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|
---|---|---|---|---|
114A06 | 甲状腺全摘術後に発症したテタニーに対し、直ちに投与すべきなのはどれか。 | [
"a. 抗甲状腺薬",
"b. 抗けいれん薬",
"c. カルシウム製剤",
"d. ビスホスホネート製剤",
"e. 活性型ビタミンD製剤"
] | [
"c"
] | c. カルシウム製剤 |
114A07 | 疾患と治療の組合せで正しいのはどれか。 | [
"a. 多発肝細胞癌 ー 経カテーテル的動脈化学塞栓術〈TACE〉",
"b. 胆石合併胆嚢癌 ー 腹腔鏡下胆嚢摘出術",
"c. 特発性門脈圧亢進症 ー 門脈内ステント留置",
"d. 膵管内乳頭粘液性腫瘍 ー 膵管ステント留置",
"e. 急性化膿性閉塞性胆管炎 ー 胆管切除術"
] | [
"a"
] | a. 多発肝細胞癌 ー 経カテーテル的動脈化学塞栓術〈TACE〉a 正解b 胆嚢癌に対しては腹腔鏡ではなく開腹手術が推奨されている。(推奨度1 エビデンスレベルC)c 特発性門脈圧亢進症は、門脈の器質的な狭窄を認めないため、ステント留置は意味ないです。d 膵管内乳頭粘液性腫瘍に対する治療法は手術のみです。e 膵管内乳頭粘液性腫瘍は、まずはドレナージを行います。 a 正解 b 胆嚢癌に対しては腹腔鏡ではなく開腹手術が推奨されている。(推奨度1 エビデンスレベルC) c 特発性門脈圧亢進症は、門脈の器質的な狭窄を認めないため、ステント留置は意味ないです。 d 膵管内乳頭粘液性腫瘍に対する治療法は手術のみです。 e 膵管内乳頭粘液性腫瘍は、まずはドレナージを行います。 |
114A08 | 選択緘黙について正しいのはどれか。 | [
"a. 思春期に多い。",
"b. 聴力は正常である。",
"c. 言語理解の障害が原因である。",
"d. 脳波検査が診断に有用である。",
"e. 発声練習による治療が有効である。"
] | [
"b"
] | b. 聴力は正常である。 選択緘黙とは、家庭などでは話すことが出来るが、社会不安のために、特定の場面や状況では話すことができなくなる疾患である。場面緘黙症 - Wikipedia 選択緘黙とは、家庭などでは話すことが出来るが、社会不安のために、特定の場面や状況では話すことができなくなる疾患である。 場面緘黙症 - Wikipedia |
114A09 | 閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者で罹患リスクの高い疾患または病態に含まれないのはどれか。 含まれない | [
"a. 心不全",
"b. 突然死",
"c. 高血圧症",
"d. 心房細動",
"e. 収縮性心膜炎"
] | [
"e"
] | e. 収縮性心膜炎収縮性心膜炎は、心膜の線維化に伴う拡張障害が疾患の本体である。原因はウイルス性や自己免疫性、心臓術後等である。 収縮性心膜炎は、心膜の線維化に伴う拡張障害が疾患の本体である。原因はウイルス性や自己免疫性、心臓術後等である。 |
114A10 | 頭蓋内血管による脳神経の圧迫で起こるのはどれか。 | [
"a. 片頭痛",
"b. 三叉神経痛",
"c. 本態性振戦",
"d. Parkinson病",
"e. 側頭葉てんかん"
] | [
"b"
] | b. 三叉神経痛 a 片頭痛の原因は現時点では解明されていない。血管説、神経説、三叉神経説と多くの学説がある。近年PACAP38やHMGB1等の原因物質が新たに報告されている。気になる方は調べてね。b 正解c 本態性振戦:小脳や下オリーブ核系の機能異常が発生に関与しているのではないかと推察されているが、原因不明である。d parkinson病 中脳黒質の変性が原因です。e 側頭葉てんかん 脳腫瘍や海馬硬化が原因と言われている。 a 片頭痛の原因は現時点では解明されていない。血管説、神経説、三叉神経説と多くの学説がある。近年PACAP38やHMGB1等の原因物質が新たに報告されている。気になる方は調べてね。 b 正解 c 本態性振戦:小脳や下オリーブ核系の機能異常が発生に関与しているのではないかと推察されているが、原因不明である。 d parkinson病 中脳黒質の変性が原因です。 e 側頭葉てんかん 脳腫瘍や海馬硬化が原因と言われている。 |
114A11 | 挙児希望のある関節リウマチの女性に対して、妊娠前にあらかじめ中止すべき治療薬はどれか。 | [
"a. タクロリムス",
"b. インドメタシン",
"c. エタネルセプト",
"d. メトトレキサート",
"e. サラゾスルファピリジン"
] | [
"d"
] | d. メトトレキサート メトトレキサートは、関節リウマチの治療に広く使用される抗リウマチ薬ですが、胎児に対する強い奇形性があるため、妊娠を計画している女性や妊娠可能性のある女性には推奨されません。 メトトレキサートは、関節リウマチの治療に広く使用される抗リウマチ薬ですが、胎児に対する強い奇形性があるため、妊娠を計画している女性や妊娠可能性のある女性には推奨されません。 |
114A12 | 小児急性中耳炎の難治化に関連しないのはどれか。 | [
"a. 年齢6歳以上",
"b. 免疫能の低下",
"c. 鼻副鼻腔炎の合併",
"d. 集団保育所への通所",
"e. 薬剤耐性菌の耳漏内検出"
] | [
"a"
] | a. 年齢6歳以上 2歳未満では難治性となりやすい。 2歳未満では難治性となりやすい。 |
114A13 | IgG4関連疾患の腎病変について正しいのはどれか。2つ選べ。 | [
"a. 思春期に好発する。",
"b. 間質性腎炎を認める。",
"c. 初発症状は発熱が多い。",
"d. 半月体形成性腎炎を認める。",
"e. 治療は副腎皮質ステロイドが第一選択である。"
] | [
"b",
"e"
] | b. 間質性腎炎を認める。e. 治療は副腎皮質ステロイドが第一選択である。a 中年以降の男性に多い。b 正解c 発熱の自覚症状は少ない。初発は検尿や採血での異常で見つかることが多い。d 半月体は形成しない。e ステロイドが効きます。IgG4関連疾患 – 難病情報センター a 中年以降の男性に多い。 b 正解 c 発熱の自覚症状は少ない。初発は検尿や採血での異常で見つかることが多い。 d 半月体は形成しない。 e ステロイドが効きます。 IgG4関連疾患 – 難病情報センター |
114A14 | 心エコー図を別に示す。認められる所見はどれか。2つ選べ 。 | [
"a. 心室瘤",
"b. 心嚢液貯留",
"c. 僧帽弁狭窄",
"d. 非対称性心室中隔肥厚",
"e. 僧帽弁収縮期前方運動"
] | [
"d",
"e"
] | d. 非対称性心室中隔肥厚e. 僧帽弁収縮期前方運動d 長軸像で明らかに肥厚している。e 僧帽弁Mモードで指摘できる。 d 長軸像で明らかに肥厚している。 e 僧帽弁Mモードで指摘できる。 |
114A15 | 成人の推算糸球体濾過量〈eGFR〉の計算に必要な項目はどれか。3つ選べ。 | [
"a. 年齢",
"b. 性別",
"c. 尿量",
"d. 尿蛋白量",
"e. 血清クレアチニン値"
] | [
"a",
"b",
"e"
] | a. 年齢b. 性別e. 血清クレアチニン値腎機能推算式 - 医療電卓こちらをどうぞ男性:eGFR =194 × 血清クレアチニン-1.094× 年齢-0.287女性:eGFR = eGFR(男性) × 0.739 腎機能推算式 - 医療電卓こちらをどうぞ 男性:eGFR =194 × 血清クレアチニン-1.094× 年齢-0.287女性:eGFR = eGFR(男性) × 0.739 |
114A16 | 19歳の男性。左手掌のしびれ感を主訴に来院した。1年前から大学のサークルでギターの練習を毎日6時間行っていた。1か月前から左手掌にびりびりするしびれ感を自覚するようになった。しびれ感は起床時やギターの練習中に出現するという。 身長172cm、体重62kg。脈拍64/分、整。血圧116/62mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腱反射は正常で、筋萎縮は認めない。他覚的感覚障害も明らかではないが、ある肢位を1分間継続すると左母指から中指の手掌側にしびれ感が誘発された。その肢位を別に示す。 考えられるのはどれか。 | [
"a. 手根管症候群",
"b. 肘部管症候群",
"c. 胸郭出口症候群",
"d. 頸椎症性神経根症",
"e. 前骨間神経症候群"
] | [
"a"
] | a. 手根管症候群 上記画像はファレンテスト(Phalen maneuver)です。ファレンテスト陽性であれば手根管症候群を疑います。手根管症候群 - 日本整形外科学会 上記画像はファレンテスト(Phalen maneuver)です。 ファレンテスト陽性であれば手根管症候群を疑います。 手根管症候群 - 日本整形外科学会 |
114A17 | 2か月の乳児。新生児聴覚スクリーニングで精密検査が必要となり、両親とともに来院した。家族の呼びかけや周囲の音への反応はほとんどない。 身長・体重は月齢相当である。外耳道と鼓膜とに異常を認めない。側頭骨CTでは中耳・内耳に異常を認めない。聴性脳幹反応〈ABR〉は両耳とも無反応である。耳音響放射〈OAE〉では、両耳で低中音部に残存聴力が確認された。 医師から両親への説明として適切なのはどれか。 | [
"a. 「機能性難聴です」",
"b. 「補聴器装用を開始しましょう」",
"c. 「副腎皮質ステロイドで治療します」",
"d. 「人工内耳埋込み術をすぐに予定します」",
"e. 「1歳6か月児健康診査まで様子をみてください」"
] | [
"b"
] | b. 「補聴器装用を開始しましょう」a 機能性難聴では聴性脳幹反応が正常。b 正しいc 後天性の場合、ステロイドが良い適応となる。d 適応年齢は原則1歳以上(体重8kg以上)e 対応が遅いと言語能力に影響するため早急に対応する。 a 機能性難聴では聴性脳幹反応が正常。 b 正しい c 後天性の場合、ステロイドが良い適応となる。 d 適応年齢は原則1歳以上(体重8kg以上) e 対応が遅いと言語能力に影響するため早急に対応する。 |
114A18 | 77歳の男性。両下肢足底の紫色変化を伴う疼痛を主訴に来院した。3週前に急性冠症候群のため緊急入院し、同日に経皮的冠動脈形成術を受けていた。1週前から疼痛を伴う皮膚変化が出現したため受診した。3週前の血清クレアチニン値は1.2mg/dLであった。喫煙歴は30本/日を50年間。 身長153cm、体重52kg。脈拍80/分、整。血圧152/80mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。下肢に浮腫を認めない。両足底に疼痛を伴う暗紫色皮斑を認める。 尿所見:蛋白1+、糖(−)、潜血(−)。血液所見:赤血球350万、Hb 10.3g/dL、Ht 31%、白血球7,600(桿状核好中球5%、分葉核好中球60%、好酸球15%、単球5%、リンパ球15%)、血小板15万。血液生化学所見:総蛋白7.1g/dL、アルブミン3.4g/dL、尿素窒素38mg/dL、クレアチニン2.8mg/dL、総コレステロール290mg/dL、トリグリセリド240mg/dL。免疫血清学所見:CRP 1.8mg/dL、MPO-ANCA陰性、PR3-ANCA陰性。足底の写真を別に示す。 最も考えられるのはどれか。 | [
"a. 悪性腎硬化症",
"b. 紫斑病性腎炎",
"c. 腎静脈血栓症",
"d. ANCA関連血管炎",
"e. コレステロール塞栓症"
] | [
"e"
] | e. コレステロール塞栓症コレステロール塞栓症は大血管壁にある粥腫が破綻し、コレステロール結晶が血中に流出し末梢で塞栓をきたす疾患。経過と矛盾しない。 コレステロール塞栓症は大血管壁にある粥腫が破綻し、コレステロール結晶が血中に流出し末梢で塞栓をきたす疾患。 経過と矛盾しない。 |
114A19 | 3歳の男児。5日前から右の眼瞼下垂が出現し、次第に目立ってきたため、祖母に連れられて受診した。1年前の写真では両側とも眼瞼下垂はなかった。外傷の既往はない。 意識は清明で、活発に走り回っている。右優位の両側眼瞼下垂を認めるが、祖母によると朝は目立たず、夜になると悪化するという。嚥下に問題はない。四肢の筋萎縮はなく、腱反射は正常である。視力は右0.8(1.2×+1.0D)、左0.7(1.2×+1.0D)で乱視は認めず、眼球運動にも異常を認めない。 診断に有用なのはどれか。 | [
"a. 脳波",
"b. 脳脊髄液検査",
"c. ポリソムノグラフィ",
"d. 聴性脳幹反応〈ABR〉",
"e. エドロホニウムテスト"
] | [
"e"
] | e. エドロホニウムテスト重症筋無力症患者に対する検査の問題。エドロホニウムを投与するとシナプス間隙のアセチルコリン濃度が上昇するので、重症筋無力症患者は筋力増強を自覚する。重症筋無力症 – 難病情報センター 重症筋無力症患者に対する検査の問題。 エドロホニウムを投与するとシナプス間隙のアセチルコリン濃度が上昇するので、重症筋無力症患者は筋力増強を自覚する。 重症筋無力症 – 難病情報センター |
114A20 | 24歳の女性。頭痛と発熱のため3日前から入院中である。2週前から微熱と多発関節痛を自覚していた。 3日前に38℃台の発熱と頭痛が出現したため受診し、同日入院した。 入院時、身長160cm、体重48kg。体温38.3℃。脈拍92/分、整。血圧126/74mmHg。呼吸数18/分。頬部紅斑、無痛性の口腔内潰瘍を認める。両手関節、両膝関節に圧痛を認める。 血液所見:赤血球326万、Hb 10.4g/dL、Ht 28%、白血球2,600(桿状核好中球70%、分葉核好中球12%、好酸球2%、リンパ球16%)、血小板23万。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、リウマトイド因子〈RF〉陰性、抗CCP抗体陰性、抗核抗体陽性、抗dsDNA抗体134IU/mL(基準12以下)、抗Sm抗体陽性。抗β2GPI抗体陰性、抗カルジオリピン抗体陰性、ループス抗凝固因子陰性。入院2日目から見当識障害を認め、その後せん妄状態となった。脳脊髄液所見:無色、水様透明。初圧130mmH2O(基準70〜170)。細胞数52/mm3(基準0〜2)(多核球20%、単核球80%)。蛋白87mg/dL(基準15〜45)、糖48mg/dL(基準50〜75)。頭部MRIで異常を認めない。 この患者の治療で副腎皮質ステロイドと併用する薬剤として適切なのはどれか。 | [
