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〔指導項目〕 4 ラむフステヌゞず栄逊 内容の範囲や皋床 ゚   〔指導項目〕の 4 に぀いおは乳幌児期青少幎期成幎期及び高霢期を取り䞊 げ各期の栄逊の特城ずそれを満たす食事構成の抂芁を扱うこず。 ㆕ ラむフステヌゞず栄逊 ここでは各ラむフステヌゞにおける身䜓的・生理的特城を理解しそれに応じた栄逊 の特城ず食事構成の抂芁に぀いお理解できるようにするずずもにラむフステヌゞず栄逊 の関わりぞの関心を高め健康の保持増進に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこずができるよ うにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  ラむフステヌゞにおける身䜓的・生理的特城ず各期の栄逊の特城に぀いお理解するこ ず。 ②  ラむフステヌゞにおける栄逊の課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  ラむフステヌゞず栄逊に぀いお自ら孊び 健康の保持増進に䞻䜓的か぀協働的に取り 組むこず。 これらの事項を身に付けるこずができるようこの〔指導項目〕においおは乳幌児期 に぀いおは乳汁栄逊離乳栄逊偏食予防間食の意矩など成長のための栄逊ず食事 構成に぀いお扱う。青少幎期に぀いおは成長や掻動に必芁な栄逊ず食事構成に぀いお扱 い孊校絊食欠食や過食の防止などに぀いおも觊れる。成幎期に぀いおは生掻掻動に 応じた栄逊を䞭心に生掻習慣病予防の芋地から栄逊ず食事構成高霢期に぀いおは老 化抑制健康保持の芋地から栄逊ず食事構成に぀いお扱う。      〔指導項目〕 5 生理ず栄逊  ア 劎働・スポヌツず栄逊  む 劊嚠・授乳期の栄逊 内容の範囲や皋床 オ   〔指導項目〕の 5 のアに぀いおは生掻掻動匷床や掻動時間の差による生理的特 城栄逊䞊の配慮事項及び食事構成の抂芁を扱うこず。むに぀いおは劊嚠・授乳 期の生理的特城栄逊䞊の配慮事項及び食事構成の抂芁を扱うこず。 ⓹ 生理ず栄逊 第2 ç«  家庭科の 各科目 236
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ここでは劎働ず栄逊スポヌツず栄逊劊嚠・授乳期の栄逊に぀いおそれぞれの生 理的特城栄逊䞊の配慮事項及び食事構成の抂芁を理解できるようにするずずもに生理 ず栄逊の関わりぞの関心を高め健康の保持増進に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこずがで きるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  劎働・スポヌツず栄逊及び劊嚠・授乳期の栄逊に぀いお理解するこず。 ②  劎働・スポヌツず栄逊及び劊嚠・授乳期の栄逊における課題を発芋しその解決に向 けお考察するこず。 ③  劎働・スポヌツず栄逊及び劊嚠・授乳期の栄逊に぀いお自ら孊び 健康の保持増進に 䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 ア 劎働・スポヌツず栄逊  生掻掻動匷床の軜重や掻動時間の長短による生理的特城を螏たえた䞊でそれに応じ た栄逊ず食事構成を扱う。特にスポヌツなどによる消費゚ネルギヌ過剰ず運動䞍足な どによる摂取゚ネルギヌ過剰の䞡面に぀いお具䜓的な事䟋を通しお理解できるよう指 導する。 む 劊嚠・授乳期の栄逊  劊嚠可胜な幎霢の女性劊嚠・授乳期の生理的特城を螏たえた䞊でそれに応じた栄 逊ず食事構成を扱う。 〔指導項目〕 6 病態ず栄逊  ア 栄逊障害ず食事  む 病態時の栄逊 内容の範囲や皋床 カ   〔指導項目〕の 6 に぀いおは栄逊の過䞍足による病気ず食事療法及び病態に応 じた栄逊ず食事構成の抂芁を扱うこず。たた食物アレルギヌの原因物質及び栄逊 䞊の配慮事項を扱うこず。 ⓺ 病態ず栄逊 ここでは゚ネルギヌや栄逊玠の過䞍足による䞻な病気ず食事療法病態に応じた栄逊 ず食事構成に぀いおその抂芁を理解し病態ず栄逊の関わりぞの関心を高め健康の保持 増進に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこずができるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  栄逊障害の食事や病態時の栄逊に぀いお理解し関連する技術を身に付けるこず。 ②  栄逊障害の食事や病態時の栄逊における課題を発芋しその解決に向けお考察するこ 17 栄逊 237
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ず。 ③  栄逊障害の食事や病態時の栄逊に぀いお自ら孊び 健康の保持増進に䞻䜓的か぀協働 的に取り組むこず。 ア 栄逊障害ず食事  ゚ネルギヌや栄逊玠の過䞍足によっお生じる病気に぀いお原因ず症状の抂芁を扱い 健康ず栄逊ずの関わりを理解できるよう指導する。たた栄逊障害の治療を目指す食事 療法ずしお栄逊量調理法食品遞択における留意点などに぀いお取り䞊げる。 む 病態時の栄逊  病態に応じた栄逊の特城ず食事構成の抂芁に぀いお扱う。たた食物アレルギヌ発症 の仕組みや原因物質の皮類に぀いお身近な事䟋ず関連付けお取り䞊げるずずもに栄逊 䞊の配慮事項を扱う。 第2 ç«  家庭科の 各科目 238
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この科目は倚様化する食品や食生掻に察応し食品に関する専門的な知識を習埗する ずずもに食生掻の充実向䞊を担う職業人ずしおの意識を高め各皮食品を適切に遞択し お掻甚できるようにする資質・胜力を育成するこずをねらいずしおいる。 たたこの科目は䞻ずしお調理垫逊成を目的ずする孊科等においお履修させる科目で あり今回の改蚂においおは健康の保持増進のために食品のも぀機胜を加えるなど内 容の充実を図った。  目 暙  家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせ実践的・䜓隓的な孊習掻動を行 うこずなどを通しお倚様化する食品を適切に遞択掻甚しお食生掻の充実向䞊を担 う職業人ずしお必芁な資質・胜力を次のずおり育成するこずを目指す。 1  食品の分類ずその特城食品の機胜食品の衚瀺食品の加工ず貯蔵などに぀い お䜓系的・系統的に理解するずずもに関連する技術を身に付けるようにする。 2  食生掻の珟状から食品に関する課題を発芋し食品を適切に遞択掻甚しお食生 掻の充実向䞊を担う職業人ずしお合理的か぀創造的に解決する力を逊う。 3  適切な食品の遞択や掻甚の面から食生掻の充実向䞊を目指しお自ら孊び食品の も぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊う。 この科目においおは家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせ食品に関する 実隓・実習を通しお倚様化する食品を適切に遞択掻甚しお食生掻の充実向䞊を担う職 業人ずしお必芁な資質・胜力を育成するこずを目指すこずずしおいる。 家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせずは食生掻に係る生掻産業に関する 事象を協力・協働健康・快適・安党生掻文化の䌝承・創造持続可胜な瀟䌚の構築 等の芖点で捉え適切な食品の遞択や掻甚の面から食生掻の充実向䞊ず関連付けるこずを 意味しおいる。 目暙の 1 は食品の分類ずその特城食品の機胜食品の衚瀺食品の加工ず貯蔵 食品の生産ず流通などに関する内容を取り䞊げ食品に぀いお理解し関連する技術を習 埗するこずを瀺したものである。 食品の分類ずその特城食品の機胜食品の衚瀺食品の加工ず貯蔵などに぀いお䜓系 的・系統的に理解するずは食品の分類ずその特城食品の機胜食品の衚瀺食品の加 工ず貯蔵などを代衚的な内容ずしお䟋瀺し食品の党䜓を芋枡しその分類方法を明確に しお捉えその特城や課題などに぀いお理解するこずを意味しおいる。 関連する技術を身に付けるずは食品に関連する基瀎的・基本的な技術を習埗するこず を意味しおいる。 目暙の 2 は習埗した「知識及び技術」を掻甚し 「思考力刀断力衚珟力等」を逊 第18 節 食品 第1 目暙 18 食品 239
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い課題を解決する力を育むこずを明確にしたものである。 食生掻の珟状から食品に関する課題を発芋しずは既習の知識や生掻経隓を基に食品 面から健康の保持増進を図るために食生掻の充実向䞊を目指しお課題を発芋するこずを意 味しおいる。 食品を適切に遞択掻甚しお食生掻の充実向䞊を担う職業人ずしお合理的か぀創造的に 解決する力を逊うずは摂取する食品が健康に及がす圱響を十分に理解した䞊で食品の 遞択掻甚の際に理論を螏たえお創意工倫やアむデアを生かしお課題を解決する力を逊 うこずを意味しおいる。 目暙の 3 は職業人ずしお必芁な豊かな人間性を育みよりよい瀟䌚の構築を目指し お自ら孊び生掻の質の向䞊ず瀟䌚の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊うこず を明確にしたものである。 適切な食品の遞択や掻甚の面から食生掻の充実向䞊を目指しお自ら孊びずはこの孊習 を通しお 食品に関する知識や技術を献立䜜成や食品の賌入 調理に圹立おるこずにより 食生掻の充実向䞊を図る胜力ず実践的な態床を育おるこずにより自分の適性を生かしお 生き生きず働き自らの専門性の向䞊のために食品ぞの関心を高めお孊ぶこずを意味し おいる。 食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊うずは習埗した知識や 技術を掻甚しお食生掻の充実向䞊のために呚囲の人々ず協働しお䞻䜓的に取り組む態床 を逊うこずを意味しおいる。  内容の構成及び取扱い この科目は目暙に瀺す資質・胜力を身に付けるこずができるよう 1 食品の分類ず その特城 2 食品の機胜 3 食品の衚瀺 4 食品の加工ず貯蔵 5 食品の生産ず流通 の五぀の指導項目で単䜍皋床履修されるこずを想定しお構成しおいる。 指導に圓たっおは各項目に぀いお盞互に有機的な関連を図るずずもに総合的に展開で きるよう配慮する。たた 「調理」  「栄逊」及び「食品衛生」等ずの関連を図るようにする。  内容  内 容  に瀺す資質 ・ 胜力を身に付けるこずができるよう 次の〔指導項目〕を指導する。  〔指導項目〕 1 食品の分類ずその特城  ア 食品の成分ず分類  む 怍物性食品ずその加工品  り 動物性食品ずその加工品  ゚ 成分抜出玠材 第 内容ずその取扱い 第2 ç«  家庭科の 各科目 240
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 オ 調味料甘味料銙蟛料及び嗜 し 奜品 内容の範囲や皋床 ア   〔指導項目〕の 1 のアに぀いおは食品の成分の特城による分類方法である食品 矀ず 「日本食品暙準成分衚」を扱うこず。む及びりに぀いおは代衚的な食品を 扱うこず。゚に぀いおは油脂ずゲル化剀の代衚的な食品を扱うこず。オに぀いお は代衚的な食品の䜿甚目的ずその圹割性質利甚法などを扱うこず。 1 食品の分類ずその特城 ここでは食品の栄逊的特城調理䞊の性質利甚法などを理解できるようにするずず もに食品ぞの関心を高め食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこずが できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ① 食品の分類ずその特城を理解するこず。 ② 食品に関する課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食品の分類ずその特城に぀いお自ら孊び 食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的 に取り組むこず。 ア 食品の成分ず分類  食品の分類に぀いお食品の栄逊的特城により分類した食品矀ず「日本食品暙準成分 衚」で甚いられおいる食品の分類方法を扱う。 む 怍物性食品ずその加工品  穀類いも類及びでん粉類豆類野菜類果実類きのこ類藻類ずその加工品に ぀いお代衚的な食品を取り䞊げ栄逊的特城調理䞊の性質利甚法などを理解でき るよう指導する。  穀類に぀いおは穀類の構造䞊から胚 はい 乳の取埗の方法には搗 ずう 粟ず補粉の別があるこ ずを扱う。䟋えば米小麊ずうもろこしそば穀類の加工品などを取り䞊げ栄 逊的特城 調理䞊の性質 利甚法などを理解できるよう指導するこずなどが考えられる。  いも類及びでん粉類に぀いおは䟋えばじゃがいもさ぀たいもさずいもいも 類の加工品などを取り䞊げ栄逊的特城調理䞊の性質利甚法などを理解できるよう 指導するこずなどが考えられる。  豆類に぀いおはたんぱく質ず脂質に富み糖質の少ないものず糖質ずたんぱく質が 倚く脂質の少ないものずに倧別されるこず野菜的な性状をも぀ものは野菜類に分類 されるこずなどにも觊れる。䟋えば倧豆あずき豆類の加工品などを取り䞊げ栄 逊的特城 調理䞊の性質 利甚法などを理解できるよう指導するこずなどが考えられる。  野菜類に぀いおは葉菜類茎菜類根菜類果菜類花菜類などに分けお栄逊的 特城調理䞊の性質利甚法などを理解できるよう指導する。特に緑黄色野菜その 他の野菜の別による栄逊的特城に぀いお扱う。野菜のあくに぀いおは調理ず関連させ 18 食品 241
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お理解できるよう指導する。  果実類に぀いおは果実の栄逊的特城特有の成分である糖分有機酞ペクチン 色玠芳銙枋味及び利甚法などに぀いお扱う。  きのこ類に぀いおは食甚ずしおのきのこの栄逊的特城調理䞊の性質利甚法など に぀いお扱う。  藻類に぀いおは緑藻類耐藻類玅藻類などに分けお栄逊的特城調理䞊の性質 利甚法などに぀いお扱う。 り 動物性食品ずその加工品  魚介類肉類卵類乳類ずその加工品に぀いお代衚的な食品を取り䞊げ栄逊的 特城調理䞊の性質利甚法などを理解できるよう指導する。  魚介類に぀いおは魚介類の栄逊的特城及び調理䞊の性質に぀いお特にたんぱく 質脂質の性状季節による栄逊的䟡倀ず呈味の倉化自己消化ず腐敗珟象などを取り 䞊げるずずもに利甚法などを理解できるよう指導する。たた加工品や加工方法に぀ いおも取り扱い魚卵にも觊れる。  肉類に぀いおは䟋えば牛肉豚肉鶏肉などを取り䞊げ栄逊的特城に぀いお 特にたんぱく質や脂質の皮類熟成郚䜍による成分や性状の違いず調理䞊の性質 利甚法などを理解できるよう指導する。たた䞻な加工品を取り䞊げお加工方法の抂 芁を理解できるよう指導する。  卵類に぀いおは䟋えば鶏卵うずら卵及びその加工品に぀いお栄逊的特城調 理䞊の性質利甚法などを理解できるよう指導する。  乳類に぀いおは牛乳乳補品に぀いお栄逊的特城及び調理䞊の性質ずしお特に たんぱく質脂質糖質の特性を取り䞊げるずずもに利甚法加工方法などを理解で きるよう指導する。 ゚ 成分抜出玠材  油脂ずゲル化剀の代衚的な食品を取り䞊げ栄逊的特城調理䞊の性質利甚法など を理解できるよう指導する。  怍物性油脂に぀いおは䞻なものに぀いお脂肪酞組成ず特質補法利甚法などを 理解できるよう指導する。たた䞻な物理的性質ず化孊的性質や補造工皋に぀いおも觊 れる。  動物性油脂に぀いおは䟋えばバタヌラヌド牛脂などに぀いお脂肪酞組成ず 特質補法利甚法などを扱う。  加工油脂に぀いおは䟋えば硬化油マヌガリンショヌトニングなどに぀いお 脂肪酞組成ず特質補法利甚法などを理解できるよう指導する。たたショヌトニン グ性クリヌミヌ性脂肪の融点などに぀いおも觊れる。  ゲル化剀に぀いおは寒倩れラチンカラギヌナンなどに぀いお原料成分ゲル 化条件ゲルの特性利甚法などを扱う。 オ 調味料甘味料銙蟛料及び嗜 し 奜品  䜿甚目的ずその圹割利甚法などを理解できるよう指導する。 第2 ç«  家庭科の 各科目 242
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 調味料に぀いおは䟋えば食塩みそしょうゆ食酢みりんうた味調味料な どを取り䞊げ䜿甚目的ずその圹割利甚法などを理解できるよう指導する。  甘味料に぀いおは䟋えば砂糖はちみ぀人工甘味料などを取り䞊げ䜿甚目的 ずその圹割利甚法などを理解できるよう指導する。  銙蟛料に぀いおは蟛味を䞻ずするもの芳銙を䞻ずするもの色ず銙味を䞻ずする ものに぀いおそれぞれ代衚的なものを取り䞊げ䜿甚目的ずその圹割利甚法などを 理解できるよう指導する。  嗜 し 奜品に぀いおは䟋えば菓子類茶・コヌヒヌ・ココア・枅涌飲料などの嗜 し 奜飲 料アルコヌル飲料などを取り䞊げ䜿甚目的ずその圹割利甚法などを理解できるよ う指導する。 〔指導項目〕 2 食品の機胜 内容の範囲や皋床 ã‚€   〔指導項目〕の 2 に぀いおは食品のも぀栄逊面の機胜嗜 し 奜面の機胜及び生䜓 調節面の機胜を扱うこず。 2 食品の機胜 ここでは食品のも぀栄逊面の機胜嗜 し 奜面の機胜及び生䜓調節面の機胜を理解できる ようにするずずもに食品の機胜ぞの関心を高め食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協 働的に取り組むこずができるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食品のも぀機胜を理解するこず。 ②  食品のも぀機胜を掻甚する䞊での課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食品の機胜に぀いお自ら孊び 食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に取り組む こず。 これらの事項を身に付けるこずができるようこの〔指導項目〕においおは食品のも ぀機胜ずしお栄逊面では食品䞭に含たれる成分が栄逊玠ずしおの機胜があり゚ネルギ ヌや人䜓の成分ずなるこず嗜 し 奜面では色玠呈味成分銙気成分などがおいしさに深く 関わり食欲を高めお摂食行動を促す機胜があるこずさらに埓来の栄逊面の機胜ずしお は説明できない食品に含たれる疟病を予防するたたは病態を緩和する生䜓調節面での機 胜があるこずを身近な事䟋ず関連付けお取り䞊げる。 〔指導項目〕 3 食品の衚瀺  ア 食品の衚瀺制床 18 食品 243
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 む 各皮食品の衚瀺 内容の範囲や皋床 り   〔指導項目〕の 3 のアに぀いおは食品の衚瀺に関わる基本的な法芏や制床の目 的ず抂芁を扱うこず。むに぀いおは加工食品などの衚瀺を具䜓的に扱うこず。 叅 食品の衚瀺 ここでは食品の衚瀺に぀いお法芏や制床ず関わらせお理解できるようにするずずも に各皮食品の具䜓的な衚瀺方法を理解し関連する技術を身に付けるこずができるよう にする。たた食品の衚瀺ぞの関心を高め食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に 取り組むこずができるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食品の衚瀺により提䟛される食品の情報を理解し収集・敎理するこず。 ②  食品の衚瀺を掻甚する䞊での課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食品の衚瀺に぀いお自ら孊び 食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に取り組む こず。 ア 食品の衚瀺制床  食品衚瀺法の抂芁及び食品衚瀺基準を取り扱う。たた日本蟲林芏栌等に関する法埋 JAS 法に基づくJAS 芏栌などに぀いおも身近な事䟋ず関連付けお取り䞊げる。 む 各皮食品の衚瀺  生鮮食品加工食品などの各皮食品の具䜓的な衚瀺方法に぀いお扱う。たた保健機 胜食品の衚瀺などに぀いおも身近な事䟋ず関連付けお取り䞊げる。 〔指導項目〕 4 食品の加工ず貯蔵  ア 食品の加工  む 食品の貯蔵 内容の範囲や皋床 ゚   〔指導項目〕の 4 のアに぀いおは物理的加工化孊的加工及び埮生物や酵玠に よる加工の目的方法及び成分の倉化を扱うこず。むに぀いおは代衚的な貯蔵の 方法の原理ず特城の抂芁を扱うこず。 ㆕ 食品の加工ず貯蔵 ここでは食品の加工に぀いお物理的加工化孊的加工及び埮生物や酵玠による加工 の目的方法及び成分の倉化を理解できるようにする。たた食品の貯蔵に぀いおは代 衚的な貯蔵の方法の原理ず特城の抂芁を理解できるようにする。たた食品の加工ず貯蔵 第2 ç«  家庭科の 各科目 244
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ぞの関心を高め食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこずができるよう にするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ① 食品の加工ず貯蔵の特城に぀いお理解し関連する技術を身に付けるこず。 ② 食品の加工ず貯蔵における課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食品の加工ず貯蔵に぀いお自ら孊び 食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に取 り組むこず。 ア 食品の加工  食品加工の目的は食味消化栄逊貯蔵性流通性利䟿性の向䞊にあるこずを 扱う。穀類の䞀次加工でん粉の補法などの物理的な加工酞アルカリ又は塩類を加 えお行う化孊的な加工埮生物や酵玠による加工に぀いおその目的方法成分の倉 化などを理解できるよう指導する。たた消費者の倚様なニヌズに応じお開発されるむ ンスタント食品や特別甚途食品などの様々な加工食品に぀いおも身近な事䟋ず関連付 けお取り䞊げる。 む 食品の貯蔵  貯蔵の目的は倉質や腐敗の防止品質の維持にあるこずを扱う。也燥塩蔵糖蔵 酢挬け冷蔵冷凍猶詰びん詰くん補殺菌ガス眮換攟射線などによる貯蔵 の方法に぀いおその原理ず特城を身近な事䟋ず関連付けお取り䞊げる。 〔指導項目〕 5 食品の生産ず流通  ア 食品の流通ず食料需絊  む 食品の流通機構 内容の範囲や皋床 オ   〔指導項目〕の 5 のアに぀いおは倚様化する食品の生産ず食料需絊の抂芁を扱 うこず。むに぀いおは代衚的な食品の流通機構の抂芁や食品の安党な流通を図る ための仕組みを扱うこず。 ⓹ 食品の生産ず流通 ここでは倚様化する食品の生産ず食料需絊の抂芁を理解できるようにするずずもに 代衚的な食品の流通機構の抂芁を理解できるようにする。たた食品の生産ず流通ぞの関 心を高め食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこずができるようにする こずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食品の生産ず流通に぀いお理解するこず。 18 食品 245
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②  食品の生産ず流通における課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食品の生産ず流通に぀いお自ら孊び 食品のも぀機胜の展開に䞻䜓的か぀協働的に取 り組むこず。 ア 食品の流通ず食料需絊  科孊技術の進歩高床な生産技術や加工技術の開発により食品の生産が倚様化しお いる珟状食料生産ず消費の掚移茞入状況食料自絊率などに぀いお扱い食料需絊 などの食料問題に぀いおその解決策を探るこずができるよう指導する。 む 食品の流通機構  䞻な食品の流通機構の抂芁や安党な食品の流通を図るための仕組み食品トレヌサビ リティシステムなどに぀いお身近な事䟋ず関連付けお取り䞊げる。たた消費者ニヌズに 察応した流通に぀いおも扱う。 第2 ç«  家庭科の 各科目 246
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この科目は食生掻の安党ず食品衛生に関する専門的な知識ず技術を掻甚し適切な衛 生管理ができる職業人ずしおの資質・胜力を育成するこずをねらいずしおいる。 たたこの科目は䞻ずしお調理垫逊成を目的ずする孊科等においお履修させる科目で あり今回の改蚂においおは食物アレルギヌずその予防に関する内容を加えるなどの充 実を図った。  目 暙  家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせ実践的・䜓隓的な孊習掻動を行 うこずなどを通しお安党で衛生的な食生掻の実珟を担う職業人ずしお必芁な資質・ 胜力を次のずおり育成するこずを目指す。 1  食生掻の安党ず食品衛生察策に぀いお䜓系的・系統的に理解するずずもに関連 する技術を身に付けるようにする。 2  食生掻の珟状から食品衛生に関する課題を発芋し安党で衛生的な食生掻の実珟 を担う職業人ずしお合理的か぀創造的に解決する力を逊う。 3  安党で衛生的な食生掻の実珟を目指しお自ら孊び食品衛生に䞻䜓的か぀協働的 に取り組む態床を逊う。 この科目においおは家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせ食品衛生に関 する実隓・実習などを通しお安党で衛生的な食生掻の実珟を担う職業人ずしお必芁な資 質・胜力を育成するこずを目指すこずずしおいる。 家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせずは食生掻に係る生掻産業に関する 事象を協力・協働健康・快適・安党生掻文化の䌝承・創造持続可胜な瀟䌚の構築 等の芖点で捉え安党で衛生的な食生掻の実珟ず関連付けるこずを意味しおいる。 目暙の 1 は食生掻の安党ず食品衛生察策に関する内容を取り䞊げ食品衛生に぀い おの理解ずそれらに係る技術を習埗するこずを瀺したものである。 食生掻の安党ず食品衛生察策ずは食生掻の安党の重芁性ず食品衛生関係法芏に基づい た食品安党行政の取組を意味しおいる。 䜓系的・系統的に理解するずは食を担う職業人ずしお食品衛生の分類方法を明確に しその特城や課題に぀いお理解するこずを意味しおいる。 関連する技術を身に付けるずは具䜓的な事䟋や実隓・実習を通しお実際の調理や食 生掻の堎の課題の解決に生かすこずができるよう必芁な衛生管理の技術を習埗するこず を意味しおいる。 目暙の 2 は習埗した「知識及び技術」を掻甚し 「思考力刀断力衚珟力等」を逊 い課題を解決する力を育むこずを明確にしたものである。 食生掻の珟状から食品衛生に関する課題を発芋しずは安党で衛生的な食生掻の実珟の 第19 節 食品衛生 第1 目暙 19 食品衛生 247
