ghc -package parsec -o simple_parser simple-parser.hs % ./simple_parser " %" Found value % ./simple_parser % No match: "lisp" (line 1, column 1): unexpected "%" expecting space % ./simple_parser " abc" No match: "lisp" (line 1, column 4): unexpected "a" expecting space 現段階では、パーサは与えられた文字列が認識できるか否かを表示するだけで、特には何もしません。普通、パーサには与えられた入力を扱いやすいデータ構造に変換して欲しいものです。この節では、どのようにデータ型を定義し、パーサがそのデータ型を返すようにするかを学びます。 まず、どんなLispの値も保持できるデータ型を定義しなければなりません。 data LispVal = Atom String | List [LispVal] | DottedList [LispVal] LispVal | Number Integer | String String | Bool Bool これは''代数的データ型''の一例です。LispVal型の変数が持つことのできる値の集合を定めています。選択肢のそれぞれ(''コンストラクタ''と呼ばれ、|で区切られます)は、コンストラクタのタグとそのコンストラクタが持つことのできるデータの型を含みます。この例では、LispValは次のどれかです。 Atom - そのアトムの示す文字列を格納します。 List - 他のLispValのリストを保持します(Haskellのリストは角括弧で表されます)。''proper''リストとも呼ばれます。 DottedList - Schemeの(a b . c)を表し、''improper''リストとも呼ばれます。これは最後以外全ての要素のリストを持ち、最後の要素を別に格納します。 Number - Haskellの整数を保持します。 String - Haskellの文字列を保持します。 Bool - Haskellの真偽値を保持します。 コンストラクタと型は別々の名前空間を持つので、Stringという名前のコンストラクタとStringという名前の型両方を併存させることができます。型とコンストラクタタグは常に大文字から始まります。 次に、これらの型を持つ値を作るパーサ関数をいくつか加えましょう。文字列は、二重引用符で始まり、それに引用符以外の文字が0個以上続き、二重引用符で閉じられます。 parseString :: Parser LispVal parseString = do char '"' x <- many (noneOf "\"") char '"' return $ String x また>>演算子の代わりにdo記法を使っています。これは私たちがパース結果の値([http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#many many] ([http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#noneOf noneOf] "\"")によって返される)を取り出し、他のパース関数を間に挟みながら操作することになるからです。一般に、アクションが値を返さないときに>>を、値をすぐに次のアクションに渡すときに>>=を、その他の場合にdo記法を使います。 一旦パースし終わりmanyからHaskellの文字列が返ってきたら、(LispValデータ型の)StringコンストラクタによってそれをLispValにします。全ての代数的データ型のコンストラクタは引数をその型の値に変える関数のような働きをします。それは#簡単なパーサでパーサをEitherデータ型の二つのコンストラクタに対してマッチさせたときのように、パターンマッチングの左辺で使えるパターンとしても機能します。 その後LispValをParserモナドにするのにビルトイン関数[http://www.haskell.org/onlinereport/standard-prelude.html#$tMonad return]を適用します。doブロックのそれぞれの行は同じ型を持たなければなりませんが、Stringコンストラクタの結果はただのLispValです。returnはそれを包み上げ、入力を何も消費せずそれを内部の値として返すParserアクションにしてくれます。よって、parseStringアクション全体ではParser LispValという型を持つことになります。 $演算子は中置関数適用です。return (String x)と書いても同じですが、$は右結合なので括弧を幾つか省くことができます。$は演算子なので、引数として他の関数に渡したり部分適用するなど、関数と同様に扱うことができます。この点に於て、$はLispの関数[http://www.schemers.org/Documents/Standards/R5RS/HTML/r5rs-Z-H-9.html#%_sec_6.4 apply]のように働きます。 次はSchemeの変数です。[http://www.schemers.org/Documents/Standards/R5RS/HTML/r5rs-Z-H-5.html#%_sec_2.1 atom]は一つの文字か記号のあとに0個以上の文字、数字、または記号が連なったものです。 parseAtom :: Parser LispVal parseAtom = do first <- letter <|> symbol rest <- many (letter <|> digit <|> symbol) let atom = first:rest return $ case atom of "#t" -> Bool True "#f" -> Bool False _ -> Atom atom ここでは新たに[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#or <|>]演算子が登場しました。この演算子は一つ目のパーサを試し、それが失敗したら二つ目を試します。もしどちらかが成功すればそのパーサから返ってきた値を返します。最初のパーサは入力を消費する前に失敗しなければなりません。どのようにバックトラックを実装するかは後で見て行きます。 let atom = first:restは新しい変数atomを定義します。一旦アトムの最初の文字と残りの文字列を読んだら、それらを一緒にしなければなりません。それにはリストのコンスオペレータ:を使います。:の代わりに[first]++restの様に結合演算子++を使うこともできますが、firstは一つの文字なので、角括弧で囲むことで一要素のリストにする必要があります。 その後case文を使ってリテラルの真偽値とのマッチを試み、どのLispValを作り返すか決定します。アンダースコア_は可読性向上のための仕掛けです。_はワイルドカードのようなものだと考えてください。caseブロックが_に辿りつくまでマッチに失敗し続けると、_は常にマッチするので、atomの値が返されます。 最後に、数字のパーサを作ります。これはモナドの値を取り扱うさらにもう一つのやり方を示しています。 parseNumber :: Parser LispVal parseNumber = liftM (Number . read) $ many1 digit 関数適用($)と関数合成(.)は両方とも右結合なので、後ろから読むと読みやすいです。Parsecのコンビネータ [http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#many1 many1]はその引数の一つ以上の連なりにマッチするので、ここでは一つ以上の数字にマッチすることになります。マッチ結果の文字列からLispValの数値を作りたいのですが、型が合いません。まず、[http://www.haskell.org/onlinereport/standard-prelude.html#$vread read]で文字列を数字にし、その結果をNumberに渡してLispValを得ます。関数合成演算子.は右側の引数の関数を適用してその結果を左側の引数に渡して適用する関数を作るので、それを使って二つの関数適用を組み合せます。 残念ながら、many1 digitの結果はParser String型なので、Number . readをそれに直接作用させることはできません。何らかの方法でそれをモナドの中の値にのみ作用させ、Parser LispValを得なければいけませんが、それには標準関数のliftMというピッタリのものがあります。なのでliftMをNumber . read関数に適用し、それをパーサの結果に適用します。 liftMを使うにはプログラムの頭でMonadモジュールをインポートします。 import Control.Monad このようなプログラミングスタイル、つまり関数合成、関数適用、関数を引数にとる関数の多用は、Haskellコードで非常によく見られます。この手法によって、途中のステップを色んな方法で組み合わせることのできる他の関数に分解し、非常に複雑なアルゴリズムを一行で表現できることがよくあります。残念ながら、これはしばしばHaskellコードを型に注意しながら右から左に読まなければいけなくなることも意味します。このチュートリアルの残りでもっと沢山の例を見ていくことになるので、あなたは大分これに慣れることが出来るでしょう。 文字列、数字、アトムの何れかを受け付けるパーサを作りましょう。 parseExpr :: Parser LispVal parseExpr = parseAtom <|> parseString <|> parseNumber そしてreadExprを修正し新しいパーサーを呼ぶようにします。 readExpr :: String -> String readExpr input = case parse parseExpr "lisp" input of Left err -> "No match: " ++ show err Right _ -> "Found value" このコードをコンパイル・実行すると、このプログラムがどんな数、文字列、記号でも受理するけれども、他のものは受け付けないことがわかるでしょう。 % ghc -package parsec -o simple_parser simple-parser.hs % ./simple_parser "\"this is a string\"" Found value % ./simple_parser 25 Found value % ./simple_parser symbol Found value % ./simple_parser (symbol) bash: syntax error near unexpected token `symbol' % ./simple_parser "(symbol)" No match: "lisp" (line 1, column 1): unexpected "(" expecting letter, "\"" or digit 練習問題2 以下の手法を使ってparseNumberを書き直しなさい。 \n、\r、\t、\\などのエスケープ文字も認識するようにしなさい。 parseNumberが[http://www.schemers.org/Documents/Standards/R5RS/HTML/r5rs-Z-H-9.html#%_sec_6.2.4 Scheme standard for different bases]もサポートするようにしなさい。それにあたっては[http://www.haskell.org/onlinereport/numeric.html#sect14 readOctとreadHex]が便利でしょう。 CharacterコンストラクタをLispValに加え、R5RSに書かれているように[http://www.schemers.org/Documents/Standards/R5RS/HTML/r5rs-Z-H-9.html#%_sec_6.3.4 character literals]のパーサを実装しなさい。 FloatコンストラクタをLispValに加え、[http://www.schemers.org/Documents/Standards/R5RS/HTML/r5rs-Z-H-9.html#%_sec_6.2.4 decimals]のR5RSにおける文法をサポートしなさい。[http://www.haskell.org/onlinereport/numeric.html#sect14 readFloat]を使うとよいでしょう。 Schemeの数値型の[http://www.schemers.org/Documents/Standards/R5RS/HTML/r5rs-Z-H-9.html#%_sec_6.2.1 full numeric tower]を実装するデータ型とパーサを書きなさい。Haskellはこれらの多くを表現する組み込みの型を持っています。[http://www.haskell.org/onlinereport/standard-prelude.html#$tNum Prelude]を参照して下さい。Haskellに標準でない型については、複合型を定義できます。例えば、有理数は分母と分子の組で、複素数は実数部と虚数部の組で表すことができます。 次に、私たちのインタプリタにもっとパーサアクションを加えていきます。Lispの代名詞である括弧で囲まれたリストから始めましょう。 parseList :: Parser LispVal parseList = liftM List $ sepBy parseExpr spaces parseListの動作はparseNumberの動作に似ています。まず空白文字で分けられた式の列をパースし、それにListコンストラクタを適用するのです。parseExprは私たちが自分で定義したアクションであるにも関わらず[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#sepBy sepBy]に渡すことができるのにも注目です。 ドット対のパーサはもう少し複雑ですが、既出の概念だけで書くことができます。 parseDottedList :: Parser LispVal parseDottedList = do head <- endBy parseExpr spaces tail <- char '.' >> spaces >> parseExpr return $ DottedList head tail >>を使ってパーサアクションの並びを繋ぎあわせて、その全体をdo文の右辺に使うことができるのに注意してください。char '.' >> spacesはParser ()型で、parseExprと組み合わせることでParser LispVal型を得ますが、それは正にこのdoブロック全体の型です。 次に、Schemeのシングルクォートを使った構文糖衣のサポートを加えましょう。 parseQuoted :: Parser LispVal parseQuoted = do char '\'' x <- parseExpr return $ List [Atom "quote", x] このコードの殆どは問題なく読めるでしょう。一重引用符を読み、式を読んでxに束縛し、Scheme流に言えば(quote x)を返します。Atomコンストラクタは普通の関数のように働きます。包みたい文字列を渡すとLispValを返し、そのLispValには、リストの中に入れるなど何でもすることができます。 最後に、parseExprの定義を新しいパーサを含むように編集しましょう。 parseExpr :: Parser LispVal parseExpr = parseAtom <|> parseString <|> parseNumber <|> parseQuoted <|> do char '(' x <- try parseList <|> parseDottedList char ')' return x これはParsecの最後の機能の説明となっています: バックトラックです。 parseListとparseDottedListはドットまでは同じ文字列を認識し、そのことはそれぞれの選択肢が失敗する前に入力を消費してはならないという要求に反します。[http://www.cs.uu.nl/~daan/download/parsec/parsec.html#try try]コンビネータは指定されたパーサを実行しようとしますが、それが失敗すると、入力を元の状態にまで戻します。これにより、パーサの選択時に他の選択肢に影響を与えることなく入力を消費するパーサを使うことができます。 コードをコンパイル・実行してください。 % ghc -package parsec -o simple_parser simple-parser.hs % ./simple_parser "(a test)" Found value % ./simple_parser "(a (nested) test)" Found value % ./simple_parser "(a (dotted . list) test)" Found value % ./simple_parser "(a '(quoted (dotted . list)) test)" Found value % ./simple_parser "(a '(imbalanced parens)" No match: "lisp" (line 1, column 24): unexpected end of input expecting space or ")" 色んなパーサの中でparseExprを呼ぶことで、それらを任意の深さに入れ子にできます。その結果、完全なLispパーサをほんの少しの定義だけで作ることができ、それが再帰の力なのです。 練習問題3 [http://www.schemers.org/Documents/Standards/R5RS/HTML/r5rs-Z-H-7.html#%_sec_4.2.6 backquote]構文糖衣をサポートしなさい。Schemeの標準はそれが何に展開されるべきか詳しく論じています(quasiquote/unquote)。 [http://www.schemers.org/Documents/Standards/R5RS/HTML/r5rs-Z-H-9.html#%_sec_6.3.6 vectors]をサポートしなさい。Haskellによる表現は自由に選んでください。GHCは[http://www.haskell.org/ghc/docs/latest/html/libraries/array-0.3.0.0/Data-Array.html Array]データ型を持ってはいますが、使うのが難しいかもしれません。厳密に言うと、配列は定数時間のインデックスによる要素の取り出し・変更が可能な必要がありますが、純粋関数型言語で破壊的変更を使うのは困難です。このチュートリアルで後に論ずるset!の節を読んでからの方がやりやすいかもしれません。 tryコンビネータを使う代わりに、共通部分を括り出し一つのパーサにするように文法を変えなさい。式の列にマッチするパーサと、無またはドットと一つの式にマッチするパーサが出来るはずです。これらの戻り値を組み合わせてListかDottedListを作るのは、読者への(いくらか難しめの)問題として残されています。別の補助的な関数を作るとよいかもしれません。
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C・IVLII・CAESARIS・COMMENTARIORVM・BELLI・GALLICI LIBER・PRIMVS __notoc__ 原文テキストについてはガリア戦記/注解編#原文テキストを参照。 28.   1Quod ubi Caesar resciit, quorum per fines ierant, his uti conquirerent et reducerent, si sibi purgati esse vellent, imperavit;   (2**) reductos in hostium numero habuit;   2*reliquos omnes obsidibus armis perfugis traditis in deditionem accepit.    3Helvetios, Tulingos, Latobicos, <Rauracos> in fines suos unde erant profecti reverti iussit et quod omnibus frugibus amissis domi nihil erat quo famem tolerarent, Allobrogibus imperavit ut iis frumenti copiam facerent;    ipsos oppida vicosque quos incenderant restituere iussit.    4id ea maxime ratione fecit quod noluit eum locum unde Helvetii discesserant vacare, ne propter bonitatem agrorum Germani qui trans Rhenum incolunt   suis finibus in Helvetiorum fines transirent et finitimi Galliae provinciae Allobrogibusque essent.    5Boios petentibus Haeduis, quod egregia virtute erant cogniti, ut in finibus suis conlocarent, concessit;    quibus illi agros dederunt quosque postea in parem iuris libertatisque condicionem atque ipsi erant receperunt. ---- テキスト引用についての注記 his : φ系・β系写本の記述。 iis : χ系写本の記述。 2項の開始点。 2* reliquos omnes obsidibus ~ : Klotz, Seel, Hering のトイプナー版は、この箇所を2項の始まりとする。 (2**) reductos in hostium numero habuit; ~  : Constans のビュデ版は、この箇所を2項の始まりとする。 Latobicos, <Rauracos> : Klotz による修正で、Rauraci が次節で言及されるので挿入提案したもの。 Fuchs はこれを支持し、近山金次の邦訳もこれに従う。 Rauracos Latobrigos : より後代の写本ζ に見られる記述。 Latovicos : 写本A の欄外(mg.)に見られる記述。 Latobigos : 写本B の欄外(mg.)に見られる記述Klotz, Seelによる。 Latobicos : 写本B の欄外(mg.)に見られる記述Constans, Heringによる。Constans, Hering はこれを支持する。 Latobrigos : 主要写本ω のその他(cett.)の記述で、Seel はこれを支持する。 ※この部族名は、5節、29節 にも出て来るが、同様の異読がある。諸説があり、Latobrigi がガリアの部族で、Latobici(ギリシア語名 Λατόβικοι)はパンノニア方面のケルト系部族名だという見方もある。 frugibus (frux の複数・奪格) : φ(B2) β系写本Seelによる。(L M N B2 β Constansによる。)の記述で、Klotz, Seel, Hering らはこちらを支持する。 fructibus (fructusの複数・奪格) : 写本χ B1Seelによる。 (A Q B1 Constansによる。)の記述で、Constans はこちらを支持する。 iis : 最初の印刷本(ed. pr.)の記述。 his : 主要写本ω の記述。 suis finibus : χ系・B M 1・β系写本の記述で、Klotz, Seel, Hering らはこちらを採る。 e suis finibus : 写本M c L N の記述で、Constans, Fuchs らはこちらを採る。 ex suis finibus : Meusel は、この表記を採る。 conlocarent (conloco の三・複・未過・能・接) : Hering は collocarent (colloco の三・複・未過・能・接) と別形で表記。 parem : Aldus による修正で、現代の校訂版はこれを支持する。 partem : 主要写本ω の記述。 condicionem (condicio#Latin の単数・対格) : 印刷本(edd.)に見られる記述で、現代の校訂版はこれを支持する。 conditionem (conditio の単数・対格) : 写本T の記述。 condicione (condicio の単数・奪格) : 写本α系・ρ系・V の記述。 ※condicio と conditio は、とりわけ中世には混用される傾向があった。「条件、状態」を表わす現代語として condition が使われているのは、このような綴りの混同のためである。 整形テキストについてはガリア戦記/注解編#凡例を参照。 XXVIII.   ①Quod ubi Caesar resciit, quōrum per fīnēs ierant, hīs utī conquīrerent et redūcerent, sī sibi pūrgātī esse vellent, imperāvit;   reductōs in hostium numerō habuit;    ②reliquōs omnēs obsidibus, armīs, perfugīs trāditīs in dēditiōnem accēpit.    ③Helvētiōs, Tulingōs, Latobrigōs, in fīnēs suōs unde erant profectī, revertī iussit et, quod omnibus frūgibus āmissīs domī nihil erat, quō famem tolerārent, Allobrogibus imperāvit, ut iīs frūmentī cōpiam facerent;    ipsōs oppida vīcōsque, quōs incenderant, restituere iussit.    ④Id eā māximē ratiōne fēcit, quod nōluit eum locum unde Helvētii discesserant vacāre, nē propter bonitātem agrōrum Germānī, quī trāns Rhēnum incolunt ē suīs fīnibus in Helvētiōrum fīnēs trānsīrent et fīnitimī Galliae prōvinciae Allobrogibusque essent.    ⑤Bōiōs petentibus Haeduīs, quod ēgregiā virtūte erant cōgnitī, ut in fīnibus suīs conlocārent, concessit;    quibus illī agrōs dedērunt quōsque posteā in parem iūris lībertātisque condiciōnem atque ipsī erant recēpērunt. 語釈
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このページは、将来の執筆者が現在の作業の背後にある原則をよりよく理解し、新たな教材を追加するためのアイデアを提供することを目的としております。 このBookは何回も再構築されましたが、重複する教材を統合する取り組みは現在も継続中です。 シラバスやレッスン計画はいわゆる「実用的レッスン」を目的に作成されています。これは将来の執筆者に有用かもしれませんが、完成していません。 JLPTレベル4の文法項目を一覧化しています。これは、すぐにはじめましょうのレッスン計画の中にあります。 レッスンを構成する方法はたくさんあり、以下は一例です: 必要ならば多岐にわたる語法の説明をする(例:いんぎんさpoliteness)。 ダイアログにある以前習った単語にリンクを追加する。 文法のポイントを説明する。必要ならば、さらに例を提示する。 適切な箇所で多岐にわたる語法の説明をする(例:いんぎんさpoliteness)。 文法のポイントを説明する。必要ならば、さらに例を提示する。 日本語の文字を学ぶことで学習者は、単純な(かつ限られた)ローマ字化では不可能な有益な眼識を得られます。したがってローマ字は、かな文字の学習と関連ガイドの補助として初期のレッスンにのみ使ってください。以後全ては、かな文字と漢字をお使いください。 Manual of Style for Japan-related articlesもご覧ください。特に、 例: 長音を表す母音 (Ā,ā,Ē,ē,Ī,ī,Ō,ō,Ū and ū) は編集画面において、「投稿する」ボタンの下部にある入力支援ツールから簡単に入力できます。 レッスンにおいては広汎にわたって振りがなを使用します。振りがなの挿入には、以下のテンプレートをご利用ください。 しい をお使いください。 テンプレートでハイライトできます。 テンプレートが利用できます。 が利用できます。 right|thumb|90px|Black to red fade left|thumb|100px|Gif animations Wikimedia Commonsのプロジェクトには、書き順の画像・アニメーションがアップロードされています。投稿の方法も掲載されています。フリーソフトウェアを利用すると簡単です。Wikibooks利用者に対する標準的リファレンスを完成させるために、皆さまのご協力をお願いします。
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登録免許税法施行規則(最終改正:平成二一年九月三〇日財務省令第六四号)の逐条解説書。
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事象Bにかかわらず、事象Aがおこるとき、A,Bは独立と言い、P(A\mid B)=P(A)となる。 事象Bがおこるとき、必ず事象Aがおこる場合、AはBに完全従属と言い、P(A\mid B)=1となる。 事象Bがおこるとき、必ず事象Aがおこらない場合、AはBに排反、または、A,Bは排反と言い、P(A\mid B)=0となる。 以下、この節では度数分布表の階級値をx_1 , x_2 , \cdots , x_nとし、それに対応する度数をf_1 , f_2 , \cdots , f_n、総度数をnとする。 X,Y の相関係数 \rho について 確率変数 X,Y に対し、 P(X < a, Y < b) = P(X < a) P(Y < b) が成り立つとき、またそのときに限り、 X,Y は独立であるという。 X,Y が独立のとき n が十分に大きいとき、二項分布 B(n\ ,\ p) は正規分布 N(np,np(1-p)) で近似できる。 確率変数 X が正規分布 N(\mu,\sigma^2) に従うとき、Z = \frac{X-\mu}{\sigma} は標準正規分布 N(0,1) に従う。
