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29  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 第節 第孊幎及び第孊幎の目暙ず内容  目 暙 (1) 曲想ず音楜の構造などずの関わりに぀いお気付くずずもに音楜衚珟を 楜しむために必芁な歌唱噚楜音楜づくりの技胜を身に付けるようにす る。 (2) 音楜衚珟を考えお衚珟に察する思いをも぀こずや曲や挔奏の楜しさを 芋いだしながら音楜を味わっお聎くこずができるようにする。 (3) 楜しく音楜に関わり協働しお音楜掻動をする楜しさを感じながら身 の回りの様々な音楜に芪しむずずもに音楜経隓を生かしお生掻を明るく 最いのあるものにしようずする態床を逊う。  埓前は 「(1) 音楜掻動に察する興味・関心意欲を高め音楜を生掻に生かそ うずする態床習慣を育おるこず」  「(2) 基瀎的な衚珟の胜力を育おるこず」  「(3) 基瀎的な鑑賞の胜力を育おるこず」ずいう芖点から目暙を構成しおいた。  今回の改蚂では(1)「知識及び技胜」の習埗に関する目暙(2)「思考力刀 断力衚珟力等」の育成に関する目暙(3)「孊びに向かう力人間性等」の涵 かん 逊に関する目暙を䜎孊幎の発達の段階を考慮しお瀺しおいる。  このような瀺し方は情意面ず衚珟及び鑑賞の領域で敎理した埓前の瀺し方 ずは異なり資質・胜力の䞉぀の柱で敎理し再構成したものである。  このこずは音楜科で育成を目指す資質・胜力の構造が埓前の「興味・関 心態床習慣」  「基瀎的な衚珟の胜力」  「基瀎的な鑑賞の胜力」から 「知識 及び技胜」  「思考力刀断力衚珟力等」  「孊びに向かう力人間性等」ずいう 敎理に倉わったこずを意味しおいる。  なお今回の改蚂では教科の目暙及び孊幎の目暙を育成を目指す資質・胜 力の䞉぀の柱で敎理し同じ構造で瀺しおいる。このため目暙に関する趣旚 孊幎の盞違などに぀いおは第章第節「 教科の目暙」及び「 孊幎の 目暙」においお解説しおいる。  これらの目暙を実珟するためには次の「 内容」に瀺しおいる資質・胜力 を適切に関連付けながら育成するこずが重芁である。 第章 各孊幎の目暙及び内容
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30 第章 各孊幎の目 暙及び内容  内 容  衚 珟 (1) 歌唱の掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう指導 する。 ア  歌唱衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲想を感 じ取っお衚珟を工倫しどのように歌うかに぀いお思いをも぀こず。 ã‚€  曲想ず音楜の構造ずの関わり曲想ず歌詞の衚す情景や気持ちずの関わ りに぀いお気付くこず。 り  思いに合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身 に付けるこず。 () 範唱を聎いお歌ったり階名で暡唱したり暗唱したりする技胜 () 自分の歌声及び発音に気を付けお歌う技胜 () 互いの歌声や䌎奏を聎いお声を合わせお歌う技胜  ここでは第孊幎及び第孊幎の歌唱に関する事項を瀺しおおり以䞋の 題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められる。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  䜎孊幎の歌唱の掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおアに瀺す 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に関する 資質・胜力りに瀺す「技胜」に関する資質・胜力を育おおいくこずが指導のね らいずなる。  これらのねらいを実珟するためにはアむ及びりを適切に関連させお扱うず
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31  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 ずもに 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  䜎孊幎では児童が「歌うこずが奜き」ず思えるようにするこずを倧事にしな がら興味・関心をもっお取り組むこずができる歌唱の掻動を進めるこずが重芁 ずなる。そのような歌唱の掻動の䞭で歌う喜びを味わい歌うこずを通しお音 楜の楜しさに觊れるずずもに遊びながら歌う掻動や自然な䜓の動きを䌎った掻 動などを効果的に取り入れるなどしお歌うこずが曎に奜きになるように指導す るこずが倧切である。 ア  歌唱衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲想を感 じ取っお衚珟を工倫し どのように歌うかに぀いお思いをも぀こず。  この事項は歌唱分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・ 胜力である曲想を感じ取っお衚珟を工倫しどのように歌うかに぀いお思いを も぀こずができるようにするこずをねらいずしおいる。  歌唱衚珟に぀いおの知識や技胜ずはむ及びりに瀺すものである。  知識や技胜を埗たり生かしたりずしおいるのは曲想を感じ取っお衚珟を工倫 しどのように歌うかに぀いお思いをも぀ためにはその過皋で新たな知識や技 胜を習埗するこずずこれたでに習埗した知識や技胜を掻甚するこずの䞡方が必 芁ずなるからである。したがっお知識や技胜を習埗しおから衚珟を工倫するず いった䞀方向のみの指導にならないように留意する必芁がある。  曲想を感じ取っお衚珟を工倫しずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わい を感じ取りそれを基に衚珟を぀くりだすこずである。たたどのように歌うか に぀いお思いをも぀ずはこのように歌いたいずいう考えをも぀こずである。  䜎孊幎の児童は歌うこずが奜きで暡倣しお歌ったり歌詞の衚す情景や堎面 を想像しお歌ったりする傟向が芋られる。たた䜎孊幎の児童にずっお曲想を 感じ取るこずず思いをも぀こずずは䞀䜓的であるこずが倚い。䟋えば 「お話を しおいる感じ」ず感じ取った児童は歌う際に「楜しくお話をしおいる感じが䌝 わるように歌いたい」ずいう思いをも぀こずが考えられる。  このような児童の実態を螏たえ思いを基に実際に歌っお確かめおいく過皋 を倚く取り入れるようにするこずが重芁である。なぜならば児童が思いをもっ お実際に歌うこずで衚珟が少しず぀豊かになりたた実際に歌っおみるこずで思 いが䞀局明確になるからである。  指導に圓たっおは曲想の感じ取りを深めたり必芁な技胜を身に付けたりし ながら感じ取ったこずを基にいろいろな衚珟の仕方を䜓隓するようにしお歌 唱衚珟を工倫する楜しさを味わい思いを膚らたせるようにするこずが倧切であ
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32 第章 各孊幎の目 暙及び内容 る。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば楜しくお話をしおいる感じが䌝 わるようになったのは呌びかけずこたえを意識しお話しかけるように優しい声 で歌うようにしたからであるこずを教垫が具䜓的に䌝えるなど児童が思いを もっお歌唱の掻動に取り組むこずによっお歌唱衚珟が高たったこずを䟡倀付 け党䜓で共有しおいくこずも教垫の倧切な圹割である。このような孊習を行 うこずが䞭孊幎以降の「思いや意図」をも぀こずに぀ながっおいくのである。  たた児童が工倫した衚珟を互いに聎き合いながらそれぞれの衚珟のよさを 感じ取る䜓隓を積み重ねるこずも倧切なこずである。 む 曲想ず音楜の構造ずの関わり曲想ず歌詞の衚す情景や気持ちずの関わ りに぀いお気付くこず。  この事項は歌唱分野における「知識」に関する資質・胜力である曲想ず音 楜の構造ずの関わり曲想ず歌詞の衚す情景や気持ちずの関わりに぀いお気付く こずができるようにするこずをねらいずしおいる。  曲想ずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わいのこずである。この曲想 は音楜の構造によっお生み出されるものであり音楜の構造ずは音楜を圢づ くっおいる芁玠の衚れ方や音楜を特城付けおいる芁玠ず音楜の仕組みずの関わ り合いである。歌唱曲では歌詞の衚す情景や気持ちも曲想を生み出す重芁な芁 玠ずなる。  曲想ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くずは䟋えば 「動物がお話をし おいるような感じがするのは旋埋に呌びかけずこたえのようなずころがあるか ら」ずいったこずに気付くこずであり曲想ず歌詞の衚す情景や気持ちずの関わ りに぀いお気付くずは䟋えば 「楜しい感じがするのは歌詞の䞭にいろいろ な動物の鳎き声が出おくるから」ずいったこずに気付くこずである。  䜎孊幎の児童は䜓の動きを䌎いながら曲の雰囲気などを楜しんで歌ったり 歌詞に登堎する人物や動物になりきっお歌ったりする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ 〔共通事項〕ずの関連を図り聎き取ったこ ずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えながら曲想ず音楜の構造ずの関わ り曲想ず歌詞の衚す情景や気持ちずの関わりに぀いお児童が自ら気付くよう に指導を工倫するこずが重芁である。  指導に圓たっおは曲の雰囲気を楜しんだり暡倣しお歌ったり歌詞の衚す 情景や気持ちを想像しお歌ったりするなどの孊習の䞭で児童が感じ取った曲想 を基にしながらリズムや旋埋などの特城や歌詞の衚す情景や気持ちに目を向
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33  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 けるようにするこずが倧切である。 り 思いに合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身 に付けるこず。  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いに 合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身に付けるこずが できるようにするこずをねらいずしおいる。  思いに合った衚珟をするために必芁な技胜ずしおいるのは以䞋に瀺す() か ら() たでの技胜をいずれも思いに合った音楜衚珟をするために必芁ずなるも のずしお䜍眮付けおいるからである。  したがっお技胜の指導に圓たっおは児童が衚したい思いをもちそれを実 珟するためにこれらの技胜を習埗するこずの必芁性を実感できるようにするこ ずが倧切である。たた孊習の過皋においおアの事項ずの関連を図りながら どの堎面でどのような技胜を習埗できるようにするのかに぀いお意図的蚈画 的に指導を進めるこずが倧切である。 () 範唱を聎いお歌ったり階名で暡唱したり暗唱したりする技胜  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いに 合った衚珟をするために必芁な範唱を聎いお歌ったり階名で暡唱したり暗唱し たりしお歌う技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおい る。  䜎孊幎の児童は楜しんで暡唱しようずする傟向が芋られる。䞀方リズムや 音皋が䞍確かだったり䞀定の速床を保おなかったりする傟向も芋られる。  このような児童の実態を螏たえお聎唱の技胜及び階名での暡唱や暗唱の技 胜を育おるこずが重芁である。このような資質・胜力は芖唱の技胜をはじめ 様々な音楜掻動の基盀ずなるものである。  階名ずは絶察的な音の高さを瀺す「音名」ずは異なり長音階の堎合はド 短音階ではラをそれぞれの䞻音ずしおその調における盞察的な䜍眮をドレミ ファ゜ラシを甚いお瀺すものである。階名を甚いお歌うこずを階名唱ず蚀う。階 名唱の堎合調によっお五線譜䞊のドやラの䜍眮が移動するこずに留意する必芁 がある。  暡唱ずは教垫や友達が歌うのを聎いおたねお歌うこず暗唱ずは芚えお歌 うこずを指しおいる。
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34 第章 各孊幎の目 暙及び内容  教垫の階名唱に続いお児童が階名で暡唱したり暗唱したりするこずによっ お正しい音皋感芚が身に付くこずが期埅できる。  指導に圓たっおは範唱をよく聎き音皋リズム速床匷匱などに気を付 けながら繰り返し暡唱させるこずが倧切である。たた階名による暡唱や暗唱 リズム唱やリズム打ちに芪しみながら音皋感フレヌズ感リズム感などを十 分に育おるようにするこずが求められる。  なお範唱は教垫や児童による挔奏をはじめ音源や映像等の芖聎芚教材の 利甚専門家による挔奏などが考えられる。 () 自分の歌声及び発音に気を付けお歌う技胜  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いに 合った衚珟をするために必芁な自分の歌声及び発音に気を付けお歌う技胜を身に 付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  䜎孊幎の児童は自己衚珟の意欲が匷く自分の声を粟䞀杯出しお歌おうずす る傟向が芋られる。たた自分の歌声や友達の歌声に関心をもち魅力のある歌 声に接するず自分でもそのような歌声で歌っおみたいずいう意欲が芜生えおく る時期でもある。  このような児童の実態を螏たえ自分の歌声を倧切にしながら歌詞が盞手に 䌝わるようにおいねいに発音する歌い方を身に付けるようにするこずが重芁で ある。  指導に圓たっおはたず自分の歌声に泚意しながら歌う習慣を身に付けるよ うにする。そしお魅力のある歌声に接したり曲想を感じ取っお歌い方を工倫 したりする過皋でおいねいな歌い方きれいな発声や発音の仕方などに気付く ようにするこずが倧切である。たた歌詞を生かす発音きれいな発音に気を付 けお歌うようにするために声に出しお盞手に䌝わるようにおいねいに歌詞を 読むこず母音子音濁音錻濁音などに泚意しお歌うこずができるよう指導 するこずが倧切である。 () 互いの歌声や䌎奏を聎いお声を合わせお歌う技胜  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いに 合った衚珟をするために必芁な互いの歌声や䌎奏を聎いお声を合わせお歌う技 胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  互いの歌声や䌎奏を聎いおずは自分の歌声だけではなく友達の歌声や䌎奏
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35  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 を聎きながら歌うこずを意味しおいる。  䜎孊幎の児童は友達ず䞀緒に歌う掻動に意欲的な傟向が芋られる。䞀方必 芁以䞊に倧きな声で自己䞻匵の匷い歌い方をしおしたい声を合わせお歌うこず に意識が向かない傟向も芋られる。  このような児童の実態を螏たえ歌唱の掻動を通しお正しい音皋やリズムなど に察する感芚を身に付けるようにするずずもに䌎奏の響きをよく聎いお歌う掻 動を通しお調和のずれた歌唱衚珟をするための玠地を逊っおいくこずが重芁で ある。  指導に圓たっおは䜓の動きを䌎った掻動や互いに聎き合う掻動など様々な 掻動を工倫する必芁がある。その䞭で児童が友達の歌声や䌎奏の響きを聎きな がら自分の歌声に気を付けお歌うこずができるようにするずずもに声を合わ せお歌おうずする意欲を育お共に歌う楜しさを味わうようにするこずが倧切で ある。
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36 第章 各孊幎の目 暙及び内容 (2) 噚楜の掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう指導 する。 ア  噚楜衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲想を感 じ取っお衚珟を工倫しどのように挔奏するかに぀いお思いをも぀こず。 む 次の() 及び() に぀いお気付くこず。 () 曲想ず音楜の構造ずの関わり () 楜噚の音色ず挔奏の仕方ずの関わり り  思いに合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身 に付けるこず。 () 範奏を聎いたりリズム譜などを芋たりしお挔奏する技胜 () 音色に気を付けお旋埋楜噚及び打楜噚を挔奏する技胜 () 互いの楜噚の音や䌎奏を聎いお音を合わせお挔奏する技胜  ここでは第孊幎及び第孊幎の噚楜に関する事項を瀺しおおり以䞋の 題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められる。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  䜎孊幎の噚楜の掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおアに瀺す 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に関する 資質・胜力りに瀺す「技胜」に関する資質・胜力を育おおいくこずが指導のね らいずなる。  これらのねらいを実珟するためにはアむ及びりを適切に関連させお扱うず ずもに 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  䜎孊幎では児童が「楜噚を挔奏するこずが奜き」ず思えるようにするこずを 倧事にしながら興味・関心をもっお取り組むこずができる噚楜の掻動を進める
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37  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 こずが重芁ずなる。そのような噚楜の掻動の䞭で打楜噚オルガン鍵盀ハヌ モニカなどの楜噚に慣れ芪しむずずもに䞀人や集団での噚楜衚珟の楜しさを十 分に味わうこずができるようにし挔奏するこずが曎に奜きになるように指導す るこずが倧切である。 ア 噚楜衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲想を感 じ取っお衚珟を工倫しどのように挔奏するかに぀いお思いをも぀こず。  この事項は噚楜分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・ 胜力である曲想を感じ取っお衚珟を工倫しどのように挔奏するかに぀いお思 いをも぀こずができるようにするこずをねらいずしおいる。  噚楜衚珟に぀いおの知識や技胜ずはむ及びりに瀺すものである。  知識や技胜を埗たり生かしたりずしおいるのは曲想を感じ取っお衚珟を工倫 しどのように挔奏するかに぀いお思いをも぀ためにはその過皋で新たな知識 や技胜を習埗するこずずこれたでに習埗した知識や技胜を掻甚するこずの䞡方 が必芁ずなるからである。したがっお知識や技胜を習埗しおから衚珟を工倫す るずいった䞀方向のみの指導にならないように留意する必芁がある。  曲想を感じ取っお衚珟を工倫しずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わい を感じ取りそれを基に衚珟を぀くりだすこずである。たたどのように挔奏す るかに぀いお思いをも぀ずはこのように挔奏したいずいう考えをも぀こずであ る。  䜎孊幎の児童は楜噚を挔奏するこずが奜きで曲を楜しんで聎き暡倣しお 挔奏しようずする傟向が芋られる。たた䜎孊幎の児童にずっお曲想を感じ取 るこずず思いをも぀こずずは䞀䜓的であるこずが倚い。䟋えば 「元気な感じが しお楜しい」ず感じ取った児童は挔奏する際に「跳びはねるような元気な感じ が䌝わるように挔奏したい」ずいう思いをも぀こずが考えられる。  このような児童の実態を螏たえ思いを基に実際に挔奏しお確かめおいく過 皋を倚く取り入れるようにするこずが重芁である。なぜならば児童が思いを もっお実際に挔奏するこずで衚珟が少しず぀豊かになりたた実際に挔奏しおみ るこずで思いが䞀局明確になるからである。  指導に圓たっおは曲想の感じ取りを深めたり必芁な技胜を身に付けたりし ながら感じ取ったこずを基にいろいろな衚珟の仕方を䜓隓するようにしお噚 楜衚珟を工倫する楜しさを味わい思いを膚らたせるようにするこずが倧切であ る。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば跳びはねるような元気な感じに
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38 第章 各孊幎の目 暙及び内容 なったのは䞀぀䞀぀の音を匟たせお挔奏するようにしたからであるこずを教垫 が具䜓的に䌝えるなど児童が思いをもっお噚楜の掻動に取り組むこずによっ お噚楜衚珟が高たったこずを䟡倀付け党䜓で共有しおいくこずも教垫の倧 切な圹割である。このような孊習を行うこずが䞭孊幎以降の「思いや意図」を も぀こずに぀ながっおいくのである。  たた児童が工倫した衚珟を互いに聎き合いながらそれぞれの衚珟のよさを 感じ取る䜓隓を積み重ねるこずも倧切なこずである。 む 次の() 及び() に぀いお気付くこず。 () 曲想ず音楜の構造ずの関わり  この事項は噚楜分野における「知識」に関する資質・胜力である曲想ず音 楜の構造ずの関わりに぀いお気付くこずができるようにするこずをねらいずしお いる。  曲想ずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わいのこずである。この曲想 は音楜の構造によっお生み出されるものであり音楜の構造ずは音楜を圢づ くっおいる芁玠の衚れ方や音楜を特城付けおいる芁玠ず音楜の仕組みずの関わ り合いである。  曲想ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くずは䟋えば 「はずんで楜しい 感じがするのはスキップのようなリズムが䜕床も出おくるから」ずいったこず に気付くこずである。  䜎孊幎の児童は曲の雰囲気を楜しんで挔奏しようずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ 〔共通事項〕ずの関連を図り聎き取ったこ ずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えながら曲想ず音楜の構造ずの関わ りに぀いお児童が自ら気付くように指導を工倫するこずが重芁である。  指導に圓たっおは曲の雰囲気を楜しんだり暡倣しお挔奏したりするなどの 孊習の䞭で児童が感じ取った曲想を基にしながらリズムや旋埋などの特城に 目を向けるようにするこずが倧切ずなる。 () 楜噚の音色ず挔奏の仕方ずの関わり  この事項は噚楜分野における「知識」に関する資質・胜力である楜噚の音 色ず挔奏の仕方ずの関わりに぀いお気付くこずができるようにするこずをねらい ずしおいる。  䜎孊幎で取り䞊げる旋埋楜噚や打楜噚に぀いおは 「第 指導蚈画の䜜成ず
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39  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 内容の取扱い」(5) においお 「む 第孊幎及び第孊幎で取り䞊げる旋埋楜 噚はオルガン鍵盀ハヌモニカなどの䞭から児童や孊校の実態を考慮しお遞択 するこず。 」  「ア 各孊幎で取り䞊げる打楜噚は朚琎鉄琎和楜噚諞倖囜 に䌝わる様々な楜噚を含めお挔奏の効果児童や孊校の実態を考慮しお遞択す るこず。 」ず瀺しおいる。  それぞれの楜噚には固有の音色があるが挔奏の仕方を工倫するこずにより その音色は倉化する。本事項はこのこずに気付くこずを求めおいる。  䜎孊幎の児童は楜噚自䜓やそれを挔奏するこずに興味・関心をもち様々な 楜噚に觊れおいろいろな音を出すこずを奜む傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえそれぞれの楜噚がも぀固有の音色のよさや面 癜さに気付くずずもに挔奏の仕方を工倫するこずによっお楜噚の音色が倉わ るこずに挔奏を通しお気付くようにするこずが重芁である。䟋えば息の䜿い 方を倉えお音色の違いを比べるなどの過皋においお 「鍵盀ハヌモニカは息を 速く吹き蟌んだずきずゆっくり吹き蟌んだずきでは音の感じが違う。ゆっくり 吹き蟌むず優しい感じの音になる」などの気付きを促すこずが考えられる。 り 思いに合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身 に付けるこず。  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いに 合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身に付けるこずが できるようにするこずをねらいずしおいる。  思いに合った衚珟をするために必芁な技胜ずしおいるのは以䞋に瀺す() か ら() たでの技胜をいずれも思いに合った音楜衚珟をするために必芁ずなるも のずしお䜍眮付けおいるからである。  したがっお技胜の指導に圓たっおは児童が衚したい思いをもちそれを実 珟するためにこれらの技胜を習埗するこずの必芁性を実感できるようにするこ ずが倧切である。たた孊習の過皋においおアの事項ずの関連を図りながら どの堎面でどのような技胜を習埗できるようにするのかに぀いお意図的蚈画 的に指導を進めるこずが倧切である。 () 範奏を聎いたりリズム譜などを芋たりしお挔奏する技胜  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いに 合った衚珟をするために必芁な範奏を聎いたりリズム譜などを芋たりしお挔奏
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40 第章 各孊幎の目 暙及び内容 する技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  䜎孊幎の児童は暡奏を楜しむ傟向が芋られる。䞀方リズムが䞍確かだった り䞀定の速床が保おなかったりする傟向も芋られる。  このような児童の実態を螏たえ様々な音楜掻動の基盀ずなる聎奏の技胜を十 分に育おる必芁がある。たた芖奏の基瀎ずなる力を逊うためにリズム譜を芋 ながらリズム唱をしたり䜓や楜噚によるリズム打ちをしたりするなどしおリ ズムに察する感芚を十分に身に付けるようにするこずが重芁である。  指導に圓たっおは範奏をよく聎き音色リズム速床匷匱などに気を付 けながら繰り返し挔奏するようにするこずが倧切である。たた芖奏では教垫 のリズム唱や階名唱を暡唱するこずに十分に慣れるようにした䞊で簡単なリズ ム譜や楜譜を芖奏させるなどしおフレヌズ感リズム感などを十分に育おるこ ずが求められる。  なお範奏は教垫や児童による挔奏をはじめ音源や映像等の芖聎芚教材の 利甚専門家による挔奏などが考えられる。 () 音色に気を付けお旋埋楜噚及び打楜噚を挔奏する技胜  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いに 合った衚珟をするために必芁な音色に気を付けお旋埋楜噚及び打楜噚を挔奏す る技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  旋埋楜噚及び打楜噚に぀いおは児童が芪しみやすく比范的手軜に噚楜衚珟 を楜しむこずができるものから取り組み取り扱う楜噚の皮類を埐々に増やし 楜噚に盎接觊れる喜びを実感できるような孊習を進めおいくこずが必芁である。  䜎孊幎の児童は楜噚自䜓やそれを挔奏するこずに興味・関心をもち様々な 楜噚に觊れおいろいろな音を出すこずを楜しむ傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえそれぞれの楜噚の音色のよさや面癜さを感じ 取りながら楜噚の挔奏の仕方を身に付けるようにするこずが倧切である。  指導に圓たっおは児童や孊校の実態などを十分に考慮しおむ()「楜噚の 音色ず挔奏の仕方ずの関わりに぀いお気付くこず」ずの関連を図りながら簡単 なリズムや芪しみのある旋埋を挔奏する掻動を通しお楜噚の固有の音色を意識 した打ち方や匟き方などを身に付けるようにするこずが重芁である。  その際教垫や友達の挔奏を聎いたり芋たりするこずで楜噚の適切な挔奏の 仕方が身に付くようにするこずが倧切である。
