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165       第孊幎の  目暙及び内容 kgtの単䜍に぀いお敎理しおたずめた衚などからそれぞれに共通する関係を 調べる。                     その際次のようなこずを芋いだすこずができる。   ・長さず重さの単䜍にはどちらも キロ の付いた単䜍があるこず   ・長さずかさの単䜍にはどちらも ミリ の付いた単䜍があるこず   ・km は1000でありの1000 倍になっおいるこず   ・kg は1000でありの1000 倍になっおいるこず   ・は1000mL でありmL の1000 倍になっおいるこず   ・は1000mm でありmm の1000 倍になっおいるこず  このような掻動を通しお単䜍の前に接頭語 キロ が付くず1000 倍になるこ ずに気付いたりそれぞれが倍の関係にあるこずを図や文章でたずめたりしお考察 し単䜍に぀いおの理解を深めるこずを倧切にする。  なおこのように単䜍の関係を考えるこずは今埌孊習する様々な単䜍に぀い おも 䞻䜓的に考察し 単䜍の仕組みを考えるこずに぀ながっおいく。䟋えば メヌ トル法の単䜍の仕組みに぀いお孊習したこずを掻甚するこずで新しい単䜍に出 合ったずきも類掚しお量の倧きさを考えるこずができるこずに぀ながる。  日垞生掻の堎面など児童の身の回りでは様々な単䜍が甚いられおいる。飲料な どの量の単䜍ずしおミリグラム ㎎ やセンチリットル cL などが䜿われ氎道の 䜿甚量タンクロヌリヌの容量ずしおはキロリットル kL の単䜍が䜿われおいる。 これらの単䜍はメヌトル法に埓っお接頭語 ミリ  センチ  キロ を付けお䜜られた単䜍である。身の回りからこれらの単䜍を芋付けた児童はどの ような単䜍であるか今たでに孊習した単䜍ずどのような関係になっおいるのかを 考えるこずができるようになる。  䟋えば薬の箱に曞かれた成分衚に100 ㎎ず芋付けた堎合 グラム ず曞かれ おいるこずから重さの単䜍であるこずに気付き ミリ ず曞かれおいるこずから 長さ mmcmmkm かさ mLdL 重さ gkgt mm → cm → m → km mL → dL → L g → kg → t 10 倍 100 倍 1000 倍 100 倍 10 倍 1000 倍 1000 倍 1000mm 100cm  1000mL 10dL  1000 km 1000 kg
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 166 100㎎が 1000㎎ の の倧きさであるこずを考え出すのである。  これたでに孊習した単䜍ずの関係等に぀いお児童の興味・関心に基づいお 日垞生掻などの䞭で自分で調べようずする態床が育成されるこずが倧切である。   2時刻ず時間 2 時刻ず時間に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずがで きるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア 秒に぀いお知るこず。   む 日垞生掻に必芁な時刻や時間を求めるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  時間の単䜍に着目し時刻や時間の求め方に぀いお考察し日垞生掻 に生かすこず。  第孊幎たでに時刻を読んだり単䜍の関係を理解したりしお時刻や時間を 日垞生掻に関連付けられるように指導しおきた。第孊幎では時間の単䜍に着目 し日垞生掻の䞭で必芁になる時刻や時間を捉える際に数孊的な芋方・考え方を 働かせ日垞生掻に必芁な時刻や時間を求めるこずを䞻なねらいずしおいる。  第孊幎の時刻ず時間の孊習では児童が秒ぞの関心をもち䜓隓を通しお必 芁になる時刻や時間を枬定しお衚したり必芁な時刻や時間の求め方を考察したり しようずする態床を逊う。ここで育成する資質・胜力は日垞生掻に必芁な時刻や 時間を求めるこずや第孊幎の速さの考察に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 時間の単䜍秒  時間の単䜍ずしお秒を指導する。たた分間が60 秒ずいう関係を指導し それを甚いるこずができるようにする。秒ずいう単䜍が日垞のどのような堎面で 甚いられおいるかに぀いお指導するこずも倧切である。  時間秒ずいう量は長さかさ広さず違っお盎接目で芋るこずができな いために捉えにくく基準の倧きさを決めおそれを単䜍にしお枬るずいう操䜜を 盎接行うこずは難しい。 「秒」に぀いおは10 秒や60 秒ずいうたずたった時間の 䞭で「秒」が幟぀分あるのかを意識し時間に぀いお理解できるようにするこず が倧切である。そのこずに関連しお䟋えば時蚈の秒針の動きや♩60 に蚭定 したメトロノヌムに合わせお手をたたいたり数を数えたりするなどしお秒の 1 10
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167       第孊幎の  目暙及び内容 長さに぀いおの感芚を逊うこずが考えられる。たた 䜕秒間 目を閉じお片足で立っ おいられるか10 秒間で平仮名を䜕文字曞けるか60 秒間で䜕回呌吞するかなど を枬定させストップりォッチに芪したせながら「秒」を実感を䌎うように䜓隓す るこずも必芁である。このように 「秒」を運動などの掻動ず結び付けたりするこ ずを通しおその量の感芚を捉えるようにしおいく。   む 時刻や時間を求めるこず  ここでは日垞生掻で必芁ずなる堎合に぀いお時刻や時間を求めるこずができ るようにする。  日垞生掻で必芁ずなる時間に぀いおは䟋えば家から孊校たで歩いおかかる時 間や読曞にかかる時間などである。  時刻や時間を求めるこずに぀いおは実際に時蚈の暡型の針を動かし針が進ん だ目盛りの数を数えたり数盎線䞊に衚された時刻や時間を読んだりするこずを指 導する。その際正時分や秒の端数の付かない時刻や正午を区切りずしお考え るこずにも觊れるこずが考えられる。  蚈算によっお求める堎合には日垞生掻で必芁ずなる堎面で指導するようにし いたずらに耇雑な単䜍の換算は避けるようにする。  む  思考力刀断力衚珟力等   ア  時間の単䜍に着目し時刻や時間の求め方に぀いお考察し日垞生掻に生 かすこず  時間の適切な単䜍を甚いお時刻や時間を求めるこずに぀いおは日垞生掻にお ける時間の経過を捉えお考えるこずが倧切である。䟋えば時蚈の長針が呚を超 えたり正時をたたいだりする時刻や時間を求めるこずに぀いおは暡型の時蚈の針 の動きを芳察したり数盎線䞊の目盛りやその間に぀いお芳察させたりするこずを 通しお考えさせるこずが倧切である。 こずが倧切である。そのこずに関連しお䟋えば時蚈の秒針の動きや♩=60 蚭定したメトロノヌムに合わせお手をたたいたり 数を数えたりするなどしお 秒の長さに぀いおの感芚を逊うこずが考えられる。たた䜕秒間目を閉じお 足で立っおいられるか10秒間で平仮名を䜕文字曞けるか60秒間で䜕回呌吞 るかなどを枬定させストップりォッチに芪したせながら「秒」を実感を䌎う うに䜓隓するこずも必芁である。このように 「秒」を運動などの掻動ず結び けたりするこずを通しおその量の感芚を捉えるようにしおいく。 () 時刻や時間を求めるこず ここでは日垞生掻で必芁ずなる堎合に぀いお時刻や時間を求めるこずがで るようにする。 日垞生掻で必芁ずなる時間に぀いおは䟋えば家から孊校たで歩いおかかる 間や読曞にかかる時間などである。 時刻や時間を求めるこずに぀いおは実際に時蚈の暡型の針を動かし針が進 だ目盛りの数を数えたり数盎線䞊に衚された時刻や時間を読んだりするこず 指導する。その際正時分や秒の端数の付かない時刻や正午を区切りずし 考えるこずにも觊れるこずが考えられる。 蚈算によっお求める堎合には 日垞生掻で必芁ずなる堎面で指導するようにし たずらに耇雑な単䜍の換算は避けるようにする。 ã‚€ 思考力刀断力衚珟力等 () 時間の単䜍に着目し時刻や時間の求め方に぀いお考察し日垞生掻に 生かすこず 時間の適切な単䜍を甚いお時刻や時間を求めるこずに぀いおは日垞生掻に ける時間の経過を捉えお えるこずが倧切である。 えば時蚈の長針が呚 超えたり正時をたたいだ する時刻や時間を求める ずに぀いおは暡型の時 の針の動きを芳察したり 盎線䞊の目盛りやその間 ぀いお芳察させたりする ずを通しお考えさせるこずが倧切である。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 168  デヌタの掻甚   1衚ず棒グラフ 1 デヌタの分析に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずが できるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  日時の芳点や堎所の芳点などからデヌタを分類敎理し衚に衚したり 読んだりするこず。   む  棒グラフの特城やその甚い方を理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  デヌタを敎理する芳点に着目し身の回りの事象に぀いお衚やグラフ を甚いお考察しお芋いだしたこずを衚珟するこず。   内容の取扱い 8 内容の「デヌタの掻甚」の 1 のアのむに぀いおは最小目盛りが 又は2050 などの棒グラフや耇数の棒グラフを組み合わせたグラフな どにも觊れるものずする。  第孊幎では身の回りにある数量を分類敎理し簡単な衚やグラフを甚いお衚 しお事象に぀いお考察するこずを指導しおきおいる。  第孊幎ではこれらの指導を基にしお身の回りにある事象に぀いお芳点を定 めデヌタを分類敎理しお衚やグラフに衚しデヌタの特城を捉え考察したり芋 いだしたこずを衚珟したりできるようにするこずをねらいずしおいる。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎で孊習する二次元の衚や折れ線グラフ を甚いお分析するこずに生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア デヌタの分類敎理ず衚  この孊幎では日時曜日時間や堎所などの芳点から分類の項目を遞び資料 を目的にあった手際のよい方法で分かりやすく敎理するこずを通しお衚の意味 を理解し衚を甚いお衚したり衚を読んだりするこずができるようにするこずを ねらいずしおいる。
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169       第孊幎の  目暙及び内容  たた日時の芳点や堎所の芳点など䞀぀の芳点で䜜った衚を幟぀か組み合わせお 䞀぀の衚にたずめた簡単な二次元の衚を取り扱い組み合わせお䜜成した衚を読む こずもできるようにする。  そのため次の点に配慮するようにする。  ①  目的を明らかにし集める資料の条件を考えたり目的にあった分類の芳点 を遞んだりするこず。  ②  資料に萜ちや重なりがないように項目を決めたり資料を分類したりするこ ず。  指導に圓たっおは機械的に凊理したり衚を考察したりするだけではなく児童 自身が課題を明確に捉えそれに沿っお資料を積極的に集め芳点を決めお分類敎 理しおいこうずする態床や胜力を䌞ばすよう配慮するこずが倧切である。そのため には資料に萜ちや重なりがないか調べたり集蚈に圓たっお誀りがないか確かめ たりするなど 誀りがおきにくいような方法を工倫する掻動を重芖する必芁がある。 その際合蚈欄の意味に着目させ合蚈の数ず資料の数が䞀臎しおいるかを確かめ るなど衚の知識や技胜を掻甚できるように指導する必芁がある。  なお衚に぀いおは分類の仕方や衚し方に様々な皮類があるのでそれぞれ の特色に぀いお理解したり目的に応じお甚いたりするこずができるようにするこ ずが倧切である。   む 棒グラフの特城ず甚い方  第孊幎たでのグラフに぀いおの指導を基に 第孊幎では 棒グラフに぀いお 数量の倧小や差などを読むこずに加えお最倧倀や最小倀を捉えたり項目間の関 係集団のも぀党䜓的な特城などを読み取ったりするこずができるようにするこず をねらいずしおいる。その際衚ず関連付けながら児童が芋いだしたこずを衚珟 するこずを通しおデヌタの䞭の数量の倧きさの違いを䞀目で捉えるこずができる ずいう棒グラフの特城に぀いおも気付くこずができるようにする。  指導に圓たっおは児童の分かりやすく衚そうずする工倫を生かしながら項目 の取り方や䞊べ方衚題の付け方などに぀いお正しく指導する必芁がある。  たた目盛りの付け方読み方に぀いおはものさしを甚いた枬定のずきの手 続きや数盎線の目盛りの付け方を生かす指導ずも関連しお最小目盛りが10 100 に圓たるものを䞭心ずし 「内容の取扱い」の 8 にあるように目的によっお は最小目盛りが又は2050 などに圓たるものに぀いおも読んだりかいた りできるようにする。  その際 同じグラフを異なる目盛りの付け方で衚した耇数のグラフを比范したり 䜕皮類かのグラフ甚玙の䞭から適切な甚玙を遞択したりする掻動を通しおグラフ 甚玙の倧きさなどに応じお目盛りの付け方を工倫し目的にあった目盛りを甚いる
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 170 こずができるようにする。  たた 「内容の取扱い」の 8 には 「耇数の棒グラフを組み合わせたグラフなど にも觊れるものずする」ず瀺しおいる。䞀぀の芳点で䜜成した衚を組み合わせた衚 に぀いお棒グラフに衚す際耇数の棒グラフを組み合わせたグラフができるこずに も気付かせこのような棒グラフを読むこずができるようにする。  む  思考力刀断力衚珟力等   ア  デヌタを敎理する芳点に着目し身の回りの事象に぀いお衚やグラフを甚 いお考察しお芋いだしたこずを衚珟するこず デヌタを敎理する芳点に着目するこず  デヌタを敎理する芳点に着目するずはデヌタをどのように分類敎理すればよい かに぀いお解決したい問題に応じお芳点を定めるこずである。  䟋えば孊幎党䜓で遊び調べをしお児童の孊玚性別奜きな遊びや嫌いな遊 びよくする遊びやしたこずがない遊びなど様々なこずを調べたデヌタがあった際 に分類敎理する芳点によっお特城ずしお捉えられるこずは倉わっおくる。どの芳 点で敎理するこずでどんな特城が捉えられるか考察するこずが必芁になっおくる。 身の回りの事象に぀いお衚やグラフを甚いお考察するこず  身の回りの事象に぀いお衚やグラフを甚いお考察するずは自分たちの生掻する 身の回りの様々な事象における 解決したい問題に応じお定めた芳点によっお デヌ タを衚に分類敎理したりグラフにたずめたりするこずで特城や傟向を捉え考察す るこずである。  䟋えば遊び調べのデヌタに぀いお孊玚ごずに奜きな遊びに違いはあるのかを 分析するずいう芳点で䞋のように衚に分類敎理したり棒グラフに衚したりするこ ずでどちらのクラスも「ハンカチ萜ずし」や「いす取りゲヌム」は奜きな人が倚 いずいった特城を捉えるこずができその背景ずしお䟋えば「宀内で皆が遊べる遊 びはほかにあたりないからだろう。 」ずいった考察をしおいくようにする。 組の奜きな遊び 人 皮類 人数 ハンカチ萜ずし 7 いす取りゲヌム 6 かくれんが 5 おにごっこ 3 かんけり 2 合蚈 23 組の奜きな遊び 人 皮類 人数 ハンカチ萜ずし 5 いす取りゲヌム 6 かくれんが 3 おにごっこ 4 かんけり 3 合蚈 21 組ず組の奜きな遊び 人 皮類 組組合蚈 ハンカチ萜ずし   7   5 12 いす取りゲヌム   6   6 12 かくれんが   5   3   8 おにごっこ   3   4   7 かんけり   2   3   5 合蚈 23 21 44
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171       第孊幎の  目暙及び内容 芋いだしたこずを衚珟するこず  芋いだしたこずを衚珟するずは衚やグラフから特城や傟向を捉えたり考察し たりしたこずを衚のどの郚分からあるいはグラフのどの郚分からそのように考 えたりしたのかをほかの人にも分かるように䌝えるこずである。  その際郚分ず郚分や耇数のグラフを比べ同じずころや䌌おいるずころ少 し違うずころや倧きく違うずころなどを芋いだし 衚珟できるようにするずずもに 䌝え合うこずで様々な考えがあるこずに気付くこずができるようにする。  䞊の䟋では適切なグラフを甚いおそのグラフを瀺しながらハンカチ萜ずしが 党䜓的に人気があるこずやハンカチ萜ずしずかくれんがはクラスによっお違いが あるこずなどを孊玚内で発衚しお䌝えるこずなどができる。 - 169 - 芋いだしたこずを衚珟するこず 芋いだしたこずを衚珟するずは衚やグラフから特城や傟向を捉えたり考察 したりしたこずを衚のどの郚分からあるいはグラフのどの郚分からそのよう に考えたりしたのかをほかの人にも分かるように䌝えるこずである。 その際郚分ず郚分や耇数のグラフを比べ同じずころや䌌おいるずころ 少し違うずころや倧きく違うずころなどを芋いだし衚珟できるようにするずず もに䌝え合うこずで様々な考えがあるこずに気付くこずができるようにする。 䞊の䟋では適切なグラフを甚いおそのグラフを瀺しながらハンカチ萜ずし が党䜓的に人気があるこずやハンカチ萜ずしずかくれんがはクラスによっお違 いがあるこずなどを孊玚内で発衚しお䌝えるこずなどができる。 ハンカチ萜ずし おにごっこ   組の奜きな遊び (人) 10 かんけり かくれんが いす取りゲヌム 組の奜きな遊び (人) 10   ハンカチ萜ずし おにごっこ かんけり かくれんが いす取りゲヌム 幎生の奜きな遊び (人) 20  ハンカチ萜ずし おにごっこ かんけり かくれんが いす取りゲヌム 10 組 組 ハンカチ萜ずし おにごっこ   組ず組の奜きな遊び (人) 10 かんけり かくれんが いす取りゲヌム 組 組
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 172 〔数孊的掻動〕 1 内容の「数ず蚈算」  「図圢」  「枬定」及び「デヌタの掻甚」に瀺 す孊習に぀いおは次のような数孊的掻動に取り組むものずする。  ア  身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数量や図圢に 進んで関わる掻動  む  日垞の事象から芋いだした算数の問題を具䜓物図数匏などを甚 いお解決し結果を確かめる掻動  り  算数の孊習堎面から芋いだした算数の問題を具䜓物図数匏など を甚いお解決し結果を確かめる掻動  ゚  問題解決の過皋や結果を具䜓物図数匏などを甚いお衚珟し䌝え 合う掻動  第孊幎たでの算数の孊習経隓を螏たえお児童が匕き続き数孊的掻動に䞻䜓的 に取り組み基瀎的・基本的な知識及び技胜を確実に身に付けるずずもに数孊的 な思考力刀断力衚珟力等を高め算数に関わりをもったり算数を孊ぶこずの 楜しさやよさを実感したりできるようにするこずを重芖する。  特に前孊幎以䞊に数量や図圢に積極的に関わるずずもに日垞の事象や算数の 孊習堎面から芋いだした算数の問題に぀いおこれたで孊習した数や匏などの方法 を有効に䜿うなどしお思考したり衚珟したりできるようにする。なお児童の発達 の段階を考慮しお これらの数孊的掻動の芖点は前の第孊幎ず同様の内容ずする。  ア  身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数量や図圢に進ん で関わる掻動  前孊幎たでの算数の孊習経隓を生かしながら数量や図圢に進んで関わり算数 の孊習を楜しみながら䞻䜓的に取り組めるようにするこずが倧切である。それたで の児童の生掻や孊習での経隓が本孊幎の算数の孊習に぀ながっおいくこずが実感で きるようにするために事象を䞁寧に芳察したり具䜓物を操䜜したりしながら数量 や図圢に関わる掻動を行うこずが倧切である。  第孊幎における「身の回りの事象を芳察したり具䜓物を操䜜したりしお数 量や図圢に進んで関わる掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考えられる。 身の回りの圢を芳察したり操䜜したりしおたるい圢に関心をも぀掻動 円ずの出合い
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173       第孊幎の  目暙及び内容  この掻動は 「図圢」の 1 の指導における数孊的掻動であり身の回りにある 圢からたるい圢を芋いだし円に出合う掻動である。身の回りにある圢を芳察した り操䜜したりするこずを通しおたるいものの圢に含たれおいる円に気付き円に ぀いおも玄束に基づいお捉えおいこうず態床に぀なげるこずをねらいずしおいる。  䟋えば児童が「身の回りにあるたるいもの」 を集める堎面を蚭定する。おはじきやシヌルのよ うに円に近いものやボヌルやおもちゃのカプセ ル容噚など様々なものが集たる。  䞭にはペットボトルやラグビヌボヌルのように 芋る方向によっおは円ず捉えにくいものも含たれ おいるため「この圢を持っおきた子はどこを芋 おたるい圢だず思ったのだろうか。 」ずいう問いをも぀こずになる。この問いを解 決する過皋で芳察や転がしおみるずいった具䜓的な操䜜話し合いなどの掻動を 通じお身の回りの様々なものから芋いだせるたるい圢に出合うこずになる。  たた「おはじきのような圢ずボヌルのような圢をどのように区別すればよいだ ろうか。これらは同じ『たるいもの』ず呌んでよいのだろうか」ずいう問いが生た れる。こうしお平面の「円い圢」ず立䜓の「䞞い圢」ずを分けお考えおいく。  その埌身の回りにある円に近い「たるいもの」の圢を写し取ったりずきには 教垫が䟋瀺したりするこずで「円いものにも䞉角圢や四角圢のようにきれいな圢 ずそうでない圢があるようだ。 」ずいうこずに気付いおいく。そしお「それらを区 別する方法はないだろうか」ずいう問いが生たれる。そしお芳点を決めお卵圢や 楕円圢のものなど歪みのある圢ずそうでない「たんたる」ずを分けおいき図圢ず しおの円を芋いだしおいく。  その埌 「教宀の䞭にもきれいなたるい圢があるものはないかな。 」 「きれいなた るい圢はどのようにすれば䜜ったりかいたりできるのだろうか。 」など身の回り の圢に含たれる円を自分で探したりその性質に぀いお調べたりしようずする。  このように身の回りにあるたるいものを芳察しどのように匁別できるかに぀い お考える掻動を行うこずで円や球に興味をもち図圢に関わろうずする態床の育 成を目指す。  む  日垞の事象から芋いだした算数の問題を具䜓物図数匏などを甚いお 解決し結果を確かめる掻動  児童が日垞生掻においお経隓する事象には算数ず結び付けお考えたり刀断した りするこずで解決が可胜になったりその結果を適切に衚珟したり凊理したりする こずがたくさんある。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 174  このような児童に察しお日垞生掻の䞭から芋いだした算数の問題をこれたで の孊習で䜿甚しおきた具䜓物図数匏によっお解決したりその結果を確かめた りする掻動を経隓させるこずが倧切である。日垞生掻におけるできごずを算数ず結 び付けお考えたり凊理したりする掻動を通しお算数を孊ぶよさを実感できるよう にするこずが倧切である。  第孊幎における「日垞の事象から芋いだした算数の問題を具䜓物図数 匏などを甚いお解決し結果を確かめる掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考 えられる。 日垞生掻の問題を解決し埗られた結果を吟味する掻動䜙りのある陀法  この掻動は 「数ず蚈算」の 4 の指導における数孊的掻動であり日垞生掻の 問題を陀法で解決した結果 䜙りがある堎合に その結果を元の事象に戻しお考え 算数での凊理の結果である䜙りを元の事象に圓おはめたずきにどのように解釈す ればよいかを考えるこずをねらいずしおいる。  䟋えば 「38 人の子䟛が座れるよう人がけの長怅子を甚意する。䜕台甚意すれ ばよいか。 」ずいう問題堎面では児童は次のような数孊的掻動を遂行するず考え られる。  陀法を孊習しおいる児童は この堎面は 幟぀分かを求める陀法であるず刀断し 38÷ず匏を立お䜙りずいう結果を埗る。  ここで「䜙りずあるが答えは台でいいのだろうか」ず問いをも぀こずが考 えられる。そこで結果を元の事象に戻したずきの意味を考える必芁が出おくる。  そこで 「図に衚しお䜙りの意味を確かめよう。 」ず堎面を図に衚しお 考えようずいう芋通しをも぀。  児童は䟋えば次のような図をかいお考えおいく。             長怅子台    䜙りが人→  そしお 答えの䜙りは 人ず぀台に座るず 人䜙るずいうこずに気付き 䜙りの人が座る怅子が必芁であるず刀断しお答えは商にを加え10 台で あるず結論付けおいくだろう。  そこで孊習を振り返り答えが出たずきは答えの意味を問題堎面に戻っお考 える必芁があるこずを確認する。  このような掻動を通しお児童は数孊的な結果がそのたた日垞の事象での答えに なるずは限らないずいう認識のもず元の事象に立ち返りその劥圓性を怜蚎する - 172 - たりするこずで解決が可胜になったりその結果を適切に衚珟したり凊理したり するこずがたくさんある。 このような児童に察しお日垞生掻の䞭から芋いだした算数の問題をこれた での孊習で䜿甚しおきた具䜓物図数匏によっお解決したりその結果を確か めたりする掻動を経隓させるこずが倧切である。日垞生掻におけるできごずを算 数ず結び付けお考えたり凊理したりする掻動を通しお算数を孊ぶよさを実感で きるようにするこずが倧切である。 第孊幎における 「日垞の事象から芋いだした算数の問題を 具䜓物 図 数 匏などを甚いお解決し結果を確かめる掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が 考えられる。 日垞生掻の問題を解決し埗られた結果を吟味する掻動䜙りのある陀法 この掻動は 「数ず蚈算」の(4)の指導における数孊的掻動であり日垞生掻 の問題を陀法で解決した結果䜙りがある堎合にその結果を元の事象に戻しお 考え算数での凊理の結果である䜙りを元の事象に圓おはめたずきにどのよう に解釈すればよいかを考えるこずをねらいずしおいる。 䟋えば 「38人の子䟛が座れるよう人がけの長怅子を甚意する。䜕台甚意す ればよいか。 」ずいう問題堎面では児童は次のような数孊的掻動を遂行するず 考えられる。 陀法を孊習しおいる児童はこの堎面は幟぀分かを求める陀法であるず刀断 し38÷ず匏を立お䜙りずいう結果を埗る。 ここで「䜙りずあるが答えは台でいいのだろうか」ず問いをも぀こずが 考えられる。そこで結果を元の事象に戻したずきの意味を考える必芁が出おく る。 そこで 「図に衚しお䜙りの意味を確かめよう。 」ず堎面を図に衚しお 考えようずいう芋通しをも぀。 児童は䟋えば次のような図をかいお考えおいく。 長怅子台 䜙りが人→ そしお答えの䜙りは人ず぀台に座るず人䜙るずいうこずに気 付き䜙りの人が座る怅子が必芁であるず刀断しお答えは商にを加え 10台であるず結論付けおいくだろう。 そこで孊習を振り返り答えが出たずきは答えの意味を問題堎面に戻っお 考える必芁があるこずを確認する。 Ὴ―ῧ―Ὶ
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175       第孊幎の  目暙及び内容 必芁があるこずに気付いおいく。  日垞生掻の問題を解決し数孊的な結果を埗たずきにその結果をそのたた日垞生 掻の問題の答えずするのではなく日垞生掻の問題堎面に照らし合わせお劥圓かど うか刀断し結論を埗るこずが倧切である。このような掻動を繰り返すこずで日垞 の事象を数量の関係に着目し筋道を立おお考えるずずもに埗られた結果を垞に 振り返っお吟味しようずする態床が育成されるこずになる。  り  算数の孊習堎面から芋いだした算数の問題を具䜓物図数匏などを甚 いお解決し結果を確かめる掻動  児童が算数の問題に䞻䜓的に関わり既習事項を基にしお考えたり刀断したりす るこずで解決が可胜になったりその結果を適切に衚珟したり凊理したりするこず が期埅される。  前孊幎同様に第孊幎の児童にずっおも算数の孊習堎面から芋いだした算数 の問題に぀いお事象を芳察するずずもに既習事項ずの関連を意識させるなどしお 問題解決の入口を䞁寧に扱うこずが倧切である。たたこれたでの孊習で䜿甚しお きた具䜓物図数匏を掻甚しお問題を解決したりその結果を確かめたりする掻 動を経隓させるこずで自ら算数を孊び続ける楜しさを実感できるようにするこず が倧切である。  第孊幎における「算数の孊習堎面から芋いだした算数の問題を具䜓物図 数匏などを甚いお解決し結果を確かめる掻動」ずしお䟋えば次のような掻動 が考えられる。 量の特城に着目し重さを比べる掻動重さ  この掻動は 「枬定」の 1 の指導における数孊的掻動であり身の回りのもの の倧きさに着目し数倀化しお比べたり衚したりする掻動を通しお枬定の意味の 理解を深めるこずをねらいずしおいる。  ここでは重さの枬定に぀いお既習の長さやかさの枬定ずの関連を意識させな がら考えさせおいくこずが倧切である。  䟋えばのりず消しゎムを芋おどちらが重いかを考える堎面においお児童は 次のような数孊的掻動を遂行するず考えられる。  たずは実際に持っおみお刀断しようずするがはっきりずは分からないこずに気 付く。そこで䞋のようなおんびんを甚いお比べる。             ⇒             ⇒ のりの方が重いこずは分かるがどのくらい重いかは分からないこずに気付 く。長さやかさをはっきり比べた経隓を思い出し 「長さやかさを比べたずきの ように基にする倧きさの幟぀分ずいうように数で衚せないだろうか」ずいう問 いをも぀こずが考えられる ⇒ のりの方が重いこずは分かるがどのくらい重いかは分からないこずに気付 く。長さやかさをはっきり比べた経隓を思い出し 「長さやかさを比べたずきの ように基にする倧きさの幟぀分ずいうように数で衚せないだろうか」ずいう問 いをも぀こずが考えられる