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ためには実際の調理や食生掻の堎においお食品衛生の面から課題意識をも぀こずが 倧切であるこずを意味しおいる。 安党で衛生的な食生掻の実珟を担う職業人ずしお合理的か぀創造的に解決する力を逊う ずは食の安党を担う職業人の芖点から衛生管理の技術を調理や食生掻の堎で効率的に 掻甚し食生掻の安党性を向䞊するために課題を解決する力を育むこずを意味しおいる。 目暙の 3 は職業人ずしお必芁な豊かな人間性を育みよりよい瀟䌚の構築を目指し お自ら孊び生掻の質の向䞊ず瀟䌚の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊うこず を明確にしたものである。 安党で衛生的な食生掻の実珟を目指しお自ら孊びずは目暙の 1 及び 2 で育成した資 質・胜力ず関わらせながら食生掻の安党や衛生の確保のためには食品衛生ぞの関心を 高めお積極的に孊ぶこずが倧切であるこずを意味しおいる。 食品衛生に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊うずは食の安党を担う職業人ずしお 食品衛生に関する知識ず技術を調理や食生掻の堎で掻甚し食生掻の安党性の向䞊のため に呚囲の人ず協働しお取り組む態床を逊うこずを意味しおいる。  内容の構成及び取扱い この科目は目暙に瀺す資質・胜力を身に付けるこずができるよう 1 食生掻の安党 ず食品安党行政 2 食䞭毒ずその予防 3 食品の汚染寄生虫 4 食品の倉質ずその 防止 5 食品添加物 6 食物アレルギヌずその予防 7 食品衛生察策の䞃぀の指導項 目で単䜍皋床履修されるこずを想定しお構成しおいる。たた内容を取り扱う際の配 慮事項は次のように瀺されおいる。 内容を取り扱う際の配慮事項 ア   〔指導項目〕の 7 のアに぀いおは具䜓的に理解できるよう実隓・実習を䞭心ず した指導を行うこず。 〔指導項目〕の 7 のアの内容を取り扱う際には食品や調理の安党性を脅かす具䜓的な 事䟋を取り䞊げその防止策に぀いおも理解できるよう実隓・実習を䞭心ずした指導を 行うこずが倧切である。  内容  内 容  に瀺す資質 ・ 胜力を身に付けるこずができるよう次の〔指導項目〕を指導する。 〔指導項目〕 1 食生掻の安党ず食品安党行政 第 内容ずその取扱い 第2 ç«  家庭科の 各科目 248
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内容の範囲や皋床 ア   〔指導項目〕の 1 に぀いおは食生掻の安党を確保するこずの重芁性やそのため の食品安党行政の取組などを扱うこず。 ㆒ 食生掻の安党ず食品安党行政 ここでは食生掻の安党を確保するこずの重芁性を理解するずずもに食品安党基本法 や食品衛生法の抂芁や目的を認識し食品安党に関わる察策に぀いお考察できるようにす るこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食品安党行政の取組など食品安党に関わる察策に぀いお理解するこず。 ②  食品安党察策に぀いお課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食生掻の安党ず食品安党行政に぀いお自ら孊び 食品衛生に䞻䜓的か぀協働的に取り 組むこず。 これらの事項を身に付けるこずができるよう食生掻の安党が食品安党基本法や食品衛 生法をはじめずする法芏や食品安党行政によっお守られおおり食品の安党確保のための リスク分析はリスク評䟡リスク管理リスクコミュニケヌションから構成されるこず を身近な事䟋ず関連付けお扱うこず。さらに食品の生産加工流通消費における 衛生察策に぀いおは食品トレヌサビリティシステムなどを取り䞊げ消費者の健康被害 の拡倧を防ぎ事業者の経枈的被害を抑えるための食品の安党性の確保の重芁性に぀いお も扱う。 〔指導項目〕 2 食䞭毒ずその予防  ア 现菌性食䞭毒ずその予防  む りィルス性食䞭毒ずその予防  り 化孊物質による食䞭毒ずその予防  ゚ 自然毒による食䞭毒ずその予防 内容の範囲や皋床 ã‚€   〔指導項目〕の 2 に぀いおは具䜓的な事䟋を取り䞊げ食䞭毒の特城症状 発生状況ず汚染源及び予防などを扱うこず。 ㆓ 食䞭毒ずその予防 ここでは食䞭毒に぀いお理解し衛生管理の重芁性を認識するこずをねらいずしおい る。たた寄生虫による食䞭毒に぀いおも代衚的な事䟋に觊れるようにする。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 19 食品衛生 249
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〔指導項目〕を指導する。 ①  食䞭毒の特城症状発生状況ず汚染源及びそれらの予防法を理解するこず。 ②  食䞭毒予防における課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食䞭毒ずその予防に぀いお自ら孊び 食品衛生に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 ア 现菌性食䞭毒ずその予防  现菌性食䞭毒には感染型ず毒玠型があるこずを取り䞊げそれぞれの特城症状発 生状況ず汚染源予防法などに぀いお理解できるよう指導する。特にサルモネラカ ンピロバクタヌ病原性倧腞菌O-157 等をはじめずする近幎の食䞭毒の発生状況に぀い おは具䜓的な事䟋ず関連付けお取り䞊げその原因ず予防法を理解できるよう指導す る。 む りィルス性食䞭毒ずその予防  りィルス性食䞭毒には小型球圢りィルスをはじめずするりィルスによるものがある こずを取り䞊げそれぞれの特城症状発生状況ず汚染源予防法などに぀いお理解 できるよう指導する。ノロりィルスによる食䞭毒の発生状況に぀いおは具䜓的な事䟋 を取り䞊げその原因ず予防法を理解できるよう指導する。 り 化孊物質による食䞭毒ずその予防  化孊物質による食䞭毒には食品の補造工皋や容噚から混入した堎合や過倱により誀 認しお䜿甚した堎合などがあるこずを取り䞊げそれらの発生状況症状予防法に぀ いお理解できるよう指導する。 ゚ 自然毒による食䞭毒ずその予防  自然毒による食䞭毒には動物性ず怍物性があるこずを取り䞊げそれらによる食䞭 毒の皮類症状予防法食品加工や調理の過皋で毒を陀去する方法などに぀いお理解 できるよう指導する。たた地域によっお起こりやすい食䞭毒に぀いおは重点を眮い お取り扱うようにする。 〔指導項目〕 3 食品の汚染寄生虫  ア 有害物質による食品の汚染ずその予防  む 寄生虫病ずその予防 内容の範囲や皋床   り   〔指導項目〕の 3 のアに぀いおは 重金属や攟射性物質などに぀いおも扱うこず。 叅 食品の汚染寄生虫 ここでは環境汚染における食品ぞの濃瞮汚染や食品を介しお感染する寄生虫病に぀ いお扱う。なお重金属や攟射性物質などに぀いおは基準倀を蚭けおいるこずなどを取 り䞊げ瀟䌚における食品の安党確保の仕組みがあるこずを理解できるようにするずずも に 食品や環境の衛生などに関心をも぀こずができるようにするこずをねらいずしおいる。 第2 ç«  家庭科の 各科目 250
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このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食品に存圚する有害物質の原因に぀いお理解し関連する技術を身に付けるこず。 ②  食品や環境の衛生に぀いお課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食品の汚染に぀いお自ら孊び 食品衛生に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 ア 有害物質による食品の汚染ずその予防  重金属化孊物質蟲薬攟射性物質などの有害物質が環境を汚染し食品や人䜓に 圱響を及がしおいるこずを扱う。たた環境汚染物質による盎接的汚染の他食物連鎖 及び生物濃瞮の過皋を経お発生するこずに぀いお事䟋を通しお理解できるよう指導す る。その際汚染防止に぀いおも取り䞊げる。 む 寄生虫病ずその予防  食品を通しお感染する寄生虫を感染経路によっお倧別し䞻な寄生虫病のそれぞれの 特城感染経路症状予防法などに぀いお扱う。 〔指導項目〕 4 食品の倉質ずその防止  ア 埮生物による倉質ずその防止  む 化孊的䜜甚による倉質ずその防止 内容の範囲や皋床 ゚   〔指導項目〕の 4 に぀いおは食品の倉質ずその防止に関する基瀎的な内容を扱 うこず。 ㆕ 食品の倉質ずその防止 ここでは埮生物や化孊的䜜甚による食品の倉質に぀いおそれらの珟象ず害及び防止 法を理解し食品の鑑別や保管が適切にできるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  埮生物や化孊的䜜甚による食品の倉質に぀いお理解し関連する技術を身に付けるこ ず。 ②  食品の鑑別や保管に぀いお課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食品の倉質ずその防止に぀いお自ら孊び食品の鑑別や保管に䞻䜓的か぀協働的に取 り組むこず。 ア 埮生物による倉質ずその防止  食品が埮生物などの生物的因子によっお劣化し食甚に適さなくなる腐敗や倉敗に぀ いお食品に付着する埮生物の皮類や性状食品の保存状態ずの関わりを理解させるず ずもにその防止法に぀いお䟋えば食品の氎分掻性を䜎䞋させる食品加工などず関 連付けお理解できるようにする。たた腐敗食品の鑑別に぀いおも具䜓的な事䟋ず関連 19 食品衛生 251
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付けお取り䞊げる。 ã‚€  化孊的䜜甚による倉質ずその防止  油脂の倉敗食品の耐倉など食品が酞玠光線酵玠などの化孊的䜜甚により倉質 するこずを理解しその防止法に぀いおも理解できるよう指導する。 〔指導項目〕 5 食品添加物  ア 食品添加物の䜿甚目的ず甚途  む 食品添加物の䜿甚基準ず衚瀺 内容の範囲や皋床 オ  〔指導項目〕の 5 に぀いおは食品添加物に関する法芏ず関連付けお扱うこず。 ⓹ 食品添加物 ここでは食品添加物の䜿甚目的皮類性質䜿甚基準などに぀いお食品衛生法に よる芏定ず実際の加工食品の衚瀺を理解できるようにする。たた食品添加物の䜿甚ず食 生掻ずの関わりに぀いおも考察できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食品添加物の䜿甚目的甚途䜿甚基準及び衚瀺に぀いお理解するこず。 ②  食品添加物の利点安党性及び食生掻ずの関わりに぀いお課題を発芋しその解決に 向けお考察するこず。 ③  食品添加物に぀いお自ら孊び 食品衛生に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 ア 食品添加物の䜿甚目的ず甚途  食品衛生法に芏定されおいる食品添加物の定矩及び芏制に぀いお扱い指定及び既存 添加物いわゆる倩然添加物の甚途別分類䜿甚目的皮類性質などに぀いお理解 できるよう指導する。 む 食品添加物の䜿甚基準ず衚瀺  我が囜の食品添加物の指定制床指定に至るたでの安党性の評䟡指定基準に぀いお 扱う。たた食品添加物の䞭には安党性の芋地から察象食品添加量䜿甚目的䜿甚 方法など䜿甚基準が定められおいるものがあるこずや食品添加物の衚瀺方法に぀いおも 扱う。 〔指導項目〕 6 食物アレルギヌずその予防 内容の範囲や皋床 カ   〔指導項目〕の 6 に぀いおは具䜓的な事䟋を取り䞊げ食物アレルギヌの特城 第2 ç«  家庭科の 各科目 252
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症状発生状況ず原因物質及び発症予防などを扱うこず。 ⓺ 食物アレルギヌずその予防 ここでは食物アレルギヌの皮類ずその特城特定原材料などのアレルギヌ衚瀺発症 予防ずしおの食品の遞択や衛生管理に関する知識ず技術を習埗し食品の遞択や調理斜蚭 等の衛生管理の重芁性に぀いお考察できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食物アレルギヌの特城症状発生状況ず原因物質発症に぀いお理解し関連する 技術を身に付けるこず。 ②  食物アレルギヌずその予防に関する課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  食物アレルギヌずその予防に぀いお自ら孊び 食品衛生に䞻䜓的か぀協働的に取り組 むこず。 これらの事項を身に付けるこずができるようこの〔指導項目〕においおは食物アレ ルギヌの皮類ずその特城を扱い衚瀺矩務のある特定原材料などのアレルギヌ衚瀺発症 予防ずしおの食品の遞択や衛生管理に぀いお理解できるよう指導する。たた緊急性の高 いアレルギヌ症状が珟れた堎合の適切な察応に぀いおも扱う。 〔指導項目〕 7 食品衛生察策  ア 衛生管理の方法  む 食品衛生関係法芏 内容の範囲や皋床 キ   〔指導項目〕の 7 のアに぀いおは食品の生産加工流通及び消費における衛 生察策を扱うこず。むに぀いおは 食品衛生に関する法芏の目的ず抂芁を扱うこず。 7 食品衛生察策 ここでは食品を衛生的に取り扱い飲食物に起因する健康障害を予防するための衛生 管理が適切にできるようにするずずもに食品衛生法ず関連する法芏の趣旚及び抂芁を理 解できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食品の生産加工流通及び消費における衛生察策及び食品の衛生管理の方法に぀い お理解し関連する技術を身に付けるこず。 ②  飲食物に起因する健康障害を予防するための衛生管理に関する課題を発芋しその解 決に向けお考察するこず。 ③  食品衛生察策に぀いお自ら孊び 食品衛生に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 19 食品衛生 253
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ア 衛生管理の方法  食品補造・調理斜蚭における衛生管理の方法を扱う。䟋えば空䞭现菌怜査手指の 消毒効果怜査食品の腐敗に関する実隓・実習などを通しお食品衛生に関する衛生意 識を高め人物堎所に察する衛生監芖・指導の内容ずその必芁性を理解できるよう 指導するこずなども考えられる。  たた食品の安党性ず品質を確保し察象食品の危害因子を確認しお制埡するための 管理方法ずしおのHACCP危害分析・重芁管理点方匏の抂念ずその抂念に基づい た我が囜の総合衛生管理補造過皋承認制床に぀いおも扱う。     さらに食品の安党を目的ずした「食品安党マネゞメントシステム」 ISO22000な どにも觊れる。 む 食品衛生関係法芏  食品衛生法同斜行什同斜行芏則乳及び乳補品の成分芏栌等に関する省什食品 及び添加物等の芏栌基準噚具及び容噚包装の芏栌基準に぀いおその目的及び内容ず ずもに食品の補造販売などにおける衛生面の芏制ず重芁性を理解できるよう指導す る。たた関係のある法芏ずしお食品安党基本法健康増進法消費者基本法食品 衚瀺法調理垫法栄逊士法孊校絊食法などにも觊れる。 第2 ç«  家庭科の 各科目 254
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この科目は集団の健康を守りさらに発展させるための公衆衛生に関する専門的な知 識や技術を掻甚し公衆衛生の発展に寄䞎するこずができる資質・胜力を育成するこずを ねらいずしおいる。 この科目は䞻ずしお調理垫逊成を目的ずする孊科等においお履修させる科目である。 今回の改蚂においおは食生掻を通じお疟病を予防し集団の健康づくりに寄䞎する調 理垫の圹割を加えるなどの内容の改善を図った。  目 暙  家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせ実践的・䜓隓的な孊習掻動を行 うこずなどを通しお疟病の予防ず健康づくりを担う職業人ずしお必芁な資質・胜力 を次のずおり育成するこずを目指す。 1  集団の健康ず公衆衛生などに぀いお䜓系的・系統的に理解するずずもに関連す る技術を身に付けるようにする。 2  公衆衛生に関する課題を発芋し疟病の予防ず健康づくりを担う職業人ずしお合 理的か぀創造的に解決する力を逊う。 3  疟病の予防や健康づくりを目指しお自ら孊び公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働 的に取り組む態床を逊う。 この科目においおは家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせ調査・研究な どを通しお疟病の予防ず健康づくりを担う職業人ずしお必芁な資質・胜力を育成するこ ずを目指すこずずしおいる。 家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせずは食生掻に係る生掻産業に関する 事象を協力・協働健康・快適・安党生掻文化の䌝承・創造持続可胜な瀟䌚の構築 等の芖点で捉え疟病の予防ず健康づくりず関連付けるこずを意味しおいる。 目暙の 1 は環境衛生母子保健孊校保健などを代衚的な内容ずしお䟋瀺し集団 の健康ず公衆衛生に぀いおの理解ずそれらに係る技術を習埗するこずを瀺したものであ る。 集団の健康ず公衆衛生などに぀いお䜓系的・系統的に理解するずは集団の健康ず公衆 衛生環境衛生疟病の予防ず健康づくり母子保健孊校保健産業保健高霢者保健 など党䜓的に捉え関連する法芏や制床ず関連付けながらその特城や課題に぀いお理解 するこずを意味しおいる。 関連する技術を身に付けるずは実際の食生掻の堎の課題の解決に生かすこずができる よう集団の健康づくりに寄䞎するために必芁な公衆衛生に関する情報を収集・敎理する こずを意味しおいる。 目暙の 2 は習埗した「知識及び技術」を掻甚し 「思考力刀断力衚珟力等」を逊 第20 節 公衆衛生 第 目暙 20 公衆衛生 255
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い課題を解決する力を育むこずを明確にしたものである。 公衆衛生に関する課題を発芋しずは公衆衛生の発展に向けお疟病の予防ず健康づくり を担うためには集団の健康ず公衆衛生に関する知識や技術を調理や食生掻の堎で掻甚 し公衆衛生の面から課題意識をも぀こずが倧切であるこずを意味しおいる。 疟病の予防ず健康づくりを担う職業人ずしお合理的か぀創造的に解決する力を逊うず は食を担う職業人の芖点から疟病の予防ず健康づくりに関する課題を解決する力を逊 うこずを意味しおいる。 目暙の 3 は職業人ずしお必芁な豊かな人間性を育みよりよい瀟䌚の構築を目指し お自ら孊び生掻の質の向䞊ず瀟䌚の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊うこず を明確にしたものである。 疟病の予防や健康づくりを目指しお自ら孊びずは疟病の予防ず健康づくりに寄䞎する ためには目暙の 1 及び 2 で育成した資質・胜力ず関わらせながら公衆衛生ぞの関心 を高めお積極的に孊ぶこずが重芁であるこずを意味しおいる。 公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊うずは食生掻を通じた疟病予 防ず健康づくりのために呚囲の人ず協働しお取り組む態床を逊うこずを意味しおいる。  内容の構成及び取扱い この科目は目暙に瀺す資質・胜力を身に付けるこずができるよう 1 集団の健康ず 公衆衛生 2 環境衛生 3 疟病の予防ず健康づくり 4 母子保健 5 孊校保健 6 産業保健 7 高霢者保健 8 調理垫の業務ず瀟䌚的圹割の八぀の指導項目で単䜍皋 床履修されるこずを想定しお構成しおいる。たた内容を取り扱う際の配慮事項は次のよ うに瀺されおいる。 内容を取り扱う際の配慮事項 ア   〔指導項目〕の 8 に぀いおは生埒の実態や孊科の特色に応じお扱わないこず ができるこず。 〔指導項目〕の 8 の内容を取り扱うに圓たっおは生埒の興味・関心や孊科の専門性 等に応じた取扱いが重芁である。たたむ健康づくりに関する法芏を指導する際には他 の〔指導項目〕に関係する法芏や制床ずの関連を図るこずが倧切である。  内容  内 容  に瀺す資質 ・ 胜力を身に付けるこずができるよう次の〔指導項目〕を指導する。 〔指導項目〕 第 内容ずその取扱い 第2 ç«  家庭科の 各科目 256
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1 集団の健康ず公衆衛生  ア 公衆衛生の意矩  む 保健衛生統蚈 内容の範囲や皋床 ア   〔指導項目〕の 1 のむに぀いおは人口動態統蚈疟病統蚈及び囜民健康・栄逊 調査などにおける集団の健康状態に぀いお扱うこず。 ㆒ 集団の健康ず公衆衛生 ここでは我が囜の公衆衛生の発展の珟状などから集団の健康を管理し保持増進する 公衆衛生の意矩に぀いお理解するずずもに人口動態統蚈疟病統蚈及び囜民健康・栄逊 調査などを取り䞊げ集団の健康の珟状ず課題に぀いお考察できるようにするこずをねら いずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  公衆衛生の意矩に぀いお理解し集団の健康に関する情報を収集・敎理するこず。 ②  保健衛生統蚈からみえる集団の健康状態に関する課題を発芋しその解決に向けお考 察するこず。 ③  集団の健康ず公衆衛生に぀いお自ら孊び 公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り 組むこず。 ア 公衆衛生の意矩 我が囜の公衆衛生の発展の状況を取り䞊げ集団の健康を管理し保持増進を図るため には地域瀟䌚や職堎孊校等の保健衛生状態の向䞊が必芁であり組織的な公衆衛生 掻動が重芁であるこずを理解できるよう指導する。その際関連する法芏などにも觊れ る。 む 保健衛生統蚈 集団の健康状態を把握するずずもに公衆衛生掻動の指針ずしお衛生統蚈が䜜成され おいるこずを理解できるよう指導する。たた人口動態統蚈疟病統蚈囜民健康・栄 逊調査などを取り䞊げそれぞれの目的や特城我が囜及び地域瀟䌚における珟状ず課 題に぀いお理解できるよう指導する。 〔指導項目〕 2 環境衛生  ア 珟代の環境問題  む 生掻環境の保党 内容の範囲や皋床 20 公衆衛生 257
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ã‚€   〔指導項目〕の 2 に぀いおは具䜓的な事䟋を通しお珟代の生掻ず自然環境ずの 関わりを取り䞊げ持続可胜な瀟䌚の圢成のための方策を扱うこず。 ㆓ 環境衛生 ここでは 健康に圱響を及がす珟代の環境問題に぀いお 具䜓的な事䟋を通しお理解し 生掻環境の保党のための方策に぀いお考察できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ① 健康に圱響を及がす生掻環境ず汚染に぀いお理解するこず。 ② 生掻環境の保党のための方策に぀いお課題を発芋し その解決に向けお考察するこず。 ③ 環境衛生に぀いお自ら孊び 公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 ア 珟代の環境問題  科孊技術ず産業の発展により地球芏暡の環境問題ずなっおいる珟代の生掻ず自然環 境ずの関わりに぀いお䟋えば倧気汚染地球枩暖化氎質汚濁ごみ問題ダむオ キシン内分泌かく乱化孊物質などの具䜓的な事䟋を通しお理解できるよう指導する。 む 生掻環境の保党  生掻環境の悪化が人々の掻動を制玄し健康に悪圱響を䞎えおいるこずを理解し生 掻環境の保党のための囜地域産業界個人などの各レベルでの方策に぀いお考える こずがきるよう指導する。環境保党の取組に぀いおは諞倖囜の䟋などずずもに 囜際 連合が定めた持続可胜な開発目暙SustainableDevelopmentGoals;SDGsなど囜際的 な取組に぀いおも觊れる。 〔指導項目〕 3 疟病の予防ず健康づくり  ア 生掻習慣病ず健康づくり  む 感染症の予防  り 粟神保健 内容の範囲や皋床 り   〔指導項目〕の 3 のアに぀いおは具䜓的な事䟋を通しお生掻習慣病の実態ずそ の予防を扱うこず。むに぀いおは感染症の発生芁因予防察策消毒法などの基 瀎的な事項を扱うこず。りに぀いおは粟神の健康を巊右する芁因ず粟神保健掻動 に関する基瀎的な事項を扱うこず。 叅 疟病の予防ず健康づくり ここでは生掻習慣病の実態ずその予防及び健康管理感染症の発生芁因ず予防察策な ど粟神の健康を巊右する芁因ず粟神保健掻動などに぀いお扱い疟病予防ず健康づくり 第2 ç«  家庭科の 各科目 258
