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38    真理の探究 〔第孊幎及び第孊幎〕  真理を倧切にし物事を探究しようずする心をも぀こず。 䞭孊校 真理の探究創造  真実を倧切にし真理を探究しお新しいものを生み出そうず努めるこず。 自己をより創造的に発展させ科孊的な探究心ずずもに物事を合理的に考 え真理を倧切にしようずするこずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 真理ずは誰も吊定するこずのできない普遍的で劥圓性のある物事の筋道道 理を指しおいる。いかなる時代においおも人間ずしおよりよく生きおいくため には真理を倧切にしお積極的に新しいものを求め生掻を工倫しおいこうず する心を育おるこずが倧切である。 児童は知らないこずを知りたいずいう欲求をもっおいる。しかし物事ぞの 興味・関心が薄れ自分の意志や刀断に基づいお探究しようずせずに他者の力に 頌ろうずする受け身的な傟向が芋られるこずもある。児童が疑問を倧事にし物 事のわけをよく考えたり確かめたりしお個性ある考え方が認められるような経 隓を積み重ねるこずが重芁でありそのような䞭で真理を愛する心や生掻を 改善しおいこうずする態床が育たれるず考えられる。特に倉化の激しい今日の 瀟䌚においおは䞻䜓性をもっお柔軟に物事に察応し科孊的な探究心を育お 新たな自己を぀くっおいくこずが求められる。 䟋えば真理を探究しお瀟䌚や孊問科孊の進展に貢献した人々の生き方に孊 んだり生掻の䞭にある䟿利なこずがどのようなきっかけで生たれたのかを調べ おみたり生掻をよりよくするためのアむディアを考えたりするこずが倧切であ る。このように日々の生掻の䞭に目を向けさせ様々な芋方や考え方を倧事に しながら真理を倧切にした探究心を育おるこずは将来の倢や理想を実珟する 倧きな原動力ずなる。 なおこのような探究心は䟋えば第孊幎及び第孊幎の段階においおは 「よいこずず悪いこずずの区別をしよいず思うこずを進んで行うこず」 第孊 幎及び第孊幎の段階においおは「正しいず刀断したこずは自信をもっお行う こず」などに関する指導でも育たれおいる。 第章 道埳科の 内容
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39 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは児童は自己のよりよい成長を目指そうずする反面次 第にやすきに流れお珟状に甘える傟向も芋せるようになる。そのような状況を 乗り越えお物事の真の姿を芋極めようずする意欲を高め児童の感じ方や考え 方をより創造的で可胜性に富むものにしおいかなければならない。  ᵣ  䞀般に科孊的な真理や構造は個々の具䜓的な自然珟象や瀟䌚珟象の背景 にあるものであり物事を探究しようずする心は䜕もないずころから突然生 たれるものではなく児童の日垞生掻の䞭で生じる小さな奜奇心疑問や分か らないこずぞの興味関心から埐々に育たれるものである。たたその探究心 は疑問に思ったこずや分からないこずをそのたたにしおおくこずではなく 真理を倧切にし真理を远い求めるこずによっお確かなものずなる。  ᵣ  指導に圓たっおは真理を求める態床を倧切にし物事の本質を芋極めよう ずする知的な掻動を通しお興味や関心を刺激し探究する意欲を喚起させるこ ずが倧切である。そのためには物事を倚面的・倚角的に芋ようずする開かれ た心をもっお疑問を探究し続けるこずの倧切さを実感させるこずである。た た生掻の䞭で思い付いたこずをそのたたにするこずなく自分の生掻を少し でもよりよくしおいくために工倫しおいこうずする心を育おるこずが新たな 芋方や考え方の発芋や創造に぀ながる。このように日々の生掻の充実ずその指 導を通しお将来の倢や理想を実珟するこずに぀ながっおいく。  内容項目の 指導の芳点
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40   䞻ずしお人ずの関わりに関するこず    芪切思いやり 〔第孊幎及び第孊幎〕  身近にいる人に枩かい心で接し芪切にするこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  盞手のこずを思いやり進んで芪切にするこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  誰に察しおも思いやりの心をもち盞手の立堎に立っお芪切にするこ ず。 䞭孊校 思いやり感謝  思いやりの心をもっお人ず接するずずもに家族などの支えや倚くの人々の 善意により日々の生掻や珟圚の自分があるこずに感謝し進んでそれに応え 人間愛の粟神を深めるこず。 よりよい人間関係を築く䞊で求められる基本的姿勢ずしお盞手に察する思い やりの心をもち芪切にするこずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 自分のこずばかりを考えたり自分の思いだけを䞻匵したりしおいおは望たし い人間関係を構築するこずはできない。互いが盞手に察しお思いやりの心をもっ お接するようにするこずが䞍可欠である。思いやりずは盞手の気持ちや立堎を 自分のこずに眮き換えお掚し量り盞手に察しおよかれず思う気持ちを盞手に向 けるこずである。そのためには盞手の存圚を受け入れ盞手のよさを芋いだそ うずする姿勢が求められる。具䜓的には盞手の立堎を考えたり盞手の気持ちを 想像したりするこずを通しお励たしや揎助をするこずである。たた単に手を差 し䌞べるこずだけではなく時には盞手のこずを考えお枩かく芋守るこずも芪切 な行為ずしおの衚れである。盞手のこずを芪身になっお考えようずする態床を育 おるこずが期埅される。 特に孊校生掻においおは孊校の人々や友達など様々な人ず盎接的に倚様な関 わり合いをもおるようにするこずが求められる。その䞊で盞手の立堎を考えた り盞手の気持ちを思いやったりするこずを通しお思いやりや芪切な行為の意 矩を実感できる機䌚を぀くっおいくこずが重芁である。 第章 道埳科の 内容
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41 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは家族だけでなく家の呚りの人や孊校の人々友達など ずの関わりが次第に増えおくる。発達的特質から自分䞭心の考え方をするこず が倚いが様々な人々ずの関わりの䞭から盞手の考えや気持ちに気付くこず ができるようになる。  ᵣ  指導に圓たっおは幌い人や高霢者友達など身近にいる人に広く目を向け お枩かい心で接し芪切にするこずの倧切さに぀いお考えを深められるよう にするこずが必芁である。そしお身近にいる様々な人々ずの觊れ合いの䞭 で盞手のこずを考え優しく接するこずができるようにするこずが求められ る。たたその結果ずしお盞手の喜びを自分の喜びずしお受け入れられるよう にし具䜓的に芪切な行為ができるようにするこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは孊校生掻を䞭心ずしお友達同士の亀流が掻発になるず ずもに掻動範囲も広がっおくる。様々な人々ずの関わりが次第に増えおいく 䞭で盞手の気持ちを察したり盞手の気持ちをより深く理解したりするこず ができるようになる。䞀方ずもするず他の人々の感じ方や考え方が自分たち の感じ方や考え方ず同様であるず思い蟌みがちになるこずもこの時期の特城ず 蚀われおいる。そのため盞手に察する思いやりの心を育おるこずが䞀局重芁 になる。  ᵣ  指導に圓たっおは盞手の眮かれおいる状況困っおいるこず倧倉な思い をしおいるこず悲しい気持ちでいるこずなどを自分のこずずしお想像するこ ずによっお盞手のこずを考え芪切な行為を自ら進んで行うこずができるよう にしおいくこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは自他を客芳的に捉えるこずができるようになっおく る。そのため盞手の眮かれおいる状況を自分自身に眮き換えお想像できるよ うになる。たた家の呚囲や孊校ずいった狭い範囲だけでなく地域瀟䌚にお ける公共の堎所など掻動範囲がより䞀局広がりより倚様な人々ず接する機䌚 が倚くなっおくる。  ᵣ  指導に圓たっおは特に盞手の立堎に立぀こずを匷調する必芁があり自分 自身が盞手に察しおどのように接し察凊するこずが盞手のためになるのかを よく考えた蚀動が求められる。たた人間関係の深さの違いや意芋の盞違など を乗り越え思いやりの心ずそれが䌎った芪切な行為を児童が接する党おの 人に広げおいくこずも倧切である。そのためには児童が倚様な人々ず觊れ合 い助け合っお䜕かをするような機䌚を増やすずずもにそれらの䜓隓を生か し思いやりの心をも぀こずの倧切さに぀いお深く考えられるように工倫する 必芁がある。  内容項目の 指導の芳点
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42    感謝 〔第孊幎及び第孊幎〕  家族など日頃䞖話になっおいる人々に感謝するこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  家族など生掻を支えおくれおいる人々や珟圚の生掻を築いおくれた高 霢者に尊敬ず感謝の気持ちをもっお接するこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  日々の生掻が家族や過去からの倚くの人々の支え合いや助け合いで成 り立っおいるこずに感謝しそれに応えるこず。 䞭孊校 思いやり感謝  思いやりの心をもっお人ず接するずずもに家族などの支えや倚くの人々の 善意により日々の生掻や珟圚の自分があるこずに感謝し進んでそれに応え 人間愛の粟神を深めるこず。 自分の日々の生掻は倚くの人々の支えがあるこずを考え広く人々に尊敬ず感 謝の念をも぀こずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 よい人間関係を築くためには互いを認め合うこずが倧切であるがその根底 には盞手に察する尊敬ず感謝の念が必芁である。人々に支えられ助けられお自 分が存圚するずいう認識に立぀ずき盞互に尊敬ず感謝の念が生たれおくる。そ しおそれは日々の生掻あるいは自分が存圚するこずに察する感謝ぞず広が る。感謝の気持ちは人が自分のためにしおくれおいる事柄に気付くこずそれ はどのような思いでしおくれおいるのかを知るこずで芜生え育たれる。 このこずから身近な人々から芋えないずころで日々の生掻を支えおくれる 人々たで成長ずずもに尊敬ず感謝の念が広がっおいくよう指導するこずが倧 切になる。自分たちの生掻が倚くの人々に支えられ助けられお成り立っおいる こずぞの気付きが自分も人々や公共のために圹に立ずうずする心情や態床に぀ ながるよう指導を深めおいくこずが倧切になる。 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは日垞の指導などで家庭や孊校など身近で日頃䞖話 になっおいる人々の存圚に気付かせるこずが倧切である。誰かに自分の䞖話を しおもらうこずを圓たり前のように感じおいるこずもある。家族や孊校地域 第章 道埳科の 内容
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43 瀟䌚で倚くの人が児童のためを思っお支えおいる。その人々が自分に寄せおく れた善意に぀いお考えそのずきに自分が感じた感謝の念に぀いお改めお考え るようにするこずが倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおは感謝の察象や具䜓的な内容を教垫が適切に瀺す必芁があ る。䞖話をしおくれる人々の善意に気付き感謝する気持ちを具䜓的な蚀葉に 衚し行動に衚す指導が求められる。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは感謝する察象を家族など日頃䞖話になっおいる身近な 人々に加え日垞の生掻を支えおいる地域の人々や珟圚の生掻の瀎を築いた 高霢者などの先達ぞず広げるようにするこずが求められる。自分たちの安心で 安党な生掻の実珟のために働く人々や珟圚の自分たちの生掻を築き倧切な ものを守り䌝えおきたり発展・向䞊のために尜力しおきたり努力を重ねお きたりした高霢者などの先達の存圚に気付きその人々によっお生掻が支えら れおいるこずに぀いお考えを深めさせるこずが倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおは自分の生掻を支えおくれる人の思いを考えその人たち の存圚意矩に察する理解を深め尊敬ず感謝の念をもっお接するこずができる ようにするこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは感謝の察象が人のみならず倚くの人々の支え合いや 助け合いで成り立っおいる日々の生掻そのもの曎にはそのような䞭で自分が 生きおいるこずに察する感謝にたで広げるこずが必芁である。この時期の児 童は自分の日々の生掻だけでなく曎に広い芖野で尊敬し感謝する察象に気 付きそのこずに察しおどのように感じおいるのか思いを深められるように なる。家族や町の安党ず繁栄を願い町䌚等で掻動する人々や火灜や倧芏暡灜害 発生時に自宅や職堎から珟堎ぞ駆け぀けその地域での経隓を生かした消火掻 動・救助掻動を行う消防団の人々人の苊しみや悲しみに寄り添ったり人の 楜しみや安らぎのために働いたりするボランティア掻動をする人々など支え 合い助け合おうずする善意による人々の掻動がある。  ᵣ  指導に圓たっおは過去から人々が䜕を願い䜕を残し䌝えおきたのか それは自分の生掻ずどう関わり支えられおいるのかに気付くこずができるよ うにするこずが倧切である。支え合い助け合おうずする人々の善意に気付き感 謝する心情や態床を育お自他を尊重する枩かな人間関係を築くこずのできる 資質・胜力を育おるこずが求められる。枩かな぀ながりの䞭に自分の生掻があ るこずに感謝し人々の善意に応えお自分は䜕をすべきかを自芚し進んで実 践できるようにするずころたで指導する必芁がある。  内容項目の 指導の芳点
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44    瀌儀 〔第孊幎及び第孊幎〕  気持ちのよい挚拶 蚀葉遣い 動䜜などに心掛けお 明るく接するこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  瀌儀の倧切さを知り誰に察しおも真心をもっお接するこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  時ず堎をわきたえお瀌儀正しく真心をもっお接するこず。 䞭孊校 瀌儀  瀌儀の意矩を理解し時ず堎に応じた適切な蚀動をずるこず。 人ずの関わりにおける習慣の圢成に関するものであり盞互の心を明るくし 人ず人ずの結び付きをより深いものにするための適切な瀌儀正しい行為に関する 内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 瀌儀は盞手の人栌を尊重し盞手に察しお敬愛する気持ちを具䜓的に瀺すこ ずであり心ず圢が䞀䜓ずなっお衚れおこそそのよさが認められる。぀たり 瀌儀ずは心が瀌の圢になっお衚れるこずであり瀌儀正しい行為をするこずに よっお自分も盞手も気持ちよく過ごせるようになる。 たた瀌儀は具䜓的には挚拶や蚀葉遣い所䜜や動䜜など䜜法ずしお衚珟さ れるがそれは人間関係を豊かにしお瀟䌚生掻を円滑に営めるようにするため に創り出された文化の䞀぀であるずいうこずができる。よい人間関係を築くため にはたず盞手に察しお真心がこもった気持ちのよい応察ができなければなら ない。そのような応察は人ずしおの生き方の基本でありたずは倧人が䜜法ずし お教えるこずから始たる。それらをさらに䟋えば真心がこもった態床や時ず 堎をわきたえた態床など瀌節をわきたえた行為ぞず深めおいくこずが必芁であ る。真心ずは盞手のこずを芪身に思いやる心であり圢ずなっお衚されるこずに より誠意のある行為に぀ながる。人ずの関わりにおいおどのような振る舞い が奜たしいのかを考えさせるこずは倧切なこずである。 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは特にはきはきずした気持ちのよい挚拶や蚀葉遣い話 の聞き方や食事の所䜜などの具䜓的な振る舞い方を身に付けるこずを通しお明 るく接するこずのできる児童を育おるこずが倧切である。 第章 道埳科の 内容
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45  ᵣ  身近な人々ず明るく接する䞭で時ず堎に応じた挚拶や蚀葉遣い䜜法など があるこずに気付き気持ちよく感じる䜓隓を繰り返し行うこずでしっかり ず身に付けるこずができるようにするこずが求められる。  ᵣ  指導に圓たっおは日垞生掻を送るために欠かせない基本的な挚拶などに぀ いお具䜓的な状況の䞋での䜓隓を通しお実感的に理解を深めさせるこずが重 芁である。たた倖出時や公共の堎での振る舞い方など瀟䌚ずの関わりの䞭で の瀌儀に぀いおも考えさせるこずが重芁である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは児童は盞手の気持ちを自分に眮き換えお自らの行動を 考えるこずができるようになっおくる。䟋えば挚拶や蚀葉遣いなど盞手の 立堎や気持ちに応じた察応ができるようになる。そのこずを十分考慮しお毎 日の生掻の䞭での挚拶や蚀葉遣いなど瀌儀の倧切さを考えさせる必芁があ る。  ᵣ  指導に圓たっおはこの段階の児童が気の合う友達同士で仲間集団を぀くる 傟向が芋られるため誰に察しおも真心をもっお接する態床を育おるようにす るこずが特に重芁である。人に頌むずきや倱敗しお謝るずきなど人ずの関わり を通しお真心は盞手に態床で瀺すこずができるこずに気付かせるこずもでき る。たた家庭や地域瀟䌚での日垞の挚拶孊習や絊食の際の態床校倖孊習 など芋孊先での振る舞いなどに぀いお考えさせるこずも倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは特に瀌儀䜜法に぀いおそのよさや意矩を正しく理解 し時ず堎に応じお䟋えば自ら挚拶をしおからお蟞儀をするなど適切な 蚀動ができるようにするこずが求められる。この段階は瀌儀のよさや意矩に ぀いお知識ずしおは理解できおいおも恥ずかしさなどもあり時ずしお心の こもった挚拶や蚀葉遣いが行為ずしお衚れない堎面も出おくるこずが考えられ る。そこで盞手の立堎や気持ちを考えお心のこもった接し方ができるように するこずが倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおは行動範囲の広がりずずもに様々な人ずの関わりも増えお くるこずから挚拶などの瀌儀は瀟䌚生掻を営む䞊で欠くこずのできないもの であるこずを抌さえ瀌儀䜜法の圢にこめられた盞手を尊重する気持ちを児童 自身の䜓隓などを通しお考えさせるこずが効果的である。たた瀌儀に察する 意識を高めるために自分の䞀日の生掻の䞭にある瀌儀を芋盎したり歊道や 茶道など我が囜に叀くから䌝わる瀌儀䜜法を重芖した文化に觊れたりするこず も考えられる。  内容項目の 指導の芳点
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46   10 友情信頌 〔第孊幎及び第孊幎〕  友達ず仲よくし助け合うこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  友達ず互いに理解し信頌し助け合うこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  友達ず互いに信頌し孊び合っお友情を深め異性に぀いおも理解し ながら人間関係を築いおいくこず。 䞭孊校 友情信頌  友情の尊さを理解しお心から信頌できる友達をもち互いに励たし合い高 め合うずずもに異性に぀いおの理解を深め悩みや葛藀も経隓しながら人間 関係を深めおいくこず。 友達関係における基本ずすべきこずであり友達ずの間に信頌ず切磋琢磚の粟 神をも぀こずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 友達は家族以倖で特に深い関わりをも぀存圚であり友達関係は共に孊んだり 遊んだりするこずを通しお互いに圱響し合っお構築されるものである。たた 䞖代が同じ者同士ずしお䌌たような䜓隓や共通の興味や関心を有するこずか ら互いの考え方などを亀え豊かに生きる䞊での倧切な存圚ずしお互いの成 長ずずもにその圱響力を拡倧させおいく。 児童にずっお友達関係は最も重芁な人間関係の䞀぀であり友達関係の状況 によっお孊校生掻が充実するか吊かが方向付けられるこずも少なくない。よりよ い友達関係を築くには互いを認め合い孊習掻動や生掻の様々な堎面を通しお 理解し合い協力し助け合い信頌感や友情を育んでいくこずができるように 指導するこずが倧切である。たた異性に぀いおも互いに理解し合いながら人間 関係を築いおいくこずが必芁である。 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは幌児期の自己䞭心性から十分に脱しおおらず友達の 立堎を理解したり自分ず異なる考えを受け入れたりするこずが難しいこずも少 なくない。しかし孊玚での生掻を共にしながら䞀緒に勉匷したり仲よく遊 んだり困っおいる友達のこずを心配し助け合ったりする経隓を積み重ねるこ 第章 道埳科の 内容
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47 ずで友達のよさをより匷く感じるようになる。  ᵣ  指導に圓たっおは特に身近にいる友達ず䞀緒に仲よく掻動するこずのよ さや楜しさ助け合うこずの倧切さを実感できるようにするこずが重芁であ る。たた友達ずけんかをしおも友達の気持ちを考え仲盎りできるように する。そのためには友達ず䞀緒に掻動しお楜しかったこずや友達ず助け合っ およかったこずを考えさせながら友達ず仲よくする倧切さを育んでいくよう にする必芁がある。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは掻動範囲が広がるこずで集団ずの関わりも増え友 達関係も広がっおくる。たた気の合う友達同士で仲間を぀くっお自分たちの 䞖界を確保し楜しもうずする傟向があり集団での掻動などがこれたでにな く盛んになる。しかし自分の利害にこだわるこずで友達ずトラブルを匕き 起こすこずも少なくない。  ᵣ  指導に圓たっおは友達のこずを互いによく理解し信頌し助け合うこず で健党な仲間集団を積極的に育成しおいくこずが倧切である。そのために は友達のよさを発芋するこずで友達のこずを理解したり友達ずのよりよい 関係の圚り方を考えたり互いに助け合うこずで友達の倧切さを実感したりす るこずができるように指導するこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおはこれたで以䞊に友達を意識し仲のよい友達ずの信頌 関係を深めおいこうずする。たた流行などにも敏感になりずもするず趣味 や傟向を同じくする閉鎖的な仲間集団を䜜る傟向も生たれる。そのため疎倖 されたように感じたり友達関係で悩んだりするこずが今たで以䞊に芋られる ようになりこのこずが䞍安な孊校生掻に぀ながる状況もみられる。このこず から友達同士の盞互の信頌の䞋に協力しお孊び合う掻動を通しお互いに磚 き合い高め合うような真の友情を育おるずずもに互いの人栌を尊重し合 う人間関係を築いおいくようにするこずが求められる。  ᵣ  指導に圓たっおは健党な友達関係を育おおいくこずが䞀局重芁になる。こ の段階が第二次性城期に入るため異性に察する関心が匷たりこれたでずは 異なった感情を抱くようになる。この異性間の圚り方も根本的には同性間にお けるものず同様互いの人栌の尊重を基盀ずしおいる。異性に察しおも信頌 を基にしお正しい理解ず友情を育お互いのよさを認め孊び合い支え合 いながらよい関係を築こうずするこずに配慮しお指導するこずが倧切である。  内容項目の 指導の芳点
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48   11 盞互理解寛容 〔第孊幎及び第孊幎〕  自分の考えや意芋を盞手に䌝えるずずもに盞手のこずを理解し自 分ず異なる意芋も倧切にするこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  自分の考えや意芋を盞手に䌝えるずずもに謙虚な心をもち広い心 で自分ず異なる意芋や立堎を尊重するこず。 䞭孊校 盞互理解寛容  自分の考えや意芋を盞手に䌝えるずずもに それぞれの個性や立堎を尊重し いろいろなものの芋方や考え方があるこずを理解し寛容の心をもっお謙虚に 他に孊び自らを高めおいくこず。 広がりず深たりのある人間関係を築くために自分の考えを盞手に䌝えお盞互 理解を図るずずもに謙虚で広い心をも぀こずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 人の考えや意芋は倚様でありそれが豊かな瀟䌚を぀くる原動力にもなる。そ のためには倚様さを盞互に認め合い理解しながら高め合う関係を築くこずが䞍 可欠である。自分の考えや意芋を盞手に䌝えるずずもに自分ずは異なる意芋や 立堎も広い心で受け止めお盞手ぞの理解を深めるこずで自らを高めおいくこず ができる。異なった意芋や立堎をも぀者同士が互いを尊重し広がりず深たりの ある人間関係を築くためにも欠かせないこずである。たた寛倧な心をもっお他 人の過ちを蚱すこずができるのは自分も過ちを犯すこずがあるからず自芚しお いるからであり自分に察しお謙虚であるからこそ他人に察しお寛容になるこず ができる。このように寛容さず謙虚さが䞀䜓のものずなったずきに広い心が 生たれそれは人間関係を最滑にするものずなる。 しかし私たちは自分の立堎を守るため぀い他人の倱敗や過ちを䞀方的に 非難したり自分ず異なる意芋や立堎を受け入れようずしなかったりするなど 自己本䜍に陥りやすい匱さをもっおいる。自分自身が成長の途䞊にあり至らな さをもっおいるこずなどを考え自分を謙虚に芋るこずに぀いお考えさせるこず が倧切である。盞手から孊ぶ姿勢を垞にもち自分ず異なる意芋や立堎を受けず めるこずや広い心で盞手の過ちを蚱す心情や態床は倚様な人間が共によりよ く生き創造的で建蚭的な瀟䌚を぀くっおいくために必芁な資質・胜力である。 今日の重芁な教育課題の䞀぀であるいじめの未然防止に察応するずずもにいじ めを生たない雰囲気や環境を醞成するためにも互いの違いを認め合い理解しな 第章 道埳科の 内容
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49 がら自分ず同じように他者を尊重する態床を育おるこずが重芁であるず蚀え る。 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階の児童は自他の立堎や感じ方考え方などの違いをおおむね理解 できるようになるがずもするず違いを受け止められずに感情的になったり それらの違いから察立が生じたりするこずも少なくない。望たしい人間関係を 構築するためには自分の考えや意芋を盞手に䌝えるずずもに自分ず異なる 意芋に぀いおその背景にあるものは䜕かを考え傟聎するこずができるよう にするこずが必芁になる。  ᵣ  指導に圓たっおは盞手の蚀葉の裏偎にある思いを知り盞手ぞの理解を深 め自分も曎に盞手からの理解が埗られるように思いを䌝える盞互理解の倧切 さに気付くようにするこずが倧切である。日垞の指導においおは児童同士 児童ず教垫が互いの考えや意芋を亀流し合う機䌚を蚭定し異なる考えや意芋 を倧切にするこずのよさを実感できるように指導するこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは自分のものの芋方や考え方に぀いおの認識が深たるこ ずから盞手のものの芋方考え方ずの違いをそれたで以䞊に意識するように なる。たたこの時期には考えや意芋の近い者同士が接近しそうでない者 を遠ざけようずする行動が芋られるこずがある。そのような時期だからこそ 盞手の意芋を玠盎に聞きなぜそのような考え方をするのかを盞手の立堎に 立っお考える態床を育おるこずが求められる。  ᵣ  指導に圓たっおは広い心で自分ず異なる意芋や立堎を尊重するこずで違 いを生かしたよりよいものが生たれるずいったよさや盞手の過ちなどに察し おも自分にも同様のこずがあるこずずしお謙虚な心広い心で受け止め適 切に察凊できるように指導するこずが倧切である。  内容項目の 指導の芳点
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50   䞻ずしお集団や瀟䌚ずの関わりに関するこず   12 芏則の尊重 〔第孊幎及び第孊幎〕  玄束やきたりを守りみんなが䜿う物を倧切にするこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  玄束や瀟䌚のきたりの意矩を理解しそれらを守るこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  法やきたりの意矩を理解した䞊で進んでそれらを守り自他の暩利を 倧切にし矩務を果たすこず。 䞭孊校 遵法粟神公埳心  法やきたりの意矩を理解しそれらを進んで守るずずもにそのよりよい圚 り方に぀いお考え自他の暩利を倧切にし矩務を果たしお芏埋ある安定し た瀟䌚の実珟に努めるこず。 生掻する䞊で必芁な玄束や法きたりの意矩を理解しそれらを守るずずも に自他の暩利を倧切にし矩務を果たすこずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 児童が成長するこずは同時に所属する集団や瀟䌚を構成する䞀員ずしお集団や 瀟䌚の様々な芏範を身に付けおいくこずでもある。そのためにも玄束や法きた りを進んで守るこずができるようにするこずが必芁である。法やきたりは自分たち を拘束するものずしお自分勝手に反発したり自分の暩利は匷く䞻匵するものの 自分の果たさなければならない矩務をなおざりにしたりする者も存圚する䞭で瀟 䌚の法やきたりのも぀意矩に぀いお考えるこずを通しお法やきたりが個人や集 団が安党にか぀安心しお生掻できるようにするためにあるこずを理解しそれを進 んで守り自他の暩利を尊重するずずもに矩務を果たすずいう粟神をしっかりず身 に付けるように指導する必芁がある。その際法やきたりを守るこずはその自分 勝手な反発等に察しおそれらを蚱さないずいう意思をも぀こずず衚裏の関係にある。 たた身近な集団におけるよりよい人間関係づくりや人間関係における芏範意 識に぀いお考えさせるためにも重芁な内容項目である。特に人ず人が仲間を ぀くりよりよい人間関係を圢成する䞊では自分の思いのたたに行動するので はなく集団や瀟䌚のために自分が䜕をすればよいのかたた自分に䜕ができ るのか自他の暩利を十分に尊重する䞭で果たすべき自らの矩務を考え進んで 玄束やきたりを守っお行動する態床を逊うこずが必芁である。なお囜際的な関 係においおも法やきたりの遵守が求められおおり 「囜際理解囜際芪善」にも 第章 道埳科の 内容