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 176  のりの方が重いこずは分かるが どのくらい重いかは 分からないこずに気付く。 長さやかさをはっきり比べた経隓を思い出し 「長さやかさを比べたずきのように 基にする倧きさの幟぀分ずいうように数で衚せないだろうか」ずいう問いをも぀こ ずが考えられる。                          ボヌルペン本分  ボヌルペン本分  コップ杯分 コップ杯分  そしお 「同じ重さの積み朚を幟぀も甚意しお比べたらいいのではないだろうか」 などず任意単䜍を甚いお比べるずよいずいう芋通しをもっお調べ始める。  調べた結果のりが積み朚個で釣り合い消しゎムが積み朚個で釣り合っ たこずからのりの方が積み朚個分重いこずを結論付ける。  そこで孊習を振り返り 重さも数で衚すこずができたこずを確認したり 重さも 長さやかさず同じように共通の単䜍があるはずであるこずに気付いたりする。長さ は㎝やの幟぀分で衚したこずかさはやdL の幟぀分で衚したこずを 想起し普遍単䜍の必芁性に぀いお関心が向いたずころで重さの単䜍に぀い お知る。そしお最埌に重さがである䞀円玉を甚いおのりず消しゎムの重さ を枬定する。 g の15 個分で15g     g の個分でg  こうした掻動を通しお䞀定の量を基準ずしおその量の倧きさを数倀化するず いう枬定の意味の理解を深めおいくずずもに既習の孊習を振り返っお考え共通 するこずを芋付けおいこうずする態床が育成されるこずが倧切である。 〈長さのずき〉 ある机の瞊ず暪の長さを比べる堎合 - 174 - ⇒ のりの方が重いこずは分かるがどのくらい重いかは分からないこずに気付 く。長さやかさをはっきり比べた経隓を思い出し 「長さやかさを比べたずきの ように基にする倧きさの幟぀分ずいうように数で衚せないだろうか」ずいう問 いをも぀こずが考えられる。 〈長さのずき〉 〈かさのずき〉 ある机の瞊ず暪の長さを比べる堎合 ぀のびんにいっぱいに入れた 氎のかさを比べる堎合 ボヌルペン本分 ボヌルペン本分 コップ杯分 コップ杯分 そしお 「同じ重さの積み朚を幟぀も甚意しお比べたらいいのではないだろう か」などず任意単䜍を甚いお比べるずよいずいう芋通しをもっお調べ始める。 調べた結果のりが積み朚個で釣り合い消しゎムが積み朚個で釣り合 ったこずからのりの方が積み朚個分重いこずを結論付ける。 そこで孊習を振り返り重さも数で衚すこずができたこずを確認したり重さ も 長さやかさず同じように共通の単䜍があるはずであるこずに気付いたりする。 長さは㎝やの幟぀分で衚したこずかさはやdLの幟぀分で衚したこ ずを想起し普遍単䜍の必芁性に぀いお関心が向いたずころで重さの単䜍 に぀いお知る。そしお最埌に重さがである䞀円玉を甚いおのりず消しゎ ムの重さを枬定する。 gの15個分で15g gの個分でg 〈かさのずき〉 ぀のびんにいっぱいに入れた 氎のかさを比べる堎合 - 174 - ⇒ のりの方が重いこずは分かるがどのくらい重いかは分からないこずに気付 く。長さやかさをはっきり比べた経隓を思い出し 「長さやかさを比べたずきの ように基にする倧きさの幟぀分ずいうように数で衚せないだろうか」ずいう問 いをも぀こずが考えられる。 〈長さのずき〉 〈かさのずき〉 ある机の瞊ず暪の長さを比べる堎合 ぀のびんにいっぱいに入れた 氎のかさを比べる堎合 ボヌルペン本分 ボヌルペン本分 コップ杯分 コップ杯分 そしお 「同じ重さの積み朚を幟぀も甚意しお比べたらいいのではないだろう か」などず任意単䜍を甚いお比べるずよいずいう芋通しをもっお調べ始める。 調べた結果のりが積み朚個で釣り合い消しゎムが積み朚個で釣り合 ったこずからのりの方が積み朚個分重いこずを結論付ける。 そこで孊習を振り返り重さも数で衚すこずができたこずを確認したり重さ も 長さやかさず同じように共通の単䜍があるはずであるこずに気付いたりする。 長さは㎝やの幟぀分で衚したこずかさはやdLの幟぀分で衚したこ ずを想起し普遍単䜍の必芁性に぀いお関心が向いたずころで重さの単䜍 に぀いお知る。そしお最埌に重さがである䞀円玉を甚いおのりず消しゎ ムの重さを枬定する。 gの15個分で15g gの個分でg - 174 - ⇒ のりの方が重いこずは分かるがどのくらい重いかは分からないこずに気付 く。長さやかさをはっきり比べた経隓を思い出し 「長さやかさを比べたずきの ように基にする倧きさの幟぀分ずいうように数で衚せないだろうか」ずいう問 いをも぀こずが考えられる。 〈長さのずき〉 〈かさのずき〉 ある机の瞊ず暪の長さを比べる堎合 ぀のびんにいっぱいに入れた 氎のかさを比べる堎合 ボヌルペン本分 ボヌルペン本分 コップ杯分 コップ杯分 そしお 「同じ重さの積み朚を幟぀も甚意しお比べたらいいのではないだろう か」などず任意単䜍を甚いお比べるずよいずいう芋通しをもっお調べ始める。 調べた結果のりが積み朚個で釣り合い消しゎムが積み朚個で釣り合 ったこずからのりの方が積み朚個分重いこずを結論付ける。 そこで孊習を振り返り重さも数で衚すこずができたこずを確認したり重さ も 長さやかさず同じように共通の単䜍があるはずであるこずに気付いたりする。 長さは㎝やの幟぀分で衚したこずかさはやdLの幟぀分で衚したこ ずを想起し普遍単䜍の必芁性に぀いお関心が向いたずころで重さの単䜍 に぀いお知る。そしお最埌に重さがである䞀円玉を甚いおのりず消しゎ ムの重さを枬定する。 gの15個分で15g gの個分でg - 174 - ⇒ のりの方が重いこずは分かるがどのくらい重いかは分からないこずに気付 く。長さやかさをはっきり比べた経隓を思い出し 「長さやかさを比べたずきの ように基にする倧きさの幟぀分ずいうように数で衚せないだろうか」ずいう問 いをも぀こずが考えられる。 〈長さのずき〉 〈かさのずき〉 ある机の瞊ず暪の長さを比べる堎合 ぀のびんにいっぱいに入れた 氎のかさを比べる堎合 ボヌルペン本分 ボヌルペン本分 コップ杯分 コップ杯分 そしお 「同じ重さの積み朚を幟぀も甚意しお比べたらいいのではないだろう か」などず任意単䜍を甚いお比べるずよいずいう芋通しをもっお調べ始める。 調べた結果のりが積み朚個で釣り合い消しゎムが積み朚個で釣り合 ったこずからのりの方が積み朚個分重いこずを結論付ける。 そこで孊習を振り返り重さも数で衚すこずができたこずを確認したり重さ も 長さやかさず同じように共通の単䜍があるはずであるこずに気付いたりする。 長さは㎝やの幟぀分で衚したこずかさはやdLの幟぀分で衚したこ ずを想起し普遍単䜍の必芁性に぀いお関心が向いたずころで重さの単䜍 に぀いお知る。そしお最埌に重さがである䞀円玉を甚いおのりず消しゎ ムの重さを枬定する。 gの15個分で15g gの個分でg
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177       第孊幎の  目暙及び内容  ゚  問題解決の過皋や結果を具䜓物図数匏などを甚いお衚珟し䌝え合う 掻動  算数科では算数の問題を解決しおいる過皋やその結果を簡朔で明瞭か぀的確に 衚珟するずずもに他者ずの数孊的なコミュニケヌションによっお算数を察話的に孊 び続けるこずを目指しおいる。  前孊幎に匕き続き第孊幎の児童においおもこれたでの孊習で䜿甚しおきた 具䜓物図数匏によっお自ら取り組んでいる問題解決を過皋やその結果を分か りやすく衚珟するずずもに互いに䌝え合うこずを目指す。思考した過皋や結果など を䌝え合う機䌚を蚭け数孊的に衚珟するこずのよさを実感できるようにするずず もに察話的に䌝え合うこずによりお互いの考えをよりよいものにしたり䞀人 では気付くこずのできなかった新たなこずを芋いだしたりする機䌚が生たれるこず を経隓できるようにする。蚈算の方法や量の枬定方法さらには図圢の性質の理解 など圢匏的な手続きの理解を図るためには具䜓物図数匏を甚いおそれらを 可芖化するこずが有効であり他者ずの察話的な孊びを確かなものにしおいくこず にも぀ながる。  第孊幎における「問題解決の過皋や結果を具䜓物図数匏などを甚いお 衚珟し䌝え合う掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考えられる。 集めたデヌタを衚やグラフに衚しお䌝え合う掻動棒グラフ  この掻動は 「デヌタの掻甚」の 1 の指導における数孊的掻動であり自分た ちの䜏む町の亀通量に぀いお調べたものを分類敎理しお衚やグラフに衚しそれを 甚いお考えたこずを䌝え合うこずを通しおデヌタを敎理する芳点に着目し身の 回りの事象に぀いお衚やグラフを甚いお考察しお芋いだしたこずを衚珟できるよ うにするこずをねらいずしおいる。  䟋えば自分たちの䜏む町には堎所によっお車や人の通る数がずおも倚い通り があり 「どのぐらい倚いのかを分かりやすく衚せないか」ずいう問題堎面におい お統蚈的な方法を甚いお調べお衚しおいこうずしお児童は次のような数孊的掻 動を遂行するこずが考えられる。  ある地点の通行の実際の様子をビデオなどで芋お通行量の倚い通りでは人や 車の数を容易には数えるこずができないこずに気付いたり堎所により通行量に違 いがあるこずや車や自転車歩行者ずいった実際に通る皮類も違うこずなどに気 付いたりするだろう。  このようなこずから 「どのように数えたらよいのか」ずいう問いや方向別に 数える必芁があるこずや車か歩行者か自転車かずいった手段別に数える必芁がある こずなど芳点を決める必芁性が生じ分類敎理する芋通しをも぀こずができる。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 178   実際に分担しおある時間に調べた結果を衚にたずめる。      そしお次に集めたデヌタを分かりやすく衚すにはどうしたらよいかを考え 芳点を決め䌝えたいこずに関する情報だけを抜出し芋お分かりやすいグラフに たずめおいく。   「自転車はどこが倚いのかを分かりやすく衚すために自転車だけの衚からグラ フにしよう。 」 「私は車の数を棒グラフで衚しおみよう。 」 「党郚を枚に衚すために 組み合わせたグラフを䜜成しよう。 」ずいったように児童はそれぞれ自分の思 いに埓っお䞻䜓的に取り組んでいく。                      グラフに衚した埌そこから芋いだした特城や傟向そしお考えたこずをグラ フず察応させながら自然ず䌝え合う掻動が始たる。   「この通りは車がずおも倚いです。この道はずなりの町ぞ぀ながる倧きな道だ からだず思いたす。 」 「こっちの堎所は人や自転車がたくさん通っおいたす。駅や商 店街に぀ながっおいるし車が少ないからだず思いたす。 」 「〇さんのグラフず□さ んのグラフを合わせるずこの通りは車も人も少ないこずが分かるね。 」など自 分の考えを衚珟したり友達の衚珟したものを比べお新たに考えたりしおいく。  こうしお様々な芳点ずそれに察応するグラフに觊れそこから読み取るこずを盞 互に考える機䌚をも぀こずで目的に応じおグラフに衚すずよいこずを孊ぶずずも に䞻匵によっお適切なグラフの衚し方が異なるこずにも気付き児童の統蚈的な 問題解決掻動が深たるこずが期埅できる。 - 176 - このようなこずから 「どのように数えたらよいのか」ずいう問いや方向別 に数える必芁があるこずや車か歩行者か自転車かずいった手段別に数える必芁が あるこずなど芳点を決める必芁性が生じ分類敎理する芋通しをも぀こずがで きる。 実際に分担しおある時間に調べた結果を衚にたずめる。 そしお 次に集めたデヌタを 分かりやすく衚すにはどうしたらよいかを考え 芳点を決め䌝えたいこずに関する情報だけを抜出し芋お分かりやすいグラフ にたずめおいく。 「自転車はどこが倚いのかを分かりやすく衚すために自転車だけの衚からグ ラフにしよう。 」 「私は車の数を棒グラフで衚しおみよう。 」 「党郚を枚に衚す ために組み合わせたグラフを䜜成しよう。 」ずいったように児童はそれぞ れ自分の思いに埓っお䞻䜓的に取り組んでいく。 グラフに衚した埌そこから芋いだした特城や傟向そしお考えたこずをグ ラフず察応させながら自然ず䌝え合う掻動が始たる。 「この通りは車がずおも倚いです。この道はずなりの町ぞ぀ながる倧きな道 だからだず思いたす。 」 「こっちの堎所は人や自転車がたくさん通っおいたす。駅 や商店街に぀ながっおいるし車が少ないからだず思いたす。 」 「〇さんのグラフ
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179       第孊幎の  目暙及び内容 1 小数及び分数の意味ず衚し方四則の関係平面図圢ず立䜓図圢面積 角の倧きさ折れ線グラフなどに぀いお理解するずずもに敎数小数及び 分数の蚈算をしたり図圢を構成したり図圢の面積や角の倧きさを求めた り衚やグラフに衚したりするこずなどに぀いおの技胜を身に付けるように する。 2 数ずその衚珟や数量の関係に着目し目的に合った衚珟方法を甚いお蚈算 の仕方などを考察する力図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目 し図圢の性質や図圢の蚈量に぀いお考察する力䌎っお倉わる二぀の数量 やそれらの関係に着目し倉化や察応の特城を芋いだしお二぀の数量の関 係を衚や匏を甚いお考察する力目的に応じおデヌタを収集しデヌタの特 城や傟向に着目しお衚やグラフに的確に衚珟しそれらを甚いお問題解決し たり解決の過皋や結果を倚面的に捉え考察したりする力などを逊う。 3 数孊的に衚珟・凊理したこずを振り返り倚面的に捉え怜蚎しおよりよい ものを求めお粘り匷く考える態床数孊のよさに気付き孊習したこずを生掻 や孊習に掻甚しようずする態床を逊う。  第孊幎ではそれたでの䞋孊幎の孊習で身に付けた基瀎的・基本的な抂念及び 意味や性質などを生かしながら日垞の事象や算数の孊習堎面から芋いだした問題の 解決に取り組み数孊的に衚珟・凊理したこずを振り返りよりよいものを求めお粘 り匷く考えおいくこずを重芖する。   1 では第孊幎の四぀の領域で身に付ける知識及び技胜に぀いお瀺した。   「知識」に関しおは第孊幎の孊習を螏たえお基本的な数量や図圢の抂念及 び意味性質や数量関係衚やグラフなどの意味の確実な理解が重芁になる。䟋え ば折れ線グラフの孊習では倉化の芖点からデヌタの特城に着目しそれを適切 に衚珟するグラフずしおの意味を理解する。  たた 「技胜」に関しおは第孊幎の孊習を螏たえお適切に数理的な凊理や 衚珟ができるように技胜の確かな習埗が必芁である。䟋えば小数の孊習では小 数が敎数ず同じ仕組みで構成されおいるこずを基にしお乗数や陀数が敎数である 堎合の小数の乗法及び陀法の蚈算の仕方に぀いお身に付けるようにする。既習の知 識及び技胜ず結び付けながら新しい方法を芋いだしおいく技胜ずなるように指導す 第4 節 第孊幎の目暙及び内容 1 第孊幎の目暙
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 180 るこずが倧切である。   2 では第孊幎の四぀の領域で身に付ける思考力刀断力衚珟力等を数孊 的な芋方・考え方ず察応する圢で瀺した。   「数ず蚈算」では数ずその衚珟や数量の関係に着目し目的に合った衚珟方 法を甚いお蚈算の仕方などを考察する力を逊う。数やその衚珟の仕方及び数量の関 係に着目するずずもに数の衚珟方法を統合的に捉えたり目的に合わせお考察した りそれらを日垞生掻に生かせるようにしたりする。数量の関係に着目しお陀法 の蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりするずずもに 蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚した蚈算の工倫やその確かめができるようにす る。たた数の仕組みや構成する単䜍に着目しお小数や分数の蚈算の仕方を考え るこずができるようにする。さらに数量の関係に着目しお簡朔で䞀般的に衚珟 したり匏の意味を読み取ったりするこずができるようにする。   「図圢」では図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し図圢の性 質や図圢の蚈量に぀いお考察する力を逊う。平面図圢及び立䜓図圢を平行・垂盎な どの図圢を構成する芁玠に着目しながら図圢の性質や䜍眮の衚珟方法を芋いだし たりそれを基に既習の基本図圢を捉えなおしたり日垞の事象の考察に生かしたり するこずを重芖する。たた図圢の蚈量の芖点から量の単䜍や図圢を構成する芁玠 に着目し図圢の面積の求め方や既習の単䜍ずの関係角の倧きさの衚珟の仕方に ぀いお考察できるようにする。   「倉化ず関係」では倉化や察応の特城を芋いだしお二぀の数量の関係を衚 や匏を甚いお考察する力を逊う。䞋孊幎での数量の関係の孊習を螏たえお日垞の 事象における数量の関係に着目し図や衚匏などを甚いお倉化や察応の関係や ある二぀の数量の関係ず別の二぀の数量の関係ずの比べ方を考察するずずもにそ の結果を日垞生掻で生かせるようにする。   「デヌタの掻甚」では目的に応じおデヌタを収集し衚やグラフに的確に衚 珟しそれらを甚いお問題解決したり解決の過皋や結果を倚面的に捉え考察した りする力を逊う。第孊幎たでの孊習に加えお身の回りの事象から目的に応じた デヌタの収集衚や折れ線グラフを甚いた問題解決及び解決過皋や結果の倚面的な 考察を重芖するこずが加わった。統蚈の問題解決の過皋を重芖しながらデヌタの 特城や傟向に着目し解決に適した衚やグラフを遞択しお結論を考察するこずを重 芖する。  なお児童の発達の段階を考慮しお 「 2 思考力刀断力衚珟力等」の目暙に ぀いおは次の第孊幎でも基本的に同様の内容ずする。   3 では孊びに向かう力人間性等の目暙を瀺した。第孊幎では数孊的に 衚珟・凊理したこずを振り返り倚面的に捉え怜蚎しおよりよいものを求めお粘り
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181       第孊幎の  目暙及び内容 匷く考える態床数孊のよさに気付き孊習したこずを生掻や孊習に掻甚する態床を 逊う。これたでの算数の孊習での経隓を螏たえお数孊的に衚珟・凊理したこずぞ の振り返りに加えお結果を倚面的に捉えお怜蚎しそれをよりよいものにするた めに粘り匷く考えおいくこずが重芖されさらにそれらを生掻や孊習ぞ掻甚する こずが期埅されおいる。算数に䞻䜓的に関わりよりよいものを創り䞊げおいくずい う立堎から問題解決の結果を垞に評䟡 ・ 改善し続けおいく姿勢が期埅されおいる。  なお児童の発達の段階を考慮しお 「 3 孊びに向かう力人間性等」の目暙に ぀いおは第孊幎第孊幎でも同様の内容ずする。  数ず蚈算  1敎数の衚し方 1 敎数の衚し方に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずが できるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  億兆の単䜍に぀いお知り十進䜍取り蚘数法に぀いおの理解を深め るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数のたずたりに着目し倧きな数の倧きさの比べ方や衚し方を統合的 に捉えるずずもにそれらを日垞生掻に生かすこず。   内容の取扱い 1 内容の「数ず蚈算」の 1 に぀いおは倧きな数を衚す際に桁ごず に区切りを甚いる堎合があるこずに觊れるものずする。  第孊幎たでに䞇の単䜍に぀いお数のたずたりに着目し倧きな数の比べ方 や衚し方を考え日垞生掻に生かすこずを指導しおきた。  第孊幎では億や兆ずいった新しい単䜍に぀いお指導し桁ごずに新たな単 䜍を取り入れおいるこずを知り敎数に぀いおの衚し方や読み方に぀いお䞀応の 2 第孊幎の内容
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 182 たずめをするずずもに十進䜍取り蚘数法に぀いおの理解を深めるようにする。  ここで育成される資質・胜力は数孊や日垞生掻で数の倧きさを捉えたり蚈算し たりするなどの考察に生かされるものである。 ア 知識及び技胜   ア 億 兆の単䜍  1000 䞇より倧きい数の蚀い衚し方は1000 䞇の10 倍のずきに億ずいう単䜍を取 り入れさらに1000 億の10 倍のずきに兆ずいう単䜍を取り入れおいる。このよ うに 我が囜の呜数法 䞀十癟千䞇などの数詞を甚いお数を衚す方法 では 䞀十癟千をそのたた繰り返しお甚い桁ごずに䞇億兆ずいう新しい 単䜍を取り入れおいる。このため少ない単䜍で倧きな数を唱えたり衚したりする こずができる。  敎数は十進䜍取り蚘数法によっお衚されおいるがこれは次の事柄を基本的 な原理ずしおいるものである。  ①  それぞれの単䜍の個数が10 になるず新しい単䜍に眮き換える。 十進法の考 え  ②  それぞれの単䜍を異なる蚘号を甚いお衚す代わりにこれを䜍の䜍眮の違い で瀺す。 䜍取りの考え  この蚘数法の仕組みによるずどのような倧きな数でも甚いる数字は の10 個で衚すこずができる。その考えのよさに ぀いおも理解できるようにする。   「内容の取扱い」の 1 では桁ごずに区切っお衚すこずに぀いお述べおいる。 囜の予算や人口などの倧きな数を衚す際に桁ごずに「 」を甚いお区切っお衚 すこずがある。そのように衚された数に぀いおも読めるよう指導する。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数のたずたりに着目し倧きな数の倧きさの比べ方や衚し方を統合的に捉 えるずずもにそれらを日垞生掻に生かすこず 倧きな数の倧きさの比べ方や衚し方を統合的に捉えるこず  ここでは䞀十癟千ずいう桁の数のたずたりに着目しそれが呜数法ず しお単䜍を甚いお衚されるこずを䜿っお 倧きな数の唱え方や衚し方を考えおいく。  䟋えば桁を超えるような倧きな数に぀いおはそのたたでは読み間違いやす いのでどのようにすれば読みやすくなるかを児童が自分で調べおいくこずができ るようにするこずが倧切である。第孊幎たでの孊習を生かしお桁に区切るな 千癟十䞀 千癟十䞀 千癟十䞀 千癟十䞀 兆 億 侇
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183       第孊幎の  目暙及び内容 どしお䞇や億の単䜍の幟぀分かを考えるこずができるようにする。  たた数が挢数字で衚されおいる堎合には単䜍を比べるこずや同じ単䜍の数 の倧きさをみれば数の倧きさを比べるこずができるこずに気付くようにする。  このようにしお䞀十癟千ずいう繰り返しに気付き今たでの孊習ず統合的 に捉えおさらに倧きな数に぀いおも同じように考えられるようにする。 日垞生掻に生かすこず  数の範囲が億や兆になるず数の倧きさを捉えにくくなるので日垞生掻での具 䜓的な堎面を取り䞊げるよう配慮する。  第孊幎では孊習の範囲が広がり新聞等瀟䌚䞀般の情報に察する芖野も広がっ おくる。それらを読んだりその数倀を理解したりするなどここでの孊習を生掻 や孊習に生かそうずする態床が育成されるこずが倧切である。  2抂数ず四捚五入 2 抂数に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  抂数が甚いられる堎合に぀いお知るこず。   む  四捚五入に぀いお知るこず。   り  目的に応じお四則蚈算の結果の芋積りをするこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  日垞の事象における堎面に着目し目的に合った数の凊理の仕方を考 えるずずもにそれを日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕  和 差 積 商 以䞊 以䞋 未満   内容の取扱い 2 内容の「数ず蚈算」の 2 のアのり及び 3 に぀いおは簡単な蚈算は暗 算でできるよう配慮するものずする。たた暗算を筆算や芋積りに生かすよ う配慮するものずする。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 184  第孊幎たでに蚈算の結果を芋積もったり枬定倀を読み取ったりする際にお よその芋圓を付けるこずを経隓しおきおいる。  第孊幎では抂数の意味を理解し数を手際よく捉えたり凊理したりするこず ができるようにするずずもに堎面の意味に着目しお数の捉え方を考え目的に応 じお抂数を甚いるこずができるようにする。たた抂数を甚いるず数の倧きさが捉 えやすくなるこずや物事の刀断や凊理が容易になるこず芋通しを立おやすくな るこずなどのよさに気付き目的に応じお自ら抂数で事象を把握しようずする態床 を逊うようにする。  ここで育成される資質・胜力は陀法の商の凊理やグラフをかく際に目盛りの 単䜍に数を合わせる堎合に甚いるほか芋圓を付けるなど数を甚いた刀断や考察に 広く生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 抂数が甚いられる堎合  抂数を甚いる堎合には次のようなものがある。抂数を甚いるずきはその目的 を明確にしながら甚い方を理解できるようにするこずが倧切である。  ①  野球堎の入堎者数を玄䜕䞇䜕千人ず抂数で衚珟しお䌝えるように詳しい数 倀が分かっおいおも目的に応じお数を䞞めお衚蚘する堎合。  ②  郜垂の人口を棒グラフを甚いお比范するように棒の長さなどで数のおよそ の倧きさを衚す堎合。  ③  ある時点での日本の人口のように真の倀を把握するこずが難しく抂数で 代甚する堎合。   む 四捚五入  四捚五入は抂数を䜜る堎合に最も広く甚いられる。その方法は枬定で端䞋 の数を最も近い目盛りで読み取る考えによっおいるずいうこずができる。この四捚 五入ではある単䜍未満のずころを凊理する堎合にその単䜍の䞀぀䞋の䜍の数が 以䞋であるか以䞊であるかをみるだけでその凊理ができる。䟋えば42948 を 四捚五入しお千の䜍たでの抂数で衚す堎合千の䞀぀䞋の䜍である癟の䜍にある数 「」を芋お切り䞊げになるず刀断し43000 ず衚す。  数盎線のような図を甚いお抂数にしおも数の倧きさが倧きくは倉わらない 䟋えば4320 を䞊から桁の抂数にする際に43 や430 にはならない こずを実感的 に理解できるよう配慮するこずが倧切である。  たた以䞊以䞋未満の甚語ずその意味に぀いお指導する。䟋えば 「以䞋」 はず同じかそれより小さい数を衚す䞀方 「未満」はを含たずより小さ い数を衚すこずを確認する。   り 四則蚈算の結果の芋積り
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185       第孊幎の  目暙及び内容  加法 枛法 乗法 陀法を甚いる具䜓的な問題の堎面で 目的に応じお和 差 積 商を抂数で芋積もるこずを指導する。 「内容の取扱い」の 2 に瀺したずおり蚈算 の結果の芋積りで暗算を掻甚する。たた四則蚈算の結果に぀いお和差積 商ずいう甚語を䜿えるようにする。  目的に応じお甚いるずは䜕のために芋圓を付けるのかそのねらいを明らかに しねらいに応じた詳しさの抂数にしたり切り䞊げや切り捚おを甚いお倧きく芋 積もったり小さく芋積もったりするこずである。  問題堎面での必芁性に応じお必芁な範囲内の詳しさでの抂数にしたり切り䞊 げや切り捚おによっお倧きく芋積もったり小さく芋積もったりする機䌚を蚭けるこ ずが倧切である。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  日垞の事象における堎面に着目し目的に合った数の凊理の仕方を考える ずずもにそれを日垞生掻に生かすこず 日垞の事象における堎面に着目し目的に合った数の凊理の仕方を考えるこず  日垞の事象の問題を解決する堎合解決の目的に合った凊理の仕方を考えるこず が倧切でありその問題堎面自䜓に着目する必芁がある。  䟋えばアアのように抂数を甚いる堎合どの皋床の抂数にすればよいか目的 に合った数の凊理の仕方を考え刀断するこずが倧切である。䟋えばグラフをか く堎合 玙の倧きさなどによっお最小目盛りが決たる。この目盛りの取り方により 䜕桁の抂数にするかを刀断できるようにする。  たた四則蚈算の結果の芋積りに぀いお結果の芋通しを立おたり倧きな誀り を防いだりするよさに気付かせたりするずずもに目的に合った芋積りの仕方を考 える。䟋えばある物を千円で買うこずができるかどうかを芋積もる堎合倀段を 倧きくみお 切り䞊げお 抂算するこずが望たしい。  このように凊理ずしおは「どの䜍たでの抂数にするのか。 」 「切り䞊げるのか 切り捚おるのか四捚五入するのか。 」ずいうこずを児童自らが刀断する堎面や それが適切であるかどうかを振り返る堎面を蚭けるこずが倧切である。 抂数を日垞生掻に生かすこず  抂数を甚いる堎合察象ずなる数に぀いお四捚五入等の凊理をしその凊理し た数を甚いお蚈算する。このずきそのたた蚈算するずきず比べるず凊理の回数が 増えるこずから抂数を甚いるよさを感じにくい堎合がある。それゆえ圢匏的に 凊理するのみでなく日垞生掻の堎面の目的に応じお抂数を甚いるこずでより 胜率的に凊理できるこずに気付くようにする。たた他教科等の孊習堎面や新聞蚘 事などでは抂数が倚く甚いられおいる。抂数を読み取ったり自ら抂数を甚いる 堎面を蚭けたりするなど抂数を日垞生掻に生かすよう配慮する。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 186  なお抂算によっお積商を芋積もるこずは陀数が䜍数の陀法における商の 芋圓を付ける堎面においお重芁な圹割を担うこずに留意しお指導するこずが倧切で ある。  3敎数の陀法 3 敎数の陀法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずが できるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  陀数が䜍数や䜍数で被陀数が䜍数や䜍数の堎合の蚈算が基 本的な蚈算を基にしおできるこずを理解するこず。たたその筆算の仕 方に぀いお理解するこず。   む  陀法の蚈算が確実にできそれを適切に甚いるこず。   り  陀法に぀いお次の関係を理解するこず。      被陀数  陀数 × 商  䜙り   ゚  陀法に関しお成り立぀性質に぀いお理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性 質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫した り蚈算の確かめをしたりするこず。 〔甚語・蚘号〕  商   内容の取扱い 2 内容の「数ず蚈算」の 2 のアのり及び 3 に぀いおは簡単な蚈算は暗 算でできるよう配慮するものずする。たた暗算を筆算や芋積りに生かすよ う配慮するものずする。 3 内容の「数ず蚈算」の 3 に぀いおは第孊幎から第孊幎たでに瀺 す敎数の蚈算の胜力を定着させそれを甚いる胜力を䌞ばすこずに配慮する ものずする。 4 内容の「数ず蚈算」の 3 のアの゚に぀いおは陀数及び被陀数に同じ
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187       第孊幎の  目暙及び内容   数をかけおも同じ数で割っおも商は倉わらないずいう性質などを取り扱う ものずする。  第孊幎では陀法に぀いお数量の関係に着目し陀法の意味や蚈算の仕方を 考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚 しお蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたりするこずなどを指導しおきおいる。  第孊幎では敎数の陀法の筆算での蚈算の仕方に぀いお指導し倚数桁の陀法 が基本的な蚈算を基にしおできるこずを理解させるずもに桁数の倚い蚈算の仕方 を発展的に考えるなど敎数の蚈算の胜力を定着させそれを生掻や孊習に甚いる態 床を育むようにする。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎の小数の蚈算の考察などに生かされる ものである。  なお 「内容の取扱い」の 3 では 「第孊幎から第孊幎たでに瀺す敎数の蚈 算の胜力を定着させそれを甚いる胜力を䌞ばすこずに配慮するものずする」ず瀺 しおいる。蚈算を甚いる胜力には基瀎的 ・ 基本的な蚈算の技胜に習熟するこずや 蚈算を生掻や孊習に掻甚するこずなどが含たれる。これたでに児童が身に付けおき た蚈算の技胜は生掻や孊習で必芁ずなる蚈算の基になるずずもにより耇雑な蚈 算を進めるための基になるものでもある。 ア 知識及び技胜   ア 陀数が䜍数や䜍数で被陀数が䜍数や䜍数の陀法の蚈算の仕方  陀法に぀いお第孊幎では12÷13÷などのような乗法九九を回甚 いお商を求める蚈算及び80÷69÷のような簡単な䜍数を䜍数で割る蚈 算を扱っおきおいる。  第孊幎では陀数が䜍数や䜍数で被陀数が䜍数や䜍数の陀法に぀いお 考える。陀数が䜍数の堎合には72÷や962÷などのような䜍数や䜍数 を䜍数で割る堎合を取り䞊げその筆算圢匏に぀いお理解できるようにする。  72÷の堎合72 を70 ずに分け70 を10 のたずたり個ずみお÷ あたりず蚈算する。これは10 のたずたりが個できお10 のたずたりが個あ たるこずを意味しおいる。そこであたりの10 ずを合わせた12 に぀いおで割る ずずなるこずから結果ずしお72÷の商は20 ずを合わせた24 ずなる。こ の芋方は筆算の仕方に結び付くものである。  陀数が䜍数の堎合には98÷23 や171÷21 のように䜍数䜍数を䜍数 で割る蚈算を指導する。数の盞察的な倧きさに぀いおの理解を掻甚しながら各 段階の商の芋圓を付けおいく。䟋えば171÷21 の堎合10 を基準ずみるずおよそ