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に関する公衆衛生掻動に぀いお理解するずずもに疟病の予防ず健康づくりに぀いお考察 できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  生掻習慣病の予防ず健康づくり感染症の発生芁因ず予防察策粟神の健康ず粟神保 健掻動などに぀いお理解するこず。 ②  生掻習慣病や感染症及び粟神疟患等の疟病に぀いお予防及び健康づくりに関する課 題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  疟病予防ず健康づくりに぀いお自ら孊び 公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り 組むこず。 ア 生掻習慣病ず健康づくり  生掻習慣病の皮類ず実態を取り䞊げ囜民の健康の保持増進健康寿呜の延長などの ためには生掻習慣病の予防が重芁な問題であるこずを認識し疟病の早期発芋ず生掻 に基盀を眮いた治療及び予防に察する栄逊の圹割を理解できるよう指導する。たた健 康づくりに぀いおは地域の健康増進等の斜策や瀟䌚環境の敎備などにも觊れる。 む 感染症の予防  䞻な感染症に぀いお原因皮類ず病状予防法・消毒法などを取り䞊げ゚むズや 結栞などの感染症発生の事䟋を通しお感染症の予防に関する公衆衛生掻動の重芁性に ぀いお理解できるよう指導する。 り 粟神保健  粟神の健康を巊右する芁因ずその健康を高めるための粟神保健掻動に぀いお珟代瀟 䌚の耇雑倚岐にわたる様々な芁因が粟神面に䞎える圱響の倧きいこずを各皮の事䟋を通 しお考えるこずができるよう指導する。たた 地域粟神保健掻動に぀いおも取り䞊げる。 〔指導項目〕 4 母子保健  ア 母性の保護ず保健指導  む 乳幌児の保健指導 内容の範囲や皋床 ゚   〔指導項目〕の 4 に぀いおは母性保健指導及び乳幌児保健指導における具䜓的 な事䟋を扱うこず。 ㆕ 母子保健 ここでは母性保健指導及び乳幌児保健指導に぀いお具䜓的な事䟋を通しお理解し 母子の健康に぀いお公衆衛生の面から考察できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 20 公衆衛生 259
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①  母性保健指導及び乳幌児保健指導に぀いお理解するこず。 ②  母子の健康ず保健指導に぀いお課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  母子保健に぀いお自ら孊び 公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 ア 母性の保護ず保健指導   劊嚠・分嚩の生理に぀いお母性保護の立堎から母性保健指導が行われおいるこず や生掻や劎働に぀いお留意すべき事項を理解できるよう指導する。たた劊嚠出産ず ずもに安心しお子育おができる環境を確保するこずなど生涯を通じおの総合的な察 策が必芁であるこずに぀いお理解できるよう指導する。 む 乳幌児の保健指導  新生児及び乳児の健康管理の重芁性や乳幌児の健康蚺査等の保健指導の意矩目的 内容に぀いお扱う。たた保健所や医療機関などの保健指導の機関に぀いおも扱い地 域保健等ず連携する倧切さに぀いおも考察できるよう指導する。 〔指導項目〕 5 孊校保健  ア 孊校保健管理  む 健康教育 内容の範囲や皋床 オ   〔指導項目〕の 5 に぀いおは孊校における保健管理及び健康教育の意矩ず目的 を扱うこず。 ⓹ 孊校保健 ここでは孊校生掻の健康環境づくりずしお孊校保健管理ず健康教育を扱いその意 矩ず目的を理解し公衆衛生の面から考察できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ① 孊校保健管理ず健康教育の意矩ず目的に぀いお理解するこず。 ② 孊校生掻の健康環境づくりに぀いお課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③ 孊校保健に぀いお自ら孊び 公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 ア 孊校保健管理  総合的な健康環境づくりずしお児童生埒教職員の健康の保持増進教育環境の 敎備孊校生掻管理が重芁であり健康蚺断安党管理などの孊校保健管理の意矩ず目 的に぀いお理解できるよう指導する。 む 健康教育  自らの健康を保持増進する力を身に付けるための健康教育の意矩ず目的に぀いお理解 できるよう指導する。 第2 ç«  家庭科の 各科目 260
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〔指導項目〕 6 産業保健  ア 劎働環境の敎備  む 劎働者の健康管理 内容の範囲や皋床 カ   〔指導項目〕の 6 に぀いおは職堎の環境や䜜業条件ず健康ずの関わりを扱うこ ず。 ⓺ 産業保健 ここでは職堎の環境や䜜業条件が健康に圱響を及がすこずを理解し産業保健の重芁 性に぀いお認識できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  職堎の環境や䜜業条件が健康に及がす圱響を理解するずずもに劎働者健康管理の意 矩ず目的を理解するこず。 ②  職堎の環境ず健康ずの関わりに぀いお課題を発芋し その解決に向けお考察するこず。 ③  産業保健に぀いお自ら孊び 公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 ア 劎働環境の敎備  䜜業環境や䜜業条件に問題があるために発生する健康障害や劎働灜害の実態などの事 䟋を通しお職堎の衛生環境や䜜業条件が䜜業者の健康に圱響を及がすこずを理解し 産業保健の重芁性に぀いお認識できるよう指導する。 む 劎働者の健康管理  健康蚺断職堎における健康の増進掻動安党管理などの劎働者の健康管理の意矩ず 目的を理解できるよう指導する。 〔指導項目〕 7 高霢者保健  ア 高霢者保健の珟状  む 高霢者の健康管理 内容の範囲や皋床 キ  〔指導項目〕の 7 に぀いおは高霢者の医療犏祉などず関連付けお扱うこず。 7 高霢者保健 ここでは高霢者保健の珟状を高霢者の医療犏祉などず関連付けお理解し高霢者保 健の重芁性に぀いお認識できるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 20 公衆衛生 261
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〔指導項目〕を指導する。 ①  高霢者保健の珟状を高霢者の医療犏祉などず関連付けお理解するこず。 ②  高霢者保健ず健康管理に関する課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  高霢者保健に぀いお自ら孊び 公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこず。 ア 高霢者保健の珟状  高霢者に察する保健医療察策犏祉察策介護保険制床による基本的な介護サヌビス などに぀いおも扱う。 む 高霢者の健康管理  高霢期の生理的特城を理解できるよう健康管理の圚り方に぀いお考えるこずができ るよう指導する。 〔指導項目〕 8 調理垫の業務ず瀟䌚的圹割  ア 調理垫ず健康づくり  む 健康づくりに関する法芏 内容の範囲や皋床 ク   〔指導項目〕の 8 のアに぀いおは食育の掚進に調理垫が果たす圹割に぀いおも 扱うこず。むに぀いおは関連する法芏の目的ず抂芁を扱うこず。 8 調理垫の業務ず瀟䌚的圹割 ここでは関連する法芏に觊れながら調理垫の業務ず瀟䌚的圹割に぀いお理解し食生 掻の向䞊に向けお䞻䜓的か぀協働的に取り組むこずができるようにするこずをねらいず しおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  調理垫が食生掻の向䞊を通じお健康増進に寄䞎しおいるこずを調理垫法や健康づ くりに関する法芏の抂芁等を通しお理解するこず。 ②  食生掻の面から健康づくりの珟状に぀いお課題を発芋しその解決に向けお考察す るこず。 ③  調理垫の業務ず瀟䌚的圹割に぀いお自ら孊び 公衆衛生の発展に䞻䜓的か぀協働的 に取り組むこず。 ア 調理垫ず健康づくり  調理垫法をはじめずする調理垫制床の抂芁を通しお調理垫の業務ず瀟䌚的圹割に぀ いお理解できるよう指導する。たた食育基本法を取り䞊げ食育の掚進における調理 垫の瀟䌚的圹割に぀いお扱う。さらに調理垫は絊食等の集団の調理や倖食産業にお いお囜民の健康増進の䞀端を担っおいるこずを理解できるよう指導する。 む 健康づくりに関する法芏 第2 ç«  家庭科の 各科目 262
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 健康増進法など健康づくりに関する法芏の目的及び内容を扱い食生掻の面から健康 増進に調理垫が寄䞎しおいるこずを理解できるよう指導する。 20 公衆衛生 263
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この科目は倧量調理や食事提䟛等に関する知識や技術を掻甚し食生掻関連産業にお ける応甚発展ぞの関心を高め䞻䜓的・協働的に取り組むこずができる資質・胜力を育成 するこずをねらいずしおいる。 この科目は䞻ずしお調理垫逊成を目的ずする孊科等においお履修させる科目であり 今回の改蚂においお食を担う専門的な職業人ずしおより専門性を重芖し食生掻関連 産業におけるフヌドビゞネスの芖点も加えた内容ずした。  目 暙  家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせ実践的・䜓隓的な孊習掻動を行 うこずなどを通しお調理に関しお総合的に捉え食生掻関連産業を担う職業人ずし お必芁な資質・胜力を次のずおり育成するこずを目指す。 1  倧量調理の斜蚭・蚭備献立・調理食事環境ずサヌビスなどに぀いお䜓系的・ 系統的に理解するずずもに盞互に関連付けられた技術を身に付けるようにする。 2  食生掻関連産業における調理ず食事提䟛に関する課題を発芋し食生掻関連産業 を担う職業人ずしお合理的か぀創造的に解決する力を逊う。 3  調理の深化・総合化を目指しお自ら孊び食生掻関連産業の発展に䞻䜓的か぀協 働的に取り組む態床を逊う。 この科目においおは家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせ倧量調理など の実習を通しお調理に関しお総合的に捉え食生掻関連産業を担う職業人ずしお必芁な 資質・胜力を育成するこずを目指すこずずしおいる。 家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせずは食生掻に係る生掻産業に関する 事象を協力・協働健康・快適・安党生掻文化の䌝承・創造持続可胜な瀟䌚の構築 等の芖点で捉え食生掻関連産業の発展ず関連付けるこずを意味しおいる。 目暙の 1 は倧量調理の斜蚭・蚭備献立・調理食事環境ずサヌビスなどを代衚的 な内容ずしお䟋瀺し総合調理実習に぀いおの理解ずそれらに係る技術を習埗するこずを 瀺したものである。 倧量調理の斜蚭・蚭備献立・調理食事環境ずサヌビスなどに぀いお䜓系的・系統的 に理解するずは各皮絊食における倧量調理を代衚的な内容ずしお䟋瀺し斜蚭・蚭備や 調理機噚献立・調理食事環境やサヌビスの実際を含め食事提䟛の知識や技術に぀い お調理業務党䜓を捉えながらその特城や課題に぀いお理解するこずを意味しおいる。 盞互に関連付けられた技術を身に付けるずは食生掻関連産業における課題の解決に生 かすこずができるよう実際の食事提䟛の堎面を想定した実習を通しお倧量調理や食事 提䟛に必芁な技術を習埗するこずを意味しおいる。   目暙の 2 は習埗した「知識及び技術」を掻甚し 「思考力刀断力衚珟力等」を逊 第21 節 総合調理実習 第 目暙 第2 ç«  家庭科の 各科目 264
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い課題を解決する力を育むこずを明確にしたものである。 食生掻関連産業における調理ず食事提䟛に関する課題を発芋しずは食生掻関連産業の 発展に向けお食を担う職業人の芖点から望たしい調理ず食事提䟛に぀いお課題意識 をも぀こずが倧切であるこずを意味しおいる。 食生掻関連産業を担う職業人ずしお合理的か぀創造的に解決する力を逊うずは食生掻 関連産業を担う職業人の意矩を理解した䞊で調理業務党䜓を総合的に捉えお倚様なニヌ ズぞの察応に぀いお考え創造的に調理し食事提䟛するこずによっお課題を解決する力を 逊うこずを意味しおいる。 目暙の 3 は職業人ずしお必芁な豊かな人間性を育みよりよい瀟䌚の構築を目指し お自ら孊び生掻の質の向䞊ず瀟䌚の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊うこず を明確にしたものである。 調理の深化・総合化を目指しお自ら孊びずは調理に関する知識ず技術を実践的・䜓 隓的な孊習掻動を通しお深化・総合化を図り食生掻関連産業における応甚発展ぞの関心 を高め積極的に孊ぶこずが重芁であるこずを意味しおいる。 食生掻関連産業の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊うずは食生掻関連産業 の発展のために調理や食事提䟛に関する技術等を掻甚し呚囲の人々ず協働しお取り組 む態床を逊うこずを意味しおいる。  内容の構成及び取扱い この科目は目暙に瀺す資質・胜力を身に付けるこずができるよう 1 調理甚斜蚭・ 蚭備及び調理機噚 2 倧量調理 3 食事環境ずサヌビス 4 調理垫ず食生掻関連産業 の四぀の指導項目で単䜍皋床履修されるこずを想定しお構成しおいる。 「調理」の孊 習を螏たえたより実践的な内容であるこずから高孊幎で履修させるようにする。たた 内容を取り扱う際の配慮事項は次のように瀺されおいる。 内容を取り扱う際の配慮事項 ア   〔指導項目〕の 1 に぀いおは特定絊食斜蚭などの厚 ちゅう 房蚭備ず調理機噚の安党で 衛生的胜率的な取扱いに重点を眮いた指導を行うこず。 〔指導項目〕の 1 の内容を取り扱うに圓たっおは実習先の斜蚭・蚭備等ず関連付け 安党面や衛生面胜率などの点から適切な取扱いや管理ができるよう留意する。 ã‚€   〔指導項目〕の 2 及び 3 に぀いおは調理における専門的な知識・技術を深化 させ食生掻関連産業においお食事提䟛に関わるなど総合的な孊習掻動になるよう 指導を工倫するこず。 〔指導項目〕の 2 及び 3 の内容を取り扱うに圓たっおは他の項目に぀いお盞互に有 第 内容ずその取扱い 21 総合調理実 習 265
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機的な関連を図るなど総合的に展開するずずもに 「食文化」  「調理」  「栄逊」  「食品」  「食 品衛生」及び「公衆衛生」ずの関連を図り調理業務党䜓の実践力の向䞊に぀ながるよう 留意する。 り   〔指導項目〕の 4 に぀いおは生埒の実態や孊科の特色に応じお扱わないこず ができるこず。 〔指導項目〕の 4 の内容を取り扱うに圓たっおは生埒の興味・関心進路適性孊 科の専門性や取埗できる職業資栌等に応じお扱わないこずができるこずに留意する。  内容  内 容  に瀺す資質 ・ 胜力を身に付けるこずができるよう次の〔指導項目〕を指導する。 〔指導項目〕 1 調理甚斜蚭・蚭備及び調理機噚 ㆒ 調理甚斜蚭・蚭備及び調理機噚 ここでは倧量調理における調理甚斜蚭・蚭備及び調理機噚に぀いお安党面衛生面 に配慮した䜿甚方法や管理に関する知識や技術を習埗するずずもに掻甚できるようにす るこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  倧量調理における調理甚斜蚭・蚭備及び調理機噚に぀いお安党面や衛生面胜率な どの点から正しい取扱いず管理に぀いお理解し関連する技術を身に付けるこず。 ②  調理技術や調理手法の倉化に適応した調理斜蚭・蚭備及び調理機噚の䜿甚方法に぀い お課題を発芋しその解決に向けお考察するこず。 ③  調理甚斜蚭・蚭備及び調理機噚の安党面や衛生面胜率などの点から正しい取り扱 いず管理に぀いお自ら孊び  食生掻関連産業の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこ ず。 これらの事項を身に付けるこずができるようこの〔指導項目〕においおは倧量調理 甚斜蚭・蚭備ずしお特定絊食斜蚭などの厚 ちゅう 房蚭備を取り䞊げ安党面や衛生面胜率な どの点から正しい取扱いず管理ができるよう指導する。特に厚 ちゅう 房蚭備の消毒や枅掃 点怜など日垞の管理の重芁性に぀いお理解できるよう指導する。たた調理堎の構造食 品取扱い蚭備絊氎及び汚氎凊理蚭備及び䜜業環境に぀いおも扱う。調理機噚では調理 に䜿われるガス電気などの熱源の特城に぀いお扱う。さらに䞻な調理機噚の原理及び 基本構造に぀いお適切な取扱い特定絊食斜蚭で甚いられおいる調理機噚の皮類や調理 システムに぀いお觊れる。 第2 ç«  家庭科の 各科目 266
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〔指導項目〕 2 倧量調理  ア 皮類ず特城  む 組織ず管理  り 献立䜜成ず調理 内容の範囲や皋床 ア   〔指導項目〕の 2 のアに぀いおは各皮絊食を扱うこず。むに぀いおは倧量調 理の組織ず運営食品の保管調理䜜業管理及び衛生管理を扱うこず。たた倧量 調理を担圓する者の自芚ず責任に぀いおも扱うこず。りに぀いおは孊校や事業所 などにおける絊食に関する留意事項に重点を眮いお扱うこず。 2 倧量調理 ここでは各皮絊食など倧量調理の皮類ず特城倧量調理に圓たっおの留意事項を理解 し適切な手順を螏んで倧量調理ができるようにする。たた倧量調理の組織ず運営食 品の保管調理䜜業管理衛生管理などを理解し倧量調理を担圓する者の自芚ず責任を も぀こずができるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  倧量調理の皮類ず特城組織ず管理献立・調理に぀いお理解し調理過皋党䜓に係 る技術を身に付けるこず。 ②  各皮絊食における倧量調理実習及び衛生管理などに぀いお課題を発芋しその解決に 向けお考察するこず。 ③  倧量調理に぀いお自ら孊び 食生掻関連産業の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組むこ ず。 ア 皮類ず特城  孊校病院事業所犏祉斜蚭䞀般絊食センタヌなどにおける各皮絊食の目的ずそ の特城に぀いお扱う。その際倖食産業ずの違いに぀いおも觊れる。 む 組織ず管理  倧量調理は目的に沿っお組織的に運営されるものであるため円滑な運営に圓たっ おは栄逊経枈衛生䜜業斜蚭・蚭備などの適切な管理が重芁であるこずを理解 できるよう指導する。䟋えば調理マニュアルやオペレヌションマニュアルを䜜成する など運営蚈画を立お実習終了埌は評䟡改善点の怜蚎を行うこずができるよう指導 するこずも考えられる。たた倧量調理を担圓する者ずしお安党及び衛生に十分配慮 する責任があるこずを自芚できるよう指導する。 り 献立䜜成ず調理  孊校や事業所などにおける絊食の留意事項に重点を眮き栄逊嗜 し 奜経枈衛生 21 総合調理実 習 267
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斜蚭・蚭備䜜業胜率などの制玄事項を螏たえた献立䜜成を扱う。調理実習では倧量 調理䞊の留意点を理解した䞊で適切な調理ができるようラむフステヌゞ別病院絊 食などにおける察象別さらに食物アレルギヌ察応の献立䜜成ず調理などに぀いおも扱 う。 〔指導項目〕 3 食事環境ずサヌビス 内容の範囲や皋床 ã‚€   〔指導項目〕の 3 に぀いおは サヌビスの基本的な考え方やその実務を扱うこず。 叅 食事環境ずサヌビス ここでは食生掻関連産業においお料理を提䟛する䞊で食事環境ずサヌビスが重芁で あるこずを理解するずずもにサヌビスの基本的な考え方を理解しサヌビス実習を通じ お実務を身に付けるこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食事環境ずサヌビス぀いお理解し関連する技術を身に付けるこず。 ②  快適な食事環境ず適切なサヌビスのための課題を発芋しその解決に向けお考察し 衚珟するこず。 ③  食事環境ずサヌビスに぀いお自ら孊び 食生掻関連産業の発展に䞻䜓的か぀協働的に 取り組むこず。 これらの事項を身に付けるこずができるようこの〔指導項目〕においおは料理を提 䟛する䞊での食事環境ずサヌビスの重芁性を扱う。たた快適な食事環境ずしお客垭の 圢匏照明テヌブルセッティング食卓花音楜などが関わるこずを取り䞊げる。 さらに適切なサヌビスに぀いお各皮調理様匏の垭次や食卓䜜法の基本を螏たえた基 本的な実務を扱い身だしなみ気配り接客態床など接客者ずしおの意識の倧切さに぀ いお理解し応察できるよう指導する。 〔指導項目〕 4 調理垫ず食生掻関連産業 ㆕ 調理垫ず食生掻関連産業 ここでは調理垫の業務党䜓に぀いお理解し食生掻関連産業の発展に䞻䜓的か぀協働 的に取り組むこずができるようにするこずをねらいずしおいる。 このねらいを実珟するため次の①から③たでの事項を身に付けるこずができるよう 〔指導項目〕を指導する。 ①  食生掻関連産業における調理垫の業務に぀いお理解するこず。 第2 ç«  家庭科の 各科目 268
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②  食生掻関連産業における起業ず調理垫に぀いお課題を発芋しその解決に぀いお考察 するこず。 ③  調理垫ず食生掻関連産業に぀いお自ら孊び 食生掻関連産業の発展に䞻䜓的か぀協働 的に取り組むこず。 これらの事項を身に付けるこずができるようこの〔指導項目〕においおは調理・食 事提䟛・サヌビスの耇合化した産業である倖食産業においお地域の掻性化に繋 ぀な がる起業 等の蚈画を取り䞊げるなど具䜓的な事䟋を通しお扱う。 21 総合調理実 習 269
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1  単元など内容や時間のたずたりを芋通しおその䞭で育む資質・胜力の育成に向 けお生埒の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟を図るようにするこず。その際家 庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせ専門的な知識ず技術などを盞互に 関連付けおより深く理解させるずずもに地域や瀟䌚の生掻の䞭から問題を芋いだ しお解決策を構想し蚈画を立案し実践評䟡改善しお新たな課題解決に向か う過皋を重芖した実践的・䜓隓的な孊習掻動の充実を図るこず。 この事項は専門教科「家庭」の各科目の指導蚈画の䜜成に圓たり生埒の䞻䜓的・察 話的で深い孊びの実珟を目指した授業改善を進めるこずずし家庭科の特質に応じお効 果的な孊習が展開できるように配慮すべき内容を瀺したものである。 遞挙暩幎霢や成幎幎霢の匕䞋げなど高校生にずっお政治や瀟䌚が䞀局身近なものずな る䞭孊習内容を人生や瀟䌚の圚り方ず結び付けお深く理解しこれからの時代に求めら れる資質・胜力を身に付け生涯にわたっお胜動的に孊び続けるこずができるようにする ためにはこれたでの優れた教育実践の蓄積も生かしながら孊習の質を䞀局高める授業 改善の取組を掚進しおいくこずが求められおいる。 指導に圓たっおは 1 「知識及び技術」が習埗されるこず 2 「思考力刀断力衚珟 力等」を育成するこず 3 「孊びに向かう力人間性等」を涵 かん 逊するこずが偏りなく実珟 されるよう単元など内容や時間のたずたりを芋通しながら生埒の䞻䜓的・察話的で深 い孊びの実珟に向けた授業改善を行うこずが重芁である。 䞻䜓的・察話的で深い孊びは必ずしも単䜍時間の授業の䞭で党おが実珟されるもの ではない。単元など内容や時間のたずたりの䞭で䟋えば䞻䜓的に孊習に取り組めるよ う孊習の芋通しを立おたり孊習したこずを振り返ったりしお自身の孊びや倉容を自芚でき る堎面をどこに蚭定するか察話によっお自分の考えなどを広げたり深めたりする堎面を どこに蚭定するか孊びの深たりを぀くりだすために生埒が考える堎面ず教垫が教える 堎面をどのように組み立おるかずいった芳点で授業改善を進めるこずが求められる。た た生埒や孊校の実態に応じ倚様な孊習掻動を組み合わせお授業を組み立おおいくこず が重芁であり単元など内容や時間のたずたりを芋通した孊習を行うに圓たり基瀎ずなる 「知識及び技術」の習埗に課題が芋られる堎合にはそれを身に付けるために生埒の䞻 䜓性を匕き出すなどの工倫を重ね確実な習埗を図るこずが必芁である。 䞻䜓的 ・ 察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を進めるに圓たり特に「深い孊び」 の芖点に関しお各教科等の孊びの深たりの鍵ずなるのが「芋方・考え方」である。各教 科等の特質に応じた物事を捉える芖点や考え方である「芋方・考え方」を習埗・掻甚・ 探究ずいう孊びの過皋の䞭で働かせるこずを通じおより質の高い深い孊びに぀なげるこ ずが重芁である。 専門教科「家庭」においおは 「知識及び技術」の習埗 「思考力刀断力衚珟力等」  指導蚈画䜜成䞊の配慮事項 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 各科目にわたる指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い 第章 270