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※ 現状、PHPの教科書では用いてないですが、他の教科書でXAMPPやApacheの解説をするのに用いる可能性があるので、本ページは削除しないでください。 『WinSock』や『CGI』などが参照する可能性があります。 ここでは、XAMPPで環境を作った方向けに解説します。 Windows日本語版のSHIFT-JISの文字コードに対応する場合、下記のような設定が必要かもしれません。 ですが、そもそもアップロードするファイルの文字コードをUTF-8にしておけば、下記の設定は不要かもしれません。 XAMPPのインストール先のフォルダのPHPのフォルダ内(デフォルトでは C:\xampp\php) にある php.ini をメモ帳で開きます。 1860行目付近にある記述の mbstring.language=Japanese の先頭の ; をとります。 mbstring.language=Japanese 1044行目付近のタイムゾーン設定を date.timezone = Asia/Tokyo にします。 Linuxの場合、そもそもXAMPPのフォルダは、 /opt/lampp として、「lampp」の名称である。 ドキュメント・ルート(そこに入れたhtmlなどがブラウザからアクセスできるようになる)の場所は /opt/lampp/htdocs である。 どうやら、xamppをインストールすると、既存の「opt」フォルダの中に新しく「lampp」フォルダが作成され、さらに「lampp」フォルダの中に「php」フォルダなどが作成される。 コマンド端末で、 sudo /opt/lampp/lampp start を実行すれば、xampp(lampp)が起動する。 これらのフォルダの所有者は、初期設定では root になっているが、しかし、root のままだと作業しづらいので(たとえばマウス操作でのファイルのコピーすら出来無い)、 なので今後のhtml作成とテストのさいの編集作業を楽にするため、ひとまず sudo chown ログインユーザ名 /opt/lampp sudo chown ログインユーザー名 /opt/lampp/htdocs のように権限を変更しておくとラクである。 chown とは、所有者(オーナー owner)変更のunixコマンド。 XAMPPのApacheで見るwebサイトは、htmiで文字コードを のように meta タグで指定しないと、なぜか日本語が文字化けするので(Fedora32 で2020年4月26日に確認)、文字コードの指定の必要がある。 Linuxの場合、Xampp やlampp がインストールされてるなら、上記のコマンドを参考にして、Xampp(lampp)を起動してください。 XAMPPのコントローラーを開き、上にあるApacheのStartボタンをクリックします。 (※ 編集注: 上の段落は無視しても、そのまま下記の手順でlocalhostにアクセスしても、「sudo /opt/lampp/lampp start」さえしてあれば、ブラウザのページで XAMPP と表示される。) Apache が正常に動いているか確かめるには、ブラウザを開き、アドレスバーに http://localhost と入力します。XAMPPと表示されれば成功です。 「localhost」とは、あなたの今使っているブラウザの入っているパソコンにあるサーバーの事であり、つまり、あなたの今使っているパソコンのことです。「localhost」という言い方は、PHPだけにかぎらず、サーバー業界で、一般的な用語として使われます。 「localhost」は、これからサーバー用プログラムを開発するときに、一時的に使うための、パソコン内サーバーのようなものです。 なぜ、わざわざ自分のパソコン内にサーバーを設けるかというと、いきなり外部のサーバーにアップロードするのは大変なので、まず、普通のデスクトップパソコンで、プログラムの挙動を確認しようとしているわけです。 そして、PHPはサーバーで動くためのプログラムなので、自分のパソコンの中にも、サーバーを一時的に作ってあげることで、PHPを動かせるようにして、PHPプログラムを確認しようとするのが、これから私たちのしようとする作業です。 (Localhostのwebページの右下の「日本語」をクリック)(※ 編集注: LinuxのFedora26でXamppインストールして確認したところ、文字列「日本語」は見えない。) 『CGI』で説明したように、Linux などで Apache などを個別に設定しても可能です。なお、CGIを使わなくてもApacheでPHPの使用は可能です。というか、Apacheで標準設定されているPHPを使うことを、けっして「CGI」とは言わないです。 Apacheの起動コマンドは systemctl start httpd です。解説について詳しくは、リンク先ページにて、この起動コマンドでページ内検索をして、説明を探してください。 なお「systemctl」は、Linuxにインストールされているsystemdというランチャー機能のあるツールのコマンドですので、もしOSがsytemd以外の他のツールをシステム管理に使っている場合、サーバ起動コマンドが違うかもしれません。 Apacheにかぎらず、systemdでサーバを起動するコマンドは systemctl start サーバ名 です。「httpd」とは、Linux界隈での Apache の呼び名です。 まず、下記のように、phpのプログラムを書きます。ファイル名は test.php で保存してください。 こんにちは "; echo "こんにちは", ""; ?> このファイル形式はサポートしていません。 のようなダイアログがポップアップするなど、期待通りに表示されません。 このphpファイルを、/var/www/html/ 以下に保存すると、PHPインタープリターによって 。phpファイルからHTMLが生成され、ウェブブラウザでレンダリングが可能になります。 /var/www/html/ は、Filesystem Hierarchy Standard (FHS)で定められてはいませんが、多くのUnixとUnix互換OSで、ウェブコンテンツのロケーションとされています。 root権限だと作業しづらいので、まずコマンド sudo chown ユーザー名 /var/www/html で、ドキュメントルートの所有者を変えます。 その後、そこに上述のHTMLコード書いて入れます。 この例は、FollowSymLinks を有効にしている ついでに、マウス操作でアクセスしやすいようにショートカット(Linuxでは「シンボリックリンク」)を作りましょ。 シンボリックリンクのコマンドは ln -s /var/www/html です。 ブラウザで http://localhost/test.php にアクセスして、 Hello World! こんにちは と表示されれば、とりあえずは成功です。(まだまた、ルーターの設定とか、ポートの設定とか、外部公開するには、いろいろとある。) 次に、こうして表示できたウェブページを保存してみましょう。通常のウェブブラウザでの保存方法と同じで、メニューバーの「ファイル」にある「名前をつけてページを保存する」サブメニューなどを押してください。すると、html形式での保存になっています。 実は、ブラウザに送る前の時点で、すでにhtml形式に変換されています。(でないと、セキュリティホールになる。) ウェブアドレス名に「localhost/test.php 」とついているので、いかにもphpファイルを閲覧しているかのように錯覚しがちですが、しかし、このウェブアドレスのときにウェブブラウザで閲覧しているのはhtmlファイルです。 このように、無事にphpファイルがhtmlファイルに変換されて(まだローカルサーバー上ですが)公開されていることが、わかります。 Linuxの場合、ターミナル(コマンド端末)で、 $ ln -s /var/www/html /home/ログインユーザー名 と ln コマンドを 引数-s で使うと、ショートカット(Linuxの場合、「シンボリック・リンク」という)を作れます。 すでにホームフォルダで作業してるなら、単に ln -s /var/www/html でもシンボリックリンクを作成できます。 ログインユーザー名の部分には、あなたのLinuxパソコンでのLinuxインストールで作成したユーザー名を入力します。 これだけだと、ショートカット先がrootユーザーになってて編集が面倒なので、 sudo chown ログインユーザ名 /var/www/html で所有者をログインユーザに変更するとラクです。 さて、ショートカット先(シンボリックリンク先)でphpファイルを作成したあと、所有者がrootになっていたりしたら、 sudo chown ログインユーザ名 /var/www/html/ファイル.php で所有者をログインユーザーに更新できます。 ApacheがどのバージョンのPHPを動かしているのか等の確認は、たとえばtest.phpを下記のように書き換えて、 ブラウザから http://localhost/phpinfo.php でアクセスすることでバージョンや諸設定などを確認できます。 この設定のまま外部に公開しないでください。 phpinfo()を外部に晒すことは、脆弱性の有無の情報を攻撃者にあたえてしまいます。 まずは、Windows のフォルダを開き、「登録されている拡張子を表示しない」というチェックをはずします。(はずしかたは、分からなければインターネットで調べてください。) テキストエディタ(Windows 附属のメモ帳でもOKです。)を開き、 と入力して、XAMPPのフォルダのhtdocs フォルダの中に "aisatu.php" という名前(拡張子に注意!!)で 保存(デフォルトでインストールした場合、C:\xampp\htdocs)。 http://localhost/aisatu.php にウェブブラウザーから接続します。 すると、 こんにちは と表示されているはずです。 こうなったら、大成功です。 なお、サーバーにおいて、そのフォルダに入れるとwebブラウザから見れるフォルダのことを「ドキュメント・ルート」といいます。 この C:\xampp\htdocs というフォルダ位置が、Windowsにおける XAMPP でのドキュメントルートです。 Windows環境では、メッセージ中の日本語「こんにちは」の部分が文字化けする場合がありますが、その場合、Windows付属のメモ帳で文字コードを UTF-8 に変更して保存してから、再度webブラウザで閲覧してみてください(きっと文字化けせずに成功するハズです)。(なお、フリーソフトのテキストエディタだと文字コード変換の機能が無い場合もあるので、起動するのはWindows付属『メモ帳』のこと。) (XAMPP のインストール時にインストール先をデフォルトにしておけば、問題はおそらくおきません。) 「こんにちは」が表示できない場合、下記のような原因が考えられる。 XAMPPインストール時、PHPのチェックを外した。 Xampp版 Apache が起動していない。起動の仕方を間違えている、など。 拡張子が .php ではない。 -> .php になおす。 htdocs に保存していない。 アドレスが間違っている。 -> http://localhost/ファイルの名前.php にアクセスできているか確認する。 これで、設定は終わりです。 ここから、PHPのプログラミングが始まります。
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thumb|400px|数の体系 1から、1ずつ足しあげていった数(一般に初等数学では0を含まない)。物を数え上げる数。 1より大きい自然数で、正の約数(因数)が1と自分自身のみであるもの。 素数ではない自然数。 自然数、0および自然数に-1をかけた数。 整数であるa, b(ただし、b \neq 0)について、\frac{a}{b}で表す数。b=1の時、整数となるので、整数は有理数の部分集合である。 {2}, \cdots ,-\frac{1}{3}, \cdots ,0, \cdots ,\frac{5}{7}, \cdots ,1, \cdots ,\frac{7}{5}, \cdots ,e, \cdots ,\pi, \cdots ,\pi + e, \cdots \} 有理数ではない実数をいう。 →無理数はさらに代数的数と超越数に分けられる。 実数であるp, qについて、i^2 = -1という性質を持つ虚数単位iを用いて、p+qiという形で表される数。pを実部、qを虚部といい、虚部q=0の時、実数となるので、実数は複素数の部分集合である。また、虚部q \neq 0の時、p+qiをを虚数(imaginary)といい、特にp=0の時のqiを純虚数という。 →虚数単位を含む複素数も代数的数と超越数に分けることができる。 方程式:x^n + a_{n-1} x^{n-1} + \cdots + a_k x^k + \cdots + a_0 = 0(n は正の整数、各 a_k は有理数)の解となる数を代数的数と言い、そうでない数を超越数という。 有理数:\because\frac{a}{b}は、bx - a = 0の解。 \sqrt{2}は、x^2 - 2 = 0の解のひとつ。 \sqrt{3}-\sqrt{2}は、x^4 - 10 x^2 +1 = 0の解のひとつ。 は、x^6 - 4 x^3 +2 = 0の解のひとつ。 有理数であるa, bについて、a+biという形で複素数が表されているとき、a+biは、方程式x^2 - 2ax +a^2 + b^2 = 0の解のひとつである。 超越数の例 - 多くは証明されているが、未証明のものも多い。 などaを有理数、bを無理数とした時の、a^b。 \ln 3などxを代数的数とした時の、\ln x。また、\log_2 3など。 xを代数的数とした時の、sin{x},\cos{x}(弧度法)。 なお、度数法の場合、xをx= 1^\circなど、度数付きの有理数とした時、sin{x},\cos{x}は代数的数となる。 0と1を含む1ずつ足しあげていったn個の数\{ 0, 1, 2, \cdots n-2, n-1 \}で表記し、最大の数n-1に1が足されると、次の桁の1として表記する記数法をn進法といい、この時のnを基数という。数字の列abcがn進法による表記(n進数)であることを表すのに、(abc)_nと表記することもある。 一般に使用されるのは10進法であり、「ダース」などの単位に12進法、時計などに60進法の名残が見られるが一般知識として知っておけばよく、計算などを熟知しておく必要はない。ただし、2進法、8進法、16進法はコンピュータの計算等で利用されているので後述する。 n進法で、(a_3 a_2 a_1 a_0)_nと記された数の大きさは、a_3 n^3 + a_2 n^2 + a_1 n + a_0である。 Aをnで割った商をQ_1、余りをR_1とする。さらに、Q_1をnで割った商をQ_2、余りR_2と順々に除算を繰り返し、n \geq Q_kとなった段階でこの操作を止めて、Q_k R_k \cdots R_2 R_1と並べた数の列が、Aのn進法の表記となる。 例1:430 (10進法表記)を、8進法で表示する。 430 \div 8 :Q_1 = 53,R_1 = 6 : Q_1 > 8であるから、Q_1をさらに8で割る。 例2:430 (10進法表記)を、12進法(10をa、11をbで表す)で表示する。 430 \div 12 :Q_1 = 35,R_1 = 10→(a)_{12} : Q_1 > 12であるから、Q_1をさらに12で割る。 n進法において、0 < p < 1の量を表すのに、1より小さい数であることを意味する点「小数点」をおいて、基数であるnで割った数に応じて、小数点の右に並べる記数法。 n進法で、(0.a_1 a_2 a_3)_nと記された数の大きさは、\frac{a_1}{n} + \frac{a_2}{n^2} + \frac{a_3}{n^3}である。 有限小数と無限小数 有限桁の数字で表せる小数を有限小数と呼び、有限桁で表せない小数を無限小数と呼ぶ。 分数\frac{a}{b}(ただし、ab \neq 0, a \neq kb(kは整数))において、n進法で表示する時、bの素因数が、基数nの素因数である時、\frac{a}{b}は有限小数となる。これは逆も成立するので必要十分条件である。 例)10進法で表示する時、有限小数となるのは、分母が、2^k5^l (k \geq 0, l \geq 0)の時である。 無限小数には、ある数字列が無限に繰り返される循環小数と、そうではない非循環小数に分類される。無限連続は、表示最終桁に続け\ldotsや\cdots等を付して表示される。循環小数で繰り返される部分を循環節といい、記法の一つとして、循環節の始点と終点(1個の数字の場合、その数字のみ)をドットで示す方法がある。 循環小数は、循環節の桁数m分、10^mを掛けて左にシフトし、それから元の数を引くことにより、分数として表記される。 (0.a_1 a_2 a_3)_nと記された数の大きさは、\frac{a_1}{n} + \frac{a_2}{n^2} + \frac{a_3}{n^3}であるので、これを計算する。 例3.(0.121)_3 = \frac{1}{3} + \frac{2}{3^2} + \frac{1}{3^3} = \frac{1}{3} + \frac{2}{9} + \frac{1}{27} = \frac{1 \cdot 9 + 2 \cdot 3 + 1}{27} = \frac{16}{27} = 0.\dot{5}9\dot{2}、 3進法は、分母が、2^k5^lではないので、循環小数となる。 (0.\dot{a_1} a_2 \dot{a_3})_nについて、循環節の桁数m分、左にシフトし(基数nの時、n^mを掛ける)、それから元の数を引いて計算する。 例4. (0.\dot{1} 0 \dot{1})_2 を10進法の小数で表す。 (0.\dot{1} 0 \dot{1})_2 = k-① とおいて、3桁ずらすために両辺に(1000)_2をかけ、(1000)_2 k = (101.\dot{1} 0 \dot{1})_2-②を得る。 (0.a_1 a_2 a_3)_n = \frac{a}{n} + \frac{a_2}{n^2} + \frac{a_3}{n^3}に関し、n倍し小数点を超過部分を小数点の右におき、それを除いた数を再びn倍し小数点超過部分をその数の右におくという手順を繰り返す。 自然数を構成する素数を素因数といい、素数の積の形で表すことを素因数分解という。 8の素因数は、8=2^3なので2のみの1個、10の素因数は、10=2 \cdot 5なので2と5の2個、12の素因数は、12=2^2 \cdot 3なので2と3の2個。 {1-a_k} 複数の数について、共通する約数を公約数という。複数ある公約数のうち最も大きいものを最大公約数という。これら複数の数について、素因数を有さない状態を(最大公約数が1である状態)、互いに素という。 \left\lfloor \frac{Q}{N} \right\rfloorただし、\lfloor x\rfloorはx以下最大の整数を表す。 整数解をもつ整数係数の代数方程式を不定方程式(変数の次数によりn次不定方程式)といい、その整数の求めることを不定方程式を解くという。未知数よりも条件式が少ないなどの場合、整数解が無限に存在して定まらないことがあるので,不定ということばが用いられている。初等数学においては、基本的に1次不定方程式をさす。 以下、a,b,cを整数とする。 ax+by = 1が整数解(x,y)を持つ。\iffa,bは互いに素。 以下、必要十分条件であることを証明する。 対偶である命題「a,bが1ではない公約数cを有する。\impliesax+by = 1の解(x,y)は整数とならない。」は真であるので、元の命題も真である。 \because a,bが1ではない公約数cを有するならば、a=a'c,b=b'cとおけば、ax+by = 1は、a'cx+b'cy = c(a'x+b'y) = 1となり、a'x+b'y = \frac{1}{c}となる。 方程式a'x+b'y = \frac{1}{c}において、a',b'はともに整数であるので、x,yはともに整数となることはない。 aに1からb-1までかけた積(a, 2a, \cdots ka \cdots a(b-2), a(b-1))をbで割った余りは全て異なっている(※)。aとある整数の積をbで割った余りが1となる、ある整数をmとすると、am+1はbの倍数であるのでam+1=bnという等式が成立する。これを変形すると-am+bn=1となり、方程式ax+by = 1について、x=-m, y=nという整数解を得られる。 ※の証明 - 背理法を用いる。 aに1からb-1までかけた積(a, 2a, \cdots ka \cdots a(b-2), a(b-1))をbで割った余りに重複するものrが存在すると仮定する。 重複する積をja,ka (1 \le jとすると、ja=mb+r,ka=nb+rとなり、差をとると(k-j)a=(n-m)bが成立する。 (k-j)a=(n-m)bは、a,bが互いに素、1 \le k-j < b)という条件を満たすことはないため、仮定と矛盾する。 したがって、aに1からb-1までかけた積をbで割った余りは全て異なる。 ax+by = cが整数解(x,y)を持つ。\iffcは\gcd(a,b)の整数倍数。 以下、必要十分条件であることを証明する。 a,bは、\gcd(a,b)の倍数であるので、x,yが共に整数ならばax+byも\gcd(a,b)の倍数となる。 a=p\gcd(a,b), b=q\gcd(a,b)とおくことができ、このとき、p,qは互いに素である。 p,qは互いに素であれば、pm+qn = 1となる整数の組(m,n)が存在する。 pm+qn = 1に\gcd(a,b)をかけて、(左辺)=p\gcd(a,b)m+q\gcd(a,b)n =am+bn、(右辺)=\gcd(a,b) =cであって、ax+by = cは、整数解(m,n)を持つ。 n が 2 以上の整数として、aを n で割った剰余が b を n で割った剰余と等しいときに、「二つの整数a, bが法 n に関して合同である」といい、以下の記号で示す。 逆の命題※「ac \equiv bc (mod. n) ならば、a \equiv b (mod. n) 」は、常に成立するものではない。 (a-b) c \equiv 0 (mod. n) は、以下の3式のいずれかが成り立つ時に成立しており、一意に命題※は真とはならない。 以下においてa, b, c, dは実数。 {|z|^2} {2}、虚数解のいずれかを\omegaとおくと、以下の関係が成立している。 {2} (複号同順)、従って、\omega^2は、\omegaでない方の虚数解で、1の立方根は( 1, \omega, \omega^2(= \overline{\omega}) ) となる。 ある条件を満たすものの集まりを集合、集合をつくっている各々を、その集合の要素または元という。 あるaが集合Aの要素である時、a \in Aと表す。 あるbが集合Aの要素でない時、b \notin Aと表す。 集合を表現するには、集合を構成する要素を列挙する方法(外延的表記・名簿式表記)と、要素の性質を記述する方法(内包的表記)がある。 要素の性質を記述する方法(内包的表記)- 表記法が一意に決められているものではない。 集合A, Bに関して、x \in Aである全ての要素x(これを、しばしば\forall xと表す)について、x \in Bが成立する時、AはBに含まれる(BはAを含む)といい、A \subset Bと表記する。集合A, Bがこの関係にある時、AはBの部分集合であるという。 集合A, Bに関して、x \in Aである全ての要素xについてx \in Bが成立し、y \in Bである全ての要素yについてy \in Aが成立する時、AとBは等しい、または相等であるといい、A = Bと表記する。 集合A, Bに関して、x \in Aである全ての要素xについてx \in Bが成立しているが、y \in Bである要素yの一部(これを、しばしば\exists yと表す)についてy \notin Aである時、AはBの真部分集合であるといい、A \subsetneq(または\subsetneqq) Bと表記する。 集合を考察するにあたって、各々の集合が真部分集合となり大枠の集合を全体集合という。全体集合は、しばしば、Uと表記される。 例.「偶数」を取り扱う時、「偶数」の前提である「整数」が全体集合となる。 ある全体集合Uにあって、その部分集合Aに関して、Uの要素であって、Aの要素でないものの全体の集まりをAの補集合といい、\overline{A}(または、A^cなど)で表す。 例.「整数」において、「奇数」は「偶数」の補集合である。 集合A, Bに関して、x \in Aかつx \in Bをみたすxの集合を交わり(共通部分)といい、A \cap Bと表記する。 集合A, Bに関して、x \in Aまたはx \in Bをみたすxの集合を結び(和集合)といい、A \cup Bと表記する。 要素が1つもない集合を空集合といい、\emptysetまたは\varnothingで表す(\phi[ファイ]ではない)。 集合A, Bに関して、共通部分となる要素が存在しない時、A \cap Bの集合は、\emptysetとなる(右図参照)。 =A 正しいか正しくないかを明確に判定できる文章や数式を命題という。 命題が正しい場合、その命題は真であり、正しくない場合、その命題は偽である、という。 命題を成立させない具体的な例を反例といい、反例が1個でも存在する命題は偽である。 厳密な定義は初等数学としては難しいので、以下に記述する付加要素のない命題と理解することで足りる単純には「1つの主語に対して 1つの平常文である(否定や疑問ではない)述語が帰属する」ことがらと理解して良い。「彼は(主語)、日本人です(述語)」は命題の典型であるし、「x=1」という命題では、「x」が主語であり、「=1(1に等しい)」が述語となる。 命題単純命題には限らない。複合命題をさらに複合させる場合もある。AやBに操作を加えた記述。上記の集合論と関係が深い。また、これらの操作を意味する記号(\lnot,\land,\lor,\Rightarrowなど)で表した式を論理式という。 論理式の演算は、\lnot Aを\overline{A}、\land,を\cap、\lorを\cupとした集合の演算に相等しい。 命題A「ではない」ことをいい、\lnot Aまたは\overline{A}で表す。補集合を参照。 「否定」によって、命題の真偽は逆転する。すなわち、命題Aが真であれば、\lnot Aは偽となり、偽であれば真となる。 例)命題A「彼は日本人である」が真であれば、否定命題\lnot A「彼は日本人ではない」は偽となる。 連言・論理積論理学等における用語。 命題A「かつ」Bであることをいい、A \land Bで表す。共通部分を参照。 命題A「かつ」命題Bがともに真であるときのみ、連言命題A \land Bは真となり、その他は偽となる。 例)「命題A:xが2の倍数」が真であり、かつ「命題B:xが3の倍数」が真である時のみ、「命題A \land B:xは6の倍数」は真となる。 命題A「または」Bであることをいい、A \lor Bで表す。和集合を参照。 命題A「または」命題Bのいずれかが真であるとき、連言命題A \land Bは真となり、その他(命題A・命題Bのいずれも偽であるとき)は偽となる。 例)「命題A:x=1」が真である、または「命題B:x=2」が真である時、「命題A \land B:(x-1)(x-2)=0」は真となる。 「もし」命題A「ならば」Bである関係をいい、A \Rightarrow Bで表す。初等数学で命題という場合、ほとんどはこの形態(条件命題)のものを指す。 初等数学ではA \Rightarrow Bの命題Aを「仮定(前件)」、命題Bを「結論(後件)」などという。 「AならばBである」関係は、即ち、「(AであってかつBでない)ことはない」と言い換えることができる。 となる。 ある集合Xに属する要素xが、すべて命題Aを満たすことを、全称命題といい、\forall x \in X , Aなどと表記する。 ある集合Xに属する要素xのうち、命題Aを満たすものがあることを、存在命題(特称命題、単称命題)といい、\exists x \in X , Aなどと表記する。 A \Rightarrow Bが真である時、「Bである」ことを「Aである」ことの必要条件、「Aである」ことを「Bである」ことの十分条件という。 A \Rightarrow Bが真であり、かつ、B \Rightarrow Aが真である時、命題A、Bは互いに必要条件・十分条件の関係となり、これを必要十分条件または必同値の関係にあるという。 という。逆と裏は、対偶の関係にある。 となる。 例に示されるように、ある命題が真の時であっても、逆と裏が真であるとは限らない(所与の命題に真偽を一致させない)。 上記の例において、逆の命題は必要条件に、裏の命題は十分条件に、x=-1を欠いている。 一方、ある命題が真の時、対偶は常に真である(所与の命題に真偽を一致させる)。 以上の性質は、論理式の演算で証明される。 命題p \Rightarrow qにおいて、既知の定理,すなわち正しいことがすでに証明されている命題Aを基礎にして,仮定qの真偽を論理的に導くことを証明という。 証明の方法には、直接証明法と間接証明法がある。 命題pを証明するのに代えて、pではないと矛盾することを導き、pが真であることを証明する方法。 命題p \Rightarrow qが真であることを証明するのに代えて、対偶命題\lnot q \Rightarrow \lnot pが真であることを証明する方法。 命題pが重複のないn個の命題p_1, p_2, \cdots p_nで構成されており、命題qが重複のないn個の命題q_1, q_2, \cdots q_nによって構成される時、条件命題p_1 \Rightarrow q_1, p_2 \Rightarrow q, \cdots p_n \Rightarrow q_nが全て真であるならば、p \Rightarrow qが真であると言え、逆の命題q \Rightarrow pも真となる。
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前)(次) (移動式クレーン運転実技教習の科目) 第241条 移動式クレーン運転実技教習の教習科目は、次のとおりとする。 本条は、移動式クレーン運転士免許試験の実技試験の免除として都道府県労働局長登録教習機関で行う実技教習の教習科目を定めたものである。なお、教習終了後には修了試験が行われる。 241
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法学>環境法>自然環境保全法>コンメンタール自然環境保全法 第55条 本条は、普通区域に係る環境大臣に対する届出において、大臣からの、届出に係る行為の禁止・制限、又は必要な措置をとるべき旨の命令に違反した者を対象とする。 {{前後 |自然環境保全法 |第八章罰則 |自然環境保全法第54条 |自然環境保全法第56条 55
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前)(次) 【罰則4・違法の程度が軽微なもの】 第120条 2018年改正において以下のとおり改正された。 文言の整理。 対象条項の変動を反映するもの。 国家公務員等退職手当法に基づいて支給される一般の退職手当は、労働基準法第11条所定の賃金に該当し、その支払については、性質の許すかぎり、同法第24条第1項本文の規定が適用または準用される。 右退職手当の支給前に、退職者またはその予定者が退職手当の受給権を他に譲渡した場合において、譲受人が直接国または公社に対してその支払を求めることは許されない。 退職手当法による退職手当の給付を受ける権利については、その譲渡を禁止する規定がないから、退職者またはその予定者が右退職手当の給付を受ける権利を他に譲渡した場合に譲渡自体を無効と解すべき根拠はないけれども、労働基準法24条1項が「賃金は直接労働者に支払わなければならない。」旨を定めて、使用者たる貸金支払義務者に対し罰則をもつてその履行を強制している趣旨に徴すれば、労働者が賃金の支払を受ける前に賃金債権を他に譲渡した場合においても、その支払についてはなお同条が適用され、使用者は直接労働者に対し賃金を支払わなければならず、したがつて、右賃金債権の譲受人は自ら使用者に対してその支払を求めることは許されないものと解するのが相当である。 ---- {{前後 |労働基準法 |第13章 罰則 |労働基準法第119条(罰則3) |労働基準法第121条(罰則5) 120 120 ろ労基120
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ページの作成:「第3編 持分会社 ==条文== (清算からの除斥) ;第665条 # 清算持分会社(合同会社に限る。以下この条において同じ。)の債権者(知れている債権者を除く。)であって第660条第1項の期間内にその債権の申出をしなかった…」
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前)(次) (法第61条の7第1項 の厚生労働省令で定めるもの) 第101条の17 101の17
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法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂 (捜査の際の注意) 第196条 検察官、検察事務官及び司法警察職員並びに弁護人その他職務上捜査に関係のある者は、被疑者その他の者の名誉を害しないように注意し、且つ、捜査の妨げとならないように注意しなければならない。 ---- {{前後 |刑事訴訟法 |第2編 第一審 第1章 捜査 |第195条(検察官・検察事務官の管轄区域外における職務執行) |第197条(任意捜査の原則) 196
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法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂 (公判前整理手続の内容) 第316条の5 公判前整理手続においては、次に掲げる事項を行うことができる。 訴因又は罰条を明確にさせること。 訴因又は罰条の追加、撤回又は変更を許すこと。 公判期日においてすることを予定している主張を明らかにさせて事件の争点を整理すること。 証拠調べの請求をさせること。 前号の請求に係る証拠について、その立証趣旨、尋問事項等を明らかにさせること。 証拠調べの請求に関する意見(証拠書類について第326条の同意をするかどうかの意見を含む。)を確かめること。 証拠調べをする決定又は証拠調べの請求を却下する決定をすること。 証拠調べをする決定をした証拠について、その取調べの順序及び方法を定めること。 証拠調べに関する異議の申立てに対して決定をすること。 第3目の定めるところにより証拠開示に関する裁定をすること。 第316条の33第1項の規定による被告事件の手続への参加の申出に対する決定又は当該決定を取り消す決定をすること。 公判期日を定め、又は変更することその他公判手続の進行上必要な事項を定めること。 2007年改正により、第11号を新設、それに伴い号数を繰り下げ。 ---- {{前後 |刑事訴訟法 |第2編 第一審 第3章 公判 第2節 争点及び証拠の整理手続 第1款 公判前整理手続 第1目 通則 |第316条の4(必要的弁護) |第316条の6(公判前整理手続期日の決定と変更) 316の05 316の05
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法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第4編 社債 (コンメンタール会社法) (募集社債の割当て) 第678条 会社は、申込者の中から募集社債の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる募集社債の金額及び金額ごとの数を定めなければならない。この場合において、会社は、当該申込者に割り当てる募集社債の金額ごとの数を、前条第2項第二号の数よりも減少することができる。 会社は、第676条第十号の期日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる募集社債の金額及び金額ごとの数を通知しなければならない。 ---- {{前後 |会社法 |第4編 社債 第1章 総則 |会社法第677条(募集社債の申込み) |会社法第679条(募集社債の申込み及び割当てに関する特則) 678