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 188 17÷ずみるこずができ商がおよそであるず芋圓を付けるこずができる。蚈算 の芋積りはここで生かされる。なお芋圓を付けた商が倧きかったり小さかったり しお修正しなければならない堎合芋圓を付けた商を修正しおいく手順を䞁寧に取 り扱うこずが重芁である。   「内容の取扱い」の 2 では簡単な暗算に぀いお述べおいる。簡単な暗算ずしお は48÷のような䜍数ず䜍数の乗法の逆の陀法などを指導し児童の過 床の負担ずならないようにする。   む 陀法の蚈算を甚いるこず  陀数が䜍数や䜍数で被陀数が䜍数や䜍数の堎合の蚈算の技胜に぀いお は確実に身に付け必芁な堎面で掻甚できるようにする必芁がある。  䟋えば 「96のリボンは24のリボンの䜕倍の長さでしょう。 」などのように 「基準量」  「比范量」から「倍」を求める堎合に぀いおも陀法が甚いられる。さら に 「黄色のリボンの長さは72で癜いリボンの長さの倍です。癜いリボンの 長さは䜕でしょう。 」のように「比范量」  「倍」から「基準量」を求めるような 堎合に぀いおも陀法が甚いられる。  たた陀法は 䟋えば 重さが㎏長さがである棒のの重さを求める堎合 ㎏で400 円のものの㎏の倀段を求める堎合など人数の堎面ではなく比䟋関 係を仮定できる䌎っお倉わる二぀の数量がある堎合にも甚いられる。このような 堎合も図を甚いるなどしお等分陀や包含陀ずみられるこずに気付かせるなどしお 陀法が甚いられるこずを指導する。   り 被陀数陀数商及び䜙りの間の関係  䜙りのある陀法に぀いおは第孊幎で指導しおいる。そこでは䟋えば「30÷ あたり」ず衚すこずを取り扱っおきおいる。  第孊幎では被陀数陀数商䜙りの間の関係を調べ次のような匏の圢に 衚すこずを指導する。 被陀数  陀数 × 商  䜙り  䜙りは陀数より小さいこずに泚意する必芁がある。たた被陀数陀数商䜙 りの関係を蚈算の確かめなどに甚いるこずができるようにする。   ゚ 陀法に関しお成り立぀性質  陀法に関しお成り立぀性質ずしお 「内容の取扱い」の 4 では 「陀数及び被陀 数に同じ数をかけおも同じ数で割っおも商は倉わらないずいう性質などを取り扱 うものずする」ず瀺しおいる。これを匏で衚すず次のようになる。 a÷bc のずき a×m ÷ b×m c a÷m ÷ b÷m c
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189       第孊幎の  目暙及び内容  なお商の芋圓を付ける際およその数にしお芋積もるずきにも陀法の性質を 甚いおいるずいえる。この陀法の性質は第孊幎の小数の陀法の蚈算の仕方を考 えたり第孊幎の分数の陀法の蚈算の仕方を考えたりするずきにも甚いるこずが できる。  他にも a×m ÷b c×m a÷m ÷b c÷m など陀法に関しお成り立぀性 質があるがこのような性質は児童の実態に合わせお取り䞊げおもよい。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数量の関係に着目し蚈算の仕方を考えたり蚈算に関しお成り立぀性質を 芋いだしたりするずずもにその性質を掻甚しお蚈算を工倫したり蚈算の 確かめをしたりするこず 蚈算の仕方を考えるこず  陀数が䜍数や䜍数で被陀数が䜍数や䜍数の堎合の陀法の蚈算の仕方を考 えおいくには䟋えば75÷の75 を70 ずや60 ず15 ずみたり70 を10 の䞃぀ 分ずみたりするなど第孊幎で孊習した蚈算の仕方を考える際の数の芋方を生か すこずができる。たた96÷24 の蚈算に぀いおも90÷20 ずみたり100÷20 ず みたりするこずで商の芋圓を立おるなど既習の蚈算を甚いるこずができる。た た陀法の堎合には乗法や枛法などの蚈算が䜿われおいるこずにも着目できるよう にし児童が蚈算の仕方を䞻䜓的に考えられるようにする。  児童がこれたでに身に付けおきた蚈算の意味や蚈算の仕方などを掻甚しお桁数 の倚い蚈算に぀いおその蚈算の仕方を発展的に考える力が育成されるこずが倧切 である。 蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだすこず  陀法に関しお成り立぀性質に぀いおは児童が自分で調べおいけるようにするこ ずが倧切である。そのために商が同じになる陀法の匏を幟぀も぀くる掻動を取り 入れた指導をする必芁がある。その䞭で䟋えば350÷50 の蚈算は35÷ずしお 考えるこずができるこずに児童自らが気付きほかにも調べおいこうずするように なる。このように陀法に関しお成り立぀性質を垰玍的に考え性質ずしお蚀葉で たずめおいくこずが倧切である。 蚈算を工倫したり蚈算の確かめをしたりするこず  陀法に関しお成り立぀性質を甚いるず蚈算の工倫を考えるこずができる。䟋え ば6000÷30 の蚈算は陀数ず被陀数を10 で割るこずで600÷ずしお考えるこ ずができる。たた300÷25 の蚈算は陀数ず被陀数にをかけるこずで1200÷100 ず考えるこずができる。こうした蚈算の工倫は敎数の陀法だけでなく埌の孊幎 で孊習する小数や分数の陀法の蚈算の仕方を考えるずきにも掻甚しおいくこずがで きる。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 190  たた被陀数陀数商䜙りの間の関係を甚いるこずで陀法の蚈算の確かめ をするこずができる。  このように数量の関係に着目し蚈算に぀いお考えるこずによっお蚈算が簡単 になったり蚈算の確かめをしたりするこずができるずいう数孊のよさに気付き これらの方法を生掻や孊習に掻甚しようずする態床が育成されるこずが倧切である。  4小数の仕組みずその蚈算 4 小数ずその蚈算に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこず ができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  ある量の䜕倍かを衚すのに小数を甚いるこずを知るこず。   む  小数が敎数ず同じ仕組みで衚されおいるこずを知るずずもに数の盞 察的な倧きさに぀いおの理解を深めるこず。   り  小数の加法及び枛法の蚈算ができるこず。   ゚  乗数や陀数が敎数である堎合の小数の乗法及び陀法の蚈算ができるこ ず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数の衚し方の仕組みや数を構成する単䜍に着目し蚈算の仕方を考え るずずもにそれを日垞生掻に生かすこず。   内容の取扱い 5 内容の「数ず蚈算」の 4 のアの゚に぀いおは敎数を敎数で割っお商 が小数になる堎合も含めるものずする。  第孊幎では の䜍たでの小数に぀いお小数でも数の倧きさを比べたり蚈 算したりできるかどうかを考えるずずもに小数を日垞生掻に生かすこずを指導し おきた。  第孊幎では小数が敎数ず同じ仕組みで衚されおいるこずの理解を深めるずず もにある量の䜕倍かを衚すのに小数を甚いるこずを知らせる。たた蚈算に぀いお は加法及び枛法を指導するずずもに乗法及び陀法に぀いお乗数や陀数が敎数 である堎合に぀いお指導するこずにより小数の四則蚈算の可胜性が広がったこず 1 10
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191       第孊幎の  目暙及び内容 を感埗させ぀぀小数の理解を深めおいくこずを䞻なねらいずしおいる。  ここで育成される資質・胜力は小数の乗法及び陀法や分数の乗法及び陀法の蚈 算の意味を考えたり蚈算の仕方を芋いだしたりする際などの考察に生かされるも のである。 ア 知識及び技胜   ア 小数を甚いた倍  第孊幎たでに敎数を甚いた倍のみを扱いある量の二぀分のこずをある量の 倍ずいうなどず 「倍」 の意味を 「幟぀分」 ずしお指導しおきおいる。第孊幎では ある量の䜕倍かを衚すのに小数を甚いおもよいこずを指導し 「基準量をずした ずきに幟぀に圓たるか」 ずいう拡匵した 「倍」 の意味に぀いお理解できるようにする。  䟋えばを基にするずはの二぀分なので倍に圓たり12は の倍に圓たる。このずき10はの倍ず倍ずの間の長さであり敎数で は衚せない。倍のに察しおのはしたがあるので小数を甚いお衚すこずを 考える。基準ずなるに察する倧きさを10 等分し0.1 に圓たる倧きさである 0.4を甚いるずは0.4の五 ぀分に圓たる。このこずから10 はをずしたずきちょうど2.5 に䜍眮付いおいるこずが分かる。そ こでこのこずを「10はを ずするず2.5 に圓たる」ずいいこ れを2.5 倍の意味ずしお指導する。はをずするずに圓たるので今た で倍ずしおいたこずずも敎合的な意味ずなっおいる。  このように小数は量を衚すだけでなく倍を衚す堎合があるこずを理解できる ようにする。   む 小数ず数の盞察的な倧きさ  第孊幎では の䜍たでの小数を指導しおきた。第孊幎では や な どを単䜍ずした小数を甚いるこずにより の単䜍に満たない倧きさを衚すこず ができるこずを指導する。たた 小数は 敎数ず同じように十進䜍取り蚘数法によっ おいるのである䜍の右の䜍は の倧きさを単䜍にしおおりある䜍の巊の䜍は 10 倍の倧きさを単䜍にしおいる。このこずを理解するずずもに小数の倧小比范 や蚈算も敎数ず同じ考え方でできるこずに気付くこずが倧切である。なお の 䜍の代わりに小数第䜍ず呌ぶこずがある。  たた小数の堎合に぀いおも数の盞察的な倧きさに぀いお理解を深めおおくこ ずが倧切である。盞察的な倧きさはある䜍の単䜍に着目しおその幟぀分ずみる芋 方である。䟋えば1.68 は0.01 が168 集たった数ずみる芋方でありこのような 1 10 1 100 1 1000 1 10 1 10 1 100
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 192 芋方を逊っおおくこずは小数の意味に぀いおの理解を深めるばかりでなく小数 の乗法及び陀法の蚈算の仕方を考える䞊で有効に働く。   り 小数の加法枛法  第孊幎では の䜍たでの小数の加法及び枛法を指導しおいる。 第孊幎では の䜍たでの小数などに範囲を広げお加法及び枛法の蚈算ができるように指導 する。  小数の加法及び枛法の蚈算は小数点を揃えお䜍ごずに蚈算し小数の仕組みの 理解の䞊に立っお行うようにし敎数ず同じ原理手順でできるこずを理解できる ように指導する。  小数の蚈算の仕方は0.1 は の単䜍が10 個であるから繰り䞊がり繰り䞋が りのある蚈算がこれたでの の䜍たでの蚈算のずきず同じようにできる。  䟋えば3.7 2.48 の筆算をするずき0.01 を基にするず敎数のずきず同じ原 理でできる。しかし䜍を揃えるのではなく末尟を揃えお蚈算する誀答が倚くみ られるので䞋蚘のように小数点を基に䜍を揃えおかき空䜍をず考えれば 䜍ごずに蚈算ができるこずを指導する。このように 敎数ず同じ仕方で蚈算を行う。   ゚ 乗数や陀数が敎数である堎合の小数の乗法及び陀法  乗数や陀数が敎数である堎合に぀いおの小数の乗法及び陀法の蚈算の指導では その蚈算の意味を理解できるようにする。乗法は䞀぀分の倧きさが決たっおいる ずきその幟぀分かに圓たる倧きさを求める堎合に甚いられる。぀たり同じ数を 䜕回か加える蚈算ず考える。 䟋えば0.1×ならば0.1 0.1 0.1 の意味である。 环加の簡単な衚珟ずしお乗法による衚珟を甚いるこずができる。さらに乗法の 意味は基準にする倧きさずそれに察する割合からその割合に圓たる倧きさを求 める蚈算ず考えるこずができる。陀法の意味は乗法の逆で割合を求める堎合ず 基準にする倧きさを求める堎合で説明できる。  なお 「内容の取り扱い」 の 5 に぀いおは 「敎数を敎数で割っお商が小数になる 堎合も含めるものずする」 ず瀺しおいる。敎数を敎数で割るず結果が敎数になる 堎合ずならない堎合がある。敎数で割りきれないずきさらに割り進むこずがで きるこずを指導する。このずきを等分する堎面ずはの䜕倍かを求 める堎面を考えるこずができる。  埌者の堎合は倍を衚す数が小数になる。このずき倍を求める陀法の意味に぀い お考え盎す機䌚ずなる。第孊幎のずきa÷b ずいう包含陀の陀法の意味を「ある 数量a がもう䞀方の数量b の幟぀分であるかを求めるこず」ず捉えおいた。商が小 1 10 1 100 1 100 1 10  3.7 2.4 8  6.1 8
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193       第孊幎の  目暙及び内容 数の堎合はこの意味を拡匵し 「b をずみたずきにa が 小数も含めお 幟぀に圓 たるかを求めるこず」ず捉え盎すこずになる。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数の衚し方の仕組みや数を構成する単䜍に着目し蚈算の仕方を考えるず ずもにそれを日垞生掻に生かすこず  乗数や陀数が敎数である堎合の小数の乗法や陀法に぀いお蚈算の仕方を考える 際に乗法における積の小数点の䜍眮や陀法における商の小数点の䜍眮などに぀い お敎数の堎合ず比べながら考えられるように指導する。  䟋えば1.2×の蚈算では1.2 は0.1 を単䜍ずするずその12 個分であるから 12×で0.1 が48 個分ず考えるこずができる。たた31.6÷の蚈算では31.6 は0.1 の316 個分であるから316÷で0.1 の79 個分ず考えられる。このよう に数を構成する単䜍に着目させ指導するこずが倧切である。たた乗法や陀法 の性質ず関連付けお蚈算の仕方に぀いお考えるこずができるようにするこずも倧切 である。  たた身の回りには小数で衚された量が倚くある。これらの量を合わせたり 差を求めたりするこずも倚い。このような堎面を捉えお小数やその蚈算を日垞生 掻で生かそうずする態床を逊うこずが倧切である。  5同分母の分数の加法枛法 5 分数ずその加法及び枛法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付 けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  簡単な堎合に぀いお倧きさの等しい分数があるこずを知るこず。   む  同分母の分数の加法及び枛法の蚈算ができるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数を構成する単䜍に着目し倧きさの等しい分数を探したり蚈算の 仕方を考えたりするずずもにそれを日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕  真分数 仮分数 垯分数  第孊幎ではより小さい分数に぀いお数のたずたりに着目し分数でも数 を比べたり蚈算したりできるかどうかを考えるこずを指導しおきた。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 194  第孊幎では分数の意味や衚し方に぀いおの理解を深めるずずもに同分母の 分数の加法及び枛法の意味に぀いお理解しそれらの蚈算ができるようにするこず をねらいずしおいる。たた分数を構成する単䜍 単䜍分数 に着目し倧きさの等 しい分数を探したり蚈算の仕方を考えたりするずずもにそれを日垞生掻に生か そうずする態床や胜力を高めるこずをねらいずしおいる。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎の異分母の分数の加法及び枛法に぀い お分数の意味や衚珟に着目した蚈算の仕方などの考察に生かされるものである。 ア 知識及び技胜   ア 倧きさの等しい分数  分数に぀いおは䟋えば ず のように衚し方が違っおも倧きさの等しい分 数がある。第孊幎では簡単な堎合に぀いお倧きさの等しい分数があるこずに 着目できるようにする。簡単な堎合ずは䟋えば数盎線䞊に衚した耇数の分数に ぀いおその䜍眮に着目し䜍眮が等しいこずから倧きさが等しく衚し方の違う 分数があるこずを知るずいう皋床を指しおいる。  なお分母を通分しお倧小を比范するこずは第孊幎で指導する。   む 分数の加法枛法  和がより倧きい同分母の分数の加法及び枛法の蚈算の仕方を理解しそれらの 蚈算ができるようにする。  その際真分数仮分数垯分数の意味ず甚語に぀いお指導し真分数をはじめ 仮分数や垯分数の加法及び枛法に぀いおも指導する。  真分数ずは  のように分子が分母より小さい分数のこずである。仮分数 ずは  のように分子ず分母が等しいか分子が分母より倧きい分数のこず である。たた垯分数ずは1 のように敎数ず真分数を合わせた圢の分数のこ ずである。1 はず を加えた分数である。  より倧きい仮分数は 垯分数で衚すず その倧きさが捉えやすくなる。䟋えば は2 に盎すずより少し倧きい数であるず分かる。このようにしお分 数の倧きさに぀いおの感芚を豊かにするように指導する。  真分数や仮分数で衚すずその蚈算が進めやすいずいう堎合がある。䟋えば第 孊幎で指導する分数の乗法及び陀法に぀いおは垯分数よりも仮分数で衚しおお く方が蚈算を進めやすくなる。  分数の加法及び枛法の蚈算の指導に圓たっおは単䜍分数の個数を求めるこずを 理解できるようにする。  䟋えば真分数ず真分数の加法である  の蚈算では が個あるので 結果は ず衚すこずができる。このずき次ペヌゞにあるような図をかいお ず 考える児童がいるこずがある。色が付いおいる郚分が党䜓の であるこずからそ                               7 10 7 10
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195       第孊幎の  目暙及び内容 のように考えおしたうのである。このようなずきは問題に立ち返り ず  を合わせた量を求めおいたこずやが図のどこに圓たるのかを確認するこずで 図の䞀぀の長方圢が になっおいるこずから色の付いた郚分が であるこ ずを確認する。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数を構成する単䜍に着目し倧きさの等しい分数を探したり蚈算の仕方 を考えたりするずずもにそれを日垞生掻に生かすこず 数を構成する単䜍に着目し倧きさの等しい分数を探すこず  単䜍分数の個数に着目するこずによっお同分母どうしの堎合は数の倧きさを比 べるこずができる。たた分母が異なる堎合であっおも ず  などの堎合 はテヌプの図などを甚いたり数盎線䞊に䞊べた分数を芳察するこずを通しお倧 きさの等しい分数を探すこずができる。 数を構成する単䜍に着目しお分数の蚈算の仕方を考えるこず  単䜍分数の個数に着目するこずによっお同分母の分数の加法及び枛法は敎数の 堎合ず同様に凊理できる。真分数どうしの和がたでの加法ずその逆の枛法など簡 単な堎合に぀いお振り返りながら同分母の分数の加法及び枛法の意味や蚈算の仕 方に぀いお考えるこずができるようにする。  単䜍分数の個数に着目するこずによっお分数はこれたでに孊んできた敎数ず同 じように倧きさを比べたり加法及び枛法の蚈算をしたりするこずができるように なる。  真分数の加法の考え方を基に仮分数の加法に぀いおも同様に考えるこずができ る。䟋えば  の蚈算では が13 個あるので結果は 又は2 ず 衚すこずができる。  同様に1 2 のような垯分数どうしの加法及び枛法の蚈算の仕方を考え るこずができる。蚈算の仕方ずしおは      のように垯分数を敎 数郚分ず分数郚分に分け敎数郚分どうし分数郚分どうしを蚈算した埌に合わせ るずいう考え方ず  のように垯分数を仮分数に盎しおから蚈算するずいう 考え方がある。  このようにこれたでに孊習したこずず関連付けお考える際に数孊的な芋方・           瞊の長さ(㎝) 面積 (㎠)        36 30 24 18 12             13              13 
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 196 考え方を働かせるこずで他にも生かそうずする態床や習慣が育たれる。 分数の倧きさや蚈算に぀いお考えたこずを日垞生掻に生かすこず  第孊幎で孊習した時刻や時間の蚈算は分母が60 やの分数の蚈算ずしお凊 理できるなど分数の蚈算が日垞の生掻にも䜿えるこずに気付くようにする。  6数量の関係を衚す匏 6 数量の関係を衚す匏に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付ける こずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  四則の混合した匏や   を甚いた匏に぀いお理解し正しく蚈算する こず。   む  公匏に぀いおの考え方を理解し公匏を甚いるこず。   り  数量を□△などを甚いお衚しその関係を匏に衚したり□△な どに数を圓おはめお調べたりするこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  問題堎面の数量の関係に着目し数量の関係を簡朔にたた䞀般的に 衚珟したり匏の意味を読み取ったりするこず。  第孊幎たでに加法枛法乗法陀法に぀いお匏を甚いお衚したり匏を 読み取ったりするこずを指導しおいる。第孊幎では第孊幎の乗法九九の指導 を螏たえ乗法の亀換法則結合法則分配法則に぀いお匏に衚しお敎理し数量 の関係を衚す匏を掻甚しおきおいる。  第孊幎では四則の混合した匏や   を甚いた匏に぀いお理解するこず数量 の関係を䞀般的に捉え公匏にたずめお甚いるこず□△などを甚いお数量の関係 を匏に衚すこずが䞻な内容ずなる。  数量の関係を匏に衚したり匏を読み取ったりする力を䌞ばすずずもに蚈算の 順序に぀いおのきたりなどを理解し適切に匏を甚いるこずができるようにするこ ずさらに既習の匏ず具䜓的な堎面での立匏などを基に公匏に぀いおの考え 方を身に付けさせるこずをねらいずしおいる。  第孊幎では本孊幎で孊習した□△などを甚いお数量の関係を簡朔に衚す匏 の孊習を基に 匏を甚いお䌎っお倉わる二぀の数量の倉化や察応の特城を考察する。 ア 知識及び技胜   ア 四則の混合した匏や   を甚いた匏
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197       第孊幎の  目暙及び内容  第孊幎では単に匏に慣れさせるだけではなく数量の関係を四則の混合した 匏や   を甚いた匏に衚し匏を適切に甚いるこずができるようにするこずをね らいずする。  四則の混合した匏や   を甚いた匏は前孊幎たでにも指導しおきおいるが䞀 ぀の数量を衚すのに   を甚いるこずや乗法陀法を甚いお衚された匏が䞀぀の数 量を衚したりするこずを確実に理解できるようにするこずが䞻なねらいである。こ のこずに぀いおいろいろな堎面や問題で匏に衚したり匏から堎面や䞀般的な関 係を読み取ったりするこずを通しお理解できるようにしおいく。  指導に圓たっおは乗法陀法を加法枛法より先に蚈算するこず   の䞭を 先に蚈算するこずなどのきたりがあるこずを具䜓的な堎面に照らしお理解できる ようにし習熟を図る。さらに四則を混合させたり   を甚いたりしお䞀぀の匏 に衚すこずには数量の関係を簡朔に衚すこずができるなどのよさがあるこずが分 かるようにし四則を混合させたり   を甚いたりしお䞀぀の匏に衚すこずができ るようにするこずが倧切である。   む 公匏  公匏ずは数量の関係を簡朔か぀䞀般的に衚したものである。第孊幎で取り扱う 公匏ずは䞀般に公匏ず呌ばれるものだけに限らず具䜓的な問題で立匏するずき に自然に䜿っおいるような䞀般的な関係を蚀葉でたずめお匏で衚したものも指しお いる。公匏に぀いおは数量を蚀葉で衚しおいるずいうこずの理解ず蚀葉で衚さ れおいるものにはいろいろな数が圓おはたるずいうこずの理解が倧切である。  公匏ずしおは第孊幎では 長方圢の面積  瞊 × 暪 又は 暪 × 瞊  ず いった面積の公匏が取り䞊げられおいる。公匏はどんな数倀に察しおも成り立぀ 䞀般的な関係であるこずを理解できるようにする。そしお 瞊 ず 暪 から面積 が求められるずいう芋方に加えお 面積 ず 暪 から 瞊 を求めるこずもできるず いうような公匏の芋方ができるようにするこずも倧切である。  さらにこの公匏から面積を求めるには瞊ず暪の長さを知ればよいずいった数量 の䟝存関係を衚しおいるこずが分かる。たた瞊が10㎝のずき暪を㎝㎝ ㎝ ず㎝ず぀増えるず面積は10㎠ず぀増えるずいった関数関係を衚しお いるずいう芋方ができるようにするこずも倧切である。   り □△などを甚いた匏  第孊幎では問題を解決するために未知の数量を□などの蚘号を甚いお衚珟 するこずにより文脈どおりに数量の関係を立匏し□に圓おはたる数を調べるこ ずができるように指導しおきおいる。  第孊幎ではこれたでの理解を基に倉量を衚す蚘号ずしお□△などを甚い た匏を適切に甚いるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 198  第孊幎で□△などを甚いた匏を取り扱う堎合ずしおは䟋えば正方圢の 䞀蟺の長さず呚りの長さの間の関係を□×△ず䞀般的に衚す堎合が考えられ る。このように倉量を□△などを甚いお匏に衚すず数量の関係を簡朔に衚すこず ができる。  指導に圓たっおは□△などの蚘号にはいろいろな数が圓おはたり□△の 䞀方の倧きさが決たればそれに䌎っお他方の倧きさが決たるこずに぀いおの理 解が深たるよう配慮する必芁がある。  たた□△などを甚いた匏は四則に関しお成り立぀性質に぀いおたずめたり 説明したりする堎合にも掻甚できる。その際□△など皮類以䞊の蚘号を同じ 匏の䞭で甚いる堎合には 「同じ蚘号には同じ数を入れる」ず玄束するこずに぀ いお知らせおおくこずが必芁である。そしお□△などの蚘号を甚いるず数量 の関係や蚈算の法則を簡朔明瞭的確にたた䞀般的に衚すこずができるずい うよさに気付くこずができるよう配慮するこずが倧切である。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  問題堎面の数量の関係に着目し数量の関係を簡朔にたた䞀般的に衚珟 したり匏の意味を読み取ったりするこず 問題堎面の数量の関係に着目し数量の関係を簡朔にたた䞀般的に匏に衚すこず  公匏に぀いおは幟぀もの数量の組を䜜っお数量ず数量の間に共通するきたり や関係を芋付け出しそれを䞀般化させお蚀葉を甚いお衚し公匏を぀くり䞊げお いく過皋を倧切にする必芁がある。たた公匏を甚いお数量の関係を衚したり具 䜓的な問題堎面を読み取ったりする数孊的掻動が重芁である。これらの数孊的掻動 を通しお数量の関係を䞀般的に捉えるこずができる公匏のよさに気付くこずがで きるように配慮する。第孊幎の面積の公匏を導いおいくような䞀般化の考えは 数孊や様々な分野でよく䜿われる倧切な考えである。 問題堎面の数量の関係に着目し匏の意味を読み取ったりするこず  問題堎面を四則の混合した匏や   を甚いた匏に衚す際匏は蚈算の結果を求め るための手段だけでなく思考の筋道を衚珟する手段ずしおも甚いられるこずに気 付かせ匏のよさを捉えさせるようにする。  䟋えば 「500 円玉をもっお買い物に行き150 円のゞュヌスず260 円のパンを買 いたした。お぀りはいくらですか」ずいう問題がある。次のように匏に衚すこずが できる。   500− 150260 90 ゞュヌスずパンをたずめお買った堎合   500−150350 350−26090 ゞュヌスずパンを別々に買った堎合  もしも500 円玉枚ではなく100 円玉枚をもっお行ったずするず 200− 150  300−260 90 ず衚すこずもできる。堎面を倉えるずどんな匏になるか
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199       第孊幎の  目暙及び内容 を考え䌝え合うこずで数量の関係や思考の過皋を衚したり匏を読み取ったり する力を䌞ばすこずが倧切である。  7四則に関しお成り立぀性質 7 蚈算に関しお成り立぀性質に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に 付けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  四則に関しお成り立぀性質に぀いおの理解を深めるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数量の関係に着目し蚈算に関しお成り立぀性質を甚いお蚈算の仕方 を考えるこず。   内容の取扱い 6 内容の「数ず蚈算」の 7 のアのアに぀いおは亀換法則結合法則 分配法則を扱うものずする。  第孊幎たでに加法や乗法の蚈算の仕方を考えたり蚈算の確かめをしたりする こずの指導を通しお具䜓的な堎面においお亀換法則結合法則分配法則が成 り立぀こずに぀いお孊習しおきおいる。  第孊幎ではこれたでに指導しおきた数ず蚈算の範囲においお四則に関しお 成り立぀性質を芋いだしそれらを䞀般的に成り立぀蚈算ずしお匏にたずめ必芁 に応じお掻甚できるようにするこずがねらいである。  第孊幎以降蚈算法則は小数分数ぞず適甚する範囲が拡匵されおいく。 ア 知識及び技胜   ア 四則に関しお成り立぀性質  第孊幎では四則に関しお成り立぀性質に぀いおの理解を深めるようにする。 内容の取扱い 6 にあるようにここで取り䞊げる四則に関しお成り立぀性質は 亀換法則結合法則分配法則である。  亀換法則結合法則分配法則ずは次の匏で衚される法則である。    亀換法則 分配法則   □△△□ □× △○ □×△□×○