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41  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 () 互いの楜噚の音や䌎奏を聎いお音を合わせお挔奏する技胜  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いに 合った衚珟をするために必芁な互いの楜噚の音や䌎奏を聎いお音を合わせお挔 奏する技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  斉奏や合奏においおは自分の挔奏を党䜓の䞭で調和させお挔奏するこずが求 められる。互いの楜噚の音や䌎奏を聎いおずは自分の音だけではなく友達の音 や䌎奏を聎きながら挔奏するこずを意味しおいる。  䜎孊幎の児童は積極的に斉奏や合奏に取り組もうずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ友達の挔奏する音や䌎奏を聎きながら音を 合わせお挔奏しようずする意欲を育お噚楜衚珟の楜しさを味わうようにするこ ずが重芁である。  指導に圓たっおは音皋やリズムに気を付けお友達の音を聎きながら合わせ お挔奏したり䌎奏を聎きながら挔奏したりしお音を合わせる楜しさを感じ取 るようにするこずが倧切である。䟋えば䞀぀の曲を䌎奏に合わせおフレヌズご ずに亀互に挔奏したり旋埋ずリズム䌎奏をそれぞれ挔奏した埌に合わせたりす るなど自分の音や友達の音及び䌎奏を聎きながら拍を意識しお挔奏するこず ができるよう指導を工倫するこずが考えられる。  たた様々な楜噚を甚いた合奏では自分や友達が担圓しおいる楜噚の圹割を 意識し音を合わせお挔奏する楜しさを味わうようにするこずが求められる。
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42 第章 各孊幎の目 暙及び内容 (3) 音楜づくりの掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。 ア 音楜づくりに぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら次の () 及び() をできるようにするこず。 () 音遊びを通しお音楜づくりの発想を埗るこず。 () どのように音を音楜にしおいくかに぀いお思いをも぀こず。 む 次の() 及び() に぀いおそれらが生み出す面癜さなどず関わらせお 気付くこず。 () 声や身の回りの様々な音の特城 () 音やフレヌズの぀なげ方の特城 り 発想を生かした衚珟や思いに合った衚珟をするために必芁な次の() 及び() の技胜を身に付けるこず。 () 蚭定した条件に基づいお即興的に音を遞んだり぀なげたりしお衚珟 する技胜 () 音楜の仕組みを甚いお簡単な音楜を぀くる技胜  ここでは第孊幎及び第孊幎の音楜づくりに関する事項を瀺しおおり以 䞋の題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められ る。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  䜎孊幎の音楜づくりの掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおア に瀺す「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に 関する資質・胜力りに瀺す「技胜」に関する資質・胜力を育おおいくこずが指 導のねらいずなる。
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43  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  これらのねらいを実珟するためにはアむ及びりを適切に関連させお扱うず ずもに 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  なお音楜づくりの掻動の䞭でアむ及びりの各事項の() は䞻に音遊びの 掻動を通しお育成する資質・胜力を瀺し() は䞻に音を音楜にしおいく掻動を通 しお育成する資質・胜力を瀺しおいる。題材を構成する際は各事項の() 及び () の内容のたずたりや () から() ぞの぀ながりを念頭に眮くこずも必芁ずなる。  䜎孊幎の児童は音遊びの経隓を通しお声や身の回りの様々な音に興味をも ぀ようになり自分が衚したい音やフレヌズを探したりいろいろな衚珟を詊し たりする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ䜎孊幎では音遊びや音を音楜にしおいく掻 動を通しお児童がいろいろな衚珟の仕方を詊しながら音楜を぀くる楜しさを 味わうこずができるように指導するこずが倧切である。 ア 音楜づくりに぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら次の () 及び() をできるようにするこず。  この事項は音楜づくり分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する 資質・胜力である() 音遊びを通しお音楜づくりの発想を埗るこず及び() どのように音を音楜にしおいくかに぀いお思いをも぀こずができるようにするこ ずをねらいずしおいる。  音楜づくりに぀いおの知識や技胜ずはむ及びりに瀺すものである。む及びり の() は䞻に「音遊び」の掻動() は䞻に「音を音楜にしおいく」掻動に぀い おの知識や技胜を瀺しおいる。  知識や技胜を埗たり生かしたりずしおいるのは音楜づくりの発想を埗たり どのように音を音楜にしおいくかに぀いお思いをもったりするためにはその過 皋で新たな知識や技胜を習埗するこずずこれたでに習埗した知識や技胜を掻甚 するこずの䞡方が必芁ずなるからである。したがっお知識や技胜を習埗しおか ら発想を埗たり思いをもったりするずいった䞀方向のみの指導にならないよう に留意する必芁がある。 () 音遊びを通しお音楜づくりの発想を埗るこず。  この事項は音楜づくり分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する 資質・胜力である音遊びを通しお音楜づくりの発想を埗るこずができるよう にするこずをねらいずしおいる。
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44 第章 各孊幎の目 暙及び内容  音遊びずは友達ず関わりながら声や身の回りの様々な音に芪しみその堎 で様々な音を遞んだり぀なげたりしお衚珟するこずである。  音遊びの䟋ずしおはリズムを暡倣したり蚀葉を唱えたりそのリズムを 打ったりする遊び蚀葉の抑揚を短い旋埋にしお歌う遊び身の回りの音や自分 の䜓を䜿っお出せる音などから気に入った音を芋付けお衚珟する遊びなどが考え られる。  音楜づくりの発想を埗るずは声や身の回りの様々な音をその堎で遞んだり ぀なげたりする䞭で生たれる 「これらの音をこうしたら面癜くなる」ずいう考 えをも぀こずである。  指導に圓たっおは音遊びをする䞭で児童が思い付いた考えを実際に音に 出しお確かめおいくようにするこずが倧切である。䟋えば手拍子をするずき に 「手のひらず手のひら手のひらず握りこぶしずいうように手の打ち方を 倉えるず面癜くなる」ずいった考えを実際に音で詊しながら音楜づくりの発想 を広げおいくこずが考えられる。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば手の打ち方を倉えるこずでい ろいろな音が生たれお面癜い雰囲気になったこずを教垫が具䜓的に䌝えるなど 児童の衚珟の面癜さを䟡倀付け党䜓で共有するなどしながら友達の衚珟を自 分の衚珟に生かすように導くこずも教垫の倧切な圹割である。 () どのように音を音楜にしおいくかに぀いお思いをも぀こず。  この事項は音楜づくり分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する 資質・胜力であるどのように音を音楜にしおいくかに぀いお思いをも぀こずが できるようにするこずをねらいずしおいる。  音を音楜にしおいくずは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) むに 瀺す反埩呌びかけずこたえ倉化などの「音楜の仕組み」を甚いながら音 やフレヌズを関連付けお音楜にしおいくこずである。  どのように音を音楜にしおいくかに぀いお思いをも぀ずは詊しながら音楜を ぀くる過皋においおこのような音楜を぀くりたいずいう考えをも぀こずであ る。䟋えば 「友達ず仲良くお話をしおいるような音楜にしたい」ずいったこず である。  指導に圓たっおは音を音楜にしおいく過皋で思いを䌝え合うこずず実際 に音で詊すこずずを繰り返しながら衚珟を工倫し思いを膚らたせるように促 すこずが倧切である。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば同じリズムでお話をしおいるよ
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45  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 うなずころず違うリズムでお話をしおいるようなずころを぀くったので面癜 い音楜になったこずを教垫が具䜓的に䌝えるなど児童が思いをもっお音楜づく りの掻動に取り組むこずによっお衚珟が高たったこずを䟡倀付け党䜓で共有 しながら自分たちの衚珟に生かすように導くこずも教垫の倧切な圹割ずな る。このような孊習を行うこずが䞭孊幎以降の「思いや意図」をも぀こずに぀ ながっおいくのである。  たた児童が぀くった音楜を互いに聎き合いながらそれぞれの衚珟のよさを 感じ取る経隓を積み重ねるこずも倧切である。 む 次の() 及び() に぀いおそれらが生み出す面癜さなどず関わらせお 気付くこず。  この事項は音楜づくり分野における「知識」に関する資質・胜力である () 声や身の回りの様々な音の特城及び() 音やフレヌズの぀なげ方の特城に぀ いおそれらが生み出す面癜さなどず関わらせお気付くこずができるようにする こずをねらいずしおいる。  それらが生み出す面癜さなどず関わらせお気付くこずずしおいるのは音楜づ くりの掻動では 「この音は面癜い」  「この぀なげ方は面癜い」ずいった実感 を䌎った気付きを求めおいるからである。 () 声や身の回りの様々な音の特城  この事項は音楜づくり分野における「知識」に関する資質・胜力である声 や身の回りの様々な音の特城に぀いおそれらが生み出す面癜さなどず関わらせ お気付くこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  声には歌声だけでなく話し声やかけ声ささやき声やため息のように息を 䜿った音擬声語や擬態語なども含たれおいる。たた身の回りの様々な音ず は自然や生掻の䞭で耳にする音身近な楜噚や身の回りの物で出せる音を意味 しおいる。これらの声や身の回りの様々な音には音の高さ長さ音色などの 特城がある。  指導に圓たっおは即興的に音を遞んだり぀なげたりする過皋においお声や 身の回りの様々な音の特城を取り䞊げるようにしどのような面癜さがあるのか に぀いお気付くようにするこずが倧切である。䟋えば 「タンブリンは打った り振ったりこすったりするず音の高さ長さ音色が違っお面癜い」など 様々な音の特城に気付くように促すこずなどが考えられる。
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46 第章 各孊幎の目 暙及び内容 () 音やフレヌズの぀なげ方の特城  この事項は音楜づくり分野における「知識」に関する資質・胜力である音 やフレヌズの぀なげ方の特城に぀いおそれらが生み出す面癜さなどず関わらせ お気付くこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  音やフレヌズずしおいるのは音楜を぀くる際䞀぀䞀぀の音だけではなく 個々の音が組み合わされたフレヌズを぀なげるこずも含めおいるためである。  音やフレヌズの぀なげ方ずは音を組み合わせお぀くったリズムパタヌンや 短い旋埋を反埩させたり呌びかけ合うようにしたりそれらを倉化させたりす るこずである。  このような音やフレヌズの぀なげ方には 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取 扱い」(8) むに瀺す反埩呌びかけずこたえ倉化などの「音楜の仕組み」 の生かし方によっおそれぞれ特城が芋られる。  指導に圓たっおは音を音楜にしおいく過皋においお音楜の仕組みを生かし た特城的な音やフレヌズの぀なげ方を取り䞊げるようにしどのような面癜さが あるのかに぀いおも党䜓で共有しおいくこずが倧切である。䟋えば 「同じリ ズム・パタヌンを繰り返しおいく䞭で音色を倉えおいくず面癜さが生たれる」 など音色の違いによる぀なげ方の特城に気付くように促すこずなどが考えられ る。 り 発想を生かした衚珟や思いに合った衚珟をするために必芁な次の() 及び() の技胜を身に付けるこず。  この事項は音楜づくり分野における「技胜」に関する資質・胜力である発 想を生かした衚珟や思いに合った衚珟をするために必芁な次の() 及び() の 技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  発想を生かした衚珟や思いに合った衚珟をするために必芁な技胜ずしおいる のは以䞋に瀺す() の技胜を発想を生かした衚珟をするために必芁ずなるも のずしお() に瀺す技胜を思いに合った音楜衚珟をするために必芁ずなるも のずしお䜍眮付けおいるからである。  したがっお技胜の指導に圓たっおは児童が衚したい発想や思いをもちそ れを実珟するためにこれらの技胜を習埗するこずの必芁性を実感できるように するこずが倧切である。たた孊習の過皋においおアの事項ずの関連を図りな がらどの堎面でどのような技胜を習埗できるようにするのかに぀いお意図
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47  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 的蚈画的に指導を進めるこずが倧切である。 () 蚭定した条件に基づいお即興的に音を遞んだり぀なげたりしお衚珟す る技胜  この事項は音楜づくり分野における「技胜」に関する資質・胜力である蚭 定した条件に基づいお即興的に音を遞んだり぀なげたりしお衚珟する技胜を身 に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  蚭定した条件ずは声や身の回りの様々な音を即興的に遞んだり぀なげたりす る際の玄束事である。䟋えば 「䜓のいろいろな郚分を手で打っお出せる音を䜿 い 友達ず違う音を遞んで順番にリレヌのように぀なぐ」 ずいったこずである。  このような玄束事は児童が音楜づくりの発想を埗るために必芁䞍可欠なも のである。したがっお指導のねらいに応じお音の面癜さを感じ取れるよう な児童にずっおわかりやすく適切な条件を蚭定するこずが重芁ずなる。  即興的に音を遞んだり぀なげたりしお衚珟する技胜ずはあらかじめ決められ たずおりに衚珟するのではなく蚭定した条件に基づいおその堎で遞んだり぀ なげたりしお衚珟できるこずである。したがっおここで身に付ける具䜓的な技 胜は蚭定した条件によっお異なるずいうこずに留意する必芁がある。  指導に圓たっおは条件を蚭定する際む() に瀺す知識を含めるこずによっ おアむ及びりの関連を図った孊習にするこずが必芁である。  たた即興的に音を遞んだり぀なげたりする掻動においお自分や友達が発す る声や音の特城を泚意深く聎くようにするこずが倧切である。 () 音楜の仕組みを甚いお簡単な音楜を぀くる技胜  この事項は音楜づくり分野における「技胜」に関する資質・胜力である音 楜の仕組みを甚いお簡単な音楜を぀くる技胜を身に付けるこずができるように するこずをねらいずしおいる。  音楜の仕組みずは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) むに瀺す 反埩呌びかけずこたえ倉化などのこずである。  ここで蚀う簡単な音楜ずはそれぞれの児童の実態に応じお無理なく぀くるこ ずができる音楜ずいう意味である。  音楜の仕組みを甚いお簡単な音楜を぀くる技胜ずは音楜の仕組みを䜿っ お音を簡単な音楜にしおいくこずができるこずである。䟋えば 「呌びかけず こたえを䜿い䞀぀の声郚の呌びかけに他の声郚がこたえるように音楜を぀
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48 第章 各孊幎の目 暙及び内容 くっおいく」ずいったこずである。  児童が音を音楜にしおいく際に甚いる音楜の仕組みは教垫から指定する堎合 や児童が遞択する堎合などが考えられる。  指導に圓たっおは音楜の仕組みを甚いる際む() に瀺す知識を含めるこず によっおアむ及びりの関連を図った孊習にするこずが必芁である。
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49  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  鑑 賞 (1) 鑑賞の掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう指導 する。 ア 鑑賞に぀いおの知識を埗たり生かしたりしながら曲や挔奏の楜しさを 芋いだし曲党䜓を味わっお聎くこず。 む 曲想ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くこず。  ここでは第孊幎及び第孊幎の鑑賞に関する事項を瀺しおおり以䞋の 題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められる。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  䜎孊幎の鑑賞の掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおアに瀺す 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に関する 資質・胜力を育おおいくこずが指導のねらいずなる。  これらのねらいを実珟するためにはア及びむを適切に関連させお扱うずずも に 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  䜎孊幎では児童が「音楜を聎くこずが奜き」ず思えるようにするこずを倧事 にしながら興味・関心をもっお取り組むこずができる鑑賞の掻動を進めるこず が重芁ずなる。そのような鑑賞の掻動の䞭で旋埋を口ずさんだり音楜に合わ せお䜓を動かしたりするなどの掻動を効果的に取り入れお曲や挔奏の楜しさを 芋いだしながら音楜を党䜓にわたっお味わっお聎く楜しさを感じ取れるように 指導するこずが倧切である。
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50 第章 各孊幎の目 暙及び内容 ア 鑑賞に぀いおの知識を埗たり生かしたりしながら曲や挔奏の楜しさを 芋いだし曲党䜓を味わっお聎くこず。  この事項は鑑賞領域における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・ 胜力である曲や挔奏の楜しさを芋いだし曲党䜓を味わっお聎くこずができる ようにするこずをねらいずしおいる。  鑑賞に぀いおの知識ずはむに瀺すものである。  知識を埗たり生かしたりずしおいるのは曲や挔奏の楜しさを芋いだし曲党 䜓を味わっお聎くためにはその過皋で新たな知識を習埗するこずずこれたで に習埗した知識を掻甚するこずの䞡方が必芁ずなるからである。したがっお知 識を習埗しおから楜しさを芋いだすずいった䞀方向のみの指導にならないよう にする必芁がある。  曲や挔奏の楜しさを芋いだすずは音楜的な理由に觊れながら曲の楜しさ や異なった挔奏圢態や挔奏者などによる挔奏の楜しさに぀いお考えをも぀こず である。たた曲党䜓を味わっお聎くずは曲や挔奏の楜しさに぀いお考えをも ち曲党䜓を聎き深めるこずである。  このような孊習を実珟するためにはむの事項ずの関連を図るこずが重芁ずな る。曲や挔奏の楜しさを芋いだし曲党䜓を味わっお聎くためには曲の雰囲気 や衚情を感じ取っお聎いたり音楜がどのように圢づくられおいるのかを捉えお 聎いたりするこずが必芁ずなるからである。  指導に圓たっおは児童が孊習の初期に抱いた䟋えば 「この曲は楜しい」 などの曲の印象を起点ずしおアの事項ずむの事項ずの関連を図った孊習を通し お聎き深めおいくようにするこずが倧切である。その際児童の意識が曲や挔 奏の郚分的な楜しさを芋いだすこずに留たるこずなく音楜の流れを感じながら 聎くこずができるように留意する。  このような孊習を通しお䟋えば 「この曲の楜しいずころはトランペット ずバむオリンがリレヌのように䜕回も出おくるずころ」など曲党䜓を芋通しな がら曲や挔奏の楜しさに぀いお考えをもち曲党䜓を味わっお聎くこずができ るようになるのである。 む 曲想ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くこず。  この事項は鑑賞領域における「知識」に関する資質・胜力である曲想ず音 楜の構造ずの関わりに぀いお気付くこずができるようにするこずをねらいずしお
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51  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 いる。  曲想ずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わいのこずである。この曲想 は音楜の構造によっお生み出されるものであり音楜の構造ずは音楜を圢づ くっおいる芁玠の衚れ方や音楜を特城付けおいる芁玠ず音楜の仕組みずの関わ り合いである。  曲想ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くずは䟋えば 「楜しく感じるの はカッコカッコず同じリズムを繰り返しお打っおいるのに時々リズムが倉 わったり途䞭からチリリリリヌンずいう音が入ったりするから」ずいったこず に気付くこずである。  このように児童が曲の雰囲気や衚情味わいず音楜の構造ずの関わりを捉 えるこずが本事項で求めおいる気付きである。  䜎孊幎の児童は音や音楜に察する興味・関心が高たり楜噚の音色や人の声 の特城などに泚目したり音楜に合わせお䜓を動かしたりしながら䜓党䜓で音楜を 受け止めお聎こうずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ 〔共通事項〕ずの関連を図り聎き取ったこ ずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えながら曲想ず音楜の構造ずの関わ りに぀いお児童が自ら気付くように指導を工倫するこずが重芁である。  指導に圓たっおは曲の雰囲気を楜しんで聎く孊習の䞭で児童が感じ取った 曲想を基にしながら曲想を生み出しおいる音楜の構造に目を向けるようにする こずが倧切である。  その際楜噚の挔奏のたねをするこずでリズムなどが倉化する郚分を確かめた り音楜に合わせお䜓を動かしたり感じ取ったこずや気付いたこずを䌝え合っ たり特城的な郚分を取り出しお聎いたりするなど効果的な手立おを工倫する こずが倧切である。
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52 第章 各孊幎の目 暙及び内容 〔共通事項〕 (1) 「衚珟」及び「鑑賞」の指導を通しお次の事項を身に付けるこ ずができるよう指導する。   〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお共通に必芁ずなる資質・胜力を 瀺したものである。 「衚珟」及び「鑑賞」の指導の過皋においお各事項ず 䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこずが必芁である。 ア 音楜を圢づくっおいる芁玠を聎き取りそれらの働きが生み出すよさや 面癜さ矎しさを感じ取りながら聎き取ったこずず感じ取ったこずずの 関わりに぀いお考えるこず。  この事項は音楜科における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜 力である音楜を圢づくっおいる芁玠を聎き取りそれらの働きが生み出すよさ や面癜さ矎しさを感じ取りながら聎き取ったこずず感じ取ったこずずの関わ りに぀いお考えるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  音楜を圢づくっおいる芁玠ずは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」 (8) に瀺す「ア 音楜を特城付けおいる芁玠」及び「む 音楜の仕組み」であ る。児童の発達の段階や指導のねらいに応じお適切に遞択したり関連付けたり しお指導するこずが求められる。  聎き取ったこずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えるずは感じ取った こずの理由を音楜を圢づくっおいる芁玠の働きに求めたり音楜を圢づくっお いる芁玠の働きがどのようなよさや面癜さ矎しさを生み出しおいるかに぀いお 考えたりするこずである。  䟋えば 「匷匱」であれば音が匷くなったのかそれずも匱くなったのかを 聎き分けたり 「これは匷い音」  「これは匱い音」ず意識したりするなど匷匱 の特城を客芳的に聎き取るだけでなく 「だんだん近づいおきた埌遠ざかっお いく感じがしたのはだんだん音が匷くなった埌にだんだん匱くなったから」 ず捉えるなど匷匱の倉化ずその働きが生み出すよさや面癜さ矎しさずの関係 を考えるこずである。  指導に圓たっおは児童が音や音楜ず出䌚い曲想ず音楜の構造ずの関わりに ぀いお気付いたり思いをもっお衚珟したり曲や挔奏の楜しさを芋いだし曲 党䜓を味わっお聎いたりするなどの孊習においお聎き取ったこずず感じ取った こずずの関わりに぀いお考えるこずを適切に䜍眮付けるこずが倧切である。
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53  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 む 音楜を圢づくっおいる芁玠及びそれらに関わる身近な音笊䌑笊蚘号 や甚語に぀いお音楜における働きず関わらせお理解するこず。  この事項は音楜科における「知識」に関する資質・胜力である音楜を圢づ くっおいる芁玠及びそれらに関わる身近な音笊䌑笊蚘号や甚語に぀いお音 楜における働きず関わらせお理解できるようにするこずをねらいずしおいる。  音楜を圢づくっおいる芁玠及びそれらに関わる身近な音笊䌑笊蚘号や甚語 は 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) ア及びむ䞊びに(9) に瀺し たものである。  身近な音笊䌑笊蚘号や甚語ずは䜎孊幎の児童が音楜の授業などで接する 音笊䌑笊蚘号や甚語を指しおいる。  指導に圓たっおは単にその名称や意味を知るだけでなく衚珟及び鑑賞の 様々な孊習掻動の䞭で音楜における働きず関わらせおその意味や効果を理解 させるこずが必芁である。  たた児童の発達の段階や孊習状況に配慮しながら芋通しをもっお意図 的蚈画的に取り䞊げるようにするこずが倧切である。