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「yyyy-mm-dd」「Month yyyy」形式の日付を「yyyy年m月」形式に変換します。「yyyy年m月」形式の日付を指定された場合にはそのまま返します。 「yyyy年m月」形式は、変換せずそのまま返します。 「月」の文字より後に日や時刻などがある場合は取り除きます。 「Month yyyy」形式は、「yyyy年m月」形式に変換します。 「yyyy-mm」、「yyyy-mm-dd」形式は、「yyyy年m月」形式に変換します。 日付を認識できない場合、または何も指定されない場合には、オプションのdefaultdateが指定されている場合を除き、何も返しません。 を呼び出します。 は仕様上、特定の書式での入力に対してユーザーが意図しない認識をする場合があり、その懸念を回避するため、「Month, yyyy」形式は、日本語版ではサポートしていません。 同じ問題により、「yyyy年m月〜」、「yyyy-mm〜」形式以外では、2059年以前の日付のみを対象としています。 「yyyy年m月」形式で、1桁の月に0を付けて2桁で指定された月を1桁に変換する機能は廃止しました。 「yyyy年m月」形式(「月」の文字が使用されている場合)においては、正しくない日付を指定された場合でも基本的にはその年月をそのまま返します。「月」の文字が使用されているのに「年」の文字の代わりに「-」(ハイフン)等が使用されている場合にも「年」には変換しません。 の問題は次のとおりです。 では、オプションの defaultdateが指定されている場合を除き、何も返しません。 では、オプションのdefaultdateが指定されている場合を除き、何も返しません。 の内部では、年と月の両方が指定されている入力のみ扱っています。 → 毎月28日(閏年の場合は29日)までは正常ですが、その後は3月に繰り上がります。
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法学>民事法>民法>コンメンタール民法>第2編 物権 (コンメンタール民法)>民法第211条 第211条 囲繞地通行権の行使については、通行権が認められるからといって、どこをどのような形で通行しても良いと言うものではなく、必要最小限かつ他の土地(囲繞地)に損害が少ないものを選ぶことを定める。 立法当時と大きく事情の変わったことは、自動車の普及であり、例えば、幅員について、乗用車が通れる幅を確保させるべきかと言う問題である。これについては、居住環境(乗用車を必須とする交通環境であるか)、囲繞地外に駐車場を確保できる可能性、幅員確保のために囲繞地側で対処しなければならないこと(建物の移築等)などを総合的に考慮し、通行の場所等を選ぶ必要がある。 通行権を有するものは、通行の場所について、必要に応じ、自己の会計において、舗装を行うなどして通路を開設することができ、排水などについて囲繞地の所有者などに損害を生じさせないよう、適正な管理をする義務を負う。 ---- {{前後 |民法 |第2編 物権 第3章 所有権 第1節 所有権の限界 |民法第210条(公道に至るための他の土地の通行権) |民法第212条(公道に至るための他の土地の通行権) 211
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老齢福祉年金支給規則(最終改正:平成二一年一二月二八日厚生労働省令第一六七号)の逐条解説書。
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※ 乾田には灌漑システムが必要なので、湿田よりも乾田のほうが技術的に高度である高橋秀樹 ほか著『ここまで変わった日本史教科書』吉川弘文館、2016年10月1日 第2刷発行、P8。当時の「湿田」は単なる排水不良の農地である場合も考えられる。なので、湿田→乾田の順序になる。
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前)(次) (施工体制台帳の記載事項等) 第14条の2 法第24条の7第1項の国土交通省令で定める事項は、次のとおりとする。 施工体制台帳には、次に掲げる書類を添付しなければならない。 第1項各号に掲げる事項が電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等に記録され、必要に応じ当該工事現場において電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録をもって法第24条の7第1項に規定する施工体制台帳への記載に代えることができる。 法第19条第3項に規定する措置が講じられた場合にあっては、契約事項等が電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等に記録され、必要に応じ当該工事現場において電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録をもって第2項第1号に規定する添付書類に代えることができる。 第1号イの「許可を受けて営む建設業の種類」は、請け負った建設工事にかかる建設業の種類に関わることなく、特定建設業の許可か一般建設業の許可かの別を明示して、許可を受けた全ての建設業の種類を記載すること。この際、規則別記様式第1号記載要領5の表のカッコ内に示された略号を用いて記入して差し支えない。 第1号ロの「健康保険等の加入状況」は、健康保険、厚生年金保険及び雇用保険の加入状況についてそれぞれ記載すること。 各保険の適用を受ける営業所について届出を行っている場合には「加入」、行っていない場合(適用を受ける営業所が複数あり、そのうち一部について行っていない場合を含む)は「未加入」、従業員規模等により各保険の適用が除外される場合は「適用除外」を○で囲む。 「営業所の名称」は、当該建設工事の元請契約に係る営業所(建設業法第3条の建設工事の請負契約を締結する事務所)の名称及び下請契約に係る営業所の名称をそれぞれ記入すること。 「事業所整理記号等」欄のうち「健康保険」については、当該事業所が協会けんぽ(全国健康保険協会管掌健康保険)に加入している場合は、健康保険及び厚生年金保険の保険料の納入に係る「領収証書又は納入証明書」に掲載されている「事業所整理記号」及び「事業所番号」を記入すること。一括適用の承認に係る営業所の場合は、本店の整理記号及び事業所番号を記入すること。当該事業所が健康保険組合(組合管掌健康保険)に加入している場合は、加入している健康保険組合の名称のみ(例:「○○健康保険組合」)を記入すること。 「事業所整理記号等」欄のうち「厚生年金保険」については、健康保険及び厚生年金保険の保険料の納入に係る「領収証書又は納入証明書」に掲載されている「事業所整理記号」及び「事業所番号」を記入する。一括適用の承認に係る営業所の場合は、本店の整理記号及び事業所番号を記入すること。 第2号イ及びへの建設工事の内容は、その記載から建設工事の具体的な内容が理解されるような工種の名称等を記入すること。 第2号ロの「営業所」は、作成建設業者(元請負人)の営業所を記載すること。 第2号ホの「主任技術者資格」は主任技術者が法第7条第2号イに該当する者であるときは「実務経験(指定学科・土木)」のように、同号ロに該当する者であるときは「実務経験(土木)」のように、同号ハに該当し、規則別表(2)に掲げられた資格を有するときは当該資格の名称を、有しないときは「国土交通大臣認定者(土木)」のように記入すること。また、「監理技術者資格」は、監理技術者が法第15条第2号イに該当する者であるときはその有する規則別表(2)に掲げられた資格の名称を、同号ロに該当する者であるときは「指導監督的実務経験(土木)」のように、同号ハに該当する者であるときは「国土交通大臣認定者(土木)」のように記入すること。 第2号ホの「専任の主任技術者又は監理技術者であるか否かの別」は、実際に置かれている技術者が専任の者であるか専任の者でないかを記入すること。 第2号への「主任技術者資格」は、その者が法第7条第2号イに該当する者であるときは「実務経験(指定学科・土木)」のように、同号ロに該当する者であるときは「実務経験(土木)」のように、同号ハに該当し、規則別表(2)に掲げられた資格を有するときは当該資格の名称を、有しないときは「国土交通大臣認定者(土木)」のように記載する。 第2号トの「外国人技能実習生(入管法別表第1の2の表の「技能実習」の在留資格を決定された者)及び外国人建設就労者(入管法別表第1の5の表の上欄の「特定活動」の在留資格を決定された者であって、国土交通大臣が定めるもの)の従事の状況」は、当該工事現場に従事するこれらの者の有無を記載すること。 第3号ロの「建設業の種類」は、例えば大工工事業の許可を受けているものが大工工事を請け負ったときは「大工工事業」と記載する。この際、規則別記様式第1号記載要領6の表のカッコ内に示された略号を用いて記載して差し支えない。 第1号の書類は、作成建設業者が当事者となった下請契約以外の下請契約にあっては、請負代金の額について記載された部分が抹消されているもので差し支えない。ただし、公共工事については、全ての下請契約について請負代金の額は明記されていなければならない。なお、同号の書類には、法第19条各号に掲げる事項が網羅されていなければならないので、これらを網羅していない注文伝票等は、ここでいう書類に該当しない。 第2号の「主任技術者又は監理技術者資格を有することを証する書面」は、作成建設業者が置いた主任技術者又は監理技術者についてのみ添付すればよく、具体的には、規則第3条第2項又は規則第13条第2項に規定する書面を添付すること。 第3号の「主任技術者資格を有することを証する書面」は、作成建設業者が置いた規則第14条の2第1項第2号ヘに規定する者についてのみ添付すればよく、具体的には、規則第3条第2項に規定する書面を添付すること。
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法学>民事法>商業登記法>コンメンタール商業登記法 (営業又は事業の譲渡の際の免責の登記) 第31条 商法第17条第2項 前段及び会社法第22条第2項 前段の登記は、譲受人の申請によつてする。 ---- {{前後 |商業登記法 |第3章 登記手続 第2節 商号の登記 |商業登記法第30条(商号の譲渡又は相続の登記) |商業登記法第32条(相続人による登記) 031
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法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂 (証拠物の取調べ方式2) 第307条 証拠物中書面の意義が証拠となるものの取調をするについては、前条の規定による外、第305条の規定による。 ---- {{前後 |刑事訴訟法 |第2編 第一審 第3章 公判 第1節 公判準備及び公判手続き |第306条(証拠物の取調べ方式1) |第307条の2(簡易公判手続き) 307
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元老院でレントゥルスとスキピオが、カエサルへの強硬策を主張 護民官たちの最大限の努力によって、辛うじて彼ら(執政官)により願いを叶えられた。 その結果、(カエサルの書状が)元老院で朗読された。 しかしながら、手紙の中身について、元老院で議題にかけられるように(との願いを)叶えてもらうことはできなかった。 執政官たちは、国事について議題にかけた。 執政官ルキウス・レントゥルスは、自分は国家に対して尽くさないことはないであろう、と元老院に約束した。 (ただし元老院が)もし大胆かつ強く意向を示すことを望むならば(の話だが)。 (その場合は)自分(レントゥルス)は自らのために決心するであろうし、元老院の決議には従わないであろう。 自分もまた、カエサルの厚意と友情には受け入れられるのではあるが。 スキピオも(レントゥルスと)同様の意見を述べた。 もし元老院が従うならば、ポンペイウスは国家に対して尽くすつもりである。 もし元老院が後で彼(ポンペイウス)の支援を望んで嘆願しても無駄であろう。 元老院がカエサル軍の解散について討議。護民官が拒否権を発動 ポンペイウス当人の口から発せられたものだと思われる。 ある者たちは(以下のような)より穏健な意見を述べていた。 まず、マルクス・マルケッルスは、彼の弁論を述べ始めた。 全イタリアで徴兵がなされて軍隊が(名簿に)登録されるよりも前に、その事について元老院で議題にかけられるべきではない。 その(軍隊の)護衛によって、安全かつ自由に、元老院は望むことをあえて決議しうるのだ、と。 マルクス・カリディウスは(以下のように)述べた。 ポンペイウスは、いかなる武力の口実も生じないように、自らの(担当する)属州に出発するべきだ。 2個軍団を彼(ポンペイウス)により奪われたカエサルは、ポンペイウスが都の辺りにそれらを留めて彼(カエサル)を危険に置こうとしているのではないかと恐れていると思われる、と。 マルクス・(カエリウス・)ルフスは、カリディウスの意見をほんのわずか題材を変えただけで追随した。 これらの者たち皆は、(強硬派である)執政官ルキウス・レントゥルスにより罵倒で叱責され、非難された。 レントゥルスは、カリディウスの意見を動議に付すことをまったく拒絶した。 (マルクス・)マルケッルスは、罵倒を恐れて、自分の意見を撤回した。 不本意ながらも強いられて、スキピオの意見に従った。 期日の前に、カエサルは軍隊を解散するように、と。 もしそうしなければ、彼(カエサル)は国家に反逆するつもりであるとみなされる、と。 護民官アントニウスらが拒否権を発動 護民官マルクス・アントニウスとクィントゥス・カッシウスが拒否権を発動した。 護民官たちの拒否権発動について速やかに討議される。 厳しい意見が述べられる。 誰であれ、厳しく耐え難いことを言えば言うほど、カエサルの敵対者たちから最大限に誉めそやされる。 ポンペイウスが元老院議員らを鼓舞し、兵を集める その階級にある者は皆、ポンペイウスによって呼び出された。 気が進まぬ者たちを叱責して駆り立てる。 恩賞や地位の見込みにより召集される。 カエサルにより(ポンペイウスに)引き渡されていた2個軍団のうちから、多くの者たちが呼び寄せられる。 都(ローマ)や民会そのものが、軍団次官、百人隊長、(再召集された)古参兵らでいっぱいになる。 元老院に集められる。 だが大半の者たちは、自由に判断する能力を奪われる。 監察官 ルキウス・ピソは、自分はカエサルのところへ行くであろう、と約束した。 同様に法務官 ルキウス・ロスキウスも、これらの事情について彼(カエサル)に知らせるという。 (2人は)その事を成し遂げるために6日間の時間を要求する。 さらに、少なからぬ者たちによって、意見が述べられる。 元老院がその意向を説明するべく、カエサルのところへ使節たちが遣わされるように、と。 カトー、レントゥルス、スキピオ、ポンペイウス、それぞれの事情 すべてに対して、執政官(レントゥルス)、スキピオ、カトーの演説により反論される。 カトー カトーを、カエサルとの長年の敵対関係や落選した恨みが駆り立てていた。 レントゥルス および、王と呼ばれることになる者たちからの賄賂によって、突き動かされている。 かつ、最高司令権(インペリウム)をものにすべく、自分は第二のスッラになるのだと、身内の間で自慢している。 スキピオ スキピオを、属州や軍隊への(レントゥルスと)同様の期待が駆り立てる。 それらを、ポンペイウスとの親戚関係のために、(2人で)分け合おうと思っていた。 国務や裁判において当時 大いに力をふるっていた有力者のへつらい(が彼を駆り立てていた)。 ポンペイウス (カエサルとの)共通の敵対者たちと和解していた。 その者ら自身の大半は、(ポンペイウスが)彼(カエサル)と姻戚関係だったときに、カエサルに(敵として)負わせていたものだった。 事態が武力によって導かれることを切望していたのだ。 カエサル軍の解散を命ずる元老院最終決議(1月7日) こうした理由によって、すべてが急いで混乱したままに行われる。 ルキウス・スッラが残しておいた、拒否権による(護民官の)最後の権利さえ持ち続ける機会も与えられなかった。 けれども(護民官たちは)7日目には、身の安全について考えることを強いられる。 それ(身の安全)は、往時には、あの甚だしく治安を乱す者であった護民官たちが、自らの職務の8か月目にしてようやく気遣い心配するのが常であったのに。 ついには、あの元老院最終決議という手段に訴えられる。 まさに都の大火災にあって、すべての人々の安全がほぼ望みがないとき以外は、法案提出者の大胆さにより(元老院が)それにより採決したことは以前は決してなかったのだ。 執政官、法務官、護民官、都の辺りにいる執政官格のおのおのは、国家がいかなる損害も蒙らないように尽力すべきだ、と。 この元老院決議は、1月7日に(議事録に)記載された。 カエサルの軍隊司令権について、かつ、重要な人物たち、護民官たちについて、重く厳しく決議されたのである。 すぐに、護民官たちは都(ローマ)から逃れて、カエサルのところへ赴いた。 そのとき、彼(カエサル)は、ラウェンナにいて、自らの穏当な申し立てに対する(元老院からの)返答を待っていた。 (元老院議員の)人としての公正さにより、事態が平穏に導かれるかも知れないと。 ポンペイウスと元老院が臨戦態勢を敷く その後の数日間、元老院は都(ローマ)の外で催された。 ポンペイウスは、スキピオを通して示していたのと同じことを述べる。 (ポンペイウスは)元老院の勇敢さと揺るぎなさを称賛する。 (ポンペイウスは)自らの軍勢を説明する。 自分は戦備が整った10個軍団を保持している、と。 そのうえ(カエサル側の)兵士たちがカエサルに異心を抱いていることが、自分に知られ、確かめられた。 彼ら(カエサル側兵士)に、彼(カエサル)を護衛するように、従うようにと説得することができないのだ、と。 すぐに、ほかの事案について、元老院で討議される。 全イタリアで徴兵が行われるように。 ファウストゥス・スッラはただちにマウレタニアに派遣されるように。 ポンペイウスには、国庫の中から金銭を使うことが認められるように。 (ヌミディアの)王であるユバ(1世)についてさえ、「同盟者にして友人」とするように議題にかけられる。 マルケッルスは、自分はこれ(最後の案)を今のところは認めるつもりではないと述べた。 ファウストゥス(の件)については、護民官ピリップスが妨げた。 残りの事案については、元老院決議が(議事録に)記載された。 諸属州(の総督)には(官職を退いていた)私人が取り決められ、二つは執政官格属州で、残りは法務官格属州となった。 スキピオにはシリア属州が、ルキウス・ドミティウスにはガリア属州が(割り当てられた)。 ピリップスとコッタ(の分)は、私的な取引によって無視されることになり、彼らのくじが投じられることはなかった。 残りの属州には、法務官(経験者)たちが派遣される。 軍用外套を着て、宣誓をして出陣する。 執政官たちは、前代未聞のことながら<鳥卜によって吉とされることなく>、都から出発した。 あらゆる古い伝承の先例に反して、私人が都やカピトリウムにおいて先導吏を持つことになった。 全イタリアで徴兵が行われ、武器が求められた。 あらゆる 神に属するものと人間に属するものの法が、ごちゃ混ぜにされたのだ。 カエサルが兵士たちの前で訓示 それらの事情を知ると、カエサルは兵士たちのもとで熱弁をふるった。 あらゆる時期にわたる、敵対者たちの(カエサル)自らに対する不当行為に言及した。 その連中により、(カエサル)自らの名声に対する妬みや中傷によって、ポンペイウスが(カエサルから)引き離され、誤らせられたのだと、嘆いた。 (カエサル)自身は、彼(ポンペイウス)の栄誉と威信をいつでも支持し、助力者であったのに、と。 国家に導入されてしまった新たな先例を嘆いた。 すなわち、護民官の拒否権発動が武力によって烙印を押され、打ちのめされたのだ。 (拒否権発動は)先年には、武力で復活させられたものであるのに。 スッラは、護民官の権限からあらゆることを剥奪したが、しかしながら拒否権発動を自由なままで残したのだ。 (護民官が)以前に持っていた贈り物さえも奪ってしまったのだ。 民衆の離反において、神殿や高くそびえる地点が占拠されたときであった。 この前の時代の先例は、(護民官であった)サトゥルニヌスやグラックス兄弟の最期によって償われたことを示している。 そのような事は、今回は行われていないし、計画されたことすらないのだ。 いかなる(破滅的な)法律も公布されておらず、民衆と企てもされず、いかなる離反もなされていない。 (兵士らは)その最高司令官の指揮のもとで9年間にわたって国益に適うように戦った、と激励した。 全ガリアとゲルマニアを平定した。 (今後も)彼(カエサル)の名声と威信を敵対者たちから護るように、と。 ⑧Conclamant legionis XIII, quae aderat, milites 居合わせた第13軍団の兵士たちは叫んだ。 自分たちは、自分たちの最高司令官(カエサル)と護民官たちへの不当行為を防ぐ覚悟ができている、と。 アリミヌムへ出発。ポンペイウスからカエサルへの弁明 (カエサルは)兵士たちの意志を確認すると、その軍団(第13軍団)とともにアリミヌムへ出発する。 そこに、彼(カエサル)のところへ逃れて来ていた護民官たちが、訪れる。 (カエサルは)残りの諸軍団を冬営地から呼び出して、後に続くことを命じる。 そこへ、青年ルキウス・カエサルが来る。彼の父は、カエサルの副官であった。 自分は、ポンペイウスから彼(カエサル)への、私的な務めの言伝を持っている、と説明する。 ポンペイウスは、カエサルに対して弁明する(疑いを晴らす)ことを望んでいる、と。 国家のために(ポンペイウスが)したことを、自分(カエサル)への侮辱だと受け止めないでくれ。 いつでも自分は、国家の利益を、私的な親しい関係より重要だとみなしてきた。 自らの欲求や怒りを、国家のために放棄しなければならない。 敵対者たちに激しく怒るあまり、連中を害しようと希望する一方で、国家を害しないでくれ、と。 (ルキウスは)ポンペイウスの弁明と関連付けられたものとして同じ類のことをわずかに付け加えた。 ポンペイウスが自分(ロスキウス)に述べたことである、と説明した。 カエサルからポンペイウスへの弁明と要求 ポンペイウスの言伝を自分(カエサル)のところへ知らせてくれたので、(ロスキウスとルキウス・カエサルの)両人に頼んだ。 自分(カエサル)の要求もまた彼(ポンペイウス)のところへ知らせることを煩わしく思わないでくれ。 もし、わずかな労苦で、大きな論争を片付けることができ、かつ全イタリアを恐れから解放することができるのだとすれば。 自分(カエサル)にとっては、威信は常に第一のものであったし、生命よりも重要なものであった。 (以下のことが)自分を苦悩させた。 ローマの民衆の自分(カエサル)に対する恩恵が、侮辱を通して、敵対者たちによってもぎ取られることが。 かつ、6か月間の軍隊司令権を奪い取られて都(ローマ)に連れ戻されることが。 次の民会では(カエサルの)不在が考慮に入れられること、と民衆が命じていたのにだ。 それでも、この自分の名誉の損失に対して、国家のために、冷静に耐えたのだ。 そのことさえも、かなえてもらえなかったのだ。 市民たちは武装している。 国家のために、すべてに耐える(覚悟ができている)。 民会は自由なまま、すべての国務が「ローマの元老院と民衆」に託されるべし。 (カエサル)自身により近くに(ポンペイウスが)接近するか、自分(カエサル)が(ポンペイウスが)接近して来ることを受け入れるべきだ。 すべての論争が会談を通じて解決されるようになるであろう。 ポンペイウスと両執政官からカエサルへの条件通告 そこで両執政官とポンペイウスに会った。 カエサルの申し立てを伝えた。 彼ら(ロスキウスたち)を通して、書き留められた言伝を彼(カエサル)のところへ送り返した。 その要旨は、以下の通りであった。 '''ポンペイウスと両執政官のカエサルに対する条件 カエサルはガリアに引き返し、アリミヌムから立ち退き、軍隊を解散させるべきだ。 もし(カエサルが)それらを実行したら、ポンペイウスは両ヒスパニアに行くであろう。 両執政官とポンペイウスは徴兵を中断することはないであろう。 カエサルの抗弁、軍の展開 (ポンペイウスらが返答した以下の)要求は、不公平な条件であった。 カエサルはアリミヌムから退去して、属州に引き返すべし。 (ポンペイウス)自身は、両属州も(カエサルから引き離した)他人の軍団も持ち続ける。 カエサルの軍隊が解散されることを望むが、(ポンペイウス自身は)徴兵を行う。 (ポンペイウスは)属州に行くだろうと約束しても、期日より前に行く、というその日を指定してはいない。 それでも神聖な義務に対して何ら嘘をついたとは思われない、ということか。 和平に対する大きな絶望をもたらした。 カエサル軍の展開 それゆえに、マルクス・アントニウスを5個歩兵大隊とともに、アリミヌムから、アッレティウムへ派遣した。 (アリミヌム(Ariminum)は現在のリミニ(Rimini)、アッレティウム(Arretium)は現在のアレッツォ(Arezzo)。 (カエサル)自身はアリミヌムに2個歩兵大隊とともに留まり、そこで徴兵を行うことを決めた。 ピサウルム、ファヌム、アンコナをそれぞれ(1個)歩兵大隊によって占領した。 ウンブリア地方のイグウィウムがカエサルに帰順 イグウィウムの住民たち皆が自分(カエサル)に対して最良の好意を抱いていること(を知らされてカエサルは)。 クリオを、ピサウルムとアリミヌムで保持していた3個歩兵大隊とともに、派遣した。 自治市(の住民たち)の意思に疑念を抱いたテルムスは、諸歩兵大隊を町から撤兵させて、逃げ去った。 (テルムス配下の)兵士たちは、行軍中に彼を見捨てて、郷里に帰ってしまった。 クリオは、イグウィウムを(住民たち)皆の最大限の好意によって受け入れる。 (ピケヌム地方の町)アウクシムムに出発した。 ピケヌム(地方)全域で、元老院議員たちをあちこちへ送って徴兵を行っていたのだ。 ピケヌム地方のアウクシムムがカエサルに帰順 アウクシムムの参事会議員たちが大人数で、アッティウス・ウァルスのところへ訪れる。 (彼らは)事態は、自分らの判断力では扱えない、と告げる。 自分らにも、ほかの自治市住民たちにも耐え難いことだ。 国家によく貢献して、あれほどの業績をなした将軍ガイウス・カエサルを(自分らの)城市や城壁から遠ざけることは。 それゆえに、ご自分のこれからの危険を考慮されよ(とアッティウス・ウァルスに告げた)。 導き入れていた守備隊を城市から連れ出して、(アウクシムムから)逃げ去った。 (ウァルス配下の)兵士たちに、停止すること強いた。 ウァルスは味方から見捨てられる。 兵士たちの少なからぬ部分が、郷里に立ち去る。 彼らと一緒に、捕らえられた首位百人隊長のルキウス・プピウスが連れて来られる。 その者は、以前にグナエウス・ポンペイウスの軍隊においてこの同じ階級で指揮していたのだった。 だが、カエサルは、アッティウス隊の兵士たちを誉めそやし、プピウスを放免する。 自分(カエサル)は、彼らの行いを忘れずにいるであろう、と約束する。 執政官レントゥルスら元老院派が、カエサルの侵攻に慌てふためく 神聖金庫を開けると、都から逃げ去ってしまったほどであった。 というのも、すでにカエサルが接近していること、すでに彼の騎兵たちが迫っているということが、誤って伝えられていたためであった。 彼(レントゥルス)を、同僚マルケッルスおよび政務官の大半がついて行った。 (2個)軍団のところへ行軍していた。 それら(2個軍団)は、カエサルから受け取って、アプリア(地方)に冬営のために配置していたものだった。 徴兵は、都(ローマ)の近辺で中断される。 カプアのこちら側は、誰にとってもまったく安全でないと思われる。 ユリウス法によりカプアに入植していた植民者たちの徴兵を行うことに取りかかる。 彼らに馬を与えて、自らに続くことを命じた。 カンパニアのローマ市民協議会の家内奴隷の周りに、監視のために配分する。 カエサル軍がピケヌム地方を制圧 アウクシムムから、カエサルはさらに進んで、ピケヌム地方全域を駆け抜けた。 (訳注: praefectura は、英語の''prefecture''(県)の語源で、ローマから派遣された praefectus (知事)が治める都市や区域を指す。 彼(カエサル)の軍隊をあらゆる事で助ける。 キングルムの帰順 この時点では、旧縁のあるポンペイウスの側に寝返っていたようだ。 (カエサルが)命令したことは何であれ、自分たちはとても熱心に行うであろう、と約束する。 (カエサルは)兵士たち(の提供)を要求する。(キングルムの人々が兵士を)派遣する。 レントゥルス・スピンテルとウィブッリウス・ルフス そのうちに、第12軍団がカエサルに追い付く。 (カエサルは)この2個(軍団)とともにピケヌム(地方)のアスクルムに出発する。 兵士たちの大半により見捨てられる。 (レントゥルス・スピンテルは)道中にわずかな者たちとともに見捨てられたが、ウィブッリウス・ルフスと出くわした。 (ウィブッリウス・ルフスは)人々を激励するために、ポンペイウスによってピケヌム地方に派遣されていたのだ。 彼(スピンテル)から兵士たちを受け取り、(スピンテル)当人を立ち去らせる。 (ウィブッリウスは)さらに、近隣地域から、ポンペイウス派の徴用された者たちのうちから歩兵大隊を集められるだけ集める。 それらを集めて13個(大隊)にする。 ドミティウス・アヘノバルブス (訳注:6節⑤項で既述のように、ルキウス・ドミティウス・アヘノバルブスはカエサルの後任のガリア総督となることが決議されていた。 カエサルが2個軍団とともに迫っていることを、知らせる。 ドミティウスは自ら、アルバで、マルスィ族やパエリグニ族から、近隣地域から、およそ20個歩兵大隊を(すでに)徴集していたのだ。 カエサルが、コルフィニウムのドミティウス勢に攻めかかる カエサルは、彼(レントゥルス・スピンテル)から離れていた兵士たちが捜し求められるように(命じ)、徴兵に取り掛かることを命じた。 (カエサル)自身は、一日だけそこに糧食徴発のために滞在してから、コルフィニウムに急いで行った。 (橋は)城市から約3ローママイル(=約4.5km)のところであった。 ドミティウス勢が速やかに橋から撃退されて、城市の中に撤収した。 城市の辺りに留まって、城壁のすぐ近くに陣営を設営した。 ドミティウスがポンペイウスに救援を求める嘆願状 自分を援けに来てくれるように、頼み、願う。 容易に閉塞させられるし、糧道を断つこともできる、と。 危険に陥るであろう、と。 各人に、都市防護のための一定の任務を割り当てた。 (ドミティウスは)集会において、兵士たちに、自分の所有地から耕地(の提供)を約束する。 百人隊長や(再召集された)古参兵には一定の割合で(土地を与える、と)。 アントニウス隊がスルモを制圧。コルフィニウムの包囲開始 そうこうするうちに、カエサルに(以下のことが)報告される。 その者たち(二人)は、その城市を7個歩兵大隊の守備隊によって占拠していたのだ。 (カエサルは)そこへ、マルクス・アントニウスを第13軍団の歩兵大隊5個とともに派遣する。 城門を開けて、町の住民たちも兵士たちも総勢が、喜んでアントニウスを出迎えに出た。 ルクレティウスとアッティウスは、城壁から身を投げた。 アッティウスは、アントニウスのところへ引き出されるや、カエサルのところへ送られるように頼む。 とアッティウスを伴って、出発したのと同じ日に(カエサルのもとへ)帰還する。 アッティウスを無傷のまま放免した。 コルフィニウムの包囲開始 残りの軍勢を待つこと、に取りかかる。 (同盟者である)ノリクムの王から(供出された)約300騎の騎兵である。 彼らの到着により、城市のもう一方の側へ二つ目の陣営を設営する。 クリオをこの陣営の長に任じた。 (カエサルは、城攻めの)残りの日々に、城市を、防柵と物見櫓で包囲することに取りかかる。 ほぼ同じ頃に、(ドミティウスから)ポンペイウスのところへ遣わされた者たちが(返書を持って)帰還する。 (訳注:コルフィニウムの城市がカエサル勢によって包囲されてしまったのに、返書を持った使者たちがどうやって城内に戻れたのかは不明。 救援を断られたドミティウスが脱走を計画 (ポンペイウスからの)書状を読み通すと、ドミティウスは作戦会議において(以下のように)偽って述べる。 ポンペイウスは急いで加勢にやって来るであろう、と。 気落ちするな、城市を防衛するために役立つものは何でも提供するように、と励ます。 (城から)脱走する計画を立てることを決心した。 事態がより長く隠されたり偽られたりすることができなかった。 ポンペイウスの返事 すなわち、ポンペイウスは(以下のように)返事を書いていたのだ。 自分(ポンペイウス)は、事態を決定的な危険に導くつもりはない。 ドミティウスがコルフィニウムの城市に詰めたのは、自分(ポンペイウス)の助言または同意によるものではない。 ゆえに、もし何らかの手段があったならば、自分のところへ全軍勢とともにやって来るように、と。 (カエサルの)包囲や、堡塁を巡らすことによって、そうできなくなりつつあったのだ。 ドミティウスの脱走計画を知った兵士らが造反 軍団次官たちや百人隊長たち、および自分の階級の高位の者たちを介して互いに(以下のように)話し合う。 自分たちは、カエサルによって攻囲されており、堡塁や塁壁はほとんど完成されている。 (ドミティウスは)皆を捨てて、脱走の計画を立てている。 自分たちは、自らの身の安全を考慮しなければならないのだ。 交戦し、武器で戦うことが試みられるほどであった。 ルキウス・ドミティウスの脱走について知らなかった者たち(マルスィ族たち)が、知るようになる。 自分たちの集団から使節たちを、カエサルのところへ遣わす。 (使節たちは、カエサルに伝えた。) 自分たち(コルフィニウム籠城兵たち)は、覚悟ができている。 ルキウス・ドミティウスを生きたままで、彼(カエサル)の権限のもとに引き渡す(覚悟ができている)、と。 (訳注:『内乱記』は、以上のような、ドミティウスの脱走計画と兵士たちの造反を伝えるが、ほかの史料では異なっている。 コルフィニウム開城の前夜 城門と城壁が警戒されることを命じた。 寝ずの番の哨兵を、互いに隣接するようにして、塁壁の全周を埋め尽くすようにする。 (籠城軍の)出撃に用心するだけではなく、人っ子一人がひそかに出て行くことも警戒するように、激励する。 事実、(城内では)その夜、安眠していられるほど、くつろいだり、たるんだ気持ちの者は、誰一人としていなかった。 最終的な事態をこれほど(の緊張で)待ち受けていたので、おのおのの考えや気持ちはあちらこちらに引きずられる。 コルフィニウムの住民自身に、ドミティウスに、レントゥルス(・スピンテル)に、残りの者たちに、何が起こるのか。 どのような結末が、各人に降りかかるのだろうか。 レントゥルス・スピンテルの命乞い レントゥルス・スピンテルは、城壁から、我が方(カエサル勢)の寝ずの番をしている哨兵に話しかける。 もし、自分らに機会が与えられるのならば、カエサルに面会したい、と。 カエサルの眼前に引き出されるまでは、ドミティウス勢の兵士たちが彼から離れることはなかった。 カエサルの自分に対する恩恵を述べる。 それは絶大なものであった、と。 