"a. コルヒチン",
"b. 抗TNF-α抗体",
"c. メトトレキサート",
"d. 抗IL-6受容体抗体",
"e. シクロフォスファミド"
] | [
"e"
] | e. シクロフォスファミド全身性エリテマトーデス(SLE)に伴う精神神経病変(CNSループス)の患者の治療薬についての問題。a コルヒチンは痛風発作に対して使用b 抗TNF-α抗体は 潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管ベーチェット病 に対して使用c メトトレキサートは関節リウマチ等に使用d 抗IL-6レセプター抗体は関節リウマチ、若年性特発性関節炎、成人スチル病、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎、キャッスルマン病に使用される。e 正解 全身性エリテマトーデス(SLE)に伴う精神神経病変(CNSループス)の患者の治療薬についての問題。 a コルヒチンは痛風発作に対して使用 b 抗TNF-α抗体は 潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管ベーチェット病 に対して使用 c メトトレキサートは関節リウマチ等に使用 d 抗IL-6レセプター抗体は関節リウマチ、若年性特発性関節炎、成人スチル病、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎、キャッスルマン病に使用される。 e 正解 |
114A21 | 78歳の男性。皮下出血を主訴に来院した。1週前に誘因なく左上肢に皮下出血が出現し、その2日後には右上肢、そして今朝目が覚めると両側大腿部にも広範な皮下出血が出現した。労作時息切れもあり家族に付き添われて受診した。 意識は清明。身長168cm、体重58kg。体温36.3℃。脈拍104/分、整。血圧130/80mmHg。呼吸数24/分。SpO2 96%(room air)。眼瞼結膜は貧血様である。表在リンパ節を触知しない。胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢と側腹部に広範な紫斑を認める。尿所見に異常を認めない。 血液所見:赤血球284万、Hb 8.6g/dL、Ht 25%、白血球4,200(分葉核好中球66%、好酸球5%、好塩基球1%、単球13%、リンパ球15%)、血小板32万。PT-INR 1.1(基準0.9〜1.1)、APTT 72.2秒(基準対照32.2)。 診断に有用な検査はどれか。 | [
"a. 骨髄穿刺",
"b. 皮膚生検",
"c. Coombs試験",
"d. 抗血小板抗体の測定",
"e. 第VIII因子活性の測定"
] | [
"e"
] | e. 第VIII因子活性の測定後天性血友病の問題。後天的に第Ⅷ因子自己抗体が出現し、第Ⅷ因子が低下し重篤な出血症状を呈する疾患である。 後天性血友病の問題。 後天的に第Ⅷ因子自己抗体が出現し、第Ⅷ因子が低下し重篤な出血症状を呈する疾患である。 |
114A22 | 32歳の女性。未経妊。挙児希望を主訴に来院した。29歳時に結婚し避妊はしていないが、これまでに妊娠したことはない。不正性器出血はない。初経12歳。月経周期40〜90日、不整。身長160cm、体重70kg。内診で子宮は正常大で付属器を触知しない。 不妊症の検査として有用でないのはどれか。 | [
"a. 子宮鏡検査",
"b. 超音波検査",
"c. 基礎体温測定",
"d. 子宮卵管造影検査",
"e. プロゲステロン負荷試験"
] | [
"e"
] | e. プロゲステロン負荷試験プロゲステロン負荷試験は無月経患者に行う。プロゲステロンを投与し出血が起これば、子宮内膜病変や流出路閉塞によるものでなく、視床下部-下垂体系、卵巣機能不全が原因の無月経と推測される。 プロゲステロン負荷試験は無月経患者に行う。 プロゲステロンを投与し出血が起これば、子宮内膜病変や流出路閉塞によるものでなく、視床下部-下垂体系、卵巣機能不全が原因の無月経と推測される。 |
114A23 | 48歳の女性。めまいを主訴に来院した。今朝、庭仕事中にしゃがんだ姿勢から立ち上がったところ、一瞬、気が遠くなるようなめまいが出現し転倒したため受診した。意識消失はなかった。このようなめまいは4、5日前から時々あり、すべて立ち上がる時に出現していたという。 診断のために確認する優先度が最も低いのはどれか。 | [
"a. 心雑音",
"b. 低血圧",
"c. 頸部血管雑音",
"d. 聴力の左右差",
"e. 眼瞼結膜の貧血"
] | [
"d"
] | d. 聴力の左右差起立時に症状がでているため、起立性低血圧を考える。起立性低血圧では聴力障害は起こらない。 起立時に症状がでているため、起立性低血圧を考える。 起立性低血圧では聴力障害は起こらない。 |
114A24 | 18歳の男性。発熱、嘔吐および下痢を主訴に来院した。1週前に自宅で熱湯により、前腕に水疱を伴う熱傷を負った。自宅近くの診療所で軟膏を処方され様子をみていたが、本日になり発熱、嘔吐および褐色でやや粘度のある下痢が出現したため、家族に付き添われて受診した。意識レベルはJCS I-2。 身長 165 cm、体重 56 kg。体温 39.0 ℃。脈拍数 112/分、整。血圧 80/40 mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 99%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。全身に紅斑を認める。熱傷部はびらんとなっている。 血液所見:赤血球 420万、Hb 13.2 g/dL、Ht 42%、網赤血球 1.2%、白血球 9,300(桿状核好中球 30%、分葉核好中球 45%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 6%、リンパ球 17%)、血小板 25万。血液生化学所見:総蛋白 7.5 g/dL、アルブミン 3.9 g/dL、総ビリルビン 0.8 mg/dL、AST 28 U/L、ALT 18 U/L、LD 178 U/L(基準 120〜245)、ALP 120 U/L(基準 115〜359)、γ-GT 9 U/L(基準 8〜50)、CK 46 U/L(基準 30〜140)、尿素窒素 40 mg/dL、クレアチニン 1.2 mg/dL、Na 131 mEq/L、K 4.2 mEq/L、Cl 97 mEq/L。CRP 4.4 mg/dL。 原因微生物として最も考えられるのはどれか。 | [
"a. 大腸菌",
"b. 緑膿菌",
"c. カンジダ",
"d. 肺炎球菌",
"e. 黄色ブドウ球菌"
] | [
"e"
] | e. 黄色ブドウ球菌toxic shock syndromeの症例。黄色ブドウ球菌により大量に産生されるtoxic shock syndrome toxin-1(TSS-1)と呼ばれる菌体外毒素(exotoxin)が原因。黄色ブドウ球菌 - 菌娘らぼ toxic shock syndromeの症例。 黄色ブドウ球菌により大量に産生されるtoxic shock syndrome toxin-1(TSS-1)と呼ばれる菌体外毒素(exotoxin)が原因。 黄色ブドウ球菌 - 菌娘らぼ |
114A25 | 30歳の男性。このところ仕事に身が入らず遅刻が目立つようになったため、上司からの勧めで産業医面談を受けた。面談で精神科受診を勧められ来院した。入社以来、事務職に携わってきたが、3か月前に営業職に異動した。約1か月前から平日は食欲が低下し、なんとなく元気が出なくなった。休みの前日は熟睡できるが、それ以外の日はなかなか寝つけず、一旦寝ついても職場の夢をみて夜中に目が覚めることが多くなった。欠勤はなく、休日は趣味のサーフィンを以前と変わらず楽しめているという。 初診時の対応として適切なのはどれか。 | [
"a. 休職を勧める。",
"b. 頑張るよう励ます。",
"c. 抗うつ薬を処方する。",
"d. 投影法の心理検査を実施する。",
"e. 仕事に関する本人の考えを聞く。"
] | [
"e"
] | e. 仕事に関する本人の考えを聞く。まずは傾聴。国家試験で傾聴の選択肢が出てきたら正解選択肢です。 まずは傾聴。 国家試験で傾聴の選択肢が出てきたら正解選択肢です。 |
114A26 | 38歳の初妊婦(1妊0産)。発熱、悪寒および腹部緊満を主訴に来院した。妊娠30週。妊娠経過は順調で胎児の発育も問題ないと言われていた。既往歴に特記すべきことはない。 意識は清明。身長 161 cm、体重 60 kg。体温 38.8 ℃。脈拍 96/分、整。血圧 120/74 mmHg。呼吸数 20/分。胎児心拍数陣痛図で頻脈を認めるが基線細変動は中等度、一過性頻脈を認めるが一過性徐脈は認めなかった。 尿所見:色調は黄色、比重 1.010、pH 6.0、蛋白(−)、糖(−)、ケトン体(−)、潜血(−)、沈渣に赤血球0〜1/HPF、白血球10〜19/HPF。血液所見:赤血球 388万、Hb 12.0 g/dL、Ht 35%、白血球13,100(桿状核好中球 17%、分葉核好中球 61%、好酸球 2%、好塩基球0%、単球 10%、リンパ球 10%)、血小板 25万。血液生化学所見:総ビリルビン 1.0 mg/dL、AST 32 U/L、ALT 24 U/L、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL、血糖 98 mg/dL、Na 136 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 100 mEq/L。尿培養と血液培養の検体を採取した後にセフトリアキソンの経静脈投与を開始した。翌日、血液培養が2セットとも陽性になったと連絡を受けた。連絡を受けた時点で体温 38.5 ℃、腹部緊満は持続していた。血液培養ボトル内容の塗抹Gram染色写真を別に示す。 適切な抗菌薬治療の方針はどれか。 | [
"a. アンピシリンに変更する。",
"b. 感受性試験結果が出るまでセフトリアキソンを継続する。",
"c. セフトリアキソンを中止して経過を観察する。",
"d. メロペネムに変更する。",
"e. レボフロキサシンに変更する。"
] | [
"a"
] | a. アンピシリンに変更する。妊婦のリステリア感染の症例。 妊婦のリステリア感染の症例。 |
114A27 | 3歳の女児。3歳児健康診査で眼位異常を指摘されて来院した。視力は右0.3(0.5×+3.0D)、左0.4(0.8×+3.5D)。眼位写真を別に示す。調節麻痺薬点眼後の矯正視力は右(0.5×+6.0D)、左(0.9×+6.0D)であった。 治療として適切なのはどれか。 | [
"a. 右+6.0D、左+6.0Dの眼鏡処方",
"b. 右+3.0D、左+3.0Dの眼鏡処方",
"c. 右+3.0D、左+6.0Dの眼鏡処方",
"d. 近方注視訓練",
"e. 斜視手術"
] | [
"a"
] | a. 右+6.0D、左+6.0Dの眼鏡処方 調節性内斜視の症例 調節性内斜視の症例 |
114A28 | 3歳1か月の男児。3歳児健康診査で低身長を指摘され両親に連れられて受診した。在胎35週3日、母体妊娠高血圧症候群のため緊急帝王切開で出生した。出生体重2,160g(>10パーセンタイル)、身長44.0cm(>10パーセンタイル)。早産と低出生体重児のため2週間NICUに入院した。NICU入院後2日間は哺乳不良を認めた。1歳6か月児健康診査で歩行可能であり、「ママ」などの有意語は数語認められた。低身長、低体重のため6か月ごとの受診を指示されていたが受診していなかった。偏食はなく保育園で他の同年齢の子どもと比較して食事量は変わらない。自分の年齢、氏名を答えることができる。 心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。外性器異常は認めない。父の身長は175cm、母の身長は160cm。患児の成長曲線を別に示す。 可能性が高い疾患はどれか。 | [
"a. クレチン症",
"b. Cushing症候群",
"c. Prader-Willi症候群",
"d. 成長ホルモン分泌不全性低身長症",
"e. SGA性低身長〈small-for-gestational-age〉"
] | [
"d"
] | d. 成長ホルモン分泌不全性低身長症成長ホルモン分泌不全性低身長症 - 小児慢性特定疾病情報センター 成長ホルモン分泌不全性低身長症 - 小児慢性特定疾病情報センター |
114A29 | 50歳の男性。糖尿病治療の目的で来院した。1か月前から両眼のかすみと視力低下を自覚して自宅近くの医療機関の眼科を受診したところ、両眼増殖糖尿病網膜症と診断され、内科を紹介されて受診した。これまで健康診断は受けていなかった。職業は自営業でデスクワークをしている。この1年間で体重は8kg減少している。 身長 170 cm、体重 62 kg。脈拍 72/分、整。血圧 182/102 mmHg。両側アキレス腱反射は消失している。両側足関節の振動覚は著明に低下。尿所見(空腹時):蛋白 3+、糖 3+、ケトン体 1+、潜血(−)。 血液生化学所見(空腹時):尿素窒素 38 mg/dL、クレアチニン 2.4 mg/dL、血糖 348 mg/dL、HbA1c 14.6%(基準 4.6〜6.2)、トリグリセリド 362 mg/dL、HDLコレステロール 28 mg/dL、LDLコレステロール 128 mg/dL、Na 136 mEq/L、K 5.2 mEq/L、Cl 98 mEq/L。 この患者の食事療法として正しいのはどれか。 | [
"a. 塩分摂取量は10g/日とする。",
"b. 蛋白摂取量は45g/日とする。",
"c. 総エネルギー量は1,400kcal/日とする。",
"d. 糖質の割合は総エネルギー量の40%とする。",
"e. コレステロール摂取量は1,000mg/日とする。"
] | [
"b"
] | b. 蛋白摂取量は45g/日とする。a 高血圧患者。塩分は1日6g以下b 正解c 一日の摂取カロリーは25〜30kcal/kg/日d 糖質の割合は総エネルギー量の55〜60%。e コレステロールの摂取量は200mg/日以下。 a 高血圧患者。塩分は1日6g以下 b 正解 c 一日の摂取カロリーは25〜30kcal/kg/日 d 糖質の割合は総エネルギー量の55〜60%。 e コレステロールの摂取量は200mg/日以下。 |
