【84V10】高等学校学習指導要領(平成30年告示及び一部改正)コード表 Ver 1.0
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16
地理歴史
1000
③ 科学技術の発展や文化の変容
8435503540300000
地理歴史
1001
ア 次のような知識を身に付けること。
8435503541000000
地理歴史
1002
(ア) 歴史的経緯を踏まえて,地球世界の課題を理解すること。
8435503541100000
地理歴史
1003
イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
8435503542000000
地理歴史
1004
(ア) 地球世界の課題の形成に関わる諸事象の歴史的背景や原因,結果や影響,事象相互の関連,諸地域相互のつながりなどに着目し,諸資料を比較したり関連付けたりして読み解き,地球世界の課題の形成に関わる世界の歴史について多面的・多角的に考察,構想し,表現すること。
8435503542100000
地理歴史
1005
3 内容の取扱い
8435505000000000
地理歴史
1006
(1) 内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。
8435505100000000
地理歴史
1007
ア この科目では,中学校までの学習や「歴史総合」の学習との連続性に留意して諸事象を取り上げることにより,生徒が興味・関心をもって世界の歴史を学習できるよう指導を工夫すること。その際,世界の歴史の大きな枠組みと展開を構造的に理解し,考察,表現できるようにすることに指導の重点を置き,個別の事象のみの理解にとどまることのないように留意すること。
8435505110000000
地理歴史
1008
イ 歴史に関わる諸事象については,地理的条件と関連付けて扱うとともに,特定の時間やその推移及び特定の空間やその広がりの中で生起することを踏まえ,時間的・空間的な比較や関連付けなどにより捉えられるよう指導を工夫すること。
8435505120000000
地理歴史
1009
ウ 年表や地図,その他の資料を積極的に活用し,文化遺産,博物館やその他の資料館などの施設を調査・見学するなど,具体的に学ぶよう指導を工夫すること。その際,歴史に関わる諸資料を整理・保存することの意味や意義に気付くようにすること。また,科目の内容に関係する専門家や関係諸機関などとの円滑な連携・協働を図り,社会との関わりを意識した指導を工夫すること。
8435505130000000
地理歴史
1010
エ 活用する資料の選択に際しては,生徒の興味・関心,学校や地域の実態などに十分配慮して行うこと。
8435505140000000
地理歴史
1011
オ 近現代史の指導に当たっては,客観的かつ公正な資料に基づいて,事実の正確な理解に導くとともに,多面的・多角的に考察し公正に判断する能力を育成すること。その際,核兵器などの脅威に着目させ,戦争や紛争などを防止し,平和で民主的な国際社会を実現することが重要な課題であることを認識するよう指導を工夫すること。
8435505150000000
地理歴史
1012
カ 近現代史の指導に当たっては,「歴史総合」の学習の成果を踏まえ,より発展的に学習できるよう留意すること。
8435505160000000
地理歴史
1013
(2) 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
8435505200000000
地理歴史
1014
ア 内容のA,B,C,D及びEについては,この順序で取り扱うものとし,A,B,C及びD並びにEの(1)から(3)までの学習をすることにより,Eの(4)の学習が充実するように年間指導計画を作成すること。また,「歴史総合」で学習した歴史の学び方を活用すること。
8435505210000000
地理歴史
1015
イ 内容のAについては,この科目の導入としての位置付けを踏まえ,生徒が現在と異なる過去や現在につながる過去に触れ,世界史学習の意味や意義に気付くようにすること。 (1)については,地球,生命,人類の誕生などの歴史は,それぞれ異なる時間の尺度をもっていることに触れること。 (2)については,日常生活に見る世界の歴史に関わる具体的な事例を取り上げ,世界史学習への興味・関心をもたせるよう指導を工夫すること。
8435505220000000
地理歴史
1016
ウ 内容のBについては,自然環境と人類との活動の関わりの中で,歴史的に形成された諸地域の生活,社会,文化,宗教の多様性に気付くようにすること。また,遺物や碑文,歴史書,年表や地図などの資料から適切なものを取り上げること。 (1)については,生徒の学習意欲を喚起する具体的な事例を取り上げ,(2)及び(3)の学習内容への課題意識やそれらの学習への見通しをもたせるよう指導を工夫すること。また,観点を踏まえることで,諸地域の歴史的特質を構造的に捉えることができることに気付くようにすること。 (2)については,自然環境が人類の活動に与える影響や,人類が自然環境に積極的に働きかけた具体的な事例を取り上げ,自然環境と人類の活動との相互の関係を地理的視野から触れること。 (3)については,国家と宗教の関係や,文化や宗教が人々の暮らしに与えた影響,異なる宗教の共存に気付くようにすること。また,日本の動向も視野に入れて,日本と他のアジア諸国との比較や関係についても触れること。