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の育成及び「孊びに向かう力人間性等」の涵 かん 逊を目指す授業改善を行うこずはこれたで も倚くの実践が重ねられおきおいる。そのような着実に取り組たれおきた実践を吊定し 党く異なる指導方法を導入しなければならないず捉えるのではなく生埒や孊校の実態 指導内容に応じ「䞻䜓的な孊び」  「察話的な孊び」  「深い孊び」の芖点から授業改善を図 るこずが重芁である。 「䞻䜓的な孊び」に぀いお䟋えば就業䜓隓掻動を通しお生掻産業に関する仕事に 盎接関わるこずで孊習内容により興味・関心をもったり自分が瀟䌚に貢献し参画でき る存圚であるこずを認識したりするなどしお 孊習意欲を喚起するこずなどが考えられる。 「察話的な孊び」に぀いおは䟋えば商品開発やファッションショヌなどの堎面にお いお産業界関係者や生埒同士ず察話したり協働したりする䞭で課題解決に向けお 自らの考えを明確にしたり他者ず倚様な䟡倀芳を共有したりしお自らの考えを広め深め たりするこずなどが考えられる。 「深い孊び」に぀いおは生埒が地域や瀟䌚の生掻の䞭から問題を芋いだしお解決策 を構想し蚈画を立案し実践評䟡改善しお新たな課題解決に向かうずいった䞀連の 過皋の䞭で家庭の生掻に関わる産業の芋方・考え方を働かせながら課題の解決に向け お自分の考えを構想したり衚珟したりしお資質・胜力を育成しおいるかどうかの芖点 から授業改善を図るこずが考えられる。 このように専門教科「家庭」においおは各科目における特質に応じた「芋方・考え 方」を働かせお孊ぶこずにより事実等に関する知識を盞互に関連付けお抂念に関する知 識を獲埗したり技術の深化・総合化を図ったりするこずができるず考えられる。 2  家庭に関する各孊科においおは 「生掻産業基瀎」及び「課題研究」を原則ずし お党おの生埒に履修させるこず。 今回の改蚂においおは埓前ず同様に「生掻産業基瀎」及び「課題研究」の科目を家 庭に関する孊科における原則履修科目ずしお䜍眮付けおいる。 「生掻産業基瀎」は生掻ず産業ずの関わりや生掻産業ず職業に぀いおの基瀎的な内容 など専門的な孊習ぞの動機付けずなるように内容を構成しおいる。 「課題研究」は専門教科「家庭」に関する基瀎的・基本的な孊習の䞊に立っお生埒 が自ら蚭定した課題を䞻䜓的に探究しお知識ず技術の深化・総合化を図るずずもに問題 解決の胜力や生涯にわたっお自発的創造的に孊習に取り組む態床を育おるこずをねらい ずした科目である。 なお 科目の性栌やねらいなどからみお 家庭に関する孊科においおは 「生掻産業基瀎」 は入孊幎次でたた 「課題研究」は卒業幎次で履修させるようにする。 3  家庭に関する各孊科においおは原則ずしおこの章に瀺す家庭科に属する科目に 配圓する総授業時数の10 分の以䞊を実隓・実習に配圓するこず。たた実隓・ 実習に圓たっおはホヌムプロゞェクトを取り入れるこずもできるこず。 1 指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項 271
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家庭に関する各孊科においおは埓前から実隓 ・ 実習を䞻芁な孊習方法ずしおきおおり 技術の進展等に察応し今埌創造性や問題解決胜力の育成などを䞀局重芖しお実隓・ 実習を充実するこずが必芁である。各孊科においおは埓前から専門教科「家庭」の各科 目の配圓時間の合蚈の10 分の以䞊を実隓・実習に充おるこずずしおいるが時数の確 保ずずもに内容の䞀局の充実に努める必芁がある。なおここでいう実隓・実習ずは実 隓調査芳察芋孊珟堎実習及びプロゞェクト孊習などの実際的䜓隓的な孊習が含 たれる。 たた実隓・実習にホヌムプロゞェクトを取り入れるこずができるこずは埓前ず同様で あり専門教科「家庭」の各科目の授業時数の10 分の以内をホヌムプロゞェクトずし お実斜させるこずができる。 4  地域や産業界等ずの連携・亀流を通じた実践的な孊習掻動や就業䜓隓掻動を積極 的に取り入れるずずもに 瀟䌚人講垫を積極的に掻甚するなどの工倫に努めるこず。 家庭に関する各孊科の教育の改善・充実を図っおいく䞊で地域や産業界ずの双方向の 連携協力関係を確立しおいくこずは極めお重芁である。たた単に地域や産業界の協 力を仰ぐずいうだけでなく各孊校の教育力を地域に還元するこずにより地域や産業界 ずの協力関係を築くこずも求められる。 埓前ず同様今回の改蚂においおも地域産業や地域瀟䌚ずの連携や亀流を促進し瀟䌚 ぞの適応胜力等の育成を図るずずもに地域産業や地域瀟䌚ぞの理解ず貢献の意識を深め させる芳点から地域や産業界等ずの連携・亀流を通じた実践的な孊習掻動や就業䜓隓掻 動を積極的に取り入れるこずずしおいる。たた職業に関する各教科・科目に぀いおは 就業䜓隓掻動をもっお実習に替えるこずができるこずが瀺されおいる。したがっお家庭 に関する各孊科においおもこれたで以䞊により実践的な孊習掻動や就業䜓隓掻動を積極 的に取り入れおいくこずが求められおいる。 たた生埒が生掻産業に関する各分野の最新の知識や技術を身に付けたり望たしい勀 劎芳・職業芳を育成するために第䞀線で掻躍する孊校倖の職業人等を孊校に招き孊校 における教育掻動に協力しおもらうこずは有意矩なこずである。各孊校においおは瀟䌚 人講垫等を積極的に掻甚するように努める必芁がある。 たた地域や産業界等ずの協力関係を確立するためには孊校の教育力を地域に還元す る努力も重芁であり孊校の斜蚭・蚭備等を地域に開攟しお生埒が自らの孊習の成果に よっお身に付けた専門性を生かした掻動を行うこずなどが考えられる。 埓前から家庭に関する各孊科においおは孊校家庭クラブ掻動ずしお䟋えば保育 所や高霢者犏祉斜蚭等ぞの蚪問地域の高霢者ずの亀流など各科目の孊習を生かした掻 動に取り組んで成果を䞊げおいる。孊校家庭クラブ掻動に぀いおは,「課題研究」の䞭で 取り組むなどなお䞀局の内容の充実が求められる。 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 272
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5  障害のある生埒などに぀いおは孊習掻動を行う堎合に生じる困難さに応じた指 導内容や指導方法の工倫を蚈画的組織的に行うこず。 障害者の暩利に関する条玄に掲げられたむンクルヌシブ教育システムの構築を目指し 生埒の自立ず瀟䌚参加を䞀局掚進しおいくためには通垞の孊玚通玚による指導特別 支揎孊玚特別支揎孊校においお生埒の十分な孊びを確保し䞀人䞀人の生埒の障害の 状態や発達の段階に応じた指導や支揎を䞀局充実させおいく必芁がある。 通垞の孊玚においおも発達障害を含む障害のある生埒が圚籍しおいる可胜性があるこ ずを前提に党おの教科等においお䞀人䞀人の教育的ニヌズに応じたきめ现かな指導や 支揎ができるよう障害皮別の指導の工倫のみならず各教科等の孊びの過皋においお考 えられる困難さに察する指導の工倫の意図手立おを明確にするこずが重芁である。 これを螏たえ今回の改蚂では障害のある生埒などの指導に圓たっおは個々の生埒 によっお芋えにくさ聞こえにくさ道具の操䜜の困難さ移動䞊の制玄健康面や安 党面での制玄発音のしにくさ心理的な䞍安定人間関係圢成の困難さ読み曞きや蚈 算等の困難さ泚意の集䞭を持続するこずが苊手であるこずなど孊習掻動を行う堎合に 生じる困難さが異なるこずに留意し個々の生埒の困難さに応じた指導内容や指導方法を 工倫するこずを各教科等においお瀺しおいる。 その際専門教科ずしおの家庭科の目暙や内容の趣旚孊習掻動のねらいを螏たえ孊 習内容の倉曎や孊習掻動の代替を安易に行うこずがないよう留意するずずもに生埒の孊 習負担や心理面にも配慮する必芁がある。 䟋えば専門教科ずしおの家庭科における配慮ずしお次のようなものが考えられる。 調理や被服補䜜などの実隓・実習の党䜓像を俯瞰するこずが困難な堎合には孊習の芋 通しをもおるよう掻動をはじめる前にその内容や手順を説明しお安心しお取り組め るようにする。そしお手順や方法を写真やむラスト実物や暙本など芖芚的に瀺すずず もに指瀺を䞀぀ず぀出すなどわかりやすい指瀺を心がけるこずが倧切である。 集団堎面での口頭による指瀺や理解が難しい堎合は䟋えば包䞁アむロンミシン 薬品などの䜿甚に際しお事故を防止する方法を理解できるよう党䜓での指導を行った 埌個別に声かけをしお指導するこずなども考えられる。 集団の䞭で孊習するこずが困難な堎合は安心しお授業に取り組めるよう無理のない 圢で段階的にグルヌプ孊習から埐々に時間を増やしおいくこずなどが考えられる。 なお孊校においおはこうした点を螏たえ個別の指導蚈画を䜜成し必芁な配慮を 蚘茉し他教科等の教垫ずのこためな情報共有に努めるずずもに次幎床ぞ匕き継いだり するこずが倧切である。 1 指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項 273
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1  生掻産業に関わる実習や就業䜓隓掻動などを通しお自分の考え方や情報を的確 に䌝えたりたずめたりする掻動創造的に補䜜する堎面においお䞎えられたテ ヌマに察しお互いの考えを䌝え合いむメヌゞをたずめ適切に衚珟する掻動など蚀 語掻動の充実を図るこず。 生埒の思考力・刀断力・衚珟力等を育む芳点からレポヌトの䜜成や論述ずいった知識 ず技術を掻甚する堎面を蚭定するなど蚀語の胜力を高める孊習掻動を重芖しおおりこ のこずは各教科等を通じた重芁な改善の芖点である。専門教科「家庭」の各科目におい おは蚀語掻動を充実する䞊で生掻産業ぞの消費者ニヌズの的確な把握やサヌビス提䟛 等を行う䌁画力・マネゞメント胜力を身に付け生掻文化を䌝承し創造する人材を育成す る芳点から重芖するずずもに就業䜓隓掻動等実瀟䌚ず職業ずの関わりを通じおコ ミュニケヌション胜力等に根ざした実践力を高める孊習掻動が求められる。 ①   「課題研究」においおは調査研究実隓産業珟堎等における実習䜜品補䜜 等の成果や課題に぀いお報告曞の䜜成や発衚を行う文章や資料等を読んだ䞊で知 識や経隓に照らしお倚面的・倚角的に自分の考えをたずめお論述するずいった孊習掻 動を充実するこず。 ②  子䟛や高霢者に関する情報を的確に理解したり自分の考え方を適切に䌝えたりす るなど生埒が䞻䜓的に考え蚎議し発衚し合う等の互いの考えを深める䞊で必芁 なコミュニケヌション胜力を高める孊習掻動を充実するこず。 ③  自分の考えや䞎えられたむメヌゞを創意工倫したりアむデアを生かしたりするな ど適切な衚珟方法により創造的に補䜜するなどの孊習掻動を充実するこず。 各項目の指導内容ずの関わり及び囜語科をはじめずする他教科等ずの関連も螏たえ蚀 語掻動の充実を図る孊習掻動を指導蚈画に䜍眮付けおおくこずが求められる。 2 コンピュヌタや情報通信ネットワヌクなどの掻甚を図り孊習の効果を高めるよ う工倫するこず。 専門教科「家庭」の各科目の指導に圓たっおはコンピュヌタや情報通信ネットワヌク などの積極的な掻甚を図り生埒の情報掻甚胜力の育成に努めるずずもに孊習意欲を喚起 させ情報の怜玢・収集他の孊校や地域ずの情報の亀流孊習成果の発衚を行うなど指 導の工倫を図り孊習の効果を高めるよう配慮するこずが必芁である。  内容の取扱いに圓たっおの配慮事項 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 274
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  実隓・実習を行うに圓たっおは関連する法芏等に埓い斜蚭・蚭備や薬品等の 安党管理に配慮し孊習環境を敎えるずずもに事故防止の指導を培底し安党ず 衛生に十分留意するものずする。 実隓・実習を行うに圓たっおは関連する法芏等に埓い被服実習宀食物実習宀保 育実習宀などの斜蚭・蚭備の定期点怜ず敎備を実斜し安党管理や衛生管理を培底するこ ずが必芁である。たた情報通信機噚芖聎芚機噚掲瀺資料暡型などを適切に敎備し 孊習環境を敎えるこずが必芁である。特に調理実習における電気ガスなどの火気の扱 い実習宀の換気包䞁などの刃物の安党な取扱いず管理食䞭毒を防止するための食材 の保管ず取扱い調理噚具の衛生的な管理被服補䜜や服食手芞における針瞫補機噚 薬品などの安党な取扱いず管理に぀いおの指導を培底し事故や食䞭毒の防止を図り安 党ず衛生に十分留意しお実隓・実習ができるようにする。 たた校倖で調査・研究・実隓や実習などを行う際においおも事故の防止や安党管理 などに配慮し指導蚈画を綿密に䜜成し生埒が高校生ずしおの自芚ず責任をもっお行動 し所期の目的が効果的に達成されるよう留意する。  実隓・実習の実斜に関わる配慮事項 3 実隓・実習の 実斜に圓たっ おの配慮事項 275
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道埳教育ずの関連総則第欟2 ㆓ の段目  孊校における道埳教育は人間ずしおの圚り方生き方に関する教育を孊校の教育掻 動党䜓を通じお行うこずによりその充実を図るものずし各教科に属する科目以䞋 「各教科 ・ 科目」ずいう。  総合的な探究の時間及び特別掻動以䞋「各教科 ・ 科目等」 ずいう。 のそれぞれの特質に応じお適切な指導を行うこず。 高等孊校における道埳教育に぀いおは各教科・科目等の特質に応じ孊校の教育掻動 党䜓を通じお生埒が人間ずしおの圚り方生き方を䞻䜓的に探求し豊かな自己圢成ができ るよう適切な指導を行うこずが求められおいる。 このため各教科・科目においおも目暙や内容配慮事項の䞭に関連する蚘述がある。 専門教科「家庭」においおは䟋えば教科の目暙に「生掻産業に関する課題を発芋し 職業人に求められる倫理芳を螏たえ合理的か぀創造的に解決する力を逊う」  「職業人ずし お必芁な豊かな人間性を育みよりよい瀟䌚の構築を目指しお自ら孊び生掻の質の向䞊 ず瀟䌚の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊う」ずし生掻産業に埓事する者ず しおその瀟䌚的責任を担うための芏範意識や倫理芳の醞成が特に重芁であるこずを瀺し おいる。たた原則履修科目「生掻産業基瀎」においおも職業人に求められる倫理芳に関 する項目を新たに蚭け虚停の衚瀺や無資栌での䜜業個人情報の䞍適切な取扱いなど を取り䞊げ産業や職業に関わる法什を遵守するこずの重芁性に぀いお明瀺しおいる。 各孊校においおは道埳教育の充実が今回の改蚂においおも重芖されおいるこずを螏た え校長の方針の䞋に道埳教育掚進教垫を䞭心に党教垫の連携協力のもず幎間指導 蚈画に基づき教育掻動党䜓を通じお人間ずしおの圚り方生き方に関する教育が䞀局具䜓 的に展開されるよう努める必芁がある。 専門教科・科目の暙準単䜍数総則第欟 ㆒ り  各孊校においおは教育課皋の線成に圓たっお次の衚に掲げる䞻ずしお専門孊科 専門教育を䞻ずする孊科をいう。以䞋同じ。 においお開蚭される各教科・科目及び 蚭眮者の定めるそれぞれの暙準単䜍数を螏たえ生埒に履修させる各教科・科目及び その単䜍数に぀いお適切に定めるものずする。 専門教科・科目に぀いおは埓前から地域の実態や孊科の特色等に応じるためその 暙準単䜍数の決定を蚭眮者に委ねおおり今回の改蚂においおも同様の扱いずしおいる。 したがっおこれらの各教科・科目に぀いお蚭眮者がその暙準単䜍数を定めその暙準 単䜍数を暙準ずしお各孊校が具䜓的な単䜍数を定めるこずになる。各蚭眮者においおは 圓該地域の実態や管内の孊校の実態等に留意し適切な暙準単䜍数を定めるこずが必芁で ある。  総則関連事項 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 276
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専門教科「家庭」に属する科目に぀いお蚭眮者は, 地域の実態や蚭眮する孊科の特色 に応じお本解説第郚第章を参考にしお暙準単䜍数を定めるこずになる。各孊校にお いおは蚭眮者の定める暙準単䜍数を螏たえ孊科の特色や生埒の実態などに応じお適 切に科目を遞定し履修単䜍数を定めるこずが必芁である。 孊校蚭定科目総則第欟 ㆒ ゚ ゚  孊校においおは生埒や孊校地域の実態及び孊科の特色等に応じ特色ある教 育課皋の線成に資するようむ及びりの衚に掲げる教科に぀いおこれらに属する 科目以倖の科目以䞋「孊校蚭定科目」ずいう。 を蚭けるこずができる。この堎 合においお孊校蚭定科目の名称目暙内容単䜍数等に぀いおはその科目の 属する教科の目暙に基づき高等孊校教育ずしおの氎準の確保に十分配慮し各孊 校の定めるずころによるものずする。 孊校蚭定科目の名称目暙内容単䜍数等は各孊校においお定めるものずされおいる が その際には 「その科目の属する教科の目暙に基づき」ずいう芁件が瀺されおいるこず 及び科目の内容の構成に぀いおは関係する各科目の内容ずの敎合性を図るこずに十分配慮 する必芁がある。 専門教科「家庭」に属する科目においおは生掻産業に関する各分野に察応しお通垞 履修される教育内容などを想定しお21 科目が瀺されおいる。しかし生掻産業の各分野 の倚様な発展や地域の実態等に察応し新しい分野の教育を積極的に展開する必芁がある 堎合など 孊校蚭定科目を蚭けるこずにより 特色ある教育課皋を線成するこずができる。   専門孊科における各教科・科目の履修総則第欟 ㆓ む ㆒ 専門教科・科目の最䜎必修単䜍数 ア   専門孊科においおは専門教科・科目 1 のりの衚に掲げる各教科・科目同 衚に掲げる教科に属する孊校蚭定科目及び専門教育に関する孊校蚭定教科に関する 科目をいう。以䞋同じ。 に぀いお党おの生埒に履修させる単䜍数は25 単䜍を 䞋らないこず。ただし商業に関する孊科においおは䞊蚘の単䜍数の䞭に倖囜語 に属する科目の単䜍を単䜍たで含めるこずができるこず。たた商業に関する孊 科以倖の専門孊科においおは各孊科の目暙を達成する䞊で専門教科・科目以倖 の各教科・科目の履修により専門教科・科目の履修ず同様の成果が期埅できる堎 合においおはその専門教科・科目以倖の各教科・科目の単䜍を単䜍たで䞊蚘の 単䜍数の䞭に含めるこずができるこず。 専門孊科における専門教科・科目の最䜎必修単䜍数は埓前ず同様に25 単䜍以䞊ずし 生埒の倚様な実態に応じた匟力的な教育課皋の線成を可胜にしおいる。なお25 単䜍を 䞋らないこずずしおいるので専門教育の深化のためあるいは職業資栌の取埗芁件等を 考慮しお教育課皋を線成する堎合は圓然最䜎必修単䜍数の25 単䜍を超えお履修する 4 総則関連 事項 277
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こずができるよう配慮する必芁がある。 孊習指導芁領では埓前ず同様に専門教科・科目に぀いお第章総則第欟 1 りの衚に掲げる各教科・科目同衚の教科に属する孊校蚭定科目及びその教科に属する孊 校蚭定科目及び専門教育に関する孊校蚭定教科に関する科目であるこずを明確にしおい る。すなわち孊習指導芁領に瀺されおいる専門教科・科目及びその教科に属する孊校蚭 定科目はもずより専門教育の䞀環ずしお蚭けられる孊校蚭定教科及び圓該教科に関する 科目に぀いおも専門教科・科目に含たれるこずずなる。 専門教科・科目以倖の教科・科目の履修を専門教科・科目の履修ずみなす措眮に぀いお は埓前ず同様専門教科・科目の履修単䜍数を確保する芳点から特䟋ずしお芏定しおい る。 家庭に関する孊科においおは各孊科の目暙を達成する䞊で専門教科・科目以倖の各教 科・科目の履修により専門教科・科目の履修ず同様の成果が期埅できるものに぀いおは その専門教科・科目以倖の各教科・科目の単䜍を単䜍たで䞊蚘の単䜍数の䞭に含めるこ ずができる。    ㆓ 専門教科・科目による必履修教科・科目の代替 む  専門教科・科目の履修によっおアの必履修教科・科目の履修ず同様の成果が期 埅できる堎合においおはその専門教科・科目の履修をもっお必履修教科・科目 の履修の䞀郚又は党郚に替えるこずができるこず。 専門教科・科目を履修するこずによっお必履修教科・科目の履修ず同様の成果が期埅 できる堎合はその専門教科・科目の履修をもっお必履修教科・科目の履修の䞀郚又は党 郚に替えるこずができる。 これは各教科・科目間の指導内容の重耇を避け教育内容の粟遞を図ろうずするもの であり必履修教科・科目の単䜍数の䞀郚を枛じその分の単䜍数に぀いお専門教科・科 目の履修で代替させる堎合ず必履修教科・科目の単䜍数の党郚に぀いお専門教科・科目 の履修で代替させる堎合ずがある。 実斜に圓たっおは専門教科・科目ず必履修教科・科目盞互の目暙や内容に぀いおあ るいは代替の範囲などに぀いお十分な怜蚎を行うこずが必芁である。この調敎が適切に行 われるこずによりより効果的で匟力的な教育課皋の線成に取り組むこずができる。 家庭に関する孊科においおは䟋えば 「生掻産業情報」の履修により「情報Ⅰ」の履 修に代替するこずなどが可胜であるが党郚代替する堎合 「生掻産業情報」の履修単䜍 数は単䜍以䞊必芁である。 なおこの䟋瀺に぀いおも機械的に代替が認められるものではない。代替する堎合に は各孊校には説明責任が求められる。 叅 職業孊科における総合的な探究の時間の特䟋 り 職業教育を䞻ずする専門孊科においおは総合的な探究の時間の履修により蟲 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 278
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業工業商業氎産家庭若しくは情報の各教科の「課題研究」 看護の「看護臚 地実習」又は犏祉の「介護総合挔習」 以䞋「課題研究等」ずいう。 の履修ず同様の 成果が期埅できる堎合においおは総合的な探究の時間の履修をもっお課題研究等の 履修の䞀郚又は党郚に替えるこずができるこず。たた課題研究等の履修により総 合的な探究の時間の履修ず同様の成果が期埅できる堎合においおは課題研究等の履 修をもっお総合的な探究の時間の履修の䞀郚又は党郚に替えるこずができるこず。 家庭に関する孊科においおは 「課題研究」が原則履修科目ずされおいる。 この科目では生掻産業の各分野に関する適切な課題を蚭定し䞻䜓的か぀協働的に取 り組む孊習掻動を通しお専門的な知識技術などの深化・統合化を図り地域や瀟䌚の 生掻に関する課題の解決に取り組むこずができるようにするこずずしおおり総合的な探 究の時間の目暙ず 「課題研究」の目暙が軌を䞀にする堎合も想定される。そのため総 合的な探究の時間の履修をもっお 「課題研究」の履修の䞀郚又は党郚に替えるこずがで きるずするずずもに 「課題研究」の履修をもっお総合的な探究の時間の履修の䞀郚又は 党郚に替えるこずができるずしおいる。 ただし 盞互の代替が可胜ずされるのは 「同様の成果が期埅できる堎合」ずされおおり 䟋えば 「課題研究」の履修によっお総合的な探究の時間の履修に代替する堎合には 「課 題研究」を履修した成果が総合的な探究の時間の目暙等からみおも満足できる成果を期埅 できるような堎合であり自動的に代替が認められるものでない。 職業教育を䞻ずする専門孊科における配慮事項総則第欟 柒 り ㆒ 実隓・実習に配圓する授業時数の確保 ア  職業に関する各教科・科目に぀いおは実隓・実習に配圓する授業時数を十分確 保するようにするこず。 ア は職業科目における実隓・実習の重芖に぀いお瀺したものである。たた商業を 陀く職業孊科においおは各教科の各科目にわたる指導蚈画の䜜成に぀いお原則ずしお 総授業時数の10 分の以䞊を実隓・実習に配圓するこずが明蚘されおいるこずにも配慮 すべきである。 職業教育は各教科・科目の履修を通しお䞀般的教逊を身に付けるこずにずどたらず 実隓・実習ずいう実際的・䜓隓的な孊習を䞀局重芖し実践力を䜓埗するこずに特色があ るず蚀える。 実隓・実習には䜓隓を通しお知識の習埗に圹立お技胜を習熟させるずいう偎面があ る。家庭に関する孊科においおもこれたでの実隓・実習では基瀎的・基本的事項の習 埗ずいう立堎からこのねらいを䞀貫しお重芖しおきた。 䞀方グロヌバル化の進展情報技術の進歩産業構造・就業構造の倉化等に適切に察 応するためには基瀎的・基本的事項を確実に習埗するこずに加えお実際に問題を解決 する䜓隓の機䌚をできる限り拡充しおいくこずによりよりよい瀟䌚の構築を目指しお自 4 総則関連 事項 279
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ら孊び生掻の質の向䞊ず瀟䌚の発展に䞻䜓的か぀協働的に取り組む態床を逊うこずが必 芁である。このため実隓・実習のもう䞀぀の偎面である生埒の自発的・創造的な孊習態 床の育成を䞀局重芖しおいく必芁がある。特に䞻䜓的に取り組む孊習掻動を通しお専 門的な知識技術などの深化・総合化を図るこずは重芁であり実際的・䜓隓的な孊習で ある実隓・実習の䞀局の充実が求められる。 実隓・実習の授業時数の確保に圓たっおはいわゆる座孊ず実隓・実習ずの調和ず関連 性基瀎的・基本的事項ず発展的・応甚的事項ずの関連特に新技術等新たな内容の習埗 に぀いお配慮する必芁がある。 ㆓ 生埒の実態に応じた配慮 む  生埒の実態を考慮し職業に関する各教科・科目の履修を容易にするため特別な 配慮が必芁な堎合には 各分野における基瀎的又は䞭栞的な科目を重点的に遞択し その内容に぀いおは基瀎的 ・ 基本的な事項が確実に身に付くように取り扱いたた 䞻ずしお実隓・実習によっお指導するなどの工倫をこらすようにするこず。 む に瀺されおいる生埒の各教科・科目の履修を容易にするための配慮事項は埓前 ず同じであり①各分野における基瀎的又は䞭栞的な科目を重点的に遞択するこず②そ の内容に぀いおは基瀎的・基本的な事項が確実に身に付くように取り扱うこず③䞻ずし お実隓・実習によっお指導するなどの工倫をこらすこずが瀺されおいる。①は職業に関す る各教科・科目の遞択②は職業に関する各教科・科目の内容の取扱い③は指導方法の 工倫に぀いおの配慮事項である。 今回の改蚂では専門教科「家庭」においおは科目の新蚭など科目構成の芋盎しを図っ おいるがこれらの科目を網矅的に履修させるのではなく生埒の実態等に応じお適切に 遞択しお履修させるこずが倧切である。特に〜単䜍皋床の科目を倚く履修させるこず は避けなければならない。たた内容や教材に぀いおは䞀局粟遞し十分時間をかけお理 解させるようにしなければならない。さらに生埒の理解習埗を容易にするためいわ ゆる座孊による説明にずどめずできるだけ実隓・実習を通しお䜓隓的に孊ばせる機䌚を 倚くするこずに努める必芁がある 職業に関する各教科・科目に぀いおの配慮事項総則第欟 柒 ゚ ㆒ 就業䜓隓掻動による実習の代替 ア  職業に関する各教科・科目に぀いおは就業䜓隓掻動をもっお実習に替えるこず ができるこず。この堎合就業䜓隓掻動はその各教科・科目の内容に盎接関係が ありか぀その䞀郚ずしおあらかじめ蚈画し評䟡されるものであるこずを芁す るこず。 就業䜓隓掻動を掚進する芳点から特に職業に関する各教科・科目に぀いおは珟堎 実習を含め就業䜓隓掻動を積極的に取り入れるこずずし就業䜓隓掻動をもっお実習に替 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 280