114A30 | 72歳の男性。左足のしびれ感と歩行困難を主訴に来院した。進行期肝癌の加療中で、6か月間で体重が5kg減少した。本日、自宅で足を組んだ状態で1時間程度テレビを見た後に歩こうとすると、床に左足のつま先が引っかかり、何度か転びそうになったため来院した。 意識は清明。身長162cm、体重49kg。体温36.3℃。脈拍68/分、整。血圧108/72mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。左足背部に鈍いしびれ感がある。下腿に腫脹は認めず、足背動脈は両側とも触知良好。腱反射は両側上下肢とも正常。徒手筋力テストで、上肢は左右差なく正常、下肢(右/左)は股関節屈曲5/5、膝関節伸展5/5、足関節背屈5/1であった。 腰椎MRIで明らかな異常を認めない。 確定診断のため有用な検査はどれか。 | [
"a. 骨密度測定",
"b. 脊髄腔造影検査",
"c. 骨シンチグラフィ",
"d. 末梢神経伝導検査",
"e. 下肢動脈超音波検査"
] | [
"d"
] | d. 末梢神経伝導検査あぐら→腓骨神経の圧迫 あぐら→腓骨神経の圧迫 |
114A31 | A 26-year-old woman presented to the emergency room with palpitations and shortness of breath that started suddenly while she was eating breakfast.Although the health-screening examination performed three weeks ago showed delta waves in her ECG, echocardiography taken at a nearby hospital showed no abnormal findings. At presentation, she was slightly hypotensive with a blood pressure of 96/68 mmHg. Her ECG on admission showed a narrow QRS-complex tachycardia at a rate of 180/min. Neither ST elevation nor T wave abnormality was present. What is the most probable diagnosis of the arrhythmia? | [
"a. Sinus tachycardia",
"b. Sick sinus syndrome",
"c. Ventricular tachycardia",
"d. Supraventricular tachycardia",
"e. Complete atrioventricular block"
] | [
"d"
] | d. Supraventricular tachycardia《26歳の女性が朝食を食べているときに突然始まった動悸と息切れを訴えて救急外来を受診した。3週間前の健康診断では心電図にデルタ波がみられたが,近くの病院で撮影した心エコーでは異常はみられなかった.診察時の血圧は96/68mmHgで軽度の血圧低下があった。入院時の心電図では180/分の狭いQRS頻拍がみられた。ST上昇もT波異常も認められなかった。不整脈の最も可能性の高い診断はどれか。》正解は上室性頻拍。 《26歳の女性が朝食を食べているときに突然始まった動悸と息切れを訴えて救急外来を受診した。3週間前の健康診断では心電図にデルタ波がみられたが,近くの病院で撮影した心エコーでは異常はみられなかった.診察時の血圧は96/68mmHgで軽度の血圧低下があった。入院時の心電図では180/分の狭いQRS頻拍がみられた。ST上昇もT波異常も認められなかった。 不整脈の最も可能性の高い診断はどれか。》 正解は上室性頻拍。 |
114A32 | 26歳の女性。NSAIDの追加処方を希望して来院した。15歳ころから月経時に下腹痛があり市販の鎮痛薬を常用していた。6か月前から月経痛が強くなり受診した。精査の結果、子宮と卵巣に異常がなく機能性月経困難症と診断され、NSAIDを処方された。その後も疼痛が続いたため、NSAIDを倍量にして連日服用していたという。本日、NSAIDのさらなる増量を希望して来院した。 追加処方にあたり注意すべき事項として誤っているのはどれか。 | [
"a. 浮腫",
"b. 鼻出血",
"c. 血圧上昇",
"d. 乳汁漏出",
"e. 上腹部痛"
] | [
"d"
] | d. 乳汁漏出乳汁漏出は高プロラクチン血症により起こり得るが、nSAIDの投与では起こり得ない。 乳汁漏出は高プロラクチン血症により起こり得るが、nSAIDの投与では起こり得ない。 |
114A33 | 23歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。2週前から続く咳嗽および喀痰、4日前から発熱がある。1か月前から喫煙を始めたという。 呼吸数22/分。SpO2 89%(room air)。心音に異常を認めない。両側背部にfine cracklesを聴取する。胸部エックス線写真で両側びまん性のすりガラス陰影および浸潤影を認める。 胸部CTでは、小葉間隔壁の肥厚を伴うすりガラス陰影、区域を超えた浸潤影を認めた。肺生検組織で著明な好酸球浸潤を認めた。気管支肺胞洗浄液中の好酸球は42%と増加を認めた。 本疾患の特徴として誤っているのはどれか。 | [
"a. 気管支喘息の合併が多い。",
"b. 喫煙が誘因となり得る。",
"c. 初期の末梢血好酸球数は正常である。",
"d. 治療後の再発は少ない。",
"e. 副腎皮質ステロイドの反応性は良好である。"
] | [
"a"
] | a. 気管支喘息の合併が多い。急性好酸球性肺炎の症例。気管支喘息とは関係ない。 急性好酸球性肺炎の症例。気管支喘息とは関係ない。 |
114A34 | 84歳の男性。全身倦怠感と尿量の減少を主訴に来院した。3年前に胃癌の診断で幽門側胃切除術を受けたが、2年前から受診を中断している。3週前から全身倦怠感が出現し、5日前から尿量が減少したため受診した。 意識は清明。体温 36.7 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 140/84 mmHg。呼吸数 18/分。眼瞼結膜は軽度貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、上腹部に手術痕を認める。両下肢に圧痕性浮腫を認める。 血液所見:赤血球 382万、Hb 11.1 g/dL、Ht 35%、血小板 10万。血液生化学所見:アルブミン 3.2 g/dL、総ビリルビン 1.3 mg/dL、AST 38 U/L、ALT 42 U/L、LD 230 U/L(基準 120〜245)、尿素窒素 40 mg/dL、クレアチニン 2.8 mg/dL、Na 132 mEq/L、K 5.6 mEq/L、Cl 98 mEq/L、CEA 7.8 ng/mL(基準 5以下)、CA19-9 69 U/mL(基準 37以下)。CRP 2.1 mg/dL。腹部超音波検査で膀胱内に尿を認めない。胸部エックス線写真で心胸郭比 56%。腹部単純CTを別に示す。 まず行う処置として適切なのはどれか。 | [
"a. 血液透析",
"b. 大量輸液",
"c. 利尿薬投与",
"d. 尿管ステント留置",
"e. 尿道カテーテル留置"
] | [
"d"
] | d. 尿管ステント留置尿管の閉塞により水腎症を認めている。 尿管の閉塞により水腎症を認めている。 |
114A35 | 67歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。玄関先で倒れているところを妻が発見し、救急車を要請した。4日前にろれつの回らない状態が出現したが翌日には軽快していた。2日前の夕方から38℃台の発熱があった。昨日には再びろれつの回らない状態が出現した。脳梗塞の既往はない。 意識レベルはGCS 11(E3V3M5)。 身長 170 cm、体重 68 kg。体温 38.2 ℃。心拍数 88/分、整。血圧 112/78 mmHg。眼瞼結膜は貧血様、眼球結膜に黄染を認める。四肢に紫斑を認める。 血液所見:赤血球214万、Hb 6.5 g/dL、Ht 20%、白血球 7,400、血小板 0.4万。血液生化学所見:総蛋白 7.5 g/dL、アルブミン 3.7 g/dL、総ビリルビン 3.9 mg/dL、直接ビリルビン 0.5 mg/dL、AST 59 U/L、ALT 29 U/L、LD 2,350 U/L(基準 120〜245)、ALP 216 U/L(基準 115〜359)、尿素窒素 40 mg/dL、クレアチニン 2.8 mg/dL、尿酸 19.2 mg/dL、Na 138 mEq/L、K 4.1 mEq/L、Cl 101 mEq/L。頭部MRIでは急性期の微細な多発性脳梗塞を指摘された。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。 この患者の診断を確定するために最も重要な検査項目はどれか。 | [
"a. FDP",
"b. PT-INR",
"c. 出血時間",
"d. ハプトグロビン",
"e. ADAMTS-13活性"
] | [
"e"
] | e. ADAMTS-13活性末梢血塗抹では破砕赤血球を認めている。血栓性血小板減少性紫斑病の症例である。ADAMTS-13活性の低下により起こる。 末梢血塗抹では破砕赤血球を認めている。 血栓性血小板減少性紫斑病の症例である。ADAMTS-13活性の低下により起こる。 |
114A36 | 4歳の男児。体幹の白斑を主訴に父親に連れられて来院した。生後5か月で体幹に白斑があるのを父親が発見した。その後、増数してきたため受診した。1歳時にけいれんの既往がある。受診時、臀部と大腿部を中心に大小の白斑を認める。顔面では鼻部中心に丘疹が散在している。大腿部の写真を別に示す。 この患児で思春期以降に出現する可能性が高いのはどれか。 | [
"a. 脂腺母斑",
"b. 神経線維腫",
"c. 爪囲線維腫",
"d. 聴神経腫瘍",
"e. 単純性血管腫"
] | [
"c"
] | c. 爪囲線維腫結節性硬化症の症例 結節性硬化症の症例 |
114A37 | 68歳の男性。上前胸部痛を主訴に来院した。2年前から両手掌に皮疹が繰り返し出現していた。1年前から上前胸部痛を自覚していたという。1か月前から上前胸部の疼痛が増悪したため受診した。両手掌に膿疱性皮疹を多数認める。両側の近位指節間関節の腫脹と圧痛を認める。両側胸鎖関節の骨性肥厚と熱感および圧痛を認める。この患者の胸部エックス線写真を別に示す。 関節病変の原因として最も考えられるのはどれか。 | [
"a. 関節リウマチ",
"b. 強直性脊椎炎",
"c. 慢性疲労症候群",
"d. 掌蹠膿疱症性骨関節炎",
"e. リウマチ性多発筋痛症"
] | [
"d"
] | d. 掌蹠膿疱症性骨関節炎レントゲン画像上、胸肋鎖骨肥厚症を認める。胸鎖関節および胸骨柄体部間関節に腫脹がみられる。 レントゲン画像上、胸肋鎖骨肥厚症を認める。胸鎖関節および胸骨柄体部間関節に腫脹がみられる。 |
114A38 | 76歳の男性。肺癌治療のため入院中である。根治術として、右肺下葉切除およびリンパ節郭清術を施行された。胸腔ドレーンからの軽度の空気漏れが手術直後から観察されたが、胸部エックス線写真では肺の膨張に問題はなかった。術後3日目、胸腔ドレーンからは依然空気漏れを認めている。手術直後の胸部エックス線写真及び術後3日目の胸部エックス線写真を別に示す。 この患者で認められる所見はどれか。 | [
"a. 紅斑",
"b. 皮下血腫",
"c. 皮下握雪感",
"d. 表在静脈拡張",
"e. 鎖骨上リンパ節腫脹"
] | [
"c"
] | c. 皮下握雪感レントゲン画像上、皮下気腫を認めている。 レントゲン画像上、皮下気腫を認めている。 |
114A39 | 44歳の女性。左下肢の腫脹を主訴に来院した。1年前から発熱と口腔内や陰部に痛みを伴うびらんと潰瘍、移動性の関節痛、下腿から足部の頭尾方向に延びる発赤を伴う有痛性皮疹を繰り返していた。3週前から左下腿の腫脹、疼痛が出現し改善しないため受診した。 意識は清明。身長 158 cm、体重 45 kg。体温 39.9 ℃。脈拍 100/分、整。血圧 96/60 mmHg。口唇粘膜にアフタ性口内炎を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。表在リンパ節の腫大を認めない。左下腿から足関節部にかけて軽度の熱感を認める。四肢関節に腫脹や圧痛を認めない。 尿所見:蛋白(−)、潜血(−)、白血球3+。検査所見:赤沈 73mm/1時間。血液所見:赤血球 354万、Hb 9.1g/dL、Ht 28%、白血球 8,400(桿状核好中球 5%、分葉核好中球 67%、好酸球 1%、単球 10%、リンパ球 17%)、血小板 36万、PT-INR 1.2(基準 0.9〜1.1)、APTT 27.8秒(基準対照 32.2)、フィブリノゲン 525 mg/dL(基準 186〜355)、Dダイマー 4.1 μg/mL(基準1.0以下)。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dL、アルブミン 2.3 g/dL、AST 14 U/L、ALT 11 U/L、LD 144 U/L(基準 120〜245)、尿素窒素 9.1 mg/dL、クレアチニン 0.4 mg/dL、CK 51 U/L(基準 30〜140)。CRP 12 mg/dL。両下肢の写真及び鼠径部の造影CTを別に示す。 最も考えられるのはどれか。 | [
"a. Behçet病",
"b. 高安動脈炎",
"c. 壊死性筋膜炎",
"d. 抗リン脂質抗体症候群",
"e. May-Thurner(腸骨静脈圧迫)症候群"
] | [
"a"
] | a. Behçet病ベーチェット病 – 難病情報センター ベーチェット病 – 難病情報センター |