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 200   □×△△×□ □× △−○ □×△−□×○    □△ ×○□×○△×○    □−△ ×○□×○−△×○    結合法則   □ △○  □△ ○   □× △×○  □×△ ×○  第孊幎では四則に関しお成り立぀性質に぀いお□や△などの蚘号を甚いた 匏に䞀般的に衚し敎理しお理解するずずもにこれたでに指導した小数の加法に 関しおも成り立぀こずを確かめられるようにする。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数量の関係に着目し蚈算に関しお成り立぀性質を甚いお蚈算の仕方を考 えるこず  敎数の蚈算に関しお亀換法則結合法則分配法則を掻甚しお蚈算を簡単に行 う工倫をしたり乗法の筆算圢匏の䞭に分配法則を芋付けたりするなど四則に関 しお成り立぀性質に぀いおの理解を深め必芁に応じお掻甚できるようにする。  蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚する際には 「たし算ではたされる数ずたす 数を入れ替えお蚈算しおも答えは等しいから。 」ずいうように蚀葉で理由を説明さ せるなどしお少しず぀筋道を立おお考えられるようにするこずが倧切である。  8そろばん 8 そろばんを甚いた数の衚し方ず蚈算に関わる数孊的掻動を通しお次の事 項を身に付けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  加法及び枛法の蚈算をするこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  そろばんの仕組みに着目し倧きな数や小数の蚈算の仕方を考えるこ ず。  第孊幎ではそろばんに぀いおその仕組みに着目し倧きな数や小数の蚈算 の仕方を考えるこずを指導しおきた。  第孊幎では第孊幎の理解の䞊にそろばんの蚈算の仕組みに぀いおの理解 を深めるようにする。敎数に぀いおは億や兆の単䜍たでの数を衚すこず小数に ぀いおは の䜍たでの数を衚すこずができるようにする。 1 100
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201       第孊幎の  目暙及び内容 ア 知識及び技胜   ア そろばんによる蚈算の仕方  蚈算に関しおは珠の操䜜による蚈算の仕方に぀いお理解できるようにする。敎 数では䜍数などの加法及び枛法の蚈算や 「億億」  「10 兆20 兆」な どの億や兆の単䜍を含む簡単な蚈算に぀いお 蚈算の仕方を理解できるようにする。 小数では 「0.020.85」などの の䜍たでの小数の簡単な加法及び枛法の蚈算の 仕方を理解できるようする。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア そろばんの仕組みに着目し倧きな数や小数の蚈算の仕方を考えるこず  第孊幎の 8 でも解説したずおりそろばんはどの桁の珠も同じ倧きさの 圢で出来おいる。この仕組みは同じ蚘号で異なる数を衚すずいう䜍取り蚘数法の原 理に沿ったものであるこずからそろばんで数を衚したり蚈算をしたりするこず は䜍取り蚘数法の理解を確かにするこずに぀ながる。指導に圓たっおはこうし たそろばんの仕組みず数の仕組みを察比させながら蚈算の仕方を考えるこずを倧 切にしたい。  図圢   1平行四蟺圢ひし圢台圢などの平面図圢 1 平面図圢に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずがで きるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  盎線の平行や垂盎の関係に぀いお理解するこず。   む  平行四蟺圢ひし圢台圢に぀いお知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し構成の仕方を考 察し図圢の性質を芋いだすずずもにその性質を基に既習の図圢を捉え 盎すこず。 〔甚語・蚘号〕    平行 垂盎 察角線   内容の取扱い 1 100
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 202 7 内容の「図圢」の 1 に぀いおは平行四蟺圢ひし圢台圢で平面を 敷き詰めるなどの操䜜的な掻動を重芖するよう配慮するものずする。  第孊幎では正方圢長方圢に぀いお図圢を構成する芁玠に着目し正方圢 長方圢を芳察したり構成したりする掻動を行っおおり二぀の盎線の平行や垂盎に ぀いおの理解の基瀎ずなる経隓をしおいる。  これを受けお第孊幎では図圢を構成する芁玠である蟺の平行や垂盎の関係 に着目し平行四蟺圢ひし圢台圢の性質を芋いだしこれらの図圢の構成の仕 方に぀いお考える。そしお芋いだした性質を基に既習の正方圢長方圢を捉え 盎すこずをねらいにしおいる。  さらにこれらの図圢の性質が芋いだされるずそれらの性質間の関係を考察す るこずが次の問題ずなる。平行四蟺圢になるための条件など 「ならばである」 こずを蚌明するこずは䞭孊校第孊幎においお指導される。  なお 〔甚語・蚘号〕では平行垂盎察角線ずいう甚語を瀺しおいる。これ らの甚語を甚いお説明したり衚珟したりできるようにするこずが倧切である。 ア 知識及び技胜   ア 盎線の平行や垂盎の関係  本の盎線の平行に぀いおは 「二぀の盎線がどこたでいっおも亀わらないずき この二぀の盎線は平行である」ず玄束するこずができる。しかし「どこたでいっお も」ずいう衚珟では実際に操䜜で確かめるこずができない。そこではじめに垂 盎の関係に぀いお玄束しその䞊で平行の関係に぀いお玄束する。次の点が理 解できるようにする。  ①  二぀の盎線が盎角に亀わっお いるずきこの二぀の盎線は垂 盎であるずいう。  ②  䞀぀の盎線に垂盎な二぀の盎 線があるずきこの二぀の盎線 は平行であるずいう。 垂盎な二盎線の図平行な二盎線の図  そしお②の玄束を基に平行な二盎線には 「平行な二぀の盎線はどこたで いっおも亀わらない」 「平行な二぀の盎線の幅はどこでも等しい」ずいった性質 があるこずを理解する。ここで垂盎ずは二盎線の䜍眮関係を衚すものであり圢 ずしおの盎角ずは異なるこずに泚意する。さらに日垞生掻の䞭には平行な二盎 線や垂盎な二盎線が数倚く芋いだせるこずを知る。
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203       第孊幎の  目暙及び内容   む 平行四蟺圢ひし圢台圢  盎線の䜍眮関係や蟺の長さに着目するこずで平行四蟺圢ひし圢台圢に぀い お知る。すなわち向かい合った二組の蟺が平行な四角圢を平行四蟺圢ずいい四 ぀の蟺の長さが等しい四角圢をひし圢ずいい向かい合った䞀組の蟺が平行な四角 圢を台圢ずいう。こうした四角圢の名称を知り図圢の眮き方をいろいろず倉えお もその図圢の名称が刀断できるようにする。  そしお各々の四角圢の性質に぀いお理解できるようにする。平行四蟺圢には 向かい合う蟺の長さが等しい向かい合う角の倧きさが等しいなどの性質がある。 ひし圢には二組の向かい合う角がそれぞれ等しいずいう性質がある。  さらに察角線の意味ず甚語に぀いお指導する。四角圢の察角線ずは向かい合 う頂点を結んでできる盎線である。察角線に関わる図圢の性質ずしお平行四蟺圢 には本の察角線が互いに二等分されるずいう性質があるこずひし圢には 本の察角線が互いに垂盎に亀わるこずや互いに二等分されおいるこずにも着目で きるようにする。さらにひし圢に぀いおは平行四蟺圢の性質を党お備えおいる 四角圢であるこずにも着目できるようにする。  たた 「内容の取扱い」の 7 で「平行四蟺圢ひし圢台圢で平面を敷き詰める などの操䜜的な掻動を重芖するよう配慮するものずする」ず瀺しおいる。平行四蟺 圢ひし圢台圢によっお平面を敷き詰めるこずができるこずを確かめ敷き詰め た図圢の䞭にほかの図圢を認めたり平行線の性質に気付いたりするなど図圢に ぀いおの芋方や感芚を豊かにする。  䟋えば台圢アむり゚によっお平面を敷き詰めるず䞊のようになり台圢で平面 を敷き詰められるこずが確かめられる。そしおその䞭に平行四蟺圢を認めるこず ができる。たた角アず角むの倧きさを合わせたり角りず角゚の倧きさを合わせ たりするずどちらも180 床であるこずに気付くこずができる。  さらに敷き詰めた圢に色を塗ったりそれに様々なデザむンを工倫したりする こずにより図圢の矎しさに觊れおいくこずができる。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し構成の仕方を考察し は本の察角線が互いに垂盎に亀わるこずや互いに二等分されおいるこずに も着目できるようにする。さらにひし圢に぀いおは平行四蟺圢の性質を党お 備えおいる四角圢であるこずにも着目できるようにする。 たた 「内容の取扱い」の(7)で「平行四蟺圢ひし圢台圢で平面を敷き詰め るなどの操䜜的な掻動を重芖するよう配慮するものずする」ず瀺しおいる。平行 四蟺圢ひし圢台圢によっお平面を敷き詰めるこずができるこずを確かめ敷 き詰めた図圢の䞭にほかの図圢を認めたり 平行線の性質に気付いたりするなど 図圢に぀いおの芋方や感芚を豊かにする。 䟋えば台圢アむり゚によっお平面を敷き詰めるず䞊のようになり台圢で平 面を敷き詰められるこずが確かめられる。そしおその䞭に平行四蟺圢を認める こずができる。たた角アず角むの倧きさを合わせたり角りず角゚の倧きさを 合わせたりするずどちらも180床であるこずに気付くこずができる。 さらに敷き詰めた圢に色を塗ったりそれに様々なデザむンを工倫したりす るこずにより図圢の矎しさに觊れおいくこずができる。 ã‚€ 思考力・衚珟力・刀断力等 () 図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し構成の仕方を考察 し図圢の性質を芋いだすずずもにその性質を基に既習の図圢を捉え盎す こず 図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し構成の仕方を考察し図圢の 性質を芋いだすこず 図圢を構成する芁玠ずしお蟺を取り䞊げそれを盎線ずしお捉えるこずにより ア ã‚€ り ゚ ア ã‚€ り ゚ ア ã‚€ り ゚ ア ã‚€ り ゚ ア ã‚€ り ゚ ア ã‚€ り ゚ ア ã‚€ り ゚
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 204 図圢の性質を芋いだすずずもにその性質を基に既習の図圢を捉え盎すこず 図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し構成の仕方を考察し図圢の性 質を芋いだすこず  図圢を構成する芁玠ずしお蟺を取り䞊げそれを盎線ずしお捉えるこずにより 二盎線の䜍眮関係が問題ずなる。そしお二盎線の䜍眮関係には亀わる堎合ず亀 わらない堎合があるこずさらに亀わる堎合においおは特殊な堎合ずしお90 床で亀わる堎合があるこずが分かる。このような考察により二盎線の関係には 特殊な堎合ずしお垂盎に亀わる堎合ず亀わるこずのない平行の堎合があるこず が匕き出される。  そしお平行ずいった盎線の䜍眮関係に焊点化したずき平行が䜕組あるかに着 目するこずで図圢を分類するこずが可胜になる。四角圢を取り䞊げるず䞀組し かない四角圢 台圢 ず二組ある四角圢 平行四蟺圢ひし圢 に分類するこずができ る。さらに図圢を構成する芁玠である蟺の長さや角の倧きさに着目するこずで さらなる図圢の性質が芋いだされる。蟺の長さに着目するず平行な二組の蟺の長 さはそれぞれ等しいこず 平行四蟺圢の性質 さらにその特殊な堎合ずしお二 組の平行な蟺の長さが党お等しい堎合 ひし圢 のあるこずが分かる。さらに角の 倧きさや 察角線の長さや䜍眮関係を考えるこずで さらなる性質が匕き出される。  そしお芋いだされた性質を基にするず図圢を䜜図するこずが可胜になるずず もに身の回りから平行四蟺圢ひし圢台圢の圢をした具䜓物を芋付けるこず ができる。 図圢の性質を基に既習の図圢を捉え盎すこず  平行が䜕組あるかずいう芖点から既習の四角圢に぀いお振り返り統合的にみる こずが肝芁である。正方圢 長方圢は 二組の向かい合う蟺が平行であるこずから 平行四蟺圢ず同じ性質をもっおいる図圢ずしお捉え盎すこずができる。たた蟺の 長さも加味しお考察するず正方圢は二組の平行な蟺の長さが党お等しいこずか らひし圢ず同じ性質をもっおいる図圢ずしお捉え盎すこずができる。さらに察 角線の長さや䜍眮関係に着目するこずで 正方圢 長方圢を捉え盎すこずもできる。  2立方䜓盎方䜓などの立䜓図圢 2 立䜓図圢に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずがで きるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  立方䜓盎方䜓に぀いお知るこず。
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205       第孊幎の  目暙及び内容   む  盎方䜓に関連しお盎線や平面の平行や垂盎の関係に぀いお理解す るこず。   り 芋取図展開図に぀いお知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し立䜓図圢の平面 䞊での衚珟や構成の仕方を考察し図圢の性質を芋いだすずずもに日垞 の事象を図圢の性質から捉え盎すこず。 〔甚語・蚘号〕  平面  第孊幎では箱の圢に぀いおそれを構成する芁玠 頂点蟺面 に着目し 六぀の正方圢や長方圢を匵り合わせたり12 本のひごを組み合わせたりするこず で 箱が構成できるこずを指導しおきおいる。これを受けお第孊幎では 立方䜓 盎方䜓に぀いおそれを構成する芁玠 頂点蟺面 に着目し蟺ず蟺蟺ず面 面ず面の平行及び垂盎の関係に぀いお考察する。そしお立䜓図圢を平面䞊にいか に衚珟するかたた逆に平面䞊に衚珟された図からいかに立䜓図圢を構成できる かを考察するずずもに日垞の事象を図圢の性質から捉え盎すこずをねらいにしお いる。  立䜓図圢を平面図圢に衚したり逆に平面図圢から立䜓図圢を構成したりする掻 動を通しお立方䜓や盎方䜓に぀いおの理解を深め空間に぀いおの感芚を豊かに する。  なお 〔甚語・蚘号〕では平面ずいう甚語を瀺しおいる。この甚語を甚いお説 明したり衚珟したりできるようにするこずが倧切である。 ア 知識及び技胜   ア 立方䜓盎方䜓  立方䜓は六぀の正方圢で囲たれた立䜓図圢である。たた盎方䜓は六぀の長方 圢で囲たれた立䜓図圢又は二぀の正方圢ず四぀の長方圢で囲たれた立䜓図圢であ る。立方䜓盎方䜓は既習の平面図圢である正方圢長方圢によっお構成されお いるこずを理解する。   む 盎線や平面の平行や垂盎の関係  盎方䜓に関連しお盎線や平面の平行や垂盎の関係に぀いお理解できるようにす る。盎方䜓の蟺や面に぀いおは向かい合う面は平行になるこずや隣り合う面は垂
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 206 盎になるこず12 本の蟺のうち本 ず぀䞉組の蟺がそ れぞれ平行になる こずや䞀぀の蟺が 二぀の面に垂盎で あるこずたた䞀぀の頂点に集たる䞉぀の蟺が互いに垂盎であるこずなどに぀いお 理解できるようにする。  䟋えば次の盎方䜓の図で面アむり゚ず面カキクケは平行である。頂点アに集た る蟺アむず蟺アカず蟺ア゚は互いに垂盎である。   り 芋取図展開図  芋取図や展開図は立䜓図圢を平面䞊に衚珟するための方法である。このこずの よさが分かるように指導するこずが倧切である。その際平面図圢ずの関連にも配 慮する。䟋えば䞀぀の立䜓図圢から䞀通りではなく幟぀かの展開図をかくこず ができるこずや展開図からできあがる立䜓図圢を想像できるようにするこずが倧 切である。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し立䜓図圢の平面䞊で の衚珟や構成の仕方を考察し図圢の性質を芋いだすずずもに日垞の事象を 図圢の性質から捉え盎すこず 図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し立䜓図圢の平面䞊での衚珟や 構成の仕方を考察し図圢の性質を芋いだすこず  立方䜓 盎方䜓の特城を明確にしおいくために 図圢を構成する芁玠ずしお面 蟺 頂点を取り䞊げその図圢を構成する芁玠の個数や面の圢蟺や面の平行垂盎の 関係などに着目する。䟋えば面の圢に着目したずき䞡者は区別される。たた面 の䜍眮関係に着目したずき向かい合う面は平行になるこずや隣り合う面は垂盎に なるこずが芋いだされる。  そしおこのような図圢を構成する芁玠の個数や面の圢蟺や面の平行垂盎の ゚ り ア ã‚€ ケ ク カ キ () 芋取図展開図 芋取図や展開図は立䜓図圢を平面䞊に衚珟するための方法である。このこず のよさが分かるように指導するこずが倧切である。その際平面図圢ずの関連に も配慮する。䟋えば䞀぀の立䜓図圢から䞀通りではなく幟぀かの展開図をか くこずができるこずや展開図からできあがる立䜓図圢を想像できるようにする こずが倧切である。 ã‚€ 思考力・衚珟力・刀断力等 () 図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し立䜓図圢の平面䞊 での衚珟や構成の仕方を考察し図圢の性質を芋いだすずずもに日垞の事 象を図圢の性質から捉え盎すこず 図圢を構成する芁玠及びそれらの䜍眮関係に着目し立䜓図圢の平面䞊での衚珟 や構成の仕方を考察し図圢の性質を芋いだすこず 立方䜓 盎方䜓の特城を明確にしおいくために 図圢を構成する芁玠ずしお面 蟺頂点を取り䞊げその図圢を構成する芁玠の個数や面の圢蟺や面の平行 垂盎の関係などに着目する。䟋えば面の圢に着目したずき䞡者は区別される。 たた面の䜍眮関係に着目したずき向かい合う面は平行になるこずや隣り合う 面は垂盎になるこずが芋いだされる。 そしおこのような図圢を構成する芁玠の個数や面の圢蟺や面の平行垂盎 の関係などが明らかにされるずそれを基に立䜓図圢を平面図圢ずしお衚珟す るこずが可胜になる。芋取図や展開図の䜜図で蟺ず蟺蟺ず面面ず面の぀な がりや䜍眮関係に着目するこずになる。 日垞の事象を図圢の性質から捉え盎すこず 日垞生掻の䞭には盎方䜓立方䜓の立䜓を数倚く芋いだすこずができる。䟋 えばレンガは盎方䜓ずみるこずができ安定的に積み䞊げおいくために向か い合う面が平行であるずいう盎方䜓の性質を掻甚しおいるず捉え盎すこずができ る さらに さいころは 目の出方が均等になるように 六぀の面が同じ正方圢 - 204 - かにする。 なお 〔甚語・蚘号〕では平面ずいう甚語を瀺しおいる。この甚語を甚いお 説明したり衚珟したりできるようにするこずが倧切である。 ア 知識及び技胜 () 立方䜓盎方䜓 立方䜓は六぀の 正方圢で囲たれた立 䜓図圢である。たた 盎方䜓は六぀の長 方圢で囲たれた立䜓 図圢又は二぀の正 方圢ず四぀の長方圢で囲たれた立䜓図圢である。立方䜓盎方䜓は既習の平面 図圢である正方圢長方圢によっお構成されおいるこずを理解する。 () 盎線や平面の平行や垂盎の関係 盎方䜓に関連しお盎線や平面の平行や垂盎の関係に぀いお理解できるように する。盎方䜓の蟺や面に぀いおは向かい合う面は平行になるこずや隣り合う面 は垂盎になるこず12本の蟺のうち本ず぀䞉組の蟺がそれぞれ平行になるこず や䞀぀の蟺が二぀の面に垂盎であるこずたた䞀぀の頂点に集たる䞉぀の蟺が互 いに垂盎であるこずなどに぀いお理解できるようにする。 䟋えば次のペヌゞの盎方䜓の図で面アむり゚ず面カキクケは平行である。頂 点アに集たる蟺アむず蟺アカず蟺ア゚は互いに垂盎である。 〔立方䜓〕 〔盎方䜓〕
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207       第孊幎の  目暙及び内容 関係などが明らかにされるずそれを基に立䜓図圢を平面図圢ずしお衚珟するこ ずが可胜になる。芋取図や展開図の䜜図で蟺ず蟺蟺ず面面ず面の぀ながりや 䜍眮関係に着目するこずになる。 日垞の事象を図圢の性質から捉え盎すこず  日垞生掻の䞭には盎方䜓立方䜓の立䜓を数倚く芋いだすこずができる。䟋え ばレンガは盎方䜓ずみるこずができ安定的に積み䞊げおいくために向かい合 う面が平行であるずいう盎方䜓の性質を掻甚しおいるず捉え盎すこずができる。さ らにさいころは目の出方が均等になるように六぀の面が同じ正方圢である立 方䜓を掻甚しおいるこずが分かる。このように生掻の䞭に立方䜓盎方䜓を芋い だしそれがどのような性質を掻甚しおいるかを考えおいくこずが重芁である。  3ものの䜍眮の衚し方 3 ものの䜍眮に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずがで きるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  ものの䜍眮の衚し方に぀いお理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  平面や空間における䜍眮を決める芁玠に着目しその䜍眮を数を甚い お衚珟する方法を考察するこず。  ものの䜍眮に぀いおは第孊幎で前埌巊右䞊䞋などの蚀葉で衚すこずに぀ いお指導しおいる。これを受けお第孊幎では平面䞊にあるものの䜍眮に぀いお は二぀の芁玠でたた空間の䞭にあるものの䜍眮の衚し方に぀いお䞉぀の芁玠で 特定できるこずを知りその䜍眮を衚珟するには数をどのように掻甚すればよいか を考察するこずをねらいにする。 ア 知識及び技胜   ア ものの䜍眮の衚し方  平面の䞊にあるものの䜍眮を衚すには暪ず瞊の二぀の芁玠が必芁になるこずを 理解する。䜓育通の床に旗を眮く堎合 䜓育通の四隅の䞀点を基にしお 暪に 瞊に進むこずを䟋えば 暪瞊 のように衚せるこずを知る。  たた空間の䞭にあるものの䜍眮を衚すには暪瞊高さの䞉぀の芁玠が必芁 になるこずを理解する。教宀を盎方䜓ず考えれば倩井から぀り䞋げた食りが床 の四隅の䞀点を基にしお暪に瞊に高さの䜍眮にある堎合䟋え
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 208 ば 暪瞊高さ のようにしお衚せるこずを理解する。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  平面や空間における䜍眮を決める芁玠に着目しその䜍眮を数を甚いお衚 珟する方法を考察するこず  平面䞊の䜍眮を衚すには どのような芁玠に着目すればよいかを考える。䟋えば 䞋駄箱の䜍眮を特定するには どのようにすればよいかを考えおみる。そうするず たずは基準ずなる䜍眮をどこかに定める必芁があるこずが分かる。そしお基準ず なる䜍眮から幟぀目にあるかを考える必芁がある。䞀列しかない堎合は右から 䜕番目ずいった䞀぀の芁玠だけで衚すこずができるが巊右䞊䞋の平面的な広が りがあるずきは䞀぀の芁玠だけでは衚せない。そこで巊右䞊䞋の二぀の方向 から衚珟しおいく必芁性があるこずに気付く。そしお䞋駄箱の䜍眮で甚いた考え を発展させるこずで平面䞊の䜍眮を定める方法が芋えおくる。すなわち基準点 を定め瞊暪の方向からどのくらいの距離にあるかに着目するのである。䜕番 目ずいう順序数を長さぞず広げたこずになる。  さらに次元の䜍眮に぀いおも発展的に考えおいくこずができる。平面䞊で の䜍眮の定め方から類掚し瞊暪高さの方向からどのくらいの距離にあるの かによっおその䜍眮が特定できるこずを導くこずができる。  4平面図圢の面積 4 平面図圢の面積に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこず ができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  面積の単䜍 平方センチメヌトル ㎠ 平方メヌトル ㎡ 平方キロ メヌトル ㎢  に぀いお知るこず。   む  正方圢及び長方圢の面積の蚈算による求め方に぀いお理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  面積の単䜍や図圢を構成する芁玠に着目し図圢の面積の求め方を考 えるずずもに面積の単䜍ずこれたでに孊習した単䜍ずの関係を考察す るこず。 8 内容の「図圢」の 4 のアのアに぀いおはアヌル a ヘクタヌル ha の単䜍に぀いおも觊れるものずする。
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209       第孊幎の  目暙及び内容  第孊幎の面積の孊習は 第孊幎における広さの孊習や長さ かさ 重さなど 量の比范や枬定の経隓を螏たえ正方圢や長方圢ずいった図圢の面積に぀いお単 䜍ず枬定の意味を理解し面積の単䜍や図圢を構成する芁玠に着目しお面積の求め 方に぀いお考えそれらを甚いるこずができるようにするこずを䞻なねらいずしお いる。なお日垞語ずしおの広い狭いずいう蚀葉は 「道幅が広い 狭い 」など ず甚いられるこずがあり必ずしも面積の倧小を意味しおいる蚳ではないこずに泚 意する。たた今たでに指導しおきた量は蚈噚を甚いお枬定しおきた。しかし面 積は蚈噚を甚いお枬定するのではなく蟺の長さなどを甚いお蚈算によっお求め るこずに泚意する。  第孊幎の面積の孊習においおは図圢の䞭でも特に正方圢や長方圢の面積の 求め方を考えるずずもに面積の求め方を振り返り効率的・胜率的な求め方を探 求し公匏ずしお導き導いた公匏を掻甚する資質・胜力が育成されるこずが倧切 である。さらには面積の単䜍間の関係に぀いおも振り返り面積の倧きさを実感 をもっお理解できるようにするこずも倧切である。 ア 知識及び技胜   ア 面積の単䜍 ㎠㎡㎢ ず枬定  面積の枬定に぀いおは長さやかさなどの量に぀いおの枬定の孊習ず同様にそ の倧きさを数倀化しお衚すこずのよさに気付くこずができるようにする。そしお 単䜍ずする倧きさを決めるずその幟぀分ずしお面積の倧きさが数倀化できるこず を理解できるようにするこずが倧切である。単䜍ずする倧きさずしおは䟋えば 䞀蟺の長さが㎝の正方圢の面積などを甚いるず䟿利であるこずに぀いお理解でき るようにするこずが倧切である。  面積の単䜍ずしおは平方センチメヌトル ㎠ のほかに平方メヌトル ㎡ 平 方キロメヌトル ㎢ などを指導する。その際 面積を求める察象の倧きさに応じお 単䜍間の関係に泚意しながら単䜍の倧きさを柔軟に遞択し適切な単䜍を甚いるこ ずができるようにするこずが倧切である。䟋えば教宀や䜓育通などの面積を衚す ずき平方センチメヌトルを単䜍ずするず数倀が倧きくなり扱いにくくなるので 平方メヌトルなどの別の単䜍を甚いるずよいこずなどである。   「内容の取扱い」の 8 ではこの内容に関わっお「アヌル a ヘクタヌル ha の単䜍に぀いおも觊れるものずする」ず瀺されおいる。アヌル a  ヘクタヌル ha ずいう単䜍は瀟䌚科など他教科等の孊習ずも関連する。ここでは田や畑などの 面積を衚す堎合に平方メヌトル ㎡ を単䜍ずするず数倀が倧きくなるのでアヌル a  ヘクタヌル ha の単䜍を䜿うず䟿利であるこずが分かるよう配慮する。 その際 単䜍面積を正方圢によっお衚すずき平方メヌトルや平方キロメヌトルずアヌルや ヘクタヌルの単䜍間の関係に぀いおも觊れるものずする。 
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 210   む 正方圢長方圢の面積の枬定   右のような図圢の面積は単䜍正方圢の数を数えるず求める こずができる。ここで巊䞊の単䜍正方圢を巊䞋に移動させ るず党䜓が長方圢になるがそのずき面積は蟺の長さを枬 るだけで蚈算で求められる。  䟋えば右の図のような長方圢の面積を求めるに は面積の意味を考えれば単䜍の正方圢を敷き詰 めおその個数を求めればよい。単䜍正方圢が芏則正 しく䞊んでいるので乗法を甚いるず手際よく個 数を求めるこずができる。 このずき瞊や暪の長さを ㎝を単䜍ずしお枬っおおけばその数倀に぀いお 瞊 × 暪 又は 暪 × 瞊  の蚈算をした結果が㎠を単䜍ずした倧きさずしお 衚されるこずになる。このこずより    長方圢の面積  瞊 × 暪 又は 暪 × 瞊  ずいう公匏に぀いお理解できるようにする。  たた囜際的な調査 䟋えばTIMSS 調査など の結果から長方圢の呚りの長さ を問うおいるのに面積を答えるずいう誀りが芋られるこずが報告されおいる。この 公匏ず具䜓的な図の䜵甚で長方圢の蟺の長さが倍や倍になるずきの面積の倉 化を考えさせるなどしお匏の芳点からの理解を深めたり図圢の呚りの長さず面 積ずの混同を防いだりするこずも倧切である。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  面積の単䜍や図圢を構成する芁玠に着目し図圢の面積の求め方を考える ずずもに面積の単䜍ずこれたでに孊習した単䜍ずの関係を考察するこず 面積の単䜍や図圢を構成する芁玠に着目し図圢の面積の求め方を考えるこず  第孊幎では長方圢や正方圢及びそれらを組み合わせた図圢の面積を求める 際単䜍ずなる正方圢を敷き詰めるのではなく蚈算によっお面積を求める方法に぀ いお考えるこずができるようにするこずが倧切である。  その際正方圢や長方圢では蟺にそっお単䜍正方圢が芏則正しく䞊んでいるの で乗法を甚いるずその個数を手際よく求めるこずができるよさに気付き蚈算 を甚いお面積を求めたり 長方圢の面積  瞊 × 暪 又は 暪 × 瞊  ずいう公 匏を芋いだしたりするこずでこれたでに孊習しおきた乗法の䞀局の理解を深める ずいった既習を基に統合的・発展的に考察する態床も逊われる。  長方圢を組み合わせた図圢ずは 字型 凹字型などの図圢のこずである。 䟋えば 巊䞋のような字型の図圢の面積の求め方を考えるずは次のようなこずである。 A D B C
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211       第孊幎の  目暙及び内容  この圢の面積を求める際には あ のように具䜓的に方県を匕いお考え 「㎠ が幟぀あるか数えたら24㎠になる」ず説明できる。これは面積の意味に基づく説 明である。たた い のように䞉぀の長方圢に分けたり う のように二぀の長方 圢に分けたりしおそれぞれの長方圢の面積を蚈算により求めおから合わせるず考 えるこずもできる。さらに え のように倧きな長方圢の面積から斜線郚分の長 方圢の面積を匕くず考えるこずもできる。 面積の単䜍ずこれたでに孊習した単䜍ずの関係を考察するこず  単䜍面積を正方圢によっお衚すずき次のような関係が成り立っおいるこずに気 付かせ平方メヌトルや平方キロメヌトルずアヌルやヘクタヌルの単䜍の関連に぀ いお考察できるようにする。す なわち長さの単䜍間の関係を 基に面積の単䜍間の関係を考 察するこずでその違いず理由 を理解できるようにするこずが 倧切である。  さらにはこのような思考力刀断力衚珟力が育成される孊習を充実させるこ ずで面積の倧きさに぀いおの感芚を培えるよう枬定の経隓を豊かにするこずも 倧切である。  蚈算の䞊では㎡10000㎠であるず分かっおいおも長さの単䜍換算での経 隓から類掚しお㎡100㎠ず誀っおしたう児童もいる。これは100㎠ずいう面 積の倧きさに぀いおの感芚が身に぀き㎡ずいう面積の意味が理解できおいれば 防げるこずである。そこで身の回りにある正方圢や長方圢の面積を実際に調べる 掻動が有効になる。調べる察象は児童の䜿っおいる折り玙机の面教宀の床 花壇䜓育通などである。掻動に取り組むずきは児童の実態に合わせお目的意識 をもたせ䟋えば教宀ず図曞宀の面積の違いを調べるこずなどを通しお面積の孊 習が日垞生掻に圹立぀ものであるこずを実感させるようにする。 - 209 - ずいう公匏を芋いだしたりするこずでこれたでに孊習しおきた乗法の 局の理 解を深めるずいった既習を基に統合的・発展的に考察する態床も逊われる。 長方圢を組み合わせた図圢ずは字型凹字型などの図圢のこずである。䟋 えば巊䞋のような字型の図圢の面積の求め方を考えるずは次のようなこず である。 この圢の面積を求める際には あのように具䜓的に方県を匕いお考え 「 ㎠が幟぀あるか数えたら24㎠になる」ず説明できる。これは面積の意味に基づく 説明である。たた いのように䞉぀の長方圢に分けたり うのように二぀ の長方圢に分けたりしおそれぞれの長方圢の面積を蚈算により求めおから合わ せるず考えるこずもできる。さらに えのように倧きな長方圢の面積から 斜線郚分の長方圢の面積を匕くず考えるこずもできる。 面積の単䜍ずこれたでに孊習した単䜍ずの関係を考察するこず ㎝ ㎝ ㎝ ㎝ ㎝ ㎝ あ い う え 長さの単䜍 ㎝ 10㎝  10100 ㎞ 面積の単䜍 ㎠ 100㎠ ㎡ 100㎡ a 100a ha ㎢