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51 通ずるものである。 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおはただ自己䞭心性が匷くずもするず呚囲ぞの配慮を欠 いお自分勝手な行動をずるこずも少なくない。たた身の回りの公共物や公共 の堎所の䜿い方や過ごし方に぀いおどうするのがよいのかそしおそれはなぜ なのかずいった理解は十分ずは蚀えない。  ᵣ  指導に圓たっおは身近な玄束やきたりを取り䞊げそれらはみんなが気持ちよ く安心しお過ごすためにあるこずを理解ししっかりず守ろうずする意欲や態床を 育おるこずが倧切である。たたみんなで䜿う物や堎所を進んで倧切にし工倫し お䜿いたいずいう刀断力や態床を身に付けられるように指導するこずが必芁である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは気の合う仲間や集団の䞭にきたりを぀くり自分たち の仲間や集団及び自分たちで決めたこずを倧切にしようずする傟向がある。た た䞀人䞀人が身近な生掻の䞭で玄束や瀟䌚のきたりず公共物や公共の堎所 ずの関わりに぀いお考えるこずは少ない。  ᵣ  指導に圓たっおはそのような発達的特性を生かし䞀般的な玄束や瀟䌚の きたりの意矩やよさに぀いお理解しそれらを守るように指導しおいくこずが 倧切である。さらに瀟䌚集団を維持発展する䞊で瀟䌚生掻の䞭においお 守るべき道埳ずしおの公埳を進んで倧切にする態床にたで広げおいく必芁があ る。特に集団生掻をする䞊で䞀人䞀人が盞手や呚りの人の立堎に立ちより よい人間関係を築くこずや集団の向䞊のために守らなければならない玄束や きたりを十分考えるこずが必芁である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは瀟䌚生掻䞊のきたり基本的なマナヌや瀌儀䜜法モ ラルなどの倫理芳を育成するこずが必芁ずなっおくる。たた日垞生掻におい お暩利や矩務ずいう芳点から自他の行動などに぀いお考えを深めたりそ れらを尊重したりするこずは少ない。  ᵣ  指導に圓たっおは瀟䌚生掻を送る䞊で必芁であるきたりや囜䌚が定める きたりである法法埋などを進んで守り埓うずいう遵法の粟神をも぀ずころ たで高めおいく必芁がある。たた他人の暩利を理解尊重し自分の暩利 を正しく䞻匵するずずもに矩務を遂行しないで暩利ばかりを䞻匵しおいたの では瀟䌚は維持できないこずに぀いおも具䜓的に考えを深め自分に課された 矩務に぀いおはしっかり果たそうずする態床を育成するこずが重芁である。た た身近な集団生掻を送る䞊においおもみんなで互いの暩利を尊重し合い 自らの矩務を進んで果たすこずが倧切であるずいう理解ず積極的な行動ができ るようにする必芁がある。  内容項目の 指導の芳点
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52   13 公正公平瀟䌚正矩 〔第孊幎及び第孊幎〕  自分の奜き嫌いにずらわれないで接するこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  誰に察しおも分け隔おをせず公正公平な態床で接するこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  誰に察しおも差別をするこずや偏芋をも぀こずなく公正公平な態 床で接し正矩の実珟に努めるこず。 䞭孊校 公正公平瀟䌚正矩  正矩ず公平さを重んじ誰に察しおも公平に接し差別や偏芋のない瀟䌚の 実珟に努めるこず。 民䞻䞻矩瀟䌚の基本である瀟䌚正矩の実珟に努め公正公平に振る舞うこず に関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 瀟䌚正矩は人ずしお行うべき道筋を瀟䌚に圓おはめた考え方である。瀟䌚正 矩を実珟するためにはその瀟䌚を構成する人々が真実を芋極める瀟䌚的な認識 胜力を高め思いやりの心などを育むようにするこずが基本になければならな い。集団や瀟䌚においお公正公平にするこずは私心にずらわれず誰にも分け 隔おなく接し偏ったものの芋方や考え方を避けるよう努めるこずである。 しかしこのような瀟䌚正矩の実珟を劚げるものに人々の差別や偏芋がある。 人間は自分ず異なる感じ方や考え方倚数ではない立堎や意芋などに察し偏った 芋方をしたり自分よりも匱い存圚があるこずで優越感を抱きたいがために偏っ た接し方をしたりする匱さをもっおいるず蚀われる。いじめの問題などもこの ような人間の匱さが起因しおいる堎合が少なくない。 所属する䞀人䞀人が確かな自己実珟を図るこずができる瀟䌚を実珟するために はそのような人間の匱さを乗り越えお自らが正矩を愛する心を育むようにす るこずが䞍可欠である。その䞊で法やきたりに反する行為ず同様に自他の䞍 公正を蚱さない断固ずした姿勢をもち集団や瀟䌚の䞀員ずしお力を合わせお積 極的に差別や偏芋をなくそうずする努力が重芁である。特にかけがえのない生呜 の自芚や他の人ずの関わりに関する内容項目の指導ずの関連を図りながら指導を 進める必芁がある。 第章 道埳科の 内容
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53 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは発達的な特質から自己䞭心的な考え方をしがちであ る。そのため人も自分ず同じ感じ方や考え方であるず考え異なる感じ方や 考え方を吊定する傟向がある。こうした自分の奜みや利害によっおずもする ず公平さを欠く蚀動をずる姿も芋受けられる。  ᵣ  指導に圓たっおは日垞の指導においお公正公平な態床に根差した具䜓 的な蚀動を取り䞊げおそのよさを考えさせるようにするこずが倧切である。 たた偏芋や差別が背景にある蚀動に぀いおは毅 き 然ずしお是正するこずが必 芁である。これらの指導を通しお児童が誰に察しおも公正公平に接するこ ずのよさを実感できるようにするこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは誰に察しおも分け隔おをしないで接するこずの倧切さ を理解できるようになる。しかしずもするず自分の仲間を優先するこずに終 始しお自分の奜みで盞手に察しお䞍公平な態床で接しおしたうこずも少なく ない。  ᵣ  指導に圓たっおは䞍公平な態床が呚囲に䞎える圱響を考えさせるずずも にそのこずが人間関係や集団生掻に支障を来たしいじめなどに぀ながるこず を理解させるこずが求められる。誰に察しおも分け隔おをせず公正公平な 態床で接するこずができるようにするこずが重芁である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは差別や偏芋がいじめなどの問題に぀ながるこずを理解 できるようになる。䞀方いじめなどの堎面に出䌚ったずきにずもするず傍芳 的な立堎に立ち問題から目を背けるこずも少なくない。こうした問題は自 分自身の問題でもあるずいう意識をもたせるこずが倧切である。その䞊で瀟 䌚正矩の実珟は決しお容易ではないこずを自芚させ身近な差別や偏芋に向き 合い公平で公正な態床で行動できるようにするこずが求められる。  ᵣ  指導に圓たっおは䞍正な行為は絶察に行わない蚱さないずいう断固たる 態床を育おるこずが倧切である。日頃から自分自身の考えをしっかりもち同 調圧力に流されないで必芁に応じ自分の意志を匷くもったり孊校や関係機関 に助けを求めたりするこずに躊 ちゅう 躇 ちょ しないなど呚囲の雰囲気や人間関係に流さ れない態床を育おるようにする。たた瀟䌚的な差別や䞍公正さなどの問題は いただに倚く生起しおいる状況があるためこれらに぀いお考えを巡らせ瀟 䌚正矩の実珟に぀いお考え自芚を深めおいく指導を適切に行うこずが倧切で ある。  内容項目の 指導の芳点
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54   14 勀劎公共の粟神 〔第孊幎及び第孊幎〕  働くこずのよさを知りみんなのために働くこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  働くこずの倧切さを知り進んでみんなのために働くこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  働くこずや瀟䌚に奉仕するこずの充実感を味わうずずもにその意矩 を理解し公共のために圹に立぀こずをするこず。 䞭孊校 瀟䌚参画公共の粟神  瀟䌚参画の意識ず瀟䌚連垯の自芚を高め公共の粟神をもっおよりよい瀟䌚 の実珟に努めるこず。 勀劎  勀劎の尊さや意矩を理解し将来の生き方に぀いお考えを深め勀劎を通じ お瀟䌚に貢献するこず。 仕事に察しお誇りや喜びをもち働くこずや瀟䌚に奉仕するこずの充実感を通 しお働くこずの意矩を自芚し進んで公共のために圹立぀こずに関する内容項 目である。 (1) 内容項目の抂芁 生きおいくには自分の仕事に誇りず喜びを芋いだし生きがいをもっお仕事 を行えるようにするこずが倧切である。働くこずは日々の糧を自ら埗お自立す るなど単に自分の生掻の維持向䞊を目的ずするこずだけでなく働くこず自䜓が 自分に課された瀟䌚的責任を果たすずいう意味においおも重芖する必芁がある。 人間生掻を成立させる䞊で働くこずは基本ずなるものであり䞀人䞀人が働くこ ずのよさや倧切さを知るこずによりみんなのために働こうずする意欲をもち 瀟䌚に察する奉仕や公共の圹に立぀喜びをも味わうこずができる。このように働 くこずや瀟䌚に奉仕するこずの充実感を味わうこずを通しおその意矩や圹割を 理解しそれを珟圚の自分が孊んでいるこずずの぀ながりで捉えるこずは将来 の瀟䌚的自立に向けお勀劎芳や職業芳を育む䞊でも重芁なこずである。 今日瀟䌚環境や産業構造等の倉化に䌎い働き方が䞀様でなくなり働くこず に察する将来の展望がもちにくくなっおいる。働くこずや瀟䌚に奉仕するこずの 意矩の理解は倧切であるがこのこずは䞀埋に望たしいずされる勀劎芳・職業芳 を教え蟌むこずではない。身近な人から集団ぞず人ずの関わりを広げながら児 童䞀人䞀人が働く意矩や目的を探究しみんなのために働くこずの意矩を理解 第章 道埳科の 内容
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55 し集団の䞀員ずしお自分の圹割を積極的に果たそうずする態床を育成するこず が重芁である。 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階の児童は䜕事にも興味をもっお生き生きず掻動しみんなのため に働くこずを楜しく感じおいる児童が倚い。そのような実態を生かし自分た ちが行った仕事がみんなの圹に立぀こずのうれしさやりがいそのこずを通 しお自分の成長などを感じられるようにするこずが倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおは孊玚の枅掃や絊食などの圓番掻動孊玚生掻の充実に向 けた係掻動家庭や地域瀟䌚での決められた仕事などみんなのために圹立ず うずする意欲や態床に結び付けおいくこずが求められる。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおはみんなのために働くこずで楜しさや喜びを味わうこず がある䞀方で働くこずを負担に感じたり面倒に思ったりする様子も芋られ る。このこずから自分の圹割を果たし力を合わせお仕事をするこずの倧切 さを理解できるようにするずずもに進んで働こうずする態床を育おる必芁が ある。  ᵣ  指導に圓たっおは特に身の回りの生掻の䞭で集団の䞀員ずしおできる こずに぀いお考え自分ができる仕事を芋付けたり集団生掻の向䞊に぀なが る掻動に参加したりしおみんなのために働こうずする意欲や態床を育むこず が重芁になる。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは勀劎を尊ぶ心を育おながら働くこずの意矩を理解し お瀟䌚の圹に立぀こずができるようにする必芁がある。この段階の児童は仲 のよい仲間ず䞀緒にする仕事には意欲的に取り組むが共同䜜業や集団での仕 事などを嫌う傟向がある。䞭孊校ぞの進孊を意識する時期に仲間ず協力しお 孊ぶこずの楜しさを通しお汗を流すこずの尊さや満足感仕事を成し遂げた 際の喜びや手応えなど働く意矩や瀟䌚に奉仕する喜びを児童䞀人䞀人に䜓埗 させ進んで実践しようずする意欲や態床を逊うこずが倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおは勀劎が自分のためだけではなく瀟䌚生掻を支えるもので あるこずを考えさせるこずが求められる。たたボランティア掻動など瀟䌚 ぞの奉仕掻動などから埗た充実感を基に勀劎ず公共の粟神の意矩を理解し 公共のために圹に立ずうずする態床を育おるこずが望たれる。  内容項目の 指導の芳点
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56   15 家族愛家庭生掻の充実 〔第孊幎及び第孊幎〕  父母祖父母を敬愛し進んで家の手䌝いなどをしお家族の圹に立 ぀こず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  父母祖父母を敬愛し家族みんなで協力し合っお楜しい家庭を぀く るこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  父母祖父母を敬愛し家族の幞せを求めお進んで圹に立぀こずを するこず。 䞭孊校 家族愛家庭生掻の充実  父母祖父母を敬愛し家族の䞀員ずしおの自芚をもっお充実した家庭生掻 を築くこず。 家族ずの関わりを通しお父母や祖父母を敬愛し家族の䞀員ずしお家庭のため に圹立぀こずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 児童が生を受けお初めお所属する瀟䌚は家庭である。家庭は児童にずっお生 掻の堎であり団らんの堎である。児童は家庭で家族ずの関わりを通しお愛情を もっお保護され育おられおおり最も心を安らげる堎である。そうした意味か らも児童の人栌圢成の基盀はその家庭にあるず蚀っおよい。家庭で逊われる道 埳性は様々な集団や瀟䌚ずの関わりの基盀にもなっおいく。児童が家庭を構成 する家族䞀人䞀人に぀いおの理解を深めおいくこずで珟圚の自分の存圚が父母 や祖父母から受け継がれたものであるこずを実感するこずができる。そしお自 分の成長を願っお無私の愛情で育おおくれたかけがえのない存圚である家族に察 しお敬愛する心が䞀局匷くなる。 たた児童が家庭生掻の䞭で家族が互いの立堎を尊重しながら家族に貢献す るこずの倧切さに気付いおいくようになるず児童自身も家族の䞭での自分の立 堎や圹割を自芚できるようになる。このこずで自分も兄匟姉効などずずもにそ の家族の䞀員ずしお積極的に圹に立ずうずする粟神が芜生える。自分なりにでき るこずで家庭生掻に貢献すれば家族のために圹に立぀喜びが実感できるように なる。そしおこのような家族や家庭生掻を倧切にしようずする気持ちを深め よりよい家庭を築けるように指導するこずが倧切である。 なお倚様な家族構成や家庭状況があるこずを螏たえ十分な配慮を欠かさな 第章 道埳科の 内容
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57 いようにするこずが重芁である。 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは児童は家族の䞀員であるこずに喜びを感じながらも家 族から守られ家庭生掻においお受け身の立堎であるこずが倚く胜動的に家 庭生掻に関わろうずするずころたでには至っおいない。このこずから日頃の 父母や祖父母が自分や他の家族に察しお成長を願い無私の愛情で育おおくれ おいる様子に気付くこずから敬愛の念を育おる。  ᵣ  指導に圓たっおは家庭生掻においおは自分にできるこずを進んで手䌝うな どしお積極的に家族ず関わり家族の䞀員ずしお圹に立぀喜びが実感できる ようにしおいくこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは自分が圚るのは父母や祖父母が圚るからであるずい うこずや自分に察しお愛情をもっお育おおくれおいるこずなどに察しお敬 愛の念を深めおいくようにするこずが倧切である。そしお家族の䞀員ずし お家庭生掻により積極的に関わろうずする態床を育おるこずが倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおは家庭生掻においお自分の行動が具䜓的に家族の圹に立っ おいるこずを実感したり家族に喜ばれ感謝されるずいう経隓を積み重ねたり するこずができるようにするこずが必芁である。自分が家庭生掻におけるかけ がえのない家族の䞀員であるこずの自芚を深めるこずによっお協力し合っお 楜しい家庭を぀くろうずする積極的な姿勢をも぀こずができるようになる。家 庭ずの連携を図りながら家族みんなで協力し合っお楜しい家庭を぀くろうず する態床を育おるよう指導するこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは䞀局積極的に家族の䞀員ずしおの自芚をもっお家庭 生掻に貢献できるこずが求められる。父母祖父母に察する家族ぞの敬愛が深 たる䞀方で家族が䜕かをしおくれるこずに察しおは圓然のこずず考えお 日垞生掻の䞭で家族の自分に察する思いや願いに぀いおは深く考えるこずは 少ない。  ᵣ  指導に圓たっおは自分の成長を願っお愛情をもっお育おおくれた家族に察 しお尊敬や感謝を蟌めお家族の幞せのために自分には䜕が貢献できるのかを 考えおみる機䌚を蚭定するこずが求められる。そしお充実した家庭生掻を築 いおいくためには家族の䞀員ずしおの自分の圹割を自芚し家族のために 積極的に圹立぀こずができるよう指導するこずが必芁である。そのためにも 家族が盞互に深い信頌関係で結ばれおいるこずに぀いお考えを深められるよう 指導するこずが倧切である。  内容項目の 指導の芳点
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58   16 よりよい孊校生掻集団生掻の充実 〔第孊幎及び第孊幎〕  先生を敬愛し孊校の人々に芪しんで孊玚や孊校の生掻を楜しくす るこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  先生や孊校の人々を敬愛しみんなで協力し合っお楜しい孊玚や孊校 を぀くるこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  先生や孊校の人々を敬愛しみんなで協力し合っおよりよい孊玚や孊 校を぀くるずずもに様々な集団の䞭での自分の圹割を自芚しお集団生 掻の充実に努めるこず。 䞭孊校 よりよい孊校生掻集団生掻の充実  教垫や孊校の人々を敬愛し孊玚や孊校の䞀員ずしおの自芚をもち協力し 合っおよりよい校颚を぀くるずずもに様々な集団の意矩や集団の䞭での自分 の圹割ず責任を自芚しお集団生掻の充実に努めるこず。 先生や孊校の人々を尊敬し感謝の気持ちをもっお孊玚や孊校の生掻をよりよ いものにしようずするこずや様々な集団の䞭での掻動を通しお自分の圹割を 自芚しお集団生掻の充実に努めるこずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 人は瀟䌚的な存圚であり家族や孊校をはじめずする様々な集団や瀟䌚に属し お生掻を営んでいる。それらにおける集団ず個の関係は集団の䞭で䞀人䞀人が 尊重しお生かされながら䞻䜓的な参加ず協力の䞋に集団党䜓が成り立ちその 質的な向䞊が図られるものでなければならない。児童はたず教垫に察する敬 愛の念をもち孊玚での生掻における充実感を味わいそのこずを通しお孊校ぞ の愛着をも぀ようになる。そしお自分を支え励たしおくれる孊校の様々な人々 ぞ目を向け感謝ず敬愛の念を深めおいく。 そこで教垫や孊校の様々な人々ずの掻動を通しお孊玚や孊校党䜓に目を向け させ集団ぞの所属感を高めるずずもにそれらの集団に圹立っおいる自分ぞの 実感ずずもに孊校を愛する心を深められるようにするこずが求められる。たた 様々な集団に属する䞀人䞀人が集団の掻動に積極的に参加し集団の意矩に気 付き自分の圹割ず責任を自芚しお充実した集団生掻を構築しようず努力する こずが倧切である。 第章 道埳科の 内容
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59 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階の児童にずっお教垫から受ける圱響は特に倧きい。そこで教垫 が児童䞀人䞀人ず愛情のある觊れ合いをするこずによっお教垫を敬愛しよう ずする心が育たれるようにするこずが倧切である。たた様々な孊習掻動を通 しお䞊玚生に芪しみをもったり孊校生掻を支えおいる人々ずの関わりを深め たりしながら敬愛の心を育お孊玚や孊校の生掻を自分たちで䞀局楜しくし ようずする態床を育おる必芁がある。  ᵣ  指導に圓たっおは児童が教垫や友達ず䞀緒に遊んだり孊んだりしお共に生 掻する機䌚を蚭定しおそのこずを通しお楜しさを味わい孊校のこずをより 深く知り集団の䞭での行動の仕方を孊び自分の居堎所を぀くっおいけるよ うな指導をするこずが望たれる。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは仲間意識の高たりず盞たっお特に孊玚ぞの所属意識が 高たるず蚀われおいる。このこずから互いに思いやり明るさや掻力あふれる 楜しい孊玚をみんなで協力し合っお぀くっおいくこずができるような態床を 育む必芁がある。たた日々䞖話になっおいる教垫や孊校の人々ずの関わりに も目を向け孊校党䜓を芖野に入れおよりよい孊校生掻を぀くるこずに関心 を深められるようにしおいくこずも倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおは教垫をはじめ孊玚や孊校で自分を支え励たしおくれる 様々な人々ずの関わりにおいお感謝ず敬愛の念を深め進んで孊玚や孊校のた めに働くなど具䜓的な掻動を通しお楜しく充実した孊校生掻が構築できるよ うに指導しおいくこずが求められる。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは児童が小孊校の高孊幎ずしおの自芚をもち孊玚や孊 校身近な集団を愛する心を具䜓化できるようにするこずが必芁である。特 に孊校における孊玚集団児童䌚やクラブなどの異幎霢集団だけでなく地 域瀟䌚においおも遊び仲間や各皮少幎団䜓などの身近な集団においお自分 の立堎やその集団の向䞊に資する自分の圹割個人の力を合わせチヌムずしお 取り組んでこそ達成できるこずなどを自芚しお様々な掻動に積極的に参加で きるようにしおいくこずが重芁である。  ᵣ  指導に圓たっおは様々な集団での掻動を通しお集団を支えおいるのは自 分たち自身であるずいうこずに気付かせるず同時に集団における自分の圹割 を自芚し責任を果たそうずする態床を育おるよう指導するこずが倧切である。  内容項目の 指導の芳点
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60   17 䌝統ず文化の尊重囜や郷土を愛する態床 〔第孊幎及び第孊幎〕  我が囜や郷土の文化ず生掻に芪しみ愛着をも぀こず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  我が囜や郷土の䌝統ず文化を倧切にし囜や郷土を愛する心をも぀こ ず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  我が囜や郷土の䌝統ず文化を倧切にし先人の努力を知り囜や郷土 を愛する心をも぀こず。 䞭孊校 郷土の䌝統ず文化の尊重郷土を愛する態床  郷土の䌝統ず文化を倧切にし瀟䌚に尜くした先人や高霢者に尊敬の念を深 め地域瀟䌚の䞀員ずしおの自芚をもっお郷土を愛し進んで郷土の発展に努 めるこず。 我が囜の䌝統ず文化の尊重囜を愛する態床  優れた䌝統の継承ず新しい文化の創造に貢献するずずもに日本人ずしおの 自芚をもっお囜を愛し 囜家及び瀟䌚の圢成者ずしお その発展に努めるこず。 我が囜や郷土の䌝統ず文化を尊重しそれらを育んできた我が囜や郷土を愛す る心をも぀こずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 自分が生たれ育った郷土はその埌の人生を送る䞊で心のよりどころずなるな ど倧きな圹割を果たすものである。たた郷土は生きる䞊での倧きな粟神的な 支えずなるものである。郷土での様々な䜓隓など積極的で䞻䜓的な関わりを通し お郷土を愛する心が育たれおいくが郷土から囜ぞず芪しみをもちながら芖野 を広げお囜や郷土を愛する心をもち囜や郷土をよりよくしおいこうずする態 床を育成するこずが倧切である。 我が囜や郷土の䌝統を継承するこずは長い歎史を通じお培われ受け継がれ おきた颚俗習慣芞術などを倧切にしそれらを次代に匕き継いでいくずいう こずである。我が囜や郷土の䌝統ず文化を倧切にする心は過去から珟圚に至る たでに育たれた我が囜や郷土の䌝統ず文化に関心をもちそれらず珟圚の自分ず の関わりを理解する䞭から芜生えおくるものである。それは囜や郷土を愛する 心ぞず぀ながりさらに我が囜が果たすべき圹割ず責任を自芚するこずにも぀ ながるものである。 なおここでいう「囜や郷土を愛する」ずは教育基本法においお教育の目暙 ずしお「䌝統ず文化をはぐくんできた我が囜や郷土を愛する態床」 第条第 号を逊うず定めおいるのず同様の趣旚であり我が囜や郷土を愛する「態床」 第章 道埳科の 内容
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61 ず「心」は教育の過皋を通じお䞀䜓ずしお逊われるものである。たた内容 項目に芏定しおいる「我が囜」や「囜」ずは政府や内閣などの統治機構を意味 するものではなく歎史的に圢成されおきた囜民囜土䌝統文化などからな る歎史的・文化的な共同䜓ずしおの囜を意味するものである。したがっお囜を 愛するこずは偏狭で排他的な自囜賛矎ではなくたた次の内容項目の「囜際 理解囜際芪善」に関する指導ず盞たっお囜際瀟䌚ず向き合うこずが求められ おいる我が囜の䞀員ずしおの自芚ず責任をもっお囜際芪善に努めようずする態 床に぀ながっおいる点に留意する必芁がある。 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは昔の遊びを䜓隓したり地域の行事などに参加しお身 の回りにある昔から䌝わるものに觊れたりする機䌚が倚くなる。このこずを通 しお家庭や孊校を取り巻く郷土に目が向けられるようになる。たた昔の遊 びや季節の行事などを通しお我が囜の䌝統や文化にも觊れ芪しみをもおるよ うになる。  ᵣ  指導に圓たっおは児童が䜏む町の身近な自然や文化などに盎接觊れる機䌚 を増やしたりそこに携わる人々ずの觊れ合いを深めたりするこずで囜や郷土 ぞの愛着を深め芪しみをもっお生掻できるようにするこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは自分たちの郷土に察する理解が深たる。たた地域で の生掻が掻発になるのに䌎い地域の行事や掻動に興味をも぀ようになる。た た地域の生掻や環境などの特色にも目が向けられ郷土のすばらしさを実感 できるようになる。  ᵣ  指導に圓たっおは地域の人々や生掻䌝統文化に芪しみそれを倧切に するこずを通しお郷土を愛するこずに぀いお考えさせ地域に積極的に関わ ろうずする態床を育おるこずが必芁である。さらに自然や文化スポヌツな どぞの関心も高たり郷土から芖野を広げお我が囜の䌝統ず文化に぀いお理 解を深めるようになる。そこで様々な掻動を通しお我が囜の䌝統ず文化に関 心をもちこれらに芪しむ気持ちを育おるように指導するこずが必芁である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは我が囜の囜土や産業歎史などの孊習を通しお我が 囜の囜土や産業の様子我が囜の発展に尜くした先人の業瞟や優れた文化遺産 に目が向けられるようになるこずから受け継がれおいる我が囜の䌝統や文化 を尊重し曎に発展させおいこうずする態床を育おるこずが倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおは機䌚を捉えお我が囜の䌝統や文化などを話題にしたり 盎接的に觊れたりする機䌚を増やすこずを通しおそのよさに぀いお理解を深め るこずが求められる。このこずを通しお䌝統や文化を育んできた我が囜や郷 土を受け継ぎ発展させおいくべき責務があるこずを自芚し努めおいこうずす る心構えを育おる必芁がある。  内容項目の 指導の芳点
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62   18 囜際理解囜際芪善 〔第孊幎及び第孊幎〕  他囜の人々や文化に芪しむこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  他囜の人々や文化に芪しみ関心をも぀こず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  他囜の人々や文化に぀いお理解し日本人ずしおの自芚をもっお囜際 芪善に努めるこず。 䞭孊校 囜際理解囜際貢献  䞖界の䞭の日本人ずしおの自芚をもち 他囜を尊重し 囜際的芖野に立っお 䞖界の平和ず人類の発展に寄䞎するこず。 他囜の人々や倚様な文化を理解するずずもに日本人ずしおの自芚や囜際理解 ず芪善の心をも぀こずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 グロヌバル化が進展する今日囜際理解や囜際芪善は重芁な課題になっおい る。これらの課題に察応できるようにするためには他囜の人々や文化に察する 理解ずこれらを尊重する態床を逊うようにするこずが求められる。それぞれの囜 には独自の䌝統ず文化があり自分たちの䌝統ず文化に察しお誇りをもち倧切 にしおいる。 そのこずを我が囜の䌝統ず文化に察する尊敬の念ず䜵せお理解できるように する必芁がある。 その際珟圚私たちが抱えおいる問題䟋えば環境や資源食糧や健康危 機管理などどれも䞀地域や䞀囜内にずどたる問題ではないこずを螏たえ広く 䞖界の諞情勢に目を向け぀぀日本人ずしおの自芚をしっかりも぀こずも重芁で ある。 なお宗教に぀いお宗教が瀟䌚で果たしおいる圹割や宗教に関する寛容の態 床などに関しおは教育基本法第15 条の芏定を螏たえた配慮を行うずずもに 宗教に぀いお理解を深めるこずが自ら人間ずしおの生き方に぀いお考えを深め るこずになるずいう意矩を十分考慮しお指導に圓たるこずが必芁である。 第章 道埳科の 内容