8435505230000000
地理歴史
1017
エ 内容のCについては,諸地域の交流の広がりとともに再編が進む中で,地球規模で諸地域がつながり始めたことに気付くようにすること。また,日本の動向も視野に入れて,日本と他の国々との比較や関係についても触れること。なお,遺物や碑文,旅行記や歴史書,年表や地図などの資料から適切なものを取り上げること。 (1)については,生徒の学習意欲を喚起する具体的な事例を取り上げ,(2)及び(3)の学習内容への課題意識やそれらの学習への見通しをもたせるよう指導を工夫すること。また,観点を踏まえることで,諸地域の交流・再編を構造的に捉えることができることに気付くようにすること。 (2)については,人,物産,情報などの具体的な事例を取り上げ,諸地域の交流が海域と内陸の交易ネットワークの形成により活性化したことに気付くようにすること。 (3)については,アジアとヨーロッパにおいて特色ある社会構成や文化をもつ諸国家が形成されたことに気付くようにすること。
8435505240000000
地理歴史
1018
オ 内容のDについては,諸地域の結合の進展とともに変容が進む中で,地球規模で諸地域のつながりが広まり始めたことに気付くようにすること。また,日本の動向も視野に入れて,日本と他の国々との比較や関係についても触れること。なお,公文書や手紙・日記,歴史書,芸術作品や風刺画,写真や映像,統計,年表や地図などの資料から適切なものを取り上げること。 (1)については,生徒の学習意欲を喚起する具体的な事例を取り上げ,(2),(3)及び(4)の学習内容への課題意識やそれらの学習への見通しをもたせるよう指導を工夫すること。また,観点を踏まえることで,諸地域の結合・変容を構造的に捉えることができることに気付くようにすること。 (2)については,諸地域が政治的,経済的に緊密な関係を持ち始めた19世紀の世界の一体化の特徴に触れること。 (3)については,19世紀末に世界経済の構造が大きく変容し,第一次世界大戦を経てこれまでのヨーロッパ中心の国際秩序の見直しが図られたことに気付くようにすること。 (4)については,自由主義経済の危機により,資本主義諸国では国家による経済への関与が積極的に進められるようになり,そのことが,第二次世界大戦を経て,福祉国家体制の成立の契機となったことに気付くようにすること。また,第二次世界大戦を契機とした欧米諸国の覇権の推移に触れるとともに,Eとのつながりに留意すること。
8435505250000000
地理歴史
1019
カ 内容のEについては,この科目の学習全体を視野に入れた(4)の主題を探究する活動が充実するよう(1),(2)及び(3)の主題を設定し,多元的な相互依存関係を深める現代世界の特質を考察できるよう指導を工夫すること。 (1)については,平和で民主的な世界を目指す多様な行動主体に気付くようにすること。 (2)については,経済格差の是正を目指す多様な行動主体に気付くようにすること。 (3)については,欧米などの動向のみを取り上げることのないよう留意し,持続可能な社会の実現に向け,科学技術における知識の在り方について,人文科学や社会科学等の知識との学際的な連携が求められていることに気付くようにすること。 (4)については,この科目のまとめとして位置付けること。その際,この科目の学習を振り返り,よりよい社会を展望できるようにすること。また,①から③までについては,相互につながりをもっていることに気付くようにすること。
8435505260000000
地理歴史
1020
第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
8430300000000000
地理歴史
1021
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
8430300100000000
地理歴史
1022
(1) 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,科目の特質に応じた見方・考え方を働かせ,社会的事象の意味や意義などを考察し,概念などに関する知識を獲得したり,社会との関わりを意識した課題を追究したり解決したりする活動の充実を図ること。
8430300110000000
地理歴史
1023
(2) 地理歴史科の目標を達成するため,公民科などとの関連を図るとともに,地理歴史科に属する科目相互の関連に留意しながら,全体としてのまとまりを工夫し,特定の事項だけに指導が偏らないようにすること。
8430300120000000
地理歴史
1024