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えるこずができるこずを瀺したものである。なおこの堎合の就業䜓隓掻動は関係する 科目の指導蚈画に適切に䜍眮付けお行う必芁がある。 専門教科「家庭」に属する科目における就業䜓隓掻動は生埒が実際に生掻産業に関す る各分野の珟堎に觊れるこずによる孊習意欲の喚起䞻䜓的な職業遞択の胜力や高い職業 意識の育成異䞖代ずのコミュニケヌション胜力の向䞊などその教育䞊の意矩が倧きいも のである。 そのため埓来から「課題研究」や各科目の実習の䞀郚ずしお産業珟堎等における実 習が行われおきおいる。これらの実践等を螏たえ瀟䌚人・職業人ずしお自立しおいくた めには生埒䞀人䞀人の勀劎芳・職業芳を育おるキャリア教育を充実するこずが重芁であ りその䞀環ずしお小孊校での職堎芋孊䞭孊校での職堎䜓隓掻動高等孊校での就業䜓 隓掻動等を通じた䜓系的な指導も必芁である。たた就業䜓隓掻動を通じお実瀟䌚や職業 ず関わりをもち高い職業意識勀劎芳・職業芳芏範意識コミュニケヌション胜力等 に根ざした実践力を高めるこずに配慮するこずが必芁である。 ㆓ ホヌムプロゞェクト孊校家庭クラブ む  蟲業氎産及び家庭に関する各教科・科目の指導に圓たっおはホヌムプロゞェ クト䞊びに孊校家庭クラブ及び孊校蟲業クラブなどの掻動を掻甚しお孊習の効果 を䞊げるよう留意するこず。この堎合ホヌムプロゞェクトに぀いおはその各教 科・科目の授業時数の10 分の以内をこれに充おるこずができるこず。 ホヌムプロゞェクトは教科の内容に関係する課題を家庭生掻の䞭から発芋させ家族 の協力ず教垫の指導の䞋に自発的積極的に実斜させるもので教育効果の倧きい孊習法で ある。したがっお専門教科の蟲業科氎産科及び家庭科の各教科・科目の指導に圓たっ おはホヌムプロゞェクトを掻甚しお孊習の効果をあげるこずが望たしい。 ホヌムプロゞェクトに぀いおは専門教科「家庭」の各科目の授業時数の10 分の以 内をこれに充おるこずができる。 孊校家庭クラブ掻動は専門教科「家庭」の「課題研究」等に䜍眮付けられた教育掻動 である。これらの掻動はプロゞェクト孊習を掚進揎助するのに最も適しおいるので 家庭科に属する各科目の指導に圓たっおは積極的に掻甚しお孊習の効果を䞊げるように するこずが望たしい。このこずにより専門教科「家庭」各科目の内容の理解を深化させ るずずもに地域瀟䌚の各産業に぀いお関心を高め生掻の質の改善向䞊を図る胜力や態 床を育おるこずができるのである。 叅 定時制及び通信制の課皋における実務等による職業に関する各教科・科目の履修の䞀 郚代替 り  定時制及び通信制の課皋においお職業に関する各教科・科目を履修する生埒が 珟にその各教科・科目ず密接な関係を有する職業家事を含む。 に埓事しおいる 堎合でその職業における実務等がその各教科・科目の䞀郚を履修した堎合ず同 4 総則関連 事項 281
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様の成果があるず認められるずきはその実務等をもっおその各教科・科目の履修 の䞀郚に替えるこずができるこず。 この芏定は定時制及び通信制の課皋においお職に就き珟にその各教科・科目ず密接 な関係を有する生埒の実務等の䜓隓を評䟡し職業に関する各教科・科目の履修の䞀郚に 代替できるこずを定めたものである。 生埒の校倖における実務等を職業に関する各教科・科目の履修の䞀郚ずしお評䟡するた めには次のような芁件が満たされる必芁がある。 ①  職業に関する各教科・科目が教育課皋に䜍眮付けられおいるこず ②  職業に関する各教科・科目を履修する生埒が珟にその各教科・科目ず密接な関係を 有する職業に埓事しおいるこず ③  生埒の職業等における実務等がその各教科・科目の䞀郚を履修したず同様の成果が あるず認められるこず 専門教科「家庭」に属する科目においおも䞊蚘の芁件が満たされる堎合には生埒の 職業における実務経隓を科目の履修の䞀郚に替えるこずができる。 代替の方法ずしおは生埒䞀人䞀人の職堎における実務等の䜓隓に応ずるよう職業に 関する各教科・科目を網矅した教育課皋を線成した䞊で校倖における実務等をそれらの 各教科・科目の増加単䜍ずしお評䟡するこずあるいは孊校における履修の䞀郚を免陀す るこずなどが考えられるが党おの生埒の職業に察応した職業に関する各教科・科目を網 矅するこずは実際䞊困難な堎合が倚い。したがっお各孊校においお孊校や生埒の実態に 応じお教育課皋の線成等が工倫されなければならないが䞀般的には生埒の職業に察応 した共通的な職業に関する各教科・科目をできるだけ蚭けお実務等の評䟡を行う方法が 考えられる。 生埒の職堎における実務等ず密接な関係を有する職業に関する各教科・科目を履修しお いる堎合や特定の䌁業等から比范的倚数の生埒が通孊し職堎における職皮が䞀 二に 限定され実務等の経隓が共通である堎合などに぀いおは生埒の職堎における実務等を 履修の䞀郚に替えるこずが比范的容易である。 なお実務の内容執務の状況等の把握に぀いおは生埒からのレポヌトその各教科 ・ 科目の担任による職堎蚪問雇甚䞻からの報告等によるこずになるず考えられる。 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 282
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理数線 高等孊校孊習指導芁領 平成30 幎告瀺 解説 平成30 幎7 月
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文郚科孊省では平成30 幎3 月30 日に孊校教育法斜行芏則の䞀郚改正ず高等孊校孊習 指導芁領の改蚂を行った。新高等孊校孊習指導芁領等は平成34 幎床から幎次進行で実斜 するこずずし平成31 幎床から䞀郚を移行措眮ずしお先行しお実斜するこずずしおいる。 今回の改蚂は平成28 幎12 月の䞭倮教育審議䌚答申を螏たえ ① 教育基本法孊校教育法などを螏たえこれたでの我が囜の孊校教育の実践や蓄積 を生かし生埒が未来瀟䌚を切り拓 ひら くための資質・胜力を䞀局確実に育成するこずを 目指す。その際求められる資質・胜力ずは䜕かを瀟䌚ず共有し連携する「瀟䌚に 開かれた教育課皋」を重芖するこず。 ② 知識及び技胜の習埗ず思考力刀断力衚珟力等の育成ずのバランスを重芖する平 成21 幎改蚂の孊習指導芁領の枠組みや教育内容を維持した䞊で知識の理解の質を 曎に高め確かな孊力を育成するこず。 ③ 道埳教育の充実や䜓隓掻動の重芖䜓育・健康に関する指導の充実により豊かな 心や健やかな䜓を育成するこず。 を基本的なねらいずしお行った。 本曞は倧綱的な基準である孊習指導芁領の蚘述の意味や解釈などの詳现に぀いお説明 するために文郚科孊省が䜜成するものであり高等孊校孊習指導芁領第章第11 節「理 数」に぀いおその改善の趣旚や内容を解説しおいる。 各孊校においおは本曞を埡掻甚いただき孊習指導芁領等に぀いおの理解を深め創 意工倫を生かした特色ある教育課皋を線成・実斜されるようお願いしたい。 むすびに本曞「高等孊校孊習指導芁領解説理数線」の䜜成に埡協力くださった各䜍に 察し心から感謝の意を衚する次第である。  平成30 幎月 文郚科孊省初等䞭等教育局長        髙 橋 道 和   た え が き
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  第章 総説 1     第節 改蚂の経緯及び基本方針 1       改蚂の経緯 1       改蚂の基本方針 3     第節 理数科新蚭の経緯及び芁点 6       理数科新蚭の経緯 6       理数科の芁点 9     第節 理数科の目暙 10     第節 理数科の科目線成 15       理数科の科目線成 15       各科目の性栌 16   第章 理数科の各科目 17     第節 理数探究基瀎 17       性栌 17       目暙 18       内容ず範囲皋床 20       内容の取扱い 24     第節 理数探究 28       性栌 28       目暙 29       内容ず範囲皋床 31       内容の取扱い 35     第節 理数科における探究的な孊習の指導の        ポむント 39       探究の過皋で留意すべき点 39       芳察実隓調査等の結果の捉え方 42       挑戊しようずする態床 43
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      探究の過皋を振り返っお評䟡・改善しようず       する態床 44     第章 各科目にわたる指導蚈画の䜜成ず内容の        取扱い 45       指導蚈画䜜成䞊の配慮事項 45        1䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に         向けた授業改善 45        2結果や成果などの発衚の機䌚の蚭定 46        3指導を行う教垫ず指導䜓制 47        4障害のある生埒などぞの指導 47        5理数に関する孊科における履修 48       内容の取扱いに圓たっおの配慮事項 49        1探究の過皋における蚘録 49        2 「数孊的な手法」を甚いる探究の過皋 49        3生呜の尊重ず自然環境の保党 50        4研究倫理 50        5コンピュヌタなどの掻甚 50        6䜓隓的な孊習掻動の充実 51        7博物通や科孊孊習センタヌなどずの連携 51        8事故防止薬品などの管理及び廃棄物の         凊理 52        9理数に関する孊科における探究の質の向䞊                            53       総則に関する事項 55        1道埳教育ずの関連 55        2科目の履修及び総合的な探究の時間の         代替に぀いおの配慮事項 55
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  付録 57     付録理数探究の事䟋むメヌゞ 59     付録孊校教育法斜行芏則抄 84     付録高等孊校孊習指導芁領 第章 総則 89     付録高等孊校孊習指導芁領 第章  第11 節 理数 107     付録高等孊校孊習指導芁領 第章  第節 数孊 111     付録高等孊校孊習指導芁領 第章  第節 理科 126     付録高等孊校孊習指導芁領 第章  第節 理数 160     付録高等孊校孊習指導芁領解説 数孊線 理数線抄理科線 理数線抄 169     付録高等孊校孊習指導芁領 第章  総合的な探究の時間 173     付録10小・䞭孊校における「道埳の内容」の 孊幎段階・孊校段階の䞀芧衚 176
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1  改蚂の経緯 及び基本方 針 今の子䟛たちやこれから誕生する子䟛たちが成人しお瀟䌚で掻躍する頃には我が囜 は厳しい挑戊の時代を迎えおいるず予想される。生産幎霢人口の枛少グロヌバル化の進 展や絶え間ない技術革新等により瀟䌚構造や雇甚環境は倧きくたた急速に倉化しおお り予枬が困難な時代ずなっおいる。たた急激な少子高霢化が進む䞭で成熟瀟䌚を迎え た我が囜にあっおは䞀人䞀人が持続可胜な瀟䌚の担い手ずしおその倚様性を原動力ず し質的な豊かさを䌎った個人ず瀟䌚の成長に぀ながる新たな䟡倀を生み出しおいくこず が期埅される。 こうした倉化の䞀぀ずしお進化した人工知胜AIが様々な刀断を行ったり身近 な物の働きがむンタヌネット経由で最適化されるIoT が広がったりするなどSociety5.0 ずも呌ばれる新たな時代の到来が瀟䌚や生掻を倧きく倉えおいくずの予枬もなされおい る。たた情報化やグロヌバル化が進展する瀟䌚においおは倚様な事象が耇雑さを増 し倉化の先行きを芋通すこずが䞀局難しくなっおきおいる。そうした予枬困難な時代を 迎える䞭で遞挙暩幎霢が匕き䞋げられ曎に平成342022幎床からは成幎幎霢が18 歳ぞず匕き䞋げられるこずに䌎い高校生にずっお政治や瀟䌚は䞀局身近なものずなるず ずもに自ら考え積極的に囜家や瀟䌚の圢成に参画する環境が敎い぀぀ある。 このような時代にあっお孊校教育には子䟛たちが様々な倉化に積極的に向き合い 他者ず協働しお課題を解決しおいくこずや様々な情報を芋極め知識の抂念的な理解を 実珟し情報を再構成するなどしお新たな䟡倀に぀なげおいくこず耇雑な状況倉化の䞭 で目的を再構築するこずができるようにするこずが求められおいる。 このこずは本来我が囜の孊校教育が倧切にしおきたこずであるものの教垫の䞖代亀 代が進むず同時に孊校内における教垫の䞖代間のバランスが倉化し教育に関わる様々 な経隓や知芋をどのように継承しおいくかが課題ずなり子䟛たちを取り巻く環境の倉化 により孊校が抱える課題も耇雑化・困難化する䞭でこれたでどおり孊校の工倫だけにそ の実珟を委ねるこずは困難になっおきおいる。 こうした状況の䞋で平成26 幎11 月には文郚科孊倧臣から新しい時代にふさわし い孊習指導芁領等の圚り方に぀いお䞭倮教育審議䌚に諮問を行った。䞭倮教育審議䌚にお いおは幎か月にわたる審議の末平成28 幎12 月21 日に「幌皚園小孊校䞭孊 校高等孊校及び特別支揎孊校の孊習指導芁領等の改善及び必芁な方策等に぀いお答 申 」 以䞋「平成28 幎12 月の䞭倮教育審議䌚答申」ずいう。 を瀺した。 平成28 幎12 月の䞭倮教育審議䌚答申においおは “よりよい孊校教育を通じおよりよ い瀟䌚を創る”ずいう目暙を孊校ず瀟䌚が共有し連携・協働しながら新しい時代に求 められる資質・胜力を子䟛たちに育む「瀟䌚に開かれた教育課皋」の実珟を目指し孊習 第1 ç«  総 説 第1 節 改蚂の経緯及び基本方針 1 改蚂の経緯
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2 第章 総 説 指導芁領等が孊校家庭地域の関係者が幅広く共有し掻甚できる「孊びの地図」ずし おの圹割を果たすこずができるよう次の点にわたっおその枠組みを改善するずずも に各孊校においお教育課皋を軞に孊校教育の改善・充実の奜埪環を生み出す「カリキュ ラム・マネゞメント」の実珟を目指すこずなどが求められた。 ①  「䜕ができるようになるか」 育成を目指す資質・胜力 ②  「䜕を孊ぶか」 教科等を孊ぶ意矩ず教科等間・孊校段階間の぀ながりを螏たえた 教育課皋の線成 ③  「どのように孊ぶか」 各教科等の指導蚈画の䜜成ず実斜 孊習・指導の改善・充実 ④  「子䟛䞀人䞀人の発達をどのように支揎するか」 子䟛の発達を螏たえた指導 ⑀  「䜕が身に付いたか」 孊習評䟡の充実 ⑥  「実斜するために䜕が必芁か」 孊習指導芁領等の理念を実珟するために必芁な方策 これを螏たえ文郚科孊省においおは平成29 幎月31 日に幌皚園教育芁領小孊校 孊習指導芁領及び䞭孊校孊習指導芁領をたた同幎月28 日に特別支揎孊校幌皚郚教 育芁領及び小孊郚・䞭孊郚孊習指導芁領を公瀺した。 高等孊校に぀いおは平成30 幎月30 日に高等孊校孊習指導芁領を公瀺するずずも に孊校教育法斜行芏則の関係芏定に぀いお改正を行ったずころであり今埌平成34 2022幎月日以降に高等孊校の第孊幎に入孊した生埒単䜍制による課皋にあっ おは同日以降入孊した生埒孊校教育法斜行芏則第91 条の芏定により入孊した生埒で 同日前に入孊した生埒に係る教育課皋により履修するものを陀く。  から幎次進行により 段階的に適甚するこずずしおいる。たたそれに先立っお新孊習指導芁領に円滑に移行 するための措眮移行措眮を実斜するこずずしおいる。
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3  改蚂の経緯 及び基本方 針 今回の改蚂は平成28 幎12 月の䞭倮教育審議䌚答申を螏たえ次の基本方針に基づき 行った。 1今回の改蚂の基本的な考え方 ① 教育基本法孊校教育法などを螏たえこれたでの我が囜の孊校教育の実践や蓄積 を生かし生埒が未来瀟䌚を切り拓 ひら くための資質・胜力を䞀局確実に育成するこずを 目指す。その際求められる資質・胜力ずは䜕かを瀟䌚ず共有し連携する「瀟䌚に 開かれた教育課皋」を重芖するこず。 ② 知識及び技胜の習埗ず思考力刀断力衚珟力等の育成ずのバランスを重芖する平 成21 幎改蚂の孊習指導芁領の枠組みや教育内容を維持した䞊で知識の理解の質を 曎に高め確かな孊力を育成するこず。 ③ 道埳教育の充実や䜓隓掻動の重芖䜓育・健康に関する指導の充実により豊かな 心や健やかな䜓を育成するこず。 2育成を目指す資質・胜力の明確化 平成28 幎12 月の䞭倮教育審議䌚答申においおは予枬困難な瀟䌚の倉化に䞻䜓的に 関わり感性を豊かに働かせながらどのような未来を創っおいくのかどのように瀟 䌚や人生をよりよいものにしおいくのかずいう目的を自ら考え自らの可胜性を発揮 しよりよい瀟䌚ず幞犏な人生の創り手ずなる力を身に付けられるようにするこずが重 芁であるこずこうした力は党く新しい力ずいうこずではなく孊校教育が長幎その育成 を目指しおきた「生きる力」であるこずを改めお捉え盎し孊校教育がしっかりずその 匷みを発揮できるようにしおいくこずが必芁ずされた。たた汎甚的な胜力の育成を重 芖する䞖界的な朮流を螏たえ぀぀知識及び技胜ず思考力刀断力衚珟力等ずをバラ ンスよく育成しおきた我が囜の孊校教育の蓄積を生かしおいくこずが重芁ずされた。 このため「生きる力」をより具䜓化し教育課皋党䜓を通しお育成を目指す資質・胜 力をア「䜕を理解しおいるか䜕ができるか生きお働く「知識・技胜」の習埗 」  む「理解しおいるこず・できるこずをどう䜿うか未知の状況にも察応できる「思考 力・刀断力・衚珟力等」の育成 」 り「どのように瀟䌚・䞖界ず関わりよりよい人生 を送るか孊びを人生や瀟䌚に生かそうずする「孊びに向かう力・人間性等」の涵 かん 逊 」 の䞉぀の柱に敎理するずずもに各教科等の目暙や内容に぀いおもこの䞉぀の柱に基 づく再敎理を図るよう提蚀がなされた。 今回の改蚂では知・埳・䜓にわたる「生きる力」を生埒に育むために「䜕のために 孊ぶのか」ずいう各教科等を孊ぶ意矩を共有しながら授業の創意工倫や教科曞等の教 材の改善を匕き出しおいくこずができるようにするため党おの教科等の目暙や内容を 「知識及び技胜」  「思考力刀断力衚珟力等」  「孊びに向かう力人間性等」の䞉぀ の柱で再敎理した。 2 改蚂の基本方針
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4 第章 総 説 3 「䞻䜓的・察話的で深い孊び」の実珟に向けた授業改善の掚進 子䟛たちが孊習内容を人生や瀟䌚の圚り方ず結び付けお深く理解しこれからの時 代に求められる資質・胜力を身に付け生涯にわたっお胜動的に孊び続けるこずができ るようにするためにはこれたでの孊校教育の蓄積も生かしながら孊習の質を䞀局高 める授業改善の取組を掻性化しおいくこずが必芁である。 特に高等孊校教育に぀いおは倧孊入孊者遞抜や資栌の圚り方等の倖郚芁因によっ おその教育の圚り方が芏定されおしたい目指すべき教育改革が進めにくいず指摘さ れおきたずころであるが今回の改蚂は高倧接続改革ずいう高等孊校教育を含む初 等䞭等教育改革ず倧孊教育の改革そしお䞡者を぀なぐ倧孊入孊者遞抜改革ずいう䞀 䜓的な改革や曎にキャリア教育の芖点で孊校ず瀟䌚の接続を目指す䞭で実斜される ものである。改めお高等孊校孊習指導芁領の定めるずころに埓い各高等孊校におい お生埒が卒業たでに身に付けるべきものずされる資質・胜力を育成しおいくためにど のようにしおこれたでの授業の圚り方を改善しおいくべきかを各孊校や教垫が考える 必芁がある。 たた遞挙暩幎霢及び成幎幎霢が18 歳に匕き䞋げられ生埒にずっお政治や瀟䌚が 䞀局身近なものずなる䞭高等孊校においおは生埒䞀人䞀人に瀟䌚で求められる資 質・胜力を育み生涯にわたっお探究を深める未来の創り手ずしお送り出しおいくこず がこれたで以䞊に重芁ずなっおいる。 「䞻䜓的・察話的で深い孊び」の実珟に向けた 授業改善アクティブ・ラヌニングの芖点に立った授業改善ずは我が囜の優れた教 育実践に芋られる普遍的な芖点を孊習指導芁領に明確な圢で芏定したものである。 今回の改蚂では䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を進める際の指 導䞊の配慮事項を総則に蚘茉するずずもに各教科等の「第欟 各科目にわたる指導 蚈画の䜜成ず内容の取扱い」等においお単元や題材など内容や時間のたずたりを芋通 しおその䞭で育む資質・胜力の育成に向けお䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向 けた授業改善を進めるこずを瀺した。 その際以䞋の点に留意しお取り組むこずが重芁である。 ① 授業の方法や技術の改善のみを意図するものではなく生埒に目指す資質・胜力を 育むために「䞻䜓的な孊び」  「察話的な孊び」  「深い孊び」の芖点で授業改善を進 めるものであるこず。 ② 各教科等においお通垞行われおいる孊習掻動蚀語掻動芳察・実隓問題解決的 な孊習などの質を向䞊させるこずを䞻県ずするものであるこず。 ③ 回回の授業で党おの孊びが実珟されるものではなく単元や題材など内容や時 間のたずたりの䞭で孊習を芋通し振り返る堎面をどこに蚭定するかグルヌプなど で察話する堎面をどこに蚭定するか生埒が考える堎面ず教垫が教える堎面ずをどの ように組み立おるかを考え実珟を図っおいくものであるこず。 ④ 深い孊びの鍵ずしお「芋方・考え方」を働かせるこずが重芁になるこず。各教科等 の「芋方・考え方」は 「どのような芖点で物事を捉えどのような考え方で思考し おいくのか」ずいうその教科等ならではの物事を捉える芖点や考え方である。各教科
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5  改蚂の経緯 及び基本方 針 等を孊ぶ本質的な意矩の䞭栞をなすものであり教科等の孊習ず瀟䌚を぀なぐもので あるこずから生埒が孊習や人生においお「芋方・考え方」を自圚に働かせるこずが できるようにするこずにこそ教垫の専門性が発揮されるこずが求められるこず。 ⑀ 基瀎的・基本的な知識及び技胜の習埗に課題がある堎合にはそれを身に付けさせ るために生埒の孊びを深めたり䞻䜓性を匕き出したりずいった工倫を重ねながら 確実な習埗を図るこずを重芖するこず。 4各孊校におけるカリキュラム・マネゞメントの掚進 各孊校においおは教科等の目暙や内容を芋通し特に孊習の基盀ずなる資質・胜力 蚀語胜力情報掻甚胜力情報モラルを含む。以䞋同じ。  問題発芋・解決胜力等 や珟代的な諞課題に察応しお求められる資質・胜力の育成のために教科等暪断的な孊習 を充実するこずや䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を単元や題材な ど内容や時間のたずたりを芋通しお行うこずが求められる。これらの取組の実珟のため には孊校党䜓ずしお生埒や孊校地域の実態を適切に把握し教育内容や時間の配 分必芁な人的・物的䜓制の確保教育課皋の実斜状況に基づく改善などを通しお教 育掻動の質を向䞊させ孊習の効果の最倧化を図るカリキュラム・マネゞメントに努め るこずが求められる。 このため総則においお 「生埒や孊校地域の実態を適切に把握し教育の目的や 目暙の実珟に必芁な教育の内容等を教科等暪断的な芖点で組み立おおいくこず教育課 皋の実斜状況を評䟡しおその改善を図っおいくこず教育課皋の実斜に必芁な人的又は 物的な䜓制を確保するずずもにその改善を図っおいくこずなどを通しお教育課皋に基 づき組織的か぀蚈画的に各孊校の教育掻動の質の向䞊を図っおいくこず以䞋「カリ キュラム・マネゞメント」ずいう。 に努める」こずに぀いお新たに瀺した。 5教育内容の䞻な改善事項 このほか蚀語胜力の確実な育成理数教育の充実䌝統や文化に関する教育の充 実道埳教育の充実倖囜語教育の充実職業教育の充実などに぀いお総則や各教 科・科目等各教科・科目総合的な探究の時間及び特別掻動をいう。以䞋同じ。 に おいおその特質に応じお内容やその取扱いの充実を図った。
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6 第章 総 説 1理数科新蚭の経緯 平成28 幎12 月の䞭倮教育審議䌚答申では新教科・科目の蚭眮の背景に぀いお次 のように述べられおおりこのたびの各孊科に共通する教科「理数」 以䞋 「理数科」 ずいうの新蚭はこれらを螏たえお行ったものである。 ○ PISA2015 では数孊的リテラシヌ科孊的リテラシヌ共に平均埗点が高く 匕き続き䞊䜍グルヌプに䜍眮しおいるなどの成果が芋られるずずもに同幎に実斜 されたTIMSS2015 では小・䞭孊生ずもこれたでの調査においお最も良奜な結果 でありたた数孊及び理科を孊ぶ楜しさやこれらの孊習する意矩等に察する意識 に぀いおも改善が芋られる䞀方で諞倖囜ず比べるず肯定的な回答の割合が少な く 曎に孊校段階が䞊がるごずに䜎䞋しおいく傟向にあり 憂慮される状況にある。 ○ たた探究的な孊習は孊習に察する興味・関心・意欲の向䞊をはじめ知識・ 技胜の着実な習埗や思考力・刀断力・衚珟力等の育成に有効であるず考えられ高 等孊校の数孊及び理科の分野における探究的な孊習を䞭栞に据えた科目ずしお 「数孊掻甚」及び「理科課題研究」が蚭定されおいるが倧孊入孊者遞抜における 評䟡がほずんど行われないこずや指導のノりハりが教員間に共有されおいないこ ずなどもあっお高等孊校における科目の開蚭率が極めお䜎くなっおいる。 ○ このような背景から数理暪断的なテヌマに培底的に向き合い考え抜く力を育成 するため倧孊入孊者遞抜の改革や「倧孊入孊垌望者孊力評䟡テスト仮称 」に 向けた動きも螏たえ぀぀数孊ず理科の知識や技胜を総合的に掻甚しお䞻䜓的な探 究掻動を行う新たな遞択科目の蚭眮を怜蚎した。 ○ 数孊・理科にわたる探究的科目に぀いおはスヌパヌサむ゚ンスハむスクヌル SSHで行われおいる「課題研究」等ず同様将来孊術研究を通じた知の創出 をもたらすこずができる人材の育成を目指しそのための基瀎的な資質・胜力を身 に付けるこずができる科目ずなるこずが期埅されおいる。このため今埌の孊術研 究に求められる方向性を十分に螏たえたものずするこずが重芁である。 ○ 珟圚我が囜は様々な課題に盎面しおおりこれらの解決手段ずしおむノベヌ ションに倧きな期埅が寄せられおいるが研究者には深い知的奜奇心や自発的な 研究態床自ら課題を発芋したり未知のものに挑戊したりする態床が求められおい る。たた革新的な䟡倀は倚様な孊問分野の知の統合により生たれるこずが倚 く埓来の慣習や垞識にずらわれない柔軟な思考ず斬新な発想によっおもたらされ るものである。 PISA 等の囜際調査から我が囜の生埒は諞倖囜に比べお数孊及び理科の孊習に察 第2 節 理数科新蚭の経緯及び芁点 1 理数科新蚭の経緯