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63 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは発達段階から身の回りの事物が自囜の文化なのか他 囜の文化なのかを明確に区別するこずは難しい。たた他囜の人々や他囜の文 化に芪しむ経隓が倚くはないずいう実態がある。特に他囜の人々に察しおの觊 れ合いに぀いおは消極的になっおしたう児童もいる。  ᵣ  指導に圓たっおはたず身近な出来事や曞籍衣食䜏の䞭にある他囜の文 化に気付いたりスポヌツや身近な行事などを通じた他囜ずの亀流に觊れたり しながら他囜の人々に芪しみをもったり自分たちず異なる文化のよさに 気付いたりできるようにするこずが倧切である。そしお他囜の人々ず亀流し たり文化を味わったりしたこずを互いに出し合ったり深めたりしながら曎 に他囜を知り芪しもうずする気持ちが高たるように工倫するこずが倧切であ る。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは我が囜が様々な囜々ず関わりをもっおいるこずに気付 くようになる。たた自分たちの身の回りには我が囜以倖の倚様な文化がある こずやそれらの文化の特城などに぀いお少しず぀理解や関心が高たっおくる。  ᵣ  指導に圓たっおは児童の様々な生掻や孊習においお曎に関心をもっお他 囜の人々や他囜の文化に気付き郷土や自囜の文化ず他囜の文化ずの共通点や 盞違点などにも目を向けられるようにするこずが倧切である。その䞊でそれ ぞれのよさを感じ取らせるこずが求められる。たた他囜の人々もそれぞれの 文化に愛着をもっお生掻しおいるこずを理解させるなどしお曎に他囜の文化 に関心や理解を深めさせ芪したせるこずが倧切である。たた自囜の文化ず 他囜の文化の぀ながりや関係にも目を向けさせるこずが倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは特に瀟䌚的認識胜力が発達し日垞生掻においお新聞 などのマスメディアに接するこずや瀟䌚科倖囜語掻動等で孊習するこずに よっお䟋えば我が囜ず同様他囜にも囜旗や囜歌があり盞互に尊重すべ きこずなどを知る䞭で他囜ぞの関心や理解が䞀局高たる。たた様々な孊習 においお他囜の芞術や文化他囜の人々ず接する機䌚も出おくる。  ᵣ  指導に圓たっおはそのこずを螏たえ様々な文化やそれに関わる事柄を互 いに関連付けながら囜際理解を深め囜際芪善に努めようずする態床を育おる こずが重芁である。その際他囜の人々が我が囜ず同じようにそれぞれの囜 の䌝統ず文化に愛着や誇りをもっお生きおいるこずに぀いお䞀局理解が進むよ うにするこずが倧切である。たた日本人ずしおの自芚や誇り我が囜の䌝統 ず文化を理解し尊重する態床を深め぀぀自分にできるこずを考えるなどし お進んで他囜の人々ず぀ながり亀流掻動を進めたりより芪しくしたりしよ うずする囜際芪善の態床を逊うこずが求められる。  内容項目の 指導の芳点
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64   䞻ずしお生呜や自然厇高なものずの関わりに関するこず   19 生呜の尊さ 〔第孊幎及び第孊幎〕  生きるこずのすばらしさを知り生呜を倧切にするこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  生呜の尊さを知り生呜あるものを倧切にするこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  生呜が倚くの生呜の぀ながりの䞭にあるかけがえのないものであるこ ずを理解し生呜を尊重するこず。 䞭孊校 生呜の尊さ  生呜の尊さに぀いおその連続性や有限性なども含めお理解しかけがえの ない生呜を尊重するこず。 生呜ある党おのものをかけがえのないものずしお尊重し倧切にするこずに関 する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 生呜を倧切にし尊重するこずはかけがえのない生呜をいずおしみ自らもた た倚くの生呜によっお生かされおいるこずに玠盎に応えようずする心の衚れず蚀 える。ここでいう生呜は連続性や有限性を有する生物的・身䜓的生呜さらに は人間の力を超えた畏敬されるべき生呜ずしお捉えおいる。そうした生呜のも぀ 䟵し難い尊さが認識されるこずにより生呜はかけがえのない倧切なものであっ お決しお軜々しく扱われおはならないずする態床が育たれるのである。 この内容項目は䞻ずしお人間の生呜の尊さに぀いお考えを深めるこずが䞭心 になるが生きおいるもの党おの生呜の尊さも倧切に考えなければならない。生 呜の尊さを抂念的な蚀葉での理解ずずもに自己ずの関わりで生きるこずのす ばらしさや生呜の尊さを考え自芚を深められるように指導するこずが求められ る。 そのためには生呜の尊さに぀いお考えを深めおいくよう指導するこずが倧切 である。生呜のかけがえのなさは様々な偎面から考えられる。家族や瀟䌚的な関 わりの䞭での生呜や自然の䞭での生呜さらには生死や生き方に関わる生呜 の尊厳など発達の段階を考慮しながら蚈画的・発展的に指導し様々な偎面か ら生呜の尊さに぀いおの考えを深めおいくこずが重芁である。 第章 道埳科の 内容
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65 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは生呜の尊さを知的に理解するずいうより日々の生掻 経隓の䞭で生きおいるこずのすばらしさを感じ取るこずが䞭心になる。䟋え ば 「䜓にはぬくもりがあり心臓の錓動が芏則的に続いおいる」 「倜はぐっす り眠り朝は元気に起きられる」 「おいしく朝食が食べられる」 「孊校に来おみ んなず楜しく孊習や生掻ができる」などが考えられる。  ᵣ  指導に圓たっおはこれらの圓たり前のこずで芋過ごしがちな「生きおいる 蚌 あかし 」を実感させたい。たた自分の誕生を心埅ちにしおいた家族の思いや自 分の生呜に察しお愛情をもっお育んできた家族の思いに気付くなど自分の生 呜そのもののかけがえのなさに気付けるようにするこずが倧切である。そのこ ずを喜びすばらしいこずず感じるこずによっお生呜の倧切さを自芚できる ようにするこずが求められる。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは珟実性をもっお死を理解できるようになる。そのた め特にこの時期に生呜の尊さを感埗できるように指導するこずが必芁であ る。䟋えば病気やけがをしたずきの様子等から䞀぀しかない生呜の尊さを 知ったり今ある自分の生呜は遠い先代から受け継がれおきたものであるず いう䞍思議さや雄倧さに気付いたりする芖点も考えられる。  ᵣ  指導に圓たっおは生呜は唯䞀無二であるこずや自分䞀人のものではなく 倚くの人々の支えによっお守り育たれおいる尊いものであるこずに぀いお考 えたり䞎えられた生呜を䞀生懞呜に生きるこずのすばらしさに぀いお考えた りするこずが倧切である。あわせお自分ず同様に生呜あるもの党おを尊いも のずしお倧切にしようずする心情や態床を育おるこずが求められる。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは個々の生呜が互いを尊重し぀ながりの䞭にあるすば らしさを考え生呜のかけがえのなさに぀いお理解を深めるずずもに生死や 生き方に関わる生呜の尊厳など生呜に察する畏敬の念を育おるこずが倧切 である。たた様々な人々の粟神的な぀ながりや支え合いの䞭で䞀人䞀人の生 呜が育たれ存圚するこず生呜が宿る神秘祖先から祖父母父母そしお自 分さらに自分から子䟛孫ぞず受け継がれおいく生呜の぀ながりをより深 く理解できるようになる。  ᵣ  指導に圓たっおは家族や仲間ずの぀ながりの䞭で共に生きるこずのすばら しさ生呜の誕生から死に至るたでの過皋人間の誕生の喜びや死の重さ限 りある生呜を懞呜に生きるこずの尊さ生きるこずの意矩を远い求める高尚 さ生呜を救い守り抜こうずする人間の姿の尊さなど様々な偎面から生呜の かけがえのなさを自芚し生呜を尊重する心情や態床を育むこずができるように するこずが求められる。  内容項目の 指導の芳点
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66   20 自然愛護 〔第孊幎及び第孊幎〕  身近な自然に芪しみ動怍物に優しい心で接するこず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  自然のすばらしさや䞍思議さを感じ取り自然や動怍物を倧切にする こず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  自然の偉倧さを知り自然環境を倧切にするこず。 䞭孊校 自然愛護  自然の厇高さを知り自然環境を倧切にするこずの意矩を理解し進んで自 然の愛護に努めるこず。 自分たちを取り巻く自然環境を倧切にしたり動怍物を愛護したりするこずに 関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 叀来日本人は自然から受ける様々な恩恵に感謝し自然ずの調和を図りなが ら生掻を営んできた。自然に芪しみ動怍物が自然の䞭でたくたしく生きおきた 知恵や巧みさに぀いお孊んできた。そしお自然ず䞀䜓になりながら動怍物を愛 護し豊かな情操を育んできたのである。動怍物は自然環境の䞭で生きおおり それぞれの環境に適応しお生掻を営んでいる。人間も地球に䜏む生物の䞀員であ り環境ずの関わりなしには生きおいけない存圚である。自然の矎しさやすばら しさには理屈抜きで感動する。たた自然の䞭で育たれた䌝統文化は人々の心 を最し自然ず人間のよい関係を象城するものである。䞀方人間の力を超えた 自然の驚異はその䞍思議さにずどたらず偉倧なる自然の前に人間の無力さを 芋せ぀けられるこずもある。 科孊技術の進歩等に䌎う物の豊かさ䟿利さは人間が本来もっおいた感性や 資質を匱くしおしたっおいるずも蚀われる。環境砎壊が地球芏暡で進んでいく䞭 で自分たちが身近な暮らしの䞭でできるこずは䜕だろうかず考え珟状の改善 に自分たちのできるこずから少しず぀実際に取り組んでいくこずもできる。 自然や動怍物を愛し自然環境を倧切にしようずする態床は地球党䜓の環境 の悪化が懞念され持続可胜な瀟䌚の実珟が求められおいる䞭で特に身に付け なければならないものである。 第章 道埳科の 内容
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67 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは特に身近な自然の䞭で楜しく遊んだり自然ず芪しん だりする掻動を行うこずが倚い。たた生掻科の孊習などを通しお動物の䞖話 や飌育をしたり怍物の栜培や芳察などを根気よく䞁寧に行ったりしながら 自然や動怍物などず盎接觊れ合う倚くの䜓隓をしおいる。  ᵣ  指導に圓たっおは児童のこうした掻動や䜓隓を通しお自然に芪しみ動怍 物に優しく接しようずする心情を育おるこずが求められる。自然や動怍物のも ぀䞍思議さ生呜の力そしお共に生きおいるこずのいずおしさなどを自然 や動怍物ず觊れ合うこずを通しお実際に感じるこずによっお自然や動怍物を 倧事に守り育おようずする気持ちが匷く育たれる。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは自然やその䞭に生きる動怍物を倧切にする心を曎に深 めおいくこずが求められる。自然を倧切にするこずで自分たちの生呜も守ら れるこずに気付くようになる。たた環境保党に぀いおも関心をもちその必 芁性に぀いお考えるこずができるようになる。  ᵣ  指導に圓たっおは自然に芪しみながら自然のも぀矎しさやすばらしさを感 埗できるようにする必芁がある。それらを螏たえお身近なずころから少しず ぀自分たちなりにできるこずを動怍物ず自然環境ずの関わりを考え実行しよ うずする意欲を高めるこずも倧切である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは自然の仕組みに぀いおの理解が深たり自然環境に関 わる課題に぀いおも理解できるようになる。こうした理解の䞊に立っお自然 環境を保護するずずもに自䞻的積極的に環境を保党する態床を育おるこず が求められる。たた人間の力が及ばない自然の偉倧さず驚異に぀いおもしっ かりず感じ取り謙虚に自然に孊ぶ態床を身に付ける必芁がある。  ᵣ  指導に圓たっおは自然環境ず人間ずの関わりから人間の生掻を豊かにす るこずを優先し十分な思慮や節床を欠いお自然ず接しおきたこずに気付かせ たい。その䞊で人間も自然の䞭で生かされおいるこずを自分の䜓隓を基に考 えられるようにするこずが必芁である。人間ず自然や動怍物ずの共存の圚り方 を積極的に考え自分にできる範囲で自然環境を倧切にし持続可胜な瀟䌚の 実珟に努めようずする態床を育むこずが望たれる。  内容項目の 指導の芳点
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68   21 感動畏敬の念 〔第孊幎及び第孊幎〕  矎しいものに觊れすがすがしい心をも぀こず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  矎しいものや気高いものに感動する心をも぀こず。 〔第孊幎及び第孊幎〕  矎しいものや気高いものに感動する心や人間の力を超えたものに察す る畏敬の念をも぀こず。 䞭孊校 感動畏敬の念  矎しいものや気高いものに感動する心をもち人間の力を超えたものに察す る畏敬の念を深めるこず。 矎しいものや厇高なもの人間の力を超えたものずの関わりにおいおそれら に感動する心や畏敬の念をも぀こずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 日々の科孊技術の進歩は目芚たしいものがある。このこずによっお私たちは 物質的には豊かで快適な毎日を送るこずができるようになった。このこずから科 孊が䞇胜であるかのような錯芚をしかねない今日の瀟䌚においおは科孊の発展 を期埅し理性の力を信じるこずず同時に人間の力では到底説明するこずができ ない矎ぞの感動や厇高なものに察する尊敬や畏敬の念をもち人間ずしおの圚 り方を芋぀め盎すこずが求められる。 自然が織りなす矎しい颚景や人の心の奥深さ枅らかさを描いた文孊䜜品など に觊れお玠盎に感動する気持ちや人の心の優しさや枩かさなど気高いものや厇 高なものに出䌚ったずきの尊敬する気持ちなどを児童の心の䞭により䞀局育お るこずが倧切である。そのためには孊校における自然䜓隓掻動や読曞掻動な ど矎しいものや気高いものなどに出䌚う機䌚を倚様に蚭定するこずが求められ る。 䞀方様々なメディアが発達した昚今巧みな映像などが私たちに感動を䞎え おくれるこずも少なくない。これらも矎しいもの気高いものから感動を求めよう ずする人間の思いの衚れである。自然のもの人工のものず区別するのではな く矎しいもの枅らかなもの気高いものに接したずきの玠盎な感動を倧切に するこずが求められる。 第章 道埳科の 内容
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69 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは特に児童の生掻の䞭に存圚しおいる身近な自然の矎 しさや心地よい音楜芞術䜜品などに觊れお気持ちよさを感じたり物語など に語られおいる矎しいものや枅らかなものに玠盎に感動したりするような䜓隓 を通しおすがすがしい心をもおるようにするこずが倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおは児童が矎しいものに觊れお心が揺さぶられたずきには その思いを教垫が倧切にするずずもに児童の感動を他の児童にも共有できる ように働きかけるこずで児童自身がもっおいる初々しい感性を豊かに育んで いくこずが考えられる。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは自然や音楜物語などの矎しいもののみならず人の 心や生き物の行動を含めた気高さなどにも気付くようになる。そのこずを通し お矎しいものや気高いものに意識的に觊れようずする態床を育おるこずが倧 切である。こうした䜓隓を積み重ねるこずによっお想像する力や感じる力が より豊かになっおいく。自然の矎しさや気高いものに觊れお玠盎に感動する 心を育おおいくこずが求められる。  ᵣ  指導に圓たっおは感性や知性が著しく発達する段階であるこずに配慮し お児童が自然の矎しさや人の心の気高さなどを感じ取る心をもっおいる自分 に気付きその心を倧切にし曎に深めおいこうずする気持ちを高めるように するこずが重芁である。 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは人間のも぀心の厇高さや偉倧さに感動したり真理を 求める姿や自分の可胜性に無心で挑戊する人間の姿に心を打たれたり芞術䜜 品の内に秘められた人間の業を超えるものに気付いたり倧自然の摂理に感動 しそれを包み蟌む倧いなるものに気付いたりするこずなどを通しおそれらに 畏敬の念をも぀こずが求められる。  ᵣ  指導に圓たっおは文孊䜜品絵画や造圢䜜品などの矎術壮倧な音楜など 矎しいものずの関わりを通しお感動したり尊敬や畏敬の念を深めたりするこ ずで人間ずしおの圚り方をより深いずころから芋぀め盎すこずができるよう にするこずが倧切である。  内容項目の 指導の芳点
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70   22 よりよく生きる喜び 〔第孊幎及び第孊幎〕  よりよく生きようずする人間の匷さや気高さを理解し人間ずしお生 きる喜びを感じるこず。 䞭孊校 よりよく生きる喜び  人間には自らの匱さや醜さを克服する匷さや気高く生きようずする心がある こずを理解し人間ずしお生きるこずに喜びを芋いだすこず。 よりよく生きようずする人間のよさを芋いだし人間ずしお生きる喜びを感じ るこずに関する内容項目である。 (1) 内容項目の抂芁 人間は本来よりよく生きようずする存圚でありそのために人間性をより高 めようず努めるすばらしさをもっおいる。䞀方で人間は決しお完党なものでは ない。誰しもが誘惑に負けたりやすきに流されたりするずいった匱さももち合 わせおいる。このようなすばらしさや匱さは決しお別々に存圚するものではな く同時に内圚しおいるものである。しかし人間は決しお内圚する匱さをその たたにしおおく存圚ではなく匱さを矞恥ずしお受け止めそれを乗り越え誇り を感じるこずを通しお生きるこずぞの喜びを感じる。たた人間の行為の矎し さに気付いたずき人間は匷くたた気高い存圚になり埗るのである。このこず が人間ずしお生きる喜びあるいは人間がも぀匷さや気高さに぀ながるのであ る。 人間ずしおの生きる喜びは人からほめられたり認められたりするこずだけ で生ずるものではない。誰もが悩み苊しみ悲しみそしお良心の呵 か 責 しゃく ず闘い ながら匱い自分の存圚を意識するようになる。そしお誇りや愛情共により よく生きおいこうずする匷さや気高さを理解するこずによっお自分の匱さを乗り 越え人間ずしお生きる喜びを感じるこずになる。ここでいう人間ずしお生きる 喜びずは匱い自分を乗り越えるだけでなく自分の良心に埓っお生きるこずで あり人間のすばらしさを感埗しよりよく生きおいこうずする深い喜びであ る。 なおこのような人間の匷さや気高さは䟋えば第孊幎及び第孊幎の段 階においおは「矎しいものに觊れすがすがしい心をも぀こず」 第孊幎及び 第孊幎の段階においおは「矎しいものや気高いものに感動する心をも぀こず」 などに関する指導でも育たれおいる。 第章 道埳科の 内容
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71 (2) 指導の芁点 ■ 第孊幎及び第孊幎  ᵣ  この段階においおは人間であれば誰しもがもっおいる匱さず同時にそれ を乗り越えようずする匷さや気高さに぀いお理解するこずができるようになっ おくる。児童は自分自身を人間ずしおより高めたいずいう思いや願いをもっ おいる。しかし様々な障害や困難に出䌚うこずで悩んだり苊しんだりする こずが少なくない。自分自身に十分に自信がもおないでいるために劣等感に さいなたれたり人をねたんだり恚んだりあるいはうらやたしく思ったり するこずもある。たた䞀方では厇高な人生を送りたいずいう人間のも぀気 高さを求める心ももっおいる。  ᵣ  したがっお様々な機䌚に身の回りにある人間がもっおいる匷さや気高さ に気付かせるずずもにそのよさや意矩を十分に理解できるようにするこずが 倧切である。たた自分自身のよさや可胜性を自芚するこずで自らを奮い立た せ目指す生き方誇りある生き方に近付くこずができるずいうこずに目を向 けられるようにするこずが倧切である。  ᵣ  指導に圓たっおはたず自分だけが匱いのではないずいうこずや人間がも ぀匷さ気高さに぀いお自分自身を振り返るこずで理解できるようにするこず が倧切である。人間の匱さだけを匷調したり匱い自分ず気高さの察比に終 わったりするこずなく目指す生き方誇りある生き方に近付けるずいうこず が倧切である。このように人間の匷さや気高さを理解させるこずで誇りあ る生き方倢や垌望など喜びのある生き方に぀なげるようにするこずが求めら れる。  内容項目の 指導の芳点
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72 第1 節 指導蚈画䜜成䞊の配慮事項  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の  各孊校においおは道埳教育の党䜓蚈画に基づき各教科倖囜 語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動ずの関連を考慮しながら 道埳科の幎間指導蚈画を䜜成するものずする。なお䜜成に圓たっ おは第に瀺す各孊幎段階の内容項目に぀いお盞圓する各孊幎 においお党お取り䞊げるこずずする。その際児童や孊校の実態に 応じ孊幎間を芋通した重点的な指導や内容項目間の関連を密に した指導䞀぀の内容項目を耇数の時間で扱う指導を取り入れるな どの工倫を行うものずする。 1 指導蚈画䜜成の方針ず掚進䜓制の確立 道埳科の指導蚈画に぀いおは第章の第のにおいお 「各孊校においお は道埳教育の党䜓蚈画に基づき各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及 び特別掻動ずの関連を考慮しながら道埳科の幎間指導蚈画を䜜成するものずす る」ずしおいる。道埳科の指導は孊校の道埳教育の目暙を達成するために行う ものであるこずから孊校においおは校長が道埳教育の方針を明確にし指導 力を発揮しお党教垫が協力しお道埳教育を展開するため道埳教育の掚進を䞻 に担圓する教垫以䞋「道埳教育掚進教垫」ずいう。 を䞭心ずしお道埳教育 の党䜓蚈画に基づく道埳科の幎間指導蚈画を䜜成する必芁がある。 2 幎間指導蚈画の意矩ず内容 (1) 幎間指導蚈画の意矩 幎間指導蚈画は道埳科の指導が道埳教育の党䜓蚈画に基づき児童の発達 の段階に即しお蚈画的発展的に行われるように組織された党孊幎にわたる幎間 の指導蚈画である。具䜓的には道埳科においお指導しようずする内容に぀い お児童の実態や倚様な指導方法等を考慮しお孊幎段階に応じた䞻題を構成 第4 ç«  指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い 第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い
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73 しこの䞻題を幎間にわたっお適切に䜍眮付け配列し孊習指導過皋等を瀺す など授業を円滑に行うこずができるようにするものである。 なお道埳科の䞻題は指導を行うに圓たっお䜕をねらいずしどのように 教材を掻甚するかを構想する指導のたずたりを瀺すものであり 「ねらい」ずそ れを達成するために掻甚する「教材」によっお構成される。 このような幎間指導蚈画は特に次の諞点においお重芁な意矩をもっおいる。 ア 孊幎間を芋通した蚈画的発展的な指導を可胜にする。  ᵣ  児童孊校及び地域の実態に応じお幎間にわたりたた孊幎間を芋通 した重点的な指導や内容項目間の関連を図った指導を可胜にする。 む 個々の孊玚においお道埳科の孊習指導案を立案するよりどころずなる。  ᵣ  道埳科の授業は幎間指導蚈画に基づいお実斜するこずが基本であり個々 の孊玚の児童の実態に合わせお幎間指導蚈画における䞻題の構想を具䜓化 し孊習指導案を具䜓的に考える際のよりどころずなる。 り 孊玚盞互孊幎盞互の教垫間の研修などの手掛かりずなる。  ᵣ  幎間指導蚈画を螏たえお授業前に指導方法等を怜蚎したり情報を亀換し たり授業を実際に参芳し合ったりするずきの基本的な情報ずしお生かすこ ずができる。 (2) 幎間指導蚈画の内容 幎間指導蚈画は各孊校においお道埳科の授業を蚈画的発展的に行うための 指針ずなるものであり各孊校が創意工倫をしお䜜成するものであるが䞊蚘の 意矩に基づいお特に次の内容を明蚘しおおくこずが必芁である。 ア 各孊幎の基本方針  ᵣ  党䜓蚈画に瀺されおいる道埳教育の目暙に基づき道埳科における指導に ぀いお孊幎ごずの基本方針を具䜓的に瀺す。 む 各孊幎の幎間にわたる指導の抂芁   具備するこずが求められる事項ずしおは次のものがある。  () 指導の時期    孊幎ごずの実斜予定の時期を蚘茉する。  () 䞻題名  指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 74   ᵣ  ねらいず教材で構成した䞻題を授業の内容が抂芳できるように端的に 衚したものを蚘述する。  () ねらい   ᵣ  道埳科の内容項目を基にねらいずする道埳的䟡倀や道埳性の様盞を端 的に衚したものを蚘述する。  () 教材   ᵣ  教科甚図曞やその他授業においお甚いる副読本等の䞭から指導で甚 いる教材の題名を蚘述する。なおその出兞等を䜵蚘する。  () 䞻題構成の理由   ᵣ  ねらいを達成するために教材を遞定した理由を簡朔に瀺す。  () 孊習指導過皋ず指導の方法   ᵣ  ねらいを螏たえお教材をどのように掻甚しどのような孊習指導過皋 や指導方法で孊習を進めるのかに぀いお簡朔に瀺す。  () 他の教育掻動等における道埳教育ずの関連   ᵣ  他の教育掻動においお授業で取り䞊げる道埳的䟡倀に関わっおどのよう な指導が行われるのか日垞の孊玚経営においおどのような配慮がなされ るのかなどを瀺す。  () その他   ᵣ  䟋えば校長や教頭などの参加他の教垫の協力的な指導の蚈画保護 者や地域の人々の参加・協力の蚈画耇数の時間取り䞊げる内容項目の堎 合は各時間の盞互の指導の関連などの構想幎間指導蚈画の改善に関わる 事項を蚘述する備考欄などを瀺すこずが考えられる。 なお道埳科の指導の時期䞻題名ねらい及び教材を䞀芧にした配列衚だけ では幎間指導蚈画ずしおは機胜しにくい。そのような䞀芧衚を瀺す堎合においお も孊習指導過皋等を含むものなど各時間の指導の抂芁が分かるようなものを 加えるこずが求められる。 3 幎間指導蚈画䜜成䞊の創意工倫ず留意点 幎間指導蚈画を掻甚しやすいものにし指導の効果を高めるために特に創意 工倫し留意すべきこずずしお次のこずが挙げられる。 (1) 䞻題の蚭定ず配列を工倫する ねらいず教材で構成する䞻題の蚭定においおは特に䞻題に関わる道埳教育の 状況それに䌎う児童の実態などを考慮する。たずねらいずしおは道埳的䟡
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 指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項 75 倀の理解に基づいお自己を芋぀めるための根源的なものを抌さえおおく必芁があ る。たた教材はねらいずの関連においお児童が自分ずの関わりで考えるこず ができるものを適切に遞択する。 さらに䞻題の配列に圓たっおは䞻題の性栌他の教育掻動ずの関連地域 瀟䌚の行事季節的倉化などを十分に考慮するこずが望たれる。 (2) 蚈画的発展的な指導ができるように工倫する 内容項目盞互の関連性や孊幎段階ごずの発展性を考慮しお孊幎間を芋通 した蚈画的発展的な指導が行えるよう心掛ける。たた児童が進孊する䞭孊校 における道埳科ずの関連を図るよう工倫するこずも望たれる。 (3) 重点的指導ができるように工倫する 各孊幎段階の内容項目の指導に぀いおは児童や孊校の実態に応じお重点的指 導を工倫し内容項目党䜓の効果的な指導が行えるよう配慮する必芁がある。そ の堎合には孊校が重点的に指導しようずする内容項目の指導時間数を増やし 䞀定の期間をおいお繰り返し取り䞊げる䜕回かに分けお指導するなどの配列を 工倫したり内容項目によっおはねらいや教材の質的な深たりを図ったり問 題解決的な孊習など倚様な指導方法を甚いたりするなどの工倫が考えられる。 (4) 各教科等䜓隓掻動等ずの関連的指導を工倫する 幎間にわたっお䜍眮付けた䞻題に぀いおは各教科等ずの関連を図るこずで指 導の効果が高められる堎合は指導の内容及び時期を配慮しお幎間指導蚈画に䜍 眮付けるなど具䜓的な関連の芋通しをも぀こずができるようにする。 たた集団宿泊掻動やボランティア掻動自然䜓隓掻動などの道埳性を逊うた めの䜓隓掻動ず道埳科の指導の時期や内容ずの関連を考慮し道埳的䟡倀の理解 を基に自己を芋぀めるなどの指導の工倫を図るこずも倧切である。 (5) 耇数時間の関連を図った指導を取り入れる 道埳科においおは䞀぀の䞻題を単䜍時間で取り扱うこずが䞀般的である が内容によっおは耇数の時間の関連を図った指導の工倫などを蚈画的に䜍眮付 けお行うこずも考えられる。䟋えば䞀぀の䞻題を単䜍時間にわたっお指導 し道埳的䟡倀の理解に基づいお自己を芋぀める孊習を充実させる方法重点的 な指導を行う内容を耇数の教材による指導ず関連させお進める方法など様々な 方法が考えられる。
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 76 (6) 特に必芁な堎合には他孊幎段階の内容を加える 道埳科の内容が孊幎段階ごずに児童の発達の段階等を螏たえお瀺されおいる意 矩を理解し党䜓にわたる効果的な指導を工倫するこずを基本ずする。なお特 に必芁な堎合には圓該孊幎の内容の指導を行った䞊で孊校の特色や実態課題 などに応じお他孊幎段階の内容を加えるこずができる。 (7) 蚈画の匟力的な取扱いに぀いお配慮する 幎間指導蚈画は孊校の教育蚈画ずしお意図的蚈画的に䜜成されたものであ り指導者の恣意による䞍甚意な倉曎や修正が行われるべきではない。倉曎や修 正を行う堎合は児童の道埳性を逊うずいう芳点から考えおより倧きな効果を 期埅できるずいう刀断を前提ずしお孊幎などによる怜蚎を経お校長の了解を埗 るこずが必芁である。 そしお倉曎した理由を備考欄などに蚘入し今埌の怜蚎課題にするこずが倧 切である。 なお幎間指導蚈画の匟力的な取扱いに぀いおは次のような堎合が考えられ る。  ア 時期時数の倉曎  ᵣ  児童の実態などに即しお指導の時期時数を倉曎するこずが考えられ る。しかし指導者の恣意による倉曎やあらかじめ幎間指導蚈画の䞀郚を 空癜 にしおおくこずは指導蚈画の圚り方から考えお避けなければなら ない。  む ねらいの倉曎  ᵣ  幎間指導蚈画に予定されおいる䞻題のねらいを䞀郚倉曎するこずが考えら れる。ねらいの倉曎は幎間指導蚈画の党䜓構想の䞊に立ち協議を経お行 うこずが倧切である。  り 教材の倉曎  ᵣ  䞻題ごずに䞻に甚いる教材はねらいを達成するために䞭心的な圹割を担 うものであり安易に倉曎するこずは避けなければならない。倉曎する堎合 はそのこずによっお䞀局効果が期埅できるずいう刀断を前提ずし少なく ずも同䞀孊幎の他の教垫や道埳教育掚進教垫ず話し合った䞊で校長の了解 を埗お倉曎するこずが望たしい。  ゚ 孊習指導過皋指導方法の倉曎  ᵣ  孊習指導過皋や指導方法に぀いおは児童や孊玚の実態などに応じお適切 な方法を開発する姿勢が倧切である。しかし基本的な孊習指導過皋に぀い おの共通理解は倧切なこずであり倉曎する堎合はそれらの工倫や成果を
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 指導蚈画䜜 成䞊の配慮 事項 77 校内研修䌚などで発衚するなど意芋の亀換を積極的に行うこずが望たれる。 (8) 幎間指導蚈画の評䟡ず改善を蚈画的に行うようにする 幎間指導蚈画に基づく授業が䞀局効果的に行われるためには授業実斜の反省 に基づき䞊蚘により生じた怜蚎課題を螏たえながら党教垫の共通理解の䞋 に幎間指導蚈画の評䟡ず改善を行うこずが必芁である。そのためには日垞か ら実斜䞊の課題を備考欄に蚘入したり怜蚎したりするための資料を収集するこ ずにも心掛けるこずが倧切である。
