title
stringlengths
0
181
⌀
url
stringlengths
0
365
⌀
text
stringlengths
0
505k
Page 71
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
65 堎合などである。たた速さを比べる堎合のように距離ず時間などの異皮の量に ぀いおの関係どうしを比べる堎合も割合でみおいくこずになる。  二぀の数量の関係どうしを割合でみお比べる際は二぀の数量の間に比䟋関係が あるこずを前提ずしおいる。二぀の数量の関係ず別の二぀の数量ずの関係が同じ割 合あるいは同じ比であるこずは問題にしおいる二぀の数量に぀いお比䟋の 関係が成り立぀こずが前提ずなっおいる。 䞊述の 「シュヌトのうたさ」 の䟋で蚀うず 0.6 の割合で入る「うたさ」ずいうのは10 回䞭回入る20 回䞭12 回入る30 回䞭18 回入る などを 「同じうたさ」ずいう関係ずしおみおいるこずを衚しおい る。たた二぀の液䜓ずをの比で混ぜ合わせおできる「液䜓の濃さ」も 同様である。そしおこの前提に基づいお数量の関係どうしを比べたり知りた い数量の倧きさを求めたりしおいる。このように割合では個々の数量そのもの ではなく比䟋関係にある異なる数量を党お含めお同じ関係ずしおみおいる点が 特城である。 二぀の数量の関係に着目するこず  これは日垞の事象においお割合でみおよいかを刀断し二぀の数量の関係に 着目するこずである。  第孊幎では日垞の事象においお比べる察象を明確にし比べるために必芁 な二぀の数量を割合でみおよいかを刀断する。そしお䞀方を基準量ずしたずき に 他方の数量である比范量がどれだけに盞圓するかずいう数量の関係に着目する。 第孊幎では特に基準量をずみたずきに比范量が基準量に察する割合ずし お  などの敎数で衚される堎合に぀いお扱う。第孊幎では割合が小数で 衚される堎合や異皮の二぀の量の割合ずしお捉えられる数量の関係の指導を通し お 二぀の数量の関係に着目する力を䌞ばす。たた 癟分率を甚いた割合の衚し方 単䜍量圓たりの倧きさによる比べ方の指導を通しお基準量やその倧きさの決め方 に぀いお刀断し比べ方の芋通しをもおるようにする。第孊幎では比の意味や 衚し方の指導を通しお二぀の数量の関係を割合でみおよいかを刀断しどちら か䞀方を基準にするこずなく簡単な敎数の組ずしおの䞡者の関係に着目できるよ うにする。 数量の関係どうしを比べるこず  これは図や匏を甚いお数量の関係を衚したり衚された関係を読み取ったりし おいくこずで割合や比を甚いお数量の関係どうしを比べるこずである。  第孊幎では日垞生掻の堎面で二぀の数量の組に぀いお基準量をそれぞれ 決め基準量をずみたずきに比范量がどれだけに圓たるかを図や匏で衚す。 そしお個々の数量の倧きさず混同するこずなく割合を甚いお数量の関係どう しを比べ考察しおいく。第孊幎では日垞の事象に぀いお図や匏を甚いお       算数科の内容
Page 72
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 算数科の目暙 及び内容 66 基準量比范量などの数量の関係を明瞭的確に衚したり衚珟されたものから これらの数量の関係を適切に読み取ったりしお数量の関係どうしを比べおいく。 たた異皮の二぀の量の割合ずしお捉えられる数量の関係を目的に応じお䞀方 の量の倧きさを揃えお他方の量で比べる。第孊幎では比の倀や比の盞等等し い比を぀くるこずの指導を通しお図や匏を甚いお比を衚珟し衚珟された図や 匏から数量の関係を読み取っお比べるこずができるようにする。たた衚した二 ぀の数量の間にある比䟋関係を䜿っお数量の関係を比べたり知りたい数量の倧 きさを求めたりする。 ③二぀の数量の関係の考察を日垞生掻に生かすこず 䌎っお倉わる二぀の数量の関係の特城を基に問題を解決したり日垞生掻に生か したりする  これは倉化や察応の特城を考察した結果芋いだされた芏則性などを問題の 解決や日垞生掻に生かしおいくこずである。  第孊幎では加法枛法乗法陀法のいずれか䞀぀の挔算が甚いられる具䜓 的な堎面においお䞀方がず぀増えたずきに他方がず぀枛るなどの倉化の特 城和が䞀定差が䞀定などの察応の特城を適甚しお求めたい数量に぀いおの結 果を導いおいく。第孊幎では簡単な堎合に぀いおの比䟋の関係や加法ず乗法な ど二぀の挔算が必芁な堎面に぀いお芋いだした倉化や察応に぀いおの特城を適甚 しお求めたい数量に぀いおの結果を導く。第孊幎では日垞生掻で比䟋の関 係を甚いお効率的に解決する堎面においお比䟋の関係に぀いおの倉化や察応の特 城を問題の解決に生かす。たた比䟋の関係を甚いた問題解決の方法に぀いお指 導する。 二぀の数量の関係の特城を基に日垞生掻に生かすこず  これは二぀の数量の関係どうしを割合や比で比べた結果を日垞生掻での問題 の解決に生かしおいくこずである。  第孊幎では基準量の異なる二぀の数量の関係どうしを  などの敎数 で衚される割合を甚いお比べる堎面で埗られた割合の倧小から刀断をしたり割 合を甚いお蚈算をした結果から問題を解決したりする。第孊幎では 党䜓ず郚分 あるいは郚分ず郚分の関係どうしを考察する堎面異皮の二぀の量の関係どうし を比べる堎面で埗られた割合の倧小や単䜍量圓たりの倧きさから刀断をしたり それらを䜿っお蚈算をした結果から問題を解決したりする。第孊幎では郚分ず 郚分の関係どうしを考察したり数量を配分したりする堎面などで数量の関係を 比で衚珟し等しい比を぀くるなどしお考察した結果を掻甚しお刀断をしたり 問題を解決したりする。
Page 73
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
67  デヌタの掻甚 1 「デヌタの掻甚」領域のねらい  この領域のねらいは次の䞉぀に敎理するこずができる。  ・ 目的に応じおデヌタを集めお分類敎理し適切なグラフに衚したり代衚倀な どを求めたりするずずもに統蚈的な問題解決の方法に぀いお知るこず  ・ デヌタのも぀特城や傟向を把握し問題に察しお自分なりの結論を出したり その結論の劥圓性に぀いお批刀的に考察したりするこず  ・ 統蚈的な問題解決のよさに気付きデヌタやその分析結果を生掻や孊習に掻甚 しようずする態床を身に付けるこず 2 「デヌタの掻甚」の内容の抂芳  この領域で働かせる数孊的な芋方・考え方に着目しお内容を敎理するず次の二 ぀にたずめるこずができる。  ① 目的に応じおデヌタを収集分類敎理し結果を適切に衚珟するこず  ② 統蚈デヌタの特城を読み取り刀断するこず  以䞋の衚はこれらの芳点から各孊幎の内容を敎理したものである。 数孊的な 芋方・考 え方 ・日垞生掻の問題解決のためにデヌタの特城ず傟向などに着目しお捉え  根拠を基に筋道を立おお考えたり統合的・発展的に考えたりするこず 目的に応じおデヌタを収集分類敎理し 結果を適切に衚珟するこず 統蚈デヌタの特城を読み取り刀断するこず 第孊幎 ・ デヌタの個数ぞの着目 ・ 絵や図 ・ 身の回りの事象の特城に぀いおの把握 ・ 絵や図 第孊幎 ・ デヌタを敎理する芳点ぞの着目 ・ 簡単な衚 ・ 簡単なグラフ ・ 身の回りの事象に぀いおの考察 ・ 簡単な衚 ・ 簡単なグラフ 第孊幎 ・ 日時の芳点や堎所の芳点などからデヌタ を分類敎理 ・ 衚 ・ 棒グラフ ・ 芋いだしたこずを衚珟する ・ 身の回りの事象に぀いおの考察 ・ 衚 ・ 棒グラフ 第孊幎 ・ 目的に応じたデヌタの収集ず分類敎理 ・ 適切なグラフの遞択 ・ 二次元の衚 ・ 折れ線グラフ ・ 結論に぀いおの考察 ・ 二次元の衚 ・ 折れ線グラフ 第孊幎 ・ 統蚈的な問題解決の方法 ・ 円グラフや垯グラフ ・ 枬定倀の平均 ・ 結論に぀いおの倚面的な考察 ・ 円グラフや垯グラフ ・ 枬定倀の平均 第孊幎 ・ 統蚈的な問題解決の方法 ・ 代衚倀 ・ ドットプロット ・ 床数分垃を衚す衚やグラフ ・ 起こり埗る堎合の数 ・ 結論の劥圓性に぀いおの批刀的な考察 ・ 代衚倀 ・ ドットプロット ・ 床数分垃を衚す衚やグラフ ・ 起こり埗る堎合の数       算数科の内容
Page 74
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 算数科の目暙 及び内容 68 3 「デヌタの掻甚」の領域で育成を目指す資質・胜力 ①目的に応じおデヌタを収集分類敎理し結果を適切に衚珟するこず 統蚈的な問題解決掻動  目的に応じおデヌタを収集分類敎理し結果を適切に衚珟するずは統蚈的な 問題解決掻動を指しおいるが統蚈的な問題解決掻動においおは 「問題−蚈画− デヌタ−分析−結論」ずいうような段階からなる統蚈的探究プロセスず呌ばれるも のがある。        問題 ・問題の把握   ・問題蚭定 蚈画 ・デヌタの想定  ・収集蚈画 デヌタ ・デヌタ収集   ・衚ぞの敎理 分析 ・グラフの䜜成  ・特城や傟向の把握 結論 ・結論付け    ・振り返り  統蚈的探究プロセスずは元々の問題意識や解決すべき事柄に察しお統蚈的に 解決可胜な問題を蚭定し 蚭定した問題に察しお集めるべきデヌタず集め方を考え その蚈画に埓っお実際にデヌタを集め衚などに敎理した䞊で集めたデヌタに察 しお目的やデヌタの皮類に応じおグラフにたずめたり統蚈量を求めるなどしお 特城や傟向を把握し芋いだした特城や傟向から問題に察する結論をたずめお衚珟 したりさらなる課題や掻動党䜓の改善点を芋いだしたりするずいう䞀連のプロセ スである。  これら䞀連のプロセスは「問題」から「結論」に向けお䞀方向に進んでいくもの ではなく蚈画を立おながら問題を芋盎しお修正を加えおみたりグラフを䜜り盎 しお分析したりずきにはデヌタを集め盎したり盞互に関連し行き来しながら 進むものである。  䜎孊幎の孊習においおは 「問題」 や 「蚈画」  「結論」 の郚分はそれほど重く扱わず 児童にずっお身近な題材に泚目し関係するデヌタを敎理しながらデヌタの特城を 捉えるこずを䞭心に行う。䞭孊幎の孊習から身近な題材から問題を蚭定する掻動 やその問題に察しお集めるべきデヌタずその集め方などに぀いおも埐々に扱っお いくものずする。高孊幎では䞀連の統蚈的探究プロセスを意識し自分たちで問 題を蚭定し調査蚈画を立おるこずや分析を通じお刀断した結論に぀いおも別の 芳点から劥圓性を怜蚎できるようにするこずも扱う。  統蚈的な問題解決は様々な分野で甚いられるようになっおきおおり統蚈は瀟䌚 における必須のツヌルずなっおきおいる。他教科の孊習や児童の生掻に関わる事柄 でも統蚈的な問題解決は甚いるこずができるためそのよさを感じお進んで孊習
Page 75
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
69 や生掻に生かそうずする態床も逊う。 デヌタの皮類  統蚈においお扱うデヌタには性別や血液型など文字情報ずしお埗られる「質的 デヌタ」ず身長やハンドボヌル投げの蚘録のように数倀情報ずしお埗られる「量 的デヌタ」 各月の平均最高気枩などのように時間倉化に沿っお埗られた「時系列 デヌタ」がある。デヌタの皮類によっお分類敎理の仕方や甚いるグラフなど異なっ おくるため泚意が必芁である。  䜎孊幎においおは質的デヌタを䞭心に扱い各デヌタの個数を集蚈する掻動が 䞻であるが第孊幎では質的デヌタを集蚈し衚やグラフに衚したり量的デヌ タをグラフに衚したりする。第孊幎では時系列デヌタも扱うようになり時間経 過に䌎う倉化や傟向に぀いおも分析を行う。第孊幎では質的デヌタや量的デヌタ に察しお割合の芳点から分析を行い第孊幎では量的デヌタに察しお分垃の䞭心 やばら぀きの様子を分析する。第孊幎からデヌタの皮類や目的に応じた適切な 分類敎理やグラフの衚し方に぀いおも扱う。 衚  デヌタが集められおも蚀葉や数倀などの情報がそのたた矅列されおいるだけの状 態からでは特城や傟向を把握するこずは難しい。芁点を端的に把握するためにも たたグラフなどに衚すためにも衚に敎理するこずは倧切である。  第孊幎では 身の回りにある事柄に関する質的デヌタを集蚈しお衚に衚したり 読み取ったりするこずを指導する。第孊幎では芳点を定めおデヌタを分類敎理 し簡単な二次元の衚にたずめたり衚を読み取ったりするこずを指導する。第 孊幎では二぀の芳点からデヌタを分類敎理し二次元の衚に衚したり読み取っ たりするこずを指導する。第孊幎では量的デヌタに察しお床数分垃衚に衚した り読み取ったりするこずを指導する。 グラフ  デヌタをグラフに衚すこずによっお特城や傟向に぀いお図的衚珟を介しお捉え やすくなるため統蚈的な分析をするには欠かせないものずなっおいる。䞀方で グラフによる特城や傟向の捉えやすさから瀟䌚においおは実態ずは異なる印象 を䞎え誀認させるようにグラフが甚いられる堎合もあるため読み取る際には泚 意が必芁である。  第孊幎では䞀぀䞀぀のデヌタを抜象的な絵で衚しそれらを敎理し揃えお䞊 べるこずで数の倧小を比范する簡単なグラフに衚したり読み取ったりするこずを 指導する。第孊幎ではデヌタを○や□などに抜象化しお䞊べる簡単なグラフに 衚したり 読み取ったりするこずを指導する。第孊幎では 質的デヌタの個数か あるいは量的デヌタの倧きさに盞圓する長さの棒の長さで違いを瀺す棒グラフに衚       算数科の内容
Page 76
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 算数科の目暙 及び内容 70 したり読み取ったりするこずを指導する。第孊幎では時系列デヌタの倉化の 様子を瀺す折れ線グラフに衚したり読み取ったりするこずを指導する。第孊幎 ではデヌタの割合を瀺す円グラフや垯グラフに衚したり読み取ったりするこず を指導する。第孊幎では 量的デヌタの分垃の様子を瀺す柱状グラフに衚したり 読み取ったりするこずを指導する。  なお各孊幎においお孊習するグラフは定められおいるが統蚈的な問題解決掻 動においおは特定の䞀぀のグラフを甚いるだけで解決するずは限らないため目 的やデヌタの皮類に応じお既習のグラフも適宜合わせお甚いるこずが望たしい。 枬定倀の平均ず代衚倀  量的デヌタの特城を端的に捉える指暙ずしおは代衚倀が甚いられる。その意味や 求め方に぀いお理解し適切に甚いるこずが重芁である。  第孊幎ではならす操䜜ずしおの平均の求め方を考え枬定倀の平均の意味に ぀なげる。䞀぀のものの枬定倀の平均は枬定する察象がも぀真の倀を予枬した数 倀である。枬定には誀差が䌎うため枬定した結果が真の倀であるずは限らない。 枬定した誀差に぀いおは真の倀より小さくなるこずず倧きくなるこずが䞀般的に 等しく起こりやすくたた真の倀よりもかけ離れた倀は確率的に埗にくくなっおい る。このこずから耇数回の枬定倀に぀いお平均するこずで真の倀より小さい倀 ず倧きい倀ずが盞殺し合い回だけの枬定結果よりも真の倀に近い倀を埗るこず ができる。  第孊幎では量的デヌタの党おの倀を足し合わせデヌタの数で割るこずで埗 られるならす操䜜ずしおの平均がばら぀きのある察象に察しお分垃の䞭心が どの圓たりになるかを瀺す指暙平均倀ずしおの意味合いをもっおいるこずを理 解させる。このほかデヌタを順番に䞊べた際の真ん䞭に圓たる䞭倮倀デヌタの 䞭で最も倚くみられる最頻倀の意味や求め方に぀いお指導する。 起こり埗る堎合に぀いお  算数の授業では確定した事象を取り扱うこずが倚い。しかし瀟䌚における事象 には結果が確定的に定たっおいない䞍確定な事象も倚くそのような事象に぀い おも考察の察象ずしお扱っおいく。小孊校で孊習する起こり埗る堎合は䞭孊校で孊 習する確率ぞず぀ながっおいくものである。  第孊幎や第孊幎で孊習する簡単な衚や第孊幎で孊習する二次元の衚に敎理 するこずを通じおどの事柄が起こりやすいのかを捉えるこずができる。  第孊幎では起こり埗る堎合に぀いお萜ちや重なりがないように調べる方法に ぀いお考察するこずを指導する。 ②統蚈デヌタの特城を読み取り刀断するこず 結論に぀いお倚面的・批刀的に考察するこず
Page 77
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
71  統蚈的な問題解決では結果が定たっおいない䞍確定な事象を扱うためデヌタ の特城や傟向を捉えおも結論を断定できない堎合や立堎や捉え方によっお結論が 異なっおくる堎合もある。そのため自分たちが行った問題蚭定や集めたデヌタ 衚やグラフを甚いおの分析の仕方など問題解決の過皋や結論に぀いお異なる芳点 や立堎などから倚面的に捉え盎しおみたり誀りや矛盟はないかどうか劥圓性に぀ いお批刀的に考察したりするこずが重芁である。  自分たちが行った問題解決掻動ず結論に぀いおレポヌトやポスタヌなどの圢匏に たずめお発衚する掻動やそれぞれの問題解決に぀いお共有したり議論したりする などの掻動も行うずよい。そうするこずで衚珟力を䌞ばすこずができるずずもに 別の芳点や立堎から捉え盎したり劥圓性に぀いお考察したりする契機ずするこず ができる。たた問題解決掻動の䜓隓や共有を通じお統蚈的な問題解決のよさを感 じさせ他教科等の孊習や自分たちの生掻においおも生かそうずする態床が育成さ れるこずも倧切である。  䞀方で統蚈的な䞻匵はニュヌスや新聞雑誌など瀟䌚においおもよく觊れる機 䌚があるが調査察象が偏っおいたり本来の特城や傟向ずは異なる印象を盞手に もたせるように䜜られたグラフが甚いられたりする堎合もあるため泚意深く読み 取りその劥圓性に぀いお批刀的に考察するこずも倧切である。 〔数孊的掻動〕 1数孊的掻動の指導の意矩  数孊は数・量・圢やそれらの関係に぀いおの抜象的な構造の研究を行うずいっ た面のほかに珟実䞖界の問題を数孊の舞台に茉せお解決する方法を提䟛するずい う䞀面をも぀。実際幟䜕孊の起源はナむル川の氟濫によっお倉圢する肥沃な土 地を枬り収穫される穀物の量を掚枬するために叀代゚ゞプト人が行った枬量術に あるず蚀われおいる。぀たり数孊は身の回りの事象を芳察・解釈したたそれ を通しお問題を解決する方法の䞀぀なのでありもずもず実生掻においお身の回り の事象の仕組みを読み解くこずで圹に立぀ずいう偎面をもっおいるのである。 この意味で数孊ずは出来䞊がった知識の䜓系ずいう面のみならず様々な事象 に぀いお数孊的な知識や技胜を駆䜿しお考察しそのなかで数孊自䜓も発展し䜓 系化されおいくずいう掻動ずしおの面をもっおいる。今回の改蚂ではこのよう な数孊的な問題発芋や問題解決の過皋を孊習においお実珟するこずを重芖しおい る。  平成10 幎告瀺の孊習指導芁領における算数科の目暙においお甚語「算数的掻動」 がはじめお甚いられた。平成20 幎告瀺孊習指導芁領ではその意味が「児童が目       算数科の内容
Page 78
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 算数科の目暙 及び内容 72 的意識をもっお䞻䜓的に取り組む算数に関わりのある様々な掻動」ず芏定されおい る。そしお基瀎的・基本的な知識・技胜を確実に身に付けるずずもに数孊的な 思考力・衚珟力を高めたり算数を孊ぶこずの楜しさや意矩を実感したりするため に重芁な圹割を果たすものず䜍眮付けられおいる。たた算数的掻動を生かした 指導を䞀局充実し蚀語掻動や䜓隓掻動を重芖した指導が行われるようにするため に小孊校では各孊幎の内容に算数的掻動を具䜓的に瀺しおいる。  今回の改蚂では 育成を目指す資質 ・ 胜力の芳点からの目暙 内容の怜蚎においお 算数・数孊に固有の芋方や考え方である「数孊的な芋方・考え方」を働かせた孊習 を展開するよう内容を敎理するこずたた孊習指導の過皋においおは数孊的な問 題発芋や問題解決の過皋を重芖するこずが求められおいる。そこで数孊的な問題 発芋・解決の過皋における様々な局面ずそこで働かせる数孊的な芋方・考え方に焊 点を圓おお算数科における児童の掻動を充実するために 甚語 「算数的掻動」 を 「数 孊的掻動」ず改めおその趣旚を䞀局培底するこずずした。  繰り返しになるが 数孊的掻動ずは 事象を数理的に捉え 算数の問題を芋いだし 問題を自立的協働的に解決する過皋を遂行するこずである。数孊的掻動においお は単に問題を解決するこずのみならず問題解決の過皋や結果を振り返っお埗 られた結果を捉え盎したり新たな問題を芋いだしたりしお統合的・発展的に考 察を進めおいくこずが倧切である。この掻動の様々な局面で数孊的な芋方・考え 方が働きその過皋を通しお数孊的に考える資質 ・ 胜力の育成を図るこずができる。  たた今回の改蚂では孊習指導の過皋においおは数孊的に問題発芋・解決す る過皋を重芖するものずした。算数科においおは 「日垞の事象を数理的に捉え 数孊的に衚珟・凊理し問題を解決したり解決の過皋や結果を振り返っお考えた りする」こずず 「算数の孊習堎面から問題を芋いだし解決したり解決の過皋や 結果を振り返っお統合的・発展的に考えたりする」こずの二぀の問題発芋・解決の 過皋が盞互に関わり合っおいる。これらの基盀ずしお各堎面で蚀語掻動を充実さ せそれぞれの過皋や結果を振り返り評䟡・改善するこずができるようにするこ ずも倧切である。  数孊的掻動は数孊を孊ぶための方法であるずずもに, 数孊的掻動をするこず自 䜓を孊ぶずいう意味で内容でもある。たた その埌の孊習や日垞生掻などにおいお, 数孊的掻動を生かすこずができるようにするこずを目指しおいるずいう意味で, 数 孊的掻動は数孊を孊ぶ目暙でもある。それらのバランスを取り぀぀各領域の孊習 やそれらを盞互に関連付けた孊習においお数孊的掻動の楜しさを実感できるよう にするこずで数孊的に考える資質・胜力を確かに育むこずが期埅される。
Page 79
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
73 2数孊的掻動の類型ず各孊幎ぞの䜍眮付け  䞊述のような趣旚から数孊的な問題発芋・解決の過皋に䜍眮付く「日垞の事象 から芋いだした問題を解決する掻動」  「算数の孊習堎面から芋いだした問題を解決 する掻動」及び「数孊的に衚珟し䌝え合う掻動」を䞭栞ずした掻動をそれぞれ䞋孊 幎のむり゚及び䞊孊幎のアむりずしお数孊的掻動に䜍眮付けた。以䞋に 第孊幎の堎合を瀺す。  ◯ 日垞の事象を数理的に捉え問題を芋いだしお解決し解決過皋を振り返り結 果や方法を改善したり日垞生掻等に生かしたりする掻動第孊幎 ア  ◯ 算数の孊習堎面から算数の問題を芋いだしお解決し解決過皋を振り返り統合 的・発展的に考察する掻動第孊幎 む  ◯ 問題解決の過皋や結果を目的に応じお図や匏などを甚いお数孊的に衚珟し䌝 え合う掻動第孊幎 り  なお数孊的に衚珟し䌝え合う掻動は蚀葉や図数匏衚グラフなどを適 切に甚いお, 数量や図圢などに関する事実や手続き, 思考の過皋や刀断の根拠など を的確に衚珟したり, 考えたこずや工倫したこずなどを数孊的な衚珟を甚いお䌝え 合い共有したり芋いだしたこずや思考の過皋刀断の根拠などを数孊的に説明し たりする掻動である。  倚くの堎合この掻動は指導の過皋においお, 日垞の事象から芋いだした問題 を解決する掻動や算数の孊習堎面から芋いだした問題を解決する掻動ず盞互に関連 し䞀連の掻動ずしお行われるこずになる。 次の巊右の図参照  数孊的掻動に取り組む機䌚を蚭ける際には,掻動ずしおの䞀連の流れを倧切にす るずずもにどの掻動に焊点を圓おお指導するのかを明らかにするこずが必芁であ る。  ここで児童の発達の段階を螏たえ算数科ず数孊科の接続の芖点から第孊       算数科の内容 日垞の事象 孊習問題 問い 䞀応の解決結果 解決結果 問題解決結果を 身の回りの事象・日垞生掻の 課題解決ぞ掻甚する 数理的にずらえ 孊習問題を芋いだす 問題発芋・蚭定 〈数孊化〉 目的に応じお自分の考えなどを 数孊的な衚珟を甚いお説明する 数孊的な衚珟を甚いお友達など ず亀流する 数孊的な衚珟を甚いた説明を理解したり、評䟡したりする 算数の孊習堎面 孊習問題 問い 䞀応の解決結果 解決結果 数理的にずらえ 孊習問題を芋いだす 問題発芋・蚭定 〈数孊化〉 問題解決結果から 算数の孊習内容を 統合・発展させる 目的に応じお自分の考えなどを 数孊的な衚珟を甚いお説明する 数孊的な衚珟を甚いお友達など ず亀流する 数孊的な衚珟を甚いた説明を理解したり、評䟡したりする
Page 80
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 算数科の目暙 及び内容 74 幎第孊幎ず第孊幎第孊幎ず第 孊幎 第孊幎の四぀の段階を蚭定し これらの数孊的掻動を瀺すこずずした。  さらに䞋孊幎には身の回りの事象 を芳察したり小孊校に固有の具䜓的な 操䜜をしたりするこず等を通しお数量 や図圢を芋いだしおそれらに進んで関 わっお行く掻動を明確に䜍眮付けるこず で 小孊校における孊習に特城的な数孊的掻動を重芖するこずずした。 䞊の図参照  ◯ 身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数量や図圢を芋いだ す掻動第孊幎 ア  ◯ 身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数量や図圢に進んで 関わる掻動第孊幎第孊幎 ア  これは矩務教育段階の算数科・数孊科における掻動の趣旚をより䞀貫したもの ずしお日垞の事象の問題解決ず振り返りや日垞生掻ぞの算数の掻甚算数の事象 の問題解決ず振り返りや統合的・発展的考察を重芖するものである。  次ペヌゞの衚は第孊幎から䞭孊校第孊幎たでの数孊的掻動の類型の䞀芧で ある。 孊習での経隓 生掻での経隓 算数の 孊習堎面 身の回りの事象 孊習問題 芳察・操䜜等 芳察・操䜜等 算数を芋出し 関わり、芪しむ 算数を芋出し 関わり、芪しむ 远䜓隓・確認
Page 81
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
75 数孊的掻動䞀芧 数量や図圢を芋いだ し, 進んで関わる掻動 日垞の事象から芋いだ した問題を解決する掻 動 算数の孊習堎面から芋 いだした問題を解決す る掻動 数孊的に衚珟し䌝え 合う掻動 第  å­Š 幎 身の回りの事象を芳察 したり具䜓物を操䜜 したりしお数量や圢 を芋いだす掻動 日垞生掻の問題を具䜓 物などを甚いお解決し たり結果を確かめたり する掻動 算数の問題を具䜓物な ど甚いお解決したり結 果を確かめたりする掻 動 問題解決の過皋や結 果を具䜓物や図な どを甚いお衚珟する 掻動 第  å­Š 幎 身の回りの事象を芳察 したり具䜓物を操䜜 したりしお数量や図 圢に進んで関わる掻動 日垞の事象から芋いだ した算数の問題を具 䜓物図数匏など を甚いお解決し結果 を確かめる掻動 算数の孊習堎面から芋 いだした算数の問題を 具䜓物図数匏な どを甚いお解決し結 果を確かめる掻動 問題解決の過皋や結 果を具䜓物図 数匏などを甚いお 衚珟し䌝え合う掻動 第  å­Š 幎 同䞊 同䞊 同䞊 同䞊 第  å­Š 幎 日垞の事象から算数の 問題を芋いだしお解決 し, 結果を確かめたり, 日垞生掻等に生かした りする掻動 算数の孊習堎面から算 数の問題を芋いだしお 解決し, 結果を確かめ たり発展的に考察し たりする掻動 問題解決の過皋や結 果を図や匏などを 甚いお数孊的に衚珟 し䌝え合う掻動 第  å­Š 幎 同䞊 同䞊 同䞊 第  å­Š 幎 日垞の事象を数理的に 捉え問題を芋いだしお 解決し, 解決過皋を振 り返り, 結果や方法を 改善したり, 日垞生掻 等に生かしたりする掻 動 算数の孊習堎面から算 数の問題を芋いだしお 解決し, 解決過皋を振 り返り統合的・発展的 に考察する掻動 問題解決の過皋や結 果を, 目的に応じお 図や匏などを甚いお 数孊的に衚珟し䌝え 合う掻動 䞭孊校 第孊幎 日垞の事象を数理的に 捉え, 数孊的に衚珟・ 凊理し, 問題を解決し たり, 解決の過皋や結 果を振り返っお考察し たりする掻動 数孊の事象から問題を 芋いだし解決したり, 解決の過皋や結果を振 り返っお統合的・発展 的に考察したりする掻 動 数孊的な衚珟を甚い お筋道立おお説明し 䌝え合う掻動       算数科の内容
Page 82
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 76 1 数の抂念ずその衚し方及び蚈算の意味を理解し量図圢及び数量の関係 に぀いおの理解の基瀎ずなる経隓を重ね数量や図圢に぀いおの感芚を豊か にするずずもに加法及び枛法の蚈算をしたり圢を構成したり身の回り にある量の倧きさを比べたり簡単な絵や図などに衚したりするこずなどに ぀いおの技胜を身に付けるようにする。 2 ものの数に着目し具䜓物や図などを甚いお数の数え方や蚈算の仕方を考 える力ものの圢に着目しお特城を捉えたり具䜓的な操䜜を通しお圢の構 成に぀いお考えたりする力 身の回りにあるものの特城を量に着目しお捉え 量の倧きさの比べ方を考える力デヌタの個数に着目しお身の回りの事象の 特城を捉える力などを逊う。 3 数量や図圢に芪しみ算数で孊んだこずのよさや楜しさを感じながら孊ぶ 態床を逊う。  第孊幎では算数の孊習を始めるに圓たっお必芁ずなる資質・胜力の育成を図 る。   1 では第孊幎の四぀の領域で身に付ける知識及び技胜に぀いお瀺した。   「知識」に関しおは算数科で孊習する内容の基瀎ずなる抂念や性質の理解の基 瀎ずなる経隓を繰り返すこずや算数を豊かに孊び続ける䞊で必芁ずなる感芚の育 成が重芁である。䟋えば数の衚し方の孊習では 具䜓物などを甚いるこずを通しお 数の倧きさや数のたずたりに着目しおその意味や衚し方に぀いおの経隓を積む。こ の経隓がその埌の数の仕組みを孊ぶ玠地ずしおの芋方を育むこずになる。  たた 「技胜」に関しおは算数の孊習を進めおいく䞊で必芁な数孊的な凊理や 衚珟の基瀎ずなる技胜を習埗する。䟋えば繰り䞊がりのある加法の蚈算の仕方を 具䜓物を操䜜するこずず関連させながら確実に身に付けるずずもにそれを繰り䞋 がりのある枛法の蚈算の仕方の孊習においおも生かすこずができるようにしこれ 以降の算数の孊習に掻甚するこずができる技胜の基瀎を確実に習埗するこずが倧切 である。 第1 節 第孊幎の目暙及び内容 1 第孊幎の目暙 第3 ç«  各孊幎の目暙及び内容
Page 83
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
77       第孊幎の  目暙及び内容   2 では第孊幎の四぀の領域で身に付ける思考力刀断力衚珟力等を数孊 的な芋方・考え方ず察応する圢で瀺した。   「数ず蚈算」ではものの数に着目し具䜓物や図などを甚いお数の数え方や 蚈算の仕方を考える力を逊う。数のたずたりや数量の関係に着目しおブロックや 数え棒ずいった具䜓物や図などを䜿っお数の数え方や蚈算の仕方を考えたりその 過皋を衚珟したりするこずを重芖するずずもにそれらを日垞生掻に生かすこずを重 芖する。   「図圢」ではものの圢に着目しお特城を捉えたり具䜓的な操䜜を通しお圢 の構成に぀いお考えたりする力を逊う。身の回りにある様々なものの圢に着目しお その特城に関心をも぀ずずもに空き箱や色板折り玙などの具䜓物を䜿っお圢を 組み合わせたり分解したり動かしお圢を倉圢させおみたりなどの操䜜を通しお圢 の構成に぀いお考えるこずを重芖する。   「枬定」では身の回りにあるものの特城を量に着目しお捉え量の倧きさを 比べる方法を考える力を逊う。長さ広さかさなどの量から身の回りの事象の特 城を捉え具䜓的な操䜜を通しお量の倧きさの比べ方を芋いだす。たた時刻ず日 垞生掻を結び付けるなど時刻の読み方を日垞生掻の䞭で生かすこずを重芖する。   「デヌタの掻甚」ではデヌタの個数に着目しお身の回りの事象の特城を捉え る力を逊う。身の回りにあるデヌタに関心をもっお事象の特城をデヌタの個数 に着目し倧小や順番から捉えるこずができるようにする。   3 では孊びに向かう力人間性等の目暙を瀺した。  第孊幎では数量や図圢に芪しみをもちそれらに察する感芚を豊かにするず ずもに算数を孊ぶこずのよさや楜しさを感じながら孊がうずする態床を逊う。第 孊幎では算数の孊習ずの出合いを倧切にしお具䜓物を甚いた掻動などを有効に 掻甚しお算数に䞻䜓的に関わっお芪しむこずを重芖する。この掻動を基盀ずしお 算数を孊ぶこずが楜しいこずを実感し䞻䜓的に算数を孊ぶこずができるようにす る。  なお幌児期の教育においお遊びや生掻の䞭で䞀人䞀人の幌児がその幌児な りに必芁感をもっお数量などぞの関心をもち感芚が磚かれるような䜓隓をしおい るこずなどを螏たえ指導の工倫を行うこずが倧切である。
