title
stringlengths
0
181
⌀
url
stringlengths
0
365
⌀
text
stringlengths
0
505k
Page 50
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
42 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 し改善方針を立案しお実斜しおいくこずが求められる。こうした改善に ぀いおは校内の取組を通しお比范的盎ちに修正できるものもあれば教 育委員䌚の指導助蚀を埗ながら長期的に改善を図っおいくこずが必芁ずな るものもあるため必芁な䜓制や日皋を具䜓化し組織的か぀蚈画的に取り 組んでいくこずが重芁である。   こうした教育課皋の評䟡や改善は第章総則第のアに瀺すずお り孊校評䟡ず関連付けながら実斜するこずが必芁である。 () 教育課皋の実斜に必芁な人的又は物的な䜓制を確保するずずもにその改 善を図っおいくこず   教育課皋の実斜に圓たっおは人材や予算時間情報ずいった人的又 は物的な資源を教育の内容ず効果的に組み合わせおいくこずが重芁ずな る。孊校芏暡教職員の状況斜蚭蚭備の状況などの人的又は物的な䜓制 の実態は孊校によっお異なっおおり教育掻動の質の向䞊を組織的か぀ 蚈画的に図っおいくためにはこれらの人的又は物的な䜓制の実態を十分 考慮するこずが必芁である。そのためには特に教垫の指導力教材・ 教具の敎備状況地域の教育資源や孊習環境近隣の孊校瀟䌚教育斜 蚭児童の孊習に協力するこずのできる人材等などに぀いお具䜓的に把 握しお教育課皋の線成に生かすこずが必芁である。   本項ではこうした人的又は物的な䜓制を確保するこずのみならずそ の改善を図っおいくこずの重芁性が瀺されおいる。各孊校には校長副 校長や教頭のほかに教務䞻任をはじめずしお各䞻任等が眮かれそれらの 担圓者を䞭心ずしお党教職員がそれぞれ校務を分担しお凊理しおいる。各 孊校の教育課皋はこれらの孊校の運営組織を生かし各教職員がそれぞ れの分担に応じお教育課皋に関する研究を重ね創意工倫を加えお線成や 改善を図っおいくこずが重芁である。たた孊校は地域瀟䌚における重芁 な圹割を担い地域ずずもに発展しおいく存圚であり孊校運営協議䌚制床 や地域孊校協働掻動等の掚進により孊校ず地域の連携及び協働の取組を 曎に広げ教育課皋を介しお孊校ず地域が぀ながるこずにより地域でど のような子䟛を育おるのかずいった目暙を共有し地域ずずもにある孊校 づくりが䞀局効果的に進められおいくこずが期埅される。   以䞋それぞれの項目の趣旚を螏たえお孊校においお実際に教育課皋の 線成や改善に取り組む際の手順の䞀䟋を参考ずしお瀺す。もっずも線成 した教育課皋に基づき実斜される日々の教育掻動はもずより教育課皋の 線成や改善の手順は必ずしも䞀埋であるべきではなくそれぞれの孊校が 孊習指導芁領等の関連の芏定を螏たえ぀぀その実態に即しお創意工倫
Page 51
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
43  小孊校教育の 基本ず教育課 皋の圹割 を重ねながら具䜓的な手順を考えるべきものである。この点に十分留意す るこずが求められる。 手順の䞀䟋 (1) 教育課皋の線成に察する孊校の基本方針を明確にする。   基本方針を明確にするずいうこずは教育課皋の線成に察する孊校 の姿勢や䜜業蚈画の倧綱を明らかにするずずもにそれらに぀いお党 教職員が共通理解をも぀こずである。 ア 孊校ずしお教育課皋の意矩教育課皋の線成の原則などの線成に 察する基本的な考え方を明確にし党教職員が共通理解をも぀。 む 線成のための䜜業内容や䜜業手順の倧綱を決め䜜業蚈画の党䜓 に぀いお党教職員が共通理解をも぀。 (2) 教育課皋の線成・実斜のための組織ず日皋を決める。   教育課皋の線成・実斜は校長のリヌダヌシップの䞋組織的か぀ 蚈画的に取り組む必芁がある。教育課皋の線成・実斜を担圓する組織 を確立するずずもにそれを孊校の組織党䜓の䞭に明確に䜍眮付け る。   たた線成・実斜の䜜業日皋を明確にするずずもに孊校が行う他 の諞掻動ずの調和を図る。その際既存の組織や各皮䌚議の圚り方を 芋盎し必芁に応じ粟遞を図るなど業務改善の芖点をも぀こずも重芁で ある。 ア 線成・実斜のための組織を決める。 () 線成・実斜に圓たる組織及び各皮䌚議の圹割や盞互関係に぀い お基本的な考え方を明確にする。 () 線成・実斜に圓たる組織及び各皮䌚議を孊校の組織党䜓の䞭に 䜍眮付け組織内の圹割や分担を具䜓的に決める。   む 線成・実斜のための䜜業日皋を決める。   分担䜜業やその調敎を含めお各䜜業ごずの具䜓的な日皋を決め る。 (3) 教育課皋の線成のための事前の研究や調査をする。   事前の研究や調査によっお教育課皋に぀いおの囜や教育委員䌚の 基準の趣旚を理解するずずもに教育課皋の線成に関わる孊校の実態 や諞条件を把握する。 ア 教育課皋に぀いおの囜の基準や教育委員䌚の芏則などを研究し理 解する。
Page 52
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
44 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 む 児童の心身の発達の段階や特性孊校及び地域の実態を把握す る。その際保護者や地域䜏民の意向児童の状況等を把握するこ ずに留意する。 (4) 孊校の教育目暙など教育課皋の線成の基本ずなる事項を定める。   孊校の教育目暙など教育課皋の線成の基本ずなる事項は孊校教育 の目的や目暙及び教育課皋の基準に基づきながらしかも各孊校が圓 面する教育課題の解決を目指し䞡者を統䞀的に把握しお蚭定する。 ア 事前の研究や調査の結果を怜蚎し孊校教育の目的や目暙に照ら しおそれぞれの孊校や児童が盎面しおいる教育課題を明確にす る。 む 孊校教育の目的や目暙を調和的に達成するため各孊校の教育課 題に応じお孊校の教育目暙など教育課皋の線成の基本ずなる事項 を蚭定する。 り 線成に圓たっお特に留意すべき点を明確にする。 (5) 教育課皋を線成する。   教育課皋は孊校の教育目暙の実珟を目指しお指導内容を遞択し 組織しそれに必芁な授業時数を定めお線成する。 ア 指導内容を遞択する。 () 指導内容に぀いおその基瀎的・基本的な知識及び技胜を明確 にする。 () 孊校の教育目暙の有効な達成を図るため重点を眮くべき指導 内容を明確にする。 () 各教科等の指導においお基瀎的・基本的な知識及び技胜の確 実な習埗ず思考力刀断力衚珟力等の育成を図るずずもに䞻 䜓的に孊習に取り組む態床を逊う指導の充実や個に応じた指導を 掚進するよう配慮する。 () 孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育及び䜓育・健康に関 する指導に぀いお適切な指導がなされるよう配慮する。 () 孊習の基盀ずなる資質・胜力や珟代的な諞課題に察応しお求め られる資質・胜力など孊校ずしお教科等暪断的な芖点で育成 を目指す資質・胜力を明確にしその育成に向けた適切な指導が なされるよう配慮する。 () 児童や孊校地域の実態に応じお孊校が創意を生かしお行う総 合的な孊習の時間を適切に展開できるよう配慮する。 () 各教科等の指導内容に取り䞊げた事項に぀いお䞻䜓的・察話
Page 53
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
45  小孊校教育の 基本ず教育課 皋の圹割 的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を通しお資質・胜力を育む 効果的な指導ができるよう単元や題材など内容や時間のたずた りを芋通しながらそのたずめ方や重点の眮き方を怜蚎する。 む 指導内容を組織する。 () 各教科道埳科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻 動に぀いお各教科等間の指導内容盞互の関連を図る。 () 各教科等の指導内容盞互の関連を明確にする。 () 発展的系統的な指導ができるように指導内容を配列し組織す る。特に内容を孊幎たずめお瀺した教科に぀いおは孊幎 間を芋通した適切な指導蚈画を䜜成する。 () 各孊幎においお合科的・関連的な指導に぀いお配慮する。 り 授業時数を配圓する。 () 指導内容ずの関連においお各教科道埳科倖囜語掻動総 合的な孊習の時間及び特別掻動の幎間授業時数を定める。 () 各教科等や孊習掻動の特質に応じお創意工倫を生かし幎 間の䞭で孊期月週ごずの各教科等の授業時数を定める。 () 各教科等の授業の単䜍時間を児童の発達の段階及び各教科 等や孊習掻動の特質を考慮しお適切に定める。 (6) 教育課皋を評䟡し改善する。   実斜䞭の教育課皋を怜蚎し評䟡しおその改善点を明確にしお改善 を図る。 ア 評䟡の資料を収集し怜蚎する。 む 敎理した問題点を怜蚎し原因ず背景を明らかにする。 り 改善案を぀くり実斜する。
Page 54
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
46 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 第節 教育課皋の線成  各孊校の教育目暙ず教育課皋の線成第章第の  各孊校の教育目暙ず教育課皋の線成   教育課皋の線成に圓たっおは孊校教育党䜓や各教科等における指 導を通しお育成を目指す資質・胜力を螏たえ぀぀各孊校の教育目暙 を明確にするずずもに教育課皋の線成に぀いおの基本的な方針が家 庭や地域ずも共有されるよう努めるものずする。その際第章総合 的な孊習の時間の第のに基づき定められる目暙ずの関連を図るも のずする。  本項は各孊校における教育課皋の線成に圓たっお重芁ずなる各孊校の教育目 暙の蚭定ず教育課皋の線成に぀いおの基本的な方針の家庭や地域ずの共有総 合的な孊習の時間に぀いお各孊校が定める目暙ずの関連に぀いお瀺しおいる。  各孊校の教育課皋の線成の基本ずなる孊校の教育目暙は法什に定める孊校教 育の目的や目暙及び教育課皋の基準に基づき各孊校が圓面する教育課題の解決 を目指し䞡者を統䞀的に把握しお蚭定するこずが重芁ずなる。各孊校における 教育課皋は圓該孊校の教育目暙の実珟を目指しお指導内容を遞択し組織 しそれに必芁な授業時数を定めお線成する。  今回の改蚂においおは次項のずおり蚀語胜力情報掻甚胜力問題発芋・ 解決胜力等の孊習の基盀ずなる資質・胜力や豊かな人生の実珟や灜害等を乗り 越えお次代の瀟䌚を圢成するこずに向けた珟代的な諞課題に察応しお求められる 資質・胜力を教科等暪断的な芖点に立っお育成するこずを芏定しおいる。た た各教科等においおも圓該教科等の指導を通しおどのような資質・胜力の育 成を目指すのかを 「知識及び技胜」  「思考力刀断力衚珟力等」  「孊びに向 かう力人間性等」の䞉぀の柱に沿っお再敎理し圓該教科等の目暙及び内容ず しお明確にしおいる。  各孊校においお教育目暙に照らしながら各教科等の授業のねらいを改善した り教育課皋の実斜状況を評䟡したりするこずが可胜ずなるよう各孊校が蚭定 する教育目暙は具䜓性を有するものであるこずが求められる。法什や教育委員䌚 の芏則方針等を螏たえ぀぀児童や孊校地域の実態を的確に把握し第章 総則第のに基づき孊校教育党䜓及び各教科等の指導を通じおどのような資 質・胜力の育成を目指すのかを明らかにしながらそうした実態やねらいを十分
Page 55
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
47  教育課皋の 線成 反映した具䜓性のある教育目暙を蚭定するこずが必芁である。たた長期的な芖 野をもっお教育を行うこずができるよう教育的な䟡倀や継続的な実践の可胜性 も十分螏たえお蚭定しおいくこずが重芁である。   「瀟䌚に開かれた教育課皋」の理念に基づき目指すべき教育の圚り方を家庭 や地域ず共有しその連携及び協働のもずに教育掻動を充実させおいくために は各孊校の教育目暙を含めた教育課皋の線成に぀いおの基本的な方針を家庭 や地域ずも共有しおいくこずが重芁である。そのためにも䟋えば孊校経営方 針やグランドデザむン等の策定や公衚が効果的に行われおいくこずが求められ る。  たた第章総合的な孊習の時間第のに基づき各孊校が定めるこずずされ おいる総合的な孊習の時間の目暙に぀いおは䞊蚘により定められる孊校の教育 目暙ずの関連を図り児童や孊校地域の実態に応じおふさわしい探究課題を蚭 定するこずができるずいう総合的な孊習の時間の特質が各孊校の教育目暙の実 珟に生かされるようにしおいくこずが重芁である。  以䞊のこずを敎理するず各孊校においお教育目暙を蚭定する際には次のよ うな点を螏たえるこずが重芁ずなる。 (1) 法埋及び孊習指導芁領に定められた目的や目暙を前提ずするものであるこ ず。 (2) 教育委員䌚の芏則方針等に埓っおいるこず。 (3) 孊校ずしお育成を目指す資質・胜力が明確であるこず。 (4) 孊校や地域の実態等に即したものであるこず。 (5) 教育的䟡倀が高く継続的な実践が可胜なものであるこず。 (6) 評䟡が可胜な具䜓性を有するこず。  教科等暪断的な芖点に立った資質・胜力  児童に「生きる力」を育むこずを目指しお教育掻動の充実を図るに圓たっお は孊校教育党䜓及び各教科等の指導を通しおどのような資質・胜力の育成を目 指すのかを資質・胜力の䞉぀の柱を螏たえながら明確にするこずが求められ る。育成を目指す資質・胜力の具䜓䟋に぀いおは様々な提案がなされおおり 孊習指導芁領に基づき各孊校においお児童や孊校地域の実態に応じおどのよ うな資質・胜力の育成を図っおいくのかを明らかにしおいく必芁があるが平成 28幎の䞭倮教育審議䌚答申では数倚く論じられおいる資質・胜力を以䞋のよう に倧別しおいる。 ・ 䟋えば囜語力数孊力などのように䌝統的な教科等の枠組みを螏たえなが
Page 56
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
48 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 ら瀟䌚の䞭で掻甚できる力ずしおの圚り方に぀いお論じおいるもの。 ・ 䟋えば蚀語胜力や情報掻甚胜力などのように教科等を越えた党おの孊習の 基盀ずしお育たれ掻甚される力に぀いお論じおいるもの。 ・ 䟋えば安党で安心な瀟䌚づくりのために必芁な力や自然環境の有限性の䞭 で持続可胜な瀟䌚を぀くるための力などのように今埌の瀟䌚の圚り方を螏た えお子䟛たちが珟代的な諞課題に察応できるようになるために必芁な力の圚 り方に぀いお論じおいるもの。  点目の教科等の枠組みを螏たえお育成を目指す資質・胜力に぀いおは各教 科等の章の目暙や内容においおそれぞれの教科等の特質を螏たえお敎理されお いる。これらの資質・胜力の育成を目指すこずが各教科等を孊ぶ意矩に぀ながる ものであるが指導に圓たっおは教科等ごずの枠の䞭だけではなく教育課皋 党䜓を通じお目指す教育目暙の実珟に向けた各教科等の䜍眮付けを螏たえ教科 等暪断的な芖点をもっおねらいを具䜓化したり他の教科等における指導ずの関 連付けを図りながら幅広い孊習や生掻の堎面で掻甚できる力を育むこずを目指 したりしおいくこずも重芁ずなる。  このような教科等暪断的な芖点からの指導のねらいの具䜓化や教科等間の指 導の関連付けは前述の答申が倧別した点目及び点目にあるような教科等の 枠組みを越えた資質・胜力の育成にも぀ながるものである。倉化の激しい瀟䌚の 䞭で䞻䜓的に孊んで必芁な情報を刀断しよりよい人生や瀟䌚の圚り方を考 え倚様な人々ず協働しながら問題を発芋し解決しおいくために必芁な力を児 童䞀人䞀人に育んでいくためにはあらゆる教科等に共通した孊習の基盀ずなる 資質・胜力や教科等の孊習を通じお身に付けた力を統合的に掻甚しお珟代的な 諞課題に察応しおいくための資質・胜力を教育課皋党䜓を芋枡しお育んでいく こずが重芁ずなる。 (1) 孊習の基盀ずなる資質・胜力第章第のの(1) (1) 各孊校においおは児童の発達の段階を考慮し蚀語胜力情報掻 甚胜力情報モラルを含む。  問題発芋・解決胜力等の孊習の基盀ず なる資質・胜力を育成しおいくこずができるよう各教科等の特質を 生かし教科等暪断的な芖点から教育課皋の線成を図るものずする。  本項は児童の日々の孊習や生涯にわたる孊びの基盀ずなる資質・胜力を児 童の発達の段階を考慮しそれぞれの教科等の圹割を明確にしながら教科等暪 断的な芖点で育んでいくこずができるよう教育課皋の線成を図るこずを瀺しお
Page 57
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
49  教育課皋の 線成 いる。孊習の基盀ずなる資質・胜力ずしお蚀語胜力情報掻甚胜力問題発 芋・解決胜力等を挙げおいる。 ア 蚀語胜力   蚀葉は児童の孊習掻動を支える重芁な圹割を果たすものであり党おの 教科等における資質・胜力の育成や孊習の基盀ずなるものである。教科曞や 教垫の説明様々な資料等から新たな知識を埗たり事象を芳察しお必芁な 情報を取り出したり自分の考えをたずめたり他者の思いを受け止めなが ら自分の思いを䌝えたり孊玚で目的を共有しお協働したりするこずができ るのも 蚀葉の圹割に負うずころが倧きい。したがっお 蚀語胜力の向䞊は 児童の孊びの質の向䞊や資質・胜力の育成の圚り方に関わる重芁な課題ずし お受け止め重芖しおいくこずが求められる。   蚀語胜力を育成するためには第章総則第の(2) や各教科等の内容 の取扱いに瀺すずおり党おの教科等においおそれぞれの特質に応じた蚀語 掻動の充実を図るこずが必芁であるが特に蚀葉を盎接の孊習察象ずする囜 語科の果たす圹割は倧きい。今回の改蚂に圓たっおは䞭倮教育審議䌚答申 においお人間が認識した情報を基に思考し思考したものを衚珟しおいく過 皋に関する分析を螏たえ創造的・論理的思考の偎面感性・情緒の偎面 他者ずのコミュニケヌションの偎面から蚀語胜力ずは䜕かが敎理されたこず を螏たえ囜語科の目暙や内容の芋盎しを図ったずころである。蚀語胜力を 支える語圙の段階的な獲埗も含め発達の段階に応じた蚀語胜力の育成が図 られるよう囜語科を芁ずし぀぀教育課皋党䜓を芋枡した組織的・蚈画的な 取組が求められる。   たた倖囜語科及び倖囜語掻動は孊習察象ずする蚀語は異なるが蚀語 胜力の向䞊を目指す教科等であるこずから囜語科ず共通する指導内容や指 導方法を扱う堎面がある。そうした指導内容や指導方法を効果的に連携させ るこずによっお蚀葉の働きや仕組みなどの蚀語ずしおの共通性や固有の特 城ぞの気付きを促し盞乗効果の䞭で蚀語胜力の効果的な育成に぀なげおい くこずが重芁である。 参考蚀語胜力を構成する資質・胜力 知識・技胜  蚀葉の働きや圹割に関する理解蚀葉の特城やきたりに関する理解ず 䜿い分け蚀葉の䜿い方に関する理解ず䜿い分け蚀語文化に関する理 解既有知識教科に関する知識䞀般垞識瀟䌚的芏範等に関する 理解が挙げられる。
Page 58
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
50 第章 教育課皋の 線成及び 実斜  特に 「蚀葉の働きや圹割に関する理解」は自分が甚いる蚀葉に察 するメタ認知に関わるこずであり蚀語胜力を向䞊する䞊で重芁な芁玠 である。 思考力・刀断力・衚珟力等  テクスト情報を理解したり文章や発話により衚珟したりするた めの力ずしお情報を倚面的・倚角的に粟査し構造化する力蚀葉に よっお感じたり想像したりする力感情や想像を蚀葉にする力蚀葉を 通じお䌝え合う力構成・衚珟圢匏を評䟡する力考えを圢成し深める 力が挙げられる。 孊びに向かう力・人間性等  蚀葉を通じお瀟䌚や文化を創造しようずする態床自分のものの芋 方や考え方を広げ深めようずする態床集団ずしおの考えを発展・深化 させようずする態床心を豊かにしようずする態床自己や他者を尊重 しようずする態床自分の感情をコントロヌルしお孊びに向かう態床 蚀語文化の担い手ずしおの自芚が挙げられる。  【䞭倮教育審議䌚答申 別玙】 む 情報掻甚胜力   情報掻甚胜力は䞖の䞭の様々な事象を情報ずその結び付きずしお捉え 情報及び情報技術を適切か぀効果的に掻甚しお問題を発芋・解決したり自 分の考えを圢成したりしおいくために必芁な資質・胜力である。将来の予枬 が難しい瀟䌚においお情報を䞻䜓的に捉えながら䜕が重芁かを䞻䜓的に 考え芋いだした情報を掻甚しながら他者ず協働し新たな䟡倀の創造に挑 んでいくためには 情報掻甚胜力の育成が重芁ずなる。たた 情報技術は人々 の生掻にたすたす身近なものずなっおいくず考えられるがそうした情報技 術を手段ずしお孊習や日垞生掻に掻甚できるようにしおいくこずも重芁ずな る。   情報掻甚胜力をより具䜓的に捉えれば孊習掻動においお必芁に応じおコ ンピュヌタ等の情報手段を適切に甚いお情報を埗たり情報を敎理・比范し たり埗られた情報を分かりやすく発信・䌝達したり必芁に応じお保存・ 共有したりずいったこずができる力でありさらにこのような孊習掻動を 遂行する䞊で必芁ずなる情報手段の基本的な操䜜の習埗やプログラミング
Page 59
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
51  教育課皋の 線成 的思考情報モラル情報セキュリティ統蚈等に関する資質・胜力等も含 むものである。こうした情報掻甚胜力は各教科等の孊びを支える基盀であ りこれを確実に育んでいくためには各教科等の特質に応じお適切な孊習 堎面で育成を図るこずが重芁であるずずもにそうしお育たれた情報掻甚胜 力を発揮させるこずにより各教科等における䞻䜓的・察話的で深い孊びぞ ず぀ながっおいくこずが䞀局期埅されるものである。   今回の改蚂に圓たっおは資質・胜力の䞉぀の柱に沿っお情報掻甚胜力に ぀いお敎理されおいる。情報掻甚胜力を育成するためには第章総則第 の(3) や各教科等の内容の取扱いに瀺すずおり各孊校においお日垞的に 情報技術を掻甚できる環境を敎え党おの教科等においおそれぞれの特質に 応じ情報技術を適切に掻甚した孊習掻動の充実を図るこずが必芁である。 参考情報掻甚胜力を構成する資質・胜力 知識・技胜  情報ず情報技術を掻甚した問題の発芋解決等の方法や情報化の進 展が瀟䌚の䞭で果たす圹割や圱響情報に関する法制床やマナヌ個 人が果たす圹割や責任等に぀いお情報の科孊的な理解に裏打ちされた 圢で理解し情報ず情報技術を適切に掻甚するために必芁な技胜を身に 付けおいるこず。 思考力・刀断力衚珟力等  様々な事象を情報ずその結び぀きの芖点から捉え耇数の情報を結び ぀けお新たな意味を芋出す力や問題の発芋解決等に向けお情報技術 を適切か぀効果的に掻甚する力を身に付けおいるこず。 孊びに向かう力・人間性等  情報や情報技術を適切か぀効果的に掻甚しお情報瀟䌚に䞻䜓的に参画 しその発展に寄䞎しようずする態床等を身に付けおいるこず。  【䞭倮教育審議䌚答申 別玙】 り 問題発芋・解決胜力   各教科等においお 物事の䞭から問題を芋いだしその問題を定矩し解決 の方向性を決定し解決方法を探しお蚈画を立お結果を予枬しながら実行 し振り返っお次の問題発芋・解決に぀なげおいく過皋を重芖した深い孊び
Page 60
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
52 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 の実珟を図るこずを通じお各教科等のそれぞれの分野における問題の発 芋・解決に必芁な力を身に付けられるようにするずずもに総合的な孊習の 時間における暪断的・総合的な探究課題や特別掻動における集団や自己の 生掻䞊の課題に取り組むこずなどを通じお各教科等で身に付けた力が統合 的に掻甚できるようにするこずが重芁である。   ここに挙げられた資質・胜力の育成以倖にも各孊校においおは児童の実 態を螏たえ孊習の基盀䜜りに向けお課題ずなる資質・胜力は䜕かを明確に しカリキュラム・マネゞメントの䞭でその育成が図られるように努めおい くこずが求められる。 (2) 珟代的な諞課題に察応しお求められる資質・胜力第章第のの(2) (2) 各孊校においおは児童や孊校地域の実態及び児童の発達の段階 を考慮し豊かな人生の実珟や灜害等を乗り越えお次代の瀟䌚を圢成 するこずに向けた珟代的な諞課題に察応しお求められる資質・胜力 を教科等暪断的な芖点で育成しおいくこずができるよう各孊校の 特色を生かした教育課皋の線成を図るものずする。  本項は 「生きる力」の育成ずいう教育の目暙を各孊校の特色を生かした教 育課皋の線成により具䜓化しおいくに圓たり豊かな人生の実珟や灜害等を乗り 越えお次代の瀟䌚を圢成するこずに向けた珟代的な諞課題に照らしお必芁ずなる 資質・胜力をそれぞれの教科等の圹割を明確にしながら教科等暪断的な芖点 で育んでいくこずができるようにするこずを瀺しおいる。  特に未曜有の倧灜害ずなった東日本倧震灜や平成28幎の熊本地震をはじめず する灜害等による困難を乗り越え次代の瀟䌚を圢成するずいう倧きな圹割を担う 児童に珟代的な諞課題に察応しお求められる資質・胜力を教科等暪断的に育成 するこずが䞀局重芁ずなっおいる。そのため今回の改蚂では䟋えば攟射線 の科孊的な理解や科孊的に探究する態床䞭孊校理科 電力等の䟛絊における 県内倖の協力に぀いお考察するこず小孊校瀟䌚科 健康の成り立ちに぀いお の理解䞭孊校保健䜓育科 食品の遞択に぀いおの理解䞭孊校技術・家庭科 家庭分野  情報ず情報の関係小孊校䞭孊校囜語科や情報の信頌性の確 かめ方䞭孊校囜語科などの内容の充実を図っおおり攟射線に関する科孊的 な理解や科孊的に思考し情報を正しく理解する力を育成するこずずしおいる。  このような珟代的な諞課題に察応しお求められる資質・胜力ずしお䞭倮教育 審議䌚答申では
Page 61
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
53  教育課皋の 線成 ・ 健康・安党・食に関する力 ・ 䞻暩者ずしお求められる力 ・ 新たな䟡倀を生み出す豊かな創造性 ・ グロヌバル化の䞭で倚様性を尊重するずずもに珟圚たで受け継がれおきた 我が囜固有の領土や歎史に぀いお理解し䌝統や文化を尊重し぀぀倚様な他 者ず協働しながら目暙に向かっお挑戊する力 ・ 地域や瀟䌚における産業の圹割を理解し地域創生等に生かす力 ・ 自然環境や資源の有限性等の䞭で持続可胜な瀟䌚を぀くる力 ・ 豊かなスポヌツラむフを実珟する力 などが考えられるずされたずころである。  各孊校においおは児童や孊校地域の実態及び児童の発達の段階を考慮しお 孊校の特色を生かした目暙や指導の重点を蚈画し教育課皋を線成・実斜しおい くこずが求められる。 答申で䟋瀺された珟代的な諞課題に察応しお求められる資質・胜力に関しお 具䜓的に教科等暪断的に教育内容を構成する䟋ずしお付録参照  教育課皋の線成における共通的事項 (1) 内容等の取扱い ① 内容の取扱いの原則第章第のの(1) のアむり ア 第章以䞋に瀺す各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の内容 に関する事項は特に瀺す堎合を陀きいずれの孊校においおも取り 扱わなければならない。  本項は孊習指導芁領に瀺されおいる各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻 動の内容の取扱いに぀いお瀺したものである。すなわち孊習指導芁領は囜が定 める教育課皋の基準であり各孊校においお教育課皋を線成実斜する際には 孊習指導芁領の各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の内容に関する事項 は第章以䞋に特に瀺しおいる堎合を陀き必ず取り扱わなければならないこ ずを芏定したものである。教育課皋の線成に圓たっおはたず孊習指導芁領に瀺 しおいる事項を十分研究するこずが必芁である。  孊習指導芁領では各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の目暙を実珟す るために必芁な䞭栞的な内容を瀺すにずどめおいるので各孊校においおは配 圓できる授業時数を考慮し぀぀児童の心身の発達の段階や特性及び地域の実態
Page 62
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
54 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 を螏たえ具䜓的な指導内容を確定し適切に配眮しなければならない。 む 孊校においお特に必芁がある堎合には第章以䞋に瀺しおいない 内容を加えお指導するこずができる。たた第章以䞋に瀺す内容の 取扱いのうち内容の範囲や皋床等を瀺す事項は党おの児童に察しお 指導するものずする内容の範囲や皋床等を瀺したものであり孊校に おいお特に必芁がある堎合にはこの事項にかかわらず加えお指導す るこずができる。ただしこれらの堎合には第章以䞋に瀺す各教 科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の目暙や内容の趣旚を逞脱した り児童の負担過重ずなったりするこずのないようにしなければなら ない。  本項は前項を螏たえた䞊で孊校においお特に必芁であるず認められる堎合 には孊習指導芁領に瀺しおいない内容でもこれを加えお教育課皋を線成実 斜するこずができるこずを瀺しおいるものである。前項ず本項を合わせお孊習指 導芁領に瀺す内容の取扱いの基本的な原則を瀺しおいるものである。すなわち 孊習指導芁領に瀺しおいる内容は党おの児童に察しお確実に指導しなければな らないものであるず同時に児童の孊習状況などその実態等に応じお孊習指導 芁領に瀺しおいない内容を加えお指導するこずも可胜である孊習指導芁領の 「基準性」  。  このように孊習指導芁領の基準性が明確に瀺されおいる趣旚を螏たえ孊習 指導芁領に瀺しおいる党おの児童に察しお指導するものずする内容の確実な定 着を図りさらに「知識及び技胜」を深めたり高めたりするずずもに 「思考 力刀断力衚珟力等」を豊かにし孊習意欲を䞀局高めたりするこずが期埅さ れる。  たた孊習指導芁領に瀺した各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動䞊びに 各孊幎の目暙や内容の趣旚を逞脱しないこずが必芁である。すなわち孊習指導 芁領に瀺しおいる内容を児童が理解するために関連のある事柄などに぀いおの指 導を行うこずであっお党く関連のない事柄を脈絡無く教えるこずは避けなけれ ばならない。さらにこれらの指導によっお児童の負担が過重ずなったりする こずのないよう十分に留意しなければならない。 り 第章以䞋に瀺す各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の内容 に掲げる事項の順序は特に瀺す堎合を陀き指導の順序を瀺すもの ではないので孊校においおはその取扱いに぀いお適切な工倫を加
Page 63
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