執政官職への立候補において(カエサルから)支持されていたこと(などがカエサルの恩恵であった、と)。 彼の話を、カエサルがさえぎる。 わずかな者たちの派閥に抑圧されている自分(カエサル)とローマの民衆を開放するためである、と。 (コルフィニウムの)城市に戻ることを許されるように頼む。 (レントゥルスが)自分の身の安全についてかなえてもらったことは、ほかの者たちさえ自らの希望の慰めになるはずである、と。 少なからぬ者たちが大いに怖れており、自らの生命に対してより困難に考えることを強いられているほどである、と。 (帰城の)機会が与えられて、(レントゥルスは)立ち去る。 コルフィニウムの開城 元老院議員とその子供たち、軍団次官たち、ローマ人の騎士階級の者たちの全員を、自分のところへ連れて来ることを命じた。 ルキウス・カエキリウス・ルフス、財務官セクストゥス・クイン(ク)ティリウス・ウァルス、ルキウス・ルブリウス(の5名であった)。 諸自治市からドミティウスが召集していた参事会議員たち(も含まれていた)。 これらの連れて来られた者たち全員を、(カエサル勢の)兵士たちの侮辱や非難から守ってやる。 全員を無事なままで放免する。 (訳注:HS はセステルティウス(sestertius)を表す略語。 ドミティウスに返した。 (カエサルが)人間の生命ほどには、金銭に対しては自制がきかない、と思われないように。 その金銭は国家のものであり、(兵士の)俸給としてポンペイウスから委ねられた、ということは明白であった。 マッルキニ族、フレンタニ族、ラリヌムの住民たちの領土を通って、アプリア(地方)に到達した。 カエサルがポンペイウスに会談を提案 ルケリアからカヌシウムに、さらにそこからブルンディシウムに出発する。 新たに徴兵された全軍勢を、至る所から自分のところへ集結させることを命じる。 奴隷たち、羊飼いたちを武装させて、彼らに馬を割り当てる。 彼らから約300騎の騎兵を編制する。 法務官ルキウス・マンリウスがアルバから6個歩兵大隊とともに逃れて来る。 法務官ルティリウス・ルプスがタッラキナから3個(歩兵大隊)とともに(逃れて来る)。 法務官を置き去りにして、クリウスの方へ軍旗を移して彼のもとに寝返る。 他の者たちも(カエサルの)騎兵に合流する。 グナエウス・ポンペイウスの工兵監督であるクレモナ出身のヌメリウス・マギウスが道中から捕らえられて彼(カエサル)のところへ連れ戻される。 カエサルは、その者を(以下の)言伝とともに彼(ポンペイウス)のところへ送り返す。 自分(カエサル)がポンペイウスと話し合うことは、国家のため、公共の安全のために好機である。 遠い道のりを隔てて他者を通じて条件をやり取りすることは、すべての条件について面と向かい合って議論することとは、同様には進まないのだ、と。 カエサルがポンペイウスの出港を妨害する土木工事 (やがて)ブルンディシウムに6個軍団とともに到着する。 残り(の軍団)は、新たな徴兵で召集していて、行軍中に補充していたものであった。 というのも、ドミティウス勢の諸歩兵大隊は、コルフィニウムから直ちにシキリア(シチリア島)に派兵していたのだ。 ポンペイウスはブルンディシウムに20個歩兵大隊とともに留まっているということだった。 (ポンペイウスが)ブルンディシウムを保持するためにそこに留まっていたのかどうか、確実なことは見出されなかった。 もしくは、船舶の不足によりそこに残留していたのかどうか(確実なことは見出されなかった)。 ブルンディシウムの港の出港・業務を妨害することに決めた。 ブルンディシウムの港湾工事 それらの工事の手段は、以下の通りであった。 大きな石や土砂を海岸の両側から投げ込んだ。 というのは、その地点では海が浅かったからである。 (縦横)どの方向も30ペース(=約9m四方)の二重にした筏を大石と真直ぐに置いた。 これらを四つの隅から、四つずつの錨によって、波に動かされないように、固定した。 次から次へと筏を同じ大きさで連結していった。 防御するために、出入りしたり突進したりするのを妨げられないようにした。 (筏の列の)前面から、両側面から、枝編み細工や障壁で覆った。 それにより、(敵方の)船の突撃や焼き討ちから防御するようにしていた。 両軍の攻防。カエサルとポンペイウスの代理人が会談 ポンペイウスは、ブルンディシウムの港で見つけておいた大きな貨物船団を、艤装させた。 筏を突き破って工事を混乱させるべく、カエサルの工事の辺りに接岸させた。 このようにして、毎日、双方により遠方から、投石器、矢やそのほかの飛び道具によって、戦われていた。 さらに、カエサルはこれら(の作戦)を、和平協定(の機会)を逸するべきでないと判断しながら、指揮していた。 それでも、あらゆる方策によって、それ(=和平交渉)をやり通すべきだと考えていた。 両者の代理人スクリボニウス・リボとカニニウス・レビルスの会談 話し合いのために彼(リボ)のもとへ遣わす。 (カエサルは、カニニウスに)和平をもたらすことについて、リボを励ますように、と命じる。 第一に、自分(カエサル)がポンペイウスと話し合うように、要求する、と。 もし、その事の機会が与えられたならば、対等な条件により武器が放棄されるようになる、と自分(カエサル)は確信する、と説明する。 その事の賞賛と名声の大部分は、リボに帰せられるであろう。 もし、彼(リボ)が(和平の)提唱者・交渉者となって武器が放棄されたならば(の話だが)。 リボは、カニニウスとの話し合いから離れて、ポンペイウスのところへ出発する。 少し後で、(リボは)両執政官が不在であるので、彼らを抜きにして、和解について交渉することはできない、と伝えて来る。 カエサルは、ついに(和平交渉を)断念するべきで、戦争を遂行するべきであると、判断する。 ポンペイウスが城市の防備を固めて、出帆を準備 ブリンディシウムに戻って来る。 (戻って来た)船団の到着によって、出発を準備し始める。 道路を横切る溝を築き、そこに杭や先の尖った樹木を打ち込む。 これらを軽い枝編み細工や土砂で(覆うことで、表面を)平らにする。 とても大きな樹木を打ち込んだり、その先を尖らせることにより、柵をめぐらす。 (再召集された)古参兵のうちから軽装歩兵たちを、弓兵たちや投石兵たちとともに、城壁や櫓にまばらに配置する。 彼らが利用しやすい所に快速船を残しておく。 ポンペイウスとその軍勢がブルンディシウム港を出帆 カエサルの軍事行動に好意を示していた。 公然と、屋根の上から(カエサル勢に)合図した。 カエサルは、梯子を準備することと、兵士たちが武装すること、を命じる。 事を成すためのいかなる機会も逸することがないように、と。 ポンペイウスは、夜の間に、出帆する。 よく知られた道を通って船団のところへ走る。 小舟の類いによってだ捕して、だ捕されたものを収容する。 作戦の失敗と変更について、カエサルの弁解 しかしながら、その事が遅れることと、時間が長くかかることを、心配していた。 彼を追撃する目下の機会を奪っていたからである。 および(シキリア島との)海峡から船団が待ち望まれることであった。 それは、季節のゆえに、長引き、かつ妨げられるものと思われていた。 自分(カエサル)が不在のときに、ガリアやイタリアが(元老院派から)働きかけられることを(カエサルは)望まなかったのだ。 サルディニアとシキリアの政変 ヒスパニアに出発することを決意する。 (本土イタリアの)すべての自治市の二人制行政官たちに、船舶を探し集めて、ブルンディシウムに曳航させるべく取り計らうように命令する。 シキリア(現在のシチリア島)に法務官代行クリオを3個軍団とともに(派遣する)。 同人には、シキリアを回復させたら、直ちにアフリカ(属州)に軍隊を渡らせることを命じる。 サルディニアをマルクス・コッタが、シキリアをマルクス・カトーが支配していた。 アフリカを、(元老院での)くじ引きによって、(ルキウス・)トゥベロが支配することになっていた。 サルディニアの政変 自発的に、コッタを城市から追い出す。 サルディニアからアフリカ(属州)に逃げ去る。 シキリアの政変 新しいもの(の建造)を住民たちに命令していた。 これらを大いなる熱意で遂行していた。 シキリアの市民たちから一定の数の騎兵と歩兵(の供出)を要求していた。 自分はグナエウス・ポンペイウスによって捨てられ、裏切られたのだ、と会合で不平を言った。 自分にとって、戦争のためのすべては装備され、準備されている、と断言していたのだ、と。 (カトーは)集会でこういう不平を言ってから、属州(シキリア)から逃げ出す。 アッティウス・ウァルスが属州アフリカを支配 (同様に統治者を欠いた)シキリアをクリオが(手に入れて)、軍隊とともにそこに到着する。 属州においてアッティウス・ウァルスが統治しているのを見出す。 直ちに逃走して、アフリカ(属州)に到達していた。 徴兵を行なって、2個軍団を創設していた。 その属州の人間や土地を熟知していること、および経験によって、その企ての機会を得たのだ。 というのも、(彼は)数年前に、法務官職の後に、その属州を支配していたのだ。 彼は、トゥベロが船団でウティカにやって来たのを、港や城市から遠ざける。 錨を上げて、当地から立ち去ることを強要する。 カエサルが元老院に対して弁解および使節派遣の要求 残りの時間に兵役を休ませられるように、兵士たちを近隣の諸自治市に移動させる。 (カエサル)自身は、都(ローマ)へ出発する。 (カエサルは)元老院を召集すると、敵対者たちの不当行為を述べる。 曰く:自分は、何ら度を超した名誉を熱望したことはない。 すべての市民たちに開かれている(立候補の)ことに満足していたのだ。 (カエサル立候補の件は)10名の護民官たちによって発議されたが、敵対者たちが異議を唱えた。 カトーは実に激しく抵抗し、古臭いいつもの手口で、演説を遅らせることにより、日程を長引かせる。 (護民官たちは、カエサル)自らが(首都ローマに)不在でも(執政官選挙への立候補が)考慮されるようにと(発議していたのだが)。 (カエサルは)軍隊の解散について自発的に要求したときの自らの忍耐を説明する。 その件において、(カエサル)自身が地位や名誉の放棄を行うことになったはずなのだ、と。 (カエサルは)敵対者たちの酷さを述べる。 彼らは、(カエサルに)一方に要求していたことを、自分たちにおいては拒否した。 司令権や軍隊を放棄するよりも、万事が混乱させられることをむしろ望んだのだ、と。 護民官たちの権利を制限した無慈悲さや傲慢さを(も言い立てる)。 自分(カエサル)によって提案された条件、要求された話し合いが、(ポンペイウス側により)拒絶されたことに言及する。 国務を引き受けて、自分と一緒に運営するように、鼓舞し、要求する。 (カエサル)自らが国家を運営するであろう。 和解について、(元老院から)ポンペイウスのところへ使節団が遣わされるべきである。 ポンペイウスが元老院で少し前に発言したことに、自分は怯まない。 使節団が遣わされた者たちには権威が与えられ、(使節団を)遣わす者たちの怖れが示される(と、ポンペイウスは発言したのだが)。 これは、弱々しく臆病な精神のものと思われる。 自分(カエサル)は実に、業績において優れることに努めてきたように、正義と公平において凌駕することを望むものである。 元老院が抵抗、カエサルの要求を頓挫させる 元老院は、使節団を遣わすことについての事案を承認する。 けれども、遣わされる者たちは、見出されなかった。 とりわけ、誰もが自分のための恐れを理由にして、使節の務めを拒否したのだ。 なぜなら、ポンペイウスは、都(ローマ)から立ち去るにあたって元老院で(次のように)言っていたからだ。 自分は、(首都)ローマに留まっていた者と、カエサルの陣営にいた者を、同じ立場と見なすであろう、と。 このようにして、3日間が議論と弁明によって費やされる。 護民官ルキウス・メテッルスでさえも、カエサルの敵対者たちによって買収されてしまう。 彼は、(使節団派遣についての)この事案を頓挫させ、扱おうと決めていた残りの事案は何でも妨害する。 都(ローマ)から出発して、ガリア・ウルテリオルに到着する。 ドミティウスらポンペイウス派がマッシリアを拠点とする ウィブッリウス・ルフスがポンペイウスによって<ヒスパニアに>派遣されたのを知る。 その者(ウィブッリウス・ルフス)は、数日前にコルフィニウムで捕虜にされたのを、(カエサル)自身が放免していたのだった。 ドミティウスもまた、マッシリアを支配するために、7隻の快速船で出発していた。 それら(の船)は、イギリウムやコサ領で私人たちから集められて、(ドミティウス)自らの奴隷たち、解放奴隷たち、農夫たちを詰め込んでいた。 (訳注:イギリウム Igilium はティレニア海に浮かぶ小島で、現在の名は ジリオ島。 マッシリア住民の使節たちもまた名門の青年たちが(ローマから)郷里に先に遣わされた。 その者たちを、ポンペイウスが都(ローマ)から立ち去るにあたって(次のように)駆り立てた。 カエサルの最近の尽力が、彼ら(マッシリア住民)における自分(ポンペイウス)の古い恩恵の記憶を退けることがないように、と。 マッシリアの住民たちは、カエサルに対して城門を閉ざしていた。 自分たちのところ(マッシリア)へ呼び寄せていた。 糧食を、近隣の地域から、すべての城砦から、都市に運び集めていた。 城壁、城門、艦隊を修理していた。 カエサルに対して、マッシリアが中立を通告 カエサルは、マッシリアから主だった者たち15名を自分のところへ呼び寄せる。 マッシリアの住民たちによって戦争を引き起こす発端が生じることがないように、と彼らと交渉する。 彼らは、1人の男(=ポンペイウス)の意向に従うことよりも、むしろ(本土)イタリア全体の権威に従うべきである、と。 そのほかに、彼らの考えを正しくするために役立つと思われたことを、述べる。 (マッシリア市議会の)決議により、以下のことをカエサルに伝える。 マッシリアからカエサルへの通告 自分たち(マッシリア住民)は、<ローマの>民衆が二派に分裂していることを認識している。 (二者のうち)どちらの派がより正当な(戦争の)大義を持っているのか、自分たちの判断力や武力では裁定しかねる。 実に、それらの派の指導者グナエウス・ポンペイウスとガイウス・カエサルは、(マッシリアの)都市共同体の庇護者である。 他方は、戦争で負かしたサッリュエス族を(マッシリアに)従属させて、年貢を増やしてくれた。 それゆえに、彼らの同等の恩恵に対しては、自分たち(マッシリア住民)もまた同等な厚意を与えるべきである。 あるいは、都市や港に迎え入れるべきではない。 マッシリアがドミティウスを迎えて戦争準備。激怒したカエサルが攻囲を準備 戦争遂行の最高権力が彼に委託される。 彼(ドミティウス)の命令により、(マッシリア住民たちは)艦隊をあらゆる方面に派遣する。 どこであれ、できるかぎりの貨物船を捕獲して、港に移送する。 舵あるいは材木や戦備が十分に装備されていなければ、残り(の船)を武装したり修理したりするために利用される。 見つけ出された穀物を、公けの貯蔵庫に運び入れる。 残りの物品や糧秣を、勃発するかも知れない都市の包囲戦のために、保存しておく。 激怒したカエサルがマッシリア攻囲を準備 それらの不当行為に動揺させられて、カエサルは3個軍団をマッシリアに差し向ける。 アレラテにおいて軍船12隻を建造することを決める。 マッシリアに差し向けて、これらをデキムス・ブルトゥスに指揮させる。 (訳注:カエサルはかつてウェネティ族との海戦でブルトゥスに艦隊を指揮させて勝利していた。ガリア戦記 第3巻 11節を参照。 副官ガイウス・トレボニウスをマッシリアの攻囲のために残しておく。 カエサルの副官ファビウスが先遣隊を率いてヒスパニアに侵攻 ヒスパニアに先遣して、速やかにピュレネ(山脈)の隘路を占領することを命じる。 それら(の隘路)はそのとき、(ポンペイウスの)副官ルキウス・アフラニウスの守備隊によって占拠されていた。 (ヒスパニアから離れている)より遠方で冬営していた他の諸軍団には、(ファビウスの)後に続くことを命じる。 強行軍で、アフラニウスの軍隊のところへ急行した。 ポンペイウスの副官アフラニウスとペトレイウスらが迎撃態勢を整える 3人目(ペトレイウス)は、アナス川からウェットネス族の領地とルシタニアを同数(2個軍団)で保持していた。 (彼らは)互いに任務を(以下のように)割り当てる。 ペトレイウスは、ルシタニアからウェットネス族領を通って、全軍勢とともにアフラニウスのところへ出発するように。 ウァッロは、保有していた(2個)軍団とともに、ヒスパニア・ウルテリオル全域を保つように。 アフラニウスによってケルティベリア、カンタブリ族と大洋(=大西洋)に至るすべての蛮族に対して命令される。 それらが集められて、ペトレイウスは速やかにウェットネス族領を通ってアフラニウスのところへ到着する。 (彼らは)共通の考えによって、その地の利の良さのためにイレルダの辺りで戦争を遂行することを取り決める。 画像:Hispania republicana.PNG|両ヒスパニアの地図。オレンジ色の領域がローマに近いヒスパニア・キテリオル(Hispania Citerior)、緑色の領域がローマから遠いヒスパニア・ウルテリオル(Hispania ulterior)。 画像:Iberia 45BC.svg|ローマ内戦時(BC49~45年)のヒスパニアの地図。 画像:Roman Spain - AD 400.png|西暦400年頃のヒスパニアの地勢図。 画像:Ethnographic Iberia 200 BCE.PNG|ヒスパニアに住む部族を言語系統別に色分けした分布図(BC200年頃)。 両軍の動員兵力と構成。カエサルが金銭をばらまく アフラニウスとペトレイウスの動員兵力 前述したように、アフラニウスの軍団は3個、ペトレイウスのは2個であった。 および双方の属州の騎兵が約5000騎であった。 カエサルの動員兵力 これに、アクィタニア人たちや属州ガリア(・トランサルピナ)に隣接する山地の住人たちの内から最上層の人たちを ****。 カエサルが金銭をばらまく (カエサルは)ポンペイウスがマウレタニアを通って諸軍団とともにヒスパニアに行軍しており、直ちに到着することになるであろう、と聞いていた。 同時に(カエサルは)、軍団次官たちや百人隊長たちから、借金を借りた。 これらを軍隊(の兵士たち)に分け与えた。 (カエサルは)それをすることによって、二つの事を獲得した。 気前よい施しによって、兵士たちの好意を買ったのである。 アフラニウスとペトレイウスが、ファビウス麾下の部隊を襲撃 ファビウスは、近隣の部族の心を書状や伝令たちによって動かそうとしていた。 (ファビウスは)シコリス川に、互いに4ローママイル(=約6 km)離れて二つの橋を架けてあった。 これらの橋により、糧秣徴発のために(人員を川の西岸から東岸に)遣わしていた。 というのも、川のこちら側(=西岸)にあったものを、それ以前の日々で費やしてしまっていたからだ。 たびたび、互いに騎兵戦により争っていたのだった。 残りの大勢の騎兵が(東岸への渡河を)遮られてしまった。 ファビウス麾下の2個軍団に襲いかかった。 (敵方の)騎兵隊によって包囲され得ないようにした。 こうして(味方の)劣った兵数で(敵方の)軍団と騎兵隊の猛攻に持ちこたえた。 遠方に、2個軍団の軍旗が(プランクスとアフラニウス)双方により視認された。 (すなわち)敵対する将帥たちが我が方を急襲するべく好機と偶然の恩恵を利用するのではないかと(懸念して派遣したものだった)。 双方ともに味方の諸軍団を陣営に撤収させた。 カエサルが戦地に到着。イレルダ近郊で対峙しながら陣営を造り始める 2日以内に、カエサルは、自らにとっての護衛隊として残しておいた騎兵900騎とともに、(ファビウスが造った)陣営に到着した。 これが夜のうちに完成されることを命じた。 アフラニウスの陣営の下方に停止し、そこでしばらく武装したままで留まって、平地で戦う機会を作った。 (戦う)機会が作られると、アフラニウスは軍勢を進発させて、陣営の下方の丘の中腹に配置した。 工事の作業中に、兵士たちが不意に敵方の襲撃に脅かされたり、工事を妨げられたりしないようにした。 防柵が巡らせれることを禁じた。 というのも、(防柵は)目立つし、遠くから見られてしまうことが避けられなかったからである。 しかし、敵に相対する前面に、15ペース(=約4.4m)(の幅)の堀を造ることを命じた。 第一・第二の戦列は、武装したままで、当初から配置されていたように、留まり続けていた。 これらの後ろで、工事がひそかに第三戦列によって行なわれていた。 こうして、すべて(の工事)が、アフラニウスによって陣営が防備を固められていることが把握されるより前に、完成した。 そこで武装したまま、その夜は休息した。 アフラニウスとペトレイウスの挑発に乗らず、新たな陣営を完成 堀を同じ大きさで完成することを命じる。 残りの(3個)軍団に軽武装をさせて、敵に相対して配置する。 自分たちの軍勢を山のいちばん下のふもとに進出させて、戦いを挑む。 カエサルはそのために工事を中断することはしない。 3個軍団の守備と堀の防備を信頼してのことだ。 軍勢を陣営に撤収させる。 3日目に、カエサルは防柵で陣営を堅固にする。 (ファビウスが造った)以前の陣営に残してあった(6個)歩兵大隊、および輜重(隊)を、自分のもとへ連れて来ることを命じる。 アフラニウス軍がカエサル軍を撃退して、急所の小山を占領 この広がりのほぼ真ん中に少し高い小山があった。 敵対者たちを遮断することになる、と(カエサルは)確信していた。 1個軍団の軍旗前の散開歩兵たちに、突進してその小山を占領することを命じる。 (カエサル勢より)近い道によって、同じ場所を占領するために派遣される。 諸軍団の軍旗のもとまで退却することを強いられる。 カエサルが敗退の理由について弁解 あちらの兵士たちの戦いの方法は、以下のようであった。 自軍の隊列を全力で維持することはなく、まばらに分散して戦っていた。 もし、圧倒されたならば、踵を返して、その場から退去することを恥辱と思わなかった。 ルシタニ族やほかの蛮族との、ある種の野蛮な戦いに慣らされていたのだ。 というのも、その土地に根付いた兵士は誰でも、たいていはその地方の慣習に大いに影響を与えられるようになるからである。 そのとき、このやり方は、この種の戦いに慣れていない我が方(カエサル軍)を動揺させた。 なぜなら、(敵勢が)一人ずつ突撃して来たときに、自分たちが開けた側面から包囲されると思っていたからだ。 軍旗のもとから退去したり、重大な理由なしに占拠していたその持ち場を放棄したり、すべきではないと思っていたからだ。 その翼に留まっていた軍団は、その場を維持せずに、すぐ近くの丘陵に退却した。 カエサルが増援し、イレルダの山麓で一進一退の激戦 自軍を鼓舞して、第9軍団を増援部隊として率いて行く。 (敵に)再び背を向けさせ、城市イレルダの辺りまで退却させて、城壁のすぐ下に留まることを強いる。 城市イレルダが位置していた山のすぐ下に迫る。 再び、あちらの者たちは、より高い所から我が方を追い込んでいた。 (その)場所は、両側から真っ直ぐに切り立ったところであった。 騎兵たちが(第9軍団の)苦戦している者たちに役立つこともできなかった。 さらに、城市からは、傾斜地が約400パッスス(=約600m)にわたって、ゆるやかな斜面で(下に)延びていた。 我が方にとっては、これが退却路であった。 (敵方の)飛び道具は無駄なく投げ落とされていた。 にもかかわらず、(我が方の退却戦は)武勇と忍耐により闘われ、(第9軍団の兵士たちは)あらゆる負傷に耐えていた。 無傷の者たちが、疲弊した者たちに取って代わっていた。 歩兵大隊が同じ場所に派遣されて、疲弊した者たちを退却させていた。 イレルダの山麓の斜面で激しい退却戦 我が方は、(敵方の)多勢によって激しく追い込まれていた。 (敵方の)若干名を斃して、残りの者たちに敗走を強いる。 我が方には容易に退却(の機会)が与えられた。 我が方にとってより好都合でより安全な退却(の機会)を与える。 カエサル勢の死傷者 こうして、変化に富む戦闘が戦われた。 この者らの中には、第14軍団のプリムス・ハスタトゥスのうちの一人であるクィントゥス・フルギニウスがいた。 その者は、並外れた武勇のゆえに、より下の階級から彼の地位へ登り詰めていたのである。 600名より多くの者が負傷させられる。 アフラニウス勢の死者 および彼以外に4名の百人隊長と、200名より多くの兵士であった。 戦いの優劣について、双方で評価が分かれる その日(の激戦)について、優勢なものとして(戦場から)撤退したと評価していたような見解が、双方に好まれる。 我が方(カエサル勢)を初めの交戦で、背を向け(て逃げ)ることを強いたのだ、と。 敵方の者たちに、より高い所から背を向け(て逃げ)ることを強いて、城市の中に追いやっていたのだ、と。 大きな堡塁で防備を固めて、そこに守備隊を配置した。 突然の嵐と洪水により橋が壊れて、カエサル軍は孤立して糧秣不足に陥る さらに、これ(=戦闘)がなされてから2日のうちに、思いがけない災難が起こった。 すなわち、かの地では決してなかったと周知であった洪水になるほどのたいへんな嵐が発生した。 ガイウス・ファビウスが造っておいた両方の橋を、1日で破却したのだ。 その事態は、カエサルの軍隊にとって大きな困難をもたらした。 (訳注:シコリス川(Sicoris)は現在のセグレ川(Segre)、キンガ川(Cinga)は現在のシンカ川(Cinca)でセグレ川から枝分かれしている。 やむを得ず(カエサル勢の)全員がこの狭い場所に閉じ込められたのだ。 イタリアやガリアからやって来た大量の糧秣は(カエサルの)陣営に到達することができなかった。 (今年の穀物は)まったく熟していないことはなかったが、部族(の倉)は空にされていた。 というのも、アフラニウスは、ほとんどすべての穀物を、カエサルの到来の前に、イレルダに運び集めていたからだ。 残り物があったとしても、カエサルはこれまでの数日で使い果たしていた。 戦争のゆえに、近隣の諸部族がより遠くに遠ざけていた。 彼らを、軽武装のルシタニ族や、その地域を熟知するヒスパニア・キテリオルの軽装兵たちが追撃した。 その者たちにとって、川を泳いで渡ることは容易であった。 というのも、革の浮き袋なしには軍隊へ行かない、というのが彼ら全員の慣習であるからだ。 他方、アフラニウス軍には、潤沢な糧秣があふれる 他方で、アフラニウスの軍隊は、あらゆる物が豊富にあふれていた。 大量(の穀物)が属州(ヒスパニア・キテリオル)の全域から運び込まれていた。 大量の秣が十分にあった。 イレルダの(近郊にあるアフラニウス勢の)橋と、川の向こう側の手つかずの地域が提供していた。 後者には、カエサルはまったく近づくことができなかった。 カエサル軍が橋の修繕を試みるが、洪水と敵からの攻撃に難渋する この洪水は、何日も続いた。 カエサルは(二つの)橋を修繕することを試みた。 岸辺に配置された敵方の諸歩兵大隊が(橋が)完成されることを黙認しなかった。 そのことを妨げることは、彼ら(アフラニウス軍)にとって、容易であった。 岸の全域から一つの狭い所に飛び道具が投げつけられていたのだから。 川が急流で、工事を成し遂げることと、飛び道具を避けることは、同時には困難であった。 カエサル方のガリア人後続部隊が川に阻まれ、アフラニウス軍に襲撃される カエサルのもとへ行軍していた大がかりな輜重隊が川辺で停止していると、アフラニウスに報告される。 そこには、ルテニ族から弓兵たちが、ガリアから騎兵たちが、ガリアの慣習が示すように、多数の荷車と大きな輜重とともにやって来ていた。 さらに、あらゆる類いの(階層の)人々が、奴隷たちや子供たちとともに約6000名いた。 それまでの旅の気ままさを享受しながら行軍していたのだ。 多くの名門の若者たち、元老院議員の息子たちや騎士階級の者たちもいた。 部族国家の使節団がいた。 カエサルの使節たちがいた。 これら皆(の通行)を(二つの)川が妨げていたのだ。 (敵からの襲撃を)予期せぬ者たちを、先だって派遣していた騎兵たちにより襲撃した。 それにもかからず、ガリア人騎兵たちは、速やかに(戦闘の)態勢を整えて、戦闘を開始する。 わずかな者たちを失って、すぐ近くの山の中に身を寄せた。 戦いのこの時間は、我が方にとって、安全のための大きな影響力をもたらした。 すなわち(彼らは)猶予を得て、より高い所に退却したのだ。 多くない数の軍属奴隷や輜重兵であった。 カエサル勢が糧秣の欠乏に苦しみもがく とはいえ、これらすべてにより、穀物価格が増大した。 将来の時の懸念によってもまた、深刻になるのが常であった。 すでに、穀物価格は1モディウス当たり50デナリウスにも達していた。 損失は日を追うごとに増大させられていたのだ。 あちら(アフラニウス勢)はあらゆる物があふれていて、勝勢と思われていたほどであった。 軍属奴隷たちをより遠方の部族国家のもとへ遣わしていた。 (カエサル)自身は、(糧食・物資の)目下の欠乏を、できるかぎりの支援策により回避しようとしていたのだ。 アフラニウスとペトレイウスらが、勝利の見通しを首都ローマの味方に伝える これら(の状況)をアフラニウスとペトレイウスおよび彼らの友人たちは、(首都)ローマの味方のもとへ、あり余るほどの委細を尽くしたことばで書き知らせていた。 多くの噂を付け加えたので、戦争は(アフラニウスらの勝利で)ほとんど成し遂げられたと思われていたほどであった。 大勢の者たちが、アフラニウスの家へ群がり集まって、大がかりな祝賀がなされていた。 多くの者たちが、イタリアからグナエウス・ポンペイウスのもとへ旅立っていた。 ある者は、戦争の結果(がどうなるか)を待ち構えていた、あるいは、びりっ尻でやって来た、と皆から思われないように。 カエサル勢がシコリス川の上流に新たな橋を架け、兵站線が回復する カエサルは、兵士たちに、船団を造るように命令していた。 (その船とは)先年にブリタンニアでの経験が彼(カエサル)に教えていた類いのものであった。 (訳注:ブリタンニアへの遠征については、ガリア戦記 第4巻 20節~36節およびガリア戦記 第5巻 8節~23節に記述されている。 竜骨や主要な肋材は、軽い木材から作られていた。 残りの船体は、小枝で編み合わされていて、革で覆われていた。 岸に隣接する丘陵を、不意に占領する。 これを、敵方によって気付かれるより前に、速やかに(砦で)固める。 (川の)両側から橋を架けて、2日間で完成する。 糧秣事情がはかどり始める。 カエサル勢が、川の東岸でアフラニウス勢を略奪・殺戮する (カエサルは)同じ日に、騎兵の大部分に川を渡らせた。 多数の駄獣や人間どもを略奪する。 他の者たちは、(敵方の)やって来た者たちに抵抗して、彼らを追い払うようにする。 (カエサルの騎兵たちは)無傷のままで、多くの略奪したものとともに、同じ橋を通って陣営に引き返す。 ドミティウスが、マッシリアから提供された艦隊を率いて進発 マッシリア人たちは、ルキウス・ドミティウスの作戦を用いて、軍船を数にして17隻 準備する。 それらのうち11隻は、甲板で覆われていた。 数の多さそのものにより、我が方(カエサル勢)の艦隊が威圧されるようにする。 彼らを報酬と約束により駆り立てる。 これら(の船団)に、(ドミティウスの領地から)一緒に連れて来ていた農夫たちや羊飼いたちを詰め込む。 (ドミティウスは)大いなる自信をもって、デキムス・ブルトゥスが統率していた我が方(カエサル勢)の船団の方へ、進発する。 これら(ブルトゥスの船団)は、マッシリアの向かい側にある島において、停泊地を保持していたのだ。 カエサルの部将ブルトゥスも艦隊を出港させ、マッシリア方のアルビキ族と激突 ブルトゥスは、船の数においては(マッシリア勢に)はるかに劣っていた。 カエサルが彼(ブルトゥス)の艦隊に割り当てていた。 その者たちは、その務めを自らに要求していたのだった。 投槍、紐付き投槍やそのほかの飛道具の多数でもって、自らを武装していた。 (彼らは)自軍の船団を港から進発させて、マッシリア人たちと激突する。 アルビキ族は武勇において我が方(=ブルトゥス勢)にあまり劣らなかった。 粗野な山の民で、武具に熟練していたのだ。 彼ら(マッシリア人たち)の最近の約束を心に留めていた。 主人(ドミティウス)の眼下で自らの尽力を証明することに熱中していた。 ブルトゥスが、操船に巧みなマッシリア艦隊を、接舷戦で打ち負かす 我が方(=ブルトゥスの艦隊)をかわし、その攻勢を受け止めなかった。 もし可能であれば、努力していた。 山の民(アルビキ族)の武勇を頼みとしていた。 船団の(動きの)鈍さや重さにより妨げられていた。 (ブルトゥスの船団は)にわかに湿った材木から造られていて、(敵船と)同じ速さを持たなかった。 (二手に)分散して、敵方の船に乗り移っていた。 残り(の船団)を港の中に追いやる。 その日に、マッシリア人たちの船団は、拿捕されたものも併せて、9隻が失われる。 アフラニウス勢の糧秣徴発員たちが、カエサルの騎兵隊を怖れるようになる これ(=海戦の勝利)が、まずイレルダ辺りのカエサルに報告される。 同じ頃に(上流に架けていた)橋が完成して、急速に境遇が変わる。 より自由に、より大胆に動き回ることはなくなっていた。 あるときは、より遠い回り道をすることにより(カエサルの)騎兵たちの歩哨や前哨部隊を避けていた。 あるいは遠くに(カエサルの)騎兵隊を望見するや、道中から荷物を捨てて逃げ去っていた。 あらゆる慣習に逆らって、夜間に糧秣徴発することを決めていた。 イレルダ周辺の諸部族が、アフラニウスから離反してカエサルに帰順し出す (訳注:オスカ(Osca)は、ローマ人に支配される前はボルスカン ''Bolskan'' といい、現在のウエスカ市 ''Huesca'' で、イレルダ(現在のリェイダ市)の北西ほぼ100kmに位置する。カラグッリス(Calagurris)は、現在のカラオラ市 ''Calahorra'' で、イレルダの北西およそ230kmに位置し、オスカの西方およそ130kmに位置する。いずれも原バスク系住民と考えられる。セルトリウスがローマ国家に反旗を翻したセルトリウス戦争のとき、オスカはセルトリウスの本拠地となり、カラグッリスも彼に従った。ポンペイウスがこの反乱を鎮圧したときに、カラグッリスを苛烈な兵糧攻めによって攻め落とした指揮官がほかならぬアフラニウスであった。 自分たちは(カエサルによって)命令されたことを実行するであろう、と約束する。 そして数日後には、ヒベルス川に隣接するイッルルガウォネンセス族が、後に続く。 (訳注:イッルルガウォネンセス族 ''Illurgavonenses'' は、イレルカウォネス族(Ilercavones)などの呼称で知られ、ヒベルス川(現在のエブロ川)南岸の地中海岸に住んでいたイベリア人部族と考えられている。 (カエサルは)彼ら皆に、自分(カエサル)を穀物で援助するように頼む。 (諸部族は)約束して、すべて(の穀物)をいたるところから調達して、駄獣によって(カエサルの)陣営に運ぶ。 (アフラニウス勢の)前哨地から撤収する。 急速に、事態の大きな変動(が生じる)。 カエサルとの同盟に従う。 アフラニウスとペトレイウスが、戦場をヒベルス川南岸へ移そうと企てる 30ペース(=約9m)の幅のいくつもの水路を作り始めた。 (水位を下げることにより)その川の中に浅瀬を作り出そうとしていた。 アフラニウスとペトレイウスは大きな懸念を抱くに至る。 