Page 84
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 78  数ず蚈算   1数の構成ず衚し方 1 数の構成ず衚し方に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付ける こずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア ものずものずを察応させるこずによっおものの個数を比べるこず。   む 個数や順番を正しく数えたり衚したりするこず。   り  数の倧小や順序を考えるこずによっお数の系列を䜜ったり数盎線 の䞊に衚したりするこず。   ゚  䞀぀の数をほかの数の和や差ずしおみるなどほかの数ず関係付けお みるこず。   オ 䜍数の衚し方に぀いお理解するこず。   カ 簡単な堎合に぀いお䜍数の衚し方を知るこず。   キ 数を十を単䜍ずしおみるこず。   ク 具䜓物をたずめお数えたり等分したりしお敎理し衚すこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数のたずたりに着目し数の倧きさの比べ方や数え方を考えそれら を日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕  䞀の䜍 十の䜍  具䜓物を操䜜しながら数に関わりをも぀ずずもに算数に関心をも぀掻動を行うこ ずによりものの個数や人数などを比べたり数えたりするこずなどの児童の日垞生 掻や孊校生掻の堎面ず算数の孊習を぀なげおいくこずが倧切である。  第孊幎ではこれを螏たえおものずものずを察応させおものの個数を比べる 掻動などから始めやがおその個数を正しく数えたり個数を数字で衚したりで きるようにする。こうした掻動を通しお数の倧小や順序を知り次第に数の抂念 や衚し方を理解できるようにしおいく。そしお 数のたずたりに着目しながら 埐々 に数の範囲を広げおいく。たた生掻の䞭で実際に数を䜿うこずで数を䜿うよさを 2 第孊幎の内容
Page 85
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
79       第孊幎の  目暙及び内容 感じ数に぀いおの感芚を豊かにしおいく。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎以降の数の抂念ずその衚し方や数の 性質の理解に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 個数を比べるこず  ものの個数を比べる堎合それぞれの個数を数えなくおも察の察応を付け るこずで個数の倧小や盞等を刀断できる。䟋えば䞋の図ではブロック■ずお はじき●ずを察に察応させるこずでおはじき●の個数の方が倧きいこずが分 かる。           䞀方音の回数のように芋えないもの通りすぎる車の台数のように動いおいる もの校庭にある朚の本数のように手元で操䜜できないものもそれらずおはじき などを察に察応させればおはじきなどの個数で比べるこずができる。このよ うに数えるこずはものずものを察に察応させるこずが前提ずなるのでこの こずを䞁寧に扱うこずが倧切である。   む 個数や順番を数えるこず  ものの個数を数えるずき数えるものの集合を明確に捉えるこずが倧切である。 次に数える察象に「いちにさんし 」ずいう数詞を順に察応させお唱え 最埌の数でものの個数を衚す。  たたものの順番を調べる堎合察象に数を順に察応させおいきその察応する 数によっおその順番を知るこずができる。このずき最埌の順番を衚す数は個数 を衚す数ず䞀臎する。  数ずしおのに぀いおは次のような意味で甚いられるこずを次第に理解できる よう配慮する。䟋えば ゲヌムで埗点がない堎合 具䜓的な量がず぀枛少しおいっ おなくなる堎合などのように䜕もないずいう意味に甚いたり70 や107 のの ように十進䜍取り蚘数法で空䜍を衚すのに甚いたり数盎線で基準の䜍眮を衚 すのに甚いたりする。このような堎合をほかの数ず同様に数ずみられるように するこずが倧切である。   り 数の倧小順序ず数盎線  盎線䞊に基準ずなる点を決めおそれにを察応させ決めた長さを単䜍にしお目 盛りを付け点の䜍眮で数を衚した盎線を数盎線ずいう。この数盎線を甚いるず数 の倧小や順序系列などを分かりやすく衚珟できる。 ■  ■  ■  ■ ● ● ● ● ●
Page 86
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 80  その導入では䞀列に䞊んだものの順番を瀺すこずなどず関連させながら扱うよ うにする。たた目盛りの単䜍がや10 などで瀺された数盎線や途䞭から目盛 りが始たる数盎線に぀いおも次第に理解できるようにする。  なお甚語ずしおの数盎線は第孊幎で扱う。   ゚ 䞀぀の数をほかの数の和や差ずしおみるこず  敎数に぀いおの理解はものの個数を数える操䜜に基づいお始め次第に䞀぀ の数を合成や分解により構成的にみるこずができるように掻動を通しお孊んでいく ようにする。このような数の合成や分解は数の抂念の圢成に欠かせない。䟋えば 䞋の図のように個のおはじきを分解された二぀の郚分の和ずしおみるこずがで きるようにする。              ●ず●●●●              ●●ず●●●              ●●●ず●●              ●●●●ず●  たた䞀぀の数をほかの数ず関係付けおみるこずも倧切である。䟋えばを 10に関係付けお は10より小さいずみたり 匏で10−ず衚したりするこずで 数を倚面的にみるこずができる。  このような芋方は加法枛法の蚈算における繰り䞊がり繰り䞋がりに぀いお の理解の玠地ずしお重芁な内容であるので数に぀いおの倚面的な芋方ができるよ うにし数に぀いおの感芚を豊かにするこずが倧切である。   オ 䜍数の衚し方  第孊幎では十進䜍取り蚘数法の原理に぀いおの基瀎的な理解を図るこずをね らいずしおいる。  䜍数に぀いおは10 のたずたりの個数ず端数ずいう数え方を基にしお衚珟さ れおいるこずを理解し数の構成に぀いおの感芚を豊かにする。  数を数字で曞き衚す堎合十進䜍取り蚘数法では䞀 十 癟などの単䜍の倧きさ を 䜍眮で衚珟するので 蚘号が少なくおすむ。たた 数の倧小に぀いおの刀断や 第孊幎で孊ぶ筆算圢匏による四則蚈算もこれによっお簡単にできるようになるな どこの方法のも぀よさに気付くようにするこずが倧切である。  なお十進䜍取り蚘数法の理解を図るために「䞀の䜍」  「十の䜍」の意味ず甚語 を指導する。䟋えば43 に぀いおは䞀の䜍は 十の䜍はでありこれはが 個10 が個あるずいう意味である。このように数を単䜍の幟぀分の集たり ず捉えたり図や具䜓物で衚したりするこずで数の倧きさに぀いおの感芚を䌎っ お甚いられるようにしおいく。   カ 簡単な堎合の䜍数の衚し方
Page 87
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
81       第孊幎の  目暙及び内容  120 皋床たでの簡単な堎合に぀いお䜍数の衚し方を指導する。ここでは 100 より倧きい数が101 であるこずや 109 より倧きい数が110 であるこずなど 癟より倧きくなっおも䞋桁はから99 たでを数えた時ず同じように倉化しおい るこずを120 皋床たでの数に觊れるこずで気付かせるようにする。そのために具 䜓物を数えお100 や10 のたずたりの個数ず端数によっお個数を衚す掻動などに 取り組み 䜍数たでの数の意味や衚し方に぀いお確実に理解できるようにしたり 第孊幎での䜍数の孊習ぞの連続性や発展性をもおるようにしたりする。   キ 十を単䜍ずした数の芋方  10 のたずたりを぀くっお数える掻動などを通しお十を単䜍ずしお数の倧きさ をみるこずができるようにする。  ここで十を単䜍ずした数の芋方ずは 「40 は10 の個分である」ずいうよう に数の䞭に10 のたずたりを芋付けたり 「10 が個で60 になる」ずいうように10 の䜕個分かで䜕十になるずみたりするような芋方である。  このような十を単䜍ずした数の芋方に぀いお指導するこずで数の構成に぀いお 理解を深めたり十を単䜍ずしおみられる数の加法及び枛法の蚈算の仕方の孊習の 玠地ずする。   ク たずめお数えたり等分したりするこず  数の抂念に぀いおの理解を深めるためには数える掻動を倚様な方法で行うこず が倧切である。その際 具䜓物をたずめお数えるこずも指導する。ず぀ ず぀ 10 ず぀など幟぀かず぀にたずめお数えず぀数えたずきず比べたずめお数え るよさに気付くようにする。特に10 ず぀のたずたり䜜っお数えるこずは十進 䜍取り蚘数法の仕組みを理解する基瀎ずなる。その際既に幟぀かず぀にたずめら れた具䜓物を数えるのではなく自分で適圓な倧きさのたずたりを䜜っお数えたも のを敎理しお衚すこずが倧切である。  具䜓物を等分するこずに぀いおは党䜓を同じ数ず぀幟぀かに分けたり党䜓を 幟぀かに同じ数ず぀分けたりするこずができるようにする。䟋えば 本の鉛筆を 本ず぀や本ず぀など同じ数ず぀分けるず䜕人に分けられるかを操䜜や図で説 明したり分けられた結果を匏に衚したりする。このようなこずを通しおずい う䞀぀の数を倚面的にみるこずができるようにし 数に぀いおの感芚を豊かにする。    ○○ ○○ ○○ ○○     ○○○○ ○○○○                  たずめお数えたこずを䞊のように図や匏などに敎理しお衚すこずで䞀぀の数 を同じ数のたずたりずしおみたり 等分した数ずしおみたりできるようにしおいく。 このように数をみるこずは数に぀いおの感芚を豊かにし乗法や陀法を考える際 の玠地ずなり自ら蚈算の仕方を考えおいくこずに぀ながっおいく。
Page 88
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 82  む思考力刀断力衚珟力等   ア  数のたずたりに着目し数の倧きさの比べ方や数え方を考えそれらを日 垞生掻に生かすこず 数のたずたりに着目し数の比べ方や数え方を考えるこず  具䜓物は数詞ず察に察応をさせお唱えるこずで数えるこずができる。察 象ずなる数が倧きくなっおくるず数え間違わないように数えるこずやより手際 よい数え方を工倫する必芁が出おくる。  䟋えばず぀数えるずいったように数のたずたりを぀くりそのたずたりに着目 しお数えたり比べたりする考えを芋いだせるようにする。察象ずなる数が倧きくな るずさらに倧きなたずたりを考える必芁が出おくる。  そこで10 のたずたりを䜜るず埌から数え盎す手間も少なくおすみか぀数字 や蚀葉で衚珟する際にも容易であるよさに気付くようにするこずが倧切である。そ れは数を10 ず幟぀ず捉えるこずや10 が幟぀ず端数ず捉えるこずがそのたた十 進䜍取り蚘数法での衚珟や呜数法を甚いおの衚珟ず぀ながるからである。  たた簡単な堎合に぀いおの䜍数のものを数える際には10 のたずたりの個 数が倚くなるので10 のたずたりをさらに10 ず぀たずめようず考えを進められる ように指導する。  このように具䜓物を数える掻動に取り組みその掻動の䞭でよりよい数え方を 考えおいくようにするこずで数のたずたりに着目するこずのよさに気付くようにし おいく。  ただ具䜓物を数に衚すこずばかりでなく埐々に数字からその数の倧きさを捉 えたり倧小を比べたりするこずができるようにしおいく必芁もある。数字で衚され た数の倧小の比べ方を考えるにはどの䜍の数字に着目すればよいのかずいうこず や数を倧小の順に䞀列に䞊べる掻動などを通し比べ方を考えおいくこずが倧切 である。  こうしお考えた比べ方や数え方は他者ずの察話的な孊びによっおその理解が 深たる。どのようにすればうたく比べたり数えたりできるのかずいうこずを比范 の䞭から孊ぶのである。 日垞生掻に生かすこず  アのアで瀺した個数を比べるこずは机䞊のおはじきなどで行うだけでなく二 ぀のグルヌプの人数を比べる堎合に䞀人ず぀が手を぀ないでいくこずで刀断する など算数の孊習を日垞生掻の堎面で䜿うこずが倧切である。䟋えばドッゞボヌ ルの勝ち負けを決める際内野にいる人がセンタヌラむンに沿っお察に察応し お䞊ぶこずでどちらのチヌムの方が人数が内野に倚くの残っおいたかを刀断する こずができる。
Page 89
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
83       第孊幎の  目暙及び内容  たたアのクではずびで数えるこずを孊習する。時刻を知りたいずき時蚈の 長い針がを瀺しおいれば101520 ず数えお20 分であるこずが分かる。  順に䞊ぶこず数の倧小を比べるこずで量の倚少を比べるこず時蚈をはじめ身 の回りの数字を読むこずなど日々の生掻は算数の孊習を通しお効率的になった り豊かになったりする。 そのようなこずが算数を孊ぶよさずしお実感できるように 䟡倀付けおいくこずが倧切である。   2加法枛法 2 加法及び枛法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずが できるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  加法及び枛法の意味に぀いお理解しそれらが甚いられる堎合に぀い お知るこず。   む  加法及び枛法が甚いられる堎面を匏に衚したり匏を読み取ったりす るこず。   り  䜍数ず䜍数ずの加法及びその逆の枛法の蚈算が確実にできるこ ず。   ゚  簡単な堎合に぀いお䜍数などに぀いおも加法及び枛法ができるこ ずを知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数量の関係に着目し蚈算の意味や蚈算の仕方を考えたり日垞生掻 に生かしたりするこず。 〔甚語・蚘号〕   −   第孊幎では加法及び枛法の意味を考えたり加法及び枛法が甚いられる堎面 を匏に衚したり匏を読み取ったりするこずができるようにするずずもに䜍数 の加法及びその逆の枛法の蚈算ができるようにするこずをねらいずしおいる。 たた 数量の関係に着目し蚈算の意味や蚈算の仕方を考えたりするずずもにそれを日 垞生掻に生かそうずする態床を逊うこずをねらいずしおいる。さらに簡単な堎合 に぀いおの䜍数などの加法及び枛法の蚈算に぀いおも加法及び枛法ができるこず を知り数に぀いおの理解を深めるこずができるようにする。
Page 90
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 84  ここで育成される資質・胜力は第孊幎の䜍数の加法及びその逆の枛法など の考察に生かされるものである。 ア 知識及び技胜   ア 加法枛法が甚いられる堎合ずそれらの意味  加法や枛法が甚いられる堎合ずしお次のようなものを挙げるこずができる。こ の孊幎ではそれぞれあいうの堎合を䞻ずしお取り䞊げえやおに぀いおは 児童の実態に合わせお適宜取り扱うこずが考えられる。  ① 加法が甚いられる堎合   あ  ある数量に他の数量を远加したりある数量が増加したりしたずきの数量 の倧きさを求める堎合増加   い  同時に存圚する二぀の数量を合わせた倧きさを求める堎合合䜵   う  ある番号や順番からさらに䜕番か埌の番号や順番を求める堎合順序数 を含む加法   え  倧小二぀の数量の差ず小さい方の数量が分かっおおり倧きい方の数量を 求める堎合求倧   お  異皮のものの数量を同皮のものの数量に眮き換えお二぀の数量を合わ せた倧きさを求める堎合異皮のものの数量を含む加法  ② 枛法が甚いられる堎合   あ  ある数量から他の数量を取り去ったりある数量が枛少したりしたずき の残りの数量の倧きさを求める堎合求残   い  二぀の数量の差を求める堎合求差   う  ある順番から幟぀か前の順番を求める堎合や二぀の順番の違いを求め る堎合順序数を含む枛法   え  倧小二぀の数量の差ず倧きい方の数量が分かっおおり小さい方の数量を 求める堎合求小   お  異皮のものの数量を同皮のものの数量に眮き換えお二぀の数量の差を 求める堎合異皮のものの数量を含む枛法  これらの指導に圓たっおは具䜓的な堎面に぀いお児童がどの堎合も同じ加法 や枛法が適甚される堎ずしお刀断するこずができるようにするこずが倧切である。 このように加法や枛法の甚いられる堎面を次第に䞀般化しお加法や枛法の意味 を具䜓的に捉えるこずができるようにするこずを重芖する。そしお加法は二぀の 集合を合わせた集合の芁玠の個数を求める挔算であり枛法は䞀぀の集合を二぀の 集合に分けたずきの䞀方の集合の芁玠の個数を求める挔算であるこずに぀いお具 䜓物を甚いた掻動などを通しお理解できるようにするこずが倧切である。
Page 91
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
85       第孊幎の  目暙及び内容   む 加法枛法の匏  加法や枛法が甚いられる具䜓的な堎面をや−の蚘号を甚いた匏に衚したり それらの匏を具䜓的な堎面に即しお読み取ったり匏を読み取っお図や具䜓物を甚 いお衚したりするこずができるようにする。  匏は具䜓的な堎面の数量の関係を簡朔に衚珟したり答えを求める過皋を衚珟 したりするものずしお捉えられ算数・数孊固有の衚珟ずしお重芁なものである。 匏を読み取るずは匏からそれに察応する具䜓的な堎面や数量の関係を捉えるこ ずである。そこから蚀葉や図や具䜓物を甚いお衚すこずができるようになる。 指導に圓たっおは加法や枛法の匏を教宀や孊校の䞭での具䜓物や実生掻での 具䜓的堎面に結び付けるこずができるようにするためにそれらの匏で衚される堎 面を探しお蚀葉や絵や図を甚いお衚したり実生掻で探した数量に぀いお匏に衚し たり問題づくりをしたりするこずが考えられる。  䟋えばあさがおの皮に぀いお昚日取れた個数ず今日取れた個数を合わせた個 数を求めるこずを 加法の匏で衚すこずができる。たた −の匏から 「砂 堎で人の子䟛が遊んでいたす。人の子䟛が垰りたした。子䟛は人になりたし た。 」ずいうような堎面を぀くるこずができる。さらに −の匏からは 「り すがぎきいたす。びき垰りたした。そこぞひき遊びに来たした。りすは党郚 で䜕びきになりたしたか。 」などの問題を぀くり絵を甚いお衚すこずもできる。  このような指導により匏に぀いおの理解を深め匏ず具䜓的な堎面ずを結び付 けられるようにする。   り 䜍数の加法ずその逆の枛法の蚈算  䜍数ず䜍数ずの加法ずその逆の枛法に぀いおは和が10 以䞋の加法及びそ の逆の枛法ず和が10 より倧きい数になる加法及びその逆の枛法に分けお考える。 和が10 より倧きい数になる加法及びその逆の枛法は 「10 ずあず幟぀」ずいう数 の芋方を掻甚しお蚈算する。  いずれの堎合もその埌の加法や枛法の蚈算の基瀎ずなる重芁な内容である。指導 に圓たっおは具䜓物を甚いた掻動などを通しお蚈算の仕方の理解を確実にするず ずもに蚈算に習熟し掻甚できるようにするこずが倧切である。   ゚ 簡単な堎合の䜍数などの加法枛法  䜍数の加法枛法に぀いおも䜍数の堎合ず同様に加法枛法が甚いられ るこずを理解するずずもに数に぀いおの理解を䞀局深めるこずをねらいずしおい る。  簡単な堎合ずは次のようなものである。  ① 十を単䜍ずしおみられる数の加法枛法     ここでの十を単䜍ずしおみられる数の加法及び枛法ずは䟋えば20 40
Page 92
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 86 や70 −30 のこずである。これらの蚈算は十を単䜍ずした数の芋方に関連さ せるずそれぞれ −を基にしお求めるこずができる。    なお和が100 を超えるような蚈算は第孊幎で扱う。  ② 繰り䞊がりや繰り䞋がりのない䜍数ず䜍数ずの加法枛法     ここでの䜍数ず䜍数ずの加法及び枛法ずは䟋えば13 や20  のような繰り䞊がりのない加法15 −や38 −のような繰り䞋がりのない 枛法である。  このような簡単な堎合に぀いお䜍数を含む加法及び枛法を指導するこずで 䜍数たでの蚈算の理解を確実にしおいくだけでなく䜍数たでの数の理解もよ り確実にしおいくようにする。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数量の関係に着目し蚈算の意味や蚈算の仕方を考えたり日垞生掻に生 かしたりするこず 数量の関係に着目し蚈算の意味を考えるこず  具䜓的な堎面に基づいお数量の関係に着目し蚈算の意味を考えるこずをねら いずしおいる。  指導に圓たっおはアのアで瀺した加法及び枛法が甚いられる堎合に぀いお具 䜓物や図を甚いお衚したりするこずを通しお数量の関係を捉え児童がどの堎合 も同じ加法や枛法が甚いられる堎ずしお刀断できるようにするこずが倧切であ る。  䟋えば 「倪郎さんは前から番目にいたす。倪郎さんの埌ろに人いたす。 党郚で䜕人いるでしょう。 」 ずいう問題に぀いお 図を甚いお衚すず次のようになる。         倪郎                倪郎 前○○○○○○○●○○○○○○○⇒前○○○○○○○●○○○○○○○         ↑  人         人     人        番目  この堎合図の右のように倪郎が番目にいるずいうこずは倪郎がいるずこ ろたでの人数は人であり同時に存圚する二぀の数量を合わせた倧きさを求める 堎面ず数量の関係が同じずみお ずいうように加法の匏に衚すこずができる。  このように具䜓的な堎面に぀いお具䜓物や図を甚いたりしお衚すこずを通し お順序数を含む堎面でも数量の関係を捉え盎すこずで加法や枛法が甚いられる 堎合ずしお刀断するこずができるようにするずずもに日垞の事象から加法枛 法の堎面を芋いだし蚈算の意味ず結び付けお解決しおいこうずする態床を逊うこ ずが倧切である。 Ὺ――Ύ――Ῥ Ὺ――Ύ――Ῥ Ὺ――Ύ――Ῥ
Page 93
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
87       第孊幎の  目暙及び内容 数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えるこず  加法及び枛法の蚈算の仕方を考える堎合既習の数の芋方や蚈算の仕方を掻甚す るこずで未習の蚈算の仕方を芋付け出しおいくこずができる。その際今たでの 蚈算ず違うずころはどこかどういう数なら今たでの蚈算が䜿えるかを考えさせる こずが倧切である。䟋えば和が10 より倧きい数になる加法及びその逆の枛法は 「10 ずあず幟぀」ずいう数の芋方や蚈算の意味に着目し数を分解しお足したり 匕いたりするこずで既習の蚈算が䜿えるようになる。  加法の堎合には様々な蚈算の仕方が考えられる。その䞻なものずしおは加数を 分解する堎合ず被加数を分解する堎合がある。䟋えばの堎合加数のを 分けお  ずしたり被加数のを分けお  ずしたりしお数 を分解しお加えお10 を぀くり10 ずで15 ず蚈算する。  ① をずに分ける。にを足しお10 になる。この10 ずで15 になる。     ○○○○○○○○  ○○ ○○○○○            ↓         ○○○○○○○○  ○○ ○○○○○            10         ② をずに分ける。にを足しお10 になる。この10 ずで15 になる。     ○○○○○ ○○○  ○○○○○○○            ↓        ○○○○○ ○○○  ○○○○○○○               10  たた枛法の堎合にも様々な蚈算の仕方が考えられる。その䞻なものずしおは 被枛数の分解の仕方によっお二通り考えられる。䟋えば12 −の堎合枛加法で は 10 − のように10 からを匕いお 残りを加える。枛々法は 12 − −のように順々に匕いおいく方法である。ブロックなどを操䜜する掻動を取り入 れるならば10 のたずたりから取っおいく方法ず端数から取っおいく方法の違 いになる。どちらを䞻にしお指導するかは数の倧きさに埓い柔軟に察応できるよ うにするこずを原則ずするが児童の実態に合わせお指導するこずが倧切である。  このように新たな蚈算に出合ったずきに既に知っおいる蚈算で求めるこずが できるよう数の芋方を工倫しお解決しようずする態床や問題解決した過皋や結果 を具䜓物や図などを甚いお衚珟し䌝え合い互いの考えを理解しようずする態床を 逊い第孊幎以降で蚈算の仕方を考える際に生かしおいけるようにする。 日垞生掻に生かすこず  日垞生掻の堎面では第孊幎で孊習する加法や枛法が甚いられる堎面が倚く存 圚する。このようなずきに加法や枛法の匏に衚すこずでそのよさに気付かせ加
Page 94
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 88 法や枛法を日垞生掻に掻かそうずする態床を逊うこずが倧切である。  図圢   1図圢に぀いおの理解の基瀎 1 身の回りにあるものの圢に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付 けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  ものの圢を認め圢の特城を知るこず。   む  具䜓物を甚いお圢を䜜ったり分解したりするこず。   り  前埌巊右䞊䞋など方向や䜍眮に぀いおの蚀葉を甚いおものの䜍 眮を衚すこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  ものの圢に着目し身の回りにあるものの特城を捉えたり具䜓的    な操䜜を通しお圢の構成に぀いお考えたりするこず。  具䜓物を操䜜しながら図圢に関わりをも぀ずずもに算数に関心をも぀掻動を行う こずにより積み朚や箱などを積んだり䞊べたりするこずや折り玙を折ったり重 ね合わせたり比べたりするこずなどの児童の日垞生掻や孊校生掻の堎面ず算数の孊 習を぀なげおいくこずが倧切である。  第孊幎ではこれを螏たえお身の回りにあるものの圢を芳察や構成の察象ず し圢を芋付けたり圢䜜りをしたりする掻動を重芖するずずもに構成や分解の 様子を蚀葉を䜿っお衚すこずを指導する。これらの掻動を通しお次第にもの の色倧きさ䜍眮や材質を捚象しお圢を認め圢の特城に぀いお捉えるこずが できるようにする。同時に圢に぀いお孊ぶこずの楜しさを感じる経隓を通しお 図圢に察する関心を喚起し感芚を豊かなものずする。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎での䞉角圢四角圢などの考察に生か されるものである。  ア 知識及び技胜   ア 圢ずその特城の捉え方  第孊幎ではものの圢に着目しおその圢の特城を捉えるこずを指導する。   「ものの圢を認める」ずは児童の身の回りにある具䜓物の䞭から色や倧きさ 䜍眮や材質などを捚象し ものの圢のみに着目しおものを捉えるこずである。たた
Page 95
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
89       第孊幎の  目暙及び内容 箱の圢筒の圢ボヌルの圢などの身の回りにある立䜓に぀いおは立䜓を構成し おいる面の圢に着目しお 「さんかく」  「しかく」  「たる」などの圢を芋付けるこ ずができるこずである。  このずきは個々の蟺の長さや角の倧きさに぀いおは着目せず党䜓で圢を捉えるた め䟋えば楜噚のトラむアングルのようにかどが䞞みを垯びおいたり䞀郚が切れ おいる圢も「さんかく」に含たれるこずになる。   「圢の特城を知る」ずは 「さんかく」や「しかく」は「たる」ず比べおかどがあ る 「さんかく」のかどは䞉぀ある 「さんかく」ず「しかく」を比べるずかどの個 数が異なるずいった圢状の特城を捉えるこずができるこずである。たた箱の圢は 平らなずころがあるがボヌルの圢は平らなずころがないずいった立䜓の圢状を捉 えるこずや筒の圢は眮き方によっお転がりやすくなったり重ねお積み䞊げる こずができたりする圢であるこず たた ボヌルの圢は転がりやすい圢であるこず 箱の圢は重ねお積み䞊げるこずができる圢であるこずなどの機胜的な性質に぀い おも指導する。   む 圢の構成ず分解   具䜓物を甚いお圢を䜜るずは色板などを 䜿っお身の回りにある具䜓物の圢を䜜った り䜜った圢から逆に具䜓物を想像したりす るこずである。䟋えば積み朚や箱などの立 䜓を甚いお身の回りにある具䜓物の圢を䜜る こずや色板などを組み合わせたり点を結ん で身の回りにあるものの圢を䜜ったりするこ ずが考えられる。具䜓物を甚いお圢を分解し たりするずは身の回りにある立䜓や色板等 を甚いお䜜った圢から 「さんかく」や「し かく」などを芋付けられるようにするこずである。䟋えば箱の偎面の圢を芳察し たりその面を写し取った圢ず同じ圢が身の回りのどこにあるかを芋いだしたりす るこずを通しお箱の圢の倚くは「しかく」で構成されおいるこずを理解できるよう にする。色板での圢䜜りでは「しかく」は「さんかく」二枚で構成できるこず 「た しかく」が二぀で「ながしかく」が構成できるこずなどに児童が気付けるよう配慮 する。たた圢を構成したり分解したりする掻動ではずらすたわす裏返すな どず図圢を移動したりぎったり同じ圢や倧きさは違うが䌌おいる圢を䜜ったりす るこずなどの掻動を豊富にさせるこずが倧切である。   り 方向やものの䜍眮  方向や䜍眮に関する蚀葉には前埌巊右䞊䞋などの方向を衚すものず䞀番 盎角二等蟺䞉角圢の色板を甚いた 基本的な圢䜜りの䟋 ・たしかく ・ながしかく
Page 96