114A40 | 33歳の男性。下痢を主訴に来院した。2週間東南アジアを観光旅行し、2日前に帰国した。帰国日から水様下痢が出現し、昨日から 38 ℃台の発熱が出現したため受診した。悪心はあるが、嘔吐はない。 体温 38.3 ℃。脈拍 92/分、整。血圧 120/78 mmHg。呼吸数 16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音が亢進している。腹部全体に軽度の圧痛を認めるが、反跳痛は認めない。皮疹は認めない。 診断を確定するための検査で最も適切なのはどれか。 | [
"a. 腹部造影CT",
"b. 便のGram染色",
"c. 腹部超音波検査",
"d. 便の抗酸菌染色",
"e. 便のClostridioides difficile毒素"
] | [
"b"
] | b. 便のGram染色細菌性腸炎を考える。病原体の同定が可能のため有用。 細菌性腸炎を考える。病原体の同定が可能のため有用。 |
114A41 | 1歳の男児。体幹の紅斑と色素斑を主訴に母親に連れられて来院した。生後4か月から入浴後に頸部と体幹に掻痒を伴う紅斑と膨疹が出現するようになったため受診した。 頸部と体幹に径2cm大までの色素斑と浸潤性紅斑の散在を認める。色素斑部を擦過すると数分後に膨疹を生じる。皮膚生検で真皮内にトルイジンブルー染色で赤紫色顆粒を含有する細胞の稠密な浸潤を認める。体幹の写真を別に示す。 考えられる診断はどれか。 | [
"a. Sweet病",
"b. 急性痒疹",
"c. Quincke浮腫",
"d. 色素性蕁麻疹",
"e. アトピー性皮膚炎"
] | [
"d"
] | d. 色素性蕁麻疹肥満細胞腫(色素性蕁麻疹)の症例。色素斑部を擦過すると数分後に膨疹を生じるのはダリエ徴候。肥満細胞症 - MSDマニュアル 肥満細胞腫(色素性蕁麻疹)の症例。 色素斑部を擦過すると数分後に膨疹を生じるのはダリエ徴候。 肥満細胞症 - MSDマニュアル |
114A42 | 34歳の男性。頭痛、顔つきの変化および手足の容積増大を主訴に来院した。2年前から家人に顔貌の変化を指摘されている。1年前から頭痛を自覚するようになった。 身長 182 cm、体重 98 kg。脈拍 80/分、整。血圧 156/90 mmHg。顔面は眉弓部の膨隆、鼻と口唇の肥大、巨舌を認める。胸部と腹部とに異常は認めない。 内分泌検査所見:GH 8.5 ng/mL(男性の基準 2.5以下)、IGF-1 780 ng/mL(34歳男性の基準 102〜283)、ACTH 35 pg/mL(基準 7.2〜63.3)、プロラクチン 62.0 ng/mL(基準 3.6〜12.8)、コルチゾール 14 μg/dL(基準 6.24〜18.0)。頭部単純エックス線写真を別に示す。 この患者でみられないのはどれか。 | [
"a. 心肥大",
"b. 耐糖能異常",
"c. 低リン血症",
"d. 睡眠時無呼吸",
"e. 手根管症候群"
] | [
"c"
] | c. 低リン血症GH、IGF-Iの上昇を認めるので先端巨大症。先端巨大症 - Wikipedia GH、IGF-Iの上昇を認めるので先端巨大症。 先端巨大症 - Wikipedia |
114A43 | 36歳の男性。前頸部腫瘤を主訴に来院した。2か月前に初めて自覚したが、その後、腫瘤の大きさに変化はない。前頸部傍正中の舌骨付近に半球状、単発の25×25mmの柔らかい腫瘤を触れる。嚥下時にこの腫瘤は挙上する。頸部造影CTを別に示す。 診断はどれか。 | [
"a. 側頸嚢胞",
"b. 皮様嚢胞",
"c. 正中頸嚢胞",
"d. 腺腫様甲状腺腫",
"e. 嚢胞状リンパ管腫"
] | [
"c"
] | c. 正中頸嚢胞名前の通り、頸の正中に嚢胞を認めている。正中頸囊胞は、甲状腺の発生の遺残物が消失しなかったもの。 名前の通り、頸の正中に嚢胞を認めている。 正中頸囊胞は、甲状腺の発生の遺残物が消失しなかったもの。 |
114A44 | 35歳の女性。摂食早期の満腹感と心窩部痛を主訴に来院した。6か月前から摂食早期の満腹感を自覚し、特に脂っぽいものを食べると心窩部痛が出現するため受診した。便通異常はない。既往歴に特記すべきことはない。 身長158cm、体重46kg(6か月間で3kgの体重減少)。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 血液所見:赤血球408万、Hb 12.8g/dL、Ht 39%、白血球5,300、血小板20万。血液生化学所見:アルブミン4.1g/dL、総ビリルビン0.8mg/dL、AST 21U/L、ALT 19U/L、LD 194U/L(基準120〜245)、ALP 145U/L(基準115〜359)、γ-GT 14U/L(基準8〜50)、アミラーゼ89U/L(基準37〜160)、尿素窒素15mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、尿酸3.9mg/dL、血糖88mg/dL、HbA1c 5.6%(基準4.6〜6.2)、総コレステロール176mg/dL、トリグリセリド91mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.3mEq/L、Cl 101mEq/L。上部消化管内視鏡検査および腹部超音波検査に異常を認めない。 最も考えられるのはどれか。 | [
"a. 慢性膵炎",
"b. 逆流性食道炎",
"c. 過敏性腸症候群",
"d. 食道アカラシア",
"e. 機能性ディスペプシア"
] | [
"e"
] | e. 機能性ディスペプシア機能性ディスペプシアガイドライン 機能性ディスペプシアガイドライン |
114A45 | 70歳の男性。息切れを主訴に来院した。最近、趣味のグラウンド・ゴルフをするときに息切れを自覚するようになり受診した。喫煙歴はない。 心音はII音の固定性分裂を認め、胸骨左縁第2肋間に収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めなぃ。下肢に浮腫を認めない。手指にチアノーゼ、ばち指を認めない。心電図は洞調律で不完全右脚ブロックを認める。胸部エックス線写真及び心エコー図を別に示す。その後心臓カテーテル検査を行った。 この患者の各部位の酸素飽和度(%)で正しいのはどれか。 (SVC:上大静脈、RA:右心房、RV:右心室、PA:肺動脈、LV:左心室) | [] | [
"a"
] | a. SVC 70、RA 84、RV 83、PA 85、LV 98Ⅱ音の固定性分裂→心房中隔欠損症を考える。aが正解。左心房から右心房への流入を認めているので。 Ⅱ音の固定性分裂→心房中隔欠損症を考える。 aが正解。左心房から右心房への流入を認めているので。 |
114A46 | 78歳の女性。異常行動を主訴に来院した。2年前から徐々に物忘れが目立つようになり、1年前に軽度認知機能障害〈MCI〉と診断された。日常生活に支障がないため経過観察されていた。1か月前、自宅で夫と昼食中に急に箸を落とした際に、夫が声をかけたが返事をせず、動作が止まって中空を見つめ、唾をコックンコックンと飲み込むような動作を繰り返していた。1分程してから突然立ち上がり、部屋の中を行ったり来たりするため、夫が制止しようとすると激しく抵抗した。30分程して徐々に会話が可能となり、普段通りの状態に戻ったが、本人はこの間のことを覚えていなかったという。このような異常行動が1週間に2、3回みられるため、心配した夫に付き添われて受診した。 意識は清明。身長148cm、体重46kg。体温36.2℃。脈拍64/分、整。血圧116/68mmHg。呼吸数18/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。改訂長谷川式簡易知能評価スケール21点(30点満点)。脳神経に異常を認めない。腱反射は正常で運動麻痺、感覚障害および運動失調を認めない。 考えられるのはどれか。 | [
"a. せん妄",
"b. 常同運動症",
"c. 複雑部分発作",
"d. 一過性脳虚血発作",
"e. むずむず脚症候群"
] | [
"c"
] | c. 複雑部分発作認知症がベースにある患者の複雑部分発作。 認知症がベースにある患者の複雑部分発作。 |
114A47 | 14歳の男子。1か月前からの両眼の掻痒感と1週前からの左眼視力低下を主訴に来院した。矯正視力は右1.0、左0.4。左上眼瞼を翻転した写真を別に示す。 診断はどれか。 | [
"a. 霰粒腫",
"b. 麦粒腫",
"c. 春季カタル",
"d. 流行性角結膜炎",
"e. クラミジア結膜炎"
] | [
"c"
] | c. 春季カタル 画像一発問題。春季カタルとは、春から夏にみられる重症のアレルギー性結膜炎のこと。 画像一発問題。春季カタルとは、春から夏にみられる重症のアレルギー性結膜炎のこと。 |
114A48 | 70歳の男性。嚥下困難を主訴に来院した。2か月前から食物の飲み込みにくさを自覚するようになった。徐々に食事摂取が困難となり、体重は1か月で4kg減少した。 身長170cm、体重59kg。体温36.5℃。脈拍76/分、整。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 血液所見:赤血球334万、Hb 10.8g/dL、Ht 31%、白血球7,200、血小板18万。血液生化学所見:総蛋白6.3g/dL、アルブミン3.3g/dL、AST 36U/L、ALT 40U/L、尿素窒素19mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、CEA 14ng/mL(基準5以下)、SCC 7.8ng/mL(基準1.5以下)。上部消化管内視鏡像、生検組織のH-E染色標本及び腹部造影CTを別に示す。 対応として適切なのはどれか。 | [
"a. 肝切除術",
"b. 試験開腹術",
"c. 食道切除術",
"d. 薬物による抗癌治療",
"e. 内視鏡的粘膜下層剥離術"
] | [
"d"
] | d. 薬物による抗癌治療食道癌の症例。CTでは多発の肝転移を認める。手術の適応はなく、化学療法の適応となる。 食道癌の症例。CTでは多発の肝転移を認める。 手術の適応はなく、化学療法の適応となる。 |
114A49 | 78歳の男性。労作時呼吸困難を主訴に来院した。半年前から労作時呼吸困難を自覚し、2週前から増悪しているという。 意識は清明。体温37.0℃。脈拍100/分、整。血圧146/84mmHg。呼吸数24/分。SpO2 88%(room air)。心音に異常を認めない。両側の背部にfine cracklesを聴取する。下腿に浮腫を認めない。胸部エックス線写真及び胸部CTを別に示す。 認められる可能性が高いのはどれか。 | [
"a. 一秒率低下",
"b. PaCO2上昇",
"c. A-aDO2開大",
"d. 血清LD低下",
"e. 血中サーファクタントプロテインD〈SP-D〉低下"
] | [
"c"
] | c. A-aDO2開大肺線維症の症例。a 一秒率低下は閉塞性障害でみられる。肺線維症は拘束性障害であるため誤り。b PaCO2の上昇はⅡ型呼吸不全でみられる。肺線維症はⅠ型呼吸不全であるため誤り。c 正解d 肺の慢性的な炎症によりLDは上昇する。e SP-Dは肺の線維化により血中に逸脱する。 肺線維症の症例。 a 一秒率低下は閉塞性障害でみられる。肺線維症は拘束性障害であるため誤り。 b PaCO2の上昇はⅡ型呼吸不全でみられる。肺線維症はⅠ型呼吸不全であるため誤り。 c 正解 d 肺の慢性的な炎症によりLDは上昇する。 e SP-Dは肺の線維化により血中に逸脱する。 |
114A50 | 56歳の女性。気が遠くなるようなめまいを主訴に来院した。1年前に鼻翼に丘疹が出現した。皮膚サルコイドーシスと診断され、副腎皮質ステロイド外用薬の塗布により、3か月程度で皮疹は改善した。今朝から気が遠くなるようなめまいが出現したため受診した。 体温36.7℃。脈拍40/分、整。血圧132/72mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。 血液所見:赤血球414万、Hb 12.6g/dL、白血球5,400、血小板27万。血液生化学所見:総蛋白7.4g/dL、アルブミン4.3g/dL、AST 21U/L、ALT 22U/L、LD 261U/L(基準120〜245)、CK 78U/L(基準30〜140)、クレアチニン0.5mg/dL。CRP 0.1mg/dL。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図で完全房室ブロックを認める。心エコー図を別に示す。左室駆出率は45%であった。完全房室ブロックに対して一時的ペースメーカーを挿入した。 適切な治療はどれか。 | [
"a. NSAID",
"b. 抗結核薬",
"c. コルヒチン",
"d. リツキシマブ",
"e. 副腎皮質ステロイド"
] | [
"e"
] | e. 副腎皮質ステロイド心臓超音波検査では心室中隔基部の菲薄化あり。心サルコイドーシスを考える所見。 心臓超音波検査では心室中隔基部の菲薄化あり。心サルコイドーシスを考える所見。 |
114A51 | 52歳の男性。意識障害のため同僚とともに来院した。倉庫内でガソリンエンジンを動力源とするコンクリートカッターを使用して鉄筋コンクリートの床面の切断作業を行っていたが、うずくまるようにして倒れているのを発見された。コンクリートカッターは作動したまま、放置されていた。意識はもうろうとしていたが、外傷はなかったため、社用車で来院した。同所で作業し、ともに来院した同僚3名は頭痛や悪心の症状を訴えている。 意識レベルはJCS II-10。体温36.8℃。脈拍88/分、整。血圧146/80mmHg。呼吸数24/分。SpO2 97%(room air)。顔色は紅潮している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢の筋緊張は低下している。 まず行うべき処置はどれか。 | [
"a. 胃管挿入",
"b. 酸素投与",
"c. ブドウ糖静注",
"d. アドレナリン筋注",
"e. 吸入β刺激薬投与"
] | [
"b"
] | b. 酸素投与一酸化炭素中毒の症例。まずは酸素投与。 一酸化炭素中毒の症例。まずは酸素投与。 |