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 78  「第章 特別の教科 道埳」の「第 目暙」  再掲 第章総則の第のの(2) に瀺す道埳教育の目暙に基づきよりよ く生きるための基盀ずなる道埳性を逊うため道埳的諞䟡倀に぀いおの 理解を基に自己を芋぀め物事を倚面的・倚角的に考え自己の生き 方に぀いおの考えを深める孊習を通しお道埳的な刀断力心情実践 意欲ず態床を育おる。 1 指導の基本方針 道埳科においおは各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動に おける道埳教育ず密接な関連を図りながら幎間指導蚈画に基づき児童や孊玚 の実態に即しお適切な指導を展開しなければならない。そのためには以䞋に述 べるような指導の基本方針を確認する必芁がある。   (1) 道埳科の特質を理解する 道埳科は児童䞀人䞀人がねらいに含たれる䞀定の道埳的䟡倀に぀いおの理 解を基に自己を芋぀め物事を倚面的・倚角的に考え自己の生き方に぀いお の考えを深める孊習を通しお内面的資質ずしおの道埳性を䞻䜓的に逊っおいく 時間である。このこずを共通に理解しお授業を工倫するこずが倧切である。 (2) 教垫ず児童児童盞互の信頌関係を基盀におく 道埳科の指導は児童が道埳的䟡倀に関わる感じ方や考え方を亀流し合うこず で自己を芋぀め自己の生き方に぀いおの考えを深める孊習を行う。このような 孊習を効果的に行えるようにするためには孊玚内での信頌関係の構築が基盀ず なる。教垫ず児童の信頌関係や児童盞互の人間関係を育お䞀人䞀人が自分の感 じ方や考え方を䌞び䌞びず衚珟するこずができる雰囲気を日垞の孊玚経営の䞭で ぀くるようにするこずが倧切である。 (3) 児童の自芚を促す指導方法を工倫する 道埳科の指導の目指すものは個々の道埳的行為や日垞生掻の問題凊理に終わ るものではなく児童自らが時ず堎に応じお望たしい行動がずれるような内面的 第2 節 道埳科の指導
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 道埳科の 指導 79 資質を高めるこずにある。぀たり道埳科は道埳的䟡倀に぀いおの単なる知的 理解に終始したり行為の仕方そのものを指導したりする時間ではなくねらい ずする道埳的䟡倀に぀いお児童自身がどのように捉えどのような葛藀があるの かたた道埳的䟡倀を実珟するこずにどのような意味を芋いだすこずができるの かなど道埳的䟡倀を自分ずの関わりにおいお捉える時間である。したがっお 児童が道埳的䟡倀を自芚できるよう指導方法の工倫に努めなければならない。 (4) 児童の発達や個に応じた指導を工倫する 児童には幎霢盞応の発達の段階があるずずもに個人差も倧きいこずに留意 し䞀人䞀人の感じ方や考え方を倧切にした授業の展開を工倫するこずにより 児童が珟圚の自分の圚り方やこれからの生き方を積極的に考えられるようにす る。 (5) 問題解決的な孊習䜓隓的な掻動など倚様な指導方法の工倫をする 孊校生掻を送る䞊では䟋えば盞反する道埳的䟡倀に぀いおどちらか䞀方 の遞択を求められる堎面も数倚く存圚する。その堎合の倚くは答えは䞀぀では なく正解は存圚しない。こうした問題に぀いお倚面的・倚角的に考察し䞻䜓 的に刀断しよりよく生きおいくための資質・胜力を逊うためには児童が道埳 的䟡倀を自分ずの関わりで考えるこずができるような問題解決的な孊習を取り入 れるこずが有効である。たた孊校の教育掻動党䜓で行う道埳教育の芁ずしお それぞれの教育掻動で行われた指導を補ったり深めたりたずめたりするなど の圹割を果たす道埳科の特質を螏たえねらいに含たれる道埳的䟡倀の偎面から 他の教育掻動ずの関連を把握しそれを生かした授業を工倫するこずが倧切であ る。 さらに道埳性が効果的に逊えるように児童の日垞的な䜓隓はもちろんのこ ず集団宿泊掻動やボランティア掻動自然䜓隓掻動など倚様な䜓隓掻動を生 かした授業を工倫し道埳的䟡倀のも぀意味や倧切さに぀いお深く考えられるよ うにする。 (6) 道埳教育掚進教垫を䞭心ずした指導䜓制を充実する 道埳科の指導を蚈画的に掚進したたそれぞれの授業を魅力的なものずしお 効果を䞊げるためには校長の方針の䞋に孊校の党教垫が協力しながら取組を進
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 80 めおいくこずが倧切である。校長の方針を明確にし道埳教育掚進教垫を䞭心ず した指導䜓制の充実を図るずずもに道埳科の授業ぞの校長や教頭などの参加 他の教垫ずの協力的指導保護者や地域の人々の参加や協力などが埗られるよう に工倫するこずが倧切である。 2 道埳科の特質を生かした孊習指導の展開 (1) 道埳科の孊習指導案 ア 道埳科の孊習指導案の内容  ᵣ  道埳科の孊習指導案は教垫が幎間指導蚈画に䜍眮付けられた䞻題を指導 するに圓たっお児童や孊玚の実態に即しお教垫自身の創意工倫を生かし お䜜成する指導蚈画である。具䜓的にはねらいを達成するために道埳科 の特質を生かしお䜕をどのような順序方法で指導し評䟡しさらに 䞻題に関連する本時以倖の指導にどのように生かすのかなど孊習指導の構 想を䞀定の圢匏に衚珟したものである。  ᵣ  孊習指導案は教垫の指導の意図や構想を適切に衚珟するこずが奜たし く各教垫の創意工倫が期埅される。したがっおその圢匏に特に決たった 基準はないが䞀般的には次のような事項が取り䞊げられおいる。  () 䞻題名    原則ずしお幎間指導蚈画における䞻題名を蚘述する。  () ねらいず教材   ᵣ  幎間指導蚈画を螏たえおねらいを蚘述するずずもに教材名を蚘述する。  () 䞻題蚭定の理由   ᵣ  幎間指導蚈画における䞻題構成の背景などを再確認するずずもに①ね らいや指導内容に぀いおの教垫の捉え方②それに関連する児童のこれた での孊習状況や実態ず教垫の願い③䜿甚する教材の特質やそれを生かす 具䜓的な掻甚方法などを蚘述する。   ᵣ  蚘述に圓たっおは児童の肯定的な面やそれを曎に䌞ばしおいこうずす る芳点からの積極的な捉え方を心掛けるようにする。たた抜象的な捉え 方をするのではなく児童の孊習堎面を予想したり発達の段階や指導の 流れを螏たえたりしながらより具䜓的で積極的な教材の生かし方を蚘述 するようにする。  () 孊習指導過皋   ᵣ  ねらいに含たれる道埳的䟡倀に぀いお児童が道埳的䟡倀に぀いおの理 解を基に自己を芋぀め物事を倚面的・倚角的に考え自己の生き方に
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 道埳科の 指導 81 ぀いおの考えを深めるこずができるようにするための教垫の指導ず児童の 孊習の手順を瀺すものである。䞀般的には孊習指導過皋を導入展開 終末の各段階に区分し児童の孊習掻動䞻な発問ず予想される児童の発 蚀指導䞊の留意点指導の方法評䟡の芳点などを指導の流れに即しお 蚘述するこずが倚い。  () その他   ᵣ  䟋えば他の教育掻動などずの関連評䟡の芳点教材分析板曞蚈 画校長や教頭などの参加他の教垫ずの協力的な指導保護者や地域の 人々の参加や協力など授業が円滑に進められるよう必芁な事柄を蚘述す る。 む 孊習指導案䜜成の䞻な手順  ᵣ  孊習指導案の䜜成の手順はそれぞれの状況に応じお異なるがおおむね 次のようなこずが考えられる。  () ねらいを怜蚎する    指導の内容や教垫の指導の意図を明らかにする。  () 指導の重点を明確にする   ᵣ  ねらいに関する児童の実態ずそれを螏たえた教垫の願いを明らかに し各教科等での指導ずの関連を怜蚎しお指導の芁点を明確にする。  () 教材を吟味する   ᵣ  教科甚図曞や副読本等の教材に぀いお授業者が児童に考えさせたい道 埳的䟡倀に関わる事項がどのように含たれおいるかを怜蚎する。  () 孊習指導過皋を構想する   ᵣ  ねらい児童の実態教材の内容などを基に授業党䜓の展開に぀いお 考える。その際児童がどのような問題意識をもっお孊習に臚みねらい ずする道埳的䟡倀を理解し自己を芋぀め倚様な感じ方や考え方によっ お孊び合うこずができるのかを具䜓的に予想しながらそれらが効果的に なされるための授業党䜓の展開を構想する。   ᵣ  たた孊習指導過皋の構想に圓たっおは指導の流れ自䜓が特定の䟡 倀芳を児童に教え蟌むような展開ずなるこずのないよう児童が道埳的䟡 倀に関わる事象を䞻䜓的に考えたた児童同士の話合いを通しおよりよ い生き方を導き出しおいくずいうような展開も効果的である。 り 孊習指導案䜜成䞊の創意工倫  ᵣ  孊習指導案の䜜成に圓たっおはこれらの手順を基本ずしながらもさら に児童の実態指導の内容や意図等に応じお工倫しおいくこずが求められ る。特に重点的な指導や䜓隓掻動を生かす指導耇数時間にわたる指導
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 82 倚様な教材の掻甚校長や教頭などの参加他の教垫ずの協力的な指導保 護者や地域の人々の参加や協力などの工倫が求められるこずから倚様な孊 習指導案を創意工倫しおいくこずが求められる。  ᵣ  孊習指導案は誰が芋おもよく分かるように圢匏や蚘述を工倫するずずも に研修等を通じおよりよいものぞず改善し次回の指導に生かせるように 孊校ずしお蓄積しおいくこずも倧切である。 (2) 道埳科の特質を生かした孊習指導 道埳科の指導においおは児童䞀人䞀人が道埳的䟡倀に぀いおの理解を基に 自己を芋぀め物事を倚面的・倚角的に考え自己の生き方に぀いおの考えを深 めるこずで道埳性を逊うずいう特質を十分考慮しそれに応じた孊習指導過皋や 指導方法を工倫するこずが倧切である。それずずもに児童が自らのよさや成長 を実感できるように工倫するこずが求められる。 道埳科の孊習指導過皋には特に決められた圢匏はないが䞀般的には以䞋の ように導入展開終末の各段階を蚭定するこずが広く行われおいる。このよ うな指導を基本ずするが教垫の指導の意図や教材の効果的な掻甚などに合わせ お匟力的に扱うなどの工倫をするこずが倧切である。  ア 導入の工倫  ᵣ  導入は䞻題に察する児童の興味や関心を高めねらいの根底にある道埳 的䟡倀の理解を基に自己を芋぀める動機付けを図る段階であるず蚀われる。  ᵣ  具䜓的には本時の䞻題に関わる問題意識をもたせる導入教材の内容に 興味や関心をもたせる導入などが考えられる。  む 展開の工倫  ᵣ  展開はねらいを達成するための䞭心ずなる段階であり䞭心的な教材に よっお児童䞀人䞀人がねらいの根底にある道埳的䟡倀の理解を基に自 己を芋぀める段階であるず蚀われる。  ᵣ  具䜓的には児童の実態ず教材の特質を抌さえた発問などをしながら進め おいく。そこでは教材に描かれおいる道埳的䟡倀に察する児童䞀人䞀人の 感じ方や考え方を生かしたり物事を倚面的・倚角的に考えたり児童が自 分ずの関わりで道埳的䟡倀を理解したり自己を芋぀めるなどの孊習が深た るように留意する。児童がどのような問題意識をもちどのようなこずを䞭 心にしお自分ずの関わりで考えを深めおいくのかに぀いお䞻題が明瞭ずなっ た孊習を心掛ける。  り 終末の工倫  ᵣ  終末はねらいの根底にある道埳的䟡倀に察する思いや考えをたずめた
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 道埳科の 指導 83 り道埳的䟡倀を実珟するこずのよさや難しさなどを確認したりしお今埌 の発展に぀なぐ段階であるず蚀われる。  ᵣ  この段階では孊習を通しお考えたこずや新たに分かったこずを確かめた り孊んだこずを曎に深く心にずどめたりこれからぞの思いや課題に぀い お考えたりする孊習掻動などが考えられる。 3 孊習指導の倚様な展開 道埳科の孊習指導を構想する際には孊玚の実態児童の発達の段階指導の 内容や意図教材の特質他の教育掻動ずの関連などに応じお柔軟な発想をも぀ こずが倧切である。そのこずによっお䟋えば次のような孊習指導を構想する こずができる。 (1) 倚様な教材を生かした指導 道埳科では道埳的な行為を題材ずした教材を甚いるこずが広く芋られる。教 材に぀いおは䟋えば䌝蚘実話意芋文物語詩劇などがあり倚様な 圢匏のものを甚いるこずができる。それらを孊習指導で効果的に生かすには登 堎人物の立堎に立っお自分ずの関わりで道埳的䟡倀に぀いお理解したりそのこ ずを基にしお自己を芋぀めたりするこずが求められる。たた教材に察する感動 を倧事にする展開にしたり道埳的䟡倀を実珟する䞊での迷いや葛藀を倧切にし た展開知芋や気付きを埗るこずを重芖した展開批刀的な芋方を含めた展開に したりするなどの孊習指導過皋や指導方法の工倫が求められる。その際教材か ら読み取れる䟡倀芳を䞀方的に教え蟌んだり登堎人物の心情理解に偏ったりし た授業展開ずならないようにするずずもに児童が道埳的䟡倀を自分ずの関わり で考えるこずができるように問題解決的な孊習を積極的に導入するこずが求めら れる。 (2) 䜓隓の生かし方を工倫した指導 児童は孊校の教育掻動や日垞生掻においお様々な䜓隓をしおいる。その䞭 で様々な道埳的䟡倀に觊れ自分ずの関わりで感じたり考えたりしおいる。道 埳科においおは児童が日垞の䜓隓やそのずきの感じ方や考え方を生かしお道埳 的䟡倀の理解を深めたり自己を芋぀めたりする指導の工倫をするこずが倧切で ある。
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 84 (3) 各教科等ず関連をもたせた指導 䟋えば囜語科における物語文の孊習瀟䌚科における郷土や地域の孊習䜓 育科におけるチヌムワヌクを重芖した孊習特別掻動における集団圢成の孊習な ど各教科等ず道埳科の指導のねらいが同じ方向であるずき孊習の時期を考慮 したり盞互に関連を図ったりしお指導を進めるず指導の効果を䞀局高めるこ ずができる。その際各教科等ず道埳科それぞれの特質が生かされた関連ずなる ように配慮するこずが倧切である。 (4) 道埳科に生かす指導方法の工倫 道埳科に生かす指導方法には倚様なものがある。ねらいを達成するには児童 の感性や知的な興味などに蚎え児童が問題意識をもち䞻䜓的に考え話し合 うこずができるようにねらい児童の実態教材や孊習指導過皋などに応じ お最も適切な指導方法を遞択し工倫しお生かしおいくこずが必芁である。 そのためには教垫自らが倚様な指導方法を理解したりコンピュヌタを含む 倚様な機噚の掻甚方法などを身に付けたりしおおくずずもに児童の発達の段階 などを捉え指導方法を吟味した䞊で生かすこずが重芁である。 指導方法の工倫の䟋ずしおは次のようなものが挙げられる。 ア 教材を提瀺する工倫  ᵣ  教材を提瀺する方法ずしおは読み物教材の堎合教垫による読み聞かせ が䞀般に行われおいる。その際䟋えば玙芝居の圢で提瀺したり圱絵 人圢やペヌプサヌトなどを生かしお劇のように提瀺したり音声や音楜の効 果を生かしたりする工倫などが考えられる。たたビデオなどの映像も提 瀺する内容を事前に吟味した䞊で生かすこずによっお効果が高められる。  ᵣ  なお倚くの情報を提瀺するこずが必ずしも効果的だずは蚀えず粟遞し た情報の提瀺が想像を膚らたせ思考を深める䞊で効果的な堎合もあるこず に留意する。 む 発問の工倫  ᵣ  教垫による発問は児童が自分ずの関わりで道埳的䟡倀を理解したり自 己を芋぀めたり物事を倚面的・倚角的に考えたりするための思考や話合い を深める䞊で重芁である。発問によっお児童の問題意識や疑問などが生み出 され倚様な感じ方や考え方が匕き出される。そのためにも考える必然性 や切実感のある発問自由な思考を促す発問物事を倚面的・倚角的に考え たりする発問などを心掛けるこずが倧切である。発問を構成する堎合には 授業のねらいに深く関わる䞭心的な発問をたず考え次にそれを生かすため にその前埌の発問を考え党䜓を䞀䜓的に捉えるようにするずいう手順が有
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 道埳科の 指導 85 効な堎合が倚い。 り 話合いの工倫  ᵣ  話合いは児童盞互の考えを深める䞭心的な孊習掻動であり道埳科にお いおも重芁な圹割を果たす。考えを出し合うたずめる比范するなどの目 的に応じお効果的に話合いが行われるよう工倫する。座垭の配眮を工倫した り蚎議圢匏で進めたりペアでの察話やグルヌプによる話合いを取り入れ たりするなどの工倫も望たれる。 ゚ 曞く掻動の工倫  ᵣ  曞く掻動は児童が自ら考えを深めたり敎理したりする機䌚ずしお重 芁な圹割をも぀。この掻動は必芁な時間を確保するこずで児童が自分自身 ずじっくりず向き合うこずができる。たた孊習の個別化を図り児童の感 じ方や考え方を捉え個別指導を行う重芁な機䌚にもなる。さらに䞀冊の ノヌトなどを掻甚するこずによっお児童の孊習を継続的に深めおいくこず ができ児童の成長の蚘録ずしお掻甚したり評䟡に生かしたりするこずも できる。 オ 動䜜化圹割挔技など衚珟掻動の工倫  ᵣ  児童が衚珟する掻動の方法ずしおは発衚したり曞いたりするこずのほか に児童に特定の圹割を䞎えお即興的に挔技する圹割挔技の工倫動きや蚀 葉を暡倣しお理解を深める動䜜化の工倫音楜所䜜その堎に応じた身の こなし衚情などで自分の考えを衚珟する工倫などがよく詊みられる。た た実際の堎面の远䜓隓や道埳的行為などをしおみるこずも方法ずしお考え られる。 カ 板曞を生かす工倫  ᵣ  道埳科では黒板を生かしお話合いを行うこずが倚く板曞は児童にずっお 思考を深める重芁な手掛かりずなり教垫の䌝えたい内容を瀺したり孊習 の順序や構造を瀺したりするなど倚様な機胜をもっおいる。  ᵣ  板曞の機胜を生かすために重芁なこずは思考の流れや順序を瀺すような 順接的な板曞だけでなく教垫が明確な意図をもっお察比的構造的に瀺し たり䞭心郚分を浮き立たせたりするなどの工倫をするこずが倧切である。 キ 説話の工倫  ᵣ  説話ずは教垫の䜓隓や願い様々な事象に぀いおの所感などを語った り日垞の生掻問題新聞雑誌テレビなどで取り䞊げられた問題などを 盛り蟌んで話したりするこずであり児童がねらいの根底にある道埳的䟡 倀をより身近に考えられるようにするものである。教垫が意図をもっおたず たった話をするこずは児童が思考を䞀局深めたり考えを敎理したりする
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 86 のに効果的である。  ᵣ  教垫が自らを語るこずによっお児童ずの信頌関係が増すずずもに教垫の 人間性が衚れる説話は児童の心情に蚎え深い感銘を䞎えるこずができ る。なお児童ぞの叱責蚓戒や行為考え方の抌し付けにならないよう泚 意する必芁がある。
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 指導の配慮 事項 87 1 道埳教育掚進教垫を䞭心ずした指導䜓制  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の (1) 校長や教頭などの参加他の教垫ずの協力的な指導などに぀いお工 倫し道埳教育掚進教垫を䞭心ずした指導䜓制を充実するこず。 道埳科は䞻ずしお孊玚の児童を呚到に理解しおいる孊玚担任が蚈画的に進め るものであるが孊校の道埳教育の目暙を達成させる意味から孊校や孊幎ずしお 䞀䜓的に進めるものでなくおはならない。そのために指導に際しお党教垫が協 力し合う指導䜓制を充実するこずが倧切になる。 (1) 協力的な指導などに぀いおの工倫 道埳科の指導䜓制を充実するための方策ずしおはたず党おを孊玚担任任せ にするのではなく特に効果的ず考えられる堎合は道埳科における実際の指導 においお他の教垫などの協力を埗るこずが考えられる。校長や教頭などの参加に よる指導他の教職員ずのティヌム・ティヌチングなどの協力的な指導校長を はじめずする管理職や他の教員が自分の埗意分野を生かした指導を行うこずな ど孊校の教職員が協力しお指導に圓たるこずができるような幎間指導蚈画を工 倫するこずなどを孊校ずしおの方針の䞋に道埳教育掚進教垫が䞭心ずなっお進 めるこずが倧切である。なお校長等が授業に参加する際は道埳科の特質を十 分に理解しお臚む必芁がある。いずれの堎合においおも授業にねらいをもたせ 蚈画的に行われなければならない。 たた道埳科の授業を実斜しやすい環境を敎えるこずも重芁である。校長の方 針の䞋に道埳科で甚いる教材や図曞の準備掲瀺物の充実教材コヌナヌの敎 備などを教員で分担しお進められるように道埳教育掚進教垫が呌び掛けをした り具䜓的な䜜業の堎を蚭定したりするこずが考えられる。 さらに小孊校・䞭孊校間の滑らかな接続を意識した取組も倧切である。近隣 の䞭孊校ず連携し䟋えば互いに道埳科の授業参芳をしお孊び合い意芋亀換 を行ったり授業に参加したりするこずも考えられる。これらの掚進を道埳教育 掚進教垫が行うこずで蚈画的な孊び合いの堎の蚭定や授業の質の高たりが期埅 第3 節 指導の配慮事項
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 88 できる。 これらのほかにも授業を実斜する䞊での悩みを抱えた教垫の盞談圹になった り情報提䟛をしたりしお揎助するこずや道埳科に関する授業研修の実斜道 埳科の授業公開や情報発信などを道埳教育掚進教垫が䞭心ずなっお協力しお進 めるこずが考えられる。 道埳教育掚進教垫は孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育においおも調 敎圹などの圹割を果たすこずになるが道埳科においおその充実を図る際も校 長は孊校ずしお道埳教育掚進教垫の䜍眮付けを明確にし適切な人材を充おるず ずもにそのリヌダヌシップや連絡調敎の䞋で党教職員が䞻䜓的な参画意識を もっおそれぞれの圹割を担うように努めるこずが重芁である。䞭でも道埳科の 指導力向䞊のために党おの教垫が授業の準備実斜振り返りの各プロセスを 含め道埳科の孊習指導案の䜜成や授業実践を少なくずも幎に回は担圓しお授 業を公開するなど孊校党䜓での積極的な取組も望たれる。そのために䟋えば 道埳科の授業改善を掚進するための掚進委員䌚などの組織を蚭けるこずも倧切で ある。   (2) 指導䜓制の充実ず道埳科 このような指導䜓制の充実によっお次のような倚様な利点や効果を生み出すこ ずができるず考えられる。 第䞀は孊校ずしおの道埳科の指導方針が具䜓化され指導の特色が明確になる こずである。毎時間の指導は孊校ずしおの幎間指導蚈画に基づいお蚈画的発 展的に行われるものであるこずを党教垫が考慮しながら進めるこずができる。 第二は授業を担圓する党教垫が児童の実態や授業の進め方などに問題意識 をも぀こずができるこずである。その䞭で教垫盞互の孊習指導過皋や指導方法等 の孊び合いが促され道埳科の特質の理解の深たりや授業の質の向䞊に぀ながる。 第䞉は孊校の党おの教職員が各孊玚や䞀人䞀人の児童に関心をもち孊校党 䜓で児童の道埳性を逊おうずする意識をも぀ようになるこずである。道埳科の指 導の充実が孊校党䜓で進める道埳教育を䞀局充実させる力ずなる。 第四は道埳科の掚進に関わる教材や協力を䟝頌する保護者地域等の人材の 情報が孊校ずしお組織的に集玄されそれらを掻甚しおねらいに即した効果的な 授業が䞀局蚈画的に実斜されるこずに぀ながる。 各孊校においおは自校の道埳科の実斜状況やそこに芋られる課題を抌さえた 䞊で改善を図りこのような成果が広く生み出されるように校長の責任ず方針 の䞋で道埳教育掚進教垫を䞭心ずしお芋通しをもった授業の充実を図るこずが望 たれる。
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 指導の配慮 事項 89  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の (2) 道埳科が孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の芁ずしおの圹 割を果たすこずができるよう蚈画的・発展的な指導を行うこず。 特に各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動にお ける道埳教育ずしおは取り扱う機䌚が十分でない内容項目に関わる 指導を補うこずや児童や孊校の実態等を螏たえお指導をより䞀局 深めるこず内容項目の盞互の関連を捉え盎したり発展させたりす るこずに留意するこず。 道埳科の特質は孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の芁ずしお道埳 的諞䟡倀に぀いおの理解を基に自己を芋぀め物事を倚面的・倚角的に考え 自己の生き方に぀いおの考えを深める孊習を通しお道埳性を逊うこずである。 各教科等で行う道埳教育は党䜓蚈画によっお蚈画的に行うものもあれば児 童の日々の教育掻動の䞭で芋られる具䜓的な行動の指導を通しお察凊的に行うも のもある。道埳科の指導は孊校の道埳教育の目暙に向かっお教育掻動党䜓を 通じお行う道埳教育ずの関連を図りながら蚈画的・発展的に行うものである。 (1) 蚈画的発展的な指導 道埳科の倧きな特城は孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育ずの関連を 明確にしお児童の発達の段階に即しながら 「第章 特別の教科 道埳」の 「第 内容」に瀺された道埳的諞䟡倀に含たれた内容を党䜓にわたっお蚈画的 発展的に指導するずころにある。そのためには孊校が地域や孊校の実態及び 児童の発達の段階や特性等を考慮し教垫の創意工倫を加えお 「第 内容」 の党おに぀いお確実に指導するこずができる芋通しのある幎間指導蚈画を䜜成す る必芁がある。 (2) 孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の芁ずしおの道埳科 道埳科は各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動など孊校の 教育掻動党䜓を通じお行われる道埳教育の芁ずしおの圹割を担っおいる。 各教科等で行う道埳教育ずしおは取り扱う機䌚が十分でない内容項目に関わる 指導を補う補充や児童や孊校の実態等を螏たえお指導をより䞀局深める深化 2 道埳科の特質を生かした蚈画的・発展的な指導
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 90 内容項目の盞互の関連を捉え盎したり発展させたりする統合の圹割を担っおいる のである。 児童は孊校の諞掻動の䞭で倚様な道埳的䟡倀に぀いお感じたり考えたりする が各教科等においおもその特質があるためにその党おに぀いお考える機䌚が あるずは限らない。道埳科はこのように孊校の諞掻動で考える機䌚を埗られに くい道埳的䟡倀などに぀いお補う圹割がある。 たた児童は各教科においおそれぞれの特質に応じお道埳性を逊うための孊 習を行うが各教科等の指導には各教科等特有のねらいがあるこずからその䞭 では道埳的䟡倀の意味などに぀いお必ずしもじっくりず考え深めるこずができ おいるずは限らない。道埳科はこのように道埳的䟡倀の意味やそれず自己ずの 関わりに぀いお䞀局考えを深める圹割を担っおいる。 さらに各教科等における道埳教育の䞭で倚様な䜓隓をしおいたずしおもそ れぞれがも぀道埳的䟡倀の盞互の関連や自己ずの関わりにおいおの党䜓的な぀ ながりなどに぀いお考えないたた過ごしおしたうこずがある。道埳科は道埳的 䟡倀に関わる諞事象を捉え盎したり発展させたりしお児童に新たな感じ方や 考え方を生み出すずいう統合ずしおの圹割もある。 このこずを児童の立堎から芋るず道埳科は各教科倖囜語掻動総合的な 孊習の時間及び特別掻動などで孊習した道埳的諞䟡倀を党䜓にわたっお人間ず しおの圚り方や生き方ずいう芖点から捉え盎しそれらを発展させおいこうずす る時間ずいうこずになる。 孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の指導の充実が道埳科の指導の充 実に぀ながるこずの意味を深く理解しその芁ずしおの重芁な圹割を再認識し お蚈画的・発展的な指導を行うようにしなければならない。
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 指導の配慮 事項 91  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の (3) 児童が自ら道埳性を逊う䞭で自らを振り返っお成長を実感したり これからの課題や目暙を芋付けたりするこずができるよう工倫する こず。その際道埳性を逊うこずの意矩に぀いお児童自らが考え 理解し䞻䜓的に孊習に取り組むこずができるようにするこず。 道埳教育の本来の䜿呜に鑑みれば特定の䟡倀芳を抌し付けたり䞻䜓性をも たず蚀われるたたに行動するように指導したりするこずは道埳教育が目指す方 向の察極にあるものず蚀わなければならない。 むしろ倚様な䟡倀芳の時に察立がある堎合を含めお人間ずしおよりよく 生きるために道埳的䟡倀に向き合いいかに生きるべきかを自ら考え続ける姿勢 こそ道埳教育が求めるものず蚀える。     (1) 自らの成長を実感したりこれからの課題や目暙を芋付けたりする 授業では孊習の始めに児童自らが孊びたいずいう課題意識や課題远究ぞの意 欲を高め孊習の芋通しなどをもたせるこずが倧切である。道埳科においおも それらを螏たえ教材や児童の生掻䜓隓などを生かしながら䞀定の道埳的䟡倀 に関わる物事を倚面的・倚角的に捉えるこずができるようにする必芁がある。さ らに理解した道埳的䟡倀から自分の生掻を振り返り自らの成長を実感した りこれからの課題や目暙を芋付けたりするこずが望たれる。 そのため道埳的䟡倀や児童自身の生掻に぀いお倚様な芳点から捉え盎し自 らが玍埗できる考えを導き出す䞊で効果的な教材を遞択したりその教材の特質 を生かすずずもに䞀人䞀人が意欲的で䞻䜓的に取り組むこずができる衚珟掻動 や話合い掻動を仕組んだり孊んだ道埳的䟡倀に照らしお自らの生掻や考えを 芋぀めるための具䜓的な振り返り掻動を工倫したりするこずが必芁である。さら に必芁に応じお授業開始時ず終了時における考えがどのように倉わったのか が分かるような掻動を工倫するこずも効果的である。 たた特定の䟡倀芳の抌し付けにならないよう孊幎段階に応じお道埳科に おける䞻䜓的か぀効果的な孊び方を児童自らが考えるこずができるような工倫を するこずが倧切である。そしお児童の発達の段階に応じお児童自らが道埳的 䟡倀を実珟するための課題や目暙及び道埳性を逊うこずのよさや意矩に぀いお 3 児童が䞻䜓的に道埳性を逊うための指導
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 92 考えるこずができるような指導を工倫するこずも倧切である。 なお幎床圓初に道埳科の孊習党䜓を芋通し孊幎始めの自分の有様やこれ からの自らの課題や目暙を捉えるための孊習を行うこずも効果的である。そし おその望たしい自分の圚り方を求めお幎床途䞭や幎床末にそれたでの孊習 や自分自身を適宜振り返るこずで自らの道埳的な成長を実感したり新たな課 題や目暙をもったりする孊習を工倫するこずもよい。そのこずによっお道埳的 䟡倀や自らの生き方に぀いお匕き続き考え続ける態床を逊い䞀局長い期間の䞭 で䞻䜓的で意欲的に生き方を孊ぶ道埳科の孊習ずするこずができる。 そのためにも教垫自らが児童ず共に自らの道埳性を逊いよりよく生きよう ずいう姿勢を倧切にし日々の授業の䞭で愛情をもった児童ぞの指導をするこず が重芁ずなる。 (2) 道埳科における児童の䞻䜓的な孊習 孊校教育は関係法什及び孊習指導芁領に基づいお線成された教育課皋を実斜 するこずが求められおおり幎間指導蚈画等に埓っお党おの教垫が意図的蚈画 的に指導するこずが重芁である。しかしこのこずは指導内容を単に児童に泚入 するこずではない。指導内容を児童が自分ずの関わりで捉え切実感をもっお孊 習するこずで真に児童が習埗するこずに぀ながるものである。そのためには児 童の䞻䜓的な孊びが必芁になる。孊習指導においおは児童自らが䞻䜓的に孊ぶ ための教垫の創意工倫が求められる。 道埳科の授業では教垫が特定の䟡倀芳を児童に抌し付けたり児童が指瀺通 りに䞻䜓性をもたず蚀われるたたに行動するよう指導したりするこずは目指す 方向の察極にあるものである。たた倚様な䟡倀芳の時に察立がある堎合を含 めお人間ずしおよりよく生きるために道埳的䟡倀に向き合いいかに生きるべ きかを自ら考え続ける姿勢が求められるのである。 このようなこずから道埳的䟡倀の理解を基に自己を芋぀めるなどの授業を 行った堎合には児童が道埳的䟡倀を自分ずの関わりで捉え自らの将来に進ん で生かそうずする姿勢をもおるような䞻䜓的な孊習にするこずが求められる。そ の際児童が道埳的䟡倀に぀いお䞻䜓的に考えるこずができるよう問題解決的な 孊習や䜓隓的な孊習を取り入れるなど教材に応じお効果的な孊習を蚭定するこ ずが必芁である。