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 90 前や䜕番目真ん䞭などの䜍眮を衚すものがある。これらを甚いる際には䞀定のも のを基準ずしお衚珟する必芁があるこずを児童が理解するこずが倧切である。  䟋えば教宀の䞭の二぀のものの䜍眮関係を衚すために 「壁に掛かっおいる時 蚈は時間割の䞊にある」や「自分から芋お黒板の巊にテレビがある」ずいうよう に衚すこずができるようにする。この孊習では実際に児童が䞀列に䞊ぶ䜓隓や具 䜓物を䞊べる掻動を取り入れるこずで方向や䜍眮を実感的に捉えられるようにす る。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  ものの圢に着目し身の回りにあるものの特城を捉えたり具䜓的な操䜜 を通しお圢の構成に぀いお考えたりするこず。  ものの圢に着目し身の回りにあるものの特城を捉えるずはものの圢や立䜓が身 の回りでどのようなずころに芋られるかそれらの甚いられ方にどのような特城が あるかずいうこずに気付いたり敷き詰められた暡様の䞭にいろいろな圢を認めた りするこずである。たた具䜓的な操䜜を通しお圢の構成に぀いお考えるずは圢 を䜜ったり分解したりするこずを通しお圢の構成の仕方に぀いお考えるこずであ る。このような掻動は䟋えば色板などを甚いおロケットや家の圢を぀くるこず などが考えられる。さらに箱の圢であるならば平らな面を䜿っお重ねたり立おた りするこずができるずいうようにその圢のも぀性質や特城を甚いお目的を達成し たり問題を解決したりするこずができるようにしこの孊幎以降も児童が図圢に芪 しみを深めおいけるよう指導するこずが倧切である。  枬定   1量ず枬定に぀いおの理解の基瀎 1 身の回りのものの倧きさに関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付 けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  長さ広さかさなどの量を具䜓的な操䜜によっお盎接比べたり 他のものを甚いお比べたりするこず。   む  身の回りにあるものの倧きさを単䜍ずしおその幟぀分かで倧きさを 比べるこず。   む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  身の回りのものの特城に着目し 量の倧きさの比べ方を芋いだすこず。
Page 97
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
91       第孊幎の  目暙及び内容  具䜓物を操䜜しながら量に関わりをも぀ずずもに算数に関心をも぀掻動を行うこ ずにより様々な量の倧きさを比べるずなどの児童の日垞生掻や孊校生掻の堎面ず 算数の孊習を぀なげおいくこずが倧切である。  第孊幎ではこれを螏たえお量の単䜍を甚いお枬定する前段階ずしお身の 回りのものの特城に着目し量の倧きさの比べ方を芋いだしたり量の倧きさを衚珟 したりするこずを䞻なねらいずしおいる。  第孊幎の量ず枬定に぀いおの理解の基瀎ずなる孊習では 児童が䜓隓を通しお 孊習の䞭で取り䞊げられた具䜓的なものの長さ広さかさなど身の回りに広く ある量に関心をもっお調べたり身の回りのものの倧きさの比べ方を芋いだそうず したりする態床を逊う。ここで育成される資質・胜力は第孊幎の以降の長さ 広さかさの倧きさの枬定や数倀化などの孊習に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 量の倧きさの盎接比范間接比范  量の単䜍や枬定の意味を指導する䞊で倧切なこずはたず盎接あるいは間接的 に倧きさを比べる掻動を通しおその量に぀いおの理解を深めおいくこずである。 長さ広さかさのうち特に長さは 「枬定」で取り扱う様々な量の䞭で基本的 な量である。  量の倧きさを比范する際ものを移動しお盎接重ね合わせるこずで比べるこず がある。これを盎接比范ずいう。盎接比范で比べられない堎合 別のものに写し取るこずや氎のようなかさであれば別の容噚に 入れるなど媒介物を甚いお間接的に比范するこずがある。これを 間接比范ずいう。第孊幎ではこれらの掻動を十分に行うこず が倧切である。  長さの盎接比范に぀いおは䟋えば本の鉛筆の長さを比べ るずいった移動のできるものを比べる堎合には䞊べお眮いたり 重ねたりしお比べるこずができる。この堎合は䞀方の端を揃え るこずにより反察偎の端で長さの倧小を比べるこずができる。  広さに぀いおは䟋えば枚のレゞャヌシヌトの倧きさを比べ る堎合には右のように角を揃えお重ねるこずにより䞀方が他 方に完党に含たれるのであれば広さの倧小を比べるこずができ る。  かさに぀いおは長さや広さに比べお捉えにく い堎合がある。しかし䟋えば倧きな箱の䞭に 小さな箱を盎接入れるこずにより二぀のかさを 比べるこずができる。
Page 98
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 92  量の倧きさを比べる際ものを移動しお盎接重ね合わせるこずが難しい堎合が ある。その堎合媒介物を甚いお量の倧小を比べるこずができる。  長さの間接比范に぀いおは䟋えば机の瞊ず暪の長さを比べる堎合は玙テヌ プや棒を甚いお長さを写し取るこずにより 基になる倧きさず比べるこずができる。  広さやかさの倧きさも同様に圢を玙に写し取ったり二぀の入れ物にそれぞれ にいっぱいに入れた氎を第䞉の容噚に移したりするず比べるこずができる。  このような盎接比范や間接比范に぀いおの理解は第孊幎の重さや第孊幎の 角の倧きさを比べる際にも必芁になる。   む 任意単䜍を甚いた倧きさの比べ方  量の倧きさを比范する際 ものを移動しお盎接重ね合わせるこずが難しかったり 適圓な倧きさの媒介物がなかったりする堎合がある。たた二぀や䞉぀の量を比べ るのでなく倚くのものの量を比べる堎合がある。そのようなずき枬るものより 小さい任意のものの倧きさを単䜍ずしおそれが幟぀分あるかを調べるこずで倧 きさを数で衚すこずができその数で比べるこずができる。  長さの任意単䜍による枬定に぀いおは䟋えば机の瞊ず暪の長さを鉛筆の長 さの幟぀分かに眮き換えるなどの具䜓的な操䜜を通しお調べこれを数で衚せば比 べるこずができる。  広さに぀いおは䟋えばそれぞれの広さの䞊に同じ倧きさの色板を䞊べ色板 が幟぀分あるかを数えるこずで比べるこずができる。色板を䞊べたり方県玙を塗 り぀ぶしたりずいった掻動を通しお任意単䜍を甚いた広さの比べ方を理解できる ようにする。  かさに぀いおは二぀の容噚いっぱいに入れた氎を同じコップや茶碗で䜕杯分 あるかを数えるなどしお比べるこずができる。  このように身の回りにあるものの倧きさを単䜍ずしお数倀化するこずにより 倧きさの違いを数に衚しお比べるこずができるようになる。様々な堎面で比范や 枬定を行うこずを通しお長さが長いずは広さが広いずはかさが倧きいずはず いったそれぞれの量の意味やその枬定の仕方に぀いおの理解をより確かなものにし たり量の倧きさに぀いおの感芚を豊かにしたりする。  なお属性の捚象や量の保存性量の加法性ずいった量のも぀基本的な性質に぀ いおはアむの掻動を通しお次第に理解できるようにしおいく。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア 身の回りのものの特城に着目し量の倧きさの比べ方を芋いだすこず  身の回りにあるものからたず比べたい量を明確にするこずが倧切である。䟋 えば 冊の本の倧きさに぀いお比べようずするずき 「どちらの本が長いのか」 「ど ちらの本が広いのか」 「どちらの本が厚いのか」ずいうようにどの量に着目しお
Page 99
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
93       第孊幎の  目暙及び内容 いるのかを明確にする必芁がある。そしおその目的に応じお盎接比范をしお比べ る。たたどのくらい違うのかを知りたいずきは数倀化しお比べる。このように 目的に応じお効率よく量の倧きさを比べるこずが倧切である。さらに比范の過皋で は比べ方に぀いお問いを芋いだしたり詊行錯誀したりするこずが倧切である。 そしお長さでの比范や枬定の仕方ず同じように広さやかさに぀いおも盎接比 范間接比范任意単䜍による枬定ずいう比べ方ができるこずに぀いお気付くこず ができるようにする。  たた 比べ方の衚珟に぀いおは 長さにおいおは 「倧きい ・ 小さい」 ではなく 「長い ・ 短い」ずいう衚珟を甚い 䜿われる長さ距離や堎所によっおは 「遠い ・ 近い」 「高 い・䜎い」などの蚀葉でも倚様に衚珟されるこずにも觊れ生掻の䞭にある長さに ぀いおの芋方を広げおいくこずも倧切である。   2時刻の読み方 2 時刻に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  日垞生掻の䞭で時刻を読むこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  時刻の読み方を甚いお時刻ず日垞生掻を関連付けるこず。  具䜓物を操䜜しながら時刻に関わりをも぀ずずもに算数に関心をも぀掻動を行う こずにより児童の日垞生掻や孊校生掻の堎面ず算数の孊習を぀なげおいくこずが 倧切である。  第孊幎ではこれを螏たえお時刻を衚す単䜍に着目し日垞生掻で時刻を読 み時刻ず日垞生掻ず関連付けるこずを䞻なねらいずしおいる。  第孊幎の時刻の孊習は児童が生掻する䞊で必芁な時刻を意識しお䞻䜓的に 生掻の予定を考えたり時刻の芋通しをもっお行動したり時刻を守っお楜しく生 掻しようずしたりするこずがねらいである。ここで育成される資質・胜力は第 孊幎以降の時刻ず時間の考察や それらを日垞生掻に生かす玠地ずなるものである。  ア 知識及び技胜   ア 時刻の読み方  孊校生掻や日垞生掻では時刻を読んで行動するこずは必芁なこずである。短針 ず長針の䜍眮を基にそれぞれの針が瀺す数ず時刻を衚す数ずの察応を理解し時
Page 100
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 94 蚈の芳察や操䜜を通しお時刻を読むこずができるようにする。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア 時刻の読み方を甚いお時刻ず日垞生掻を関連付けるこず  孊校生掻を含む日垞生掻の堎面における幟぀かの時刻ずその読み方の䟋瀺から どのように時刻を読むのかを考えたり時刻を衚す単䜍に着目し短針や長針の圹 割䜕時䜕分に぀いお考えたりする。  たた右の図のような曖昧な䜍眮にある短針に぀いお時 蚈の短針ず長針が連動しおいるこずや 「時は過ぎたけれ どただ時間目が始たる時にはなっおいない」ずいうよ うに 時刻ず日垞生掻を関連付けお捉えるこずが倧切である。 たた 「そろそろ時だから時間目の準備をしよう」ず時 刻を基に行動を決めるこずも倧切である。  䞎えられた時刻を読んだり衚したりするだけでなく児童の日垞生掻での掻動な どず時刻ずを関連させ孊習の時間以倖の孊校生掻や家庭生掻で適切に甚い時刻 ぞの関心を高めおいくこずが倧切である。  デヌタの掻甚   1絵や図を甚いた数量の衚珟 1 数量の敎理に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずがで きるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  ものの個数に぀いお 簡単な絵や図などに衚したり それらを読み取っ たりするこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  デヌタの個数に着目し身の回りの事象の特城を捉えるこず。  具䜓物を操䜜しながら数量に関わりをも぀ずずもに算数に関心をも぀掻動を行う こずによりものの個数や人数などを比べたり数えたりするこずなどの児童の日 垞生掻や孊校生掻の堎面ず算数の孊習を぀なげおいくこずが倧切である。  第孊幎ではこれを螏たえお身の回りの事象に぀いお関心をもち個数に着 目しお簡単な絵や図などに衚したりそれらを読み取ったりするこずでその事象の 特城を捉えるこずをねらいずしおいる。
Page 101
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
95       第孊幎の  目暙及び内容  この内容は第孊幎の簡単な衚やグラフを甚いお考察するこずの玠地ずなるも のである。  ア 知識及び技胜   ア 絵や図を甚いた数量の衚珟  ものの個数を数えたり比べたりするずき幟぀かの皮類のものに぀いお皮類ご ずに分類敎理するこずで数えやすくなる。䟋えばきりんぞううさぎしたう たなどを比べるずき次の図のように䞊べおみるこずで䞀目で数の倧小を比べるこ ずができるようになる。この図からはうさぎが最も数が倚いこずやぞうずしたう たが同じ数であるこずなどを読み取るこずができる。  察象を絵などに眮き換える際にはそれらの倧きさを揃えるこずや䞊べる際に 均等に配眮するこずが必芁であるこずを理解できるようにする。                このたた                䞊べる→    ↓均等に配眮する                               倧きさを揃える。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア デヌタの個数に着目し身の回りの事象の特城を捉えるこず  デヌタの個数に着目し身の回りの事象の特城を捉えるずは身の回りの事象に 関する数の倧小関係を絵などを甚いお敎理しお衚珟しどの項目がどの皋床倚い のかずいったこずを捉えるこずである。  䟋えば孊玚内でどの果物が人気があるのかに぀いお興味をもった際に䞀人䞀 ぀ず぀奜きな果物を絵に描いお集めるずする。絵の倧きさが個人によっお異なっお いたずしおもそれを皮類ごずに均等に配眮しお䞊べるこずで個数を数えるこず                このたた                䞊べる→                               倧きさを揃える。
Page 102
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 96 は容易にできる。たたどの果物が人気があるのかに぀いおも積み䞊げた高さが最 も高いものであるずいうこずからすぐに刀断できる。この結果から自分の孊玚で はどの果物が人気があるのかほかの果物はどの皋床人気があるのかなどに぀いお 知るこずができる。 〔数孊的掻動〕 1 内容の「数ず蚈算」  「図圢」  「枬定」及び「デヌタの掻甚」に瀺 す孊習に぀いおは次のような数孊的掻動に取り組むものずする。  ア  身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数量や圢を芋 いだす掻動  む  日垞生掻の問題を具䜓物などを甚いお解決したり結果を確かめたりする 掻動  り  算数の問題を具䜓物などを甚いお解決したり結果を確かめたりする掻動  ゚  問題解決の過皋や結果を具䜓物や図などを甚いお衚珟する掻動  数孊的掻動では数孊的な問題発芋・解決の掻動ず数孊的な衚珟を生かしなが ら互いに䌝え合う掻動を䞭栞ずした掻動を行うほか特に䞋孊幎においおは具䜓 的経隓を倧切にする操䜜等を通しお数量や図圢を芋いだす掻動を重芖しおいる。具 䜓物を䜿っお玠朎に孊ぶための操䜜掻動に぀いおは児童が目的意識をもっお䞻䜓 的に行う掻動ずなるように配慮する必芁がある。  第孊幎では これを螏たえお 児童が数孊的掻動に意欲的に取り組み 基瀎的 ・ 基本的な知識及び技胜を確実に身に付けるずずもに思考力刀断力衚珟力等を 高め算数に関わりをもったり算数を孊ぶこずの楜しさやよさを実感したりでき るようにするこずを重芖する。  ア  身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数量や圢を芋いだ す掻動  第孊幎においおは幌児期の生掻の䞭でそれたでは意識せずに行っおきた認識 や行動を基盀にしながら児童が算数の孊びに登堎する数量や圢ず出合ったりそれ らを自芚したりするこずが倧切である。それたでの生掻や経隓を無芖しお算数の 内容を指導しおしたっおは児童の孊習意欲を削いでしたう。  このようなこずからこれたでの児童の生掻経隓が算数の孊習に぀ながっおいく こずが実感できるようにするために具䜓物を操䜜しながら数量やものの圢に関わ
Page 103
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
97       第孊幎の  目暙及び内容 りをも぀ずずもに算数に関心をも぀掻動を行うこずが倧切である。  第孊幎における「身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数 量や圢を芋いだす掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考えられる。 身の回りの具䜓物を操䜜しながらものの圢に芪しむ掻動圢ずの出合い  この掻動は 「図圢」の 1 の指導における数孊的掻動であり身の回りにある 具䜓物を操䜜したりその結果ずしお構成される圢に着目したりするこずで図圢 に぀いおの理解の基瀎ずなる経隓を豊かにするこずをねらいずしおいる。  ここでは具䜓物を操䜜しながらものの圢ぞの関心を高めおいろいろな圢の積 み朚や箱などを積んだり 䞊べたりしお身近なものに芋立おたり 玙を折ったり切っ たりする児童の日垞生掻の堎面を算数の孊習に぀なげおいく。 䟋えばチュヌリップの花を折る堎面では枚の玙を折ったり切ったりしなが ら他のものの圢を䜜る経隓を螏たえ最初に䞋の図に瀺すように折り玙を折る。  その際正方圢たしかくの折り玙が䞀床折 るこずで䞉角圢さんかくに倉わったりさらに 折り進むず再び正方圢たしかくに倉わったりす る。児童は䞁寧に操䜜をするこずで角ず角をぎっ たり重ねるずきれいな圢ができるこずに気付く。た た次々ず圢が倉化する様子に関心をも぀。たた䞀 床折った折り玙を開いおみるこずで折った線に よっおいろいろな圢ができおいるこずにも気付く。   「折り玙を半分に折るずさんかくやながしかくが できる」 「折った埌に広げるず線ができる」 「右ず巊 に同じ圢ができおきれいだ」などの児童の玠朎な気 付きを倧切にしお䜕気なく行っおきた折り玙ずの 関わりからものの圢に察する関心をもたせるよう にする。  操䜜掻動を䞻䜓的に行うこずでものの圢に察しお芪しみず関心を高め算数の 孊習ぞの意欲をもたせるようにするこずが倧切である。  む 日垞生掻の問題を具䜓物などを甚いお解決したり結果を確かめたりする掻動  児童が経隓する日垞生掻におけるできごずには算数ず結び付けお考えたり刀断 したりするこずで解決が可胜になったりその結果を適切に衚珟したり凊理したり するこずがたくさんある。児童はそれらを䜕気なく行っおいるがこれらのできご ずの背景にある数孊的課題には気付いおおらず算数の問題ず関わっおいるずは認
Page 104
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 98 識しおいないこずが倚い。  このような児童に日垞生掻の䞭に算数で解決するこずができる課題があるこず に関心をもたせるずずもにそれを実際に解決したりその結果を確かめたりする掻 動を経隓させるこずが倧切である。日垞生掻におけるできごずを算数ず結び付けお 考えたり凊理したりする掻動を通しお算数を孊ぶよさを実感できるようにするこ ずが倧切である。  第孊幎における「日垞生掻の問題を具䜓物などを甚いお解決したり結果を確か めたりする掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考えられる。 日垞生掻にある量の倧きさを比べる掻動長さの比范  この掻動は 「枬定」の 1 の指導における数孊的掻動であり身の回りにある ものの長さに着目し日垞生掻における長さの比べ方を考えたり比べ方を甚いた りする経隓を通しお日垞生掻のできごずを枬定を甚いお凊理するこずに関心をも ち算数を孊ぶよさを実感するこずをねらいずしおいる。  䟋えば教宀の倧掃陀をするために可胜ならば教垫甚机も廊䞋に出したいずい うこずから 「先生の机は教宀の入り口から倖に出すこずができるだろうか。 」ずい うこずを考える堎面においお児童は次 のような数孊的掻動を遂行するこずが 考えられる。  教垫の机が重く運ぶだけでも倧倉で あれば運ぶ前に 「どうすれば離れ た堎所にある先生の机が入り口を通る かどうか分かるか。 」ずいう問いが生た れうる。  実際に運んで長さを合わせおみるこず盎接比范は倧倉そうなのでもっず簡 単に比べられないかを考えるのである。   「自分の腕の長さを䜿っお比べおみる。 」 「机の幅ず同じ長さの玙テヌプを䜜っお 教宀の入り口の長さず比べおみる。 」 「みんなの鉛筆を借りお鉛筆の長さの幟぀分 かで比べおみる。 」ずいう解決方法が生み出されるかもしれないがそこで珟実の 堎面に戻っお劥圓性を考える必芁がある。 ある児童は腕をひろげお机の幅に合わせそのたた移動しおドアたで移動しお 比べようずするが途䞭で幅が倉わっおしたいその方法は正確でないこずが分か るだろう。  なわずびのなわや玙テヌプずいった媒介物を甚いお長さを写し取る考え間接比 范で実際に比べおみたり筆箱など小さいものの幟぀分かで枬る考え任意単䜍
Page 105
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
99       第孊幎の  目暙及び内容 による枬定で実際に比べおみたりする。このようにしお䜕か別のものを䜿うこ ずで長さを比べるこずができるこずに気付きそのよさを感じる。  比范した児童の結論は教垫の机の幅はドアの幅より狭いずいうこずだった。 そこで実際に教垫の机を廊䞋に出しお倧掃陀を行った。  たた同じようにすれば比べられるずいう芋通しをもち教宀にあるロッカヌも 教宀から出せるかなど盎接䞊べなくおも比べる掻動を続けお行うこずも考えられ る。  このように日垞の事象でも算数を甚いお解決するこずができる経隓を豊かにす るこずで算数を孊ぶよさを実感するこずができる。  ほかにも 「孊習で䜿う倧きなテレビは教宀に入るかどう かも確かめおみたい。 」ずいった堎面でも同様な掻動はあり うる。  このような掻動を通しお日垞の事象にある課題に぀いお 筋道を立おお考えるずずもに量の倧きさの比べ方に぀いお のアむディアを詊しおみたり獲埗した比べ方から遞んで甚 いお掻甚したりしお日垞生掻の䞭で量の倧きさを比べよう ずするこずは第孊幎で単䜍を甚いお枬定する胜力に぀ながるものである。  り 算数の問題を具䜓物などを甚いお解決したり結果を確かめたりする掻動  児童が算数の問題に䞻䜓的に関わり既習事項を基にしお考えたり刀断したりす るこずで解決が可胜になったりその結果を適切に衚珟したり凊理したりするこず が期埅される。  第孊幎の児童にずっお算数で孊習したこずを意識的に掻甚しお課題解決する こずは決しお簡単なこずではないが既習事項を掻甚するこずで算数の問題を解決 するこずが容易になるこずに関心をもたせるずずもに実際に解決したりその結果 を確かめたりする掻動を経隓させるこずで自ら算数を孊び続ける楜しさを実感で きるようにするこずが倧切である。  第孊幎における「算数の問題を具䜓物などを甚いお解決したり結果を確かめた りする掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考えられる。 既習の数の芋方に着目し具䜓物や図などを甚いお未習の蚈算の仕方を芋付ける 掻動十䜕 − 䜍数で繰り䞋がりのある枛法の蚈算の仕方  この掻動は 「数ず蚈算」の 2 の指導における数孊的掻動であり既習の数の 芋方に着目し具䜓物や図などを甚いお未習の蚈算の仕方を芋付けるこずをねら いずしおいる。ここでは 十䜕 − 䜍数で繰り䞋がりのある枛法の蚈算の仕
Page 106
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 100 方を考える際10 より倧きい数を「10 ずあず幟぀」ず捉えおきた既習の数の芋方 に着目し数を分解しお10 から匕くこずで既習の蚈算に垰着できるこずに気付 かせおいくこずが倧切である。  䟋えば13 −ずいう枛法の蚈算の仕方を考える堎面である。児童は13 −ず いう匏を芋お「答えは幟぀になるか」ず考えようずするが 「−は匕けない」 こずに気付いたり19 −ずいう蚈算はできるがこの蚈算は今たでず違い 十䜕 − 䜍数で䞀の䜍どうしが匕けない枛法であるこずに気付いたりするだろう。   「䞀の䜍どうしが匕けない13 −のような蚈算はどのように答えを出せばよいの だろう。 」ず問いが明確になれば解決に向けおブロックなどの具䜓物を甚いお 考えるこずになる。         〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇→                倚くの児童は䞊のように䞀぀ず぀数えおを取り答えを出すこずができる。  たたたずたりずしおを10 から取る考えをする児童もいるだろう。 「13 は10 ず」       「10 −」            「」 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇  〇    〇〇〇〇〇〇〇〇〇→ 〇 〇〇〇         〇〇〇             〇〇〇  この手続きを支えおいる考え方を共有した埌で10 からをたずめお匕けばよ いこずなどこの考えのよさに぀いお話し合うこずで12 −など同じように 考えればほかの十䜕−の蚈算も簡単にできるのではないかず児童自らが 次の問いを考え実際に真䌌しお蚈算するこずもできる。 「12 は10 ず」       「10 −」            「」 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇  〇    〇〇〇〇〇〇〇〇〇→ 〇 〇〇          〇〇              〇〇 「15 は10 ず」       「10 −」            「」 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇  〇    〇〇〇〇〇〇〇〇〇→ 〇 〇〇〇〇〇       〇〇〇〇〇           〇〇〇〇〇  このように繰り返しを匕く蚈算をした埌で孊習を振り返るこずにより数え 匕くのではなく10 のたずたりからたずめおを取るず簡単だったこずや12 − などほかの十䜕 − 䜍数の蚈算も同じようにできるのではないかずいった 気付きを確認するこずができる。  このような掻動を通しお新たな蚈算に出合ったずきに既に知っおいる蚈算で 解決できるよう数の芋方を工倫しお解決しようずする態床やある数の蚈算の仕 方を芋付けたずきにそれを基にしお他の蚈算を発展的に考えようずする態床が育 成されるようにする。
Page 107
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
101       第孊幎の  目暙及び内容  ゚ 問題解決の過皋や結果を具䜓物や図などを甚いお衚珟する掻動  今回の改蚂では算数科では算数の問題解決の過皋やその結果を具䜓物や図な どを䜿っお衚珟するずずもに他者ずのコミュニケヌションによっお算数を深く孊ぶ こずを目指しおいる。  第孊幎の児童においおも具䜓物や図などを甚いるこずで自ら取り組んでいる 問題解決の過皋やその結果を分かりやすく衚すこずを目指す。蚈算の方法や量の枬 定方法 さらにはものの圢の構成や分解など圢匏的な手続きの理解を図るためには 具䜓物や図などを甚いおそれらを可芖化するこずが有効であり他者ずの察話的な 孊びを支えおいくこずにも぀ながる。  第孊幎における「問題解決の過皋や結果を具䜓物や図などを甚いお衚珟する 掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考えられる。 咲いたあさがおをグラフに衚す掻動絵グラフ  この掻動は 「デヌタの掻甚」の 1 の指導における数孊的掻動であり身の回 りにある資料を絵グラフに衚すこずで集めた資料の結果を分かりやすく衚珟でき るようにするこずをねらいずしおいる。  第孊幎の生掻科であさがおを育おおいる孊校は倚い。 「先生僕のあさがおが 䞉぀咲いたよ。 」 「私は四぀咲いたよ。 」などず児童はあさがおの咲いおいる状況を 数で衚珟するだろう。このようなこずを捉えお算数を掻甚する経隓を豊かにする。  䟋えば次のような掻動が考えられる。  教垫は色の塗っおいないあさがおの絵を幟぀も甚意し䞀人 ひずりに咲いた数だけあさがおの絵を枡し曜日を蚘入させ 色を塗らせ台玙に曜日ごずに貌らせる。このようなこずを䞀 週間続けた埌この䞀週間あさがおがたくさん咲いたこずに぀ いお振り返り話し合う。  児童は 台玙を芋ながら 党䜓の個数や日ごずの数 色別の数などに着目しお次々 ず話し始めるであろう。 「䞀週間で党郚で䜕個咲いたかな。 」 「䜕曜日が䞀番咲いた かな。 」 「䜕色が䞀番咲いたかな。 」 「クラスで䞀番咲いたのは誰かな。 」  これらの問いの䞭で 「どの曜日が䞀番倚いかな。 」ずいう問いから絵グラフに 衚したよさに気付くだろう。  たた 「䜕色が䞀番咲いたかな。 」ずいう問いに察しお児童はあさがおの絵を色 ごずに䞊び替えたグラフを䜜るだろう。  このような掻動を行うこずで敎理する芳点によっお䞊び方を倉えるず同じ資 料でも絵グラフが倉わりよく分かるこずも倉わるこずを感じるこずができる。こ うした掻動は次孊幎以降の孊習に぀ながっおいく。
Page 108
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 102 1 数の抂念に぀いおの理解を深め 蚈算の意味ず性質 基本的な図圢の抂念 量の抂念簡単な衚ずグラフなどに぀いお理解し数量や図圢に぀いおの感 芚を豊かにするずずもに加法枛法及び乗法の蚈算をしたり図圢を構成 したり長さやかさなどを枬定したり衚やグラフに衚したりするこずなど に぀いおの技胜を身に付けるようにする。 2 数ずその衚珟や数量の関係に着目し必芁に応じお具䜓物や図などを甚い お数の衚し方や蚈算の仕方などを考察する力平面図圢の特城を図圢を構成 する芁玠に着目しお捉えたり身の回りの事象を図圢の性質から考察したり する力身の回りにあるものの特城を量に着目しお捉え量の単䜍を甚いお 的確に衚珟する力身の回りの事象をデヌタの特城に着目しお捉え簡朔に 衚珟したり考察したりする力などを逊う。 3 数量や図圢に進んで関わり数孊的に衚珟・凊理したこずを振り返り数 理的な凊理のよさに気付き生掻や孊習に掻甚しようずする態床を逊う。  第孊幎では第孊幎の孊習を螏たえお匕き続き具䜓物などを甚いるこずを 通しお算数の孊習に関心をもち基瀎的・基本的な抂念や性質などを理解するずず もに日垞の事象や算数の孊習堎面を数孊的に衚珟したり凊理したりするこずを 重芖する。   1 では第孊幎の四぀の領域で身に付ける知識及び技胜に぀いお瀺した。   「知識」に関しおは第孊幎での孊習内容を基に基本的な数量や図圢の抂念や 意味性質を確実に理解するこずや数量や図圢の感芚をより豊かにするこずが重芁 になる。䟋えば乗法九九の構成の孊習では具䜓物や九九衚などを甚いるこずを 通しお数のたずたりや数量の関係に着目しお乗法に関しお成り立぀簡単な性質に ぀いお理解できるようにするずずもに数に぀いおの感芚を豊かにする。  たた「技胜」に関しおは第孊幎の孊習を螏たえお数孊的な凊理や衚珟の基 瀎ずなる技胜の習埗が必芁である。䟋えば長さを枬定する際におよその長さの芋 圓を぀けるずずもにそれを衚珟するのに適切な単䜍を遞択するこずができるように するが その手続きを かさの枬定においおも甚いるこずができるようにするなど 他の孊習堎面にも掻甚するこずができるようにするこずが倧切である。   2 では第孊幎の四぀の領域で身に付ける思考力刀断力衚珟力等を数孊 第2 節 第孊幎の目暙及び内容 1 第孊幎の目暙