114A52 | 2か月の男児。嘔吐を主訴に母親に連れられて来院した。前日から嘔吐があり、自宅近くの診療所を受診し、腹部の腫瘤を指摘されたため紹介されて受診した。 身長57cm、体重5,360g。 意識は清明。体温36.8℃。心拍数100/分、整。血圧76/40mmHg。呼吸数24/分。眼瞼結膜は軽度貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は膨満しており、左下腹部に径約10cmの硬い腫瘤を触知する。 血液所見:赤血球304万、Hb 9.1g/dL、Ht 26%、白血球7,400、血小板40万。血液生化学所見:総蛋白5.6g/dL、総ビリルビン2.6mg/dL、直接ビリルビン0.9mg/dL、AST 54U/L、ALT 25U/L、アミラーゼ13U/L(基準37〜160)、尿素窒素6mg/dL、クレアチニン0.2mg/dL。CRP 0.1mg/dL、尿中バニリルマンデル酸〈VMA〉645mg/gCr(基準4.5〜12.7)。腹部単純MRIの脂肪抑制T2強調水平断像及び冠状断像を別に示す。 この患児が予後良好と考えられる根拠となる因子はどれか。 | [
"a. 年齢",
"b. 性別",
"c. 腫瘤の大きさ",
"d. 血中ヘモグロビン値",
"e. 尿中バニリルマンデル酸値"
] | [
"a"
] | a. 年齢年齢1歳半未満が神経芽腫の予後良好因子 年齢1歳半未満が神経芽腫の予後良好因子 |
114A53 | 60歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。5年前から関節リウマチに対し、副腎皮質ステロイドとメトトレキサートの内服処方を受け、病状は安定している。1か月前から咳嗽が続いている。 胸部エックス線写真及び胸部CTを別に示す。気管支鏡検査を行い、気管支洗浄液の抗酸菌検査で塗抹陽性で、非結核性抗酸菌が培養された。血液検査で抗MAC〈Mycobacterium avium complex〉抗体が陽性であった。 対応で適切なのはどれか。 | [
"a. 肺生検が必要である。",
"b. 接触者健康診断を行う。",
"c. 室隔離のため入院させる。",
"d. 保健所への届出は不要である。",
"e. クラリスロマイシン単剤治療を行う。"
] | [
"d"
] | d. 保健所への届出は不要である。肺MAC症の症例である。 肺MAC症の症例である。 |
114A54 | 22歳の男性。視力低下、昼盲を主訴に来院した。幼少時よりアトピー性皮膚炎を指摘されていた。15歳ころから眼瞼および結膜の掻痒感が強くなり、副腎皮質ステロイド外用薬および点眼薬を使用してきたが、掻痒感が消失しない時に眼部を叩打してきた。1年ほど前から視力低下および昼盲を自覚するようになったという。 視力は右0.1(0.9×−3.0D)、左0.1(1.0×−2.5D)。眼圧は右13mmHg、左17mmHg。両眼の散瞳後の前眼部写真を別に示す。細隙灯顕微鏡検査で右眼の前部硝子体に色素散布を認める。 緊急に処置・手術が必要な合併症はどれか。 | [
"a. 結膜炎",
"b. 白内障",
"c. 円錐角膜",
"d. 網膜裂孔",
"e. 後部硝子体剥離"
] | [
"d"
] | d. 網膜裂孔裂孔原性網膜剥離の症例 裂孔原性網膜剥離の症例 |
114A55 | 77歳の男性。血尿を主訴に来院した。3か月前から時々血尿を自覚していたが、自然に消失していたため医療機関を受診していなかった。2日前から血尿が持続するため受診した。喫煙歴は20本/日を50年間。飲酒は機会飲酒。 身長 165 cm、体重 70 kg。脈拍 72/分、整。血圧 120/72 mmHg。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:沈渣は赤血球 100以上/HPF。 血液所見:赤血球395万、Hb 12.9 g/dL、Ht 38%、白血球 8,100。血液生化学所見:総蛋白 6.7 g/dL、アルブミン 3.8 g/dL、尿素窒素 18 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL。尿細胞診はクラスV。胸腹部造影CTを別に示す。 この患者で正しいのはどれか。 | [
"a. 再発は膀胱に多い。",
"b. 扁平上皮癌である。",
"c. 近位尿細管から発生する。",
"d. VHL遺伝子異常が関係する。",
"e. 腹部ダイナミックCTで早期濃染を呈する。"
] | [
"a"
] | a. 再発は膀胱に多い。腎盂尿管癌の症例 腎盂尿管癌の症例 |
114A56 | 日齢6の新生児。NICUに入院中である。常位胎盤早期剥離のため緊急帝王切開で出生した。在胎26週4日、出生体重 750gであった。出生6分で気管挿管が行われ、10分後には開眼した。その後NICU入院となり、呼吸管理を受けている。入院後、経口胃管を挿入し、日齢1から少量のミルクを開始した。本日、ミルク注入前に胃内にミルクが残っており、腹部が軽度膨満していた。 体温 36.7 ℃。心拍数 124/分、整。血圧 52/24 mmHg。呼吸数 48/分。SpO2 99%(FIO2 0.25)。大泉門は平坦で、心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度膨満があり、腸雑音は減弱している。四肢の運動があり、筋緊張に異常を認めない。胸腹部エックス線写真(臥位正面および左側臥位正面像)を別に示す。 考えられる疾患はどれか。 | [
"a. 気胸",
"b. 肝腫瘍",
"c. 消化管穿孔",
"d. 消化管閉鎖",
"e. 横隔膜ヘルニア"
] | [
"c"
] | c. 消化管穿孔デクビタス(側臥位正面)撮影を知っているか問う問題。胸水やfree airを疑う症例で使用される。 デクビタス(側臥位正面)撮影を知っているか問う問題。 胸水やfree airを疑う症例で使用される。 |
114A57 | 1歳6か月の男児。出生時に外陰部の異常を指摘されていたが転居を契機に紹介され受診した。在胎39週、出生体重3,180g、Apgarスコア8点(1分)、10点(5分)で出生した。 体重10kg、体温36.5℃。脈拍92/分、整。SpO2 97%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。亀頭の一部は包皮から露出し、外尿道口は陰茎と陰嚢の移行部に確認できる。外陰部の写真を別に示す。 この患児にみられるのはどれか。 | [
"a. 血尿",
"b. 尿閉",
"c. 水腎症",
"d. 陰茎の屈曲",
"e. 真性尿失禁"
] | [
"d"
] | d. 陰茎の屈曲画像では尿道下裂を認める。 画像では尿道下裂を認める。 |
114A58 | 48歳の男性。歩行障害を主訴に来院した。約5年前からバランスが悪く転びやすくなってきたという。徐々に悪化して、歩行時によろめくようになり、階段昇降では手すりが必要になったため受診した。 認知機能は正常である。びっくり眼を認める。筋力低下と感覚障害とを認めない。小脳性運動失調と錐体路徴候とを認めるが、不随意運動を認めない。起立性低血圧と膀胱直腸障害とを認めない。家族歴では、父、父方の祖父および叔父が同様の症状を示していたという。 考えられるのはどれか。 | [
"a. Parkinson病",
"b. 多系統萎縮症",
"c. Huntington病",
"d. Machado-Joseph病",
"e. ミトコンドリア脳筋症"
] | [
"d"
] | d. Machado-Joseph病マチャド・ジョセフ病 - Wikipedia マチャド・ジョセフ病 - Wikipedia |
114A59 | 79歳の男性。右鼠径部から陰嚢にかけての膨隆を主訴に来院した。2年前から右鼠径部の膨隆を自覚していた。昨夜から還納できなくなり今朝から疼痛を伴うため受診した。 意識は清明。身長165cm、体重50kg。体温35.9℃。脈拍64/分、整。血圧140/66mmHg。呼吸数16/分。腹部は平坦、軟で、右鼠径部から陰嚢にかけて膨隆を認める。皮膚表面に変化を認めない。徒手的還納はできなかった。 血液所見:赤血球459万、Hb 15.1g/dL、Ht 44%、白血球8,400、血小板25万。血液生化学所見:総蛋白7.7g/dL、アルブミン4.3g/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、AST 26U/L、ALT 21U/L、LD 347U/L(基準120〜245)、CK 148U/L(基準30〜140)、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL、血糖112mg/dL、Na 142mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 96mEq/L。CRP 0.9mg/dL。骨盤部CTを別に示す。 適切な対応はどれか。 | [
"a. 緊急手術",
"b. 高圧浣腸",
"c. イレウス管留置",
"d. 穿刺ドレナージ",
"e. 内視鏡的整復術"
] | [
"a"
] | a. 緊急手術鼠径ヘルニアが嵌頓している。緊急手術が必要。 鼠径ヘルニアが嵌頓している。緊急手術が必要。 |
114A60 | 60歳の女性。左腋窩リンパ節腫大を主訴に来院した。1か月前に初めて左腋窩にしこりを自覚した。その後、痛みはないものの次第に増大するため受診した。既往歴に特記すべきことはない。 意識は清明。身長 158 cm、体重 50 kg。体温 37.8 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 112/78 mmHg。左腋窩弾性硬の圧痛を伴わない径 3 cmのリンパ節を認める。右頸部と右鼠径部にもそれぞれ径1cmと径3cmのリンパ節を触知する。 血液所見:赤血球 424万、Hb 13.7 g/dL、Ht 44%、白血球 4,600、血小板 18万。血液生化学所見:総蛋白 7.7 g/dL、アルブミン5.1g/dL、総ビリルビン 0.7 mg/dL、AST 33 U/L、ALT 27 U/L、LD 410 U/L(基準120〜245)、ALP 320 U/L(基準 115〜359)、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 1.0 mg/dL、尿酸 4.5 mg/dL。左腋窩リンパ節生検病理組織診断はCD20陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫であった。FDG-PETの全身像を別に示す。 適切な治療はどれか。 | [
"a. 局所放射線照射",
"b. 全身放射線照射",
"c. 殺細胞性薬の単独投与",
"d. 自家末梢血幹細胞移植",
"e. 分子標的薬と殺細胞性薬の投与"
] | [
"e"
] | e. 分子標的薬と殺細胞性薬の投与CD20陽性びまん性大細胞型リンパ腫の症例である。FDG-PETで横隔膜を超えたリンパ節への集積を認めている。治療はR-CHOPである。 CD20陽性びまん性大細胞型リンパ腫の症例である。 FDG-PETで横隔膜を超えたリンパ節への集積を認めている。 治療はR-CHOPである。 |
114A61 | 58歳の女性。健康診断で異常を指摘されたため来院した。自覚症状はない。飲酒歴はない。輸血歴はない。 身長 152 cm、体重 72 kg。血圧 152/84 mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経診察で異常を認めない。 血液所見:赤血球 385万、Hb 12.5 g/dL、Ht 38%、白血球 4,900、血小板 18万。血液生化学所見:アルブミン 4.4 g/dL、総ビリルビン 1.1 mg/dL、直接ビリルビン 0.8 mg/dL、AST 78 U/L、ALT 92 U/L、LD 293 U/L(基準 120〜245)、ALP 347 U/L(基準 115〜359)、γ-GTP 94 U/L(基準 8〜50)、アミラーゼ 79 U/L(基準 37〜160)、尿素窒素18 mg/dL、クレアチニン0.9 mg/dL、尿酸6.9 mg/dL、血糖158 mg/dL、HbA1c 7.6%(基準 4.6〜6.2)、総コレステロール 216 mg/dL、トリグリセリド 190 mg/dL、Na 139 mEq/L、K 4.4 mEq/L、Cl 103 mEq/L。免疫血清学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陰性、抗核抗体陰性、抗ミトコンドリア抗体陰性。 肝障害の原因として、最も考えられるのはどれか。 | [
"a. Wilson病",
"b. Gilbert症候群",
"c. 自己免疫性肝炎",
"d. 原発性胆汁性胆管炎",
"e. 非アルコール性脂肪性肝疾患"
] | [
"e"
] | e. 非アルコール性脂肪性肝疾患アルコールでもなく、ウイルスでもなし。 アルコールでもなく、ウイルスでもなし。 |
114A62 | 23歳の女性。左下腹部痛を主訴に来院した。3日前の朝、通勤中の電車内で急に左下腹部痛を自覚した。痛みは2時間ほどで自然に軽快したという。2か月前にも同様の疼痛発作があったため心配して受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。 月経は周期28日型、整、持続5日間。 身長158cm、体重48kg。体温36.6℃。脈拍72/分、整。血圧100/64mmHg。呼吸数18/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。恥骨上から臍上6cmにかけて腹部腫瘤を触知し、軽度の圧痛を認める。子宮は正常大で圧痛は認めない。 血液所見:赤血球380万、Hb 10.1g/dL、Ht 32%、白血球4,000、血小板19万。血液生化学所見:総蛋白7.0g/dL、AST 22U/L、ALT 20U/L、LD 190U/L(基準120〜245)、α-フェトプロテイン〈AFP〉5ng/mL(基準20以下)、CA19-9 35U/mL(基準37以下)、CA125 30U/mL(基準35以下)。下腹部MRIのT2強調像、T1強調像及び脂肪抑制T1強調像を別に示す。 治療として適切なのはどれか | [
"a. 外科的切除",
"b. 放射線治療",
"c. 分子標的薬投与",
"d. ホルモン薬投与",
"e. 副腎皮質ステロイド投与"
] | [
"a"
] | a. 外科的切除成熟嚢胞性奇形腫である。外科切除を行う。 成熟嚢胞性奇形腫である。外科切除を行う。 |