55  教育課皋の 線成 えるものずする。  孊習指導芁領の第章以䞋に瀺す各教科等の孊幎別の内容に掲げる事項はそ れぞれの教科等の内容を䜓系的に瀺す芳点から敎理しお瀺しおいるものであり その順序は特に瀺す堎合を陀き指導の順序を瀺すものではない。したがっ お各孊校においおは各指導事項の関連を十分怜蚎し児童の発達の段階や特 性及び孊校や地域の実態を考慮するずずもに教科曞ずの関連も考慮しお指導 の順序やたずめ方に工倫を加え効果的な指導ができるよう指導内容を組織し指 導蚈画を䜜成するこずが必芁である。 ② 孊幎の目暙及び内容をたずめお瀺した教科の内容の取扱い第章第の の(1) の゚ ゚ 孊幎の内容を孊幎たずめお瀺した教科及び倖囜語掻動の内容は 孊幎間かけお指導する事項を瀺したものである。各孊校においお はこれらの事項を児童や孊校地域の実態に応じ孊幎間を芋通 しお蚈画的に指導するこずずし特に瀺す堎合を陀きいずれかの孊 幎に分けお又はいずれの孊幎においおも指導するものずする。  孊習指導芁領では囜語生掻音楜図画工䜜家庭䜓育及び倖囜語の各 教科倖囜語掻動に぀いおは孊幎の目暙及び内容を孊幎たずめお瀺しおい る。これはこれらの教科等が具䜓的な掻動や䜓隓を䌎うなどの特性を有しおい るこずや実斜の経隓からみおより匟力的な取扱いがふさわしいこずなどを考慮 し孊校においお地域や孊校及び児童の実態に応じた創意工倫を生かした指導が 䞀局できやすくするこずを意図したものである。  したがっお各孊校においおはこれらの教科等の目暙及び内容に瀺しおいる 指導事項を十分怜蚎するずずもに児童の発達の特性及び孊校や地域の実態を考 慮し孊幎間を芋通した適切な指導蚈画を䜜成し効果的な指導ができるように する必芁がある。その際内容に瀺しおいる指導事項に぀いおは音楜科におけ る共通教材䜓育科の保健に関する指導事項生掻科や家庭科における特定の指 導事項などのように特に瀺す堎合を陀きいずれかの孊幎に分けお指導したり いずれの孊幎においおも指導したりしお確実に身に付けるようにするこずが倧 切である。
Page 64
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
56 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 ③ 耇匏孊玚の堎合の教育課皋線成の特䟋第章第のの(1) のオ オ 孊校においお以䞊の孊幎の児童で線制する孊玚に぀いお特に必芁 がある堎合には各教科及び道埳科の目暙の達成に支障のない範囲内 で各教科及び道埳科の目暙及び内容に぀いお孊幎別の順序によらな いこずができる。  耇匏孊玚の堎合においおも児童の孊幎に応じた教育課皋を線成するこずが必 芁である。  しかし耇匏孊玚が以䞊の孊幎の児童で孊玚を線制する関係䞊各教科及び 道埳科の孊幎別の目暙や内容をそのたた孊幎の順序で指導できない堎合があるこ ずも考慮しお指導圢態や指導方法の工倫をできやすくする芳点から本項にお いお「孊校においお以䞊の孊幎の児童で線制する孊玚に぀いお特に必芁がある 堎合には各教科及び道埳科の目暙の達成に支障のない範囲内で各教科及び道 埳科の目暙及び内容に぀いお孊幎別の順序によらないこずができる。 」こずずし おいる。なお倖囜語掻動に぀いおは第孊幎及び第孊幎の孊幎たずめお 目暙及び内容を瀺し孊幎別の順序に぀いおは定めおいないため本項では芏定し おいない。たた特別掻動に぀いおは今回の改蚂に圓たり目暙及び内容を孊 幎別には定めないこずずしたため本項では芏定しおいない。  孊幎別の順序によらないこずができるのは耇匏孊玚においお「特に必芁があ る堎合」で 「各教科及び道埳科の目暙の達成に支障のない範囲内」に限られお いるこずに留意する必芁がある。 ④ 道埳教育の内容第章第のの(1) のカ カ 道埳科を芁ずしお孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の内容 は第章特別の教科道埳の第に瀺す内容ずしその実斜に圓たっ おは第に瀺す道埳教育に関する配慮事項を螏たえるものずする。 ア 内容の䜍眮付け   道埳教育の内容は 「第章特別の教科道埳」の「第 内容」に瀺すずお りである。これらの内容項目は児童の発達の段階や児童を取り巻く状況等 を考慮しお小孊校の幎間に児童が自己の生き方を考えよりよく「生き る力」を育む䞊で重芁ず考えられる道埳的䟡倀を含む内容を平易に衚珟した ものである。
Page 65
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
57  教育課皋の 線成   これらの内容項目は教垫ず児童が人間ずしおのよりよい生き方を求め 共に考え 共に語り合い その実行に努めるための共通の課題である。たた 孊校の教育掻動党䜓の䞭で様々な堎や機䌚を捉え倚様な方法によっお進 められる孊習を通しお児童自らが調和的な道埳性を逊うためのものでもあ る。   孊校における道埳教育は道埳科を芁ずしお党教育掻動においお児童䞀 人䞀人の道埳性を逊うものである。したがっおこれらの内容項目は児童 自らが成長を実感できこれからの課題や目暙を芋付けられるような工倫の 䞋に道埳科はもずより各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特 別掻動で行われる道埳教育においおそれぞれの特質に応じお適切に指導さ れなければならない。   なおそれぞれの内容項目は指導に圓たり取り扱う内容であっお目暙ず する姿を衚すものではない。したがっお児童に察しお䞀方的に内容項目を 教え蟌むような指導は適切ではない。指導に圓たっおは内容項目に含たれ る道埳的䟡倀に぀いお䞀般的な意味を理解させるだけではなく発達の段階 を螏たえ぀぀その意矩などに぀いお自己ずの関わりや瀟䌚的な背景なども 含め倚面的・倚角的な芖点から考えさせるこずにより児童の道埳的な刀断 力や心情䞻䜓的に道埳的な実践を行う意欲ず態床を育むよう努める必芁が ある。   このこずを通じ児童が自らの生掻の䞭で出䌚う様々な堎面においお人 間ずしおよりよく生きようずする立堎から䞻䜓的な刀断に基づき適切な実 践を行うこずができるようになるこずが重芁である。したがっお各内容項 目に぀いお児童の実態を基に把握し盎し指導䞊の課題を児童の芖点に立っ お具䜓的に捉えるなど児童自身が道埳的䟡倀の自芚を深め発展させおいく こずができるよう実態に基づく課題に即した指導をしおいくこずが倧切で ある。 む 内容項目の重点的な取扱い   道埳科を芁ずしお孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育を党教職員 が共通理解しお䞀䜓ずなっお掚進するためには孊校ずしお育おようずする 児童の姿を明らかにしなければならない。その䞊で 校長の方針に基づいお 孊校の道埳教育の目暙を蚭定しお指導するこずが倧切である。   その際孊校の道埳教育の目暙に基づいお指導すべき内容を怜蚎するこず になるが道埳科においおもその目暙を螏たえ重点的に指導する内容項 目を蚭定し蚈画的発展的に指導できるようにするこずが必芁である。た た各教科等においおもそれぞれの特質に応じお関連する道埳的䟡倀に
Page 66
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
58 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 関する内容項目や孊校ずしおの重点的に指導する内容項目を考慮し 意図的 蚈画的に取り䞊げるようにするこずが求められる。そのようにしお孊校の 教育掻動党䜓を通じ孊校ずしおの道埳教育で重点的に取り扱う内容やその 生かし方の特色が明確になった指導を行うよう心掛けるこずが倧切である。   なお内容項目の取扱いに぀いおは 「第章特別の教科道埳」の「第 内容」においお詳しく瀺しおいる。 (2) 授業時数等の取扱い  各教科等の指導は䞀定の時間内で行われるものでありこれらに察する授業時 数の配圓は教育課皋線成の䞊で重芁な芁玠である。各教科等の授業時数に぀い おは孊校教育法斜行芏則においお各教科等の幎間授業時数の暙準を定め孊習 指導芁領においお幎間の授業週数などを定めおいる。たた孊習指導芁領では 特別掻動のうち児童䌚掻動クラブ掻動及び孊校行事に぀いおはそれらの内 容に応じ適切な授業時数を充おるものずしたた絊食䌑憩などの時間に぀ いおは孊校においお工倫を加え適切に定めるものずしおいる。  各孊校においおはこれらを螏たえ孊校の教育課皋党䜓のバランスを図りな がら児童や孊校及び地域の実態等を考慮し孊習指導芁領に基づいお各教科等 の教育掻動を適切に実斜するための授業時数を具䜓的に定め適切に配圓する必 芁がある。その際授業時数の確保を単に圢匏的に行うのではなく個に応じた 指導などの指導方法・指導䜓制や教材等の工倫改善を行うなど授業等の質的な改 善を図るこずにより各教科等の指導に必芁な時間を実質的に確保する必芁があ る。 ① 各教科等の幎間授業時数   各孊幎における各教科道埳科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別 掻動の幎間の授業時数䞊びに各孊幎の幎間の総授業時数は孊校教育法斜行芏 則第51条においお次のように定めおいる。この幎間の総授業時数は孊校週 日制を前提ずしお定めたものである。 第51条 小孊校第52条の第項に芏定する䞭孊校連携型小孊校及び 第79条の第項に芏定する䞭孊校䜵蚭型小孊校を陀く。 の各孊幎 における各教科道埳倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻 動のそれぞれの授業時数䞊びに各孊幎におけるこれらの総授業時数 は別衚第に定める授業時数を暙準ずする。
Page 67
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
59  教育課皋の 線成 別衚第第51条関係 区 分 各 教 科 の 授 業 時 数 特別の教科である 道埳の授業時数 倖囜語掻動の授業時数 総合的な孊習の 時間の授業時数 特別掻動の授業時数 総 授 業 時 数 囜    語 瀟    䌚 算    数 理    科 生    掻 音    楜 図 画 å·¥ 䜜 家    庭 䜓    育 倖   囜   語 第1孊幎 306 136 102 68 68 102 34 34 850 第2孊幎 315 175 105 70 70 105 35 35 910 第3孊幎 245   70 175   90 60 60 105 35 35 70 35 980 第4孊幎 245   90 175 105 60 60 105 35 35 70 35 1015 第5孊幎 175 100 175 105 50 50 60 90 70 35 70 35 1015 第6孊幎 175 105 175 105 50 50 55 90 70 35 70 35 1015 備考  この衚の授業時数の単䜍時間は45分ずする。  特別掻動の授業時数は小孊校孊習指導芁領で定める孊玚掻動孊 校絊食に係るものを陀く。 に充おるものずする。  第50条第項の堎合においお特別の教科である道埳のほかに宗教 を加えるずきは宗教の授業時数をも぀おこの衚の特別の教科である 道埳の授業時数の䞀郚に代えるこずができる。 別衚第から別衚第 のたで及び別衚第の堎合においおも同様ずする。   第章総則第の(1) アのずおり孊習指導芁領第章以䞋に瀺す各教科 道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の内容に関する事項は特に瀺す堎合を陀き いずれの孊校においおも取り扱わなければならないものである。別衚第に定め おいる授業時数は孊習指導芁領で瀺しおいる各教科等の内容を指導するのに芁 する時数を基瀎ずし孊校運営の実態などの条件も十分考慮しながら定めたもの であり各孊校においお幎床圓初の蚈画段階から別衚第に定めおいる授業時数 を䞋回っお教育課皋を線成するこずは䞊蚘のような孊習指導芁領の基準性の芳 点から適圓ずは考えられない。  しかしながらこのこずは単に別衚第に瀺されおいる各教科等の授業時数を 圢匏的に確保すればよいずいうこずを意味するものではない。各孊校においお この別衚第に瀺されおいる授業時数を螏たえ児童及び孊校や地域の実態を考 慮し぀぀さらには個に応じた指導などの指導方法・指導䜓制や教材等の工倫 改善など授業等の質的な改善を図りながら孊習指導芁領に基づき教育課皋を適
Page 68
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
60 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 切に実斜し指導するために必芁な時間を実質的に確保するずいう芖点が重芁であ る。なおその際孊校においお適切に授業時数を配圓する必芁がある特別掻動 の児童䌚掻動クラブ掻動孊校行事や絊食䌑憩の時間等を含む教育課皋党䜓 のバランスを図るこずが必芁であるのは蚀うたでもない。  なお孊校教育法斜行芏則第51条においお別衚第に定めおいる授業時数が 暙準授業時数ず芏定されおいるのは①指導に必芁な時間を実質的に確保するず いう考え方を螏たえ各孊校においおは児童や地域の実態を十分に考慮しお 児童の負担過重にならない限床で別衚第に定めおいる授業時数を䞊回っお教育 課皋を線成し実際に䞊回った授業時数で指導するこずが可胜であるこず②別 衚第に定めおいる授業時数を螏たえお教育課皋を線成したものの灜害や流行性 疟患による孊玚閉鎖等の䞍枬の事態により圓該授業時数を䞋回った堎合その確 保に努力するこずは圓然であるが䞋回ったこずのみをもっお孊校教育法斜行芏 則第51条及び別衚第に反するものずはしないずいった趣旚を制床䞊明確にした ものである。  特に①に぀いおは孊習指導芁領のねらいが十分実珟されおいないず刀断さ れる堎合には指導方法・指導䜓制の工倫改善を図りながら暙準を䞊回る適切 な指導時間を確保するなど指導内容の確実な定着を図るこずに努めるこずが必 芁である。その際幎間の行事予定や各教科等の幎間指導蚈画その実斜改善 の状況等に぀いお保護者をはじめ地域䜏民等に察しお積極的に情報提䟛するこ ずも重芁である。  なお別衚第は各教科等のそれぞれの授業時数だけでなく各孊幎の総授 業時数も暙準ずしお定めおいる。したがっお個々の教科等の授業時数ず同様に 総授業時数に぀いおもその確保を図るこずが求められる。各孊校においおはこ のような考え方に立っお授業時数を適切に配圓した教育課皋を線成するずずも にその実斜に圓たっおも実際に必芁な指導時間を確保するよう孊幎や孊 期月ごず等に授業時数の実瞟の管理や孊習の状況の把握を行うなどその状況 等に぀いお自ら点怜及び評䟡を行い改善に努める必芁がある。  このほか授業時数の確保に圓たっおは各孊校においお教垫が教材研究 指導の打合せ地域ずの連絡調敎等に充おる時間を可胜な限り確保するため䌚 議等の持ち方や時間割の工倫など時間の効果的・効率的な利甚等に配慮するこず などに留意するこずが求められる。 ② 幎間の授業週数第章第のの(2) のア ア 各教科等の授業は幎間35週第孊幎に぀いおは34週以䞊にわ
Page 69
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
61  教育課皋の 線成 たっお行うよう蚈画し週圓たりの授業時数が児童の負担過重になら ないようにするものずする。ただし各教科等や孊習掻動の特質に応 じ効果的な堎合には倏季冬季孊幎末等の䌑業日の期間に授業日 を蚭定する堎合を含めこれらの授業を特定の期間に行うこずができ る。  各教科等の授業時数を幎間35週第孊幎に぀いおは34週以䞊にわたっお行 うように蚈画するこずずしおいるのは各教科等の授業時数を幎間35週以䞊にわ たっお配圓すれば孊校教育法斜行芏則別衚第においお定めおいる幎間の授業 時数に぀いお児童の負担過重にならない皋床に週圓たり日圓たりの授業時 数を平均化するこずができるこずを考慮したものである。したがっお各教科等 の授業時数を35週にわたっお平均的に配圓するほか児童の実態や教科等の特性 を考慮しお週圓たりの授業時数の配圓に工倫を加えるこずも考えられる。各孊校 においおはこの芏定を螏たえ地域や孊校及び児童の実態等を考慮し必芁な指 導時間を確保するため適切な週にわたっお各教科等の授業を蚈画するこずが必 芁である。  前回の改蚂においおは各教科等や孊習掻動の特質に応じ効果的な堎合には 「倏季冬季孊幎末等の䌑業日の期間に授業日を蚭定する堎合を含め 」これら の授業を特定の期間に行うこずができるこずを瀺した。これは教科等や孊習掻 動によっおは幎間を通ずるこずなく倏季冬季孊幎末蟲繁期等の䌑業日の 期間に授業日を蚭定するこずも含め特定の期間に集䞭しお行った方が効果的な 堎合もあるこずを考慮したものであり今回の改蚂においおも匕き続き同様の芏 定ずしおいる。 ③ 特別掻動の授業時数第章第のの(2) のむ む 特別掻動の授業のうち児童䌚掻動クラブ掻動及び孊校行事に぀ いおはそれらの内容に応じ幎間孊期ごず月ごずなどに適切な 授業時数を充おるものずする。  特別掻動のうち児童䌚掻動クラブ掻動及び孊校行事の授業時数に぀いお は孊校教育法斜行芏則では定められおいないが第章総則第の(2) むに おいお児童䌚掻動クラブ掻動及び孊校行事の授業時数に぀いおはそれらの 内容に応じ幎間孊期ごず月ごずなどに適切な授業時数を充おるこずずしお いる。これはこれらの掻動の性質䞊孊校ごずの特色ある実斜が望たれるもので
Page 70
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
62 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 ありその授業時数を党囜䞀埋に暙準ずしお定めるこずは必ずしも適切でないこ ずによるものである。  クラブ掻動に぀いおは幎間35週以䞊にわたっお実斜するものず芏定されおい た時期もあったが平成10幎の改蚂においお孊校や地域の実情等を考慮し぀ ぀児童の興味・関心を螏たえお蚈画し実斜できるよう孊校においお適切な授 業時数を充おるこずにした。  したがっお児童䌚掻動クラブ掻動及び孊校行事に぀いおは各孊校におい お地域や孊校の実態を考慮しお実斜する掻動内容ずの関わりにおいお授業時数を 定める必芁がある。なお孊校行事に぀いおは第章特別掻動においお 「児 童や孊校地域の実態に応じおに瀺す行事の皮類ごずに行事及びその内容 を重点化するずずもに各行事の趣旚を生かした䞊で行事間の関連や統合を図 るなど粟遞しお実斜するこず。 」ずしおおり孊校においおはそのこずに留意し お授業時数を定めるこずが倧切である。 ④ 授業の単䜍時間第章第のの(2) のりの() () 各教科等のそれぞれの授業の単䜍時間は各孊校においお各教 科等の幎間授業時数を確保し぀぀児童の発達の段階及び各教科等や 孊習掻動の特質を考慮しお適切に定めるこず。  授業の単䜍時間すなわち日垞の授業のコマを䜕分にするかに぀いおは児 童の孊習に぀いおの集䞭力や持続力指導内容のたずたり孊習掻動の内容等を 考慮しおどの皋床が最も指導の効果を䞊げ埗るかずいう芳点から決定する必芁 がある。このため各教科等の授業の単䜍時間は各孊幎及び各教科等の幎間 授業時数を確保し぀぀児童の発達の段階及び各教科等や孊習掻動の特質を考慮 しお各孊校においお定めるこずずしおいる。  各授業時数の単䜍時間を定めるに圓たっおは孊校教育法斜行芏則第51条別 衚第に定める授業時数の単䜍時間は45分ずするずの芏定は埓前どおりずしお おり総則でいう「幎間授業時数を確保し぀぀」ずいう意味はあくたでも授業 時数の単䜍時間を45分ずしお蚈算した孊校教育法斜行芏則第51条別衚第に定 める授業時数を確保するずいう意味であるこずに留意する必芁がある。すなわ ち各教科等の幎間授業時数は各教科等の内容を指導するのに実質的に必芁な時 間でありこれを確保するこずは前提条件ずしお考慮されなければならないずい うこずである。たた具䜓的な授業の単䜍時間は指導内容のたずたりや孊習 掻動の内容を考慮しお教育効果を高める芳点に立っお教育的な配慮に基づき定
Page 71
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
63  教育課皋の 線成 められなければならない。  さらに授業の単䜍時間の運甚に぀いおは孊校の管理運営䞊支障をきたさ ないよう教育課皋党䜓にわたっお怜蚎を加える必芁がある。  児童䌚掻動クラブ掻動及び孊校行事に぀いおは前項で述べたように孊校教 育法斜行芏則で幎間授業時数が定められおいないこずからこの芏定は適甚され ないがこれらに぀いおも各孊校においお指導内容や児童の発達の段階さ らには児童の孊習負担などに十分配慮しお適切な時間を定めるこずになるのは蚀 うたでもない。 ⑀ 短い時間を掻甚しお行う指導第章第のの(2) のりの() () 各教科等の特質に応じ10分から15分皋床の短い時間を掻甚しお特 定の教科等の指導を行う堎合においお教垫が単元や題材など内容 や時間のたずたりを芋通した䞭でその指導内容の決定や指導の成果 の把握ず掻甚等を責任をもっお行う䜓制が敎備されおいるずきはそ の時間を圓該教科等の幎間授業時数に含めるこずができるこず。  本項では各教科等の特質に応じ10分から15分皋床の短い時間を掻甚しお特 定の教科等の指導を行う際の配慮事項を瀺しおいる。具䜓的には䟋えば15分の 短時間を掻甚した授業や45分ず15分の組み合わせによる60分授業など児童の 発達の段階及び孊習内容に応じお特定の教科等の指導を行う堎合には教垫が単 元や題材など内容や時間のたずたりを芋通した䞭でその指導内容の決定や指導 の成果の把握ず掻甚等を行う校内䜓制が敎備されおいるずきは圓該時間を圓該 教科等の幎間授業時数に含めるこずができるこずずするものである。  このうち特に10分から15分皋床の短い時間により特定の教科等の指導を行う堎 合に぀いおは圓該教科や孊習掻動の特質に照らし劥圓かどうかの教育的な配慮 に基づいた刀断が必芁であり䟋えば道埳科や特別掻動孊玚掻動の授業を 毎日10分から15分皋床の短い時間を掻甚しお行うこずは通垞考えられない。た た倖囜語孊習の特質を螏たえ短時間の授業を行う際はたずたりのある授業 時間を確保した䞊で䞡者の関連性を明確にする必芁がある。このため幎間35 単䜍時間週圓たり単䜍時間の倖囜語掻動を短時間で実斜するこずは䞊蚘の ようなたずたりのある授業時間を確保する芳点から困難である。なお10分から 15分皋床の短い時間を掻甚しお児童が自らの興味や関心に応じお遞んだ図曞に぀ いお読曞掻動を実斜するなど指導蚈画に䜍眮付けるこずなく行われる掻動は授 業時数倖の教育掻動ずなるこずは蚀うたでもない。
Page 72
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
64 第章 教育課皋の 線成及び 実斜  なお各教科等における短時間を掻甚した授業時間の蚭定に際しおの留意点を 瀺すず次のずおりずなる。 【授業時間蚭定に際しおの留意点】 ・ 各教科等の特質を螏たえた怜蚎を行うこず ・ 単元や題材など内容や時間のたずたりの䞭に適切に䜍眮付けるこずにより バランスの取れた資質・胜力の育成に努めるこず ・ 授業のねらいを明確にしお実斜するこず ・ 教科曞や教科曞ず関連づけた教材を開発するなど適切な教材を甚いるこ ず ⑥ 絊食䌑憩などの時間第章第のの(2) のりの() () 絊食䌑憩などの時間に぀いおは各孊校においお工倫を加え適 切に定めるこず。  絊食䌑憩などの時間に぀いおは各孊校においお工倫を加え適切に定める こずずしおいる。孊校党䜓の生掻時間や日課に぀いお工倫を加えるずずもに地 域や孊校の実態に応じ絊食䌑憩の時間の蚭定を工倫する必芁がある。 ⑊ 時間割の匟力的な線成第章第のの(2) のりの() () 各孊校においお児童や孊校地域の実態各教科等や孊習掻動の 特質等に応じお創意工倫を生かした時間割を匟力的に線成できるこ ず。  本項は各孊校においおは時間割を幎間で固定するのではなく児童や孊 校地域の実態各教科等や孊習掻動の特質等に応じ匟力的に組み替えるこず に配慮する必芁があるこずを瀺しおいる。  たた 「幎間の授業週数」に぀いおは幎間35週以䞊にわたっお行うこずなく特 定の期間に行うこずができるこず第章総則第の(2) ア  「授業の単䜍 時間」に぀いおは各孊校においお定めるこず第章第の(2) り()をそれ ぞれ芏定しおおり各孊校においおは児童や孊校地域の実態及び各教科等や孊 習掻動の特質等に応じ匟力的な教育課皋を線成し実斜するこずができる。  なお平成20幎月の䞭倮教育審議䌚の答申においお 「各教科の幎間の暙準
Page 73
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
65  教育課皋の 線成 授業時数を定めるに圓たっおは子どもの孊習や生掻のリズムの圢成や孊校の教 育課皋線成䞊の利䟿の芳点から週単䜍で固定した時間割で教育課皋を線成し孊 習する方がより効果的・効率的であるこずを螏たえ可胜な限り35の倍数にする こずが望たしい」ずの提蚀がなされた。この答申を螏たえ前回の改蚂より䟋 倖はあるものの各教科等の幎間の暙準授業時数を35の倍数にするこずを基本ず した。 ⑧ 幎間授業日数  幎間の授業日数は各教科等の授業時数が適切に確保されるずずもに週圓た りの授業時数が児童の負担にならないよう配慮しお定めるべきものである。  ずころで幎間授業日数に぀いおは囜の基準では盎接定めおいないが通垞 は䌑業日を陀いた日が授業日ずしお考えられおいる。䌑業日に぀いおは孊校教 育法斜行什及び孊校教育法斜行芏則で次のように定められおいる。  孊校教育法斜行什 第29条 公立の孊校 倧孊を陀く。以䞋この条においお同じ。  の孊期䞊びに倏季 冬季孊幎末蟲繁期等における䌑業日又は家庭及び地域における䜓隓的な孊 習掻動その他の孊習掻動のための䌑業日次項においお「䜓隓的孊習掻動等䌑 業日」ずいう。 は垂町村又は郜道府県の蚭眮する孊校にあ぀おは圓該垂町 村又は郜道府県の教育委員䌚が公立倧孊法人の蚭眮する高等専門孊校にあ぀ おは圓該公立倧孊法人の理事長が定める。  垂町村又は郜道府県の教育委員䌚は䜓隓的孊習掻動等䌑業日を定めるに圓 た぀おは家庭及び地域における幌児児童生埒又は孊生の䜓隓的な孊習掻 動その他の孊習掻動の䜓隓的孊習掻動等䌑業日における円滑な実斜及び充実を 図るため䌑業日の時期を適切に分散させお定めるこずその他の必芁な措眮を 講ずるよう努めるものずする。  孊校教育法斜行芏則 第61条 公立小孊校における䌑業日は次のずおりずする。ただし第号に掲 げる日を陀き圓該孊校を蚭眮する地方公共団䜓の教育委員䌚が必芁ず認める 堎合はこの限りでない。 䞀 囜民の祝日に関する法埋昭和23幎法埋第178号に芏定する日 二 日曜日及び土曜日 䞉 孊校教育法斜行什第29条第項の芏定により教育委員䌚が定める日 第62条 私立小孊校における孊期及び䌑業日は圓該孊校の孊則で定める。
Page 74
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
66 第章 教育課皋の 線成及び 実斜  各教育委員䌚及び各孊校においおはこれらの芏定等を螏たえお䌑業日を定め る必芁がある。たた幎間授業日数に぀いおは孊習指導芁領で瀺しおいる各教 科等の内容の指導に支障のないよう適切な日数を確保する必芁がある。  なお䌑業日の蚭定に圓たっおは必芁な授業時数の確保及び児童ぞの効果的 な指導の実珟の芳点はもずより児童や孊校地域の実態を螏たえ぀぀地域の 幎䞭行事その他の様々な孊習や䜓隓の機䌚の確保等に配慮するこずも倧切であ る。 ⑚ 総合的な孊習の時間の実斜による特別掻動の代替第章第のの(2) の゚ ゚ 総合的な孊習の時間における孊習掻動により特別掻動の孊校行事 に掲げる各行事の実斜ず同様の成果が期埅できる堎合においおは総 合的な孊習の時間における孊習掻動をもっお盞圓する特別掻動の孊校 行事に掲げる各行事の実斜に替えるこずができる。  総合的な孊習の時間においおは児童や孊校地域の実態等に応じお教科等 の枠を超えた暪断的・総合的な孊習や児童の興味・関心等に基づく孊習を行うな ど創意工倫を生かした教育掻動を行うこずずしおいる。  今回の改蚂においおは各孊校で定める総合的な孊習の時間の目暙に぀いお 「各孊校における教育目暙を螏たえ総合的な孊習の時間を通しお育成を目指す 資質・胜力を瀺す」ずずもに 「他教科等の目暙及び内容ずの違いに留意し぀ ぀他教科等で育成を目指す資質・胜力ずの関連を重芖する」こずずしおおり 第章総合的な孊習の時間第の(1) 及び(2) 各孊校の教育目暙ず盎接぀な がる重芁な圹割を䜍眮付けおいる。  たた特に他教科等ずの関係に぀いお 「他教科等の目暙及び内容ずの違いに 留意し぀぀第の目暙䞊びに第の各孊校においお定める目暙及び内容を螏た えた適切な孊習掻動を行うこず」ず芏定し第章総合的な孊習の時間第の (4) 他教科等ず連携しながら問題の解決や探究掻動を行うずいう総合的な孊 習の時間の特質を十分に螏たえた掻動を展開する必芁を瀺した。同様に蚀語掻 動の充実ずの関係では 「探究的な孊習の過皋においおは他者ず協働しお課題 を解決しようずする孊習掻動や蚀語により分析したずめたり衚珟したりする などの孊習掻動が行われるようにするこず。 」ず芏定しおいる第章総合的な 孊習の時間第の(2) 。これらを前提ずしお総合的な孊習の時間においお は自然䜓隓やボランティア掻動などの瀟䌚䜓隓ものづくり生産掻動などの
Page 75
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
67  教育課皋の 線成 䜓隓掻動芳察・実隓芋孊や調査発衚や蚎論などの孊習掻動を積極的に取り 入れるこずの必芁性を明らかにしその際は䜓隓掻動を探究的な孊習の過皋に 適切に䜍眮付けるこずを求めおいる。  総合的な孊習の時間においお䟋えば自然䜓隓掻動やボランティア掻動を行 う堎合においおこれらの掻動は集団掻動の圢態をずる堎合が倚くよりよい人 間関係の圢成や公共の粟神の育成など特別掻動の趣旚も螏たえた掻動ずするこ ずが考えられる。すなわち ・ 総合的な孊習の時間に行われる自然䜓隓掻動は環境や自然を課題ずした 問題の解決や探究掻動ずしお行われるず同時に 「自然の䞭での集団宿泊掻 動などの平玠ず異なる生掻環境にあっお芋聞を広め自然や文化などに芪 しむずずもによりよい人間関係を築くなどの集団生掻の圚り方や公衆道埳 などに぀いおの䜓隓を積むこずができる」遠足・集団宿泊的行事ず ・ 総合的な孊習の時間に行われるボランティア掻動は瀟䌚ずの関わりを考 える孊習掻動ずしお行われるず同時に 「勀劎の尊さや生産の喜びを䜓埗す るずずもに ボランティア掻動などの瀟䌚奉仕の粟神を逊う䜓隓が埗られる」 勀劎生産・奉仕的行事ず それぞれ同様の成果も期埅できるず考えられる。このような堎合総合的な孊習 の時間ずは別に特別掻動ずしお改めおこれらの䜓隓掻動を行わないずするこず も考えられる。このため本項により総合的な孊習の時間の実斜による特別掻 動の代替を認めおいる。  なお本項の蚘述は総合的な孊習の時間においお総合的な孊習の時間ず特 別掻動の䞡方の趣旚を螏たえた䜓隓掻動を実斜した堎合に特別掻動の代替を認め るものであっお特別掻動においお䜓隓掻動を実斜したこずをもっお総合的な孊 習の時間の代替を認めるものではない。たた総合的な孊習の時間においお䜓隓 掻動を行ったこずのみをもっお特別掻動の代替を認めるものでもなくよりよい 人間関係の圢成や公共の粟神の育成ずいった特別掻動の趣旚を螏たえる必芁があ るこずは蚀うたでもない。このほか䟋えば補充孊習のような専ら特定の教科 等の知識及び技胜の習埗を図る孊習掻動や運動䌚のような特別掻動の健康安党・ 䜓育的行事の準備などを総合的な孊習の時間に行うこずは総合的な孊習の時間 の趣旚になじたないこずは第章総合的な孊習の時間に瀺すずおりである。 (3) 指導蚈画の䜜成等に圓たっおの配慮事項第章第のの(3) (3) 指導蚈画の䜜成等に圓たっおの配慮事項   各孊校においおは次の事項に配慮しながら孊校の創意工倫を生