Page 109
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
103       第孊幎の  目暙及び内容 的な芋方・考え方ず察応する圢で瀺した。   「数ず蚈算」では数ずその衚珟や数量の関係に着目し必芁に応じお具䜓物 や図などを甚いお数の衚し方や蚈算の仕方などを考察する力を逊う。具䜓物などを 甚いるこずを通しお身の回りの数ぞの関心を高め数に぀いおの感芚を豊かにす るずずもに数の倧きさや仕組みに着目しお衚し方を考える。たた加法及び枛法の可 胜性や盞互関係に着目しお蚈算の仕方を考えたり乗法の蚈算の仕方を考えたり それらを日垞生掻に生かしたりするこずができるようにする。さらに具䜓物など を甚いるこずを通しお数量やその関係に着目しお蚀葉数匏図などに衚し たり読み取ったりそれらを日垞生掻に生かせるようにする。   「図圢」では平面図圢の特城を図圢を構成する芁玠に着目しお捉えたり身 の回りの事象を図圢の性質から考察したりする力を逊う。この孊幎から身の回りの 事象を図圢ずしお捉え図圢の特城を図圢を構成する芁玠に着目しお捉えたり図圢 の性質から考察したりするこずを重芖する。第孊幎同様に空き箱や色板折り 玙などの具䜓物を䜿っお圢を組み合わせたり分解したり動かしお圢を倉圢させお みたりするなどの操䜜を倧切にするが図圢を構成する芁玠に関心をもったりその 性質を考えたりするこずを重芖する。   「枬定」では身の回りにあるものの特城を量に着目しお捉え量の単䜍を甚 いお的確に衚珟する力を逊う。長さ かさの量から身の回りの事象の特城に着目し 実隓・実枬を通しお目的に応じた普遍単䜍を甚いるこずで量を的確に衚珟したり比 べたりするこずを重芖する。たた時間の単䜍に着目しお時刻や時間を日垞生掻 の䞭で生かせるようにする。   「デヌタの掻甚」では 「身の回りの事象をデヌタの特城に着目しお捉え簡朔 に衚珟したり考察したりする力」を逊う。身の回りの事象をデヌタを敎理する芳点 に着目しその事象の特城を簡単な衚やグラフに衚しお考察するこずができるよう にする。  なお児童の発達の段階を考慮しおこの「 2 思考力刀断力衚珟力等」の 目暙に぀いおは次の第孊幎でも基本的に同様の内容ずする。   3 では孊びに向かう力人間性等の目暙を瀺した。  第孊幎では数量や図圢に進んで関わり数孊的に衚珟・凊理したこずを振り 返り数理的な凊理のよさに気付き生掻や孊習に掻甚する態床を逊う。第孊幎で の算数の孊習で経隓したこずを螏たえお第孊幎では算数の孊習で衚珟・凊理 したこずぞの振り返りや数理的凊理のよさに気付くこずさらにはそれらを生掻や 孊習ぞ掻甚するこずが期埅されおいる。算数を孊ぶこずの䟡倀を実感しそれが新 たに䞻䜓的に算数に関わる態床を育むこずに぀ながる。  なお児童の発達の段階を考慮しおこの「 3 孊びに向かう力人間性等」の
Page 110
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 104 目暙に぀いおは次の第孊幎でも同様の内容ずする。  数ず蚈算   1数の構成ず衚し方 1 数の構成ず衚し方に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこ ずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  同じ倧きさの集たりにたずめお数えたり 分類しお数えたりするこず。   む  䜍数たでに぀いお十進䜍取り蚘数法による数の衚し方及び数の倧 小や順序に぀いお理解するこず。   り  数を十や癟を単䜍ずしおみるなど数の盞察的な倧きさに぀いお理解 するこず。   ゚  䞀぀の数をほかの数の積ずしおみるなどほかの数ず関係付けおみる こず。   オ  簡単な事柄を分類敎理しそれを数を甚いお衚すこず。   カ  など簡単な分数に぀いお知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数のたずたりに着目し倧きな数の倧きさの比べ方や数え方を考え 日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕        内容の取扱い 1 内容の「数ず蚈算」の 1 に぀いおは䞇に぀いおも取り扱うものず する。  第孊幎では120 皋床たでの数に぀いお数のたずたりに着目し数の比べ方 2 第孊幎の内容    
Page 111
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
105       第孊幎の  目暙及び内容 や数え方を考えるこずを指導しおきた。  第孊幎では数の範囲を䜍数たで広げお数の抂念や性質に぀いおの理解を深 めるずずもに乗法的な芋方や数の甚いられ方に぀いおも指導し数を甚いる胜力 を䌞ばし数に぀いおの感芚をより豊かにするこずをねらいずしおいる。たた数 ぞの関心を高め䞻䜓的に数に関わる態床を育んでいく。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎での䞇の単䜍第孊幎での億や兆の 単䜍の孊習に぀ながりその玠地ずなるものである。 ア 知識及び技胜   ア たずめお数えたり分類しお数えたりするこず  必芁に応じおものの個数をず぀ ず぀ 10 ず぀たずめお数えたり ものの色 圢䜍眮皮類などに目を付けお分類しお数えたりするこずを指導する。同じ倧き さの数ず぀たずめお数えるこずは乗法の意味の理解に぀ながるものである。さら に倚くのものの個数を数えるずきに10 ず぀のたずたりを䜜りそれをさらに 10 ず぀のたずたりにしお数えおいくこずは十進䜍取り蚘数法に発展しおいく。   む 十進䜍取り蚘数法  数の範囲を䜍数たでに広げ 十進䜍取り蚘数法による数の衚し方及び数の倧小 順序などに぀いお知り数に぀いおの理解を深めるようにする。この際䜍数か ら䜍数ぞず数の範囲を埐々に広げお理解を深められるような配慮が必芁である。  十進䜍取り蚘数法はそれぞれの䜍を単䜍ずする数が10 になるず次の䜍に進み 10 に満たない端数がそれぞれの䜍の数字ずしお衚されるこずず䜍眮によっおそ の単䜍の倧きさを衚す数が瀺されるずいうこずから成り立っおいる。䜍ごずに異な る蚘号を甚いるのではないずころにその特城がある。  たた数の読み方ずの比范によっお蚘数法の特城を理解するこずができる。䟋 えば8235 を読むずきには党おの䜍を蚀うこずになる。8000 を読むずきには 必芁な䜍だけを蚀えばよいが曞くずきにはを各䜍に蚘入しおおかなければなら ない。  ここで数の倧小を調べるこずに関連しお数の倧小関係を䞍等号「」  「」 を甚いお簡朔に衚珟できるこずを指導する。   「内容の取扱い」の 1 では 「䞇に぀いおも取り扱うものずする」ず瀺しおい る。9999 の次の数などずしお䞇に぀いお取り扱うこずで第孊幎で指導する 䞇を超える数ぞず連続性や発展性をもっお接続できるよう配慮するこずが倧切で ある。   り 数の盞察的な倧きさ   「数の盞察的な倧きさに぀いおの理解」ずは十 癟などを単䜍ずしお数の倧き さを捉えるこずである。䟋えば6000 を「10 が600 個集たった数」ずみたり「100
Page 112
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 106 が60 個集たった数」ずみたりするこずである。数の盞察的な倧きさを捉えるこず によっお数の仕組みに぀いおの理解を深めるずずもに数に぀いおの感芚を豊か にするこずをねらいずしおいる。その際には圢匏的な指導でなく具䜓物を甚い た掻動を通しお数の盞察的な倧きさに぀いお理解できるようにするこずが倧切で ある。  数を盞察的な倧きさで理解するこずは今埌蚈算の結果を芋積ったり陀法の蚈 算をするずき商の倧きさを捉えたりするこずに有効に働くものでありその基瀎 ずなる力を逊うためにも倧切である。   ゚ 䞀぀の数をほかの数の積ずしおみるこず  ものの集たりを幟぀かず぀にたずめお数えるこずを通しお数の乗法的な構成に ぀いおの理解を図るこずをねらいずしおいる。たた ある郚分の倧きさを基にしお その幟぀分ずしお党䜓の倧きさを捉えるこずができるようにする。  䟋えば 「12 個のおはじきを工倫しお䞊べる」ずいう掻動を行うずいろいろな 䞊べ方ができる。䞋の図のように䞊べるず××××など のような匏で衚すこずができる。このように䞀぀の数をほかの数の積ずしおみる こずができるようにし数に぀いおの理解を深めるずずもに数に぀いおの感芚を 豊かにする。     ●●●●●●       ●●●●     ●●●●●●       ●●●●                  ●●●●    ×又は×    ×又は×   オ 数による分類敎理  珟代の生掻では様々なずころに数が䜿われおいる。䟋えば電話番号自動車の ナンバヌホテルやマンションの郚屋の番号図曞の分類番号など物事を分類 敎理した結果を衚すのに数を甚いる堎合がある。䟋えばホテルの郚屋の番号では 517 は階の17 号宀を衚すずするなどである。分類敎理しおその結果を数を甚いお 瀺す考え方に぀いおは日垞生掻ずの関連に配慮し具䜓的な経隓を通しおその よさを理解できるようにする。   カ   などの簡単な分数  簡単な分数ずは   のように具䜓物を操䜜するこずによっお埗ら れる倧きさを衚した分母が桁皋床の単䜍分数のこずである。      などの数を甚いるずものの個数などを衚すこずができるが ものを半分にした倧きさを衚すこずたではできない。分数を甚いるず半分にした 倧きさなどを衚すこずができる。  折り玙やロヌプなどの具䜓物を半分にするず元の倧きさの の倧きさができ            
Page 113
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
107       第孊幎の  目暙及び内容 る。 は「二分の䞀」ず読む。これは二぀に等分した倧きさの䞀぀分ずいう意 味である。 それらを曎に半分にするず 元の倧きさの の倧きさができる。 これは 四぀に等分した倧きさの䞀぀分ずいう意味である。 このような掻動を曎に続けるず 元の倧きさの の倧きさができる。  このように具䜓物を操䜜するこずによっお   などの倧きさを぀くる こずや   などの数を分数ず呌ぶこずを指導する。  さらに   などの倧きさを぀くる具䜓的な掻動を通しお乗法及び陀 法の芋方の玠地ずなるように指導する。おはじきなどの具䜓物を甚いお元の倧き さずその の倧きさや の倧きさを盎接に比べおその芳察を通しお 「 の半 分の倧きさ   」 「 を䞉぀に分けた䞀぀分の倧きさ   」 であるこずを確かめ そうした衚珟を甚いるこずができるようにする。  䟋えば12 個のおはじきが次の図のように䞊んでいるずする。この図から12 個の は個で12 個の は個で12 個の は個ずみるこずができる。    ○○○○ ○○○○ ○○○○ ○○○○ ○○○○ ○○○○ ○○○ ○○○ ○○○ ○○○ ○○○ ○○○ ○○○ ○○○           12 個の は個 12 個の は個 12 個の は個  同じ図で芋方を倉えるず12 個は個の倍であり個の倍であり個 の倍ずもみられる。このように元の倧きさの の倧きさや の倧きさから元 の倧きさをみるず「 の倍の倧きさ」  「 の倍の倧きさ」などの芋方ができる こずに぀いおも知るこずができるようにする。たたこのように「の倧きさの 倍 がの倧きさ」ずいう堎合は 「倍  」ずいう蚀葉だけではの 倧きさをはっきり衚すこずにはならないのでの倧きさをはっきりさせる必芁が あるこずに぀いおも知るこずができるようにする。䟋えば具䜓的に元の倧きさ が40 の堎合ず元の倧きさがの堎合では倍又は の倧きさが倉わるこず を確かめるずよい。  分数の意味や衚し方に぀いおは第孊幎から本栌的に指導するが第孊幎で は分数に぀いおの理解の玠地ずなる孊習掻動を行い分数の意味を実感できるよ うにするずずもに日垞生掻で生かすようにするこずがねらいである。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数のたずたりに着目し倧きな数の比べ方や数え方を考え日垞生掻に生 かすこず 数のたずたりに着目し倧きな数の比べ方や数え方を考えるこず                                                      
Page 114
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 108  具䜓物の手際のよい比べ方や数え方を考えおいくこずができるようにするこずが ねらいである。扱う数の倧きさが第孊幎より倧きくなっおいるため埌で比べた り数え盎したりが容易になるように工倫しお数える必芁が出おくる。そこから 数のたずたりに着目するよさに気付くこずができるようにする。  䟋えばマス目のような静止しお敎ったものを数える堎面があるずする。数える 数が䜍数になるず 初めはず぀やず぀数えおいおも 幟぀か数えおいく䞭で 同じたずたりを䜜っお数えるずよいこずを芋いだしおいく。そうするず その埌は そのたずたりが分かるように囲んでいく。そしおそのたずたりの数を数える。そ のたずたりの数が倚ければたずたりからさらに倧きなたずたりを䜜る。このよう にしおより手際よい方法を考えおいく。  たた䟋えば4035 ず912 ずいった桁数の異なるものを比べたり3781 ず3871 ず いった桁数の同じものを比べたりしおどちらが倧きいかたたどのように刀断し たのかを具䜓物や図数盎線などを䜿っお衚珟できるようにしおいくこずも倧切で ある。 日垞生掻に生かすこず  倧きな数を数えたり比べたりできるようになっおいるこずを様々な堎面で䜿う ようにしおいく。䟋えば生掻科で育おたひたわりの皮を数えるこずや朚の実を 拟った数を数えるこずなどが考えられる。たた数で衚したり数で衚されたものを 比べたりするこずも積極的に取り入れたい。第孊幎以降で孊習する䜍数より倧 きい数は実際に数えるこずは難しくなる。この孊幎では具䜓物ず数ずを結び぀け る掻動を十分に行うようにするこずが倧切である。   2加法枛法 2 加法及び枛法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずが できるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  䜍数の加法及びその逆の枛法の蚈算が䜍数などに぀いおの基本 的な蚈算を基にしおできるこずを理解しそれらの蚈算が確実にできる こず。たたそれらの筆算の仕方に぀いお理解するこず。   む  簡単な堎合に぀いお䜍数などの加法及び枛法の蚈算の仕方を知る こず。   り  加法及び枛法に関しお成り立぀性質に぀いお理解するこず。   ゚  加法ず枛法ずの盞互関係に぀いお理解するこず。
Page 115
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
109       第孊幎の  目暙及び内容  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性 質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫した り蚈算の確かめをしたりするこず。   内容の取扱い 2 内容の「数ず蚈算」の 2 に぀いおは必芁な堎合には  や□など を甚いるこずができる。たた蚈算の結果の芋積りに぀いお配慮するものず する。 3 内容の「数ず蚈算」の 2 のアのりに぀いおは亀換法則や結合法則を 取り扱うものずする。  第孊幎では䜍数ず䜍数ずの加法及びその逆の枛法に぀いお数量の関係 に着目し蚈算の意味や蚈算の仕方を考えるこずを指導しおきた。  第孊幎では䜍数の加法及びその逆の枛法の蚈算ができるようにするずずも にそれらの筆算の仕方や加法及び枛法に成り立぀性質加法ず枛法ずの盞互関 係に぀いお理解できるようにするこずをねらいずしおいる。たた数量の関係に着 目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりできるよう にするずずもにそれらを掻甚しお蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたりする こずができるようにするこずをねらいずしおいる。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎の䜍数や䜍数の加法及び枛法など の考察に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 䜍数の加法ずその逆の枛法  第孊幎では初めに䜍数の加法及びその逆の枛法の蚈算を指導する。その際 には第孊幎で指導した䜍数ず䜍数ずの加法ずその逆の枛法及び簡単な堎合 の䜍数の加法ず枛法を基にしお和ず差を求めるこずができる。  䟋えば28 57 の堎合䞀の䜍どうしを加えた15 ず10 のたずたり を加えた20 50 70 ずを合わせお85 ず蚈算するこずができる。このこずをその たた筆算ずしお反映するならば次のペヌゞの図の巊のような圢匏化されおいない 状態のものが生たれおくるこずもある。繰り䞊がりの考え方が明確になったずき 通垞行われおいる筆算を理解するこずができるようになっおいく。
Page 116
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 110              ・・・    ・・・20 50     →                このように各䜍の蚈算を䜍を揃えおかけば䜍数の蚈算が各䜍の数の蚈算に 垰着され䜍数の加法及びその逆の枛法などの蚈算で凊理できるこずになる。こ れを圢匏的に凊理しやすくしたものが筆算圢匏である。なおこの蚈算方法は十進 䜍取り蚘数法に基づく蚈算であり 以降の乗法や陀法の蚈算の原理にもなる。なお これらの蚈算の指導に圓たっおは児童の実態に応じお具䜓物や図などを甚いる こずも倧切である。  枛法に぀いおも同様に具䜓物や図などを甚いお蚈算の仕方を考えさせ筆算 を指導する。  なお 「内容の取扱い」の 2 では 「蚈算の結果の芋積りに぀いお配慮するもの ずする」ず瀺されおいる。蚈算の仕方を考えたり蚈算の確かめをしたりするずきな どに蚈算の結果がおよそどのくらいの倧きさになるのか䜕桁の数になるのかを 芋積もるこずは以降の蚈算指導においおも倧切である。   む 簡単な堎合の䜍数などの加法枛法  䜍数たでの加法及びその逆の枛法やこれたでの数の孊習を基にしお簡単な堎 合に぀いお䜍数などの加法及び枛法の仕方を知るずずもに蚈算の仕方に぀い おの理解を䞀局深めるこずをねらいずしおいる。  簡単な堎合ずは次のようなものである。  ① 癟を単䜍ずしおみられる数の加法枛法     ここでの癟を単䜍ずしおみられる数の加法及び枛法ずは䟋えば800  700500 −100 などの蚈算である。これらの蚈算は癟を単䜍ずした数の芋 方に関連させるず それぞれ −を基にしお求めるこずができる。  ② 䜍数ず䜍数などの加法及び枛法     ここでの加法ずは癟の䜍ぞの繰り䞊がりがないもので䟋えば628  234 57 などの蚈算である。たた枛法ずは癟の䜍からの繰り䞋がりがな いもので䟋えば753 −683 −51546 −27 などの蚈算である。  このような簡単な堎合の䜍数たでの加法及び枛法を指導するこずで䜍数た での蚈算の理解を確実にしおいくだけでなく䜍数たでの数の理解もより確実に
Page 117
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
111       第孊幎の  目暙及び内容 しおいくようにする。たたこのような蚈算の仕方を理解するこずは第孊幎で 取り扱う䜍数や䜍数に぀いおの加法及び枛法の蚈算の仕方を考える際に有効に 働くこずになる。   り 加法及び枛法に関しお成り立぀性質  ここで取り扱う性質ずしおは第孊幎の「内容の取扱い」の 3 で「亀換法則 や結合法則を取り扱うものずする」ず瀺しおいるように加法に関しお成り立぀結 合法則や亀換法則を指導する。指導に圓たっおは具䜓的な堎面においおこれら の法則が成り立぀こずを確かめ理解できるようにするこずが倧切である。なお 蚈算法則そのものを䞀般的に調べおいくのは第孊幎の内容である。   「内容の取扱い」の 2 では 「必芁な堎合には  や□などを甚いるこずがで きる」ず瀺されおいる。これは加法に関しお成り立぀結合法則に぀いおの理解を 深める指導においお児童が工倫しお取り組むこずができるようにするためのもの である。   ゚ 加法ず枛法ずの盞互関係  䞉぀の数量に぀いお䟋えば次の図のような関係にあるずきず が分かっおいおを求める堎合が加法でやずなる。  たたず又はのいずれか䞀方が分かっおいお又はを求める堎合が枛 法で−や−ずなる。このずき加法ず枛法は䞉぀の数量のどれ を求めるかによっお盞互に関係付けられおいる。このような加法ず枛法ずの関係 を加法ず枛法ずの盞互関係ずいう。  このような加法ず枛法ずの盞互関係に぀いお次の①②③のような堎面を取 り䞊げお指導する。  ① 数量の関係衚珟は枛法の圢であるが蚈算は加法を甚いるこずになる堎合     䟋えば 「はじめにリンゎが幟぀かあっお その䞭から個食べたら個残っ た。はじめに幟぀あったか」を求めるような堎合である。図で衚せば次のよ うな堎合で□をずしお求める。  ②  数量の関係衚珟は加法の圢であるが蚈算は枛法を甚いるこずになる堎合     䟋えば 「はじめにリンゎが幟぀かあっお個もらったら12 個になった。 男の子の人数 女の子の人数 党䜓の人数  
Page 118
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 112 はじめに幟぀あったか」を求めるような堎合である。  ③ 枛法の枛数が未知のずきその枛数を求めるのに枛法を甚いる堎合     䟋えば 「はじめにリンゎが12 個あっお 幟぀か食べたので残りは個になっ た。幟぀食べたか」を求めるような堎合である。  なおこれらの堎面を加法や枛法の匏で衚すこずを通しお匏が事柄や数量の関 係を簡朔に衚すものであるずいう理解を深めるようにする必芁がある。  なお 「内容の取扱い」の 2 では 「必芁な堎合には  や□などを甚いるこ ずができる」ず瀺されおいる。加法ず枛法ずの盞互関係に぀いお理解する際に図 ず関連付けるこずで□を甚いお□12 ず衚すこずができるこずを瀺すもの である。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を 芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫したり蚈算の 確かめをしたりするこず 数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えるこず  加法及び枛法の蚈算の仕方を考える堎合既習の数の芋方や蚈算の仕方を掻甚す るこずで未習の蚈算の仕方を芋付け出しおいくこずができる。その際今たでの 蚈算ず違うずころはどこかどういう数なら今たでの蚈算が䜿えるかを考えさせる こずが倧切である。䟋えば䜍数の加法及びその逆の枛法の蚈算は十進䜍取り 蚘数法による数の衚し方や数を十を単䜍ずしおみる芋方に着目し数を䜍ごずに足 したり匕いたりするこずで既習の蚈算が䜿えるようになる。  指導に圓たっおは第孊幎で䜍数ず䜍数ずの加法及びその逆の枛法は 「10 ずあず幟぀」ずいう数の芋方に着目し 数を分解しお蚈算したこずを想起させ 䜍数をどのようにみるず既習の蚈算が䜿えるのか考えさせるこずが倧切である。 その際必芁に応じお具䜓物や図などを甚いお蚈算の仕方を考えたり説明した りできるようにする。たた芋いだした蚈算の仕方を振り返り䜍ごずに蚈算する ず䜍数どうしの蚈算に垰着できるこず加法ではある䜍の数が10 集たったら 繰り䞊がるこず枛法ではある䜍の数どうしが匕けないずきは繰り䞋げお 蚈算するずいう蚈算の仕組みに気付くこずができるようにする。 数量の関係に着目し蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだすこず  具䜓的な堎面に基づいお数量の関係に着目し蚈算に関しお成り立぀性質を芋 いだすこずがねらいである。䟋えば 「ふくろにどんぐりが個もう䞀぀のふく ろにどんぐりが16 個入っおいたす。どんぐりは党郚で䜕個でしょう。 」のような問 題の堎面を図や匏を甚いお衚すず次のようになる。
Page 119
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
113       第孊幎の  目暙及び内容 ○○○○○○〇〇  ○○○○○○○〇○○○○○○〇〇 16 24 又は ○○○○○○○〇○○○○○○○〇  ○○○○○○○〇 16 24  16 の結果ず16 の結果ずを比べるこずで加法では順序を倉えお蚈算 しおも答えは倉わらないこずが分かる。図からも巊右の数を入れ替えおも党䜓 の数は倉わらないこずを芋いだすこずができる。 蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたりす るこず  加法に぀いおの結合法則や亀換法則ずいった蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚し お 新しい蚈算の仕方を生み出したり 蚈算の仕方を工倫したりするこずができる。 䟋えば幟぀かの数をたずめたり順序を倉えたりするず蚈算を胜率的にするこ ずができる堎合がある。䟋えば䞀の䜍を足しお10 になる数の組み合わせに着目 するず25 19 25 19 25 20 や18 18  20 のように工倫しお蚈算するこずができる。  たた蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお「蚈算の確かめ」をするこずもでき る。䟋えば加法の亀換法則を掻甚しお16 の結果ず16 の結果ずを比べ るこずで蚈算の確かめをするこずができる。  このように蚈算の工倫や蚈算の確かめに蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお いくこずで 蚈算に関しお成り立぀性質が「芚えるもの」ではなく「掻甚するもの」 であるこずに気付き掻甚しようずする態床を育むこずになる。   3乗法 3 乗法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  乗法の意味に぀いお理解し それが甚いられる堎合に぀いお知るこず。   む  乗法が甚いられる堎面を匏に衚したり匏を読み取ったりするこず。   り  乗法に関しお成り立぀簡単な性質に぀いお理解するこず。   ゚  乗法九九に぀いお知り䜍数ず䜍数ずの乗法の蚈算が確実にでき るこず。   オ  簡単な堎合に぀いお 䜍数ず䜍数ずの乗法の蚈算の仕方を知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。
Page 120
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 114   ア  数量の関係に着目し蚈算の意味や蚈算の仕方を考えたり蚈算に関し お成り立぀性質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈 算を工倫したり蚈算の確かめをしたりするこず。   む  数量の関係に着目し蚈算を日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕    ×   内容の取扱い 4 内容の「数ず蚈算」の 3 のアのりに぀いおは䞻に乗数がず぀増え るずきの積の増え方や亀換法則を取り扱うものずする。  第孊幎では加法の意味に぀いお理解するこずやその蚈算の仕方を考えるこ ずを指導しおきた。たた第孊幎では数のたずたりに着目し数をず぀ ず぀などの同じ倧きさの集たりにたずめお数えるこずを指導しおきおいる。  第孊幎では乗法が甚いられる実際の堎面を通しお乗法の意味に぀いお理解 できるようにする。たたこの意味に基づいお乗法九九を構成したりその過皋で 乗法九九に぀いお成り立぀性質に着目したりするなどしお乗法九九を身に付け 䜍数ず䜍数ずの乗法の蚈算が確実にできるようにするずずもに蚈算を生掻や 孊習に掻甚する態床を逊うこずをねらいずしおいる。  なおここでの孊習の内容は第孊幎の倚数桁の乗法や陀法の孊習の玠地ずな るものである。  ア 知識及び技胜   ア 乗法が甚いられる堎合ずその意味  乗法は䞀぀分の倧きさが決たっおいるずきにその幟぀分かに圓たる倧きさを 求める堎合に甚いられる。  䟋えば 「皿に個ず぀入ったみかんの皿分の個数」を求めるこずに぀いお 匏で衚珟するこずを考える。
Page 121
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
115       第孊幎の  目暙及び内容   「個のたずたり」の皿分を加法で衚珟する堎合ず衚珟する こずができる。たた各々の皿から個ず぀数えるず回の操䜜で個数えるこ ずができ党おのみかんを数えるために回の操䜜が必芁であるこずから ずいう衚珟も可胜ではある。しかし個のたずたりをそのたた曞き 衚す方が自然である。そこで 「皿に個ず぀入ったみかんの皿分の個数」を 乗法を甚いお衚そうずしお䞀぀分の倧きさであるを先に曞く堎合× ず衚 す。このように乗法は同じ数を䜕回も加える加法すなわち环加の簡朔な衚珟ず も捉えるこずができる。蚀い換えるず 䞀぀分の倧きさ×幟぀分幟぀ 分かに圓たる倧きさず捉えるこずができる。  たた乗法は幟぀分ずいったこずを䜕倍ずみお䞀぀分の倧きさの䜕倍かに圓た る倧きさを求めるこずであるずいう意味も䜵せお指導する。このずきも䞀぀分 に圓たる倧きさを先に倍を衚す数を埌に衚す堎合 「のテヌプの倍の長さ」 であれば× ず衚す。  なお海倖圚䜏経隓の長い児童などぞの指導に圓たっおは 「×100 リレヌ」 のように衚す順序を日本ず逆にする蚀語圏があるこずに留意する。  ここで述べた被乗数ず乗数の順序は 「䞀぀分の倧きさの幟぀分かに圓たる倧き さを求める」ずいう日垞生掻などの問題の堎面を匏で衚珟する堎合に倧切にすべき こずである。䞀方乗法の蚈算の結果を求める堎合には亀換法則を必芁に応じお 掻甚し被乗数ず乗数を逆にしお蚈算しおもよい。  乗法による衚珟は単に衚珟ずしお簡朔性があるばかりでなく我が囜で叀くか ら䌝統的に受け継がれおいる乗法九九の唱え方を蚘憶するこずによっおその結果 を容易に求めるこずができるずいう特城がある。   む 乗法の匏  乗法が甚いられる具䜓的な堎面を× の蚘号を甚いた匏に衚したりその匏を 具䜓的な堎面に即しお読み取ったり匏を読み取っお図や具䜓物を甚いお衚したり するこずを重芖する必芁がある。その際乗法の匏から堎面や問題を぀くるような 掻動も乗法に぀いおの理解を深め匏を甚いる胜力を䌞ばすために倧切である。  匏に衚す指導に際しおは 「皿に個ず぀入ったみかん皿分の個数」ずいう ような文章による衚珟○やテヌプなどの図を甚いた衚珟具䜓物を甚いた衚珟な どず関連付けながら匏の意味の理解を深めるずずもに蚘号× を甚いた匏の簡 朔さや明瞭さを味わうこずができるようにする。  匏を読み取る指導に際しおは 䟋えば × の匏から 「プリンが個ず぀入っ たパックがパックありたす。プリンは党郚で䜕個ありたすか。 」ずいう問題を぀ くるこずができる。このずき䞊で述べた被乗数ず乗数の順序がこの堎面の衚珟 においお本質的な圹割を果たしおいるこずに泚意が必芁である。 「プリンが個ず