穀物や秣からまったく切り離されるのではないか、と。 というのも、カエサルは騎兵隊において大いに力を持っていたからである。 こうして(アフラニウスらは)彼ら自身がその場を後にしてケルティベリア人のところに戦争(の場)を移すことを決意する。 この作戦を、以下の事情さえもが支えていた。 打ち負かされて、(この場に)不在である者<ポンペイウス>の名前と威令を怖れていた。 もう一方(の部族国家郡)は、[ポンペイウスとの]同盟に留まっていて、大きな恩恵を与えられて、彼(ポンペイウス)を尊重していた。 これに対して、カエサルの名前は、蛮族においてはより知られていなかった。 味方の土地で、戦争を冬まで引き延ばすことを考えていた。 ヒベルス川の全流域から船が徴発されることと、オクトゲサに運ばれることを命じる。 (アフラニウスの)陣営から20ローママイル(=約30km)離れていた。 陣営を12ペース(=約3.6m)の防柵で固める。 カエサルがシコリス川に浅瀬を作るが、アフラニウスもヒベルス川に橋を架ける たとえ(工事が)かろうじて、やっとのことでなされたとしても、それでも騎兵たちは渡河を敢行することが可能になったほどであった。 水の深さによって、川の(流れの)速さによってさえも、渡ることを妨げられたのであった。 しかしながら、ほぼ同時であった。 シコリス川に浅瀬が見出されたのが。 アフラニウス勢がヒベルス川方面へ発つが、カエサルの騎兵隊が喰らい付く 他方で、あの者ら(アフラニウスとペトレイウス)は、もはやより一層のこと(ヒベルス川方面への)行軍を急ぐべきだと判断していた。 先日(東岸に)渡らせていた2個軍団に、陣営を隣接させる。 カエサルには、敵方の騎兵隊の隊列を困らせたり悩ませたりするよりほかには、何ら(の選択肢が)残されていなかった。 あの者たち(アフラニウス勢)ははるかに近道によりヒベルス川のところへ到達することができていたのだ。 大勢で取り囲んで、(隊列を)遅らせて、行軍を妨害し始める。 カエサルの軍団兵もシコリス渡河を敢行して、アフラニウス勢に追い付く カエサルの陣営に隣接していた高地からは、(以下のことが)見分けられていた。 それから(アフラニウス勢の)再び向きを変えて(行軍して)いる者たちを(カエサルの騎兵隊が)追撃していること、が(カエサル側から見分けられていた)。 (軍団兵たちが)自らの労苦も危険も惜しまないのを、彼らを通じてカエサルに知らされるように、懇願する。 自分たち(軍団兵)は、覚悟ができている。 騎兵隊が渡らせられていた(シコリス)川を渡ることができるし、敢行する、と。 それでも(軍団兵による渡河を)試みて努力するべきだと判断する。 こうして、すべての歩兵小隊から、気力あるいは体力が持ちこたえられないと思われる柔弱な兵士たちを選び出すことを命じる。 多数の駄獣を川の中の上流側と下流側に配置して、(その中間地点で)軍隊を渡らせる。 この兵士たちのうちのわずかな者らにとっては武器が川(の流れ)にさらわれ<て、彼ら自身は>騎兵隊によって受け止められ、支えられる。 けれども、誰も落命していない。 (カエサルは)軍勢を整列させて、三重の戦列として指揮し始める。 昼間の第9時の前には(アフラニウス勢に)追いついていたのであった。 カエサル勢がアフラニウス勢の南下を妨害し、両軍が宿営する 不意の事態に戦慄して、より高い所に停止して、戦列を整える。 カエサルは、疲弊した者を戦闘にさらさないように、平原において軍隊に元気を回復させる。 (それから、敵方の)再び前進することを試みる者たちを、追撃して遅らせた。 あの者たち(アフラニウス勢)はやむを得ず、決めていたよりも早くに、陣営を設置する。 5ローママイル(=約7.5km)離れて、困難で狭い道が待ち受けていたからだった。 彼らは(以下の目的で)山々に入り込むことを切望していた。 彼ら自身は危険も怖れもなくヒベルス(川)で軍勢を渡らせるように、と。 そのことは、彼ら(アフラニウス勢)にとって試みられるべきであり、あらゆる方法でやり遂げられるべきであった。 事を翌日に延期した。 カエサルもまた、すぐ近くの丘陵に陣営を設置する。 カエサルがアフラニウス勢の深夜の出発を妨害。両軍が地勢を偵察 カエサルは、この者らから、敵方の将帥たちが(夜の)静寂のうちに軍勢を陣営から進発させようとしていることを知る。 (戦闘の)号令を出すことと、荷造りをするように軍隊式に合図すること、を命じる。 行軍を差し控えて、軍勢を陣営の中に留める。 ペトレイウスはわずかな騎兵たちとともに、ひそかに土地を偵察するために出発する。 これと同じことがカエサルの陣営からもなされる。 ルキウス・デキディウス・サクサが、わずかな者たちとともに、地勢を調べるために遣わされる。 双方とも、自軍に同じことを報告する。 そこからはデコボコした山の多い土地が待ち受けている。 これらの隘路を先に占領した者たちが敵を妨げることに、何の面倒もない、と。 アフラニウスとペトレイウスの陣営で、出発時刻について討議される 作戦会議において、ペトレイウスとアフラニウスによって議論され、出発の時刻が問われる。 大半の者たちは、夜のうちに行軍するようにと意見していた。 (カエサル勢に)感づかれるよりも早めに(ヒベルス川へ通じる)隘路のところに到着することができるのだ、と。 昼間に出発すべきだ その場からこっそりと出て行くことができない証拠の類いである、と主張していた。 (ヒベルス川に通じる)すべての場所と道を封鎖してしまう。 夜間の戦闘は、避けるべきである。 というのも、(ローマ)市民どうしの激突に怖気づいた兵士たちは、(軍隊の)規律よりも怖れを気にかけるのが常であったからだ。 その場にいる軍団次官や百人隊長(のまなざしに対する忸怩たる思い)さえも大いに引き起こす。 そのような事情により、兵士たちは抑制されて、職責のうちに保たれる傾向にある。 それゆえに、あらゆる方策をもって、昼間に突き進むべきである。 たとえ何らかの損失を蒙ったとしても、それでも軍隊の総勢が無事なままで、求める地点を占領することができる、と。 翌日の夜明けに出発することを取り決める。 カエサル勢が、先回りをするために道なき岩場を登り始める 大きな回り道をして、何ら確かな道がないところで、軍隊を率いて行く。 敵方の陣営が置かれて掌握されていたからだ。 行軍の大部分を成し遂げていた。 というのも、それが皆の労苦の終わりになるであろうと(将兵たちは)考えていたからだ。 もしも、敵をヒベルス(川)から遮断して穀物(の補給)を妨げることができたなら(の話だが)。 アフラニウス勢が、カエサル勢の先回りに気付いて動き出す 我が方(カエサル勢)を嘲りのことばで見送っていた。 (カエサル勢は)必要な食糧の不足に強いられて逃げ出して、イレルダの方へ引き返すのだ、と。 なぜなら、(カエサル勢の)行軍は目的地からはそっぽを向いていて、反対の方面に行くように思われたからだ。 確かに、彼ら(兵士たち)の将帥たち(アフラニウスら)は、陣営に留まった自分たちの作戦計画を誉めそやしていた。 (その結果として、カエサル勢が食糧の)不足により長く持ちこたえられない、と確信していたのだ。 すぐに陣営から出陣して(カエサル勢に)対抗するべきだと思わないほど、ぐずぐずしたり労苦を避けようとする者は、誰もいなかった。 まっすぐヒベルス(川)への行軍を急ぐ。 カエサル勢が先回りに成功するが、アフラニウス勢は路線変更に失敗 両者のどちらがより早く隘路と山々を占領するか、という競争は、まったく(行軍の)速さのうちにかかっていた。 アフラニウスの軍勢をカエサルの騎兵隊が追撃して遅らせていた。 しかしながら、アフラニウス勢によって、事態はやむなく以下(のようなのっぴきならない状況)に導かれていた。 陣営に残しておいた軍隊全体の輜重と歩兵大隊を救助することができないのだ。 カエサルの軍隊により、それらから遮られて、いかなる手段をもってしても救援をもたらすことができない。 そこにおいて、敵に対して戦列を整える。 とある丘陵を見つけて、そこに留まった。 その場から、見渡すかぎりにおいて一際高くそびえていた山に、軽装兵の4個支援部隊を派遣する。 大急ぎで突進して、これを占領することを命じる。 進路を変更して、尾根づたいにオ(ク)トゲサに到達する、というものであった。 カエサルの騎兵隊が気づいて、(軽装兵の)支援部隊を襲撃する。 (軽装兵の)全員が彼ら(カエサルの騎兵たち)に取り囲まれて、両軍の見ている中で殺戮されたのだ。 カエサルの形勢判断。戦いをけしかける将校たち (このとき、まさに)戦役をうまくやり遂げる好機であった。 確かに、カエサルは(以下の)そのことに気付いていた。 眼下にこれほどの損害を蒙って、怯んだ(アフラニウス麾下の)軍隊が持ちこたえられないことに。 とりわけ、平らで開けた場所で戦われていた場合は、(アフラニウス勢はカエサルの)騎兵隊により至る所から包囲されてしまうことに。 そのことは、すべての部隊から彼(カエサル)に迫られていた。 戦いをけしかける将校たち 副官たち、百人隊長たち、軍団次官たちが群がり集まっていた。 (カエサルが)戦闘を開始することをためらいませんように、と。 すべての兵士たちの心は(戦う)覚悟ができています、と。 これに反して、アフラニウス勢は、多くの事柄において、自分たちの怖れの徴候を発していました。 (カエサルの)騎兵たちの突撃をほとんど持ちこたえられず、軍旗を1か所に運び集めて密集し、隊形も軍旗も保っていられなかったことです。 それでも(別の)何らかの場所で戦う機会が与えられるでありましょう。 というのも、確かにアフラニウスにとってはそこから退去しなければならず、飲み水なくして(その丘に)留まることはできないのですから。 カエサルが、血気にはやる将兵たちを抑えて、無血の勝利に傾く カエサルは、戦いもなく、配下の者たちを負傷させることもなしに戦役を成し遂げられるという希望を持つようになっていた。 というのも、敵方の糧秣供給を遮断していたのだから。 とりわけ、将軍たるものは、長剣においてと同様に判断力においても優っていなければならないのに。 そのうえ(カエサルは、自分の敵として)誅殺されるべきと思っていた(ローマ人の)市民たちへの哀れみに揺り動かされていた。 その者たちが安全かつ無事なままで、戦役に成功することをむしろ望んでいた。 カエサルのこの判断は、大半の者たちにとって賛同されるものではなかった。 実際、兵士たちは、おおっぴらに互いに話し合った。 (カエサルが)これほどの勝利の好機を逸するというのだから、カエサルが(決戦を)望んだとしても、自分たちは戦うまいぞ、と。 敵方の怖れを和らげるように、(布陣していた)その場からいくらか遠ざかった。 ペトレイウスとアフラニウスは、(カエサル勢の後退により、帰陣の)機会をもたらされたので、陣営に戻る。 敵方の陣営にできるだけ近づけて、陣営を固める。 アフラニウスらが今後の方策を協議し、給水のための防塁の築造に着手 ほかの事柄について相談していた。 もし、タッラコへ向かう(ことを望む)のであれば、もう一つの道があった。 これを協議している彼らに、水汲み人たちが、我が方(カエサル勢)の騎兵隊によって襲撃されたことが報告される。 軍団の歩兵大隊を間に置く。 防塁の内側では、(カエサルの騎兵隊に襲われる)怖れも歩哨もなしに、水を汲んで来ることができるようにする。 自分たちが作業を成し遂げるために、より遠くに進んで行った。 アフラニウスらの不在により、将兵たちが勝手にカエサル側と和平交渉を始める それぞれが<カエサルの>陣営に持っていた知人たちや(自分と同じ)自治市の者たちを、探し集めて、招き寄せる。 まず、(アフラニウス勢の兵士たち)皆が(カエサル勢の兵士たち)皆に、感謝する。 前日に、怖気づいていた自分たちを助命してくれたことを。 自分たち(アフラニウス勢)は、彼ら(カエサル勢)の厚意により生きのびている、と。 その次に、将軍(カエサル)を信頼できるかと問う。 彼(カエサル)に身を委ねるのは適切だろうか、と。 そして、初めからそうしなかったこと、親密な人たちや肉親たちと武器で闘ったこと、を嘆いた。 (アフラニウス勢の兵士たちは)将軍(カエサル)に、ペトレイウスとアフラニウスの生命の容赦を嘆願する。 自軍に邪な心を抱いたとか、味方を裏切ったとか、思われないように。 和平についての使節たちとして最上位の百人隊長たちをカエサルのもとに遣わす。 あたかも、すでに二つ(の陣営)から一つの陣営が作られてしまった、と思われるほどであった。 彼(カエサル)に自分(の身柄の保護)を託す。 これと同じことがヒスパニアの(部族国家の)領袖たちによってなされる。 その者たちは、あの者ら(アフラニウスら)が呼び出して、人質の身分として陣営に自分のもとに侍らせておいたのだった。 その者たちを通して、めいめいが彼ら(自身の身柄の保護)を託すことのための、カエサルへ近づく機会を得ていた。 自らと自分の父親の身の安全について、副官スルピキウスを通して、カエサルと談判していた。 (両陣営の)全体が喜びと祝賀に満ちていた。 その一方(アフラニウス勢)は、これほどの危険を回避したことで。 もう一方(カエサル勢)は、(将兵の)負傷もなく、これほどの戦役を成し遂げたと思われたので。 そして、皆の見解では、カエサルが自らの直近の寛大さにより大きな成果をもたらした。 かつ、彼(カエサル)の判断は皆から賞賛されたのだ。 事態の急変を知ったペトレイウスが、カエサル勢の兵士らを陣営から追い払う どのような危難が生じようとも、これに落ち着いた冷静な心で耐えようと、覚悟しているように思われた。 だが一方で、ペトレイウスは、自分を見放してはいなかった。 (ペトレイウスは)家内奴隷を武装させる。 捕らえた者たちを殺害する。 (陣営の)門のところに歩哨に立っていた歩兵大隊によって守られる。 ペトレイウスが将兵たちを説き伏せて、和平の機運を払拭する ペトレイウスは泣きながら諸歩兵中隊を歩き回って、兵士たちに呼びかける。 自分(ペトレイウス)のことも、ここにいない自分たちの総大将であるポンペイウスのことも、処刑のために敵方に引き渡さないでくれ、と嘆願する。 (兵士たちは)速やかに司令官幕舎に群がり集まる。 (ペトレイウスは、将兵たち)全員に(以下のことを)誓うことを、要求する。 自分たちは、軍隊や将帥たちを見捨てないであろうし、裏切らないであろうし、他の者たちとは個別に方策を立てないであろう、と。 (ペトレイウス)自身が、主唱者としてこれらの言葉を誓う。 同じ誓約をアフラニウスに強いる。 軍団次官たちや百人隊長たちが後に続く。 (軍団の)兵士たちは、歩兵小隊ごとに進み出て、同じことを誓う。 カエサルの兵士が誰であれ、それを手中にしている者は引き出すように、と(彼らは)指図する。 引き出された(カエサル勢の)者たちを、司令官幕舎において、(彼らは)おおっぴらに殺害する。 けれども、(カエサル勢の兵士を)受け入れていた者たちの大半は、隠し通して、夜のうちに防柵を越えて送り出す。 事態を以前の戦争状態に戻してしまった。 カエサルが、陣営に留まった敵方の将校たちを厚遇する 最大限の注意深さをもって探し集めて送り返すこと、を命じる。 自らの意志で彼(カエサル)のもとに留まった。 その者たちに、彼(カエサル)は後で、大きな敬意を払った。 ローマ人騎士階級の者たちを次官の顕職に復権させた。 糧秣の不足に窮したアフラニウス勢がイレルダへ引き返し始め、カエサル勢が追撃 アフラニウス勢は、秣の徴発に悩まされていて、やっとのことで水汲みしていた。 軍団兵たちは、少なからぬ量の穀物を持っていた。 というのも、イレルダから22日分の穀物を運ぶように命じられていたからだ。 (ヒスパニア出身の)軽装兵たちや支援軍(の兵士たち)は何も(持っていなかった)。 彼らには、少量(の穀物)を準備するための備蓄もなかったし、重荷を運搬することに身体が慣れていなかったからだ。 このようにして、毎日、彼らの多数がカエサルのもとへ逃げ込んでいた。 (アフラニウス勢の)事情は、このような困窮のうちにあった。 イレルダへ引き返すことが、より簡単であると思われていた。 というのも、そこに、いくらかの穀物を残しておいたからだ。 そこにおいて、残りの作戦計画案を実施するであろう、と確信していた。 タッラコは、より遠くに離れていた。 (タッラコまでの)距離のために、より多くの危難が降りかかりうることを(アフラニウスらは)知っていた。 この作戦計画案が承認されると、(アフラニウス勢は、イレルダへ引き返すために)陣営から出発する。 (アフラニウス勢の)隊列の最後尾を苦しめて、妨げようとしていた。 (カエサル)自身は、諸軍団とともに後に続く。 (アフラニウス勢の)最後尾が(カエサル勢の)騎兵たちと交戦するのに、時間はかからなかった。 アフラニウス勢が、追撃するカエサル勢と戦いながら山や谷を越える山岳戦 (アフラニウス勢の)戦いのやり方は、以下の通りであった。 より大勢の者たちが平らな場所で動きを止めたりしていた。 その地の地勢をもって、より容易に危険を回避していた。 というのも、(行軍隊列を)先導していた者たちが、より高い所から、(下方から)登って来る者たちを上方から防護していたからだ。 その一方で(カエサル勢の)騎兵たちが、より高い所から(坂を下って)背を向けている(アフラニウス勢の)者たちに飛び道具を投げつけていた。 そんなときは、(アフラニウス勢の)事態は、大きな危険に陥っていた。 このようにして(峡谷を)越えて、再びより高い所において立ち止まることであった。 なぜなら、(アフラニウス勢が)味方の騎兵たちによる加勢からこれほどにも無縁であったからだ。 行軍隊列の真ん中に引っ込めていた彼ら(騎兵たち)を(軍団兵が)両側から防御していたのだ。 彼らがカエサルの騎兵隊によって襲撃されないように、誰も行軍(の隊列)から離れることが許されなかった。 脱兎のごとく逃げ出すアフラニウス勢に、カエサル勢が喰らい付く山岳戦 味方の加勢となるように、たびたび立ち止まる。 そのときも生じていたように(以下のことが生じる)。 駄獣から荷物を下ろさない。 同じ日の第6時の頃に(アフラニウス勢は、陣営から)不意に飛び出す。 我が方(カエサル勢)の騎兵たちが立ち去ったので、(追撃の)遅れの希望を得て、行軍し始めるのだ。 カエサルは、輜重を残して、諸軍団とともに(アフラニウス勢の)後を追う。 輜重の守備隊として数個の歩兵大隊を残す。 第10時に(カエサルの諸軍団の)後を追うことと、糧秣徴発者たちと騎兵たちを呼び戻すことを命じる。 (カエサルの)騎兵隊は、速やかに、日常の行軍の任務に戻る。 (アフラニウス勢が)ほとんど(敵に)背を向けたほどであった。 かなりの兵士たちが、少なからぬ百人隊長たちでさえも、斃される。 カエサルの(軍団本隊の)行軍隊列が殺到して、(アフラニウス勢)全体を脅かしていた。 両陣営のにらみ合い。アフラニウス勢が糧秣不足に苦しむ 水辺から遠く、地の利も良くない場所に、陣営を設置する。 けれども、前に述べたのと同じ理由から、カエサルは戦闘を挑まなかった。 それにより(アフラニウス勢が)夜間や昼間に飛び出て行こうとした場合に追撃するために、総員が臨戦態勢であった。 夜通しで防塁を動かして、陣営を移し変える。 これと同じことを翌日の明け方から行なって、その事に一日中を費やす。 目下の災難を、別の災難によって、救済策が与えられた。 最初の夜には、水汲みのために陣営から出て行く者は誰もいなかった。 秣を徴発するためには誰も派遣されない。 カエサルは、このような責め苦に苦しめられた彼らが、戦いで決着をつけるよりも、むしろ、やむを得ぬ降伏を耐え忍ぶことを、望んでいた。 彼らの思いがけない飛び出しをできるだけ手間取らせようとした。 それにより、やむを得ず(彼らが最後の手段に)訴えるであろう、と考えていたのだ。 荷を運ぶためのすべての駄獣を屠殺することを命じる。 カエサル勢が、決戦を避けつつ、包囲網を狭める これら(カエサルの包囲網)の工事と計画において、2日間が費やされる。 3日目には、すでにカエサルの工事の大部分がはかどっていた。 諸軍団を進発させて、陣営のすぐ下で戦列を整える。 騎兵隊の全員に集結することを命じて、戦列を整える。 大いなる不利益をもたらしていたからである。 けれども、(カエサルは)あまり戦うことを望まないほど、既述の同じ理由に動かされていた。 (両陣営の)隔たりが短いことが、敵方の者たちが敗走に追いやられてさえも、決定的な勝利をするためにはあまり役立てないなら、なおのことだ。 確かに、陣営から陣営(の隔たり)は、2000ペース(=約600m)ほどしか離れていなかった。 この(隔たりの)3分の2(=約400m)を、二つの戦列が占めていた。 残された3分の1(の隔たり)は、兵士たちの突進や攻撃のための余地があった。 両陣営が近接していることは、打ち負かされた者たちに敗走からの迅速な退却(の機会)を与えることになった。 (カエサルは)この理由により、進撃して来る者たちに対しては抗戦するが、(こちらから)より先に戦闘を挑まないこと、を決意していた。 両軍が戦列を整えて対峙し、膠着状態が続く アフラニウスの戦列は、5個軍団から成る二重(の戦列)であった。 3列目の場所は、予備兵力として、翼軍の歩兵隊が占めていた。 カエサルの(戦列)は、三重だった。 これらに、予備兵力としての3個ずつと、さらに別の同数が、めいめいの自分の軍団の後に続いていた。 騎兵隊が(戦列の)側面を囲んでいた。 双方(の将帥たち)が(作戦の)意図を達成したと思われていた。 あの者(アフラニウス)は、カエサルの工事を妨げようとしていたのだ。 (両軍の)戦列は日没の頃まで維持される。 それから、両軍は陣営の中に退去する。 あの者ら(アフラニウスら)は、シコリス川の浅瀬を渡ることができるかどうか、試してみようとする。 両岸に多数の歩哨を配置する。 兵糧攻めに耐えかねたアフラニウスが、カエサルとの和平交渉を申し入れる もし、兵士たちから遠ざけられた所で催されうるならば(という条件付きで)、(カエサルに和平の)話し合いを求める。 アフラニウスの息子が人質の立場で、カエサルに差し出される。 アフラニウスの命乞い (和平の話し合いは)カエサルが選んだ場所で催される。 両軍が耳を傾ける中で、アフラニウスが話す。 自分ら(アフラニウスとペトレイウス)あるいは兵士たちに対して怒りが向けられるべきではない。 というのも、(アフラニウス勢は)自分たちの総大将であるグナエウス・ポンペイウスに対して忠誠を守ることを望んだだけだから、と。 あらゆる物の欠乏に耐え抜くことで十分に責め苦に甘んじた。 (兵糧攻めによって)体は苦痛に、心は恥辱に持ちこたえられない。 このように、自分たちは、打ち負かされたことを認める。 (以下のことを)乞い願う。 (アフラニウスらを)極刑に処さねばならぬ、とは考えないでいただきたい。 (アフラニウスは)これら(の命乞い)を、できるかぎり卑屈に、遜って、語る。 カエサルが長い反論演説でアフラニウスらを非難し、最後通牒を突き付ける (アフラニウスの命乞いが終わると)それにカエサルが答えた。 (アフラニウスよ、そなたほど)不平を述べたり、哀れみを誘う役回りにあまりふさわしくない者は(ほかに)誰もいない。 すなわち、ほかの皆の者は、自分たちの責務を果たした。 和平(の機会)のために、すべてができるだけ偏見のないようにしたのだ。 (カエサルの陣営に来て)自分たちの統制下にあった(アフラニウス勢の)者たちを、救って保護してやった。 ついに、そなた(アフラニウス)の兵士たちは、自分たち(の意志)で、和平を獲得することについて協議した。 (彼らは)その事において、味方の全員の生命(の安全)が配慮されるべきと思っていた。 当の(アフラニウスら)将帥たちが和平に尻込みしたのだ。 未熟な者たちや(和平の)話し合いに欺かれ(る形になっ)た者たちを、無慈悲にも殺害した。 少し前なら鼻であしらっていたことに、縋ったり、熱烈に求めたりするのだ。 自分(カエサル)は今、そなたらの卑屈さや、いつ何時かの好機にがつがつして、それによって自分の勢力を増強したりはしない。 けれども、そなたらが自分(カエサル)に対抗して、すでに多年にわたって育て上げた軍隊が解散されることを、(自分(カエサル)は)望む。 確かに、6個軍団がヒスパニアに派遣されたり、第7軍団がそこで徴募されたのは、(カエサルに対抗するためであって)ほかの理由からではない。 軍事に長けた将帥たちが派遣されたのも(カエサルに対抗するためであって、ほかの理由からではない)。 属州(の統治)の有益のために配慮されたものでもない。 それ(=ヒスパニア属州)は、平和の期間が永いために、何ら(軍事的な)助けを切望していなかった。 これらすべては、すでにずっと前から、自分(カエサル)に対抗して徴集されているのだ。 同一人物が、都(ローマ)の城門のたもとで政務を司りながら、二つの戦争好きな属州を(その場に)居ずにこれほどの年月にわたって支配しようとしている。 (門閥派の)わずかな者たちによって承認されて選ばれた者たちが諸属州に派遣されるようにしている。 自分(カエサル)に対抗して、(老いた者の)年齢の言い訳が何ら役立たない。 往年の諸戦争で(戦績を)認められた者たちが、軍隊を統轄するために召集されるのだから。 自分(カエサル)一人に対しては、(ほかの)すべての将軍たちに対して常に与えられていることが、守られていない。 戦役を成功裏に成し遂げて、何らかの名誉を伴って、あるいは確かに不名誉もなく、故国へ帰還して、軍隊を解散するようなことが(カエサルに対して守られていない)。 それにもかかわらず、それらのすべてに、自分(カエサル)は辛抱強く耐えて来たし、(これからも)耐えて行くであろう。 今、そなた(アフラニウス)らから奪い取った軍隊を(カエサル)自身が牛耳ろうとはしていない。 けれども、そなた(アフラニウス)らが、自分(カエサル)に対抗して行使できるようなもの(軍隊)を持てないようにするのだ。 (ヒスパニアの)両属州から退去して、軍隊を解散したまえ。 もし、それがなされたら、自分(カエサル)は誰も傷つけないであろう。 これが、唯一の、そして最後の和平条件である。 アフラニウスとペトレイウスの兵士たちの除隊が取り決められる 兵士たちにとってそれは、当人たちが(身振りや表情で賛意を)表したことで知ることができたように、実に喜ばしく、うきうきさせることであった。 十分に厄介な何らか(の処罰)を予期していたのに、逆に(軍隊からの)除隊というご褒美を獲得したわけなのだ。 (兵士たち)一同が、持ち場についていた防柵のところから、声を上げたり、手を振ったりして、合図し始めた。 もし、ほかの時に延期されるのならば、その間に示されるあらゆる誓約が信頼できるものになり得ない、と。 (議論の)状況は、以下の点まで導かれる。 ほかの者たちは、ウァルス川のたもとで解散される。 カエサルによって保証される。 アフラニウスとペトレイウスの兵士たちの除隊と護送が執り行なわれる 自分(カエサル)が(アフラニウスとペトレイウスらの兵士たちに)穀物を与えるであろうと保証する。 彼らの誰でも、戦争において何かを失って、それが(カエサル)配下の兵士たちの手中にあれば、失った者たちに、(カエサルが)返還する。 (カエサル配下の)兵士たちには、公正な評価をして、これらの物に応じて金銭を支払う。 自発的に、カエサルに裁決を頼んだ。 (カエサルが)判断したことに、双方とも満足していたのだ。 (護送する兵士たちから)互いに遠からぬ距離をとって陣営を設置するようにした。 その任務を副官クィントゥス・フフィウム・カレヌスに指揮させる。 そこで(アフラニウスとペトレイウスの)軍隊の残りの部分が解散された。 ---- 「内乱記 第1巻」了。「内乱記 第2巻」へ続く。
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法学>民事法>コンメンタール民事訴訟法 (支払督促の申立て) 第383条 次の各号に掲げる請求についての支払督促の申立ては、それぞれ当該各号に定める地を管轄する簡易裁判所の裁判所書記官に対してもすることができる。 ---- {{前後 |民事訴訟法 |第7編督促手続 第1章 総則 |第382条(支払督促の要件) |第384条(訴えに関する規定の準用) 383
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法学>民事法>コンメンタール民法>第5編 相続 (コンメンタール民法) (遺産の分割によって受けた債権についての担保責任) 第912条 各共同相続人は、その相続分に応じ、他の共同相続人が遺産の分割によって受けた債権について、その分割の時における債務者の資力を担保する。 弁済期に至らない債権及び停止条件付きの債権については、各共同相続人は、弁済をすべき時における債務者の資力を担保する。 遺産分割により債権を分割したときに、相続人によって資力のない債務者の債権が割り当てられると回収不能となり不平等な相続となるため、前条同様、これを回避するため、共同相続人が相続分に応じてこの債権を担保する。すなわち、相続財産である債権を相互に保証する(明治民法第1014条由来)。分割時に弁済期に至っていない場合などについては、弁済期における資力を担保する。 X男は、妻Aと子B,Cを残し亡くなった。A,B,Cの他には相続人はいない。遺産は現金4000万円と、遺産分割の1年後にともに弁済期が到来するX男のYに対する貸金1000万円とZに対する貸金1000万円である。 分割によって、Aは現金2000万円、BはYに対する貸金1000万円、CはZに対する貸金1000貸家を譲り受けた。 遺産分割から1年後、Yの債務は返済されたが、Zは破産し回収ができなくなった。 この時、CはA,Bに対して、各々の相続分に応じ、Aに500万円、Bに250万円を請求することができる。。 明治民法において、本条には後見監督人がかけた際の親族会の対応についての以下の規定があった。家制度廃止に伴い継承なく廃止された。 ---- {{前後 |民法 |第5編 相続 第3章 相続の効力 第3節 遺産の分割 |民法第911条(遺産の分割によって受けた債権についての担保責任) |民法第913条(資力のない共同相続人がある場合の担保責任の分担) 912
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法学>民事法>コンメンタール民法>第1編 総則 (コンメンタール民法)>民法第132条 (不法条件) 第132条 不法な条件を付した法律行為は、無効とする。不法な行為をしないことを条件とするものも、同様とする。 公序良俗(民法第90条)の条件法に関しての具現化。付された条件が無効になるのではなく、法律行為そのものが無効となる。 {{前後 |民法 |第1編 総則 第5章 法律行為 第5節 条件及び期限 |民法第131条(既成条件) |民法第133条(不能条件) 132
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法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂 (逮捕状による逮捕) 第199条 以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まった住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。 の請求により、前項の逮捕状を発する。但し、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。 検察官又は司法警察員は、第1項の逮捕状を請求する場合において、同一の犯罪事実についてその被疑者に対し前に逮捕状の請求又はその発付があったときは、その旨を裁判所に通知しなければならない。 いわゆる「通常逮捕」と呼ばれるものである。逮捕のためには、嫌疑の相当性(197条1項本文)、逮捕の必要性(199条2項ただし書、刑事訴訟法規則142条の2)が要件とされる。 取調べ目的の逮捕は否定されている。任意の取り調べに対する不出頭の場合、原則としては「逮捕の必要性」は認められないが、不出頭が重なることによって「逮捕の必要性」が推認される場合がある。 逮捕の際の実力行使については、逮捕のために必要かつ相当と認められる範囲において許容される。 甲事実について逮捕・勾留の理由と必要があり、甲事実と乙事実とが社会的事実として一連の密接な関連がある場合、甲事実について逮捕・勾留中の被疑者を、同事実について取調べるとともに、これに付随して乙事実について取調べても、違法とはいえない。 第一次逮捕・勾留は、その基礎となつた被疑事実について逮捕・勾留の理由と必要性があつたことは明らかである。そして、「別件」中の恐喝未遂と「本件」とは社会的事実として一連の密接な関連があり、「別件」の捜査として事件当時の被告人の行動状況について被告人を取調べることは、他面においては「本件」の捜査ともなるのであるから、第一次逮捕・勾留中に「別件」のみならず「本件」についても被告人を取調べているとしても、それは、専ら「本件」のためにする取調というべきではなく、「別件」について当然しなければならない取調をしたものにほかならない。それ故、第一次逮捕・勾留は、専ら、いまだ証拠の揃つていない「本件」について被告人を取調べる目的で、証拠の揃つている「別件」の逮捕・勾留に名を借り、その身柄の拘束を利用して、「本件」について逮捕・勾留して取調べるのと同様な効果を得ることをねらいとしたものである、とすることはできない。 ---- {{前後 |刑事訴訟法 |第2編 第一審 第1章 捜査 |第198条(被疑者の出頭要求・取調べ) |第200条(逮捕状の方式) 199
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現在私たちが使っている言葉を口語(現代語)と言う。対して、明治初期まで使用されていた言葉を文語(古典語)という。高校の学習や一般社会において文語は、奈良時代から江戸時代までの言葉を指すことが多い。 次の文章は『竹取物語』の冒頭部分である(この文章の内容は中学校国語 古文/竹取物語を参照)。 この文章から、現代語と古典語の違いをまとめる。 「竹取の翁といふもの(が)ありけり」 「もと(が)光る」 「野山にまじりて」(現代語では「まじって」となる) 「いふ」(いう)「よろづ」(よろず) 全ての単語は3つの基準で分類される。