Page 76
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
68 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 かし党䜓ずしお調和のずれた具䜓的な指導蚈画を䜜成するものず する。  教育課皋は各教科道埳科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動 に぀いおそれらの目暙やねらいを実珟するように教育の内容を孊幎段階に応 じ授業時数ずの関連においお総合的に組織した孊校の教育蚈画でありそれを具 䜓化した蚈画が指導蚈画であるず考えるこずができる。孊校における実際の䜜成 の過皋においおは䞡者を区別しにくい面もあるが指導方法や䜿甚教材も含めお 具䜓的な指導により重点を眮いお䜜成したものが指導蚈画であるず蚀うこずがで きる。  すなわち指導蚈画は各教科道埳科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及 び特別掻動のそれぞれに぀いお孊幎ごずあるいは孊玚ごずなどに指導目暙 指導内容指導の順序指導方法䜿甚教材指導の時間配圓等を定めたより具 䜓的な蚈画である。指導蚈画には幎間指導蚈画や幎間にわたる長期の指導蚈 画から孊期ごず月ごず週ごず単䜍時間ごずあるいは単元題材䞻題 ごずの指導案に至るたで各皮のものがある。  各孊校においおは第章総則及び第章以䞋の各章に瀺された指導蚈画の䜜 成に関する配慮事項などに十分配慮し地域や孊校の実態を考慮しお創意工倫 を生かし党䜓ずしお調和のずれた具䜓的な指導蚈画を䜜成しなければならな い。  指導蚈画の䜜成に圓たっおは第章総則第の(3) に特に配慮する必芁が ある事項を次の項目にわたり瀺しおいるのでこれらの事項に留意する必芁が ある。 ① 資質・胜力を育む効果的な指導第章第のの(3) のア ア 各教科等の指導内容に぀いおは(1) のアを螏たえ぀぀単元や題 材など内容や時間のたずたりを芋通しながらそのたずめ方や重点の 眮き方に適切な工倫を加え第のに瀺す䞻䜓的・察話的で深い孊 びの実珟に向けた授業改善を通しお資質・胜力を育む効果的な指導が できるようにするこず。  本項は各孊校においお指導蚈画を䜜成するに圓たり各教科等の目暙ず指導 内容の関連を十分研究し単元や題材など内容や時間のたずたりを芋通しなが らたずめ方などを工倫したり内容の重芁床や児童の孊習の実態に応じおその
Page 77
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
69  教育課皋の 線成 取扱いに軜重を加えたりしお䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改 善を通しお資質・胜力を育む効果的な指導を行うこずができるように配慮するこ ずを瀺しおいる。  第章の各教科の目暙及び内容に関する事項は各孊幎においお党おの児童に 察しお指導すべき事項を類型や系統性を考慮し敎理しお瀺したものである。こ れらの指導事項は第章総則第の(1) アに瀺しおいるように「特に瀺す堎 合を陀きいずれの孊校においおも取り扱わなければならない」ものである。し かし第章総則第の(1) りに瀺しおいるように各教科の孊幎別の内容に 掲げる事項の順序は 「特に瀺す堎合を陀き指導の順序を瀺すものではないの で孊校においおはその取扱いに぀いお適切な工倫を加えるものずする。 」ず しおいる。  こうした工倫は単元や題材など内容や時間のたずたりを芋通しその䞭でど のような資質・胜力の育成を目指すのかを螏たえお行われるものであり教える 堎面ず考えさせる堎面を関連付けながら適切に内容を組み立おおいくこずも重芁 ずなる。その際教材・教具の工倫や児童の理解床の把握なども重芁になる。  なお前回の改蚂においお埓前本項に芏定されおいた「教材等の粟遞を図」 る旚の蚘述は削陀された。同改蚂においおは授業時数の増加が図られたがこれ は指導内容の量的な増加だけに䌎うものではなく反埩孊習等による基瀎的・基 本的な知識及び技胜の確実な習埗や芳察・実隓レポヌトの䜜成ずいった知識 及び技胜の掻甚を図る孊習掻動の質的な充実のために必芁な時間も䜵せお確保す るためのものであった。今回の改蚂においおもこうした質・量䞡面からの孊習 の充実を図るずいう前回改蚂の考え方を受け継いでおりそのためには教科曞 や各皮教材等に぀いおも質・量䞡面からの充実が必芁であるずの考え方に立っ おいるずころである。 ② 各教科等及び各孊幎盞互間の関連第章第のの(3) のむ む 各教科等及び各孊幎盞互間の関連を図り系統的発展的な指導が できるようにするこず。  指導蚈画は各教科道埳科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動 のそれぞれに぀いお䜜成されるものである。小孊校教育の目暙はこれらの党おの 教育掻動の成果が統合されおはじめお達成されるものである。したがっお個々 の指導蚈画は各教科道埳科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動 それぞれの固有の目暙やねらいの実珟を目指すず同時に他の教育掻動ずの関連
Page 78
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
70 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 や孊幎間の関連を十分図るように䜜成される必芁がある。そのためには各教 科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動それぞれの目暙指導内容の関連を怜蚎 し指導内容が䞍必芁に重耇したり重芁な指導内容が欠萜したりしないように 配慮するずずもに指導の時期時間配分指導方法などに関しおも盞互の関連 を考慮した䞊で蚈画が立おられるこずが倧切である。総合的な孊習の時間に぀い おも第章総合的な孊習の時間に瀺された目暙などに぀いお各教科道埳科 倖囜語掻動及び特別掻動の目暙や内容ずの関連を怜蚎し各孊校の実態に応じた 目暙及び内容を定めるずずもに指導蚈画を䜜成する必芁がある。  各教科等においお系統的発展的な指導を行うこずは児童の発達の段階に 応じその目暙やねらいを効果的に実珟するために必芁である。各教科道埳 科倖囜語掻動及び特別掻動の内容は孊幎間の系統性発展性に぀いお十分配 慮されおいるので各孊校においおはそれを十分研究しそれらの指導蚈画を 䜜成する際孊幎盞互の関連を図り指導の効果を高めるよう配慮する必芁があ る。たた各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の各孊幎の内容ずしお瀺し おいる指導事項は特に瀺す堎合を陀き指導の順序を瀺しおいるものではない ので孊校においおは創意工倫を加え児童の発達の段階や特性及び孊校や地 域の実態を考慮し系統的発展的な指導が進められるよう指導内容を具䜓的に 組織配列するこずが必芁である。総合的な孊習の時間の指導蚈画䜜成に際しお も暪断的・総合的な課題児童の興味・関心に基づく課題地域や孊校の特色 に応じた課題などに぀いお発達の段階にふさわしい孊習掻動が進められるよう に創意工倫を図る必芁がある。このように指導内容の組織や配列に圓たっお は圓該孊幎党䜓や党孊幎を芋通した䞊で行うこずが倧切である。  孊校においおは孊校の教育目暙ずの関連を図りながら指導蚈画の䜜成者盞 互で必芁な連絡を適宜行い孊校党䜓ずしお組織的に進めるこずが倧切である。 ③ 孊幎の目暙及び内容を孊幎たずめお瀺した教科等の指導蚈画第章第 のの(3) のり り 孊幎の内容を孊幎たずめお瀺した教科及び倖囜語掻動に぀いお は圓該孊幎間を芋通しお児童や孊校地域の実態に応じ児童の 発達の段階を考慮し぀぀効果的段階的に指導するようにするこ ず。  囜語生掻音楜図画工䜜家庭䜓育及び倖囜語の各教科䞊びに倖囜語掻 動に぀いおは孊幎の目暙及び内容を孊幎たずめお瀺しおいる。第章総則第
Page 79
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
71  教育課皋の 線成 の(1) ゚においおはこれらの教科等の内容は孊幎間かけお指導する事 項を瀺したものであり各孊校においおはこれらの事項を児童や孊校地域の 実態に応じ孊幎間を芋通しお蚈画的に指導するこずずしおいる。したがっ お特に瀺されおいる堎合を陀きいずれかの孊幎に分けお指導したりいずれ かの孊幎においおも指導したりするものずしおいる。  この趣旚を受けおこれらの教科等に぀いおは孊幎間を芋通した指導蚈画 を䜜成し児童や孊校地域の実態に応じ児童の発達の段階を考慮し創意工 倫を生かした孊習を展開するこずによっおこれらの教科等の目暙を効果的段 階的に実珟するようにするこずずしたものである。  内容を孊幎たずめお瀺しおいるのは孊幎の幅の䞭で内容の取り䞊げ方に 創意工倫が必芁になるずいうこずである。䟋えばいずれの孊幎でも玠材や題材 を倉えお繰り返し指導されるもの児童や地域の実態等から扱う孊幎を䞀方の孊 幎にするもの飌育や栜培掻動のように長い期間をかけお孊習掻動を展開するも の等教科等や指導内容の特質等を生かした倚様な取り䞊げ方が考えられる。そ の際孊幎間を芋通しお児童の発達の段階や教育課題を考慮しながら䟋えば 平易なものからあるいは身近なものから段階的に内容を配列するなど工倫をす るこずが倧切である。たた䜎孊幎ず䞭孊幎䞭孊幎ず高孊幎それぞれの発達の 段階に応じた指導においおも党䜓ずしお段階的にその目暙やねらいの実珟を目 指しお効果的に指導が行われるように内容を䜍眮付け指導蚈画を䜜成するこず も倧切である。 ④ 合科的・関連的な指導第章第のの(3) の゚ ゚ 児童の実態等を考慮し指導の効果を高めるため児童の発達の段 階や指導内容の関連性等を螏たえ぀぀合科的・関連的な指導を進め るこず。  本項は教育課皋党䜓を芋枡しお教科等間の連携を図った指導を行い教科等 暪断的な指導を掚進しおいくための具䜓的な工倫ずしお合科的・関連的な指導 を進めるこずを瀺しおいる。   孊校教育においお目指しおいる党人的な「生きる力」を児童に育んでいくため には各教科等の特質に応じた資質・胜力の育成を図っおいくこずず同時に各 教科等で身に付けた資質・胜力を様々な堎面で統合的に働かせるこずができるよ う知識ず生掻ずの結び付きや教科等暪断的な芖点を重芖した教育を行っおいく こずが必芁である。そのためには教科等の目暙や内容の䞀郚に぀いおこれらを
Page 80
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
72 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 䜵せお指導を行ったり関連させお指導を進めたりするこずが効果的である堎合 も考えられる。  孊習指導芁領における「合科的・関連的な指導」に぀いおは次のように理解 する必芁がある。  すなわち合科的な指導は教科のねらいをより効果的に実珟するための指導 方法の䞀぀である。単元又はコマの時間の䞭で耇数の教科の目暙や内容を組 み合わせお孊習掻動を展開するものである。たた関連的な指導は教科等別 に指導するに圓たっお各教科等の指導内容の関連を怜蚎し指導の時期や指導 の方法などに぀いお盞互の関連を考慮しお指導するものである。  䜎孊幎においおは第章総則第の(1) に瀺すずおり幌児期の教育ずの 円滑な接続を図る芳点からも合科的・関連的な指導の工倫を進め指導の効果 を䞀局高めるようにする必芁があり各教科等の章における指導蚈画の䜜成ず内 容の取扱いにおいおも合科的・関連的な指導の工倫に぀いおそれぞれ瀺されお いる。特に小孊校入孊圓初においおはスタヌトカリキュラムずしお生掻科 を䞭心ずした合科的・関連的な指導やコマを45分ではなく短い時間に区切っ お蚭定するなど工倫が重芁である旚を芏定しおいる。  䞭孊幎以䞊においおも児童の興味・関心が広がり思考が次第に総合的にな る発達の段階を考慮し各教科等間の目暙や内容の関連をより幅広く抌さえ指 導蚈画を匟力的に䜜成し合科的・関連的な指導を進めるなど創意工倫した指導 を行うこずが倧切である。たた総合的な孊習の時間における孊習掻動が各教 科等の目暙や内容ず関連をも぀ずき指導の時期を考慮したり題材の取り䞊げ 方を工倫したりしお関連的に指導するこずもできる。  合科的・関連的な指導に぀いおの指導蚈画の䜜成に圓たっおは各教科等の目 暙内容等を怜蚎し各教科等の指導の幎間の芋通しに立っおその教材や孊習 掻動の関連性を具䜓的に確認するずずもに指導内容が広がり過ぎお焊点が定た らず十分な成果が䞊がらなかったり児童に過重になったりするこずのないよう に留意する必芁がある。  合科的・関連的な指導を行うに圓たっおは児童が自然な圢で意欲的に孊習に 取り組めるような孊習課題を蚭定するずずもに課題遞択の堎を蚭けたり教科 曞を工倫しお䜿甚したりその指導に適した教材を䜜成したりしお指導の効果 を高めるようにするこずが必芁である。  なお合科的な指導に芁する授業時数は原則ずしおそれに関連する教科の授 業時数から充圓するこずになる。指導に芁する授業時数をあらかじめ算定し関 連する教科を教科ごずに指導する堎合の授業時数の合蚈ずおおむね䞀臎するよう に蚈画する必芁がある。
Page 81
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
73  教育課皋の 線成  孊校段階等間の接続 (1) 幌児期の教育ずの接続及び䜎孊幎における教育党䜓の充実第章 第のの(1) (1) 幌児期の終わりたでに育っおほしい姿を螏たえた指導を工倫するこ ずにより幌皚園教育芁領等に基づく幌児期の教育を通しお育たれた 資質・胜力を螏たえお教育掻動を実斜し児童が䞻䜓的に自己を発揮 しながら孊びに向かうこずが可胜ずなるようにするこず。   たた䜎孊幎における教育党䜓においお䟋えば生掻科においお育 成する自立し生掻を豊かにしおいくための資質・胜力が他教科等の 孊習においおも生かされるようにするなど教科等間の関連を積極的 に図り幌児期の教育及び䞭孊幎以降の教育ずの円滑な接続が図られ るよう工倫するこず。特に小孊校入孊圓初においおは幌児期にお いお自発的な掻動ずしおの遊びを通しお育たれおきたこずが各教科 等における孊習に円滑に接続されるよう生掻科を䞭心に合科的・ 関連的な指導や匟力的な時間割の蚭定など指導の工倫や指導蚈画の 䜜成を行うこず。  本項は幌皚園教育芁領や幌保連携型認定こども園教育・保育芁領保育所保 育指針以䞋「幌皚園教育芁領等」ずいう。 に基づく幌児期の教育ず小孊校教 育の円滑な接続の重芁性を瀺しおいる。  小孊校䜎孊幎は幌児期の教育を通じお身に付けたこずを生かしながら教科等 の孊びに぀なぎ児童の資質・胜力を䌞ばしおいく時期である。幌皚園教育芁領 等においおは 「知識及び技胜の基瀎」  「思考力刀断力衚珟力等の基瀎」  「孊びに向かう力人間性等」の䞉぀の柱から構成される資質・胜力を䞀䜓的に 育むように努めるこずや幌児期の教育を通しお資質・胜力が育たれおいる幌児 の具䜓的な姿を幌児期の終わりたでに育っおほしい姿ずしお瀺しおいる。  この幌児期の終わりたでに育っおほしい姿を手掛かりに幌皚園の教垫等ず子䟛 の成長を共有するこずを通しお幌児期から児童期ぞの発達の流れを理解するこ ずが倧切である。  小孊校においおは幌児期の終わりたでに育っおほしい姿を螏たえた指導を工 倫するこずにより児童が䞻䜓的に自己を発揮しながら孊びに向かい幌児期の教 育を通しお育たれた資質・胜力を曎に䌞ばしおいくこずができるようにするこず が重芁である。
Page 82
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
74 第章 教育課皋の 線成及び 実斜  その際䜎孊幎における孊びの特質を螏たえお自立し生掻を豊かにしおいく ための資質・胜力を育むこずを目的ずしおいる生掻科ず各教科等の関連を図るな ど䜎孊幎における教育課皋党䜓を芋枡しお幌児期の教育及び䞭孊幎以降の教 育ずの円滑な接続が図られるように工倫する必芁がある。特に小孊校の入孊圓 初においおは幌児期の遊びを通じた総合的な指導を通じお育たれおきたこず が各教科等における孊習に円滑に接続されるようスタヌトカリキュラムを児 童や孊校地域の実情を螏たえお線成しその䞭で生掻科を䞭心に合科的・ 関連的な指導や匟力的な時間割の蚭定など指導の工倫や指導蚈画の䜜成を行う こずが求められる。  こうした幌児期の終わりたでに育っおほしい姿ずの関連やスタヌトカリキュ ラムの線成の工倫に぀いおは各教科等の章における指導蚈画の䜜成ず内容の取 扱いにおいおも瀺されおいるずころである。 (2) 䞭孊校教育及びその埌の教育ずの接続矩務教育孊校等の教育課皋 第章第のの(2) (2) 䞭孊校孊習指導芁領及び高等孊校孊習指導芁領を螏たえ䞭孊校教 育及びその埌の教育ずの円滑な接続が図られるよう工倫するこず。特 に矩務教育孊校䞭孊校連携型小孊校及び䞭孊校䜵蚭型小孊校にお いおは矩務教育幎間を芋通した蚈画的か぀継続的な教育課皋を線 成するこず。  本項は䞭孊校孊習指導芁領及び高等孊校孊習指導芁領を螏たえた䞭孊校教 育及びその埌の教育ずの円滑な接続の重芁性に぀いお瀺しおいる。  小孊校及び䞭孊校の矩務教育段階においおは教育基本法第条第項が芏定 する「各個人の有する胜力を䌞ばし぀぀瀟䌚においお自立的に生きる基瀎」及び 「囜家及び瀟䌚の圢成者ずしお必芁ずされる基本的な資質」を卒業段階たでに育 むこずができるよう孊校教育法䞊びに小孊校孊習指導芁領及び䞭孊校孊習指導 芁領に瀺すずころに埓い小孊校及び䞭孊校幎間を通じお育成を目指す資質・ 胜力を明確化しその育成を高等孊校教育等のその埌の孊びに円滑に接続させお いくこずが求められる。  したがっお①小孊校教育には孊玚担任が児童の生掻党般に関わりながら各 教科等の指導を含めた児童の育ちを党般的に支えるこずを通しお幌児期の教育 を通しお育たれた資質・胜力を受け継ぎ児童に矩務教育ずしおの基瀎的な資 質・胜力の育成を目指した教育を行うこずが②䞭孊校教育には孊玚担任によ
Page 83
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
75  教育課皋の 線成 る日垞的な指導ず教科担任による専門性を螏たえた指導ずを行う䞭で小孊校教 育の成果を受け継ぎ生埒に矩務教育幎間を芋通しお必芁な資質・胜力の育成 を目指す教育を行うこずがそれぞれ求められる。このような芳点から小孊校ず 䞭孊校の接続に際しおは矩務教育幎間を芋通しお児童生埒に必芁な資質・胜 力を育むこずを目指した取組が求められる。具䜓的には䟋えば同䞀䞭孊校区内 の小孊校ず䞭孊校の間の連携を深めるため次のような工倫が考えられる。 ・ 孊校運営協議䌚や地域孊校協働本郚等の各皮䌚議の合同開催を通じお各 孊校で育成を目指す資質・胜力や教育目暙それらに基づく教育課皋線成の 基本方針などを孊校保護者地域間で共有しお改善を図るこず。 ・ 校長・副校長・教頭の管理職の間で各孊校で育成を目指す資質・胜力や 教育目暙それらに基づく教育課皋線成の基本方針などを共有し改善を図 るこず。 ・ 教職員の合同研修䌚を開催し地域で育成を目指す資質・胜力を怜蚎しな がら各教科等や各孊幎の指導の圚り方を考えるなど指導の改善を図るこ ず。 ・ 同䞀䞭孊校区内での保護者間の連携・亀流を深め取組の成果を共有しお いくこず。  特に矩務教育孊校䞭孊校連携型小孊校及び䞭孊校䜵蚭型小孊校においお はこうした工倫にずどたらず幎間を芋通した蚈画的か぀継続的な教育課皋 を線成し小孊校ず䞭孊校ずで䞀䜓的な教育内容ず指導䜓制を確立しお特色ある 教育掻動を展開しおいくこずが重芁ずなる。
Page 84
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
76 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 第節 教育課皋の実斜ず孊習評䟡  䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善 (1) 䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善第章第の の(1) (1) 第のの(1) から(3) たでに瀺すこずが偏りなく実珟されるよう 単元や題材など内容や時間のたずたりを芋通しながら児童の䞻䜓 的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を行うこず。   特に各教科等においお身に付けた知識及び技胜を掻甚したり思 考力刀断力衚珟力等や孊びに向かう力人間性等を発揮させたり しお孊習の察象ずなる物事を捉え思考するこずにより各教科等の 特質に応じた物事を捉える芖点や考え方以䞋「芋方・考え方」ずい う。 が鍛えられおいくこずに留意し児童が各教科等の特質に応じ た芋方・考え方を働かせながら知識を盞互に関連付けおより深く理 解したり情報を粟査しお考えを圢成したり問題を芋いだしお解決 策を考えたり思いや考えを基に創造したりするこずに向かう過皋を 重芖した孊習の充実を図るこず。  本項は各教科等の指導に圓たっお(1) 知識及び技胜が習埗されるようにす るこず(2) 思考力刀断力衚珟力等を育成するこず(3) 孊びに向かう力人 間性等を涵 かん 逊するこずが偏りなく実珟されるよう単元や題材など内容や時間の たずたりを芋通しながら児童の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業 改善を行うこずその際各教科等の「芋方・考え方」を働かせ各教科等の孊 習の過皋を重芖しお充実を図るこずを瀺しおいる。  平成26幎11月20日の䞭倮教育審議䌚ぞの諮問「初等䞭等教育における教育課皋 の基準等の圚り方に぀いお」においお具䜓的な審議事項ずしお育成すべき資 質・胜力を確実に育むための孊習・指導方法はどうあるべきか特に今埌の「ア クティブ・ラヌニング」の具䜓的な圚り方に぀いおどのように考えるかを瀺し た。これを受けお䞭倮教育審議䌚では我が囜の孊校教育の様々な実践や各皮 の調査結果孊術的な研究成果等を螏たえお怜蚎が行われ児童に必芁な資質・ 胜力を育むための孊びの質に着目し授業改善の取組を掻性化しおいく芖点ずし お「䞻䜓的・察話的で深い孊び」を䜍眮付けた。 「䞻䜓的な孊び」  「察話的な孊
Page 85
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
77  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡 び」  「深い孊び」の芖点は各教科等における優れた授業改善等の取組に共通 しか぀普遍的な芁玠である。  児童に求められる資質・胜力を育成するこずを目指した授業改善の取組はこ れたでも倚くの実践が重ねられおおり䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向け た授業改善を行うこずがそうした着実に取り組たれおきた実践を吊定し党く 異なる指導方法を導入しなければならないこずであるず捉える必芁はない。た た授業の方法や技術の改善のみを意図するものではなく児童に求められる資 質・胜力を育むために児童や孊校の実態指導の内容に応じ 「䞻䜓的な孊 び」  「察話的な孊び」  「深い孊び」の芖点から授業改善を図るこずが重芁であ る。  䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善の具䜓的な内容に぀いお は䞭倮教育審議䌚答申においお以䞋の䞉぀の芖点に立った授業改善を行うこ ずが瀺されおいる。教科等の特質を螏たえ具䜓的な孊習内容や児童の状況等に 応じおこれらの芖点の具䜓的な内容を手掛かりに質の高い孊びを実珟し孊 習内容を深く理解し資質・胜力を身に付け生涯にわたっお胜動的アクティ ブに孊び続けるようにするこずが求められおいる。 ① 孊ぶこずに興味や関心を持ち自己のキャリア圢成の方向性ず関連付けな がら芋通しをもっお粘り匷く取り組み自己の孊習掻動を振り返っお次に ぀なげる「䞻䜓的な孊び」が実珟できおいるかずいう芖点。 ② 子䟛同士の協働教職員や地域の人ずの察話先哲の考え方を手掛かりに 考えるこず等を通じ自己の考えを広げ深める「察話的な孊び」が実珟でき おいるかずいう芖点。 ③ 習埗・掻甚・探究ずいう孊びの過皋の䞭で各教科等の特質に応じた「芋 方 ・ 考え方」を働かせながら 知識を盞互に関連付けおより深く理解したり 情報を粟査しお考えを圢成したり問題を芋いだしお解決策を考えたり思 いや考えを基に創造したりするこずに向かう「深い孊び」が実珟できおいる かずいう芖点。  たた䞻䜓的・察話的で深い孊びは必ずしも単䜍時間の授業の䞭で党おが 実珟されるものではなく単元や題材など内容や時間のたずたりを芋通しお䟋 えば䞻䜓的に孊習に取り組めるよう孊習の芋通しを立おたり孊習したこずを振 り返ったりしお自身の孊びや倉容を自芚できる堎面をどこに蚭定するか察話に よっお自分の考えなどを広げたり深めたりする堎面をどこに蚭定するか孊びの 深たりを぀くりだすために児童が考える堎面ず教垫が教える堎面をどのように 組み立おるかずいった芳点で授業改善を進めるこずが重芁ずなる。すなわち 䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を考えるこずは単元や題材な ど内容や時間のたずたりをどのように構成するかずいうデザむンを考えるこずに
Page 86
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
78 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 他ならない。  䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟を目指しお授業改善を進めるに圓たり特に 「深い孊び」の芖点に関しお各教科等の孊びの深たりの鍵ずなるのが「芋方・ 考え方」である。各教科等の特質に応じた物事を捉える芖点や考え方である「芋 方・考え方」は新しい知識及び技胜を既にもっおいる知識及び技胜ず結び付け ながら瀟䌚の䞭で生きお働くものずしお習埗したり思考力刀断力衚珟力等 を豊かなものずしたり瀟䌚や䞖界にどのように関わるかの芖座を圢成したりす るために重芁なものであり習埗・掻甚・探究ずいう孊びの過皋の䞭で働かせる こずを通じおより質の高い深い孊びに぀なげるこずが重芁である。  なお各教科等の解説においお瀺しおいる各教科等の特質に応じた「芋方・考 え方」は圓該教科等における䞻芁なものであり 「深い孊び」の芖点からは それらの「芋方・考え方」を螏たえながら孊習内容等に応じお柔軟に考えるこ ずが重芁である。  たた思考・刀断・衚珟の過皋には ・ 物事の䞭から問題を芋いだしその問題を定矩し解決の方向性を決定し 解決方法を探しお蚈画を立お結果を予枬しながら実行し振り返っお次の 問題発芋・解決に぀なげおいく過皋 ・ 粟査した情報を基に自分の考えを圢成し衚珟したり目的や状況等に応じ お互いの考えを䌝え合い倚様な考えを理解したり集団ずしおの考えを圢 成したりしおいく過皋 ・ 思いや考えを基に構想し意味や䟡倀を創造しおいく過皋 の倧きく䞉぀があるず考えられる。  各教科等の特質に応じおこうした孊習の過皋を重芖しお具䜓的な孊習内 容単元や題材の構成や孊習の堎面等に応じた方法に぀いお研究を重ねふさわ しい方法を遞択しながら工倫しお実践できるようにするこずが重芁である。  このため今回の改蚂においおは各教科等の指導蚈画の䜜成䞊の配慮事項ず しお圓該教科等の特質に応じた䞻䜓的・察話的で深い孊びを実珟するための授 業改善に぀いお瀺しおいる。具䜓的には各教科等の「第 指導蚈画の䜜成ず 内容の取扱い」の指導蚈画の䜜成に圓たっおの配慮事項ずしお共通に「単元 題材など内容や時間のたずたりを芋通しおその䞭で育む資質・胜力の育成 に向けお児童の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟を図るようにするこず」ずし た䞊で圓該教科等の特質に応じおどのような孊習掻動等の充実を図るよう配慮 するこずが求められるかを瀺しおいる。 ・  「蚀葉による芋方・考え方を働かせ蚀語掻動を通しお蚀葉の特城や䜿 い方などを理解し自分の思いや考えを深める孊習の充実を図るこず」 囜語科
Page 87
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
79  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡 ・  「問題解決ぞの芋通しをも぀こず瀟䌚的事象の芋方・考え方を働かせ 事象の特色や意味などを考え抂念などに関する知識を獲埗するこず孊習の 過皋や成果を振り返り孊んだこずを掻甚するこずなど孊習の問題を远究・ 解決する掻動の充実を図るこず」 瀟䌚科 ・  「数孊的な芋方・考え方を働かせながら日垞の事象を数理的に捉え算 数の問題を芋いだし問題を自立的協働的に解決し孊習の過皋を振り返 り抂念を圢成するなどの孊習の充実を図るこず」 算数科 ・  「理科の孊習過皋の特質を螏たえ理科の芋方・考え方を働かせ芋通し をもっお芳察実隓を行うこずなどの問題を科孊的に解決しようずする孊 習の充実を図るこず」 理科 ・  「児童が具䜓的な掻動や䜓隓を通しお身近な生掻に関わる芋方・考え方 を生かし自分ず地域の人々瀟䌚及び自然ずの関わりが具䜓的に把握でき るような孊習掻動の充実を図るこずずし校倖での掻動を積極的に取り入れ るこず」 生掻科 ・  「音楜的な芋方・考え方を働かせ他者ず協働しながら音楜衚珟を生み 出したり音楜を聎いおそのよさなどを芋いだしたりするなど 思考 刀断し 衚珟する䞀連の過皋を倧切にした孊習の充実を図るこず」 音楜科 ・  「造圢的な芋方・考え方を働かせ衚珟及び鑑賞に関する資質・胜力を盞 互に関連させた孊習の充実を図るこず」 図画工䜜科 ・  「生掻の営みに係る芋方・考え方を働かせ知識を生掻䜓隓等ず関連付け おより深く理解するずずもに日垞生掻の䞭から問題を芋いだしお様々な解 決方法を考え他者ず意芋亀流し実践を評䟡・改善しお新たな課題を芋 いだす過皋を重芖した孊習の充実を図るこず」 家庭科 ・  「䜓育や保健の芋方・考え方を働かせ運動や健康に぀いおの自己の課題 を芋付けその解決のための掻動を遞んだり工倫したりする掻動の充実を図 るこず」 䜓育科 ・  「具䜓的な課題等を蚭定し児童が倖囜語によるコミュニケヌションにお ける芋方・考え方を働かせながらコミュニケヌションの目的や堎面状況 などを意識しお掻動を行い英語の音声や語圙衚珟などの知識を五぀の 領域における実際のコミュニケヌションにおいお掻甚する孊習の充実を図る こず」 倖囜語科 ・  「具䜓的な課題等を蚭定し児童が倖囜語によるコミュニケヌションにお ける芋方・考え方を働かせながらコミュニケヌションの目的や堎面状況 などを意識しお掻動を行い英語の音声や語圙衚珟などの知識を䞉぀の 領域における実際のコミュニケヌションにおいお掻甚する孊習の充実を図る
Page 88
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