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 指導の配慮 事項 93  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の (4) 児童が倚様な感じ方や考え方に接する䞭で考えを深め刀断し 衚珟する力などを育むこずができるよう 自分の考えを基に話し合っ たり曞いたりするなどの蚀語掻動を充実するこず。 孊校の教育掻動党䜓で蚀葉を生かした教育の充実が求められおいる。蚀語は 知的掻動だけでなくコミュニケヌションや感性情緒の基盀である。道埳科に おいおも蚀葉を生かした教育に぀いおの充実が図られなければならない。 (1) 道埳科における蚀葉の圹割 道埳科においお行われる道埳的諞䟡倀に぀いおの理解を基に自己を芋぀め 物事を倚面的・倚角的に考え自己の生き方に぀いおの考えを深める孊習では 道埳的䟡倀を含んだ教材を基に児童が自分の䜓隓や感じ方考え方を亀えなが ら話合いを深める孊習掻動を行うこずが倚い。その意味からも道埳科における 蚀葉の圹割は極めお倧きいず蚀える。 囜語科では蚀葉に関わる基本的な胜力が培われるが道埳科はこのような胜 力を基本に教材や䜓隓などから感じたこず考えたこずをたずめ発衚し合っ たり話合いなどにより異なる感じ方考え方に接し協働的に議論したりす る。䟋えば教材の内容や登堎人物の気持ちや行為の動機などを自分ずの関わり で考える。友達の考えを聞いたり自分の考えを䌝えたり話し合ったり曞い たりする。さらに孊校内倖での様々な䜓隓を通しお感じ考えたこずを道埳 科の孊習で蚀葉を甚いお衚珟する。これらの䞭で蚀葉の胜力が生かされるずず もに道埳的䟡倀の理解などが䞀局効果的に図られおいく。 したがっお道埳科においおはこのような蚀語掻動を生かしお孊習を展開す るこずが児童自身が考えを深め刀断し衚珟する力などを育む䞊で極めお重 芁であるず考えられる。 (2) 自分の考えを基に衚珟する機䌚の充実 児童が倚様な感じ方や考え方に接する䞭で考えを深め刀断し衚珟する力 などを育むためには児童それぞれに自分の考えをもたせ効果的に衚珟させる などの工倫が必芁である。その際話合いは道埳科に最もよく甚いられる指導 4 倚様な考え方を生かすための蚀語掻動
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 94 方法である。 ア 児童の考えを深め刀断し衚珟する力などを育む  ᵣ  児童の考えを深め刀断し衚珟する力などを育むためには児童が倚様 な感じ方や考え方に接するこずができるように䜕に぀いお考えるのかを指 導者が明確に瀺す必芁がある。䟋えば読み物教材であればどの堎面の どの登堎人物のどのような行為や刀断動機などの䜕に぀いお自分ずの 関わりで考えるのかをより的確により具䜓的に瀺さなければならない。そ のためには指導者自身が児童芳を明確にしお教材の構造やそこに含た れる道埳的䟡倀を深く理解しさらに児童の発達の段階や実態を考慮に入 れ児童䞀人䞀人が道埳的䟡倀に぀いお自分の考えをも぀こずができるよう にするこずが倧切である。 む 自分の考えを基に話し合ったり曞いたりする  ᵣ  自分の考えを基に話し合ったり曞いたりできるようにするためには話合 いの䞀定のルヌルなどを身に付けさせるこずは必芁であるが日頃から䜕で も蚀い合え認め合える孊玚の雰囲気を぀くるずずもに教垫が受容的な姿 勢をも぀こずが倧切である。たた自分ずは異なった考えに接する䞭で自分 の感じ方や考え方が明確になるなど孊習が深たるずいうこずを日頃の経 隓を通しお実感させるように努めるこずが求められる。  ᵣ  䞀方話合いずずもに曞くこずも重芁である。児童にずっお曞くこずは 考えるこずであるずも蚀える。たたそのこずによっおそれたで曖昧で あった自分の考えが敎理されたり日頃は意識しおいない䜓隓や自分自身の 状況を想起したりする。これらの蚀語掻動を道埳科の孊習に取り入れるこず により児童は道埳的䟡倀をより匷く自分ずの関わりで捉えるこずができる ようになる。 (3) 道埳科に生かす蚀語掻動 道埳的䟡倀の理解に基づいお自己を芋぀め自己の生き方に぀いおの考えを深 める芳点から話し合う掻動や曞く掻動など児童䞀人䞀人の感じ方や考え方を衚 珟する機䌚を充実し自らの道埳的な成長を実感できるようにするこずが倧切で ある。 具䜓的に次のような指導方法の工倫が考えられる。 アᵣ  児童が問題意識をもち意欲的に考え䞻䜓的に話し合うこずができるよ うねらい児童の実態教材や孊習指導過皋などに応じお発問話合 い曞く掻動衚珟掻動などを工倫する。 むᵣ  ᵣ 教材や䜓隓などから感じたこず考えたこずをたずめ発衚し合ったり
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 指導の配慮 事項 95 話合いなどにより異なる考えに接し倚面的・倚角的に考え協働的に議 論したりするなどの工倫をする。  りᵣ  道埳的諞䟡倀に関わる様々な課題に぀いお議論を行い自分ずの関わりで 考察できるような工倫をする。 5 問題解決的な孊習など倚様な方法を取り入れた指導  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の (5) 児童の発達の段階や特性等を考慮し指導のねらいに即しお問題 解決的な孊習道埳的行為に関する䜓隓的な孊習等を適切に取り入 れるなど指導方法を工倫するこず。その際それらの掻動を通じ お孊んだ内容の意矩などに぀いお考えるこずができるようにするこ ず。たた特別掻動等における倚様な実践掻動や䜓隓掻動も道埳科 の授業に生かすようにするこず。 道埳科においおは道埳的諞䟡倀に぀いおの理解を基に自己を芋぀め物事 を倚面的・倚角的に考え自己の生き方に぀いおの考えを深める孊習を行う。こ うした道埳科の特質を生かすこずに効果があるず刀断した堎合には倚様な方法 を掻甚しお授業を構想するこずが倧切である。道埳科の特質を生かした授業を行 う䞊で各教科等ず同様に問題解決的な孊習や䜓隓的な孊習等を有効に掻甚する こずが重芁である。 (1) 問題解決的な孊習の工倫 道埳科における問題ずは道埳的䟡倀に根差した問題であり単なる日垞生掻の 諞事象ずは異なる。道埳科における問題解決的な孊習ずはねらいずする道埳的 諞䟡倀に぀いお自己を芋぀めこれからの生き方に生かしおいくこずを芋通しな がら実珟するための問題を芋付けどうしおそのような問題が生たれるのかを 調べたり他者の感じ方や考え方を確かめたりず物事を倚面的・倚角的に考えな がら課題解決に向けお話し合うこずである。そしお最終的には児童䞀人䞀人が 道埳的諞䟡倀のよさを理解し自分ずの関わりで道埳的䟡倀を捉え道埳的䟡倀 を自分なりに発展させおいくこずぞの思いや課題が培われるようにするこずであ る。 䟋えばねらいずする道埳的䟡倀の理解を図る際にその意矩などに぀いお考
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 96 え道埳的䟡倀を実珟するこずのよさは理解できるものの人間ずしおの匱さが あり実珟するこずが難しいずいう堎合がある。このような課題に぀いお児童が 自分の䜓隓やそれに䌎う感じ方や考え方を基に自分なりの考えをもち友達ずの 話合いを通しお道埳的䟡倀のよさや難しさを確かめるような問題解決的な孊習が 考えられる。児童が問題意識をもっお孊習に臚みねらいずする道埳的䟡倀を远 求し倚様な感じ方や考え方によっお孊ぶこずができるようにするためには指 導方法の工倫が倧切である。 䟋えば䞻題に察する児童の興味や関心を高める導入の工倫他者の考えず比 べ自分の考えを深める展開の工倫䞻題を自分ずの関わりで捉え自己を芋぀め盎 し発展させおいくこずぞの垌望がもおるような終末の工倫などがある。 たた問題解決的な孊習では教垫ず児童児童盞互の話合いが十分に行われ るこずが倧切であり教垫の発問の仕方の工倫などが重芁である。さらに話合 いでは孊習圢態を工倫するこずもでき䞀斉による孊習だけでなくペアや少人 数グルヌプなどでの孊習も有効である。 道埳科においお問題解決的な孊習を取り入れた堎合にはその課題を自分ずの 関わりで芋぀めたずきに自分にはどのようなよさがあるのかどのような改善 すべきこずがあるのかなど考え話し合うこずを通しお児童䞀人䞀人が課題 に察する答えを導き出すこずが倧切である。そのためにも授業では自分の気持 ちや考えを発衚するこずだけでなく時間を確保しおじっくりず自己を芋぀めお 曞くこずなども有効であり指導方法の工倫は䞍可欠である。ただしこの堎 合話し合う堎面を蚭定するこずペアや少人数グルヌプなどでの孊習を導入す るこずが目的化しおしたうこずがないよう指導の意図に即しお取り入れられ る手法が適切か吊かをしっかり吟味する必芁がある。 (2) 道埳的行為に関する䜓隓的な孊習等を取り入れる工倫 道埳的諞䟡倀を理解したり自分ずの関わりで倚面的倚角的に考えたりする ためには䟋えば実際に挚拶や䞁寧な蚀葉遣いなど具䜓的な道埳的行為を通し お瀌儀のよさや䜜法の難しさなどを考えたり盞手に思いやりのある蚀葉を掛 けたり手助けをしお芪切に぀いおの考えを深めたりするような道埳的行為に関 する䜓隓的な孊習を取り入れるこずが考えられる。さらに読み物教材等を掻甚 した堎合にはその教材に登堎する人物等の蚀動を即興的に挔技しお考える圹割 挔技など疑䌌䜓隓的な衚珟掻動を取り入れた孊習も考えられる。 これらの方法を掻甚する堎合は単に䜓隓的行為や掻動そのものを目的ずしお 行うのではなく 授業の䞭に適切に取り入れ 䜓隓的行為や掻動を通じお孊んだ内 容から道埳的䟡倀の意矩などに぀いお考えを深めるようにするこずが重芁である。
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 指導の配慮 事項 97 (3) 特別掻動等の倚様な実践掻動等を生かす工倫 道埳科においお実践掻動や䜓隓掻動を生かす方法は倚様に考えられ各孊校で 児童の発達の段階等を考慮しお幎間指導蚈画に䜍眮付け実斜できるようにする こずが倧切である。䟋えばある䜓隓掻動の䞭で感じたこずや考えたこずを道埳 科の話合いに生かすこずで児童の関心を高め道埳的実践を䞻䜓的に行う意欲 ず態床を育む方法などが考えられる。特に特別掻動においお道埳的䟡倀を意図 した実践掻動や䜓隓掻動が蚈画的に行われおいる堎合はそこでの児童の䜓隓を 基に道埳科においお考えを深めるこずが有効である。 孊校が蚈画的に実斜する䜓隓掻動は児童が共有するこずができ孊玚の党児 童が共通の関心などをもずに問題意識を高めお孊習に取り組むこずが可胜になる ためそれぞれの指導盞互の効果を高めるこずが期埅できる。 6 情報モラルず珟代的な課題に関する指導  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の (6) 児童の発達の段階や特性等を考慮し第に瀺す内容ずの関連を螏 たえ぀぀情報モラルに関する指導を充実するこず。たた児童の 発達の段階や特性等を考慮し䟋えば瀟䌚の持続可胜な発展など の珟代的な課題の扱いにも留意し身近な瀟䌚的課題を自分ずの関 係においお考えそれらの解決に寄䞎しようずする意欲や態床を育 おるよう努めるこず。なお倚様な芋方や考え方のできる事柄に぀ いお特定の芋方や考え方に偏った指導を行うこずのないようにす るこず。 (1) 情報モラルに関する指導 瀟䌚の情報化が進展する䞭児童は孊幎が䞊がるに぀れお次第に情報機噚 を日垞的に甚いる環境の䞭に入っおおり孊校や児童の実態に応じた察応が孊校 教育の䞭で求められる。これらは孊校の教育掻動党䜓で取り組むべきものであ るが道埳科においおも同様に情報モラルに関する指導を充実する必芁があ る。 ア 情報モラルず道埳科の内容  ᵣ  情報モラルは情報瀟䌚で適正な掻動を行うための基になる考え方ず態床ず 捉えるこずができる。内容ずしおは情報瀟䌚の倫理法の理解ず遵守安
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 98 党ぞの知恵情報セキュリティ公共的なネットワヌクがあるが道埳科に おいおは第に瀺す内容ずの関連を螏たえお特に情報瀟䌚の倫理法 の理解ず遵守ずいった内容を䞭心に取り扱うこずが考えられる。  ᵣ  指導に際しお具䜓的にどのような問題を扱うかに぀いおは各孊校においお 怜蚎しおいく必芁があるが䟋えば芪切や思いやり瀌儀に関わる指導の 際にむンタヌネット䞊の曞き蟌みのすれ違いなどに぀いお觊れたり芏則 の尊重に関わる指導の際にむンタヌネット䞊のルヌルや著䜜暩など法やき たりに觊れたりするこずが考えられる。たた情報機噚を䜿甚する際には 䜿い方によっおは盞手を傷぀けるなど人間関係に負の圱響を及がすこずも あるこずなどに぀いおも指導䞊の配慮を行う必芁がある。 む 情報モラルぞの配慮ず道埳科  ᵣ  情報モラルに関する指導に぀いお道埳科ではその特質を生かした指導 の䞭での配慮が求められる。道埳科は道埳的䟡倀に関わる孊習を行う特質が あるこずを螏たえた䞊で指導に際しおは情報モラルに関わる題材を生か しお話合いを深めたりコンピュヌタによる疑䌌䜓隓を授業の䞀郚に取り入 れたりするなど創意ある倚様な工倫が生み出されるこずが期埅される。  ᵣ  具䜓的には䟋えば盞手の顔が芋えないメヌルず顔を合わせおの䌚話ず の違いを理解しメヌルなどが盞手に䞎える圱響に぀いお考えるなどむン タヌネット等に起因する心のすれ違いなどを題材ずした芪切や思いやり瀌 儀に関わる指導が考えられる。たたむンタヌネット䞊の法やきたりを守れ ずに匕き起こされた出来事などを題材ずしお芏則の尊重に関わる授業を進め るこずも考えられる。その際問題の根底にある他者ぞの共感や思いやり 法やきたりのも぀意味などに぀いお児童が考えを深めるこずができるよう にするこずが重芁になる。  ᵣ  なお道埳科は道埳的䟡倀の理解を基に自己を芋぀める時間であるずの 特質を螏たえ䟋えば情報機噚の䜿い方やむンタヌネットの操䜜危機回 避の方法やその際の行動の具䜓的な緎習を行うこずにその䞻県を眮くのでは ないこずに留意する必芁がある。 (2) 珟代的な課題の扱い 道埳科の内容で扱う道埳的諞䟡倀は 珟代瀟䌚の様々な課題に盎接関わっおいる。 児童には発達の段階に応じお珟代的な課題を身近な問題ず結び付けお自分 ずの関わりで考えられるようにするこずが求められる。珟代瀟䌚を生きる䞊での 課題を扱う堎合には問題解決的な孊習を行ったり話合いを深めたりするなどの 指導方法を工倫し課題を自分ずの関係で捉えその解決に向けお考え続けよう
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 指導の配慮 事項 99 ずする意欲や態床を育おるこずが倧切である。䟋えば食育健康教育消費者 教育防灜教育犏祉に関する教育法教育瀟䌚参画に関する教育䌝統文化 教育囜際理解教育キャリア教育など孊校の特色を生かしお取り組んでいる 珟代的な教育課題に぀いおは各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特 別掻動における孊習ず関連付けそれらの教育課題を䞻題ずした教材を掻甚する などしお様々な道埳的䟡倀の芖点で孊習を深めたり児童自身がこれらの孊習 を発展させたりしお人ずしお他者ず共によりよく生きる䞊で倧切なものずは䜕 か自分はどのように生きおいくべきかなどに぀いお考えを深めおいくこずが できるような取組が求められる。  たた䟋えば持続可胜な発展を巡っおは環境貧困人暩平和開発ず いった様々な問題がありこれらの問題は生呜や人暩自然環境保党公正・ 公平瀟䌚正矩囜際芪善など様々な道埳的䟡倀に関わる葛藀がある。このよ うに珟代的な課題には葛藀や察立のある事象なども倚く特に「芏則の尊重」 「盞互理解寛容」 「公正公平瀟䌚正矩」 「囜際理解囜際芪善」 「生呜の尊 さ」 「自然愛護」などに぀いおは珟代的な課題ず関連の深い内容であるず考えら れ発達の段階に応じおこれらの課題を取り䞊げるこずが求められる。さらに 障害を理由ずする差別の解消の掚進に関する法埋平成25 幎法埋第65 号の 斜行を螏たえ障害の有無などに関わらず互いのよさを認め合っお協働しおい く態床を育おるための工倫も求められる。 さらに䞻暩者ずしお瀟䌚の䞭で自立し他者ず連携・協働しながら瀟䌚を 生き抜く力や地域の課題解決を瀟䌚の構成員の䞀員ずしお䞻䜓的に担う力を逊う こずも重芁な課題ずなっおいる。このこずに぀いおは 「善悪の刀断自埋自 由ず責任」 「芏則の尊重」 「勀劎公共の粟神」などの指導の際に配慮をするこず が倧切になる。 その際これらの諞課題には倚様な芋方や考え方があり䞀面的な理解では解 決できないこずに気付かせ倚様な䟡倀芳の人々ず協働しお問題を解決しおいこ うずする意欲を育むよう留意するこずが求められる。そのためには䟋えば耇 数の内容項目を関連付けお扱う指導によっお児童の倚様な考え方を匕き出せる ように工倫するこずなどが考えられる。 なおこれらの珟代的な課題の孊習では倚様な芋方や考え方があるこずを理 解させ答えが定たっおいない問題を倚面的・倚角的芖点から考え続ける姿勢を 育おるこずが倧切である。安易に結論を出させたり特定の芋方や考え方に偏っ お指導を行ったりするこずのないよう留意し児童が自分ず異なる考えや立堎に ぀いおも理解を深められるよう配慮しなければならない。
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 100  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の (7) 道埳科の授業を公開したり授業の実斜や地域教材の開発や掻甚な どに家庭や地域の人々各分野の専門家等の積極的な参加や協力を 埗たりするなど家庭や地域瀟䌚ずの共通理解を深め盞互の連携 を図るこず。 (1) 道埳科の授業を公開する 道埳科は党教育掻動を通じお行う道埳教育の芁でありその授業を公開する こずは孊校における道埳教育ぞの理解ず協力を家庭や地域から埗るためにも 極めお倧切である。実斜の方法ずしおは通垞の授業参芳の圢で行う方法保護 者䌚等の機䌚に合わせお行う方法授業を参芳した埌に講挔䌚や協議䌚を開催す る方法などが考えられる。 たた保護者が児童ず同じように授業を受ける圢で参加したり児童ず察話し たり児童のグルヌプ別による話合いに加わり意芋亀換をしたりするような圢匏 の工倫は共通理解を䞀局深めるこずが期埅できる。このような道埳科の授業の 公開を孊校の幎間蚈画に䜍眮付け保護者だけでなく地域の人々にも呌び掛け お倚くの参芳を埗られるような工倫をし積極的に授業を公開するこずが望た れる。 (2) 道埳科の授業ぞの積極的な参加や協力を埗る工倫 道埳科は家庭や地域瀟䌚ずの連携を進める重芁な機䌚ずなる。その実斜や教 材の開発掻甚などに保護者や地域の人々の参加や協力を埗られるよう配慮し おいくこずが考えられる。 家庭や地域瀟䌚の題材を資料ずしお生かした孊習家庭や地域での話合いや取 材を生かした孊習地域の人や保護者の参加を埗た孊習など家庭や地域瀟䌚ず の連携匷化を図った指導を工倫するこずも考えられる。そのため保護者や地域 の人々が参芳しやすいような工倫も望たれる。  ア 授業の実斜ぞの保護者の協力を埗る áµ£  ᵣ  保護者は児童の逊育に盎接関わる立堎でありその協力を埗た授業の工倫 が考えられる。䞊蚘のように授業に児童ず同じ立堎で参加しおもらうこず のほかに授業前にアンケヌトや児童ぞの手玙等の協力を埗たり事埌の 7 家庭や地域瀟䌚ずの連携による指導
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 指導の配慮 事項 101 指導に関しお䟝頌したりするなどの方法も考えられる。特に 「家族愛家 庭生掻の充実」などの内容はもずより様々な内容項目の授業で生かしたい 方法である。  む 授業の実斜ぞの地域の人々や団䜓等倖郚人材の協力を埗る  ᵣ  地域の人々や瀟䌚で掻躍する人々に授業の実斜ぞの協力を埗るこずも効果 的である。䟋えば特技や専門知識を生かした話題や児童ぞのメッセヌゞを語 る講垫ずしお協力を埗る方法がある。青少幎団䜓等の関係者犏祉関係者 自然掻動関係者スポヌツ関係者䌝統文化の継承者囜際理解掻動の関係 者䌁業関係者法人を運営する人などを授業の講垫ずしお招き実 䜓隓に基づいお分かりやすく語っおもらう機䌚を蚭けるこずは効果的であ る。そのために日頃からそのような人々の情報を集めたリストなどを䜜 成しおおくこずが有効である。その際児童が講垫の話を聞くだけでなく 質問したり考えを䌝えたり話し合ったりするなどの䞀定の時間を確保しお おく配慮が倧切である。たた芋通しをもっお実斜するため蚈画に䜍眮付 けおおくこずも重芁である。  り 地域教材の開発や掻甚ぞの協力を埗る  ᵣ  地域の先人地域に根付く䌝統ず文化行事民話や䌝説歎史産業 自然や颚土などを題材ずした地域教材などを開発する堎合に地域でそれら に関するこずに埓事する人や造詣が深い人などに協力を埗るこずが考えられ る。教材の開発だけでなく授業でそれを掻甚する堎合にも䟋えば資料 を提瀺するずきに協力を埗る話合いを深めるために解説や実挔をしおもら う児童の質問に回答しおもらうなどの工倫が考えられる。たた地域教材 を掻甚する際に地域人材の協力を埗るこずは授業の効果を䞀局高める効 果が期埅できる。 áµ£  道埳科の指導は孊校における教育課皋の実斜の䞀環であり孊校が責任を もっお行うこずが倧前提ではあるが保護者や地域の人々が児童の豊かな心を 育むこずに寄䞎したいずいう思いを抱くこずで道埳科以倖の道埳教育ぞの協 力も促されるず同時に家庭や地域瀟䌚においお児童の豊かな心を積極的に育 もうずする意欲を高めるこずにも぀ながるこずが考えられる。
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 102 1 教材の開発ず掻甚の創意工倫  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の (1) 児童の発達の段階や特性地域の実情等を考慮し倚様な教材の掻 甚に努めるこず。特に 生呜の尊厳 自然 䌝統ず文化 先人の䌝蚘 スポヌツ情報化ぞの察応等の珟代的な課題などを題材ずし児童 が問題意識をもっお倚面的・倚角的に考えたり感動を芚えたりす るような充実した教材の開発や掻甚を行うこず。 (1) 道埳科に生かす倚様な教材の開発 教材の開発に圓たっおは日垞から倚様なメディアや曞籍身近な出来事等に 匷い関心をも぀ずずもに柔軟な発想をもち教材を広く求める姿勢が倧切であ る。 具䜓的には生呜の尊厳自然䌝統ず文化先人の䌝蚘スポヌツ情報化 ぞの察応等の珟代的な課題などを題材ずしお児童が問題意識をもっお倚面的・ 倚角的に考えたり感動を芚えたりするような充実した教材の開発や掻甚が求め られる。 生呜の尊厳は生呜ある党おのものをかけがえのないものずしお尊重し倧切 にするこずであり児童が発達の段階に応じお生呜の尊厳に぀いお考えられるよ うな教材が求められる。 自然を題材ずした教材には自然の矎しさや偉倧さ䞍思議さなど感性に蚎 えるものであるこずが期埅され䌝統ず文化を題材ずした教材にはその有圢無 圢の矎しさに囜や郷土ぞの誇り愛情を感じさせるものであるこずが期埅され る。 たた先人の䌝蚘には倚様な生き方が織り蟌たれ生きる勇気や知恵などを 感じるこずができるずずもに人間ずしおの匱さを吐露する姿などにも接し生 きるこずの魅力や意味の深さに぀いお考えを深めるこずが期埅できる。スポヌツ を題材ずした教材は䟋えばオリンピックやパラリンピックなど䞖界を舞台 に掻躍しおいる競技者やそれを支える人々の公正な態床や瀌儀連垯粟神チャ レンゞ粟神や力匷い生き方苊悩などに觊れお道埳的䟡倀の理解やそれに基づい 第4 節 道埳科の教材に求められる内容の芳点
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 道埳科の教材 に求められる 内容の芳点 103 た自己を芋぀める孊習を深めるこずが期埅できる。 情報化ぞの察応等の珟代的な課題などを題材ずした教材は我が囜が抱える課 題ずしお発達の段階に応じお取り䞊げるこずが考えられる。その堎合には単 に情報機噚の操䜜や掻甚などその泚意点を扱うのではなく掻甚するのは人間 であるからこそ䟋えば「節床節制」や「芏則の尊重」など関わりのある道埳 的䟡倀に぀いお考えを深めるこずが倧切である。 (2) 倚様な教材を掻甚した創意工倫ある指導 道埳科においおも䞻たる教材ずしお教科甚図曞を䜿甚しなければならないこ ずは蚀うたでもないが道埳教育の特性に鑑みれば各地域に根ざした地域教材 など倚様な教材を䜵せお掻甚するこずが重芁ずなる。様々な題材に぀いお郷土 の特色が生かせる教材は児童にずっお特に身近なものに感じられ教材に芪し みながらねらいずする道埳的䟡倀に぀いお考えを深めるこずができるため地 域教材の開発や掻甚にも努めるこずが望たしい。 これらのほかにも䟋えば叀兞随想民話詩歌などの読み物映像゜ フト映像メディアなどの情報通信ネットワヌクを利甚した教材実話写真 劇挫画玙芝居などの倚圩な圢匏の教材など倚様なものが考えられる。 このような教材が倚様に開発されるこずを通しおその生かし方もより創意あ るものになり児童自身のその積極的な掻甚が促される。䟋えば地域の人を招 いお協力しながら孊習を進める実物を提瀺する情報機噚を生かしお孊習す る疑䌌䜓隓掻動を取り蟌んで孊習する授業の展開に䞭心的に䜍眮付ける教 材だけでなく補助的な教材を組み合わせおそれらの倚様な性栌を生かし合う など様々な創意工倫が生み出される。そのためにも開発された教材に぀いお はその内容や圢匏等の特城を抌さえお授業で掻甚したずきに児童がその内容 をどのように受け止めるかを予想するなどしお提瀺の工倫発問の仕方の工倫 等を䜵せお怜蚎しおおくこずが倧切である。
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 104  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の (2) 教材に぀いおは教育基本法や孊校教育法その他の法什に埓い次 の芳点に照らし適切ず刀断されるものであるこず。 アᵣ  児童の発達の段階に即しねらいを達成するのにふさわしいもの であるこず。 むᵣ  人間尊重の粟神にかなうものであっお 悩みや葛藀等の心の揺れ 人間関係の理解等の課題も含め児童が深く考えるこずができ人 間ずしおよりよく生きる喜びや勇気を䞎えられるものであるこず。 りᵣ  倚様な芋方や考え方のできる事柄を取り扱う堎合には特定の芋 方や考え方に偏った取扱いがなされおいないものであるこず。 道埳科では児童が様々な堎面においお道埳的䟡倀を実珟できるようにするた めの道埳性を逊うこずができるような指導を行うこずが重芁である。道埳科の授 業は蚀うたでもなく孊習指導芁領に基づいお行われるものであるこずから授 業で掻甚する教材は教育基本法や孊校教育法その他の法什はもずより孊習指 導芁領に準拠したものが求められる。 道埳科に生かす教材は児童が道埳的諞䟡倀に぀いおの理解を基に自己を芋 ぀め物事を倚面的・倚角的に考え自己の生き方に぀いおの考えを深める孊習 に資するものでなければならない。たた児童が人間ずしおの圚り方や生き方な どに぀いお倚様に感じ考えを深め互いに孊び合う共通の玠材ずしお重芁な圹 割をもっおいる。 したがっお道埳科に甚いられる教材の具備する芁件ずしお次の点を満たす こずが倧切である。 (1) 児童の発達の段階に即しねらいを達成するのにふさわしいものであるこず 児童が教材の内容を把握しお道埳的䟡倀の理解を図ったり自己を芋぀めたり するこずができるように児童の発達の段階に即した内容衚珟であるこずが求 められる。たた児童が孊習に䞀局興味・関心を深め意欲的に孊習に取り組み たくなる内容や衚珟であるこずがふさわしい。 その䞊で道埳科においおは䞀定の道埳的䟡倀を含んだねらいを達成するため の授業を展開するこずから教材には適切な道埳的䟡倀に関わる事象や人物が取 2 道埳科に生かす教材
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 道埳科の教材 に求められる 内容の芳点 105 り䞊げられおいるこずが必芁である。なおその際孊習指導芁領に準じ幎間 を通じお蚈画的発展的に道埳的諞䟡倀や児童の振り返りを指導できるように 教材が党䜓ずしお調和的に開発・敎備されるこずが必芁である。 (2) 人間尊重の粟神にかなうものであっお悩みや葛藀等の心の揺れ人間関係 の理解等の課題も含め児童が深く考えるこずができ人間ずしおよりよく 生きる喜びや勇気を䞎えられるものであるこず ア 人間尊重の粟神にかなうもの  ᵣ  人間尊重の粟神は道埳教育を掚進する䞊での留意事項ずしお䞀貫しお述 べられおいるこずであり生呜の尊重人栌の尊重基本的人暩思いやり の心などの根底を貫く囜境や文化なども超えた普遍的な粟神である。民䞻的 な瀟䌚においおは人栌の尊重は自己の人栌のみではなく他の人々の人 栌をも尊重するこずでありたた暩利の尊重は自他の暩利の䞻匵を認め るずずもに暩利の尊重を自己に課すずいう意味で互いに矩務ず責任を果 たすこずを求めるものである。しかもこれらは盞互に人間を尊重し信頌し 合う思いやりの心などによっお支えられおいなければならない。  ᵣ  道埳科の教材では児童の内面に圢成されおいく自己及び他者の人栌に察 する認識を普遍的な粟神ぞず高めるず同時にそれを具䜓的な人間関係の䞭 で生かしそれによっお人栌の内面的な充実を図るずいう趣旚に基づいお 囜際的な芖野も含めお広く「人間尊重の粟神」ずいう蚀葉を理解した䞊で 題材の遞択等を行う必芁がある。 むᵣ  悩みや葛藀等の心の揺れ人間関係の理解等の課題も含め児童が深く考 えるこずができるもの  ᵣ  道埳科の授業における指導の目指すものは個々の道埳的行為や日垞生掻 の問題凊理に終わるものではなく児童自らが時ず堎に応じお望たしい道埳 的実践が行えるような内面的資質を高めるこずにある。぀たり道埳科の孊 習では道埳的䟡倀に぀いおの単なる知的理解に終始したり行為の仕方を 䞀方的に指導したりする時間ではなくねらいずする道埳的䟡倀に぀いお児 童自身がどのように捉えどのような葛藀があるのかたた道埳的䟡倀を実 珟するこずにどのような意味を芋いだすこずができるのかなど道埳的䟡倀 を自己ずの関わりにおいお捉える必芁がある。  ᵣ  したがっお道埳科の教材の䜜成に圓たっおは䟋えば䜓隓掻動や日垞 生掻を振り返り道埳的䟡倀の意矩や倧切さを考えるこずができる教材今日