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54 第章 各孊幎の目 暙及び内容  内容の取扱い (1) 歌唱教材は次に瀺すものを取り扱う。  この項目は歌唱教材を遞択する堎合の芳点及び共通教材に぀いお瀺したもの である。 ア 䞻ずなる歌唱教材に぀いおは各孊幎ずもむの共通教材を含めお斉唱 及び茪唱で歌う曲 む 共通教材 〔第孊幎〕 「うみ」         文郚省唱歌 林 はやし 柳 りゅう æ³¢ は 䜜詞 井 いの 侊 うえ æ­Š たけ 士 し 䜜曲 「かた぀むり」      文郚省唱歌 「日のたる」       文郚省唱歌 高 たか 野 の 蟰 た぀ 之 ゆき 䜜詞 岡 おか 野 の 貞 おい 侀 いち 䜜曲 「ひらいたひらいた」   わらべうた 〔第孊幎〕 「かくれんが」      文郚省唱歌 林 はやし 柳 りゅう æ³¢ は 䜜詞 䞋 しも 総 ふさ 皖 かん 侀 いち 䜜曲 「春がきた」       文郚省唱歌 高 たか 野 の 蟰 た぀ 之 ゆき 䜜詞 岡 おか 野 の 貞 おい 侀 いち 䜜曲 「虫のこえ」       文郚省唱歌 「倕やけこやけ」    䞭 なか 村 むら 雹 う 箅 こう 䜜詞 草 くさ 川 かわ ä¿¡ しん 䜜曲  䜎孊幎で取り䞊げる䞻な歌唱教材はむの共通教材を含めお斉唱及び茪唱で 歌う曲が察象ずなる。共通教材に぀いおは曲党おを扱うこずずしおいる。  歌唱教材の遞択に圓たっおは曲の内容や音域が䜎孊幎の児童に適したもの であり児童の実態に応じ無理なく楜しく衚珟できるものであるこずが倧切で ある。その際児童が芪しみやすい内容の歌詞やリズム旋埋をも぀教材を遞ぶ など児童の興味・関心に十分配慮するずずもに友達ず䞀緒に歌う喜びを味わ うこずができる斉唱や茪唱の曲を取り䞊げるようにするこずが倧切である。 (2) 䞻ずなる噚楜教材に぀いおは既習の歌唱教材を含め䞻旋埋に簡 単なリズム䌎奏や䜎声郚などを加えた曲を取り扱う。  この項目は噚楜教材を遞択する堎合の芳点に぀いお瀺したものである。  䜎孊幎で取り䞊げる䞻な噚楜教材は歌唱で孊習した教材や芪しみのある噚楜 曲の旋埋に打楜噚などによる簡単なリズム䌎奏や平易な䜎声郚を加えた曲など が察象ずなる。  噚楜教材の遞択に圓たっおは䞻旋埋に加えるリズム䌎奏が児童の実態に応じ
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55  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 た平易なものであり曲の雰囲気を感じ取りやすいものを䞻に取り䞊げるように するこずが倧切である。たた合奏党䜓の響きを支えるための䜎声郚は䞻音及 び属音を䞭心ずし曲の特城や児童の実態に応じお他の音を加えた曲を取り䞊げ るようにするこずが求められる。 (3) 鑑賞教材は次に瀺すものを取り扱う。  この項目は鑑賞の孊習で取り䞊げる教材を遞択する堎合の芳点に぀いお瀺し たものである。 ア 我が囜及び諞倖囜のわらべうたや遊びうた行進曲や螊りの音楜など䜓 を動かすこずの快さを感じ取りやすい音楜日垞の生掻に関連しお情景を 思い浮かべやすい音楜などいろいろな皮類の曲 む 音楜を圢づくっおいる芁玠の働きを感じ取りやすく芪しみやすい曲 り 楜噚の音色や人の声の特城を捉えやすく芪しみやすいいろいろな挔奏 圢態による曲  アの事項は児童がいろいろな皮類の音楜に芪しむようにし児童の発達の段 階に応じお適切な教材を遞択するための芳点である。具䜓的には我が囜や諞倖 囜の音楜を身近に感じるこずができるわらべうたや遊びうた行進曲や螊りの音 楜などリズム拍フレヌズなどを聎き取りやすく自然に䜓を動かしたくなる音 楜身の回りの物や事象に関連し情景を思い浮かべやすい音楜などを教材ずし お遞択するこずが倧切である。  むの事項は音楜を圢づくっおいる芁玠の働きが生み出すよさや面癜さを感じ 取り音楜に芪しむこずができる教材を遞択するための芳点である。具䜓的に は芪しみやすいリズムや旋埋が衚れおいる曲リズムや旋埋が反埩する面癜さ を感じ取りやすい曲速床や匷匱の違いがはっきりずした曲など音楜を特城付 けおいる芁玠ず音楜の仕組みずの関わり合いを聎き取りやすく感芚的にも芪し みやすい曲を教材ずしお遞択するこずが倧切である。  りの事項は児童にずっお芪しみやすいいろいろな挔奏圢態の音楜に接し 楜噚の音色や人の声の特城及び挔奏の楜しさを感じ取るこずができる教材を遞択 するための芳点である。具䜓的には䞀぀䞀぀の楜噚の音色あるいは人の声の特 城を聎き取りやすく楜噚の挔奏の仕方や歌い方に興味・関心をも぀こずのでき る曲などを教材ずしお遞択するこずが倧切である。  鑑賞教材の遞択に圓たっおは児童が音楜を身近に感じるこずができる芪しみ やすい曲を遞択し音楜ぞの興味・関心を深めるようにする必芁がある。アむ
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56 第章 各孊幎の目 暙及び内容 及びりの芳点が盞互に関わり合っおいるこずに十分配慮し指導のねらいに即し たむの芳点を含みアやりの芳点ずの関わりをもたせやすい曲を遞択するこずが 求められる。たた芖聎芚教材を掻甚しお挔奏しおいる堎面を芋たり音楜に 合わせお挔奏のたねをしたりするなど挔奏のよさや楜しさに気付くように配慮 するこずが必芁である。
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57  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 第節 第孊幎及び第孊幎の目暙ず内容  目 暙 (1) 曲想ず音楜の構造などずの関わりに぀いお気付くずずもに衚したい音 楜衚珟をするために必芁な歌唱噚楜音楜づくりの技胜を身に付けるよ うにする。 (2) 音楜衚珟を考えお衚珟に察する思いや意図をも぀こずや曲や挔奏のよ さなどを芋いだしながら音楜を味わっお聎くこずができるようにする。 (3) 進んで音楜に関わり協働しお音楜掻動をする楜しさを感じながら 様々な音楜に芪しむずずもに音楜経隓を生かしお生掻を明るく最いのあ るものにしようずする態床を逊う。  埓前は 「(1) 音楜掻動に察する興味・関心意欲を高め音楜を生掻に生かそ うずする態床習慣を育おるこず」  「(2) 基瀎的な衚珟の胜力を育おるこず」  「(3) 基瀎的な鑑賞の胜力を育おるこず」ずいう芖点から目暙を構成しおいた。  今回の改蚂では(1)「知識及び技胜」の習埗に関する目暙(2)「思考力刀 断力衚珟力等」の育成に関する目暙(3)「孊びに向かう力人間性等」の涵 かん 逊に関する目暙を䞭孊幎の発達の段階を考慮しお瀺しおいる。  このような瀺し方は情意面ず衚珟及び鑑賞の領域で敎理した埓前の瀺し方 ずは異なり資質・胜力の䞉぀の柱で敎理し再構成したものである。  このこずは音楜科で育成を目指す資質・胜力の構造が埓前の「意欲態 床習慣」  「基瀎的な衚珟の胜力」  「基瀎的な鑑賞の胜力」から 「知識及び技 胜」  「思考力刀断力衚珟力等」  「孊びに向かう力人間性等」ずいう敎理に 倉わったこずを意味しおいる。  なお今回の改蚂では教科の目暙及び孊幎の目暙を育成を目指す資質・胜 力の䞉぀の柱で敎理し同じ構造で瀺しおいる。このため目暙に関する趣旚 孊幎の盞違などに぀いおは第章第節「1 教科の目暙」及び「 孊幎の 目暙」においお解説しおいる。  これらの目暙を実珟するためには次の「 内容」に瀺しおいる資質・胜力 を適切に関連付けながら育成するこずが重芁である。
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58 第章 各孊幎の目 暙及び内容  内 容  衚 珟 (1) 歌唱の掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう指導 する。 ア 歌唱衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲の特城 を捉えた衚珟を工倫しどのように歌うかに぀いお思いや意図をも぀こ ず。 む 曲想ず音楜の構造や歌詞の内容ずの関わりに぀いお気付くこず。 り 思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技 胜を身に付けるこず。 () 範唱を聎いたりハ長調の楜譜を芋たりしお歌う技胜 () 呌吞及び発音の仕方に気を付けお自然で無理のない歌い方で歌う技 胜 () 互いの歌声や副次的な旋埋䌎奏を聎いお声を合わせお歌う技胜  ここでは第孊幎及び第孊幎の歌唱に関する事項を瀺しおおり以䞋の 題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められる。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  䞭孊幎の歌唱の掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおアに瀺す 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に関する 資質・胜力りに瀺す「技胜」に関する資質・胜力を育おおいくこずが指導のね らいずなる。
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59  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  これらのねらいを実珟するためにはアむ及びりを適切に関連させお扱うず ずもに 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  䞭孊幎では児童が「歌うこずが奜き」ず思えるようにするこずを倧事にしな がら意欲をもっお䞻䜓的に取り組むこずができる歌唱の掻動を進めるこずが重 芁ずなる。そのような歌唱の掻動の䞭で歌う喜びを味わい歌うこずを通しお 音楜のよさに觊れるずずもに曲の特城を捉えた衚珟を工倫したり思いや意図 に合った衚珟で歌ったりする楜しさを味わうこずができるように指導するこずが 倧切である。 ア 歌唱衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲の特城 を捉えた衚珟を工倫しどのように歌うかに぀いお思いや意図をも぀こ ず。  この事項は歌唱分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・ 胜力である曲の特城を捉えた衚珟を工倫しどのように歌うかに぀いお思いや 意図をも぀こずができるようにするこずをねらいずしおいる。  歌唱衚珟に぀いおの知識や技胜ずはむ及びりに瀺すものである。  知識や技胜を埗たり生かしたりずしおいるのは曲の特城を捉えた衚珟を工倫 しどのように歌うかに぀いお思いや意図をも぀ためにはその過皋で新たな知 識や技胜を習埗するこずずこれたでに習埗した知識や技胜を掻甚するこずの䞡 方が必芁ずなるからである。したがっお知識や技胜を習埗しおから衚珟を工倫 するずいった䞀方向のみの指導にならないように留意する必芁がある。  曲の特城を捉えた衚珟を工倫しずは歌唱衚珟を工倫する手掛かりを曲の特城 に求めお衚珟を぀くりだすこずである。たたどのように歌うかに぀いお思いや 意図をも぀ずは曲の特城を捉えた衚珟を工倫する過皋においおこのように歌 いたいずいう考えをも぀こずである。䟋えば 「矜の鳥が呌びかけ合いながら 遠ざかっおいく感じが䌝わるように匷くやや匱くやや匷く匱く歌おう」 ずいったこずである。  䞭孊幎の児童は曲の特城を意識しお聎こうずしたり感じ取ったこずや想像 したこずを䌝え合いそれを生かしお歌おうずしたりする意欲をも぀ようになっ おくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ思いや意図を蚀葉や音楜で䌝え合うこずず 実際に歌っおみるこずずを繰り返しながら曲の特城を捉えた衚珟を工倫するよ うに促すこずが重芁である。  指導に圓たっおは曲の特城に぀いおの気付きを深めたり必芁な技胜を身に
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60 第章 各孊幎の目 暙及び内容 付けたりしながらスタッカヌトやスラヌなどの衚珟方法や匷匱や速床などの 違いによる衚珟方法などを様々に詊すなどしお歌唱衚珟を工倫する楜しさを味 わい思いや意図を膚らたせるようにするこずが倧切である。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば呌びかけ合いながら遠ざかっお いく様子を匷匱の衚珟を工倫しお芋事に衚しおいるこずを教垫が具䜓的に䌝え るなど児童が思いや意図をもっお歌唱の掻動に取り組むこずによっお歌唱衚 珟が高たったこずを䟡倀付け党䜓で共有しおいくこずも教垫の倧切な圹割で ある。  たた児童が工倫した衚珟を互いに聎き合いながらそれぞれの衚珟のよさを 認め合う䜓隓を積み重ねるこずも倧切である。 む 曲想ず音楜の構造や歌詞の内容ずの関わりに぀いお気付くこず。  この事項は歌唱分野における「知識」に関する資質・胜力である曲想ず音 楜の構造や歌詞の内容ずの関わりに぀いお気付くこずができるようにするこずを ねらいずしおいる。  曲想ずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わいのこずである。この曲想 は音楜の構造によっお生み出されるものであり音楜の構造ずは音楜を圢づ くっおいる芁玠の衚れ方や音楜を特城付けおいる芁玠ず音楜の仕組みずの関わ り合いである。歌唱曲では歌詞の内容も曲想を生み出す重芁な芁玠ずなる。  曲想ず音楜の構造や歌詞の内容ずの関わりに぀いお気付くずは䟋えば 「の びやかで明るい感じになっおいるのは同じリズムが繰り返されたりずなり 合った音が続いおいる旋埋の䞭で時々䞊䞋に音が跳んでいお動きがあったりす るから。たた歌詞に玅葉で色づいた朚や山の様子が描かれおいるから」ずいっ たこずに気付くこずである。  䞭孊幎の児童は曲の雰囲気や衚情をリズムや旋埋などの特城ず関わらせた り歌詞の内容ず関わらせたりしお捉えようずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ 〔共通事項〕ずの関連を図り聎き取ったこ ずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えながら曲想ず音楜の構造や曲想 ず歌詞の内容ずの関わりに぀いお児童が自ら気付くように指導を工倫するこず が重芁である。  指導に圓たっおは児童が感じ取った曲想を基にしながらリズムや旋埋など の特城や歌詞の内容に目を向けるようにするこずが倧切である。  その際楜譜を芋おリズムや旋埋声郚の重なり方曲党䜓の構成などの特 城を確認したり歌詞を音読しお歌詞の内容を把握させたりするなど効果的な
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61  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 手立おを工倫するこずが倧切である。  たた本事項の孊習は䜜詞者や䜜曲者の思いや意図をくみ取るこずにも぀な がるものである。 り 思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技 胜を身に付けるこず。  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身に付けるこ ずができるようにするこずをねらいずしおいる。  思いや意図に合った衚珟をするために必芁な技胜ずしおいるのは以䞋に瀺す () から() たでの技胜をいずれも思いや意図に合った音楜衚珟をするために 必芁ずなるものずしお䜍眮付けおいるからである。  したがっお技胜の指導に圓たっおは児童が衚したい思いや意図をもちそ れを実珟するためにこれらの技胜を習埗するこずの必芁性を実感できるように するこずが倧切である。たた孊習の過皋においおアの事項ずの関連を図りな がらどの堎面でどのような技胜を習埗できるようにするのかに぀いお意図 的蚈画的に指導を進めるこずが倧切である。 () 範唱を聎いたりハ長調の楜譜を芋たりしお歌う技胜  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な範唱を聎いたりハ長調の楜譜を芋たりしお 歌う技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  䞭孊幎の児童は範唱を聎いお歌声を工倫しようずしたり楜譜に興味をもっ お歌おうずしたりする意欲をも぀ようになっおくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ䜎孊幎での孊習経隓を生かし音楜を圢づ くっおいる芁玠を聎き取りながら聎唱する技胜を䌞ばすずずもにハ長調の楜譜 を芋お歌う技胜を育おるこずが重芁である。  指導に圓たっおはリズムや音皋などに泚意するずずもに旋埋の衚珟を豊か にするこずを目指しお聎唱できるようにするこずが倧切である。たたこの段階 の芖唱においおはハ長調の楜譜を芋お階名唱をしたり手や䜓で音の高䜎を衚 しながら歌ったりするこずなどを通しお芖唱に慣れ芪しみ䜎孊幎で身に付け た音皋感芚をより確かなものにしおいくこずが倧切である。そのためには楜譜 ず音ずの関連を意識した指導を展開し音楜を圢づくっおいる芁玠及び音笊䌑
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62 第章 各孊幎の目 暙及び内容 笊蚘号甚語の指導も䜵せお行い音楜の流れを感じながら読譜できるように するこずが求められる。  なお範唱は教垫や児童による挔奏をはじめ音源や映像等の芖聎芚教材の 利甚専門家による挔奏などが考えられる。 () 呌吞及び発音の仕方に気を付けお自然で無理のない歌い方で歌う技胜  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な呌吞及び発音の仕方に気を付けお自然で無 理のない歌い方で歌う技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいず しおいる。  䞭孊幎の児童は歌詞の内容にふさわしい衚珟ぞの意欲が高たるずずもに高 孊幎の響きのある歌い方ぞのあこがれも匷くなり発声や発音に気を付けお歌う こずができるようになっおくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ母音子音濁音錻濁音などの日本語のよ さを生かした発音や語感に気を付け呌吞を意識した歌い方を身に付けるように するこずが重芁である。  自然で無理のない歌い方で歌うずは児童䞀人䞀人の声の特城を生かし぀぀ も力んで声垯を締め付けるこずなく音楜的には曲想に合った自然な歌い方で 歌うこずである。  指導に圓たっおは児童が歌い方を詊す過皋で自分の声の特城に気付くこずを 倧切にしながら自然で無理のない歌い方で歌うこずができるようにするこずが 求められる。䟋えば曲想にふさわしい歌声になるよう呌吞や声の響きに留意し た歌い方を詊したり民謡を歌う際には範唱の歌い方に近づけるように歌い方 を詊したりするなど声の䜿い方を意識しながら歌うように働きかけるこずが考 えられる。 () 互いの歌声や副次的な旋埋䌎奏を聎いお声を合わせお歌う技胜  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な互いの歌声や副次的な旋埋䌎奏を聎いお 声を合わせお歌う技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしお いる。  斉唱や合唱などにおいおは自分の歌声を党䜓の䞭で調和させお歌うこずが求 められる。互いの歌声や副次的な旋埋䌎奏を聎いおずは自分の歌声だけでな
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63  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 く友達の歌声や䌎奏を聎きながら歌うこずを意味しおいる。ここで蚀う副次的 な旋埋ずは䞻旋埋に加えお挔奏される別の旋埋であり音の高さやリズムが違 う旋埋のこずを指しおいる。  䞭孊幎の児童は友達ず歌声を合わせお歌う掻動に意欲をもっお取り組むよう になっおくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえお互いの歌声を聎き合い自分の歌声ず友達 の歌声を調和させるずずもに䌎奏の響きや副次的な旋埋の響きを聎きながら 適切な歌声で歌うこずができるよう指導を工倫するこずが重芁である。  指導に圓たっおは䜎孊幎で孊習しおきた斉唱及び茪唱の曲に加え曲の䞀郚 分が二郚合唱になっおいる合唱曲曲党䜓が簡単な二郚合唱になっおいる合唱曲 などを適切に甚いるこずが倧切である。その䞊で互いの歌声が䞀぀になった り重なり合っおきれいに響き合ったりするこずに気付くような指導を工倫し 楜しく無理なく声を合わせお歌うこずができるように配慮するこずが倧切であ る。
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64 第章 各孊幎の目 暙及び内容 (2) 噚楜の掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう指導 する。 ア 噚楜衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲の特城 を捉えた衚珟を工倫しどのように挔奏するかに぀いお思いや意図をも぀ こず。 む 次の() 及び() に぀いお気付くこず。 () 曲想ず音楜の構造ずの関わり () 楜噚の音色や響きず挔奏の仕方ずの関わり り 思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技 胜を身に付けるこず。 () 範奏を聎いたりハ長調の楜譜を芋たりしお挔奏する技胜 () 音色や響きに気を付けお旋埋楜噚及び打楜噚を挔奏する技胜 () 互いの楜噚の音や副次的な旋埋䌎奏を聎いお音を合わせお挔奏す る技胜  ここでは第孊幎及び第孊幎の噚楜に関する事項を瀺しおおり以䞋の 題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められる。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  䞭孊幎の噚楜の掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおアに瀺す 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に関する 資質・胜力りに瀺す「技胜」に関する資質・胜力を育おおいくこずが指導のね らいずなる。  これらのねらいを実珟するためにはアむ及びりを適切に関連させお扱うず ずもに 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。
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65  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  䞭孊幎では児童が「いろいろな楜噚を挔奏するこずに挑戊したい」ず思える ようにするこずを倧事にしながら意欲をもっお䞻䜓的に取り組むこずができる 噚楜の掻動を進めるこずが重芁ずなる。そのような噚楜の掻動の䞭で䜎孊幎で 感じ取った噚楜衚珟の楜しさを基盀にしながら既習の楜噚を含めおリコヌダヌ や鍵盀楜噚和楜噚などの挔奏に取り組み曲の特城を捉えた衚珟を工倫した り思いや意図に合った衚珟で挔奏したりする楜しさを味わうこずができるよう に指導するこずが倧切である。 ア 噚楜衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲の特城 を捉えた衚珟を工倫しどのように挔奏するかに぀いお思いや意図をも぀ こず。  この事項は噚楜分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・ 胜力である曲の特城を捉えた衚珟を工倫しどのように挔奏するかに぀いお思 いや意図をも぀こずができるようにするこずをねらいずしおいる。  噚楜衚珟に぀いおの知識や技胜ずはむ及びりに瀺すものである。  知識や技胜を埗たり生かしたりずしおいるのは曲の特城を捉えた衚珟を工倫 しどのように挔奏するかに぀いお思いや意図をも぀ためにはその過皋で新た な知識や技胜を習埗するこずずこれたでに習埗した知識や技胜を掻甚するこず の䞡方が必芁ずなるからである。したがっお知識や技胜を習埗しおから衚珟を 工倫するずいった䞀方向のみの指導にならないように留意する必芁がある。  曲の特城を捉えた衚珟を工倫しずは噚楜衚珟を工倫する手掛かりを曲の特城 に求めお衚珟を぀くりだすこずである。たたどのように挔奏するかに぀いお思 いや意図をも぀ずは曲の特城を捉えた衚珟を工倫する過皋においおこのよう に挔奏したいずいう考えをも぀こずである。䟋えば 「前半の匟んだ感じず埌半 のゆったりした感じの違いを衚したいから前半はスタッカヌトで音を匟たせお 挔奏し埌半は䞀぀䞀぀の音を滑らかに぀なげお挔奏しよう」ずいったこずであ る。  䞭孊幎の児童は曲の特城を意識しお聎こうずしたり感じ取ったこずや想像 したこずを䌝え合いそれを生かしお挔奏を工倫しようずしたりする意欲をも぀ ようになっおくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ思いや意図を蚀葉や音楜で䌝え合うこずず 実際に挔奏しおみるこずずを繰り返しながら曲の特城を捉えた衚珟を工倫する ように促すこずが重芁である。  指導に圓たっおは曲の特城に぀いおの気付きを深めたり必芁な技胜を身に
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66 第章 各孊幎の目 暙及び内容 付けたりしながらスタッカヌトやスラヌなどの衚珟方法や匷匱や速床などの 違いによる衚珟方法などを様々に詊すなどしお噚楜衚珟を工倫する楜しさを味 わい思いや意図を膚らたせるようにするこずが倧切である。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えばスタッカヌトを意識しお挔奏す るこずで軜やかな感じになったこずを教垫が具䜓的に䌝えるなど児童が思い や意図をもっお噚楜の掻動に取り組むこずによっお噚楜衚珟が高たったこずを 教垫が䟡倀付け党䜓で共有しおいくこずも教垫の倧切な圹割である。  たた児童が工倫した衚珟を互いに聎き合いながらそれぞれの衚珟のよさを 認め合う䜓隓を積み重ねるこずも倧切なこずである。 む 次の() 及び() に぀いお気付くこず。 () 曲想ず音楜の構造ずの関わり  この事項は噚楜分野における「知識」に関する資質・胜力である曲想ず音 楜の構造ずの関わりに぀いお気付くこずができるようにするこずをねらいずしお いる。  曲想ずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わいのこずである。この曲想 は音楜の構造によっお生み出されるものであり音楜の構造ずは音楜を圢づ くっおいる芁玠の衚れ方や音楜を特城付けおいる芁玠ず音楜の仕組みずの関わ り合いである。  曲想ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くずは䟋えば 「ゆったりした感 じから匟んだ感じに倉わったのは途䞭から タッカのリズムが倚くなっ たから」ずいったこずに気付くこずである。  䞭孊幎の児童は曲の雰囲気や衚情をリズム旋埋などの特城ず関わらせお捉 えようずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ 〔共通事項〕ずの関連を図り聎き取ったこ ずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えながら曲想ず音楜の構造ずの関わ りに぀いお児童が自ら気付くように指導を工倫するこずが重芁である。  指導に圓たっおは児童が感じ取った曲想を基にしながらリズムや旋埋各 声郚の楜噚の重なり方曲党䜓の構成などの特城に目を向けるようにするこずが 倧切である。  その際楜譜を芋おリズムや旋埋各声郚の圹割曲党䜓の構成などの特城 を確認したり䟋えば の郚分を に倉えお挔奏しお 比范し特城的なリズムや旋埋のよさや面癜さを実感できるようにしたりするな ど効果的な手立おを工倫するこずが倧切である。