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C · IVLII · CAESARIS · COMMENTARIORVM · BELLI · GALLICI LIBER · QVINTVS __notoc__ 原文テキストについてはガリア戦記/注解編#原文テキストを参照。 32.    1At hostes, postea quam ex nocturno fremitu vigiliisque de profectione eorum senserunt, collocatis insidiis bipertito in silvis opportuno atque occulto loco a milibus passuum circiter duobus Romanorum adventum exspectabant    2et, cum se maior pars agminis in magnam convallem demisisset, ex utraque parte eius vallis subito se ostenderunt, novissimosque premere et primos prohibere ascensu atque iniquissimo nostris loco proelium committere coeperunt. ---- テキスト引用についての注記 整形テキストについてはガリア戦記/注解編#凡例を参照。 XXXII.    ①At hostēs, posteā quam ex nocturnō fremitū vigiliīsque dē profectiōne eōrum sēnsērunt, conlocātīs īnsidiīs bipertītō in silvīs opportūnō atque occultō locō ā mīlibus passuum circiter duōbus Rōmānōrum adventum exspectābant    ②et, cum sē māior pars agminis in magnam convallem dēmīsisset, ex utrāque parte ēius vallis subitō sē ostendērunt, novissimōsque premere et prīmōs prohibēre adscēnsū atque inīquissimō nostrīs locō proelium committere coepērunt. ---- 注記 原文の ascēnsū, collocātīs などは、それぞれ adscēnsū, conlocātīs などとした。 語釈
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法学>民事法>一般社団法人及び一般財団法人に関する法律>コンメンタール一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (一般財団法人の設立の登記) 第302条 ---- {{前後 |一般社団・財団法人法 |第6章 雑則 第4節 登記 第2款 主たる事務所の所在地における登記 |第301条(一般社団法人の設立の登記) |第303条(変更の登記) 302
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建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令(最終改正:平成一六年三月一九日政令第四六号)の逐条解説書。
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ここでは、エスペラント大会に参加したり、エスペラントを使用して世界を旅行したり、外国から来たエスペランティストを案内したりするときに必要なエスペラントの基本会話表現を学びます。
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コンメンタール>コンメンタール厚生>コンメンタール理学療法士及び作業療法士法 理学療法士及び作業療法士法(最終改正:平成二六年六月四日法律第五一号)の逐条解説書。
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法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂 (被害者参加人等の意見に対する検察官の説明義務) 第316条の35 被害者参加人又はその委託を受けた弁護士は、検察官に対し、当該被告事件についてのこの法律の規定による検察官の権限の行使に関し、意見を述べることができる。この場合において、検察官は、当該権限を行使し又は行使しないこととしたときは、必要に応じ、当該意見を述べた者に対し、その理由を説明しなければならない。 2007年改正にて新設。 ---- {{前後 |刑事訴訟法 |第2編 第一審 第3章 公判 第3節 被害者参加 |第316条の34(被害者参加人等の公判期日への出席) |第316条の36(被害者参加人等による証人尋問) 316の35 316の35
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本書は軍事問題や軍事研究に関心を寄せる初心者諸氏のための入門書であり、軍事に関する基本的な概念や知識、思考法を習得させることが狙いである。 その意義は特に日本においては大きいと思われる。何故なら日本においては戦前においては天皇陛下の統帥権の保護によって、また戦後においては教育における平和主義・反軍主義によって軍事に関するあらゆる事柄を知ることすら悪として具体的な議論がされないままに忌避されてきた。それゆえに知的な関心ですら軍事を研究することがタブー視されており、日本における軍事研究は自衛隊でのみ行われ、一般の市民が学ぶ環境が十分ではない。しかしながら、世界平和について深く考えるときに軍事についての知識は絶対に不可欠なものであることは明らかであり、それを欠いては観念論や理想論にとどまってしまい、現実の問題解決や冷静な状況の分析に繋がらないと断言できる。それほどに戦争や軍事問題というものは適切な知識が必要な複雑な問題であるのだ。 ただし本書はあらゆる暴力行為や武力紛争を肯定するわけではなく、非人道性や軍国主義を嫌悪するものであるということは明確に示しておかないとならないだろう。特に軍事専門家、またはそれを志す人にとっては、専門家として一般の市民や政策決定者に助言・解説・提言を行う立場をわきまえて、均衡の取れた良識と適切な思考が重要であることは言うまでもない。軍事知識を政治的に悪用してはならない。 本書を通じて軍事に対する知的な好奇心を満たし、また軍事について深い理解を得ることができ、そしてそれが戦争に対する理性的な態度を養うことができれば幸いである。
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(出所の明示) 第48条 次の各号に掲げる場合には、当該各号に規定する著作物の出所を、その複製又は利用の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により、明示しなければならない。 第32条の規定により著作物を複製以外の方法により利用する場合又は第35条第1項、第36条第1項、第38条第1項、第41条、第46条若しくは第47条の5第1項の規定により著作物を利用する場合において、その出所を明示する慣行があるとき。 前項の出所の明示に当たつては、これに伴い著作者名が明らかになる場合及び当該著作物が無名のものである場合を除き、当該著作物につき表示されている著作者名を示さなければならない。 次の各号に掲げる場合には、前二項の規定の例により、当該各号に規定する二次的著作物の原著作物の出所を明示しなければならない。 ---- {{前後 |著作権法 |第2章 著作者の権利 第3節 権利の内容 第5款 著作権の制限 |著作権法第47条の7(複製権の制限により作成された複製物の譲渡) |著作権法第49条(出版権の内容) 048
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法学>行政法>コンメンタール地方自治法 (直接請求) 第291条の6 ---- {{前後 |地方自治法 |第3編 特別地方公共団体 第3章 地方公共団体の組合 第3節 広域連合 |地方自治法第291条の5(議会の議員及び長の選挙) |地方自治法第291条の7(広域計画) 291の6
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法学>民事法>民法>コンメンタール民法>第3編 債権 (コンメンタール民法)>民法第471条 (併存的債務引受における引受人の抗弁等) 第471条 引受人は、併存的債務引受により負担した自己の債務について、その効力が生じた時に債務者が主張することができた抗弁をもって債権者に対抗することができる。 債務者が債権者に対して取消権又は解除権を有するときは、 引受人は、これらの権利の行使によって債務者がその債務を免れるべき限度において、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。 2017年改正前の条項は以下のとおり。有価証券概念が整理され、「記名式所持人払債権」は「記名式所持人払証券」として規定され、旧本条の趣旨は必要な改正を加え、第520条の18(第520条の10の準用)に継承された。 (記名式所持人払債権の債務者の調査の権利等) 前条の規定は、債権に関する証書に債権者を指名する記載がされているが、その証書の所持人に弁済をすべき旨が付記されている場合について準用する。 引受人は、債務者が負担する同一の債務を負担するので、債務を負担した時に債務者が債権者に対して有していた抗弁を持って、債権者に対抗できる。 債務者が債権者に対して取消権又は解除権を有するときは、それが行使されていない場合であっても、その限度で履行を拒否できる。 ---- {{前後 |民法 |第3編 債権 第1章 総則 第5節 債務の引受け |民法第470条(併存的債務引受の要件及び効果) |民法第472条(免責的債務引受の要件及び効果) 471 471
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(国民以外の者の国外犯) 第3条の2 この法律は、日本国外において日本国民に対して次に掲げる罪を犯した日本国民以外の者に適用する。 改正前 「第178条(準強制わいせつ及び準強制性交等)」の廃止に伴い列挙方法を改正。 「強制わいせつ」「強制性交」概念が「不同意わいせつ」「不同意性交」概念に見直しになり改正されたことに伴う改正。 改正前 改正後 主に、見出し語即ち罪名乃至その表記が改正になったことに伴う改正。 改正前 改正前 本条は、消極的属人主義に基づくものであり、日本国民の重要な法益を守るため、国外において日本国民に対して各号に掲げる犯罪を行った日本国民以外の者に対しても日本の刑法を適用するものである。 2002年に発生したTAJIMA号事件が契機となり追加された。 ---- {{前後 |刑法 |第1編 総則 第1章 通則 |刑法第3条(国民の国外犯) |刑法第4条(公務員の国外犯) 003の2 003の2
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法学>民事法>コンメンタール民事訴訟法 (不必要な行為があった場合等の負担) 第62条 {{前後 |民事訴訟法 |第1編総則 第4章 訴訟費用 第1節 訴訟費用の負担 |第61条(訴訟費用の負担の原則) |第63条(訴訟を遅滞させた場合の負担) 062
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スタリオン箕浦 (会話/投稿記録/ログ/権限/メール) 2023年2月22日 (水) 02:10 (UTC) 依頼理由は令和少年 (トーク) 2020年1月18日 (土) 08:21 (UTC) インポート違反との指摘を受け、当該記事を削除依頼に提出中です()。お手数おかけしますが、違反記事の削除と共に、上記テンプレートをインポートして頂ければと思います。違反について、以後同様の問題が起きないよう注意致します。誠に申し訳ありませんでした。--雪津風明石 (トーク) 2020年4月11日 (土) 15:17 (UTC) 早急なご対応ありがとうございます。こちらも整備を進め、完成品としての公開を進めて参ります。--雪津風明石 (トーク) 2020年4月12日 (日) 13:28 (UTC) 全て「/doc」関連なので緊急性、重要性共に高くはありませんが、よろしくお願いします。--雪津風明石 (トーク) 2020年4月12日 (日) 16:03 (UTC) Bulleted listが動作しないのでモジュール:listもお願いします。 2020年5月4日 (月) 08:18 (UTC) 2020年5月21日 (木) 04:42 (UTC) 2020年5月22日 (金) 16:19 (UTC) いずれも新幹線 (トーク) 2019年1月26日 (土) 04:46 (UTC) 上記のインポート違反の一つを作成した者ですが、だからこそ己の間違いを改めてインポートをお願いさせていただきます。会話ページやノートページで使用されると考えています。CUUと似ている部分はありますが、目的、種類などはとても違いますのでよろしくお願いします。 &blocks=true⟨=ja 他P]) 2019年2月16日 (土) 10:37 (UTC) &blocks=true⟨=ja 他P]) 2019年2月18日 (月) 06:49 (UTC) &blocks=true⟨=ja 他P]) 2019年2月18日 (月) 11:19 (UTC) &blocks=true⟨=ja 他P] ・ <span title="私のWikipediaでの会話ページ>w:会話) 2019年2月27日 (水) 06:12 (UTC) 2019年6月13日 (木) 14:39 (UTC)】 以上のテンプレートをインポートしていただきますよう、お願いいたします。--椎楽 (トーク) 2019年6月17日 (月) 14:54 (UTC) インポート違反との指定がありましたので、削除しインポートしなおしたいのですが、どのようにすればよいかわかりません。どなたかどのように行うのかご教授いただけないでしょうか? もしくは、情報ソースを教えてください。またはどなたかが代りにしていただけると大変助かります。 -- Fu7mu4 (トーク) 2019年6月27日 (木) 14:54 (UTC) を書いておいていただければなと思います。そうしていただければ,私を含めた管理者の手が空いている時に記事は即時削除という形で削除されます。その後で,Bash_Shell_Scriptingの記事をインポートすることになります(インポートは英語版のウィキブックスにある記事からですよね?)。そのうえで,インポートは直接記事がある空間へ取り込む形ではなく,「Transwiki:」が記事の前についたTranswiki空間と呼ばれる場所に取り込みます。記事の体裁や翻訳作業を終えてから,通常の記事へ移動していただければなと思います。--かげろん (トーク) 2019年6月27日 (木) 23:03 (UTC) 以下のテンプレートとモジュールの追加をお願いします。 また、モジュール If Emptyがありませんとエラーが表示されていますので追加をお願いします。 モジュール名の調べ方や依頼方法がよくわかっていないので、不備がありましたらご連絡ください。 -- Fu7mu4 (トーク) 2019年6月30日 (木) 14:54 (UTC) 2019年8月5日 (月) 02:57 (UTC)リンク消えてた--Darfre(会話) 2019年8月5日 (月) 03:01 (UTC) 2020年8月9日 (日) 15:21 (UTC)
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このページではコントラクトブリッジにおけるスコアリングの方法を述べる。 コントラクトブリッジはゼロ和ゲームであるため、ディフェンダーサイドは常にディクレアラーサイドの点数の -1 倍を得る。 したがって、以下には簡単のためにディクレアラーサイドの得失点のみを記す。 パスアウトしたボードはいずれのサイドも0点を得るが、コントラクトが成立したボードには必ず得失点が発生する。 成立したコントラクトをディクレアラーが達成することをメイクという。 コントラクトをメイクするには、コントラクトの示すトリック数以上を得ることが必要十分である。 コントラクトがメイクできないことをダウンという。 コントラクトブリッジのスコアリングにはデュプリケートおよびラバーと呼ばれる2つの方式が存在する。 デュプリケートは「複製」を意味し、本来はスコアリングの方法というよりも競技自体の方法である。 デュプリケートの点数計算をデュプリケートでない試合で行うことを特にシカゴということもある。 ラバーはより伝統的な方法で、1以上のボードからなるゲーム、2ゲームからなるラバーを先取することに対してボーナスが存在する。 ここでは共通の項目について述べた後、デュプリケートおよびラバーの順に解説する。 その次に、デュプリケートの試合で使われる IMP など、その他の指標について説明を加える。 バルネラビリティは「バル」および「ノンバル」で表され、サイドごとに決まる。 バルの場合はノンバルの場合に比べて、ディクレアラーサイドでプレイした場合の得失点が大きくなる傾向がある。 コントラクトをメイクした場合は、そのボードに対して の3つを得る。 基本のトリック点は7トリック目以降 (オッドトリック) に対して与えられ、その大きさはトランプの種類によって異なる。 以下にノンダブルの場合の点数を述べる: ノートランプの場合:第1オッドトリックに対して40点。第2オッドトリック以降に対して30点。 メジャースートの場合:第1オッドトリック以降に対して30点。 マイナースートの場合:第1オッドトリック以降に対して20点。 ダブルがかけられたコントラクトのトリック点は2倍、リダブルがかけられたコントラクトのトリック点はさらに2倍 (ダブルとあわせて4倍) になる。 宣言した数を超えて獲得したトリックに対する得点は、ノンダブルの場合には基本トリック点と等しい。 ノンバルの側による、ダブルがかけられたコントラクトのオーバートリック点は1トリックあたり100点である。 バルの場合およびリダブルがかけられた場合は、それぞれこの2倍となる。 コントラクトのレベルによって、達成するとボーナスを得ることができる: ゲーム:ノンバルで300点、バルで500点。 スモールスラム:ノンバルで500点、バルで750点。 グランドスラム:ノンバルで1000点、バルで1500点。 ただし、スモールスラムおよびグランドスラムは同時にゲームとなる。 したがって、合計のボーナスは スモールスラム:ノンバルで800点、バルで1250点。 グランドスラム:ノンバルで1300点、バルで2000点。 となる。 以上にはダブルおよびリダブルの点数が含まれていない。 ダブルがかけられたコントラクトのメイクにはボーナスとして50点が、リダブルがかけられたコントラクトのメイクにはさらに50点 (合計100点) が加算される。 コントラクトがダウンした場合は、そのボードに対して、宣言に不足したトリックに対する失点を得る。 ノンダブルのコントラクトがダウンした場合は、ノンバルで1トリック不足ごとに50点、バルで1トリック不足ごとに100点を失う。 ダブルドコントラクトがダウンした場合は 不足1トリック目:ノンバルで100点、バルで200点 不足2-3トリック目:ノンバルで200点、バルで300点 不足4トリック目以降:バルネラビリティによらず300点 を失う。 リダブルドコントラクトがダウンした場合の失点は、ダブルドコントラクトがダウンした場合のちょうど2倍である。 デュプリケートブリッジのスコアリングは各ボードについて独立である。 上記の点数と下記のボーナスとを合わせたものをコントラクトブリッジ/ルール/スコアリング/点数表に記した。 各ボードにおいて両サイドにはバルネラビリティがあらかじめ定められている: 16で割って 1, 8, 11, 14 余る番号のボードに対して、双方ノンバル。 16で割って 2, 5, 12, 15 余る番号のボードに対して、NS サイドのみバル。 16で割って 3, 6, 9, 0 余る番号のボードに対して、EW サイドのみバル。 16で割って 4, 7, 10, 13 余る番号のボードに対して、双方バル。 デュプリケートブリッジの試合における競争相手は、同じテーブルについているオポーネントではない。 それぞれのボードは複製 (デュプリケート) されて複数のテーブルでプレイされるため、同じハンドを持つペアが存在する。 デュプリケートブリッジは「良い手札がくれば勝てる」という欠点を補うため「手札の同じ者と競う」試合形式である。 そのため各ボードごとに、同じハンドを持ってプレイしたペアと比較してスコアをつける。 デュプリケートブリッジにおける「ゲーム」とは、コントラクトのうちで基本トリック点が100点以上となるものを指す。 したがって、各デノミネーションに対して、ゲームとなるレベルのうち最低のものは ノンダブルの場合:3NT, 4S, 4H, 5D, 5C ダブルドの場合:2NTx, 2Sx, 2Hx, 3Dx, 3Cx リダブルドの場合:1NTxx, 1Sxx, 1Hxx, 2Dxx, 2Cxx となる。 デュプリケートブリッジにおける「パーシャル」とはゲームにならないコントラクトを指す。 パーシャルコントラクトをメイクすると、バルネラビリティによらず50点のボーナスを得る。 ラバーブリッジのスコアリングには、ラバーの獲得および手札の組み合わせに対するボーナスが存在する。 バルネラビリティはゲームの獲得によって、ゲームとなるコントラクトのレベルは既に得た点数によって、それぞれ変化する。 スコアの記入は縦横に線を引いた紙に行うのが一般的である。 点数には区別があり、それぞれを記入位置によって横線の「上」「下」と呼ぶ。 線の下に記入するのは基本トリック点である。 その他の点はすべてボーナスと呼ばれ、線の上に記入する。 縦に引いた線の左側には 'We' と書いて自分のサイドを、右側には 'They' と書いて相手のサイドを、それぞれ表す。 記入する点数はすべて得点として記入する。 すなわち、メイクの点数はディクレアラー側の得点として、ダウンの点数はディフェンダー側の得点として記入する。 ラバーブリッジにおけるゲームとは、線の下に記入した点数の合計が100以上となることである。 したがって1ボードごとにゲームかそうでないかが決まるのではなく、既に獲得したトリック点があればそれを加算してゲームかどうかを判定する。 一方のサイドがゲームを獲得すると、線の下に記入した点数の下に、さらに線を引く。 以後、すでに記入した点数はすべて線の上であるものとして扱う。 2ゲームを相手サイドより先に獲得することをラバーという。 ラバーブリッジでは、ラバーの取得をもって1つの試合が終了したものとみなす。 ラバーの獲得はそれ自体が勝利を意味するわけではないが、ほとんどの場合において勝敗が確定的となるような点数がボーナスとなる。 ラバーブリッジにおけるバルネラビリティは、既に1ゲームを獲得したかどうかによって決まる。 ラバーの開始時には双方ノンバルであり、ゲームを獲得するサイドが現れるまで続く。 ゲームを獲得したサイドはバルになり、そのサイドが再度ゲームを獲得するとラバーを獲得して試合が終わる。 ノンバルのサイドがゲームを獲得すると双方バルとなって最終ゲームの獲得を争うことになる。 ラバーボーナスはラバーの獲得に対して得るボーナス点である。 相手がノンバルの時に700点、相手がバルのときに500点を得る。 アナーボーナスはコントラクトにマッチするアナーが手札に揃っている場合に得るボーナスである: ノートランプコントラクト:4枚のAをすべて持っているプレイヤーに150点。 トランプコントラクト:トランプのAKQJTをすべて持っているプレイヤーに150点。そのうち1枚が欠けた場合は、4枚を持っているプレイヤーに100点。 ブリッジの大会では手札の配られ方による運の要素を排除するため、デュプリケートの形式をとることが多い。 ブリッジの大会形式には、チーム戦・ペア戦・個人戦といった種類がある。 チーム戦では4人で構成されるチームが2ペアずつに分かれ、別々のテーブルでプレイする。 各ボードにおいて、チームメイトのペアはNSとEWと、別々のサイドでプレイする。 評価はNSでプレイしたペアとEWでプレイしたペアとの成績を合計して行う。 ペア戦は最も多く行われる形式であり、その方法にもさまざまなものがある。 ハウエル (Howell) と呼ばれる形式では、1ペアを除いたすべてのペアは自分より1つ若い番号のペアが直前にプレイした位置でプレイする。 ミッチェル (Mitchell) と呼ばれる形式では、各ペアはNSかEWかを固定される。 いずれにおいても、評価は各ボードにおいて同じハンドを持ったペアとの比較をもって行う。 個人戦の行われることはまれである。 1ラウンドごとにパートナーを代えてプレイし、ペア戦と同様の評価を行う。 ブリッジ大会におけるスコアは一般に、同じハンドを持ってプレイしたプレイヤーとの成績の差を用いる。 チーム戦は1チーム対1チームの対戦を基本とし、相手チームのペアのみとの成績を比較する。 ペア戦では同じハンドを持ってプレイしたプレイヤーの成績の平均や、その中の順位を用いる。 ブリッジのスコアは、たとえばパーシャルをメイクすると100点程度、ゲームが500点程度であるが、スラムのメイク/ダウンでは2000点近い差がつくこともある。 これを単純に合計する (トータルポイント) と、大きい点差の付いたボードが1つあるだけで、他のボードが無意味なものになってしまう。 そこで、各ボードの点差を圧縮した各種の評価方法が考案、使用されている。 IMP は International Match Point の略で、各ボードの点差に応じて、勝ち越した側が以下のポイントを得る: この方式はチーム戦でしばしば使用される。 MP は Match Point の略で、各ボードの順位をもとに点数をつけるものである。 それぞれのボードの一方のサイドについて、最も悪いスコアを取ったペアに0点を与え、以降、順にスコアが良くなるごとに1点を加算して与える。最もよいペアのスコアは、そのボードをプレイしたペアの数から1を引いた値となる。 同点が生じた場合は、同点のペアを任意の順で並べた時に与える点数の平均を与える。 この方式はペア戦でしばしば使用される。 VP は Victory Point の略で、もっぱらチーム戦で使用される。 ラウンドの IMP 合計をさらに圧縮して、チーム対戦の相手に対するスコアとする。 ボード数ごとに IMP 差を VP に換算する表が存在する。 以下に WBF の定める表を示すが、いくつかの流儀が存在する。 表の引き方はプレイしたボード数の列に書かれた IMP 差の範囲から実際のスコアでの IMP 差を探し、左の列に書かれた VP を双方のチームが取得する。 IMP をより多く取ったチームが VP の大きい方を、そうでないチームが小さい方を得る。
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前)(次) 第10条 10
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法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第4編 社債 (コンメンタール会社法) (議事録) 第731条 社債権者集会の議事については、招集者は、法務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。 社債発行会社は、社債権者集会の日から10年間、前項の議事録をその本店に備え置かなければならない。 社債管理者、社債管理補助者及び社債権者は、社債発行会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。 ---- {{前後 |会社法 |第4編 社債 第3章 社債権者集会 |会社法第730条(延期又は続行の決議) |会社法第732条(社債権者集会の決議の認可の申立て) 731
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コンメンタール>コンメンタール警察>コンメンタール自動車の保管場所の確保等に関する法律>コンメンタール自動車の保管場所の確保等に関する法律施行令 自動車の保管場所の確保等に関する法律(最終改正:平成一六年五月二六日法律第五五号)の逐条解説書。
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歴史学 > 日本史 > 明治維新 1868年に、天皇・薩摩藩・長州藩の連合軍が徳川幕府を倒し、天皇が政権を取り復した政変。江戸時代の終わりであり、戦前の始まりでもある。 「百事御一新」を掲げ、天皇を最高権力者とする「大日本帝国」という帝国を樹立した。以後、富国強兵、殖産興業をスローガンに近代化政策を推進していった。
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法学>民事法>不動産登記法>コンメンタール不動産登記法>不動産登記令>不動産登記規則>不動産登記事務取扱手続準則 (職権による表示に関する登記) 第28条 ---- {{前後 |不動産登記法 |第4章 登記手続 第2節 表示に関する登記 第1款 通則 |不動産登記法第27条(表示に関する登記の登記事項) |不動産登記法第29条(登記官による調査) 028
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コンメンタール>コンメンタール著作権等管理事業法 著作権等管理事業法(最終改正:平成二〇年五月二日法律第二八号)の逐条解説書。
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---- ここウィキブックス『中高一貫校の学習』では、ウィキブックスのボランティアが執筆した中高一貫生向けの教科書を収録しています。 中学受験合格おめでとうございます。あなたの頑張りは、後になって必ず生きてきます。これに慢心せずに、頑張ってください。 このページから先の項目は完成していません。まだ内容がしっかりとしていませんので、注意してください。 中高一貫校は、各校によってカリキュラムが異なります。この教科書は、ウィキブックスのボランティアが想定して作ったものです。これより進んでいる場合は、高校の教科書を参考にしてください。 中等教育前期(中学校)の内容です。発展的な内容も取り扱っています。 中等教育後期(高校)は基本的に一般の高校の教科書と同じです。高校の教科書を参考にしてください。
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{{shogi diagram|tright| |なし |lg|ng|sg|gg|kg|ddrh|sg|ng|lg | |rg| | | | |ggl|bg| |pg| |pg|pg|pg|pg| |pg|pg | | | | | | |pg| | | |pg| | | | | |ps| | | |ps| | | | | | |ps|ps| |ps|ps|ps|ps| |ps | |bs|gs| | | | |rs| |ls|ns|ss| |ks|gs|ss|ns|ls |なし ▲2四歩△同歩▲同飛と飛車先を交換する。
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原文テキストについてはガリア戦記/注解編#原文テキストを参照。 17.    1Dum haec in Venetis geruntur, Q. Titurius Sabinus cum eis copiis quas a Caesare acceperat in finis Venellorum pervenit.    2His praeerat Viridovix ac summam imperi tenebat earum omnium civitatum quae defecerant, ex quibus exercitum magnasque copias coegerat;    3atque eis paucis diebus Aulerci Eburovices Lexoviique, senatu suo interfecto quod auctores belli esse nolebant, portas clauserunt seque cum Viridovice coniunxerunt;    4magnaque praeterea multitudo undique ex Gallia perditorum hominum latronumque convenerat, quos spes praedandi studiumque bellandi ab agri cultura et cotidiano labore revocabat.    5Sabinus idoneo omnibus rebus loco castris sese tenebat, cum Viridovix contra eum duum milium spatio consedisset cotidieque productis copiis pugnandi potestatem faceret, ut iam non solum hostibus in contemptionem Sabinus veniret, sed etiam nostrorum militum vocibus non nihil carperetur;    6tantamque opinionem timoris praebuit ut iam ad vallum castrorum hostes accedere auderent.    7Id ea de causa faciebat quod cum tanta multitudine hostium, praesertim eo absente qui summam imperi teneret, nisi aequo loco aut opportunitate aliqua data legato dimicandum non existimabat. ---- テキスト引用についての注記 整形テキストについてはガリア戦記/注解編#凡例を参照。 XVII.    ①Dum haec in Venetīs geruntur, Quīntus(Q.) Titūrius Sabīnus cum eīs cōpiīs quās ā Caesare accēperat in fīnīs Venellōrum pervēnit.    ②Hīs praeerat Viridovīx ac summam imperī tenēbat eārum omnium cīvitātum quae dēfēcerant, ex quibus exercitum magnāsque cōpiās coēgerat;    ③atque eīs paucīs diēbus Aulercī Eburovīcēs Lexoviīque, senātū suō interfectō quod auctōrēs bellī esse nōlēbant, portās clausērunt sēque cum Viridovīce coniūnxērunt;    ④magnaque praetereā multitūdō undique ex Galliā perditōrum hominum latrōnumque convēnerat, quōs spēs praedandī studiumque bellandī ab agrī cultūrā et cotīdiānō labōre revocābat.    ⑤Sabīnus idōneō omnibus rēbus locō castrīs sēsē tenēbat, cum Viridovīx contrā eum duum mīlium spatiō cōnsēdisset cōtīdiēque prōductīs copiīs pugnandī potestātem faceret, ut iam nōn sōlum hostibus in contemptiōnem Sabīnus venīret, sed etiam nostrōrum mīlitum vōcibus nōn nihil carperētur;    ⑥tantamque opīniōnem timōris praebuit ut iam ad vallum castrōrum hostēs accēdere audērent.    ⑦Id eā dē causā faciēbat quod cum tantā multitūdine hostium, praesertim eō absente quī summam imperī tenēret, nisi aequō locō aut opportūnitāte aliquā datā lēgātō dīmicandum nōn exīstimābat. ---- 注記 語釈