114A63 | 90歳の男性。散歩の途中で段差につまずいて転倒し歩行不能となり、救急車で搬入された。転倒前の歩行能力は自立し、歩行補助具は不要であった。 意識は清明。体温 36.9 ℃。心拍数 92/分、整。血圧 120/70 mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。頭部や四肢に創傷はない。右股関節に疼痛があり、右下肢を動かすことができない。麻痺はない。両側股関節正面エックス線写真を別に示す。 この段階で最も適切な対応はどれか。 | [
"a. 介護施設への転送",
"b. 可及的早期の手術",
"c. 車椅子での生活自立訓練",
"d. 約1か月の局所牽引療法",
"e. ギプス包帯による右股関節固定"
] | [
"b"
] | b. 可及的早期の手術大腿骨頸部骨折患者の治療方針に関しての問題。高齢であるが、骨折前のADLは保たれている。そのため、保存的治療ではなく手術を行うべきと思われる。大腿骨頚部骨折と大腿骨転子部骨折 - 日本骨折治療学会 大腿骨頸部骨折患者の治療方針に関しての問題。 高齢であるが、骨折前のADLは保たれている。そのため、保存的治療ではなく手術を行うべきと思われる。 大腿骨頚部骨折と大腿骨転子部骨折 - 日本骨折治療学会 |
114A64 | 35歳の女性。性感染症治療後に病状を説明することになった。患者は帯下の増加と下腹部痛を主訴に4週前に来院した。付属器に圧痛を認め、子宮頸部の性器クラミジアDNA検査が陽性で抗菌薬を投与した。帯下は減少し下腹部痛と圧痛も消失し、性器クラミジアDNA検査も陰性となった。 患者に対する説明で適切なのはどれか。 | [
"a. 3か月の避妊が望ましい。",
"b. クラミジア感染症は治癒した。",
"c. 異所性妊娠のリスクは低下した。",
"d. 子宮性不妊となる可能性が高い。",
"e. 今後クラミジア感染症になることはない。"
] | [
"b"
] | b. クラミジア感染症は治癒した。クラミジアは治りました。 クラミジアは治りました。 |
114A65 | 40歳の経産婦(6妊5産)。妊娠34週3日に胎動消失を主訴に来院した。妊娠経過は順調であったが、妊娠30週の妊婦健康診査後、多忙と経済的理由のため受診していなかった。これまで計5回の経腟自然分娩の既往がある。 身長 152 cm、体重 62 kg。体温 36.8 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 116/72 mmHg。子宮収縮は認められなかった。腹部超音波検査を施行したところ、胎児心拍を認めなかった。推定胎児体重は 1,500 gで妊娠30週の妊婦健康診査時の推定体重とほぼ変わらなかった。胎盤に異常所見はなかった。 直ちに行う血液検査項目として適切なのはどれか。2つ選べ。 | [
"a. FDP",
"b. 血小板数",
"c. 抗リン脂質抗体",
"d. 胎児ヘモグロビン",
"e. 間接Coombs試験"
] | [
"a",
"b"
] | a. FDPb. 血小板数子宮内胎児死亡では時間経過により母体のDICを引き起こす可能性がある。DICを確認する採血を行う。 子宮内胎児死亡では時間経過により母体のDICを引き起こす可能性がある。 DICを確認する採血を行う。 |
114A66 | 48歳の女性。全身倦怠感を主訴に来院した。20年前からほぼ毎日、日本酒5合を飲酒している。6か月前に急性胃腸炎で入院した際にけいれんが生じたという。1週前から食欲不振、倦怠感と腹部膨満感が出現したため救急外来を受診し、入院した。 意識レベルはJCS I-3。身長 158 cm、体重 59 kg。体温 37.4 ℃。脈拍 108/分、整。血圧 122/78 mmHg。呼吸数20/分。SpO2 96%(room air)。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨隆し波動を認める。全身に発汗を認める。 血液所見:赤血球 247万、Hb 9.6 g/dL、Ht 28%、白血球 15,000、血小板 5万、PT-INR 2.1(基準 0.9〜1.1)。血液生化学所見:総蛋白 6.2 g/dL、アルブミン 2.6 g/dL、総ビリルビン 6.1 mg/dL、直接ビリルビン 3.4 mg/dL、AST 136 U/L、ALT 45 U/L、LD 362 U/L(基準 120〜245)、ALP 384 U/L(基準 115〜359)、γ-GT 223 U/L(基準 8〜50)、アミラーゼ 68 U/L(基準 37〜160)、クレアチニン 1.6 mg/dL。HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。 対応として適切なのはどれか。2つ選べ。 | [
"a. 血小板輸血",
"b. ビタミンB群投与",
"c. ガンマグロブリン投与",
"d. 内視鏡的胆道ドレナージ",
"e. ベンゾジアゼピン系薬投与"
] | [
"b",
"e"
] | b. ビタミンB群投与e. ベンゾジアゼピン系薬投与アルコール依存症患者への入院対応ビタミンBの欠乏はウェルニッケ脳症のリスクとなる。ベンゾジアゼピンはアルコール離脱症状への対応。 アルコール依存症患者への入院対応 ビタミンBの欠乏はウェルニッケ脳症のリスクとなる。 ベンゾジアゼピンはアルコール離脱症状への対応。 |
114A67 | 43歳の女性。強い動悸と頸部痛を主訴に来院した。1週前から夜間の発熱と咳嗽が出現し、自宅近くの診療所を受診して総合感冒薬を処方された。その後、感冒症状は改善したが頸部痛、動悸および両手指の振戦が出現したため受診した。 体温37.1℃。脈拍120/分、整。血圧118/60mmHg。甲状腺はびまん性に軽度腫大しており、触診では甲状腺右葉の腫脹部に圧痛を認める。 検査所見:赤沈65mm/1時間。血液所見:白血球9,800。血液生化学所見:TSH検出感度未満(基準0.2〜4.0)、FT4 5.86ng/dL(基準0.8〜2.2)。免疫血清学所見:CRP 5.0mg/dL、抗TSH受容体抗体陰性。心電図では洞性頻脈を認める。甲状腺超音波検査では疼痛部に一致した低エコー所見を認める。 行うべき治療はどれか。2つ選べ。 | [
"a. 抗菌薬投与",
"b. β遮断薬投与",
"c. 抗甲状腺薬投与",
"d. 副腎皮質ステロイド投与",
"e. 放射性ヨウ素によるアイソトープ治療"
] | [
"b",
"d"
] | b. β遮断薬投与d. 副腎皮質ステロイド投与亜急性甲状腺炎への治療の問題。a 感染症ではないので無効b 正解c バセドウ病への治療方法d 正解e バセドウ病への治療方法 亜急性甲状腺炎への治療の問題。 a 感染症ではないので無効 b 正解 c バセドウ病への治療方法 d 正解 e バセドウ病への治療方法 |
114A68 | 78歳の女性。皮疹と食欲低下を主訴に来院した。高血圧症、狭心症および脂質異常症で自宅近くの医療機関に通院し、カルシウム拮抗薬、抗血小板薬およびスタチンの処方を受けていた。20日前の定期通院時の血清クレアチニンは0.7mg/dL、eGFR 61mL分/1.73m2であった。5日前から左背部から側腹部にかけて痛みを伴う皮疹が出現し市販のNSAIDを服用していたが改善せず、食事も摂れなくなったため受診した。 意識は清明。身長 152 cm、体重 41 kg。体温 37.2 ℃。脈拍 88/分、整。血圧 142/80 mmHg。左背部から側腹部にかけて紅斑と水疱を認め強い疼痛を伴っている。 血液所見:赤血球 341万、Hb 11.0 g/dL、Ht 33%、白血球 3,700、血小板 17万。血液生化学所見:尿素窒素 23 mg/dL、クレアチニン 1.4 mg/dL、eGFR 28mL/分/1.73m2、総コレステロール 210 mg/dL、Na 143 mEq/L、K 4.6 mEq/L、Cl 106 mEq/L。CRP 0.7 mg/dL。 帯状疱疹と診断され、強い痛みと食欲不振もあることから入院の上でアシクロビルによる帯状疱疹の治療を行うこととした。 この患者で減量して投与すべきなのはどれか。2つ選べ。 | [
"a. NSAID",
"b. スタチン",
"c. 抗血小板薬",
"d. アシクロビル",
"e. カルシウム拮抗薬"
] | [
"a",
"d"
] | a. NSAIDd. アシクロビル腎機能低下患者に対しての薬物療法の問題。腎機能障害のある薬物、腎排泄型の薬物を選ぶ問題です。nSAIDsは腎血流量を低下させる働きがあるため、減量が必要と思われる。スタチンは肝代謝抗血小板薬は肝代謝アシクロビルは腎排泄型であるため減量を検討する。カルシウム拮抗薬は肝代謝。 腎機能低下患者に対しての薬物療法の問題。 腎機能障害のある薬物、腎排泄型の薬物を選ぶ問題です。 nSAIDsは腎血流量を低下させる働きがあるため、減量が必要と思われる。 スタチンは肝代謝 抗血小板薬は肝代謝 アシクロビルは腎排泄型であるため減量を検討する。 カルシウム拮抗薬は肝代謝。 |
114A69 | 70歳の男性。発熱を主訴に来院した。2週前から38℃前後の発熱が出現し、解熱薬とセフェム系の抗菌薬を処方された。一時的に症状の改善がみられたが、投薬終了後に再び発熱したため、紹介され受診した。58歳時より高血圧症および脂質異常症に対して自宅近くの診療所から内服薬を処方されている。3年前に僧帽弁逆流症を指摘されたが手術適応はないと診断されていた。 意識は清明。体温 37.6 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 124/80 mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 94%(room air)。心音は心尖部にIII/VIの全収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。尿所見:尿比重 1.016、蛋白(−)、糖(−)、潜血(−)、沈渣に赤血球、白血球を認めない。 血液所見:赤血球 452万、Hb 12.4 g/dL、Ht 36%、白血球12,400(桿状核好中球 55%、分葉核好中球 22%、好酸球 2%、好塩基球 1%、単球 5%、リンパ球 15%)、血小板 35万。血液生化学所見:AST 38 U/L、ALT 36 U/L、尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン 1.0 mg/dL、尿酸 7.1 mg/dL、Na 137 mEq/L、K 4.6 mEq/L、Cl 100 mEq/L。CRP 20 mg/dL。 現時点における対応で正しいのはどれか。2つ選べ。 | [
"a. 血液培養",
"b. 心筋生検",
"c. 遺伝子検査",
"d. 心エコー検査",
"e. ウイルス抗体価の確認"
] | [
"a",
"d"
] | a. 血液培養d. 心エコー検査発熱継続と心雑音より感染性心内膜炎を疑う。感染性心内膜炎 - MSDマニュアル 発熱継続と心雑音より感染性心内膜炎を疑う。 感染性心内膜炎 - MSDマニュアル |
114A70 | 76歳の女性。物忘れが多くなり、何度も同じことを尋ねるようになったことを心配した家族に付き添われて来院した。約1年前から軽度の意欲低下がみられていたが、ここ3か月間は食事を作るものの同じ献立を何日も連続して作るようになってきたという。 身体所見に異常を認めない。Hamiltonうつ病評価尺度4点(0点〜7点:正常)、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉16点(30点満点)。頭部MRIで海馬の軽度萎縮が認められた。 この患者の機能評価に有用な検査はどれか。2つ選べ。 | [
"a. Rorschachテスト",
"b. 津守・稲毛式発達検査",
"c. 前頭葉機能検査〈FAB〉",
"d. 状態特性不安検査〈STAI〉",
"e. Wechsler記憶検査〈WMS-R〉"
] | [
"c",
"e"
] | c. 前頭葉機能検査〈FAB〉e. Wechsler記憶検査〈WMS-R〉認知症等をみる検査を行う。 認知症等をみる検査を行う。 |
114A71 | 9歳の男児。左肘痛を主訴に母親とともに来院した。自転車乗車中に転倒し、左手をついて受傷した。左肘関節エックス線写真を別に示す。徒手整復を行う準備をしていたところ、左前腕部にも疼痛が出現し、左手指の自動運動が不能となった。 緊急筋膜切開術を判断する指標として適切なのはどれか。2つ選べ。 | [
"a. 創の有無",
"b. 転位の程度",
"c. 橈骨動脈の拍動",
"d. 皮下出血の有無",
"e. 前腕筋区画内圧"
] | [
"c",
"e"
] | c. 橈骨動脈の拍動e. 前腕筋区画内圧上腕骨顆上骨折 - 日本整形外科学会血管の損傷やコンパートメント症候群の場合は早急に手術が必要。 上腕骨顆上骨折 - 日本整形外科学会 血管の損傷やコンパートメント症候群の場合は早急に手術が必要。 |
114A72 | 61歳の男性。心窩部痛を主訴に救急車で搬入された。7日前に腰痛を自覚し自宅近くの診療所でNSAIDを処方されていた。今朝急に心窩部痛が出現し急速に増強するため救急車を要請した。 意識は清明。身長 173 cm、体重 67 kg。体温 36.0 ℃。心拍数 88/分、整。血圧 124/80 mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 98%(鼻カニューラ3L/分酸素投与下)。腹部は平坦で、心窩部に圧痛と軽度の反跳痛とを認める。 血液所見:赤血球 483万、Hb 15.7 g/dL、Ht 47%、白血球 14,700、血小板 30万。血液生化学所見:総蛋白 7.3 g/dL、アルブミン 4.2 g/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 20 U/L、ALT 15 U/L、LD 170 U/L(基準120〜245)、ALP 265 U/L(基準115〜359)、γ-GT 66 U/L(基準8〜50)、アミラーゼ 52 U/L(基準37〜160)、CK 85U/L(基準30〜140)、尿素窒素 17 mg/dL、クレアチニン1.0 mg/dL、血糖 103 mg/dL、Na 146 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 106 mEq/L。CRP 2.2 mg/dL。腹部単純CTを別に示す。 まずは手術を実施せず、保存的治療を行うこととした。 対応として適切なのはどれか。3つ選べ。 | [