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67  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  たた本事項の孊習は䜜曲者や線曲者の思いや意図をくみ取るこずにも぀な がるものである。 () 楜噚の音色や響きず挔奏の仕方ずの関わり  この事項は噚楜分野における「知識」に関する資質・胜力である楜噚の音 色や響きず挔奏の仕方ずの関わりに぀いお気付くこずができるようにするこずを ねらいずしおいる。  䞭孊幎で取り䞊げる旋埋楜噚や打楜噚に぀いおは 「第 指導蚈画の䜜成ず 内容の取扱い」(5) においお 「り 第孊幎及び第孊幎で取り䞊げる旋埋楜 噚は既習の楜噚を含めおリコヌダヌや鍵盀楜噚和楜噚などの䞭から児童や 孊校の実態を考慮しお遞択するこず。 」  「ア 各孊幎で取り䞊げる打楜噚は朚 琎鉄琎和楜噚諞倖囜に䌝わる様々な楜噚を含めお挔奏の効果児童や孊 校の実態を考慮しお遞択するこず。 」ず瀺しおいる。  それぞれの楜噚には固有の音色があるが挔奏の仕方や楜噚の組合せなどを工 倫するこずによりその音色や響きは倉化する。本事項はこのこずに気付くこ ずを求めおいる。  䞭孊幎の児童は楜噚の音色や挔奏の仕方に぀いお興味・関心をも぀傟向が芋 られる。  このような児童の実態を螏たえそれぞれの楜噚がも぀固有の音色や響きのよ さや面癜さに気付くずずもに挔奏の仕方を工倫するこずによっお楜噚の音色 や響きが倉わるこずに挔奏を通しお気付くようにするこずが重芁である。䟋え ば様々な挔奏の仕方を実際に詊すなどの過皋においお 「長胎倪錓はばちを 䞊げずに軜く打ったずきずばちを高くはね䞊げるようにしお打ったずきずで は音色や響きが違う」などの気付きを促すこずが考えられる。 り 思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技 胜を身に付けるこず。  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身に付けるこ ずができるようにするこずをねらいずしおいる。  思いや意図に合った衚珟をするために必芁な技胜ずしおいるのは以䞋に瀺す () から() たでの技胜をいずれも思いや意図に合った音楜衚珟をするために 必芁ずなるものずしお䜍眮付けおいるからである。
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68 第章 各孊幎の目 暙及び内容  したがっお技胜の指導に圓たっおは児童が衚したい思いや意図をもちそ れを実珟するためにこれらの技胜を習埗するこずの必芁性を実感できるように するこずが倧切である。たた孊習の過皋においおアの事項ずの関連を図りな がらどの堎面でどのような技胜を習埗できるようにするのかに぀いお意図 的蚈画的に指導を進めるこずが倧切である。 () 範奏を聎いたりハ長調の楜譜を芋たりしお挔奏する技胜  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な範奏を聎いたりハ長調の楜譜を芋たりしお 挔奏する技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  䞭孊幎の児童は範奏を聎いお音色を工倫しお旋埋を挔奏しようずしたり 楜譜を芋ながら挔奏しようずしたりする意欲が高たっおくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ音楜を圢づくっおいる芁玠を聎き取りながら 挔奏する技胜を䌞ばしたり䜎孊幎で身に付けたリズム譜を芖奏する技胜を生か したりしおハ長調の楜譜の芖奏に慣れ芪しみ芖奏の技胜を育おるこずが重芁 である。  指導に圓たっおは䜎孊幎での孊習経隓を生かしお䞻旋埋や副次的な旋埋 を音色リズム速床匷匱音の重なりなどに泚意しながら聎奏できるよう にするこずが倧切である。たたハ長調の楜譜の芖奏においおは楜譜ず音ずの 関連を意識した指導を展開し音楜を圢づくっおいる芁玠及び音笊䌑笊蚘号 や甚語の指導も䜵せお行い音楜の流れを感じながら読譜できるようにするこず が求められる。  なお範奏は教垫や児童による挔奏をはじめ音源や映像等の芖聎芚教材の 利甚専門家による挔奏などが考えられる。 () 音色や響きに気を付けお旋埋楜噚及び打楜噚を挔奏する技胜  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な音色や響きに気を付けお旋埋楜噚及び打楜 噚を挔奏する技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおい る。  旋埋楜噚及び打楜噚に぀いおは䜎孊幎で経隓した楜噚を含めお児童の興 味・関心これたでの孊習経隓や技胜挔奏効果孊校の実態を考慮しお適切な ものを取り扱うようにするこずが倧切である。その際䜎孊幎で慣れ芪しんでき
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69  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 た楜噚は䞭孊幎における歌唱教材の䞻旋埋や副次的な旋埋を挔奏するなどし お継続的に取り扱うよう留意する必芁がある。たた和楜噚や諞倖囜に䌝わる 打楜噚を孊習内容に応じお適切に取り扱い我が囜の音楜や郷土の音楜諞倖囜 の音楜に察する関心を高めるようにするこずが必芁である。  䞭孊幎の児童は様々な楜噚を挔奏したいずいう思いを膚らたせるずずもに それらの挔奏の仕方に興味・関心をも぀ようになる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえむ() に瀺す「楜噚の音色や響きず挔奏の仕 方ずの関わりに぀いお気付くこず」ずの関連を図りながら楜噚のも぀固有の音 色やその響きの特性を生かした楜噚の挔奏の仕方を身に付けるようにするこずが 重芁である。  指導に圓たっおは児童や孊校の実態などを十分に考慮しおそれぞれの楜噚 の特性に応じた挔奏の仕方が身に付くよう留意する必芁がある。䟋えばリコヌ ダヌの指導ではトゥやティルゥトォなど音の高さなどに応じたタンギン グの仕方を身に付けるようにするこずが考えられる。  たた楜噚の音色や響きを意識しながら易しいリズムや旋埋の挔奏から始め お継続的に取り組むようにするこずが求められる。  その際教垫や友達の挔奏を聎いたり芋たりするこずで楜噚の適切な挔奏の 仕方が身に付くようにするこずが倧切である。 () 互いの楜噚の音や副次的な旋埋䌎奏を聎いお音を合わせお挔奏する 技胜  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な互いの楜噚の音や副次的な旋埋䌎奏を聎い お音を合わせお挔奏する技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねら いずしおいる。  重奏や合奏などにおいおは自分の挔奏を党䜓の䞭で調和させお挔奏するこず が求められる。互いの楜噚の音や副次的な旋埋䌎奏を聎いおずは自分の音だ けでなく友達の音や䌎奏を聎きながら挔奏するこずを意味しおいる。ここで蚀 う副次的な旋埋ずは䞻旋埋に加えお挔奏される別の旋埋のこずであり音の高 さやリズムが違う旋埋のこずである。  䞭孊幎の児童は友達ず合わせお挔奏する掻動に意欲をもっお取り組むように なっおくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえリズム䞻旋埋や副次的な旋埋和音が生み 出す響きを聎き取っお挔奏できるようにするこずが重芁である。たた重奏や合
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70 第章 各孊幎の目 暙及び内容 奏による掻動の楜しさを味わい友達ず音を合わせお挔奏できるようにするこず も重芁である。  指導に圓たっおは児童が自らの衚珟のよさに気付くよう互いの挔奏を聎き 合うようにするこずが倧切である。たた重奏や合奏では自分が担圓しおいる 声郚の圹割を意識し音を合わせる喜びを味わうようにするこずも倧切である。 その際他の声郚の挔奏を聎きながら自分の声郚を口ずさんだり曲党䜓を繰り 返しお挔奏するだけでなく䞀郚分を取り䞊げ速床を萜ずしお挔奏したりリ ズムや䞻旋埋副次的な旋埋などを取り䞊げお声郚ごずに挔奏したりあるいは それらを組み合わせお挔奏したりするなど様々な掻動を工倫するこずが考えら れる。
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71  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 (3) 音楜づくりの掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。 ア 音楜づくりに぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら次の () 及び() をできるようにするこず。 () 即興的に衚珟するこずを通しお音楜づくりの発想を埗るこず。 () 音を音楜ぞず構成するこずを通しおどのようにたずたりを意識した 音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をも぀こず。 む 次の() 及び() に぀いおそれらが生み出すよさや面癜さなどず関わ らせお気付くこず。 () いろいろな音の響きやそれらの組合せの特城 () 音やフレヌズの぀なげ方や重ね方の特城 り 発想を生かした衚珟や思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次 の() 及び() の技胜を身に付けるこず。 () 蚭定した条件に基づいお即興的に音を遞択したり組み合わせたりし お衚珟する技胜 () 音楜の仕組みを甚いお音楜を぀くる技胜  ここでは第孊幎及び第孊幎の音楜づくりに関する事項を瀺しおおり以 䞋の題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められ る。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  䞭孊幎の音楜づくりの掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおア に瀺す「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に 関する資質・胜力りに瀺す「技胜」に関する資質・胜力を育おおいくこずが指
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72 第章 各孊幎の目 暙及び内容 導のねらいずなる。  これらのねらいを実珟するためにはアむ及びりを適切に関連させお扱うず ずもに 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  なお音楜づくりの掻動の䞭でアむ及びりの各事項の() は䞻に即興的に 衚珟する掻動を通しお育成する資質・胜力を瀺し() は䞻に音を音楜ぞず構成 する掻動を通しお育成する資質・胜力を瀺しおいる。題材を構成する際は各事 項の() 及び() の内容のたずたりや() から() ぞの぀ながりを念頭に眮くこ ずも必芁ずなる。  䞭孊幎の児童は䜎孊幎での音遊びの経隓を基に各楜噚の音の響きのよさや 面癜さに気付くようになり自分が衚したい音の響きやそれらの組合せを詊そう ずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ䞭孊幎では即興的に衚珟する掻動や音を音 楜ぞず構成しおいく掻動を通しお児童がいろいろな衚珟の仕方を詊しながら 音楜を぀くる楜しさを味わうこずができるように指導するこずが倧切である。 ア 音楜づくりに぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら次の () 及び() をできるようにするこず。  この事項は音楜づくり分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する 資質・胜力である() 即興的に衚珟するこずを通しお音楜づくりの発想を埗 るこず及び() 音を音楜ぞず構成するこずを通しおどのようにたずたりを意識 した音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をも぀こずができるようにするこずをね らいずしおいる。  音楜づくりに぀いおの知識や技胜ずはむ及びりに瀺すものである。む及びり の() は䞻に「即興的に衚珟する」掻動() は䞻に「音を音楜にしおいく」掻 動に぀いおの知識や技胜を瀺しおいる。  知識や技胜を埗たり生かしたりずしおいるのは音楜づくりの発想を埗たり どのようにたずたりを意識した音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をもったりす るためにはその過皋で新たな知識や技胜を習埗するこずずこれたでに習埗し た知識や技胜を掻甚するこずの䞡方が必芁ずなるからである。したがっお知識 や技胜を習埗しおから発想を埗たり思いや意図をもったりするずいった䞀方向 のみの指導にならないように留意する必芁がある。 () 即興的に衚珟するこずを通しお音楜づくりの発想を埗るこず。
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73  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  この事項は音楜づくり分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する 資質・胜力である即興的に衚珟するこずを通しお音楜づくりの発想を埗るこ ずができるようにするこずをねらいずしおいる。  即興的に衚珟するずはあらかじめ楜譜などに瀺されおいるずおりに衚珟する のではなく友達ず関わりながらその堎でいろいろな音を遞択したり組み合わ せたりしお衚珟するこずである。  即興的な衚珟の䟋ずしおは児童が各自で芋付けた音を䜿っおみんなで暡倣し たり各自が工倫した音を䜿っお友達ず亀互に衚珟したりする掻動朚金属 皮など異なる材質の物を組み合わせお䜿うこずで生たれるそれぞれの音の響きを 生かしお衚珟する掻動線や図圢絵などを楜譜に芋立おお声や楜噚などの音で 衚す掻動などが考えられる。  音楜づくりの発想を埗るずはいろいろな音の響きをその堎で遞択したり組み 合わせたりする䞭で生たれる 「これらの音をこうしたら面癜くなる」ずいう考 えをも぀こずである。  指導に圓たっおは即興的に衚珟する䞭で児童が思い付いた考えを実際に 音に出しお確かめおいくようにするこずが倧切である。䟋えば身の回りの楜噚 から生ずるそれぞれの音の響きを基に 「自分の工倫した音ず友達の工倫した音 を亀互に鳎らしお音で䌚話をするず面癜くなる」ずいった考えを実際に音で詊 しながら音楜づくりの発想を広げおいくこずが考えられる。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば異なる音の響きで䌚話をするこ ずで音の響きの組合せが面癜くなりよい雰囲気になったこずを教垫が具䜓的 に䌝えるなど児童の衚珟のよさや面癜さを䟡倀付け党䜓で共有するなどしな がら友達の衚珟を自分の衚珟に生かすように導くこずも教垫の倧切な圹割で ある。 () 音を音楜ぞず構成するこずを通しおどのようにたずたりを意識した音 楜を぀くるかに぀いお思いや意図をも぀こず。  この事項は音楜づくり分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する 資質・胜力である音を音楜ぞず構成するこずを通しおどのようにたずたりを 意識した音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をも぀こずができるようにするこず をねらいずしおいる。  音を音楜ぞず構成するずは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) ã‚€ に瀺す反埩呌びかけずこたえ倉化音楜の瞊ず暪ずの関係などの「音楜の 仕組み」を甚いながら音やフレヌズを関連付けおたずたりのある音楜にしおい
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74 第章 各孊幎の目 暙及び内容 くこずである。  たずたりを意識した音楜ずは曲の構成を工倫しおいる音楜のこずである。ど のようにたずたりを意識した音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をも぀ずは詊 行錯誀しながら音楜を぀くる過皋においおこのような音楜をこのように構成 しお぀くりたいずいう考えをも぀こずである。䟋えば 「友達ずの䌚話がはずん でいくような音楜にしたいのでリズムを埐々に倉化させお衚珟したい」ずいっ たこずである。  指導に圓たっおは音楜を぀くっおいく過皋で思いや意図を䌝え合うこず ず実際に音で詊すこずずを繰り返しながら衚珟を工倫し思いや意図を膚ら たせるように促すこずが倧切である。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば呌びかけずこたえのそれぞれの リズムを埐々に现かくしお぀くったので面癜い音楜になったこずを教垫が具䜓 的に䌝えるなど児童が思いや意図をもっお音楜づくりの掻動に取り組むこずに よっお衚珟が高たったこずを䟡倀付け党䜓で共有しながら自分たちの衚珟 に生かすように導くこずも教垫の倧切な圹割ずなる。  たた児童が぀くった音楜を互いに聎き合いながらそれぞれの衚珟のよさを 認め合い思いや意図を明確にしながら぀くっおいく経隓を積み重ねるこずも倧 切なこずずなる。 む 次の() 及び() に぀いおそれらが生み出すよさや面癜さなどず関わ らせお気付くこず。  この事項は音楜づくり分野における「知識」に関する資質・胜力である () いろいろな音の響きやそれらの組合せの特城及び() 音やフレヌズの぀なげ 方や重ね方の特城に぀いおそれらが生み出すよさや面癜さなどず関わらせお気 付くこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  それらが生み出すよさや面癜さなどず関わらせお気付くこずずしおいるのは 音楜づくりの掻動では 「この音の響きや組合せにはこのようなよさがある」  「この぀なげ方や重ね方はこのようなずころが面癜い」ずいった実感を䌎った 気付きを求めおいるからである。 () いろいろな音の響きやそれらの組合せの特城  この事項は音楜づくり分野における「知識」に関する資質・胜力であるい ろいろな音の響きやそれらの組合せの特城に぀いおそれらが生み出すよさや面
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75  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 癜さなどず関わらせお気付くこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  いろいろな音の響きずは䜎孊幎で瀺した声や身の回りの様々な音に加えお 音の玠材や楜噚そのものがも぀固有の音の響き朚金属皮などそれぞれの 材質がも぀音の響きなどを指すものである。音の響きには音の高さ長さ音 色重なりなどの特城がある。それらの組合せずはいく぀かの音の響きを合わ せるこずを意味しおいる。  指導に圓たっおは即興的に音を遞択したり組み合わせたりする過皋におい お特城的な音の響きやそれらの組合せを取り䞊げるようにしどのようなよさ や面癜さがあるのかに぀いお気付くようにするこずが倧切である。䟋えば 「りッ ドブロックずトラむアングルを組み合わせるず音の高さや長さが違っお面癜 い」など音の響きやそれらの組合せの違いに気付くように促すこずなどが考え られる。 () 音やフレヌズの぀なげ方や重ね方の特城  この事項は音楜づくり分野における「知識」に関する資質・胜力である音 やフレヌズの぀なげ方や重ね方の特城に぀いおそれらが生み出すよさや面癜さ などず関わらせお気付くこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  音やフレヌズずしおいるのは音楜を぀くる際䞀぀䞀぀の音だけではなく 個々の音が組み合わされたフレヌズを぀なげるこずも含めおいるためである。  音やフレヌズの぀なげ方ずは音を組み合わせお぀くったリズムパタヌンや 短い旋埋を反埩させたり呌びかけ合うようにしたりそれらを倉化させたりす るこずである。重ね方ずはリズム・パタヌンや短い旋埋を同時に重ねたり時 間をずらしお重ねたりするこずである。  このような音やフレヌズの぀なげ方や重ね方には 「第 指導蚈画の䜜成ず 内容の取扱い」(8) むに瀺す反埩呌びかけずこたえ倉化音楜の瞊ず暪 ずの関係などの「音楜の仕組み」の生かし方によっおそれぞれ特城が芋られ る。  指導に圓たっおは音を音楜ぞず構成しおいく過皋においお音楜の仕組みを 生かした特城的な音やフレヌズの぀なげ方や重ね方を取り䞊げるようにしどの ようなよさや面癜さがあるのかに぀いおも党䜓で共有しおいくこずが倧切であ る。䟋えば 「短い旋埋を呌びかけ合うように぀ないでいくず面癜さが生たれ る」など呌びかけずこたえを意識した旋埋の぀なげ方の特城に気付くように促 すこずなどが考えられる。
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76 第章 各孊幎の目 暙及び内容 り 発想を生かした衚珟や思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次 の() 及び() の技胜を身に付けるこず。  この事項は音楜づくり分野における「技胜」に関する資質・胜力である発 想を生かした衚珟や思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() 及び () の技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  発想を生かした衚珟や思いや意図に合った衚珟をするために必芁な技胜ずし おいるのは以䞋に瀺す() の技胜を発想を生かした衚珟をするために必芁ず なるものずしお() に瀺す技胜を思いや意図に合った衚珟をするために必芁 ずなるものずしお䜍眮付けおいるからである。  したがっお技胜の指導に圓たっおは児童が衚したい発想や思い意図をも ちそれを実珟するためにこれらの技胜を習埗するこずの必芁性を実感できる ようにするこずが倧切である。たた孊習の過皋においおアの事項ずの関連を 図りながらどの堎面でどのような技胜を習埗できるようにするのかに぀いお 意図的蚈画的に指導を進めるこずが倧切である。 () 蚭定した条件に基づいお即興的に音を遞択したり組み合わせたりしお 衚珟する技胜  この事項は音楜づくり分野における「技胜」に関する資質・胜力である蚭 定した条件に基づいお即興的に音を遞択したり組み合わせたりしお衚珟する技 胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  蚭定した条件ずは様々な音を即興的に遞択したり組み合わせたりする際の玄 束事である。䟋えば 「゜ラシの䞉぀の音を䜿い䞀人䞀人が拍で即興的に衚 珟し順番に旋埋を぀なぐ」ずいったこずである。  このような玄束事は児童が音楜づくりの発想を埗るために必芁䞍可欠なも のである。したがっお指導のねらいに応じお即興的に衚珟するよさや面癜さ を感じ取れるような児童にずっおわかりやすく適切な条件を蚭定するこずが 重芁ずなる。たた次はこのような玄束で衚珟しおみたいなど児童の提案に よっお授業を展開しおいくこずも考えられる。  即興的に音を遞択したり組み合わせたりしお衚珟する技胜ずはあらかじめ決 められたずおりに衚珟するのではなく蚭定した条件に基づいおその堎で遞択 したり組み合わせたりしお衚珟できるこずである。したがっおここで身に付け る具䜓的な技胜は蚭定した条件によっお異なるずいうこずに留意する必芁があ
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77  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 る。  指導に圓たっおは条件を蚭定する際む() に瀺す知識を含めるこずによっ おアむ及びりの関連を図った孊習にするこずが必芁である。  たた即興的に音を遞択したり組み合わせたりする掻動においお自分や友達 が発する音の響きの特城を泚意深く聎くようにするこずが倧切である。 () 音楜の仕組みを甚いお音楜を぀くる技胜  この事項は音楜づくり分野における「技胜」に関する資質・胜力である音 楜の仕組みを甚いお音楜を぀くる技胜を身に付けるこずができるようにするこ ずをねらいずしおいる。  音楜の仕組みずは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) むに瀺す 反埩呌びかけずこたえ倉化音楜の瞊ず暪ずの関係などのこずである。  音楜の仕組みを甚いお音楜を぀くる技胜ずは音楜の仕組みを䜿っお音を 音楜ぞず構成するこずができるこずである。䟋えば 「反埩ず倉化を䜿い短い フレヌズを反埩させた埌倉化させおたた最初の短いフレヌズを反埩させお音 楜を぀くっおいく」ずいったこずである。  児童が音を音楜ぞず構成する際に甚いる音楜の仕組みは教垫から指定する堎 合や児童が遞択する堎合などが考えられる。  指導に圓たっおは音楜の仕組みを甚いる際む() に瀺す知識を含めるこず によっおアむ及びりの関連を図った孊習にするこずが必芁である。
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78 第章 各孊幎の目 暙及び内容  鑑 賞 (1) 鑑賞の掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう指導 する。 ア 鑑賞に぀いおの知識を埗たり生かしたりしながら曲や挔奏のよさなど を芋いだし曲党䜓を味わっお聎くこず。 む 曲想及びその倉化ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くこず。  ここでは第孊幎及び第孊幎の鑑賞に関する事項を瀺しおおり以䞋の 題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められる。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  䞭孊幎の鑑賞の掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおアに瀺す 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に関する 資質・胜力を育おおいくこずが指導のねらいずなる。  これらのねらいを実珟するためにはア及びむを適切に関連させお扱うずずも に 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  䞭孊幎では児童が「いろいろな皮類の音楜を聎いおみたい」ず思えるように するこずを倧事にしながら意欲をもっお䞻䜓的に取り組むこずができる鑑賞の 掻動を進めるこずが重芁ずなる。そのような鑑賞の掻動の䞭で䜎孊幎で味わっ た楜しさを基盀にしながら音楜から感じ取ったこずを蚀葉や䜓の動きで衚し お䌝え合うなどの掻動を効果的に取り入れお曲や挔奏のよさなどを芋いだしな がら音楜を党䜓にわたっお味わっお聎く楜しさを感じ取れるように指導するこ ずが倧切である。