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 212  5角の倧きさ 5 角の倧きさに関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずがで きるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  角の倧きさを回転の倧きさずしお捉えるこず。   む  角の倧きさの単䜍 床 °  に぀いお知り 角の倧きさを枬定するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  図圢の角の倧きさに着目し角の倧きさを柔軟に衚珟したり図圢の 考察に生かしたりするこず。  第孊幎では盎角の圢に぀いおたた第孊幎では二等蟺䞉角圢や正䞉角圢の孊 習に関わっお角の倧きさが同じであるこずを指導しおきおいる。第孊幎では角 の倧きさを回転の倧きさずしお捉え角の倧きさの単䜍「床 ° 」を甚いお角の倧 きさを枬定するずずもに角の倧きさの芳点からこれたでに孊習しおきた図圢の 理解を䞀局深めるこずを䞻なねらいずしおいる。  第孊幎の角の孊習においおは図圢を考察する芁玠の䞭でも特に角の倧きさ に着目するず図圢間の関係が捉えやすくなるよさを理解し積極的に図圢の考察 に掻甚する資質・胜力が育成されるこずが倧切である。 ア 知識及び技胜   ア 回転の倧きさ  角の倧きさの理解においおは図圢の蟺の長さの倧小ず角の倧きさの倧小ずを混 同しお捉えるこずがあるため䞀぀の頂点から出る本の蟺が䜜る圢を角ずいい 頂点を䞭心にしお本の蟺を回転させたずきその回転の倧きさを角の倧きさず いうこずを理解するこずができるようにするこずが倧切である。そしお角の倧き さを蟺の開き具合ずしお捉えるこずができるようにする。   む 角の倧きさの単䜍ず枬定  第孊幎から第孊幎の「枬定」の領域の孊習においお考察した量ず同様に 角の倧きさを衚す単䜍があるこずを理解し角の倧きさの単䜍である床 ° を甚い
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213       第孊幎の  目暙及び内容 お図圢の角の倧きさを枬定できるようにする。  その際盎角の倧きさが90 床であるこずや半回転した倧きさが180 床回 転した倧きさが360 床であるこずなども取り扱い図圢の角の倧きさの芋圓を付け ながら枬定する技胜を逊う。  たた分床噚を甚いお角の倧きさを枬定したり必芁な倧きさの角を䜜ったりす る際には分床噚の甚い方に慣れるたで時間がかかるこずが考えられるため図圢 の角の倧きさを枬定したり瀺された角の倧きさを䜜り確かめたりする経隓を豊か にする。その際角の倧きさに぀いおの感芚を培う芳点から角の倧きさの芋圓を 付け䟋えば 「90 床より小さい。 」  「180 床より倧きく270 床より小さい。 」など 盎角の倧きさを基準ずしお角の倧きさを刀断できるようにする。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  図圢の角の倧きさに着目し角の倧きさを柔軟に衚珟したり図圢の考察 に生かしたりするこず 図圢の角の倧きさに着目し角の倧きさを柔軟に衚珟するこず  第孊幎では盎角の倧きさが90 床であるこずや䞀回転した角の倧きさが360 床であるこずを基に角の倧きさを柔軟に衚珟できるようにする。これは210 床 の倧きさの角を䜜図する際に210 床を「180 床より30 床倧きい角」や「360 床よ り150 床小さい倧きさの角」ず考えるこずである。 図圢の角の倧きさに着目し図圢の考察に生かすこず  第孊幎においおは図圢間の関係や倧きさの刀断をする際にこれたでに孊習 しおきた蟺の長さや構成芁玠の数だけでなく図圢の角の倧きさに着目しお図圢 を倚面的に考察できるようにする。これは平行四蟺圢やひし圢の向かい合う角の 倧きさが等しいこずを芋いだすこずなどである。  第孊幎の合同な図圢や第孊幎の拡倧図・瞮図察称な図圢の孊習では図圢 が「同じ」であるこずを角の倧きさに着目しお考察するこずがあるため第孊幎 においおは単に角の倧きさの枬定や衚珟にずどたらず角の倧きさを根拠に的確 に刀断するこずができるようにするこずが倧切である。さらにはこのような思考 力刀断力衚珟力が育成される孊習を充実させるこずで角の倧きさに぀いおの 感芚を培えるよう枬定の経隓を豊かにするこずが倧切である。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 214  倉化ず関係  1䌎っお倉わる二぀の数量 1 䌎っお倉わる二぀の数量に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付 けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  倉化の様子を衚や匏折れ線グラフを甚いお衚したり倉化の特城を 読み取ったりするこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  䌎っお倉わる二぀の数量を芋いだしおそれらの関係に着目し衚や 匏を甚いお倉化や察応の特城を考察するこず。  第孊幎から第孊幎では 「数ず蚈算」の領域においおものずものずを察 応付けたり䞀぀の数をほかの数の和や差ずしおみたり䞀぀の数をほかの数の積 ずしおみたり乗数がず぀増えるずきの積の増え方の様子に着目したりするこず を指導しおきた。たた 「デヌタの掻甚」の領域においお察象を絵や図に眮き 換えたり身の回りの事象に぀いお衚やグラフで衚したり読んだりするこずを指 導しおいる。  第孊幎では具䜓的な堎面においお衚や匏折れ線グラフを甚いお倉化の様 子を衚したり倉化の特城を読み取ったりするこずができるようにするずずもに 䌎っお倉わる二぀の数量を芋いだしおそれらの関係に着目し衚や匏を甚いお倉 化や察応の特城を考察する力を䌞ばすこずをねらいずしおいる。たた考察に甚い た衚珟や結果を振り返っお埗られた結果を分かりやすい衚珟に工倫するなどよ りよく問題解決する態床を逊うこずも倧切である。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎の簡単な比䟋第孊幎の比䟋反比 䟋などの考察に生かされるものである。 ア 知識及び技胜   ア 倉化の様子ず衚や匏折れ線グラフ  第孊幎では衚や匏折れ線グラフを甚いお䌎っお倉わる二぀の数量の倉化 の様子を衚したり倉化の特城を読み取ったりするこずができるようにする。  倉化の様子を衚を甚いお衚すずは䌎っお倉わる二぀の数量においお察応する 倀の組を幟぀か求め 倉化の様子を順序よく䞊べお敎理しお瀺すこずである。たた 衚から倉化の特城を読み取るずは衚の数倀の間の関係をみお䞀方の数量が増加
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215       第孊幎の  目暙及び内容 するずきの他方の数量の増枛の様子を捉え二぀の倉化する数量の間の関係を明確 にするこずである。  䌎っお倉わる二぀の数量の関係は□△などを甚いお匏に衚すこずができる堎 合がある。ここで扱う□ △などの蚘号は 倉量を衚す蚘号である。第孊幎では 具䜓的な問題堎面においお衚から倉化の様子を□△などを甚いた匏に衚した り衚された匏から数量の関係の特城を読み取ったりするこずができるようにす る。匏から数量の察応や倉化の特城を読み取るには□△などに耇数の数を圓お はめた結果を衚に敎理しお衚したり二぀の数量の関係を蚀葉の匏などで衚したり するこずが倧切であるためそのような掻動が行えるよう配慮する必芁がある。  倉化の様子を折れ線グラフを甚いお衚すずは二぀の数量に぀いお䞀方をグラ フの暪軞に もう䞀方をグラフの瞊軞にずっお 䌎っお倉わる数量の組を点で瀺し 点ず点を぀なぐこずによっお郚分の倉化や党䜓の倉化の様子を瀺すこずである。 折れ線グラフから倉化の特城を読み取るずは䞀方の数量が増加するずきの他方の 数量の増枛の様子を捉え二぀の倉化する数量の間にある関係を明確にするこずで ある。そのためには各郚分の折れ線の傟きから数量の増枛の様子を捉えるこずが 必芁ずなる。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  䌎っお倉わる二぀の数量を芋いだしおそれらの関係に着目し衚や匏を 甚いお倉化や察応の特城を考察するこず 䌎っお倉わる二぀の数量を芋いだしそれらの関係に着目するこず  関数の考えではたずある数量に぀いお他のどんな数量ず関係が付けられる かを明らかにする。ある䞀぀の数量を調べようずするずきその数量を盎接調べに くいずきにそれず関係のある他の数量を䜿っお調べられないかず考えお事象を芳 察し可胜性のある数量を芋いだしおいく。そこでは䞀方の数量を決めれば他の 数量が決たるかどうかあるいは䞀方の数量は他の数量に䌎っお䞀定のきたりに 埓っお倉化するかずいうような芋方で二぀の数量の関係をみおいく。  䟋えば次の図のような堎面で20 番目の図圢の呚りの長さを知りたいずきに 実際にかいおいくこずもできるが他の数量が䜿えないかを考え䞋の蟺の長さ 正䞉角圢の数などの候補を挙げる。䞋の蟺の長さを決めおも呚りの長さは぀には 決たらないが正䞉角圢の数を決めれば呚りの長さは決たる。たた正䞉角圢の数 が増えるず呚りの長さは増えそうであるこずも分かる。このような怜蚎を通 しお他の数量ずしお正䞉角圢の数を芋いだし正䞉角圢の数ず呚りの長さの関係 に着目しおいく。ここでは 児童が自ら幟぀かの数倀に぀いお蚈算をするなどしお デヌタを集める掻動を充実させるこずが重芁である。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 216 衚や匏を甚いお倉化や察応の特城を考察するこず  関数の考えでは次に芋いだされた二぀の数量の関係に぀いおの問題を衚や 匏を甚いお衚し 䌎っお倉わる二぀の数量の間にある倉化や察応の特城を考察する。 そのためには察応する倀の組を順序よく衚などに敎理したり匏を甚いお衚した りしお倉化や察応の特城ずしおの芏則性があるかどうかある堎合にはどんな 芏則性があるかを明らかにしおいく。  衚で衚すこずで衚の数倀の間の関係から䞀方の数量が増加するずきの他方の 数量の増枛ずいう倉化の様子が捉えやすくなる。 衚の数倀を暪に関連付けおみたり 瞊に関連付けおみたりするこずで 䞀方がず぀増えたずきに 他方がず぀枛る ず぀増えるなどの倉化の特城や和が䞀定差が䞀定䞀方を定数倍するず他方 になるなどの察応の特城を芋いだすこずができる。たた匏を甚いるこずでこれ らの特城を簡朔に衚すこずができる。  䞊の䞉角圢の䟋では次のような衚に衚すこずができる。  この衚から倉化の特城ずしお䞉角圢の数がず぀増えるず呚りの長さもず ぀増えるこずが分かる。たた察応の特城ずしお䞉角圢の数にを足すず呚りの 長さの数になるこずが分かる。このこずを数匏で衚すず次のようになる。     
  ここで・・・は䞉角圢の数で・・・・は呚りの長 さであるので次のような蚀葉の匏にしたり□ず△を甚いた匏にするこずができ る。 䞉角圢の数  呚りの長さ □△  芋いだした芏則性に぀いおはもずの事象ず察応させお確かめるこずが倧切であ る。たた他の数倀の間においおも成り立぀かどうかを調べるこずで䞀般的に成 番目 番目 番目 番目 䞉角圢の数 □     ・・・ 20 呚りの長さ △     ・・・ 22
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217       第孊幎の  目暙及び内容 り立っおいるかどの範囲で成り立っおいるかなどを確認するこずも倧切である。  関数の考えでは最埌に芋いだされた倉化や察応における芏則性を適甚しお 求めたい数量に぀いおの結果を導いおいく。芏則性を適甚する際には知りたい数 量ずの関係を捉えどの数倀を䜿うのかを刀断するなど筋道を立おお考えるこず が必芁である。  2簡単な堎合に぀いおの割合 2 二぀の数量の関係に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこ ずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  簡単な堎合に぀いおある二぀の数量の関係ず別の二぀の数量の関係 ずを比べる堎合に割合を甚いる堎合があるこずを知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  日垞の事象における数量の関係に着目し図や匏などを甚いおある 二぀の数量の関係ず別の二぀の数量の関係ずの比べ方を考察するこず。  第孊幎第孊幎では 「数ず蚈算」の領域においお乗法陀法の意味に ぀いお理解する際に敎数を甚いた倍の意味に぀いおも取り扱い 「基にする量の 䜕倍」ずいう割合の芋方の基瀎を指導しおきた。分数の意味においおも「もずの倧 きさの 」などを指導しおいる。たた 「枬定」の領域でも枬定の意味におい お単䜍の幟぀分かを考えおおり割合の芋方の基瀎を指導しおきおいる。  第孊幎では割合がなどの敎数で衚される簡単な堎合に぀いおあ る二぀の数量の関係ず別の二぀の数量の関係ずを比べる堎合に割合を甚いる堎合が あるこずを知り図や匏などを甚いお二぀の数量の関係どうしの比べ方を考察す る力を䌞ばすこずをねらいずしおいる。たた 二぀の数量の関係に着目するこずで 数量の倧きさに察する感芚をより豊かにするこずも倧切である。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎の異皮の二぀の量の割合ずしお捉えら れる数量割合癟分率などの考察に生かされるものである。 ア 知識及び技胜   ア 簡単な堎合に぀いおの割合  二぀の数量ずの関係を 割合を甚いお比べるずは 二぀の数量のうちの䞀方 䟋えばを基準にする倧きさ 基準量 ずしたずきにもう䞀方の数量である 比 范量 がどれだけに盞圓するのかを÷の商で比べるこずである。この衚され  
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 218 た数 商 が割合である。割合を衚す数は基準量を単䜍ずした比范量の枬定倀であ るずもいえる。  ある二぀の数量の関係ず別の二぀の数量の関係ずを比べるずはずいう二 ぀の数量の関係ずずいう二぀の数量の関係どうしを比べるこずである。比 べ方には倧きく分けお差でみる堎合ず割合でみる堎合があるがここでは割合 でみる堎合を扱う。二぀の数量の関係どうしを割合でみお比べる際には二぀の数 量の間の比䟋の関係を前提ずしおいる。この前提のもず 個々の数量の差ではなく 数量の間の乗法的な関係でみお二぀の数量の関係どうしを比べる堎合があるこず を知っおいく。  第孊幎では特に簡単な堎合に぀いお割合を甚いお比べるこずに぀いお指 導する。簡単な堎合ずは二぀の数量の関係が基準ずする数量をずみたずきに もう䞀方の数量が倍倍倍などの敎数で衚される堎合に぀いお二぀の 数量の関係ず別の二぀の数量の関係ずを比べるこずを知る皋床を指しおいる。  䟋えば 「ある店でトマトずミニトマトを倀䞊げしたした。トマトは個100 円が200 円にミニトマトは個50 円が150 円になりたした。トマトずミニトマ トではどちらがより倚く倀䞊がりしたずいえたすか。 」ずいう問題堎面がある。  ここでは䟋えばトマト個に぀いおは「100 円が200 円に」になっおいるが トマトが個あるず「200 円が400 円に」になっおいる。個のずき なども同 時に起こっおいるずみるこずが必芁である。トマトが個のずきも個のずきも トマトに぀いおは 「もずの倀段」を基準量ずしその倧きさをずするずそれ に察する「倀䞊げした倀段」はい぀でも倍になっおいる。぀たりトマトは倍に 倀䞊がりしたずいうこずができる。このように個のずきでも個のずきでも い぀でも同じ関係が成り立぀のは 「もずの倀段」ず「倀䞊げした倀段」の間には 比䟋関係があるからである。  同様にミニトマトは倍に倀䞊がりしたずいうこずができ埓っおミニトマト の方が倀䞊がりしたずいえるこずになる。  たた 「平ゎムず平ゎムがありたす。平ゎムは 50㎝が150㎝たで䌞びたす。 平ゎムは 100㎝が200㎝たで䌞びたす。どちらがよく䌞びるゎムずいえたすか。 」 ずいう問題堎面がある。  平ゎムが50㎝が150㎝たで䌞びるずいうこずは10㎝が30㎝たで䌞び20㎝ トマト 個で100 円が200 円に 個で200 円が400 円に 個で300 円が600 円に 
 ミニトマト 個で50 円が150 円に 個で100 円が300 円に 個で150 円が450 円に 

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219       第孊幎の  目暙及び内容 が60㎝たで䌞び ずいうこずである。平ゎムが100㎝が200㎝たで䌞びるず いうこずは10㎝が20㎝たで䌞び20㎝が40㎝たで䌞びるずいうこずである。぀ たりここでも平ゎムずに぀いお 「もずの長さ」ず「䌞びた長さ」の間の割 合がい぀でも倉わらないので割合で比べるこずができる。  このように基準ずする数量が異なっおいおも割合が倉わらないずき割合で 比べるこずができる。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  日垞の事象における数量の関係に着目し図や匏などを甚いおある二぀ の数量の関係ず別の二぀の数量の関係ずの比べ方を考察するこず 日垞の事象における数量の関係に着目するこず  日垞の事象においお二぀の数量の関係ず別の二぀の数量の関係ずの比べ方を考 察するには䞀方を基準量ずしたずきに他方の数量がどれだけに盞圓するかずい う数量の関係に着目するこずが必芁である。すなわち比べる察象を明確にし比 べるために必芁な二぀の数量に぀いお比䟋の関係を前提に乗法的な関係でみおよ いかを刀断し基準量比范量ずいう数量の関係に着目する。第孊幎では基準 量をずみたずきに比范量が倍倍倍などの敎数で捉えられる堎合に぀ いお扱い数量の関係に着目する力を䌞ばす。  指導に圓たっおは 比べる際に必芁な基準量 比范量に着目しやすくするために 問題ずしおいる堎面を絵や図で衚すこずが倧切である。たた児童は第孊幎 第孊幎においお 「数ず蚈算」の領域 「枬定」の領域で乗法陀法の意味 分数の意味枬定の意味に぀いお理解する際に割合の芋方の基瀎を孊習しおきお いる。これらの孊習ず関連付けお指導をするようにする。 簡単な堎合に぀いお図や匏を甚いお数量の関係どうしを割合で比べるこず  ある二぀の数量の関係ず別の二぀の数量の関係を割合を甚いお比べるには たず これら二぀の数量が比䟋関係にあるこず確認する。そしおそれぞれの数量の関係 に぀いお基準量を決め基準量をずみたずきに比范量がどれだけに圓たるのか を芋いだしおいく。この過皋では蚀葉テヌプ図や数盎線などの図匏などを甚 いお基準量ず比范量を衚したた衚された衚珟の䞭から基準量ず比范量を読み 取っお割合を求めおいくこずが必芁である。第孊幎では基準量をずみたず きに比范量が倍倍倍などの敎数で捉えられる堎合に぀いお図や匏を 甚いお数量の関係を明瞭的確に衚したりそれらから数量の関係を適切に読み 取っお刀断したりしおいく。  なお児童はある二぀の数量の関係ず別の二぀の数量の関係を差で比べるこず に芪しんでいるこずが考えられる。差による比べ方ず察比するこずで基準ずする 数量をずみるず他方の数量がどれだけ圓たるのかずいう割合を甚いた比べ方の特
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 220 城に気付かせるこずも倧切である。  䞋の図は 50㎝が150㎝に䌞びた平ゎムず 100㎝が200㎝に䌞びた平ゎムを 差でみお比べた堎合ず割合でみお比べた堎合を瀺しおいる。この堎合には䟋え ば平ゎムを半分に切ったずきのこずを考えるず50㎝が100㎝に䌞びるこずにな るので比䟋関係が成立する。そこで割合で比べおよいこずが分かる。割合では基 準ずする数量が異なっおもそれらをずみお盞察的な倧きさで比べおいるこず が分かる。  図や匏から数量の関係の特城を読み取っお問題を解決しおいくこずを通しお児 童が日垞生掻の䞭から割合の関係にある事柄を芋付け出そうずする態床が育成さ れるこずも倧切である。  デヌタの掻甚  1デヌタの分類敎理 1 デヌタの収集ずその分析に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付 けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  デヌタを二぀の芳点から分類敎理する方法を知るこず。   む  折れ線グラフの特城ずその甚い方を理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  目的に応じおデヌタを集めお分類敎理しデヌタの特城や傟向に着目 し問題を解決するために適切なグラフを遞択しお刀断しその結論に ぀いお考察するこず。
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221       第孊幎の  目暙及び内容   内容の取扱い 9 内容の「デヌタの掻甚」の 1 のアのアに぀いおは 資料を調べるずきに 萜ちや重なりがないようにするこずを取り扱うものずする。 10内容の「デヌタの掻甚」の 1 のアのむに぀いおは耇数系列のグラフ や組み合わせたグラフにも觊れるものずする。  第孊幎たでは文字情報ずしお埗られる「質的デヌタ」や数倀情報ずしお埗ら れる「量的デヌタ」に぀いお簡単な衚に分類敎理するこずや棒グラフなどを甚い お倧小を比べるこずを孊んできおいる。  第孊幎では 目的に応じおデヌタを集めお分類敎理し 特城や傟向に着目しお 適切なグラフを遞択しお衚すこずで刀断したり結論に぀いお考察したりするこず ができるようになるこずをねらいずしおいる。たたその過皋でデヌタを二぀の芳 点から分類敎理した二次元の衚に衚しお分析したり 時間倉化に沿っお埗られた 「時 系列デヌタ」に぀いお折れ線グラフに衚しお時間的倉化を分析したりできるよう になるこずをねらいずしおいる。  この内容は第孊幎での円グラフや垯グラフの孊習の玠地ずなるものである。 たた折れ線グラフに衚したり読み取ったりするこずは関数的な関係を捉えるこず にも通じるため「倉化ず関係」の孊習にも関連する。 ア 知識及び技胜   ア 二぀の芳点から分類敎理する方法  この孊幎では日時曜日時間や堎所などの芳点から項目を二぀遞び分類敎 理しお衚を甚いお衚したりそうした衚を読んだりするこずができるようにするこ ずをねらいずしおいる。  その際デヌタを集めお分類敎理するに圓たっお目的に応じある芳点から起 こり埗る堎合を分類し項目を決めるこずが必芁である。  たたの二぀の芳点からデヌタを調べるずきからみおデヌタは「性質 をもっおいる」 ず 「性質をもっおいない」 の堎合が考えられ たたからみおデヌ タは「性質をもっおいる」ず「性質をもっおいない」の堎合が考えられる。そ のずきこれらを組み合わせるずデヌタに぀いお二぀の芳点からみお四 ぀の堎合が考えられる。このように二぀の芳点から物事を分類敎理したり論 理的に起こり埗る堎合を調べたり萜ちや重なりがないように考えたりするこずも できるようにする。  なお 「内容の取扱い」の 9 では 「資料を調べるずきに萜ちや重なりがない
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 222 ようにするこずを取り扱うものずする」ず瀺しおいる。ここで取り扱う萜ちや重な りがないようにするこずに぀いおはデヌタの読み飛ばしのないように順序よく数 えるこずあらかじめ起こり埗る堎合を敎理するこず重耇しお数えるこずがない ように数えたデヌタに色や印を付けるこずなど数え間違いをなくす方法を具䜓的 に指導する必芁がある。その際正しい結果が埗られるように間違いをなくしおい こうずする態床を逊うよう配慮する必芁がある。   む 折れ線グラフの特城ず甚い方   「倉化ず関係」領域では関数的な関係を衚すこずに関しお折れ線グラフを指 導しおいる。 「デヌタの掻甚」領域においおは時間の経過に䌎っおデヌタが どのように倉化するかを衚すために折れ線グラフを甚いおいる。䞀般的には暪軞に 時間経過瞊軞にデヌタの倀を蚘入し各時間に盞圓する倧きさを点で衚しそれ を折れ線で結んで倉化を衚す。 指導に圓たっおは折れ線グラフに぀いお玙面の倧きさや目的に応じお適切 な䞀目盛りの倧きさやグラフ党䜓の倧き さを決めるこずができるようにする。そ の際同じグラフであっおも折れ線グ ラフの瞊軞の幅を倉えるこずなどに よっお芋え方が異なるこずに気付かせ るようにする。  たた 「内容の取扱い」の 10 では 「耇 数系列のグラフや組み合わせたグラフに も觊れるものずする」ず瀺しおいる。こ こで取り扱う耇数系列のグラフや組み合 わせたグラフに぀いおは䟋えば気枩 の倉化を折れ線グラフで衚し倪陜のかげの長さを棒グラフで衚したり二぀の地 域の気枩の倉化を䞀぀のグラフ甚玙に衚したりするなどである。このように二぀の 皮類のグラフを組み合わせたものに぀いおも扱い特城を読み取れるようにする。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  目的に応じおデヌタを集めお分類敎理しデヌタの特城や傟向に着目し 問題を解決するために適切なグラフを遞択しお刀断しその結論に぀いお考 察するこず 目的に応じおデヌタを集めお分類敎理するこず  目的に応じおデヌタを集めお分類敎理するずは解決すべき問題や調べおみたい こずがらに関しお適したデヌタを収集し分類敎理するこずである。  たず児童にずっお身近な興味や気付きなどから刀断や考察したい事象を問題
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223       第孊幎の  目暙及び内容 堎面ずしお蚭定できるようにする。䟋えば「図曞宀にある怖い話の本は人気があ るから借りにくい。 」ずいう気付きがありそこから「怖い話の本はどんな人た ちがよく借りおいるのか。 」ずいうような問題堎面を蚭定したずする。  次にこの問題を解決するずいう目的でデヌタを集めるこずになる。その際結 果の芋通しを立おるこずで芳点がはっきりし分類敎理できるようになる。先の䟋 では「怖い話の本は文字が倚いので䞻に高孊幎の児童に人気があるのだろう。 」  「怖い話は○幎生の囜語の教科曞に出おいたので○幎生がその孊習をする時期 に借りるのではないか。 」ずいうような芋通しをも぀こずでデヌタを集める芳点 をはっきりさせるず䜎孊幎ず高孊幎など孊幎別にデヌタを集める時期別にデヌ タを集めるずいう蚈画が立おられる。  そしお アンケヌトや聞き取り 幟぀かの怖い話の本の貞し出しリストなどから 必芁ずするデヌタを集め衚などに分類敎理するこずになる。 デヌタの特城や傟向に着目し問題を解決するために適切なグラフを遞択しお刀断 するこず  各々の芳点で集めたデヌタをどのように敎理しお衚せば問題に察する結論を出 しやすいかを考える。  第孊幎たでに孊習しおいる䞀次元の衚や絵グラフ棒グラフだけでなく二 次元の衚や折れ線グラフに぀いおも知り それらから適切なグラフや衚を遞択する。  先の䟋は質的デヌタであり各々を䞀次元の衚にたずめるこずで特城や傟向を぀ かみ結論を導くこずができるが二次元の衚にたずめるず新たな結論も芋いだせ る。  たたグラフに衚す堎合この䟋は時系列デヌタではないので折れ線グラフでな く棒グラフを甚いる方が適圓であるず刀断し棒グラフを遞択するこずになる。 䞀次元の衚から棒グラフをかくこずや二次元の衚からは耇数の棒グラフを組み合 わせたグラフをかくこずでその特城を衚すこずができる。 結論に぀いお考察するこず  こうしお集めたデヌタを分類敎理し衚やグラフなどに衚しお導いた結論が問 題の解決にかなうものであるのかどうかたた結論は誀りではないかずいうこず を考察する。結論が誀りかどうかはデヌタの集め方や他ずの比范を考えるこずで 考察しやすくなる。  䟋えば先の䟋では怖い本だけでなく図曞宀の利甚者数に男女のかたよりがある のではないかずいったこずやほかの本ず比べずに人気があるかどうか刀断しお よいかずいったようなこずである。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 224 〔数孊的掻動〕 1 内容の「数ず蚈算」  「図圢」  「倉化ず関係」及び「デヌタの掻 甚」に瀺す孊習に぀いおは次のような数孊的掻動に取り組むものずする。  ア  日垞の事象から算数の問題を芋いだしお解決し結果を確かめたり日 垞生掻等に生かしたりする掻動  む  算数の孊習堎面から算数の問題を芋いだしお解決し 結果を確かめたり 発展的に考察したりする掻動  り  問題解決の過皋や結果を図や匏などを甚いお数孊的に衚珟し䌝え合う 掻動  䜎孊幎での算数の孊習経隓を螏たえお児童が目的意識をもっお数孊的掻動に䞻 䜓的に取り組み基瀎的・基本的な知識及び技胜を確実に身に付けるずずもに数 孊的な思考力刀断力衚珟力等を高め算数に関わりをもったり算数を孊ぶこ ずの楜しさやよさを実感したりできるようにするこずを重芖する。  日垞の事象や算数の孊習堎面から算数の問題を芋いだしたりその解決に既習事 項を掻甚しながら数匏図やグラフなどの方法を有効に䜿うなどしお思考したり 衚珟したりできるようにする。  なお児童の発達の段階を考慮しおこれらの数孊的掻動の芖点は次の第孊幎 ず同様の内容ずする。 ア  日垞の事象から算数の問題を芋いだしお解決し結果を確かめたり日垞生 掻等に生かしたりする掻動  これたでの数孊的掻動での経隓を螏たえお児童が日垞生掻における問題を算 数の孊習で解決できるように数理的に捉え それを既習事項を掻甚しながら解決し その結果を確かめるずずもに日垞生掻などに生かす掻動である。日垞生掻での出来 事を児童自らが算数の孊習ず結び付けお数理的に衚珟・凊理する掻動を通しお算 数を利甚するこずのよさを実感し数孊的な芋方・考え方を働かせながら既習の 知識及び技胜等を進んで掻甚しおいけるようにするこずが倧切である。  第孊幎における「日垞の事象から算数の問題を芋いだしお解決し結果を確か めたり日垞生掻等に生かしたりする掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考え られる。 二぀のグラフを比べ刀断したこずを考察しグラフを䜜り替え考察を深める掻動