80 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 こず」 倖囜語掻動 ・   「児童や孊校地域の実態等に応じお児童が探究的な芋方・考え方を働 かせ教科等の枠を超えた暪断的・総合的な孊習や児童の興味・関心等に基 づく孊習を行うなど創意工倫を生かした教育掻動の充実を図るこず」 総合 的な孊習の時間 ・  「よりよい人間関係の圢成よりよい集団生掻の構築や瀟䌚ぞの参画及び 自己実珟に資するよう児童が集団や瀟䌚の圢成者ずしおの芋方・考え方を 働かせ様々な集団掻動に自䞻的実践的に取り組む䞭で互いのよさや個 性倚様な考えを認め合い等しく合意圢成に関わり圹割を担うようにする こずを重芖するこず」 特別掻動  こうした孊習はこれたでも各教科等における授業改善の取組の䞭で充実が図 られおきたものであり今回の改蚂においおはそうした蓄積を螏たえ各教科等 においお行われる孊習掻動の質を曎に改善・充実させおいくための芖点ずしお瀺 しおいる。  前述のようにこのような孊びの質を高めるための授業改善の取組に぀いお は既に倚くの実践が積み重ねられおきおおり具䜓的な授業の圚り方は児童 の発達の段階や孊習課題等により様々である。単元や題材など内容や時間のたず たりを芋通した孊習を行うに圓たり基瀎ずなるような基瀎的・基本的な知識及 び技胜の習埗に課題が芋られる堎合にはそれを身に付けさせるために児童の 孊びを深めたり䞻䜓性を匕き出したりずいった工倫を重ねながら確実な習埗を 図るこずが求められる。児童の実際の状況を螏たえながら資質・胜力を育成す るために倚様な孊習掻動を組み合わせお授業を組み立おおいくこずが重芁であ り䟋えば高床な瀟䌚課題の解決だけを目指したりそのための蚎論や察話ず いった孊習掻動を行ったりするこずのみが䞻䜓的・察話的で深い孊びではない点 に留意が必芁である。 (2) 蚀語環境の敎備ず蚀語掻動の充実第章第のの(2) (2) 第のの(1) に瀺す蚀語胜力の育成を図るため各孊校においお 必芁な蚀語環境を敎えるずずもに囜語科を芁ずし぀぀各教科等の特 質に応じお児童の蚀語掻動を充実するこず。あわせお(7) に瀺す ずおり読曞掻動を充実するこず。  本項は第章総則第の(1) においお孊習の基盀ずなる資質・胜力ずしお 蚀語胜力を育成するこずを瀺しおいるこずを受けお教育課皋の線成に圓たり
Page 89
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
81  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡 各孊校においお孊校生掻党䜓における蚀語環境を敎えるずずもに蚀語胜力を育 成する䞭栞的な教科である囜語科を芁ずしお各教科等の特質に応じた蚀語掻動 を充実するこずあわせお蚀語胜力を向䞊させる重芁な掻動である読曞掻動を 充実させるこずを瀺しおいる。  前回の改蚂においおは知識及び技胜ず思考力刀断力衚珟力等をバランス よく育むため基瀎的・基本的な知識及び技胜の習埗ずそれらを掻甚する孊習掻 動やその成果を螏たえた探究掻動を充実させるこずずしこれらの孊習が党お蚀 語により行われるものであるこずから蚀語に関する胜力の育成を重芖しお各教 科等における蚀語掻動を充実させるこずずした。  今回の改蚂においおも蚀語は児童の孊習掻動を支える重芁な圹割を果たすも のであり蚀語胜力は党おの教科等における資質・胜力の育成や孊習の基盀ずな るものであるず䜍眮付けおいる。  その䞊で蚀語胜力の育成を図るために各孊校においお取組が求められる事 項を瀺しおいる。  具䜓的には蚀語環境を敎えるこずである。児童の蚀語掻動は児童を取り巻 く蚀語環境によっお圱響を受けるこずが倧きいので孊校生掻党䜓における蚀語 環境を望たしい状態に敎えおおくこずが倧切である。孊校生掻党䜓における蚀語 環境の敎備ずしおは䟋えば教垫ずの関わりに関係するこずずしお①教垫は 正しい蚀葉で話し黒板などに正確で䞁寧な文字を曞くこず②校内の掲瀺板や ポスタヌ児童に配垃する印刷物においお甚語や文字を適正に䜿甚するこず③ 校内攟送においお適切な蚀葉を䜿っお簡朔に分かりやすく話すこず④より適 切な話し蚀葉や文字が甚いられおいる教材を䜿甚するこず⑀教垫ず児童児童 盞互の話し蚀葉が適切に甚いられおいるような状況を぀くるこず⑥児童が集団 の䞭で安心しお話ができるような教垫ず児童児童盞互の奜たしい人間関係を築 くこずなどに留意する必芁がある。なお蚀語環境をはじめ孊校教育掻動を通 じ色のみによる識別に頌った衚瀺方法をしないなどの配慮も必芁である。た た小孊校段階では教垫の話し蚀葉などが児童の蚀語掻動に䞎える圱響が倧き いのでそれを適切にするよう留意するこずが倧切である。  次に蚀語胜力を育成する䞭栞的な教科である囜語科を芁ずしお各教科等にお いお蚀語掻動の充実を図るこずである。囜語科では 「知識及び技胜」や「思考 力刀断力衚珟力等」の資質・胜力をどのような蚀語掻動を通しお育成するか を蚀語掻動䟋ずしお瀺しおいる。たた各教科等においおも ・  「瀟䌚的事象の特色や意味瀟䌚に芋られる課題などに぀いお倚角的に 考えたこずや遞択・刀断したこずを論理的に説明したり立堎や根拠を明確 にしお議論したりするなど蚀語掻動に関わる孊習を䞀局重芖するこず」 瀟
Page 90
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
82 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 䌚科 ・   「思考力刀断力衚珟力等を育成するため各孊幎の内容の指導に圓たっ おは具䜓物図蚀葉数匏衚グラフなどを甚いお考えたり説明 したり互いに自分の考えを衚珟し䌝え合ったり孊び合ったり高め合っ たりするなどの孊習掻動を積極的に取り入れるようにするこず」 算数科 ・  「問題を芋いだし予想や仮説芳察実隓などの方法に぀いお考えたり 説明したりする孊習掻動芳察実隓の結果を敎理し考察する孊習掻動科 孊的な蚀葉や抂念を䜿甚しお考えたり説明したりする孊習掻動などを重芖す るこずによっお蚀語掻動が充実するようにするこず」 理科 ・  「身近な人々瀟䌚及び自然に関する掻動の楜しさを味わうずずもにそ れらを通しお気付いたこずや楜しかったこずに぀いお蚀葉絵動䜜劇 化などの倚様な方法により衚珟し考えられるようにするこず」 生掻科 ・   「音楜によっお喚起されたむメヌゞや感情音楜衚珟に察する思いや意図 音楜を聎いお感じ取ったこずや想像したこずなどを䌝え合い共感するなど 音や音楜及び蚀葉によるコミュニケヌションを図り音楜科の特質に応じた 蚀語掻動を適切に䜍眮付けられるよう指導を工倫するこず」 音楜科 ・   「感じたこずや思ったこず考えたこずなどを話したり聞いたり話し合っ たりする蚀葉で敎理するなどの蚀語掻動を充実するこず」 図画工䜜科 ・  「衣食䜏など生掻の䞭の様々な蚀葉を実感を䌎っお理解する孊習掻動や 自分の生掻における課題を解決するために蚀葉や図衚などを甚いお生掻をよ りよくする方法を考えたり説明したりするなどの孊習掻動の充実を図るこ ず」 家庭科 ・  「筋道を立おお緎習や䜜戊に぀いお話し合うこずや身近な健康の保持増 進に぀いお話し合うこずなどコミュニケヌション胜力や論理的な思考力の 育成を促すための蚀語掻動を積極的に行うこずに留意するこず」 䜓育科 などそれぞれの教科の特質に応じた蚀語掻動の充実に぀いお蚘述されおいる。  たた倖囜語掻動及び今回の改蚂においお新たに教科ずした倖囜語科においお は実際に英語を甚いた蚀語掻動を通しお 「知識及び技胜」を身に付けるずず もにそれらを掻甚しお「思考力刀断力衚珟力等」を育成するための蚀語掻 動の䟋を瀺すなど蚀語掻動を通しおコミュニケヌションを図る玠地及び基瀎ず なる資質・胜力を育成するこずを目指すこずずしおいる。  さらに道埳科では「児童が倚様な感じ方や考え方に接する䞭で考えを深 め刀断し衚珟する力などを育むこずができるよう自分の考えを基に話し 合ったり曞いたりするなどの蚀語掻動を充実するこず」を総合的な孊習の時間 では「探究的な孊習の過皋においおは他者ず協働しお課題を解決しようずする
Page 91
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
83  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡 孊習掻動や蚀語により分析したずめたり衚珟したりするなどの孊習掻動が行 われるようにするこず」を特別掻動では「䜓隓掻動を通しお気付いたこずなど を振り返りたずめたり発衚し合ったりするなどの事埌の掻動を充実するこ ず」をそれぞれ重芖しおいる。  このように蚀語掻動は蚀語胜力を育成するずずもに各教科等の指導を通し お育成を目指す資質・胜力を身に付けるために充実を図るべき孊習掻動である。 前述本解説第章第節の(1)のずおり䞻䜓的・察話的で深い孊びの実 珟に向けた授業改善を進めるに圓たっおは単元や題材など内容や時間のたずた りを芋通しお各教科等の特質に応じた蚀語掻動をどのような堎面でたたどの ような工倫を行い取り入れるかを考え蚈画的・継続的に改善・充実を図るこず が期埅される。  たた読曞は倚くの語圙や倚様な衚珟を通しお様々な䞖界に觊れこれを疑 䌌的に䜓隓したり知識を獲埗したりしお新たな考え方に出合うこずを可胜にす るものであり蚀語胜力を向䞊させる重芁な掻動の䞀぀である。そのため本項 においお読曞掻動の充実に぀いお芏定し具䜓的な充実の圚り方に぀いおは 孊校図曞通等の掻甚ず関連付けお第章総則第の(7) に芏定しおいる。  こうした読曞掻動の充実や前述の児童の蚀語環境の敎備のためにも孊校 図曞通の充実を図るこずが重芁である。 (3) コンピュヌタ等や教材・教具の掻甚コンピュヌタの基本的な操䜜 やプログラミングの䜓隓第章第のの(3) (3) 第のの(1) に瀺す情報掻甚胜力の育成を図るため各孊校にお いおコンピュヌタや情報通信ネットワヌクなどの情報手段を掻甚す るために必芁な環境を敎えこれらを適切に掻甚した孊習掻動の充実 を図るこず。たた各皮の統蚈資料や新聞芖聎芚教材や教育機噚な どの教材・教具の適切な掻甚を図るこず。   あわせお各教科等の特質に応じお次の孊習掻動を蚈画的に実斜 するこず。 ア 児童がコンピュヌタで文字を入力するなどの孊習の基盀ずしお必 芁ずなる情報手段の基本的な操䜜を習埗するための孊習掻動 む 児童がプログラミングを䜓隓しながらコンピュヌタに意図した 凊理を行わせるために必芁な論理的思考力を身に付けるための孊習 掻動
Page 92
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
84 第章 教育課皋の 線成及び 実斜  児童に第章総則第の(1) に瀺す情報掻甚胜力の育成を図るためには各 孊校においおコンピュヌタや情報通信ネットワヌクなどの情報手段及びこれら を日垞的・効果的に掻甚するために必芁な環境を敎えるずずもに各教科等にお いおこれらを適切に掻甚した孊習掻動の充実を図るこずが重芁である。たた教 垫がこれらの情報手段に加えお各皮の統蚈資料や新聞芖聎芚教材や教育機噚 などの教材・教具を適切に掻甚するこずが重芁である。  今日コンピュヌタ等の情報技術は急激な進展を遂げ人々の瀟䌚生掻や日垞 生掻に浞透しスマヌトフォンやタブレットPC 等に芋られるように情報機噚の 䜿いやすさの向䞊も盞たっお子䟛たちが情報を掻甚したり発信したりする機䌚 も増倧しおいる。将来の予枬は困難であるが情報技術は今埌も飛躍的に進展 し垞に新たな機噚やサヌビスが生たれ瀟䌚に浞透しおいくこず人々のあらゆ る掻動によっお極めお膚倧な情報デヌタが生み出され蓄積されおいくこずが 予想される。このこずにより職業生掻ばかりでなく孊校での孊習や生涯孊 習家庭生掻䜙暇生掻など人々のあらゆる掻動においおさらには自然灜害等 の非垞時においおもそうした機噚やサヌビス情報を適切に遞択・掻甚しおい くこずが䞍可欠な瀟䌚が到来し぀぀ある。  そうした瀟䌚においお児童が情報を䞻䜓的に捉えながら䜕が重芁かを䞻䜓 的に考え芋いだした情報を掻甚しながら他者ず協働し新たな䟡倀の創造に挑 んでいけるようにするため情報掻甚胜力の育成が極めお重芁ずなっおいる。第 章総則第の(1) に瀺すずおり情報掻甚胜力は「孊習の基盀ずなる資質・ 胜力」であり確実に身に付けさせる必芁があるずずもに身に付けた情報掻甚 胜力を発揮するこずにより各教科等における䞻䜓的・察話的で深い孊びぞず぀ ながっおいくこずが期埅されるものである。今回の改蚂においおはコンピュヌ タや情報通信ネットワヌクなどの情報手段の掻甚に぀いおこうした情報掻甚胜 力の育成もそのねらいずするずずもに人々のあらゆる掻動に今埌䞀局浞透しお いく情報技術を児童が手段ずしお孊習や日垞生掻に掻甚できるようにするた め各教科等においおこれらを適切に掻甚した孊習掻動の充実を図るこずずしお いる。  各教科等の指導に圓たっおは教垫がこれらの情報手段のほか各皮の統蚈資 料や新聞芖聎芚教材や教育機噚などの教材・教具の適切な掻甚を図るこずも重 芁である。各教科等における指導が児童の䞻䜓的・察話的で深い孊びぞず぀な がっおいくようにするためには必芁な資料の遞択が重芁でありずりわけ信頌 性が高い情報や敎理されおいる情報正確な読み取りが必芁な情報などを授業に 掻甚しおいくこずが必芁であるこずから今回の改蚂においお各皮の統蚈資料 ず新聞を特に䟋瀺しおいる。これらの教材・教具を有効適切に掻甚するために
Page 93
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
85  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡 は教垫は機噚の操䜜等に習熟するだけではなくそれぞれの教材・教具の特性 を理解し指導の効果を高める方法に぀いお絶えず研究するこずが求められる。  たた小孊校においおは特に情報手段の基本的な操䜜の習埗に関する孊習掻 動及びプログラミングの䜓隓を通しお論理的思考力を身に付けるための孊習掻動 をカリキュラム・マネゞメントにより各教科等の特質に応じお蚈画的に実斜す るこずずしおいる。  各教科等の孊習においおコンピュヌタや情報通信ネットワヌクなどの情報手段 を掻甚しおいくに圓たっおは少なくずも児童が孊習掻動に支障のない皋床にこ れら情報手段の操䜜を身に付けおいる必芁がある。このため小孊校段階ではそ れらの情報手段に慣れ芪したせるこずから始め孊習掻動を円滑に進めるために 必芁な皋床の速さでのキヌボヌドなどによる文字の入力電子ファむルの保存・ 敎理むンタヌネット䞊の情報の閲芧や電子的な情報の送受信や共有などの基本 的な操䜜を確実に身に付けさせるための孊習掻動をカリキュラム・マネゞメン トにより各教科等の特質に応じお蚈画的に実斜しおいくこずが重芁である。それ ずずもに文章を線集したり図衚を䜜成したりする孊習掻動様々な方法で情報 を収集しお調べたり比范したりする孊習掻動情報手段を䜿った情報の共有や協 働的な孊習掻動情報手段を適切に掻甚しお調べたものをたずめたり発衚したり する孊習掻動などを充実しおいくこずが重芁である。その際総合的な孊習の時 間の探究的な孊習の過皋においお「コンピュヌタで文字を入力するなどの孊習の 基盀ずしお必芁ずなる情報手段の基本的な操䜜を習埗し情報や情報手段を䞻䜓 的に遞択し掻甚できるよう配慮するこず」 第章総合的な孊習の時間第の (3)ずされおいるこずさらに囜語科のロヌマ字の指導に圓たっおこのこずず の関連が図られるようにするこず第章第節囜語第の(1) りずされお いるこずなどを螏たえる必芁がある。  たた子䟛たちが将来どのような職業に就くずしおも時代を越えお普遍的に求 められる「プログラミング的思考」 自分が意図する䞀連の掻動を実珟するため にどのような動きの組合せが必芁であり䞀぀䞀぀の動きに察応した蚘号を どのように組み合わせたらいいのか蚘号の組合せをどのように改善しおいけ ばより意図した掻動に近づくのかずいったこずを論理的に考えおいく力を 育むため小孊校においおは児童がプログラミングを䜓隓しながらコン ピュヌタに意図した凊理を行わせるために必芁な論理的思考力を身に付けるため の孊習掻動を蚈画的に実斜するこずずしおいる。その際小孊校段階においお孊 習掻動ずしおプログラミングに取り組むねらいはプログラミング蚀語を芚えた りプログラミングの技胜を習埗したりずいったこずではなく論理的思考力を 育むずずもにプログラムの働きやよさ情報瀟䌚がコンピュヌタをはじめずす
Page 94
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
86 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 る情報技術によっお支えられおいるこずなどに気付き身近な問題の解決に䞻䜓 的に取り組む態床やコンピュヌタ等を䞊手に掻甚しおよりよい瀟䌚を築いおいこ うずする態床などを育むこずさらに教科等で孊ぶ知識及び技胜等をより確実 に身に付けさせるこずにある。したがっお教科等における孊習䞊の必芁性や孊 習内容ず関連付けながら蚈画的か぀無理なく確実に実斜されるものであるこずに 留意する必芁があるこずを螏たえ小孊校においおは教育課皋党䜓を芋枡し プログラミングを実斜する単元を䜍眮付けおいく孊幎や教科等を決定する必芁が ある。なお小孊校孊習指導芁領では算数科理科総合的な孊習の時間にお いお児童がプログラミングを䜓隓しながら論理的思考力を身に付けるための 孊習掻動を取り䞊げる内容やその取扱いに぀いお䟋瀺しおいるが第章第節 算数第の(2) 及び同第節理科第の(2)第章総合的な孊習の時間第 の(9) 䟋瀺以倖の内容や教科等においおもプログラミングを孊習掻動ずし お実斜するこずが可胜でありプログラミングに取り組むねらいを螏たえ぀぀ 孊校の教育目暙や児童の実情等に応じお工倫しお取り入れおいくこずが求められ る。  たたこうした孊習掻動を実斜するに圓たっおは地域や民間等ず連携しそ れらの教育資源を効果的に掻甚しおいくこずも重芁である。  第章総則第の(1) においおは 「情報掻甚胜力情報モラルを含む。  」ず しお情報掻甚胜力に情報モラルが含たれるこずを特に瀺しおいる。携垯電話・ スマヌトフォンやSNS が子䟛たちにも急速に普及する䞭でむンタヌネット䞊 での誹謗䞭傷やいじめむンタヌネット䞊の犯眪や違法・有害情報の問題の深刻 化むンタヌネット利甚の長時間化等を螏たえ情報モラルに぀いお指導するこ ずが䞀局重芁ずなっおいる。  情報モラルずは 「情報瀟䌚で適正な掻動を行うための基になる考え方ず態 床」であり具䜓的には他者ぞの圱響を考え人暩知的財産暩など自他の暩 利を尊重し情報瀟䌚での行動に責任をも぀こずや犯眪被害を含む危険の回避な ど情報を正しく安党に利甚できるこずコンピュヌタなどの情報機噚の䜿甚によ る健康ずの関わりを理解するこずなどである。このため情報発信による他人や 瀟䌚ぞの圱響に぀いお考えさせる孊習掻動ネットワヌク䞊のルヌルやマナヌを 守るこずの意味に぀いお考えさせる孊習掻動情報には自他の暩利があるこずを 考えさせる孊習掻動情報には誀ったものや危険なものがあるこずを考えさせる 孊習掻動健康を害するような行動に぀いお考えさせる孊習掻動などを通じお 児童に情報モラルを確実に身に付けさせるようにするこずが必芁である。その 際情報の収集刀断凊理発信など情報を掻甚する各堎面での情報モラルに ぀いお孊習させるこずが重芁である。たた情報技術やサヌビスの倉化児童の
Page 95
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
87  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡 むンタヌネットの䜿い方の倉化に䌎い孊校や教垫はその実態や圱響に係る最新 の情報の入手に努めそれに基づいた適切な指導に配慮するこずが必芁である。 䜵せお児童の発達の段階に応じお䟋えばむンタヌネット䞊に発信された情報 は基本的には広く公開される可胜性があるどこかに蚘録が残り完党に消し去る こずはできないずいった情報や情報技術の特性に぀いおの理解に基づく情報モ ラルを身に付けさせ将来の新たな機噚やサヌビスあるいは危険の出珟にも適 切に察応できるようにするこずが重芁である。さらに情報モラルに関する指導 は道埳科や特別掻動のみで実斜するものではなく各教科等ずの連携やさら に生埒指導ずの連携も図りながら実斜するこずが重芁である。  情報手段を掻甚した孊習掻動を充実するためには囜においお瀺す敎備指針等 を螏たえ぀぀校内のICT 環境の敎備に努め児童も教垫もい぀でも䜿えるよ うにしおおくこずが重芁である。すなわち孊習者甚コンピュヌタのみならず 䟋えば倧型提瀺装眮を各普通教宀ず特別教宀に垞蚭する安定的に皌働するネッ トワヌク環境を確保するなど孊校ず蚭眮者ずが連携しお情報機噚を適切に掻 甚した孊習掻動の充実に向けた敎備を進めるずずもに教宀内での配眮等も工倫 しお児童や教垫が情報機噚の操䜜に手間取ったり時間がかかったりするこずな く掻甚できるよう工倫するこずにより日垞的に掻甚できるようにする必芁があ る。  さらに児童が安心しお情報手段を掻甚できるよう情報機噚にフィルタリン グ機胜の措眮を講じたり個人情報の挏えい等の情報セキュリティ事故が生じる こずのないよう孊校においお取り埗る察策を十党に講じたりするこずなどが必 芁である。  加えお情報掻甚胜力の育成や情報手段の掻甚を進める䞊では地域の人々や 民間䌁業等ず連携し協力を埗るこずが特に有効でありプログラミング教育等の 実斜を支揎するため官民が連携した支揎䜓制が構築されるなどしおいるこずか らこれらも掻甚しお孊校倖の人的・物的資源の適切か぀効果的な掻甚に配慮す るこずも必芁である。 (4) 芋通しを立おたり 振り返ったりする孊習掻動 第章第のの(4) (4) 児童が孊習の芋通しを立おたり孊習したこずを振り返ったりする掻 動を蚈画的に取り入れるように工倫するこず。  本項は児童が自䞻的に孊ぶ態床を育み孊習意欲の向䞊に資する芳点から 各教科等の指導に圓たり児童が孊習の芋通しを立おたり孊習したこずを振り
Page 96
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
88 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 返ったりする掻動を蚈画的に取り入れるように工倫するこずが重芁であるこずを 瀺しおいる。  前回の改蚂では教育基本法第条第項 「教育を受ける者が孊校生掻を 営む䞊で必芁な芏埋を重んずるずずもに自ら進んで孊習に取り組む意欲を高め るこずを重芖しお行われなければならない」 及び孊校教育法第30条第項 「䞻 䜓的に孊習に取り組む態床を逊うこずに特に意を甚いなければならない」 を 螏たえ児童の孊習意欲の向䞊を重芖しこの芏定を蚭けた。  今回の改蚂においおも匕き続き児童の孊習意欲の向䞊を重芖しおおり䞻䜓 的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を進めるに圓たっお特に䞻䜓的 な孊びずの関係からは児童が孊ぶこずに興味や関心をも぀こずや芋通しを もっお粘り匷く取り組むこず自己の孊習掻動を振り返っお次に぀なげるこずな どが重芁になるこずから各教科等の指導に圓たり本項の芏定を螏たえる必芁 がある。  具䜓的には䟋えば各教科等の指導に圓たっおは児童が孊習の芋通しを立 おたり児童が圓該授業で孊習した内容を振り返る機䌚を蚭けるこずや児童が 家庭においお孊習の芋通しを立おお予習をしたり孊習した内容を振り返っお埩習 する機䌚を蚭けるこずなどの取組が重芁である。これらの指導を通じ児童の孊 習習慣の定着や孊習意欲の向䞊が図られ孊習内容が確実に定着し各教科等で目 指す資質・胜力の育成にも資するものず考えられる。 (5) 䜓隓掻動第章第のの(5) (5) 児童が生呜の有限性や自然の倧切さ䞻䜓的に挑戊しおみるこずや 倚様な他者ず協働するこずの重芁性などを実感しながら理解するこず ができるよう各教科等の特質に応じた䜓隓掻動を重芖し家庭や地 域瀟䌚ず連携し぀぀䜓系的・継続的に実斜できるよう工倫するこず。  瀟䌚構造等の急速な倉化による予枬困難な時代にあっおたた少子高霢化等 が進み成熟瀟䌚を迎えおいる我が囜においおこれからの孊校教育には児童に 知・埳・䜓のバランスのずれた資質・胜力を育成するこずが䞀局重芁ずなっおい る。  資質・胜力を偏りなく育成しおいくに圓たり 「孊びに向かう力人間性等」 を育む芳点からは䜓隓掻動の充実が重芁である。 「孊びに向かう力人間性 等」は「知識及び技胜」  「思考力刀断力衚珟力等」をどのような方向性で働 かせおいくのかを決定付ける重芁な芁玠であるこずから本項においお各教科
Page 97
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
89  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡 等の特質に応じた䜓隓掻動を重芖し家庭や地域瀟䌚ず連携し぀぀䜓系的・継続 的に実斜できるよう工倫するこずを瀺しおいる。  児童を取り巻く地域や家庭の環境情報環境等が劇的に倉化し児童が自然の 䞭で豊かな䜓隓をしたり文化芞術を䜓隓しお感性を高めたりする機䌚が限られ おいるずの指摘がされおいる。それにより䟋えば生呜の有限性を実感するこず や異幎霢の幌児児童生埒が協働する経隓が少なくなり珟実的には孊校教育が児 童がそうした経隓をするこずができる数少ない堎ずなっおいる。  前回の改蚂においお䜓隓掻動は蚀語掻動ずずもに重芁なものずしお䜍眮付け られたが今回の改蚂においおは前述の児童を取り巻く環境等を螏たえ児童 が生呜の有限性や自然の倧切さ䞻䜓的に挑戊しおみるこずや倚様な他者ず協働 するこずの重芁性などを実感しながら理解するこずができるようにするこずを重 芖し集団の䞭で䜓系的・継続的な掻動を行うこずのできる孊校の堎を生かし お地域・家庭ず連携・協働しお䜓隓掻動の機䌚を確保しおいくこずを瀺しお いる。  孊校においお䜓系的・継続的に䜓隓掻動を実斜しおいくためには各教科等の 特質に応じお教育課皋を線成しおいくこずが必芁である。  このため生掻科や総合的な孊習の時間特別掻動はもずより䟋えば瀟䌚 科では「芳察や芋孊聞き取りなどの調査掻動を含む具䜓的な䜓隓を䌎う孊習や それに基づく衚珟掻動の䞀局の充実を図るこず」 理科では「生物倩気川 土地などの指導に圓たっおは野倖に出掛け地域の自然に芪しむ掻動や䜓隓的な 掻動を倚く取り入れる」 家庭科では「調理や補䜜等の手順の根拠に぀いお考え たり実践する喜びを味わったりするなどの実践的・䜓隓的な掻動を充実するこ ず」等の教科等の特質に応じた䜓隓を䌎う孊習掻動の充実を図るこずずしおい る。  たた䜓隓掻動を継続的に実斜しおいくためにはその時間の確保も課題ずな る。この点では各教科等の指導に圓たり教科等の特質に応じた䜓隓を䌎う孊習 の時間を確保するだけでなく時間割の匟力的な線成第章総則第の(2) り()や合科的・関連的な指導第章総則第の(3) ゚の芏定等を螏た え䟋えば自然䜓隓や瀟䌚䜓隓を行う長期集団宿泊掻動においお各教科等の 内容に関わる䜓隓を䌎う孊習や探究的な掻動が効果的に展開できるず期埅される 堎合教科等の孊習を含む蚈画を立お授業時数に含めお扱う柔軟な幎間指導蚈 画を䜜成するなど孊校の教育掻動の党䜓を通しお䜓隓掻動の機䌚の充実を図る 工倫をするこずも考えられる。このように各教科等の特質やその関連を螏た え児童の様々な孊習機䌚がより効果的なものずなるようにしおいくこずはカ リキュラム・マネゞメントの重芁な芖点である。
Page 98
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
90 第章 教育課皋の 線成及び 実斜  なおこのような䜓隓掻動を効果的に実斜しおいくためにはその意矩や効果 に぀いお家庭や地域ず共有し連携・協働するこずが重芁である。たたこれら の孊習を展開するに圓たっおは孊習の内容ず児童の発達の段階に応じお安党ぞ の配慮を十分に行わなければならない。 (6) 課題遞択及び自䞻的自発的な孊習の促進第章第のの(6) (6) 児童が自ら孊習課題や孊習掻動を遞択する機䌚を蚭けるなど児童 の興味・関心を生かした自䞻的自発的な孊習が促されるよう工倫す るこず。  本項は各教科等の指導を通しお資質・胜力の䞉぀の柱をバランスよく育成し おいくため児童が自ら孊習課題や孊習掻動を遞択する機䌚を蚭けるなど児童 の興味・関心を生かした自䞻的自発的な孊習が促されるよう教育課皋の実斜 䞊の工倫を行うこずを瀺しおいる。  各教科等の指導においおは基瀎的・基本的な知識及び技胜の確実な習埗に留 意し぀぀児童の興味・関心を生かした孊習指導を展開するこずが倧切である。 児童の興味・関心を生かすこずは児童の孊習意欲を喚起する䞊で有効であり たたそれは自䞻的自発的な孊習を促すこずに぀ながるず考えられるからであ る。この意味で各教科等の指導においおは孊習するこずの意味の適切な指導を 行い぀぀基瀎的・基本的な知識及び技胜の確実な習埗を図るずずもに自䞻 的自発的な孊習を促すこずによっお児童が孊習の目的を自芚し孊習におけ る進歩の状況を意識し進んで孊習しようずする態床が育぀よう配慮するこずが 倧切である。  具䜓的には各教科等の指導においお基瀎的・基本的な知識及び技胜の確実 な定着を図るずずもにこれらの掻甚を図る孊習掻動を行うに圓たっお児童が 䞻䜓的に自分の生掻䜓隓や興味・関心をもずに課題を芋付け自分なりに方法を 遞択しお解決に取り組むこずができるように配慮するこずが考えられる。  䟋えば瀟䌚科では 「地域の実態を生かし児童が興味・関心をもっお孊習 に取り組めるようにするこず」を算数科では数孊的掻動の配慮事項ずしお「算 数の問題を解決する方法を理解するずずもに自ら問題を芋いだし解決するた めの構想を立お実践しその結果を評䟡・改善する機䌚を蚭けるこず」を家 庭科では「家庭や地域ずの連携を図り児童が身に付けた知識及び技胜などを日 垞生掻に掻甚できるよう配慮するこず」を䜓育科では 「運動や健康に぀いお の自己の課題を芋付けその解決のための掻動を遞んだり工倫したりする掻動の
Page 99
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
91  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡 充実を図るこず」を瀺しおいる。たた道埳科では 「児童が自ら道埳性を逊う 䞭で自らを振り返っお成長を実感したりこれからの課題や目暙を芋付けたり するこずができるよう工倫するこず」が重芁である。  さらに総合的な孊習の時間でも䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けお 授業改善を進めるに圓たり児童の興味・関心等に基づく孊習を行うなど創意工 倫を生かした教育掻動の充実を図るこずが重芁である。  なおこれらの指導は児童の自立心や自埋性を育む䞊で重芁であるこずを螏 たえその充実に努めるずずもに児童の実態に応じきめ现かな盞談に応じた り様々な情報を提䟛するこずにも配慮する必芁がある。 (7) 孊校図曞通地域の公共斜蚭の利掻甚第章第のの(7) (7) 孊校図曞通を蚈画的に利甚しその機胜の掻甚を図り児童の䞻䜓 的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善に生かすずずもに児 童の自䞻的自発的な孊習掻動や読曞掻動を充実するこず。たた地 域の図曞通や博物通矎術通劇堎音楜堂等の斜蚭の掻甚を積極的 に図り資料を掻甚した情報の収集や鑑賞等の孊習掻動を充実するこ ず。  孊校図曞通に぀いおは孊校教育においお欠くこずのできない基瀎的な蚭備で あり①児童の想像力を培い孊習に察する興味・関心等を呌び起こし豊かな 心や人間性教逊創造力等を育む自由な読曞掻動や読曞指導の堎である「読曞 センタヌ」ずしおの機胜②児童の自䞻的・自発的か぀協働的な孊習掻動を支揎 したり授業の内容を豊かにしおその理解を深めたりする「孊習センタヌ」ずし おの機胜③児童や教職員の情報ニヌズに察応したり児童の情報の収集・遞 択・掻甚胜力を育成したりする「情報センタヌ」ずしおの機胜を有しおいる。  たたこれからの孊校図曞通には読曞掻動の掚進のために利掻甚されるこず に加え調べ孊習や新聞を掻甚した孊習など各教科等の様々な授業で掻甚され るこずにより孊校における蚀語掻動や探究掻動の堎ずなり䞻䜓的・察話的で 深い孊びの実珟に向けた授業改善に資する圹割が䞀局期埅されおいる。  孊校においおはこのような孊校図曞通に期埅されおいる圹割が最倧限に発揮 できるようにするこずが重芁であり孊校図曞通が児童が萜ち着いお読曞を行う こずができる安らぎのある環境や知的奜奇心を醞成する開かれた孊びの堎ずし おの環境ずしお敎えられるよう努めるこずが倧切である。たた各教科等におい お孊校図曞通の機胜を蚈画的に利掻甚し児童の自䞻的・自発的な孊習掻動や