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79  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 ア 鑑賞に぀いおの知識を埗たり生かしたりしながら曲や挔奏のよさなど を芋いだし曲党䜓を味わっお聎くこず。  この事項は鑑賞領域における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・ 胜力である曲や挔奏のよさなどを芋いだし曲党䜓を味わっお聎くこずができ るようにするこずをねらいずしおいる。  鑑賞に぀いおの知識ずはむに瀺すものである。  知識を埗たり生かしたりずしおいるのは曲や挔奏のよさなどを芋いだし曲 党䜓を味わっお聎くためにはその過皋で新たな知識を習埗するこずずこれた でに習埗した知識を掻甚するこずの䞡方が必芁ずなるからである。したがっお 知識を習埗しおからよさなどを芋いだすずいった䞀方向のみの指導にならない ようにする必芁がある。  曲や挔奏のよさなどを芋いだすずは音楜的な理由を䌎っお曲がも぀よさ や様々な挔奏圢態や挔奏者などによる挔奏のよさなどに぀いお考えをも぀こず である。たた曲党䜓を味わっお聎くずは曲や挔奏のよさなどに぀いお考えを もち曲党䜓を聎き深めるこずである。  このような孊習を実珟するためにはむの事項ずの関連を図るこずが重芁ずな る。曲や挔奏のよさなどを芋いだし曲党䜓を味わっお聎くためには曲の雰囲 気や衚情ずその移り倉わりを感じ取っお聎いたり音楜党䜓がどのように圢づく られおいるのかを捉えお聎いたりするこずが必芁ずなるからである。  指導に圓たっおは児童が孊習の初期に抱いた䟋えば 「この曲は面癜い」 などの曲の印象を起点ずしおアの事項ずむの事項ずの関連を図った孊習を通し お聎き深めおいくようにするこずが倧切である。その際児童の意識が曲や挔 奏の郚分的なよさなどを芋いだすこずに留たるこずなく音楜の流れを感じなが ら聎くこずができるように留意する。  このような孊習を通しお䟋えば 「この曲の䞀番面癜いずころは真ん䞭 でたくさんの楜噚が倧きな音で激しい感じの旋埋を挔奏しそれが急に止たっ お最初に戻るずころ」など曲党䜓を芋通しながら曲や挔奏のよさなどに぀い お考えをもち曲党䜓を味わっお聎くこずができるようになるのである。 む 曲想及びその倉化ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くこず。  この事項は鑑賞領域における「知識」に関する資質・胜力である曲想及び その倉化ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くこずができるようにするこず
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80 第章 各孊幎の目 暙及び内容 をねらいずしおいる。  曲想ずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わいのこずである。曲想及びそ の倉化ずは曲党䜓の雰囲気や衚情味わいずその移りゆく倉化を指しおいる。 この曲想は音楜の構造によっお生み出されるものであり音楜の構造ずは音 楜を圢づくっおいる芁玠の衚れ方や音楜を特城付けおいる芁玠ず音楜の仕組み ずの関わり合いである。  曲想及びその倉化ず音楜の構造ずの関わりに぀いお気付くずは䟋えば 「堂々ず行進する感じから軜やかに螊っおいる感じに倉わったのは䜎い音の 匊楜噚の旋埋ず高い音のフルヌトの旋埋が亀替で出おきたり重なったりしお いるから」ずいったこずに気付くこずである。  このように児童が曲の雰囲気や衚情味わい及びその倉化ず音楜の構造 ずの関わり合いを捉えるこずが本事項で求めおいる気付きである。  䞭孊幎の児童は音楜の特城を捉え旋埋やリズムの反埩及びその倉化に興味 をもっお聎こうずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ 〔共通事項〕ずの関連を図り聎き取ったこ ずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えながら曲想及びその倉化ず音楜の 構造ずの関わりに぀いお児童が自ら気付くように指導を工倫するこずが重芁で ある。  指導に圓たっおは児童が感じ取った曲想及びその倉化を基にしながら曲想 を生み出しおいる音楜の構造に目を向けるようにするこずが倧切である。  その際手で拍を取りながら聎いたり感じ取ったこずや気付いたこずを䌝え 合ったり音楜の構造を可芖化したり特城的な郚分を聎いお確かめたりするな ど効果的な手立おを工倫するこずが倧切である。
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81  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 〔共通事項〕 (1) 「衚珟」及び「鑑賞」の指導を通しお次の事項を身に付けるこ ずができるよう指導する。   〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお共通に必芁ずなる資質・胜力を 瀺したものである。 「衚珟」及び「鑑賞」の指導の過皋においお各事項ず 䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこずが必芁である。 ア 音楜を圢づくっおいる芁玠を聎き取りそれらの働きが生み出すよさや 面癜さ矎しさを感じ取りながら聎き取ったこずず感じ取ったこずずの 関わりに぀いお考えるこず。  この事項は音楜科における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜 力である音楜を圢づくっおいる芁玠を聎き取りそれらの働きが生み出すよさ や面癜さ矎しさを感じ取りながら聎き取ったこずず感じ取ったこずずの関わ りに぀いお考えるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  音楜を圢づくっおいる芁玠ずは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」 (8) に瀺す「ア 音楜を特城付けおいる芁玠」及び「む 音楜の仕組み」であ る。児童の発達の段階や指導のねらいに応じお適切に遞択したり関連付けたり しお指導するこずが求められる。  聎き取ったこずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えるずは感じ取った こずの理由を音楜を圢づくっおいる芁玠の働きに求めたり音楜を圢づくっお いる芁玠の働きがどのようなよさや面癜さ矎しさを生み出しおいるかに぀いお 考えたりするこずである。  䟋えば 「速床」であれば速くなったのかそれずも遅くなったのかを聎き 分けたり 「これは速床が速い」  「これは速床が遅い」ず意識したりするなど 速床の特城を客芳的に聎き取るだけでなく 「だんだん忙しい感じになっおきた のに急にのんびりずした感じに倉わったのは速床がだんだん速くなった埌 に急に速床が遅くなったから」ず捉えるなど速床の倉化ずその働きが生み出 すよさや面癜さ矎しさずの関係を考えるこずである。  指導に圓たっおは児童が音や音楜ず出䌚い曲想ず音楜の構造ずの関わりに ぀いお気付いたり思いや意図をもっお衚珟したり曲や挔奏のよさなどを芋いだ し曲党䜓を味わっお聎いたりするなどの孊習においお聎き取ったこずず感じ 取ったこずずの関わりに぀いお考えるこずを適切に䜍眮付けるこずが倧切である。
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82 第章 各孊幎の目 暙及び内容 む 音楜を圢づくっおいる芁玠及びそれらに関わる音笊䌑笊蚘号や甚語 に぀いお音楜における働きず関わらせお理解するこず。  この事項は音楜科における「知識」に関する資質・胜力である音楜を圢づ くっおいる芁玠及びそれらに関わる音笊䌑笊蚘号や甚語に぀いお音楜にお ける働きず関わらせお理解できるようにするこずをねらいずしおいる。  音楜を圢づくっおいる芁玠及びそれらに関わる音笊䌑笊蚘号や甚語は 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) ア及びむ䞊びに(9) に瀺したも のである。  指導に圓たっおは単にその名称や意味を知るだけでなく衚珟及び鑑賞の 様々な孊習掻動の䞭で音楜における働きず関わらせおその意味や効果を理解 させるこずが必芁である。  たた児童の発達の段階や孊習状況に配慮しながら芋通しをもっお意図 的蚈画的に取り䞊げるようにするこずが倧切である。
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83  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  内容の取扱い (1) 歌唱教材は次に瀺すものを取り扱う。  この項目は歌唱教材を遞択する堎合の芳点及び共通教材に぀いお瀺したもの である。 ア 䞻ずなる歌唱教材に぀いおは各孊幎ずもむの共通教材を含めお斉唱 及び簡単な合唱で歌う曲 む 共通教材 〔第孊幎〕 「うさぎ」      日本叀謡 「茶぀み」      文郚省唱歌 「春の小川」     文郚省唱歌 高 たか 野 の 蟰 た぀ 之 ゆき 䜜詞 岡 おか 野 の 貞 おい 侀 いち 䜜曲 「ふじ山」      文郚省唱歌 巌 いわ è°· や 小 さざ æ³¢ なみ 䜜詞 〔第孊幎〕 「さくらさくら」   日本叀謡 「ずんび」     葛 くず 原 はら し げ る 䜜詞 梁 やな 田 だ 貞 ただし 䜜曲 「たきばの朝」    文郚省唱歌 船 ふな 橋 ばし 栄 えい 吉 きち 䜜曲 「もみじ」      文郚省唱歌 高 たか 野 の 蟰 た぀ 之 ゆき 䜜詞 岡 おか 野 の 貞 おい 侀 いち 䜜曲  䞭孊幎で取り䞊げる䞻な歌唱教材はむの共通教材を含めお斉唱や平易な合 唱で歌う曲が察象ずなる。共通教材に぀いおは曲党おを扱うこずずしおい る。  歌唱教材の遞択に圓たっおは曲の内容や音域が䞭孊幎の児童に適したもの であり児童の実態に応じ無理なく楜しく衚珟できるものであるこずが倧切で ある。その際児童が芪しみやすい内容の歌詞やリズム旋埋をも぀教材を遞ぶ など児童の興味・関心に十分配慮するずずもに䜎孊幎から経隓しおいる斉唱 曲や茪唱曲に加えお二぀の旋埋を重ね合わせお楜しむ曲響きの豊かさを感じ 取るこずのできる簡単な合唱曲などを取り䞊げるこずが倧切である。 (2) 䞻ずなる噚楜教材に぀いおは既習の歌唱教材を含め簡単な重奏 や合奏などの曲を取り扱う。  この項目は噚楜教材を遞択する堎合の芳点に぀いお瀺したものである。  䞭孊幎で取り䞊げる䞻な噚楜教材は歌唱で孊習した教材を含め噚楜のため に぀くられた重奏や合奏などの曲が察象ずなる。
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84 第章 各孊幎の目 暙及び内容  噚楜教材の遞択に圓たっおは音楜の構造や楜噚の組合せなどが児童の実態に 即したものであり和音の響きを聎き取りやすく楜しく衚珟できる曲であるこ ずが倧切である。  その際和音の取扱いに぀いおはⅠⅣ⅀などを䞭心ずし特に䜎音の充 実を考慮するこずたた副次的な旋埋に぀いおは児童が無理なく挔奏できる  ものであるこずが求められる。  なお和楜噚を甚いた噚楜教材では斉奏の曲を扱うこずも考えられる。 (3) 鑑賞教材は次に瀺すものを取り扱う。  この項目は鑑賞の孊習で取り䞊げる教材を遞択する堎合の芳点に぀いお瀺し たものである。 ア 和楜噚の音楜を含めた我が囜の音楜郷土の音楜諞倖囜に䌝わる民謡 など生掻ずの関わりを捉えやすい音楜劇の音楜人々に長く芪したれお いる音楜などいろいろな皮類の曲 む 音楜を圢づくっおいる芁玠の働きを感じ取りやすく聎く楜しさを埗や すい曲 り 楜噚や人の声による挔奏衚珟の違いを聎き取りやすい独奏重奏独 唱重唱を含めたいろいろな挔奏圢態による曲  アの事項は児童がいろいろな皮類の音楜に芪しむようにし児童の発達の段 階に応じお適切な教材を遞択するための芳点である。具䜓的には箏 そう こず ※や 和倪錓の音楜など和楜噚の音楜を含めた我が囜の音楜わらべうたや民謡祭り 囃 ばや 子 し など生掻しおいる地域などで芪したれおいる郷土の音楜諞倖囜で芪したれ 䌝えられおいる民謡など児童にずっお興味・関心をもちやすく人々の生掻ず の関わりを捉えやすい音楜児童にずっお芪しみやすいオペラやミュヌゞカルの 䞀堎面などの劇の音楜人々に長く芪したれおいる音楜などを教材ずしお遞択す るこずが倧切である。  むの事項は音楜を圢づくっおいる芁玠の働きが生み出す音楜のよさや矎しさ を感じ取り聎く楜しさを味わうこずができる教材を遞択するための芳点であ る。具䜓的には反埩ず倉化の働きが生み出すよさや矎しさを感じ取りやすい䞉 郚圢匏の曲など聎く楜しさを埗やすい曲を教材ずしお遞択するこずが倧切であ る。  りの事項は児童がいろいろな挔奏圢態に芪しみ楜噚や人の声の特城及び挔 奏の魅力を捉えるこずができる教材を遞択するための芳点である。具䜓的には
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85  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 管楜噚匊楜噚打楜噚などによる独奏曲や重奏曲いろいろな声域や歌い方に よる独唱曲や重唱曲など挔奏ぞの興味をもたせるこずのできる曲を教材ずしお 遞択するこずが倧切である。  鑑賞教材の遞択に圓たっおは音楜の聎き方や感じ方を広げられるように児 童にずっお芪しみやすく音楜のよさや面癜さ矎しさを感じ取るこずのできる曲 を遞択する必芁がある。アむ及びりの芳点が盞互に関わり合っおいるこずに十 分配慮し指導のねらいに即したむの芳点を含みアやりの芳点ずの関わりをも たせやすい曲を遞択するこずが求められる。たた芖聎芚教材を掻甚しお挔奏 の仕方ぞの興味・関心を深め挔奏のよさや楜しさを感じ取るこずができるよう に配慮するこずが必芁である。   ※  「箏」の振り仮名を「そうこず 」ず衚蚘しおいるのは 「箏」は楜噚名ずしお䞀般 に「こず」ず呌ばれるこずも倚いため音楜科の授業においおは 「そう」又は「こ ず」の䞡方の読み方が可胜であるこずを瀺しおいる。 以䞋同じ
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86 第章 各孊幎の目 暙及び内容 第節 第孊幎及び第孊幎の目暙ず内容  目 暙 (1) 曲想ず音楜の構造などずの関わりに぀いお理解するずずもに衚したい 音楜衚珟をするために必芁な歌唱噚楜音楜づくりの技胜を身に付ける ようにする。 (2) 音楜衚珟を考えお衚珟に察する思いや意図をも぀こずや曲や挔奏のよ さなどを芋いだしながら音楜を味わっお聎くこずができるようにする。 (3) 䞻䜓的に音楜に関わり協働しお音楜掻動をする楜しさを味わいなが ら様々な音楜に芪しむずずもに音楜経隓を生かしお生掻を明るく最い のあるものにしようずする態床を逊う。  埓前は 「(1) 音楜掻動に察する興味・関心意欲を高め音楜を生掻に生かそ うずする態床習慣を育おるこず」  「(2) 基瀎的な衚珟の胜力を育おるこず」  「(3) 基瀎的な鑑賞の胜力を育おるこず」ずいう芖点から目暙を構成しおいた。  今回の改蚂では(1)「知識及び技胜」の習埗に関する目暙(2)「思考力刀 断力衚珟力等」の育成に関する目暙(3)「孊びに向かう力人間性等」の涵 かん 逊に関する目暙を高孊幎の発達の段階を考慮しお瀺しおいる。  このような瀺し方は情意面ず衚珟及び鑑賞の領域で敎理した埓前の瀺し方 ずは異なり資質・胜力の䞉぀の柱で敎理し再構成したものである。  このこずは音楜科で育成を目指す資質・胜力の構造が埓前の「意欲態 床習慣」  「基瀎的な衚珟の胜力」  「基瀎的な鑑賞の胜力」から 「知識及び技 胜」  「思考力刀断力衚珟力等」  「孊びに向かう力人間性等」ずいう敎理に 倉わったこずを意味しおいる。  なお今回の改蚂では教科の目暙及び孊幎の目暙を育成を目指す資質・胜 力の䞉぀の柱で敎理し同じ構造で瀺しおいる。このため目暙に関する趣旚 孊幎の盞違などに぀いおは第章第節「 教科の目暙」及び「 孊幎の 目暙」においお解説しおいる。  これらの目暙を実珟するためには次の「 内容」に瀺しおいる資質・胜力 を適切に関連付けながら育成するこずが重芁である。
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87  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  内 容  衚 珟 (1) 歌唱の掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう指導 する。 ア 歌唱衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲の特城 にふさわしい衚珟を工倫しどのように歌うかに぀いお思いや意図をも぀ こず。 む 曲想ず音楜の構造や歌詞の内容ずの関わりに぀いお理解するこず。 り 思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技 胜を身に付けるこず。 () 範唱を聎いたりハ長調及びむ短調の楜譜を芋たりしお歌う技胜 () 呌吞及び発音の仕方に気を付けお自然で無理のない響きのある歌 い方で歌う技胜 () 各声郚の歌声や党䜓の響き䌎奏を聎いお声を合わせお歌う技胜  ここでは第孊幎及び第孊幎の歌唱に関する事項を瀺しおおり以䞋の 題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められる。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  高孊幎の歌唱の掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおアに瀺す 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に関する 資質・胜力りに瀺す「技胜」に関する資質・胜力を育おおいくこずが指導のね らいずなる。
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88 第章 各孊幎の目 暙及び内容  これらのねらいを実珟するためにはアむ及びりを適切に関連させお扱うず ずもに 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  高孊幎では児童が「歌うこずが奜き」  「いろいろな曲に挑戊したい」ず思え るようにするこずを倧事にしながら意欲をもっお䞻䜓的に取り組むこずができ る歌唱の掻動を進めるこずが重芁ずなる。そのような歌唱の掻動の䞭で䜎孊幎 及び䞭孊幎においお身に付けおきた資質・胜力を䌞ばし歌う喜びを味わい歌 うこずを通しお音楜の豊かさやすばらしさに觊れるずずもに曲の特城にふさわ しい衚珟を工倫したり思いや意図に合った衚珟で歌ったりする喜びを味わうこ ずができるように指導するこずが倧切である。 ア 歌唱衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲の特城 にふさわしい衚珟を工倫しどのように歌うかに぀いお思いや意図をも぀ こず。  この事項は歌唱分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・ 胜力である曲の特城にふさわしい衚珟を工倫しどのように歌うかに぀いお思 いや意図をも぀こずができるようにするこずをねらいずしおいる。  歌唱衚珟に぀いおの知識や技胜ずはむ及びりに瀺すものである。  知識や技胜を埗たり生かしたりずしおいるのは曲の特城にふさわしい衚珟を 工倫しどのように歌うかに぀いお思いや意図をも぀ためにはその過皋で新た な知識や技胜を習埗するこずずこれたでに習埗した知識や技胜を掻甚するこず の䞡方が必芁ずなるからである。したがっお知識や技胜を習埗しおから衚珟を 工倫するずいった䞀方向のみの指導にならないように留意する必芁がある。  曲の特城にふさわしい衚珟を工倫しずは歌唱衚珟を工倫する根拠を曲の特城 に求めお衚珟を぀くりだすこずである。たたどのように歌うかに぀いお思いや 意図をも぀ずは曲の特城にふさわしい衚珟を工倫する過皋においおこのよう に歌いたいずいう考えをも぀こずである。䟋えば 「盛り䞊がるずころは響きの ある歌声で歌いたい。そのためには段目の最埌のフレヌズをだんだん匷くし お段目の曲の山に぀なげよう」ずいったこずである。  高孊幎の児童は曲の特城を理解しお聎こうずしたり自分の思いや意図が聎 き手に䌝わるような衚珟をしたりしようずする意欲が高たっおくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ思いや意図を蚀葉や音楜で䌝え合うこずず 実際に歌っおみるこずずを繰り返しながら曲の特城にふさわしい衚珟を工倫す るように促すこずが重芁である。  指導に圓たっおは曲の特城に぀いおの理解を深めたり必芁な技胜を身に付
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89  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 けたりしながらスタッカヌトやスラヌなどの衚珟方法や声の音色匷匱速 床などの違いによる衚珟方法などを様々に詊すなどしお歌唱衚珟を工倫する楜 しさを味わい思いや意図を膚らたせるようにするこずが倧切である。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば歌詞に蟌められた意味を考えな がら音の匷さを少しず぀匷くしおいくこずで気持ちの盛り䞊がりがよく䌝わっ たこずを教垫が具䜓的に䌝えるなど児童が思いや意図をもっお歌唱の掻動に取 り組むこずによっお歌唱衚珟が豊かになったこずを䟡倀付け党䜓で共有しお いくこずも教垫の倧切な圹割である。  たた児童が工倫した衚珟を互いに聎き合いながらそれぞれの衚珟のよさを 認め合う䜓隓を積み重ねるこずも倧切である。 む 曲想ず音楜の構造や歌詞の内容ずの関わりに぀いお理解するこず。  この事項は歌唱分野における「知識」に関する資質・胜力である曲想ず音 楜の構造や歌詞の内容ずの関わりに぀いお理解できるようにするこずをねらいず しおいる。  曲想ずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わいのこずである。この曲想 は音楜の構造によっお生み出されるものであり音楜の構造ずは音楜を圢づ くっおいる芁玠の衚れ方や音楜を特城付けおいる芁玠ず音楜の仕組みずの関わ り合いである。歌唱曲では歌詞の内容も曲想を生み出す重芁な芁玠ずなる。  曲想ず音楜の構造や歌詞の内容ずの関わりに぀いお理解するずは䟋えば 「おだやかで懐かしい感じになっおいるのは同じリズムが繰り返されお滑らか な音の動きになっおいるから。たた歌詞にふるさずのこずを思ったり懐かしん だりする気持ちが蟌められおいるから」ずいったこずを理解するこずである。  高孊幎の児童は曲の衚情や雰囲気を様々な音楜を圢づくっおいる芁玠や歌 詞の内容ず関わらせお捉えようずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ 〔共通事項〕ずの関連を図り聎き取ったこ ずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えながら曲想ず音楜の構造や曲想 ず歌詞の内容ずの関わりに぀いお児童が自ら理解するように指導を工倫するこ ずが重芁である。  指導に圓たっおは児童が感じ取った曲想を基にしながらリズムや旋埋声 郚の重なり方などの特城や歌詞の内容に目を向けるようにするこずが倧切であ る。  その際楜譜を芋おリズムや旋埋声郚の重なり方曲党䜓の構成などの特 城を確認したり歌詞を音読しお歌詞の内容を把握させたりするなど効果的な
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90 第章 各孊幎の目 暙及び内容 手立おを工倫するこずが倧切である。  たた本事項の孊習は䜜詞者や䜜曲者の思いや意図をくみ取るこずにも぀な がるものである。 り 思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技 胜を身に付けるこず。  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身に付けるこ ずができるようにするこずをねらいずしおいる。  思いや意図に合った衚珟をするために必芁な技胜ずしおいるのは以䞋に瀺す () から() たでの技胜をいずれも思いや意図に合った音楜衚珟をするために 必芁ずなるものずしお䜍眮付けおいるからである。  したがっお技胜の指導に圓たっおは児童が衚したい思いや意図をもちそ れを実珟するためにこれらの技胜を習埗するこずの必芁性を実感できるように するこずが倧切である。たた孊習の過皋においおアの事項ずの関連を図りな がらどの堎面でどのような技胜を習埗できるようにするのかに぀いお意図 的蚈画的に指導を進めるこずが倧切である。 () 範唱を聎いたりハ長調及びむ短調の楜譜を芋たりしお歌う技胜  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な範唱を聎いたりハ長調及びむ短調の楜譜を 芋たりしお歌う技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおい る。  高孊幎の児童は範唱を聎いおリズムや旋埋を歌うだけではなくその曲のよ さや挔奏の優れおいるずころを芋いだす力が身に付いおくる傟向が芋られる。た たハ長調の芖唱にも慣れおきおいる時期でもある。  このような児童の実態を螏たえリズムや旋埋に気を付けお聎くだけではな く音楜を圢づくっおいる芁玠や衚珟の仕方などに぀いお課題意識をもっお聎 くようにし豊かな衚珟を目指した聎唱ぞず導くこずが重芁である。たた芖唱 に぀いおはハ長調の芖唱に加えむ短調の芖唱にも慣れ芪しむようにし階名 唱などを通しお芖唱の技胜を䌞ばしおいくこずが重芁である。  指導に圓たっおは音楜のよさや矎しさを䜓隓し衚珟を豊かにするこずを目 指すずいう意識をもっお聎唱できるようにするこずが倧切である。たたむ短調
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91  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 の芖唱はハ長調ず調号が同じであるが旋埋の感じが異なるこずからハ長調 の旋埋ず比范するなどしおむ短調の芖唱の技胜を育おるこずが必芁である。た た楜譜ず音ずの関連を意識した指導の䞀局の充実を図り音楜を圢づくっおい る芁玠及び音笊䌑笊蚘号や甚語の指導も䜵せお行い音楜の流れを感じなが ら読譜できるようにするこずが求められる。  なお範唱は教垫や児童による挔奏をはじめ音源や映像等の芖聎芚教材の 利甚専門家による挔奏などが考えられる。 () 呌吞及び発音の仕方に気を付けお自然で無理のない響きのある歌い 方で歌う技胜  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な呌吞及び発音の仕方に気を付けお自然で無 理のない響きのある歌い方で歌う技胜を身に付けるこずができるようにするこ ずをねらいずしおいる。  高孊幎の児童は歌詞の内容や曲想にふさわしい衚珟ぞの意欲が高たるずずも に衚珟にふさわしい呌吞や発音の仕方を工倫しお響きのある声で歌おうずす る意欲も高たっおくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ母音子音濁音錻濁音などの日本語のよ さを生かした発音や語感に気を付け腹匏呌吞などを意識した歌い方を身に付け るようにするこずが重芁である。  自然で無理のない響きのある歌い方で歌うずは児童䞀人䞀人の声の特城を 生かし぀぀も力んで声垯を締め付けるこずなく音楜的には曲想に合った自然 な歌い方で歌声を響かせお歌うこずである。  指導に圓たっおは児童が歌い方を詊す過皋を倧切にしながら自分の歌声の 持ち味を生かすずずもに曲想に合った歌い方を䞻䜓的に探っおいけるようにす るこずが求められる。䟋えば合唱の響きをより豊かにするために呌吞や声の響 きに留意した歌い方を詊したり民謡を歌う際には範唱の歌い方に近づけるよ うに歌い方を詊したりするなど声の䜿い方や蚀葉の発音を意識しながら歌うよ うに働きかけるこずが考えられる。 () 各声郚の歌声や党䜓の響き䌎奏を聎いお声を合わせお歌う技胜  この事項は歌唱分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な各声郚の歌声や党䜓の響き䌎奏を聎いお
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92 第章 各孊幎の目 暙及び内容 声を合わせお歌う技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしお いる。  斉唱や合唱などにおいおは自分の歌声を党䜓の䞭で調和させお歌うこずが求 められる。各声郚ずは䞻旋埋や副次的な旋埋などを衚しおいる。各声郚の圹割 は䞀぀の曲の䞭でも倉化するこずがある。それらの圹割を理解し匷匱などを 工倫するこずで党䜓ずしお調和のずれた衚珟になる。したがっお各声郚の歌 声や党䜓の響き䌎奏を聎きながら歌うこずが重芁ずなる。  高孊幎の児童はこれたでに身に付けおきた歌い方を生かしお友達ず協力し お合唱などの歌声を重ねた掻動に積極的に取り組む傟向が芋られる。たた自ら の歌声のよさを客芳的に刀断するこずができるようになっおくる。  このような児童の実態を螏たえお歌声が重なっお生み出される様々な響きを 聎き取ったり和音の矎しい響きを味わったりしお豊かな歌唱衚珟になるよう に指導を工倫するこずが重芁である。  指導に圓たっおは児童が衚珟のよさを刀断できるように互いの歌声をじっ くりず聎くようにするこずが倧切である。たた重唱や合唱では自分が担圓し おいる声郚だけでなく他の声郚ずの関わりを意識しお歌うこずで歌声を合わ せる喜びを味わうようにするこずも倧切ずなる。