"a. 抗菌薬投与",
"b. 経鼻胃管留置",
"c. 高圧酸素療法",
"d. 腹部血管造影",
"e. プロトンポンプ阻害薬投与"
] | [
"a",
"b",
"e"
] | a. 抗菌薬投与b. 経鼻胃管留置e. プロトンポンプ阻害薬投与nSAID内服による 胃潰瘍→消化管穿孔 の症例。腹膜炎に対して抗菌薬、消化管の減圧目的の胃管、制酸剤の投与。腹部CTではfree airを認めている。 nSAID内服による 胃潰瘍→消化管穿孔 の症例。 腹膜炎に対して抗菌薬、消化管の減圧目的の胃管、制酸剤の投与。 腹部CTではfree airを認めている。 |
114A73 | 41歳の女性。高血圧、頭痛および脱力を主訴に来院した。3年前から高血圧症に対して、自宅近くの診療所でカルシウム拮抗薬を投与されていたが、血圧は150/80mmHg前後の高値が持続していた。1年前から頭痛と脱力も自覚するようになったため受診した。 血液検査では血清カリウムが2.8mEq/Lと低下していた。二次性高血圧症を疑って施行した安静臥位30分後の採血では、血漿レニン活性0.1ng/mL/時間(基準1.2〜2.5)、血漿アルドステロン濃度231pg/mL(基準30〜159)であった。腹部単純CTでは異常所見を認めない。 診断のために行うべき検査はどれか。3つ選べ。 | [
"a. 生理食塩水負荷試験",
"b. カプトプリル負荷試験",
"c. デキサメサゾン抑制試験",
"d. フロセミド立位負荷試験",
"e. MIBG副腎シンチグラフィ"
] | [
"a",
"b",
"d"
] | a. 生理食塩水負荷試験b. カプトプリル負荷試験d. フロセミド立位負荷試験原発性アルドステロン症の症例。 原発性アルドステロン症の症例。 |
114A74 | 34歳の男性。心窩部痛を主訴に来院した。本日、オートバイ運転中に併走する乗用車と接触し転倒した。意識障害はなく、四肢の擦過傷と右膝関節の打撲以外に大きな外傷はなかった。転倒3時間後に心窩部痛を自覚し、徐々に増強するため妻に付き添われて受診した。 意識は清明。体温 37.2 ℃。脈拍 104/分、整。血圧 96/58 mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 97%(room air)。眼瞼結膜はやや貧血様だが眼球結膜に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度膨隆し、腸雑音の減弱を認める。心窩部から右季肋下にかけての圧痛を認める。神経診察で異常を認めない。 血液所見:赤血球 327万、Hb 10.6g/dL、Ht 34%、白血球 11,200、血小板 16万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 3.7 g/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 142 U/L、ALT 78 U/L、LD 358 U/L(基準 120〜245)、γ-GT 57 U/L(基準 8〜50)、アミラーゼ 154 U/L(基準37〜160)、尿素窒素 18 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL、血糖 97 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 4.3 mEq/L、Cl 100 mEq/L。CRP 1.0mg/dL。 現時点で行うべき検査として適切なのはどれか。3つ選べ。 | [
"a. 胸部エックス線撮影",
"b. 上部消化管造影検査",
"c. 腹部超音波検査",
"d. 腹部造影CT",
"e. 下肢MRI"
] | [
"a",
"c",
"d"
] | a. 胸部エックス線撮影c. 腹部超音波検査d. 腹部造影CT 外傷、ショック患者への初期対応。 外傷、ショック患者への初期対応。 上部消化管内視鏡と下肢MRIは時間がかかりすぎる。 上部消化管内視鏡と下肢MRIは時間がかかりすぎる。 腹部超音波検査はFASTのことです。 腹部超音波検査はFASTのことです。 |
114A75 | 80歳の男性。夜間に大声をあげることを主訴に来院した。約10年前から時々はっきりした夢をみて、夜中に大声をあげるようになった。1年前から動作がのろくなり、歩行時に歩幅が小刻みとなって、つまずくことが増えてきた。2か月前から、カーテンが人の姿に見えることがあったという。さらに、夜中に大声をあげて手足を動かしてベッド周囲の物を落とすことが増えてきたため、心配した妻に勧められて受診した。既往歴に特記すべきことはなく、常用薬はない。 頭部MRIでは軽度の脳萎縮以外に異常は認めない。 診断に有用な検査はどれか。3つ選べ。 | [
"a. 脳脊髄液検査",
"b. 末梢神経伝導検査",
"c. ポリソムノグラフィ",
"d. MIBG心筋シンチグラフィ",
"e. ドパミントランスポーターSPECT"
] | [
"c",
"d",
"e"
] | c. ポリソムノグラフィd. MIBG心筋シンチグラフィe. ドパミントランスポーターSPECTパーキンソニズムと幻覚を認めている。レビー小体型認知症に伴うレム睡眠行動障害と思われる。 パーキンソニズムと幻覚を認めている。レビー小体型認知症に伴うレム睡眠行動障害と思われる。 |
114B01 | 市民への健康教育として適切な内容はどれか。 | [
"a. 「受動喫煙は肺癌の発症リスクとは無関係です」",
"b. 「2型糖尿病の発症予防には肥満にならないことが重要です」",
"c. 「飽和脂肪酸は血中コレステロールを下げる作用があります」",
"d. 「高血圧症の方で推奨される塩分摂取量は日当たり 10 g です」",
"e. 「食物繊維を多く含む食品の摂取は食道癌の発症リスクを下げます」"
] | [
"b"
] | b. 「2型糖尿病の発症予防には肥満にならないことが重要です」a 受動喫煙も肺癌のリスクとなるb 正解。肥満は2型糖尿病と関連あり。c 飽和脂肪酸ではなく、不飽和脂肪酸が脂質異常症に有用。d 高血圧患者の塩分摂取量、1g未満が推奨されている。e 食物繊維が食道癌発症リスクを下げるエビデンスは無い。 a 受動喫煙も肺癌のリスクとなる b 正解。肥満は2型糖尿病と関連あり。 c 飽和脂肪酸ではなく、不飽和脂肪酸が脂質異常症に有用。 d 高血圧患者の塩分摂取量、1g未満が推奨されている。 e 食物繊維が食道癌発症リスクを下げるエビデンスは無い。 |
114B02 | 緊急気管切開を考慮すべき疾患はどれか。 | [
"a. 肺水腫",
"b. 緊張性気胸",
"c. 過換気症候群",
"d. 急性喉頭蓋炎",
"e. 声帯ポリープ"
] | [
"d"
] | d. 急性喉頭蓋炎上気道が閉塞している場合,または換気が他の方法で得られない場合は,緊急気管切開が必要となる。外科的気道確保 - MSD 上気道が閉塞している場合,または換気が他の方法で得られない場合は,緊急気管切開が必要となる。 外科的気道確保 - MSD |
114B03 | 尿素窒素 28 mg/dL、血糖 90 mg/dL、Na 125 mEq/L。 計算による血漿浸透圧(mOsm/kgH2O)の推定値はどれか。 | [
"a. 245",
"b. 255",
"c. 265",
"d. 275",
"e. 285"
] | [
"c"
] | c. 265血漿浸透圧の推定式 - 医療電卓 血漿浸透圧の推定式 - 医療電卓 |
114B04 | Lambert-Eaton 症候群を合併する腫瘍として最も頻度が高いのはどれか。 | [
"a. 膵癌",
"b. 肺癌",
"c. 胸腺腫",
"d. 直腸癌",
"e. 悪性リンパ腫"
] | [
"b"
] | b. 肺癌ランバート・イートン症候群は、シナプス前終末の異常による自己免疫性の神経筋伝達障害である。過半数の症例に小細胞肺癌を合併することを特徴とする。ランバート・イートン症候群 - wikipedia ランバート・イートン症候群は、シナプス前終末の異常による自己免疫性の神経筋伝達障害である。過半数の症例に小細胞肺癌を合併することを特徴とする。 ランバート・イートン症候群 - wikipedia |
114B05 | 虐待が疑われる小児を診察した際の対応として適切なのはどれか。 | [
"a. 学校に連絡する。",
"b. 警察へ通報する。",
"c. 虐待の事実を立証する。",
"d. 児童相談所に通告する。",
"e. 親に事実関係を確認する。"
] | [
"d"
] | d. 児童相談所に通告する。児童相談所が通告先である。 児童相談所が通告先である。 |
114B06 | 救急外来で小児を診察した研修医から指導医への報告を以下に示す。 研修医:「8か月の男児です。2日前か ら 38 ℃台の発熱、咳嗽、鼻汁が続くため来院しました。保育所で同じような症状のお子さんがいるようです。4種混合ワクチンは2回接種されています。眼球結膜の充血はありません。軽度の喘鳴を認めました。鼻汁がひどく SpO2 がルームエアーで 94 % であり、入院も考慮する必要があると思います」 指導医:「患児の外観はどうですか」 研修医:「少しぐったり感があり、機嫌が悪いです」 指導医:「呼吸状態はどうですか」 研修医:「軽度の陥没呼吸がみられます」 指導医:「皮膚色はどうですか」 研修医:「チアノーゼはなく、毛細血管再充満時間は2秒未満でした」 指導医:「発疹はありますか」 研修医:「ありません」 指導医:「鑑別診断のため患児に必要な検査は何ですか」 これに続く研修医の返答として最も適切なのはどれか。 | [
"a. 「咽頭溶連菌迅速検査を行います」",
"b. 「鼻腔 RS ウイルス迅速検査を行います」",
"c. 「尿中肺炎球菌抗原迅速検査を行います」",
"d. 「咽頭アデノウイルス迅速検査を行います」",
"e. 「咽頭マイコプラズマ迅速検査を行います」"
] | [
"b"
] | b. 「鼻腔 RS ウイルス迅速検査を行います」a 溶連菌は咽頭痛を伴う。b 細気管支炎の原因としてRSウイルスは考えやすい。c 肺炎を疑う所見に乏しい。肺炎球菌ではなさそう。d アデノウイルスは咽頭痛を伴う。e マイコプラズマは発症がゆるやか。 a 溶連菌は咽頭痛を伴う。 b 細気管支炎の原因としてRSウイルスは考えやすい。 c 肺炎を疑う所見に乏しい。肺炎球菌ではなさそう。 d アデノウイルスは咽頭痛を伴う。 e マイコプラズマは発症がゆるやか。 |
114B07 | 右上肢に運動失調をきたす病変部位はどれか。 | [
"a. 右放線冠",
"b. 右中脳被蓋",
"c. 右小脳半球",
"d. 左延髄外側",
"e. 左脊髄後索"
] | [
"c"
] | c. 右小脳半球右小脳半球の障害により、右側の運動失調を認める。 右小脳半球の障害により、右側の運動失調を認める。 |
114B08 | インフォームド・コンセントについて誤っているのはどれか。 | [
"a. 医師法に定められている。",
"b. 患者の自己決定権の行使が目的である。",
"c. 代替可能な治療法についても提示する。",
"d. 同意はいつでも撤回することができる。",
"e. 医療従事者側からの十分な説明が前提である。"
] | [
"a"
] | a. 医師法に定められている。医療法により定められている。医療法 - Wikipedia 医療法により定められている。 医療法 - Wikipedia |
114B09 | 女性の乳房腫瘤で乳癌を最も示唆するのはどれか。 | [
"a. 随伴する疼痛",
"b. 乳頭部の熱感",
"c. 平滑な腫瘤表面",
"d. 白色の乳頭分泌物",
"e. 大胸筋前面での可動性低下"
] | [
"e"
] | e. 大胸筋前面での可動性低下a,b は炎症性疾患を示唆する所見。c 乳癌は不整であることが多い。d 乳癌では血性の分泌物e 正解。大胸筋への浸潤を疑う。 a,b は炎症性疾患を示唆する所見。 c 乳癌は不整であることが多い。 d 乳癌では血性の分泌物 e 正解。大胸筋への浸潤を疑う。 |
114B10 | 胎児心拍数陣痛図において、胎児の健康状態の悪化が最も懸念される所見はどれか。 | [
"a. 一過性頻脈",
"b. 早発一過性徐脈",
"c. 変動一過性徐脈",
"d. 基線細変動増加",
"e. 基線細変動消失"
] | [
"e"
] | e. 基線細変動消失基線細変動消失は胎盤循環不全を示唆する。 基線細変動消失は胎盤循環不全を示唆する。 |
114B11 | 筋萎縮性側索硬化症<ALS>の診断に有用なのはどれか。 | [
"a. 脳波検査",
"b. 針筋電図検査",
"c. 平衡機能検査",
"d. 脊髄腔造影検査",
"e. 感覚神経伝導検査"
] | [
"b"
] | b. 針筋電図検査ALSの針筋電図所見①進行性脱神経所見:線維束性収縮電位、陽性鋭波、線維自発電位。②慢性脱神経所見:運動単位電位の減少・動員遅延、高振幅・長持続時間、多相性電位。 ALSの針筋電図所見 ①進行性脱神経所見:線維束性収縮電位、陽性鋭波、線維自発電位。 ②慢性脱神経所見:運動単位電位の減少・動員遅延、高振幅・長持続時間、多相性電位。 |
114B12 | 10 歳の男児の左顔面にボールが当たり、その直後から物が二重に見え、悪心が出現している。上方視の状態を別に示す。 最も考えられる骨折部位はどれか。 | [
"a. 頰骨",
"b. 鼻骨",
"c. 前頭骨",
"d. 眼窩下壁",
"e. 眼窩内壁"
] | [
"d"
] | d. 眼窩下壁眼窩吹き抜け骨折の症例。眼窩壁に骨折が生じ眼窩内容物が脱出し、複視などの症状を呈する骨折。眼窩下壁骨折により下直筋が障害され上転している。眼窩の骨折 - MSDマニュアル 眼窩吹き抜け骨折の症例。 眼窩壁に骨折が生じ眼窩内容物が脱出し、複視などの症状を呈する骨折。眼窩下壁骨折により下直筋が障害され上転している。 眼窩の骨折 - MSDマニュアル |
114B13 | 咳嗽を主訴に受診した、喫煙をしている 25 歳男性の問題志向型医療記録 に基づいた診療録の一部を以下に示す。 記載する場所が誤っているのはどれか。 | [
"a. ①",
"b. ②",
"c. ③",
"d. ④",