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法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂 (現行犯人を受け取った司法巡査の手続き) 第215条 司法巡査は、現行犯人を受け取ったときは、速やかにこれを司法警察員に引致しなければならない。 司法巡査は、犯人を受け取った場合には、逮捕者の氏名、住居及び逮捕の事由を聴き取らなければならない。必要があるときは、逮捕者に対しともに官公署に行くことを求めることができる。 ---- {{前後 |刑事訴訟法 |第2編 第一審 第1章 捜査 |第214条(私人による現行犯逮捕) |第216条(通常逮捕の規定の準用) 215
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法学>コンメンタール>廃棄物の処理及び清掃に関する法律 (指定区域の指定等) 第15条の17 ---- {{前後 |廃棄物の処理及び清掃に関する法律 |第3章の3 廃棄物が地下にある土地の形質の変更 |第15条の16(都道府県知事が行う事務) |第15条の18(指定区域台帳) 15の17
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法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第2編 株式会社 (コンメンタール会社法)>第2編第3章 新株予約権 (コンメンタール会社法) (募集新株予約権の割当て) 第243条 次に掲げる場合には、前項の規定による決定は、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。 株式会社は、割当日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる募集新株予約権の数(当該募集新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債についての社債の種類及び各社債の金額の合計額を含む。)を通知しなければならない。 第241条の規定により株主に新株予約権の割当てを受ける権利を与えた場合において、株主が同条第1項第二号の期日までに前条第2項の申込みをしないときは、当該株主は、募集新株予約権の割当てを受ける権利を失う。 会社法第309条(株主総会の決議) ---- {{前後 |会社法 |第2編 株式会社 第3章 新株予約権 第2節 新株予約権の発行 |会社法第242条(募集新株予約権の申込み) |会社法第244条(募集新株予約権の申込み及び割当てに関する特則) 243
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コンメンタール>コンメンタール観光>コンメンタール通訳案内士法 通訳案内士法(最終改正:平成二七年七月一五日法律第五六号)の逐条解説書。
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(保護を受ける著作物) 第6条 著作物そのものの定義については、著作権法第2条1項1号に規定があるが、この規定では、著作物のうち、著作権法で保護を受けることが予定されている著作物(保護著作物)の範囲について規定している。この条文の1号から3号までに当てはまらない著作物は非保護著作物ということになる。 ---- {{前後 |著作権法 |第1章 総則 第2節 適用範囲 |著作権法第5条(条約の効力) |著作権法第7条(保護を受ける実演) 006
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法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂 (郵便物等の押収) 第100条 裁判所は、被告人から発し、又は被告人に対して発した郵便物、信書便物又は電信に関する書類で法令の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持するものを差し押え、又は提出させることができる。 前項の規定に該当しない郵便物、信書便物又は電信に関する書類で通信事務を取り扱う官署その他の者が保管し、又は所持するものは、被告事件に関係があると認めるに足りる状況のあるものに限り、これを差し押え、又は提出させることができる。 前二項の規定による処分をしたときは、その旨を発信人又は受信人に通知しなければならない。但し、通知によって審理が妨げられる虞がある場合は、この限りでない。 ---- {{前後 |刑事訴訟法 |第1編 総則 第9章 押収及び捜索 |第99条の2(記録命令付差押え) |第101条(領置) 100
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LTA:GRIMM(LTA:YA-DA)と考えられる荒らし行為が2月16日の23時台(UTC)に集中的に行われました(対象の記事についてはすべて差し戻し完了済です)。投稿内容からさまざまなプロジェクトをまたがって荒らしている長期荒らしであると考えられるため,ブロック依頼を提出します。 を3ヶ月ブロックいたしました。期間の延長や短縮についてご意見をお願いいたします。--Marine-Bluetalk✿contribs✿mail 2012年2月20日 (月) 16:46 (UTC)
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労働衛生コンサルタント試験は保健衛生、労働衛生工学の2種類からなり、それぞれ受験資格を有する。また、これら2つの中から自分の希望する科目を選択し、それについての筆記試験と口述試験がある。 保健衛生については 労働衛生工学については
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中学校の文法では、現代語の文法及び品詞(ひんし)などについて学ぶ。 まず、現代の日本語は、漢字と仮名(かな)を使って文章を構成するのが通常である。 このような文体のことを、「漢字仮名混じり文」という。つまり、現代日本語の標準的な文体は「漢字仮名混じり文」である。 念のために説明しておくが、仮名とは、平仮名(ひらがな)と片仮名(カタカナ)のことである。 また、平仮名は、その文字自体には意味が無い。 いっぽう、漢字には、意味がある。たとえば「た」という平仮名には意味が無い。しかし、「田」と書けば意味をもち、「田」の意味は農業のあれになる。 また、「他」も「田」も発音は同じ「た」と発音するが、しかし意味は違う。 漢字のように、その文字そのものが意味をもつ文字のことを表意文字という。 いっぽう、平仮名のように、文字単独では意味を持たない、あるいは意味の確定しない文字であり、発音だけを指定している文字のことを、表音文字という。 「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」の5つの音のことを母音(ぼいん)という。母音は単体(1音)で表現する。 なお、ローマ字のka, ki, ku ,ke ,ko のkの部分や、sa,si,su,se,so の s の部分のことを子音(しいん)という。子音は母音と組み合わせて構成する。 日本語の平仮名やカタカナには、子音を表す文字は無い。 日本語の仮名の発音は通常、母音(たとえば「あ」「い」「う」「え」「お」)、または、母音と子音 (たとえば「か」や「そ」など)の組み合わせで発音される。 日本語は一つの文をいくつも重ねて全体として意味がわかるものを文章(ぶんしょう)とよぶ。 また、その中でも内容の大きなまとまりで分けられたものを、段落(だんらく)という。段落の始まりには、他の文より文の初めを一字下げるのが普通である。 その段落の中の、文章を組み立てているものを文(ぶん)と呼び、文の切れ目には句点(。)をつけるのが普通である。 場合によっては、「。」の代わりに、文の最後が「?」や「!」で終わる場合も、現代の日本語ではある。疑問がある場合に「?」を使う。びっくりした時や大声を出した声の場合などに「!」を使う。 たとえば とか などのように。 さて、文を発音や意味の上で不自然にならないように区切ったものを文節(ぶんせつ)と呼ぶ。 例 今日は国語と数学と英語のテストがありました。国語と英語は結構よくできたのですが、数学はあまりできませんでした。計算ミスが多かったのがいけなかったのだと思います。今日できなかったところは復習して今度は間違えないようにしたいと思います。 上の例の文章は、4つの文でできている。 そして最初の文は「今日は/国語と/数学と/英語の/テストが/ありました」と文節分けでき、6つの文節がある。 また、文節を分けるときには、間に「ね」や「よ」を入れるとうまく分けることができる。 例 「今日は『ね』/国語と『ね』/数学と『ね』/英語の『ね』/テストが『ね』/ありました『よ』」とうまく文節で分けられる。 さらに、文節を、言葉の意味がなくならないようにさらに分けたものを、単語(たんご)という。これは、それだけで使える言葉の最小単位である。 たとえば、 例 今日は国語と数学と英語のテストがありました。 なら、 と単語分けすることができる。 文節は役割から主語、述語、修飾語、接続語、独立語に分けることができる。 主語(しゅご)は「何(誰)が」を表す、文の主題を提示したり、行動や様子の主を定める文節である。 たとえば例文「花が、さいた。」の主語は「花が」である。 一般に、主語は語尾(ごび)に「は」または「が」が付く場合が多い。 しかし、「僕も学校に行く」という文章では、「僕も」が主語である。なぜなら、行動の主は「僕」であるからである。 また、日本語の文には、主語が無い場合もある。 たとえば「学校に行くよ。」という文には、主語は無い。 また、ある単語の後ろに「は」または「が」がついても、かならずしも主語とは限らない。 たとえば、 彼は犬が好きだ。 という文では、「犬が」は主語ではない。好きな行動の主は「彼」なので、彼がこの文の主語である。 また、 今日はカレーを食べた。 の場合、カレーを食べたのは「今日」さんではなく、書き手の人がカレーを食べたと思われるので、「今日は」は主語ではない。この文「今日はカレーを食べた。」に主語は無い。 述語(じゅつご)は、「どうする」「どんなだ」「何だ」「ある・いる」「ない」を表す、何をどうするかなどの行為を示す部分、または何かの様子を示す部分のことである。 たとえば、「花が、さいた。」の述語は「さいた。」である。 なお、主語と述語のことをまとめて「主述」(しゅじゅつ)という。 主語と述語の関係のことを「主述の関係」という。 修飾語(しゅうしょくご)は主語・述語について、たとえば、どこでしたか、あるいはどのようにしたかなど、くわしく説明するために使われる文節の一種である。 たとえば、 なら「まじめに」の部分が修飾語である。 いっぽう、修飾語が説明している対象のことを被修飾語(ひしゅうしょくご)という。 「弟が、まじめに勉強する。」なら、修飾語は「まじめに」であり、被修飾語が「勉強する」である。 「きれいな」が修飾語で、被修飾語は「花」です。 「きれいな」は「チョウ」を修飾する修飾語で(つまり「きれいな」が修飾語)、被修飾語は「チョウ」です。「いきなり」は「飛び立つ」を修飾する修飾語です(つまり「いきなり」が修飾語)。 この例文のように、ひとつの文に2つ以上の修飾語のある場合もあります。 また、修飾語と被修飾語の関係を、「修飾・被修飾の関係」という。 または単語についての説明や意味をつけくわえる。特にあとで述べる用言(ようげん)を修飾するものを連用修飾語(れんようしゅうしょくご)と言う。 いっぽう、体言(たいげん)を修飾するものを連体修飾語(れんたいしゅうしょくご)と言い、修飾される言葉は被修飾語(ひしゅうしょくご)とよばれる。 たとえば、 例 大きくボールを投げた。 この場合、「大きく」は連用修飾でしょうか、連体修飾でしょうか? ヒントとして、大きいのは何でしょうか?ボールでしょうか、それとも投げ方が大きいのでしょうか? 答えを言うと、この文で大きいのは投げ方ですので、つまり「大きく」は動詞の「投げた」を修飾しており、そして動詞は活用があるので用言ですので、つまり「大きく」は連用修飾です。 いっぽう、 例 大きなボールを投げた。 なら、ボールが大きいわけですし、「ボール」は活用も無いので、ボールは体言です。なので、つまり「大きな」は連体修飾です。 例 小さなボールを大きく投げる。 のように、ひとつの文に連用修飾と連体修飾の両方がふくまれている場合もあります。 接続語(せつぞくご)は他の文や文節との関係をあらわす。 接続語が何を修飾しているかが曖昧な場合があります。 例 山田のエラーによる出塁。 エラーしたのが山田?出塁したのが山田? 独立語(どくりつご)は、ほかの文節とは結びついてなくて、それだけで意味の通る語である。 こんにちは、山田です。 さようなら、またあした。 はい、すぐやります。 あいさつやあいづちなどが、独立語になる場合が、よくあります。 上の例文の「先生」などのように、呼びかけも独立語になります。 山田さん、頼みごとがあります。 上の例文の「山田さん」も独立語です。 いっぽう、 山田さんに頼みごとがあります。 この例文(「山田さんに頼みごとがあります。」)の「山田さん」も「山田さんに」も独立語ではないです。 あのう、頼みごとがあります。 この例文の「あのう」は独立語です。 東京、それは私の出身地だ。 この例文の「東京」は独立語です。 二つ以上の文節がまとまって、ひとつの働きをする文節のことを連文節(れんぶんせつ)という。 連文節には、主に、主部、述部、修飾部、接続部、独立部の5種類がある。 また、並立の関係にある文節も、おたがいに連文節である。 主部 日本語で「主語」といった場合、単語の単位ですので、たとえば例文 自分の消しゴムが無くなった。 の主語は、「消しゴム」です。「自分の消しゴム」は主語ではないです。 しかし、 という文章があったとして、「消しゴム」だけでは、「自分の消しゴム」なのか、「友達の消しゴム」なのか、不明です。 そこで、主語に、その主語にかかる修飾語をあわせたものを主部(しゅぶ)といいますので、この概念を導入しましょう。 自分の消しゴムが無くなった。 の主部は、「自分の消しゴム」です。 述部 例文 妹は食事をする。 の述語は、「する」です。しかし、「する」だけでは、何をするのか不明なので、いまいち不便でしょう。 そこで、述語にかかる修飾語と述語じしんをまとめたものを述部(じゅつぶ)といいますので、この概念(がいねん)を導入しましょう。 この文「妹は食事をする。」の述部は、「食事をする」です。 例文 について、「昨日の」と「晩に」は、別々の文節ですが、しかし、この文の「晩」とはいつの晩かといえば「昨日」の晩ですので、「昨日の」と「晩に」は、ひとまとめに扱えると便利です。 そこで、修飾部(しゅうしょくぶ)という、関連のある一続きの修飾語をまとめる概念があるので、これを導入しましょう。 「昨日の晩に」で、ひとつの修飾部になります。 この店のカレーはうまくて安い。 「うまくて」と「やすい」は、別々の文節ですが、両方とも、「この店のカレー」の性質をあらわしているので、ひとまとめにできると便利です。 この「うまくて」と「やすい」のように、対等に他の同じ文節(例の場合は「カレーは」)に結びつく関係の文節のことを、並立(へいりつ)の関係といいます。 つまり、「うまくて」と「やすい」は、並立の関係にあります。 また、並立の関係にある単語を並立語といいます。 「うまくて」と「やすい」は、それぞれお互いに並立語です。 さきほどの例文では述語が並立していました。 ほかの例文では、主語が並立している場合もあります。たとえば という例文では、「父」と「母」が並立の関係であり、お互いに並立語です。 単独で文節を作ることができる単語のことを自立語(じりつご)という。 たとえば、「学校に行く。」という文のうち、「学校」は自立語である。 いっぽう、「に」は自立語ではない。 原則として、一つの文節には一つの自立語しかないが、例外的に「松の木」「男の子」「読むこと」のように二つ以上の自立語を組み合わせた文節もある。 なお、「行く」の「行」を自立語と解釈する場合もある。 なお、「学校に」でひとつの文節、「行く」でもうひとつの文節なので、原則「一つの文節には一つの自立語しかない」を満たしている。 いっぽう、「学校に行く。」の「に」は自立語ではなく付属語という。 付属語はかならず自立語の下について、しかも付属語だけでは意味を成さない。 名詞は普通、自立語に分類する。 動詞の語感を自立語に分類する。 動詞の活用語尾(「行く」の「く」の部分や、「行った」の「た」の部分)は、付属語に分類する。 たとえば(学校に)「行った」のうち、自立語は「行っ」、付属語は「た」である。 (学校に)「行ったらしい」では、付属語は「た」と「らしい」の2つである。このように、ひとつの文節に付属語が2個以上ある場合もある。 (学校に)「行ったらしいね」なら、付属語は「た」「らしい」「ね」の3つである。 (※ 範囲外)1990年代ごろの昔のカリキュラムだが、日本の中学では、日本の言語は、言語学でいうところの「膠着語」(こうちゃくご)に分類されると習った。しかし、現代の中学の国語では習わないし、検定教科書でも「膠着語」の話題は扱われていない。いちぶの参考書で、「膠着語」(こうちゃくご)の用語が紹介されている。 「膠着語」という専門用語だけ知っていても、あまり実用できないので、中学生はあまり「膠着語」に深入りしなくてよい。 「行く」(いく)は「行った」(いった)、「行けば」(いけば)、「行きたい」などのように、続く単語や言い切ったりするときに、規則にしたがって、形に変化します。 たとえば、「学校に行ったなら」と「なら」が続く場合には手前には「行った」がきます。けっして、「行けばなら」(×)などとは言いません。 このように、単語の形が規則にしたがって変わることを活用(かつよう)といいます。 自立語にも、活用のあるものと無いものがあります。 たとえば、「学校」は自立語ですが、活用がありません。 「行く」(あるいは「行った」)には、活用があります。 付属語にも、活用のあるものと無いものとがあります。 活用のある自立語のことを用言(ようげん)と言います。 用言は普通、述語になれます。 後述するが、動詞・形容詞・形容動詞が、用言に分類されるのが一般的です。 動詞とは、「走る」「書く」などのように動作を表す言葉です。「走る」なら、たとえば「走らない」「走れば」などのような活用があります。 形容詞とは、「広い」「赤い」などのような、言葉です。「広い」なら、たとえば「広く」「広ければ」などのように活用があります。 用言の性質として 下につく言葉によって言葉の一部が変化する(活用する)。 用言はそれだけで述語・修飾語・独立語になれるが、単独では主語にはなれない。 主語にするには形式名詞「こと」「とき」などを接続する必要がある。 などの性質があります。 自立語の中でも活用がなく、文の主題となりうるものを体言(たいげん)という。 後述しますが、名詞(めいし)に分類されるものが体言である場合が普通です。 名詞とは、「ビル」「学校」「月曜日」などのように、ものの名前になることのできる言葉のことです。 体言は「が・は・も・こそ・さえ」などの言葉を下につけることで主語になるのが最大の特徴である。原則として主語になるのは体言のみである。また、単独で独立語にすることもできる。助詞・助動詞をつければ修飾語にもなる。また、下に「だ・です」をつければ述語にもなるが、単独で述語にすることは少なく、体言のみで文を終わらせることを特に体言止め(たいげんどめ)という。 例として、「歴史、それは一つのロマンだ」いう文を見てみる。まず最初の「歴史」は文の主題を提示する独立語である。「それは」は「それ」+「は」で主語を作り、「一つの」は「一つ」+「の」で修飾語となり、「ロマンだ」は「ロマン」+「だ」で述語になったものである。 単語を役割ごとに分類したものを品詞(ひんし)という。日本語の品詞は動詞(どうし)、形容詞(けいようし)、形容動詞(けいようどうし)、名詞(めいし)、(代名詞(だいめいし))、副詞(ふくし)、連体詞(れんたいし)、接続詞(せつぞくし)、感動詞(かんどうし)、助動詞(じょどうし)、助詞(じょし)の10種類(代名詞を別に数えると11種類)ある。 「歩く」「書く」「読む」「食べる」など、活用があり、主に動作をあらわす言葉が動詞です。 たとえば「歩く」なら、 「歩けば」「歩きます」「歩きたい」「歩けよ。」「歩かなければ」・・・のように活用できるので、「歩く」は動詞です。 また、動詞は述語になることができる。 たとえば「駅まで歩こう。」のように、述語になっています。 動詞には活用があるが、最後の音がウの段の音にした場合を、文法上での基準の形とする。 たとえば、「歩く」が、動詞「歩く」の基準となる形である。なぜなら、「歩く」は「く」というウ段の音で終わってるからである。 いっぽう、「歩け」「歩き」などは、どんなに話し手が強く言ってても、最後の音がウ段でないので、動詞「歩く」の基準の形ではない。 同様に、動詞「書く」の標準の形は「書く」である。 「書け」「書き」は、動詞「書く」の基準の形ではない。 また、「歩きよりも走りでゴールまで行こう。」のように、歩行という意味での「歩き」は活用が無いので、動詞ではないです。 「歩くスピードが速い。」のように、体言を修飾する場合にも動詞(例文の「歩く」は動詞として、あつかう)が使われる場合もあります。 名詞には、いろいろな種類がある。 「京都」「夏目漱石」などのように、特定の地名や人名などをあらわす名詞のことを固有名詞(こゆう めいし)という。 「ボール」「茶」「人」「犬」「机」など、特定の人名や地名をあらわしていない、普通の名詞のことを普通名詞(ふつうめいし)という。 「一人」「二つ」「二枚」「一枚」「三本」「三人」、などは、それぞれ数詞(すうし)といいます。 のような文での「もの」、 または の「こと」のような名詞を、形式名詞という。 「僕」「それ」「彼」「あれ」「あなた」などのように、代名詞がある。 ※ 代名詞を名詞とは別の品詞と解釈する場合もある。 代名詞のうち、「僕」「私」「あなた」「彼」「彼女」「俺」などの、普通は人を指す場合につかう代名詞のことを人称代名詞(にんしょう だいめいし)という。 いっぽう、「これ」、「それ」、「あれ」、「どれ」などは物や場所に使う代名詞であり、このような代名詞を指示代名詞(しじだいめいし)または指示語という。小学校で習った、いわゆる「こそあど言葉」が、指示代名詞です。 代名詞を分類すると、主に、人称代名詞または指示代名詞の、二通りに分類できる。 代名詞は、活用がない語である。 この一覧表にあるのは、あくまで指示代名詞だけである。 けっして全ての代名詞が一覧になっているわけではない。指示代名詞でない代名詞は、この一覧表には、まったく記載されていない。 代名詞には、指示代名詞でない代名詞も存在し、「わたし」「あなた」「ぼく」「彼」「彼女」など、代名詞は、いくつもある。 名詞は普通、自立語です。 副詞とは、例をあげると「ゆっくり」とか「もっと」「とても」とか、「のそのそ」「はっきり」などである。 副詞は活用がない語であり、主に用言を修飾し、修飾語にしかならず、たいていの場合は連用修飾語になる。副詞には状態の副詞、程度の副詞、呼応(陳述・叙述)の副詞がある。 状態の副詞は主に動詞を修飾する。 程度の副詞は主に形容詞・形容動詞を修飾するが、他の副詞や名詞を修飾することもある。 呼応の副詞 「呼応の副詞」とは、 のように、あとにくる言葉に決まった言い方がくるのが呼応の副詞である。 たとえば、「決して」は、必ずいくつか後の文節に「ない」が来る。 「けっして、きのうはカレーを食べていない。」というように、「けっして」のあとには「ない」が来るのが普通。 のように の「全然」も、21世紀の現代では、呼応の副詞である。(※ 三省堂の中1教科書が「全然」を呼応の副詞として紹介。) (※ 範囲外: )ただし、「全然」は明治時代くらいは、 「生徒が全然、わるいです。」(夏目漱石が『坊っちゃん』で使ってる表現)のように、批判的な意味だが肯定形の述語が次にくる場合にも使われたことがある。 ※ このような事情があってか、三省堂いがいの他の教科書会社は、「全然」については紹介しないでいる。 の「とうてい」も、呼応の副詞である。(※ 三省堂の中1教科書が「とうてい」を呼応の副詞として紹介。) 叙述の副詞 「叙述の副詞」(じょじゅつのふくし)または「陳述の副詞」とは、話し手の気持ちや判断を述べるための副詞である。 「おそらく」とか「きっと」などの、何かの可能性の程度を推測する副詞が、叙述の副詞の場合がある。 これ以外にも、 または とかの「まるで」の部分も、叙述の副詞である。 教科書によっては「呼応の副詞」を「叙述の副詞」と完全に同一視して分類する場合もある(※たとえば学校図書(教科書会社名)では同一視している)。 たとえば、 のように、「おそらく」・「たぶん」のあとには、「だろう」または「であろう」「でしょう」などが来る場合がよくある。(※ 学校図書が、「おそらく」を呼応の副詞としている。三省堂が「たぶん」を呼応の副詞としている) ※ しかし「おそらく、きのうはカレーを食べたにちがいない。」とか「おそらく、きのうの夕食はソバだったのだ。」などのように言う場合もあるので、はたして呼応の副詞としていいのかという疑問もあるだろう。学校図書いがいの教科書会社は、「おそらく」を呼応の副詞とは紹介していない。「たぶん」も同様。 などの疑問の意味の副詞も、呼応の副詞に分類される場合がある。(※光村図書の中3教科書が「どうして」を呼応の副詞として紹介、教育出版の中2教科書が「なぜ」を呼応の副詞として紹介している。) (※ 範囲外: )しかし、現実には、「なぜ、壊してしまった。」とか「どうして、教えてくれない。」のように、末尾に「か」をつけないで使う場合もよくある。 叙述・陳述の副詞は、連用修飾語である。よって、叙述・陳述の副詞や、呼応の副詞の副詞の部分は、ほかの体言については修飾しないのが普通である。 状態の副詞は主に動詞を修飾する。 ゆっくり歩く。 の「ゆっくり」は、状態の副詞である。 程度の副詞 程度の副詞は、 「かなり」・「もっと」・「とても」のように、程度をあらわす副詞である。 の「少し」は、副詞である(この例文での「少し」は形容詞ではない)。 「ずっと」のように、時間のスケールの程度を表す副詞も、程度の副詞である。 「もっと大きく」のように、程度の副詞は主に形容詞・形容動詞を修飾する場合が典型的だが、 「もっと右。」「もっと昔から。」 のように名詞などの体言を修飾することもある。 また、「もっとゆっくり歩いて。」のように、程度の副詞(例文では「もっと」)が、ほかの副詞(例文では「ゆっくり」)を修飾する場合がある。 指示語である「あの」「その」や「大きな」などがある。体言を修飾し、必ず連体修飾語になる。活用がない語。 連体詞の直後には、かならず体言がつく。 ※ 連体詞については、2年でくわしく習う。wikibooksでは説明の形式の都合上、1年の項目でまとめて説明するので、読者はよく分からなければ次以降の単元を先に読んでください。 「大きな」 など一部の連体詞と形容詞(「大きい」)は、基準の形が似ているが、しかし別の品詞である。 「大きい」は形容詞であるが、「大きな」は連体詞である。 たとえば形容詞「うつくしい」の場合、「美しかった」「美しく」「美しい」「美しければ」のような活用になる。 「うつくしな」(×)とは言わない。つまり、形容詞に「◯◯な」の形は無い。 なので、「大きな」は、形容詞とは別の品詞でなければならない。つまり、「大きな」は連体詞である。 同様に、「小さな」も連体詞である。 「たいした話だ。」などの「たいした」も連体詞である。 「この」「その」「あの」「どの」 「この」「その」「あの」「どの」は連体詞である。 「あらゆる」「いかなる」 「あらゆる状況」、「いかなる困難」などの「あらゆる」「いかなる」も連体詞である。 動詞など他の品詞とまぎらわしい連体詞が、いくつかある。 「ある」 などの修飾語としての「ある」は、学校文法では連体詞に分類する。 いっぽう の「ある」は、動詞である。 このように、同じ「ある」という形でも、文脈や位置によって品詞が変わるので、品詞をさぐる場合には文章をよく読むこと。 「去る」(さる) 去る先月の第一木曜日、わが家にはエアコンが来た。 のような連体修飾語「去る」は連体詞である。 「大した」(たいした)・「大それた」(だいそれた)・「とんだ」 「大したヤツだな。」とか「大それた事をしてしまった。」とか「とんだ失敗をした。」「とんだ災難だったね。」などの「大した」「大それた」「とんだ」は、連体詞である。 たとえば、「走る」は動詞ですが、しかし「歩きよりも走りで行きたい。」などの「走り」は名詞です。 このように、動詞がもとになって派生した名詞があり、このような、ある品詞の単語が別の品詞の単語に派生することを転成といいます。 形容詞「大きい」と連体詞「大きな」も、転成の関係だと思われています。(※ 学校図書(検定教科書の出版社のひとつ)の解釈) 「楽しい」は形容詞ですが、「楽しむ」は動詞です。この「楽しい」と「楽しむ」も、転成の関係です。(※ 教育出版の解釈) 感動詞は感動・呼びかけ・応答・挨拶の4種類ある。「おはよう」「ああ」などがある。ある状態や個人の感情、あいさつ や返事などを表す。活用がない語。ふつう、自立語である。単独で文にすることが多いが、文の中にあるときは独立語とする。 典型的な4つの例:(※ 下線部が感動詞) いろいろな例 「そして」「だから」「でもって(話し言葉)」などが該当する。活用がない語である。文や文節を繋いで関係をはっきりさせる語で、必ず接続語になる。 ※ 検定教科書によっては、「並立・累加」の「並立」を、かわりに「並列」(へいれつ)という場合もある。たとえば光村図書の中1国語の教科書では、「並列・累加」で紹介している。 「きのう、カレーを買った。」の「た」は、過去をあらわす助動詞です。 助動詞とは、活用のある付属語です。 「買った」は、「買ったら」や「買ってれ(ば)」などのように活用します。 つまり、「た」は「たら」「てれ」のように活用します。 いっぽう、「カレーをかってやろう。」の「て」には、過去の意味は無く、つまり「て」は別の品詞です。この場合の「て」は助詞です。助詞は、活用のない付属語です。 「山田の好きな食べ物はカレーだそうだ。」の「そうだ」も助動詞です。 「そうだ」は「そうだっ(た)」「そうな」「そうなら」のように活用します。 「カレーを食べたい。」の「たい」も助動詞であり、願望・希望をあらわす助動詞です。 「食べたい」は「食べたけれ(ば)」「食べたく」「食べたか(ろう)」などのように活用します。 動詞、形容詞、形容動詞、助動詞は下につく言葉によって語の一部または全体が変化する。このことを活用(かつよう)という。 たとえば、動詞「話す」は、「話さ(ない)」(未然)、「話し(ます)」(連用)、「話す(。)」(終始)、「話す(とき)」(連体)、「話せば」(仮定)、「話せ」(命令)のように活用します。 活用の変化後のそれぞれの形を活用形(かつようけい)という。 たとえば、動詞の活用形には、 の6種類がある。 また、用言の多くは変化する部分と変化しない部分がある。変化する部分を活用語尾(かつようごび)と言い、変化しない部分を語幹(ごかん)という。助動詞の中には語幹や活用が事実上ないものもある。 たとえば、動詞「話す」の語幹は、「話」(はな)の部分です。 「話せ」の「せ」や「話す」の「す」などが、(つまり「せ」や「す」の部分が)活用語尾です。 動作を表す言葉で、述語として文の最後につくことが多い。最後が「う段」(ローマ字で書いたとき「遊ぶ(asobu)」「見る(miru)」のようにuで終わること)の音で終わる。また、五段活用動詞の連用形は名詞に変わることがある。例としては、「ひかり(動詞「ひかる」より)」「読み(動詞「読む」より)」などがある。 たとえば、上記の「咲く」の場合、 「咲か(ない)」「咲き(ます)」「咲く(。)」「咲く(とき)」「咲け(ば)」「咲け」のように活用される。 また、上記の表のように、活用形や語幹、活用語尾などをひとまとめにした表のことを活用表といいます。 「来る」(くる)、「する」、などの一部の動詞には語幹が無い。 五段活用では、下記の表のように、語幹の最後の文字の所属する行ごとに、活用形が変わる。 たとえば、「行かない」・「話さない」のように言うことはある。しかし、けっして「行さない(×)」「話かない(×)」のようには活用しないという事である。 命令形は、「行け」「書け」などのように命令の形で言い切るので、活用としての直後の接続は無い。(※ ただし、「行けよ」のように助詞「よ」などの助詞をつける場合はある。) 下記の動詞の一覧表でも同様に命令形は、命令の形で言い切るので、活用としての直後の接続は無い。 (※ 範囲外: ) 現代日本語の文法だと、動詞の 終止形の活用 と 連体形の活用 が同じ動詞が多いが、しかし古語では 終止形の活用 と 連体形の活用 は違っていた。