(3) 各科目の履修については,全ての生徒に履修させる科目である「地理総合」を履修した後に選択科目である「地理探究」を,同じく全ての生徒に履修させる科目である「歴史総合」を履修した後に選択科目である「日本史探究」,「世界史探究」を履修できるという,この教科の基本的な構造に留意し,各学校で創意工夫して適切な指導計画を作成すること。
8430300130000000
地理歴史
1025
(4) 障害のある生徒などについては,学習活動を行う場合に生じる困難さに応じた指導内容や指導方法の工夫を計画的,組織的に行うこと。
8430300140000000
地理歴史
1026
2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
8430300200000000
地理歴史
1027
(1) 社会的な見方・考え方を働かせることをより一層重視する観点に立って,社会的事象の意味や意義,事象の特色や事象間の関連,社会に見られる課題などについて,考察したことや構想したことを論理的に説明したり,立場や根拠を明確にして議論したりするなどの言語活動に関わる学習を一層重視すること。
8430300210000000
地理歴史
1028
(2) 調査や諸資料から,社会的事象に関する様々な情報を効果的に収集し,読み取り,まとめる技能を身に付ける学習活動を重視するとともに,作業的で具体的な体験を伴う学習の充実を図るようにすること。その際,地図や年表を読んだり作成したり,現代社会の諸課題を捉え,多面的・多角的に考察,構想するに当たっては,関連する各種の統計,年鑑,白書,画像,新聞,読み物,その他の資料の出典などを確認し,その信頼性を踏まえつつ適切に活用したり,観察や調査などの過程と結果を整理し報告書にまとめ,発表したりするなどの活動を取り入れるようにすること。
8430300220000000
地理歴史
1029
(3) 社会的事象については,生徒の考えが深まるよう様々な見解を提示するよう配慮し,多様な見解のある事柄,未確定な事柄を取り上げる場合には,有益適切な教材に基づいて指導するとともに,特定の事柄を強調し過ぎたり,一面的な見解を十分な配慮なく取り上げたりするなどの偏った取扱いにより,生徒が多面的・多角的に考察したり,事実を客観的に捉え,公正に判断したりすることを妨げることのないよう留意すること。
8430300230000000
地理歴史
1030
(4) 情報の収集,処理や発表などに当たっては,学校図書館や地域の公共施設などを活用するとともに,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を積極的に活用し,指導に生かすことで,生徒が主体的に学習に取り組めるようにすること。その際,課題の追究や解決の見通しをもって生徒が主体的に情報手段を活用できるようにするとともに,情報モラルの指導にも留意すること。
8430300240000000
地理歴史
1031
3 内容の指導に当たっては,教育基本法第14条及び第15条の規定に基づき,適切に行うよう特に慎重に配慮して,政治及び宗教に関する教育を行うものとする。
8430300300000000
公民
1032
第3節 公   民
8440000000000000
公民
1033
第1款 目 標 社会的な見方・考え方を働かせ,現代の諸課題を追究したり解決したりする活動を通して,広い視野に立ち,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の有為な形成者に必要な公民としての資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
8440100000000000
公民
1034
(1) 選択・判断の手掛かりとなる概念や理論及び倫理,政治,経済などに関わる現代の諸課題について理解するとともに,諸資料から様々な情報を適切かつ効果的に調べまとめる技能を身に付けるようにする。
8440100100000000
公民
1035
(2) 現代の諸課題について,事実を基に概念などを活用して多面的・多角的に考察したり,解決に向けて公正に判断したりする力や,合意形成や社会参画を視野に入れながら構想したことを議論する力を養う。
8440100200000000
公民
1036
(3) よりよい社会の実現を視野に,現代の諸課題を主体的に解決しようとする態度を養うとともに,多面的・多角的な考察や深い理解を通して涵(かん)養される,人間としての在り方生き方についての自覚や,国民主権を担う公民として,自国を愛し,その平和と繁栄を図ることや,各国が相互に主権を尊重し,各国民が協力し合うことの大切さについての自覚などを深める。
8440100300000000
公民
1037
第2款 各 科 目
8440500000000000
公民
1038
第1 公 共
8441500000000000
公民
1039
1 目 標 人間と社会の在り方についての見方・考え方を働かせ,現代の諸課題を追究したり解決したりする活動を通して,広い視野に立ち,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の有為な形成者に必要な公民としての資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