"e. ⑤"
] | [
"c"
] | c. ③禁煙指導は教育的計画と思われる。 禁煙指導は教育的計画と思われる。 |
114B14 | 膝の疼痛を主訴に来院した患者と医師との会話を以下に示す。 医師 「今日はどうされましたか?」 患者 「①左の膝が痛いので来ました」 医師 「そうですか。もう少し詳しく教えて下さい」 患者 「②平らなところを歩いているときはそうでもないのですが、最近、階段で膝が痛くなります」 医師 「そうなのですね。ある日急に起こったのでしょうか?」 患者 「③いいえ、昨年末くらいからでしょうか。気付いたら階段を使うといつも痛い気がして」 医師 「ご心配ですね」 患者 「④はい、ひどくなって歩けなくなったら、周りに迷惑をかけるのではないかと心配です」 医師 「それで今日はいらしたのですね」 患者 「⑤そうです。こちらは評判も良く、家から近いので来ました」 受療行動についての情報はどれか。 | [
"a. ①",
"b. ②",
"c. ③",
"d. ④",
"e. ⑤"
] | [
"e"
] | e. ⑤受療行動とは、患者さんがその病院を受診した経緯のこと。 受療行動とは、患者さんがその病院を受診した経緯のこと。 |
114B15 | 医薬品医療機器総合機構<PMDA>が医療者から収集する副作用・感染症・不具合等の報告に含まれないのはどれか。 | [
"a. 医薬品",
"b. 医療機器",
"c. 健康食品",
"d. 予防接種",
"e. 再生医療等製品"
] | [
"c"
] | c. 健康食品通称パンダ医薬品・医療機器など安全管理等を行っている組織。健康食品は関係ない。医薬品医療機器総合機構(PMDA) - Wikipedia 通称パンダ 医薬品・医療機器など安全管理等を行っている組織。健康食品は関係ない。 医薬品医療機器総合機構(PMDA) - Wikipedia |
114B16 | 成人において慢性腎臓病の発症のリスクファクターとならないのはどれか。 | [
"a. 加齢",
"b. 喫煙",
"c. 糖尿病",
"d. 運動習慣",
"e. 高血圧症"
] | [
"d"
] | d. 運動習慣運動習慣は生活習慣病に対して良い方向にはたらきます。 運動習慣は生活習慣病に対して良い方向にはたらきます。 |
114B17 | 胎児付属物について正しいのはどれか。 | [
"a. 羊水は弱酸性である。",
"b. 臍帯動脈は1本である。",
"c. 臍帯表面は絨毛膜で覆われる。",
"d. 羊膜は Wharton 膠質からなる。",
"e. 臍帯静脈の血液は胎児側に向かって流れる。"
] | [
"e"
] | e. 臍帯静脈の血液は胎児側に向かって流れる。胎児付属物の解剖の問題。a 羊水は弱アルカリ性です。b 臍帯動脈は2本。臍帯静脈は1本。c 臍帯表面は羊膜鞘い覆われる。d Wharton膠質は臍帯内部の構造物である。e 正解。 胎児付属物の解剖の問題。 a 羊水は弱アルカリ性です。 b 臍帯動脈は2本。臍帯静脈は1本。 c 臍帯表面は羊膜鞘い覆われる。 d Wharton膠質は臍帯内部の構造物である。 e 正解。 |
114B18 | 1週前からの左上下肢のしびれを主訴に 60 歳台の男性が来院した。 原因として脳梗塞を最も示唆するのはどれか。 | [
"a. 「以前に同じような症状があった」",
"b. 「症状の出現は突然であった」",
"c. 「症状の変動はなかった」",
"d. 「頭痛は伴わなかった」",
"e. 「発熱はなかった」"
] | [
"b"
] | b. 「症状の出現は突然であった」解きにくい問題ですね・・・。解けなくても大丈夫な問題です。a △ 一過性脳虚血発作も考えることができる設問。間違いとは選択肢。b 正解です。c 症状は変動することも多い。d 基本的に頭痛は伴わないですが、あることもある。e 発熱を伴うこともある。 解きにくい問題ですね・・・。解けなくても大丈夫な問題です。 a △ 一過性脳虚血発作も考えることができる設問。間違いとは選択肢。 b 正解です。 c 症状は変動することも多い。 d 基本的に頭痛は伴わないですが、あることもある。 e 発熱を伴うこともある。 |
114B19 | 溶血性貧血でみられるのはどれか。 | [
"a. 黄疸",
"b. 徐脈",
"c. 匙状爪",
"d. 眼球突出",
"e. 拡張期心雑音"
] | [
"a"
] | a. 黄疸ビリルビンは、ヘモグロビンの構成物であるヘムの代謝産物である。溶血性貧血で黄疸となる。b 貧血では頻脈となる。c 匙状爪は鉄欠乏性貧血でなる。d 貧血とは関係なし。バセドウ病で認めることがある。e 貧血となると心拍出量が増加するので収縮期心雑音。 ビリルビンは、ヘモグロビンの構成物であるヘムの代謝産物である。 溶血性貧血で黄疸となる。 b 貧血では頻脈となる。 c 匙状爪は鉄欠乏性貧血でなる。 d 貧血とは関係なし。バセドウ病で認めることがある。 e 貧血となると心拍出量が増加するので収縮期心雑音。 |
114B20 | 心電図を別に示す。
正しいのはどれか。 | [
"a. 心室頻拍",
"b. 洞性頻脈",
"c. 心室期外収縮",
"d. 発作性心房細動",
"e. 発作性上室頻拍"
] | [
"e"
] | e. 発作性上室頻拍発作性上室頻拍〈PSVT〉である。発作性上室頻拍(SVT、PSVT) - MSDマニュアル 発作性上室頻拍〈PSVT〉である。 発作性上室頻拍(SVT、PSVT) - MSDマニュアル |
114B21 | 患者の発言で最も統合失調症が疑われるのはどれか。 | [
"a. 「いつも自殺したいと考えています」",
"b. 「自分の考えていることが周りの人に伝わってしまいます」",
"c. 「映画を見ているような感じで、周囲の景色に実感がありません」",
"d. 「汚くないとわかっていても何度も手を洗わないと気がすみません」",
"e. 「検査で体に異常はないと言われたけれど、間違いなく癌だと思います」"
] | [
"b"
] | b. 「自分の考えていることが周りの人に伝わってしまいます」統合失調症における『考想伝播』である。統合失調症 - Wikipedia 統合失調症における『考想伝播』である。 統合失調症 - Wikipedia |
114B22 | 経管栄養を目的としてチューブを胃に挿入する際に、適切な位置に留置されていることを確認する最も確実な方法はどれか。 | [
"a. エックス線写真を撮影して確認する。",
"b. 口腔内にチューブのたわみがないことを確認する。",
"c. チューブからシリンジで液体が引けることを確認する。",
"d. 挿入されている長さをチューブの目盛りにより確認する。",
"e. チューブに空気を送り込み、心窩部で気泡音が聴取できることを確認する。"
] | [
"a"
] | a. エックス線写真を撮影して確認する。胃管先端位置の確認は、気泡音だけでは不十分ですよ。というメッセージ問題。経鼻栄養チューブ取り扱い時の注意について - PMDA 胃管先端位置の確認は、気泡音だけでは不十分ですよ。というメッセージ問題。 経鼻栄養チューブ取り扱い時の注意について - PMDA |
114B23 | 散瞳を認めるのはどれか。 | [
"a. 動眼神経麻痺",
"b. 有機リン中毒",
"c. Horner 症候群",
"d. オピオイド投与",
"e. Wallenberg 症候群"
] | [
"a"
] | a. 動眼神経麻痺散瞳は交感神経刺激 もしくは 副交感神経障害 で起こりうる。a 正解。動眼神経は副交感神経であるため、障害により散瞳する。b 有機リン中毒では、コリンエステラーゼ阻害により縮瞳する。c 顔面の交感神経障害により縮瞳する。d オピオイドは縮瞳をきたすe wallenberg症候群 延髄外側による交感神経が障害され、縮瞳する。 散瞳は交感神経刺激 もしくは 副交感神経障害 で起こりうる。 a 正解。動眼神経は副交感神経であるため、障害により散瞳する。 b 有機リン中毒では、コリンエステラーゼ阻害により縮瞳する。 c 顔面の交感神経障害により縮瞳する。 d オピオイドは縮瞳をきたす e wallenberg症候群 延髄外側による交感神経が障害され、縮瞳する。 |
114B24 | 症候と疾患の組合せで適切でないのはどれか。 | [
"a. 小顎 ー 睡眠時無呼吸症候群",
"b. 皮疹 ー サルコイドーシス",
"c. ばち指 ー マイコプラズマ肺炎",
"d. チアノーゼ ー 急性呼吸窮迫症候群<ARDS>",
"e. 口すぼめ呼吸 ー COPD"
] | [
"c"
] | c. ばち指 ー マイコプラズマ肺炎ばち指は、肺癌や肺線維症等の肺疾患。肝硬変、先天性心疾患、炎症性腸疾患で認める。ばち状指 - MSDマニュアル ばち指は、肺癌や肺線維症等の肺疾患。肝硬変、先天性心疾患、炎症性腸疾患で認める。 ばち状指 - MSDマニュアル |
114B25 | 高齢者の転倒のリスクファクターでないのはどれか。 | [
"a. 嗅覚障害",
"b. 筋力低下",
"c. 視覚障害",
"d. 深部知覚低下",
"e. 前庭機能障害"
] | [
"a"
] | a. 嗅覚障害嗅覚障害では転倒しない。 嗅覚障害では転倒しない。 |
114B26 | 24 歳の男性。調理中に包丁で右母指を切ったという。現場で創部をガーゼで圧迫し来院した。脈拍 72/分、整。血圧 110/60 mmHg。呼吸数 18/分。SpO₂ 98 %(room air)。ガーゼによる圧迫を解除して創部を観察し止血されているのを確認したが、この際に創部を見た患者が気分不快を訴えた。顔面は蒼白で多量の発汗を認める。 直ちに行うべき対応はどれか。 | [
"a. 仰臥位にする。",
"b. AED を装着する。",
"c. アドレナリンを筋注する。",
"d. 深呼吸するように指導する。",
"e. 創部を強くガーゼで圧迫する。"
] | [
"a"
] | a. 仰臥位にする。血を見たことによる迷走神経反射です。迷走神経を介して、脳幹血管運動中枢を刺激。心拍数の低下や血管拡張による血圧低下などをきたす生理的反応。高齢者の排便後にも起こることがあります。迷走神経反射 - 日本救急医学会 血を見たことによる迷走神経反射です。 迷走神経を介して、脳幹血管運動中枢を刺激。心拍数の低下や血管拡張による血圧低下などをきたす生理的反応。 高齢者の排便後にも起こることがあります。 迷走神経反射 - 日本救急医学会 |
114B27 | 52 歳の男性。発熱と体幹の皮疹を主訴に来院した。3日前に 38 ℃台の発熱と咽頭痛が出現した。自宅近くの医療機関で NSAID を処方されたが、顔面と体幹に小水疱が多発したため受診した。妻が2週前に帯状疱疹に罹患したという。径2〜3mm の紅暈を伴う小水疱と小膿疱を播種状に認め、一部にびらんと痂皮を伴う。体幹全体の写真及び拡大写真を別に示す。 この患者の全身を診察した際に水疱が認められる可能性が最も高いのはどれか。 | [
"a. 口腔粘膜",
"b. 腋窩",
"c. 手掌",
"d. 肛門周囲",
"e. 足趾爪"
] | [
"a"
] | a. 口腔粘膜水痘・帯状疱疹ウイルス感染症の症例。水痘は口腔粘膜や眼瞼結膜にも出やすい。水痘 - wikipedia 水痘・帯状疱疹ウイルス感染症の症例。水痘は口腔粘膜や眼瞼結膜にも出やすい。 水痘 - wikipedia |
114B28 | 23 歳の女性。全身倦怠感を主訴に受診した。2週前に市販の妊娠検査薬が陽性となり来院し、子宮内に胎囊と 10 mm の胎芽を認めた。10 日前から悪心を自覚し、1週前から嘔吐を繰り返し、食事がほとんど摂取できていないという。性器出血や下腹部痛の訴えはない。 意識は清明。身長 155 cm、体重 50 kg。妊娠前の体重は 54 kg であった。体温 37.1 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 122/68 mmHg。呼吸数16/分。口唇の乾燥を認める。経腟超音波検査にて頭殿長 20 mm の胎児と心拍動を認める。 まず行う検査はどれか。 | [
"a. 尿ケトン体",
"b. 血中 hCG 定量",
"c. 甲状腺機能検査",
"d. 動脈血ガス分析",
"e. 上部消化管内視鏡検査"
] | [
"a"
] | a. 尿ケトン体妊娠悪阻の症例。脱水症状や飢餓状態により尿ケトン体を認める。 妊娠悪阻の症例。脱水症状や飢餓状態により尿ケトン体を認める。 |
114B29 | 32 歳の女性。自転車を運転中に転倒し救急車で搬入された。意識レベルはJCSⅠ-1 で、視野全体が暗く感じると訴えている。対光反射の瞳孔の写真を別に示す。 障害部位はどれか。 | [
"a. 視神経",
"b. 視交叉",
"c. 外側膝状体",
"d. 毛様体神経節",
"e. Edinger-Westphal 核"
] | [
"a"
] | a. 視神経左眼の直接対光反射と右眼の間接対光反射は保たれている右眼の直接対光反射と左眼の間接対光反射が消失している。なので、右の視神経が障害が考えられる。 左眼の直接対光反射と右眼の間接対光反射は保たれている 右眼の直接対光反射と左眼の間接対光反射が消失している。 なので、右の視神経が障害が考えられる。 |
114B30 | 78 歳の男性。食欲不振、体重減少と全身倦怠感を主訴に来院した。2年前に膵頭部癌で切除術を受けたが、1年前に肝と肺への多発転移を指摘された。本人および家族ともにこれ以上の抗癌治療を望まず、通院していなかったという。1か月前から食欲不振と5kg の体重減少をきたし、1週前から全身倦怠感も認めるようになったため再度受診した。疼痛や不眠を認めない。 身長 167 cm、体重 38 kg。体温36.0 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 100/68 mmHg。呼吸数 14/分。癌悪液質と診断した。 この時点での対応として正しいのはどれか。 | [
"a. NSAID を投与する。",
"b. 抗うつ薬を投与する。",
"c. 抗癌治療を実施する。",
"d. 直ちに高カロリー輸液を行う。",
"e. 在宅ケアに関する患者の意向を聞く。"
] | [
"e"
] | e. 在宅ケアに関する患者の意向を聞く。常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。 |
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