Page 122
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 116 ぀入ったパックがパックありたす。プリンは党郚で幟぀ありたすか。 」ずいう堎 面ずの察眮によっお被乗数ず乗数の順序に関する玄束が必芁であるこずやそのよ さを児童が理解するこずが重芁である。  このようにかけ算の匏を具䜓的な堎面ず関連付けるようにするこずさらに読 み取ったこずを○などの図を甚いたり具䜓物を甚いたりしお衚珟するこずが 匏を読み取る胜力を䌞ばすためには倧切である。   り 乗法に関しお成り立぀簡単な性質   「内容の取扱い」の 4 で「䞻に乗数がず぀増えるずきの積の増え方や亀換法則 を取り扱うものずする」ず瀺されおいるようにここでは乗法に関しお乗数が 増えれば積は被乗数分だけ増えるずいう性質や乗法に぀いおの亀換法則に぀いお 児童が自ら調べるように指導する。乗法九九を構成するずきに乗数が増えれば積 は被乗数分だけ増えるこず乗法に぀いおの亀換法則などを掻甚し効率よく乗法 九九などを構成したり蚈算の確かめをしたりするこずも倧切である。ここで「䞻 に」ず曞かれおいるのは児童の実態に応じお図などず関連付けながら乗法に ぀いおの結合法則や分配法則に基づいた考えに觊れおもよいこずを意味しおいる。   ゚ 乗法九九  乗法九九は以埌の孊幎で取り扱う乗法や陀法の蚈算の基盀ずなるものずしお必 芁なものである。したがっお乗法九九を構成したり理解したりする際には䜓隓 的な掻動や身近な生掻䜓隓などず結び付けるなどしお指導の方法を工倫するこずが 重芁である。たたどの段の乗法九九に぀いおも十分に習熟し確実に蚈算するこ ずができるようにするずずもに それらを生掻や孊習に掻甚するこずが倧切である。 乗法九九を生掻や孊習の堎面で掻甚するこずによっおも技胜の習熟が図られる。   オ 簡単な堎合の䜍数ず䜍数ずの乗法  簡単な堎合に぀いおの䜍数ず䜍数ずの乗法ずしお12 皋床たでの䜍数ず 䜍数ずの乗法を指導する。その蚈算の仕方に぀いおは乗法九九を基にしお乗 数が増えれば積は被乗数分だけ増えるずいう性質を甚いるなどしお説明するこず ができる。  に䜍数をかける乗法の蚈算を䟋に挙げるずたずの段の乗法九九の× 36 から× 10 4036 よりだけ増えるずなるこずが分かる。さらに × 11 4440 よりだけ増える × 12 4844 よりだけ増えるのよう にしお積を求めるこずができる。  たた10 ×は10 が぀あるこずから40 になるず分かる。さらに11 × 11 11 11 11 4412 ×12 12 12 12 48 ずなるこずが乗法 の意味から求められる。  このような簡単な堎合の䜍数ず䜍数ずの乗法の蚈算の仕方を考えるこずは
Page 123
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
117       第孊幎の  目暙及び内容 第孊幎においお䜍数や䜍数などの乗法の蚈算の仕方を考える䞊での玠地的 な孊習ずなるものである。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数量の関係に着目し蚈算の意味や蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成 り立぀性質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫 したり蚈算の確かめをしたりするこず 数量の関係に着目し蚈算の意味や蚈算の仕方を考えるこず  乗法における数量の関係に着目し児童が自ら乗法の意味に぀いお考えたり乗 法九九を構成したりしながらそれらを身に付けおいくこずが倧切である。䟋えば 「皿に個ず぀みかんが乗っおいる」堎面を匏に衚す際乗法の意味に基づいお ×ず衚すこずを考えるこずがある。たた の段の九九の蚈算の仕方に぀いお ×を15 のように乗法の意味に基づいお構成したり ×の積12 にを加えるこずで求めたりするのである。こうした方法を埌で孊習 するの段などの九九の構成に生かしおいくこずが倧切である。 数量の関係に着目し蚈算に関しお成り立぀性質などを芋いだすこず  数量の関係に着目し乗法に関しお成り立぀性質などを芋いだすこずができるよ うにする。䟋えば児童がの段の乗法九九の構成を通しお「かける数が増えれ ば答えはず぀増える」ずいうこずを芋付けるこずがある。このこずに぀いおほ かの段の乗法九九でも同様なこずが蚀えるのかを乗法九九の衚を構成したり完 成した乗法九九の衚を芳察したりしお調べ垰玍的に考えお「乗数が増えれば積 は被乗数分だけ増える」 ずいう蚈算に関しお成り立぀性質を芋付けるこずができる。 たた児童が乗法九九の構成を通しお「×」ず「×」の答えが同じ12 に なるこずを芋付ける堎合がある。このこずに぀いおも幟぀かの堎合から垰玍的に 考えお乗数ず被乗数を亀換しおも積は同じになる」ずいう蚈算に関しお成り立぀ 性質を芋付けるこずができる。  なお 乗法九九の衚における数量の関係に着目するず 児童が芋いだすきたりは 䟋えばの段ずの段の和がの段になるこず××× ず いうように同じ数どうしをかける蚈算は斜めに䞊んでいるこずなど様々である。  乗法九九を構成したり芳察したりするこずを通しお乗法九九の様々なきたりを 芋付けるように指導するこずは児童が発芋する楜しさを味わうこずに぀ながるも のである。 蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお蚈算を工倫したり確かめをしたりするこず  乗法に関しお成り立぀性質を甚いるず 蚈算の工倫や確かめをするこずができる。 䟋えば×に぀いおはの個分を求めるために环加で求めおもよいが 亀換法則を認めれば××27 ず求めるこずもできる。た
Page 124
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 118 たある九九を忘れたり曖昧だったりする堎合亀換法則や 乗法に関しお成り立぀性質を甚いお知っおいる九九を手が かりに積を再構成するこずができる。  たた図を基に×ず×を合わせるず×になる こずから×や×も同じようにできるのではないか ず考えお蚈算の工倫をしたり確かめをしたりするこずもで きる。  こうした蚈算の工倫や確かめはここでの乗法だけでな く埌の孊幎で指導する乗法の蚈算の仕方を考えるずきにも掻甚しおいくこずがで きる。  このように数量の関係に着目し蚈算に぀いお考えるこずによっお蚈算が簡単 になったり蚈算の確かめをしたりするこずができるずいう数孊のよさに気付き これらの方法を孊習に掻甚しようずする態床を逊うこずが倧切である。   む 数量の関係に着目し蚈算を日垞生掻に生かすこず  身の回りには 同じ個数のものの集たりが倚くある。これらの数を知りたいずき 乗法を掻甚するこずでその数を簡単に知るこずができる。靎箱の数や教宀の絵 画や習字の䜜品の数など長方圢のように配列されたものの数は数えるこずによっ おではなく乗法で求めるこずができるずいう乗法や乗法九九のよさを味わわせ 日垞生掻で生かそうずする態床を逊うこずが倧切である。  図圢 (1)䞉角圢や四角圢などの図圢 1 図圢に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  䞉角圢四角圢に぀いお知るこず。   む  正方圢長方圢盎角䞉角圢に぀いお知るこず。   り  正方圢や長方圢の面で構成される箱の圢をしたものに぀いお理解し それらを構成したり分解したりするこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  図圢を構成する芁玠に着目し構成の仕方を考えるずずもに身の 回りのものの圢を図圢ずしお捉えるこず。  ●●●●  ●●●●  ●●●● ×  ●●●●  ●●●●  ●●●●    ●●●● ×  ●●●● Ὺ――Ύ――Ῥ Ὺ―Ύ―Ῥ
Page 125
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
119       第孊幎の  目暙及び内容 〔甚語・蚘号〕  盎線 盎角 頂点 蟺 面   内容の取扱い 5 内容の「図圢」の 1 のアのむに関連しお正方圢長方圢が身の回り で倚く䜿われおいるこずが分かるようにするずずもに敷き詰めるなどの操 䜜的な掻動を通しお平面の広がりに぀いおの基瀎ずなる経隓を豊かにする よう配慮するものずする。  第孊幎においおは ものの圢に着目し 圢の特城を捉えるこずを指導しおきた。  第孊幎では䞉角圢や四角圢正方圢長方圢盎角䞉角圢に぀いお図圢を 構成する蟺や頂点の数に着目し図圢を匁別するこずを指導する。たた身の回り にある箱の圢をしたものを取り䞊げ立䜓図圢に぀いお理解する䞊で玠地ずなる孊 習を行う。基瀎ずなる図圢を構成する芁玠に着目しそれを基に考えおいく態床を 逊う。  ここで孊習する図圢を構成する芁玠に着目しお図圢を捉える際に働かせる数孊的 な芋方・考え方により第孊幎では蟺の長さの盞等に着目しお曎に詳しく図圢を 考察しおいく。  ア 知識及び技胜   ア 䞉角圢四角圢  第孊幎では「さんかく」  「しかく」などず呌び図圢を捉えおいたが第孊幎 では本の盎線で囲たれおいる圢を䞉角圢ずいい本の盎線で囲たれおいる圢 を四角圢ずいうこずを玄束する。これは図圢を構成する芁玠である蟺の数に着目 しお いろいろな図圢から䞉角圢 四角圢を匁別しおいるのである。たた 䞉角圢 四角圢の頂点にも着目できるようにする。その際には䞉角圢や四角圢の玄束や特 城を実感的に理解しおいく掻動を取り入れるこずが倧切である。   む 正方圢長方圢ず盎角䞉角圢  第孊幎では正方圢長方圢ず盎角䞉角圢の意味や性質に぀いお指導する。䞉 角圢や四角圢の指導ず同様に正方圢長方圢盎角䞉角圢の意味やその特城を圢 匏的に指導するのではなく蟺の長さや盎角ずいった図圢を構成する芁玠に着目し お児童がこれらの図圢に぀いお理解を深めおいくこずが倧切である。  盎角ずは次のペヌゞの右の図のように玙を折った際に構成される角のこずである。 身の回りから角の圢が盎角であるものを芋付けたり玙を折っお盎角を䜜ったり
Page 126
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 120 するなどの掻動を行い盎角の意味を理解でき るようにする。  四぀の蟺の長さが等しく四぀の角が盎角で ある四角圢を正方圢ずいう。正方圢には倧きさ は様々なものがあるが圢は党お同じである。たた四぀の角が盎角である四角圢 を長方圢ずいう。 長方圢には 瞊ず暪の長さの組み合わせによっお 様々な圢がある。  盎角䞉角圢は正方圢や長方圢を䟋えば右の図のよう に向かい合う頂点を結び二぀に分けるこずによっおでき る䞉角圢である。盎角䞉角圢は正方圢長方圢ず同様に 日垞生掻の倚くの堎面で芋いだすこずができる図圢であ る。これらの図圢を芳察したり分解したりする掻動を通しお理解できるようにす るこずが倧切である。  たた 「内容の取扱い」の 5 に瀺されおいるようにこれらの図圢を敷き詰める 掻動を通しお平面の広がりや䞀定のきたりに埓っお図圢を䞊べるこずによっお 出来䞊がる暡様の矎しさに぀いお感じるこずができるようにするこずが倧切であ る。䟋えば長方圢は次のように敷き詰めおいくこずができる。                  長方圢の敷き詰め   り 正方圢や長方圢の面で構成される箱の圢  第孊幎においお児童は箱の圢に぀いお圢を党䜓的に捉える芋方ず機胜的な性 質に着目しお孊習しおきた。第孊幎では正方圢や長方圢の面で構成されおいる箱 の圢に぀いお指導する。第孊幎で指導する立方䜓盎方䜓を理解する䞊で玠地ず なるようにする。  第孊幎では図圢を党䜓的に捉える芋方に加え平面図圢ず同様に頂点蟺面 ずいった図圢を構成する芁玠の存圚にも気付くこずができるようにする。䟋えば 箱の圢をした具䜓物を芳察するず正方圢長方圢の圢をした面があるこずに気付 く。面ず面の間に蟺があり蟺が集たったずころが頂点である。  たた頂点蟺面の個数に぀いおも調べるこずができるようにする。そのため には箱の圢をしたものを芳察したり構成したり分解したりする掻動を䞁寧に 取り扱う。䟋えば枚の長方圢や正方圢を貌り合わせお箱の圢を構成したり12
Page 127
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
121       第孊幎の  目暙及び内容 本のひごを甚いお箱の圢を構成したりする。たた玙の箱を集めお面を切り取っ おみたり切り取った圢から箱を組み立おたりしお立䜓図圢は平面図圢によっお 構成されおいるこずに気付くようにする。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  図圢を構成する芁玠に着目し構成の仕方を考えるずずもに身の回りの ものの圢を図圢ずしお捉えるこず  第孊幎で児童は身の回りのものの圢に぀いお圢を党䜓的に捉える芋方を孊 習しおきた。第孊幎では蟺の長さや盎角の有無ずいった玄束に基づいお図圢を 匁別できるようにする。図圢を構成する芁玠に着目するずは図圢を捉える際に蟺 や頂点面盎角ずいったものに着目するこずである。構成の仕方を考えるずは 䟋えば䞉角圢を構成するためには本の盎線を甚いるたたそれらのうち本 で頂点を構成するずいうように図圢を構成する芁玠に着目し構成の仕方に芋通 しをも぀こずである。具䜓的には次のような掻動䟋が考えられる。  ・ 右の図のような栌子状に䞊んだ点を結んで正方圢長 方圢盎角䞉角圢をかく掻動を通しお図圢を構成する 芁玠の特城を捉えさせるこず。  ・ 右のような長方圢の玙を折っお正方圢を䜜るなどの掻動 を通しお図圢を構成する芁玠に着目し蟺の長さが 等しくなるこずや角が盎角ずなる理由を説明する力を育 おおいくようにするこず。  ・ 右のような玙の四か所を盎角に折っおいっお長方圢を 䜜る掻動を通しお図圢を構成する芁玠に着目させるこ ず。  このように図圢を構成する掻動を行う際には図圢を構成できない経隓も倧切に するこずで構成の仕方を明確にするこずが必芁である。  身の回りのものを図圢ずしお捉えるずは第孊幎で党䜓的に捉えおきたものの 圢の芋方から図圢を構成する芁玠に着目した玄束に基づき身の回りのものの圢 から䞉角圢や四角圢正方圢や長方圢を芋いだしたり匁別したりするこずである。 これらの孊習を通しお日垞にある図圢や事象を捉える際にも党䜓を芋お抂芁を 捉えた埌に図圢を構成する各芁玠に着目しお思考し刀断する態床の育成を目指す。
Page 128
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 122  枬定   1長さやかさの単䜍ず枬定 1 量の単䜍ず枬定に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこず ができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  長さの単䜍ミリメヌトル mm  センチメヌトル cm  メヌトル   及びかさの単䜍ミリリットル mL  デシリットル dL  リットル   に぀いお知り枬定の意味を理解するこず。   む  長さ及びかさに぀いおおよその芋圓を付け単䜍を適切に遞択しお 枬定するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  身の回りのものの特城に着目し目的に応じた単䜍で量の倧きさを的 確に衚珟したり比べたりするこず。 〔甚語・蚘号〕  単䜍  第孊幎では長さ広さかさなどの量を具䜓的な堎面で盎接比べたり盎接 比范 他の物を甚いお比べたり間接比范 任意単䜍を蚭定しおものの倧きさを 数で衚珟しお比べたり 任意単䜍による枬定 するこずに぀いお指導しおきおいる。 第孊幎では普遍単䜍を甚いるこずの必芁性に気付かせ単䜍の意味に぀いお理 解させるずずもにそれを甚いお正しく枬定するこず普遍単䜍による枬定を䞻 なねらいずしおいる。たた身の回りのものの特城に着目し目的に応じた単䜍で 量の倧きさを的確に衚珟したり比べたりするこずを䞻なねらいずしおいる。  第孊幎の長さやかさの孊習では児童がものの倧きさに぀いお普遍単䜍を甚 いお進んで衚珟したり枬定する察象の倧きさに応じた適切な単䜍を遞択しお的確 に䌝えようずしたりする態床を逊う。  なおここで孊習する内容は第孊幎の長さや重さに぀いおの孊習の玠地ずな るものである。  ア 知識及び技胜   ア 長さやかさの単䜍ず枬定  単䜍ずは枬定のために甚いる基になる倧きさのこずである。たた枬定ずは
Page 129
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
123       第孊幎の  目暙及び内容 䞀定の量を基準ずしおその量の倧きさを数倀化するこずである。  長さやかさに぀いおは その倧きさを普遍単䜍を甚いお数倀化した衚珟のよさや 普遍単䜍を甚いるこずの必芁性に気付くこずができるようにする。  長さに぀いおは枬定するものの倧きさに合わせおミリメヌトル mm セン チメヌトル cm メヌトル  に぀いお指導する。ミリメヌトル mm はセ ンチメヌトル cm を10 等分した䞀぀分を単䜍ずしおいるこずなど単䜍の端䞋の 凊理に関連しおミリ  センチ  などの接頭語の付いた単䜍の必芁性にも着 目させ単䜍の意味や圹割に぀いお理解できるようにするこずが倧切である。  その際にはものの長さをものさしなどで枬定するこずを通しおものさしの目 盛りの仕組みに぀いおも理解できるようにする。ものさしは蚈噚ずしお初めお甚 いるものであり盎線の長さを正しく枬定できるように考慮する。  かさに぀いおも同様に枬定するものの倧きさに合わせおミリリットル mL  デシリットル dL リットル  に぀いお指導する。長さず同様にデシリット ル dL はリットル  を10 等分した䞀぀分を単䜍ずしおいるこずを理解でき るようにする。なおミリリットル mL に぀いおはデシリットル dL の単䜍 では枬り取れない倧きさを枬るずき その量を衚すこずに甚いる単䜍であるこずや は1000mL であるこずを知らせる皋床ずする。   「リットルたす」を甚いおかさを枬定するこずを通しおリットルたすの目 盛りの仕組みず単䜍の意味に぀いおの理解を深めるこずも倧切である。   む およその芋圓ず適切な単䜍  長さやかさの枬定をする際には身の回りの倧きさがだいたいどのくらいの倧き さかを知っおいるずそのものの倧きさを手掛かりにおよその倧きさの芋圓を付 けるこずができる。䟋えば机の暪の長さが玄60㎝であるこずを知っおいればそ のこずを手掛かりにノヌトの暪の長さの芋圓を付けるこずができる。  このように長さやかさに぀いおおよその芋圓を付けお枬定し適切な単䜍で 量を衚すこずができるようにする。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  身の回りのものの特城に着目し目的に応じた単䜍で量の倧きさを的確に 衚珟したり比べたりするこず  第孊幎ではものの特城ずしお長さやかさに着目する。目的に応じお倧きさを 捉えるのに適切な単䜍を遞択しお枬定し倧きさを衚珟したり倧きさを比べたり する。䟋えば教宀の暪の長さを枬定するのにセンチメヌトルを単䜍ずしお甚いる ず数倀が倧きくなりすぎお倧きさを捉えるのが難しい。この堎合はメヌトルを甚 いる。  このように枬定する察象に応じた単䜍を遞択する堎面を問題の解決過皋に䜍眮付
Page 130
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 124 けるこずにより目的に応じた単䜍で量の倧きさを的確に衚珟するこずができるよ うにする。   2時間の単䜍 2 時刻ず時間に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずが できるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  日時分に぀いお知りそれらの関係を理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  時間の単䜍に着目し時刻や時間を日垞生掻に生かすこず。  第孊幎では日垞生掻で時刻を読んだり時刻の読み方を甚いお日垞生掻を 時刻を基に捉えたりするこずに぀いお指導しおきた。第孊幎では時間の単䜍に 着目し 時刻や時間の単䜍やそれらの関係を理解するこずを䞻なねらいずしおいる。  第孊幎の時間の単䜍の孊習では児童が䜓隓を通しお日垞生掻における時間 の䜿い方を工倫したり時間の過ごし方に぀いお努力しお改善しようずしたりする 態床を逊うこずに぀ながる。  ア 知識及び技胜   ア 時間の単䜍ず関係  時間は時刻のある点からある点たでの間隔の倧きさを衚す量である。日垞生掻 の䞭では時刻ず時間の区別が明確ではない堎合もあるため時刻ず時間を区別す る必芁がある。䟋えば 「朝時に起きおから孊校が始たる時たで」などの時 刻に぀いおの具䜓的な堎面を通しお長針が回転する時間は時間であるがそ れが60 分間であるこずを実感する。たた長針が回転する間の短針の動きから 時間は60 分であるずいう関係を理解したり短針が回転するのに芁する時間 から日が24 時間であるずいう関係を図や時蚈の暡型等を基に理解したりしお それらを甚いるこずができるようにする。たた日垞生掻で䜿う日時に関する「昌 前」 「昌すぎ」や「昌食の前」 「昌食の埌」などの経隓を基にしお 「午前」 「午埌」 「正 午」の時間垯を捉え午前や午埌 はそれぞれ12 時間ず぀あるこず を理解したり時刻の起点から終 点たでの量の倧きさを衚す時間に ぀いお時蚈の暡型等の長針の動
Page 131
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
125       第孊幎の  目暙及び内容 きや図を甚いお捉えるなどしお時刻ず時間の関係に぀いお理解を深めるこずを倧 切にする。  む思考力刀断力衚珟力等   ア 時間の単䜍に着目し時刻や時間を日垞生掻に生かすこず  時間の単䜍に着目し短針や長針の動きを基に経過した時間を捉えお日垞生掻に 生かすこずが必芁である。䟋えば絊食の始たりから終わりたでの時間を調べお 食事のペヌスの芋通しをもったり起きおいる時刻や孊校が始たる時刻孊校から 垰る時刻や寝る時刻などを「午前」 「午埌」を甚いお衚珟しその間の時間を調べ お生掻リズムを意識したりするこずは倧切である。必芁な時間を確保しお的確に刀 断し行動するこずに぀ながる。  デヌタの掻甚   1簡単な衚やグラフ 1 デヌタの分析に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずが できるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  身の回りにある数量を分類敎理し簡単な衚やグラフを甚いお衚した り読み取ったりするこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  デヌタを敎理する芳点に着目し身の回りの事象に぀いお衚やグラフ を甚いお考察するこず。  第孊幎ではデヌタの個数に぀いお着目し簡単な絵や図を甚いお衚したり読 み取ったりするこずで特城を捉えるこずを孊んできた。  第孊幎では身の回りの事象に関心をもちデヌタを敎理する芳点を定め簡 単な衚やグラフを通じお特城を捉え考察するこずができるようになるこずをねら
Page 132
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 126 いずする。  この内容は第孊幎での簡単な二次元の衚や棒グラフを甚いお考察するこずの玠 地ずなるものである。  ア 知識及び技胜   ア 簡単な衚やグラフ  身の回りにある数量に぀いお分類敎理しお簡単な衚やグラフに衚すこずで特城 が捉えやすくなる。ここでいう簡単な衚ずは芳点が䞀぀の衚である。たた簡単 なグラフずは○などを䞊べお数の倧きさを衚したグラフのこずである。このよう な衚やグラフから 個数が最も倚いなどの特城を読み取るこずができるようにする。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  デヌタを敎理する芳点に着目し身の回りの事象に぀いお衚やグラフを甚 いお考察するこず デヌタを敎理する芳点に着目するこず  デヌタを敎理する芳点に着目し身の回りの事象に぀いお衚やグラフを甚いお考 察するずはデヌタを分析する際に泚目する芳点を定めその芳点に沿っお分類敎 理し簡単な衚やグラフに衚しおデヌタの特城を読み取り事象に぀いお考察する こずである。  䟋えば町探怜で芋付けたお店や斜蚭をカヌドにかいたデヌタがあったずする。  これらを敎理する際にどの町に倚いの かずいう芳点やどんな芏暡のものが倚い のかずいった芳点に着目するこずで分類 敎理の仕方が異なる。䜕を知りたいかに よっお着目する芳点を考えられるように する。 身の回りの事象に぀いお衚やグラフを甚い お考察するこず  カヌドを䞊び替えお敎理するこずもでき るが衚やグラフを甚いるこずで簡朔に 芖芚的に分かりやすくなるこずに気付き 考察できるようにする。  䟋えば先の䟋でどの町に倚いのかに着 校くのしせ぀しらべ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○町 △町 □町 ☆町 校くのしせ぀しらべ こ ○町 △町 □町 ☆町    
Page 133
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
127       第孊幎の  目暙及び内容 目しお分類敎理するず 前のペヌゞの右のような簡単な衚やグラフにたずめられる。  こうしおたずめた結果を読み取るこずで自分たちの校区ではどの町に斜蚭が 倚いかなどを知るこずができるだけでなく 「〇町は倧きな道路があるからお店や さんが倚いのだろう」  「☆町はほかの町より狭いので少ないのだろう」ずいった考 察ができる。 〔数孊的掻動〕 1 内容の「数ず蚈算」  「図圢」  「枬定」及び「デヌタの掻甚」に瀺 す孊習に぀いおは次のような数孊的掻動に取り組むものずする。  ア  身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数量や図圢に 進んで関わる掻動  む  日垞の事象から芋いだした算数の問題を具䜓物図数匏などを甚 いお解決し結果を確かめる掻動  り  算数の孊習堎面から芋いだした算数の問題を具䜓物図数匏など を甚いお解決し結果を確かめる掻動  ゚  問題解決の過皋や結果を具䜓物図数匏などを甚いお衚珟し䌝え 合う掻動  第孊幎での算数の孊習経隓を螏たえお児童が匕き続き数孊的掻動に意欲的に 取り組み基瀎的・基本的な知識及び技胜を確実に身に付けるずずもに思考力 刀断力衚珟力等を高め算数に関わりをもったり算数を孊ぶこずの楜しさやよ さを実感したりできるようにするこずを重芖する。  特にこれたで以䞊に数量や図圢に積極的に関わるずずもに日垞の事象や算数 の孊習堎面から芋いだした算数の問題に぀いおこれたで孊習した数や匏などの方 法を有効に䜿うなどしお思考したり衚珟したりできるようにする。なお児童の発 達の段階を考慮しおこれらの数孊的掻動の芖点は次の第孊幎でも同様の内容ず する。  ア  身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数量や図圢に進ん で関わる掻動  前孊幎での算数の孊習経隓を生かしながら数量や図圢に進んで関わり算数の 孊習を楜しみながら取り組めるようにするこずが倧切である。それたでの児童の生 掻や孊習での経隓が第孊幎の算数の孊習に぀ながっおいくこずが実感できるよう
Page 134
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 128 にするために事象を䞁寧に芳察したり具䜓物を操䜜したりしながら数量や図圢に 関わる掻動を行うこずが倧切である。  第孊幎における「身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数 量や図圢に進んで関わる掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考えられる。 ものの個数を数える際に数のたずたりに関心をも぀掻動乗法ずの出合い  この掻動は 「数ず蚈算」の 3 の指導における数孊的掻動であり同数环加の 簡朔な衚珟ずしお乗法の匏ず出合う掻動である。第孊幎では10 のたずたり が幟぀あるかを数えたりずびやずびでものの数を数えたりするなどしお数 のたずたりに着目する経隓をしおきおいる。ここではこれらの経隓を螏たえおも のの数をたずたりずしお捉えるこずで構成を再珟しやすくなるこずに気付き乗法 的にみるこずぞず぀なげおいくこずをねらいずしおいる。  䟋えば映像を芋おそこに衚されたものの数をブロックで䞊べる掻動を行う。 巊のような映像を芋お党郚で幟぀あるかを考える 際 「同じ数ず぀」 あるこずに気付くこずができれば それが幟぀あるのかたずたりの個数を数える必芁 性が生たれる。䞲が本あるこず団子が個ず぀ 䞊んでいるこずを芋いだせば同じようにブロック を䞊べるこずができる。党郚の数も䞊べた埌で数 えるこずができる。  この団子の数は数えるず12 個である。匏で衚珟すればず衚珟で きる。しかしその匏では本ず芋いだした数を盎接衚珟できおいない。そのこず を衚すために乗法を䜿っお×ずいう匏に衚すこずを知る。  たた右のような堎面では 「同じ数ず ぀」瞊暪に䞊んでいるこずが共有できれ ば 䜕をみればよいかが焊点化できる。 「瞊 は䜕段か。 」 「暪は䜕列あったか。 」などで ある。それらが分かればブロックを䞊べ るこずができる。瞊に段あるこず暪に 列あるこずが芋いだせれば×又は×ず匏で衚すこずができる。答え はずしお求めるこずもできるし䞊べたブロックを数えお求める こずもできる。  このようにしお新たな匏ず出合うこずから次はその匏で衚せるものがないか 自分で探すこずになる。教宀の机の䞊び教宀の窓時間割衚のコマ数ノヌトの マス目などである。数のたずたりに着目しそれらが同じ数ず぀あるこずを芋いだ
Page 135
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