8441502000000000
公民
1040
(1) 現代の諸課題を捉え考察し,選択・判断するための手掛かりとなる概念や理論について理解するとともに,諸資料から,倫理的主体などとして活動するために必要となる情報を適切かつ効果的に調べまとめる技能を身に付けるようにする。
8441502100000000
公民
1041
(2) 現実社会の諸課題の解決に向けて,選択・判断の手掛かりとなる考え方や公共的な空間における基本的原理を活用して,事実を基に多面的・多角的に考察し公正に判断する力や,合意形成や社会参画を視野に入れながら構想したことを議論する力を養う。
8441502200000000
公民
1042
(3) よりよい社会の実現を視野に,現代の諸課題を主体的に解決しようとする態度を養うとともに,多面的・多角的な考察や深い理解を通して涵(かん)養される,現代社会に生きる人間としての在り方生き方についての自覚や,公共的な空間に生き国民主権を担う公民として,自国を愛し,その平和と繁栄を図ることや,各国が相互に主権を尊重し,各国民が協力し合うことの大切さについての自覚などを深める。
8441502300000000
公民
1043
2 内 容
8441503000000000
公民
1044
A 公共の扉
8441503100000000
公民
1045
(1) 公共的な空間を作る私たち 公共的な空間と人間との関わり,個人の尊厳と自主・自律,人間と社会の多様性と共通性などに着目して,社会に参画する自立した主体とは何かを問い,現代社会に生きる人間としての在り方生き方を探求する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
8441503110000000
公民
1046
ア 次のような知識を身に付けること。
8441503111000000
公民
1047
(ア) 自らの体験などを振り返ることを通して,自らを成長させる人間としての在り方生き方について理解すること。
8441503111100000
公民
1048
(イ) 人間は,個人として相互に尊重されるべき存在であるとともに,対話を通して互いの様々な立場を理解し高め合うことのできる社会的な存在であること,伝統や文化,先人の取組や知恵に触れたりすることなどを通して,自らの価値観を形成するとともに他者の価値観を尊重することができるようになる存在であることについて理解すること。
8441503111200000
公民
1049
(ウ) 自分自身が,自主的によりよい公共的な空間を作り出していこうとする自立した主体になることが,自らのキャリア形成とともによりよい社会の形成に結び付くことについて理解すること。
8441503111300000
公民
1050
イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
8441503112000000
公民
1051
(ア) 社会に参画する自立した主体とは,孤立して生きるのではなく,地域社会などの様々な集団の一員として生き,他者との協働により当事者として国家・社会などの公共的な空間を作る存在であることについて多面的・多角的に考察し,表現すること。
8441503112100000
公民
1052
(2) 公共的な空間における人間としての在り方生き方 主体的に社会に参画し,他者と協働することに向けて,幸福,正義,公正などに着目して,課題を追究したり解決したりする活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
8441503120000000
公民
1053
ア 次のような知識及び技能を身に付けること。
8441503121000000
公民
1054
(ア) 選択・判断の手掛かりとして,行為の結果である個人や社会全体の幸福を重視する考え方や,行為の動機となる公正などの義務を重視する考え方などについて理解すること。
8441503121100000
公民
1055
(イ) 現代の諸課題について自らも他者も共に納得できる解決方法を見いだすことに向け,(ア)に示す考え方を活用することを通して,行為者自身の人間としての在り方生き方について探求することが,よりよく生きていく上で重要であることについて理解すること。
8441503121200000
公民
1056
(ウ) 人間としての在り方生き方に関わる諸資料から,よりよく生きる行為者として活動するために必要な情報を収集し,読み取る技能を身に付けること。
8441503121300000
公民
1057
イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
8441503122000000
公民
1058
(ア) 倫理的価値の判断において,行為の結果である個人や社会全体の幸福を重視する考え方と,行為の動機となる公正などの義務を重視する考え方などを活用し,自らも他者も共に納得できる解決方法を見いだすことに向け,思考実験など概念的な枠組みを用いて考察する活動を通して,人間としての在り方生き方を多面的・多角的に考察し,表現すること。