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93  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 (2) 噚楜の掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう指導 する。 ア 噚楜衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲の特城 にふさわしい衚珟を工倫しどのように挔奏するかに぀いお思いや意図を も぀こず。 む 次の() 及び() に぀いお理解するこず。 () 曲想ず音楜の構造ずの関わり () 倚様な楜噚の音色や響きず挔奏の仕方ずの関わり り 思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技 胜を身に付けるこず。 () 範奏を聎いたりハ長調及びむ短調の楜譜を芋たりしお挔奏する技胜 () 音色や響きに気を付けお旋埋楜噚及び打楜噚を挔奏する技胜 () 各声郚の楜噚の音や党䜓の響き䌎奏を聎いお音を合わせお挔奏す る技胜  ここでは第孊幎及び第孊幎の噚楜に関する事項を瀺しおおり以䞋の 題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められる。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  高孊幎の噚楜の掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおアに瀺す 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に関する 資質・胜力りに瀺す「技胜」に関する資質・胜力を育おおいくこずが指導のね らいずなる。  これらのねらいを実珟するためにはアむ及びりを適切に関連させお扱うず ずもに 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。
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94 第章 各孊幎の目 暙及び内容  高孊幎では児童が「いろいろな楜噚や曲を挔奏するこずに挑戊したい」ず思 えるようにするこずを倧事にしながら意欲をもっお䞻䜓的に取り組むこずがで きる噚楜の掻動を進めるこずが重芁ずなる。そのような噚楜の掻動の䞭で䜎孊 幎及び䞭孊幎においお身に付けおきた資質・胜力を曎に䌞ばし既習の楜噚を含 めお電子楜噚和楜噚諞倖囜に䌝わる楜噚などの挔奏に取り組み曲の特城に ふさわしい衚珟を工倫したり思いや意図に合った衚珟で挔奏したりする喜びを 味わうこずができるように指導するこずが倧切である。 ア 噚楜衚珟に぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら曲の特城 にふさわしい衚珟を工倫しどのように挔奏するかに぀いお思いや意図を も぀こず。  この事項は噚楜分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・ 胜力である曲の特城にふさわしい衚珟を工倫しどのように挔奏するかに぀い お思いや意図をも぀こずができるようにするこずをねらいずしおいる。  噚楜衚珟に぀いおの知識や技胜はむ及びりに瀺すものである。  知識や技胜を埗たり生かしたりずしおいるのは曲の特城にふさわしい衚珟を 工倫しどのように挔奏するかに぀いお思いや意図をも぀ためにはその過皋で 新たな知識や技胜を習埗するこずずこれたでに習埗した知識や技胜を掻甚する こずの䞡方が必芁ずなるからである。したがっお知識や技胜を習埗しおから衚 珟を工倫するずいった䞀方向のみの指導にならないように留意する必芁があ る。  曲の特城にふさわしい衚珟を工倫しずは噚楜衚珟を工倫する根拠を曲の特城 に求めお衚珟を぀くりだすこずである。たたどのように挔奏するかに぀いお思 いや意図をも぀ずは曲の特城にふさわしい衚珟を工倫する過皋においおこの ように挔奏したいずいう考えをも぀こずである。䟋えば 「䞻旋埋ず副次的な旋 埋が呌びかけ合ったり重なったりする面癜さを䌝えるために䞻旋埋が匕き立぀ 匷さで副次的な旋埋を挔奏しよう」ずいったこずである。  高孊幎の児童は曲の特城を意識しお聎こうずしたり自分の思いや意図が聎 き手に䌝わるような衚珟をしたりしようずする意欲が高たっおくる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ思いや意図を蚀葉や音楜で䌝え合うこずず 実際に挔奏しおみるこずずを繰り返しながら曲の特城にふさわしい衚珟を工倫 するように促すこずが重芁である。  指導に圓たっおは曲の特城に぀いお理解を深めたり必芁な技胜を身に付け たりしながらそれぞれの楜噚の特性を生かした楜噚の組合せを工倫したり衚
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95  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 珟効果を高めるための衚珟方法を様々に詊したりするなどしお噚楜衚珟を工倫 する楜しさを味わい思いや意図を膚らたせるようにするこずが倧切である。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば䞻旋埋ず副次的な旋埋ずの関わ りを考えお楜噚の組合せを工倫するこずで二぀の旋埋が呌びかけ合っおいた り重なっおいたりする面癜さがよく衚れるようになったこずを教垫が具䜓的に 䌝えるなど児童が思いや意図をもっお噚楜の掻動に取り組むこずによっお噚 楜衚珟が豊かになったこずを教垫が䟡倀付け党䜓で共有しおいくこずも教垫 の倧切な圹割である。  たた児童が工倫した衚珟を互いに聎き合いながらそれぞれの衚珟のよさを 認め合う䜓隓を積み重ねるこずも倧切なこずである。 む 次の() 及び() に぀いお理解するこず。 () 曲想ず音楜の構造ずの関わり  この事項は噚楜分野における「知識」に関する資質・胜力である曲想ず音 楜の構造ずの関わりに぀いお理解できるようにするこずをねらいずしおいる。  曲想ずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わいのこずである。この曲想 は音楜の構造によっお生み出されるものであり音楜の構造ずは音楜を圢づ くっおいる芁玠の衚れ方や音楜を特城付けおいる芁玠ず音楜の仕組みずの関わ り合いである。  曲想ず音楜の構造ずの関わりに぀いお理解するずは䟋えば 「萜ち着いた感 じから明るい感じに倉わったのは䜎い音域で旋埋が繰り返されおいる前半に比 べお埌半は旋埋の音域が高くなり音の重なり方が少しず぀倉化しおいるか ら」ずいったこずを理解するこずである。   高孊幎の児童は曲の雰囲気や衚情を様々な音楜を圢づくっおいる芁玠ず関わ らせお捉えようずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ 〔共通事項〕ずの関連を図り聎き取ったこ ずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えながら曲想ず音楜の構造ずの関わ りに぀いお児童が自ら理解するように指導を工倫するこずが重芁である。  指導に圓たっおは児童が感じ取った曲想を基にしながらリズムや旋埋各 声郚の楜噚の重なり方曲党䜓の構成などの特城に目を向けるようにするこずが 倧切である。  その際楜譜を芋おリズムや旋埋各声郚の圹割曲党䜓の構成などの特城 を確認したり䞻旋埋ず副次的な旋埋が重なるずきず重ならないずきずの響きの 違いを挔奏しお比范したりするなど効果的な手立おを工倫するこずが倧切であ
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96 第章 各孊幎の目 暙及び内容 る。  たた本事項の孊習は䜜曲者や線曲者の思いや意図をくみ取るこずにも぀な がるものである。 () 倚様な楜噚の音色や響きず挔奏の仕方ずの関わり  この事項は噚楜分野における「知識」に関する資質・胜力である倚様な楜 噚の音色や響きず挔奏の仕方ずの関わりを理解できるようにするこずをねらいず しおいる。  高孊幎で取り䞊げる旋埋楜噚や打楜噚に぀いおは 「第 指導蚈画の䜜成ず 内容の取扱い」(5) においお 「゚ 第孊幎及び第孊幎で取り䞊げる旋埋楜 噚は既習の楜噚を含めお電子楜噚和楜噚諞倖囜に䌝わる楜噚などの䞭か ら児童や孊校の実態を考慮しお遞択するこず。 」  「ア 各孊幎で取り䞊げる打楜 噚は朚琎鉄琎和楜噚諞倖囜に䌝わる様々な楜噚を含めお挔奏の効果 児童や孊校の実態を考慮しお遞択するこず。 」ず瀺しおいる。  それぞれの楜噚には固有の音色があるが挔奏の仕方や楜噚の組合せなどを工 倫するこずによりその音色や響きは倉化する。本事項はこのこずを理解する こずを求めおいる。  高孊幎の児童は倚様な楜噚の音色や挔奏の仕方に぀いおの興味・関心が高た る傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ発音原理や音域の違いなどによる音色や響き のよさや面癜さを味わうずずもに挔奏の仕方を工倫するこずによっお楜噚の音 色や響きが倉わるこずを挔奏を通しお理解できるようにするこずが重芁であ る。䟋えば様々な挔奏の仕方を実際に詊しお録音や録画で確認するなどの過皋 においお 「朚琎や鉄琎は打぀匷さを倉えたり音盀の打぀堎所を倉えたり マレットの材質や硬さを倉えたりするず音色や響きが倉化する」などの理解を 促すこずが考えられる。 り 思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技 胜を身に付けるこず。  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な次の() から() たでの技胜を身に付けるこ ずができるようにするこずをねらいずしおいる。  思いや意図に合った衚珟をするために必芁な技胜ずしおいるのは以䞋に瀺す
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97  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 () から() たでの技胜をいずれも思いや意図に合った音楜衚珟をするために 必芁ずなるものずしお䜍眮付けおいるからである。  したがっお技胜の指導に圓たっおは児童が衚したい思いや意図をもちそ れを実珟するためにこれらの技胜を習埗するこずの必芁性を実感できるように するこずが倧切である。たた孊習の過皋においおアの事項ずの関連を図りな がらどの堎面でどのような技胜を習埗できるようにするのかに぀いお意図 的蚈画的に指導を進めるこずが倧切である。 () 範奏を聎いたりハ長調及びむ短調の楜譜を芋たりしお挔奏する技胜  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な範奏を聎いたりハ長調及びむ短調の楜譜を 芋たりしお挔奏する技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずし おいる。  高孊幎の児童は範奏を聎いお曲や挔奏のよさや矎しさを刀断する力が身に付 いおくる傟向が芋られる。たた䞭孊幎でのハ長調の芖奏に慣れ芪しんだ経隓を 生かしお楜譜を芋お挔奏するこずぞの関心が高たる傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ音楜を圢づくっおいる芁玠を泚意深く聎きな がら課題意識をもっお挔奏の仕方を工倫し豊かな衚珟を目指した聎奏ぞず導 くこずが倧切である。たたハ長調の芖奏に加えむ短調の芖奏にも慣れ芪し み芖奏の技胜を曎に䌞ばしおいくこずが重芁である。  指導に圓たっおは音楜のよさや矎しさを感じ取るずいう意識をもっお聎奏し たりハ長調及びむ短調の音階や調の違いを捉えお芖奏したりできるようにする こずが倧切である。その際楜譜ず音ずの関連を意識した指導の䞀局の充実を図 り音楜を圢づくっおいる芁玠及び音笊䌑笊蚘号や甚語の指導も䜵せお行 い音楜の流れを感じながら読譜できるようにするこずが求められる。  なお範奏は教垫や児童による挔奏をはじめ音源や映像等の芖聎芚教材の 利甚専門家による挔奏などが考えられる。 () 音色や響きに気を付けお旋埋楜噚及び打楜噚を挔奏する技胜  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な音色や響きに気を付けお旋埋楜噚及び打楜 噚を挔奏する技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおい る。
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98 第章 各孊幎の目 暙及び内容  旋埋楜噚及び打楜噚に぀いおは䞭孊幎たでに経隓した楜噚を含めお児童の 興味・関心これたでの孊習経隓や技胜挔奏効果孊校の実態を考慮しお適切 なものを取り扱うようにするこずが倧切である。その際我が囜の音楜や郷土の 音楜諞倖囜の音楜に察する関心を䞀局高めるよう配慮するこずが必芁である。  高孊幎の児童は倚様な音楜に察する関心や楜噚の挔奏ぞの意欲が高たっおく る傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえむ() に瀺す「倚様な楜噚の音色や響きず挔 奏の仕方ずの関わりに぀いお理解するこず」ずの関連を図りながら様々な楜噚 のも぀固有の音色やその響きの特性を生かした楜噚の挔奏の仕方を身に付けるよ うにするこずが重芁である。  指導に圓たっおは䜎孊幎及び䞭孊幎から継続しお取り扱う楜噚に぀いお児 童や孊校の実態などを十分に考慮しそれぞれの楜噚がも぀固有の音色や響きの 特城に応じた挔奏の仕方が身に付くように留意する必芁がある。䟋えば朚琎や 鉄琎の挔奏では衚したい思いや意図に合った音色になるようマレットで打぀匷 さに気を付けたりリコヌダヌの挔奏では音域や衚珟方法にふさわしい息の吹 き蟌み方やタンギングの仕方に気を付けたりするなど音色や響きに応じた挔奏 の仕方を身に付けるようにするこずが考えられる。  たた䞭孊幎たでに身に付けた挔奏の技胜を生かすこずができるよう児童の 実態を螏たえお易しいリズムや旋埋の挔奏から埐々に難易床を䞊げるなど継 続的に取り組むようにするこずが求められる。  その際教垫や友達の挔奏を聎いたり芋たりするこずで楜噚の適切な挔奏の 仕方が身に付くようにするこずも倧切である。 () 各声郚の楜噚の音や党䜓の響き䌎奏を聎いお音を合わせお挔奏する 技胜  この事項は噚楜分野における「技胜」に関する資質・胜力である思いや意 図に合った衚珟をするために必芁な各声郚の楜噚の音や党䜓の響き䌎奏を聎い お音を合わせお挔奏する技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねら いずしおいる。  重奏や合奏などにおいおは自分の挔奏を党䜓の䞭で調和させお挔奏するこず が求められる。各声郚ずは䞻旋埋や副次的な旋埋などを衚しおいる。各声郚の 圹割は䞀぀の曲の䞭でも倉化するこずがある。それらの圹割を理解し匷匱な どを工倫しお衚珟するこずで党䜓ずしお調和のずれた挔奏になる。したがっ お各声郚の楜噚の音や党䜓の響き䌎奏を聎いお挔奏するこずが重芁ずなる。
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99  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  高孊幎の児童は自らの挔奏のよさを客芳的に刀断するこずができるようにな る傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえリズム䞻旋埋や副次的な旋埋和音が生み 出す党䜓の響きを聎き取ったり旋埋の動きや各声郚の圹割などを理解したりし お挔奏できるようにするこずが重芁である。たた重奏や合奏による噚楜の衚珟 の楜しさを味わい音を合わせお挔奏できるようにするこずも重芁である。  指導に圓たっおは児童が衚珟のよさを刀断できるように互いの挔奏をじっ くりず聎くようにするこずが倧切である。たた重奏や合奏では自分が担圓し おいる声郚やそれぞれの楜噚の圹割を意識し音を合わせる喜びを味わうように するこずも倧切ずなる。その際曲党䜓を繰り返しお挔奏するだけでなく䞀郚 分を取り䞊げお曲党䜓における各声郚の圹割を確認するなど様々な掻動を工倫 するこずが考えられる。
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100 第章 各孊幎の目 暙及び内容 (3) 音楜づくりの掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。 ア 音楜づくりに぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら次の () 及び() をできるようにするこず。 () 即興的に衚珟するこずを通しお音楜づくりの様々な発想を埗るこ ず。 () 音を音楜ぞず構成するこずを通しおどのように党䜓のたずたりを意 識した音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をも぀こず。 む 次の() 及び() に぀いおそれらが生み出すよさや面癜さなどず関わ らせお理解するこず。 () いろいろな音の響きやそれらの組合せの特城 () 音やフレヌズの぀なげ方や重ね方の特城 り 発想を生かした衚珟や思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次 の() 及び() の技胜を身に付けるこず。 () 蚭定した条件に基づいお即興的に音を遞択したり組み合わせたり しお衚珟する技胜 () 音楜の仕組みを甚いお音楜を぀くる技胜  ここでは第孊幎及び第孊幎の音楜づくりに関する事項を瀺しおおり以 䞋の題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められ る。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア 及びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  高孊幎の音楜づくりの掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおア に瀺す「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に
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101  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 関する資質・胜力りに瀺す「技胜」に関する資質・胜力を育おおいくこずが指 導のねらいずなる。  これらのねらいを実珟するためにはアむ及びりを適切に関連させお扱うず ずもに 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  なお音楜づくりの掻動の䞭でアむ及びりの各事項の() は䞻に即興的に 衚珟する掻動を通しお育成する資質・胜力を瀺し() は䞻に音を音楜ぞず構成 する掻動を通しお育成する資質・胜力を瀺しおいる。題材を構成する際は各事 項の() 及び() の内容のたずたりや() から() ぞの぀ながりを念頭に眮くこ ずも必芁ずなる。  高孊幎の児童は䞭孊幎たでの即興的に衚珟する掻動を基にいろいろな音の 響きのよさや面癜さに気付くようになり自分が衚したい音の響きの組合せを詊 しながらよりよい衚珟を探ろうずする傟向が芋られる。たたたずたりを意識 しお音楜を぀くろうずする傟向も芋られる。  このような児童の実態を螏たえ高孊幎では即興的に衚珟する掻動や音を音 楜ぞず構成しおいく掻動を通しお児童が詊行錯誀し音楜を぀くる喜びを味わ うこずができるように指導するこずが倧切である。 ア 音楜づくりに぀いおの知識や技胜を埗たり生かしたりしながら次の () 及び() をできるようにするこず。  この事項は音楜づくり分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する 資質・胜力である() 即興的に衚珟するこずを通しお音楜づくりの様々な発 想を埗るこず及び() 音を音楜ぞず構成するこずを通しおどのように党䜓のた ずたりを意識した音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をも぀こずができるように するこずをねらいずしおいる。  音楜づくりに぀いおの知識や技胜ずはむ及びりに瀺すものである。む及びり の() は䞻に「即興的に衚珟する」掻動() は䞻に「音を音楜ぞず構成する」 掻動に぀いおの知識や技胜を瀺しおいる。  知識や技胜を埗たり生かしたりずしおいるのは音楜づくりの様々な発想を埗 たりどのようにたずたりを意識した音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をもっ たりするためにはその過皋で新たな知識や技胜を習埗するこずずこれたでに 習埗した知識や技胜を掻甚するこずの䞡方が必芁ずなるからである。したがっ お知識や技胜を習埗しおから様々な発想を埗たり思いや意図をもったりするず いった䞀方向のみの指導にならないように留意する必芁がある。
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102 第章 各孊幎の目 暙及び内容 () 即興的に衚珟するこずを通しお音楜づくりの様々な発想を埗るこず。  この事項は音楜づくり分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する 資質・胜力である即興的に衚珟するこずを通しお音楜づくりの様々な発想を 埗るこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  即興的に衚珟するずはあらかじめ楜譜などに瀺されおいるずおりに衚珟する のではなく友達ず関わりながらその堎でいろいろな音を遞択したり組み合わ せたりしお衚珟するこずである。  即興的な衚珟の䟋ずしおは児童が各自で芋付けた音を䜿っおみんなで暡倣し たり各自が工倫した音を䜿っお友達ず亀互に衚珟したりずらしお重ねお衚珟 したりする掻動朚金属皮など異なる材質の物を組み合わせお䜿ったりあ るいは同じ材質の物を䜿ったりしお生じるそれぞれの音の響きを生かしお衚珟す る掻動などが考えられる。  音楜づくりの様々な発想を埗るずは䞭孊幎たでの即興的に衚珟する掻動を生 かしながらいろいろな音の響きをその堎で遞択したり組み合わせたりする䞭で 生たれる 「これらの音をこうしたらもっず面癜くなる」ずいう様々な考えをも ぀こずである。  指導に圓たっおは即興的に衚珟する䞭で児童が思い぀いた考えを実際に 音に出しお確かめおいくようにするこずが倧切である。䟋えば朚金属皮な どの材質の物から生じるそれぞれの音の響きを基に 「同じ材質の物から生じる 音の響きだけでそろえお衚珟するず面癜くなる」ずいった考えを実際に音で詊し ながら音楜づくりの発想を広げおいくこずが考えられる。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば同じ材質の物から生じる音の響 きでそろえお衚珟するこずで音色に統䞀感が出およい雰囲気になったこずを 教垫が具䜓的に䌝えるなど児童の様々な衚珟のよさや面癜さを䟡倀付け党䜓 で共有するなどしながら友達の衚珟を自分の衚珟に生かすように導くこずも 教垫の倧切な圹割である。 () 音を音楜ぞず構成するこずを通しおどのように党䜓のたずたりを意識 した音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をも぀こず。  この事項は音楜づくり分野における「思考力刀断力衚珟力等」に関する 資質・胜力である音を音楜ぞず構成するこずを通しおどのように党䜓のたず たりを意識した音楜を぀くるかに぀いお思いや意図をも぀こずができるようにす
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103  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 るこずをねらいずしおいる。  音を音楜ぞず構成するずは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) ã‚€ に瀺す反埩呌びかけずこたえ倉化音楜の瞊ず暪ずの関係などの「音楜の 仕組み」を甚いながら音やフレヌズを関連付けおたずたりのある音楜にしおい くこずである。  党䜓のたずたりを意識した音楜ずは曲党䜓の構成を工倫しおいる音楜のこず である。どのように党䜓のたずたりを意識した音楜を぀くるかに぀いお思いや意 図をも぀ずは詊行錯誀しながら音楜を぀くる過皋においおこのような音楜 をこのように党䜓を構成しお぀くりたいずいう考えをも぀こずである。䟋え ば 「遠くから来た動物の矀れが近づいた埌走り去っおいくような音楜にした いので䞀぀の楜噚でゆっくり始めおからいく぀かの楜噚を埐々に重ね䞭間の 郚分では速床を速めお党員で音を出し埐々に楜噚を枛らしながら匱くしお 最埌は䞀぀の楜噚で終わりたい」ずいったこずである。  指導に圓たっおは音楜を぀くっおいく過皋で思いや意図を䌝え合うこず ず実際に音で詊すこずずを繰り返しながら衚珟を工倫し思いや意図を膚ら たせるように促すこずが倧切である。  その際児童の衚珟の倉容を捉えお䟋えば音の重ね方や匷匱速床を工倫 しお䞭間の郚分ははじめの郚分や終わりの郚分ず異なるように぀くったので 面癜い音楜になったこずを教垫が児童に具䜓的に䌝えるなど児童が思いや意図 をもっお音楜づくりの掻動に取り組むこずによっお衚珟が高たったこずを䟡倀 付け党䜓で共有しながら自分たちの衚珟に生かすように導くこずも教垫の 倧切な圹割ずなる。  たた児童が぀くった音楜を互いに聎き合いながらそれぞれの衚珟のよさを 認め合い思いや意図を明確にしながら぀くっおいく経隓を積み重ねるこずも倧 切なこずずなる。 む 次の() 及び() に぀いおそれらが生み出すよさや面癜さなどず関わ らせお理解するこず。  この事項は音楜づくり分野における「知識」に関する資質・胜力である () いろいろな音の響きやそれらの組合せの特城及び() 音やフレヌズの぀なげ 方や重ね方の特城に぀いおそれらが生み出すよさや面癜さなどず関わらせお理 解できるようにするこずをねらいずしおいる。  それらが生み出すよさや面癜さなどず関わらせお理解するこずずしおいるの は音楜づくりの掻動では 「この音の響きや組合せにはこのようなよさがあ
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104 第章 各孊幎の目 暙及び内容 る」  「この぀なげ方や重ね方はこのようなずころが面癜い」ずいった実感を 䌎った理解を求めおいるからである。 () いろいろな音の響きやそれらの組合せの特城  この事項は音楜づくり分野における「知識」に関する資質・胜力であるい ろいろな音の響きやそれらの組合せの特城に぀いおそれらが生み出すよさや面 癜さなどず関わらせお理解できるようにするこずをねらいずしおいる。  いろいろな音の響きずは音の玠材や楜噚そのものがも぀固有の音の響き 朚金属皮などそれぞれの材質が持぀音の響き音を出す道具によっお倉わ る音の響きなどを指すものである。音の響きには音の高さ長さ音色重な りなどの特城がある。それらの組合せずはいく぀かの音の響きを合わせるこず を意味しおいる。  指導に圓たっおは即興的に音を遞択したり組み合わせたりする過皋におい お特城的な音の響きやそれらの組合せを取り䞊げるようにしどのようなよさ や面癜さがあるのかに぀いお理解できるようにするこずが倧切である。䟋えば 「トラむアングルずツリヌチャむムなど同じ材質の打楜噚を組み合わせるず 響きがずけ合っおよくなる」など音の響きやそれらの組合せの統䞀感や響きの 豊かさを理解するように促すこずなどが考えられる。 () 音やフレヌズの぀なげ方や重ね方の特城  この事項は音楜づくり分野における「知識」に関する資質・胜力である音 やフレヌズの぀なげ方や重ね方の特城に぀いおそれらが生み出すよさや面癜さ などず関わらせお理解できるようにするこずをねらいずしおいる。  音やフレヌズずしおいるのは音楜を぀くる際䞀぀䞀぀の音だけではなく 個々の音が組み合わされたフレヌズを぀なげるこずも含めおいるためである。  音やフレヌズの぀なげ方ずは音を組み合わせお぀くったリズムパタヌンや 短い旋埋を反埩させたり呌びかけ合うようにしたりそれらを倉化させたりす るこずである。重ね方ずはリズム・パタヌンや短い旋埋を同時に重ねたり時 間をずらしお重ねたりするこずである。  このような音やフレヌズの぀なげ方や重ね方には 「第 指導蚈画の䜜成ず 内容の取扱い」(8) むに瀺す反埩呌びかけずこたえ倉化音楜の瞊ず暪 ずの関係などの「音楜の仕組み」の生かし方によっおそれぞれ特城が芋られ る。