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7  理数科新蚭 の経緯及び 芁点 する興味・関心・意欲に぀いお課題があるこずが瀺されおいる。たた珟圚我が囜は 様々な課題に盎面しおおりこれらの解決手段ずしおむノベヌションに倧きな期埅が寄 せられおいる。革新的な䟡倀は倚様な孊問分野の知の統合により生たれるこずが倚 く埓来の慣習や垞識にずらわれない柔軟な思考ず斬新な発想によっおもたらされるも のである。したがっお匷い知的奜奇心や自発的な研究態床自ら課題を発芋したり未 知のものに挑戊したりする態床などが求められおいる。実際に囜が指定しおいるスヌ パヌサむ゚ンスハむスクヌルSSHではそれぞれの生埒が自らの興味や関心など に基づいお様々な課題を蚭定しお課題研究を行っおおり盞応の成果も䞊げおいる。た た理数に関する孊科においおも課題研究が行われおおりその教育的な有効性に぀い おも広く認められおいる。 知の創出をもたらすこずができる人材の育成を目指すにはそのための基瀎的な資 質・胜力を身に付けるずずもに数孊や理科に関する暪断的なテヌマに培底的に向き合 い考え抜く力を身に付ける必芁があるず考えられる。 以䞊のこずから各孊科に共通する教科ずしお数孊ず理科にわたる探究的科目を新 蚭し数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働かせ探 究の過皋を通しお課題を解決する力などを育成するこずずした。この教科の考え方 は珟圚米囜などで掚進されおいるSTEMScience, Technology, Engineering and Mathematics教育の考え方ず同じ方向を向いおいるずも考えられる。 2新教科・科目の基本原理 平成28 幎12 月の䞭倮教育審議䌚答申では新教科・科目の基本原理に぀いお次の ように述べられおいる。 ○ このような方向性を螏たえ぀぀アむディアの創発挑戊性総合性や融合性等 の芖点を重芖し぀぀新科目の基本原理に぀いおは以䞋のずおり敎理するこずがで きる。 ・ 様々な事象に察しお知的奜奇心を持぀ずずもに教科・科目の枠にずらわれな い倚角的耇合的な芖点で事象を捉え ・  「数孊的な芋方・考え方」や「理科の芋方・考え方」を豊かな発想で掻甚した り組み合わせたりしながら ・ 探究的な孊習を行うこずを通じお ・ 新たな䟡倀の創造に向けお粘り匷く挑戊する力の基瀎を培う。 新教科・科目の基本原理に぀いおはアむディアの創発挑戊性総合性や融合性等 の芖点を重芖し埓前の教科・科目の枠にずらわれない圢で敎理されおいる。特に 「数孊的な芋方・考え方」や「理科の芋方・考え方」を豊かな発想で働かせたり䞡者 の「芋方・考え方」を組み合わせお働かせたりするこずが特城である。 䟋えばある事象に察しお数量や圢などに着目した数孊的なアプロヌチず物質的な
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8 第章 総 説 倉化に着目した科孊的なアプロヌチが考えられる堎合それぞれのアプロヌチで探究し おいる生埒同士が緊密に意芋亀換を行いこれたでにないアむディアを生み出したり これたであたり重芁芖されおいなかった手法に光を圓おたりするこずも考えられる。い ずれにしおも知的奜奇心を掻性化し事象の本質を求めお粘り匷く挑戊するこずが重 芁である。 3新教科・科目の基本的な構成 平成28 幎12 月の䞭倮教育審議䌚答申では新教科・科目の基本的な構成に぀いお 次のように述べられおいる。 ○ SSH における実践の状況等も螏たえ新科目においおは生埒が探究の過皋党 䜓を自ら遂行できるようになるこずを目指しその基瀎を孊ぶ段階 「理数探究基 瀎」 ずそれを掻甚し぀぀実際に探究を進める段階 「理数探究」 の段階で構 成するこずが適圓である。 ○  「基瀎を孊ぶ段階」では探究の過皋党䜓を自ら遂行するための進め方等に関す る基瀎的な知識・技胜新たな䟡倀の創造に向けお挑戊するこずに぀いおの意矩の 理解䞻䜓的に探究に取り組む態床等を育成するこずが重芁である。 ○  「探究を進める段階」においおは基瀎で身に付けた資質・胜力を掻甚しお探究 の過皋党䜓を自ら遂行し結果を取りたずめ発衚するものずする。その際探究 の成果ずしおの新たな知芋の有無や䟡倀よりむしろ探究の過皋における生埒の思 考や態床を重芖し䞻䜓的に探究の過皋党䜓をやり遂げるこずに指導の重点を眮く べきである。 ○ たた 「理数探究」及び「理数探究基瀎」は珟行の数孊科における「数孊掻甚」  理科における「理科課題研究」及び専門教科「理数」における「課題研究」の内容 を螏たえ発展的に新蚭されるものであるこずから専門教科「理数」における 「課題研究」に぀いおは廃止するものずする。 ここでは理数科においお新蚭する科目を 「基瀎を孊ぶ段階」ず「探究を進める段 階」の段階で構成するこずが瀺されおいる。段階で構成するのは珟圚取り組たれ おいるスヌパヌサむ゚ンスハむスクヌルの課題研究などで成果を䞊げおいる取組などを 螏たえたものである。たたそれぞれの段階における䞻な内容に぀いおも瀺されおい る。泚意すべきは探究の成果を䞊げるこずも倧切であるがそれ以䞊に探究の過皋を 通しお䞻䜓的に探究の過皋党䜓をやり遂げるための資質・胜力の育成を重芖しおいる こずである。
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9  理数科新蚭 の経緯及び 芁点 理数科においお新蚭する科目を「理数探究基瀎」及び「理数探究」の科目で線成し それぞれ遞択履修ずする。 「理数探究基瀎」では生埒の特性や実態に応じお芳察実隓調査等の手法や統蚈凊 理の方法などを含んだ探究を遂行する䞊で必芁な知識及び技胜を身に付けさせる。たた 実際に探究を遂行するこずなどを通しお各教科等で孊習した知識及び技胜を再確認した り新たな意味を芋いだしたり他の生埒ず共に探究の方針を考えたり議論したりしお粘り 匷く探究に取り組む態床を身に付けさせる。 「理数探究」では個人又はグルヌプで課題を蚭定しお䞻䜓的に探究を行いその成果 などをたずめお発衚させる。課題は数孊や理科などに関するものを䞭心に蚭定させ探究 の手法ずしおは数孊又は理科に基づくこずが必芁である。たた䞭間発衚を行うなど途 䞭段階での進捗を確認しながら粘り匷く取り組たせるこずが重芁である。さらに探究し た成果やその過皋を報告曞等にたずめさせるこずが求められる。 2 理数科の芁点
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10 第章 総 説 様々な事象に関わり数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるな どしお働かせ探究の過皋を通しお課題を解決するために必芁な資質・胜力を次のず おり育成するこずを目指す。 1察象ずする事象に぀いお探究するために必芁な知識及び技胜を身に付けるようにす る。 2倚角的耇合的に事象を捉え数孊や理科などに関する課題を蚭定しお探究し課 題を解決する力を逊うずずもに創造的な力を高める。 3様々な事象や課題に向き合い粘り匷く考え行動し課題の解決や新たな䟡倀の創 造に向けお積極的に挑戊しようずする態床探究の過皋を振り返っお評䟡・改善しよ うずする態床及び倫理的な態床を逊う。 この目暙は理数科においおどのような資質・胜力の育成を目指しおいるのかを簡朔 に瀺したものである。初めにどのような孊習の過皋を通しおねらいを達成するかを瀺 し 1 では育成を目指す資質・胜力のうち「知識及び技胜」を 2 では「思考力刀断 力衚珟力等」を 3 では「孊びに向かう力人間性等」をそれぞれ瀺し䞉぀の柱に 沿っお明確化した。 なお課題を解決するために必芁な資質・胜力に぀いおは盞互に関連し合うものであ り目暙 1 から 3 は育成する順を瀺したものではないこずに留意するこずが必芁であ る。 「様々な事象に関わり」ずあるのは 「理数探究基瀎」又は「理数探究」の察象ずなる事 象は自然科孊だけではなく瀟䌚科孊や人文科孊芞術やスポヌツ生掻に関するものな どあらゆるものが含たれ自ら課題を蚭定しようずする動機付けずするこずを瀺しおい る。 「数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働かせ」のうち 「数孊的な芋方・考え方」ずは事象を数量や図圢及びそれらの関係などに着目しお捉え 論理的統合的・発展的䜓系的に考えるこずである。たた 「理科の芋方・考え方」ず は自然の事物・珟象を質的・量的な関係や時間的・空間的な関係などの科孊的な芖点 で捉え比范したり関係付けたりするなどの科孊的に探究する方法を甚いお考えるこず である。数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働かせ探 究を進めるこずにより曎に広範で深い結果や成果創造的な結果や成果などが埗られる 可胜性もある。 目暙 1 は育成を目指す資質・胜力のうち知識及び技胜を瀺したものである。知識 及び技胜を育成するに圓たっおは探究の意矩やその過皋研究倫理などの探究するため に必芁な知識を身に付けさせるずずもに芳察実隓調査等に぀いおの技胜や事象を 分析するための技胜など探究するために必芁な技胜を身に付けさせるこずが重芁である。 第3 節 理数科の目暙
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11  理数科の目 æš™ 目暙 2 は育成を目指す資質・胜力のうち思考力刀断力衚珟力等を瀺したもの である。思考力刀断力衚珟力等を育成するに圓たっおは倚角的耇合的に事象を捉 え数孊や理科などに関する課題を蚭定し数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお 探究の過皋図12 ペヌゞ図13 ペヌゞ図14 ペヌゞを遂行させるずずも に探究の過皋を振り返り結果や成果などを適切に衚珟する力を身に付けさせ創造的 な力を高めさせるこずが重芁である。特に課題を蚭定させる際には生埒の興味・関心を 重芖し぀぀䞻䜓的に課題を蚭定できるように指導するこずが倧切である。 たた 「創造的な力」ずはそれたでなかった新たなものなどを生み出す力である。生 埒の自由な発想で課題を蚭定させたり新たな方法で挑戊させたり探究の過皋でそれた での結果や成果などをたずめお発衚させ生埒同士で意芋亀換させたりするなど生埒の実 態等を螏たえお創造的な力を高めさせるこずが倧切である。 目暙 3 は育成を目指す資質・胜力のうち孊びに向かう力人間性等を瀺したもの である。孊びに向かう力人間性等を育成するに圓たっおは様々な事象や課題に向き合 いそれらに察する気付きから課題を蚭定し粘り匷く考え行動し課題を解決しようず する態床や新たな䟡倀の創造に向けお積極的に挑戊しようずする態床など探究しようず する態床を逊うこずが重芁である。たた探究の過皋を振り返っお評䟡・改善しようずす る態床及び倫理的な態床を逊うこずも倧切である。
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12 第章 総 説 図 資質・胜力を育むために重芖する算数・数孊の問題発芋・解決の過皋のむメヌゞ 䞭倮教育審議䌚答申を䞀郚修正 算数数孊の問題発芋解決の過皋のむメヌゞ 各堎面で、 蚀語掻動を充実 これらの過皋は、 自立的にずきに協働的に行い、 それぞれに䞻䜓的に取り組めるようにする。 それぞれの過皋を振り返り、 評䟡改善するこずができるようにする。
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13  理数科の目 æš™ 図 資質・胜力を育むために重芖する理科の探究の過皋のむメヌゞ䞭倮教育審議䌚答 申を䞀郚修正
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14 第章 総 説 図 資質・胜力を育むために重芖する数孊・理科にわたる孊習過皋のむメヌゞ䞭倮教 育審議䌚答申を䞀郚修正
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15  理数科の科 目線成 理数科は 「理数探究基瀎」及び「理数探究」で線成する。 これらの科目の暙準単䜍数は次のずおりである。 理数科の「理数探究基瀎」又は「理数探究」の履修をもっお総合的な探究の時間の履修 の䞀郚又は党郚に替えるこずができる。 なお 「理数探究基瀎」及び「理数探究」の履修における順序はないが目暙や内容を 段階的に構成しおおり 「理数探究基瀎」を履修した䞊で「理数探究」を履修するこずが 望たしい。ただし 「理数探究基瀎」で育成を目指す資質・胜力を総合的な探究の時間 などで逊うこずができおいるず刀断される堎合には 「理数探究基瀎」を履修せずに「理 数探究」を履修するこずも考えられる。 科目 暙準単䜍数 理数探究基瀎  理数探究  第4 節 理数科の科目線成 1 理数科の科目線成
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16 第章 総 説 「理数探究基瀎」及び「理数探究」は「探究するために必芁な知識及び技胜」  「倚角的 耇合的に事象を捉え課題を蚭定しお探究し課題を解決する力」  「様々な事象や課題に 向き合い粘り匷く考え行動し課題の解決に向けお挑戊しようずする態床」などを育成 するこずを目指しおいる。いずれの科目も様々な事象に察しお興味や関心をも぀ずずも に教科・科目の枠にずらわれない倚角的耇合的な芖点で事象を捉え数孊的な芋方・ 考え方や理科の芋方・考え方を豊かな発想で掻甚したり組み合わせたりしながら探究す る科目である。 「理数探究基瀎」及び「理数探究」の科目は次のような性栌の違いをも぀。 「理数探究基瀎」は探究の過皋党䜓を自ら遂行するための進め方等に関する基本的な 知識及び技胜を身に付け新たな䟡倀の創造に向けお挑戊する意矩の理解䞻䜓的に探究 に取り組む態床等を育成する科目である。 「理数探究」は 「理数探究基瀎」などで身に付けた資質・胜力を掻甚しお自ら蚭定し た課題に぀いお䞻䜓的に探究するこずを通じおこれらの資質・胜力をより高めおいく科 目である。特に「理数探究」においおは ・ 生埒が自身の知的奜奇心や興味・関心に基づき䞻䜓的に課題を蚭定する ・ 探究を進める䞭でのアむディアの創発挑戊性をより重芖する など生埒がより䞻䜓的挑戊的に探究するこずを目指しおいる。その際探究の成果ず しおの新たな知芋の有無や䟡倀よりもむしろ探究の過皋における生埒の思考や態床を重 芖し䞻䜓的に探究の過皋党䜓をやり遂げるこずに指導の重点を眮くこずずしおいる。 2 各科目の性栌
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17  理数探究基 瀎 「理数探究基瀎」は様々な事象に関わり数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え 方を組み合わせるなどしお働かせ探究の過皋を通しお課題を解決するために必芁な基 本的な資質・胜力を育成する科目である。 「理数探究基瀎」の特城は探究の過皋党䜓を自ら遂行するために必芁な基本的な知識 及び技胜を身に付け粘り匷く考え行動し課題の解決に向けお挑戊しようずする態床を 逊うなど課題を解決するために必芁な基本的な資質・胜力を育成するこずである。 第2 ç«  理数科の各科目 第1 節 理数探究基瀎 1 性 栌
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18 第章 理数科の各 科目 様々な事象に関わり数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるな どしお働かせ探究の過皋を通しお課題を解決するために必芁な基本的な資質・胜力 を次のずおり育成するこずを目指す。 1探究するために必芁な基本的な知識及び技胜を身に付けるようにする。 2倚角的耇合的に事象を捉え課題を解決するための基本的な力を逊う。 3様々な事象や課題に知的奜奇心をもっお向き合い粘り匷く考え行動し課題の解 決に向けお挑戊しようずする態床を逊う。 「理数探究基瀎」の目暙は理数科の目暙を受けお瀺しおいるものであり様々な事象 に関わり数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働かせ 探究の過皋を通しお課題を解決するために必芁な基本的な資質・胜力を育成するこずで ある。 「様々な事象に関わり」は生埒が䞻䜓的に問題を芋いだすために䞍可欠であり孊習 意欲を喚起する点からも倧切である。 「理数探究基瀎」の察象ずしおは自然科孊だけでは なく瀟䌚科孊や人文科孊芞術やスポヌツ生掻に関するものなどあらゆるものが考え られる。 「数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働かせ」は事 象を数量や図圢及びそれらの関係などに着目しお捉え論理的統合的・発展的䜓系的 に考えるこずや自然の事物・珟象を質的・量的な関係や時間的・空間的な関係などの科 孊的な芖点で捉え比范したり関係付けたりするなどの科孊的に探究する方法を甚いお 考えるこずを組み合わせるなどしお働かせるこずを瀺しおいる。 目暙 1 は育成を目指す資質・胜力のうち知識及び技胜を瀺したものである。知識 及び技胜を育成するに圓たっおは様々な事象に぀いおの探究などを行うこずを通しお 探究の意矩探究の過皋研究倫理などの理解を図るずずもに芳察実隓調査等に぀ いおの基本的な技胜事象を分析するための基本的な技胜探究した結果をたずめ発衚 するための基本的な技胜などを身に付けさせるこずが重芁である。 目暙 2 は育成を目指す資質・胜力のうち思考力刀断力衚珟力等を瀺したもの である。思考力刀断力衚珟力等を育成するに圓たっおは倚角的耇合的に事象を捉 え課題を蚭定し数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお探究の過皋図12 ペヌゞ図13 ペヌゞ図14 ペヌゞを遂行させ探究した結果などを適切に衚 珟させるこずが重芁である。 なお課題を蚭定させる際には生埒の興味・関心を重芖し぀぀必芁に応じ助蚀を行 うこずが倧切である。 目暙 3 は育成を目指す資質・胜力のうち孊びに向かう力人間性等を瀺したもの である。孊びに向かう力人間性等を育成するに圓たっおは様々な事象や課題に知的奜 2 目 暙
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19  理数探究基 瀎 奇心をもっお向き合い興味・関心に基づいお課題を蚭定し粘り匷く考え行動し課題 の解決に向けお挑戊しようずする態床を逊うこずが重芁である。
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20 第章 理数科の各 科目 以䞋に瀺す内容はアずしお知識及び技胜むずしお思考力刀断力衚珟力等を身に 付けるよう指導するこずを瀺しおいる。なお孊びに向かう力人間性等に぀いおは 「理数探究基瀎」の目暙の 3 を適甚する。 様々な事象に぀いおの探究の過皋を通しお次の事項を身に付けるこずができるよう 指導する。 ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。 探究の意矩に぀いおの理解 探究の過皋に぀いおの理解 研究倫理に぀いおの理解 芳察実隓調査等に぀いおの基本的な技胜 事象を分析するための基本的な技胜 探究した結果をたずめ発衚するための基本的な技胜 む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。 課題を蚭定するための基瀎的な力 数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお探究の過皋を遂行する力 探究した結果をたずめ適切に衚珟する力 ここでは数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働か せ様々な事象に぀いおの探究の過皋を通しお探究の意矩探究の過皋研究倫理に぀ いお理解させるずずもに芳察実隓調査等に぀いおの基本的な技胜事象を分析する ための基本的な技胜探究した結果をたずめお発衚するための基本的な技胜を身に付けさ せ思考力刀断力衚珟力等を育成するこずが䞻なねらいである。 思考力刀断力衚珟力等を育成するに圓たっおは課題を蚭定するための基瀎的な 力数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお探究の過皋を遂行する力探究した結果を たずめお適切に衚珟する力を身に付けさせるこずが倧切である。 ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこずに぀いお 探究の意矩に぀いおの理解に぀いお ここでは探究の意矩に぀いお理解させるこずがねらいである。 探究は自分自身の「知りたいこずを知る」ずいう知的奜奇心に根ざしたものであ るずずもにその過皋で様々な事象に察する興味・関心をより高めるものである。た た探究を行うこずにより新たな知識及び技胜を獲埗したり課題を発芋し解決する 力や新たな課題の解決に挑戊しようずする態床などを身に付けたりするこずができ る。 たた倚くの科孊者や技術者の探究の積み重ねが科孊技術の進歩や新たな䟡倀の創 3 内容ず範囲皋床
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21  理数探究基 瀎 造に぀ながっおいるずいう意矩を理解させるこずが重芁である。その際科孊や技術 の進歩は䞀朝䞀倕で埗られるものではなく倚くは倱敗を含む詊行錯誀等の積み重ね の䞊に構築されるものであり新たな䟡倀の創造に向けお挑戊するこずによっお埗ら れるものであるこずを理解させるこずも重芁である。 探究の過皋に぀いおの理解に぀いお ここでは図12 ペヌゞに瀺された数孊の問題発芋・解決の過皋ず図13 ペヌゞに瀺された理科の探究の過皋を螏たえ図14 ペヌゞに瀺された探究 の過皋党䜓を自ら遂行する方法に぀いお理解させるこずがねらいである。 探究の過皋ずしお自然や瀟䌚の様々な事象に関わりそこから数孊や理科などに 関する課題を蚭定し芋通しをもっお芳察実隓調査等を行いその結果を分析し 解釈するこずなどが挙げられる。その際先行研究を調べるこずの必芁性に぀いお理 解させるずずもに挔繹 えき 的な方法や垰玍的な方法等を甚いるこずの重芁性を理解させ る。たた探究のための具䜓的な方法を固定しお考えず探究の過皋を適宜振り返り ながら改善しおいくこずが重芁であるこずも理解させる。 研究倫理に぀いおの理解に぀いお ここでは探究を行う際に必芁な研究倫理に぀いお理解させるこずがねらいであ る。 探究では倚くの研究者が積み重ねおきた研究成果を螏たえながら䞻䜓的に探究 の過皋党䜓をやり遂げるこずが求められる。その際先人たちの研究成果を尊重する ずずもに自らの探究を信頌されるものにするこずが重芁ずなる。 探究の信頌性を確かなものにするため参照した情報の信頌性に泚意を払うこず や既存の情報に぀いおは出兞を明らかにするこずが必芁であるこずを理解させる。 たたデヌタのね぀造や論文の盗甚などの䞍適切な行為は科孊の信頌を損ねるだけ でなく科孊の健党な発展を脅かすこずに぀ながるこずも理解させるこずが重芁であ る。 なお生物を察象ずする探究では配慮すべき生呜倫理があるこずたた人を察象 ずする研究では人暩等ぞの配慮が求められるこずも理解させるこずが重芁である。 芳察実隓調査等に぀いおの基本的な技胜に぀いお ここでは芳察実隓調査等に぀いおの基本的な技胜を身に付けさせるこずがね らいである。 芳察実隓調査等に関しおは安党か぀正確に䜿甚できるよう芳察実隓噚具の 基本的な操䜜やデヌタを収集する方法サンプルの抜出方法などを身に付けさせ る。たた芳察実隓調査等の目的を明確にしお適切に条件制埡等を行い芋通し をもっお蚈画を立おさせる。その際デヌタの質を高めデヌタの量を集めお芳察 実隓調査等の信頌性を高めさせるようにする。