8441503122100000
公民
1059
(3) 公共的な空間における基本的原理 自主的によりよい公共的な空間を作り出していこうとする自立した主体となることに向けて,幸福,正義,公正などに着目して,課題を追究したり解決したりする活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
8441503130000000
公民
1060
ア 次のような知識を身に付けること。
8441503131000000
公民
1061
(ア) 各人の意見や利害を公平・公正に調整することなどを通して,人間の尊厳と平等,協働の利益と社会の安定性の確保を共に図ることが,公共的な空間を作る上で必要であることについて理解すること。
8441503131100000
公民
1062
(イ) 人間の尊厳と平等,個人の尊重,民主主義,法の支配,自由・権利と責任・義務など,公共的な空間における基本的原理について理解すること。
8441503131200000
公民
1063
イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
8441503132000000
公民
1064
(ア) 公共的な空間における基本的原理について,思考実験など概念的な枠組みを用いて考察する活動を通して,個人と社会との関わりにおいて多面的・多角的に考察し,表現すること。
8441503132100000
公民
1065
B 自立した主体としてよりよい社会の形成に参画する私たち 自立した主体としてよりよい社会の形成に参画することに向けて,現実社会の諸課題に関わる具体的な主題を設定し,幸福,正義,公正などに着目して,他者と協働して主題を追究したり解決したりする活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
8441503200000000
公民
1066
ア 次のような知識及び技能を身に付けること。
8441503210000000
公民
1067
(ア) 法や規範の意義及び役割,多様な契約及び消費者の権利と責任,司法参加の意義などに関わる現実社会の事柄や課題を基に,憲法の下,適正な手続きに則(のっと)り,法や規範に基づいて各人の意見や利害を公平・公正に調整し,個人や社会の紛争を調停,解決することなどを通して,権利や自由が保障,実現され,社会の秩序が形成,維持されていくことについて理解すること。
8441503211000000
公民
1068
(イ) 政治参加と公正な世論の形成,地方自治,国家主権,領土(領海,領空を含む。),我が国の安全保障と防衛,国際貢献を含む国際社会における我が国の役割などに関わる現実社会の事柄や課題を基に,よりよい社会は,憲法の下,個人が議論に参加し,意見や利害の対立状況を調整して合意を形成することなどを通して築かれるものであることについて理解すること。
8441503212000000
公民
1069
(ウ) 職業選択,雇用と労働問題,財政及び租税の役割,少子高齢社会における社会保障の充実・安定化,市場経済の機能と限界,金融の働き,経済のグローバル化と相互依存関係の深まり(国際社会における貧困や格差の問題を含む。)などに関わる現実社会の事柄や課題を基に,公正かつ自由な経済活動を行うことを通して資源の効率的な配分が図られること,市場経済システムを機能させたり国民福祉の向上に寄与したりする役割を政府などが担っていること及びより活発な経済活動と個人の尊重を共に成り立たせることが必要であることについて理解すること。
8441503213000000
公民
1070
(エ) 現実社会の諸課題に関わる諸資料から,自立した主体として活動するために必要な情報を適切かつ効果的に収集し,読み取り,まとめる技能を身に付けること。
8441503214000000
公民
1071
イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
8441503220000000
公民
1072
(ア) アの(ア)から(ウ)までの事項について,法,政治及び経済などの側面を関連させ,自立した主体として解決が求められる具体的な主題を設定し,合意形成や社会参画を視野に入れながら,その主題の解決に向けて事実を基に協働して考察したり構想したりしたことを,論拠をもって表現すること。
8441503221000000
公民
1073
C 持続可能な社会づくりの主体となる私たち 持続可能な地域,国家・社会及び国際社会づくりに向けた役割を担う,公共の精神をもった自立した主体となることに向けて,幸福,正義,公正などに着目して,現代の諸課題を探究する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
8441503300000000
公民
1074
ア 地域の創造,よりよい国家・社会の構築及び平和で安定した国際社会の形成へ主体的に参画し,共に生きる社会を築くという観点から課題を見いだし,その課題の解決に向けて事実を基に協働して考察,構想し,妥当性や効果,実現可能性などを指標にして,論拠を基に自分の考えを説明,論述すること。