129       第孊幎の  目暙及び内容 せば乗法に衚すこずができるこずを知りその答え積を簡単に求めたいずい う思いから乗法九九に぀いおの関心を高めるようにする。  む  日垞の事象から芋いだした算数の問題を具䜓物図数匏などを甚いお 解決し結果を確かめる掻動  児童が経隓する日垞生掻におけるできごずには算数ず結び付けお考えたり刀断 したりするこずで解決が可胜になったりその結果を適切に衚珟したり凊理したり するこずがたくさんある。  このような児童に察しお日垞生掻の䞭から芋いだした算数の問題をこれたで の孊習で䜿甚しおきた具䜓物図数匏によっお解決したりその結果を確かめた りする掻動を経隓させるこずが倧切である。日垞生掻におけるできごずを算数ず結 び付けお考えたり凊理したりする掻動を通しお算数を孊ぶよさを実感できるよう にするこずが倧切である。  第孊幎における「日垞の事象から芋いだした算数の問題を具䜓物図数 匏などで解決し 結果を確かめる掻動」 ずしお 䟋えば次のような掻動が考えられる。 デヌタを敎理しお刀断する掻動簡単な衚の利甚  この掻動は 「デヌタの掻甚」の 1 の指導における数孊的掻動であり孊玚の 䞀人䞀人の意芋の䞭で人気があるものを把握するこずを通しおデヌタを敎理しお 刀断するこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  䟋えば孊玚のみんなで䜕をしお遊ぶのかをデヌタを基に決める堎面では児童 は次のような数孊的掻動を遂行するこずが考えられる。  遊びの候補が六぀あり児童が各自䞀぀ず぀遞んだ結果が名簿にたずめられおい る元のデヌタを芳察する。遊びを 決めるずいう目的から 「どれが 䞀番人気があるのか」  「それぞれ を遞んだ人が䜕人ず぀いるのか」 ずいった問題が生たれおいる。  そこでこの問題の解決のため に各候補に぀いお䜕人が遞んで いるのかを集蚈し芋やすく衚に 敎理する。たたそれを簡単なグ ラフに衚すこずでそれぞれを遞 んだ人数の違いが捉えやすくな り結果をみんなに䌝えたり共 すきなあそびしらべ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ おにごっこ ド ッ ゞ ボヌル いす ず り ゲヌム ク ã‚€ ズ かくれんがお぀がう すきなあそびしらべ おにごっこ ド ッ ゞ ボヌル いす ず り ゲヌム ク ã‚€ ズ かくれんがお぀がう  12    
Page 136
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 130 有しやすくなったりする。  このように敎理された衚やグラフから䞀番人気があるもの次に人気があるも のたたそれぞれの候補の人数の違いなど様々な情報を読み取るこずができる。  絵グラフや衚から結果を読み取る過皋で 「倖遊びず䞭遊びがたじっおいるから 晎れの日の遊びず雚の日の遊びに分けおもう䞀床調べおみよう。 」ずいった新た な問題解決掻動ぞず぀ながるこずも考えられる。  こうした掻動を通しお芳点を定めおデヌタを敎理し特城を把握するこずや身 の回りの事象に぀いおデヌタを通じお考察する力の育成を目指す。  り  算数の孊習堎面から芋いだした算数の問題を具䜓物図数匏などを甚 いお解決し結果を確かめる掻動  児童が算数の問題に䞻䜓的に関わり既習事項を基にしお考えたり刀断したりす るこずで解決が可胜になったりその結果を適切に衚珟したり凊理したりするこず が期埅される。  第孊幎の児童にずっお算数の孊習堎面から芋いだした算数の問題に぀いお 事象を芳察するずずもに既習事項ずの関連を意識させるなどしお問題解決の芋通し を䞁寧に扱うこずが倧切である。たた これたでの孊習で䜿甚しおきた具䜓物 図 数匏を掻甚しお問題を解決したりその結果を確かめたりする掻動を経隓させるこ ずで自ら算数を孊び続ける楜しさを実感できるようにするこずが倧切である。  第孊幎における「算数の孊習堎面から芋いだした算数の問題を具䜓物図 数匏などを甚いお解決し結果を確かめる掻動」ずしお䟋えば次のような掻動 が考えられる。 構成芁玠に着目しお立䜓を぀くる掻動箱の圢の探究  この掻動は 「図圢」の 1 の指導における数孊的掻動であり身近な箱を構成 する掻動を通しお 箱の圢がも぀基本的な性質を理解するこずをねらいずしおいる。  児童は正方圢や長方圢の面で構成される箱の圢をしたものに぀いお芳察したり 面を写し取ったりする掻動から図圢に぀いおの理解を深めおいる。そしお「さいこ ろの圢は党郚の面が正方圢で構成されおいる」 「長方圢が六぀で箱の圢ができおい る」ずいったこずに぀いおは孊習をしおきた堎面である。  䟋えばさいころの圢や箱の圢を䜜るこずができるいろいろな倧きさの正方圢 や長方圢を 皮類甚意しおおきこれらを䜿っお箱の圢を䜜ろうずいう問題堎 面では児童は次のような数孊的掻動を遂行するこずが考えられる。  正方圢や長方圢の玙を芋た児童は 「これらの圢を䜿うずどんな箱の圢ができる かな。 」ずいう問いをもちさいころの圢やふ぀うの箱の圢ができるずいう芋通し
Page 137
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
131       第孊幎の  目暙及び内容 をも぀。  さいころの圢を䜜ろうず決めた児童の䞭で 前時たでの孊習を思い出した児童は 合同な正方圢を枚䜿いさいころの圢を䜜ろうずする。   「どうしお正方圢枚持っおきたの」ず分からない児童が友達に聞き 「さいこ ろの圢は正方圢枚でできおいるから。 」ず教えおもらうこずもあるかもしれない。 そのようにしおさいころの圢を友達ず協力し合っお䜜っおいく。  そのずき 「きれいなさいころにならない。 」 「ここがずれおいるからじゃないか。 」 などのやりずりの䞭から蟺ず蟺を合わせるこずの必芁性に気付いおいくこずもあ るかもしれない。  このようにしおさいころの圢を䜜った埌に孊習を振り返る。友達が䜜ったさいこ ろの圢を鑑賞しいろいろな倧きさのさいころの圢ができたこずを認め合う。 「ほ かの圢もできるだろう。 」 「もっず䜜りたい。 」ずいう思いからほかの箱の圢盎 方䜓も䜜るこずになるだろう。  けれども盎方䜓は立方䜓より難しい。同じ長さの蟺を合わせるこずを意識しお䜜 成しおいたが同じ倧きさの長方圢を隣り合わせで匵っおしたい䞊手に組み立お られない児童がいるこずが考えられる。そのような児童がいる堎合 「なぜうたく いかなかったのだろう。どのようにするず箱の圢が䜜れるのだろうか。 」ず問いを 焊点化しおいく。  そこで今床はできあがった箱を芋ながら䜜っおいく。完成した箱ず自分が䜜った 圢を比べお芳察するこずで同じ倧きさの長方圢は隣り合うのではなく向かい 合う䜍眮になるように組み立おる必芁があるこずに気付いおいくだろう。  このような掻動を通しお児童は箱の圢を䜜るのに必芁な面に぀いお理解を深め たり実際に面を基に箱の圢を構成したりするこずができる。  ゚  問題解決の過皋や結果を具䜓物図数匏などを甚いお衚珟し䌝え合う 掻動  今回の改蚂では算数科では算数の問題を解決しおいる過皋やその結果を簡朔 で明瞭か぀的確に衚珟するずずもに他者ずの数孊的なコミュニケヌションによっお 算数を孊び続けるこずを目指しおいる。  第孊幎の児童においおはこれたでの孊習で䜿甚しおきた具䜓物図数匏 によっお自ら取り組んでいる問題解決の過皋やその結果を分かりやすく衚珟するこ ずを目指す。蚈算の方法や量の枬定方法さらには図圢の性質の理解など圢匏的な 手続きの理解を図るためには具䜓物図数匏を甚いおそれらを可芖化するこ ずが有効であり 他者ずの察話的な孊びを確かなものにしおいくこずにも぀ながる。  第孊幎における「問題解決の過皋や結果を具䜓物図数匏などを甚いお
Page 138
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 132 衚珟し䌝え合う掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考えられる。 問題堎面ず図図ず匏を関連付けお解決の仕方を䌝え合う掻動 加法ず枛法ずの盞互関係  この掻動は 「数ず蚈算」の 2 の指導における数孊的掻動であり逆思考の問 題堎面に぀いお図に衚したり図ず匏を関連付けたりしお解決の仕方を考えるこ ずをねらいずしおいる。  ここでは問題の文脈にそっお図に衚し加法ず枛法ずの盞互関係に着目しお 図を頌りに答えを求める匏を考え解決するこずたたそれらの数孊的な衚珟を 関連付けお解決の仕方に぀いお分かりやすく䌝え合うこずが倧切である。  䟋えば「はじめにリンゎが幟぀かあっおこもらったら12 こになりたした。 はじめに幟぀ありたしたか。 」ずいう問題堎面では児童は次のような数孊的掻動 を遂行するこずが考えられる。  この問題を読み 「もらった」のだから 加法で答えが求められるず考える児童や 枛法で求められるずいう児童がいるこずが想定される。  これらの児童の察話の䞭で 「この問題はたし算で答えが求められるのかひ き算なのかはっきりさせよう」などの問いが生たれるだろう。そしお 加法なのか 枛法なのかをはっきりさせるために 「この問題堎面を図にしおその蚈算でいい 理由を図から考えよう。 」ず芋通しをも぀。  問題解決の段階では次のようにリンゎを○ずしお図に衚しお考える児童がい るかもしれない。  たた数量の関係を぀かむために問題文を短く区切り䞋のようなテヌプ図を 文脈に沿っお少しず぀かき加えおいる児童がいるかもしれない。                       「はじめにリンゎが幟぀かありたした。 」                       「こもらいたした。 」                       「12 こになりたした。 」   最初は分からないから   こもらったから            ○○○○○   党郚で12 こになったから ○○○○○○○ ○○○○○
Page 139
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
133       第孊幎の  目暙及び内容  友達ずの察話の䞭でこのように少しず぀図をかき加えおいくこずで正しく堎面 を衚すこずができるこずが広がっおいく。  このようにしお問題堎面を図に衚すこずができた児童は次に「□の数はどの ような蚈算で求めたらよいのだろう。 」ず考えを進めるこずになる。  ○の図で考えた児童は図から○が個であるこずに気付くだろう。  テヌプ図で考えた児童はこの図を芋お□に圓おはたる数の求め方を考えるこず になる。そしお党郚の数の12 個から個を匕けばはじめの数が分かるこずに 気付くだろう。  これらのこずから12 −で答えが求められるこず。□にを入れお確か めおみたら12 なのでその答えでよいこずを芋いだしおいく。  最埌に孊習を振り返り問題の順に少しず぀図に衚しおいくず問題の堎面を正 しく捉えられるこずなどを確認したりさらに「はじめにこもっおいお幟぀か もらったら11 こになった」ずいうような䌌た堎面に぀いお考えたりする。  このように 数量の関係が぀かめないずきや 解決の仕方が分からないずきには 問題堎面に沿っお図に衚すこずで問題の構造が぀かみやすくなったり正しい蚈算 を芋いだしたりするこずなどを確認し図ずいう数孊的な衚珟のよさに気付かせる こずが倧切である。  このような掻動を通しお問題解決の過皋や結果に぀いお数孊的衚珟を甚いお 考えたり䌝え合ったりしようずする態床が育成されるようにする。
Page 140
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 134 1 数の衚し方敎数の蚈算の意味ず性質小数及び分数の意味ず衚し方基 本的な図圢の抂念量の抂念棒グラフなどに぀いお理解し数量や図圢に ぀いおの感芚を豊かにするずずもに敎数などの蚈算をしたり図圢を構成 したり長さや重さなどを枬定したり衚やグラフに衚したりするこずなど に぀いおの技胜を身に付けるようにする。 2 数ずその衚珟や数量の関係に着目し必芁に応じお具䜓物や図などを甚い お数の衚し方や蚈算の仕方などを考察する力平面図圢の特城を図圢を構成 する芁玠に着目しお捉えたり身の回りの事象を図圢の性質から考察したり する力身の回りにあるものの特城を量に着目しお捉え量の単䜍を甚いお 的確に衚珟する力身の回りの事象をデヌタの特城に着目しお捉え簡朔に 衚珟したり適切に刀断したりする力などを逊う。 3 数量や図圢に進んで関わり数孊的に衚珟・凊理したこずを振り返り数 理的な凊理のよさに気付き生掻や孊習に掻甚しようずする態床を逊う。  第孊幎では第孊幎の孊習を螏たえお算数の孊習に関心をもち基瀎的・ 基本的な抂念及び意味や性質などを理解するずずもに日垞の事象や算数の孊習堎 面を数孊的に衚珟したり凊理したりするこずを重芖する。   1 では第孊幎の四぀の領域で身に付ける知識及び技胜に぀いお瀺した。   「知識」に関しおは第孊幎での孊習内容を螏たえお基本的な数量や図圢の 抂念及び意味性質を確実に理解するこずや数量や図圢の感芚をより豊かにするこ ずが重芁になる。䟋えば䞉角圢の孊習では二等蟺䞉角圢や正䞉角圢の芳察や操 䜜掻動などを通しお図圢を構成する芁玠である蟺の長さに着目しお図圢の抂念や 性質に぀いお理解できるようにするずずもに図圢の感芚を豊かにする。  たた 「技胜」に関しおは第孊幎の孊習を螏たえお数理的な凊理や衚珟の 基瀎ずなる技胜のより確かな習埗が必芁である。䟋えば乗法の孊習では数の仕 組みや乗法九九および乗法の性質に着目しお䜍数や䜍数に䜍数や䜍数をか ける乗法の蚈算の仕方に぀いお身に付けるようにする。既習の知識及び技胜ず結び 付けながら新しい孊習にも生かせる技胜ずなるように指導するこずが倧切である。   2 では第孊幎の四぀の領域で身に付ける思考力刀断力衚珟力等を数孊 的な芋方・考え方ず察応する圢で瀺した。 第3 節 第孊幎の目暙及び内容 1 第孊幎の目暙
Page 141
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
135       第孊幎の  目暙及び内容   「数ず蚈算」では数ずその衚珟や数量の関係に着目し必芁に応じお具䜓物 や図などを甚いお数の衚し方や蚈算の仕方などを考察する力を逊う。身の回りの数 や数量の関係ぞの関心を高め数に぀いおの感芚を䞀局豊かにするずずもに数の倧 きさや構造に着目しお衚し方を考え日垞生掻に生かせるようにする。たた数量 の関係に着目し加法及び枛法乗法及び陀法の蚈算の仕方を考えたり蚈算に関し お成り立぀性質を芋いだしたりするずずもに蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚し 蚈算の工倫やその確かめができるようにする。さらに数量の関係に着目しお数 量の関係を図や匏を甚いお簡朔に衚したり匏ず図を関連付けお匏を読んだりそれ らを日垞生掻に生かすこずができるようにする。   「図圢」では平面図圢の特城を図圢を構成する芁玠に着目しお捉えたり身 の回りの事象を図圢の性質から考察したりする力を逊う。身の回りの事象を図圢ず しお捉え図圢の特城を図圢を構成する芁玠に着目しお捉えたり図圢の性質から考 察したりするこずを重芖する。具䜓物を操䜜しながら圢を構成したり分解したりし お図圢を構成する芁玠に着目しながらその性質を芋いだしたりそれを日垞の事 象の考察に生かしたりするこずを重芖する。   「枬定」では身の回りにあるものの特城を量に着目しお捉え量の単䜍を甚 いお的確に衚珟する力を逊う。長さ 重さの量から身の回りの事象の特城に着目し 実隓・実枬などを通しお目的に応じた普遍単䜍を甚いるこずで量を的確に衚珟した り単䜍を統合的に捉えたりするこずを重芖する。たた時間の単䜍に着目しお時 刻や時間の求め方に぀いお考察しそれを日垞生掻で生かせるようにする。   「デヌタの掻甚」では身の回りの事象をデヌタの特城に着目しお捉え簡朔 に衚珟したり適切に刀断したりする力を逊う。身の回りの事象のデヌタを敎理する 芳点に着目しその事象の特城を簡単な衚や棒グラフに衚すずずもにそれを基に適 切な刀断ができるようにする。   3 では 孊びに向かう力 人間性等の目暙を瀺した。数量や図圢に進んで関わり 数孊的に衚珟・凊理したこずを振り返り数理的な凊理のよさに気付き生掻や孊習 に掻甚する態床を逊う。第孊幎たでの算数の孊習での経隓を螏たえお第孊幎 でも算数の孊習で衚珟・凊理したこずを振り返るこずや数理的凊理のよさに気付く こずさらにはそれらを生掻や孊習ぞ掻甚するこずが期埅されおいる。算数を孊ぶ こずの䟡倀を実感しそれが新たに䞻䜓的に算数に関わる態床を育むこずに぀なが る。
Page 142
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 136  数ず蚈算   1数の衚し方 1 敎数の衚し方に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずが できるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア 䞇の単䜍に぀いお知るこず。   む  10 倍100 倍1000 倍 の倧きさの数及びそれらの衚し方に぀い お知るこず。   り 数の盞察的な倧きさに぀いおの理解を深めるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数のたずたりに着目し倧きな数の倧きさの比べ方や衚し方を考え 日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕  等号 䞍等号 数盎線   内容の取扱い 1 内容の「数ず蚈算」の 1 に぀いおは 億に぀いおも取り扱うものずする。  第孊幎では䜍数たでの敎数に぀いお数のたずたりに着目し倧きな数の 倧きさの比べ方や数え方を考えるこずを指導しおきた。  第孊幎では敎数を䞇の単䜍にたで広げお指導するずずもに10 倍や100 倍 1000 倍 の倧きさの数や盞察的な倧きさに぀いお指導するこずを通しお敎 数の衚し方に぀いお理解するこずや倧きな数の倧きさの比べ方や衚し方を考えるこ ずをねらいずしおいる。たた身の回りから芋いだせる倧きな数に関心をもち進 んで調べおいく態床を育むようにするずずもに数に぀いおの感芚を豊かにする。  ここで育成される資質・胜力はさらに倧きな数の衚し方を考えおいくこずに生 かされるだけでなく小数の理解やかけ算の蚈算の仕方などの考察にも生かされ 2 第孊幎の内容 1 10 1 10
Page 143
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
137       第孊幎の  目暙及び内容 るものである。  ア 知識及び技胜   ア 䞇の単䜍  䞇の単䜍の指導に際しおは䞇ずいう数の倧きさに぀いお実感的に捉えられ るようにするこずが倧切である。䞇の倧きさは1000 が10 個集たった倧きさ 9999 より倧きい数などのように捉えるこずができる。さらに5000 ず5000 を 合わせたものであるずか100 の100 倍であるなどずいう倚面的な芋方を通しお その倧きさを捉えられるようにする。  たた数の衚し方に぀いおは䞇より倧きい数に぀いお䞇を単䜍ずしお 十䞇癟䞇千䞇のように十癟千を甚いお衚せるようにする。  䞇より倧きな数に぀いおは具䜓的に数えたり数を唱えたりする経隓は少な いのでその指導に圓たっおは十進䜍取り蚘数法の原理を基にしお理解を図った り䞇の単䜍の目盛の付いた数盎線の䞊で数を衚すこずによっお理解できるように するなどの指導が倧切である。その際に数盎線の甚語を指導する。  たた数の倧きさを比范する際に等号䞍等号の甚語を指導する。  なお 「内容の取扱い」の 1 では 「億に぀いおも取り扱うものずする」ず瀺 しおいる。これは第孊幎での億の単䜍の孊習に円滑に接続できるように指導 するものである。   む 10 倍100 倍1000 倍 の倧きさ  敎数を10 倍100 倍1000 倍 にした倧きさの数に぀いお調べその数字の 䞊び方は倉わらないこずや察応する数字の単䜍の倧きさはそれぞれ10 倍 100 倍1000 倍 した関係になっおいるこずに気付き理解できるようにする。   り 数の盞察的な倧きさ  第孊幎では 数の範囲を䞇の単䜍に広げお捉えられるようにする。その際 十 癟千䞇を単䜍ずしお数の盞察的な倧きさを捉えるようにする。  500 や700 は癟を単䜍ずするずやずみられるこずから500 700 はず みられる。たた800 は癟を単䜍ずするずずみられるこずから800 ×は× ずみられる。このような数の盞察的な芋方を掻甚しお数を捉えたり数の倧きさ を比范したり蚈算の仕方を考えたりできるようにする。第孊幎における孊習を 螏たえ数の範囲が倧きくなっおもこのように盞察的な倧きさに぀いお理解が 深たるようにする必芁がある。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数のたずたりに着目し倧きな数の比べ方や衚し方を考え日垞生掻に生 かすこず 数のたずたりに着目し倧きな数の比べ方や衚し方を考えるこず 1 10 1 10 1 10
Page 144
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 138  䞇より倧きい数に぀いおその数をどう曞き衚すか衚された倧きい数の唱え 方やそれをどう捉えたりすればよいのかを考えおいく。  その孊習過皋ず10 倍100 倍1000 倍 にした倧きさの数を芋いだす過皋 では数のたずたりに着目しおいく。これたでも十のかたたり十の束を䜜り それを曎に十で束ねるずいうこずを繰り返しお倧きな数を捉えたり衚したりしおき た。この孊幎でも今たでの孊習を生かしお捉えおいくようにする。  十進䜍取り蚘数法で衚された数を比べる際には数字の䜍眮により単䜍の倧きさ を衚すこずから倧きい䜍を芋れば倧小を比べられるこずや数のたずたりをそれ ぞれの䜍に衚すこずで数字ずしお衚すこずができるこずを考える。  たた敎数を10 倍100 倍などにする操䜜を通し数を比范したり倧きさを 盞察的に捉えたりする。䟋えば234 を10 倍するず癟の䜍のが千の䜍に十 の䜍のが癟の䜍に䞀の䜍のが十の䜍にくるずいう関係を芋いだすこずや数 を盞察的な芋方で捉えるこずでその倧きさのおよそを぀かむこずができる。 日垞生掻に生かすこず  日垞生掻で䞇の単䜍の数が䜿われおいる䟋ずしお統蚈資料などがある。第孊 幎では瀟䌚科の孊習も始たり地域のこずを調べおいく過皋で芋付けるこずのでき る数に぀いお その倧きさを぀かんだり読んだりするこずで 孊習を生かしおいく。  たた䞇を超える倧きさの数になっおくるずその倧きさを実感的に぀かむこず が難しくなっおくる。そこで数を盞察的な倧きさで捉え10000㎏ 10t の重さは 䜓重がおよそ1000㎏の象が10 頭分だなどずしお捉えるこずも孊習を生かすこず に぀ながる。   2加法枛法 2 加法及び枛法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずが できるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  䜍数や䜍数の加法及び枛法の蚈算が䜍数などに぀いおの基本 的な蚈算を基にしおできるこずを理解するこず。たたそれらの筆算の 仕方に぀いお理解するこず。   む  加法及び枛法の蚈算が確実にできそれらを適切に甚いるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性 質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫した 1 10
Page 145
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
139       第孊幎の  目暙及び内容    り蚈算の確かめをしたりするこず。   内容の取扱い 2 内容の「数ず蚈算」の 2 及び 3 に぀いおは簡単な蚈算は暗算ででき るよう配慮するものずする。たた蚈算の結果の芋積りに぀いおも觊れるも のずする。  第孊幎では䜍数の加法及びその逆の枛法に぀いお数量の関係に着目し 蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりするずずもにそ の性質を掻甚しお蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたりするこずを指導しおき た。  第孊幎では䜍数や䜍数の加法及び枛法の蚈算ができるようにするずずも にそれらの筆算の仕方を理解できるようにするこずをねらいずしおいる。たた 数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだし たりするずずもにその性質を掻甚し蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたり するこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  ここで育成される資質・胜力は小数や分数の加法及び枛法などの考察に生かさ れるものである。  ア 知識及び技胜   ア 䜍数や䜍数の加法枛法の蚈算の仕方  第孊幎で指導した䜍数及び簡単な䜍数の加法及び枛法の蚈算を基にしお 䜍数や䜍数の加法及び枛法の蚈算の仕方を考えるこずを指導する。  䟋えば154 172 の蚈算を考える堎合54 72 126 ず同様に䞀の䜍どう しを加えたず 十の䜍どうし10 のたずたりを加えた5070120 ず 癟の䜍どうし100 のたずたりを加えた100 100 200 を合わせお326 ず蚈算 するこずができる。  その際に第孊幎で指導した䜍数の加法及び枛法の筆算の仕方を基に䜍 数や䜍数の加法及び枛法に぀いおも䜍を揃えお筆算により蚈算できるように指導 する。   む 加法枛法の蚈算の確実な習埗  䜍数や䜍数の加法及び枛法の蚈算の技胜を確実に身に付けお必芁な堎面で それらの蚈算を掻甚できるようにする。
Page 146
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 140   「内容の取扱い」の 2 で瀺しおいる簡単な蚈算の暗算ずは䜍数どうしの加法 やその逆の枛法である。こうした蚈算は日垞生掻でも倚く甚いられるしたた乗 法や陀法の蚈算を行う過皋でも必芁になるからである。日垞生掻においおは暗算 で結果の芋圓を付けるこずも倚い。指導に圓たっおはそうした掻甚に配慮するこ ずが倧切である。  たた「内容の取扱い」の 2 では 「蚈算の結果の芋積りに぀いおも觊れるものず する」ず瀺されおいる。䜍数及び䜍数の加法や枛法の蚈算の仕方を考えたり 蚈算の確かめをしたりするずきには蚈算の結果の芋積りを生かすよう配慮する必 芁がある。䟋えば389 4897 の蚈算においお䜍を揃えずに蚈算し8787 ず答えを 求めたずき389 をおよそ4004897 をおよそ5000 ずみれば答えは5400 になるこ ずから8787 ずいう答えは間違っおいるこずに気付けるずいう堎面である。このよ うな堎面で児童自ら芋積りができるようにするこずが倧切である。  む  思考力刀断力衚珟力等   ア  数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を 芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫したり蚈算の 確かめをしたりするこず 数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えるこず  加法及び枛法の蚈算の仕方を考える堎合既習の数の芋方や蚈算の仕方を掻甚す るこずで未習の蚈算の仕方を芋付け出しおいくこずができる。その際今たでの 蚈算ず違うずころはどこかどういう数なら今たでの蚈算が䜿えるかを考えさせる こずが倧切である。䟋えば䜍数や䜍数の加法及び枛法の蚈算は第孊幎で 孊習した䜍数の加法及び枛法における蚈算の仕方を基にしお十進䜍取り蚘数法 による数の衚し方や数を十や癟などを単䜍ずしおみる芋方に着目し数を癟の䜍 十の䜍䞀の䜍に分けお捉え䜍ごずに足したり匕いたりするこずで既習の蚈 算が䜿えるようになる。  指導に圓たっおは第孊幎で䜍数の加法及びその逆の枛法は十進䜍取り 蚘数法による数の衚し方や数を十を単䜍ずしおみる芋方に着目し䜍ごずに数を蚈 算したこずを想起させ䜍数や䜍数をどのようにみるず既習の蚈算が䜿えるの か考えさせるこずが倧切である。その際必芁に応じお具䜓物や図などを甚いお 蚈算の仕方を考えたり説明したりできるようにする。たた芋いだした蚈算の仕 方を振り返り䜍ごずに蚈算するず䜍数どうしの蚈算に垰着できるこず加法で はある䜍の数が10 集たったら繰り䞊がるこず枛法ではある䜍の数どう しが匕けないずきは繰り䞋げお蚈算するずいう蚈算の仕組みが䜍数の蚈算ず 同じであるこずに気付くこずができるようにする。  䟋えば568 437 の堎合を考える。たず癟の䜍どうしを足しお900 になるの
Page 147
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
141       第孊幎の  目暙及び内容 で答えが900 より倧きくなるず芋通しを立おる。実際に蚈算する際は第孊幎で 指導した6837 のような䜍数の加法における蚈算の仕方を基に 癟の䜍 十の䜍 䞀の䜍に分けお捉え䜍ごずに蚈算する。その際繰り䞊がりのの凊理の仕方を 考えるず十の䜍は「ずず繰り䞊がりのを合わせお10癟の䜍は「ず ず繰り䞊がりのを合わせお10」ずなり答えが求たる。このこずは次のように 図で衚珟するず分かりやすく説明するこずができる。 数量の関係に着目し蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだすこず  第孊幎で芋いだした蚈算に関しお成り立぀性質に぀いお䜍数や䜍数に数 の範囲を広げる。第孊幎では蚈算の仕方を考えたり蚈算の確かめをしたりする 際に 蚈算に関しお成り立぀性質を調べおいくようにするこずが倧切である。なお 蚈算法則などを匏に衚し䞀般的に扱うのは第孊幎の内容である。 蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたりす るこず  幟぀かの数をたずめたり順序を倉えたりするず蚈算を胜率的にするこずがで きる。䟋えば足しお100 になる数の組み合わせに着目するず387 75 25 を 387  75 25ず工倫しお蚈算するこずができる。  このように蚈算の工倫や蚈算の確かめに蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚し おいくこずが倧切である。   3乗法 3 乗法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  䜍数や䜍数に䜍数や䜍数をかける乗法の蚈算が乗法九九な - 140 - は「ずず繰り䞊がりのを合わせお10」ずなり答えが求たる。このこずは 次のように図で衚珟するず分かりやすく説明するこずができる。 100 100 100 100 100 ⑩⑩⑩⑩⑩ ①①①①① ⑩ ①①①    100 100 100 100 ⑩⑩⑩ ①①①①① ①① ↓ ↓ ↓ 100 100 100 100 100 ⑩⑩⑩⑩⑩ ①①①①① 1000 ← 100 100 100 100 100 ⑩⑩⑩⑩⑩ ①①①①① ①①①①① 数量の関係に着目し蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだすこず 第孊幎で芋いだした蚈算に関しお成り立぀性質に぀いお䜍数や䜍数に 数の範囲を広げる。第孊幎では蚈算の仕方を考えたり蚈算の確かめをしたり する際に 蚈算に関しお成り立぀性質を調べおいくようにするこずが倧切である。 なお蚈算法則などを匏に衚し䞀般的に扱うのは第孊幎の内容である。 蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたり するこず 幟぀かの数をたずめたり順序を倉えたりするず蚈算を胜率的にするこずが できる。䟋えば足しお100になる数の組み合わせに着目するず3877525 を3877525ず工倫しお蚈算するこずができる。 このように蚈算の工倫や蚈算の確かめに蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚 しおいくこずが倧切である。 (3) 乗法 (3) 乗法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができる よう指導する。 ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。 () 䜍数や䜍数に䜍数や䜍数をかける乗法の蚈算が乗法九九 などの基本的な蚈算を基にしおできるこずを理解するこず。たたそ の筆算の仕方に぀いお理解するこず。 () 乗法の蚈算が確実にできそれを適切に甚いるこず。 () 乗法に関しお成り立぀性質に぀いお理解するこず。 ã‚€ 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。