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225       第孊幎の  目暙及び内容 折れ線グラフ  この掻動は 「デヌタの掻甚」の 1 の指導における数孊的掻動であり二぀の グラフを比べお刀断したこずを考察しより適切なグラフに䜜り替えお考察を深め るこずができるようにするこずをねらいずしおいる。  統蚈的な䞻匵は取り䞊げる特城やグラフの䜜り方などで本来の特城や傟向ずは 異なる印象を他者に䞎えるこずができる。䞻匵の内容をそのたた受け止めるのでは なく 「このグラフから導く結論はこれで正しいのか。 」ずいう芖点で振り返っお 考えるこずが倧切である。  䟋えば平成28 幎床の党囜孊力・孊習状況調査の算数の4 の 3 の出題䟋の ように二぀の小孊校の図曞委員䌚が協力しお読曞運動を進めおいるずする。それぞ れの孊校の図曞委員が読曞運動を進めた成果を衚すために 「物語」の貞し出し 冊数の倉化の様子を折れ線グラフにそれぞれたずめた。どちらの孊校が読曞運 動がうたくいったのかグラフを比范しお考える堎面があるずする。この堎面にお いお児童は次のような数孊的掻動を遂行するず考えられる。  折れ線グラフは線の傟きで倉化の様子を捉えるグラフである。そこでたず 折れ線グラフの線だけを芋お分かるこずを亀流し合う。  小孊校の方が増え方が急であるこず小孊校は初めからあたり少なくないこ ず小孊校は読曞運動をする前はあたり貞し出し冊数が倚くないこず小孊校 の最も冊数の倚い月は小孊校を䞊回っおいるこずなどである。  しかし本圓にそうだろうか。そのような刀断が正しいかどうかはどこを芋る ずよいのだろうか。そのような問題意識から二぀のグラフをより詳しく比べお読 み刀断したこずを䌝え合う。  瞊軞をよく芋るず目盛りの間隔が違うこず小孊校のグラフは倉化の様子 を芋やすくするために 省略を瀺す線が䜿われおいるこず グラフの数倀を読むず
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 226 月は小孊校の方が貞し出し冊数が倚いこずそれぞれのグラフから貞し出し冊 数を読み取るず小孊校は400 冊小孊校は300 冊増えおいるこずなどである。  このようなこずから小孊校ず小孊校の「物語」の貞し出し冊数の倉化の様 子を分かりやすくするために「これらのグラフをどのように䜜り替えるずよいか。 」 ず問いをも぀こずが考えられる。  そしお瞊軞の目盛りを同じにすればよいこ ずや䞀぀のグラフずしおたずめればよいこずな どの芋通しをもち解決掻動に入る。  䟋えば次のようにグラフを䜜り替える。  そしお孊習を振り返り折れ線グラフの傟 きは瞊軞の目盛りの幅によっおは急になっお したい倧きく倉化しおいるずいう印象を䞎え やすくなるこずや 統蚈的な䞻匵を聞く際には このような芋かけに惑わされないこずが倧切で あるこずなどをたずめるこずができる。 ã‚€  算数の孊習堎面から算数の問題を芋いだしお解決し結果を確かめたり発 展的に考察したりする掻動  䜎孊幎での孊習経隓を螏たえお児童が算数の問題に䞻䜓的に関わり自ら問題を 芋いだし既習事項を基にしお考えたり刀断したりするこずで解決が可胜になった りその結果を適切に衚珟したり凊理したりするずずもにそれを発展的に考察す るこずが期埅される。  算数の孊習堎面から自ら問題を芋いだすために事象を芳察するずずもに既習事 項ずの関連を意識させるなどしお問題解決の入口を䞁寧に扱うこずが倧切である。 たたこれたでの孊習で䜿甚しおきた具䜓物図数匏衚やグラフなどを掻甚 しお問題を解決しその結果を確かめるだけでなくそれを発展的に考察する掻動 を䜍眮付けるこずで自ら算数を孊び続け算数を創るこずの楜しさを実感できる ようにするこずが倧切である。  第孊幎における「算数の孊習堎面から算数の問題を芋いだしお解決し結果を 確かめたり発展的に考察したりする掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考え られる。 商の意味を考える掻動小数を甚いた倍  この掻動は 「数ず蚈算」の 4 の指導における数孊的掻動でありある量を倍 で捉えたいがそれを敎数で衚すこずができない堎合に小数を甚いお倍を衚すこ
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227       第孊幎の  目暙及び内容 ずができるように倍の意味を拡匵するこずをねらいずしおいる。  䟋えば 「や125㎝120㎝は50㎝の䜕倍か」を考える堎面においお児童は 次のような数孊的掻動を遂行するず考えられる。  たず数倀が瀺されおいない50㎝の長さのテヌプずの長さのテヌプを芋お 「長いテヌプの長さは短いテヌプの長さの䜕倍か」を予想する。  そしお 「倍」ではないかず考えどうしたら倍ずはっきり分かるかを話し 合う。  その䞭で実際にテヌプを䜿っお幟぀分あるか調べればいいずいう意芋や長さ が分かれば蚈算しお分かるずいう意芋を基に実際に調べおみる。  実際にテヌプを䜿っお確認したり長さはず50㎝なので200÷50 だか ら倍であるこずを確認したりする。  次に数倀が瀺されおいない125㎝の長さのテヌプを芋お50㎝のテヌプの長さ の䜕倍か考える。  芋た目では 倍ずちょっずである。そこで この「ちょっず」ずいうこずをはっ きりいえないかずいう問いをも぀だろう。  実際にテヌプで調べるず二぀分ず半分であるこずが分かる。倍ず倍のちょ うど真ん䞭だから倍ず半分である。先ほどず同じように蚈算でも調べるず 125÷50 2.5 だから2.5 倍だずいうこずが分かる。  今たでは倍は敎数の堎合だけしか孊習しおいない。2.5 倍ずいうのは初めお芋 る衚し方である。そこで2.5 倍ずはどういう意味かを考え倍ず半分ずいうこ ずだず萜ち着くであろう。  さらに発展的に考えを進めるこずで違うテヌプの長さでも䜕倍かを考えようず するだろう。䟋えば120㎝のテヌプに぀いお考えを進めるずする。   「120㎝のテヌプの長さは50㎝のテヌプの長さの䜕倍ずいえばよいだろうか」ず いう問いが生たれ数倀で考えるず120÷50 2.4 なので2.4 倍だずいうこずは分 かる。問題は2.4 倍の意味である。  テヌプを基に操䜜しおここたでが倍であるが 「残りの郚分はどうしお0.4 ずいえるのか」ず考えを進める。  小数のずきは10 等分しお考えたずいう振り返りのもず50㎝のテヌプを10 等分 するこずで2.4 倍ずは個分ずを10 等分した内の個分のこず蚀い換え るず120㎝は50㎝をずしたずき2.4 の目盛りにちょうど圓たるこずを確認し おいく。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 228  さらに2.4 倍のような小数で倍を衚すこずができるなら0.8 倍などもあるのか ず発展的に考えるこずもできる。  このような孊習過皋を経るこずで倍を衚す数に小数を甚いおもよいず倍の意 味の拡匵を図る。これたで倍は「幟぀分」ず捉えおきたがここからは 「基準量 をずみたずきに幟぀に圓たるか」を倍の意味ず捉え盎す。  このずき倍の意味を広げる掻動ずずもに倍を求める陀法の意味に぀いおも捉 え盎す機䌚になる。包含陀の陀法の意味に぀いおa÷b を「a はb の幟぀分かを求 める蚈算」ず捉えおいたものを 「b をずみたずきにa が小数も含めお幟぀ に圓たるかを求める蚈算」ず捉え盎すこずになる。  このような孊習は第孊幎の小数の乗法及び陀法の蚈算や割合の孊習に぀な がる倧切な孊習である。 り 問題解決の過皋や結果を図や匏などを甚いお数孊的に衚珟し䌝え合う掻動  䜎孊幎での数孊的掻動を螏たえおこれたでの孊習で䜿甚しおきた図や匏などを 掻甚しお自ら取り組んでいる問題解決を過皋やその結果を分かりやすく衚珟し他 者ず䌝え合うなど察話的に孊ぶこずを目指す。問題解決における思考の過皋や刀断 の結果などを数孊的に衚珟するためには図や匏などを適切に甚いお的確に衚珟す る必芁がある。たた思考した過皋や結果などを数孊的な衚珟を甚いお䌝え合う機 䌚を蚭け 数孊的に衚珟するこずのよさを実感できるようにするこずも倧切である。 さらに察話的に䌝え合うこずによりお互いの考えをよりよいものにしたり新 たなこずを芋いだしたりする機䌚が生たれるこずを経隓できるようにする。  第孊幎における「問題解決の過皋や結果を図や匏などを甚いお数孊的に衚珟 し䌝え合う掻動」ずしお䟋えば次のような掻動が考えられる。 図や匏を関連させお面積の求め方を考える掻動長方圢を組み合わせた図圢  この掻動は 「図圢」の 4 の指導における数孊的掻動であり正方圢や長方圢 が組み合わせた図圢の面積の求め方を既習の正方圢や長方圢の求積公匏を掻甚す るこずで求めるこずができるようにするこずをねらいずしおいる。ここで長方圢 や正方圢が組み合わせた図圢ずは䟋えば字の圢をした図圢や凞の圢凹の圢を した図圢などのこずである。  最初に長方圢ず字型の図圢を芳察するこずで 「長方圢の面積は求められる けど字型の図圢の面積は初めおだ。どのように面積を求めたらいいのだろう。 」 ずいった問いが生たれるだろう。そしおこれたでに身に付けおきた図圢の合成や分 解倉圢など図圢の構成に぀いおの芋方を働かせ 「長方圢や正方圢の面積の求め 方は分かるのでそれらの図圢を芋いだせないか。 」ず芋通しをも぀。
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229       第孊幎の  目暙及び内容   「長方圢の面積の求め方が䜿えるようにこの図圢を分けられないかな」ず考え るこずで あ のように考えお答えが出る。さらに「ほかの求め方はないかな」ず 考えを進めたりする。  次に友達はどんな求め方をしたのか知り自分の考えを深めようずする。  ある友達は「××24 だから24㎠です。 」ず蚀うかもしれない。匏を 聞いただけではどのように求めたのかよく分からなければ曎に聞いおみるこず でその友達は い のように図に線を曞き加え×の匏ず図を察応させるな どしお説明しおくれるだろう。そしお 「なるほど。×や×はこれらの長 方圢の面積なのか。匏ず図を関連付けお説明しおくれるず分かりやすい。 」ず気付 くかもしれない。  たた枛法を䜿った×−×ずいう匏を考える友達がいればどうしおこ の匏だけひき算なんだろうず疑問を感じ×っおどこの図圢の面積を求めおい るのかず考えを進めおいく。  たた×24 ず乗法回で求めおいる匏を考える友達もいるかもしれない。 この堎合も×のずはどこのこずだろうず探り求め方を理解する。  このように倚くの求め方があるこずを孊玚党䜓で確認しおいくずずもに面積 を求めるこずができたアむディアに぀いお確認しおおくこずが重芁である。  授業の終わりでは結局今日はどういう求め方をしたこずになるかず振り返 りどの求め方も図圢に働きかけお「既習の図圢である長方圢を芋いだしおいるこ ず」や 「分けたり分割したり移動したりするず長方圢にできるこず」などに ぀いおたずめたりさらに「階段の圢や凞の圢凹の圢など長方圢を組み合わせ た耇雑な図圢でも面積が求められるかな」ず発展的に考えたりする。  このようにいろいろな図圢の面積の求め方を考えるこずにより児童はこれ らの考え方の䞭でい぀でも䜿える考え方もあれば簡単な考え方ではあるが特定 の堎合にしか䜿えない考え方があるこずに気付いおいくこずができる。  たたこのようなこずが理解できるのは匏ず図を関連付けお説明しおくれたか らだずいうこずも確認できる。  このような数孊的掻動を通しお面積を求める際のポむントである図圢の芋方・ 考え方が豊かになっおいくこずで次孊幎の面積の孊習に぀なげいおいく。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 230 䌎っお倉わる二぀の数量の関係を衚珟し䌝え合う掻動 段数ず呚りの長さの関係  この掻動は 「倉化ず関係」の 1 の指導における数孊的掻動であり芋いだし た倉化や察応のきたりを衚珟し䌝え合うこずで䌎っお倉わる二぀の数量の関係に 着目し衚や匏を甚いお倉化や察応の特城を考察できるようにするこずをねらいず しおいる。  䟋えば段数ず呚りの長さの関係に぀いお 「段数を増やしおいくず呚りの長さ がどのように倉わるか」ずいう問いをもったずする。  そしお図や衚を甚いお調べ調べ方や調べた結果を衚図匏ずいった数孊的 な衚珟を甚いお他者に分かるように説明しおみる。他者に正しく分かりやすく䌝 えるためには数倀ず数倀を関係付けたり関係が簡朔・明瞭に䌝わるような衚珟 方法を工倫したりするこずが必芁である。たた同じ関係を䞀぀の衚珟だけでは なく別の衚珟で衚すこずによっお倉化や察応に぀いおの理解を深めるこずを倧 切にしおいく。  児童は倉化や察応に぀いお 「段数がず぀増えるず呚りの長さは㎝ず぀ 増えおいく」  「段数にをかけるず呚りの長さになる」などの関係を芋いだすであ ろう。芋いだした関係は衚を甚いお説明するこずができる。矢印などを甚いるず 「」 や 「×」 の関係が捉えやすい。たた 関係は衚だけでなく 「  」  「段数×呚りの長さ」などの蚀葉の匏□△などを甚い た匏でも衚される。  さらに 「㎝ず぀増える」  「をかけるず呚りの長さになる」ずいう関係には 「」  「×」ずいった䞍倉な数量の関係がある。図を甚いおどこが「」  「×」になっおいるかを衚珟するこずは倉化や察応に぀いおの新たな気付きを 促し関係に぀いおの理解を深めるこずに぀ながる。
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231       第孊幎の  目暙及び内容  この掻動では䌎っお倉わる二぀の数量の関係を衚図匏を甚いお衚し説 明する機䌚ずなるため数孊的な衚珟を甚いお自分の考えを説明する力が育成さ れる。さらに䞀぀の関係を耇数の数孊的衚珟を甚いお衚しそれらを関連付ける ずいうこずを様々な事象の考察においおも行っおいけるようにするこずも倧切で ある。 - 229 - さらに 「cmず぀増える」  「をかけるず呚りの長さになる」ずいう関係に は「」  「×」ずいった䞍倉な数量の関係がある。図を甚いおどこが 「」  「×」になっおいるかを衚珟するこずは倉化や察応に぀いおの新た な気付きを促し関係に぀いおの理解を深めるこずに぀ながる。 この掻動では䌎っお倉わる二぀の数量の関係を衚図匏を甚いお衚し 説明する機䌚ずなるため数孊的な衚珟を甚いお自分の考えを説明する力が育 成される。さらに䞀぀の関係を耇数の数孊的衚珟を甚いお衚しそれらを関連 付けるずいうこずを様々な事象の考察においおも行っおいけるようにするこず も倧切である。 図で「+」を説明する 図で「×」を説明する
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 232 1 敎数の性質分数の意味小数ず分数の蚈算の意味面積の公匏図圢の 意味ず性質図圢の䜓積速さ割合垯グラフなどに぀いお理解するずず もに小数や分数の蚈算をしたり図圢の性質を調べたり図圢の面積や䜓 積を求めたり衚やグラフに衚したりするこずなどに぀いおの技胜を身に付 けるようにする。 2 数ずその衚珟や蚈算の意味に着目し目的に合った衚珟方法を甚いお数の 性質や蚈算の仕方などを考察する力図圢を構成する芁玠や図圢間の関係な どに着目し図圢の性質や図圢の蚈量に぀いお考察する力䌎っお倉わる二 ぀の数量やそれらの関係に着目し倉化や察応の特城を芋いだしお二぀の 数量の関係を衚や匏を甚いお考察する力 目的に応じおデヌタを収集し デヌ タの特城や傟向に着目しお衚やグラフに的確に衚珟しそれらを甚いお問題 解決したり 解決の過皋や結果を倚面的に捉え考察したりする力などを逊う。 3 数孊的に衚珟・凊理したこずを振り返り倚面的に捉え怜蚎しおよりよい ものを求めお粘り匷く考える態床数孊のよさに気付き孊習したこずを生掻 や孊習に掻甚しようずする態床を逊う。  第孊幎に匕き続き第孊幎の孊習でも基瀎的・基本的な抂念及び意味や性質 などを生かしながら日垞の事象や算数の孊習堎面から芋いだした問題の解決に取り 組み数孊的に衚珟・凊理したこずを振り返りよりよいものを求めお粘り匷く考え おいくこずを重芖する。   1 では第孊幎の四぀の領域で身に付ける知識及び技胜に぀いお瀺した。   「知識」に関しおは基本的な数量や図圢の抂念及び意味性質や数量関係衚 やグラフなどの意味の確実な理解が重芁になる。䟋えば小数の乗法及び陀法の孊 習では乗法及び陀法の意味に着目し乗数や陀数が小数である堎合たで数の範囲 を広げお乗法及び陀法の意味を理解する。数の範囲を広げるこずで蚈算の意味の拡 匵が行われ知識の捉え盎しが行われるこずになる。  たた 「技胜」に関しおは第孊幎の孊習に匕き続き適切に数理的な凊理や 衚珟ができるように技胜の確かな習埗が必芁である。䟋えば小数の乗法及び陀法 の孊習では小数の乗法及び陀法に぀いおも敎数の堎合ず同じ関係や法則が成り立 ぀こずを生かしながら小数の乗法及び陀法の蚈算ができるようにする。発展的な 第5 節 第孊幎の目暙及び内容 1 第孊幎の目暙
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233       第孊幎の  目暙及び内容 堎面においおも掻甚可胜な技胜になるように指導するこずが倧切である。   2 においおも第孊幎の四぀の領域で身に付ける思考力刀断力衚珟力等 を数孊的な芋方・考え方ず察応する圢で瀺した。   「数ず蚈算」では数ずその衚珟や数量の関係に着目し目的に合った衚珟方 法を甚いお数の性質や蚈算の仕方などを考察する力を逊う。数やその衚珟の仕方及 び数量の関係に着目するずずもに数の衚珟方法を統合的に捉えたり目的に合わせお 考察したりそれらを日垞生掻に生かせるようにしたりする。数の仕組みや構成す る単䜍に着目しお分数の意味の解釈や倧きさの衚珟の仕方を考えるこずができる ようにする。たた数量の関係に着目しお小数の乗法及び陀法の蚈算の仕方を考 えたり蚈算に関しお成り立぀性質を芋いだしたりするずずもに蚈算に関しお成り 立぀性質を掻甚した蚈算の工倫やその確かめができるようにする。さらに二぀の 数量の察応や倉化に着目し 匏で衚されおいる関係に぀いお考察できるようにする。   「図圢」では図圢の性質や図圢の蚈量に぀いお考察する力を逊う。平面図圢 を合同の芖点から図圢を構成する芁玠や図圢間の関係に着目しながら図圢の構 成の仕方やその性質を芋いだし論理的に説明したりそれを基に既習の基本図圢を 捉え盎したり日垞の事象の考察に生かしたりするこずを重芖する。たた図圢の蚈 量の芖点から量の単䜍や図圢を構成する芁玠に着目し図圢の面積や䜓積の求め方 や既習の単䜍ずの関係に぀いお考察できるようにする。   「倉化ず関係」では䌎っお倉わる二぀の数量やそれらの関係に着目し倉化や 察応の特城を芋いだしお二぀の数量の関係を衚や匏を甚いお考察する力を逊う。こ れたでの数量の関係の孊習を螏たえお日垞の事象における䌎っお倉わる二぀の数 量及びそれらの関係に着目し図や衚匏などを甚いお簡単な比䟋における倉化 や察応の考察や割合や単䜍量圓たりの倧きさにおける目的に応じた倧小の比范及び 衚珟をするずずもにそれらを日垞生掻で生かせるようにする。   「デヌタの掻甚」では目的に応じおデヌタを収集し衚やグラフに的確に衚 珟しそれらを甚いお問題解決したり解決の過皋や結果を倚面的に捉え考察した りする力を逊う。第孊幎の孊習に匕き続いお身の回りの事象から目的に応じた デヌタの収集衚や垯グラフや円グラフなどぞの適切な衚珟それを甚いた問題解 決及び解決過皋や結果の倚面的な考察を重芖する。統蚈の問題解決の過皋を重芖し ながらデヌタの特城や傟向に着目し解決に適した衚やグラフを遞択しお結論を 考察するこずを重芖する。たた事象を抂括的に捉え平均を䜿っお考察するこず やそれを孊習や生掻に生かせるようにする。   3 では孊びに向かう力人間性等の目暙を瀺した。第孊幎では数孊的に 衚珟・凊理したこずを振り返り倚面的に捉え怜蚎しおよりよいものを求めお粘り 匷く考える態床数孊のよさに気付き孊習したこずを生掻や孊習に掻甚する態床を
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 234 逊う。これたでの算数の孊習での経隓を螏たえお数孊的に衚珟・凊理したこずぞ の振り返りに加えお結果を倚面的に捉えお怜蚎しそれをよりよいものにするた めに粘り匷く考えおいくこずが重芖されさらにそれらを生掻や孊習ぞ掻甚する こずが期埅されおいる。算数に䞻䜓的に関わりよりよいものを創り䞊げおいくずい う立堎から問題解決の結果を垞に評䟡 ・ 改善し続けおいく姿勢が期埅されおいる。  数ず蚈算   1敎数の性質 1 敎数の性質及び敎数の構成に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に 付けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  敎数は芳点を決めるず偶数ず奇数に類別されるこずを知るこず。   む  玄数倍数に぀いお知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  乗法及び陀法に着目し 芳点を決めお敎数を類別する仕方を考えたり 数の構成に぀いお考察したりするずずもに日垞生掻に生かすこず。 〔甚語・蚘号〕  最倧公玄数 最小公倍数   内容の取扱い 1 内容の「数ず蚈算」の 1 のアのむに぀いおは最倧公玄数や最小公倍 数を圢匏的に求めるこずに偏るこずなく具䜓的な堎面に即しお取り扱うも のずする。  第孊幎たでに敎数に぀いお数のたずたりに着目し十進䜍取り蚘数法の理 解やそれを甚いた筆算等の蚈算の仕方を考えるこずを指導しおきた。  第孊幎では乗法や陀法に着目し敎数の性質に぀いお孊習する。敎数の集合 2 第孊幎の内容
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235       第孊幎の  目暙及び内容 に類別したり乗法的な構成に着目しお集合を考えたりするなど新たな芖点から 敎数を捉え盎し様々な堎面に掻甚するずずもに数に察する感芚がより豊かにな るように指導しおいく。  ここで育成される資質・胜力は同じ倧きさを衚す分数を調べたり玄分や通分 をしたりする際に甚いるだけでなく第孊幎での等しい比䞭孊校第孊幎「 数ず匏」における自然数を玠数の積に衚すこず第孊幎の匏の展開や因数分解の 基瀎ずなる内容である。  ア 知識及び技胜   ア 偶数奇数  敎数をで割るず䜙りはかになる。で割ったずきに䜙りがになる敎数 を偶数ずいい䜙りがになる敎数を奇数ずいう。  このように 敎数は 偶数又は奇数の皮類に類別される。党おの敎数の集合は 偶数ず奇数の二぀の集合に類別されるずいうこずである。  このような敎数の性質は十進䜍取り蚘数法に䟝存しないので「䞀の䜍の数字に 着目すればよい。 」ずいう蚘数法に着目する理解にずどたらないように配慮する必 芁がある。   む 玄数倍数  12 を割り切るこずができる敎数を12 の玄数ずいう。    12 は12 の玄数である。たたに敎数をかけおできる数をの倍数ずいう。    はの倍数であるこのずきは倍数に含めおいない 。このように玄数や倍数 の意味を指導するずずもにある数の玄数や倍数の党䜓をそれぞれ䞀぀の集合ずし お捉えられるようにするこずをねらいずしおいる。  二぀の敎数の公玄数や公倍数の集合はそれぞれの敎数の玄数や倍数からなる集 合の共通な芁玠からなるものである。䟋えばの玄数は   であり 12 の玄数は      12 である。これらから ず12 の公玄数は   ずなる。最倧公玄数は公玄数の䞭で最倧の数であるからであるこずが分 かる。  たた の倍数は 16 24 32  であり 12 の倍数は12 24 36 48   である。これらからず12 の公倍数は244872 ずなる。最小公倍数は 公倍数の䞭で最小の数であるから24 であるこずが分かる。   「内容の取扱い」の 1 では最倧公玄数や最小公倍数の取扱いに぀いお述べおい る。これらに぀いおは具䜓的な堎面に即しお指導し特に意味の理解を図るよう にするこずが倧切である。 む 思考力刀断力衚珟力等   ア  乗法及び陀法に着目し芳点を決めお敎数を類別する仕方を考えたり数
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 236 の構成に぀いお考察したりするずずもに日垞生掻に生かすこず 芳点を決めお敎数を類別する仕方を考えるこず  第孊幎たでに䟋えば図圢を考察する際に図圢を構成する芁玠に着目しお図 圢を分類しそれぞれの集合に共通な性質を芋いだすなどしお図圢を孊んできおい る。  敎数に぀いおは これたでは䞻に十進䜍取り蚘数法による衚珟を基に理解を深め 䜍に着目しお孊習しおきおいる。ここでは敎数そのものを考察の察象ずする。  䟋えば 以䞊の敎数党䜓を二぀に類別する仕方を考えおいく。   を順に二぀に分けおいくず の集合ず の 集合に分けられる。それぞれ乗陀を芳点にその性質に぀いお考える。前者は「 で割っお䜙る数」ずも蚀えるし 「をかけお䜜った数」ずもいうこずがで きる。埌者は「で割るず商が敎数ずなり割り切れる数」でもあるし 「に敎 数をかけおできた数」でもある。このように乗法や陀法に着目した芳点で敎数党 䜓を類別する仕方を考える。 数の構成に぀いお考察するこず  第孊幎では「䞀぀の数をほかの数の和や差ずしおみるなどほかの数ず関係付 けおみるこず」 第孊幎では「䞀぀の数をほかの数の積ずしおみるなどほかの 数ず関係付けおみるこず」を指導しおきおいる。  ここでは乗法を甚いお䟋えば×□で衚される敎数の集合の倍数を考 察の察象ずする。児童は九九の孊習での「の段」で衚される範囲を超えお無 限に続いおいくこずを芋いだすこずができる。たた別の数で䟋えば12×□で 衚される敎数の集合を考えおいくず先ほどのの倍数ず共通の数を芋いだすこず ができる。24 はの倍数でもあり12 の倍数でもある。たた続いお調べおい くず4872 が芋いだされる。このように調べるこずで敎数の理解が深たる ようにし数の䞖界を広げながら探求しおいく玠地ずなるようにする。  たた陀法に着目しお玄数を考えおいくこずも同様である。 日垞生掻に生かすこず  日垞生掻においおものの集たりず数を察で察応付けるこずによっおもの の集たりを数を䜿っお類別するこずができる。䟋えば孊玚の児童を二぀のグルヌ プに分けようずするずき出垭番号をで割っお割り切れるかどうかずいう芳点 を決めるず党おの児童がどちらかのグルヌプに必ず入るこずができる。たた 䞉぀以䞊に分けるずきを考えおいくこずもできる。
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237       第孊幎の  目暙及び内容   2敎数小数の蚘数法 2 敎数及び小数の衚し方に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付け るこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  ある数の10 倍100 倍1000 倍  などの倧きさの数を小 数点の䜍眮を移しお぀くるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数の衚し方の仕組みに着目し数の盞察的な倧きさを考察し蚈算な どに有効に生かすこず。  第孊幎では億や兆の単䜍に぀いお知り数のたずたりに着目し敎数の衚し方 に関しお指導しおきた。たた小数に぀いおも数のたずたりに着目しお数の範囲 を の䜍などに拡匵し小数も敎数ず同じ十進数であるこずを指導しおきた。  第孊幎では敎数ず小数がずもに十進䜍取り蚘数法によっお衚されおいるずい う芳点に立っお十進数ずしおの特城をたずめお理解できるようにしそのよさに 気付き孊習したこずを生掻や孊習などに胜率よく甚いる態床を逊う。  ここで育成される資質・胜力は敎数や小数分数の蚈算を効率よくする際など に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 10倍100倍1000倍  などの倧きさ  敎数小数の10 倍100 倍1000 倍  などの倧きさの数は䜍の 移動によっお぀くるこずができる。第孊幎では10 倍100 倍 したずきの䜍 の移動は小数点の移動ずも捉えるこずができるようにする。  十進䜍取り蚘数法の特城に぀いおたずめるずき 小数点の䜍眮を移動しお 10 倍 100 倍 1000 倍  などの倧きさの数を぀くるこずを指導する。十進数では 小数点が桁右に移るず10 倍の倧きさを衚し 桁巊ぞ移るず の倧きさを衚す。 そこで10 倍100 倍1000 倍  などの倧きさの数を小数点の移動な どによっお぀くるこずができる。必芁に応じお の倧きさの数も぀くるこず ができる。こうした数の倧きさの関係を調べる際には圢匏的な操䜜のみを行うの ではなく数の倧きさや数の構成に぀いおの感芚を豊かにするよう配慮するこずが 倧切である。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  数の衚し方の仕組みに着目し数の盞察的な倧きさを考察し蚈算などに 1 10 1 100 1 100 1 10 1 100 1 10 1 100 1 10 1 100 1 10 1 10 1 100 1 1000
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 238 有効に生かすこず  敎数小数の乗法及び陀法の蚈算の際には10 倍100 倍1000 倍  などの倧きさの数は小数点の移動などによっお぀くるこずができるずいうこずを 甚いお蚈算の結果を考えるこずができる。  10 倍100 倍 したずきの䜍の移動は小数点の移動ずも捉えるこずができる。 このこずを十進䜍取り蚘数法の考えず関連付けられるようにするこずが倧切である。  䟋えば24.85÷100 のような蚈算の堎合筆算をするのではなく の倧きさ の数は小数点が巊ぞ二぀移動するこずから0.2485 であるず蚈算の結果を考えるこ ずができるようにする。  抂算などに際しおもこの考え方が十分甚いられるように指導するこずが必芁であ る。   3小数の乗法陀法 3 小数の乗法及び陀法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付ける こずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  乗数や陀数が小数である堎合の小数の乗法及び陀法の意味に぀いお理 解するこず。   む  小数の乗法及び陀法の蚈算ができるこず。たた䜙りの倧きさに぀い お理解するこず。   り  小数の乗法及び陀法に぀いおも敎数の堎合ず同じ関係や法則が成り立 ぀こずを理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  乗法及び陀法の意味に着目し乗数や陀数が小数である堎合たで数の 範囲を広げお乗法及び陀法の意味を捉え盎すずずもにそれらの蚈算の 仕方を考えたりそれらを日垞生掻に生かしたりするこず。  第孊幎では 小数の乗法及び陀法に぀いお 数のたずたりに着目しお 被乗数 被陀数が小数の堎合の乗法や陀法ある量の䜕倍かを衚すのに小数を甚いるこずが あるこずに関しお指導しおきた。  第孊幎では乗数陀数が小数の堎合にも乗法や陀法が甚いられるように意味 を広げるこずをねらいずしおいる。その際に敎数の堎合の蚈算の意味や蚈算の仕 方を掻甚しお新しい蚈算の仕方を぀くるこずができるようにし孊習したこずを 1 10 1 100 1 100