8441503310000000
公民
1075
3 内容の取扱い
8441505000000000
公民
1076
(1) 内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。
8441505100000000
公民
1077
ア 内容のA,B及びCについては,この順序で取り扱うものとし,既習の学習の成果を生かすこと。
8441505110000000
公民
1078
イ 中学校社会科及び特別の教科である道徳,高等学校公民科に属する他の科目,この章に示す地理歴史科,家庭科及び情報科並びに特別活動などとの関連を図るとともに,項目相互の関連に留意しながら,全体としてのまとまりを工夫し,特定の事項だけに指導が偏らないようにすること。
8441505120000000
公民
1079
(2) 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
8441505200000000
公民
1080
ア 第1章第1款の2の(2)に示す道徳教育の目標に基づき,この科目の特質に応じて適切な指導をすること。
8441505210000000
公民
1081
(3) 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
8441505300000000
公民
1082
ア この科目の内容の特質に応じ,学習のねらいを明確にした上でそれぞれ関係する専門家や関係諸機関などとの連携・協働を積極的に図り,社会との関わりを意識した主題を追究したり解決したりする活動の充実を図るようにすること。また,生徒が他者と共に生きる自らの生き方に関わって主体的・対話的に考察,構想し,表現できるよう学習指導の展開を工夫すること。
8441505310000000
公民
1083
イ この科目においては,教科目標の実現を見通した上で,キャリア教育の充実の観点から,特別活動などと連携し,自立した主体として社会に参画する力を育む中核的機能を担うことが求められることに留意すること。
8441505320000000
公民
1084
ウ 生徒が内容の基本的な意味を理解できるように配慮し,小・中学校社会科などで鍛えられた見方・考え方に加え,人間と社会の在り方についての見方・考え方を働かせ,現実社会の諸課題と関連付けながら具体的事例を通して社会的事象等についての理解を深め,多面的・多角的に考察,構想し,表現できるようにすること。
8441505330000000
公民
1085
エ 科目全体を通して,選択・判断の手掛かりとなる考え方や公共的な空間における基本的原理を活用して,事実を基に多面的・多角的に考察し公正に判断する力を養うとともに,考察,構想したことを説明したり,論拠を基に自分の意見を説明,論述させたりすることにより,思考力,判断力,表現力等を養うこと。また,考察,構想させる場合には,資料から必要な情報を読み取らせて解釈させたり,議論などを行って考えを深めさせたりするなどの工夫をすること。
8441505340000000
公民
1086
オ 内容のAについては,次のとおり取り扱うものとすること。
8441505350000000
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1087
(ア) この科目の導入として位置付け,(1),(2),(3)の順序で取り扱うものとし,B及びCの学習の基盤を養うよう指導すること。その際,Aに示した事項については,B以降の学習においても,それらを踏まえて学習が行われるよう特に留意すること。
8441505351000000
公民
1088
(イ) Aに示したそれぞれの事項を適切に身に付けることができるよう,指導のねらいを明確にした上で,今まで受け継がれてきた我が国の文化的蓄積を含む古今東西の先人の取組,知恵などにも触れること。
8441505352000000
公民
1089
(ウ) (1)については,アの(ア)から(ウ)までのそれぞれの事項との関連において,学校や地域などにおける生徒の自発的,自治的な活動やBで扱う現実社会の事柄や課題に関わる具体的な場面に触れ,生徒の学習意欲を喚起することができるよう工夫すること。その際,公共的な空間に生きる人間は,様々な集団の一員としての役割を果たす存在であること,伝統や文化,宗教などを背景にして現代の社会が成り立っていることについても触れること。また,生涯における青年期の課題を人,集団及び社会との関わりから捉え,他者と共に生きる自らの生き方についても考察できるよう工夫すること。
8441505353000000
公民
1090
(エ) (2)については,指導のねらいを明確にした上で,環境保護,生命倫理などの課題を扱うこと。その際,Cで探究する課題との関わりに留意して課題を取り上げるようにすること。
8441505354000000
公民
1091