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第章 指導蚈画の 䜜成ず内容 の取扱い 第章 道埳科の 評䟡 106 的な課題に぀いお深く考えるこずができる教材孊玚や孊校生掻における具 䜓的事柄や葛藀などの課題に぀いお深く考えるこずができる教材など児童 が道埳的䟡倀に぀いお深く考え道埳的䟡倀を自芚できるよう題材の遞択 構成の工倫等に努めなければならない。 り 人間ずしおよりよく生きる喜びや勇気を䞎えられるもの  ᵣ  道埳科の孊習は 「人生いかに生きるべきか」ずいう生き方の問いを考え るず蚀い換えるこずができ道埳科の指導においおは児童のよりよく生き ようずする願いに応えるために児童ず教垫が共に考え共に探求しおいく こずが前提ずなる。  ᵣ  したがっお道埳科の教材の䜜成に圓たっおは䟋えば先人の倚様な生 き方が織り蟌たれ生きる勇気や知恵などを感じる教材人間ずしおの匱さ を吐露する姿等にも接し生きるこずの魅力や意味の深さに぀いお考えを深 めるこずができる教材児童の感性に蚎え感動を呌ぶ教材など人間ずし おの生き方に迫るこずができるよう題材の遞択構成の工倫等に努めなけれ ばならない。 (3) 倚様な芋方や考え方のできる事柄を取り扱う堎合には特定の芋方や考え方 に偏った取扱いがなされおいないものであるこず 道埳科では様々な課題に察応しおいくために人ずしおの生き方や瀟䌚の圚 り方に぀いお倚様な䟡倀芳の存圚を前提にしお他者ず察話し協働しながら 物事を倚面的・倚角的に考えるこずを求めおいる。したがっお時に察立がある 堎合も含めお倚様な芋方や考え方のある事象や倚様な生き方が織り蟌たれ生 きる勇気や知恵などを感じられる人物などを取り扱うこずは非垞に有効であるず 考えられる。䞀方で公教育ずしお道埳科の指導を行う䞊でもっずも倧切なこず は掻甚する教材が特定の䟡倀芳に偏しないこずであり倚様な芋方や考え方の ある事柄を取り扱う堎合には特定の芋方や考え方に偏った取扱いがなされおい ないか怜蚎する必芁がある。 なお教科甚図曞以倖の教材を䜿甚するに圓たっおは 「孊校における補助教 材の適正な取扱いに぀いお」 平成27 幎月日 初等䞭等教育局長通知な ど関係する法芏等の趣旚を十分に理解した䞊で適切に䜿甚するこずが重芁で ある。
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 道埳科にお ける評䟡の 意矩 107 第1 節 道埳科における評䟡の意矩  「第章 特別の教科 道埳」の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱 い」の  児童の孊習状況や道埳性に係る成長の様子を継続的に把握し指導に 生かすよう努める必芁がある。ただし数倀などによる評䟡は行わない ものずする。 1 道埳教育における評䟡の意矩 孊習における評䟡ずは児童にずっおは自らの成長を実感し意欲の向䞊に぀ なげおいくものであり教垫にずっおは指導の目暙や蚈画指導方法の改善・ 充実に取り組むための資料ずなるものである。 教育においお指導の効果を䞊げるためには指導蚈画の䞋に目暙に基づいお 教育実践を行い指導のねらいや内容に照らしお児童の孊習状況を把握するずず もにその結果を螏たえお孊校ずしおの取組や教垫自らの指導に぀いお改善を 行うサむクルが重芁である。 道埳教育における評䟡も垞に指導に生かされ結果的に児童の成長に぀なが るものでなくおはならない。孊習指導芁領第章総則の第のの(1) では 「児 童のよい点や進歩の状況などを積極的に評䟡し孊習したこずの意矩や䟡倀を実 感できるようにするこず」ず瀺しおおり他者ずの比范ではなく児童䞀人䞀人の も぀よい点や可胜性などの倚様な偎面進歩の様子などを把握し幎間や孊期に わたっお児童がどれだけ成長したかずいう芖点を倧切にするこずが重芁であるず しおいる。道埳教育においおもこうした考え方は螏襲されるべきである。 このこずから孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育における評䟡に぀い おは教垫が児童䞀人䞀人の人間的な成長を芋守り児童自身の自己のよりよい 生き方を求めおいく努力を評䟡しそれを勇気付ける働きをも぀ようにするこず が求められる。そしおそれは教垫ず児童の枩かな人栌的な觊れ合いに基づい お共感的に理解されるべきものである。 第5 ç«  道埳科の評䟡
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第章 道埳科の 評䟡 108 孊習指導芁領第章の第のにおいお 「児童の孊習状況や道埳性に係る成 長の様子を継続的に把握し指導に生かすよう努める必芁がある。ただし数倀 などによる評䟡は行わないものずする」ず瀺しおいる。これは道埳科の評䟡を 行わないずしおいるのではない。道埳科においお逊うべき道埳性は児童の人栌 党䜓に関わるものであり数倀などによっお䞍甚意に評䟡しおはならないこずを 特に明蚘したものである。したがっお教垫は道埳科においおもこうした点を螏 たえそれぞれの授業における指導のねらいずの関わりにおいお児童の孊習状 況や道埳性に係る成長の様子を様々な方法で捉えお個々の児童の成長を促すず ずもにそれによっお自らの指導を評䟡し改善に努めるこずが倧切である。 2 道埳科における評䟡の意矩
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 道埳科における児童の 孊習状況及び成長の様 子に぀いおの評䟡 109 1 評䟡の基本的態床 道埳科は道埳教育の目暙に基づき各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時 間及び特別掻動における道埳教育ず密接な関連を図りながら蚈画的発展的な 指導によっお道埳性を逊うこずがねらいである。 道埳性ずは人間ずしおよりよく生きようずする人栌的特性であり道埳的刀断 力道埳的心情道埳的実践意欲及び態床を諞様盞ずする内面的資質である。こ のような道埳性が逊われたか吊かは容易に刀断できるものではない。 しかし道埳性を逊うこずを孊習掻動ずしお行う道埳科の指導ではその孊習 状況や成長の様子を適切に把握し評䟡するこずが求められる。児童の孊習状況は 指導によっお倉わる。道埳科における児童の孊習状況の把握ず評䟡に぀いおは 教垫が道埳科における指導ず評䟡の考え方に぀いお明確にした指導蚈画の䜜成が 求められる。道埳性を逊う道埳教育の芁である道埳科の授業を改善しおいくこず の重芁性はここにある。 道埳科で逊う道埳性は児童が将来いかに人間ずしおよりよく生きるかいか に諞問題に適切に察応するかずいった個人の問題に関わるものである。このこず から小孊校の段階でどれだけ道埳的䟡倀を理解したかなどの基準を蚭定するこ ずはふさわしくない。 道埳性の評䟡の基盀には教垫ず児童ずの人栌的な觊れ合いによる共感的な理 解が存圚するこずが重芁である。その䞊で児童の成長を芋守り努力を認めた り励たしたりするこずによっお児童が自らの成長を実感し曎に意欲的に取 り組もうずするきっかけずなるような評䟡を目指すこずが求められる。なお道 埳性は極めお倚様な児童の人栌党䜓に関わるものであるこずから評䟡に圓 たっおは個人内の成長の過皋を重芖すべきである。 2 道埳科における評䟡 道埳科に関する評䟡の基本的な考え方 áµ£  道埳科の目暙は道埳的諞䟡倀に぀いおの理解を基に自己を芋぀め物事 を倚面的・倚角的に考え自己の生き方に぀いおの考えを深める孊習を通し お道埳的な刀断力心情実践意欲及び態床を育おるこずであるが道埳性 の諞様盞である道埳的な刀断力心情実践意欲ず態床のそれぞれに぀いお分 第2 節 道埳科における児童の孊習状況及び成長の様子に぀いおの評䟡
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第章 道埳科の 評䟡 110 節し孊習状況を分析的に捉える芳点別評䟡を通じお芋取ろうずするこずは 児童の人栌そのものに働きかけ道埳性を逊うこずを目暙ずする道埳科の評䟡 ずしおは劥圓ではない。 áµ£  授業においお児童に考えさせるこずを明確にしお 「道埳的諞䟡倀に぀いお の理解を基に自己を芋぀め物事を倚面的・倚角的に考え自己の生き方に ぀いおの考えを深める」ずいう目暙に掲げる孊習掻動における児童の具䜓的な 取組状況を䞀定のたずたりの䞭で児童が孊習の芋通しを立おたり孊習した こずを振り返ったりする掻動を適切に蚭定し぀぀孊習掻動党䜓を通しお芋取 るこずが求められる。 áµ£  その際個々の内容項目ごずではなく倧くくりなたずたりを螏たえた評䟡 ずするこずや他の児童ずの比范による評䟡ではなく児童がいかに成長した かを積極的に受け止めお認め励たす個人内評䟡ずしお蚘述匏で行うこずが求 められる。 áµ£  道埳科の内容項目は道埳科の指導の内容を構成するものであるが内容項 目に぀いお単に知識ずしお芳念的に理解させるだけの指導や特定の考え方に 無批刀に埓わせるような指導であっおはならない。内容項目は道埳性を逊う 手掛かりずなるものであり内容項目に含たれる道埳的諞䟡倀に぀いおの理 解を基に自己を芋぀め物事を倚面的・倚角的に考え自己の生き方に぀い おの考えを深める孊習を通しお 「道埳性を逊う」こずが道埳科の目暙である。 このため道埳科の孊習状況の評䟡に圓たっおは道埳科の孊習掻動に着目 し幎間や孊期ずいった䞀定の時間的なたずたりの䞭で児童の孊習状況や道 埳性に係る成長の様子を把握する必芁がある。 áµ£  こうしたこずを螏たえ評䟡に圓たっおは特に孊習掻動においお児童が 道埳的䟡倀やそれらに関わる諞事象に぀いお他者の考え方や議論に觊れ自埋 的に思考する䞭で䞀面的な芋方から倚面的・倚角的な芋方ぞず発展しおいる か道埳的䟡倀の理解を自分自身ずの関わりの䞭で深めおいるかずいった点を 重芖するこずが重芁である。このこずは道埳科の目暙に明蚘された孊習掻動に 着目しお評䟡を行うずいうこずである。道埳科では児童が「自己を芋぀め」 「倚面的・倚角的に」考える孊習掻動においお 「道埳的諞䟡倀に぀いおの理 解」ず「自己の生き方に぀いおの考え」を盞互に関連付けるこずによっお 深い理解深い考えずなっおいく。こうした孊習における䞀人䞀人の児童の姿 を把握しおいくこずが児童の孊習掻動に着目した評䟡を行うこずになる。 áµ£  なお道埳科においおは児童自身が真正面から自分のこずずしお道埳的 䟡倀に倚面的・倚角的に向き合うこずが重芁である。たた道埳科における孊 習状況や道埳性に係る成長の様子の把握は児童の人栌そのものに働きかけ
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 道埳科における児童の 孊習状況及び成長の様 子に぀いおの評䟡 111 道埳性を逊うずいう道埳科の目暙に照らし児童がいかに成長したかを積極的 に受け止めお認め励たす芖点から行うものであり個人内評䟡であるずの趣 旚がより匷く芁請されるものである。これらを螏たえるず道埳科の評䟡は 遞抜に圓たり客芳性・公平性が求められる入孊者遞抜ずはなじたないものであ りこのため道埳科の評䟡は調査曞には蚘茉せず入孊者遞抜の合吊刀定に 掻甚するこずのないようにする必芁がある。 個人内評䟡ずしお芋取り蚘述により衚珟するこずの基本的な考え方 áµ£  道埳科においお児童の孊習状況や道埳性に係る成長の様子をどのように芋 取り蚘述するかずいうこずに぀いおは孊校の実態や児童の実態に応じお 教垫の明確な意図の䞋孊習指導過皋や指導方法の工倫ず䜵せお適切に考える 必芁がある。 áµ£  児童が䞀面的な芋方から倚面的・倚角的な芋方ぞず発展させおいるかどうか ずいう点に぀いおは䟋えば道埳的䟡倀に関わる問題に察する刀断の根拠や そのずきの心情を様々な芖点から捉え考えようずしおいるこずや自分ず違う 立堎や感じ方考え方を理解しようずしおいるこず耇数の道埳的䟡倀の察立 が生じる堎面においお取り埗る行動を倚面的・倚角的に考えようずしおいるこ ずを発蚀や感想文質問玙の蚘述等から芋取るずいう方法が考えられる。 áµ£  道埳的䟡倀の理解を自分自身ずの関わりの䞭で深めおいるかどうかずいう点 に぀いおも䟋えば読み物教材の登堎人物を自分に眮き換えお考え自分な りに具䜓的にむメヌゞしお理解しようずしおいるこずに着目したり珟圚の自 分自身を振り返り自らの行動や考えを芋盎しおいるこずがうかがえる郚分 に着目したりするずいう芖点も考えられる。たた道埳的な問題に察しお自己 の取り埗る行動を他者ず議論する䞭で道埳的䟡倀の理解を曎に深めおいるか や道埳的䟡倀を実珟するこずの難しさを自分のこずずしお捉え考えようず しおいるかずいう芖点も考えられる。 áµ£  たた発蚀が倚くない児童や考えたこずを文章に蚘述するこずが苊手な児童 が教垫や他の児童の発蚀に聞き入ったり考えを深めようずしたりしおいる 姿に着目するなど発蚀や蚘述ではない圢で衚出する児童の姿に着目するずい うこずも重芁である。 áµ£  さらに幎間や孊期を通じお圓初は感想文や質問玙に感想をそのたた曞 いただけであった児童が孊習を重ねおいく䞭で読み物教材の登堎人物に共 感したり自分なりに考えを深めた内容を曞くようになったりするこずや既 習の内容ず関連付けお考えおいる堎面に着目するなど単䜍時間の授業だ けでなく児童が䞀定の期間を経お倚面的・倚角的な芋方ぞず発展しおいた
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第章 道埳科の 評䟡 112 り道埳的䟡倀の理解が深たったりしおいるこずを芋取るずいう芖点もある。 áµ£  ここに挙げた芖点はいずれに぀いおも䟋瀺であり指導する教垫䞀人䞀人 が質の高い倚様な指導方法ぞず指導の改善を行い孊習意欲の向䞊に生かすよ うにするずいう道埳科の評䟡の趣旚を理解した䞊で孊校の状況や児童䞀人䞀 人の状況を螏たえた評䟡を工倫するこずが求められる。 評䟡のための具䜓的な工倫 áµ£  道埳科における孊習状況や道埳性に係る成長の様子を把握するに圓たっお は児童が孊習掻動を通じお倚面的・倚角的な芋方ぞ発展させおいるこずや 道埳的䟡倀の理解を自分ずの関わりで深めおいるこずを芋取るための様々な工 倫が必芁である。 áµ£  䟋えば児童の孊習の過皋や成果などの蚘録を蚈画的にファむルに蓄積した ものや児童が道埳性を逊っおいく過皋での児童自身の゚ピ゜ヌドを环積したも のを評䟡に掻甚するこず䜜文やレポヌトスピヌチやプレれンテヌションな ど具䜓的な孊習の過皋を通じお児童の孊習状況や道埳性に係る成長の様子を把 握するこずが考えられる。 áµ£  なおこうした評䟡に圓たっおは蚘録物や実挔自䜓を評䟡するのではな く孊習過皋を通じおいかに道埳的䟡倀の理解を深めようずしおいたか自分 ずの関わりで考えたかなどの成長の様子を芋取るためのものであるこずに留意 が必芁である。 áµ£  たた児童が行う自己評䟡や盞互評䟡に぀いおこれら自䜓は児童の孊習掻 動であり教垫が行う評䟡掻動ではないが児童が自身のよい点や可胜性に気 付くこずを通じ䞻䜓的に孊ぶ意欲を高めるこずなど孊習の圚り方を改善し おいくこずに圹立぀ものでありこれらを効果的に掻甚し孊習掻動を深めおい くこずも重芁である。発達の段階に応じお幎床圓初に自らの課題や目暙を捉 えるための孊習を行ったり幎床途䞭や幎床末に自分自身を振り返る孊習を工 倫したりするこずも考えられる。 áµ£  さらに指導のねらいに即しお校長や教頭などの参加他の教垫ず協力的 に授業を行うずいった取組も効果的である。管理職をはじめ耇数の教垫が䞀 ぀の孊玚の授業を参芳するこずが可胜ずなり孊玚担任は普段の授業ずは違 う角床から児童の新たな䞀面を発芋するこずができるなど児童の孊習状況や 道埳性に係る成長の様子をより倚面的・倚角的に把握するこずができるずいっ た評䟡の改善の芳点からも有効であるず考えられる。
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 道埳科における児童の 孊習状況及び成長の様 子に぀いおの評䟡 113 組織的蚈画的な評䟡の掚進 áµ£  道埳科の評䟡を掚進するに圓たっおは孊習評䟡の劥圓性信頌性等を担保 するこずが重芁である。そのためには評䟡は個々の教垫が個人ずしお行うの ではなく孊校ずしお組織的・蚈画的に行われるこずが重芁である。 áµ£  䟋えば孊幎ごずに評䟡のために集める資料や評䟡方法等を明確にしおおく こずや評䟡結果に぀いお教垫間で怜蚎し評䟡の芖点などに぀いお共通理解を 図るこず評䟡に関する実践事䟋を蓄積し共有するこずなどが重芁でありこ れらに぀いお校長及び道埳教育掚進教垫のリヌダヌシップの䞋に孊校ずしお 組織的・蚈画的に取り組むこずが必芁である。校務分掌の道埳郚䌚や孊幎䌚あ るいは校内研修䌚等で道埳科の指導蚘録を分析し怜蚎するなどしお指導の改 善に生かすずずもに日垞的に授業を亀流し合い党教垫の共通理解のもずに 評䟡を行うこずが倧切である。 áµ£  たた校長や教頭などの授業参加や他の教垫ずの協力的な指導保護者や地 域の人々各分野の専門家等の授業参加などに際しお孊玚担任以倖からの児 童の孊習状況や道埳性に係る成長の様子に぀いお意芋や所感を埗るなどしお 孊玚担任が児童を倚面的・倚角的に評䟡したり教垫自身の評䟡に関わる力量 を高めたりするこずも倧切である。 áµ£  なお先に述べた校長や教頭などの参加他の教垫ず協力的に授業を行う ずいった取組は児童の倉容を耇数の目で芋取り評䟡に察しお共通認識をも ぀機䌚ずなるものであり評䟡を組織的に進めるための䞀぀の方法ずしお効果 的であるず考えられる。 áµ£  このような組織的・蚈画的な取組の蓄積ず定着が道埳科の評䟡の劥圓 性信頌性等の担保に぀ながる。たたこうしたこずが教垫が道埳科の評䟡 に察しお自信をもっお取り組み負担感を軜枛するこずにも぀ながるものず考 えられる。  発達障害等のある児童や海倖から垰囜した児童日本語習埗に困難のある 児童等に察する配慮 áµ£  発達障害等のある児童に察する指導や評䟡を行う䞊ではそれぞれの孊習の 過皋で考えられる「困難さの状態」をしっかりず把握した䞊で必芁な配慮が求 められる。 áµ£  䟋えば他者ずの瀟䌚的関係の圢成に困難がある児童の堎合であれば盞手 の気持ちを想像するこずが苊手で字矩通りの解釈をしおしたうこずがあるこず や暗黙のルヌルや䞀般的な垞識が理解できないこずがあるこずなど困難さの 状況を十分に理解した䞊で䟋えば他者の心情を理解するために圹割を亀代
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114 第章 道埳科の 評䟡 しお動䜜化劇化したりルヌルを明文化したりするなど孊習過皋においお 想定される困難さずそれに察する指導䞊の工倫が必芁である。 áµ£  そしお評䟡を行うに圓たっおも困難さの状況ごずの配慮を螏たえるこず が必芁である。前述のような配慮を䌎った指導を行った結果ずしお盞手の意 芋を取り入れ぀぀自分の考えを深めおいるかなど児童が倚面的・倚角的な芋 方ぞ発展させおいたり道埳的䟡倀を自分のこずずしお捉えおいたりしおいるか ずいったこずを䞁寧に芋取る必芁がある。 áµ£  発達障害等のある児童の孊習状況や道埳性に係る成長の様子を把握するた め道埳的䟡倀の理解を深めおいるこずをどのように芋取るのかずいう評䟡資 料を集めたり集めた資料を怜蚎したりするに圓たっおは盞手の気持ちを想 像するこずが苊手であるこずや望たしいず分かっおいおもそのずおりにでき ないこずがあるなど䞀人䞀人の障害により孊習䞊の困難さの状況をしっかり ず螏たえた䞊で行い評䟡するこずが重芁である。 áµ£  道埳科の評䟡は他の児童ずの比范による評䟡や目暙ぞの到達床を枬る評䟡で はなく䞀人䞀人の児童がいかに成長したかを積極的に受け止めお認め励た す個人内評䟡ずしお行うこずからこのような道埳科の評䟡本来の圚り方を远 究しおいくこずが䞀人䞀人の孊習䞊の困難さに応じた評䟡に぀ながるものず 考えられる。 áµ£  なおこうした考え方は海倖から垰囜した児童や倖囜人の児童䞡芪が囜 際結婚であるなどのいわゆる倖囜に぀ながる児童に぀いお䞀人䞀人の児童の 状況に応じた指導ず評䟡を行う䞊でも重芁である。これらの児童の倚くは倖 囜での生掻や異文化に觊れおきた経隓などを通しお我が囜の瀟䌚ずは異なる 蚀語や生掻習慣行動様匏を身に付けおいるず考えられる。たた日本語の理 解が䞍十分なために他の児童ず意芋を䌝え合うこずなどが難しかったりする こずも考えられる。それぞれの児童の眮かれおいる状況に配慮した指導を行い ぀぀その結果ずしお児童が倚面的・倚角的な芋方ぞず発展させおいたり道 埳的䟡倀を自分のこずずしお捉えおいたりしおいるかずいったこずを䞁寧に 芋取るこずが求められる。その際日本語を䜿っお十分に衚珟するこずが困難 な児童に぀いおは発蚀や蚘述以倖の圢で芋られる様々な姿に着目するなど より配慮した察応が求められる。
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 道埳科の授 業に察する 評䟡 115 1 授業に察する評䟡の必芁性 孊習指導芁領第章総則には教育課皋実斜䞊の配慮事項ずしお 「児童のよ い点や進歩の状況などを積極的に評䟡し孊習したこずの意矩や䟡倀を実感でき るようにするこず。たた各教科等の目暙の実珟に向けた孊習状況を把握する芳 点から単元や題材など内容や時間のたずたりを芋通しながら評䟡の堎面や方法 を工倫しお孊習の過皋や成果を評䟡し指導の改善や孊習意欲の向䞊を図り 資質・胜力の育成に生かすようにするこず」ずしお孊習評䟡を指導の改善に぀な げるこずに぀いおの蚘述がある。 道埳科においおも教垫が自らの指導を振り返り指導の改善に生かしおいく こずが倧切であり授業の評䟡を改善に぀なげる過皋を䞀局重芖する必芁がある。 2 授業に察する評䟡の基本的な考え方 児童の孊習状況の把握を基に授業に察する評䟡ず改善を行う䞊で孊習指導過 皋や指導方法を振り返るこずは重芁である。教垫自らの指導を評䟡しその評䟡 を授業の䞭で曎なる指導に生かすこずが道埳性を逊う指導の改善に぀ながる。 明確な意図をもっお指導の蚈画を立お授業の䞭で予想される具䜓的な児童の 孊習状況を想定し授業の振り返りの芳点を立おるこずが重芁である。こうした 芳点をも぀こずで指導ず評䟡の䞀䜓化が実珟するこずになる。 道埳科の孊習指導過皋や指導方法に関する評䟡の芳点はそれぞれの授業によっ おより具䜓的なものずなるがその芳点ずしおは次のようなものが考えられ る。 アᵣ  孊習指導過皋は道埳科の特質を生かし道埳的諞䟡倀に぀いおの理解を 基に自己を芋぀め自己の生き方に぀いおの考えを深められるよう適切に 構成されおいたか。たた指導の手立おはねらいに即した適切なものずなっ おいたか。 むᵣ  発問は児童が倚面的・倚角的に考えるこずができる問い道埳的䟡倀を 自分のこずずしお捉えるこずができる問いなど指導の意図に基づいお的確 になされおいたか。 りᵣ  児童の発蚀を傟聎しお受け止め発問に察する児童の発蚀などの反応を 適切に指導に生かしおいたか。 第3 節 道埳科の授業に察する評䟡
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第章 道埳科の 評䟡 116 ゚ᵣ  自分自身ずの関わりで物事を倚面的・倚角的に考えさせるための教材 や教具の掻甚は適切であったか。 オᵣ  ねらいずする道埳的䟡倀に぀いおの理解を深めるための指導方法は児童 の実態や発達の段階にふさわしいものであったか。 カ 特に配慮を芁する児童に適切に察応しおいたか。 3 授業に察する評䟡の工倫 ア 授業者自らによる評䟡  ᵣ  授業者自らが蚘憶や授業䞭のメモ板曞の写真録音録画などによっお 孊習指導過皋や指導方法を振り返るこずも倧切である。録音や録画で授業を 振り返るこずは今たで気付かなかった傟向や状況に応じた適切な察応の仕 方などに気付くこずにもなる。児童䞀人䞀人の孊習状況を確かめる手立おを 甚意しおおきそれに基づく評䟡を行うこずも考えられる。 む 他の教垫による評䟡  ᵣ  道埳科の授業を公開しお参芳した教垫から指摘を受けたりティヌム・ ティヌチングの協力者などから評䟡を埗たりする機䌚を埗るこずも重芁で ある。その際あらかじめ重点ずする評䟡項目を蚭けおおくず具䜓的な フィヌドバックが埗られやすい。 4 評䟡を指導の改善に生かす工倫ず留意点 道埳科の指導は道埳性の性栌䞊単䜍時間の指導だけでその成長を芋取る こずが困難である。そのため指導による児童の孊習状況を把握しお評䟡するこ ずを通しお改めお孊習指導過皋や指導方法に぀いお怜蚎し今埌の指導に生か すこずができるようにしなければならない。 児童の道埳性を逊い埗る質の高い授業を創造するためには授業改善に資する 孊習指導過皋や指導方法の改善に圹立぀倚面的・倚角的な評䟡を心掛ける必芁 がある。たた道埳科の授業で児童が䌞びやかに自分の感じ方や考え方を述べ たり他の児童の感じ方や考え方を聞いたり様々な衚珟ができたりするのは 日々の孊玚経営ず密接に関わっおいる。 道埳科における児童の道埳性に係る成長の様子に関する評䟡においおは慎重 か぀蚈画的に取り組む必芁がある。道埳科は児童の人栌そのものに働きかける ものであるためその評䟡は安易なものであっおはならない。児童のよい点や成 長の様子などを積極的に捉えそれらを日垞の指導や個別指導に生かしおいくよ う努めなくおはならない。
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付録孊校教育法斜行芏則抄 付録小孊校孊習指導芁領 第章 総則  付録小孊校孊習指導芁領 第章 特別の教科 道埳  付録䞭孊校孊習指導芁領 第章 特別の教科 道埳  付録小孊校孊習指導芁領解説 総則線抄 付録幌皚園教育芁領 118 122 128 133 136 157 付録 117
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118 第四章 小孊校 第二節 教育課皋 第五十条 小孊校の教育課皋は囜語瀟䌚算数理科生掻音楜図画工䜜家庭 䜓育及び倖囜語の各教科以䞋本節䞭「各教科」ずいう。  道埳倖囜語掻動総合的な 孊習の時間䞊びに特別掻動によ぀お線成するものずする。  私立の小孊校の教育課皋を線成する堎合は前項の芏定にかかわらず宗教を加えるこ ずができる。この堎合においおは宗教をも぀お前項の道埳に代えるこずができる。 第五十䞀条 小孊校第五十二条の二第二項に芏定する䞭孊校連携型小孊校及び第䞃十九条 の九第二項に芏定する䞭孊校䜵蚭型小孊校を陀く。 の各孊幎における各教科道埳倖 囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動のそれぞれの授業時数䞊びに各孊幎における これらの総授業時数は別衚第䞀に定める授業時数を暙準ずする。 第五十二条 小孊校の教育課皋に぀いおはこの節に定めるもののほか教育課皋の基準ず しお文郚科孊倧臣が別に公瀺する小孊校孊習指導芁領によるものずする。 第五十䞉条 小孊校においおは必芁がある堎合には䞀郚の各教科に぀いおこれらを合 わせお授業を行うこずができる。 第五十四条 児童が心身の状況によ぀お履修するこずが困難な各教科はその児童の心身の 状況に適合するように課さなければならない。 第五十五条 小孊校の教育課皋に関しその改善に資する研究を行うため特に必芁があり か぀児童の教育䞊適切な配慮がなされおいるず文郚科孊倧臣が認める堎合においおは 文郚科孊倧臣が別に定めるずころにより第五十条第䞀項第五十䞀条䞭孊校連携型小 孊校にあ぀おは第五十二条の䞉第䞃十九条の九第二項に芏定する䞭孊校䜵蚭型小孊校に あ぀おは第䞃十九条の十二においお準甚する第䞃十九条の五第䞀項又は第五十二条の芏 定によらないこずができる。 第五十五条の二 文郚科孊倧臣が小孊校においお圓該小孊校又は圓該小孊校が蚭眮され おいる地域の実態に照らしより効果的な教育を実斜するため圓該小孊校又は圓該地域 の特色を生かした特別の教育課皋を線成しお教育を実斜する必芁がありか぀圓該特別 の教育課皋に぀いお教育基本法平成十八幎法埋第癟二十号及び孊校教育法第䞉十条 第䞀項の芏定等に照らしお適切であり児童の教育䞊適切な配慮がなされおいるものずし お文郚科孊倧臣が定める基準を満たしおいるず認める堎合においおは文郚科孊倧臣が別 に定めるずころにより第五十条第䞀項第五十䞀条䞭孊校連携型小孊校にあ぀おは第 五十二条の䞉第䞃十九条の九第二項に芏定する䞭孊校䜵蚭型小孊校にあ぀おは第䞃十九 条の十二においお準甚する第䞃十九条の五第䞀項又は第五十二条の芏定の党郚又は䞀郚 孊校教育法斜行芏則抄 昭和二十二幎五月二十䞉日文郚省什第十䞀号 䞀郚改正平成二十九幎䞉月䞉十䞀日文郚科孊省什第二十号      平成䞉十幎八月二十䞃日文郚科孊省什第二十䞃号 付録
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119 によらないこずができる。 第五十六条 小孊校においお孊校生掻ぞの適応が困難であるため盞圓の期間小孊校を欠垭 し匕き続き欠垭するず認められる児童を察象ずしおその実態に配慮した特別の教育課皋 を線成しお教育を実斜する必芁があるず文郚科孊倧臣が認める堎合においおは文郚科孊 倧臣が別に定めるずころにより第五十条第䞀項第五十䞀条䞭孊校連携型小孊校にあ ぀おは第五十二条の䞉第䞃十九条の九第二項に芏定する䞭孊校䜵蚭型小孊校にあ぀おは 第䞃十九条の十二においお準甚する第䞃十九条の五第䞀項又は第五十二条の芏定によら ないこずができる。 第五十六条の二 小孊校においお日本語に通じない児童のうち圓該児童の日本語を理解 し䜿甚する胜力に応じた特別の指導を行う必芁があるものを教育する堎合には文郚科 孊倧臣が別に定めるずころにより第五十条第䞀項第五十䞀条䞭孊校連携型小孊校に あ぀おは第五十二条の䞉第䞃十九条の九第二項に芏定する䞭孊校䜵蚭型小孊校にあ぀お は第䞃十九条の十二においお準甚する第䞃十九条の五第䞀項及び第五十二条の芏定にか かわらず特別の教育課皋によるこずができる。 第五十六条の䞉 前条の芏定により特別の教育課皋による堎合においおは校長は児童が 蚭眮者の定めるずころにより他の小孊校矩務教育孊校の前期課皋又は特別支揎孊校の小 孊郚においお受けた授業を圓該児童の圚孊する小孊校においお受けた圓該特別の教育課 皋に係る授業ずみなすこずができる。 第五十六条の四 小孊校においお孊霢を経過した者のうちその者の幎霢経隓又は勀劎 の状況その他の実情に応じた特別の指導を行う必芁があるものを倜間その他特別の時間に おいお教育する堎合には文郚科孊倧臣が別に定めるずころにより第五十条第䞀項第 五十䞀条䞭孊校連携型小孊校にあ぀おは第五十二条の䞉第䞃十九条の九第二項に芏定 する䞭孊校䜵蚭型小孊校にあ぀おは第䞃十九条の十二においお準甚する第䞃十九条の五第 䞀項及び第五十二条の芏定にかかわらず特別の教育課皋によるこずができる。 第䞉節 孊幎及び授業日 第六十䞀条 公立小孊校における䌑業日は次のずおりずする。ただし第䞉号に掲げる日 を陀き圓該孊校を蚭眮する地方公共団䜓の教育委員䌚公立倧孊法人の蚭眮する小孊校 にあ぀おは圓該公立倧孊法人の理事長。第䞉号においお同じ。 が必芁ず認める堎合は この限りでない。  䞀 囜民の祝日に関する法埋昭和二十䞉幎法埋第癟䞃十八号に芏定する日  二 日曜日及び土曜日  䞉 孊校教育法斜行什第二十九条第䞀項の芏定により教育委員䌚が定める日 第六十二条 私立小孊校における孊期及び䌑業日は圓該孊校の孊則で定める。 付録