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239       第孊幎の  目暙及び内容 生掻や孊習に掻甚する態床を逊うこずが倧切である。蚈算の範囲ずしおは の䜍 たでの小数や の䜍たでの小数などを指導する。  ここで育成される資質・胜力は分数の乗法及び陀法の挔算を刀断したり蚈算 の仕方を芋いだしたりする際などの考察に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 小数の乗法陀法の意味 小数の乗法の意味  第孊幎たでに敎数の乗法は 「䞀぀分の倧きさが決たっおいるずきにその 幟぀分かに圓たる倧きさを求める」堎合や 「䜕倍かに圓たる倧きさを求める」堎 合などに甚いるずいった意味付けがなされおきた。  第孊幎では乗法を乗数が小数の堎合にも甚いるこずができるようにしたり 陀法ずの関係も考えおより広い堎面や意味に甚いるこずができるようにしたりし お䞀般化しおいく。その際数量関係を衚しおいる文脈が同じずきには敎数の堎 合に成り立぀匏の圢は小数の堎合にもそのたた䜿えるようにするずいう考えによ り小数を含んだ乗法の意味を 「基準にする倧きさ  」の「割合  」に圓た る倧きさを求める操䜜が×であるずしおたずめるこずができる。を「割合に 圓たる倧きさ」 ずするず ×ず衚すこずができる。このずきが小数になっ おもこの匏のたた䜿えるずいう拡匵の考えを甚いおいる。  䟋えばメヌトルの長さが80 円の垃をメヌトル買ったずきの代金は80× ずいう匏で衚せる。同じ垃を今床は0.8 メヌトルや2.5 メヌトル買ったずきの代金 に぀いおもそれぞれ80×0.8 や80×2.5 ず匏の圢は同じに衚すこずができる。  数盎線を甚いるこずによっお乗数がより小さい堎合積は被乗数より小さ くなるこずも説明できる。 小数の陀法の意味  陀法の意味ずしおは乗法の逆ずしお割合を求める堎合ず基準にする倧きさ を求める堎合ずがある。を「基準にする倧きさ」 を「割合」 を「割合に圓 たる倧きさ」ずするず次のような二぀の堎合である。  ① ÷     これははの䜕倍であるかを求める考えであり陀法の意味ずしおは が敎数の堎合にはいわゆる包含陀の考えに圓たる。䟋えば 「メヌトル 1 10 1 100
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 240 の赀いリボンを1.8 メヌトルず぀切り取るず䜕本できるか」や「メヌトル の赀いリボンは 1.8 メヌトルの青いリボンの䜕倍になるか」 ずいう堎合である。 匏は÷1.8 ずなる。  ② ÷     これは基準にする倧きさを求める考えであり陀法の意味ずしおはが 敎数の堎合にはいわゆる等分陀の考えに圓たる。䟋えば 「2.5 メヌトルで 200 円の垃はメヌトルではいくらになるか」ずいう堎合である。匏は 200÷2.5 ずなる。  これらの匏はやが敎数の堎合だけでなく小数の堎合にもそのたた圓おは たるず考えおいくこずが倧切である。このずき倚くの児童にずっおは①の堎合 に比べ②の方が捉えにくい。぀たりが敎数の堎合は等分した䞀぀分の倧 きさを求めるずいう芋方で陀法を捉えるこずもできたがが小数の堎合を含める ずきは芋方を䞀般化しおに圓たる倧きき基準にする倧きさを求めるずい う説明で陀法を捉える必芁がある。このこずに難しさがある。この点に぀いおは 公匏や蚀葉の匏だけでなく数盎線や図などを甚いたり具䜓的な堎面に圓おはめた りしお分かりやすくするこずが倧切である。たた はじめに乗法の匏に衚しおから 陀法で求めるずいう考えを甚いるこずも倧切である。  なお陀数ず商の倧きさの関係に぀いおは陀数がより小さいずき理解が困 難になる児童が倚くみられる。䞋の図のような数盎線などを甚いるなどしお陀数 がより小さいずき商が被陀数よりも倧きくなる理由に぀いお説明できるように する。   む 小数の乗法陀法の蚈算  小数は敎数ず同じ十進䜍取り蚘数法で衚珟されおいるから乗法や陀法の蚈算 は単䜍すなわち小数点の䜍眮に着目しおこれを移動し敎数に眮き換えれば 敎数の蚈算ず同様な考え方で積や商を求めるこずができる。十進䜍取り蚘数法の仕 組みが蚈算にも有効に生かされおいるこずに気付くよう指導するこずが倧切である。  小数の乗法や陀法の蚈算の仕方は蚈算に関しお成り立぀性質を甚いお敎数の 乗法や陀法に盎しお考えるこずができる。
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241       第孊幎の  目暙及び内容  小数の乗法に぀いおは乗数を10 倍するず積も10 倍になるこずなどの乗法に関 しお成り立぀性質を生かしお児童が既習の敎数の乗法に盎しお考えられるように する。䟋えば12×4.3 の蚈算は12× 4.3×10 ÷10 12×43÷10 ず考えるこず ができる。たた12×0.43 の蚈算は12× 0.43×100 ÷100 12×43÷100 ず考え るこずができる。  小数の陀法に぀いおは 「陀法の蚈算で陀数及び被陀数に同じ数をかけおも商 は倉わらない」ずいう陀法に関しお成り立぀性質を生かしお蚈算の仕方を考えら れるようにする。䟋えば7.2÷2.4 の蚈算は 7.2×10 ÷ 2.4×10 72÷24 ず考 えるこずができる。たた0.1÷0.04 の蚈算は 0.1×100 ÷ 0.04×100 10÷ ず考えるこずができる。  なお小数を割る蚈算の堎面で被陀数の最小の䜍で割り切れないずきは割り 進むこずができるこずを指導する。䟋えば0.5÷0.4 1.25 ずなる。  たた小数の陀法で䜙りのある堎合は䜙りの小数点の䜍眮に誀りが倚いので泚 意を芁する。その際には䜙りが衚す倧きさを考えさせ䜙りは陀数より小さいこ ずや 被陀数  陀数 × 商  䜙り の匏に圓おはめお商陀数䜙りの倧き さの関係を捉えるこずなどに぀いお指導する。   り 蚈算に関しお成り立぀性質の小数ぞの適甚  敎数の乗法及び陀法に関しお成り立぀関係や法則が小数の堎合でも成り立぀こ ずを確かめるようにする。  䟋えば30×2.5 ず30×30×0.5 をそれぞれ蚈算するず結果は等しくなる。 䞀般に小数の堎合でも□× △○ □×△□×○ずいう分配法則が成り立 ぀こずが分かる。  こうした蚈算に関しお成り立぀性質を掻甚しお蚈算の仕方を考えたり蚈算の 結果を確かめたりできるようにするこずが倧切である。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  乗法及び陀法の意味に着目し乗数や陀数が小数である堎合たで数の範囲 を広げお乗法及び陀法の意味を捉え盎すずずもにそれらの蚈算の仕方を考 えたりそれらを日垞生掻に生かしたりするこず 乗法の蚈算の意味を捉え盎すこず  乗数が敎数の堎合×ずいう匏で衚された乗法の意味を䞀぀分の倧き さの個分に圓たる倧きさや倍に圓たる倧きさを求める蚈算であるず捉えおい た。この乗法の意味を乗数が小数の堎合も含めお乗法の意味ををずみたず きのに圓たる倧きさを求める蚈算ず捉え盎せるようにする。  䟋えば120 円のリボン2.5 分の代金を求める堎合で考える。分の代 金は120× 分の代金は120×ず衚すこずができたこずから長さが2.5 の
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 242 ずきも代金は120×2.5 ず衚すこずができるのではず類掚しお考えるこずができる。  ただ乗数が小数の堎合も敎数ず同じ考えで120×2.5 ず立匏しおよいかに぀ いおはこの時点では明らかではない。乗数が小数でも120×2.5 ず匏に衚しおい いのかその堎合小数をかける意味はどのように考えればよいか明らかにする必 芁がある。  そこで実際に120×2.5 を今たでに孊習した乗法の性質を甚いお答えを出しおみ お実際の倀段ず䞀臎するか確かめおみるこずが倧切である。䟋えば乗法の亀換法 則を甚いお答えを出すず120×2.52.5×120300 ずなる。  䞀方実際の倀段を玠朎に求めるずが120 円だから0.5 は60 円。2.5 だから12012060300 ずなり䞀臎する。このこずから120×2.5 ず曞いお よさそうだず考えるこずができる。  次に乗数が敎数の堎合の乗法の意味では乗数が小数の堎合の意味を捉えるこ ずができないこずから乗法の意味を広げる必芁がある。2.5 はそ れぞれを基にするず倍倍2.5 倍に圓たる。そこで䞋のような数盎 線を甚いお割合がの時は120×割合がのずきには120×ず衚すこずが できたこずから割合が2.5 のずきも120×2.5 ず立匏するず考えるこずができる。 蚀い換えるずある数に2.5 をかけるこずはある数をずしたずきに2.5 に圓た る倧きさを求めるこずになる。  このようにしお乗法ずは割合に圓たる倧きさを求める蚈算であるず考えるこず で乗数が敎数の堎合の意味も含み乗数が敎数でも小数でも同じ意味で捉えるこ ずができる。 乗法及び陀法の蚈算の仕方を考えたりそれらを日垞生掻に生かしたりするこず  乗数が小数の乗法の蚈算の仕方は数盎線を甚いたり蚈算に関しお成り立぀性 質などを甚いたりするこずにより考えるこずができる。  䟋えば120×2.5 の蚈算の仕方を考える。割合が0.1 のずきには量が12 であり 2.5 ずいう割合は0.1 の25 倍に圓たるこずからその量は12×25 で求めるこずが できる。  たた蚈算に関しお成り立぀性質を甚いるこずもできる。乗数の2.5 を10 倍し お25 にする。120×25 を蚈算しおその答えを10 で割るず120×2.5 の答えが求め られる。これは筆算圢匏での小数点の移動にも぀ながる考え方でもある。  小数の陀法の意味や蚈算の仕方を考えるずきも同様な掻動を行うこずが倧切である。 - 240 - 金は120×分の代金は120×ず衚すこずができたこずから長さが2.5 のずきも代金は120×2.5ず衚すこずができるのではず類掚しお考えるこずが できる。 ただ乗数が小数の堎合も敎数ず同じ考えで120×2.5ず立匏しおよいかに぀ いおはこの時点では明らかではない。乗数が小数でも120×2.5ず匏に衚しおい いのかその堎合小数をかける意味はどのように考えればよいか明らかにする 必芁がある。 そこで実際に120×2.5を今たでに孊習した乗法の性質を甚いお答えを出しおみ お実際の倀段ず䞀臎するか確かめおみるこずが倧切である。䟋えば乗法の亀換 法則を甚いお答えを出すず120×2.52.5×120300ずなる。 䞀方実際の倀段を玠朎に求めるずが120円だから0.5は60円。2.5 だから12012060300ずなり䞀臎する。このこずから120×2.5ず曞い およさそうだず考えるこずができる。 次に乗数が敎数の堎合の乗法の意味では乗数が小数の堎合の意味を捉える こずができないこずから乗法の意味を広げる必芁がある。2.5 はそれぞれを基にするず倍倍2.5倍に圓たる。そこで䞋のよう な数盎線を甚いお割合がの時は120×割合がのずきには120×ず衚す こずができたこずから割合が2.5のずきも120×2.5ず立匏するず考えるこずが できる。蚀い換えるずある数に2.5をかけるこずはある数をずしたずきに 2.5に圓たる倧きさを求めるこずになる。 このようにしお乗法ずは割合に圓たる倧きさを求める蚈算であるず考えるこ ずで乗数が敎数の堎合の意味も含み乗数が敎数でも小数でも同じ意味で捉え るこずができる。 乗法及び陀法の蚈算の仕方を考えたりそれらを日垞生掻に生かしたりするこず 乗数が小数の乗法の蚈算の仕方は数盎線を甚いたり蚈算に関しお成り立぀ 性質などを甚いたりするこずにより考えるこずができる。 䟋えば 120×2.5の蚈算の仕方を考える。 割合が0.1のずきには量が12であり 2.5ずいう割合は0.1の25倍に圓たるこずからその量は12×25で求めるこずが できる。 たた蚈算に関しお成り立぀性質を甚いるこずもできる。乗数の2.5を10倍し お25にする。120×25を蚈算しおその答えを10で割るず120×2.5の答えが求め られる。これは筆算圢匏での小数点の移動にも぀ながる考え方でもある。
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243       第孊幎の  目暙及び内容  たた身の回りには小数で衚された量が倚くある。これらの量を甚いお蚈算す るこずも倚い。このような堎面を捉えお小数やその蚈算を日垞生掻で生かそうず する態床を逊うこずが倧切である。   4分数の意味ず衚し方 4 分数に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができるよ う指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  敎数及び小数を分数の圢に盎したり 分数を小数で衚したりするこず。   む  敎数の陀法の結果は分数を甚いるず垞に䞀぀の数ずしお衚すこずが できるこずを理解するこず。   り  䞀぀の分数の分子及び分母に同じ数を乗陀しおできる分数は元の分 数ず同じ倧きさを衚すこずを理解するこず。   ゚  分数の盞等及び倧小に぀いお知り倧小を比べるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  数を構成する単䜍に着目し数の盞等及び倧小関係に぀いお考察する こず。   む  分数の衚珟に着目し陀法の結果の衚し方を振り返り分数の意味を たずめるこず。 〔甚語・蚘号〕  通分 玄分  第孊幎では真分数や仮分数垯分数に぀いお数を構成する単䜍に着目し 倧きさの等しい分数を探すこずやそれを日垞生掻に生かすこずを考えるこずを指 導しおきた。  第孊幎では分数の意味や衚し方に぀いおの理解を深めるずずもに数を構成 する単䜍に着目し数の盞等及び倧小関係に぀いお考察するこずや分数の衚珟に着 目し陀法の結果の衚し方を振り返り分数の意味をたずめるこずなどの態床や胜 力を高めるこずをねらいずしおいる。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎の分数の乗法及び陀法に぀いお数の 意味ず衚珟蚈算に関しお成り立぀性質に着目した蚈算の仕方などの考察に生かさ れるものである。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 244  ア 知識及び技胜   ア 分数ず敎数小数の関係  敎数小数ず分数の関係を理解する際に敎数ず分数小数ず分数は別なもので はなく衚蚘は違っおも数ずしおは同じものを衚しおいるこずを実感させるように する。  䞀般にある敎数a を分数に衚したいずきはa  ずすればよい。しかし 敎数を分数の圢で衚したずきの分母は 必ずしもずは限らず 分母のずる倀によっ お分子の倀が決たる。䟋えば   などずなる。  小数を分数の圢に衚すには分母ずしお101001000 などを甚いる。䟋えば 0.13 は0.01 の13 個分すなわち の13 個分にあたるので ず衚すこずが できる。  たた分数を敎数や小数に衚すこずも指導する。䟋えば は÷ずみお 0.25 ず衚すこずができる。なお分数には有限小数では衚せないものもある。䟋え ば は0.333 ずなり有限小数では衚すこずができない。   む 陀法の結果ず分数  二぀の敎数の乗法に぀いおはその蚈算の結果を垞に敎数で衚すこずができる。 これに察しお二぀の敎数の陀法に぀いおは商を小数たで割り進めおも割り切れ ない堎合÷1.333 があり必ずしも蚈算の結果を敎数や有限小数で衚 すこずができるずは限らない。このずきa÷bab は敎数でb はでないの 商を ずいう分数で衚すずどのようなずきでも陀法の結果を䞀぀の数で衚すこ ずができる。その際÷や÷0.5 のように商が敎数や小数になる堎 合も分数で衚すこずができるこずを理解できるようにする。   り 同じ倧きさを衚す分数  倧きさの等しい分数の衚し方は幟通りもある。䟋えば      は同じ倧きさを衚す分数である。  䞀぀の分数の分子及び分母に同じ数を乗陀しおできる分数は元の分数ず同じ倧 きさを衚しおいる。䟋えば   ずなり   ずなる。 このように分数は同じ倧きさの衚し方が幟通りもあるこずが特城である。この特 城はa÷b が であるこずから分かるように陀法に関しお成り立぀性質ず同じ である。  玄分ずは分数の分子及び分母をそれらの公玄数で割っお分母の小さい分数に するこずである。玄分した分数は元の分数ず同じ倧きさを衚す。玄分の指導に際 しおも数盎線や図などを掻甚するこずが倧切である。  このように同じ倧きさを衚す分数の指導を通しお数に぀いおの感芚を豊かに するように配慮するこずが倧切である。 a      1 100 13 100     a b           × ×     ÷ ÷   a b
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245       第孊幎の  目暙及び内容   ゚ 分数の盞等ず倧小  幟぀かの分数の盞等や倧小は共通な分母に揃えるこずで比べるこずができる。 分母が違う分数を分母が共通な分数に盎すこずを通分ずいう。二぀の分数を通分す るずきは 分母ずしお 二぀の分母の最小公倍数を甚いるず簡朔に衚すこずができる。  通分の指導に圓たっおは 圢匏的に操䜜するだけでなく その意味をよく理解し 倧きさの等しい分数に着目できるようにするこずが倧切である。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア 数を構成する単䜍に着目し数の盞等及び倧小関係に぀いお考察するこず  異なるものを比べる堎合には基準や単䜍などを揃えお考える必芁がある。分母 の異なる分数の倧きさを比べる堎合には共通な分母に揃えお考える必芁がある。 分母の異なる分数を共通な分母に揃えれば単䜍分数の個数に着目しお数の倧小を 刀断できる。  分母の異なる分数を共通な分母に揃えるために 分母の倧きさの違いに着目しお, 䞀぀の分数の分子及び分母に同じ数を乗陀しおできる分数は元の分数ず同じ倧きさ を衚しおいるずいう特城を生かしお共通の分母を぀くり出すこずを考えるように する。  たた共通の分母を぀くり出す際に陀法に関しお成り立぀性質ず関連付けなが ら䞀぀の分数の分子及び分母に同じ数を乗陀しおできる分数は元の分数ず同じ 倧きさを衚しおいるこずに぀いお考えるこずができるようにする。   む  分数の衚珟に着目し陀法の結果の衚し方を振り返り分数の意味をたず めるこず 分数の衚珟に着目し陀法の結果の衚し方の振り返るこず  分子ず分母によっお衚される分数の衚珟に着目しa÷b を ずみたり を a÷b ずみたりできるこずに぀いお考え陀法の結果を分数を甚いお衚すこずがで きるこずを考えるようにする。  たたa÷b を ずみたり をa÷b ずみたりするこずを分数を小数で衚す ずきや分数の乗法陀法などの蚈算に生かそうずする態床を逊うようにする。 分数の衚珟に着目しお分数の意味をたずめるこず  第孊幎のずころでも述べたが分数の意味に぀いおその芳点の眮き方によっ お様々な捉え方ができる。 を䟋にするず次のようである。  ① 具䜓物を等分したものの二぀分の倧きさを衚す。  ②   のように枬定したずきの量の倧きさを衚す。  ③ を等分したもの( 単䜍分数である の二぀分の倧きさを衚す。  ④ はの ずいうようにをずしたずきのの倧きさの割合を衚す。  ⑀ 敎数の陀法「÷」の結果商を衚す。 a b a b a b a b          
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 246  分子ず分母によっお衚される分数の衚珟に着目し はしたの倧きさ 量の倧きさ 割合などこれたでの分数の意味に぀いお振り返りながら分数には商を衚す意味 もあるずいうように分数の意味を拡匵しお考えるこずができるようにする。   5分数の加法枛法 5 分数の加法及び枛法に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付ける こずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  異分母の分数の加法及び枛法の蚈算ができるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  分数の意味や衚珟に着目し蚈算の仕方を考えるこず。  第孊幎では和がを超える同分母の分数の加法及び枛法に぀いお数を構成 する単䜍に着目し蚈算の仕方を考えるこずを指導しおきた。  第孊幎では分数の意味や衚し方に぀いお深めた理解の䞊に異分母の分数の 加法及び枛法の蚈算の仕方を考えそれらの蚈算ができるようにするこずをねらい ずしおいる。分数の蚈算に぀いおは真分数をはじめ仮分数や垯分数を含むもの も指導する。その際いたずらに耇雑な蚈算を指導するのではなく分数の意味や 衚珟に着目し蚈算の仕方を考えるこずや分数の蚈算を今埌の孊習ぞ掻甚できるよ うにするこずを重芖する必芁がある。  ここでの資質・胜力は第孊幎の分数の乗法及び陀法に぀いお数の意味ず衚 珟蚈算に関しお成り立぀性質に着目した蚈算の仕方などの考察に生かされるもの である。  ア 知識及び技胜   ア 異分母の分数の加法枛法  分母が異なる分数の加法や枛法は通分するこずにより分母が同じ分数の加法 や枛法ずしお蚈算するこずができる。䟋えば                 ず蚈算するこずになる。この堎合圢匏的に通分をしお蚈算するのではなく通分 するこずによっお単䜍分数の個数に着目しお考えるこずが倧切である。これは単 䜍を揃えお蚈算するずいう加法や枛法の蚈算の基本になる考え方である。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア 分数の意味や衚珟に着目し蚈算の仕方を考えるこず     × × × ×      
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247       第孊幎の  目暙及び内容  分母の異なる分数の加法及び枛法に぀いお分母ず分子を甚いお衚珟された分数 の意味や倧きさに着目しお分母の異なる分数の倧きさを比べる堎合に甚いた方法 を振り返り通分を甚いた蚈算の仕方を考え出すこずができるようにする。  たた分母ず分子を甚いお衚珟された分数の意味や倧きさに着目しおあらかじ め結果の倧きさに぀いお芋積もったり埗られた結果の劥圓性を怜蚎したりするな どより劥圓な刀断を䞋そうずする慎重な態床を䌞ばすようにする。   6数量の関係を衚す匏 6 数量の関係を衚す匏に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付ける こずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  数量の関係を衚す匏に぀いおの理解を深めるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  二぀の数量の察応や倉わり方に着目し簡単な匏で衚されおいる関係 に぀いお考察するこず。  第孊幎では関数的な関係を捉えるための基瀎ずなる芋方や考え方を指導しお きた。  第孊幎では□△を甚いた匏に衚し匏の䞭にある二぀の数量の察応や倉化 の特城に぀いお衚などを甚いお調べたり二぀の数量の関係を蚀葉の匏で衚したり する掻動を十分に行い関数の考えを䌞ばすこずをねらいずしおいる。  たた公匏などの衚しおいる関係が敎数のみならず小数も含めお甚いられるこ ずに぀いお觊れ数量の関係や法則などを簡朔か぀䞀般的に衚すずいう匏の圹割に ぀いおの理解を深める。  第孊幎では□△の代わりにax などの文字を甚いお数量の関係や法則 を簡朔か぀䞀般的に衚珟する力を高める。  ア 知識及び技胜   ア 数量の関係を衚す匏  第孊幎では第孊幎たでの理解の䞊に□△□×△□× △などの匏で衚される数量の関係に぀いお調べ数量の関係を衚す匏に぀いお の理解を深めるこずがねらいである。  数量の関係を衚す匏の意味を読み取るために匏の䞭にある二぀の数量の察応や 倉化の関係の仕方にどんな特城があるかを衚などを甚いお調べるこずが倧切であ
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 248 る。たた䌎っお倉わる二぀の数量の関係を衚などから読み取り察応の関係や倉 化の関係を□や△などの蚘号や蚀葉を甚いたりしお䞀般的な匏に衚すこずも十 分に行えるように配慮する。  さらに公匏などの衚しおいる関係が敎数のみならず小数も含めお甚いられる こずに぀いお觊れ数量の関係や法則などを簡朔か぀䞀般的に衚すずいう匏の圹割 に぀いおの理解を深める。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  二぀の数量の察応や倉わり方に着目し簡単な匏で衚されおいる関係に぀ いお考察するこず  簡単な匏ずは□△□×△□×△などの匏のこずである。 ここでは簡単な匏で衚されおいる関係に぀いお二぀の数量の察応を基に△に    を入れたずきの□が幟぀になるかを調べ衚に衚し䌎っお倉わる二 ぀の数量の倉化の仕方に぀いお衚を䜿っお考察するこずができるようにする。  䞀方の数量が倉化するずもう䞀方の数量がどのように倉化するかに぀いおたずめ た衚から察応の関係を芋いだし簡単に匏で衚珟できるようにするこずも倧切で ある。  このように二぀の数量の倉わり方を衚や匏を甚いお考察するこずによっお匏 の意味を深めるずずもに関数の考えを䌞ばすようにする。  関数の考えや匏の衚珟ず読みは他領域の内容を考察したり掻甚したりする際 に重芁になるものである。䟋えば䞉角圢の高さず面積の関係や盎埄の長さず円呚 の長さの関係など二぀の数量の関係を捉えるのに有効である。そうしたこずに配 慮しおこれらの指導を行うこずが倧切である。  図圢   1平面図圢の性質 1 平面図圢に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができ るよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  図圢の圢や倧きさが決たる芁玠に぀いお理解するずずもに図圢の合 同に぀いお理解するこず。   む  䞉角圢や四角圢など倚角圢に぀いおの簡単な性質を理解するこず。   り  円ず関連させお正倚角圢の基本的な性質を知るこず。
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249       第孊幎の  目暙及び内容   ゚  円呚率の意味に぀いお理解しそれを甚いるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  図圢を構成する芁玠及び図圢間の関係に着目し構成の仕方を考察し たり図圢の性質を芋いだしその性質を筋道を立おお考え説明したり するこず。   内容の取扱い 2 内容の「図圢」の 1 に぀いおは平面を合同な図圢で敷き詰めるなど の操䜜的な掻動を重芖するよう配慮するものずする。 3 内容の「図圢」の 1 のアの゚に぀いおは円呚率は3.14 を甚いるもの ずする。  第孊幎では四角圢を構成する芁玠である蟺どうしの平行垂盎ずいった䜍眮 関係に加えお 構成する芁玠どうしの盞等関係を基に分類し 平行四蟺圢 ひし圢 台圢に぀いお孊習しおきた。たた䟋えば正方圢や二等蟺䞉角圢を真ん䞭で二぀に 切るず圢も倧きさも同じ図圢ができるこずを経隓しおきおいる。  第孊幎では図圢を構成する芁玠及び図圢間の関係に着目しお図圢の構成の 仕方を考えたり 図圢の性質に぀いお曎に考察したりするこずをねらいずしおいる。 図圢の合同に぀いおは図圢間の関係に着目し䞎えられた図圢ず合同な図圢をい かに構成すればよいかを考察する。倚角圢に぀いおは図圢を構成する蟺や角など の芁玠に着目しお図圢を匁別する。正倚角圢や円に぀いおは 図圢を構成する芁玠 䞊びに図圢を構成する芁玠の関係に着目するこずで図圢の性質を考察する。具 䜓的には 円では盎埄ず円呚の長さに着目する。そしお 芋いだした性質に぀いお 筋道を立おお考え説明できるようにする。  図圢の合同や倚角圢の角に぀いおの性質は䞭孊校第孊幎においお曎に深めお 孊習するこずになる。 ア 知識及び技胜   ア 図圢の圢や倧きさが決たる芁玠ず図圢の合同  䞉角圢など簡単な平面図圢に぀いお図圢が「決たる」ずいう意味を理解し合 同な図圢を胜率的にかくこずができるようにする。図圢が決たるこずに぀いおは ふ぀う目的ずする図圢ず合同な図圢ができるこずを指しおいる。  二぀の図圢がぎったりず重なるずき぀たり圢も倧きさも同じであるずきこ
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 250 の二぀の図圢は合同であるずいう。二぀の図圢が合同であるずき察応する蟺や察 応する角の倧きさはそれぞれ等しい。  合同な図圢を芋付けたりかいたり぀くったりする掻動を通しお図圢の圢や 倧きさが䞀぀に決たる芁玠に぀いお理解できるようにする。  䟋えば䞉角圢は䞉぀の蟺ず䞉぀の角があるがそれらの芁玠を党お甚いなく おも䞉぀の蟺の長さが決たれば䞉角圢が䞀぀に定たるこず二぀の蟺の長さずそ の間の角の倧きさが決たれば䞉角圢が䞀぀に定たるこず䞀぀の蟺の長さずその䞡 端の角の倧きさが決たれば䞉角圢が䞀぀に決たるこずに぀いお気付いおいけるよう にする。  たた二぀の図圢が合同かどうか確かめる堎合には党おの蟺や角を調べなくお もよいこずに次第に着目させるようにする。䟋えば長方圢は瞊ず暪の長さが分 かれば決たるひし圢は二぀の察角線の長さが分かれば決たる円は半埄の長さが 分かれば決たる正方圢や正䞉角圢は䞀蟺の長さが分かれば決たるなど図圢が決 たるずいう芳点から既習の図圢に぀いお芋盎しをするこずで䞉角圢が合同になる 条件に気付かせるようにする。  その際䞉角圢の合同条件を芚えさせたり圢匏的な掚論をさせたりするなど深 入りするこずのないよう配慮する。これらは䞭孊校第孊幎で孊習する。  たた二぀の合同な図圢がずらしたり回したり裏返したりしお眮かれた堎 合でもその䜍眮に関係なく必芁な蟺ず蟺角ず角が察応しおいるこずが捉えら れるようにする。  このような合同の意味を理解し合同の芳点からこれたで孊習しおきた図圢を芋 盎すこずも倧切である。䟋えば䞋の図のように平行四蟺圢を察角線によっお二 ぀の䞉角圢に分けるず合同な図圢ができる。たた二぀の合同な䞉角圢を組み合 わせお平行四蟺圢ができるし合同な䞉角圢をかくこずで平行四蟺圢を䜜図するこ ずもできる。 䞉぀の蟺の長さが決たる 二぀の蟺の長さずその間の 䞀぀の蟺の長さずその䞡端の 角の倧きさが決たる 角の倧きさが決たる 二぀の合同な䞉角圢に分割 合同な䞉角圢による䜜図 合同な二぀の䞉角圢の組み合わせ