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22 第章 理数科の各 科目 埗られたデヌタに぀いおは事埌の再珟性を意識させ適宜写真や動画なども甚い ぀぀掻動の日時内容も含め埌で確認ができるよう結果等を党お蚘録に残すよう 指導するこずが倧切である。 事象を分析するための基本的な技胜に぀いお ここでは事象を分析するための基本的な技胜を身に付けさせるこずがねらいであ る。 芳察実隓調査等で埗られたデヌタには誀差やばら぀きがあるこずを考慮しお 分析の際には平均倀や暙準偏差盞関係数などの統蚈量やヒストグラムや散垃図な どを甚いるこずも有効である。これらを螏たえおそれぞれの堎合に適したデヌタの 凊理方法や倉数の関係性を芋いだすためのグラフ䜜成の技胜を身に付けさせるように する。 数孊科や情報科で孊習する統蚈的な内容ず関連させながら埗られたデヌタから実 隓結果を予枬しお実隓を行ったり実隓倀ず理論倀や数倀シミュレヌションから埗 られた結果ずを比范したりしお分析の質を高めるこずも重芁である。 探究した結果をたずめ発衚するための基本的な技胜に぀いお ここでは探究した結果をたずめお発衚するための基本的な技胜を身に付けさせる こずがねらいである。 報告曞の䜜成に圓たっおは蚭定した課題に察しお探究の目的仮説方法結 果分析考察掚論参考文献等をたずめ論理的に蚘述する技胜を身に付けさせ るようにする。特に考察や掚論においおは先行研究等から埗られた情報ず自分 の芳察実隓調査等によっお埗られた知芋などずを区別しお蚘述するこずの重芁性 を理解させる。 発衚においおは論点を明確にしお分かりやすく䌝えるこずが重芁である。そのた め効果的な発衚資料の䜜成や話し方の技胜を身に付けさせるようにする。たた意 芋亀換をするこずで探究が深たるこずを理解させ質問やそれに察する応答の技胜も 身に付けさせるようにする。 む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこずに぀いお 課題を蚭定するための基瀎的な力に぀いお ここでは様々な事象に関わり問題を発芋したり仮説を立おたりするずいっ た探究の過皋における課題の蚭定を行うための基瀎的な力を育成するこずがねらい である。 課題の蚭定に圓たっおは生埒の興味・関心を尊重し生埒自身が課題を蚭定でき るようにするこずが倧切である。その際以䞋のような工倫が考えられる。 ・ 先行研究や具䜓的な事䟋を耇数怜蚎するこず ・ 教垫や他の生埒ずの意芋亀換などを通しお課題を明確化するこず
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23  理数探究基 瀎 たた孊校の実態や生埒の特性に応じお小孊校や䞭孊校で孊習した内容などを参 考に課題を蚭定させ探究させるこずも考えられる。 数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお探究の過皋を遂行する力に぀いお ここでは課題を解決するための手法を適切に遞択し探究の過皋を遂行する力を 育成するこずがねらいである。ただし解決のための手法は教科・科目の枠を超えた 様々な組合せがあるこずに留意し指導するこずが必芁である。 数孊的な手法や科孊的な手法の䟋ずしお次のこずが考えられる。 ・ 怜蚌可胜な仮説を立おるこず ・ 事象を数理的に捉え構想や芋通しを立おるこず ・ 仮説を怜蚌するために適切な芳察実隓調査等を行うこず ・ モデルを぀くりシミュレヌションを行うこず ・ 芳察実隓調査等の方法や結果を蚘録し敎理するこず ・ 芳察実隓調査等の結果に基づき考察するこず 探究の過皋を通しお生埒が新たな疑問や課題を芋いだしたり詊行錯誀したり 振り返ったりするための時間や堎面を十分に確保するこずが重芁である。 探究した結果をたずめ適切に衚珟する力に぀いお ここでは探究した結果をたずめる力や適切に衚珟する力を育成するこずがねら いである。 探究した結果をたずめるに圓たっおは探究の過皋で蚘録した内容を基に他者に䌝 えるべき内容を論理的に敎理し発衚圢匏や察象者等に応じお適切な衚珟方法でたず めさせるこずが重芁である。 なお探究のたずめずしお探究の過皋における教垫や他の生埒ずの意芋亀換や議 論芳察実隓調査等の内容や方法それらを行う䞭で生じた疑問自らの思考の 過皋などを蚘録しおそれを基に自己の成長の過皋を認識し探究党䜓を自己評䟡で きるようにするこずは自らの進路を考える䞊でも重芁である。
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24 第章 理数科の各 科目 内容の取扱いに圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 1実斜に圓たっおは次のような事象等の探究の過皋を通しお内容に瀺す基本的な 知識及び技胜や思考力刀断力衚珟力等を身に付けるようにするものずする。 ア 自然事象や瀟䌚事象に関するこず む 先端科孊や孊際的領域に関するこず り 自然環境に関するこず ゚ 科孊技術に関するこず オ 数孊的事象に関するこず 2実斜に圓たっおは探究した結果に぀いお報告曞などを䜜成させるものずする。 ここでは 「ア 自然事象や瀟䌚事象に関するこず」  「む 先端科孊や孊際的領域に関 するこず」  「り 自然環境に関するこず」  「゚ 科孊技術に関するこず」及び「オ 数孊 的事象に関するこず」の䞭から䞀぀以䞊の課題を蚭定しお探究させ報告曞などを䜜成し お発衚させるようにする。 なお以䞋の課題の䟋はあくたでも参考であり実際の指導に圓たっおは実斜予定時 間地域や孊校の実態及び生埒の特性等を螏たえ぀぀生埒が䞻䜓的に課題の蚭定を行え るよう指導する必芁がある。その際教垫が課題を幟぀か䟋瀺し生埒の興味・関心など に応じお課題を遞択させるこずも考えられる。 1 に぀いおは次のような事象等の探究の過皋を通しお第章第11 節第欟第の 以䞋 「理数探究基瀎」の「 内容」ずいう。 に瀺す知識及び技胜や思考力刀断 力衚珟力等を身に付けるようにするものずする。 ア 自然事象や瀟䌚事象に関するこずに぀いお ・ 振り子の性質に関する探究 振り子の長さおもりの重さ振れ幅などず呚期の関係を調べ振り子の長さず呚期 の関係振れ幅ず呚期の関係を探究する。 ・ 摩擊力の倧きさず面の状態の関係に関する探究 蟺の長さが異なる盎方䜓の物䜓で接する面積が異なるずきの最倧摩擊力の倧きさの 違いおもりをのせお垂盎抗力を倉えたずきの最倧摩擊力の倧きさの違い筋を入れた 面を䜿っお筋に沿う方向ず筋に盎亀する方向での最倧摩擊力の倧きさの違いなどを探 究する。 ・ 萜䞋運動に関する探究 萜䞋運動における空気抵抗の倧きさに぀いおセンサや高速床カメラを利甚した実隓 を行い物䜓の倧きさや速さずの関係を探究する。 4 内容の取扱い
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25  理数探究基 瀎 ・ 䞭和反応におけるpH の倉化に関する探究 実際に䞭和滎定を行いながらpH の倉化を枬定し滎定曲線の倉化に぀いおグラフ などを甚いお探究する。 ・ 合金の性質ず組成の関係に぀いおの探究 比范的融点の䜎い皮類以䞊の金属を甚いお合金を䜜りその性質ず組成の関係を探 究する。 ・ 皮子の発芜率に関する探究 様々な皮子を甚いお光枩床氎分量等の環境条件による発芜率の違いに぀いお探 究する。 ・ 発酵速床に関する探究 垂販のむヌスト菌などを甚いおアルコヌル発酵の反応速床を速めるための条件に぀ いお探究する。 ・ 生物珟象に芋られる物理的挙動の探究 様々な皮類の怍物の皮子や果実に぀いお暡型を補䜜しお萜䞋させ速さや回転などの 運動の様子を調べおそれぞれの圢状ずの関係を探究する。 ・ 断局運動の掚定に関する探究 地圢図から断局地圢の有無ずその堎所を掚定し断局の䞡偎の地質を調べるこずに よっおどのような動きがい぀からどの皋床の間隔で起きおいるのかを探究する。 ・ 公的な蚭備等の最適な蚭眮堎所の決定方法に関する探究 AED自動䜓倖匏陀现動噚や携垯電話の基地局等の最適な蚭眮堎所を決定する方 法に぀いお探究する。 む 先端科孊や孊際的領域に関するこずに぀いお ・ リニアモヌタヌカヌに関する探究 コむルず磁石でリニアモヌタヌカヌの暡型を䜜りコむルに䟛絊する電流ず車䜓が埗 る掚進力の倧きさや暡型の速床などを探究する。 ・ 倪陜電池やLED など光玠子に関わる技術に関する探究 倪陜電池LED有機EL゚レクトロルミネッセンスなどに関わる最先端技術に ぀いお調査しこれらを甚いた装眮を補䜜しその特性の生かし方に぀いお探究する。 たた倪陜電池やLED 電球などの瀟䌚における効甚に぀いおコストなどに関する数 孊的モデルを぀くり探究する。 ・ 䞋氎凊理の仕組みに関する探究 食品を氎に溶かしお有機物による汚染氎を぀くり゚アレヌションなどの方法を甚い お効率的な氎の浄化方法を探究する。 ・ 運動ず䜓の生理的倉化に関する探究 簡易血圧蚈などを甚いお運動の量や匷床ず呌吞速床心拍数ずの関係に぀いお探究 する。たた運動の量や匷床等に関わる様々な指暙に぀いおデヌタに基づいお怜蚌す る。
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26 第章 理数科の各 科目 ・ 防灜に関する探究 孊校の呚蟺の地域で過去に生じた様々な灜害の資料や自治䜓の発行するハザヌド マップなどを参考にその灜害が生じる芁因などを螏たえ数孊的モデルを぀くりシ ミュレヌションを行い今埌の防灜や枛灜の方法に぀いお探究する。 ・ 機械孊習に関する探究 人工知胜の発達に合わせその手法ずしお機械孊習が泚目されおいる。機械孊習の原 理や機械孊習ず結び぀いたベむズ統蚈に぀いお探究する。 り 自然環境に関するこずに぀いお ・ 地域の自然環境ず人間生掻の圱響に぀いおの探究 氎道氎や河川や湖沌氎の硬床pH化孊的酞玠芁求量や倧気䞭の二酞化窒玠濃床 等を枬定し人間生掻ず自然環境ずの関係を探究する。 ・ 葉の単䜍面積圓たりの質量ず生育環境ずの関係に関する探究 照葉暹の葉ず倏緑暹の葉の単䜍面積圓たりの質量などを比范しおそれぞれの葉の生 育環境の違い等ずの関連性に぀いお探究する。 ・ 河原の瀫 れき に関する探究 河原の瀫 れき がどのような岩石かを調べ䞊流の地質図などから河川の運搬䜜甚で説明が ぀くかどうかを探究する。 ・ 気象に関する探究 気象庁のりェブサむトから入手できる気象デヌタを基にそれらの経幎倉化をもたら す芁因ずなりそうな情報䟋えば土地利甚の倉化や人口の増枛などに぀いお衚蚈算゜フ トを甚いお統蚈的に解析する。 ・ 自然攟射線に関する探究 攟射線の簡易な枬定噚を甚いお孊校呚蟺や異なる皮類の建物の䞭など堎所による 自然攟射線の匷さに぀いおの違いを探究する。 ゚ 科孊技術に関するこずに぀いお ・ 遊園地の遊具の運動に関する探究 遊園地の様々なタむプのゞェットコヌスタヌの軌道の圢状ず運動の様子を調べ暡型 を補䜜しお運動に぀いおの違いを探究する。 ・ 垂販の電池の皮類や構造ず特性に぀いおの探究 各皮電池を調べお電極の圢状や皮類ず電圧や電流等ずの関係や自䜜電池ずの性胜 の違いを探究する。たた様々な皮類の垂販の電池の違いを䞀般の人々がどう理解し 䜿い分けおいるかを調査し消費行動ずの関係を探究する。 ・ 枬定噚に関する探究 身近にある材料を組み合わせ既知の法則や原理などを掻甚しながら衚面匵力など 特定の物理量を枬定する枬定噚を補䜜する。
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27  理数探究基 瀎 オ 数孊的事象に関するこずに぀いお ・ 単䜍分数の埪環桁数に関する探究 単䜍分数特に分母が玠数の堎合の埪環桁数に぀いお実際に蚈算しお調べ倚面的 に芏則性を考えたりその蚌明を考えたりする。䟋えば1/7 は142857 ずいう数字が埪 環するが登堎する数字の間には1 8 4 5 2 7 9 ずいう関係性がある。単 䜍分数が偶数桁で埪環するような埪環小数の堎合には同じような法則性は成り立぀か どうかを探究する。 ・ 䞉角圢の䞭心に関する探究 䞉角圢に぀いお本の䞭線は点で亀わりその点は重心である。本の垂線は点 で亀わりその点は垂心である。同じように「䞉角圢の本の○○線が点で亀わる」ず 衚珟される性質は他にもあるかどうか調査したたその蚌明に぀いお探究する。 2 に぀いおは 「理数探究基瀎」の「 内容」のア  に瀺す内容を螏たえお生埒 の実態に合わせおポスタヌやレポヌトなどの圢匏で䜜成させる。その際 「理数探究基瀎」 の「 内容」のア  に瀺すような研究倫理に関する配慮も倧切にする。
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28 第章 理数科の各 科目 「理数探究」は様々な事象に関わり数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を 組み合わせるなどしお働かせ探究の過皋を通しお課題を解決するために必芁な資質・ 胜力を育成する科目である。 「理数探究」の特城は生埒自らが課題を蚭定した䞊で䞻䜓的に探究の過皋を遂行し 探究の成果などに぀いお報告曞を䜜成させるなど課題を解決するために必芁な資質・胜 力を育成するこずである。 第2 節 理数探究 1 性 栌
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29  理数探究 様々な事象に関わり数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるな どしお働かせ探究の過皋を通しお課題を解決するために必芁な資質・胜力を次のず おり育成するこずを目指す。 1察象ずする事象に぀いお探究するために必芁な知識及び技胜を身に付けるようにす る。 2倚角的耇合的に事象を捉え数孊や理科などに関する課題を蚭定しお探究し課 題を解決する力を逊うずずもに創造的な力を高める。 3様々な事象や課題に䞻䜓的に向き合い粘り匷く考え行動し課題の解決や新たな 䟡倀の創造に向けお積極的に挑戊しようずする態床探究の過皋を振り返っお評䟡・ 改善しようずする態床及び倫理的な態床を逊う。 「理数探究」の目暙は理数科の目暙を受けお瀺しおいるものであり様々な事象に関 わり数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働かせ探究 の過皋を通しお課題を解決するために必芁な資質・胜力を育成するこずである。 「様々な事象に関わり」は生埒が䞻䜓的に問題を芋いだすために䞍可欠であり孊習 意欲を喚起する点からも倧切である。 「理数探究」の察象ずしおは自然科孊だけではなく 瀟䌚科孊や人文科孊芞術やスポヌツ生掻に関するものなどあらゆるものが考えられ る。 「数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働かせ」は事 象を数量や図圢及びそれらの関係などに着目しお捉え論理的統合的・発展的䜓系的 に考えるこずや自然の事物・珟象を質的・量的な関係や時間的・空間的な関係などの科 孊的な芖点で捉え比范したり関係付けたりするなどの科孊的に探究する方法を甚いお 考えるこずを組み合せるなどしお働かせるこずを瀺しおいる。 目暙 1 は育成を目指す資質・胜力のうち知識及び技胜を瀺したものである。知識 及び技胜を育成するに圓たっおは様々な事象に぀いおの探究などを行うこずを通しお 探究の意矩探究の過皋研究倫理などの理解を図るずずもに芳察実隓調査等に぀ いおの技胜事象を分析するための技胜探究の成果などをたずめ発衚するための技胜 などを身に付けさせるこずが重芁である。 目暙 2 は育成を目指す資質・胜力のうち思考力刀断力衚珟力等を瀺したもの である。思考力刀断力衚珟力等を育成するに圓たっおは倚角的耇合的に事象を捉 え数孊や理科などに関する課題を蚭定し数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方 を組み合わせるなどしお働かせ探究の過皋図12 ペヌゞ図13 ペヌゞ図 14 ペヌゞを自ら遂行させ探究の成果などを適切に衚珟させるずずもに創造的な力 を高めさせるこずが重芁である。 なお課題を蚭定させる際には生埒の興味・関心を重芖し぀぀必芁に応じ助蚀を行 2 目 暙
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30 第章 理数科の各 科目 うこずが倧切である。 目暙 3 は育成を目指す資質・胜力のうち孊びに向かう力人間性等を瀺したもの である。孊びに向かう力人間性等を育成するに圓たっおは様々な事象や課題に䞻䜓的 に向き合い数孊や理科などに関する課題を蚭定し粘り匷く考え行動し課題の解決や 新たな䟡倀の創造に向けお積極的に挑戊しようずする態床探究の過皋を振り返っお評 䟡・改善しようずする態床及び倫理的な態床を逊うこずが重芁である。
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31  理数探究 以䞋に瀺す内容はアずしお知識及び技胜むずしお思考力刀断力衚珟力等を身に 付けるよう指導するこずを瀺しおいる。なお孊びに向かう力人間性等に぀いおは 「理数探究」の目暙の 3 を適甚する。 様々な事象に぀いお䞻䜓的に課題を蚭定し探究の過皋を通しお次の事項を身に付 けるこずができるよう指導する。 ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこず。 探究の意矩に぀いおの理解 探究の過皋に぀いおの理解 研究倫理に぀いおの理解 芳察実隓調査等に぀いおの技胜 事象を分析するための技胜 探究の成果などをたずめ発衚するための技胜 む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこず。 倚角的耇合的に事象を捉え課題を蚭定する力 数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお探究の過皋を遂行する力 探究の過皋を敎理し成果などを適切に衚珟する力 ここでは数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働か せ様々な事象に぀いおの探究の過皋を通しお探究の意矩探究の過皋研究倫理に぀ いお理解させるずずもに芳察実隓調査等に぀いおの技胜事象を分析するための技 胜探究した成果などをたずめお発衚するための技胜を身に付けさせ思考力刀断力 衚珟力等を育成するこずが䞻なねらいである。 思考力刀断力衚珟力等を育成するに圓たっおは倚角的耇合的に事象を捉え課題 を蚭定する力数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお探究の過皋を遂行する力探究 の過皋を敎理し成果などを適切に衚珟する力を身に付けさせるこずが倧切である。 ア 次のような知識及び技胜を身に付けるこずに぀いお 探究の意矩に぀いおの理解に぀いお 探究の意矩に぀いおの理解に぀いおは「理数探究基瀎」の「 内容」のア  ず 同様の内容であるが自ら課題を蚭定し探究の過皋を遂行するこずを通しおより 䞻䜓的に理解させる必芁がある。 探究の過皋に぀いおの理解に぀いお 探究の過皋に぀いおの理解に぀いおは「理数探究基瀎」の「 内容」のア  ず 同様の内容であるが自ら課題を蚭定し探究の過皋を遂行するこずを通しおより 3 内容ず範囲皋床
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32 第章 理数科の各 科目 䞻䜓的に理解させる必芁がある。 研究倫理に぀いおの理解に぀いお 研究倫理に぀いおの理解に぀いおは「理数探究基瀎」の「 内容」のア  ず同 様の内容であるが自ら課題を蚭定し探究の過皋を遂行するこずを通しおより䞻 䜓的に理解させる必芁がある。 芳察実隓調査等に぀いおの技胜に぀いお ここでは蚭定した課題に応じた芳察実隓調査等に぀いおの技胜を探究の過 皋を遂行するこずを通しお身に付けさせるこずがねらいである。 芳察実隓に関しおは芳察実隓噚具の特城や性質を理解しお安党か぀正確に䜿 甚できる技胜を身に付けさせる。調査等に関しおは調査察象の特城や性質を考慮し た䞊で法則などを芋いだすために必芁なデヌタを収集する方法サンプルの抜出方 法などを身に付けさせるようにする。 たた芳察実隓調査等の目的を明確にしお適切に条件制埡等を行い芋通しを もっお蚈画を立おさせたり実隓方法を創意工倫させたりするずずもにデヌタの質 を高め十分な量のデヌタを集めお芳察実隓調査等の信頌性を高めさせるように する。 埗られたデヌタに぀いおは事埌の再珟性を意識させ適宜写真や動画なども甚い ぀぀掻動の日時内容も含め埌で確認ができるよう結果等を党お蚘録ずしお残す よう指導するこずが倧切である。 事象を分析するための技胜に぀いお ここでは事象を分析するための技胜を探究の過皋を遂行するこずを通しお身に 付けさせるこずがねらいである。 芳察実隓調査等で埗られたデヌタには誀差やばら぀きがあるこずを考慮しお 䟋えば平均倀暙準偏差盞関係数などの統蚈量を基に分析したり掚定や仮説怜 定単回垰などの統蚈的手法を掻甚したりするこずが考えられる。 数孊科や情報科で孊習する統蚈的な内容ず関連させながら埗られたデヌタから実 隓結果を予枬しお実隓を行ったり実隓倀ず理論倀や数倀シミュレヌションから埗 られた結果ずを比范したりしお分析の質を高めるこずも重芁である。 探究の成果などをたずめ発衚するための技胜に぀いお ここでは探究の成果などをたずめお発衚するための技胜を探究の過皋を遂行す るこずを通しお身に付けさせるこずがねらいである。 報告曞の䜜成に圓たっおは蚭定した課題に察しお探究の目的仮説方法結 果分析考察掚論参考文献等をたずめ論理的に蚘述する技胜を身に付けさせ るようにする。特に考察や掚論においおは先行研究等から埗られた情報ず自分
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33  理数探究 の芳察実隓調査等によっお埗られた知芋などずを区別しお蚘述するこずの重芁性 を理解させる。 発衚においおは探究の目的や成果などを分かりやすく䌝え議論を通しお考察を 深めるこずが重芁である。そのため発衚資料などの䜜成や話し方及び質疑応答の技 胜を高めさせるようにする。 む 次のような思考力刀断力衚珟力等を身に付けるこずに぀いお 倚角的耇合的に事象を捉え課題を蚭定する力に぀いお ここでは自然や瀟䌚に぀いおの芳察や経隓などから問題を発芋したり仮説を立 おたりするずいった探究の過皋における課題の蚭定を行うための力を育成するこず がねらいである。課題の蚭定に圓たっおは生埒の興味・関心を尊重し生埒自身が 䞻䜓的に課題を蚭定できるようにするこずが倧切である。 数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお探究の過皋を遂行する力に぀いお ここでは課題を解決するための手法を適切に遞択し探究の過皋を遂行する力を 育成するこずがねらいである。 解決のための手法は教科・科目の枠を超えた様々な組合せがあるこずや既に孊習 した手法にずどたらず新たな手法を孊び぀぀進めるこずがあるこず手法を実行する だけでなくその結果を受け改善する堎合があるこずなどに留意し生埒の柔軟な発想 を生かすよう指導するこずが必芁である。 課題の解決のための数孊的な手法や科孊的な手法の䟋ずしおは 「理数探究基瀎」 で瀺したこずに加え次のこずが考えられる。 ・ 解析すべき珟象から本質を抜出した幟぀かの公理や定矩に基づきそこから挔 ç¹¹ えき 的掚論によっお結論を導くこず ・ 可胜な限り倚くの詊行を行うこず ・ デヌタの特城を捉え具䜓的な珟象を扱うのに適したモデルを構成するこず ・ 限られた環境の䞭で目的を達成するために最適な解決策を探るこず ・ 課題に察する解決策の䞭で条件を敎理したり取捚遞択したりしながら最 善な解決策を芋いだすこず ・ 先行研究や既知の知芋ず自分の芳察実隓調査等の結果を比范し考察する こず ・ 埗られた結果を敎理したり単玔化したりするなどしお芏則性や関係性を芋い だし結論を導くこず ・ 解決の方法や内容順序を芋盎したり自らの取組を客芳的に評䟡したりしお 結果の劥圓性を怜蚎するこず ・ 前提や条件を明確にしおたた統蚈的手法などを掻甚しお数孊的に埗られ た解を解釈したり評䟡したりするこず 探究の過皋を通しお生埒が新たな疑問や課題を芋いだしたり詊行錯誀したり
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34 第章 理数科の各 科目 振り返ったりするための時間や堎面を十分に確保するこずが重芁である。たた生埒 同士で互いの探究に぀いお報告したり意芋亀換をしたりする堎面を蚭け自分ずは 異なる発想などに觊れ自らの探究の内容や方法に぀いお振り返らせたり改善させた りするこずも重芁である。 探究の過皋を敎理し成果などを適切に衚珟する力に぀いお ここでは探究した過皋を敎理する力や探究の成果などを適切に衚珟する力を育 成するこずがねらいである。 探究の過皋を敎理するに圓たっおは探究の目的仮説方法結果分析考 察掚論今埌の課題参考文献等の必芁事項を意識させ぀぀報告曞やポスタヌな どを䜜成させ探究の成果などを盞手にずっお分かりやすく衚珟させる掻動を通しお 思考力刀断力衚珟力等の育成を図るこずが倧切である。 なお探究のたずめずしお探究の過皋における教垫や他の生埒ずの意芋亀換や議 論芳察実隓調査等の内容や方法それらを行う䞭で生じた疑問自らの思考の 過皋などを蚘録しおそれを基に自己の成長の過皋を認識し探究党䜓を自己評䟡で きるようにするこずは自らの進路を考える䞊でも重芁である。
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35  理数探究 内容の取扱いに圓たっおは次の事項に配慮するものずする。 1実斜に圓たっおは次のような事象等の探究の過皋を通しお内容に瀺す知識及び 技胜や思考力刀断力衚珟力等を身に付けるようにするものずする。 ア 自然事象や瀟䌚的事象に関するこず む 先端科孊や孊際的領域に関するこず り 自然環境に関するこず ゚ 科孊技術に関するこず オ 数孊的事象に関するこず 2実斜に圓たっおは生埒の興味・関心進路垌望等に応じお 1 のアからオたで の䞭から個人又はグルヌプで適切な課題を蚭定させるものずする。 3実斜に圓たっおは数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いるものずする。 4実斜に圓たっおは探究の過皋を振り返る機䌚を蚭け意芋亀換や議論を通しお 探究の質の向䞊を図るものずする。 5実斜に圓たっおは探究の成果などに぀いお報告曞を䜜成させるものずする。 ここでは 「ア 自然事象や瀟䌚的事象に関するこず」  「む 先端科孊や孊際的領域に 関するこず」  「り 自然環境に関するこず」  「゚ 科孊技術に関するこず」及び「オ 数 孊的事象に関するこず」の䞭から䞀぀以䞊の課題を蚭定しお探究させ報告曞を䜜成しお 発衚させるようにする。 なお以䞋の課題の䟋はあくたでも参考であり実際の指導に圓たっおは実斜予定時 間地域や孊校の実態及び生埒の特性等を螏たえ぀぀生埒が䞻䜓的に課題の蚭定を行え るよう指導する必芁がある。 1 に぀いおは次のような事象等の探究の過皋を通しお第章第11 節第欟第の 以䞋 「理数探究」の「 内容」ずいう。 に瀺す知識及び技胜や思考力刀断力 衚珟力等を身に付けるようにするものずする。 ア 自然事象や瀟䌚的事象に関するこずに぀いお ・ 振り子の運動に関する探究 剛䜓振り子や連成振り子を䜜成しおそれらの運動を映像で蚘録しお分析しその仕組 みに぀いお探究する。 ・ 成分物質の抜出・単離の手法を掻甚した探究 茶からカフェむンを抜出し再結晶等で粟補したり柑 かん 橘 き぀ 類のク゚ン酞やビタミンな どを容量分析により定量化したりしお倩然物の成分ず皮の分類や個䜓の生育条件の違 いずの関連等に぀いお探究する。 4 内容の取扱い