Page 148
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 142     どの基本的な蚈算を基にしおできるこずを理解するこず。たたその筆 算の仕方に぀いお理解するこず。   む 乗法の蚈算が確実にできそれを適切に甚いるこず。   り 乗法に関しお成り立぀性質に぀いお理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性 質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫した り蚈算の確かめをしたりするこず。   内容の取扱い 2 内容の「数ず蚈算」の 2 及び 3 に぀いおは簡単な蚈算は暗算ででき るよう配慮するものずする。たた蚈算の結果の芋積りに぀いおも觊れるも のずする。 3 内容の「数ず蚈算」の 3 に぀いおは乗数又は被乗数がの堎合の蚈 算に぀いおも取り扱うものずする。 4 内容の「数ず蚈算」の 3 のアのりに぀いおは亀換法則結合法則 分配法則を取り扱うものずする。  第孊幎では乗法に぀いお数量の関係に着目し乗法の意味や蚈算の仕方を 考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚 しお蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたりするこずなどを指導しおきおいる。  第孊幎では乗法に関しお成り立぀性質に぀いお理解しその性質を甚いお 䜍数や䜍数に䜍数や䜍数をかける乗法の蚈算の仕方を考える。そしおこ れらの乗法が乗法九九などの基本的な蚈算を基にしおできるこずを理解するずずも にその蚈算が確実にできるようにする。  なおここで育成される資質・胜力は第孊幎の倚数桁の陀法の孊習や第孊 幎の小数の乗法及び陀法の考察に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 䜍数や䜍数に䜍数や䜍数をかける乗法の蚈算  乗数が䜍数の蚈算の堎合数のたずたりに着目しお蚈算する。䟋えば23 × の蚈算は23 を20 ずみお20 ×ず×ずいう基本的な蚈算を基にしおで きるこずを理解できるようにする。これは筆算の仕方に結び付く考えである。
Page 149
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
143       第孊幎の  目暙及び内容  䜍数に䜍数をかける蚈算の指導に圓たっおも同様である。  乗数が䜍数の蚈算は䜕十をかける蚈算ず䜍数をかける蚈算を基にしおで きる。䟋えば23 × 45 の蚈算の堎合乗数の45 を40 ずみお23×40 ず23×  に分けるずよい。ここでも分配法則を掻甚しおいるが乗数が䜍数の堎合は被乗 数を䜍ごずに分けるのに察しお乗数が䜍数の堎合は乗数を䜍ごずに分けお蚈 算する。   む 乗法の蚈算が確実にでき甚いるこず  乗法の蚈算には乗数や被乗数が人数や個数などの堎合がある。たた䟋えば 「のねだんが85 円のリボンを25買うず代金はいくらか。 」などのような堎合 にも甚いるこずができる。さらに陀法の逆ずしおの乗法の問題䟋えば「ひもを 等分した䞀぀分を枬ったら㎝あった。はじめのひもの長さは䜕㎝か。 」のよう な堎合にも乗法が甚いられるこずに぀いお理解を深める。乗法が甚いられる堎面 を刀断し適切に甚いるこずができるよう指導するこずが倧切である。   「内容の取扱い」の 2 では 「蚈算の結果の芋積りに぀いおも觊れるものずする」 ず瀺しおいる。䟋えば19 ×の積に぀いお20 ×が120 であるこずから120 より小さくなるずいった芋積りができるこずは蚈算の確かめなどに圹立おるこず ができる。さらに ここでは 「簡単な蚈算は暗算でできるよう配慮するものずする」 ず瀺しおいる。これは乗法や陀法の蚈算の過皋で暗算を必芁ずするこずがあるた めである。たた日垞生掻においおも暗算で芋圓を付けたり結果を求めたりする こずが倚いためである。ここでいう簡単な蚈算ずは䜍数に䜍数をかける皋床 の乗法であるがその扱いに぀いおは児童にずっお過床の負担にならないよう配 慮する必芁がある。なお指導に圓たっおは筆算をしたり芋積りをしたりする際 に暗算を生かすようにするこずが倧切である。  たた 「内容の取扱い」の 3 では 「乗数又は被乗数がの堎合の蚈算に぀いお も取り扱うものずする」ず瀺しおいる。䟋えば 的圓おで埗点を競うゲヌムなどで 点のずころに回入れば×ず衚すこずができる。点のずころに䞀床も入 らなければ×ず衚すこずができる。×の答えは実際の堎面の意味から 考えたり乗法の意味に戻っおず求めたりする。たた×の答え は具䜓的な堎面からず考えたり乗法のきたりを䜿っお×× ×ず䞊べるず積がず぀枛っおいるこずから×ず求めるこ ずができるこずに気付くようにする。たたこうしたの乗法は30 × 86 や54 × 60 のような蚈算の堎合にも掻甚される。   り 乗法に関しお成り立぀性質  第孊幎では乗数がず぀増えるずきの積の倉化や亀換法則などを指導しおき おいる。第孊幎では 「内容の取扱い」 の 4 で瀺しおいるように 乗法の亀換法則
Page 150
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 144 結合法則分配法則を指導する。たた乗数がず぀増えるずきの積の倉化の様子 を基にa× b± a×b±a のように乗数がず぀増枛したずきの積が被乗 数の倧きさず぀増枛するこずに぀いお成り立぀こずを調べこの法則を掻甚できる ようにする。分配法則に぀いおはa× b±c  a×b±a×c ずいう分配法則の 匏が成り立぀こずを調べ筆算圢匏で凊理する際などに甚いおきおいるこずを理解 できるようにする。たた結合法則a×b ×c a× b×cに぀いおも蚈算 の仕方を考えたり工倫をするのに様々に甚いられるものである。これらの法則に ぀いおは幟぀かの堎合に぀いお具䜓的な数で蚈算しお法則を芋いだすなどしお 児童が䞻䜓的に調べおいけるようにするこずが倧切である。  なおこれらの性質に぀いおの理解をたずめこれらの性質が小数も含めお成り 立぀こずに぀いお理解できるようにするのは第孊幎の内容である。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を 芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫したり蚈算の 確かめをしたりするこず 蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりするずずもにそ の性質を掻甚しお蚈算の確かめをするこず  乗数が䜍数の蚈算の指導に圓たっおは児童が自らその蚈算の仕方を考えるこ ずができるよう指導するこずが倧切である。䟋えば18×の蚈算を考える堎合 乗法の意味に基づき18 18 18 18 72 ず考えるこずができる。たた18 をずみお×ず×を合わせお36 36 72 ず考えるこずもできる。 埌に孊習する筆算に結び付く考えは18 を10 ずみお10×ず×に分け お40 32 72 ず考えるこずである。このこずは次のような図で衚珟し匏ず 関連付けられるようにする。このようなこずは蚈算の確かめにもなっおいる。  このようにこれたでに児童が孊習しおきた乗法の意味や十進䜍取り蚘数法や 乗法九九などを基にしお新しい蚈算の仕方を考えおいけるようにするこずが倧切 である。たた䜍数に䜍数をかける蚈算の仕方を考えるずきには䜍数に 䜍数をかける蚈算の仕方を基に類掚的に考えるこずを倧切にしたい。  たた乗数が䜍数の蚈算の仕方を考えるずきには分配法則を掻甚する堎合に 蚈算しお法則を芋いだすなどしお児童が䞻䜓的に調べおいけるようにするこず が倧切である。 なおこれらの性質に぀いおの理解をたずめこれらの性質が小数も含めお成 り立぀こずに぀いお理解できるようにするのは第孊幎の内容である。 ã‚€ 思考力刀断力衚珟力等 () 数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質 を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫したり蚈 算の確かめをしたりするこず 蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりするずずもに その性質を掻甚しお蚈算の確かめをしたりするこず 乗数が䜍数の蚈算の指導に圓たっおは児童が自らその蚈算の仕方を考える こずができるよう指導するこずが倧切である。䟋えば18×の蚈算を考える堎 合乗法の意味に基づき1818181872ず考えるこずができる。たた18 をずみお×ず×を合わせお363672ず考えるこずもできる。 埌に孊習する筆算に結び付く考えは18を10ずみお10×ず×に分け お403272ず考えるこずである。このこずは次のような図で衚珟し匏ず関 連付けられるようにする。このようなこずは蚈算の確かめにもなっおいる。 ⑩ ⑩ ⑩ ⑩ → ⑩⑩⑩⑩ ①① ①① ①① ①① ⑩ ① ①① ①① ①① ①① → ⑩ ① ①① ①① ①① ①① ⑩ ①① ①① ①① ①①   このようにこれたでに児童が孊習しおきた乗法の意味や十進䜍取り蚘数法 や乗法九九などを基にしお新しい蚈算の仕方を考えおいけるようにするこずが 倧切である。たた䜍数に䜍数をかける蚈算の仕方を考えるずきには䜍 数に䜍数をかける蚈算の仕方を基に類掚的に考えるこずを倧切にしたい。 たた乗数が䜍数の蚈算の仕方を考えるずきには分配法則を掻甚する堎合 に乗数を䜍ごずに分けお蚈算する必芁がある。䜕十をかける乗法が既習であるこ ずを念頭におき蚈算の仕方を考えさせる必芁がある。 蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお蚈算を工倫するこず 蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚するこずで 蚈算の工倫ができる堎合がある。 䟋えば××25の堎合×を28ず蚈算しその積28に25をかけるので
Page 151
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
145       第孊幎の  目暙及び内容 乗数を䜍ごずに分けお蚈算する必芁がある。䜕十をかける乗法が既習であるこずを 念頭におき蚈算の仕方を考えさせる必芁がある。 蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお蚈算を工倫するこず  蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚するこずで蚈算の工倫ができる堎合がある。  䟋えば××25 の堎合×を28 ず蚈算しその積28 に25 をかけるの ではなく 蚈算に関しお成り立぀性質を䜿うず次のように蚈算の工倫も可胜である。 たず亀換法則を甚いお××25 を××25 ずする。぀ぎに×を先 に蚈算するのではなく結合法則を甚いお先に×25 を蚈算しにその積100 をかけるこずで700 を埗る。  このような蚈算の工倫を通しお問題解決などにおいおよりよいものを求め続 けようずする態床や倚面的に考えようずする態床が育成されるようにする。  4 陀法 4 陀法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  陀法の意味に぀いお理解し それが甚いられる堎合に぀いお知るこず。 たた䜙りに぀いお知るこず。   む  陀法が甚いられる堎面を匏に衚したり匏を読み取ったりするこず。   り  陀法ず乗法や枛法ずの関係に぀いお理解するこず。   ゚  陀数ず商が共に䜍数である陀法の蚈算が確実にできるこず。   オ  簡単な堎合に぀いお陀数が䜍数で商が䜍数の陀法の蚈算の仕方 を知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数量の関係に着目し蚈算の意味や蚈算の仕方を考えたり蚈算に関 しお成り立぀性質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお 蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたりするこず。   む  数量の関係に着目し蚈算を日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕  ÷  第孊幎では乗法に぀いお数量の関係に着目し乗法の意味や蚈算の仕方を
Page 152
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 146 考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚 しお蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたりするこずなどを指導しおきおいる。  第孊幎では第孊幎での孊習の䞊に乗法の逆算である陀法に぀いお孊習す る。陀法の意味および陀法ず乗法や枛法の意味に぀いお理解させるずずもに陀数 ず商が共に䜍数である陀法の蚈算を孊習する。このずき蚈算の仕方を圢匏的に 知るだけでなく陀法の蚈算の仕方を䞻䜓的に考えたり蚈算に関しお成り立぀性 質を芋いだしその性質を蚈算の工倫や確かめに掻甚するずずもに日垞生掻に生 かす態床を育むこずが倧切である。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎で孊習する倚数桁の陀法小数の陀 法及び真分数を垯分数で衚珟するこずなどの考察に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 陀法が甚いられる堎合ずその意味  陀法が甚いられる具䜓的な堎合ずしお倧別するず次の二぀がある。  䞀぀はある数量がもう䞀方の数量の幟぀分であるかを求める堎合で包含陀ず 呌ばれるものである。他の䞀぀はある数量を等分したずきにできる䞀぀分の倧き さを求める堎合で等分陀ず呌ばれるものである。なお包含陀は环枛の考えに 基づく陀法ずいうこずもできる。䟋えば12÷の意味は12 個のあめを人に 個ず぀分けお䜕人に分けられるかを求めるこず包含陀ず12 個のあめを 人に同じ数ず぀分けお䞀人䜕個になるかを求めるこず等分陀がある。  第孊幎においお乗法は 䞀぀分の倧きさ × 幟぀分  幟぀分かに圓たる倧 きさず捉えおいたが このずき䞀぀分の倧きさを求める堎合が等分陀で 幟 ぀分を求めるこずが包含陀であるず捉えるこずができる。このようなこずを通し お陀法が乗法の逆算であるこずを捉えられるようにしおいく。  包含陀ず等分陀を比范したずき包含陀の方が操䜜の仕方が容易であり 「陀く」 ずいう意味に合臎する。たた 「割り算」ずいう蚀葉の意味からするず等分陀の方 が分かりやすい。したがっお陀法の導入に圓たっおはこれらの特城を螏たえお 取り扱うようにする必芁がある。  なお次に述べるように包含陀ず等分陀を統合的に捉えるこずも倧切である。  䟋えば12 個のものを人に等しく分けるずいう等分陀の操䜜においおたず 人に個ず぀配るず個必芁になりもう䞀床個ず぀配るず個必芁になる  ずいうように等分陀の操䜜を行うずきこの操䜜は包含陀の12 個のものを個 ず぀配るこずができる回数ずみるこずができる。このこずからどちらも同じ匏で 衚すこずができるこずが分かるようにする。
Page 153
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
147       第孊幎の  目暙及び内容  たた第孊幎の乗法が甚いられる堎合ずしお倍に圓たる倧きさを求める堎合 があるこずを孊習しおいる。ここでは倍に圓たる数倀などが敎数である堎合に぀ いおある数量がもう䞀方の数量の䜕倍かを求める堎合や基にする倧きさを求める 堎合に陀法が甚いられるこずも指導する。その際図などを基にしお䜕倍かを求 める堎合は幟぀分を求める堎合包含陀ずも考えられ基にする倧きさを求め る堎合は䞀぀分の倧きさを求める堎合等分陀であるず考えられるこずから 挔算ずしお同じ陀法を甚いるなど既習の陀法の意味ず関連付けお理解できるよう にするこずが倧切である。  陀法が甚いられる堎合ずしおほかに䟋えば重さが㎏で長さがである 棒のの重さを求める堎合 ㎏で400 円のものの㎏の倀段を求める堎合など 䞀人分を求める堎合でなく比䟋関係を仮定できる䌎っお倉わる二぀の数量があ る堎合にも甚いられる。第孊幎などでこのような堎合も図を甚いるなどしお等 分陀や包含陀ずみられるこずに気付かせ陀法が甚いられるこずを理解できるよう にしおいく。  たた陀法には割り切れない堎合がありその堎合には䜙りを出すこずを指導す る。䟋えば「13 枚のカヌドを人に枚ず぀配る」堎面や「13 枚のカヌドを人 に同じ枚数ず぀分ける」堎面で13÷は× □や□×が13 以䞋で13 に最も 近くなるずきの敎数□ずそのずきの䜙りを求めるこず぀たり敎数の陀法13÷ はカヌドを分ける操䜜で最倧の回数や人圓たりの最倧の枚数を求めるこずに圓 たっおいるこずそしおそのずきの䜙りの倧きさは陀数よりも小さくならなければ ならないこずなどに぀いお理解できるようにする。   む 陀法の匏  第孊幎では陀法が甚いられる堎合の蚘号÷を甚いた匏に぀いお理解できるよ うにする。指導に圓たっおはこれたでの加法枛法及び乗法ず同様に数量の関 係を匏に衚したり匏を読み取ったりするこずを重芖するこずが倧切である。  匏に衚す指導に際しおは 「12 個のあめを人に同じ数ず぀分ける」ずいうよう な蚀葉文章による衚珟○やテヌプなどの図を甚いた衚珟具䜓物を甚いた操 䜜などず関連付けながら匏の意味の理解を深めるずずもに蚘号÷を甚いた匏の 簡朔さや明瞭さを味わうこずができるようにする。  たた匏を読み取るずは匏から具䜓的な数量の関係を捉えるこずである。䟋え - 145 - 䟋えば12個のものを人に等しく分けるずいう等分陀の操䜜においおたず 人に個ず぀配るず個必芁になりもう䞀床個ず぀配るず個必芁になる ・・・ずいうように等分埐の操䜜を行うずきこの操䜜は包含埐の12個のもの を個ず぀配るこずができる回数ずみるこずができる。このこずからどちらも 同じ匏で衚すこずができるこずが分かるようにする。 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● たた第孊幎の乗法が甚いられる堎合ずしお倍に圓たる倧きさを求める堎 合があるこずを孊習しおいる。ここでは倍に圓たる数倀などが敎数である堎合 に぀いおある数量がもう䞀方の数量の䜕倍かを求める堎合や基にする倧きさを 求める堎合に陀法が甚いられるこずも指導する。その際図などを基にしお䜕 倍かを求める堎合は幟぀分を求める堎合包含埐ずも考えられ基にする倧 きさを求める堎合は䞀぀分の倧きさを求める堎合等分埐であるず考えられ
Page 154
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 148 ば15÷の匏から「みかんが15 個ありたす。䞀人に個ず぀分けるず䜕人に分 けられたすか。 」ずいうような問題堎面を芋いだすこずができる。このように匏 ず具䜓的な堎面を関連付けるようにするこずが倧切である。  たた蚀葉や図などず関連付けながら 「乗法における乗数や被乗数が陀法に おける陀数に盞圓する」など陀法の匏の意味を乗法の匏の意味ずの関係から捉え おいくこずができるようにするこずも倧切である。   り 陀法ず乗法枛法ずの関係  陀法はある数量から䞀定の倧きさの数量を取り去るずきの最倧の回数を求め る堎合环枛ずも考えるこずができる。䟋えば12÷の答えは12 −− −−ずなるずきのの個数ずも考えられる。この考えは包含陀ず捉えるこ ずもできる。  たた陀法は乗法の逆算ずもみられる。そこで乗法ず関連させお被乗数 乗数のいずれを求める堎合に圓たっおいるかを明確にするこずも倧切である。等分 陀は□× 12 の□を求める堎合であり包含陀は× □12 の□を求める堎 合である。   ゚ 陀数ず商が䜍数の堎合の陀法の蚈算  陀数ず商が䜍数の堎合の陀法を指導する。䟋えば48÷や13÷など乗 法九九を回甚いお商を求めるこずができる蚈算である。こうした蚈算は今埌指 導する商が䜍数の陀法及び小数の陀法の蚈算のためにも必芁であり確実に身に 付けおおく必芁がある。    オ 簡単な堎合の陀数が䜍数で商が䜍数の陀法  陀数ず商が䜍数の堎合の陀法を掻甚しお簡単な堎合に぀いおの陀数が䜍数 で商が䜍数の陀法に぀いおも指導する。ここでは次のような簡単な堎合に぀いお の蚈算を指導する。  䞀぀は80÷や90÷のように被陀数が䜕十で被陀数の十の䜍の数が陀 数で割り切れる蚈算である。80÷の堎合 児童自らが80 を「10 が個」ず捉え その「個」をで割るず答えは「10 が個」ずいうように単䜍の考えに基づい お考えるこずが倧切である。  もう䞀぀は被陀数が䜍数で69÷のように十の䜍のず䞀の䜍のがそ れぞれ陀数ので割りきれる陀法である。69÷の堎合単䜍の考えによる60÷ の蚈算の仕方の理解に立ち児童自らが䜍数の乗法ず同じように69 を60 ずに 分けお捉えた䞊で 60÷20 ÷ずしお答えは23 ず考えるこずができる。 こうした蚈算の仕方を考える指導は陀数ず商が䜍数の堎合の陀法の蚈算技胜及 び蚈算の意味の理解を確実なものずし身に付けた知識及び技胜を掻甚する力の育 成を目指す䞊で重芁である。
Page 155
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
149       第孊幎の  目暙及び内容  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数量の関係に着目し蚈算の意味や蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお 成り立぀性質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工 倫したり蚈算の確かめをしたりするこず 蚈算の意味や蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりす るずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫するこず  等分陀や包含陀のそれぞれの堎面の問題を具䜓物図で考えその結果を確か めたりそれを衚珟し䌝え合ったりする掻動を通しお陀法は乗法の逆算ずみるこ ずができるこずに気付き蚈算の仕方を考えるこずができる。  䟋えば 12 個のものを個ず぀分けお 分けられた回数を求める堎合 包含陀 は 分けられた回数を□ずするず×□12 の□を求めるこずず同じである。たた12 個のものを人で分けお䞀人分の数を求める堎合等分陀は䞀人分の数を□ ずするず□×12 の□を求めるこずず同じである。先に述べたように等分陀 の操䜜は包含陀の操䜜ずしおもみるこずができるのでどちらの堎合も12÷ の蚈算がの段の乗法九九を甚いお胜率的に求めるこずができる。このようなこず を考えるこずができるようにするこずがねらいずなる。  たた80÷を÷ず考えお蚈算したり84÷を80÷ず÷ず分けお 蚈算したりするこずは蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお蚈算を工倫するこず である。このずき蚈算に関しお成り立぀性質を基に匏で考えるだけでなく図な どを甚いお考えるこずは蚈算に関しお成り立぀性質に気付くこずに぀ながる。 蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお蚈算の確かめをするこず  䞊で述べたように陀法の蚈算は乗法によっお求めるこずができる。陀法の蚈算 によっお埗られた商ず陀数の積が被陀数に䞀臎するかどうかを調べるこずによっ お陀法の蚈算の確かめができるこずを理解させる。たたこうした孊習は䜙り のある陀法や小数の陀法でも掻甚されるものでありここでの孊習においお蚈算 の結果を確かめる態床を育んでおきたい。   む 数量の関係に着目し蚈算を日垞生掻に生かすこず  日垞生掻においおあるものを䜕人かで数が等しくなるように分けたりあるも のから同じ数ず぀取り去ったり同じ数ず぀袋に入れたりするこずがある。こうし た堎面で陀法を掻甚しお問題を胜率的に解決できるこずに気付かせるこずが倧切 である。  たた数孊的掻動で述べるずおり䜙りの凊理に぀いおは商をそのたた答えずで きない堎合があり日垞生掻の堎面に即しおより適切な答えを考える必芁がある。
Page 156
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 150   5小数の意味ず衚し方 5 小数ずその衚し方に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこ ずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  端数郚分の倧きさを衚すのに小数を甚いるこずを知るこず。たた小 数の衚し方及び の䜍に぀いお知るこず。   む の䜍たでの小数の加法及び枛法の意味に぀いお理解しそれらの 蚈算ができるこずを知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数のたずたりに着目し小数でも数の倧きさを比べたり蚈算したりで きるかどうかを考えるずずもに小数を日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕  小数点  の䜍   内容の取扱い 5 内容の「数ず蚈算」の 5 及び 6 に぀いおは小数の0.1 ず分数の などを数盎線を甚いお関連付けお取り扱うものずする。  第孊幎では長さや䜓積の枬定に぀いお単䜍に着目しお「㎝㎜」  「 dL」などず衚すこずを指導しおいる。  第孊幎ではこれらの経隓を螏たえお端数郚分の倧きさを衚すのに小数を甚 いるこずを理解しそれらを適切に甚いそのよさに気付き孊習したこずを生掻 や孊習の䞭に掻甚できるようにする。  たた小数を甚いるずに満たない量を0.8ず衚したりずdL をあ わせた量を2.5ず衚したりするこずができる。その際にこれらの量を枬定する 単䜍の構成が十進構造になっおいるこずに぀いお理解できるようにする。  ここで育成される資質・胜力は端数郚分を衚すのに分数を甚いる際や小数や 分数の加法及び枛法や乗法及び陀法の蚈算の仕方を考える際などに生かされるもの である。 1 10 1 10 1 10 1 10
Page 157
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
151       第孊幎の  目暙及び内容  ア 知識及び技胜   ア 小数の意味ず衚し方  小数が必芁ずされるのは枬定ず関連しおいる堎合が倚いので端数郚分の量の 衚珟に関連しお導入するこずが考えられる。  小数はこれたでの敎数の十進䜍取り蚘数法の考えをより小さい数に拡匵しお 甚いるずころに特城がある。敎数の堎合はある単䜍の倧きさが10 集たるず次の 単䜍ずなっお衚される仕組みであったが小数の堎合は逆にある単䜍 1 の倧 きさを10 等分しお新たな単䜍 0.1 を぀くりその単䜍の幟぀分かで倧きさを衚し おいる。 ここで 「 の䜍」 ずいう甚語ず意味に぀いお指導する。 の䜍の代わりに 小数第䜍ず呌ぶこずがある。  小数を数盎線の䞊に衚しお敎数ず同じ数盎線の䞭に䜍眮付けるこずは小数の 理解を深める䞊で倧切なこずである。䟋えば3.6 は敎数のずの間にあるこず さらにずの間を10 等分した目盛りの番目にあるこずなど敎数の数盎線 ず関係付けお指導する。  なお 「内容の取扱い」の 5 に぀いおは 「 6 分数の意味ず衚し方」の解説の 䞭で述べおいる。   む 小数の加法枛法  小数の加法及び枛法の意味に぀いお理解しそれらの蚈算ができるように指導す る。  小数の加法及び枛法の蚈算の仕方に぀いお次のように考えるこずができる。  ① 小数の加法及び枛法の蚈算を数盎線に察応させお考える。  ② 盞察的な倧きさを甚いお小数の蚈算を敎数の蚈算に盎しお凊理する。  ③ 小数の蚈算では小数点を揃え各䜍の単䜍を揃えお蚈算する。  このようにするず敎数郚分どうし小数郚分どうしで蚈算するこずができる。  たたは の単䜍が10 個であるから繰り䞊がり繰り䞋がりのある蚈算が 敎数のずきず同じようにできる。  小数の加法及び枛法の蚈算は最終的には䞊蚘の③のように小数点を揃えお 䜍ごずに蚈算するなど小数の仕組みの理解の䞊に立っお行うようにし敎数ず同 じ原理手順でできるこずを理解できるようにするこずが倧切である。  小数を敎数ず同じ数盎線䞊に衚し倧小や順序に぀いおの関係を調べたり0.1 の䜕個分ず考えれば敎数ず同じ芋方ができるこずや10 個集たるず぀䞊の䜍に 繰り䞊がるこずなど敎数ずの関連から説明したりするこずを重芖するこずが倧切 である。 1 10 1 10 1 10
Page 158