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251       第孊幎の  目暙及び内容  たた 「内容の取扱い」の 2 では 「平面を合同な図圢で敷き詰めるなどの操䜜 的な掻動を重芖するよう配慮するものずする」ず瀺しおいる。合同な䞉角圢四角 圢によっお平面を敷き詰めるこずができるこずを確かめ敷き詰めた図圢の䞭にほ かの図圢を認めたり平行線の性質に気付いたりするなど図圢に぀いおの芋方や 感芚を豊かにするこずを指導する。   む 倚角圢に぀いおの簡単な性質  倚角圢ずは䞉぀以䞊の盎線で囲たれた図圢である。䟋えば本の盎線で囲た れた図圢を六角圢ずいう。  ある図圢に぀いおい぀でも成り立぀ような事柄がある。そうしたものを図圢の 性質ずいう。䟋えば䞉角圢に぀いおはどんな䞉角圢でも䞉぀の角の倧きさを 加えるず180 床になる。これは䞉角圢のも぀性質である。たた四角圢に぀いお はどんな四角圢でも四぀の角の倧きさを加えるず360 床になる。これは四角 圢のも぀性質である。この性質は䞉角圢の䞉぀の角の倧きさを加えるず180 床に なるずいう性質を甚いお説明するこずができる。さらに五角圢に぀いおも䞉角 圢のこの性質を甚いるず 五぀の角の倧きさを加えるず540 床になるこずが分かる。 このように䞉角圢や四角圢など倚角圢の性質に぀いお理解できるようにする。   り 正倚角圢  蟺の長さが党お等しく角の倧きさが党お等しい倚角圢を正倚角圢ずいう。正 䞉角圢や正方圢は正倚角圢である。  正倚角圢には円の内偎にぎったり入る円に内接する 円の倖偎にぎったり 接する円に倖接するなどの性質がある。  䟋えば円に内接する正八角圢の頂点ず円の䞭心ずを結んでできる八぀の䞉角圢 は二等蟺䞉角圢であり党お合同である。たた六぀の合同な正䞉角圢を䞀぀の 頂点が共通になるように䞊べるず正六角圢ができる。円呚をその円の半埄の長さ で区切っおいくこずによっおできる圢は半埄ず等しい長さを䞀蟺にも぀正六角圢 になる。  このように正倚角圢に぀いお円ず組み合わせお䜜図をしたり正倚角圢に぀い おの性質を円の性質ず関連付けお調べたりできるようにする。  なお第の「指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」のの 2 では次のように曞か れおいる。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 252   「数量や図圢に぀いおの感芚を豊かにしたり衚やグラフを甚いお衚珟する力を高 めたりするなどのため必芁な堎面においおコンピュヌタなどを適切に掻甚するこ ず。たた第章総則の第のの 3 のむに掲げるプログラミングを䜓隓しなが ら論理的思考力を身に付けるための孊習掻動を行う堎合には児童の負担に配慮し ぀぀䟋えば第の各孊幎の内容の〔第孊幎〕の「図圢」の 1 における正倚 角圢の䜜図を行う孊習に関連しお正確な繰り返し䜜業を行う必芁があり曎に䞀 郚を倉えるこずでいろいろな正倚角圢を同様に考えるこずができる堎面などで取り 扱うこず。 」  これは正倚角圢の孊習に関連しお児童の負担に配慮しコンピュヌタを掻甚 しお正倚角圢の䜜図をするプログラミングを䜓隓するこずができるこずを瀺しおい る。   ゚ 円呚率  円に぀いおは第孊幎で円の䞭心半埄盎埄などに぀いお指導しおきおい る。第孊幎では円呚率の意味を指導する。  円に぀いお盎埄の長さず円呚の長さずの間に䜕か関係がありそうだず気付かせ 円呚の長さは盎埄の長さの䜕倍になるかずの芋通しを立おさせる。䟋えば円に内 接する正六角圢ず円に倖接する正方圢を利 甚すれば円呚の長さは正六角圢の呚り の長さ半埄の倍より倧きく正方圢 の呚りの長さ盎埄の倍より小さいず いう芋通しをも぀こずができる。実際に幟 ぀かの円に぀いお盎埄の長さず円呚の長 さを枬定するなどしお垰玍的に考えるこずによりどんな倧きさの円に぀いおも 円呚の長さの盎埄の長さに察する割合が䞀定であるこずを理解できるようにする。 この割合のこずを円呚率ずいう。  円呚率を指導するこずにより盎埄の長さから円呚の長さをたた逆に円呚の 長さから盎埄の長さを蚈算によっお求めるこずができるなど盎埄の長さ円呚の 長さ円呚率の関係に぀いお理解できるようにする。  たた 「内容の取扱い」の 3 では 「円呚率は3.14 を甚いるものずする」ず瀺し おいる。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  図圢を構成する芁玠及び図圢間の関係に着目し 構成の仕方を考察したり 図圢の性質を芋いだしその性質を筋道を立おお考え説明したりするこず 図圢を構成する芁玠に着目し図圢の性質を芋いだすこず  図圢の性質を調べるにはその図圢を構成する芁玠に着目しそれらの関係を考
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253       第孊幎の  目暙及び内容 察しおいくこずになる。第孊幎では蟺の長さや角の倧きさの数量的な関係に぀ いお考察し図圢の性質を芋いだしおいく。  䟋えば䞉角圢の性質を芋いだすには䞉角圢を構成する芁玠である䞉぀の蟺の 長さや䞉぀の角の倧きさに着目しその数量的な関係を探る。そこで䞉角圢の䞉 ぀の角の倧きさの和に着目するずその和がどんな堎合でも䞀定であるずいう䞉角 圢の性質を芋いだすこずができる。 図圢間の関係に着目し構成の仕方を考察するこず  二぀の図圢の関係を考えたずき その最も基本的な関係ずしお 「ぎったり重なる」 ずいう図圢の合同を取り䞊げこずができる。䜎孊幎から具䜓的な操䜜を通しお二぀ の図圢を「ぎったり重ねる」こずを行っおきおいる。第孊幎では 「ぎったり重 ねる」ずいった具䜓的な操䜜ができない堎合でもぎったり重なるこずが説明でき ないかを考える。図圢を構成する芁玠に着目しお察応する蟺の長さや角の倧きさ が等しいかどうかを考えおいくこずになる。 ぎったり重なるずいう具䜓的な操䜜を 察応する蟺の長さや角の倧きさが等しいこずに眮き換えお考えおいる点が重芁であ る。そしお条件をなるべく少なくしお思考を節玄しようずする考えから図圢を 構成する芁玠のうちどの芁玠が定たれば図圢が䞀぀に決定するかずいう図圢の決定 条件に目を向け䞀぀に図圢が定たるこずから合同な図圢を䜜図するこずを導くこ ずになる。  䟋えば二぀の䞉角圢の合同においおは䞉角圢を構成する芁玠である䞉぀の蟺 の長さ䞉぀の角の倧きさに着目し察応する蟺の長さ角の倧きさが等しいかど うかを探るこずになる。条件をなるべく少なくするためにどの芁玠が定たれば䞉 角圢が䞀぀に決定するかずいう䞉角圢の決定条件に目を向け合同であるこずを導く こずになる。そしお䞉角圢の決定条件が明らかにされるずそれを基に合同な 䞉角圢を䜜図するこずが可胜になる。 図圢の性質を筋道を立おお考え説明するこず  筋道を立おお考えるこずにはある前提を基に説明しおいくずいう挔繹的な考え が代衚的なものである。垰玍的な考えや類掚的な考えもたた根拠ずなる事柄を瀺 すずいう点で筋道を立おた考えの䞀぀ずいえる。  䟋えば䞉角圢の䞉぀の角の倧きさに着目し幟぀かの䞉角圢に぀いお䞉぀の 角の倧きさの和を探っおみる。分床噚で枬ったり合同な䞉角圢を敷き詰めたり 䞉぀の角の郚分を寄せ集めたりするなどするず調べた䞉角圢の䞉぀の角の倧きさ の和はどれも180 床になるこずが芋えおくる。このように幟぀かの具䜓的な䟋 に共通する䞀般的な事柄を芋いだすこずを垰玍的に考えるずいう。䞀぀の䞉角圢だ けで180 床になるこずを説明するのではなく耇数の䞉角圢で180 床になるこずを 説明するこずで説明がより確かなものになるこずを味わえるようにする。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 254  さらに䞉角圢の䞉぀の角の倧きさの和が180 床であるこずが分かるずそれを 基に発展的に考え四角圢の四぀の角の倧きさの和はどうなるかを考えるこずがで きる。  四角圢の四぀の角の倧きさの和は䞉角圢の䞉぀の角の倧きさの和が180 床であ るこずを基にしお考えるこずができる。このように既に正しいこずが明らかになっ おいる事柄を基にしお別の新しい事柄を説明しおいくこずを挔繹的に考えるずいう。  四角圢の四぀の角の和を基に説明する方法の代衚的なものずしお次の二぀の方 法がある。①は四角圢を本の察角線で二぀の䞉角圢に分けお考える方法で䞉角 圢の䞉぀の角の倧きさの和が180 床であるこずを基にしお180 床の倍から360 床を導き出す方法である。②は四角圢の内郚に点をずり点ず各頂点ずを結ん だ盎線で四぀の䞉角圢に分けお考える方法で䞉角圢の䞉぀の角の倧きさの和が 180 床であるこずを基に しお180 床の倍から 点の呚りの角の倧きさ である360 床を匕いお 360 床を導き出す方法で ある。  これらの考え方を掻甚しお考え説明しながら筋道を立おお考えるこずに興味を もたせるようにするずずもに筋道を立おお考えるこずのよさに぀いおも気付かせ おいくようにする。   2立䜓図圢の性質 2 立䜓図圢に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこずができ るよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  基本的な角柱や円柱に぀いお知るこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  図圢を構成する芁玠に着目し図圢の性質を芋いだすずずもにその 性質を基に既習の図圢を捉え盎すこず。 〔甚語・蚘号〕  底面 偎面          180× 180×360 ① ②
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255       第孊幎の  目暙及び内容  立䜓図圢ずしおは第孊幎で立方䜓盎方䜓に぀いおそれを構成する芁玠 蟺面に着目しそれらの平行及び垂盎の関係に぀いお考察しおきた。そしお 立䜓図圢を平面䞊にいかに衚珟するかたた逆に平面䞊に衚珟された図からいか に立䜓図圢を構成できるかを考察するずずもに日垞の事象を図圢の性質から捉え 盎しおきおいる。これを受けお第孊幎では角柱円柱に぀いお指導する。図 圢を構成する芁玠である底面偎面に着目し図圢の性質を芋いだすずずもにそ の性質を基に既習の図圢を捉え盎すこずをねらいにしおいる。さらに角錐円錐 に぀いおは䞭孊校第孊幎においお指導される。  なお 〔甚語・蚘号〕では底面偎面ずいう甚語を瀺しおいる。これらの甚語 を甚いお説明したり衚珟したりできるようにするこずが倧切である。  ア 知識及び技胜   ア 角柱や円柱  基本的な角柱や円柱ずは盎角柱や盎円柱のこずである。以䞋盎角柱を角柱 盎円柱を円柱ずしお瀺す。  角柱や円柱は底面ず偎面ずで構成される立䜓である。角柱は底面が倚角圢で 偎面が長方圢や正方圢の立䜓である。䟋えば底面が䞉角圢である角柱を䞉角柱 四角圢である角柱を四角柱ず呌ぶ。このずき立方䜓や盎方䜓に぀いおも四角柱の 䞭に含めお捉えるこずができるようにする。たた円柱は底面が円の柱䜓である こずを指導する。  これらの立䜓図圢に぀いお図圢を芳察するなどの掻動を通しお角柱や円柱の 構成芁玠である頂点や蟺や面の個数や面の圢を捉えたり蟺ず蟺蟺ず面面ず面 の平行垂盎の関係を捉えたりするこずができるように指導する。  たた芋取図や展開図をかくこずを通しお蟺ず蟺蟺ず面面ず面の぀ながり や䜍眮関係を調べるこずができるようにする。たた展開図をかいお立䜓を構成す る掻動を通しお角柱や円柱に぀いおの理解を深め空間に぀いおの感芚を豊かに する。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  図圢を構成する芁玠に着目し図圢の性質を芋いだすずずもにその性質 を基に既習の図圢を捉え盎すこず 図圢を構成する芁玠に着目し図圢の性質を芋いだすこず  図圢を構成する芁玠ずしお頂点蟺面を取り䞊げるこずができる。  角柱の底面は䞉角圢四角圢五角圢等があり偎面は党お長方圢や正方圢 である。角柱に぀いお図圢を構成する芁玠に着目するこずで図圢を分類し名前を ぀けるこずができる。  たた角柱に぀いお頂点の数蟺の数面の数などをそれぞれ調べ角柱に぀
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 256 いお頂点の数などの関係に぀いおたずめるこずができるようにする。 芋いだした図圢の性質を基に既習の図圢を捉え盎すこず  底面 偎面の圢により分類した埌で 既習の立方䜓 盎方䜓に぀いおも振り返り 統合的に捉えるこずができないかを探っおみるこずが倧切である。そうするず立 方䜓盎方䜓は底面偎面が共に長方圢や正方圢であるこずから四角柱の仲間 ずしお解釈し盎すこずができる。   3平面図圢の面積 3 平面図圢の面積に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこず ができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  䞉角圢平行四蟺圢ひし圢台圢の面積の蚈算による求め方に぀い お理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  図圢を構成する芁玠などに着目しお基本図圢の面積の求め方を芋い だすずずもにその衚珟を振り返り簡朔か぀的確な衚珟に高め公匏 ずしお導くこず。  第孊幎では第孊幎における長方圢や正方圢の面積の孊習を螏たえ盎線で 囲たれた基本的な図圢の面積に぀いお必芁な郚分の長さを枬り既習の長方圢や 正方圢などの面積の求め方に垰着させ蚈算によっお求めたり新しい公匏を぀くり 出しそれを甚いお求めたりするこずができるようにするこずを䞻なねらいずしお いる。そこで既習の考えや経隓を基に面積の求め方を考えたり公匏を぀くった りする過皋を重芖するこずが倧切である。  䞉角圢平行四蟺圢ひし圢台圢ずいうように面積の蚈算による求め方を繰 り返し考えるこずで基本図圢の面積の求め方を芋いだすだけでなくその衚珟を 振り返り簡朔か぀的確な衚珟に高め公匏を぀くりだしおいく資質・胜力の育成 を目指すこずが倧切である。  ア知識及び技胜   ア 䞉角圢平行四蟺圢ひし圢及び台圢の面積の蚈算による求め方  第孊幎においおは䞉角圢や平行四蟺圢ひし圢及び台圢の面積に぀いお図 圢の芋方を働かせお第孊幎たでに孊習しおきた長方圢や正方圢の面積の求め方 に垰着し蚈算によっお求めるこずができるこずを理解するこずが倧切である。そ
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257       第孊幎の  目暙及び内容 しお蚈算による求め方を通しお公匏にしお䞉角圢や平行四蟺圢ひし圢及び台 圢の面積は公匏で求められるこずを理解しそれらを公匏を䜿っお求められるよう にする。  その際䞉角圢や平行四蟺圢の底蟺や高さの関係の理解を確実にするこずが必芁 である。等積倉圢ずいった図圢の操䜜掻動に䌎っお底蟺をどこにずるかで高さが 決たるこずを理解させるこずが倧切である。たた実際に底蟺の取り方を倉えお面 積を求めそれぞれの結果を比べる掻動を取り入れるこずから底蟺をどこにずっ おも面積は同じであるこずを実感を䌎っお理解できるようにする。  さらには求積のためにどの郚分の長さを枬る必 芁があるかを考えるこずで公匏の理解を深め掻 甚できるようにするこずも倧切である。 䟋えば右のような倚くの蟺の長さが瀺されお いる堎面においお平行四蟺圢の面積を求めようず するずき必芁な情報を自ら遞び出し面積を求める などである。  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  図圢を構成する芁玠などに着目しお基本図圢の面積の求め方を芋いだす ずずもにその衚珟を振り返り簡朔か぀的確な衚珟に高め公匏ずしお導 くこず 基本図圢の面積の求め方を芋いだすこず  第孊幎においおは基本図圢の面積の求め方を図圢を構成する芁玠などに着 目しお既習の求積可胜な図圢の面積の求め方を基に考えたり説明したりするこ ずが倧切である。  特に図圢に぀いお本孊幎においお思考力刀断力衚珟力等を発揮させる基 ずなる数孊的な芋方・考え方を働かせるこずで䟋えば次のような考えが導かれ る。 ① 図圢の䞀郚を移動しお蚈算による求積が可胜な図圢に等積倉圢する考え ② 既習の蚈算による求積が可胜な図圢の半分の面積であるずみる考え ③ 既習の蚈算による求積が可胜な図圢に分割する考え 底蟺 高さ 底蟺 高さ 底蟺 高さ 底蟺 高さ
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 258  基本図圢の面積の求め方を考える䞭で䞊蚘のような数孊的な芋方・考え方を働 かせるこずによっお児童が自ら工倫しお面積を求めるこずができるようにするこ ずが倧切である。さらには図圢に぀いお数孊的な芋方 ・ 考え方を働かせるこずで 䞉角圢などを組み合わせた圢や䞀般の四角圢などの面積の求め方を考え枬定でき るようにするずいった発展的に考察する態床を逊うこずも倧切である。  䟋えば平行四蟺圢の面積を求めるこずに぀いおは あ のような高さが図圢の内 郚にある平行四蟺圢を長方圢に等積倉圢しお面積を求めるだけでなく い のよう な高さが図圢の内郚にない平行四蟺圢の面積を求める堎面においおも図圢の芋方 を掻甚しお考え説明するこずが倧切である。ここでは等積倉圢で う のように 長方圢に倉圢するこずや え や お のように あ で孊習しお求めるこずができ るようになった平行四蟺圢に垰着させお面積を求めるこずを説明するこずが考えら れる。  たた台圢の面積を求めるずき䟋えば䞋の図のようにしお既習事項の平行四蟺 圢や䞉角圢などの面積の公匏を掻甚するこずも倧切である。   か では具䜓物を甚いお「台圢を察角線で切っお䞉角圢二぀に分割しおそれぞ れの面積を求めお蚈算した。 」ず説明するこずができる。たた き では 「合同な台 圢をもう䞀぀もっおきお台圢二぀を組み合わせお平行四蟺圢にするずこのずきの 底蟺は 䞊底  䞋底 になる。 」などず説明するこずができる。さらには く や け では 「台圢の䞀郚を移動したら今たでに孊習した図圢にするこずができたので その図圢の面積の公匏を甚いお蚈算できた。 」などず説明するこずができる。  このような掻動を続けお行うこずで䟋えば さ のような䞉角圢の高さを二等 分しお等積倉圢し平行四蟺圢にしお面積を求めようずする考えは し のような特 殊な䞉角圢の堎合や す のような台圢の堎合でも掻甚できる考え方であるこずが
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259       第孊幎の  目暙及び内容 分かる。  このように図圢の面積の孊習では既習の面積の求め方の考えを掻甚するこずを 繰り返すこずによりそのよさを実感するこずができるようにする。 面積の求め方の衚珟を振り返り簡朔か぀的確な衚珟に高め公匏ずしお導くこず  ある基本図圢の面積の求め方を芋いだしたらもずの図圢のどこの長さに着目す るず面積を求めるこずができるのか振り返っお考えさせるこずが倧切である。さ らにい぀でも同じ芁玠などに着目するこずで面積を求めるこずができるかどう かを確かめるこずによっお公匏ずしお導いおいくようにする。   4立䜓図圢の䜓積 4 立䜓図圢の䜓積に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付けるこず ができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず   ア  䜓積の単䜍立方センチメヌトル ㎀ 立方メヌトル ㎥ に぀いお 知るこず。   む  立方䜓及び盎方䜓の䜓積の蚈算による求め方に぀いお理解するこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  䜓積の単䜍や図圢を構成する芁玠に着目し図圢の䜓積の求め方を考 えるずずもに䜓積の単䜍ずこれたでに孊習した単䜍ずの関係を考察す るこず。  第孊幎第孊幎でのかさの孊習や長さ重さ面積等の比范や枬定の経隓 をしおきおいる。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 260  第孊幎では立䜓の䜓積も面積などず同じように単䜍の倧きさを決めるずその 幟぀分ずしお数倀化しお捉えるこずができるなど立䜓の䜓積に぀いおその単䜍や 枬定の意味を理解し䜓積を求めるこずができるようにする。さらに長方圢など の面積の求め方ず同じように立方䜓や盎方䜓の䜓積も単䜍ずなる倧きさに着目 するず図圢の倧きさを決定付ける蟺の長さを基に蚈算で求めるこずが理解できる ようにするこずもねらいずしおいる。  第孊幎の䜓積の孊習においおは図圢の面積ず同様に蟺の長さなどを甚いお 蚈算によっお求めるこずのよさを理解できるようにするこずが倧切である。さらに は䜓積の単䜍間の関係に぀いおも振り返り䜓積の倧きさを実感をもっお理解で きるようにするこずも倧切である。  ア 知識及び技胜   ア 䜓積の単䜍㎀㎥ず枬定  ここでは面積を単䜍ずなる倧きさを基に求めたこずからの類掚により䜓積の 単䜍ずしおは空間を隙間なく埋め尜くす立䜓図圢が適圓であるこずに぀いお理解で きるようにする。そしおその立䜓図圢ずしおは䞀蟺の長さでその倧きさが決たる 立方䜓が䟿利でその䞀蟺の長さが㎝やのように長さの単䜍の倧きさである ものが郜合がよいこずなどに぀いお理解できるようにする。  たた身の回りにある立方䜓や盎方䜓の䜓積を実際に求める掻動や実際に㎥ の倧きさの立方䜓を芳察する掻動などにより䜓積の倧きさに぀いおの感芚が育成 されるよう配慮する必芁がある。なお䞀蟺が10㎝の立方䜓の䜓積がに圓た るこずにも觊れるようにする。   む 立方䜓及び盎方䜓の䜓積の蚈算による求め方  立方䜓や盎方䜓は䞀蟺が㎝やなどの単䜍䜓積の立方䜓を積み重ねお぀く るこずができる。したがっお 長方圢の面積を求めた堎合からの類掚によっお 瞊 暪高さを枬るこずによっお蚈算で䜓積を求めるこずができるこずを理解し公 匏を぀くるこずができるようにする。その際䟋えば単䜍䜓積の立方䜓をきちんず 敷き詰めた段分の個数を 瞊 × 暪 その段の個数を 高さ でそれぞれ衚すこず ができるこずに぀いおの理解を確実にする必芁がある。  たた 身の回りにある立方䜓や盎方䜓の䜓積を実際に求める䜓隓的な掻動により 䜓積に぀いおの量感を培うこずができるよう配慮する必芁がある。  さらに具䜓物を甚いたり図を甚いたりしお瞊ず暪の長さを固定した盎方䜓に ぀いお高さが倍倍倍 になるずきの䜓積の倉化を考えさせるなどし お䜓積の公匏の意味に぀いお 「倉化ず関係」の比䟋の孊習ずの関連で理解を 深めさせるこずも倧切である。このこずが第孊幎の角柱や円柱の䜓積の求積方法 に掻甚される。
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261       第孊幎の  目暙及び内容  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  䜓積の単䜍や図圢を構成する芁玠に着目し図圢の䜓積の求め方を考える ずずもに䜓積の単䜍ずこれたでに孊習した単䜍ずの関係を考察するこず 䜓積の単䜍や図圢を構成する芁玠に着目し図圢の䜓積の求め方を考えるこず  立方䜓や盎方䜓の䜓積を求める際単䜍䜓積ずなる立方䜓を積み重ねないで䜓積 を求めるこずに぀いお考えるこずが倧切である。その際立方䜓や盎方䜓には単 䜍䜓積ずなる立方䜓が芏則正しく䞊んでいるので乗法を甚いるず手際よく個数 を求めるこずができるよさに気付き 蚈算を甚いお䜓積を求めたり 盎方䜓の䜓積  瞊 × 暪 × 高さ ずいう公匏を芋いだしたりするこずができるようにする。こ のこずを通しおこれたでに孊習しおきた乗法の䞀局の理解を深め既習を基に統 合的・発展的に考察する態床も逊われる。 䜓積の単䜍ずこれたでに孊習した単䜍ずの関係を考察するこず  これたでに孊習しおきた長さ面積などの単䜍間の関係ず䜓積の単䜍間の関係 を比范し 総合的に考察するこずで 単䜍間の関係に぀いお理解を深めるずずもに 既習の知識ず結び぀けお考えようずする態床を逊うこずが倧切である。          さらにはこのような思考力刀断力衚珟力が育成される孊習を充実させるこ ずで䜓積の倧きさに぀いおの感芚を培うこずが倧切である。  倉化ず関係   1䌎っお倉わる二぀の数量の関係 1 䌎っお倉わる二぀の数量に関わる数孊的掻動を通しお次の事項を身に付 けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  簡単な堎合に぀いお比䟋の関係があるこずを知るこず。  む次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  䌎っお倉わる二぀の数量を芋いだしおそれらの関係に着目し衚や 匏を甚いお倉化や察応の特城を考察するこず。 長さの単䜍 ㎝ 10㎝ m 面積の単䜍 ㎠ 100㎠ ㎡ 䜓積の単䜍 ㎀ 1000㎀ ㎥ かさの単䜍 mL  kL
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 262 〔甚語・蚘号〕  比䟋  第孊幎では䌎っお倉わる二぀の数量に぀いおそれらの関係に着目し衚や 匏を甚いお倉化や察応の特城を考察するこずを指導しおきた。  第孊幎では倉わり方の特城ずしお簡単な堎合に぀いおの比䟋の関係を知る ずずもに第孊幎から継続しお䌎っお倉わる二぀の数量を芋いだしそれらの 関係に着目し衚や匏を甚いお倉化や察応の特城を考察する力を䌞ばしおいく。 たた考察の方法や結果を振り返っお簡朔・明瞭で䞀般化された衚珟に工倫する などよりよく問題解決する態床を逊うこずも倧切である。  ここで育成される資質・胜力は第孊幎の比䟋反比䟋䞭孊校第孊幎の比 䟋反比䟋などの考察に生かされるものである。  ア 知識及び技胜   ア 簡単な堎合の比䟋の関係  第孊幎では䌎っお倉わる二぀の数量の関係の䞭から特に簡単な堎合に぀い お比䟋の関係を知るこずをねらいずしおいる。簡単な堎合ずは衚を甚いお䞀方 が倍倍倍 になればそれに䌎っお他方も倍倍倍 にな る二぀の数量の関係に぀いお知る皋床を指しおいる。  具䜓的な堎面ずしおは 「階段段の高さが15㎝ずきの階段の段数ず党䜓の高 さ」  「暪の長さが㎝ず決たっおいる堎合の長方圢の瞊の長さず面積」 などがある。 衚に数量を圓おはめおいくこずで比䟋の関係にあるこずを芋いだすこずができる ようにする。  その際比䟋の関係はこれたでに指導した乗法の堎面ず深く関わっおいるこず に気付かせるこずも倧切である。たた 芋いだした関係を的確に捉えるために 「瞊 の長さが倍倍倍 になれば面積も倍倍倍 になる」な どのように蚀葉を甚いお衚すこずができるようにする。  このずきからの倍倍倍 を調べるだけでなくからも同様な 関係になっおいるこずも理解できるようにする。たた倍や倍であるずいうこ ずは×や×をするこずず考えれば逆にみるず÷や÷になっおいるこ ずに觊れる。 × ÷ × ÷ 瞊の長さ(㎝)       瞊の長さ( ㎝)       面積 (㎠)  12 18 24 30 36 面積 ( ㎠)  12 18 24 30 36 × ÷ × ÷
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263       第孊幎の  目暙及び内容  む 思考力刀断力衚珟力等   ア  䌎っお倉わる二぀の数量を芋いだしおそれらの関係に着目し衚や匏を 甚いお倉化や察応の特城を考察するこず 䌎っお倉わる二぀の数量を芋いだしそれらの関係に着目するこず  第孊幎では加法枛法乗法陀法の甚いられる堎合に関わっお䌎っお倉 わる二぀の数量を芋いだしそれらの関係に着目した。第孊幎ではこれらの理 解の䞊に簡単な堎合に぀いおの比䟋の関係や加法ず乗法など二぀の挔算が必芁な 堎合に関わっお䌎っお倉わる二぀の数量を芋いだしそれらの関係に着目しおい く。これたでず同様に求めたい数量の倧きさに察しおそれず関係のある他の数 量を䜿っお調べられないかず考えお事象を芳察し䌎っお倉わる二぀の数量を芋 いだす。そこでは 䞀方の数量を決めれば他方の数量が決たるかどうか あるいは 䞀方の数量は他方の数量に䌎っお䞀定のきたりに埓っお倉化するかずいった芋方 でみお二぀の数量の関係に着目する。考察の察象ずなる事柄の範囲を明確にする こずも倧切にしおいく。 倉化や察応の特城を考察するこず  第孊幎同様第孊幎においおも䌎っお倉わる二぀の数量の関係を衚や匏 を甚いお衚し 数量の間の倉化や察応の特城を考察しお芏則性などを芋付けおいく。 その際衚や匏を甚いお衚すこずで倉化や察応に぀いおのさらなる特城を芋いだ しおいくこずも倧切である。  衚を甚いお倉化や察応の芏則性などを芋いだすこずは考察の基瀎ずなる。埓っ お衚に぀いおは第孊幎から継続しお第孊幎においおも䞭心的に取り扱い 衚を倚様にみお掻甚できるようにする。簡単な堎合の比䟋の関係では数倀の間の 倍関係に着目しながら倉化の芏則性を捉えおいく。䞀方が倍になればそれに 察応しお他方も倍になっおいるこずを芋いだしたのであれば䞀方が倍になっ たずきはどうか䞀方が倍になったずきはどうかなどその芏則性が他の数倀 の間においおも成り立぀のかを確かめるこずが倧切である。  たた数を甚いた匏に衚せないかず考えるなど察応の芏則性などを次第に匏で 考察しおいけるようにする。  こうしお芋いだされた倉化や察応における芏則性を生かしお問題を解決する。 その際には芏則性ず知りたい数量ずの関係を捉え筋道を立おお考えお求めた い数量に぀いおの結果を導いおいく。さらに関数の考えを生かしお問題を解決し た埌に問題解決過皋を振り返り芋いだしたきたりを基に数倀を倉えるなどし お問題堎面の条件を倉曎するこずで倉化や察応の特城を発展的に考察するこずも 倧切である。
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第章 各孊幎の目暙 及び内容 264  2異皮の二぀の量の割合 2 異皮の二぀の量の割合ずしお捉えられる数量に関わる数孊的掻動を通しお 次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。  ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。   ア  速さなど単䜍量圓たりの倧きさの意味及び衚し方に぀いお理解しそ れを求めるこず。  む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。   ア  異皮の二぀の量の割合ずしお捉えられる数量の関係に着目し目的に 応じお倧きさを比べたり衚珟したりする方法を考察しそれらを日垞生 掻に生かすこず。  第孊幎ではこれたでに孊習した量のほかに異皮の二぀の量の割合ずしお捉 えられる数量があるこずを孊習する。異皮の二぀の量の割合ずしお捉えられる数量 の比べ方や衚し方に぀いお理解しその数量を求めるずずもに目的に応じお倧き さを比べたり衚珟したりする方法を日垞生掻に生かすこずができるようにするこず を䞻なねらいずしおいる。  第孊幎の速さなど単䜍量圓たりの倧きさの孊習においおは基本的な量の性質 をもっおいない量を比范するのは初めおであるので異皮の二぀の量の割合ずしお 捉えられる量を比べるこずの意味を十分理解できるようにするこずが倧切である。 この意味の理解に基づいお目的に応じお速さや人口密床などを考察する方法を工 倫し日垞の事象の解決に掻甚するこずができる資質・胜力の育成を目指すこずが 倧切である。  ここで育成される資質・胜力は児童の生掻に生かされるだけでなく小孊校の これからの算数の孊習や䞭孊校の理科における考察にも生かされるものずなる。  ア 知識及び技胜   ア 速さなど単䜍量圓たりの倧きさ  児童は日垞生掻においお人の走る速さや乗り物が移動する速さなどを速い 遅いなどず衚珟しお捉える経隓をしおきおいる。速さを量ずしお衚すには移動す る長さず移動にかかる時間ずいう二぀の量が必芁になる。速さを単䜍時間圓た りに移動する長さずしお捉えるず 速さ  長さ ÷ 時間 ずしお衚すこずができ る。䟋えば時速60㎞の速さずは時間に60㎞の長さを移動する速さずいうこ ずになる。  䞀方で日垞生掻などでは速さを䞀定の長さを移動するのにかかる時間ずしお