Page 100
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
92 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 読曞掻動を充実するよう努めるこずが倧切である。その際各教科等を暪断的に 捉え孊校図曞通の利掻甚を基にした情報掻甚胜力を孊校党䜓ずしお蚈画的か぀ 䜓系的に指導するよう努めるこずが望たれる。さらに教育課皋ずの関連を螏た えた孊校図曞通の利甚指導・読曞指導・情報掻甚に関する各皮指導蚈画等に基づ き蚈画的・継続的に孊校図曞通の利掻甚が図られるよう努めるこずが倧切であ る。  こういった孊校図曞通の利掻甚を進めるに圓たっお孊校図曞通における図曞 通資料の充実ず孊校図曞通の運営等に圓たる叞曞教諭及び孊校叞曞の配眮の充 実やその資質・胜力の向䞊の双方を図るこずが倧切である。図曞通資料に぀いお は図曞資料のほか雑誌新聞芖聎芚資料電子資料各皮蚘録媒䜓に蚘 録・保存された資料ネットワヌク情報資源ネットワヌクを介しお埗られる情 報コンテンツ等等の図曞以倖の資料が含たれおおりこれらの資料に぀い お発達障害を含む障害のある児童の幎霢や胜力等に配慮するこずも含め児童 の発達の段階等を螏たえ教育課皋の展開に寄䞎するずずもに児童の健党な教 逊の育成に資する資料構成ず十分な資料芏暡を備えるよう努めるこずが倧切であ る。たた叞曞教諭及び孊校叞曞に぀いおは孊校図曞通がその機胜を十分に発 揮できるよう孊校図曞通の通長ずしおの圹割も担う校長のリヌダヌシップの 䞋各者がそれぞれの立堎で求められおいる圹割を果たした䞊で互いに連携・ 協力し組織的に取り組むよう努めるこずが倧切である。  䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を進めるに圓たっおは孊 校図曞通の掻甚に加えお資料調査や本物の芞術に觊れる鑑賞の掻動等を充実さ せるため地域の図曞通博物通矎術通劇堎音楜堂等の斜蚭を積極的に掻 甚するこずも重芁である。なお本項においおは「劇堎音楜堂等の掻性化に関 する法埋」 平成24幎法埋第49号を螏たえ「劇堎音楜堂等」ずしおいるが こうした公共の斜蚭の名称や斜蚭が有する機胜は地域によっお倚様であるため ここに芏定する斜蚭に限らず児童の孊習の充実に資する芳点から幅広く掻甚を図 るこずが期埅される。
Page 101
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
93  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡  孊習評䟡の充実 (1) 指導の評䟡ず改善第章第のの(1) (1) 児童のよい点や進歩の状況などを積極的に評䟡し孊習したこずの 意矩や䟡倀を実感できるようにするこず。たた各教科等の目暙の実 珟に向けた孊習状況を把握する芳点から単元や題材など内容や時間 のたずたりを芋通しながら評䟡の堎面や方法を工倫しお孊習の過皋 や成果を評䟡し指導の改善や孊習意欲の向䞊を図り資質・胜力の 育成に生かすようにするこず。  本項ず次項は孊習評䟡の実斜に圓たっおの配慮事項を瀺しおいる。  孊習評䟡は孊校における教育掻動に関し児童の孊習状況を評䟡するもので ある。 「児童にどういった力が身に付いたか」ずいう孊習の成果を的確に捉え 教垫が指導の改善を図るずずもに児童自身が自らの孊習を振り返っお次の孊習 に向かうこずができるようにするためにも孊習評䟡の圚り方は重芁であり教 育課皋や孊習・指導方法の改善ず䞀貫性のある取組を進めるこずが求められる。  評䟡に圓たっおはいわゆる評䟡のための評䟡に終わるこずなく教垫が児童 のよい点や進歩の状況などを積極的に評䟡し児童が孊習したこずの意矩や䟡倀 を実感できるようにするこずで自分自身の目暙や課題をもっお孊習を進めおい けるように評䟡を行うこずが倧切である。  実際の評䟡においおは各教科等の目暙の実珟に向けた孊習の状況を把握する ために指導内容や児童の特性に応じお単元や題材など内容や時間のたずたり を芋通しながら評䟡の堎面や方法を工倫し孊習の過皋の適切な堎面で評䟡を行 う必芁がある。その際には孊習の成果だけでなく孊習の過皋を䞀局重芖する こずが倧切である。特に他者ずの比范ではなく児童䞀人䞀人のも぀よい点や可 胜性などの倚様な偎面進歩の様子などを把握し孊幎や孊期にわたっお児童が どれだけ成長したかずいう芖点を倧切にするこずも重芁である。  たた教垫による評䟡ずずもに児童による孊習掻動ずしおの盞互評䟡や自己 評䟡などを工倫するこずも倧切である。盞互評䟡や自己評䟡は児童自身の孊習 意欲の向䞊にも぀ながるこずから重芖する必芁がある。  今回の改蚂では各教科等の目暙を資質・胜力の䞉぀の柱で再敎理しおおり 平成28幎12月の䞭倮教育審議䌚答申においお目暙に準拠した評䟡を掚進するた め芳点別孊習状況の評䟡に぀いお 「知識・技胜」  「思考・刀断・衚珟」  「䞻 䜓的に孊習に取り組む態床」の芳点に敎理するこずが提蚀されおいる。
Page 102
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
94 第章 教育課皋の 線成及び 実斜  その際ここでいう「知識」には個別の事実的な知識のみではなくそれら が盞互に関連付けられさらに瀟䌚の䞭で生きお働く知識ずなるものが含たれお いる点に留意が必芁である。  たた資質・胜力の䞉぀の柱の䞀぀である「孊びに向かう力人間性等」には ①「䞻䜓的に孊習に取り組む態床」ずしお芳点別孊習状況の評䟡孊習状況を分 析的に捉えるを通じお芋取るこずができる郚分ず②芳点別孊習状況の評䟡や 評定にはなじたずこうした評䟡では瀺しきれないこずから個人内評䟡個人の よい点や可胜性進歩の状況に぀いお評䟡するを通じお芋取る郚分があるこず にも留意する必芁がある。  このような資質・胜力のバランスのずれた孊習評䟡を行っおいくためには指 導ず評䟡の䞀䜓化を図る䞭で論述やレポヌトの䜜成発衚グルヌプでの話合 い䜜品の制䜜等ずいった倚様な掻動を評䟡の察象ずしペヌパヌテストの結果 にずどたらない倚面的・倚角的な評䟡を行っおいくこずが必芁である。 (2) 孊習評䟡に関する工倫第章第のの(2) (2) 創意工倫の䞭で孊習評䟡の劥圓性や信頌性が高められるよう組織 的か぀蚈画的な取組を掚進するずずもに孊幎や孊校段階を越えお児 童の孊習の成果が円滑に接続されるように工倫するこず。  孊習評䟡の実斜に圓たっおは評䟡結果が評䟡の察象である児童の資質・胜力 を適切に反映しおいるものであるずいう孊習評䟡の劥圓性や信頌性が確保されお いるこずが重芁である。たた孊習評䟡は児童の孊習状況の把握を通しお指導 の改善に生かしおいくこずが重芁であり孊習評䟡を授業改善や組織運営の改善 に向けた孊校教育党䜓の取組に䜍眮付けお組織的か぀蚈画的に取り組むこずが必 芁である。  このため孊習評䟡の劥圓性や信頌性が高められるよう䟋えば評䟡芏準や 評䟡方法等に぀いお事前に教垫同士で怜蚎するなどしお明確にするこず評䟡 に関する実践事䟋を蓄積し共有しおいくこず評䟡結果に぀いおの怜蚎を通じお 評䟡に係る教垫の力量の向䞊を図るこずなどに孊校ずしお組織的か぀蚈画的に 取り組むこずが倧切である。さらに孊校が保護者に評䟡に関する仕組みに぀ いお事前に説明したり評䟡結果に぀いおより䞁寧に説明したりするなどしお 評䟡に関する情報をより積極的に提䟛し保護者の理解を図るこずも信頌性の向䞊 の芳点から重芁である。  たた孊幎や孊校段階を越えお児童の孊習の成果が円滑に接続されるようにす
Page 103
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
95  教育課皋の 実斜ず孊習 評䟡 るこずは孊習評䟡の結果をその埌の指導に生かすこずに加えお児童自身が成 長や今埌の課題を実感できるようにする芳点からも重芁なこずである。  このため孊幎間で児童の孊習の成果が共有され円滑な接続に぀ながるよう   指導芁録ぞの適切な蚘茉や孊校党䜓で䞀貫した方針の䞋で孊習評䟡に取り組むこ ずが倧切である。  さらに今回の改蚂は孊校間の接続も重芖しおおり進孊時に児童の孊習評䟡 がより適切に匕き継がれるよう努めおいくこずが重芁である。䟋えば法什の定 めに基づく指導芁録の写し等の適切な送付に加えお今回の改蚂では特別掻動 の指導に圓たり孊校家庭及び地域における孊習や生掻の芋通しを立お孊ん だこずを振り返りながら新たな孊習や生掻ぞの意欲に぀なげたり将来の生き 方を考えたりする掻動を行うこずずしその際児童が掻動を蚘録し蓄積する教 材等を掻甚するこずずしおおり第章特別掻動第〔孊玚掻動〕の(2) そ うした教材を孊校段階を越えお掻甚するこずで児童の孊習の成果を円滑に接続さ せるこずが考えられる。
Page 104
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
96 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 第節 児童の発達の支揎  児童の発達を支える指導の充実 (1) 孊玚経営児童の発達の支揎第章第のの(1) (1) 孊習や生掻の基盀ずしお教垫ず児童ずの信頌関係及び児童盞互の よりよい人間関係を育おるため日頃から孊玚経営の充実を図るこ ず。たた䞻に集団の堎面で必芁な指導や揎助を行うガむダンスず 個々の児童の倚様な実態を螏たえ䞀人䞀人が抱える課題に個別に察 応した指導を行うカりンセリングの双方により児童の発達を支揎す るこず。   あわせお小孊校の䜎孊幎䞭孊幎高孊幎の孊幎の時期の特長を 生かした指導の工倫を行うこず。  孊校は児童にずっお䌞び䌞びず過ごせる楜しい堎でなければならない。児童 䞀人䞀人は興味や関心などが異なるこずを前提に児童が自分の特城に気付き よい所を䌞ばし自己肯定感をもちながら日々の孊校生掻を送るこずができる ようにするこずが重芁である。  孊玚は児童にずっお孊習や孊校生掻の基盀であり孊玚担任の教垫の営みは 重芁である。孊玚担任の教垫は孊校・孊幎経営を螏たえお調和のずれた孊玚 経営の目暙を蚭定し指導の方向及び内容を孊玚経営案ずしお敎えるなど孊玚 経営の党䜓的な構想を立おるようにする必芁がある。  孊玚経営を行う䞊で最も重芁なこずは孊玚の児童䞀人䞀人の実態を把握するこ ずすなわち確かな児童理解である。孊玚担任の教垫の日ごろのきめ现かい芳 察を基本に面接など適切な方法を甚いお䞀人䞀人の児童を客芳的か぀総合的 に認識するこずが児童理解の第䞀歩である。日ごろから児童の気持ちを理解し ようずする孊玚担任の教垫の姿勢は児童ずの信頌関係を築く䞊で極めお重芁で あり愛情をもっお接しおいくこずが倧切である。  たた孊玚を䞀人䞀人の児童にずっお存圚感を実感できる堎ずしお぀くりあげ るこずが倧切である。すなわち児童の芏範意識を育成するため必芁な堎面で は孊玚担任の教垫が毅然ずした察応を行い぀぀盞手の身になっお考え盞手 のよさを芋付けようず努める孊玚互いに協力し合い自分の力を孊玚党䜓のた めに圹立おようずする孊玚蚀い換えれば児童盞互の奜たしい人間関係を育お
Page 105
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
97  児童の発達 の支揎 おいく䞊で孊玚の颚土を支持的な颚土に぀くり倉えおいくこずが倧切である。 さらに集団の䞀員ずしお䞀人䞀人の児童が安心しお自分の力を発揮できるよ う日ごろから児童に自己存圚感や自己決定の堎を䞎えその時その堎で䜕が 正しいかを刀断し自ら責任をもっお行動できる胜力を培うこずが倧切である。  なお教垫の意識しない蚀動や䟡倀芳が児童に感化を及がすこずもありこ の芋えない郚分での教垫ず児童ずの人間関係にも十分配慮する必芁がある。  孊玚経営に圓たっお孊玚担任の教垫は校長や副校長教頭の指導の䞋孊 幎の教垫や生埒指導の䞻任さらに逊護教諭など他の教職員ず連携しながら孊玚 経営を進めるこずが倧切であり開かれた孊玚経営の実珟を目指す必芁がある。 たた充実した孊玚経営を進めるに圓たっおは家庭や地域瀟䌚ずの連携を密に するこずが倧切である。特に保護者ずの間で孊玚通信や保護者䌚家庭蚪問な どによる盞互の亀流を通しお児童理解児童に察する指導の圚り方に぀いお共 通理解をしおおく必芁がある。  党おの児童が孊校や孊玚の生掻によりよく適応し豊かな人間関係の䞭で有意 矩な生掻を築くこずができるようにし児童䞀人䞀人の興味や関心発達や孊習 の課題等を螏たえ児童の発達を支えその資質・胜力を高めおいくこずは重芁 なこずである。  このため児童の発達の特性や教育掻動の特性を螏たえおあらかじめ適切な 時期や機䌚を蚭定し䞻に集団の堎面で必芁な指導や揎助を行うガむダンスず 個々の児童が抱える課題を受け止めながらその解決に向けお䞻に個別の䌚 話・面談や蚀葉がけを通しお指導や揎助を行うカりンセリングの双方により児 童の発達を支揎するこずが重芁である。  第章特別掻動の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」の(3) においお 「孊校生掻ぞの適応や人間関係の圢成などに぀いおは䞻に集団の堎面で必芁な 指導や揎助を行うガむダンスず個々の児童の倚様な実態を螏たえ䞀人䞀人が 抱える課題に個別に察応した指導を行うカりンセリング教育盞談を含む。 の 双方の趣旚を螏たえお指導を行うこず。 」ずあるがこのような特別掻動におけ る配慮をはじめ各教科等でもその機胜を生かすなど孊校の教育掻動党䜓を通 じおガむダンスずカりンセリングの機胜を充実しおいくこずが倧切である。  ガむダンスの機胜の充実を図るこずは党おの児童が孊校や孊玚の生掻により よく適応し豊かな人間関係の䞭で有意矩な生掻を築くようにするずずもに遞 択や決定䞻䜓的な掻動に関しお適切な指導・揎助を䞎えるこずによっお珟圚 及び将来の生き方を考え行動する態床や胜力を育おる䞊で極めお重芁な意味を も぀ものである。具䜓的には孊習掻動など孊校生掻ぞの適応奜たしい人間関 係の圢成孊業等における遞択自己の生き方などに関わっお児童がよりよく 適応し䞻䜓的な遞択やよりよい自己決定ができるよう適切な情報提䟛や案
Page 106
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
98 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 内・説明掻動䜓隓各皮の揎助・盞談掻動などを孊校ずしお進めおいくもので あり単なる事前の説明や資料配垃に限定されるものではない。  各孊校においおは蚈画的・組織的な取組によっおガむダンスの機胜を充実さ せるこずによっお䞀人䞀人の児童に関し孊校や孊玚の生掻によりよく適応さ せこれから取り組むこずになる諞掻動に察しお䞻䜓的な掻動ぞの意欲をもた せ自己実珟に関わっお必芁ずされる資質や胜力態床を身に付けるようにし 共に孊び掻動するこずを通しお存圚感や自己実珟の喜びの感じられる生掻を築 かせる䞭でよりよい発達を促すこずが重芁である。  特にガむダンスの機胜の充実に぀いお配慮の求められる教育掻動ずしおは 䟋えば次のようなものが考えられる。 ア 入孊時新孊期開始時期においお教垫ず児童及び児童盞互の奜たしい人 間関係が生たれるように配慮するずずもに児童自身が孊校や孊玚における 諞掻動や集団の意矩内容などに぀いお十分に理解し自発的によりよい生 掻に取り組むこずができるよう創意工倫するこず。 む 新たな孊習や各皮の孊習掻動の開始時期などにおいお児童がこれから始 たる孊習に察しお積極的な意欲をもち䞻䜓的に掻動に取り組むこずができ るよう各教科等においお十分に配慮するこず。  たたカりンセリングの機胜を充実させるこずによっお児童䞀人䞀人の教育 䞊の問題等に぀いお本人又はその保護者などにその望たしい圚り方に぀いおの 助蚀を通しお子䟛たちのも぀悩みや困難の解決を揎助し児童の発達に即し お奜たしい人間関係を育お生掻によりよく適応させ人栌の成長ぞの揎助を 図るこずは重芁なこずである。  カりンセリングの実斜に圓たっおは個々の児童の倚様な実態や䞀人䞀人が抱 える課題やその背景などを把握するこず早期発芋・早期察応に留意するこず スクヌルカりンセラヌ等の掻甚や関係機関等ずの連携などに配慮するこずが必芁 である。  小孊校の幎間は児童の発達にずっお倧きな幅のある期間であり䜎孊幎䞭 孊幎高孊幎の発達の段階に応じおそれぞれの特長があるこずからその特長 を生かした指導の工倫を行うこずが重芁である。  䟋えば䜎孊幎では自分でしなければならないこずができるようになるずず もに幌児期の自己䞭心性は残っおいるが他の児童の立堎を認めたり理解し たりする胜力も埐々に発達しおくる。善悪の刀断や具䜓的な行動に぀いおは教 垫や保護者の圱響を受ける郚分が倧きいものの行っおよいこずず悪いこずの理 解ができるようになる。このため行っおよいこずず悪いこずの区別がしっかり ず自芚でき瀟䌚生掻䞊のきたりが確実に身に付くよう繰り返し指導するなどの
Page 107
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
99  児童の発達 の支揎 指導䞊の工倫を行うこずが求められる。  䞭孊幎では瀟䌚的な掻動範囲が広がり地域の斜蚭や行事に興味を瀺し自 然等ぞの関心も増えおくるずずもに自分の行為の善悪に぀いおある皋床反省 しながら認識できるようになる。このため自分を内省できる力を身に付け自 分の特城を自芚しそのよい所を䌞ばそうずする意識を高められるよう指導する などの指導䞊の工倫を行うこずが求められる。  高孊幎では盞手の身になっお人の心を思いやる共感胜力が発達しおくるずず もに自埋的な態床が発達し自分の行為を自分の刀断で決定しようずするこず に䌎い責任感が匷くなり批刀的な胜力も備わっおくる。このため教垫は児童 の自埋的な傟向を適切に育おるように配慮するこずが求められる。たた様々な 生埒指導䞊の課題等が早期化しおおり䞭孊校からではなく小孊校高孊幎から の察応もより䞀局必芁ずなっおいる。 (2) 生埒指導の充実第章第のの(2) (2) 児童が自己の存圚感を実感しながらよりよい人間関係を圢成 し有意矩で充実した孊校生掻を送る䞭で珟圚及び将来における自 己実珟を図っおいくこずができるよう児童理解を深め孊習指導ず 関連付けながら生埒指導の充実を図るこず。  生埒指導は孊校の教育目暙を達成するために重芁な機胜の䞀぀であり䞀人 䞀人の児童の人栌を尊重し個性の䌞長を図りながら瀟䌚的資質や行動力を高 めるように指導揎助するものである。すなわち生埒指導は党おの児童のそ れぞれの人栌のよりよき発達を目指すずずもに孊校生掻が党おの児童にずっお 有意矩で興味深く充実したものになるようにするこずを目指すものであり単 なる児童の問題行動ぞの察応ずいう消極的な面だけにずどたるものではない。  孊校教育においお生埒指導は孊習指導ず䞊んで重芁な意矩をも぀ものであ りたた䞡者は盞互に深く関わっおいる。各孊校においおは生埒指導が䞀 人䞀人の児童の健党な成長を促し児童自ら珟圚及び将来における自己実珟を 図っおいくための自己指導胜力の育成を目指すずいう生埒指導の積極的な意矩を 螏たえ孊校の教育掻動党䜓を通じ孊習指導ず関連付けながらその䞀局の充 実を図っおいくこずが必芁である。  生埒指導を進めおいく䞊でその基盀ずなるのは児童䞀人䞀人に぀いおの児童 理解の深化を図るこずである。䞀人䞀人の児童はそれぞれ違った胜力・適性興 味・関心等をもっおいる。たた児童の生育環境も将来の倢や垌望等も異なる。
Page 108
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
100 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 それ故児童理解においおは児童を倚面的・総合的に理解しおいくこずが重芁 であり孊玚担任の教垫の日ごろの人間的な觊れ合いに基づくきめ现かい芳察や 面接などに加えお孊幎の教垫専科担圓教垫逊護教諭などによるものを含め お広い芖野から児童理解を行うこずが倧切である。児童䞀人䞀人の䞍安や悩み に目を向け児童の内面に察する共感的理解をもっお児童理解を深めるこずが倧 切である。  児童理解の深化ずずもに教垫ず児童ずの信頌関係を築くこずも生埒指導を進 める基盀である。教垫ず児童の信頌関係は日ごろの人間的な觊れ合いず児童ず 共に歩む教垫の姿勢授業等における児童の充実感・成就感を生み出す指導児 童の特性や状況に応じた的確な指導ず䞍正や反瀟䌚的行動に察する毅然ずした教 垫の態床などを通じお圢成されおいくものである。その信頌関係をもずに児童 の自己開瀺も高たり教垫の児童理解も䞀局深たっおいくのである。  たた孊校教育は集団での掻動や生掻を基本ずするものであり孊玚や孊校 での児童盞互の人間関係の圚り方は児童の健党な成長ず深く関わっおいる。児 童䞀人䞀人が自己の存圚感を実感しながら共感的な人間関係を育み自己決定 の堎を豊かにもち自己実珟を図っおいける望たしい集団の実珟は極めお重芁で ある。すなわち自他の個性を尊重し互いの身になっお考え盞手のよさを芋 付けようず努める集団互いに協力し合い䞻䜓的によりよい人間関係を圢成し おいこうずする集団蚀い換えれば奜たしい人間関係を基瀎に豊かな集団生掻 が営たれる孊玚や孊校の教育的環境を圢成するこずは生埒指導の充実の基盀で ありか぀生埒指導の重芁な目暙の䞀぀でもある。教育機胜ずしおの生埒指導 は教育課皋の特定の領域における指導ではなく教育課皋の党領域においお行 わなければならないものである。特別掻動における孊玚掻動などは集団や瀟䌚 の䞀員ずしおよりよい生掻を築くための自䞻的実践的な孊習の堎であるずずも に自己の生き方に぀いおの考えを深め自己を生かす胜力を逊う堎であり生 埒指導のための䞭栞的な時間ずなるず考えられるがあくたでも孊校の教育掻動 党䜓を通じお生埒指導の機胜が発揮できるようにするこずが倧切であり教育課 皋の線成に圓たっおはこの点に十分配慮する必芁がある。  さらに分かる喜びや孊ぶ意矩を実感できない授業は児童にずっお苊痛であ り児童の劣等感を助長し情緒の䞍安定をもたらし様々な問題行動を生じさ せる原因ずなるこずも考えられる。教垫は児童䞀人䞀人の特性を十分把握した 䞊で他の教垫の助蚀や協力を埗お指導技術の向䞊指導方法や指導䜓制など の工倫改善を図り日ごろの孊習指導を䞀局充実させるこずが倧切である。  生埒指導を進めるに圓たっおは党教職員の共通理解を図り孊校ずしおの協 力䜓制・指導䜓制を築くずずもに家庭や地域瀟䌚及び関係機関等ずの連携・協
Page 109
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
101  児童の発達 の支揎 力を密にし児童の健党育成を広い芖野から考える開かれた生埒指導の掚進を図 るこずが重芁である。そのためには保護者ずの間で孊校だよりや孊玚・孊幎通 信等あるいはPTA の䌚報保護者䌚などにより盞互の亀流を通しお児童理 解児童に察する指導の圚り方等に぀いお共通理解をしおおく必芁がある。た た地域懇談䌚や関係機関等ずの懇談䌚などを通しお亀流ず連携を深めるなど 日ごろから生埒指導の充実に取り組むこずが必芁である。 (3) キャリア教育の充実第章第のの(3) (3) 児童が孊ぶこずず自己の将来ずの぀ながりを芋通しながら瀟䌚 的・職業的自立に向けお必芁な基盀ずなる資質・胜力を身に付けおい くこずができるよう特別掻動を芁ずし぀぀各教科等の特質に応じ おキャリア教育の充実を図るこず。  本項は児童に孊校で孊ぶこずず瀟䌚ずの接続を意識させ䞀人䞀人の瀟䌚 的・職業的自立に向けお必芁な基盀ずなる資質・胜力を育みキャリア発達を促 すキャリア教育の充実を図るこずを瀺しおいる。  孊校教育においおはキャリア教育の理念が浞透しおきおいる䞀方でこれた で孊校の教育掻動党䜓で行うずされおきた意図が十分に理解されず指導堎面が 曖昧にされおしたいたた狭矩の「進路指導」ずの混同により特に特別掻動 においお進路に関連する内容が存圚しない小孊校においおは䜓系的に行われお こなかったずいう課題もある。たた将来の倢を描くこずばかりに力点が眮か れ 「働くこず」の珟実や必芁な資質・胜力の育成に぀なげおいく指導が軜芖さ れおいたりするのではないかずいった指摘もある。  こうした指摘等を螏たえおキャリア教育を効果的に展開しおいくためには 特別掻動の孊玚掻動を芁ずしながら総合的な孊習の時間や孊校行事道埳科や 各教科における孊習個別指導ずしおの教育盞談等の機䌚を生かし぀぀孊校の 教育掻動党䜓を通じお必芁な資質・胜力の育成を図っおいく取組が重芁になる。  たた将来の生掻や瀟䌚ず関連付けながら芋通しをもったり振り返ったり する機䌚を蚭けるなど䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を進め るこずがキャリア教育の芖点からも求められる。      さらに本改蚂ではキャリア教育の芁ずなる特別掻動の孊玚掻動の内容に(3) 䞀人䞀人のキャリア圢成ず自己実珟を蚭けおいる。その実斜に際しおは次の点 に留意するこずが重芁である。  䞀぀目は総則においお特別掻動が孊校教育党䜓で行うキャリア教育の芁ず
Page 110
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
102 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 しおの圹割を担うこずを䜍眮付けた趣旚を螏たえるこずである。キャリア教育の 芁ずしおの圹割を担うこずずはキャリア教育が孊校教育党䜓を通しお行うもの であるずいう前提のもずこれからの孊びや自己の生き方を芋通しこれたでの 掻動を振り返るなど教育掻動党䜓の取組を自己の将来や瀟䌚づくりに぀なげお いくための圹割を果たすこずである。この点に留意しお孊玚掻動の指導に圓たる こずが重芁である。  二぀目は孊玚掻動の(3) の内容はキャリア教育の芖点からの小・䞭・高等 孊校の぀ながりが明確になるよう敎理するこずにより蚭けたものであるずいうこ ずである。ここで扱う内容に぀いおは将来に向けた自己実珟に関わるものであ り䞀人䞀人の䞻䜓的な意思決定を倧切にする掻動である。䞭孊校高等孊校ぞ の぀ながりを考慮しながら小孊校段階ずしお適切なものを内容ずしお蚭定しお いる。キャリア教育は教育掻動党䜓の䞭で基瀎的・汎甚的胜力を育むものであ るこずから倢を持぀こずや職業調べなどの固定的な掻動だけに終わらないよう にするこずが倧切である。  孊校の教育掻動党䜓を通じお行うキャリア教育を効果的に進めおいくために  は校長のリヌダヌシップのもず校内の組織䜓制を敎備し孊幎や孊校党䜓の 教垫が共通の認識に立っお指導蚈画の䜜成に圓たるなどそれぞれの圹割・立堎 においお協力しお指導に圓たるこずが重芁である。  たたキャリア教育は児童に将来の生掻や瀟䌚職業などずの関連を意識さ せる孊習であるこずからその実斜に圓たっおは職堎芋孊や瀟䌚人講話などの 機䌚の確保が䞍可欠である。 「瀟䌚に開かれた教育課皋」の理念のもず幅広い 地域䜏民等キャリア教育や孊校ずの連携をコヌディネヌトする専門人材高霢 者若者PTA・青少幎団䜓䌁業・NPO 等ず目暙やビゞョンを共有し連 携・協働しお児童を育おおいくこずが求められる。  さらにキャリア教育を進めるに圓たり家庭・保護者の圹割やその圱響の倧 きさを考慮し家庭・保護者ずの共通理解を図りながら進めるこずが重芁であ る。その際各孊校は保護者が児童の進路や職業に関する情報を必ずしも十分 に埗られおいない状況等を螏たえお産業構造や進路を巡る環境の倉化等の珟実 に即した情報を提䟛しお共通理解を図った䞊で将来児童が瀟䌚の䞭での自分 の圹割を果たしながら自分らしい生き方を実珟しおいくための働きかけを行う こずが必芁である。
Page 111
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
103  児童の発達 の支揎 (4) 指導方法や指導䜓制の工倫改善など個に応じた指導の充実第章 第のの(4) (4) 児童が基瀎的・基本的な知識及び技胜の習埗も含め孊習内容を 確実に身に付けるこずができるよう児童や孊校の実態に応じ個別 孊習やグルヌプ別孊習繰り返し孊習孊習内容の習熟の皋床に応じ た孊習児童の興味・関心等に応じた課題孊習補充的な孊習や発展 的な孊習などの孊習掻動を取り入れるこずや教垫間の協力による指 導䜓制を確保するこずなど指導方法や指導䜓制の工倫改善により 個に応じた指導の充実を図るこず。その際第のの(3) に瀺す情 報手段や教材・教具の掻甚を図るこず。  児童はそれぞれ胜力・適性興味・関心性栌等が異なっおおりたた知 識思考䟡倀心情技胜行動等も異なっおいる。児童が孊習内容を自分の ものずしお働かせるこずができるように身に付けるためには教垫はこのような 個々の児童の特性等を十分理解しそれに応じた指導を行うこずが必芁であり 指導方法の工倫改善を図るこずが求められる。それによっお児童䞀人䞀人の資 質・胜力を偏りなく育成しその埌の孊習や生掻に生かすこずができるようにす るこずが倧切である。たた児童が䞻䜓的に孊習を進められるようになるために は孊習内容のみならず孊習方法ぞの泚意を促しそれぞれの児童が自分にふ さわしい孊習方法を暡玢するような態床を育おるこずも必芁ずなる。そのための 児童からの盞談にも個別に応じるこずが望たれる。なおこうした指導方法の工 倫は党おの児童に察応するものであるが孊習の遅れがちな児童には特に配慮す る必芁がある。  個に応じた指導のための指導方法や指導䜓制に぀いおは児童の実態孊校の 実態などに応じお孊校が䞀䜓ずなっお工倫改善を進めおいくこずが重芁であ る。すなわち各孊校はその環境や教職員の構成斜蚭・蚭備などがそれぞれ 異なっおいるがそれらに応じお最も効果的な方法を工倫し組織䜓ずしおの総 合的な力を発揮しおいくこずが倧切である。孊校には校長副校長教頭䞻 幹教諭指導教諭教諭逊護教諭や栄逊教諭など専門性を有する教職員がお りこれら党おの教職員が協力しお児童の指導に圓たるこずが必芁である。指導 䜓制の充実は孊習指導や生埒指導などに幅広くわたるものであり孊校党䜓 が共通理解の䞋に協力しお教育掻動を進めおいかなくおはならない。  指導䜓制の工倫改善を進める䞊で校長の果たす圹割は倧きいので校長は指導 力を発揮しお指導䜓制の掻性化を図るよう努めるこずが必芁である。たた校
Page 112
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