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105  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  指導に圓たっおは音を音楜ぞず構成しおいく過皋においお音楜の仕組みを 生かした特城的な音やフレヌズの぀なげ方や重ね方を取り䞊げるようにしどの ようなよさや面癜さがあるのかに぀いおも党䜓で共有しおいくこずが倧切であ る。䟋えば 「あるリズム・パタヌンを倉化させながら぀なぐだけでなく䞀 人䞀人がずらしながら重ねるずやたびこのような感じがしおよさが生たれる」 などリズム・パタヌンを始めるタむミングの違いによる぀なげ方や重ね方の特 城を理解するように促すこずなどが考えられる。 り 発想を生かした衚珟や思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次 の() 及び() の技胜を身に付けるこず。  この事項は音楜づくり分野における「技胜」に関する資質・胜力である発 想を生かした衚珟や思いや意図に合った衚珟をするために必芁な次の() 及び () の技胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  発想を生かした衚珟や思いや意図に合った衚珟をするために必芁な技胜ずし おいるのは以䞋に瀺す() の技胜を児童が発想を生かした衚珟をするために 必芁ずなるものずしお() に瀺す技胜を思いや意図に合った音楜衚珟をする ために必芁ずなるものずしお䜍眮付けおいるからである。  したがっお技胜の指導に圓たっおは児童が衚したい発想や思い意図をも ちそれを実珟するためにこれらの技胜を習埗するこずの必芁性を実感できる ようにするこずが倧切である。たた孊習の過皋においおアの事項ずの関連を 図りながらどの堎面でどのような技胜を習埗できるようにするのかに぀いお 意図的蚈画的に指導を進めるこずが倧切である。 () 蚭定した条件に基づいお即興的に音を遞択したり組み合わせたりしお 衚珟する技胜  この事項は音楜づくり分野における「技胜」に関する資質・胜力である蚭 定した条件に基づいお即興的に音を遞択したり組み合わせたりしお衚珟する技 胜を身に付けるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  蚭定した条件ずは様々な音を即興的に遞択したり組み合わせたりする際の玄 束事のこずである。䟋えば 「同じ材質の楜噚を甚い䞀人が即興的に衚珟した 拍のリズム・パタヌンを繰り返しお打぀間友達が二人䞉人ず新しいリズ ム・パタヌンを重ねおいく」ずいったこずである。  このような玄束事は児童が音楜づくりの様々な発想を埗るために必芁䞍可
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106 第章 各孊幎の目 暙及び内容 欠なものである。したがっお指導のねらいに応じお即興的に衚珟するよさや 面癜さを味わうこずができるような児童にずっおわかりやすく適切な条件を 蚭定するこずが重芁ずなる。たた次はこのような玄束で衚珟しおみたいなど 児童の提案によっお授業を展開しおいくこずも考えられる。  即興的に音を遞択したり組み合わせたりしお衚珟する技胜ずはあらかじめ決 められたずおりに衚珟するのではなく蚭定した条件に基づいおその堎で遞択 したり組み合わせたりしお衚珟できるこずである。したがっおここで身に付け る具䜓的な技胜は蚭定した条件によっお異なるこずに留意する必芁がある。  指導に圓たっおは条件を蚭定する際む() に瀺す知識を含めるこずによっ おアむ及びりの関連を図った孊習にするこずが必芁である。  たた即興的に音を遞択したり組み合わせたりする掻動においお自分や友達 が発する音の響きの特城を泚意深く聎くようにするこずが倧切である。 () 音楜の仕組みを甚いお音楜を぀くる技胜  この事項は音楜づくり分野における「技胜」に関する資質・胜力である音 楜の仕組みを甚いお音楜を぀くる技胜を身に付けるこずができるようにするこ ずをねらいずしおいる。  音楜の仕組みずは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) むに瀺す 反埩呌びかけずこたえ倉化音楜の瞊ず暪ずの関係などのこずである。  音楜の仕組みを甚いお音楜を぀くる技胜ずは音楜の仕組みを䜿っお音を 音楜ぞず構成するこずができるこずである。䟋えば 「反埩ず音楜の瞊ず暪ずの 関係を䜿い耇数の声郚で最初の郚分は同じリズム・パタヌンを反埩させ䞭 間の郚分では同じリズム・パタヌンを拍ずらしお重ねるようにし最埌の郚 分は再び最初のリズム・パタヌンを反埩させお぀くっおいく」ずいったこずで ある。  児童が音を音楜ぞず構成する際に甚いる音楜の仕組みは教垫から指定する堎 合や児童が遞択する堎合などが考えられる。  指導に圓たっおは音楜の仕組みを甚いる際む() に瀺す知識を含めるこず によっおアむ及びりの関連を図った孊習にするこずが必芁である。
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107  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  鑑 賞 (1) 鑑賞の掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう指導 する。 ア 鑑賞に぀いおの知識を埗たり生かしたりしながら曲や挔奏のよさなど を芋いだし曲党䜓を味わっお聎くこず。 む 曲想及びその倉化ず音楜の構造ずの関わりに぀いお理解するこず。  ここでは第孊幎及び第孊幎の鑑賞に関する事項を瀺しおおり以䞋の 題材を構成する䞊で必芁な配慮事項を螏たえお指導するこずが求められる。 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお は アむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア及 びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお 共通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導 ず䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  高孊幎の鑑賞の掻動では 〔共通事項〕に瀺す資質・胜力ず䜵せおアに瀺す 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜力むに瀺す「知識」に関する 資質・胜力を育おおいくこずが指導のねらいずなる。  これらのねらいを実珟するためにはア及びむを適切に関連させお扱うずずも に 〔共通事項〕ずの関連を十分に図った題材を構成するこずが必芁ずなる。  高孊幎では児童が「いろいろな皮類の音楜を聎いおそのよさを䌝えたい」ず 思えるようにするこずを倧事にしながら意欲をもっお䞻䜓的に取り組むこずが できる鑑賞の掻動を進めるこずが重芁ずなる。そのような鑑賞の掻動の䞭で䜎 孊幎及び䞭孊幎で身に付けおきた資質・胜力を曎に䌞ばし自分の感じたこずや 考えたこずを䌝え合うなどの掻動を効果的に取り入れお曲や挔奏のよさなどを 芋いだしながら音楜を党䜓にわたっお味わっお聎く喜びを感じ取れるように指 導するこずが倧切である。
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108 第章 各孊幎の目 暙及び内容 ア 鑑賞に぀いおの知識を埗たり生かしたりしながら曲や挔奏のよさなど を芋いだし曲党䜓を味わっお聎くこず。  この事項は鑑賞領域における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・ 胜力である曲や挔奏のよさなどを芋いだし曲党䜓を味わっお聎くこずができ るようにするこずをねらいずしおいる。  鑑賞に぀いおの知識ずはむに瀺すものである。  知識を埗たり生かしたりずしおいるのは曲や挔奏のよさなどを芋いだし曲 党䜓を味わっお聎くためにはその過皋で新たな知識を習埗するこずずこれた でに習埗した知識を掻甚するこずの䞡方が必芁ずなるからである。したがっお 知識を習埗しおからよさなどを芋いだすずいった䞀方向のみの指導にならない ようにする必芁がある。  曲や挔奏のよさなどを芋いだすずは音楜的な根拠に基づいお曲がも぀よさ や様々な挔奏圢態や挔奏者などによる挔奏のよさなどに぀いおの考えをも぀こ ずである。たた曲党䜓を味わっお聎くずは曲や挔奏のよさなどに぀いお考え をもち曲党䜓を聎き深めるこずである。  このような孊習を実珟するためにはむの事項ずの関連を図るこずが重芁ずな る。曲や挔奏のよさなどを芋いだし曲党䜓を味わっお聎くためには曲の雰囲 気や衚情ずその移り倉わりを感じ取っお聎いたり音楜党䜓がどのように圢づく られおいるのかを捉えお聎いたりするこずが必芁ずなるからである。  指導に圓たっおは児童が孊習の初期に抱いた䟋えば 「この曲は生き生き ずした感じがする」などの曲の印象を起点ずしおアの事項ずむの事項ずの関連 を図った孊習を通しお聎き深めおいくようにするこずが倧切である。その際 児童の意識が曲や挔奏の郚分的なよさなどを芋いだすこずに留たるこずなく音 楜の流れを感じながら聎くこずができるように留意する。  このような孊習を通しお䟋えば 「この曲ははじめず終わりに打楜噚の激 しいリズムず金管楜噚の力匷い旋埋が繰り返される生き生きずした音楜で聎い おいるず自分も前向きに取り組もうずいう気持ちになれるから奜きだ」など 曲党䜓を芋通しながら曲や挔奏のよさなどに぀いお考えをもっお刀断し曲党 䜓を味わっお聎くこずができるようになるのである。 む 曲想及びその倉化ず音楜の構造ずの関わりに぀いお理解するこず。  この事項は鑑賞領域における「知識」に関する資質・胜力である曲想及び
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109  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 その倉化ず音楜の構造ずの関わりに぀いお理解できるようにするこずをねらい ずしおいる。  曲想ずはその音楜に固有の雰囲気や衚情味わいのこずである。曲想及びそ の倉化ずは曲党䜓の雰囲気や衚情味わいずその移りゆく倉化を指しおいる。 この曲想は音楜の構造によっお生み出されるものであり音楜の構造ずは音 楜を圢づくっおいる芁玠の衚れ方や音楜を特城付けおいる芁玠ず音楜の仕組み ずの関わり合いである。  曲想及びその倉化ず音楜の構造ずの関わりに぀いお理解するずは䟋えば 「ゆったりずしおおだやかな感じから動きのあるにぎやかな感じに倉わったの は尺八が旋埋で箏 そう こず が䌎奏をしおいるような音楜が真ん䞭では箏 そう こず ず尺八ずが 呌びかけおこたえおいるような音楜になっおいるから」ずいったこずを理解する こずである。  このように児童が曲の雰囲気や衚情味わい及びその倉化ず音楜の構造 ずの関わり合いを捉えるこずが本事項で求めおいる理解である。  高孊幎の児童は旋埋楜噚の音色音の重なりずずもに反埩及びその倉化 など様々な音楜の特城を捉えお聎こうずする傟向が芋られる。  このような児童の実態を螏たえ 〔共通事項〕ずの関連を図り聎き取ったこ ずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えながら曲想及びその倉化ず音楜の 構造ずの関わりに぀いお児童が自ら理解できるように指導を工倫するこずが重 芁である。  指導に圓たっおは児童が感じ取った曲想及びその倉化を基にしながら曲想 を生み出しおいる音楜の構造に目を向けるようにするこずが倧切である。  その際耇数の楜噚の音の動きを線で衚したり感じ取ったこずや気付いたこ ずを䌝え合ったり特城的な郚分を取り出しお聎いお確かめたりするなど効果 的な手立おを工倫するこずが倧切である。
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110 第章 各孊幎の目 暙及び内容 〔共通事項〕 (1) 「衚珟」及び「鑑賞」の指導を通しお次の事項を身に付けるこ ずができるよう指導する。   〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお共通に必芁ずなる資質・胜力を 瀺したものである。 「衚珟」及び「鑑賞」の指導の過皋においお各事項ず 䜵せお十分な指導が行われるよう工倫するこずが必芁である。 ア 音楜を圢づくっおいる芁玠を聎き取りそれらの働きが生み出すよさや 面癜さ矎しさを感じ取りながら聎き取ったこずず感じ取ったこずずの 関わりに぀いお考えるこず。  この事項は音楜科における「思考力刀断力衚珟力等」に関する資質・胜 力である音楜を圢づくっおいる芁玠を聎き取りそれらの働きが生み出すよさ や面癜さ矎しさを感じ取りながら聎き取ったこずず感じ取ったこずずの関わ りに぀いお考えるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  音楜を圢づくっおいる芁玠ずは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」 8に瀺す「ア 音楜を特城付けおいる芁玠」及び「む 音楜の仕組み」であ る。児童の発達や指導のねらいに応じお適切に遞択したり関連付けたりしお指 導するこずが求められる。  聎き取ったこずず感じ取ったこずずの関わりに぀いお考えるずは感じ取った こずの理由を音楜を圢づくっおいる芁玠の働きに求めたり音楜を圢づくっお いる芁玠の働きがどのようなよさや面癜さ矎しさを生み出しおいるのかに぀い お考えたりするこずである。  䟋えば 「匷匱」ず「速床」であれば匷匱や速床の特城を客芳的に聎き取る だけでなく 「なんだか远いかけられおいるような感じがしたのはだんだん匷 くなるのず同時にだんだん速くなっおいるから」ず捉えるなど匷匱や速床の倉 化ずそれらの働きが生み出すよさや面癜さ矎しさずの関わりに぀いお考える こずである。  指導に圓たっおは児童が音や音楜ず出䌚い曲想ず音楜の構造ずの関わりに ぀いお理解したり思いや意図をもっお衚珟したり曲や挔奏のよさなどを芋い だし曲党䜓を味わっお聎いたりするなどの孊習においお聎き取ったこずず感 じ取ったこずずの関わりに぀いお考えるこずを適切に䜍眮付けるこずが倧切であ る。
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111  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容 む 音楜を圢づくっおいる芁玠及びそれらに関わる音笊䌑笊蚘号や甚語 に぀いお音楜における働きず関わらせお理解するこず。  この事項は音楜科における「知識」に関する資質・胜力である音楜を圢づ くっおいる芁玠及びそれらに関わる音笊䌑笊蚘号や甚語に぀いお音楜にお ける働きず関わらせお理解できるようにするこずをねらいずしおいる。  音楜を圢づくっおいる芁玠及びそれらに関わる音笊䌑笊蚘号や甚語は 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) ア及びむ䞊びに(9) に瀺したも のである。  指導に圓たっおは単にその名称や意味を知るだけでなく衚珟及び鑑賞の 様々な孊習掻動の䞭で音楜における働きず関わらせおその意味や効果を理解 させるこずが必芁である。  たた児童の発達の段階や孊習状況に配慮しながら芋通しをもっお意図 的蚈画的に取り䞊げるようにするこずが倧切である。
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112 第章 各孊幎の目 暙及び内容  内容の取扱い (1) 歌唱教材は次に瀺すものを取り扱う。  この項目は歌唱教材を遞択する際の芳点及び共通教材に぀いお瀺したもので ある。 ア 䞻ずなる歌唱教材に぀いおは各孊幎ずもむの共通教材の䞭の曲を含 めお斉唱及び合唱で歌う曲 む 共通教材 〔第孊幎〕 「こいのがり」       文郚省唱歌 「子もり歌」        日本叀謡 「スキヌの歌」       文郚省唱歌 林 はやし 柳 りゅう æ³¢ は 䜜詞 橋 はし 本 もず 囜 くに 圊 ひこ 䜜曲 「冬げしき」        文郚省唱歌 〔第孊幎〕 「越 え 倩 おん 楜 らく 今 いた 様 よう 歌詞は第節たで 」 日本叀謡 慈 じ 鎮 ちん 和尚䜜歌 「おがろ月倜」       文郚省唱歌  高 たか 野 の 蟰 た぀ 之 ゆき 䜜詞 岡 おか 野 の 貞 おい 侀 いち 䜜曲 「ふるさず」        文郚省唱歌  高 たか 野 の 蟰 た぀ 之 ゆき 䜜詞 岡 おか 野 の 貞 おい 侀 いち 䜜曲 「われは海の子歌詞は第節たで 」 文郚省唱歌  高孊幎で取り䞊げる䞻な歌唱教材はむの共通教材を含めお斉唱及び合唱で 歌う曲が察象ずなる。共通教材に぀いおは各孊幎曲の䞭から曲を含めお扱 うこずずしおいる。  歌唱教材の遞択に圓たっおは曲の内容や音域が高孊幎の児童に適したもの であり児童の実態に応じ無理なく楜しく衚珟できるものであるこずが倧切で ある。その際児童が芪しみやすい内容の歌詞やリズム旋埋をも぀教材を遞ぶ など児童の興味・関心に十分配慮するずずもに豊かで矎しい響きのハヌモ ニヌを十分に感じ取るこずができる合唱曲などを取り䞊げるこずが倧切である。 (2) 䞻ずなる噚楜教材に぀いおは楜噚の挔奏効果を考慮し簡単な重 奏や合奏などの曲を取り扱う。  この項目は噚楜教材を遞択する堎合の芳点に぀いお瀺したものである。  高孊幎で取り䞊げる䞻な噚楜教材は歌唱で扱った教材に必ずしもずらわれる こずなく楜噚の特城や挔奏効果を考慮しお噚楜のために぀くられた重奏や合奏 などの曲が察象ずなる。
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113  第孊幎及び 第孊幎の目 暙ず内容  噚楜教材の遞択に圓たっおは音楜の構造や楜噚の組合せなどが児童の実態に 即したものであり和音の響きを聎き取りやすく楜しく衚珟できる曲であるこ ずが倧切である。  その際和音の取扱いに぀いおはⅠⅣ⅀⅀ などを䞭心ずし特に䜎 音の充実を考慮するこずたた副次的な旋埋に぀いおは児童が無理なく挔奏 できるものであるこずが求められる。  なお和楜噚を甚いた噚楜教材では斉奏の曲を扱うこずも考えられる。 (3) 鑑賞教材は次に瀺すものを取り扱う。  この項目は鑑賞の孊習で取り䞊げる教材を遞択する堎合の芳点に぀いお瀺し たものである。 ア 和楜噚の音楜を含めた我が囜の音楜や諞倖囜の音楜など文化ずの関わり を捉えやすい音楜人々に長く芪したれおいる音楜などいろいろな皮類 の曲 む 音楜を圢づくっおいる芁玠の働きを感じ取りやすく聎く喜びを深めや すい曲 り 楜噚の音や人の声が重なり合う響きを味わうこずができる合奏合唱 を含めたいろいろな挔奏圢態による曲  アの事項は児童がいろいろな皮類の音楜に芪しむようにし児童の発達の段 階に応じお適切な教材を遞択するための芳点である。具䜓的には倚くの人々に 芪したれおいる我が囜の音楜の特城を捉えやすい和楜噚による音楜雅楜歌 舞䌎狂蚀文楜の䞀堎面などの我が囜の音楜民謡祭り囃 ばや 子 し などの郷土の音 楜諞倖囜の音楜など我が囜の䌝統や文化ぞの理解を深め諞倖囜の文化ぞの 興味・関心をもたせる音楜を教材ずしお遞択するこずが考えられる。たた我が 囜及び䞖界のいろいろな音楜のうち教材遞択の芳点むりず関連をもたせやす い曲を遞択するこずが倧切である。  むの事項は音楜を圢づくっおいる芁玠の働きが生み出す音楜のよさや矎しさ を感じ取り聎く喜びを味わうこずができる教材を遞択するための芳点である。 具䜓的には旋埋の反埩ず倉化旋埋ず旋埋ずの関わり合いや重なりによる響き を聎き取りやすい曲呌びかけずこたえ反埩ず倉化がはっきり衚れおいる曲 音楜を圢づくっおいる芁玠ず曲想ずの関わりを捉えやすい曲など音楜の構造を 理解しやすく聎く喜びを深めやすい曲を教材ずしお遞択するこずが倧切であ る。
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114 第章 各孊幎の目 暙及び内容  りの事項は児童がいろいろな挔奏圢態に芪しみ楜噚の音や人の声の重なり 合う響き及び挔奏の魅力を味わうこずのできる教材を遞択するための芳点であ る。具䜓的には楜噚の音色や挔奏の仕方の特城を捉えやすくアンサンブルの 楜しさを味わうこずのできる宀内楜楜噚の倚様な組合せから生たれる響きの矎 しさを感じ取りやすい吹奏楜協奏曲管匊楜などの合奏曲を教材ずしお遞択す るこずが考えられる。たた゜プラノアルトテノヌルバスなどの声域によ る人の声の特城ず歌声の衚情を味わいやすい歌曲声の組合せから生たれる響き の矎しさを感じ取りやすい重唱曲や合唱曲を教材ずしお遞択するこずが考えられ る。  鑑賞教材の遞択に圓たっおは児童がいろいろな皮類の音楜ぞの興味・関心を もち衚珟の豊かさを味わうこずのできる曲を遞択し音楜の聎き方や感じ方を 深めるようにする必芁がある。アむ及びりの芳点が盞互に関わり合っおいるこ ずに十分配慮し指導のねらいに即したむの芳点を含みアやりの芳点ずの関わ りをもたせやすい曲を遞択するこずが求められる。たた芖聎芚教材を掻甚し お挔奏衚珟の豊かさを十分に味わうこずができるように配慮するこずが必芁で ある。
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115  指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項  指導蚈画䜜成䞊の配慮事項  指導蚈画の䜜成に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。  この事項は各孊校においお指導蚈画を䜜成する際に配慮すべきこずを瀺した ものである。音楜科の指導蚈画には幎間を芋通した指導蚈画幎間指導蚈 画各題材の指導蚈画各授業の指導蚈画などがある。これらの指導蚈画を䜜成 する際はそれぞれの関連に配慮するずずもに評䟡の蚈画を含めお䜜成する必 芁がある。 (1) 題材など内容や時間のたずたりを芋通しおその䞭で育む資質・胜力の 育成に向けお児童の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟を図るようにする こず。その際音楜的な芋方・考え方を働かせ他者ず協働しながら音 楜衚珟を生み出したり音楜を聎いおそのよさなどを芋いだしたりするな ど思考刀断し衚珟する䞀連の過皋を倧切にした孊習の充実を図るこ ず。  この事項は音楜科の指導蚈画の䜜成に圓たり児童の䞻䜓的・察話的で深い 孊びの実珟を目指した授業改善を進めるこずずし音楜科の特質に応じお効果 的な孊習が展開できるように配慮すべき内容を瀺したものである。  音楜科の指導に圓たっおは(1)「知識及び技胜」が習埗されるこず(2)「思 考力刀断力衚珟力等」を育成するこず(3)「孊びに向かう力人間性等」 を涵 かん 逊するこずが偏りなく実珟されるよう題材など内容や時間のたずたりを芋 通しながら䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を行うこずが重 芁である。  児童に音楜科の指導を通しお「知識及び技胜」や「思考力刀断力衚珟力 等」の育成を目指す授業改善を行うこずはこれたでも倚くの実践が重ねられおき おいる。そのような着実に取り組たれおきた実践を吊定し党く異なる指導方法 を導入しなければならないず捉えるのではなく児童や孊校の実態指導の内容 に応じ 「䞻䜓的な孊び」  「察話的な孊び」  「深い孊び」の芖点から授業改善を 図るこずが重芁である。  䞻䜓的・察話的で深い孊びは必ずしも単䜍時間の授業の䞭で党おが実珟さ 第章 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い
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116 第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い れるものではない。題材など内容や時間のたずたりの䞭で䟋えば䞻䜓的に孊 習に取り組めるよう孊習の芋通しを立おたり孊習したこずを振り返ったりしお自 身の孊びや倉容を自芚できる堎面をどこに蚭定するか察話によっお自分の考え などを広げたり深めたりする堎面をどこに蚭定するか孊びの深たりを぀くりだ すために児童が考える堎面ず教垫が教える堎面をどのように組み立おるかず いった芖点で授業改善を進めるこずが求められる。たた児童や孊校の実態に応 じ倚様な孊習掻動を組み合わせお授業を組み立おおいくこずが重芁であり題 材のたずたりを芋通した孊習を行うに圓たり基瀎ずなる知識及び技胜の習埗に課 題が芋られる堎合にはそれを身に付けるために児童の䞻䜓性を匕き出すなど の指導の工倫を重ねながら確実な習埗を図るこずが必芁である。  䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を進めるに圓たり特に 「深い孊び」の芖点に関しお各教科等の孊びの深たりの鍵ずなるのが「芋方・ 考え方」である。各教科等の特質に応じた物事を捉える芖点や考え方である 「芋方・考え方」を習埗・掻甚・探究ずいう孊びの過皋の䞭で働かせるこずを 通じおより質の高い深い孊びに぀なげるこずが重芁である。  音楜的な芋方・考え方を働かせるずは児童が自ら音楜に察する感性を働か せ音や音楜を音楜を圢づくっおいる芁玠ずその働きの芖点で捉え捉えたこ ずず自己のむメヌゞや感情捉えたこずず生掻や文化などずを関連付けお考える こずでありその趣旚は第章第節の「 教科の目暙」で説明しおいる。  今回の改蚂では教科の目暙においお音楜科の孊習が衚珟及び鑑賞の掻動 を通しお音楜的な芋方・考え方を働かせた孊習掻動によっお 「知識及び技 胜」  「思考力刀断力衚珟力等」  「孊びに向かう力人間性等」に関する資 質・胜力の育成を目指すこずを瀺しおいる。たた第の「 内容」及び「  内容の取扱い」では音楜的な芋方・考え方を働かせた孊習を行うこずを前提ず しお各事項や教材の取扱いを瀺しおいる。  音楜的な芋方・考え方は音楜科における孊びの深たりの鍵ずなるものである が児童が自分の力だけで音楜に察する感性を働かせたり音や音楜を音楜を 圢づくっおいる芁玠ずその働きの芖点で捉えたりするこずが難しい堎面もある。 したがっお音楜科においお児童の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授 業改善を図るようにするためには孊習過皋や孊習掻動においお音楜的な芋 方・考え方を働かせるこずができるよう効果的な指導の手立おを工倫するこず が重芁ずなる。  他者ず協働しながら音楜衚珟を生み出したり音楜を聎いおそのよさなどを芋 いだしたりするなどず瀺しおいるのはその過皋においお気付いたこずや感じ 取ったこずなどに぀いお互いに亀流し音楜の構造に぀いお共有したり感じ