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120 第癟䞉十四条の二 校長は特別支揎孊校に圚孊する児童等に぀いお個別の教育支揎蚈画 孊校ず医療保健犏祉劎働等に関する業務を行う関係機関及び民間団䜓次項に おいお「関係機関等」ずいう。 ずの連携の䞋に行う圓該児童等に察する長期的な支揎 に関する蚈画をいう。 を䜜成しなければならない。  校長は前項の芏定により個別の教育支揎蚈画を䜜成するに圓た぀おは圓該児童等 又はその保護者の意向を螏たえ぀぀あらかじめ関係機関等ず圓該児童等の支揎に関 する必芁な情報の共有を図らなければならない。 第癟䞉十八条 小孊校䞭孊校若しくは矩務教育孊校又は䞭等教育孊校の前期課皋にお ける特別支揎孊玚に係る教育課皋に぀いおは特に必芁がある堎合は第五十条第䞀項 第䞃十九条の六第䞀項においお準甚する堎合を含む。  第五十䞀条第五十二条第 䞃十九条の六第䞀項においお準甚する堎合を含む。  第五十二条の䞉第䞃十二条第 䞃十九条の六第二項及び第癟八条第䞀項においお準甚する堎合を含む。  第䞃十䞉条 第䞃十四条 第䞃十九条の六第二項及び第癟八条第䞀項においお準甚する堎合を含む。   第䞃十四条の䞉第䞃十六条第䞃十九条の五第䞃十九条の十二においお準甚する堎 合を含む。 及び第癟䞃条第癟十䞃条においお準甚する堎合を含む。 の芏定にかかわ らず特別の教育課皋によるこずができる。 第癟䞉十九条の二 第癟䞉十四条の二の芏定は小孊校䞭孊校若しくは矩務教育孊校又 は䞭等教育孊校の前期課皋における特別支揎孊玚の児童又は生埒に぀いお準甚する。 第癟四十条 小孊校䞭孊校矩務教育孊校高等孊校又は䞭等教育孊校においお次 の各号のいずれかに該圓する児童又は生埒特別支揎孊玚の児童及び生埒を陀く。 の うち圓該障害に応じた特別の指導を行う必芁があるものを教育する堎合には文郚科孊 倧臣が別に定めるずころにより第五十条第䞀項第䞃十九条の六第䞀項においお準甚 する堎合を含む。  第五十䞀条第五十二条第䞃十九条の六第䞀項においお準甚する 堎合を含む。  第五十二条の䞉第䞃十二条第䞃十九条の六第二項及び第癟八条第䞀 項においお準甚する堎合を含む。  第䞃十䞉条第䞃十四条第䞃十九条の六第二項及 び第癟八条第䞀項においお準甚する堎合を含む。  第䞃十四条の䞉第䞃十六条第 䞃十九条の五第䞃十九条の十二においお準甚する堎合を含む。  第八十䞉条及び第 八十四条第癟八条第二項においお準甚する堎合を含む。 䞊びに第癟䞃条第癟十䞃 条においお準甚する堎合を含む。 の芏定にかかわらず特別の教育課皋によるこずが できる。  䞀  蚀語障害者  二  自閉症者  䞉  情緒障害者  四  匱芖者 付録 第八章 特別支揎教育
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121  五  難聎者  六  孊習障害者  䞃  泚意欠陥倚動性障害者  八  その他障害のある者でこの条の芏定により特別の教育課皋による教育を行うこ ずが適圓なもの 第癟四十䞀条 前条の芏定により特別の教育課皋による堎合においおは校長は児童又 は生埒が圓該小孊校䞭孊校矩務教育孊校高等孊校又は䞭等教育孊校の蚭眮者の 定めるずころにより他の小孊校䞭孊校矩務教育孊校高等孊校䞭等教育孊校又は 特別支揎孊校の小孊郚䞭孊郚若しくは高等郚においお受けた授業を圓該小孊校䞭 孊校矩務教育孊校高等孊校又は䞭等教育孊校においお受けた圓該特別の教育課皋に 係る授業ずみなすこずができる。 第癟四十䞀条の二 第癟䞉十四条の二の芏定は第癟四十条の芏定により特別の指導が行 われおいる児童又は生埒に぀いお準甚する。        この省什は平成䞉十二幎四月䞀日から斜行する。 別衚第䞀第五十䞀条関係 区    分 第1 孊幎 第2 孊幎 第3 孊幎 第4 孊幎 第5 孊幎 第6 孊幎 各教科の 授業時数 囜 語 306 315 245 245 175 175 瀟 䌚 70 90 100 105 算 数 136 175 175 175 175 175 理 科 90 105 105 105 生 掻 102 105 音 楜 68 70 60 60 50 50 図画工䜜 68 70 60 60 50 50 å®¶ 庭 60 55 䜓 育 102 105 105 105 90 90 倖 囜 語 70 70 特別の教科である 道埳の授業時数 34 35 35 35 35 35 倖囜語掻動の授業時数 35 35 総合的な孊習の 時間の授業時数 70 70 70 70 特別掻動の授業時数 34 35 35 35 35 35 総 授 業 時 数 850 910 980 1015 1015 1015  備考 䞀 この衚の授業時数の䞀単䜍時間は四十五分ずする。 二 特別掻動の授業時数は小孊校孊習指導芁領で定める孊玚掻動孊校絊食に係る ものを陀く。 に充おるものずする。 䞉 第五十条第二項の堎合においお道埳のほかに宗教を加えるずきは宗教の授業 時数をも぀おこの衚の道埳の授業時数の䞀郚に代えるこずができる。 別衚第二及 び別衚第四の堎合においおも同様ずする。  付録 附則平成二十九幎䞉月䞉十䞀日文郚科孊省什第二十号
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122    各孊校においおは教育基本法及び孊校教育法その他の法什䞊びにこの章以䞋に瀺すずころに埓い 児童の人間ずしお調和のずれた育成を目指し児童の心身の発達の段階や特性及び孊校や地域の実態を 十分考慮しお適切な教育課皋を線成するものずしこれらに掲げる目暙を達成するよう教育を行うも のずする。    孊校の教育掻動を進めるに圓たっおは各孊校においお第のに瀺す䞻䜓的・察話的で深い孊び の実珟に向けた授業改善を通しお創意工倫を生かした特色ある教育掻動を展開する䞭で次の(1) か ら(3) たでに掲げる事項の実珟を図り児童に生きる力を育むこずを目指すものずする。   (1)  基瀎的・基本的な知識及び技胜を確実に習埗させこれらを掻甚しお課題を解決するために必芁 な思考力刀断力衚珟力等を育むずずもに䞻䜓的に孊習に取り組む態床を逊い個性を生かし 倚様な人々ずの協働を促す教育の充実に努めるこず。その際児童の発達の段階を考慮しお児童 の蚀語掻動など孊習の基盀を぀くる掻動を充実するずずもに家庭ずの連携を図りながら児童 の孊習習慣が確立するよう配慮するこず。   (2)  道埳教育や䜓隓掻動倚様な衚珟や鑑賞の掻動等を通しお豊かな心や創造性の涵 かん 逊を目指した 教育の充実に努めるこず。      孊校における道埳教育は特別の教科である道埳以䞋「道埳科」ずいう。 を芁ずしお孊校の教 育掻動党䜓を通じお行うものであり道埳科はもずより各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間 及び特別掻動のそれぞれの特質に応じお児童の発達の段階を考慮しお適切な指導を行うこず。      道埳教育は教育基本法及び孊校教育法に定められた教育の根本粟神に基づき自己の生き方を 考え䞻䜓的な刀断の䞋に行動し自立した人間ずしお他者ず共によりよく生きるための基盀ずなる 道埳性を逊うこずを目暙ずするこず。      道埳教育を進めるに圓たっおは人間尊重の粟神ず生呜に察する畏敬の念を家庭孊校その他瀟 䌚における具䜓的な生掻の䞭に生かし豊かな心をもち䌝統ず文化を尊重しそれらを育んできた 我が囜ず郷土を愛し個性豊かな文化の創造を図るずずもに平和で民䞻的な囜家及び瀟䌚の圢成者 ずしお公共の粟神を尊び瀟䌚及び囜家の発展に努め他囜を尊重し囜際瀟䌚の平和ず発展や環 境の保党に貢献し未来を拓 ひら く䞻䜓性のある日本人の育成に資するこずずなるよう特に留意するこず。   (3)  孊校における䜓育・健康に関する指導を児童の発達の段階を考慮しお孊校の教育掻動党䜓を 通じお適切に行うこずにより健康で安党な生掻ず豊かなスポヌツラむフの実珟を目指した教育の 充実に努めるこず。特に孊校における食育の掚進䞊びに䜓力の向䞊に関する指導安党に関する 指導及び心身の健康の保持増進に関する指導に぀いおは䜓育科家庭科及び特別掻動の時間はも ずより各教科道埳科倖囜語掻動及び総合的な孊習の時間などにおいおもそれぞれの特質に応 じお適切に行うよう努めるこず。たたそれらの指導を通しお家庭や地域瀟䌚ずの連携を図りな がら日垞生掻においお適切な䜓育・健康に関する掻動の実践を促し生涯を通じお健康・安党で 掻力ある生掻を送るための基瀎が培われるよう配慮するこず。    の(1) から(3) たでに掲げる事項の実珟を図り豊かな創造性を備え持続可胜な瀟䌚の創り手ずな るこずが期埅される児童に生きる力を育むこずを目指すに圓たっおは孊校教育党䜓䞊びに各教科 道埳科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動以䞋「各教科等」ずいう。ただし第の の(2) のア及びりにおいお特別掻動に぀いおは孊玚掻動孊校絊食に係るものを陀く。) に限る。) の 指導を通しおどのような資質・胜力の育成を目指すのかを明確にしながら教育掻動の充実を図るもの ずする。その際児童の発達の段階や特性等を螏たえ぀぀次に掲げるこずが偏りなく実珟できるよう にするものずする。   (1) 知識及び技胜が習埗されるようにするこず。   (2) 思考力刀断力衚珟力等を育成するこず。   (3) 孊びに向かう力人間性等を涵 かん 逊するこず。    各孊校においおは児童や孊校地域の実態を適切に把握し教育の目的や目暙の実珟に必芁な教育 の内容等を教科等暪断的な芖点で組み立おおいくこず教育課皋の実斜状況を評䟡しおその改善を図っ おいくこず教育課皋の実斜に必芁な人的又は物的な䜓制を確保するずずもにその改善を図っおいくこ ずなどを通しお教育課皋に基づき組織的か぀蚈画的に各孊校の教育掻動の質の向䞊を図っおいくこず 第 小孊校教育の基本ず教育課皋の圹割 小孊校孊習指導芁領 第章 総則 付録
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123 以䞋「カリキュラム・マネゞメント」ずいう。 に努めるものずする。   各孊校の教育目暙ず教育課皋の線成     教育課皋の線成に圓たっおは孊校教育党䜓や各教科等における指導を通しお育成を目指す資質・胜 力を螏たえ぀぀各孊校の教育目暙を明確にするずずもに教育課皋の線成に぀いおの基本的な方針が 家庭や地域ずも共有されるよう努めるものずする。その際第章総合的な孊習の時間の第のに基 づき定められる目暙ずの関連を図るものずする。   教科等暪断的な芖点に立った資質・胜力の育成   (1)  各孊校においおは児童の発達の段階を考慮し蚀語胜力情報掻甚胜力情報モラルを含む。   問題発芋・解決胜力等の孊習の基盀ずなる資質・胜力を育成しおいくこずができるよう各教科等 の特質を生かし教科等暪断的な芖点から教育課皋の線成を図るものずする。   (2)  各孊校においおは児童や孊校地域の実態及び児童の発達の段階を考慮し豊かな人生の実珟 や灜害等を乗り越えお次代の瀟䌚を圢成するこずに向けた珟代的な諞課題に察応しお求められる資 質・胜力を教科等暪断的な芖点で育成しおいくこずができるよう各孊校の特色を生かした教育 課皋の線成を図るものずする。   教育課皋の線成における共通的事項   (1) 内容等の取扱い    ア  第章以䞋に瀺す各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の内容に関する事項は特に瀺す堎 合を陀きいずれの孊校においおも取り扱わなければならない。    む  孊校においお特に必芁がある堎合には第章以䞋に瀺しおいない内容を加えお指導するこずが できる。たた第章以䞋に瀺す内容の取扱いのうち内容の範囲や皋床等を瀺す事項は党おの児 童に察しお指導するものずする内容の範囲や皋床等を瀺したものであり孊校においお特に必芁が ある堎合にはこの事項にかかわらず加えお指導するこずができる。ただしこれらの堎合には 第章以䞋に瀺す各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の目暙や内容の趣旚を逞脱したり児 童の負担過重ずなったりするこずのないようにしなければならない。    り  第章以䞋に瀺す各教科道埳科倖囜語掻動及び特別掻動の内容に掲げる事項の順序は特に 瀺す堎合を陀き指導の順序を瀺すものではないので孊校においおはその取扱いに぀いお適切 な工倫を加えるものずする。    ゚  孊幎の内容を孊幎たずめお瀺した教科及び倖囜語掻動の内容は孊幎間かけお指導する事項 を瀺したものである。各孊校においおはこれらの事項を児童や孊校地域の実態に応じ孊幎 間を芋通しお蚈画的に指導するこずずし特に瀺す堎合を陀きいずれかの孊幎に分けお又はい ずれの孊幎においおも指導するものずする。    オ  孊校においお以䞊の孊幎の児童で線制する孊玚に぀いお特に必芁がある堎合には各教科及び 道埳科の目暙の達成に支障のない範囲内で各教科及び道埳科の目暙及び内容に぀いお孊幎別の順 序によらないこずができる。    カ  道埳科を芁ずしお孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の内容は第章特別の教科道埳の 第に瀺す内容ずしその実斜に圓たっおは第に瀺す道埳教育に関する配慮事項を螏たえるも のずする。   (2) 授業時数等の取扱い    ア  各教科等の授業は幎間35 週( 第孊幎に぀いおは34 週以䞊にわたっお行うよう蚈画し 週圓たりの授業時数が児童の負担過重にならないようにするものずする。ただし各教科等や孊習 掻動の特質に応じ効果的な堎合には倏季冬季孊幎末等の䌑業日の期間に授業日を蚭定する堎 合を含めこれらの授業を特定の期間に行うこずができる。    む  特別掻動の授業のうち 児童䌚掻動 クラブ掻動及び孊校行事に぀いおは それらの内容に応じ 幎間孊期ごず月ごずなどに適切な授業時数を充おるものずする。    り  各孊校の時間割に぀いおは次の事項を螏たえ適切に線成するものずする。     () 各教科等のそれぞれの授業の単䜍時間は各孊校においお各教科等の幎間授業時数を確保 し぀぀児童の発達の段階及び各教科等や孊習掻動の特質を考慮しお適切に定めるこず。     () 各教科等の特質に応じ10分から15分皋床の短い時間を掻甚しお特定の教科等の指導を行う堎 合においお教垫が単元や題材など内容や時間のたずたりを芋通した䞭でその指導内容の 第2 教育課皋の線成 付録
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124 決定や指導の成果の把握ず掻甚等を責任をもっお行う䜓制が敎備されおいるずきはその時間 を圓該教科等の幎間授業時数に含めるこずができるこず。     () 絊食䌑憩などの時間に぀いおは各孊校においお工倫を加え適切に定めるこず。     () 各孊校においお児童や孊校地域の実態各教科等や孊習掻動の特質等に応じお創意工倫 を生かした時間割を匟力的に線成できるこず。    ゚  総合的な孊習の時間における孊習掻動により特別掻動の孊校行事に掲げる各行事の実斜ず同様 の成果が期埅できる堎合においおは総合的な孊習の時間における孊習掻動をもっお盞圓する特別 掻動の孊校行事に掲げる各行事の実斜に替えるこずができる。   (3) 指導蚈画の䜜成等に圓たっおの配慮事項      各孊校においおは次の事項に配慮しながら孊校の創意工倫を生かし党䜓ずしお調和のずれ た具䜓的な指導蚈画を䜜成するものずする。    ア  各教科等の指導内容に぀いおは(1) のアを螏たえ぀぀単元や題材など内容や時間のたずたり を芋通しながらそのたずめ方や重点の眮き方に適切な工倫を加え第のに瀺す䞻䜓的・察話 的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を通しお資質・胜力を育む効果的な指導ができるようにする こず。    む  各教科等及び各孊幎盞互間の関連を図り系統的発展的な指導ができるようにするこず。    り  孊幎の内容を孊幎たずめお瀺した教科及び倖囜語掻動に぀いおは圓該孊幎間を芋通しお児 童や孊校地域の実態に応じ児童の発達の段階を考慮し぀぀効果的段階的に指導するように するこず。    ゚  児童の実態等を考慮し指導の効果を高めるため児童の発達の段階や指導内容の関連性等を螏 たえ぀぀合科的・関連的な指導を進めるこず。   孊校段階等間の接続    教育課皋の線成に圓たっおは次の事項に配慮しながら孊校段階等間の接続を図るものずする。   (1)  幌児期の終わりたでに育っおほしい姿を螏たえた指導を工倫するこずにより幌皚園教育芁領等 に基づく幌児期の教育を通しお育たれた資質・胜力を螏たえお教育掻動を実斜し児童が䞻䜓的に 自己を発揮しながら孊びに向かうこずが可胜ずなるようにするこず。      たた䜎孊幎における教育党䜓においお䟋えば生掻科においお育成する自立し生掻を豊かにしお いくための資質・胜力が他教科等の孊習においおも生かされるようにするなど教科等間の関連を 積極的に図り幌児期の教育及び䞭孊幎以降の教育ずの円滑な接続が図られるよう工倫するこず。特 に小孊校入孊圓初においおは幌児期においお自発的な掻動ずしおの遊びを通しお育たれおきたこ ずが各教科等における孊習に円滑に接続されるよう生掻科を䞭心に合科的・関連的な指導や匟 力的な時間割の蚭定など指導の工倫や指導蚈画の䜜成を行うこず。   (2)  䞭孊校孊習指導芁領及び高等孊校孊習指導芁領を螏たえ䞭孊校教育及びその埌の教育ずの円滑 な接続が図られるよう工倫するこず。特に矩務教育孊校䞭孊校連携型小孊校及び䞭孊校䜵蚭型 小孊校においおは矩務教育幎間を芋通した蚈画的か぀継続的な教育課皋を線成するこず。   䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善    各教科等の指導に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。   (1)  第のの(1) から(3) たでに瀺すこずが偏りなく実珟されるよう単元や題材など内容や時間の たずたりを芋通しながら児童の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に向けた授業改善を行うこず。      特に各教科等においお身に付けた知識及び技胜を掻甚したり思考力刀断力衚珟力等や孊び に向かう力人間性等を発揮させたりしお孊習の察象ずなる物事を捉え思考するこずにより各教 科等の特質に応じた物事を捉える芖点や考え方以䞋「芋方・考え方」ずいう。 が鍛えられおいく こずに留意し児童が各教科等の特質に応じた芋方・考え方を働かせながら知識を盞互に関連付け おより深く理解したり情報を粟査しお考えを圢成したり問題を芋いだしお解決策を考えたり思 いや考えを基に創造したりするこずに向かう過皋を重芖した孊習の充実を図るこず。   (2)  第のの(1) に瀺す蚀語胜力の育成を図るため各孊校においお必芁な蚀語環境を敎えるずずも に囜語科を芁ずし぀぀各教科等の特質に応じお児童の蚀語掻動を充実するこず。あわせお(7) に瀺すずおり読曞掻動を充実するこず。   (3)  第のの(1) に瀺す情報掻甚胜力の育成を図るため各孊校においおコンピュヌタや情報通信 第3 教育課皋の実斜ず孊習評䟡 付録
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125 ネットワヌクなどの情報手段を掻甚するために必芁な環境を敎えこれらを適切に掻甚した孊習掻 動の充実を図るこず。たた各皮の統蚈資料や新聞芖聎芚教材や教育機噚などの教材・教具の適 切な掻甚を図るこず。     あわせお各教科等の特質に応じお次の孊習掻動を蚈画的に実斜するこず。    ア  児童がコンピュヌタで文字を入力するなどの孊習の基盀ずしお必芁ずなる情報手段の基本的な操 䜜を習埗するための孊習掻動    む  児童がプログラミングを䜓隓しながらコンピュヌタに意図した凊理を行わせるために必芁な論 理的思考力を身に付けるための孊習掻動   (4)  児童が孊習の芋通しを立おたり孊習したこずを振り返ったりする掻動を蚈画的に取り入れるよ うに工倫するこず。   (5)  児童が生呜の有限性や自然の倧切さ䞻䜓的に挑戊しおみるこずや倚様な他者ず協働するこずの 重芁性などを実感しながら理解するこずができるよう各教科等の特質に応じた䜓隓掻動を重芖し 家庭や地域瀟䌚ず連携し぀぀䜓系的・継続的に実斜できるよう工倫するこず。   (6)  児童が自ら孊習課題や孊習掻動を遞択する機䌚を蚭けるなど 児童の興味 ・ 関心を生かした自䞻的 自発的な孊習が促されるよう工倫するこず。   (7)  孊校図曞通を蚈画的に利甚しその機胜の掻甚を図り児童の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟に 向けた授業改善に生かすずずもに児童の自䞻的自発的な孊習掻動や読曞掻動を充実するこず。 たた地域の図曞通や博物通矎術通劇堎音楜堂等の斜蚭の掻甚を積極的に図り資料を掻甚 した情報の収集や鑑賞等の孊習掻動を充実するこず。   孊習評䟡の充実    孊習評䟡の実斜に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。   (1)  児童のよい点や進歩の状況などを積極的に評䟡し孊習したこずの意矩や䟡倀を実感できるよう にするこず。たた各教科等の目暙の実珟に向けた孊習状況を把握する芳点から単元や題材など 内容や時間のたずたりを芋通しながら評䟡の堎面や方法を工倫しお孊習の過皋や成果を評䟡し 指導の改善や孊習意欲の向䞊を図り資質・胜力の育成に生かすようにするこず。   (2)  創意工倫の䞭で孊習評䟡の劥圓性や信頌性が高められるよう組織的か぀蚈画的な取組を掚進す るずずもに孊幎や孊校段階を越えお児童の孊習の成果が円滑に接続されるように工倫するこず。   児童の発達を支える指導の充実   教育課皋の線成及び実斜に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。  (1)  孊習や生掻の基盀ずしお教垫ず児童ずの信頌関係及び児童盞互のよりよい人間関係を育おるた め日頃から孊玚経営の充実を図るこず。たた䞻に集団の堎面で必芁な指導や揎助を行うガむダ ンスず個々の児童の倚様な実態を螏たえ䞀人䞀人が抱える課題に個別に察応した指導を行うカ りンセリングの双方により児童の発達を支揎するこず。     あわせお小孊校の䜎孊幎䞭孊幎高孊幎の孊幎の時期の特長を生かした指導の工倫を行うこ ず。  (2)  児童が自己の存圚感を実感しながらよりよい人間関係を圢成し有意矩で充実した孊校生掻 を送る䞭で珟圚及び将来における自己実珟を図っおいくこずができるよう児童理解を深め孊 習指導ず関連付けながら生埒指導の充実を図るこず。  (3)  児童が孊ぶこずず自己の将来ずの぀ながりを芋通しながら瀟䌚的・職業的自立に向けお必芁 な基盀ずなる資質・胜力を身に付けおいくこずができるよう特別掻動を芁ずし぀぀各教科等の特 質に応じおキャリア教育の充実を図るこず。  (4)  児童が基瀎的・基本的な知識及び技胜の習埗も含め孊習内容を確実に身に付けるこずができ るよう児童や孊校の実態に応じ個別孊習やグルヌプ別孊習繰り返し孊習孊習内容の習熟の 皋床に応じた孊習児童の興味・関心等に応じた課題孊習補充的な孊習や発展的な孊習などの孊 習掻動を取り入れるこずや教垫間の協力による指導䜓制を確保するこずなど指導方法や指導䜓 制の工倫改善により個に応じた指導の充実を図るこず。その際第のの(3) に瀺す情報手段 や教材・教具の掻甚を図るこず。  特別な配慮を必芁ずする児童ぞの指導  (1) 障害のある児童などぞの指導 付録 第 児童の発達の支揎
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126   ア  障害のある児童などに぀いおは特別支揎孊校等の助蚀又は揎助を掻甚し぀぀個々の児童の 障害の状態等に応じた指導内容や指導方法の工倫を組織的か぀蚈画的に行うものずする。   む  特別支揎孊玚においお実斜する特別の教育課皋に぀いおは次のずおり線成するものずする。    () 障害による孊習䞊又は生掻䞊の困難を克服し自立を図るため特別支揎孊校小孊郚・䞭孊郚孊 習指導芁領第章に瀺す自立掻動を取り入れるこず。    () 児童の障害の皋床や孊玚の実態等を考慮の䞊各教科の目暙や内容を䞋孊幎の教科の目暙や内 容に替えたり各教科を知的障害者である児童に察する教育を行う特別支揎孊校の各教科に 替えたりするなどしお実態に応じた教育課皋を線成するこず。   り  障害のある児童に察しお通玚による指導を行い特別の教育課皋を線成する堎合には特別 支揎孊校小孊郚・䞭孊郚孊習指導芁領第章に瀺す自立掻動の内容を参考ずし具䜓的な目暙や 内容を定め指導を行うものずする。その際効果的な指導が行われるよう各教科等ず通玚に よる指導ずの関連を図るなど教垫間の連携に努めるものずする。   ゚  障害のある児童などに぀いおは家庭地域及び医療や犏祉保健劎働等の業務を行う関係 機関ずの連携を図り長期的な芖点で児童ぞの教育的支揎を行うために個別の教育支揎蚈画を 䜜成し掻甚するこずに努めるずずもに各教科等の指導に圓たっお個々の児童の実態を的確に 把握し個別の指導蚈画を䜜成し掻甚するこずに努めるものずする。特に特別支揎孊玚に圚籍 する児童や通玚による指導を受ける児童に぀いおは個々の児童の実態を的確に把握し個別の 教育支揎蚈画や個別の指導蚈画を䜜成し効果的に掻甚するものずする。  (2)  海倖から垰囜した児童などの孊校生掻ぞの適応や日本語の習埗に困難のある児童に察する日本 語指導   ア  海倖から垰囜した児童などに぀いおは孊校生掻ぞの適応を図るずずもに倖囜における生掻 経隓を生かすなどの適切な指導を行うものずする。   む  日本語の習埗に困難のある児童に぀いおは個々の児童の実態に応じた指導内容や指導方法の 工倫を組織的か぀蚈画的に行うものずする。特に通玚による日本語指導に぀いおは教垫間の 連携に努め指導に぀いおの蚈画を個別に䜜成するこずなどにより効果的な指導に努めるもの ずする。  (3) 䞍登校児童ぞの配慮   ア  䞍登校児童に぀いおは保護者や関係機関ず連携を図り心理や犏祉の専門家の助蚀又は揎助 を埗ながら瀟䌚的自立を目指す芳点から個々の児童の実態に応じた情報の提䟛その他の必芁 な支揎を行うものずする。   む  盞圓の期間小孊校を欠垭し匕き続き欠垭するず認められる児童を察象ずしお文郚科孊倧臣が 認める特別の教育課皋を線成する堎合には児童の実態に配慮した教育課皋を線成するずずもに 個別孊習やグルヌプ別孊習など指導方法や指導䜓制の工倫改善に努めるものずする。  教育課皋の改善ず孊校評䟡等   ア  各孊校においおは校長の方針の䞋に校務分掌に基づき教職員が適切に圹割を分担し぀぀ 盞互に連携しながら各孊校の特色を生かしたカリキュラム・マネゞメントを行うよう努めるも のずする。たた各孊校が行う孊校評䟡に぀いおは教育課皋の線成実斜改善が教育掻動や 孊校運営の䞭栞ずなるこずを螏たえカリキュラム・マネゞメントず関連付けながら実斜するよ う留意するものずする。   む  教育課皋の線成及び実斜に圓たっおは孊校保健蚈画孊校安党蚈画食に関する指導の党䜓 蚈画いじめの防止等のための察策に関する基本的な方針など各分野における孊校の党䜓蚈画 等ず関連付けながら効果的な指導が行われるように留意するものずする。  家庭や地域瀟䌚ずの連携及び協働ず孊校間の連携   教育課皋の線成及び実斜に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。   ア  孊校がその目的を達成するため孊校や地域の実態等に応じ教育掻動の実斜に必芁な人的又 は物的な䜓制を家庭や地域の人々の協力を埗ながら敎えるなど家庭や地域瀟䌚ずの連携及び協 働を深めるこず。たた高霢者や異幎霢の子䟛など地域における䞖代を越えた亀流の機䌚を蚭 けるこず。   む  他の小孊校や幌皚園認定こども園保育所䞭孊校高等孊校特別支揎孊校などずの間 付録 第 孊校運営䞊の留意事項
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127 の連携や亀流を図るずずもに障害のある幌児児童生埒ずの亀流及び共同孊習の機䌚を蚭け共 に尊重し合いながら協働しお生掻しおいく態床を育むようにするこず。  道埳教育を進めるに圓たっおは道埳教育の特質を螏たえ前項たでに瀺す事項に加え次の事 項に配慮するものずする。   各孊校においおは第のの(2) に瀺す道埳教育の目暙を螏たえ道埳教育の党䜓蚈画を䜜 成し校長の方針の䞋に道埳教育の掚進を䞻に担圓する教垫以䞋「道埳教育掚進教垫」ずい う。 を䞭心に党教垫が協力しお道埳教育を展開するこず。なお道埳教育の党䜓蚈画の䜜成 に圓たっおは児童や孊校地域の実態を考慮しお孊校の道埳教育の重点目暙を蚭定するずず もに道埳科の指導方針第章特別の教科道埳の第に瀺す内容ずの関連を螏たえた各教科 倖囜語掻動総合的な孊習の時間及び特別掻動における指導の内容及び時期䞊びに家庭や地域瀟 䌚ずの連携の方法を瀺すこず。   各孊校においおは児童の発達の段階や特性等を螏たえ指導内容の重点化を図るこず。その 際各孊幎を通じお自立心や自埋性生呜を尊重する心や他者を思いやる心を育おるこずに留 意するこず。たた各孊幎段階においおは次の事項に留意するこず。  (1)  第孊幎及び第孊幎においおは挚拶などの基本的な生掻習慣を身に付けるこず善悪を 刀断ししおはならないこずをしないこず瀟䌚生掻䞊のきたりを守るこず。  (2)  第孊幎及び第孊幎においおは善悪を刀断し正しいず刀断したこずを行うこず身近 な人々ず協力し助け合うこず集団や瀟䌚のきたりを守るこず。  (3)  第孊幎及び第孊幎においおは盞手の考え方や立堎を理解しお支え合うこず法やきた りの意矩を理解しお進んで守るこず集団生掻の充実に努めるこず䌝統ず文化を尊重しそ れらを育んできた我が囜ず郷土を愛するずずもに他囜を尊重するこず。   孊校や孊玚内の人間関係や環境を敎えるずずもに集団宿泊掻動やボランティア掻動自然䜓 隓掻動地域の行事ぞの参加などの豊かな䜓隓を充実するこず。たた道埳教育の指導内容が 児童の日垞生掻に生かされるようにするこず。その際いじめの防止や安党の確保等にも資する こずずなるよう留意するこず。   孊校の道埳教育の党䜓蚈画や道埳教育に関する諞掻動などの情報を積極的に公衚したり道埳 教育の充実のために家庭や地域の人々の積極的な参加や協力を埗たりするなど家庭や地域瀟䌚 ずの共通理解を深め盞互の連携を図るこず。 付録 第 道埳教育に関する配慮事項
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128  第章総則の第のの(2) に瀺す道埳教育の目暙に基づきよりよく生きるための基盀ずなる道埳性を 逊うため道埳的諞䟡倀に぀いおの理解を基に自己を芋぀め物事を倚面的・倚角的に考え自己の生き 方に぀いおの考えを深める孊習を通しお道埳的な刀断力心情実践意欲ず態床を育おる。  孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の芁である道埳科においおは以䞋に瀺す項目に぀いお扱う。   䞻ずしお自分自身に関するこず 善悪の刀断自埋自由ず責任   〔第孊幎及び第孊幎〕   よいこずず悪いこずずの区別をしよいず思うこずを進んで行うこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   正しいず刀断したこずは自信をもっお行うこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   自由を倧切にし自埋的に刀断し責任のある行動をするこず。 正盎誠実   〔第孊幎及び第孊幎〕   うそを぀いたりごたかしをしたりしないで玠盎に䌞び䌞びず生掻するこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   過ちは玠盎に改め正盎に明るい心で生掻するこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   誠実に明るい心で生掻するこず。 節床節制   〔第孊幎及び第孊幎〕   健康や安党に気を付け物や金銭を倧切にし身の回りを敎えわがたたをしないで芏則正し い生掻をするこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   自分でできるこずは自分でやり安党に気を付けよく考えお行動し節床のある生掻をするこ ず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   安党に気を付けるこずや生掻習慣の倧切さに぀いお理解し自分の生掻を芋盎し節床を守り 節制に心掛けるこず。 個性の䌞長   〔第孊幎及び第孊幎〕   自分の特城に気付くこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   自分の特城に気付き長所を䌞ばすこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   自分の特城を知っお短所を改め長所を䌞ばすこず。 垌望ず勇気努力ず匷い意志   〔第孊幎及び第孊幎〕   自分のやるべき勉匷や仕事をしっかりず行うこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   自分でやろうず決めた目暙に向かっお匷い意志をもち粘り匷くやり抜くこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   より高い目暙を立お垌望ず勇気をもち困難があっおもくじけずに努力しお物事をやり抜くこ 第1 目 暙 小孊校孊習指導芁領 第章 特別の教科 道埳 付録 第2 内 容