104 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 長や副校長教頭が授業の指導を行ったり参加したり孊習指導に぀いお経隓豊 かな指導教諭などの教垫が他の孊玚の授業を支揎したりするなど様々な工倫を するこずが求められる。さらに指導案の䜜成授業研究などを孊幎䌚や教科郚 䌚孊校党䜓などで行い広く意芋を亀わし合い教垫間で情報の共有を図るよ うな機䌚を蚭けそれぞれの圹割分担を明確にするこずもより効果的な指導を 行うためには倧切である。なお教垫が教材研究指導の打合せ地域ずの連絡 調敎などに充おる時間を可胜な限り確保できるよう䌚議のもち方や時間割の工 倫など時間の効果的・効率的な利甚等に配慮するこずも重芁である。  指導方法に぀いおは児童の発達の段階や孊習の実態などに配慮しながら埓 来から取り組たれおきた䞀斉指導に加え個別指導やグルヌプ別指導ずいった孊 習圢態の導入理解の状況に応じた繰り返し指導孊習内容の習熟の皋床に応じ た指導児童の興味・関心や理解の状況に応じた課題孊習補充的な孊習や発展 的な孊習などの孊習掻動を取り入れた指導などを柔軟か぀倚様に導入するこずが 重芁である。  孊習内容の習熟の皋床に応じた指導に぀いおは教科等により児童の習熟の皋 床に差が生じやすいこずを考慮しそれぞれの児童の習熟の皋床に応じたきめ现 かな指導方法を工倫しお着実な理解を図っおいくこずが倧切であるこずからこ れらの指導方法等が䟋瀺されおいるものであるがその指導に぀いおは孊玚内 で孊習集団を線成する堎合ず孊玚の枠を超えお孊習集団を線成する堎合が考えら れる。その実斜に圓たっおは孊校の実情や児童の発達の段階等に応じ必芁な 教科に぀いお適宜匟力的に行うものであり実斜時期指導方法評䟡の圚り方 等に぀いお十分怜蚎した䞊で実斜するなどの配慮が必芁である。たた各孊校で 孊習内容の習熟の皋床に応じた指導を実斜する際には児童に優越感や劣等感を 生じさせたり孊習集団による孊習内容の分化が長期化・固定化するなどしお孊 習意欲を䜎䞋させたりするこずのないように十分留意する必芁がある。たた孊 習集団の線成の際は教垫が䞀方的に児童を割り振るのではなく児童の興味・ 関心等に応じ自分で課題や集団を遞ぶこずができるよう配慮するこずも重芁で ある。その際児童が自分の胜力・適性に党く合臎しない課題や集団を遞ぶよう であれば教垫は適切な助蚀を行うなどの工倫を行うこずが倧切である。たた 保護者に察しおは指導内容・指導方法の工倫改善等を瀺した指導蚈画期埅さ れる孊習の充実に係る効果導入の理由等を事前に説明するなどの配慮が望たれ る。なお小孊校は矩務教育段階であるずいうこずを考慮し基本的な孊玚線制 を倉曎しないこずが適圓である。  児童の興味・関心等に応じた課題孊習補充的な孊習や発展的な孊習などの孊 習掻動を取り入れた指導を実斜する際にはそれぞれのねらいを明らかにし授
Page 113
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
105  児童の発達 の支揎 業で扱う内容ず孊習指導芁領に瀺す各教科等の目暙ず内容ずの関係を明確にしお 取り組むこずが倧切である。特に補充的な孊習を取り入れた指導を行う際に は様々な指導方法や指導䜓制の工倫改善を進め圓該孊幎たでに孊習する内容 の確実な定着を図るこずが必芁であるし発展的な孊習を取り入れた指導を行う 際には児童の負担過重ずならないように配慮するずずもに孊習内容の理解を 䞀局深め広げるずいう芳点から適切に導入するこずが倧切である。このほかに も教材・教具の工倫や開発コンピュヌタ等の教育機噚の掻甚指導の過皋に おける圢成的評䟡などの評䟡の工倫など児童の実態や指導の堎面に応じ倚方面 にわたる察応が求められる。  たた指導䜓制の工倫に圓たっおは教垫䞀人䞀人にも埗意の分野など様々な 特性があるのでそれを生かしたり孊習圢態によっおは教垫が協力しお指導 したりするこずにより指導の効果を高めるようにするこずが倧切である。その 具䜓䟋ずしおは専科指導やティヌム・ティヌチング合同授業亀換授業など が考えられ各孊校の実態に応じお工倫するこずが望たしい。たた食育その他 の心身の健康の保持増進に関する指導においおこれらに぀いおの専門性を有する 逊護教諭や栄逊教諭の積極的な参画・協力を埗たりするこず孊校内にずどたら ず孊校倖の様々な分野の専門家の参加・協力を埗たりするこずなど様々な工倫 を行い指導の効果を高めるこずが倧切である。  コンピュヌタ等の情報手段は適切に掻甚するこずにより個に応じた指導の充実 にも有効であるこずから今回の改蚂においお指導方法や指導䜓制の工倫改善 により個に応じた指導の充実を図る際に第章総則第の(3) に瀺す情報手 段や教材・教具の掻甚を図るこずずしおいる。情報手段の掻甚の仕方は様々であ るが䟋えば倧型提瀺装眮で教垫が教材等を分かりやすく瀺すこずは児童の興 味・関心を喚起したり課題を぀かたせたりする䞊で有効である。さらに孊習 者甚コンピュヌタによっおデゞタル教科曞やデゞタル教材等を掻甚するこずによ り個に応じた指導を曎に充実しおいくこずが可胜である。その際孊習内容の習 熟の皋床に応じお難易床の異なる課題に個別に取り組たせるずいった指導のみな らず䟋えば芳察・実隓を蚘録した映像や実技の暡範を瀺す映像倖囜語の音 声等を児童が玍埗を埗るたで必芁な箇所を遞んで繰り返し芖聎したり分かっ たこずや考えたこずをワヌプロ゜フトやプレれンテヌション゜フトを甚いおたず めたりさらにそれらをグルヌプで話し合い敎理したりするずいった倚様な孊習 掻動を展開するこずが期埅される。  なおコンピュヌタや倧型提瀺装眮等で甚いるデゞタル教材は教垫間での共有 が容易であり教材䜜成の効率化を図るこずができるずずもに教垫䞀人䞀人の 埗意分野を生かしお教材を䜜成し共有しおさらにその教材を甚いた指導に぀い
Page 114
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
106 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 おも教垫間で話し合い共有するこずにより孊校党䜓の指導の充実を図るこずも できるこずからこうした取組を積極的に進めるこずが期埅される。  特別な配慮を必芁ずする児童ぞの指導 (1) 障害のある児童などぞの指導 ① 児童の障害の状態等に応じた指導の工倫第章第のの(1) のア ア 障害のある児童などに぀いおは特別支揎孊校等の助蚀又は揎助を 掻甚し぀぀個々の児童の障害の状態等に応じた指導内容や指導方法 の工倫を組織的か぀蚈画的に行うものずする。  孊校教育法第81条第項では幌皚園小孊校䞭孊校高等孊校等におい お障害のある児童生埒等に察し障害による孊習䞊又は生掻䞊の困難を克服す るための教育を行うこずが芏定されおいる。  たた我が囜においおは 「障害者の暩利に関する条玄」に掲げられおいる教 育の理念の実珟に向けお障害のある児童の就孊先決定の仕組みの改正なども螏 たえ通垞の孊玚にも障害のある児童のみならず教育䞊特別の支揎を必芁ず する児童が圚籍しおいる可胜性があるこずを前提に党おの教職員が特別支揎教 育の目的や意矩に぀いお十分に理解するこずが䞍可欠である。  そこで今回の改蚂では特別支揎教育に関する教育課皋線成の基本的な考え 方や個に応じた指導を充実させるための教育課皋実斜䞊の留意事項などが䞀䜓的 に分かるよう孊習指導芁領の瀺し方に぀いお充実を図るこずずした。  障害のある児童などには芖芚障害聎芚障害知的障害肢䜓䞍自由病 匱・身䜓虚匱蚀語障害情緒障害自閉症LD孊習障害 ADHD泚意欠 陥倚動性障害などのほか孊習面又は行動面においお困難のある児童で発達障 害の可胜性のある者も含たれおいる。このような障害の皮類や皋床を的確に把握 した䞊で障害のある児童などの「困難さ」に察する「指導䞊の工倫の意図」を 理解し個に応じた様々な「手立お」を怜蚎し指導に圓たっおいく必芁があ る。たたこのような考え方は孊習状況の評䟡に圓たっお児童䞀人䞀人の状況を きめ现かに芋取っおいく際にも参考ずなる。その際に小孊校孊習指導芁領解説 の各教科等線のほか文郚科孊省が䜜成する「教育支揎資料」などを参考にしな がら党おの教垫が障害に関する知識や配慮等に぀いおの正しい理解ず認識を深 め障害のある児童などに察する組織的な察応ができるようにしおいくこずが重 芁である。
Page 115
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
107  児童の発達 の支揎  䟋えば匱芖の児童に぀いおの䜓育科におけるボヌル運動の指導や理科におけ る芳察・実隓の指導難聎や蚀語障害の児童に぀いおの囜語科における音読の指 導や音楜科における歌唱の指導肢䜓䞍自由の児童に぀いおの䜓育科における実 技の指導や家庭科における実習の指導病匱・身䜓虚匱の児童に぀いおの図画工 䜜科や䜓育科におけるアレルギヌ等に配慮した指導など児童の障害の状態や特 性及び心身の発達の段階等以䞋 「障害の状態等」ずいう。 に応じお個別的に 特別な配慮が必芁である。たた読み曞きや蚈算などに困難があるLD孊習障 害の児童に぀いおの囜語科における曞き取りや算数科における筆算や暗算の 指導などの際に掻動の手順を瀺したシヌトを手元に配付するなどの配慮により 察応するこずが必芁である。さらにADHD泚意欠陥倚動性障害や自閉症の 児童に察しお話しお䌝えるだけでなくメモや絵などを付加する指導などの配 慮も必芁である。  このように障害の皮類や皋床を十分に理解しお指導方法の工倫を行うこずが倧 切である。  䞀方障害の皮類や皋床によっお䞀埋に指導内容や指導方法が決たるわけでは ない。特別支揎教育においお倧切な芖点は児童䞀人䞀人の障害の状態等によ り孊習䞊又は生掻䞊の困難が異なるこずに十分留意し個々の児童の障害の状 態等に応じた指導内容や指導方法の工倫を怜蚎し適切な指導を行うこずである ず蚀える。  そこで校長は特別支揎教育実斜の責任者ずしお校内委員䌚を蚭眮しお 特別支揎教育コヌディネヌタヌを指名し校務分掌に明確に䜍眮付けるなど孊 校党䜓の特別支揎教育の䜓制を充実させ効果的な孊校運営に努める必芁があ る。その際各孊校においお児童の障害の状態等に応じた指導を充実させるた めには特別支揎孊校等に察し専門的な助蚀又は揎助を芁請するなどしお蚈画 的組織的に取り組むこずが重芁である。  こうした点を螏たえ各教科等の指導蚈画に基づく内容や方法を芋通した䞊 で個に応じた指導内容や指導方法を蚈画的に怜蚎し実斜するこずが倧切であ る。  さらに障害のある児童などの指導に圓たっおは担任を含む党おの教垫間に おいお個々の児童に察する配慮等の必芁性を共通理解するずずもに教垫間の 連携に努める必芁がある。たた集団指導においお障害のある児童など䞀人䞀 人の特性等に応じた必芁な配慮等を行う際は教垫の理解の圚り方や指導の姿勢 が孊玚内の児童に倧きく圱響するこずに十分留意し孊玚内においお枩かい人 間関係づくりに努めながら 「特別な支揎の必芁性」の理解を進め互いの特城 を認め合い支え合う関係を築いおいくこずが倧切である。
Page 116
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
108 第章 教育課皋の 線成及び 実斜  なお今回の改蚂では総則のほか各教科等においおも 「第 指導蚈画 の䜜成ず内容の取扱い」に圓該教科等の指導における障害のある児童などに察す る孊習掻動を行う堎合に生じる困難さに応じた指導内容や指導方法の工倫を蚈画 的組織的に行うこずが芏定されたこずに留意する必芁がある。 ② 特別支揎孊玚における特別の教育課皋第章第のの(1) のむ む 特別支揎孊玚においお実斜する特別の教育課皋に぀いおは次のず おり線成するものずする。 () 障害による孊習䞊又は生掻䞊の困難を克服し自立を図るため特 別支揎孊校小孊郚・䞭孊郚孊習指導芁領第章に瀺す自立掻動を取 り入れるこず。 () 児童の障害の皋床や孊玚の実態等を考慮の䞊各教科の目暙や内 容を䞋孊幎の教科の目暙や内容に替えたり各教科を知的障害者 である児童に察する教育を行う特別支揎孊校の各教科に替えたりす るなどしお実態に応じた教育課皋を線成するこず。  特別支揎孊玚は孊校教育法第81条第項の芏定による知的障害者肢䜓䞍 自由者身䜓虚匱者匱芖者難聎者その他障害のある者で特別支揎孊玚に おいお教育を行うこずが適圓なものである児童を察象ずする孊玚であるずずも に小孊校の孊玚の䞀぀であり孊校教育法に定める小孊校の目的及び目暙を達 成するものでなければならない。  ただし察象ずなる児童の障害の皮類や皋床等によっおは障害のない児童に 察する教育課皋をそのたた適甚するこずが必ずしも適圓でない堎合があるこずか ら孊校教育法斜行芏則第138条では 「小孊校䞭孊校若しくは矩務教育孊校又 は䞭等教育孊校の前期課皋における特別支揎孊玚に係る教育課皋に぀いおは特 に必芁がある堎合は第50条第項第51条第52条第52条の第72条第 73条第74条第74条の第76条第79条の及び第107条の芏定にかかわら ず特別の教育課皋によるこずができる。 」ず芏定しおいる。  今回の改蚂では特別支揎孊玚においお実斜する特別の教育課皋の線成に係る 基本的な考え方に぀いお新たに瀺した。  () では児童が自立を目指し障害による孊習䞊又は生掻䞊の困難を䞻䜓的 に改善・克服するために必芁な知識及び技胜態床及び習慣を逊いもっお心身 の調和的発達の基盀を培うこずをねらいずした特別支揎孊校小孊郚・䞭孊郚孊 習指導芁領第章に瀺す自立掻動を取り入れるこずを芏定しおいる。特別支揎孊
Page 117
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
109  児童の発達 の支揎 校小孊郚・䞭孊郚孊習指導芁領では自立掻動の内容ずしお 「健康の保持」  「心理的な安定」  「人間関係の圢成」  「環境の把握」  「身䜓の動き」及び「コ ミュニケヌション」の六぀の区分の䞋に27項目を蚭けおいる。自立掻動の内容 は各教科等のようにその党おを取り扱うものではなく個々の児童の障害の状 態等の的確な把握に基づき障害による孊習䞊又は生掻䞊の困難を䞻䜓的に改 善・克服するために必芁な項目を遞定しお取り扱うものである。よっお児童䞀 人䞀人に個別の指導蚈画を䜜成しそれに基づいお指導を展開する必芁がある。  個別の指導蚈画の䜜成の手順や様匏はそれぞれの孊校が児童の障害の状態 発達や経隓の皋床興味・関心生掻や孊習環境などの実態を的確に把握し自 立掻動の指導の効果が最もあがるように考えるべきものである。したがっおこ こでは手順の䞀䟋を瀺すこずずする。 手順の䞀䟋  個々の児童の実態を的確に把握する。  実態把握に基づいお埗られた指導すべき課題や課題盞互の関連を敎 理する。  個々の実態に即した指導目暙を蚭定する。  特別支揎孊校小孊郚・䞭孊郚孊習指導芁領第章第の内容から 個々の児童の指導目暙を達成させるために必芁な項目を遞定する。  遞定した項目を盞互に関連付けお具䜓的な指導内容を蚭定する。  今回の改蚂を螏たえ自立掻動における個別の指導蚈画の䜜成に぀いお曎に理 解を促すため 「特別支揎孊校孊習指導芁領解説 自立掻動線」においおは䞊 蚘の各過皋においおどのような芳点で敎理しおいくか発達障害を含む倚様な 障害に察する児童等の䟋を充実し解説しおいるので参照するこずも倧切である。  () では孊玚の実態や児童の障害の状態等を考慮の䞊特別支揎孊校小孊 郚・䞭孊郚孊習指導芁領第章の第節「重耇障害者等に関する教育課皋の取扱 い」を参考にし各教科の目暙や内容を䞋孊幎の教科の目暙に替えたり孊校教 育法斜行芏則第126条のを参考にし各教科を知的障害者である児童に察す る教育を行う特別支揎孊校の各教科に替えたりするなどしお実態に応じた教育 課皋を線成するこずを芏定した。  これらの特別の教育課皋に関する芏定を参考にする際には特別支揎孊玚は 小孊校の孊玚の䞀぀であり通垞の孊玚ず同様第章総則第のの目暙を達 成するために第章以䞋に瀺す各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の内 容に関する事項は特に瀺す堎合を陀きいずれの孊校においおも取り扱うこず
Page 118
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
110 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 が前提ずなっおいるこずを螏たえる必芁がある。その䞊でなぜその芏定を参 考にするずいうこずを遞択したのか保護者等に察する説明責任を果たしたり 指導の継続性を担保したりする芳点から理由を明らかにしながら教育課皋の線 成を工倫するこずが倧切であり教育課皋を評䟡し改善する䞊でも重芁である。 ここでは知的障害者である児童の実態に応じた各教科の目暙を蚭定するための 手続きの䟋を瀺すこずずする。 各教科の目暙蚭定に至る手続きの䟋  小孊校孊習指導芁領の第章各教科に瀺されおいる目暙及び内容に ぀いお次の手順で児童の習埗状況や既習事項を確認する。 ・ 圓該孊幎の各教科の目暙及び内容に぀いお ・ 圓該孊幎より前の各孊幎の各教科の目暙及び内容に぀いお  の孊習が困難又は䞍可胜な堎合特別支揎孊校小孊郚・䞭孊郚孊 習指導芁領の第章第欟第に瀺されおいる知的障害者である児童 を教育する特別支揎孊校小孊郚の各教科の目暙及び内容に぀いおの取 扱いを怜蚎する。  児童の習埗状況や既習事項を螏たえ小孊校卒業たでに育成を目指 す資質・胜力を怜蚎し圚孊期間に提䟛すべき教育内容を十分芋極め る。  各教科の目暙及び内容の系統性を螏たえ教育課皋を線成する。  なお特別支揎孊玚に぀いお特別の教育課皋を線成する堎合であっお文郚 科孊倧臣の怜定を経た教科甚図曞を䜿甚するこずが適圓でない堎合には圓該特 別支揎孊玚を眮く孊校の蚭眮者の定めるずころにより他の適切な教科甚図曞を 䜿甚するこずができるようになっおいる孊校教育法斜行芏則第139条 。 ③ 通玚による指導における特別の教育課皋第章第のの(1) のり り 障害のある児童に察しお通玚による指導を行い特別の教育課皋 を線成する堎合には特別支揎孊校小孊郚・䞭孊郚孊習指導芁領第 章に瀺す自立掻動の内容を参考ずし具䜓的な目暙や内容を定め指 導を行うものずする。その際効果的な指導が行われるよう各教科 等ず通玚による指導ずの関連を図るなど教垫間の連携に努めるもの ずする。
Page 119
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
111  児童の発達 の支揎  通玚による指導は小孊校の通垞の孊玚に圚籍しおいる障害のある児童に察し お各教科等の倧郚分の授業を通垞の孊玚で行いながら䞀郚の授業に぀いお圓 該児童の障害に応じた特別の指導を特別の指導の堎通玚指導教宀で行う教育 圢態である。  通玚による指導の察象ずなる者は孊校教育法斜行芏則第140条各号の䞀に該 圓する児童特別支揎孊玚の児童を陀く。 で具䜓的には蚀語障害者自閉 症者情緒障害者匱芖者難聎者孊習障害者泚意欠陥倚動性障害者肢䜓 䞍自由者病匱者及び身䜓虚匱者である。  通玚による指導を行う堎合には孊校教育法斜行芏則第50条第項第79条の 第項においお準甚する堎合を含む。  第51条第52条第79条の第項に おいお準甚する堎合を含む。  第52条の第72条第79条の第項及び第 108条第項においお準甚する堎合を含む。  第73条第74条第79条の第 項及び第108条第項においお準甚する堎合を含む。  第74条の第76条第 79条の第79条の12においお準甚する堎合を含む。  第83条及び第84条第 108条第項においお準甚する堎合を含む。 䞊びに第107条第117条においお準 甚する堎合を含む。 の芏定にかかわらず特別の教育課皋によるこずができ 障害による特別の指導を小孊校の教育課皋に加え又はその䞀郚に替えるこ ずができる孊校教育法斜行芏則第140条平成幎文郚省告瀺第号平成18 幎文郚科孊省告瀺第54号平成19幎文郚科孊省告瀺第146号平成28幎文郚科孊 省告瀺第176号 。  今回の改蚂では通玚による指導を行い特別の教育課皋を線成する堎合に぀ いお 「特別支揎孊校小孊郚・䞭孊郚孊習指導芁領第章に瀺す自立掻動の内容 を参考ずし具䜓的な目暙や内容を定め指導を行うものずする。 」ずいう芏定 が新たに加わった。したがっお指導に圓たっおは特別支揎孊校小孊郚・䞭孊 郚孊習指導芁領第章に瀺す自立掻動の区分27項目の内容を参考ずし本解説 第章第節の(1) ②で述べたずおり児童䞀人䞀人に障害の状態等の的確 な把握に基づいた自立掻動における個別の指導蚈画を䜜成し具䜓的な指導目暙 や指導内容を定めそれに基づいお指導を展開する必芁がある。  なお 「孊校教育法斜行芏則第140条の芏定による特別の教育課皋に぀いお定め る件の䞀郚を改正する告瀺」 平成28幎文郚科孊省告瀺第176号においおそれ たで「特に必芁があるずきは障害の状態に応じお各教科の内容を補充するため の特別の指導を含むものずする。 」ず芏定されおいた趣旚が単に各教科の孊習 の遅れを取り戻すための指導など通玚による指導ずは異なる目的で指導を行う こずができるず解釈されるこずのないよう「特に必芁があるずきは障害の状態 に応じお各教科の内容を取り扱いながら行うこずができる」ず改正された。぀た
Page 120
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
112 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 り通玚による指導の内容に぀いお各教科の内容を取り扱う堎合であっおも 障害による孊習䞊又は生掻䞊の困難の改善又は克服を目的ずする指導であるずの 䜍眮付けが明確化されたずころである。  通玚による指導に係る授業時数は幎間35単䜍時間から280単䜍時間たでを暙 準ずしおいるほか孊習障害者及び泚意欠陥倚動性障害者に぀いおは幎間10単 䜍時間から280単䜍時間たでを暙準ずしおいる。  たた 「その際効果的な指導が行われるよう各教科等ず通玚による指導ず の関連を図るなど教垫間の連携に努めるものずする。 」ずは児童が圚籍する 通垞の孊玚の担任ず通玚による指導の担圓教垫ずが随時孊習の進捗状況等に぀ いお情報亀換を行うずずもに通玚による指導の効果が通垞の孊玚においおも 波及するこずを目指しおいくこずが重芁である。  児童が圚籍校以倖の小孊校又は特別支揎孊校の小孊郚においお特別の指導を受 ける堎合には圓該児童が圚籍する小孊校の校長はこれら他校で受けた指導 を特別の教育課皋に係る授業ずみなすこずができる孊校教育法斜行芏則第 141条 。このように児童が他校においお指導を受ける堎合には圓該児童が圚籍 する小孊校の校長は圓該特別の指導を行う孊校の校長ず十分協議の䞊で教育 課皋を線成するずずもに定期的に情報亀換を行うなど孊校間及び担圓教垫間 の連携を密に教育課皋の線成実斜評䟡改善を行っおいく必芁がある。  なお公立矩務教育諞孊校の孊玚線制及び教職員定数の暙準に関する法埋の䞀 郚改正平成29幎月により通玚による指導のための基瀎定数が新蚭され 指導䜓制の充実が図られおいる。 ④ 個別の教育支揎蚈画や個別の指導蚈画の䜜成ず掻甚第章第のの (1) の゚ ゚ 障害のある児童などに぀いおは 家庭 地域及び医療や犏祉 保健 劎働等の業務を行う関係機関ずの連携を図り長期的な芖点で児童ぞ の教育的支揎を行うために個別の教育支揎蚈画を䜜成し掻甚するこ ずに努めるずずもに各教科等の指導に圓たっお個々の児童の実態 を的確に把握し個別の指導蚈画を䜜成し掻甚するこずに努めるもの ずする。特に特別支揎孊玚に圚籍する児童や通玚による指導を受け る児童に぀いおは個々の児童の実態を的確に把握し個別の教育支 揎蚈画や個別の指導蚈画を䜜成し効果的に掻甚するものずする。  個別の教育支揎蚈画及び個別の指導蚈画は障害のある児童など䞀人䞀人に察
Page 121
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
113  児童の発達 の支揎 するきめ现やかな指導や支揎を組織的・継続的か぀蚈画的に行うために重芁な圹 割を担っおいる。  今回の改蚂では特別支揎孊玚に圚籍する児童や通玚による指導を受ける児童 に察する二぀の蚈画の䜜成ず掻甚に぀いおこれたでの実瞟を螏たえ党員に぀ いお䜜成するこずずした。  たた通垞の孊玚においおは障害のある児童などが圚籍しおいる。このため 通玚による指導を受けおいない障害のある児童などの指導に圓たっおは個別の 教育支揎蚈画及び個別の指導蚈画を䜜成し掻甚に努めるこずずした。  そこで個別の教育支揎蚈画及び個別の指導蚈画に぀いおそれぞれの意矩 䜍眮付け及び䜜成や掻甚䞊の留意点などに぀いお瀺す。 ① 個別の教育支揎蚈画   平成15幎床から実斜された障害者基本蚈画においおは教育医療犏祉 劎働等の関係機関が連携・協力を図り障害のある児童の生涯にわたる継続的 な支揎䜓制を敎えそれぞれの幎代における児童の望たしい成長を促すため 個別の支揎蚈画を䜜成するこずが瀺された。この個別の支揎蚈画のうち幌児 児童生埒に察しお教育機関が䞭心ずなっお䜜成するものを個別の教育支揎 蚈画ずいう。   障害のある児童などは 孊校生掻だけでなく家庭生掻や地域での生掻を含め 長期的な芖点で幌児期から孊校卒業埌たでの䞀貫した支揎を行うこずが重芁で ある。このため教育関係者のみならず家庭や医療犏祉などの関係機関ず 連携するためそれぞれの偎面からの取組を瀺した個別の教育支揎蚈画を䜜成 し掻甚しおいくこずが考えられる。具䜓的には障害のある児童などが生掻の 䞭で遭遇する制玄や困難を改善・克服するために本人及び保護者の意向や将 来の垌望などを螏たえ圚籍校のみならず䟋えば家庭医療機関における 療育事業及び犏祉機関における児童発達支揎事業においお実際にどのような 支揎が必芁で可胜であるか支揎の目暙を立おそれぞれが提䟛する支揎の内 容を具䜓的に蚘述し支揎の内容を敎理したり関連付けたりするなど関係機 関の圹割を明確にするこずずなる。   このように個別の教育支揎蚈画の䜜成を通しお児童に察する支揎の目暙 を長期的な芖点から蚭定するこずは孊校が教育課皋の線成の基本的な方針を 明らかにする際党教職員が共通理解をすべき倧切な情報ずなる。たた圚籍 校においお提䟛される教育的支揎の内容に぀いおは教科等暪断的な芖点から 個々の児童の障害の状態等に応じた指導内容や指導方法の工倫を怜蚎する際の 情報ずしお個別の指導蚈画に生かしおいくこずが重芁である。
Page 122
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
114 第章 教育課皋の 線成及び 実斜   個別の教育支揎蚈画の掻甚に圓たっおは䟋えば就孊前に䜜成される個別 の支揎蚈画を匕き継ぎ適切な支揎の目的や教育的支揎の内容を蚭定したり 進路先に圚孊䞭の支揎の目的や教育的支揎の内容を䌝えたりするなど就孊前 から就孊時そしお進孊先たで切れ目ない支揎に生かすこずが倧切である。 その際個別の教育支揎蚈画には倚くの関係者が関䞎するこずから保護者 の同意を事前に埗るなど個人情報の適切な取扱いに十分留意するこずが必芁で ある。 ② 個別の指導蚈画   個別の指導蚈画は個々の児童の実態に応じお適切な指導を行うために孊校 で䜜成されるものである。個別の指導蚈画は教育課皋を具䜓化し障害のあ る児童など䞀人䞀人の指導目暙指導内容及び指導方法を明確にしおきめ现 やかに指導するために䜜成するものである。   今回の改蚂では総則のほか各教科等の指導においお 「第 指導蚈画 の䜜成ず内容の取扱い」ずしお圓該教科等の指導における障害のある児童な どに察する孊習掻動を行う堎合に生じる困難さに応じた指導内容や指導方法の 工倫を蚈画的組織的に行うこずが芏定された。このこずを螏たえ通垞の孊 玚に圚籍する障害のある児童などの各教科等の指導に圓たっおは適切か぀具 䜓的な個別の指導蚈画の䜜成に努める必芁がある。   特別支揎孊玚における各教科等の指導に圓たっおは適切か぀具䜓的な個別 の指導蚈画を䜜成するものずする。たた各教科の䞀郚又は党郚を知的障害 者である児童に察する教育を行う特別支揎孊校の各教科に替えた堎合知的障 害者である児童に察する教育を行う特別支揎孊校の各教科の各段階の目暙及び 内容を基にしお個別の指導蚈画に基づき䞀人䞀人の実態等に応じた具䜓的 な指導目暙及び指導内容を蚭定するこずが必芁である。   なお通玚による指導においお特に他校においお通玚による指導を受け る堎合には孊校間及び担圓教垫間の連携の圚り方を工倫し個別の指導蚈画 に基づく評䟡や情報亀換等が円滑に行われるよう配慮する必芁がある。   各孊校においおは個別の教育支揎蚈画ず個別の指導蚈画を䜜成する目的や 掻甚の仕方に違いがあるこずに留意し二぀の蚈画の䜍眮付けや䜜成の手続き などを敎理し共通理解を図るこずが必芁である。たた個別の教育支揎蚈画 及び個別の指導蚈画に぀いおは実斜状況を適宜評䟡し改善を図っおいくこず も䞍可欠である。   こうした個別の教育支揎蚈画ず個別の指導蚈画の䜜成・掻甚システムを校内 で構築しおいくためには障害のある児童などを担任する教垫や特別支揎教育
Page 123
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
115  児童の発達 の支揎 コヌディネヌタヌだけに任せるのではなく党おの教垫の理解ず協力が必芁で ある。孊校運営䞊の特別支揎教育の䜍眮付けを明確にし孊校組織の䞭で担任 する教垫が孀立するこずのないよう留意する必芁がある。このためには校長 のリヌダヌシップのもず孊校党䜓の協力䜓制づくりを進めたり党おの教垫 が二぀の蚈画に぀いおの正しい理解ず認識を深めたりしお教垫間の連携に努 めおいく必芁がある。 (2) 海倖から垰囜した児童や倖囜人の児童の指導 ① 孊校生掻ぞの適応等第章第のの(2) のア ア 海倖から垰囜した児童などに぀いおは孊校生掻ぞの適応を図るず ずもに倖囜における生掻経隓を生かすなどの適切な指導を行うもの ずする。  囜際化の進展に䌎い孊校では垰囜児童や倖囜人児童に加え䞡芪のいずれか が倖囜籍であるなどのいわゆる倖囜に぀ながる児童の受入れが倚くなっおいる。 これらの児童の倚くは異文化における生掻経隓等を通しお我が囜の瀟䌚ずは 異なる蚀語や生掻習慣行動様匏を身に付けおいるが䞀人䞀人の実態はそれ ぞれの蚀語的・文化的背景幎霢就孊圢態や教育内容・方法さらには家庭の 教育方針などによっお様々である。このためこれらの児童の受入れに圓たっお は䞀人䞀人の実態を的確に把握し圓該児童が自信や誇りをもっお孊校生掻に おいお自己実珟を図るこずができるように配慮するこずが倧切である。  垰囜児童や倖囜人児童倖囜に぀ながる児童は他の児童が経隓しおいない異 文化での貎重な生掻経隓をもっおいる。倖囜での生掻や異文化に觊れた経隓や これらを通じお身に付けた芋方や考え方感情や情緒倖囜語の胜力などの特性 を本人の各教科等の孊習に生かすこずができるよう配慮するこずが倧切であ る。たた本人に察するきめ现かな指導ずずもに他の児童に぀いおも垰囜児 童や倖囜人児童倖囜に぀ながる児童ず共に孊ぶこずを通じお互いの長所や特 性を認め広い芖野をもっお異文化を理解し共に生きおいこうずする姿勢を育お るよう配慮するこずが倧切である。そしおこのような盞互啓発を通じお互い に尊重し合う態床を育お囜際理解を深めるずずもに囜際瀟䌚に生きる人間ず しお望たしい胜力や態床を育成するこずが期埅される。このような機䌚ずしお は倖囜語掻動や倖囜語科などにおいお倖囜語に觊れたり倖囜の生掻や文化 などに慣れ芪しんだりする囜際理解などに関する䜓隓的な孊習掻動を進める際に 配慮を行うこずなどが考えられるほか䟋えば瀟䌚科や音楜科などの教科や道埳
Page 124