そういう理由もあってか、現代日本語の文法理論でも、終止形と連体形とを別個の活用形として区別する。 上一段活用 上一段活用(かみいちだん かつよう)をする動詞には、「生きる」・「起きる」・「似る」・「開ける」などがある。 「起きる」の語幹は「お」である。「おき」は語幹ではない。活用語尾には、すべて最初に「き」がついているが、だからといって語源を「おき」にしない。 もし、「おき」を語幹にしてしまうと、未然形と連用形の活用形が無くなってしまうが、そうなると不便である(※ 教育出版の見解)。 なので、「起きる」の語幹は「お」にされている。 「似る」・「見る」など、一部の動詞では、語幹と活用語尾が区別しづらい。 ※ 教科書では「似る」が紹介されている。この他にも、「着る」「見る」「いる」などがある。 下一段活用 下一段活用(しもいちだん かつよう)をする動詞には、「教える」・「答える起きる」・「出る」がある(※ 検定教科書で紹介される動詞)。「受ける」「食べる」なども下一段活用である(※ 参考書などで紹介される動詞)。 「出る」など、一部の動詞には、語幹と活用語尾が区別しづらい。 ※ 教科書では「出る」が紹介されている。この他にも、「寝る」がある。 カ行変格活用 カ行変格活用になる動詞は「来る」(くる)一語のみである。 カ行変格活用の語幹は、活用と区別が無い。 サ行変格活用 サ行変格活用になる動詞は「する」と、「料理する」「勉強する」のように「する」が後ろについて出来た複合動詞「◯◯する」のみである。 サ行変格活用の語幹は、活用と区別が無い。 動詞には、おもに、次のように三種類の音便(おんびん)があります。 イ音便(いおんびん) 「書か(ない)」(未然)、「書き(ます)」(連用)、「書く」(終始)、「書く(とき)」(連体)、「書け(ば)」(仮定)、「書け」(命令) というように、動詞「書く」は5段活用される。 しかし、「書いた」は、このどれにも当てはまらない。 「書いた」は、連用形「書き」+「た」が なまった音が由来だとされる。 このように、いくつかの動詞などで、活用語尾が「い」に変化する現象をイ音便(いおんびん)という。 促音便(そくおんびん) いっぽう、動詞「走る」(はしる)は、活用で「走った」のように言う場合があります。 この「走った」は、連用形「走り」+「た」が なまった音が由来だとされる。 このように、活用語尾が「っ」に変化する現象を促音便(そくおんびん)という。 撥音便(はつおんびん) 動詞「読む」は「読んだ」と活用される場合があまう。 これは、「読む」+「た」あるいは「読み」+「た」が由来だろうとされています。 この「読んだ」のように、「読む」または「読み」が「読ん」になるように、活用語尾が「ん」になることを撥音便(はつおんびん)といいます。 「撥」(はつ)とは、「はねる」という意味です。 動詞「飛ぶ」も「飛んだ」と活用されるので、撥音便のある動詞です。 共通語では、音便のある動詞は、五段活用される動詞です。 しかし、方言では、ほかの活用をされる動詞でも音便のある場合があります。 促音(そくおん)とは、たとえば「だっこ」の真ん中の小さい「つ」、つまり「っ」の音のことをいう。 撥音(はつおん)とは、「ん」の音のことをいう。 なお、動詞の音便とは別に、形容詞にも「ウ音便」というのがある。くわしくは形容詞の節で説明する。 特殊な動詞に補助動詞というものがある。補助動詞とは、たとえば の「みる」・「いる」・「いう」の部分が、それぞれ補助動詞である。 本来これらは「見る」「居る」「言う」という意味があったのだが、その意味が薄れ、様子や状態を表す助動詞のような役割を果たすようになった。 このように、動詞ではあるが、ほかの単語について、補助的な意味をする動詞のことを補助動詞という。 形式動詞は普通の動詞と区別するためにひらがなで書くが、文節分けは行う。 助動詞と補助動詞とは違う。 買ってある。 読んでおく。 食べてしまう。 減っていく。 などの「ある」・「おく」・「しまう」、「いく」も、それぞれ補助動詞である。 教えてあげる。 教えてくれる。 教えてもらう。 の「あげる」・「くれる」・「もらう」も補助動詞である。 教えていただく。 お教えになる。 の「いただく」・「なる」も補助動詞である。 「行ける」・「書ける」のようにそれだけで可能の意味を含む動詞を特に可能動詞という。可能動詞は、すべて下一段活用の語である。また、可能動詞に命令形は無い。 学校文法で、可能動詞のもとになる動詞は、「行く」・「書く」など五段活用の動詞である。 たとえば など、もとになる動詞の活用は、すべて五段活用である。 いっぽう、上一段活用の「見る」や、下一段活用の「出る」など、五段活用でない動詞をもとに可能動詞とするのは、(小中高の)学校文法では誤りとされる。 つまり、「みれる(△)」「でれる(△)」などは、学校文法では誤りとされる。 「見る」や「出る」ことが可能なことを一語で言いたい場合、学校文法では、助動詞「られる」を使って、「みられる」・「でられる」というふうに言うのが正式であるとされる。 (※ 範囲外: )いっぽう、「みれる(△)」「でれる(△)」などは、語末の助動詞「られる」から「ら」が欠落した表現だとして、俗(ぞく)に「ら抜き言葉」という。 また、「食べる」は、下一段活用なので、可能の意味を表したい場合は「食べられる」が学校文法では正式だとされる。いっぽう「食べれる」(△)は、学校文法では誤りだとされている。 動詞は自動詞(じどうし)と他動詞(たどうし)に区別できる。自動詞は対象を必要とせず、ある動作や状態がそれ自身で行われることをいう。他動詞は必ず動作の目的や対象への働きかけを示す言葉が必要である。 例:「起きる」と「起こす」。 「起きる」が自動詞である。なぜなら「起きる」は動作の対象を必要としないため、「彼を起きる」という文章が作れない。 一方、「起こす」は動作の対象を示すことができるので、「彼を起こす」という文章が作れる。なので、「起こす」は他動詞である。このときに注意したいのは「道を歩く」という文のような場合である。この場合、「道を」は動作の目的ではなく手段であり、「歩く」は自動詞である。このように、「を」を入れられるか否かで自動詞・他動詞を判別するのは便利ではあるが、「を」が動作の目的を指す場合にのみ判断できるということを念頭においてほしい。なお、「歩く」の他動詞は「歩かす」である。なお、日本語では自動詞・他動詞の区別はそれほど重要ではないという指摘もある。例えば英語の場合、A thief runsaway.(泥棒が逃げる)という自動詞を使った受け身の文にすることはできない。しかし、日本語では「泥棒が逃げる」という文を「泥棒に逃げられる」という受け身の文にすることが可能である(他動詞の場合は英語・日本語共に受け身の文にできる)。 「水を流す」と「水に流れる」なら、「流す」が他動詞であり、「流れる」が自動詞である。 ものごとの様子を表す言葉で、修飾語や述語になることが多い。言い切りの形(終止形)が「い」で終わる。(例)すばらしい、美しいなど。形容詞の語幹に「さ」をつけると名詞に変わる。 など。 例 未然「かろ」は、たとえば「たとえ、なかろうと」、「もし、あつかろう(熱かろう)なら」「もし、さむかろう(寒かろう)なら」などの形容詞の語尾の「かろ」のこと。 特殊な形容詞として「ない」「ほしい」がある。「ない」は というように「無」の状態を表す場合と、 外は明るくない。 のように、ほかの形容詞の後ろにつく場合がある。 この、「明るくない。」の場合の「ない」のように、ほかの単語の補助としてつかう形容詞を補助形容詞という。 「明るくない」などの「ない」は、けっして助動詞ではない。なぜならば、 「やらない」「書かない」などの助動詞「ない」は「ぬ」に置きかえても意味が同じだし、「やらぬ」「書かぬ」と通じる。 しかし「明るくない」はけっして「明るくぬ(×)」とは言わない。なので、「明るくない」の「ない」は助動詞ではない。 また、格助詞「は」を補って「明るくはない」という場合はあるが、しかし、「書かはない(×)」とは言わない。 このように、補助形容詞と助動詞とは、区別する必要がある。 なお、「この本に書いてある。」の「ある」は補助動詞である。(「ある」は形容詞ではない。) 「ある」の活用は、動詞の五段活用(あらない、あります、ある、あれば、あろう)なので、「ある」は形容詞ではなく(「ある」は)動詞である。 「花が咲いている。」の「いる」は補助動詞である。(「いる」は形容詞ではない。) 「いる」の活用は、動詞の上一段活用である。「いる」は形容詞ではない。「いる」は動詞である。 なお、補助動詞と補助形容詞をまとめて、補助用言(ほじょ ようげん)という。 なお、「ほしい」は同じ意味の英語の"want"は動詞だが、しかし日本語の「ほしい」の活用は形容詞(「ほしかろう」、「ほしく」、「ほしけれ」)の活用である。 「ほしい」も のように、ほかの動詞のうしろに補助的につくので、「ほしい」も補助用言である。 日本語で補助形容詞は「ない」と「ほしい」だけである。 補助用言をふくむ文章を、文節ごとに分かる場合には、補助用言は前の文節とひとつにまとめて一文節として数える(※ 教育出版の見解)。 つまり、 例 という文章では、「歩いている」で、1文節と数える。 つまり、「猫が歩いている。」という文は、「猫は」と「歩いている。」で、合計2個の文節がある。 また、補助用言は普通、ひらがなで書く(※ 三省堂の見解)。 (批判的な意味での)「くだらない」、(「粗末にすべきではない」(大切に扱うべきだ)という意味での)「もったいない」などは、 たとえば「くだらない」なら、あたかも形式的には、動詞「くだる」の未然形に助動詞「ない」がついたように見えるが、 しかし、「くだらない」一語で形容詞として扱う。 「もったいない」も、「もったいない」一語で形容詞として扱う。(※教育出版が中3教科書で「くだらない」「もったいない」「きたない」などを紹介している。) 「静かだ」・「きれいだ」などのように、ものごとの様子を表す言葉で、修飾語や述語になることが多い。言い切りの形(終止形)が「だ」または「です」で終わる。特殊な形容動詞には「あんなだ」「こんなだ」がある。 形容動詞は、活用のある自立語で、単独で述語になることができる。 形容動詞に命令形は無い。 「静かにしろ」のような命令表現は、学校文法では「しろ」の部分が動詞「する」の命令形であると解釈する。なので、形容動詞の部分「静かに」そのものには命令形が無いと学校文法では考える。 なお、形容動詞でないが混同しやすい表現として、連体詞「大きな」がある。「大きだろう(×)」とは言わないので、「大きな」は連体詞である。 自立語の中でも活用がなく、文の主題となりうるものを体言(たいげん)という。体言は「が・は・も・こそ・さえ」などの言葉を下につけることで主語になるのが最大の特徴である。原則として主語になるのは体言のみである。また、単独で独立語にすることもできる。助詞・助動詞をつければ修飾語にもなる。また、下に「だ・です」をつければ述語にもなるが、単独で述語にすることは少なく、体言のみで文を終わらせることを特に体言止め(たいげんどめ)という。 例として、「歴史、それは一つのロマンだ」いう文を見てみる。まず最初の「歴史」は文の主題を提示する独立語である。「それは」は「それ」+「は」で主語を作り、「一つの」は「一つ」+「の」で修飾語となり、「ロマンだ」は「ロマン」+「だ」で述語になったものである。 名詞(めいし)とは、ものの名前を表す言葉。その他、数字なども名詞とする。活用がない語。ほかにも用言を体言のようなものにする働きを持つ「こと」「とき」「ため」などがある。これらは本来「事(ものごと)」「時(時間)」「為(理由や対象をさす)」という意味があったが、それらの意味が薄れ、単に用言に接続して用言に体言のような働きを持たせる文節をつくる言葉になった。これらを形式名詞という。形式名詞は普通は平がなで書き、文節分けはしない。 単独で文節をつくることができない単語を付属語(ふぞくご)と呼ぶ。 文や文節に否定や断定、丁寧、推測、過去などの意味をつけくわえる語。主に用言・体言・助動詞に接続する。活用がある。 助動詞には、次のものがある。 使役(しえき)の助動詞 「せる」・「させる」 ※ 「使役」とは、比較的に古くからある言葉で「(部下や従者などに、仕事などを)行わせる」という意味であったが、しかし文法用語でいう「使役」は、やや意味が違う。文法でいう使役とは、仕事かどうかはどうでもよいし、身分も関係ない。文法用語でいう「使役」とは、単に、他人に何かをさせることである。 例 本を 読ませる。 カレーを 食べさせる。 活用は、「読ませれば」「読ませて」「読ませる」などのように活用する。 受け身・可能・自発・尊敬 の助動詞 「れる」・「られる」 例 「書かれた」「書かれれば」「書かれる」などのように活用される。 打ち消し(否定)の助動詞「ない」・「ぬ」 例 あいにく、知らない。 知らぬ、存ぜぬ。 猫(ねこ)が、あまり食べない。 「知らなかろう」・「知らぬ」・「知らなければ」などのように活用する。 「存ぜぬ」・「存ぜん」のように活用する。 なお、「何もない。」の「ない」は形容詞「なし」の変化であるので、助動詞ではない。 過去・完了・存続の助動詞「た」 例 この文の時点からみて、駅に到着したばかりだし、その文の時点で駅にいるので、完了である。 この文では、はたして現在ではマラソン選手かどうかは不明である。だが、過去にマラソン選手だったのは確かである。 服がつるされている時は、この文の時点からみて、過去ではなく現在なので、服はつるされつづけているので、存続である。 また、存続の場合、普通は「た」のあとに体言が続く。 希望の助動詞「たい」・「たがる」 僕は理由を知りたい。 彼も理由を知りたがる。 「たい」は普通、話し手が希望している場合に使う。 「たがる」は、話し手以外の第三者が希望している場合に使う。 「知りたい」の活用は、たとえば「知りたかった」「知りたく」「知りたい」「知りたければ」などのように活用する。 意志・推量・勧誘・の助動詞「う」・「よう」 「そんな話があろうはずがない」の「あろう」の「う」が助動詞「う」である。活用は「う」しか形が無いが、しかし「あろうはず」のように体言「はず」につながるので、連体形である。終止形の「(あろ)う」と連体形の「(あろ)う」があるので、便宜的に「う」は助動詞として分類される。 「よう」も同様、便宜的に助動詞として分類される。 打ち消しの意志・推量の助動詞「まい」 (※ 範囲外)活用せず、「まい」しか形が無い。しかし、「まい」の古語の「まじ」に活用があるので、便宜上、「まい」も助動詞として扱う。 時代劇などで「あるまじき無礼(ぶれい)」のようなセリフがあるが、「まじ」は「(ある)まじき」「(ある)まじく」などのように活用するので、「まじ」は古語の助動詞である。 「打ち消しの意志」とは、「今後は◯◯しないでおこう」のような意味。 「打ち消しの推量」とは、「今後は、そうはならないだろう」のような意味。 断定の助動詞「だ」・「です」 東北地方は私の故郷だ。 「だろう」は助動詞「だ」の未然形「だろ」に推量の助動詞「う」がついたものであると分類する。 また、「東北は私の故郷であり」の「で」も助動詞「だ」の連用形に分類する。 「だろ(う)」・「だった」などのように活用するので、助動詞である。 「です」は、助動詞「だ」を丁寧にした形。 東北地方は私の故郷です。 「でしょ(う)」・「でし(たら)」などのように活用するので助動詞。 推定の助動詞「ようだ」「ようです」 まるで本物のような絵だ。 「ようだ」は、活用の変化は断定の助動詞「だ」に似ているが、しかし意味が断定ではなく推定なので、便宜上、推定の助動詞「ようだ」と断定の助動詞「だ」は別々の助動詞として、あつかう。 「ようです」は、「ようだ」を丁寧にした形。 様態・伝聞の助動詞「そうだ」「そうです」 「そうだ」は、連用形の後ろに つながる場合は様態の意味。 「そうだ」は、終始形の後ろに つながる場合は伝聞の意味。 「そうです」は、「そうだ」を丁寧にした形。 (※ 執筆中) 国語学者の大野晋によれば『文法と語彙』(岩波書店)および『古典文法質問箱』(角川文庫)助動詞の語順は、人為・自然(「れる」「られる」や使役)+敬意(補助動詞)+完了・存続+推量・否定・記憶(+働きかけの終助詞)の順に並ぶとされる。 助詞とは、付属語で活用が無く、単語や文節同士をつないだり、つながれたものどうしの関係づけを行ったりする語である。また、文や文節のリズムを整えたり、禁止や疑問、強調の意味を添える役割もある。 主に用言・体言・助動詞に接続する。活用はない。 学校文法では助詞は格助詞(かくじょし)・副助詞(ふくじょし)・接続助詞(せつぞくじょし)・終助詞(しゅうじょし)の四つに分類される。格助詞(かくじょし)は体言に接続するか、または体言と同じような働きをするものに接続して使われる。 格助詞は、直後の単語との関係を明確なものにするために使われる。 たとえば「ライオン、トラ、襲う。」では、 それとも はたまた のかわからない。 この「が」「を」のような、動作をする側とされる側の関係づけをするための助詞のことを格助詞(かくじょし)という。 気を付けるべきこととして、助詞「が」のつく文節は、必ずしも主語とは限らない。 たとえば、 という文は、けっして「これ」さんが何かを欲しがっているわけではない。そうでなくて、話し手の、欲しがっている対象物が、代名詞「これ」で表される何かなだけである。 つまり、ここでいう「これが」は、英語でいう所の目的格である。なお、学校文法では「これが欲しい」の「これが」は『連用修飾格』という格に分類する。 しかし、日本語の学校文法では、(英語でいう)目的格のようなものも「格」として扱うので、助詞「が」は、どっちにせよ「が」は格助詞である。 なお、「寒いが、外出した。」の「が」は、格助詞ではない。「寒いが、外出した。」の「が」は、接続助詞である。 「この場所より」とか「この場所から」の「より」や「から」も、格助詞として分類する。 つまり、「より」は格助詞である。「から」は格助詞である。 (※ 英語だと、「より」や「から」などに相当する内容の英作文をする場合は 前置詞 from などで表されて、英語では格としては扱わないが、しかし日本語と英語は構造の異なる言語である。 さて、「僕は好きだ。」・「テニスは好きだ。」のような「は」については、文法の理論上、難しい問題があり、いちぶの学校教科書によっては説明を避けている場合もある。 三省堂や学校図書や光村図書の検定教科書で助詞「は」を紹介しているが、これらの出版社の検定教科書では、助詞「は」は副助詞(ふくじょし)に分類される。副助詞については後述する。格助詞としては扱わない。) たとえば、(学校教科書では習わない文だが、) という文を考えれば、「は」を格助詞と考えるべきかどうか、いまいち不明確だと分かるだろう。「象」は「鼻が長い」性質の(英文法でいうところの)主格でもなければ、(英文法でいうところの)目的格でもない。(英語でいう所有格「〜の」の)象の鼻は長いが、しかし料亭で「ぼくはチャーシューメン」という場合は、チャーシューメンを注文しているのであって、けっして「僕のチャーシューメン」をどうかしようとしているわけではない。 助詞「は」の意味を紹介している三省堂の検定教科書では、助詞「は」は、題目をあらわす助詞として分類している。 (※ 範囲外: )学校文法(主に橋本文法)ではないが、助詞「は」を、主題・話題をあらわす助詞として分類する学説もある(三上文法など)。 などの連体修飾語としての「の」は、格助詞に分類します。 「の」には、 のように、名詞のかわりをする用法もあります。(「もの」の意味。例文の場合は、「君のものだ。」の意味) のように、「すること」の「こと」の意味で「の」が使われる場合もあります。 このように「こと」「もの」の意味で助詞「の」が使われる場合もあり、この場合の助詞「の」も格助詞に分類します。 また、 のように、動詞の前に「の」がついて、主語になる場合もある。 これらの用法(「の」の名詞の代わり用法。主語を示す助詞としての「の」)の場合も、すべて格助詞として分類する。 なお、混同しやすい例として のような文末の「の」がありますが、これは終助詞「の」です。文末の「の」は格助詞ではないです。 接続助詞(せつぞくじょし)は、主に用言に接続して、下に来る部分との関係を明らかにするものである。接続詞に置き換えることもできる。 「寒いので、厚着する。」の「ので」は接続助詞である。 「日が暮れて、寒くもなった。」の「て」は接続助詞である。 「寒いが、外出した。」の「が」は、接続助詞である。 副助詞(ふくじょし)は体言や格助詞に接続し、その文節に副詞のように用言や述語・述部を修飾する役割を持たせる。 三省堂や学校図書や光村図書(教科書会社名)の検定教科書では、助詞「は」は副助詞として分類される。 教育出版は、助詞「は」については説明をさけている。 「これはいらない。」という場合の「は」は、限定 の意味をもつ助詞である。 終助詞(しゅうじょし)は述語に接続し、聞き手や読者などに禁止や疑問・勧誘などの働きかけを行う。 他にも「君の(もの)だ」の「の」のように体言の働きを持つものを準体助詞、「ね」「さ」「よ」などのように文節の切れ目に自由に入れて、強調したりリズムを整えたりするものを間投助詞という。 単語の中には品詞を区別しにくいものも多い。いくつかの例を見てみよう。 山田さんはきれいだ。 山田さんは病気だ。 1の「きれいだ」は形容動詞だが、2の「病気だ」は名詞「病気」+助動詞「だ」である。これをどうやったら区別すればよいだろうか。この場合は副詞「とても」を入れるとよい。副詞は主に用言を修飾するので、1は問題ないが、2だと「山田さんはとても病気だ」となり、不自然な文になる。 この猫は小さい。 この小さな猫はかわいい。 「小さい」は形容詞だが、「小さな」は連体詞である。これは形容詞の活用の中に「な」の形がないことから判断する。 本を読まない。 本がない。 どちらも「ない」だが、1は打消の助動詞「ない」で、2は形容詞「ない」である。この場合は自立語は単独でも文節を作れることや打消の助動詞「ぬ」を入れて判断することができる。 単語の一部または全体につけることで品詞そのものを変えたり、意味を付け加えたりする言葉がある。その内、単語の頭につけるものを接頭語、後ろにつけるものを接尾語という。接頭語・接尾語は一つの単語として数えず、接続したものとセットで一つの単語としてみる。 日本語の接頭語の例を挙げる。「お」「ご」は名詞や動詞について尊敬や丁寧の意味を付け加える。既に敬語のところで述べたように、「お」は和語に、「ご」は漢語に接続する。他には名詞に接続する「新」「超」「反」や特定の色の名詞に接続する「まっ」がある。 接尾語は、形容詞の語幹に接続して名詞を作る「さ」、「さん」「様」などの敬称、名詞に接続して連体修飾語な意味を持たせる「的」「性」などが挙げられる。 {{コラム|文の種類| 文には単文(たんぶん)、複文(ふくぶん)、重文(じゅうぶん)の3種類がある。単文(たんぶん)は一つの主語・述語のセットで成り立っている。複文(ふくぶん)は二つ以上の主語・述語のセットでできており、ある主語・述語のセットが別の文節を修飾したり、文の主部・述部になっているものである。重文(じゅうぶん)も二つ以上の主語・述語のセットでできているが、修飾関係などはなく対等な関係にある。 例文: 単文:「今日、僕は大学へ行く。」―この場合、主語は「僕は」、述語は「行く」。 複文:「僕は、先週A先生が出した試験の結果を見に行く。」―全体の主語は「僕は」、述語は「行く」だが、「先週A先生が出した」という主語・述語のセットが「試験」を修飾している。このため、二つの文に分けると「僕は、試験の結果を見に行く」となることで「試験」の説明がなくなり、修飾部「先週A先生が出した」は単独では意味をつかみにくくなる。 重文:「僕は追試を受けたが、Bさんは合格した。」―「僕は追試を受けた」と「Bさんは合格した」の二つに修飾・被修飾の関係はなく、「が」を取り除き、二つの文に分けて文章にしても意味は変わらない。
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仁和寺の僧侶の失敗談。 ある仁和寺の僧侶が、石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)を拝もうと旅行したが、付属の神社などを本体と勘違いし、本体である石清水八幡宮には参拝しないまま、帰ってきてしまった、という話。 兼好法師は、教訓として「ささいなことにも、指導者は、あってほしいものだ。」と結論づけている。 石清水八幡宮は山の上にあり、その山のふもとには付属の自社である極楽寺や高良神社がある。 語釈・解説など 心憂く(こころうく)・・・残念に。情けなく。 の人・・・仲間。同僚。友だち。「かたへ」とは「そば(側)」。 年ごろ・・・長年。数年来。 しけれ・・・係り結び(※)になっている。「こそ」は係助詞。 「尊く」は「とうとく」「荘厳で」。「おはす」は「あられる」「いらっしゃる」。「けれ」は過去を表す助動詞「けり」の已然形。 何事かありけん・・・係り結び(※)になっている。「か」は疑問を表す係助詞。「けん(けむ)」は「…たのだろう」。 ゆかしかりしかど・・・原形「ゆかし」は「見たい」「知りたい」という強い願望を表す。「しか」の原形は、過去を表す助動詞「き」。「ど」は接続助詞で「…けれど」という意味。 → 仁和寺のお坊さんは、他の参拝者の皆が山に登るので、なぜ登っているのか、山の上に何があるのかが、たいそう気になったのである。多くの人は、岩清水八幡宮(のご本尊)が山上にあることくらい知っている。しかし、このお坊さんは、岩清水八幡宮へはもうすでに全部お参りしたと勘違いしていて、長年の夢を果たしたとひとり思い込んで(せっかく出かけたのに)帰ってしまった。しかも、それを仲間に得意げに(きまじめな顔で)話している、少しおっちょこちょいなお坊さんである。 そうして、著者の兼好法師は、ちょっとしたことも、ガイドさんがいた方が、失敗が無くてすむというものだ、という結論で締めくくっているのである。この話を読んだ私たち読者は、これを教訓として捉えるのである。 本意(ほい)・・・本来の目的。最初からの目的。つまり、ここでは、長年の夢、宿願(しゅくがん)である。現代語では「ほんい」と読む。 先達(せんだち)・・・指導者。案内者。現代語では「せんだつ」と読む。 ※「係り結びの法則」について 係助詞「ぞ・なむ・や・か」のとき → 文末は連体形。 係助詞「こそ」のとき → 文末は已然形(いぜんけい)。 (書き出しの部分) 語注など 日暮らし(ひくらし、ひぐらし)・・・一日中。終日。 硯に向かひて・・・硯という、ものを書くための一道具により、机という「全体」を表したと考えられる。 心にうつりゆく・・・「映る」「移る」の意味をうまく訳出できるとよい。 よしなしごと・・・たわいのない、とりとめもないこと。埒(らち)も無い、つまらないこと。「よし(由)」というのは「理由」のこと。 そこはかとなく・・・とりとめもなく。ハッキリした理由も無く。一説に、そこ(其処)は「か(彼)」(一定の場所)というわけではない、つまり、どこということなくハッキリしないさま。あるいは、其処「はか(計)」で、「あて」が無いさま。 あやしう・・・不思議と。妙に。ここでは「不審な」の意味は無い。 ものぐるほしけれ・・・何となく変な気分である。自分の心もちがおかしくなりそうだ。「こそ」と係り結びで、原形「ものぐるほし」の已然形。現代語にもある「狂おしい」は、一説に「苦しい」とも同語源である。 「ものぐるほし」: 単語集によっては意味が「気が変になりそうだ」というものもあれば(桐原)、「馬鹿げている」というものもある(三省堂)。このように、単語集によって訳が違うので、訳出において、あまり細部を暗記する必要はない。 「つれづれなる」:徒然草は鎌倉時代に書かれた作品である。さて、「つれづれなる」という言葉を使い始めたのは、けっして鎌倉時代の吉田兼好ではない。すでに平安時代の『源氏物語』という作品で(高校で源氏物語を習う。なお、鎌倉幕府の源平合戦とは無関係)、「つれづれなるままに、南の半蔀(はじとみ)ある長屋に渡り来つつ」(源氏物語・夕顔(ゆうがお) )という文がある。「手持ちぶさたなので(「特にすることがないので」という意味)、南の半蔀(はじとみ)ある長屋にやって来ては」と訳せる。 上述の語注の「(3) 静かで集中できるさま」は、やや意訳である。高校レベルの単語集を見ても(桐原、三省堂)、そのような意味は無い。 このほか、平安時代に『枕草子』で、134段「つれづれなるもの、除目(ずもく)に官(つかさ)得ぬ人の家。」とあるが、ただし前後の文脈からこの場合、「退屈」とは意味がやや違っている。 語注など 諸矢(もろや)・・・二本一組の矢。ふつう、弓道では、的に向かうとき、二本の矢を持つ。さいしょに射る矢を「早矢」(はや)といい、つぎにいる矢を「おとや」(弟矢、乙矢)という。 なほざり(なおざり)・・・おろそかにしてしまうこと。本気でないこと。いい加減なさま。 得失(とくしつ)なく・・・いわゆる「損得勘定」を巡らすことなく。毎回、当たり外れを考え、結果に一喜一憂していては、たった今この一回を大事にできない、という教え。「矢」と「失」の違いにも注意。 おろかに(疎かに)す・・・おろそかにする。物事をいい加減にして不十分にする。 学(がく)する・・・修行する。 懈怠(けだい)・・・なまけ心。現代文では、「けたい」と読む。 いはむや(いわんや)・・・文末に「や」をともなって「どうして…だろうか。」。「をや」をともなうと「ましてや…はなおさらだ。」。 刹那(せつな)・・・一瞬間。非常に短い時間。もと仏教用語で、数の単位にもある。 難き(かたき)・・・難しい。「なんぞ」の「ぞ」と係り結びで、原形「難し」の連体形。 兼好法師は、鎌倉時代の人物。 本名は、卜部兼好(うらべ かねよし)。 はじめは、卜部家が代々、朝廷に神職として仕えていたので、兼好法師も後二条天皇に仕えていたが、崩御ののち、兼好法師は出家した。 京都の「吉田」という場所に住んでいたので(あるいは、京都の「吉田神社」にちなんで)、江戸時代以降、吉田兼好(よしだけんこう)の名で広く呼ばれるようになった。
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第13条 皇族の身分を離れる親王又は王の妃並びに直系卑属及びその妃は、他の皇族と婚姻した女子及びその直系卑属を除き、同時に皇族の身分を離れる。但し、直系卑属及びその妃については、皇室会議の議により、皇族の身分を離れないものとすることができる。 本条は、親王または王が皇族の身分を離れる場合、原則として、その妃、直系卑属、その直系卑属の妃も、同時に皇族の身分を離れることを定めている。
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法学>民事法>コンメンタール>コンメンタール民事保全法 (保全命令事件の管轄) 第11条 保全命令の申立ては、日本の裁判所に本案の訴えを提起することができるとき、又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物が日本国内にあるときに限り、することができる。 ---- {{前後 |民事保全法 |第2章 保全命令に関する手続 第2節 保全命令 第1款 通則 |民事保全法第9条(釈明処分の特例) |民事保全法第12条(保全命令事件の管轄) 11
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(合併の無効の訴え) 第48条の19の3 会社法第828条第1項(第7号及び第8号に係る部分に限る。)及び第2項(第7号及び第8号に係る部分に限る。)、第834条(第7号及び第8号に係る部分に限る。)、第835条第1項、第836条第2項及び第3項、第837条から第839条まで、第843条(第1項第3号及び第4号並びに第2項ただし書を除く。)並びに第846条の規定は税理士法人の合併の無効の訴えについて、同法第868条第6項、第870条第2項(第6号に係る部分に限る。)、第870条の2、第871条本文、第872条(第5号に係る部分に限る。)、第872条の2、第873条本文、第875条及び第876条の規定はこの条において準用する同法第843条第4項の申立てについて、それぞれ準用する。 (合併の無効の訴え) 第48条の19の3 会社法第828条第1項(第7号及び第8号に係る部分に限る。)及び第2項(第7号及び第8号に係る部分に限る。)、第834条(第7号及び第8号に係る部分に限る。)、第835条第1項、第836条第2項及び第3項、第837条から第839条まで、第843条(第1項第3号及び第4号並びに第2項ただし書を除く。)並びに第846条の規定は税理士法人の合併の無効の訴えについて、同法第868条第5項、第870条(第15号に係る部分に限る。)、第871条本文、第872条(第4号に係る部分に限る。)、第873条本文、第875条及び第876条の規定はこの条において準用する同法第843条第4項の申立てについて、それぞれ準用する。 税理士法人の合併の無効の訴えに関しては、会社法の規定を準用する。
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法学>民事法>コンメンタール>コンメンタール民事執行法 (反対給付又は他の給付の不履行に係る場合の強制執行) 第31条 債務者の給付が、他の給付について強制執行の目的を達することができない場合に、他の給付に代えてすべきものであるときは、強制執行は、債権者が他の給付について強制執行の目的を達することができなかつたことを証明したときに限り、開始することができる。 ---- {{前後 |民事執行法 |第2章 強制執行 第1節 総則 |民事執行法第30条(期限の到来又は担保の提供に係る場合の強制執行) |民事執行法第32条(執行文の付与等に関する異議の申立て) 031
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/*Google Guice*/Google Guiceは、Javaプログラミング言語向けの軽量な依存性注入(DI)フレームワークです。依存性注入は、コンポーネント間の依存関係を解決し、コードの柔軟性、テスタビリティ、保守性を向上させるためのソフトウェア設計パターンの一つです。 Guiceを使用すると、Javaアプリケーションのオブジェクトやサービス間の依存関係を明示的に定義し、Guiceがそれらの依存関係を管理することができます。これにより、コードの耦合度を低減し、テストのしやすさやコードの再利用性を高めることができます。 Guiceは、アノテーションを使用して依存性の注入を行うことができるため、コードの可読性が向上します。また、Google Guiceは軽量でありながらパフォーマンスが良いため、多くのJava開発者に利用されています。
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