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36 第章 理数科の各 科目 ・ 光合成速床に関する探究 光の波長などの違いによる怍物の光合成速床の違いに぀いお探究する。 ・ コンピュヌタりむルスの拡散過皋に関する探究 埮分・積分を利甚しおコンピュヌタりむルスの拡散過皋をモデル化し数理的に探 究する。 む 先端科孊や孊際的領域に関するこずに぀いお ・ 楜噚の音の鳎り方に関する探究 楜噚やグラスハヌプなどの構造ず発する音の高さに぀いお高速床カメラで振動を感知 する実隓を行いその仕組みなどに぀いお探究する。 ・ 銅暹のフラクタル成長の芏則性に関する探究 銅暹を䞀定の条件の䞋で同時に倚数成長させたずきに珟れる芏則性を数孊的に衚珟し 探究する。 ・ DNA による品皮刀定に関する探究 むネの各品皮からDNA を抜出しそれを甚いおむネの品皮刀別を行う方法に぀いお 探究する。 り 自然環境に関するこずに぀いお ・ 身近な環境を掻甚した発電に関する探究 孊校の近隣地域の自然環境に適した小型の颚力発電装眮や氎力発電装眮を䜜成しそ の発電効率の向䞊を目指しお探究する。 ・ 地域の自然環境ず人間生掻の圱響に぀いおの探究 河川や湖沌氎の硬床プランクトン盞pH化孊的酞玠芁求量陰むオン系界面掻 性剀濃床等や倧気䞭の二酞化窒玠・浮遊粒子状物質濃床等を継続的に枬定し人間生 掻が自然環境に及がす圱響を探究する。 ・ 氎質浄化に関する探究 カヌボンファむバヌなどのろ過材や掻性汚泥などを甚いお氎質を浄化する仕組みや 浄化のための条件を汚濁物質ずの関係も含めお探究する。 ・ 地域気象に関する探究 気枩・湿床センサなどを高密床に蚭眮するこずによりヒヌトアむランド珟象や山谷 颚などその地域固有の気象珟象を調査する。 ゚ 科孊技術に関するこずに぀いお ・ 空気による揚力や抵抗力に関する探究 颚掞装眮を䜜っお空気の流れを制埡し飛行機の翌の暡型に加わる揚力や自動車の 暡型に加わる抵抗力などを枬定する方法を探究する。 ・ 高分子化合物染料指瀺薬掗剀などの合成に関する探究 ナむロンやポリメタクリル酞メチルなどの高分子化合物からなる合成繊維プラス
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37  理数探究 チックアゟ染料などの合成染料フェノヌルフタレむンやメチルオレンゞなどの酞塩 基指瀺薬掗剀などを合成しそれらの性質に぀いお探究する。 ・ 新たなDNA 抜出方法に関する探究 玔粋なDNA をより倚く抜出するために有効な生物材料や抜出方法に぀いお探究す る。 オ 数孊的事象に関するこずに぀いお ・ べき a b に関する探究 べきに぀いお倚面的に考察し新たな性質を考える。䟋えば 0 0 の倀は x x の極限ずし お蚈算できるかを探究する。 さらにa b に぀いおb が耇玠数であるずきにどのように 蚈算できるかを探究する。 ・ 金平糖の角 ぀の の圢成過皋の数理モデルに関する探究 金平糖を䜜る過皋でできる角 ぀の の圢成過皋を数理モデルで再珟しそのメカニズムを探 究する。 2 に぀いおは課題の蚭定に関する配慮事項を瀺しおいる。生埒の興味・関心や進路 垌望等に応じお生埒が䞻䜓的に課題を蚭定するこずが倧切である。課題に぀いおは 「ア 自然事象や瀟䌚的事象に関するこず」  「む 先端科孊や孊際的領域に関するこず」  「り 自然環境に関するこず」  「゚ 科孊技術に関するこず」及び「オ 数孊的事象に関 するこず」の䞭から蚭定させる。ただしこれらの䞭から項目以䞊にたたがるものでも よい。たた探究の実斜に圓たっおは無理のない蚈画を立おさせ解決の芋通しをもた せるように課題を蚭定させるこずが倧切である。探究は個人で行っおもグルヌプで行っお もよい。生埒の特性や孊校及び地域の実態等を考慮しおより効果が䞊がるよう配慮するこ ずが倧切である。 3 に぀いおは探究を遂行する手法に぀いお瀺しおいる。課題の察象ずしおは数孊 理科に関するものに限定するものではないが探究を進める䞊では蚌明可胜な呜題を数 孊的に蚌明したり怜蚌可胜な仮説を立お芳察実隓調査等でデヌタを収集しお統蚈的 に凊理したりするこずなど数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いるこずの必芁性を瀺 しおいる。 4 に぀いおは探究の過皋を振り返る機䌚を蚭け意芋亀換や議論を通しお探究の 質の向䞊を図るこずの必芁性を瀺しおいる。振り返りの機䌚は探究の各過皋䞭間発 衚探究のたずめの発衚などの耇数の堎面で蚭定するこずが考えられる。䟋えば探究の 各過皋では日々の掻動の蚘録を利甚したり䞭間発衚ではポスタヌやレポヌトを利甚した りしお生埒ず教垫だけでなく生埒同士生埒ず専門家などずの意芋亀換や議論によっ お探究の内容や方法を怜蚎し問題点を改善するなど探究の質を高めさせるこずが倧 切である。 5 に぀いおは探究の成果などに぀いお報告曞を䜜成させるこずの必芁性を瀺しお いる。探究の成果をたずめる報告曞の䜜成では 「理数探究」の「 内容」のア  に瀺
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38 第章 理数科の各 科目 す内容を螏たえおポスタヌやレポヌト論文などを䜜成させる。その際広く成果を発 信するために英語で報告曞を䜜成させるこずも考えられる。たた 「理数探究」の「  内容」のア  に瀺すような研究倫理に関する配慮も倧切である。 怜蚌が十分に行えなかったり期埅した成果が埗られなかったりする堎合でも生埒が達 成感を感じるこずができるよう指導するこずが倧切である。その堎合探究を振り返り 探究の過皋をたずめる報告曞を䜜成させるこずで探究の意矩を理解させるずずもに生 埒の進路や圚り方生き方などに肯定的な圱響を䞎えるよう指導するこずが重芁である。
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39  理数科における 探究的な孊習の 指導のポむント ここでは理数科における探究的な孊習の指導のポむントに぀いお述べる。 理数科ず総合的な探究の時間の孊習指導芁領解説に曞かれおいる探究の過皋に぀いお は以䞋のように瀺すこずができる。 次に理数科の探究の過皋で留意すべき点に぀いお瀺す。 ① 課題の蚭定 理数科における課題は曞籍やWeb などの情報によっお解決できるものではなく 数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考え方を組み合せるなどしお働かせ探究の過皋 を通しお課題を解決できるものであるこずが望たしい。䟋えば ・ 自然事象や瀟䌚的事象等の䞭から数量ずしお捉えられるものを芋いだしそれら の特城や関係性を調べる ・ 自然事象や瀟䌚的事象等の䞭で特定の性質をもったものの䞭から暙本を抜出しお 1 探究の過皋で留意すべき点 理数科 総合的な探究の時間 ① 課題の蚭定 自然や瀟䌚の様々な事象に関わりそこ から数孊や理科などに関する課題を蚭定す る。 ① 課題の蚭定 䜓隓掻動などを通しお課題を蚭定し課 題意識をも぀。 ② 課題解決の過皋 数孊的な手法や科孊的な手法などを甚い お仮説の蚭定怜蚌蚈画の立案芳察 実隓調査等結果の凊理などを行う。 ② 情報の収集 必芁な情報を取り出したり収集したりす る。 ③ 分析・考察・掚論 埗られた結果を分析し先行研究や理論 なども考慮しながら考察し掚論する。 ③ 敎理・分析 収集した情報を敎理したり分析したり しお思考する。 ④ 衚珟・䌝達 課題解決の過皋ず結果や成果などをたず め発衚する。 ④ たずめ・衚珟 気付きや発芋自分の考えなどをたず め刀断し衚珟する。 ※ 指導䞊の配慮事項 探究の過皋は①〜④の必ずしも䞀方向の 流れではない。探究のための具䜓的な方法 を固定しお考えず探究の過皋を適宜振り 返りながら改善させる。 ※ 指導䞊の配慮事項 探究の過皋は①〜④が順序よく繰り返さ れるわけではなく順番が前埌するこずも あるし䞀぀の掻動の䞭に耇数のプロセス が䞀䜓化しお同時に行われる堎合もある。 第3 節 理数科における探究的な孊習の指導のポむント
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40 第章 理数科の各 科目 統蚈的に凊理をしたり数孊的モデルを䜜りシミュレヌションを行ったりしお傟向 や特城を芋いだす などが考えられる。 課題を蚭定させるためには身の回りにある自然事象や瀟䌚的事象等に関心をもた せなぜそうなっおいるかずいう疑問やどうやっお解決すればよいかずいう問題意識 などをもたせるこずが倧切である。䟋えば数孊や理科などの授業で疑問に思ったこず を基に課題を蚭定させたり科孊史などの話題を参考に課題を蚭定させたりするこずが 考えられる。たた研究機関斜蚭などの芋孊や䜓隓的掻動ぞの参加研究者による講 挔䌚ぞの参加などが考えられる。その際研究内容に぀いおの話だけではなく研究の 過皋で盎面した問題をどのような工倫や発想によっお解決したかずいうこずを聎くこず も生埒の探究ぞの刺激になるず考えられる。特に「理数探究」においおは課題を生 埒に䞻䜓的に蚭定させるこずが求められるため自然事象や瀟䌚的事象等に察する疑問 や問題意識などをもたせるような働きかけやその機䌚を぀くるこずが重芁である。生埒 の疑問や問題意識などが具䜓性に欠けおいる堎合には関連する分野の曞籍を玹介した り疑問や問題意識などを蚀語化させおその意味を問いかけたりするなどしお具䜓化 しおいくよう働きかけるこずが倧切である。 たた生埒が蚭定しようずする課題が孊校の斜蚭・蚭備などの条件によっお探究を 進めるこずが難しい堎合は孊校内で取り組めるような課題に蚭定し盎したり孊校倖 の斜蚭・蚭備の掻甚を怜蚎したりするこずが考えられる。 ② 課題解決の過皋 理数科においおは数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお課題を解決するこず が求められる。課題解決の過皋においおは様々な手法を詊したり組み合せたりする こずなども考えられる。 課題に察する仮説を立おさせるなどしお探究の芋通しをもたせる。 仮説を立おさせる段階ではその仮説が ・ 数孊的な手法や科孊的な手法などを甚いお怜蚌できるものか ・ 䞎えられた条件䟋えば蚭定された時間や環境の䞭で怜蚌できるものか ずいうこずを意識させる必芁がある。その際既知の知識経隓先行研究予備調査 の結果などに基づいお考えさせるこずが倧切である。 仮説が立おられたら怜蚌蚈画の立案を行う。その際類䌌の先行研究などを参考に しお仮説を怜蚌するためにどのような芳察実隓調査等を行いどのように分析を 行うかなどの芋通しをもたせるこずが倧切である。ただし䞎えられた条件䟋えば蚭 定された時間や環境の䞭で怜蚌するためには利甚できる機材や材料埗られる情報 甚いるこずができる知識及び技胜怜蚌に芁する時間などを把握させるこずが重芁であ る。怜蚌蚈画の立案が容易でない堎合も考えられるが粘り匷く考えさせ教垫や他の 生埒ずの議論などを通しお探究の方向性を再怜蚎したり方法を工倫したりするこず で解決の糞口を芋いださせるよう指導するこずも倧切である。なお必芁ずする機材
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41  理数科における 探究的な孊習の 指導のポむント などが甚意できなかった堎合にはその代わりずなるものを自ら䜜り出させるこずも考 えられる。 芳察実隓においおは枬定操䜜を正確か぀粟密に行ったかずいうこずに加えお操 䜜しおいる条件以倖の条件が揃っおいたかを怜蚎させたりするこずが倧切である。その ため芳察実隓を行った際の環境や甚いた噚具等に関する情報も同時に蚘録を残しお おきデヌタに぀いお評䟡できるようにしおおくように指導する必芁がある。たた調 査に぀いおも同様である。 ③ 分析・考察・掚論 埗られたデヌタを分析し傟向や法則性特城などを芋いだしお考察し掚論するこず で仮説を怜蚌する。その際科孊的な根拠などを螏たえ論理的な思考に基づいお行 うように指導する必芁がある。 デヌタの分析においおはデヌタの質ず量が十分であるかを評䟡させるこずが重芁で ある。䟋えば暙本調査によっおある集団の䞀般的な傟向を瀺したいずきに蚱容でき る誀差か信頌できる暙本数か暙本の抜出方法が適切であったかを怜蚎させるこずな どが考えられる。たたデヌタの質ず量が仮説を怜蚌するために十分でないず刀断され た堎合には怜蚌蚈画を立お盎しお芳察実隓調査等を再床行わせるこずも倧切であ る。 ④ 衚珟・䌝達 スラむドやポスタヌなどを甚いた発衚の際には他者に察しお課題解決の過皋ず結 果や成果などを分かりやすく説明し様々な芖点から探究の内容に぀いお評䟡や助蚀を 受けさせるこずが倧切である。これらを通しお探究の質の向䞊を図るこずができる。 報告曞をたずめる際には蚭定した課題に察しお探究の目的仮説方法結果 分析考察掚論新たな課題参考文献等の芁玠が適宜含たれるよう指導する。その 際埗られた結果ず考察を区別しおたずめさせるこずに留意する。
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42 第章 理数科の各 科目 理数科では生埒が様々な事象から䞻䜓的に課題を蚭定し数孊的な芋方・考え方や理 科の芋方・考え方を組み合わせるなどしお働かせ探究の過皋を通しお仮説が怜蚌される か新たな知芋に぀ながるかなどを考察しおいく。そのためには事実に沿っお仮説を怜 蚌するこずが重芁である。その際芳察実隓調査等の適切な手法によっおデヌタの信 頌性が保蚌されるこずが必芁になる。 䞀般に芳察実隓調査等の結果から仮説が支持された堎合は仮説を暫定的に正し いずしお曎に広い察象に適甚できるかを怜蚎するこずなどが考えられる。䞀方結果か ら仮説が支持されない堎合は仮説を棄华し新たな仮説による課題の解決を行うこずが 考えられる。ただし仮説が支持されないず生埒が刀断しおいる堎合でも怜蚌方法が劥 圓であったか埗られた結果が信頌できるものであったかなどを再確認させる必芁があ る。たた埗られた結果を詳しく調べおいくずより面癜い着想や発芋に぀ながるこずもあ るため実斜した怜蚌方法や埗られた結果を振り返らせるこずも倧切である。 なお生埒が予想しおいた結果が埗られなかったこずで探究が倱敗であるず結論付け たり予想しおいた結果になるよう郜合の悪いデヌタを陀倖したりするこずがないよう指 導するこずも必芁である。 2 芳察実隓調査等の結果の捉え方
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43  理数科における 探究的な孊習の 指導のポむント 探究では課題を解決する方法が初めから分かっおいるわけではないので詊行錯誀し ながら進めおいくこずになる。そのため課題の解決や新たな䟡倀の創造に向けお挑戊し ようずする態床が必芁である。 このような挑戊しようずする態床を逊うためには生埒が自らの探究を振り返りその 䟡倀を確認するずずもに自らの探究に察する自信をもおるよう指導するこずが重芁であ る。生埒が自らの探究に察しお芋通しをも぀こずができず迷いが生じるなどした堎合は 䟋えば答えが分からない課題に察しお挑戊しおいるこずを瀺唆するなどしお励たした り特定の条件を付け加え察象を限定するなどの助蚀を䞎えたりするこずなどが考えられ る。このように生埒が粘り匷く考え行動し続けられるよう支揎するこずが倧切である。 たた生埒が積極的に他の生埒の探究に関わる堎面を蚭定するこずも倧切である。䟋え ば生埒同士でお互いの探究の内容を説明させた埌で積極的に質疑応答させるこずなど が考えられる。その際教垫なども質問に加わり探究の質を高められるように支揎する こずも考えられる。このこずは生埒が自らの探究を振り返りその䟡倀を確認するずず もに自らの探究に察する自信をも぀こずにも぀ながるず考えられる。 3 挑戊しようずする態床
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44 第章 理数科の各 科目 科孊ではそれたで正しいず考えられおいた研究成果であっおも埌に吊定されるこず がある。これは科孊者が過去の研究成果に察しお批刀的な考えをもっお議論したり怜 蚌したりするからである。生埒が探究を進めるに圓たっおはこのような考えをもたせる ずずもに自分自身の探究の過皋に察しおも批刀的な考えをもっお評䟡・改善するよう指 導するこずが重芁である。 䟋えば課題や仮説の蚭定怜蚌の方法が適切か結果の信頌性が保蚌されおいるか 結果から仮説が支持されたかどうかの刀断は適切であったか異なる芳点から芋たずきに 新たな気付きが埗られないかなど探究を進める段階で必芁に応じお批刀的に振り返ら せるこずなどが考えられる。そのためには生埒同士生埒ず教垫の意芋亀換や議論が効 果的である。その際自身の手法や考えに必芁以䞊にこだわらず他者の指摘を受け入れ られるように柔軟性をもった態床や建蚭的な態床で議論させるこずが重芁である。 4 探究の過皋を振り返っお評䟡・改善しようずする態床
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45 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 1 指導蚈画䜜成䞊の配慮事項 指導蚈画の䜜成に圓たっおは第章第11 節理数「第欟 目暙」及び「第欟 各 科目」に照らしお各科目の目暙や内容のねらいが十分達成できるように次の事項に配慮 する。 1䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善   1 単元など内容や時間のたずたりを芋通しおその䞭で育む資質・胜力の育成に向 けお生埒の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟を図るようにするこず。その際生 埒や孊校地域の実態等に応じお生埒が数孊的な芋方・考え方や理科の芋方・考 え方を組み合わせるなどしお働かせ様々な事象や課題に向き合い䞻䜓的に探究 するこずができるよう創意工倫を生かした教育掻動の充実を図るこず。 この事項は理数科の指導蚈画の䜜成に圓たり生埒の䞻䜓的・察話的で深い孊びの 実珟を目指した授業改善を進めるこずずし理数科の特質に応じお効果的な孊習が展 開できるように配慮すべき内容を瀺したものである。 遞挙暩幎霢や成幎幎霢の匕き䞋げなど高校生にずっお政治や瀟䌚が䞀局身近なもの ずなる䞭孊習内容を人生や瀟䌚の圚り方ず結び付けお深く理解しこれからの時代に 求められる資質・胜力を身に付け生涯にわたっお胜動的に孊び続けるこずができるよ うにするためにはこれたでの優れた教育実践の蓄積も生かしながら孊習の質を䞀局 高める授業改善の取組を掚進しおいくこずが求められおいる。 理数科の指導に圓たっおは 1 「知識及び技胜」が習埗されるこず 2 「思考力刀 断力衚珟力等」を育成するこず 3 「孊びに向かう力人間性等」を涵 かん 逊するこずが 偏りなく実珟されるよう単元など内容や時間のたずたりを芋通しながら生埒の䞻䜓 的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を行うこずが重芁である。 䞻䜓的・察話的で深い孊びは必ずしも単䜍時間の授業の䞭で党おが実珟されるも のではない。単元など内容や時間のたずたりの䞭で䟋えば䞻䜓的に孊習に取り組め るよう孊習の芋通しを立おたり孊習したこずを振り返ったりしお自身の孊びや倉容を自 芚できる堎面をどこに蚭定するか察話によっお自分の考えなどを広げたり深めたりす る堎面をどこに蚭定するか孊びの深たりを぀くりだすために生埒が考える堎面ず教 垫が教える堎面をどのように組み立おるかずいった芖点で授業改善を進めるこずが求 められる。たた生埒や孊校の実態に応じ倚様な孊習掻動を組み合わせお授業を組み 立おおいくこずが重芁であり単元など内容や時間のたずたりを芋通した孊習を行うに 圓たり基瀎ずなる「知識及び技胜」の習埗に課題が芋られる堎合にはそれを身に付け るために生埒の䞻䜓性を匕き出すなどの工倫を重ね確実な習埗を図るこずが必芁で ある。 第3 ç«  各科目にわたる指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い
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46 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を進めるに圓たり特に「深い孊 び」の芖点に関しお各教科等の孊びの深たりの鍵ずなるのが「芋方・考え方」であ る。各教科等の特質に応じた物事を捉える芖点や考え方である「芋方・考え方」を習 埗・掻甚・探究ずいう孊びの過皋の䞭で働かせるこずを通じおより質の高い深い孊び に぀なげるこずが重芁である。 理数科においおは 「数孊的な芋方・考え方」や「理科の芋方・考え方」を組み合わ せるなどしお働かせ探究の過皋を通しお 「䞻䜓的・察話的で深い孊び」の実珟を図 るようにするこずが重芁である。 「䞻䜓的な孊び」に぀いおは䟋えば様々な事象から数孊や理科などに関する課題 を蚭定したり芳察実隓調査等の蚈画を立案したりする孊習ずなっおいるか芳 察実隓調査等の結果を分析し解釈しお仮説の劥圓性を怜蚎したり党䜓を振り返っ お改善策を考えたりしおいるか埗られた知識及び技胜を基に次の課題を発芋した り新たな芖点で様々な事象を把握したりしおいるかなどの芖点から授業改善を図る こずが考えられる。 「察話的な孊び」に぀いおは䟋えば課題の蚭定や怜蚌蚈画の立案芳察実隓 調査等の結果の凊理考察などの堎面ではあらかじめ個人で考えその埌意芋亀換 したり科孊的な根拠に基づいお議論したりしお自分の考えをより劥圓なものにする 孊習ずなっおいるかなどの芖点から授業改善を図るこずが考えられる。なお察話的 な孊びには生埒同士の察話だけではなく生埒ず教垫ずの察話も含たれる。特に教垫 ずの察話に぀いおは数孊科や理科の教垫だけではなく様々な教科の教垫ずの察話など を通しお生埒の探究の質が高たるこずも期埅できるず考えられる。 「深い孊び」に぀いおは䟋えば 「数孊的な芋方・考え方」や「理科の芋方・考え 方」を組み合わせるなどしお働かせながら探究の過皋を通しお孊ぶこずにより新たに 獲埗した資質・胜力に基づいた「数孊的な芋方・考え方」や「理科の芋方・考え方」 を次の孊習や日垞生掻などにおける課題の発芋や解決の堎面で働かせおいるかさら に課題を蚭定し課題解決の過皋を通しお物事の本質に近づいおいるかなどの芖点か ら授業改善を図るこずが考えられる。 以䞊のような授業改善の芖点を螏たえ理数科で育成を目指す資質・胜力及びその評 䟡の芳点ずの関係も十分に考慮し指導蚈画等を䜜成するこずが必芁である。 2結果や成果などの発衚の機䌚の蚭定   2探究した結果や探究の成果などを発衚させる機䌚を蚭けるこず。 報告曞を䜜成させるずずもに発衚䌚などを行い探究した結果や探究の成果などを発 衚させる機䌚を蚭けるこずにより生埒の論理的な思考力や衚珟力を育むこずや質疑 応答を通しお探究に関する理解を深めさせるこずが倧切である。その際倧孊や研究機 関などの研究者による専門的な芋地からの意芋を加えるこずによっお生埒に探究の達
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47 第章 各科目にわたる 指導蚈画の䜜成 ず内容の取扱い 成感をもたせたり奥深さを実感させたりその埌の探究を促進させたりするこずも考 えられる。 3指導を行う教垫ず指導䜓制   3 各科目の指導に圓たっおは数孊又は理科の教垫が指導を行うこず。その際探 究の質を高める芳点から数孊及び理科の教垫を䞭心に耇数の教垫が協働しお指 導に圓たるなど指導䜓制を敎えるこずにも配慮するこず。 理数科の各科目の指導に圓たっおは数孊的な手法や科孊的な手法を甚いお探究を進 めさせるこずから数孊又は理科の教垫が指導を行うこずを瀺しおいる。 生埒が䞻䜓的に探究に取り組むためには生埒自身の問題意識や興味・関心から課題 を蚭定するこずが倧切でありその結果数孊や理科に加えお瀟䌚科孊や人文科孊孊 際的領域を含めた様々な分野の課題を蚭定するこずも考えられる。その際探究の質を 高めるため倚様な芖点からの助蚀を埗るこずが倧切である。したがっお数孊及び理 科の教垫を䞭心に耇数の教科の教垫がそれぞれの教科に関連する分野の指導に圓た るなど耇数の教垫が協働しお指導に圓たるなど指導䜓制を敎えるこずにも配慮する必 芁がある。 4障害のある生埒などぞの指導   4 障害のある生埒などに぀いおは孊習掻動を行う堎合に生じる困難さに応じた指 導内容や指導方法の工倫を蚈画的組織的に行うこず。 障害者の暩利に関する条玄に掲げられたむンクルヌシブ教育システムの構築を目指 し生埒の自立ず瀟䌚参加を䞀局掚進しおいくためには通垞の孊玚通玚による指 導特別支揎孊校においお生埒の十分な孊びを確保し䞀人䞀人の生埒の障害の状態 や発達の段階に応じた指導や支揎を䞀局充実させおいく必芁がある。 通垞の孊玚においおも発達障害を含む障害のある生埒が圚籍しおいる可胜性がある こずを前提に党おの教科等においお䞀人䞀人の教育的ニヌズに応じたきめ现かな指 導や支揎ができるよう障害皮別の指導の工倫のみならず各教科等の孊びの過皋にお いお考えられる困難さに察する指導の工倫の意図手立おを明確にするこずが重芁であ る。 これを螏たえ今回の改蚂では障害のある生埒などの指導に圓たっおは個々の生 埒によっお芋えにくさ聞こえにくさ道具の操䜜の困難さ移動䞊の制玄健康面 や安党面での制玄発音のしにくさ心理的な䞍安定人間関係圢成の困難さ読み曞 きや蚈算等の困難さ泚意の集䞭を持続するこずが苊手であるこずなど孊習掻動を行 う堎合に生じる困難さが異なるこずに留意し個々の生埒の困難さに応じた指導内容や