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
116 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 科総合的な孊習の時間での孊習掻動特別掻動における孊校行事やクラブ掻動 などが考えられ児童や孊校の実態等に応じお適宜工倫するこずが必芁である。 ② 日本語の習埗に困難のある児童ぞの通玚による指導第章第のの (2) のむ む 日本語の習埗に困難のある児童に぀いおは個々の児童の実態に応 じた指導内容や指導方法の工倫を組織的か぀蚈画的に行うものずす る。特に通玚による日本語指導に぀いおは教垫間の連携に努め 指導に぀いおの蚈画を個別に䜜成するこずなどにより効果的な指導 に努めるものずする。  垰囜児童や倖囜人児童倖囜に぀ながる児童の䞭には日本語の胜力が䞍十分 であったり日垞的な䌚話はできおいおも孊習に必芁な日本語の胜力が十分では なく孊習掻動ぞの参加に支障が生じたりする堎合がある。このため児童が日 本語を甚いお孊校生掻を営むずずもに孊習に取り組むこずができるよう䞀人 䞀人の日本語の胜力を的確に把握し぀぀各教科等や日本語の指導の目暙を明確に 瀺しきめ现かな指導を行うこずが倧切である。たたこのような考え方は孊習 状況の評䟡に圓たっお児童䞀人䞀人の状況をきめ现かに芋取っおいく際にも参考 ずなる。  平成26幎に孊校教育法斜行芏則が改正され日本語の習埗に困難がある児童に 察し日本語の胜力に応じた特別の指導を行うための特別の教育課皋を線成し 実斜するこずが可胜ずなった。この制床を掻甚しながら児童の実態に応じた指 導内容や指導方法の工倫を組織的・蚈画的に行うこずが必芁である。䟋えば指 導内容に぀いおは孊校生掻に必芁な基瀎的な日本語の習埗のための指導を行っ たり各教科等の指導ず孊習のために必芁な日本語の習埗のための指導を統合し お行ったりするなどの工倫が考えられる。指導方法に぀いおは通玚による指 導通垞の孊玚における日本語の胜力に配慮した指導攟課埌等を掻甚した指導 などの工倫が考えられる。  児童が圚籍し倧半の時間を過ごすこずになる通垞の孊玚における指導に圓 たっおは䞀人䞀人の児童の日本語の胜力などに応じ①授業においお䜿われお いる日本語や孊習内容を認識できるようにするための支揎②孊習したこずを構 造化しお理解・定着できるようにするための支揎③理解したこずを適切に衚珟 できるようにするための支揎④自ら孊習を自埋的に行うこずができるようにす るための支揎⑀孊習や生掻に必芁な心理的安定のための情意面の支揎ずいった
Page 125
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
117  児童の発達 の支揎 偎面からの支揎が求められる。このため通垞の孊玚の担圓教垫には䟋えば ゆっくりはっきり話す児童の日本語による発話を促すなどの配慮絵や図など の芖芚的支揎の掻甚孊習目的や流れが分かるワヌクシヌトの掻甚などの教材の 工倫児童の日本語習埗状況や孊習理解床の把握に基づいた指導蚈画の䜜成な ど児童の状況に応じた支揎を行うこずが考えられる。  通玚による日本語指導は孊校教育法斜行芏則第56条のに基づく特別の教育 課皋を線成するこずにより日本語の習埗に困難のある児童を圚籍孊玚以倖の教 宀などにおいお孊校生掻や孊習に必芁な日本語の胜力を高める指導や日本語 の胜力に応じた各教科等の指導などを行うものである。この堎合には察象ずな る児童に察する通垞の孊玚における指導ず通玚による日本語指導の双方を効果的 に行うためそれぞれの担圓教垫同士が日本語の習埗状況を含めた児童の状態や 倉化に぀いお密接に情報亀換を行うなどの連携に努め指導の充実を図るこずが 重芁ず蚀える。さらに他校においお指導を受ける堎合には孊校間及び担圓教 垫間の連携の圚り方を工倫し情報亀換等が円滑に行われるよう配慮する必芁が ある。たた通玚による指導を担圓する教垫が䞭心ずなり個々の児童の日本語 の胜力や孊校生掻ぞの適応状況を含めた生掻・孊習の状況孊習ぞの姿勢・態床 等の倚面的な把握に基づき指導の目暙及び指導内容を明確にした指導蚈画個 別の指導蚈画を通垞の孊玚の担圓教垫等ず連携しお䜜成し孊習評䟡を行うな ど教職員の共通理解の䞋にきめ现かな指導を行うこずが求められる。  さらに通垞の孊玚における指導通玚による日本語指導のいずれの堎合にお いおも蚀葉の問題ずずもに生掻習慣の違いなどによる児童の䞍適応の問題が生 じる堎合もあるので教垫自身が圓該児童の蚀語的・文化的背景に関心をもち 理解しようずする姿勢を保ち枩かい察応を図るずずもに圓該児童を取り巻く 人間関係を奜たしいものにするよう孊玚経営等においお配慮する必芁がある。た た倖囜人児童や倖囜に぀ながる児童に぀いおは課倖においお圓該囜の蚀語や 文化の孊習の機䌚を蚭けるこずなどにも配慮するこずが倧切である。  これらの日本語の習埗に困難のある児童の指導を効果的に行うためには児童 の圚籍する通垞の孊玚の教垫通玚による日本語指導を担圓する教垫や孊校管理 職など党おの教職員が協力しながら孊校党䜓で取り組む䜓制を構築するこず が重芁である。たた日本語教育や母語によるコミュニケヌションなどの専門性 を有する孊校倖の専門人材の参加・協力を埗るこずも倧切である。  なお公立矩務教育諞孊校の孊玚線制及び教職員定数の暙準に関する法埋の䞀 郚改正平成29幎月により通玚による日本語指導のための基瀎定数が新蚭 され指導䜓制の充実が図られおいる。
Page 126
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
118 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 (3) 䞍登校児童ぞの配慮 ① 個々の児童の実態に応じた支揎第章第のの(3) のア ア 䞍登校児童に぀いおは保護者や関係機関ず連携を図り心理や犏 祉の専門家の助蚀又は揎助を埗ながら瀟䌚的自立を目指す芳点か ら個々の児童の実態に応じた情報の提䟛その他の必芁な支揎を行う ものずする。   「矩務教育の段階における普通教育に盞圓する教育の機䌚の確保等に関する法 埋」第条第号及び第号においお 「䞍登校児童生埒が行う倚様な孊習掻動 の実情を螏たえ個々の䞍登校児童生埒の状況に応じた必芁な支揎が行われるよ うにするこず」  「䞍登校児童生埒が安心しお教育を十分に受けられるよう孊校 における環境の敎備が図られるようにするこず」ず芏定されおいる。たた同法 第条に基づき教育機䌚の確保等に関する斜策を総合的に掚進するこずを目的ず した「矩務教育の段階における普通教育に盞圓する教育の機䌚の確保等に関する 基本指針」を文郚科孊省においお策定しおいる。  䞍登校児童に぀いおはこれらの法什等に基づき適切に支揎を行うこずが求め られる。その際留意する点に぀いおは以䞋のずおりである。  䞍登校は取り巻く環境によっおはどの児童にも起こり埗るこずずしお捉え る必芁がある。たた䞍登校ずは倚様な芁因・背景により結果ずしお䞍登校 状態になっおいるずいうこずでありその行為を「問題行動」ず刀断しおはなら ない。加えお䞍登校児童が悪いずいう根匷い偏芋を払拭し孊校・家庭・瀟䌚 が䞍登校児童に寄り添い共感的理解ず受容の姿勢をも぀こずが児童の自己肯定 感を高めるためにも重芁である。  たた䞍登校児童に぀いおは個々の状況に応じた必芁な支揎を行うこずが必 芁であり登校ずいう結果のみを目暙にするのではなく児童や保護者の意思を 十分に尊重し぀぀児童が自らの進路を䞻䜓的に捉えお瀟䌚的に自立するこず を目指す必芁がある。  䞍登校児童ぞの支揎の際は䞍登校のきっかけや継続理由孊校以倖の堎にお いお行っおいる孊習掻動の状況等に぀いお家庭蚪問も含めた継続的な把握が必 芁である。  さらに䞍登校児童の状況によっおは䌑逊が必芁な堎合があるこずも留意し぀ ぀孊校以倖の倚様で適切な孊習掻動の重芁性も螏たえ個々の状況に応じた孊 習掻動等が行われるよう支揎するこずが必芁である。䟋えばいじめられおいる 児童の緊急避難ずしおの欠垭が匟力的に認められおもよくそのような堎合に
Page 127
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
119  児童の発達 の支揎 はその埌の孊習に支障がないように配慮する必芁がある。あわせお䞍登校児 童の保護者に察し䞍登校児童ぞの支揎を行う機関や保護者の䌚などに関する情 報提䟛及び指導芁録䞊の出垭扱いや通孊定期乗車刞の取扱等を呚知するこずも重 芁である。  加えお家庭で倚くの時間を過ごしおいる䞍登校児童に察しおはその状況を 芋極め圓該児童及び保護者ずの信頌関係を構築し぀぀必芁な情報提䟛や助 蚀ICT 等を通じた支揎家庭等ぞの蚪問による支揎を行うこずが重芁である。  さらに䞍登校児童が自らの意思で登校した堎合は枩かい雰囲気で迎え入れ られるよう配慮するずずもに保健宀盞談宀や孊校図曞通等も掻甚し぀぀安 心しお孊校生掻を送るこずができるような支揎を行うこずが重芁である。  こうした支揎を行うためには孊玚担任のみならず教育盞談担圓教垫など他の 教垫がスクヌルカりンセラヌやスクヌル゜ヌシャルワヌカヌ等の専門スタッフ等 ず連携・分担し孊校党䜓で行うこずが必芁である。加えお必芁に応じ犏祉 医療及び民間の団䜓等の関係機関や関係者間ず情報共有を行うほか孊校間の匕 継ぎを行うなどしお継続した組織的・蚈画的な支揎を行うこずが重芁である。そ の際孊校は圓該児童や保護者ず話し合うなどしお「児童理解・教育支揎シヌ ト」等を䜜成するこずが望たしい。 ② 䞍登校児童の実態に配慮した教育課皋の線成 第章第のの(3) のむ む 盞圓の期間小孊校を欠垭し匕き続き欠垭するず認められる児童を察 象ずしお文郚科孊倧臣が認める特別の教育課皋を線成する堎合に は児童の実態に配慮した教育課皋を線成するずずもに個別孊習や グルヌプ別孊習など指導方法や指導䜓制の工倫改善に努めるものずす る。  盞圓の期間小孊校を欠垭し匕き続き欠垭するず認められる児童を察象ずしお その実態に配慮した特別の教育課皋を線成し教育を実斜する堎合は孊校教育 法斜行芏則第56条に基づき文郚科孊倧臣の指定が必芁ずなる。  この特別の教育課皋においおも憲法教育基本法の理念を螏たえ孊校教育 法に定める孊校教育の目暙の達成に努める必芁がある。  たた特別の教育課皋を実斜する際は䞍登校児童の状況に配慮し䟋えば 䞍登校児童の孊習状況に合わせた個別孊習グルヌプ別孊習家庭蚪問や保護者 ぞの支揎等個々の児童の実態に即した支揎孊校倖の孊習プログラムの積極的な 掻甚など指導方法や指導䜓制の工倫改善に努めるこずが求められる。
Page 128
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
120 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 第節 孊校運営䞊の留意事項  教育課皋の改善ず孊校評䟡等 ① カリキュラム・マネゞメントの実斜ず孊校評䟡ずの関連付け第章第 ののア ア 各孊校においおは校長の方針の䞋に校務分掌に基づき教職員が 適切に圹割を分担し぀぀盞互に連携しながら各孊校の特色を生か したカリキュラム・マネゞメントを行うよう努めるものずする。た た各孊校が行う孊校評䟡に぀いおは教育課皋の線成実斜改善 が教育掻動や孊校運営の䞭栞ずなるこずを螏たえカリキュラム・マ ネゞメントず関連付けながら実斜するよう留意するものずする。  本項はカリキュラム・マネゞメントを校長の方針の䞋に党教職員の適切 な圹割分担ず連携に基づき行うずずもに孊校評䟡ず関連付けお行うこずを瀺し おいる。  カリキュラム・マネゞメントは本解説第章第節のにおいお瀺すよう に孊校教育に関わる様々な取組を教育課皋を䞭心に据えお組織的か぀蚈画的 に実斜し教育掻動の質の向䞊に぀なげおいくものである。 「校長の方針の䞋 に」ずしおいるのはカリキュラム・マネゞメントは校長が定める孊校の教育目 暙など教育課皋の線成の基本的な方針や校務分掌等に基づき行われるこずを瀺し おおり党教職員が適切に圹割を分担し盞互に連携するこずが必芁である。そ の䞊で児童の実態や地域の実情指導内容を螏たえお効果的な幎間指導蚈画等 の圚り方や授業時間や週時皋の圚り方等に぀いお校内研修等を通じお研究を 重ねおいくこずも重芁でありこうした取組が孊校の特色を創り䞊げおいくこず ずなる。  たた各孊校におけるカリキュラム・マネゞメントの取組は孊校が担う様々 な業務の効率化を䌎っおより充実するこずができる。この点からも 「校長の方 針の䞋」に孊校の業務改善を図り指導の䜓制を敎えおいくこずが重芁ずなる。  次に各孊校が行う孊校評䟡は孊校教育法第42条においお「教育掻動その他 の孊校運営の状況に぀いお評䟡を行いその結果に基づき孊校運営の改善を図る ため必芁な措眮を講ずる」ず芏定されおおり教育課皋の線成実斜改善は教 育掻動や孊校運営の䞭栞ずなるこずを螏たえ教育課皋を䞭心ずしお教育掻動の
Page 129
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
121  孊校運営䞊 の留意事項 質の向䞊を図るカリキュラム・マネゞメントは孊校評䟡ず関連付けお実斜するこ ずが重芁である。  孊校評䟡の実斜方法は孊校教育法斜行芏則第66条から第68条たでに自己 評䟡・孊校関係者評䟡の実斜・公衚評䟡結果の蚭眮者ぞの報告に぀いお定める ずずもに文郚科孊省では法什䞊の芏定等を螏たえお「孊校評䟡ガむドラむン 〔平成28幎改蚂〕 」 平成28幎月文郚科孊省を䜜成しおいる。同ガむドラむン では具䜓的にどのような評䟡項目・指暙等を蚭定するかは各孊校が刀断するべ きこずずし぀぀その蚭定に぀いお怜蚎する際の芖点ずなる䟋が12分野にわたり 瀺されおいる。孊校評䟡をカリキュラム・マネゞメントず関連付けお実斜する芳 点からは教育課皋・孊習指導に係る項目はもずより圓該教育課皋を効果的に 実斜するための人的又は物的な䜓制の確保の状況なども重芁である。各孊校は 䟋瀺された項目を網矅的に取り入れるのではなくその重点目暙を達成するため に必芁な項目・指暙等を粟遞しお蚭定するこずが期埅されこうした䟋瀺も参照 しながら各教科等の授業の状況や教育課皋等の状況を評䟡し改善に぀なげおいく こずが求められる。  孊校教育法 第42条 小孊校は文郚科孊倧臣の定めるずころにより圓該小孊校の教育掻動そ の他の孊校運営の状況に぀いお評䟡を行いその結果に基づき孊校運営の改善 を図るため必芁な措眮を講ずるこずによりその教育氎準の向䞊に努めなけれ ばならない。  第43条 小孊校は圓該小孊校に関する保護者及び地域䜏民その他の関係者の理 解を深めるずずもにこれらの者ずの連携及び協力の掚進に資するため圓該 小孊校の教育掻動その他の孊校運営の状況に関する情報を積極的に提䟛するも のずする。  孊校教育法斜行芏則 第66条 小孊校は圓該小孊校の教育掻動その他の孊校運営の状況に぀いお自 ら評䟡を行いその結果を公衚するものずする。  前項の評䟡を行うに圓た぀おは小孊校はその実情に応じ適切な項目を 蚭定しお行うものずする。 第67条 小孊校は前条第項の芏定による評䟡の結果を螏たえた圓該小孊校の 児童の保護者その他の圓該小孊校の関係者圓該小孊校の職員を陀く。 によ る評䟡を行いその結果を公衚するよう努めるものずする。 第68条 小孊校は第66条第項の芏定による評䟡の結果及び前条の芏定により 評䟡を行぀た堎合はその結果を圓該小孊校の蚭眮者に報告するものずする。
Page 130
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
122 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 参考孊校評䟡ガむドラむンにおける教育課皋の評䟡  文郚科孊省が䜜成する「孊校評䟡ガむドラむン」では各孊校や蚭眮 者においお評䟡項目・指暙等の蚭定に぀いお怜蚎する際の芖点ずなる䟋 ずしお考えられるものを䟿宜的に分類した孊校運営における以䞋の12分 野ごずに䟋瀺しおいる。 ①教育課皋・孊習指導②キャリア教育進路指導 ③生埒指導④ 保健管理⑀安党管理⑥特別支揎教育⑊組織運営⑧研修資質向 䞊の取組 ⑚教育目暙・孊校評䟡⑩情報提䟛⑪保護者地域䜏民 等ずの連携⑫環境敎備  これらの䟋瀺を参考にし぀぀具䜓的にどのような評䟡項目・指暙等 を蚭定するかは各孊校が刀断するべきであるが各孊校は蚭定した孊校 の教育目暙の実珟に向けた教育課皋や人的又は物的な䜓制に関わる評䟡 項目・指暙に぀いお䟋瀺された項目を網矅的に取り入れるのではな く真に必芁な項目・指暙等を粟遞しお蚭定するこずが期埅される。 䟋えば「教育課皋・孊習指導」に぀いおは以䞋の項目が䟋瀺されお いる ■ 教育課皋・孊習指導  ○ 各教科等の授業の状況 ・ 説明板曞発問など各教垫の授業の実斜方法 ・ 芖聎芚教材や教育機噚などの教材・教具の掻甚 ・ 䜓隓的な孊習や問題解決的な孊習児童の興味・関心を生かした 自䞻的・自発的な孊習の状況 ・ 個別指導やグルヌプ別指導習熟床に応じた指導児童の興味・ 関心等に応じた課題孊習補充的な孊習や発展的な孊習などの個に 応じた指導の方法等の状況 ・ ティヌム・ティヌチング指導などにおける教垫間の協力的な指導 の状況 ・ 孊玚内における児童の様子や孊習に適した環境に敎備されおい るかなど孊玚経営の状況 ・ コンピュヌタや情報通信ネットワヌクを効果的に掻甚した授業の 状況 ・ 孊習指導芁領や各教育委員䌚が定める基準にのっずり児童の発 達の段階に即した指導に関する状況 ・ 授業や教材の開発に地域の人材など倖郚人材を掻甚しよりよい
Page 131
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
123  孊校運営䞊 の留意事項 ものずする工倫の状況 ○ 教育課皋等の状況 ・ 孊校の教育課皋の線成・実斜の考え方に぀いおの教職員間の共通 理解の状況 ・ 児童の孊力・䜓力の状況を把握しそれを螏たえた取組の状況 ・ 児童の孊習に぀いお芳点別孊習状況の評䟡や評定などの状況 ・ 孊校図曞通の蚈画的利甚や読曞掻動の掚進の取組状況 ・ 䜓隓掻動孊校行事などの管理・実斜䜓制の状況 ・ 郚掻動など教育課皋倖の掻動の管理・実斜䜓制の状況 ・ 必芁な教科等の指導䜓制の敎備授業時数の配圓の状況 ・ 孊習指導芁領や各教育委員䌚が定める基準にのっずり児童の発 達の段階に即した指導の状況 ・ 教育課皋の線成・実斜の管理の状況䟋教育課皋の実斜に必芁 な教科等ごず等の幎間の指導蚈画や週案などが適切に䜜成されお いるかどうか ・ 児童の実態を螏たえた個別指導やグルヌプ別指導習熟床に応 じた指導補充的な孊習や発展的な孊習など個に応じた指導の蚈 画状況 ・ 幌小連携小䞭連携など孊校間の円滑な接続に関する工倫の状況 ・  デヌタ等孊力調査等の結果 ・  デヌタ等運動・䜓力調査の結果 ・  デヌタ等児童の孊習に぀いおの芳点別孊習状況の評䟡・評定 の結果 ② 各分野における孊校の党䜓蚈画等ずの関連付け第章第ののむ む 教育課皋の線成及び実斜に圓たっおは孊校保健蚈画孊校安党蚈 画食に関する指導の党䜓蚈画いじめの防止等のための察策に関す る基本的な方針など各分野における孊校の党䜓蚈画等ず関連付けな がら効果的な指導が行われるように留意するものずする。  本項は教育課皋の線成及び実斜に圓たり法什等の定めにより孊校が策定す べき各分野の党䜓蚈画等ず関連付けお圓該党䜓蚈画等に瀺す教育掻動が効果的
Page 132
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
124 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 に実斜されるようにするこずを瀺しおいる。  各孊校は法什等の定めにより孊校保健蚈画孊校安党蚈画食に関する指 導の党䜓蚈画いじめの防止等のための察策に関する基本的な方針など各分野 における孊校の党䜓蚈画等を策定するこずずされおいる。これらの党䜓蚈画等に は児童ぞの指導に関する事項や孊校運営に関する事項を䜍眮付けるこずずな る。そのため教育課皋の線成及び実斜に圓たっおはこれらの党䜓蚈画等ずの 関連付けを十分に行うこずでカリキュラム・マネゞメントの充実が図られよ り効果的な指導を実珟するこずに぀ながる。 〔孊校保健蚈画〕 孊校保健安党法 孊校保健蚈画の策定等 第条 孊校においおは児童生埒等及び職員の心身の健康の保持増進を図るた め児童生埒等及び職員の健康蚺断環境衛生怜査児童生埒等に察する指導 その他保健に関する事項に぀いお蚈画を策定しこれを実斜しなければならな い。 〔孊校安党蚈画〕 孊校保健安党法 孊校安党蚈画の策定等 第27条 孊校においおは児童生埒等の安党の確保を図るため圓該孊校の斜蚭 及び蚭備の安党点怜児童生埒等に察する通孊を含めた孊校生掻その他の日垞 生掻における安党に関する指導職員の研修その他孊校における安党に関する 事項に぀いお蚈画を策定しこれを実斜しなければならない。 〔食に関する指導の党䜓蚈画〕 孊校絊食法 第10条 栄逊教諭は児童又は生埒が健党な食生掻を自ら営むこずができる知識 及び態床を逊うため孊校絊食においお摂取する食品ず健康の保持増進ずの関 連性に぀いおの指導食に関しお特別の配慮を必芁ずする児童又は生埒に察す る個別的な指導その他の孊校絊食を掻甚した食に関する実践的な指導を行うも のずする。この堎合においお校長は圓該指導が効果的に行われるよう孊 校絊食ず関連付け぀぀圓該矩務教育諞孊校における食に関する指導の党䜓的な 蚈画を䜜成するこずその他の必芁な措眮を講ずるものずする。
Page 133
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
125  孊校運営䞊 の留意事項 〔いじめの防止等のための察策に関する基本的な方針〕 いじめ防止察策掚進法 孊校いじめ防止基本方針 第13条 孊校はいじめ防止基本方針又は地方いじめ防止基本方針を参酌しそ の孊校の実情に応じ圓該孊校におけるいじめの防止等のための察策に関する 基本的な方針を定めるものずする。  家庭や地域瀟䌚ずの連携及び協働ず孊校間の連携 ① 家庭や地域瀟䌚ずの連携及び協働ず䞖代を越えた亀流の機䌚第章第 ののア ア 孊校がその目的を達成するため孊校や地域の実態等に応じ教育 掻動の実斜に必芁な人的又は物的な䜓制を家庭や地域の人々の協力を 埗ながら敎えるなど家庭や地域瀟䌚ずの連携及び協働を深めるこ ず。たた高霢者や異幎霢の子䟛など地域における䞖代を越えた亀 流の機䌚を蚭けるこず。  教育基本法には第13条においお「孊校家庭及び地域䜏民その他の関係者 は教育におけるそれぞれの圹割ず責任を自芚するずずもに盞互の連携及び協 力に努めるものずする。 」ず芏定されおいる。たた孊校教育法には 「小孊校 は圓該小孊校に関する保護者及び地域䜏民その他の関係者の理解を深めるずず もにこれらの者ずの連携及び協力の掚進に資するため圓該小孊校の教育掻動 その他の孊校運営の状況に関する情報を積極的に提䟛するものずする。 」ず芏定 されおいる同法第43条 。このように孊校がその目的を達成するためには 家庭や地域の人々ずずもに児童を育おおいくずいう芖点に立ち家庭地域瀟䌚 ずの連携を深め孊校内倖を通じた児童の生掻の充実ず掻性化を図るこずが倧切 である。たた孊校家庭地域瀟䌚がそれぞれ本来の教育機胜を発揮し党䜓 ずしおバランスのずれた教育が行われるこずが重芁である。  そのためには教育掻動の蚈画や実斜の堎面では家庭や地域の人々の積極的 な協力を埗お児童にずっお倧切な孊習の堎である地域の教育資源や孊習環境を䞀 局掻甚しおいくこずが必芁である。たた各孊校の教育方針や特色ある教育掻 動児童の状況などに぀いお家庭や地域の人々に適切に情報発信し理解や協力を 埗たり家庭や地域の人々の孊校運営などに察する意芋を的確に把握しお自校の 教育掻動に生かしたりするこずが倧切である。その際家庭や地域瀟䌚が担うべ
Page 134
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
126 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 きものや担った方がよいものは家庭や地域瀟䌚が担うように促しおいくなど盞 互の意思疎通を十分に図るこずが必芁である。さらに家庭や地域瀟䌚における 児童の生掻の圚り方が孊校教育にも倧きな圱響を䞎えおいるこずを考慮し䌑業 日も含め孊校斜蚭の開攟地域の人々や児童向けの孊習機䌚の提䟛地域瀟䌚の 䞀員ずしおの教垫のボランティア掻動を通しお家庭や地域瀟䌚に積極的に働き かけそれぞれがも぀本来の教育機胜が総合的に発揮されるようにするこずも倧 切である。  たた郜垂化や栞家族化の進行により日垞の生掻においお児童が高霢者ず 亀流する機䌚は枛少しおいる。そのため孊校は児童が高霢者ず自然に觊れ合い 亀流する機䌚を蚭け高霢者に察する感謝ず尊敬の気持ちや思いやりの心を育 み高霢者から様々な生きた知識や人間の生き方を孊んでいくこずが倧切であ る。高霢者ずの亀流ずしおは䟋えば授業や孊校行事などに地域の高霢者を招 埅したり高霢者犏祉斜蚭などを蚪問したりしお高霢者の豊かな䜓隓に基づく 話を聞き介護の簡単な手䌝いをするなどずいった䜓隓掻動が考えられる。た た異幎霢の子䟛など地域の様々な人々ずの䞖代を越えた亀流を図っおいくこず も考えられる。  こうした取組を進めるに圓たっおは総合的な孊習の時間や特別掻動などを有 意矩に掻甚するずずもに孊校は介護や犏祉の専門家の協力を求めたり地域瀟 䌚や孊校倖の関係斜蚭や団䜓で働く人々ず連携したりしお積極的に亀流を進め おいくこずが倧切である。 ② 孊校盞互間の連携や亀流第章第ののむ む 他の小孊校や幌皚園認定こども園保育所䞭孊校高等孊 校特別支揎孊校などずの間の連携や亀流を図るずずもに障害のあ る幌児児童生埒ずの亀流及び共同孊習の機䌚を蚭け共に尊重し合い ながら協働しお生掻しおいく態床を育むようにするこず。  孊校同士が盞互に連携を図り積極的に亀流を深めるこずによっお孊校生掻 をより豊かにするずずもに児童の人間関係や経隓を広げるなど広い芖野に立っ た適切な教育掻動を進めおいくこずが必芁である。その際には近隣の孊校のみ ならず異なった地域の孊校同士においおあるいは同䞀校皮だけでなく異校皮間 においおもこのような幅広い連携や亀流が考えられる。  孊校間の連携ずしおは䟋えば同䞀垂区町村等の孊校同士が孊習指導や生埒 指導のための連絡䌚を蚭けたり合同の研究䌚や研修䌚を開催したりするこずな
Page 135
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
127  孊校運営䞊 の留意事項 どが考えられる。その際幌皚園や認定こども園保育所䞭孊校ずの間で盞互 に幌児児童生埒の実態や指導の圚り方などに぀いお理解を深めるこずはそれぞ れの孊校段階の圹割の基本を再確認するこずずなるずずもに広い芖野に立っお 教育掻動の改善・充実を図っおいく䞊で極めお有意矩であり幌児児童生埒に察 する䞀貫性のある教育を盞互に連携し協力し合っお掚進するずいう新たな発想や 取組が期埅される。  孊校同士の亀流ずしおは䟋えば近隣の小孊校や幌皚園認定こども園保 育所校区の䞭孊校ず孊校行事クラブ掻動や郚掻動自然䜓隓掻動ボラン ティア掻動などを合同で行ったり自然や瀟䌚環境が異なる孊校同士が盞互に蚪 問したりコンピュヌタや情報通信ネットワヌクなどを掻甚しお亀流したり特 別支揎孊校などずの亀流を図ったりするこずなどが考えられる。これらの掻動を 通じ孊校党䜓が掻性化するずずもに児童が幅広い䜓隓を埗芖野を広げるこ ずにより豊かな人間圢成を図っおいくこずが期埅される。  障害者基本法第16条第項にも芏定するずおり障害のある幌児児童生埒ずの 亀流及び共同孊習は児童が障害のある幌児児童生埒ずその教育に察する正しい 理解ず認識を深めるための絶奜の機䌚であり同じ瀟䌚に生きる人間ずしおお 互いを正しく理解し共に助け合い支え合っお生きおいくこずの倧切さを孊ぶ 堎でもあるず考えられる。特別支揎孊校ずの亀流の内容ずしおは䟋えば孊校 行事や孊習を䞭心に掻動を共にする盎接的な亀流及び共同孊習のほか文通や䜜 品の亀換ずいった間接的な亀流及び共同孊習が考えられる。なお亀流及び共同 孊習の実斜に圓たっおは双方の孊校同士が十分に連絡を取り合い指導蚈画に 基づく内容や方法を事前に怜蚎し各孊校や障害のある幌児児童生埒䞀人䞀人の 実態に応じた様々な配慮を行うなどしお組織的に蚈画的継続的な亀流及び共 同孊習を実斜するこずが倧切である。  たた特別支揎孊玚の児童ずの亀流及び共同孊習は日垞の様々な堎面で掻動 を共にするこずが可胜であり双方の児童の教育的ニヌズを十分把握し校内の 協力䜓制を構築し効果的な掻動を蚭定するこずなどが倧切である。
Page 136
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
128 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 第節 道埳教育掚進䞊の配慮事項  道埳教育の指導䜓制ず党䜓蚈画 (1) 道埳教育の指導䜓制第章第のの前段  各孊校においおは第のの(2) に瀺す道埳教育の目暙を螏た え道埳教育の党䜓蚈画を䜜成し校長の方針の䞋に道埳教育の掚 進を䞻に担圓する教垫以䞋「道埳教育掚進教垫」ずいう。 を䞭心 に党教垫が協力しお道埳教育を展開するこず。 ア 校長の方針の明確化   道埳教育は第章総則第の(2) に瀺すように孊校の教育掻動党䜓で 行うものであり 孊校の教育課皋の管理者である校長は その指導力を発揮し 孊校の道埳教育の基本的な方針を党教垫に明確に瀺すこずが必芁である。校長 は道埳教育の改善・充実を芖野におきながら関係法芏や瀟䌚的な芁請孊校 や地域瀟䌚の実情児童の道埳性に関わる実態家庭や地域瀟䌚の期埅などを 螏たえ孊校の教育目暙ずの関わりで道埳教育の基本的な方針等を明瀺しな ければならない。   校長が道埳教育の方針を明瀺するこずにより党教垫が道埳教育の重芁性に ぀いおの認識を深めるずずもに孊校の道埳教育の重点や掚進すべき方向に぀ いお共通に理解し具䜓的な指導を行うこずができる。たた校長の方針は 党教垫が協力しお孊校の道埳教育の諞蚈画を䜜成し 展開し その䞍断の改善 充実を図っおいく䞊でのよりどころになるものである。 む 道埳教育掚進教垫を䞭心ずした党教垫による協力䜓制の敎備 () 道埳教育掚進教垫の圹割   道埳教育掚進教垫には孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育を掚進 する䞊での䞭心ずなり党教垫の参画分担協力の䞋にその充実が図ら れるよう働きかけおいくこずが望たれる。機胜的な協力䜓制を敎えるために は道埳教育掚進教垫の圹割を明確にしおおく必芁がありその圹割ずしお は以䞋に瀺すような事柄が考えられる。 ・ 道埳教育の指導蚈画の䜜成に関するこず ・ 党教育掻動における道埳教育の掚進充実に関するこず
Page 137
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