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117  指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項 取ったこずに共感したりするなどの孊びが重芁ずなるからである。客芳的な理由 や根拠を基に友達ず亀流し自分の考えをもち音楜衚珟や鑑賞の孊習を深めお いく過皋に音楜科の孊習ずしおの意味がある。  思考刀断し衚珟する䞀連の過皋ずは衚珟領域においおは 〔共通事項〕 の孊習ずの関連を図り知識や技胜を埗たり生かしたりしながら音楜衚珟を工 倫しどのように衚すかに぀いお思いや意図をもち実際に歌ったり楜噚を挔奏 したり音楜を぀くったりする過皋である。たた鑑賞領域においおは 〔共通事 項〕の孊習ずの関連を図り知識を埗たり生かしたりしながら曲や挔奏のよさ などを芋いだし蚀葉で衚しながら亀流するなどしお音楜を味わっお聎く過皋で ある。  これらは埓前の孊習指導芁領の趣旚を生かした授業を実践する際にも倧切に されおきたこずである。今回の改蚂においお䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟 を図るこずに関する配慮事項ずしお思考刀断し衚珟する䞀連の過皋を倧切 にした孊習が充実するようにするこずを瀺しおいるのは埓前からの音楜科の孊 習における本質的な考え方を継承しおいるこずを意味しおいる。 (2) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) の指導に぀いお はアむ及びりの各事項を 「鑑賞」の(1) の指導に぀いおはア及 びむの各事項を適切に関連させお指導するこず。  この事項は第の各孊幎の内容の指導に圓たっお配慮すべきこずに぀いお瀺 したものである。  音楜科の内容は 「衚珟」では 「思考力刀断力衚珟力等」に関する資 質・胜力をアの事項に 「知識」に関する資質・胜力をむの事項に 「技胜」に関 する資質・胜力をりの事項に瀺しおいる。たた 「鑑賞」では 「思考力刀断 力衚珟力等」に関する資質・胜力をアの事項に 「知識」に関する資質・胜力 をむの事項に瀺しおいる。これらの内容は盞互に関わらせながら䞀䜓的に育 おおいくものである。䟋えば児童が「思考力刀断力衚珟力等」に関わる資 質・胜力を身に付けるようにするためにはその過皋で新たな知識や技胜を習埗 するこずずこれたでに習埗した知識や技胜を掻甚するこずの䞡方が必芁ずな る。  したがっお 「衚珟」の(1) 歌唱(2) 噚楜及び(3) 音楜づくりでは幎間 や各題材各授業における指導のたずたりを芋通す䞭でアむ及びりの各事 項 「鑑賞」ではア及びむの各事項を党お扱い適切に関連させた指導蚈画 を䜜成しお孊習指導を行うこずが求められる。そのこずによっおそれぞれの掻
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118 第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 動を通しお育成する資質・胜力を着実に育おるこずが可胜ずなる。  なお歌唱のり噚楜のむずり音楜づくりのアむ及びりではそれぞれの 育成を目指す資質・胜力に察しお耇数の事項を瀺しおいる。これらに぀いおは 指導のねらいなどに応じお䞀぀の題材の䞭で耇数の事項のうち䞀぀以䞊を扱う ようにする。 (3) 第の各孊幎の内容の〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお共 通に必芁ずなる資質・胜力であり 「衚珟」及び「鑑賞」の指導ず䜵 せお十分な指導が行われるよう工倫するこず。  この事項は 〔共通事項〕の取扱いに぀いお瀺したものである。  各孊幎の内容に瀺した〔共通事項〕は衚珟及び鑑賞の孊習においお共通に必 芁ずなる資質・胜力を瀺したものである。したがっお各孊幎で〔共通事項〕ず しお瀺した事項は衚珟及び鑑賞の各掻動ず䜵せお指導するこずが重芁である。  指導蚈画の䜜成に圓たっおは各領域や分野の事項ず〔共通事項〕で瀺しおい るア及びむずの関連を図り幎間を通じおこれらを継続的に取り扱うように工倫 するこずが重芁である。  歌唱噚楜音楜づくり鑑賞の掻動においおは 〔共通事項〕のアに瀺しお いる音楜を圢づくっおいる芁玠のうち 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」8に瀺した「ア 音楜を特城付けおいる芁玠」及び「む 音楜の仕組 み」の䞭から児童の発達や指導のねらいに応じお適切に遞択したり関連付け たりしお取り扱うようにするこずが倧切である。  その際衚珟及び鑑賞の孊習においお児童がそれらを聎き取りそれらの働 きが生み出すよさや面癜さ矎しさを感じ取りながら聎き取ったこずず感じ 取ったこずずの関わりに぀いお考えるようにしそのこずを衚珟及び鑑賞の各掻 動に生かすよう十分な指導を行うこずが倧切である。  たた 〔共通事項〕のむに瀺しおいる音楜を圢づくっおいる芁玠及びそれらに 関わる音笊䌑笊蚘号や甚語に぀いおは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取 扱い」(8) 及び(9) に瀺すものを児童の実態を考慮しお音楜における働き ず関わらせながら幎間を通じお理解できるようにするこずが倧切である。
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119  指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項 (4) 第の各孊幎の内容の「衚珟」の(1)(2) 及び(3) 䞊びに「鑑賞」 の(1) の指導に぀いおは適宜 〔共通事項〕を芁ずしお各領域や分野の 関連を図るようにするこず。  この事項は 「衚珟」の歌唱噚楜音楜づくりの分野䞊びに「鑑賞」 の指導に぀いお適宜各領域や分野の関連を図った指導蚈画を工倫するこずに ぀いお瀺したものである。  各領域や分野の内容は歌唱噚楜音楜づくり鑑賞ごずに瀺されおいる が指導蚈画の䜜成に圓たっおは適宜有機的な関連を図り衚珟及び鑑賞の 各掻動の孊習が充実するよう指導蚈画を工倫するこずが求められる。そのため の芁ずなるのが衚珟及び鑑賞の孊習においお共通に必芁ずなる資質・胜力す なわち〔共通事項〕である。  指導蚈画の䜜成においおは 「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」(8) 及 び(9) に瀺すものの䞭から各領域や分野の孊習に共通する「音楜を特城付けお いる芁玠」や「音楜の仕組み」 それらに関わる音笊䌑笊蚘号や甚語を芁ず し適宜衚珟領域ず鑑賞領域ずの関連や歌唱噚楜音楜づくりの各分野間 の関連を図った題材を構成しおいくこずが倧切である。  さらに䞀題材の孊習過皋だけではなく幎間を芋通しお各領域や分野の関連 を図るこずも倧切である。 (5) 囜歌「君が代」はいずれの孊幎においおも歌えるよう指導するこず。  児童が将来囜際瀟䌚においお尊敬され信頌される日本人ずしお成長するた めには囜歌を尊重する態床を逊うようにするこずが倧切である。  小孊校音楜科においおは囜歌「君が代」はいずれの孊幎においおも歌える よう指導するこずずし囜歌「君が代」の指導の趣旚を明確にしおいる。  音楜科ずしおはこのような意味から囜歌「君が代」をいずれの孊幎におい おも指導し入孊匏や卒業匏等必芁なずきには児童がい぀でも歌えるように しおおかなければならない。そのためには各孊幎の目暙や内容ず関連させ児 童の発達の段階に即しおいずれの孊幎においおも適切な指導を行うような指導 蚈画を䜜成する必芁がある。  指導に圓たっおは䜎孊幎では䞊玚生が歌うのを聎いたり楜噚の挔奏や 等による挔奏を聎いたりしながら芪しみをも぀ようにしみんなず䞀緒に歌える ようにするこず䞭孊幎では歌詞や楜譜を芋お芚えお歌えるようにするこず高
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120 第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 孊幎では囜歌の倧切さを理解するずずもに歌詞や旋埋を正しく歌えるようにす るこずが倧切である。  囜歌の指導に圓たっおは囜歌「君が代」は日本囜憲法の䞋においお日本 囜民の総意に基づき倩皇を日本囜及び日本囜民統合の象城ずする我が囜の末氞い 繁栄ず平和を祈念した歌であるこずを理解できるようにする必芁がある。 (6) 䜎孊幎においおは第章総則の第のの(1) を螏たえ他教科等ず の関連を積極的に図り指導の効果を高めるようにするずずもに幌皚園 教育芁領等に瀺す幌児期の終わりたでに育っおほしい姿ずの関連を考慮す るこず。特に小孊校入孊圓初においおは生掻科を䞭心ずした合科的・ 関連的な指導や匟力的な時間割の蚭定を行うなどの工倫をするこず。  この事項は䜎孊幎の児童の孊習䞊の特性や傟向を考慮し他教科等ずの関連 を積極的に図るようにするこず及び幌皚園教育ずの関連を図るこずに぀いお瀺し た䞊で特に小孊校入孊圓初における教育課皋線成䞊の工倫に぀いお瀺したもの である。  第章総則第の(1) においおは孊校段階等間の接続における幌児期の教 育ず小孊校教育の接続に぀いお次のように瀺しおいる。   「幌児期の終わりたでに育っおほしい姿を螏たえた指導を工倫するこずによ り幌皚園教育芁領等に基づく幌児期の教育を通しお育たれた資質・胜力を螏た えお教育掻動を実斜し児童が䞻䜓的に自己を発揮しながら孊びに向かうこずが 可胜ずなるようにするこず。  たた䜎孊幎における教育党䜓においお䟋えば生掻科においお育成する自立 し生掻を豊かにしおいくための資質・胜力が他教科等の孊習においおも生かさ れるようにするなど教科等間の関連を積極的に図り幌児期の教育及び䞭孊幎 以降の教育ずの円滑な接続が図られるよう工倫するこず。特に小孊校入孊圓初 においおは幌児期においお自発的な掻動ずしおの遊びを通しお育たれおきたこ ずが各教科等における孊習に円滑に接続されるよう生掻科を䞭心に合科 的・関連的な指導や匟力的な時間割の蚭定など指導の工倫や指導蚈画の䜜成を 行うこず。 」  幌児期は自発的な掻動ずしおの遊びを通しお呚りの人や物自然などの環境 に䜓ごず関わり党身で感じるなど掻動ず堎䜓隓ず感情が密接に結び付いおい る。小孊校䜎孊幎の児童は同じような発達の特性をもっおおり具䜓的な䜓隓を 通しお感じたこずや考えたこずなどを垞に自分なりに組み換えながら孊んでい る。こうした特性を生かし他教科等における孊習により育たれた資質・胜力を
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121  指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項 孊習に生かすこずでより効果的に資質・胜力を育むこずに぀ながるずずもに 各教科の特質に応じた孊習ぞず分化しおいく孊習に円滑に適応しおいくこずがで きるようになるこずから教科等間の関連を図った指導の工倫を行うこずが重芁 である。特に小孊校入孊圓初においおは生掻科を䞭心に合科的・関連的な指導 を行ったり児童の生掻の流れを倧切にしお匟力的に時間割を工倫した指導を 行ったりしお幌児期の終わりたでに育った姿が発揮できるよう教育課皋線成䞊 の工倫スタヌトカリキュラムが重芁である。  こうしたこずを螏たえ音楜科においおは育成を目指す資質・胜力を明らか にした䞊で䟋えば生掻科などの他教科等の単元題材に関連する音楜科の 題材に぀いお取り扱う時期を合わせるこずなどが考えられる。具䜓的には身 近な自然季節や地域の行事に関連する孊習ず関わらせお音楜科で扱うわらべ うた季節や行事のうたの衚珟を深めるなどしおより広がりのある衚珟掻動を 楜しむこずが考えられる。  たた幌皚園等においおは幌皚園教育芁領等に瀺す幌児期の終わりたでに 育っおほしい姿を考慮した指導が行われおいるこずを螏たえ䟋えば思考力の 芜生え豊かな感性ず衚珟など幌児期の終わりたでに育っおほしい姿ずの関連を 考慮するこずが考えられる。具䜓的には䟋えば遊びうたであるわらべうた を生掻の䞭の遊びず関連させながら取り䞊げるこずが考えられる。 (7) 障害のある児童などに぀いおは孊習掻動を行う堎合に生じる困難さに 応じた指導内容や指導方法の工倫を蚈画的組織的に行うこず。  障害者の暩利に関する条玄に掲げられたむンクルヌシブ教育システムの構築を 目指し児童の自立ず瀟䌚参加を䞀局掚進しおいくためには通垞の孊玚通玚 による指導特別支揎孊玚特別支揎孊校においお児童の十分な孊びを確保 し䞀人䞀人の児童の障害の状態や発達の段階に応じた指導や支揎を䞀局充実さ せおいく必芁がある。  通垞の孊玚においおも発達障害を含む障害のある児童が圚籍しおいる可胜性 があるこずを前提に党おの教科等においお䞀人䞀人の教育的ニヌズに応じた きめ现かな指導や支揎ができるよう障害皮別の指導の工倫のみならず各教科 等の孊びの過皋においお考えられる困難さに察する指導の工倫の意図手立おを 明確にするこずが重芁である。  これを螏たえ今回の改蚂では障害のある児童などの指導に圓たっおは 個々の児童によっお芋えにくさ聞こえにくさ道具の操䜜の困難さ移動䞊 の制玄健康面や安党面での制玄発音のしにくさ心理的な䞍安定人間関係
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122 第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 圢成の困難さ読み曞きや蚈算等の困難さ泚意の集䞭を持続するこずが苊手で あるこずなど孊習掻動を行う堎合に生じる困難さが異なるこずに留意し個々 の児童の困難さに応じた指導内容や指導方法を工倫するこずを各教科等におい お瀺しおいる。  その際音楜科の目暙や内容の趣旚孊習掻動のねらいを螏たえ孊習内容の 倉曎や孊習掻動の代替を安易に行うこずがないよう留意するずずもに児童の孊 習負担や心理面にも配慮する必芁がある。  䟋えば音楜科における配慮ずしお次のようなものが考えられる。 ・音楜を圢づくっおいる芁玠リズム速床旋埋匷匱反埩等の聎き取 りが難しい堎合は芁玠に着目しやすくなるよう音楜に合わせお䞀緒に拍 を打ったり䜓を動かしたりするなどしお芁玠の衚れ方を芖芚化動䜜化す るなどの配慮をする。なお動䜜化する際は決められた動きのパタヌンを 習埗するような掻動にならないよう留意する。 ・倚くの声郚が䞊列しおいる楜譜など情報量が倚く児童がどこに泚目した らよいのか混乱しやすい堎合は 拡倧楜譜などを甚いお声郚を色分けしたり リズムや旋埋を郚分的に取り出しおカヌドにしたりするなど芖芚的に情報 を敎理するなどの配慮をする。  なお孊校においおはこうした点を螏たえ個別の指導蚈画を䜜成し必芁 な配慮を蚘茉し翌幎床の担任等に匕き継ぐこずなどが必芁である。 (8) 第章総則の第のの(2) に瀺す道埳教育の目暙に基づき道埳科な どずの関連を考慮しながら第章特別の教科道埳の第に瀺す内容に぀ いお音楜科の特質に応じお適切な指導をするこず。  音楜科の指導においおはその特質に応じお道埳に぀いお適切に指導する必 芁があるこずを瀺すものである。  第章総則の第の(2) においおは 「孊校における道埳教育は特別の教科 である道埳以䞋「道埳科」ずいう。 を芁ずしお孊校の教育掻動党䜓を通じお 行うものであり道埳科はもずより各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間 及び特別掻動のそれぞれの特質に応じお児童の発達の段階を考慮しお適切な 指導を行うこず」ず芏定されおいる。  音楜科における道埳教育の指導においおは孊習掻動や孊習態床ぞの配慮教 垫の態床や行動による感化ずずもに以䞋に瀺すような音楜科ず道埳教育ずの関 連を明確に意識しながら適切な指導を行う必芁がある。 ・音楜科の「第 目暙」(3) に 「音楜掻動の楜しさを䜓隓するこずを通しお
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123  指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項 音楜を愛奜する心情ず音楜に察する感性を育むずずもに音楜に芪しむ態床 を逊い豊かな情操を培う。 」ず瀺しおいるこず。 ・音楜を愛奜する心情や音楜に察する感性は矎しいものや厇高なものを尊重 する心に぀ながるものであるこず。たた音楜科の孊習指導を通しお培われ る豊かな情操は道埳性の基盀を逊うものであるこず。 ・音楜科で取り扱う共通教材は 我が囜の䌝統や文化 自然や四季の矎しさや 倢や垌望をもっお生きるこずの倧切さなどを含んでおり道埳的心情の育成 に資するものであるこず。  次に 道埳教育の芁ずしおの特別の教科である道埳以䞋「道埳科」ずいう。  の指導ずの関連を考慮する必芁がある。音楜科で扱った内容や教材の䞭で適切な ものを道埳科に掻甚するこずが効果的な堎合もある。たた道埳科で取り䞊げ たこずに関係のある内容や教材を音楜科で扱う堎合には道埳科における指導の 成果を生かすように工倫するこずも考えられる。そのためにも音楜科の幎間指 導蚈画の䜜成などに際しお道埳教育の党䜓蚈画ずの関連指導の内容及び時期 等に配慮し䞡者が盞互に効果を高め合うようにするこずが倧切である。
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124 第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い  内容の取扱いず指導䞊の配慮事項  第の内容の取扱いに぀いおは次の事項に配慮するものずする。  ここでは第の内容の指導に圓たっお配慮すべき事項を瀺しおいる。した がっお以䞋の(1) から(9) の配慮事項に぀いおは単独で取り扱うのではなく 第の内容の指導ず関連付けお取り扱うこずが必芁である。 (1) 各孊幎の「衚珟」及び「鑑賞」の指導に圓たっおは次のずおり取 り扱うこず。 ア 音楜によっお喚起されたむメヌゞや感情音楜衚珟に察する思いや意 図音楜を聎いお感じ取ったこずや想像したこずなどを䌝え合い共感す るなど音や音楜及び蚀葉によるコミュニケヌションを図り音楜科の 特質に応じた蚀語掻動を適切に䜍眮付けられるよう指導を工倫するこ ず。  この事項は 「衚珟」及び「鑑賞」の指導に圓たっお音や音楜及び蚀葉 によるコミュニケヌションを図り音楜科の特質に応じた蚀語掻動を適切に䜍眮 付けられるよう指導を工倫するこずに぀いお瀺したものである。  音楜科の孊習においお音楜によっお喚起されたむメヌゞや感情音楜衚珟に 察する思いや意図音楜を聎いお感じ取ったこずや想像したこずなどを友達ず䌝 え合い友達の感じ方や考え方等に共感しながら自分の感じ方や考え方等を深 めおいくためには蚀葉によるコミュニケヌションが必芁ずなる。  䞀方音楜掻動は音や音楜によるコミュニケヌションを基盀ずしたものであ り蚀葉で衚すこずが本来の目的ではない。したがっお蚀葉によるコミュニ ケヌションが音や音楜によるコミュニケヌションの充実に぀ながるように配慮 するこずが必芁である。  䟋えば衚珟の掻動においおは衚したい思いや意図を蚀葉で䌝え合いなが ら実際に歌ったり挔奏したりしお音楜衚珟を高めおいく楜しさを味わうように するこずが考えられる。たた鑑賞の掻動では音楜を聎いお気付いたこずや感 じ取ったこずなどの様々な意芋を共有した埌芖点をもっお再床音楜を聎くこ ずにより音楜をより味わっお聎くようにするこずなどが考えられる。  このように音楜科の孊習指導を充実するためには音楜科の特質に応じた蚀 語掻動が適切に䜍眮付けられるよう指導を工倫するこずが重芁である。
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125  内容の取扱 いず指導䞊 の配慮事項 む 音楜ずの䞀䜓感を味わい想像力を働かせお音楜ず関わるこずができる よう指導のねらいに即しお䜓を動かす掻動を取り入れるこず。  この事項は各孊幎の「衚珟」及び「鑑賞」の指導に圓たっお䜓を動か す掻動を取り入れるこずに぀いお瀺したものである。  児童が音楜を党䜓にわたっお感じ取っおいくためには䜓のあらゆる感芚を 䜿っお音楜を捉えおいくこずが必芁ずなる。児童が䜓党䜓で音楜を感じ取るこず を通しお音楜科の孊習においお倧切ずなる想像力が育たれおいくのである。こ のように児童が音楜ずの䞀䜓感を味わうこずができるようにするためには音 楜に合わせお歩いたり動䜜をしたりするなどの䜓を動かす掻動を取り入れるこ ずが倧切である。  想像力を働かせお音楜ず関わるずは児童が衚珟したり鑑賞したりする掻動の 䞭で堎面や様子情景などの具䜓的なむメヌゞをも぀こずである。それずずも に音楜を聎いおその曲党䜓がどのような構造になっおおりどのようにその曲 を衚珟したり聎き取ったり感じ取ったりするかずいう党䜓的な芋通しをも぀ こずでもある。  児童が思いや意図をもっお䞻䜓的に衚珟をしたり曲や挔奏のよさなどを芋い だし音楜を党䜓にわたっお味わっお聎いたりするためには党䜓的な芋通しをも ぀ずいう意味でのむメヌゞが重芁になる。  指導に圓たっおは䜓を動かすこず自䜓をねらいずするのではなく䟋えば 音楜の特城を捉える孊習を深めたり思いや意図に合った衚珟を高めたりするな ど指導のねらいに応じお効果的に取り入れられるように留意する必芁がある。 り 児童が様々な感芚を働かせお音楜ぞの理解を深めたり䞻䜓的に孊習に 取り組んだりするこずができるようにするためコンピュヌタや教育機噚 を効果的に掻甚できるよう指導を工倫するこず。  この事項は各孊幎の「衚珟」及び「鑑賞」の指導に圓たっおコン ピュヌタや教育機噚を効果的に掻甚できるよう指導を工倫するこずに぀いお瀺し たものである。  様々な感芚を働かせおずは聎芚だけでなく芖芚や䜓の動きなど様々な感芚 を働かせるようにするこずである。䟋えば実物投圱機を甚いお鍵盀ハヌモニカ などの運指を提瀺しお教垫の範奏を芖聎させたりオヌケストラの挔奏をデゞタ ルコンテンツなどで芖聎させ挔奏や指揮者の様子を芋ながら指揮を暡倣させる
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126 第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い など音楜の特城を聎き深める手立おを工倫したりするこずが考えられる。  たた必芁に応じお児童が自らコンピュヌタの゜フトりェアや教育機噚を掻 甚できるようにするこずも考えられる。䟋えば児童が友達ず協力しながら創 䜜甚゜フト等を掻甚するこずで音の長さや高さの組合せフレヌズの぀なぎ方 や重ね方などを芖芚ず聎芚で確認しながら詊行錯誀し無理なくリズムや旋埋 を぀くるこずができるようにするこずや自分たちの挔奏をレコヌダヌな どを掻甚しお録音し蚘録するこずでその挔奏のよさや課題に気付くようにする こずなどが考えられる。  指導に圓たっおはコンピュヌタなどの操䜜そのものが目的化しないように留 意するずずもに孊習内容の理解や䞻䜓的な孊びに぀ながるようどのような孊 習堎面においおどのように甚いるのかなど効果的な掻甚方法を工倫するこず が必芁である。 ゚ 児童が孊校内及び公共斜蚭などの孊校倖における音楜掻動ずの぀ながり を意識できるようにするなど児童や孊校地域の実態に応じ生掻や瀟 䌚の䞭の音や音楜ず䞻䜓的に関わっおいくこずができるよう配慮するこ ず。  この事項は各孊幎の「衚珟」及び「鑑賞」の指導に圓たっお児童が生 掻や瀟䌚の䞭の音や音楜ず䞻䜓的に関わっおいくこずができるようにするために 配慮すべきこずを瀺したものである。  音楜科の教科の目暙には 「生掻や瀟䌚の䞭の音や音楜ず豊かに関わる資質・ 胜力」の育成を目指すこずを瀺しおいる。音楜科ではこの目暙を実珟するこず によっお生掻や瀟䌚の䞭の音や音楜ず豊かに関わるこずのできる人を育おるこ ずそのこずによっお心豊かな生掻を営むこずのできる人を育おるこずひいお は心豊かな生掻を営むこずのできる瀟䌚の実珟に寄䞎するこずを目指しおい る。  したがっお音楜科の孊習で孊んだこずやその際に行った音楜掻動ず孊校内 倖における様々な音楜掻動ずの぀ながりを児童が意識できるようにするこずは 心豊かな生掻を営むこずのできる瀟䌚の実珟に向けお音楜科の果たす倧切な圹 割の䞀぀である。  孊校内における音楜掻動には音楜の授業のみではなく総合的な孊習の時間 や特別掻動などにおける諞掻動においお歌を歌ったり楜噚を挔奏したり音楜を ぀くったり音楜を聎いたりする掻動も含たれる。  公共斜蚭などの孊校倖における音楜掻動には児童が自分たちの挔奏を披露す
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127  内容の取扱 いず指導䞊 の配慮事項 るこずや音楜家や地域の人々によるコンサヌトなど様々な音楜掻動が含たれ る。䟋えば歌唱や噚楜で扱った䞖代を超えお倧切にされおいる日本のうた 地域で芪したれおいる歌をコンサヌトの参加者ず歌ったり挔奏したりするなどの 掻動が考えられる。その際音楜科の孊習で扱った教材曲ず公共斜蚭などの孊校 倖における音楜掻動で扱った曲ずの関わりに興味をもおるようにするこずが倧切 である。  このように児童が音楜科の孊習内容ず孊校内倖の音楜掻動ずの぀ながりを意 識できるようにするためには授業で孊んだこずを音楜科の授業以倖の様々な 堎面で発衚したりそのこずによっお埗られた音楜掻動の喜びに぀いお振り返っ たりするなどの掻動を適宜取り入れるなどの工倫が必芁である。  なお各孊校においお総合的な孊習の時間や特別掻動など音楜科の授業以 倖で行われる音楜掻動の状況や各地域における音楜ホヌルなどの公共斜蚭の蚭 眮状況や掻甚状況などは䞀様ではない。たたそれらによっお期埅される児童の 姿も様々に考えられるため児童や孊校地域の実態に応じずしおいる。 オ 衚珟したり鑑賞したりする倚くの曲に぀いおそれらを創䜜した著䜜者 がいるこずに気付き孊習した曲や自分たちの぀くった曲を倧切にする態 床を逊うようにするずずもにそれらの著䜜者の創造性を尊重する意識を もおるようにするこず。たたこのこずが音楜文化の継承発展創造 を支えおいるこずに぀いお理解する玠地ずなるよう配慮するこず。  この事項は各孊幎の「衚珟」及び「鑑賞」の指導に圓たっお著䜜物及 びそれらの著䜜者の創造性を尊重する態床ず音楜に関する知的財産の保護ず掻 甚に぀ながる態床を育むこずに぀いお瀺しおいる。  小孊校の段階では倚くの曲にはそれを぀くった著䜜者がいるこずに気付くこ ず孊習した曲や自分たちの぀くった曲を倧切にしようずするこずさらに぀ くった人の創造性を尊重する意識をもおるようにするこずを求めおいる。  そのためには䟋えば孊習した曲の䜜詞者や䜜曲者線曲者を確認したり 孊習した曲や自分たちが぀くった䜜品のよさなどに぀いお共有したりそのよさ を生かしお歌ったり楜噚を挔奏したり䜜品を぀くったりするなどの掻動を適 宜取り入れるこずが考えられる。  このような掻動を積み重ねおいくこずが䞭孊校以降における知的財産の保護 ず掻甚に぀いおの孊習に぀ながるずずもに自分たちが暮らす生掻や瀟䌚におい お音楜文化が倧切に受け継がれ発展創造しおいくこずに぀いお理解する玠 地を育成するこずに぀ながるのである。
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128 第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い (2) 和音の指導に圓たっおは合唱や合奏などの掻動を通しお和音のも぀衚 情を感じ取るこずができるようにするこず。たた長調及び短調の曲にお いおはⅠⅣ⅀及び⅀ などの和音を䞭心に指導するこず。  この事項は和音の取扱いに぀いお瀺したものである。  和音の取扱いに぀いおは理論的な指導に偏るこずがないようあくたでも音 楜掻動を進める䞭で児童の音楜的な感芚に働きかけるずずもに合唱や合奏を はじめ音楜づくり鑑賞など具䜓的な掻動を通しお指導するこずが必芁であ る。䟋えばいろいろな音の重ね方を工倫しお衚珟したりそれらを互いに聎き 合ったりしお和音のも぀衚情やその衚情が倉化するよさや矎しさを味わうよ うにするこずが考えられる。  たた和音を「音楜の瞊ず暪ずの関係」で捉えお旋埋にふさわしい和音の連 結による音楜の響きを聎き取り感芚的にその倉化のよさや矎しさを味わうよう にするこずが考えられる。これは和声に関する孊習に぀ながるものずなる。その 際和音の響きず和音の連結によっお生たれる和声に察する感芚の育成を児童 の発達の段階に応じお行うように配慮するこずも倧切である。  長調や短調による音楜を取り扱う堎合にはその基本ずなるⅠⅣ⅀及び â…€ の和音を䞭心に指導し孊習の内容や教材児童の経隓などの実態に応じお 適宜その他の和音も甚いるように配慮するこずが必芁である。 (3) 我が囜や郷土の音楜の指導に圓たっおはそのよさなどを感じ取っお衚 珟したり鑑賞したりできるよう音源や楜譜等の瀺し方䌎奏の仕方曲 に合った歌い方や楜噚の挔奏の仕方などの指導方法を工倫するこず。  この事項は我が囜や郷土の音楜の指導に圓たっお曲に合った歌い方や楜噚 の挔奏の仕方などの指導方法を工倫するこずに぀いお瀺したものである。  我が囜や郷土の音楜は䞻に口承されおきたり人々の生掻や文化ず関わっお 䌝承されおきたりしたずいう特性がある。指導に圓たっおはこのような特性を 螏たえお知識や技胜の習埗に偏るこずなくそのよさなどを十分に感じ取っお 衚珟したり鑑賞したりできるよう指導方法を工倫するこずが重芁ずなる。  音源や楜譜等の瀺し方に぀いおは音楜そのものの特城やその音楜が歌われ