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129 ず。 真理の探究   〔第孊幎及び第孊幎〕   真理を倧切にし物事を探究しようずする心をも぀こず。   䞻ずしお人ずの関わりに関するこず 芪切思いやり   〔第孊幎及び第孊幎〕   身近にいる人に枩かい心で接し芪切にするこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   盞手のこずを思いやり進んで芪切にするこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   誰に察しおも思いやりの心をもち盞手の立堎に立っお芪切にするこず。 感謝   〔第孊幎及び第孊幎〕   家族など日頃䞖話になっおいる人々に感謝するこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   家族など生掻を支えおくれおいる人々や珟圚の生掻を築いおくれた高霢者に尊敬ず感謝の気持 ちをもっお接するこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   日々の生掻が家族や過去からの倚くの人々の支え合いや助け合いで成り立っおいるこずに感謝し それに応えるこず。 瀌儀   〔第孊幎及び第孊幎〕   気持ちのよい挚拶蚀葉遣い動䜜などに心掛けお明るく接するこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   瀌儀の倧切さを知り誰に察しおも真心をもっお接するこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   時ず堎をわきたえお瀌儀正しく真心をもっお接するこず。 友情信頌   〔第孊幎及び第孊幎〕   友達ず仲よくし助け合うこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   友達ず互いに理解し信頌し助け合うこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   友達ず互いに信頌し孊び合っお友情を深め異性に぀いおも理解しながら人間関係を築いお いくこず。 盞互理解寛容   〔第孊幎及び第孊幎〕   自分の考えや意芋を盞手に䌝えるずずもに盞手のこずを理解し自分ず異なる意芋も倧切にす るこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   自分の考えや意芋を盞手に䌝えるずずもに謙虚な心をもち広い心で自分ず異なる意芋や立堎 を尊重するこず。   䞻ずしお集団や瀟䌚ずの関わりに関するこず 芏則の尊重   〔第孊幎及び第孊幎〕   玄束やきたりを守りみんなが䜿う物を倧切にするこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   玄束や瀟䌚のきたりの意矩を理解しそれらを守るこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕 付録
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130 付録   法やきたりの意矩を理解した䞊で進んでそれらを守り自他の暩利を倧切にし矩務を果たすこ ず。 公正公平瀟䌚正矩   〔第孊幎及び第孊幎〕   自分の奜き嫌いにずらわれないで接するこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   誰に察しおも分け隔おをせず公正公平な態床で接するこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   誰に察しおも差別をするこずや偏芋をも぀こずなく公正公平な態床で接し正矩の実珟に努 めるこず。 勀劎公共の粟神   〔第孊幎及び第孊幎〕   働くこずのよさを知りみんなのために働くこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   働くこずの倧切さを知り進んでみんなのために働くこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   働くこずや瀟䌚に奉仕するこずの充実感を味わうずずもにその意矩を理解し公共のために圹 に立぀こずをするこず。 家族愛家庭生掻の充実   〔第孊幎及び第孊幎〕   父母祖父母を敬愛し進んで家の手䌝いなどをしお家族の圹に立぀こず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   父母祖父母を敬愛し家族みんなで協力し合っお楜しい家庭を぀くるこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   父母祖父母を敬愛し家族の幞せを求めお進んで圹に立぀こずをするこず。 よりよい孊校生掻集団生掻の充実   〔第孊幎及び第孊幎〕   先生を敬愛し孊校の人々に芪しんで孊玚や孊校の生掻を楜しくするこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   先生や孊校の人々を敬愛しみんなで協力し合っお楜しい孊玚や孊校を぀くるこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   先生や孊校の人々を敬愛しみんなで協力し合っおよりよい孊玚や孊校を぀くるずずもに様々 な集団の䞭での自分の圹割を自芚しお集団生掻の充実に努めるこず。 䌝統ず文化の尊重囜や郷土を愛する態床   〔第孊幎及び第孊幎〕   我が囜や郷土の文化ず生掻に芪しみ愛着をも぀こず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   我が囜や郷土の䌝統ず文化を倧切にし囜や郷土を愛する心をも぀こず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   我が囜や郷土の䌝統ず文化を倧切にし先人の努力を知り囜や郷土を愛する心をも぀こず。 囜際理解囜際芪善   〔第孊幎及び第孊幎〕   他囜の人々や文化に芪しむこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   他囜の人々や文化に芪しみ関心をも぀こず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   他囜の人々や文化に぀いお理解し日本人ずしおの自芚をもっお囜際芪善に努めるこず。   䞻ずしお生呜や自然厇高なものずの関わりに関するこず 生呜の尊さ   〔第孊幎及び第孊幎〕   生きるこずのすばらしさを知り生呜を倧切にするこず。
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131 付録   〔第孊幎及び第孊幎〕   生呜の尊さを知り生呜あるものを倧切にするこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   生呜が倚くの生呜の぀ながりの䞭にあるかけがえのないものであるこずを理解し生呜を尊重す るこず。 自然愛護   〔第孊幎及び第孊幎〕   身近な自然に芪しみ動怍物に優しい心で接するこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   自然のすばらしさや䞍思議さを感じ取り自然や動怍物を倧切にするこず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   自然の偉倧さを知り自然環境を倧切にするこず。 感動畏敬の念   〔第孊幎及び第孊幎〕   矎しいものに觊れすがすがしい心をも぀こず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   矎しいものや気高いものに感動する心をも぀こず。   〔第孊幎及び第孊幎〕   矎しいものや気高いものに感動する心や人間の力を超えたものに察する畏敬の念をも぀こず。 よりよく生きる喜び   〔第孊幎及び第孊幎〕   よりよく生きようずする人間の匷さや気高さを理解し人間ずしお生きる喜びを感じるこず。    各孊校においおは道埳教育の党䜓蚈画に基づき各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間 及び特別掻動ずの関連を考慮しながら道埳科の幎間指導蚈画を䜜成するものずする。なお䜜 成に圓たっおは第に瀺す各孊幎段階の内容項目に぀いお盞圓する各孊幎においお党お取り 䞊げるこずずする。その際児童や孊校の実態に応じ孊幎間を芋通した重点的な指導や内容 項目間の関連を密にした指導䞀぀の内容項目を耇数の時間で扱う指導を取り入れるなどの工倫 を行うものずする。    第の内容の指導に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。   (1)  校長や教頭などの参加他の教垫ずの協力的な指導などに぀いお工倫し道埳教育掚進教垫 を䞭心ずした指導䜓制を充実するこず。   (2)  道埳科が孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の芁ずしおの圹割を果たすこずができる よう蚈画的・発展的な指導を行うこず。特に各教科倖囜語掻動総合的な孊習の時間及 び特別掻動における道埳教育ずしおは取り扱う機䌚が十分でない内容項目に関わる指導を補う こずや児童や孊校の実態等を螏たえお指導をより䞀局深めるこず内容項目の盞互の関連を 捉え盎したり発展させたりするこずに留意するこず。   (3)  児童が自ら道埳性を逊う䞭で自らを振り返っお成長を実感したりこれからの課題や目暙 を芋付けたりするこずができるよう工倫するこず。その際道埳性を逊うこずの意矩に぀いお 児童自らが考え理解し䞻䜓的に孊習に取り組むこずができるようにするこず。   (4)  児童が倚様な感じ方や考え方に接する䞭で考えを深め刀断し衚珟する力などを育むこ ずができるよう自分の考えを基に話し合ったり曞いたりするなどの蚀語掻動を充実するこず。   (5)  児童の発達の段階や特性等を考慮し指導のねらいに即しお問題解決的な孊習道埳的行 為に関する䜓隓的な孊習等を適切に取り入れるなど指導方法を工倫するこず。その際それ らの掻動を通じお孊んだ内容の意矩などに぀いお考えるこずができるようにするこず。たた 特別掻動等における倚様な実践掻動や䜓隓掻動も道埳科の授業に生かすようにするこず。   (6)  児童の発達の段階や特性等を考慮し第に瀺す内容ずの関連を螏たえ぀぀情報モラルに 関する指導を充実するこず。たた児童の発達の段階や特性等を考慮し䟋えば瀟䌚の持続 可胜な発展などの珟代的な課題の取扱いにも留意し身近な瀟䌚的課題を自分ずの関係におい お考えそれらの解決に寄䞎しようずする意欲や態床を育おるよう努めるこず。なお倚様な 第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い
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132 芋方や考え方のできる事柄に぀いお特定の芋方や考え方に偏った指導を行うこずのないよう にするこず。   (7)  道埳科の授業を公開したり授業の実斜や地域教材の開発や掻甚などに家庭や地域の人々 各分野の専門家等の積極的な参加や協力を埗たりするなど家庭や地域瀟䌚ずの共通理解を深 め盞互の連携を図るこず。   教材に぀いおは次の事項に留意するものずする。   (1)  児童の発達の段階や特性地域の実情等を考慮し倚様な教材の掻甚に努めるこず。特に 生呜の尊厳自然䌝統ず文化先人の䌝蚘スポヌツ情報化ぞの察応等の珟代的な課題な どを題材ずし児童が問題意識をもっお倚面的・倚角的に考えたり感動を芚えたりするよう な充実した教材の開発や掻甚を行うこず。   (2)  教材に぀いおは教育基本法や孊校教育法その他の法什に埓い次の芳点に照らし適切ず刀 断されるものであるこず。    ア 児童の発達の段階に即しねらいを達成するのにふさわしいものであるこず。    む  人間尊重の粟神にかなうものであっお悩みや葛藀等の心の揺れ人間関係の理解等の課 題も含め児童が深く考えるこずができ人間ずしおよりよく生きる喜びや勇気を䞎えられ るものであるこず。    り  倚様な芋方や考え方のできる事柄を取り扱う堎合には特定の芋方や考え方に偏った取扱 いがなされおいないものであるこず。    児童の孊習状況や道埳性に係る成長の様子を継続的に把握し指導に生かすよう努める必芁が ある。ただし数倀などによる評䟡は行わないものずする。 付録
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133  第章総則の第のの(2) に瀺す道埳教育の目暙に基づきよりよく生きるための基盀ずなる道埳性を 逊うため道埳的諞䟡倀に぀いおの理解を基に自己を芋぀め物事を広い芖野から倚面的 ・ 倚角的に考え 人間ずしおの生き方に぀いおの考えを深める孊習を通しお 道埳的な刀断力 心情 実践意欲ず態床を育おる。  孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の芁である道埳科においおは以䞋に瀺す項目に぀いお扱う。   䞻ずしお自分自身に関するこず 自䞻自埋自由ず責任   自埋の粟神を重んじ自䞻的に考え刀断し誠実に実行しおその結果に責任をも぀こず。 節床節制    望たしい生掻習慣を身に付け心身の健康の増進を図り節床を守り節制に心掛け安党で調和の ある生掻をするこず。 向䞊心個性の䌞長   自己を芋぀め自己の向䞊を図るずずもに個性を䌞ばしお充実した生き方を远求するこず。 垌望ず勇気克己ず匷い意志   より高い目暙を蚭定しその達成を目指し垌望ず勇気をもち困難や倱敗を乗り越えお着実にや り遂げるこず。 真理の探究創造   真実を倧切にし真理を探究しお新しいものを生み出そうず努めるこず。   䞻ずしお人ずの関わりに関するこず 思いやり感謝   思いやりの心をもっお人ず接するずずもに家族などの支えや倚くの人々の善意により日々の生掻 や珟圚の自分があるこずに感謝し進んでそれに応え人間愛の粟神を深めるこず。 瀌儀   瀌儀の意矩を理解し時ず堎に応じた適切な蚀動をずるこず。 友情信頌   友情の尊さを理解しお心から信頌できる友達をもち互いに励たし合い高め合うずずもに異性 に぀いおの理解を深め悩みや葛藀も経隓しながら人間関係を深めおいくこず。 盞互理解寛容   自分の考えや意芋を盞手に䌝えるずずもにそれぞれの個性や立堎を尊重しいろいろなものの芋 方や考え方があるこずを理解し寛容の心をもっお謙虚に他に孊び自らを高めおいくこず。  䞻ずしお集団や瀟䌚ずの関わりに関するこず 遵法粟神公埳心   法やきたりの意矩を理解しそれらを進んで守るずずもにそのよりよい圚り方に぀いお考え自 他の暩利を倧切にし矩務を果たしお芏埋ある安定した瀟䌚の実珟に努めるこず。 公正公平瀟䌚正矩   正矩ず公正さを重んじ誰に察しおも公平に接し差別や偏芋のない瀟䌚の実珟に努めるこず。 瀟䌚参画公共の粟神   瀟䌚参画の意識ず瀟䌚連垯の自芚を高め公共の粟神をもっおよりよい瀟䌚の実珟に努めるこず。 勀劎   勀劎の尊さや意矩を理解し将来の生き方に぀いお考えを深め勀劎を通じお瀟䌚に貢献するこず。 家族愛家庭生掻の充実   父母祖父母を敬愛し家族の䞀員ずしおの自芚をもっお充実した家庭生掻を築くこず。 第1 目 暙 第2 内 容 䞭孊校孊習指導芁領 第章 特別の教科 道埳 付録
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134 よりよい孊校生掻集団生掻の充実   教垫や孊校の人々を敬愛し孊玚や孊校の䞀員ずしおの自芚をもち協力し合っおよりよい校颚を ぀くるずずもに様々な集団の意矩や集団の䞭での自分の圹割ず責任を自芚しお集団生掻の充実に努 めるこず。 郷土の䌝統ず文化の尊重郷土を愛する態床   郷土の䌝統ず文化を倧切にし瀟䌚に尜くした先人や高霢者に尊敬の念を深め地域瀟䌚の䞀員ず しおの自芚をもっお郷土を愛し進んで郷土の発展に努めるこず。 我が囜の䌝統ず文化の尊重囜を愛する態床   優れた䌝統の継承ず新しい文化の創造に貢献するずずもに日本人ずしおの自芚をもっお囜を愛し 囜家及び瀟䌚の圢成者ずしおその発展に努めるこず。 囜際理解囜際貢献   䞖界の䞭の日本人ずしおの自芚をもち他囜を尊重し囜際的芖野に立っお䞖界の平和ず人類の 発展に寄䞎するこず。   䞻ずしお生呜や自然厇高なものずの関わりに関するこず 生呜の尊さ   生呜の尊さに぀いおその連続性や有限性なども含めお理解しかけがえのない生呜を尊重するこ ず。 自然愛護   自然の厇高さを知り自然環境を倧切にするこずの意矩を理解し進んで自然の愛護に努めるこず。 感動畏敬の念   矎しいものや気高いものに感動する心をもち人間の力を超えたものに察する畏敬の念を深めるこ ず。 よりよく生きる喜び   人間には自らの匱さや醜さを克服する匷さや気高く生きようずする心があるこずを理解し人間ず しお生きるこずに喜びを芋いだすこず。    各孊校においおは道埳教育の党䜓蚈画に基づき各教科総合的な孊習の時間及び特別掻動ずの関連を考 慮しながら道埳科の幎間指導蚈画を䜜成するものずする。なお䜜成に圓たっおは第に瀺す内容項目に ぀いお各孊幎においお党お取り䞊げるこずずする。その際生埒や孊校の実態に応じ孊幎間を芋通した 重点的な指導や内容項目間の関連を密にした指導䞀぀の内容項目を耇数の時間で扱う指導を取り入れるなど の工倫を行うものずする。    第の内容の指導に圓たっおは次の事項に配慮するものずする。   (1)  孊玚担任の教垫が行うこずを原則ずするが校長や教頭などの参加他の教垫ずの協力的な指導などに ぀いお工倫し道埳教育掚進教垫を䞭心ずした指導䜓制を充実するこず。   (2)  道埳科が孊校の教育掻動党䜓を通じお行う道埳教育の芁ずしおの圹割を果たすこずができるよう蚈画 的・発展的な指導を行うこず。特に各教科総合的な孊習の時間及び特別掻動における道埳教育ずしお は取り扱う機䌚が十分でない内容項目に関わる指導を補うこずや生埒や孊校の実態等を螏たえお指導を より䞀局深めるこず内容項目の盞互の関連を捉え盎したり発展させたりするこずに留意するこず。   (3)  生埒が自ら道埳性を逊う䞭で自らを振り返っお成長を実感したりこれからの課題や目暙を芋付けた りするこずができるよう工倫するこず。その際道埳性を逊うこずの意矩に぀いお生埒自らが考え理 解し䞻䜓的に孊習に取り組むこずができるようにするこず。たた発達の段階を考慮し人間ずしおの 匱さを認めながらそれを乗り越えおよりよく生きようずするこずのよさに぀いお教垫が生埒ず共に考 える姿勢を倧切にするこず。   (4)  生埒が倚様な感じ方や考え方に接する䞭で考えを深め刀断し衚珟する力などを育むこずができる よう自分の考えを基に蚎論したり曞いたりするなどの蚀語掻動を充実するこず。その際様々な䟡倀芳 に぀いお倚面的・倚角的な芖点から振り返っお考える機䌚を蚭けるずずもに生埒が倚様な芋方や考え方 に接しながら曎に新しい芋方や考え方を生み出しおいくこずができるよう留意するこず。   (5)  生埒の発達の段階や特性等を考慮し指導のねらいに即しお問題解決的な孊習道埳的行為に関する 䜓隓的な孊習等を適切に取り入れるなど指導方法を工倫するこず。その際それらの掻動を通じお孊ん 第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い 付録
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135 だ内容の意矩などに぀いお考えるこずができるようにするこず。たた特別掻動等における倚様な実践掻 動や䜓隓掻動も道埳科の授業に生かすようにするこず。   (6)  生埒の発達の段階や特性等を考慮し第に瀺す内容ずの関連を螏たえ぀぀情報モラルに関する指導 を充実するこず。たた䟋えば科孊技術の発展ず生呜倫理ずの関係や瀟䌚の持続可胜な発展などの珟代 的な課題の取扱いにも留意し身近な瀟䌚的課題を自分ずの関係においお考えその解決に向けお取り組 もうずする意欲や態床を育おるよう努めるこず。なお倚様な芋方や考え方のできる事柄に぀いお特定 の芋方や考え方に偏った指導を行うこずのないようにするこず。   (7)  道埳科の授業を公開したり授業の実斜や地域教材の開発や掻甚などに家庭や地域の人々各分野の専 門家等の積極的な参加や協力を埗たりするなど家庭や地域瀟䌚ずの共通理解を深め盞互の連携を図る こず。   教材に぀いおは次の事項に留意するものずする。   (1)  生埒の発達の段階や特性地域の実情等を考慮し倚様な教材の掻甚に努めるこず。特に生呜の尊厳 瀟䌚参画自然䌝統ず文化先人の䌝蚘スポヌツ情報化ぞの察応等の珟代的な課題などを題材ずし 生埒が問題意識をもっお倚面的・倚角的に考えたり感動を芚えたりするような充実した教材の開発や掻 甚を行うこず。   (2)  教材に぀いおは教育基本法や孊校教育法その他の法什に埓い次の芳点に照らし適切ず刀断されるも のであるこず。    ア 生埒の発達の段階に即しねらいを達成するのにふさわしいものであるこず。    む  人間尊重の粟神にかなうものであっお悩みや葛藀等の心の揺れ人間関係の理解等の課題も含め生 埒が深く考えるこずができ人間ずしおよりよく生きる喜びや勇気を䞎えられるものであるこず。    り  倚様な芋方や考え方のできる事柄を取り扱う堎合には特定の芋方や考え方に偏った取扱いがなされお いないものであるこず。    生埒の孊習状況や道埳性に係る成長の様子を継続的に把握し 指導に生かすよう努める必芁がある。ただし 数倀などによる評䟡は行わないものずする。 付録
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136 (1) 改蚂の経緯    今の子䟛たちやこれから誕生する子䟛たちが成人しお瀟䌚で掻躍する頃には我が囜は厳しい挑戊の 時代を迎えおいるず予想される。生産幎霢人口の枛少グロヌバル化の進展や絶え間ない技術革新等によ り瀟䌚構造や雇甚環境は倧きくたた急速に倉化しおおり予枬が困難な時代ずなっおいる。たた急 激な少子高霢化が進む䞭で成熟瀟䌚を迎えた我が囜にあっおは䞀人䞀人が持続可胜な瀟䌚の担い手ずし おその倚様性を原動力ずし質的な豊かさを䌎った個人ず瀟䌚の成長に぀ながる新たな䟡倀を生み出し おいくこずが期埅される。    こうした倉化の䞀぀ずしお人工知胜AIの飛躍的な進化を挙げるこずができる。人工知胜が自ら 知識を抂念的に理解し思考し始めおいるずも蚀われ雇甚の圚り方や孊校においお獲埗する知識の意味 にも倧きな倉化をもたらすのではないかずの予枬も瀺されおいる。このこずは同時に人工知胜がどれだ け進化し思考できるようになったずしおもその思考の目的を䞎えたり目的のよさ・正しさ・矎しさを 刀断したりできるのは人間の最も倧きな匷みであるずいうこずの再認識に぀ながっおいる。    このような時代にあっお孊校教育には子䟛たちが様々な倉化に積極的に向き合い他者ず協働しお 課題を解決しおいくこずや様々な情報を芋極め知識の抂念的な理解を実珟し情報を再構成するなどしお 新たな䟡倀に぀なげおいくこず耇雑な状況倉化の䞭で目的を再構築するこずができるようにするこずが 求められおいる。    このこずは本来我が囜の孊校教育が倧切にしおきたこずであるものの教垫の䞖代亀代が進むず同 時に孊校内における教垫の䞖代間のバランスが倉化し教育に関わる様々な経隓や知芋をどのように継 承しおいくかが課題ずなりたた子䟛たちを取り巻く環境の倉化により孊校が抱える課題も耇雑化・困 難化する䞭でこれたでどおり孊校の工倫だけにその実珟を委ねるこずは困難になっおきおいる。    こうした状況を螏たえ平成26 幎11 月には文郚科孊倧臣から新しい時代にふさわしい孊習指導芁 領等の圚り方に぀いお䞭倮教育審議䌚に諮問を行った。䞭倮教育審議䌚においおは幎か月にわたる 審議の末平成28 幎12 月21 日に「幌皚園小孊校䞭孊校高等孊校及び特別支揎孊校の孊習指導芁 領等の改善及び必芁な方策等に぀いお答申 」 以䞋「䞭倮教育審議䌚答申」ずいう。 を瀺した。    䞭倮教育審議䌚答申においおは“よりよい孊校教育を通じおよりよい瀟䌚を創る” ずいう目暙を孊校 ず瀟䌚が共有し連携・協働しながら新しい時代に求められる資質・胜力を子䟛たちに育む「瀟䌚に開 かれた教育課皋」の実珟を目指し孊習指導芁領等が孊校家庭地域の関係者が幅広く共有し掻甚で きる「孊びの地図」ずしおの圹割を果たすこずができるよう次の点にわたっおその枠組みを改善する ずずもに各孊校においお教育課皋を軞に孊校教育の改善・充実の奜埪環を生み出す「カリキュラム・マ ネゞメント」の実珟を目指すこずなどが求められた。   ①  「䜕ができるようになるか」 育成を目指す資質・胜力   ②   「䜕を孊ぶか」 教科等を孊ぶ意矩ず教科等間 ・ 孊校段階間の぀ながりを螏たえた教育課皋の線成   ③   「どのように孊ぶか」 各教科等の指導蚈画の䜜成ず実斜孊習・指導の改善・充実   ④  「子䟛䞀人䞀人の発達をどのように支揎するか」 子䟛の発達を螏たえた指導   ⑀  「䜕が身に付いたか」 孊習評䟡の充実   ⑥  「実斜するために䜕が必芁か」 孊習指導芁領等の理念を実珟するために必芁な方策    これを螏たえ平成29 幎月31 日に孊校教育法斜行芏則を改正するずずもに幌皚園教育芁領小 孊校孊習指導芁領及び䞭孊校孊習指導芁領を公瀺した。小孊校孊習指導芁領は平成30 幎月日から 第孊幎及び第孊幎においお倖囜語掻動を実斜する等の円滑に移行するための措眮移行措眮を実斜 し平成32 幎月日から党面実斜するこずずしおいる。たた䞭孊校孊習指導芁領は平成30 幎 月日から移行措眮を実斜し平成33 幎月日から党面実斜するこずずしおいる。 (2) 改蚂の基本方針   今回の改蚂は䞭倮教育審議䌚答申を螏たえ次の基本方針に基づき行った。 1 改蚂の経緯及び基本方針 第1 ç«  総 説 小孊校孊習指導芁領解説 総則線抄 付録
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137  ① 今回の改蚂の基本的な考え方   ア  教育基本法孊校教育法などを螏たえこれたでの我が囜の孊校教育の実践や蓄積を生かし子䟛た ちが未来瀟䌚を切り拓 ひら くための資質・胜力を䞀局確実に育成するこずを目指す。その際子䟛たちに求 められる資質・胜力ずは䜕かを瀟䌚ず共有し連携する「瀟䌚に開かれた教育課皋」を重芖するこず。   む  知識及び技胜の習埗ず思考力刀断力衚珟力等の育成のバランスを重芖する平成20 幎改蚂の孊習 指導芁領の枠組みや教育内容を維持した䞊で 知識の理解の質を曎に高め 確かな孊力を育成するこず。   り  先行する特別教科化など道埳教育の充実や䜓隓掻動の重芖䜓育 ・ 健康に関する指導の充実により 豊かな心や健やかな䜓を育成するこず。  ② 育成を目指す資質・胜力の明確化     䞭倮教育審議䌚答申においおは予枬困難な瀟䌚の倉化に䞻䜓的に関わり感性を豊かに働かせなが らどのような未来を創っおいくのかどのように瀟䌚や人生をよりよいものにしおいくのかずいう目 的を自ら考え自らの可胜性を発揮しよりよい瀟䌚ず幞犏な人生の創り手ずなる力を身に付けられる ようにするこずが重芁であるこずこうした力は党く新しい力ずいうこずではなく孊校教育が長幎その 育成を目指しおきた「生きる力」であるこずを改めお捉え盎し孊校教育がしっかりずその匷みを発揮 できるようにしおいくこずが必芁ずされた。たた汎甚的な胜力の育成を重芖する䞖界的な朮流を螏た え぀぀知識及び技胜ず思考力刀断力衚珟力等をバランスよく育成しおきた我が囜の孊校教育の蓄 積を生かしおいくこずが重芁ずされた。     このため「生きる力」をより具䜓化し教育課皋党䜓を通しお育成を目指す資質・胜力をア「䜕を 理解しおいるか䜕ができるか生きお働く「知識・技胜」の習埗 」 む「理解しおいるこず・できる こずをどう䜿うか未知の状況にも察応できる「思考力・刀断力・衚珟力等」の育成 」 り「どのよう に瀟䌚 ・ 䞖界ず関わりよりよい人生を送るか孊びを人生や瀟䌚に生かそうずする「孊びに向かう力 ・ 人間性等」の涵 かん 逊 」の䞉぀の柱に敎理するずずもに各教科等の目暙や内容に぀いおもこの䞉぀の 柱に基づく再敎理を図るよう提蚀がなされた。     今回の改蚂では知・埳・䜓にわたる「生きる力」を子䟛たちに育むために「䜕のために孊ぶのか」 ずいう各教科等を孊ぶ意矩を共有しながら授業の創意工倫や教科曞等の教材の改善を匕き出しおいく こずができるようにするため党おの教科等の目暙及び内容を「知識及び技胜」  「思考力刀断力衚 珟力等」  「孊びに向かう力人間性等」の䞉぀の柱で再敎理した。  ③  「䞻䜓的・察話的で深い孊び」の実珟に向けた授業改善の掚進     子䟛たちが孊習内容を人生や瀟䌚の圚り方ず結び付けお深く理解しこれからの時代に求められる 資質・胜力を身に付け生涯にわたっお胜動的に孊び続けるこずができるようにするためにはこれた での孊校教育の蓄積を生かし孊習の質を䞀局高める授業改善の取組を掻性化しおいくこずが必芁であ り我が囜の優れた教育実践に芋られる普遍的な芖点である「䞻䜓的・察話的で深い孊び」の実珟に向 けた授業改善アクティブ・ラヌニングの芖点に立った授業改善を掚進するこずが求められる。     今回の改蚂では「䞻䜓的・察話的で深い孊び」の実珟に向けた授業改善を進める際の指導䞊の配慮事 項を総則に蚘茉するずずもに各教科等の「第 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い」においお単元や 題材など内容や時間のたずたりを芋通しおその䞭で育む資質・胜力の育成に向けお 「䞻䜓的・察話 的で深い孊び」の実珟に向けた授業改善を進めるこずを瀺した。    その際以䞋の点に留意しお取り組むこずが重芁である。   ア  児童生埒に求められる資質・胜力を育成するこずを目指した授業改善の取組は既に小・䞭孊校を 䞭心に倚くの実践が積み重ねられおおり特に矩務教育段階はこれたで地道に取り組たれ蓄積されお きた実践を吊定し党く異なる指導方法を導入しなければならないず捉える必芁はないこず。   む  授業の方法や技術の改善のみを意図するものではなく児童生埒に目指す資質・胜力を育むために 「䞻䜓的な孊び」  「察話的な孊び」  「深い孊び」の芖点で授業改善を進めるものであるこず。   り  各教科等においお通垞行われおいる孊習掻動蚀語掻動芳察・実隓問題解決的な孊習などの 質を向䞊させるこずを䞻県ずするものであるこず。   ゚  回回の授業で党おの孊びが実珟されるものではなく単元や題材など内容や時間のたずたりの 䞭で孊習を芋通し振り返る堎面をどこに蚭定するかグルヌプなどで察話する堎面をどこに蚭定す 付録