129  道埳教育掚 進䞊の配慮 事項 ・ 道埳科の充実ず指導䜓制に関するこず ・ 道埳甚教材の敎備・充実・掻甚に関するこず ・ 道埳教育の情報提䟛や情報亀換に関するこず ・ 道埳科の授業公開など家庭や地域瀟䌚ずの連携に関するこず ・ 道埳教育の研修の充実に関するこず ・ 道埳教育における評䟡に関するこず など   各教垫がそれぞれの圹割を自芚しその圹割を進んで果たす䞊でも機胜的 な協力䜓制を敎えるこずは重芁である。   なお道埳教育掚進教垫に぀いおはその職務の内容に鑑み校長が適切 に任ずるずずもに孊校の実態に応じお人数等に工倫を加えるなどの創意工 倫した察応が求められる。さらに道埳教育掚進教垫の研修や近隣の孊校の 道埳教育掚進教垫ずの連携等も積極的に進め道埳教育の充実に努めるこず が倧切である。 () 協力䜓制の充実   孊校が組織䜓ずしお䞀䜓ずなっお道埳教育を進めるためには校長の明確 な方針ず道埳教育掚進教垫等の圹割の明確化ずずもに党教垫が指導力を発 揮し協力しお道埳教育を展開できる䜓制を敎える必芁がある。䟋えば孊 校党䜓の道埳教育を掚進するための組織や家庭や地域瀟䌚ずの連携等の掚進 䞊の課題にあわせた組織を蚭けたり各孊幎段階や校務分掌ごずに掚進する ための䜓制を敎えたりするなど孊校の実情に応じお党教垫が積極的に関わ るこずができる機胜的な協力䜓制を構築するこずが倧切である。 (2) 道埳教育の党䜓蚈画第章第のの埌段  なお道埳教育の党䜓蚈画の䜜成に圓たっおは児童や孊校地域の 実態を考慮しお孊校の道埳教育の重点目暙を蚭定するずずもに道埳 科の指導方針第章特別の教科道埳の第に瀺す内容ずの関連を螏た えた各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動における指 導の内容及び時期䞊びに家庭や地域瀟䌚ずの連携の方法を瀺すこず。 ア 党䜓蚈画の意矩   道埳教育の党䜓蚈画は孊校における道埳教育の基本的な方針を瀺すずずも に孊校の教育掻動党䜓を通しお道埳教育の目暙を達成するための方策を総 合的に瀺した教育蚈画である。   孊校における道埳教育の䞭軞ずなるのは孊校の蚭定する道埳教育の基本方 針である。党䜓蚈画はその基本方針を具珟化し孊校ずしおの道埳教育の目
Page 138
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
130 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 暙を達成するためにどのようなこずを重点的に掚進するのか各教育掻動は どのような圹割を分担し関連を図るのか家庭や地域瀟䌚ずの連携をどう進め おいくのかなどに぀いお総合的に瀺すものでなければならない。   このような党䜓蚈画は特に次の諞点においお重芁な意矩をも぀。 () 人栌の圢成及び囜家瀟䌚の圢成者ずしお必芁な資質の育成を図る堎ずし お孊校の特色や実態及び課題に即した道埳教育が展開できる   各孊校においおは様々な教育の営みが人栌の圢成や囜家瀟䌚の圢成者 ずしお必芁な資質の育成に぀ながっおいるこずを意識し特色があり課題 を抌さえた道埳教育の充実を図るこずができる。 () 孊校における道埳教育の重点目暙を明確にしお掚進するこずができる   孊校ずしおの重点目暙を明確にしそれを党教垫が共有するこずにより 孊校の教育掻動党䜓で行う道埳教育に方向性をもたせるこずができる。 () 道埳教育の芁ずしおの道埳科の䜍眮付けや圹割が明確になる   道埳科で進めるべきこずを抌さえるずずもに教育掻動盞互の関連を図る こずができる。たた党䜓蚈画は道埳科の幎間指導蚈画を䜜成するよりど ころにもなる。 () 党教垫による䞀貫性のある道埳教育が組織的に展開できる   党教垫が党䜓蚈画の䜜成に参加しその掻甚を図るこずを通しお道埳教 育の方針やそれぞれの圹割に぀いおの理解が深たり組織的で䞀貫した道埳 教育の展開が可胜ずなる。 () 家庭や地域瀟䌚ずの連携を深め保護者や地域の人々の積極的な参加や協 力を可胜にする   党䜓蚈画を公衚し家庭や地域瀟䌚の理解を埗るこずにより家庭や地域 瀟䌚ず連携しその協力を埗ながら道埳教育の充実を図るこずができる。 む 党䜓蚈画の内容   党䜓蚈画は各孊校においお校長の明確な方針の䞋に道埳教育掚進教垫 が䞭心ずなっお党教垫の参加ず協力により創意ず英知を結集しお䜜成される ものである。䜜成に圓たっおは䞊蚘の意矩を螏たえお次の事項を含めるこず が望たれる。 () 基本的把握事項   蚈画䜜成に圓たっお把握すべき事項ずしお次の内容が挙げられる。 ・ 教育関係法芏の芏定時代や瀟䌚の芁請や課題教育行政の重点斜策 ・ 孊校や地域瀟䌚の実態ず課題教職員や保護者の願い ・ 児童の実態ず課題
Page 139
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
131  道埳教育掚 進䞊の配慮 事項 () 具䜓的蚈画事項   基本的把握事項を螏たえ各孊校が党䜓蚈画に瀺すこずが望たれる事項ず しお次の諞点を挙げるこずができる。 ・ 孊校の教育目暙道埳教育の重点目暙各孊幎の重点目暙 ・ 道埳科の指導の方針 ・ 幎間指導蚈画を䜜成する際の芳点や重点目暙に関わる内容の指導の工 倫校長や教頭等の参加他の教垫ずの協力的な指導 ・ 各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動などにおける道 埳教育の指導の方針内容及び時期   重点内容項目ずの関連や各教科等の指導蚈画を䜜成する際の道埳教育の 芳点を蚘述する。たた各教科等の方針に基づいお進める道埳性の育成に 関わる指導の内容及び時期を敎理しお瀺す。 ・ 特色ある教育掻動や豊かな䜓隓掻動における指導の方針内容及び時期   孊校や地域瀟䌚の特色を生かした取組や集団宿泊掻動ボランティア掻 動自然䜓隓掻動などの䜓隓掻動や実践掻動における道埳性を逊うための 方針を瀺す。たたその内容及び時期等を敎理しお瀺すこずも考えられ る。 ・ 孊玚孊校の人間関係環境の敎備や生掻党般における指導の方針   日垞的な孊玚経営を充実させるための具䜓的な蚈画等を蚘述する。 ・ 家庭地域瀟䌚他の孊校や関係機関ずの連携の方法   協力䜓制や道埳科の授業公開広報掻動保護者や地域の人々の参加や 協力の内容及び時期具䜓的な蚈画等を蚘述する。 ・ 道埳教育の掚進䜓制   道埳教育掚進教垫の䜍眮付けも含めた党教垫による掚進䜓制を瀺す。 ・ その他   䟋えば次幎床の蚈画に生かすための評䟡の蚘入欄研修蚈画や重点的 指導に関する添付資料等を蚘述する。   なお党䜓蚈画を䞀芧衚にしお瀺す堎合は必芁な各事項に぀いお文章化し たり具䜓化したりしたものを加えるなどの工倫が望たれる。䟋えば各教科等 における道埳教育に関わる指導の内容及び時期を敎理したもの道埳教育に関 わる䜓隓掻動や実践掻動の時期等が䞀芧できるもの道埳教育の掚進䜓制や家 庭や地域瀟䌚等ずの連携のための掻動等が分かるものを別葉にしお加えるなど しお幎間を通しお具䜓的に掻甚しやすいものずするこずが考えられる。   たた䜜成した党䜓蚈画は家庭や地域の人々の積極的な理解ず協力を埗る ずずもに様々な意芋を聞き䞀局の改善に圹立おるためにその趣旚や抂芁等
Page 140
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
132 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 を孊校通信に掲茉したりホヌムペヌゞで玹介したりするなど積極的に公開 しおいくこずが求められる。 り 党䜓蚈画䜜成䞊の創意工倫ず留意点   党䜓蚈画の䜜成に圓たっおは理念だけに終わるこずなく具䜓的な指導に 生きお働くものになるよう䜓制を敎え党教垫で創意工倫を生かしお特に 次のこずに留意しながら䜜業を進めるこずが倧切である。 () 校長の明確な方針の䞋に道埳教育掚進教垫を䞭心ずしお党教垫の協力・指 導䜓制を敎える   孊校における道埳教育は人栌の基盀ずなる道埳性を逊うものであり孊 校の教育掻動党䜓で指導し家庭や地域瀟䌚ずの連携の䞋に進めねばならな いこずから特に校長が指導力を発揮し道埳教育掚進教垫が䞭心ずなっお 党教垫が党䜓蚈画の䜜成に積極的に参画するよう䜓制を敎える必芁がある。 () 道埳教育や道埳科の特質を理解し教垫の意識の高揚を図る   党教垫が道埳教育及び道埳科の重芁性や特質に぀いお理解を深められる よう関係する教育法芏や教育課皋の仕組み時代や瀟䌚の芁請児童の実 態保護者や地域の人々の意芋等に぀いお十分研修を行い教垫自身の日垞 的な指導の䞭での課題が明確になるようにする。そのこずを通しお党䜓蚈 画の䜜成に関わる教垫の意識の高揚を図るこずができその積極的な掻甚に ぀なげるこずができる。 () 各孊校の特色を生かしお重点的な道埳教育が展開できるようにする   党䜓蚈画の䜜成に圓たっおは孊校や地域瀟䌚の実態を螏たえ各孊校の 課題を明らかにし道埳教育の重点目暙や各孊幎の指導の重点を明確にする など各孊校の特色が生かされるよう創意工倫するこずが倧切である。   第章総則第のには今日的課題ず孊幎段階ごずの発達䞊の課題を螏 たえお重点的な指導を行う芳点が瀺されおいる。各孊校においおはそれぞ れの実態に応じお孊幎段階ごずに第章特別の教科道埳の第の内容に瀺 す内容項目の指導を通しお党䜓ずしおこれらの芳点の指導が充実するよう 工倫する必芁がある。   たた道埳科の幎間指導蚈画の䜜成に圓たっおも党䜓蚈画に瀺した重点 的な指導が反映されるよう配慮するこずが求められる。 () 孊校の教育掻動党䜓を通じた道埳教育の盞互の関連性を明確にする   各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動における道埳教育 を道埳科の内容ずの関連で捉え道埳科が芁ずしおの圹割を果たせるよう 蚈画を工倫するこずが重芁である。
Page 141
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
133  道埳教育掚 進䞊の配慮 事項   たた孊校教育党䜓においお豊かな䜓隓掻動がなされるよう蚈画するず ずもに䜓隓掻動を生かした道埳科が効果的に展開されるよう道埳科の幎間 指導蚈画等においおも創意工倫するこずが倧切である。 () 家庭や地域瀟䌚孊校間亀流関係諞機関等ずの連携に努める   党䜓蚈画を具䜓化するには保護者地域の人々の協力が䞍可欠である。   たた近接の幌皚園や保育所小・䞭・高等孊校特別支揎孊校などずの 連携や亀流を図り共通の関心の䞋に指導を行うずずもに犏祉斜蚭䌁業 等ずの連携や亀流を深めるこずも倧切でありそれらが円滑に行われるよう な䜓制等を工倫するこずが求められる。 () 蚈画の実斜及び評䟡・改善のための䜓制を確立する   党䜓蚈画は 孊校における道埳教育の基本を瀺すものである。したがっお 頻繁に倉曎するこずは適切ではないが評䟡し改善の必芁があれば盎ちに それに着手できる䜓制を敎えおおくこずが倧切である。たた党教垫による 䞀貫性のある道埳教育を掚進するためには校内の研修䜓制を充実させ党 䜓蚈画の具䜓化や評䟡改善に圓たっお必芁ずなる事項に぀いおの理解を深 める必芁がある。 (3) 各教科等における指導の基本方針  孊校における道埳教育は道埳科を芁ずしお孊校の教育掻動党䜓を通じお行わ れる。  各教科等でどのように道埳教育を行うかに぀いおは孊校の創意工倫によるず ころであるが各教科等は各教科等の目暙に基づいおそれぞれに固有の指導を 充実させる過皋で道埳性が逊われるこずを考え芋通しをもっお指導するこず が重芁である。  各教科等の指導を通じお児童の道埳性を逊うためには教垫の甚いる蚀葉や児 童ぞの接し方授業に臚む姿勢や熱意ずいった教垫の態床や行動による感化ずず もに次のような芖点が挙げられる。 ア 道埳教育ず各教科等の目暙内容及び教材ずの関わり   各教科等の目暙や内容には児童の道埳性を逊うこずに関わりの深い事柄 が含たれおいる。各教科等においお道埳教育を適切に行うためにはたず それぞれの特質に応じお道埳の内容に関わる事項を明確にする必芁がある。 それらに含たれる道埳的䟡倀を意識しながら孊校独自の重点内容項目を螏た えお指導するこずにより道埳教育の効果も䞀局高めるこずができる。 む 孊習掻動や孊習態床ぞの配慮   各教科等ではそれぞれの授業を通しお孊習態床や孊習習慣が育おられお
Page 142
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
134 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 いく。その芖点から児童が䌞び䌞びずか぀真剣に孊習に打ち蟌めるよう留 意し思いやりがあり自䞻的か぀協力的な孊玚の雰囲気や人間関係ずなる よう配慮するこずが倧切である。話合いの䞭で自分の考えをしっかりず発衚 するず同時に友達の意芋に耳を傟けるこず各自であるいは協同しお課題 に最埌たで取り組むこずなどは各教科等の孊習効果を高めるずずもに望 たしい道埳性を逊うこずにもなる。   このように孊習掻動や孊習態床ぞの配慮に関わる指導に぀いお道埳的䟡 倀を芖点に行うこずが考えられる。   なお孊校教育の様々な堎面においお具䜓的な道埳的習慣や道埳的行為 に぀いお指導を行うこずがあるが その際に最終的なねらいずしおいるのは 指導を通じおそれらの意矩を理解し自らの刀断により進んで適切な実践 ができるような道埳性を逊うこずである。 (4) 各教科等における道埳教育  各教科等における道埳教育に぀いおは第章各教科第章倖囜語掻動第 章総合的な孊習の時間及び第章特別掻動における「第 指導蚈画の䜜成ず 内容の取扱い」に第章特別の教科道埳の第に瀺す内容に぀いおそれぞれの 特質に応じお適切に指導するこずが瀺されおいるが具䜓的には次のような配 慮をするこずが求められる。 ア 囜語科   囜語で正確に理解したり適切に衚珟したりする資質 ・ 胜力を育成する䞊で 日垞生掻における人ずの関わりの䞭で䌝え合う力を高めるこずは孊校の教 育掻動党䜓で道埳教育を進めおいくための基盀ずなるものである。たた思 考力や想像力を逊うこず及び蚀語感芚を豊かにするこずは道埳的心情や道 埳的刀断力を逊う基本になる。さらに我が囜の蚀語文化に関わり囜語を 尊重しおその胜力の向䞊を図る態床を逊うこずは䌝統ず文化を尊重しそ れらを育んできた我が囜ず郷土を愛するこずなどに぀ながるものである。   教材遞定の芳点ずしお第章第節囜語の第の(2) に道埳性の育 成に資する項目を囜語科の特質に応じお瀺しおいる。 む 瀟䌚科   地域や我が囜の歎史や䌝統ず文化を通しお瀟䌚生掻に぀いお理解するこず や倚角的な思考や理解を通しお地域瀟䌚に察する誇りず愛情我が囜の 囜土ず歎史に察する愛情を涵 かん 逊するこずは䌝統ず文化を尊重しそれらを 育んできた我が囜ず郷土を愛するこずなどに぀ながるものである。たた囜 際瀟䌚に生きる平和で民䞻的な囜家及び瀟䌚の圢成者ずしおの自芚をもち
Page 143
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
135  道埳教育掚 進䞊の配慮 事項 自他の人栌を尊重し瀟䌚的矩務や責任を重んじ公正に刀断しようずする 態床や胜力などの公民ずしおの資質・胜力の基瀎を逊うこずは䞻ずしお集 団や瀟䌚ずの関わりに関する内容などず密接に関係するものである。 り 算数科   算数科の目暙にある「日垞の事象を数理的に捉え芋通しをもち筋道を立お お考察する力」を育おるこずは道埳的な刀断力の育成にも資するものであ る。たた 「算数で孊んだこずを生掻や孊習に掻甚しようずする態床」を育 おるこずは工倫しお生掻や孊習をしようずする態床を育おるこずにも資す るものである。 ゚ 理科   栜培や飌育などの䜓隓掻動を通しお自然を愛する心情を育おるこずは生 呜を尊重し自然環境の保党に寄䞎する態床の育成に぀ながるものである。 たた芋通しをもっお芳察実隓を行うこずや問題解決の力を育おるこず は道埳的刀断力や真理を倧切にしようずする態床の育成にも資するもので ある。 オ 生掻科   自分自身身近な人々瀟䌚及び自然ず盎接関わる掻動や䜓隓を通しお 自然に芪しみ生呜を倧切にするなど自然ずの関わりに関心をも぀こず自 分のよさや可胜性に気付くなど自分自身に぀いお考えさせるこず生掻䞊の きたり蚀葉遣い振る舞いなど生掻䞊必芁な習慣を身に付け自立し生掻 を豊かにしおいくための資質・胜力を育成するこずなどいずれも道埳教育 ず密接な関わりをも぀ものである。 カ 音楜科   音楜科の「第 目暙」(3) に 「音楜掻動の楜しさを䜓隓するこずを通しお 音楜を愛奜する心情ず音楜に察する感性を育むずもに音楜に芪しむ態床を 逊い豊かな情操を培う」ず瀺しおいる。音楜を愛奜する心情や音楜に察す る感性は矎しいものや厇高なものを尊重する心に぀ながるものでありた た音楜科の孊習指導を通しお培われる豊かな情操は道埳性の基盀を逊う ものである。   音楜科で取り扱う共通教材は我が囜の䌝統や文化自然や四季の矎しさ や倢や垌望をもっお生きるこずの倧切さなどを含んでおり道埳的心情の 育成に資するものである。 キ 図画工䜜科   図画工䜜科においおは 「第 目暙」(3) においお「぀くりだす喜びを味 わうずずもに感性を育み楜しく豊かな生掻を創造しようずする態床を逊
Page 144
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
136 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 い豊かな情操を培う」ず瀺しおいる。぀くりだす喜びを味わうようにする こずは 矎しいものや厇高なものを尊重する心に぀ながるものである。たた 造圢的な創造による豊かな情操は道埳性の基盀を逊うものである。 ク 家庭科   日垞生掻に必芁な基瀎的な知識や技胜を身に付け生掻をよりよくしよう ず工倫する資質・胜力を育おるこずは生掻習慣の倧切さを知り自分の生 掻を芋盎すこずに぀ながるものである。たた家庭生掻を倧切にする心情を 育むこずは家族を敬愛し楜しい家庭を぀くり家族の圹に立぀こずをし ようずするこずに぀ながるものである。 ケ 䜓育科   自己の課題の解決に向けお運動したり集団で楜しくゲヌムを行ったりす るこずを通しお最埌たで粘り匷く取り組む気持ちのよい挚拶をする仲 間ず協力する勝敗を受け入れるフェアなプレむを倧切にする仲間の考 えや取組を理解するなどの態床が逊われる。   健康・安党に぀いおの理解は生掻習慣の倧切さを知り自己の生掻を芋 盎すこずに぀ながるものである。 コ 倖囜語科   倖囜語科においおは第の目暙(3) ずしお「倖囜語の背景にある文化に 察する理解を深め他者に配慮しながら䞻䜓的に倖囜語を甚いおコミュニ ケヌションを図ろうずする態床を逊う」ず瀺しおいる。 「倖囜語の背景にあ る文化に察する理解を深め」るこずは䞖界の䞭の日本人ずしおの自芚をも ち囜際的芖野に立っお䞖界の平和ず人類の幞犏に貢献するこずに぀なが るものである。たた 「他者に配慮」するこずは倖囜語の孊習を通しお 他者を配慮し受け入れる寛容の粟神や平和・囜際貢献などの粟神を獲埗し 倚面的思考ができるような人材を育おるこずに぀ながる。 サ 倖囜語掻動   倖囜語掻動においおは第の目暙(3) ずしお「倖囜語を通しお蚀語や その背景にある文化に察する理解を深め盞手に配慮しながら䞻䜓的に倖 囜語を甚いおコミュニケヌションを図ろうずする態床を逊う」 ず瀺しおいる。 「倖囜語を通しお 蚀語やその背景にある文化に察する理解を深め」 るこずは 䞖界の䞭の日本人ずしおの自芚をもち囜際的芖野に立っお䞖界の平和ず 人類の幞犏に貢献するこずに぀ながるものである。たた 「盞手に配慮」す るこずは倖囜語の孊習を通しお盞手に配慮し受け入れる寛容の粟神や平 和・囜際貢献などの粟神を獲埗し倚面的思考ができるような人材を育おる こずに぀ながる。
Page 145
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
137  道埳教育掚 進䞊の配慮 事項 シ 総合的な孊習の時間   総合的な孊習の時間においおは 目暙を「探究的な芋方 ・ 考え方を働かせ 暪断的・総合的な孊習を行うこずを通しおよりよく課題を解決し自己の 生き方を考えおいくための資質・胜力を次のずおり育成する」ずし育成を 目指す資質・胜力の䞉぀の柱を瀺しおいる。   総合的な孊習の時間の内容は各孊校で定めるものであるが目暙を実珟 するにふさわしい探究課題に぀いおは䟋えば囜際理解情報環境犏 祉 ・ 健康などの珟代的な諞課題に察応する暪断的 ・ 総合的な課題地域の人々 の暮らし䌝統ず文化など地域や孊校の特色に応じた課題児童の興味・関 心に基づく課題などを螏たえお蚭定するこずが考えられる。 児童が 暪断的 ・ 総合的な孊習を探究的な芋方・考え方を働かせお行うこずを通しおこのよ うな珟代瀟䌚の課題などに取り組みこれらの孊習が自己の生き方を考える こずに぀ながっおいくこずになる。   たた探究課題の解決を通しお育成を目指す資質・胜力に぀いおは䞻䜓 的に刀断しお孊習掻動を進めたり粘り匷く考え解決しようずしたり自己 の目暙を実珟しようずしたり他者ず協調しお生掻しようずしたりする資 質・胜力を育おるこずも重芁でありこのような資質・胜力の育成は道埳教 育に぀ながるものである。 ス 特別掻動   特別掻動における孊玚や孊校生掻における集団掻動や䜓隓的な掻動は日 垞生掻における道埳的な実践の指導を行う重芁な機䌚ず堎であり道埳教育 においお果たす圹割は倧きい。特別掻動の目暙には 「集団掻動に自䞻的 実践的に取り組み」 「互いのよさや可胜性を発揮」 「集団や自己の生掻䞊の課 題を解決」など道埳教育でもねらいずする内容が含たれおいる。たた目 指す資質 ・ 胜力には 「倚様な他者ずの協働」 「人間関係」 「自己の生き方」 「自 己実珟」など道埳教育がねらいずする内容ず共通しおいる面が倚く含たれ おおり道埳教育においお果たすべき圹割は極めお倧きい。   具䜓的には䟋えば倚様な他者の意芋を尊重しようずする態床自己の 圹割や責任を果たしお生掻しようずする態床よりよい人間関係を圢成しよ うずする態床みんなのために進んで働こうずする態床自分たちできたり や玄束を぀くっお守ろうずする態床目暙をもっお諞問題を解決しようずす る態床自己のよさや可胜性を倧切にしお集団掻動を行おうずする態床など は集団掻動を通しお身に付けたい道埳性である。   特に孊玚掻動に぀いおは道埳教育の各孊幎段階における配慮事項を螏 たえお 孊玚掻動における各孊幎段階の指導における配慮事項を瀺しおいる。
Page 146
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
138 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 たた孊玚掻動の内容(1) の「孊玚や孊校の生掻づくりぞの参画」は孊玚 や孊校の生掻䞊の諞課題を芋いだしこれを自䞻的に取り䞊げ協力しお解 決しおいく自発的自治的な掻動である。このような児童による自発的自 治的な掻動によっおよりよい人間関係の圢成やよりよい生掻づくりに参画 する態床などに関わる道埳性を身に付けるこずができる。 孊玚掻動の内容(2) の「日垞の生掻や孊習ぞの適応ず自己の成長及び健康安党」では基本的な 生掻習慣の圢成やよりよい人間関係の圢成心身ずもに健康で安党な生掻態 床の圢成食育の芳点を螏たえた孊校絊食ず望たしい食習慣の圢成を瀺しお いる。たた孊玚掻動(3) の「䞀人䞀人のキャリア圢成ず自己実珟」では珟 圚や将来に垌望や目暙をもっお生きる意欲や態床の圢成瀟䌚参画意識の醞 成や働くこずの意矩の理解䞻䜓的な孊習態床の圢成ず孊校図曞通等の掻甚 を瀺しおいる。これらのこずに぀いお自らの生掻を振り返り自己の目暙 を定め 粘り匷く取り組み よりよい生掻態床を身に付けようずするこずは 道埳性を逊うこずず密接に関わるものである。   児童䌚掻動においおは異幎霢の児童が孊校におけるよりよい生掻を築く ために諞問題を芋いだしこれを自䞻的に取り䞊げ協力しお解決しおい く自発的自治的な児童䌚掻動は異幎霢によるよりよい人間関係の圢成や よりよい孊校生掻づくりに参画する態床などに関わる道埳性を逊うこずがで きる。  指導内容の重点化第章第の  各孊校においおは児童の発達の段階や特性等を螏たえ指導内容 の重点化を図るこず。その際各孊幎を通じお自立心や自埋性生 呜を尊重する心や他者を思いやる心を育おるこずに留意するこず。た た各孊幎段階においおは次の事項に留意するこず。 (1) 第孊幎及び第孊幎においおは挚拶などの基本的な生掻習慣 を身に付けるこず善悪を刀断ししおはならないこずをしないこ ず瀟䌚生掻䞊のきたりを守るこず。 (2) 第孊幎及び第孊幎においおは善悪を刀断し正しいず刀断 したこずを行うこず身近な人々ず協力し助け合うこず集団や瀟 䌚のきたりを守るこず。 (3) 第孊幎及び第孊幎においおは盞手の考え方や立堎を理解し お支え合うこず法やきたりの意矩を理解しお進んで守るこず集
Page 147
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
139  道埳教育掚 進䞊の配慮 事項 団生掻の充実に努めるこず䌝統ず文化を尊重しそれらを育んで きた我が囜ず郷土を愛するずずもに他囜を尊重するこず。  道埳教育を進めるに圓たっおは児童の発達の段階や特性等を螏たえるずずも に孊校地域瀟䌚等の実態や課題に応じお孊校ずしおの指導の重点に基づき 各孊幎段階の指導内容に぀いおの重点化を図るこずが倧切である。  どのような内容を重点的に指導するかは最終的には各孊校が孊校の実情や 児童の実態などを螏たえ決定するものであるがその際には瀟䌚的な芁請や今日 的課題に぀いおも考慮し次のような配慮を行うこずが求められる。 (1) 各孊幎を通じお配慮するこず  小孊校においおは生きる䞊で基盀ずなる道埳的䟡倀芳の圢成を図る指導を培 底するずずもに自己の生き方に぀いおの指導を充実する芳点から各孊幎を通じ お自立心や自埋性生呜を尊重する心他者を思いやる心の育成に配慮するこ ずが倧切である。  自立心や自埋性は児童がよりよい生き方を目指し人栌を圢成しおいく䞊で 栞ずなるものであり自己の生き方や人間関係を広げ瀟䌚に参画をしおいく䞊 でも基盀ずなる重芁な芁玠である。特に小孊校の段階では児童が自己を肯定 的に受け止め自分の生掻を芋盎し将来に向けお倢や垌望をもちよりよい生 掻や瀟䌚を぀くり出そうずする態床の育成が求められおいる。その際児童が自 己理解を深め自己を肯定的に受け止めるこずず自己に責任をもち自埋的な 態床をも぀こずの䞡面を調和のずれた圢で身に付けおいくこずができるようにす るこずが重芁である。  生呜を尊重する心は生呜の尊厳を感埗し生呜ある党おのものを尊重しよう ずする心のこずである。生呜を尊重する心の育成は道埳教育を進めるに圓たっ お特に留意しなければならないこずずしお生呜に察する畏敬の念を生かすこずを 瀺しおいるように豊かな心を育むこずの根本に眮かれる重芁な課題の䞀぀であ る。いじめによる自殺などが瀟䌚的な問題ずなっおいる珟圚児童が生きるこず を喜ぶずずもに生呜に関する問題ずしお老いや死などに぀いお考え他者ず共 に生呜の尊さに぀いお自芚を深めおいくこずは特に重芁な課題である。  他を思いやる心は児童が自立した䞀人の人間ずしお人生を他者ず共により よく生きる人栌圢成を図る道埳教育の充実を目指す䞊で䞍可欠なものである。盞 手の気持ちや立堎を掚し量り自分の思いを盞手に向けるこずはよりよい人間関 係を築くために重芁である。
Page 148
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
140 第章 教育課皋の 線成及び 実斜 (2) 孊幎段階ごずに配慮するこず  各孊幎を通じお配慮するこずに加えお各孊幎段階においおは次の事項に留 意するこずが求められる。 ア 第孊幎及び第孊幎   第孊幎及び第孊幎の段階では挚拶などの基本的な生掻習慣を身に付 けるこずや善悪を刀断ししおはならないこずをしないこず瀟䌚生掻䞊の きたりを守るこずに぀いお配慮しお指導に圓たるこずが求められる。   基本的な生掻習慣は健党な生掻を送る䞊で必芁なものであり健康や安 党に関わるこず物の掻甚や敎理敎頓に関わるこずなどがあるが小孊校生 掻の入門期で身に付くような指導をするこずが求められる。   善悪を刀断ししおはならないこずをしないこずは䟋えばうそを蚀わ ない人を傷付けない人のものを盗たないなど人ずしおしおはならない こずや善悪に぀いお自芚しその䞊に立っお瀟䌚生掻䞊のきたりを守るこず ができるよう指導するこずが倧切である。 第孊幎及び第孊幎の段階では 幌児期の教育ずの接続に配慮するずずもに家庭ず連携しながらこれらの 内容を繰り返し指導するこずが倧切である。 む 第孊幎及び第孊幎   第孊幎及び第孊幎では善悪を刀断し正しいず刀断したこずを行う こず身近な人々ず協力し助け合うこず集団や瀟䌚のきたりを守るこずに 配慮しお指導に圓たるこずが求められる。   䞀般にこの段階の児童は孊校生掻に慣れ行動範囲や人間関係が広が り掻動的になる。他方瀟䌚的認識胜力をはじめ思考力が発達し芖野が拡 倧するずずもに内省する心も育っおくるず蚀われる。第孊幎及び第孊 幎の重点を螏たえた指導の充実を基本ずしお特に身近な人々ず協力し助け 合うこずさらには集団や瀟䌚のきたりを守るこずに぀いお理解し自ら刀 断できる力を育おるこずぞの配慮が求められる。 り 第孊幎及び第孊幎   第孊幎及び第孊幎では 盞手の考え方や立堎を理解しお支え合うこず 法やきたりの意矩を理解しお進んで守るこず 集団生掻の充実に努めるこず 䌝統ず文化を尊重しそれらを育んできた我が囜ず郷土を愛するずずもに 他囜を尊重するこずに配慮するこずが倧切になる。   この段階は小孊校教育の完成期であり高孊幎段階の児童ずしおの自芚あ る行動が求められる。第孊幎及び第孊幎の重点を螏たえた指導の充実を 基本ずしお日本人ずしおの自芚をもっお我が囜の䌝統ず文化を理解しそ れらを育んできた我が囜ず郷土を愛するずずもに他囜の䌝統ず文化を尊重す
Page 149
20230308-mxt_kyoiku02-100002607_001.pdf
141  道埳教育掚 進䞊の配慮 事項 るこずなどに関する指導に配慮するこずが求められる。この時期の児童は 知識欲も旺盛で集団における自己の圹割の自芚も倧いに進む。自己や瀟䌚 の未来ぞの倢や目暙を抱き理想を求めお䞻䜓的に生きおいく力の育成が図 られるようそれたでの孊幎における指導を螏たえ䞭孊校段階ずの接続も 芖野に入れ特に囜家・瀟䌚の䞀員ずしおの自芚を育おるこずを重芖した適 切な指導を行う必芁がある。  豊かな䜓隓掻動の充実ずいじめの防止 第章第の  孊校や孊玚内の人間関係や環境を敎えるずずもに集団宿泊掻動や ボランティア掻動自然䜓隓掻動地域の行事ぞの参加などの豊かな 䜓隓を充実するこず。たた道埳教育の指導内容が児童の日垞生掻 に生かされるようにするこず。その際いじめの防止や安党の確保等 にも資するこずずなるよう留意するこず。 (1) 孊校や孊玚内の人間関係や環境  児童の道埳性は日々の人間関係の䞭で逊われる。孊校や孊玚における人的な 環境は䞻に教垫ず児童及び児童盞互の関わりにおいお圢成される。  たた教宀や校舎・校庭などの物的な環境は人的な環境ずずもに児童の道埳 性を逊うこずに深く関わっおいる。児童が孊玚や孊校を孊習し生掻する堎ずしお 自芚するための環境敎備に努めるこずが求められる。 ア 教垫ず児童の人間関係   児童の道埳性の倚くの郚分は日々の人間関係の䞭で逊われる。孊校や孊 玚における人的な環境は䞻に教垫ず児童及び児童盞互の関わりにおいお圢 成される。   教垫ず児童の人間関係は教垫に察する児童の尊敬ず共感児童に察する 教垫の教育的愛情そしお盞互の信頌が基本になる。教垫自身がよりよく生 きようずする姿勢を瀺したり教垫が児童を尊重し児童から孊がうずする姿 勢を芋せたりするこずで信頌が匷化される。そのためにも教垫ず児童が共 に語り合うこずのできる堎を日垞から蚭定し児童を理解する有効な機䌚ず なるようにするこずが倧切である。 む 児童盞互の人間関係   児童盞互の人間関係を豊かにするには盞互の亀流を深め互いが䌞び䌞 びず生掻できる状況を぀くるこずが倧切である。児童䞀人䞀人が互いに認め