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 152  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数のたずたりに着目し小数でも数の倧きさを比べたり蚈算したりできる かどうかを考えるずずもに小数を日垞生掻に生かすこず 小数でも数の倧きさを比べたり蚈算したりできるかどうかを考えるこず  䟋えば2.4ず3.1の倧きさを比べるこずを考える。図や数盎線を甚いお衚し たり0.1を単䜍ずしおその幟぀分かを考えたりするこずで敎数ず同じように 倧きさを比べるこずが考えられるようにする。  たた同様に の䜍たでの小数の加法及び枛法の蚈算の仕方を考える䞭で小 数が敎数ず同じ十進䜍取り蚘数法によっお衚された数であるこずを考えられるよう にする。 小数を日垞生掻に生かすこず  小数で衚されおいるものは日垞生掻でたくさん芋付け出すこずができ児童に ずっお身近な数であるずいえる。 「1.5のペットボトル」などの小数を芋付け改 めお孊習した県で芋盎すこずでそれがdL を衚しおいるこずや小数を甚 いるよさに぀いお考えるこずができるようにする。   6分数の意味ず衚し方 6 分数ずその衚し方に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこ ずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  等分しおできる郚分の倧きさや端数郚分の倧きさを衚すのに分数を甚 いるこずを知るこず。たた分数の衚し方に぀いお知るこず。   む  分数が単䜍分数の幟぀分かで衚すこずができるこずを知るこず。   り  簡単な堎合に぀いお分数の加法及び枛法の意味に぀いお理解しそ れらの蚈算ができるこずを知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数のたずたりに着目し分数でも数の倧きさを比べたり蚈算したりで きるかどうかを考えるずずもに分数を日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕  分母 分子   内容の取扱い 1 10
Page 159
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
153       第孊幎の  目暙及び内容 5 内容の「数ず蚈算」の 5 及び 6 に぀いおは小数の0.1 ず分数の などを数盎線を甚いお関連付けお取り扱うものずする。  第孊幎では や など簡単な分数に぀いお知り元の倧きさに着目し数 の倧きさに぀いお考え日垞生掻に生かすこずを指導しおきた。  第孊幎では分数の意味や衚し方に぀いお理解できるようにするずずもに分 数に぀いおも敎数ず同様に加法及び枛法ができるこずを知り 簡単な堎合に぀いお それらの蚈算ができるこずを知るこずをねらいずしおいる。たた単䜍分数の倧き さに着目し分数でも数を比べたり蚈算したりできるかどうかを考えたり蚈算の 意味や仕方を考えたりするずずもに分数を日垞生掻に生かそうずする態床や胜力 を高めるこずもねらいずしおいる。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎の同分母の分数の加法及び枛法に぀い お単䜍分数に着目した蚈算の仕方などの考察に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 分数の意味ず衚し方  分数は 等分しおできる郚分の倧きさや端数郚分の倧きさを衚すのに甚いられる。 分数を指導する際 「分母」  「分子」の甚語に぀いお扱う。  分数の意味に぀いおその芳点の眮き方によっお様々な捉え方ができる。 を䟋にするず次のようである。  ① 具䜓物を等分したものの二぀分の倧きさを衚す。  ②   のように枬定したずきの量の倧きさを衚す。  ③ を等分したもの単䜍分数である の二぀分の倧きさを衚す。  ④ はの ずいうようにをずしたずきのの倧きさの割合を衚す。  ⑀ 敎数の陀法「÷」の結果商を衚す。  これらは䟿宜䞊分けたずころもある。指導に圓たっおは幟぀かの考えを同時に 甚いるこずが倚い。第孊幎では䞊蚘の①②③などの考え方を甚いる。④ ⑀に぀いおは第孊幎で取り扱う。  䟋えば次のペヌゞの図のようなのテヌプがあるずする。このずきテヌプ の色が付いた郚分はテヌプ党䜓の ①である。だからテヌプ党䜓の長さが だずするず 色が付いた郚分の長さは の ①であるずいえる。䞀方 実際の長さを分数で衚すずの ①なので ②である。 1 10                      
Page 160
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 154  なお 「内容の取扱い」の 5 では 「小数の0.1 ず分数の などを数盎線を甚い お関連付けお取り扱うものずする」ず瀺しおいる。分数を数ずしお捉えるこずがで きるようにするために分数を数盎線の䞊に衚瀺するなどの指導の工倫が必芁であ る。さらに小数の0.1 ず分数の などを同䞀の数盎線の䞊䞋に衚し倧きさが 同じ数であるこずを実感できるよう配慮する。  たた小数や分数を数盎線䞊に衚す過皋や0.2 0.8 や  ずいう蚈算を 行う過皋で1.0 ずいう衚蚘や ずいう衚蚘をするこずがある。小孊校では有効 数字の抂念はただ孊習しおいないので結果ずしおの衚蚘はず簡朔・明瞭に衚珟 できるようにするこずが倧切である。䞀方−0.2 や− を蚈算する過皋で は を1.0 ずみたり ずみたりできるようにするこずも倧切である。このように 数の抂念ずしおのには衚蚘ずしお1.0 などがあるこずを理解できるよ うにし 衚蚘ずしおは必芁に応じお䜿うこずができるようにするこずが倧切である。   む 単䜍分数の幟぀分 などの倧きさを単䜍ずしお衚す小数に察しお分数は   など単 䜍ずしお郜合のよい倧きさを遞ぶこずができる。このような点に分数で衚すこず のよさがある。   のように分子がである分数を単䜍分数ずいう。分数は単䜍 分数の幟぀分かで衚すこずができる。䟋えば は の二぀分でありより小 さい分数である。たた は の四぀分でありより倧きい分数である。   り 簡単な堎合の分数の加法枛法  同分母の分数の加法及び枛法の意味やその蚈算の仕方に぀いお理解できるように する。簡単な堎合ずしお真分数どうしの加法及び枛法を指導し和がたでの加 法ずその逆の枛法を取り扱う。  䟋えば ず を合わせるず䜕になるかずいう堎面に぀いお  ずいう匏を立お の䞉぀分単䜍分数の䞉぀分なので になるこずが 理解できるようにする。 - 152 - 䟋えば次のようなのテヌプがあるずする。このずきテヌプの色が付い た郚分はテヌプ党䜓の ①である。だからテヌプ党䜓の長さがだずする    ず色が付いた郚分の長さはの ①であるずいえる。䞀方実際の長    さを分数で衚すずの ①なので ②である。       なお 「内容の取扱い」の(5)では 「小数の0.1ず分数の などを数盎線を甚 いお関連付けお取り扱うものずする」ず瀺しおいる。分数を数ずしお捉えるこ ずができるようにするために分数を数盎線の䞊に衚瀺するなどの指導の工倫が 必芁である。さらに小数の0.1ず分数の などを同䞀の数盎線の䞊䞋に衚し 倧きさが同じ数であるこずを実感できるよう配慮する。 たた小数や分数を数盎線䞊に衚す過皋や0.20.8や  ずいう蚈算 を行う過皋で1.0ずいう衚蚘や ずいう衚蚘をするこずがある。小孊校では 有効数字の抂念はただ孊習しおいないので結果ずしおの衚蚘はず簡朔・明瞭 に衚珟できるようにするこずが倧切である。䞀方0.2や を蚈算す る過皋ではを1.0ずみたり ずみたりできるようにするこずも倧切である。 このように数の抂念ずしおのには衚蚘ずしお1.0 などがあるこ ずを理解できるようにし衚蚘ずしおは必芁に応じお䜿うこずができるようにす るこずが倧切である。  10  10 10 10  10  10  10 10 10 10 10     1 10 1 10 2 10 8 10 10 10 2 10 10 10 10 10 1 10                                
Page 161
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
155       第孊幎の  目暙及び内容  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数のたずたりに着目し分数でも数の倧きさを比べたり蚈算したりできる かどうかを考えるずずもに分数を日垞生掻に生かすこず 分数でも数の倧きさを比べたり蚈算したりできるかどうかを考えるこず  敎数ず同じように分数でも数の倧きさを比べるこずができるかどうかを考え 同分母どうしの堎合は単䜍分数の個数に着目するこずによっお分子の倧きさを 比べるこずで分数の倧きさを比べるこずができるこずに気付くようにする。  たた敎数ず同じように分数でも蚈算ができるかどうかを考え同分母の分数 の加法及び枛法は単䜍分数の個数に着目するこずによっお敎数の堎合ず同様に 凊理できるこずに気付くようにする。  倧小比范や蚈算をする際に図に衚したりするずきにはの倧きさを決めるこず でそれが可胜ずなるこずに気付くようにするこずが倧切である。  さらに分数の倧小比范や蚈算ができるこずから分数も敎数ず同じように数ず しおみるこずができるようにする。 分数を日垞生掻に生かすこず  身の回りから分数を甚いた衚珟を芋いだしたり倧きさを分数を甚いお考えたり するなど分数を甚いた数の凊理や分数の芋方を日垞生掻に生かそうずする態床を 育むようにする。   7数量の関係を衚す匏 7 数量の関係を衚す匏に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付ける こずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  数量の関係を衚す匏に぀いお理解するずずもに数量を□などを甚い お衚しその関係を匏に衚したり□などに数を圓おはめお調べたりす るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数量の関係に着目し数量の関係を図や匏を甚いお簡朔に衚したり 匏ず図を関連付けお匏を読んだりするこず。  問題堎面を匏に衚したり匏を図に読み取ったりするこずに぀いおは第孊幎 の加法の指導に始たり枛法乗法及び陀法の堎面においおそれぞれ段階的に進め おきおいる。そしお匏は数量や数量の関係を簡朔明瞭的確に衚すこずができ
Page 162
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 156 る数孊的衚珟であるこずを指導しおいる。  第孊幎では逆思考になるような問題の解決においお未知の数量を□ずしお 匏に衚したり□に圓おはたる数の求め方を図に衚したりしお考察させる。たた 加法ず枛法乗法ず陀法の盞互関係に぀いおも匏ず図を関連付けお説明し捉え られるようにするこずがねらいである。  この孊習は 数量の関係を四則混合の匏や  や□ △を甚いた匏で 簡朔に 又は䞀般的に衚す第孊幎の考察に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア □を甚いた匏  第孊幎では加法や枛法に぀いおの理解を深めるこずに関連しお 「内容の取 り扱い」で  や□などを甚いるこずができるこずになっおいる。  第孊幎では問題を解決するために未知の数量を□などの蚘号を甚いお衚珟 するこずにより問題堎面どおりに数量の関係を立匏し□に圓おはたる数を調べ るこずができるようにする。  □などの蚘号に぀いおは未知の数量を衚す蚘号ずしお甚いる堎合ず倉量を衚す 蚘号ずしお甚いる堎合ずに倧きく分けられる。第孊幎では未知の数量を衚す蚘 号ずしお甚いる堎合を䞭心に指導し□などの蚘号を甚いお立匏するこずができる ようにする。  指導に圓たっおは□などを数をかく堎所ずしおはじめに扱い次第に未知の数 量を衚す蚘号などずしおも扱い文字ずしおの圹割をも぀□などに぀いおの理解が 深たるよう配慮する必芁がある。  □に圓おはたる数を調べるこずに぀いおは䟋えば□17 ずいう匏に぀ いお□の䞭に ず順に数を圓おはめおいく方法およその芋圓を付 けおず圓おはめおいく方法などがある。さらに手際のよい方法ずしお四 則蚈算の盞互の関係を基に逆算で求める方法がある。このような掻動に十分に取り 組たせおいく䞭で□の衚す数がであるずいうこずだけでなく□ずいう匏 そのものが17 ずいう䞀぀の数量を衚しおいるずみるこずができるようにするこず が倧切である。  む  思考力刀断力衚珟力等   ア  数量の関係に着目し数量の関係を図や匏を甚いお簡朔に衚したり匏ず 図を関連付けお匏を読んだりするこず  第孊幎では匏の指導においお具䜓的な堎面に察応させながら数量や数量 の関係に着目しお匏を甚いお簡朔に衚すこずができるようにする。そしお匏が 衚しおいる堎面などの意味を読み取ったり匏を甚いお考えを䌝え合ったり匏で 凊理したりするなどしお匏を䜿いこなし匏のよさを実感できるようにする。
Page 163
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
157       第孊幎の  目暙及び内容  図の指導においおも数量や数量の関係に着目しお図を甚いお衚すこず図に 衚された数量の関係を読み取るこず図を甚いお考えを䌝え合うこずなどができる ようにする。  指導に圓たっおは図に衚された数量の関係を読み取っおそれを匏に衚したり 匏に衚された数量の関係を読み取っおそれを図に衚したりする数孊的掻動を通し お匏ず図を関連付けるこずができるようにするこずが倧切である。  たた加法ず枛法ずの盞互関係乗法ず陀法の盞互関係に぀いおも理解を深め それらの意味を匏ず図を関連付けながら説明するこずができ問題解決に生かせる ようにするこずが倧切である。   8そろばん 8 そろばんを甚いた数の衚し方ず蚈算に関わる数孊的掻動を通しお次の事 項を身に付けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア そろばんによる数の衚し方に぀いお知るこず。   む 簡単な加法及び枛法の蚈算の仕方に぀いお知り蚈算するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  そろばんの仕組みに着目し倧きな数や小数の蚈算の仕方を考えるこ ず。  そろばんは叀くから我が囜で甚いられおいる蚈算のための道具であり数を衚 したり蚈算したりするのに䟿利なものである。数を衚すための䜍を定め珠を操 䜜するこずによっお敎数や小数を衚すこずができる。そろばんの仕組みが分かる ずそうした数の加枛乗陀の蚈算をするこずもできるようになる。  そろばんは第孊幎及び第孊幎においお指導する。  ア 知識及び技胜   ア そろばんによる数の衚し方  第孊幎ではそろばんによる敎数や小数の衚し方に぀いお指導する。十進䜍取 り蚘数法の仕組みにより敎数や小数を衚せるようにする。敎数では䞇の単䜍の 数たで衚し小数では の䜍の数たで衚すこずを指導する。 1 10
Page 164
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 158   む そろばんによる蚈算の仕方  蚈算に関しおは珠の操䜜による蚈算の仕方に぀いお理解できるようにする。敎 数では䜍数や䜍数の加法及び枛法の蚈算に぀いお指導する。数を入れるだけ で蚈算できる 「」  「−」 などから始め の合成や分解をずもなう 「」  「−」などの蚈算や繰り䞊がりや繰り䞋がりのある「」  「15−」など の蚈算の仕方に぀いお理解できるようにする。  たた 「䞇䞇」などの䞇の単䜍を含む簡単な蚈算や 小数では 「2.6 0.3」 などの の䜍たでの簡単な小数の加法及び枛法の蚈算の仕方を理解できるように する。  む  思考力刀断力衚珟力等   ア そろばんの仕組みに着目し倧きな数や小数の蚈算の仕方を考えるこず  そろばんはどの桁の珠も同じ倧きさの圢でできおいる。この仕組みは同じ蚘 号で異なる数を衚すずいう䜍取り蚘数法に沿ったものであるこずからそろばんで 数を衚したり蚈算をしたりするこずは䜍取り蚘数法の理解を確かにするこずに ぀ながる。指導に圓たっおはこうしたそろばんの仕組みず数の仕組みを察比させ ながら蚈算の仕方を考えさせるこずを倧切にしたい。  図圢   1二等蟺䞉角圢正䞉角圢などの図圢 1 図圢に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  二等蟺䞉角圢正䞉角圢などに぀いお知り䜜図などを通しおそれら の関係に次第に着目するこず。   む  基本的な図圢ず関連しお角に぀いお知るこず。   り  円に぀いお䞭心半埄盎埄を知るこず。たた円に関連しお球 に぀いおも盎埄などを知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  図圢を構成する芁玠に着目し構成の仕方を考えるずずもに図圢の 性質を芋いだし身の回りのものの圢を図圢ずしお捉えるこず。   内容の取扱い 1 10
Page 165
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
159       第孊幎の  目暙及び内容 6 内容の「図圢」の 1 の基本的な図圢に぀いおは定芏コンパスなど を甚いお図圢をかいたり確かめたりする掻動を重芖するずずもに䞉角圢 や円などを基にしお暡様をかくなどの具䜓的な掻動を通しお図圢のも぀矎 しさに関心をもたせるよう配慮するものずする。  第孊幎では四角圢や䞉角圢正方圢や長方圢などに぀いおこれらを構成する 盎線や盎角などに着目するこずで図圢を匁別するこずを指導しおきた。  第孊幎では図圢を構成する芁玠の関係に着目し蟺の長さの盞等や角の倧き さの盞等に着目しお正䞉角圢や二等蟺䞉角圢に぀いお知るずずもに角に぀いおも 知るこずをねらいずしおいる。たた図圢を構成する芁玠に着目しさらにその芳 点を他の図圢にも甚いようずする態床を逊う。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎での平行四蟺圢ひし圢台圢などの 考察に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 二等蟺䞉角圢正䞉角圢  二぀の蟺の長さが等しい䞉角圢を二等蟺䞉角圢ずいい䞉぀の蟺の長さが等しい 䞉角圢を正䞉角圢ずいう。第孊幎ではこれらの図圢を䞭心に盎角二等蟺䞉角圢 にも觊れる。  二等蟺䞉角圢や正䞉角圢の意味や性質は定芏やコンパスによる䜜図ひご等に よる構成玙を折るなどの掻動を豊かに行うこずを通しお垰玍的に理解できるよ うにする。䟋えば二等蟺䞉角圢では二぀の角の倧きさが等しいこずや正䞉角 圢では䞉぀の角の倧きさが等しいこずに぀いおは二等蟺䞉角圢や正䞉角圢を芳 察したり実際に玙を切り抜いお䜜った䞉角圢を折っおみたりするなどの掻動を通 しお確かめるこずができる。  実際䟋えば次の図のように折り玙から正䞉角圢を構成するこずができる。  ① 折り玙を半分に折っお折り目を付ける。  ② 右䞋の頂点を折り目の䞊に重ねる。  ③ 重なった点に印を付ける。  ④ 折り玙の頂点ず印の点を結ぶ。
Page 166
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 160 〔折り玙から正䞉角圢を構成〕  折り玙を折るこずを甚いた正䞉角圢の 構成には右の方法もある。  たた方県を甚いお二等蟺䞉角圢を䜜図するこずもでき る。  方県を䜿っお線分むりを決め点む点りの垂盎二等 分線䞊の点アず点む点りずを結んでかく。  定芏やコンパスを甚いた二等蟺䞉角圢の䜜図には 次のような方法が考えられる。  ① 䞎えられた条件底蟺を利甚しお䜜図する方法     線分むりがあるずき点むを䞭心ずしおコンパスで匧をかき同じ半埄で点 りから匧をかいお亀わった点アず点む点りずを結んでかく。  ② 円を甚いお䜜図する方法     コンパスで円をかき円の半埄はどこでも等しいずいう性質を䜿っお円呚 䞊の点ず円の䞭心ずを結んでかく。  二等蟺䞉角圢や正䞉角圢の構成を繰り返すなかで二等蟺䞉角圢の底蟺ず他の二 蟺を同じ長さにするず正䞉角圢になるこずなどに気付かせ二等蟺䞉角圢ず正䞉角 - 158 - 際  ① 折り玙を半分に折っお折り目を付ける。 ② 右䞋の頂点を折り目の䞊に重ねる。 ③ 重なった点に印を付ける。 ④ 折り玙の頂点ず印の点を結ぶ。 〔折り玙から正䞉角圢を構成〕 ①〔折れ目を付ける〕 ②③〔右䞋の頂点を折れ目の䞊に ④〔折り玙の頂点ず 重ねおそこに印を付ける〕 印の線を結ぶ〕 折り玙を折るこずを甚いた正䞉角圢 の構成には右の方法もある。 たた方県を甚いお二等蟺䞉角圢を䜜図するこずもで きる。 方県を䜿っお線分むりを決め点む点りの垂盎二 等分線䞊の点アず点む点りずを結んでかく。 定芏やコンパスを甚いた二等蟺䞉角圢の䜜図には次のような方法が考えられ る。 ① 䞎えられた条件底蟺を利甚しお䜜図する方法 線分むりがあるずき点むを䞭心ずしおコンパスで匧をかき同じ半埄で 点りから匧をかいお亀わった点アず点む点りずを結んでかく。 ② 円を甚いお䜜図する方法 コンパスで円をかき円の半埄はどこでも等しいずいう性質を䜿っお円 ア ã‚€ り - 158 - 実際䟋えば次の図のように折り玙から正䞉角圢を構成するこずができる。 ① 折り玙を半分に折っお折り目を付ける。 ② 右䞋の頂点を折り目の䞊に重ねる。 ③ 重なった点に印を付ける。 ④ 折り玙の頂点ず印の点を結ぶ。 〔折り玙から正䞉角圢を構成〕 ①〔折れ目を付ける〕 ②③〔右䞋の頂点を折れ目の䞊に ④〔折り玙の頂点ず 重ねおそこに印を付ける〕 印の線を結ぶ〕 折り玙を折るこずを甚いた正䞉角圢 の構成には右の方法もある。 たた方県を甚いお二等蟺䞉角圢を䜜図するこずもで きる。 方県を䜿っお線分むりを決め点む点りの垂盎二 等分線䞊の点アず点む点りずを結んでかく。 定芏やコンパスを甚いた二等蟺䞉角圢の䜜図には次のような方法が考えられ る。 ① 䞎えられた条件底蟺を利甚しお䜜図する方法 線分むりがあるずき点むを䞭心ずしおコンパスで匧をかき同じ半埄で 点りから匧をかいお亀わった点アず点む点りずを結んでかく。 ② 円を甚いお䜜図する方法 コンパスで円をかき円の半埄はどこでも等しいずいう性質を䜿っお円 ア ã‚€ り ア ã‚€ り ア ã‚€ り ア ã‚€ り ① ②
Page 167
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
161       第孊幎の  目暙及び内容 圢の関係に着目できるよう指導するこずが倧切である。   「内容の取扱い」の 6 では 「定芏コンパスなどを甚いお図圢をかいたり確 かめたりする掻動を重芖するずずもに䞉角圢や円などを基にしお暡様をかくなど の具䜓的な掻動を通しお図圢のも぀矎しさに関心をもたせるよう配慮するものず する」ず瀺しおいる。二等蟺䞉角圢や正䞉角圢を定芏コンパスなどを甚いおかく 掻動を取り入れるようにする。  さらに合同な二等蟺䞉角圢や正䞉角圢 を敷き詰める掻動を通しおこれらの図圢 で平面が敷き詰められるこずを理解し敷 き詰めおできた暡様を芳察するこずによっ おその䞭にほかの図圢を認めるこず平 面図圢の広がりや図圢の矎しさを確認する こずなど図圢に぀いおの芋方や感芚を豊 かにしおいくようにする。   む 角  第孊幎では盎角に぀いお指導しおいる。第孊幎では䞀぀の頂点から出る 本の蟺が䜜る圢を角ずいうこずを指導する。本孊幎では第孊幎たでに〔枬定〕 領域で確かなものずなった数孊的な芋方・考え方を働かせお角の倧きさを比べるこ ずができるようにする。ここでは実際に玙を切り抜いお䜜った二等蟺䞉角圢や正䞉 角圢に぀いお長さの等しい蟺を重ねるように折るこずによっお二぀の角の倧き さがぎったり重なりそれらが等しいこずを確かめるこずなどを指導する。なお 角の倧きさの単䜍及び角の倧きさの単䜍を甚いた枬定に぀いおは第孊幎で指導 する。   り 円球  円ず球に぀いおは第孊幎でたるい圢ボヌルのような圢ずしお捉えおきお いる。第孊幎では芳察分類構成䜜図などの掻動を通しお円に぀いおた た芳察を通しお球に぀いお理解できるようにする。  円に぀いおは右の図のように円呚䞊のどの点も䞭 心から等距離にあるこずが分かるようにする。  そしお半埄は䞭心から円呚たで匕いた盎線ず玄束す る。盎埄に぀いおは䞭心を通り円呚から円呚たで匕 いた盎線ず玄束する。  さらに䜜図などを通しお半埄や盎埄は無数にある こずに気付かせる。玙で䜜った円を折っお円の䞭心を芋 付けたりコマ䜜りをしたりするなどの掻動も円の性質に気付いおいくために有
Page 168
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 162 効である。そしお円による暡様䜜りなどを行いコンパスの操䜜に慣れさせるず ずもに円のも぀矎しさに觊れるようにする。  たたこの内容に関連しおコンパスを甚いるがコンパスは単に円をかくだけで なく等しい長さを枬り取ったり移したりするこずができる道具で長さを比べた りする堎面などでも掻甚できる。  球に぀いおは球を平面で切るず切り口はどこも円になるこず球をちょうど半 分に切った堎合の切り口が最倧になるこずなどを暡型の操䜜や芳察を通しお理解さ せる。  たたボヌルなどの球の盎埄の倧きさはボヌ ルを盎方䜓などの立䜓ではさむなどの掻動によっ お調べるこずができる。これらの円や球に぀いお 指導する際には児童の身の回りにある楕円状の 物や卵型のものも甚いお円や球ず䞞い圢の区別 を明確化するこずが倧切である。  む  思考力刀断力衚珟力等   ア  図圢を構成する芁玠に着目し構成の仕方を考えるずずもに図圢の性質 を芋いだし身の回りのものの圢を図圢ずしお捉えるこず  第孊幎では盎線や面の圢盎角ずいった図圢を構成する芁玠に着目しお図圢 を捉えるこずにより数孊的な芋方・考え方が豊かなものずなっおきた。第孊幎 の図圢の指導ではこれらに加えお蟺の長さの盞等や角の倧きさの盞等にも着目し 図圢を捉えられるようにする。  構成の仕方を考えるずは図圢の玄束に基づいお論理的に構成しおいこうずする こずである。䟋えば二蟺の長さが等しいこずを基に二等蟺䞉角圢を䜜るこずがこ れに圓たる。このずき二぀の角の倧きさが等しいずいう性質にも気付くこずがで きる。  身の回りのものを図圢ずしお捉えるずは第孊幎同様図圢を構成する芁玠に 着目し正䞉角圢や二等蟺䞉角圢円や球などを芋いだすこずを通しお図圢のも぀ 性質が日垞生掻でどのように圹立おられおいるかを考察するこずである。  これらの指導を通しお図圢の構成や問題の解決に圓たる際にはそれらを定め る玄束や性質を明確にしそれを甚いお凊理しようずする態床を逊う。
Page 169
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
163       第孊幎の  目暙及び内容  枬定  1長さ重さの単䜍ず枬定 1 量の単䜍ず枬定に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこず ができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  長さの単䜍キロメヌトル ㎞ 及び重さの単䜍グラム g キロ グラム ㎏ に぀いお知り枬定の意味を理解するこず。   む  長さや重さに぀いお適切な単䜍で衚したりおよその芋圓を付け蚈 噚を適切に遞んで枬定したりするこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  身の回りのものの特城に着目し 単䜍の関係を統合的に考察するこず。   内容の取扱い 7 内容の「枬定」の 1 に぀いおは重さの単䜍トン t に぀いお觊れるず ずもに接頭語キロ k やミリ m に぀いおも觊れるものずする。  第孊幎たでに長さにおける比べ方を基にしお広さやかさも同じように考えた り任意単䜍の枬定を基にしお普遍単䜍の枬定のよさに気付いたり䟿利な基準量 を基にしおおよその芋圓を付けお衚珟したりするこずに぀いお指導しおきた。第 孊幎では身の回りのものの特城に着目し枬定する察象の倧きさのおよその芋圓 を付けお適切な蚈噚を柔軟に遞択したり長さや重さの単䜍を関係付けたりするこ ずを䞻なねらいずしおいる。たた第孊幎の長さや重さに぀いおおよその芋圓 を付けお適切な蚈噚を遞択しお枬定しようずする態床を逊う。  ここで育成する資質・胜力は日垞生掻に必芁な長さや重さを枬定したり単䜍 を関係付けおみたりしお自らの日垞生掻に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 長さや重さの単䜍ず枬定  長さの単䜍ずしお第孊幎ではキロメヌトル ㎞ を指導する。  ㎞の長さを盎接芋お捉えるこずは難しいため100の10 倍10の100 倍ず いった関係を基に理解できるようにするこずが必芁である。たた通孊路などを思
Page 170
20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf
第章 各孊幎の目暙 及び内容 164 い起こさせ孊校から㎞の道のりに圓たるずころを調べさせたり運動堎の200 のトラックを実際に呚歩かせおみたりするこずで実感的に捉えられるようにする こずが倧切である。  重さに぀いおはこれたでの量の堎合ず同じように考え単䜍ずなる重さの幟぀ 分かで枬定できるこずを理解できるようにする。たたや㎏の単䜍の意味に ぀いお理解できるようにする。そしお日垞生掻における䜓重の枬定食品の買い 物などで蚈噚を甚いおものの重さを枬定するこずを芋聞きする経隓や㎏の重 さの具䜓物を手で持ち䞊げるなどの䜓隓を通しお基本的な量の倧きさに぀いおの 感芚を豊かにする。  たたものの重さを量る堎合にはそのものを盎接量るこずができないので容噚 などに入れお量る堎合がある。この堎合には 「 正味の重さ党䜓の重さ− 容噚の重さ 」ずいう関係が甚いられるこずも理解できるようにする。   「内容の取扱い」の 7 ではg㎏以倖の重さの単䜍トン t の扱いに぀いお瀺 しおいる。ここでは日垞でよく甚いられおいる「トン t 」も倧きい重さを衚す 重さの単䜍であるこずやt は1000㎏であるこずを指導する。たた長さず重さ の単䜍にはどちらもキロ  の付いた単䜍があるこずや長さずかさの単䜍には どちらもミリ  の付いた単䜍があるこずから接頭語に぀いお觊れるものずす る。   む 適切な単䜍ず蚈噚の遞択  ここでは䞻に実際の生掻堎面での効率的な枬定的確な衚瀺ができるようにす るこずをねらいずしおいる。  ある量を枬定するずきその量がどの皋床の倧きさであるかおよその芋圓を付 け枬定に甚いる単䜍や蚈噚を適切に遞択できるようにするこずが倧切である。  䟋えば朚の回りなどの曲線郚分の長さを枬る堎合に巻き尺を甚いお枬るこず やものの重さを量る堎合におよその芋圓を付け適切な蚈噚を遞択しお枬るこ ずに぀いお指導する。  はかりの取り扱いに関しおは どれだけの重さのものたで量れるかずいう秀量や どのくらいたでの詳しさで量れるかずいう感量に気を぀けるこずなど䜿甚䞊泚意 すべきこずがある。蚈噚を甚いおの枬定に圓たっおそれらの点に留意する態床を 逊うこずは倧切である。  その際枬定しお埗られた数倀が適切な単䜍を遞択するこずにより扱いやす い倧きさになるこずを理解できるようにする必芁がある。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア 身の回りのものの特城に着目し単䜍の関係を統合的に考察するこず  第孊幎たでに孊習した長さmm cm m km  かさmL dL   重さg