(オ) (3)については,指導のねらいを明確にした上で,日本国憲法との関わりに留意して指導すること。「人間の尊厳と平等,個人の尊重」については,男女が共同して社会に参画することの重要性についても触れること。
8441505355000000
公民
1092
カ 内容のBについては,次のとおり取り扱うものとすること。
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公民
1093
(ア) アの(ア)から(ウ)までのそれぞれの事項は学習の順序を示すものではなく,イの(ア)において設定する主題については,生徒の理解のしやすさに応じ,学習意欲を喚起することができるよう創意工夫した適切な順序で指導すること。
8441505361000000
公民
1094
(イ) 小学校及び中学校で習得した知識などを基盤に,Aで身に付けた選択・判断の手掛かりとなる考え方や公共的な空間における基本的原理を活用して,現実社会の諸課題に関わり設定した主題について,個人を起点に他者と協働して多面的・多角的に考察,構想するとともに,協働の必要な理由,協働を可能とする条件,協働を阻害する要因などについて考察を深めることができるようにすること。その際,生徒の学習意欲を高める具体的な問いを立て,協働して主題を追究したり解決したりすることを通して,自立した主体としてよりよい社会の形成に参画するために必要な知識及び技能を習得できるようにするという観点から,生徒の日常の社会生活と関連付けながら具体的な事柄を取り上げること。
8441505362000000
公民
1095
(ウ) 生徒や学校,地域の実態などに応じて,アの(ア)から(ウ)までのそれぞれの事項において主題を設定すること。その際,主題に関わる基本的人権の保障に関連付けて取り扱ったり,自立した主体となる個人を支える家族・家庭や地域などにあるコミュニティに着目して,世代間の協力,協働や,自助,共助及び公助などによる社会的基盤の強化などと関連付けたりするなどして,主題を追究したり解決したりできるようにすること。また,指導のねらいを明確にした上で,現実の具体的な社会的事象等を扱ったり,模擬的な活動を行ったりすること。
8441505363000000
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1096
(エ) アの(ア)の「法や規範の意義及び役割」については,法や道徳などの社会規範がそれぞれの役割を有していることや,法の役割の限界についても扱うこと。「多様な契約及び消費者の権利と責任」については,私法に関する基本的な考え方についても扱うこと。「司法参加の意義」については,裁判員制度についても扱うこと。
8441505364000000
公民
1097
(オ) アの(イ)の「政治参加と公正な世論の形成,地方自治」については関連させて取り扱い,地方自治や我が国の民主政治の発展に寄与しようとする自覚や住民としての自治意識の涵(かん)養に向けて,民主政治の推進における選挙の意義について指導すること。「国家主権,領土(領海,領空を含む。)」については関連させて取り扱い,我が国が,固有の領土である竹島や北方領土に関し残されている問題の平和的な手段による解決に向けて努力していることや,尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題は存在していないことなどを取り上げること。「国家主権,領土(領海,領空を含む。)」及び「我が国の安全保障と防衛」については,国際法と関連させて取り扱うこと。「国際貢献」については,国際連合における持続可能な開発のための取組についても扱うこと。
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公民
1098
(カ) アの(ウ)の「職業選択」については,産業構造の変化やその中での起業についての理解を深めることができるようにすること。「雇用と労働問題」については,仕事と生活の調和という観点から労働保護立法についても扱うこと。「財政及び租税の役割,少子高齢社会における社会保障の充実・安定化」については関連させて取り扱い,国際比較の観点から,我が国の財政の現状や少子高齢社会など,現代社会の特色を踏まえて財政の持続可能性と関連付けて扱うこと。「金融の働き」については,金融とは経済主体間の資金の融通であることの理解を基に,金融を通した経済活動の活性化についても触れること。「経済のグローバル化と相互依存関係の深まり(国際社会における貧困や格差の問題を含む。)」については,文化や宗教の多様性についても触れ,自他の文化などを尊重する相互理解と寛容の態度を養うことができるよう留意して指導すること。
8441505366000000
公民
1099
(キ) アの(エ)については,(ア)から(ウ)までのそれぞれの事項と関連させて取り扱い,情報に関する責任や,利便性及び安全性を多面的・多角的に考察していくことを通して,情報モラルを含む情報の妥当性や信頼性を踏まえた公正な判断力を身に付けることができるよう指導すること。その際,防災情報の受信,発信などにも触れること。
8441505367000000