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145 3 論理囜語 3   蚀葉がも぀䟡倀ぞの認識を深めるずずもに生涯にわたっお読曞に芪しみ自己を 向䞊させ我が囜の蚀語文化の担い手ずしおの自芚を深め蚀葉を通しお他者や瀟 䌚に関わろうずする態床を逊う。 高等孊校囜語科の目暙ず同様 「論理囜語」においお育成を目指す資質・胜力を「知識 及び技胜」  「思考力刀断力衚珟力等」  「孊びに向かう力人間性等」の䞉぀の柱で敎 理しそれぞれに敎理された目暙を 1  2  3 に䜍眮付けおいる。 1 は 「知識及び技胜」に関する目暙を瀺したものである。共通必履修科目「珟代の囜 語」ず同じく 「論理囜語」では実瀟䌚に必芁な囜語の知識や技胜ずしおいる。 実瀟䌚ずは私たちが生きる珟実の瀟䌚そのものである。実瀟䌚に必芁な囜語の知識や 技胜を身に付けるずは孊校生掻や身近な瀟䌚生掻における様々な関わりを含みながら も瀟䌚人ずしお掻躍しおいく高校生が他者ず関わる珟実の瀟䌚においお必芁な囜語の 知識や技胜に぀いお理解しそれを適切に䜿うこずができるようにするこずを瀺しおい る。 2 は 「思考力刀断力衚珟力等」に関する目暙を瀺したものである。 論理的批刀的に考える力に぀いおは共通必履修科目においお「論理的に考える力」 ずしおいたものを受けおいる。批刀的にずしたのは 「論理的に考える力」に加えお文 章や資料における情報や情報ず情報ずの関係などをそのたた受け入れるのではなく文 章や資料を察象化しおその正誀や適吊を吟味したり怜蚎したりしながら考える力やそ れを螏たえお自分自身の思考を意識的に吟味する力を重芖したこずを瀺しおいる。たた 創造的に考える力ずは他者の考えず自分の考えを吟味したり怜蚎したりするこずを通し お自分で新しい考えを生み出す力のこずである。 たた䌝え合う力の育成に぀いおは共通必履修科目ず同じずしおいる。䞭孊校第孊 幎で「瀟䌚生掻における人ずの関わりの䞭で」ずしおいたものを受け他者ずの関わりの 䞭でず発展させおいる。他者ずは広く瀟䌚生掻で関わりをもち䞖代や立堎文化的背 景などを異にする倚様な盞手のこずである。実瀟䌚で掻躍しおいくためにはこうした盞 手ず蚀語を通しお円滑に盞互䌝達盞互理解を進めおいく必芁があり状況や堎面に応じ た他者ずの関わりの䞭で必芁な事柄を正確に䌝え盞手の意向を的確に捉えお解釈した り効果的に衚珟したりするこずができるようにするこずに重点を眮いおいる。このよう な力を育成しお生埒が自分の思いや考えを広げたり深めたりするこずを目指しおいる。 3 は 「孊びに向かう力人間性等」に関する目暙を瀺したものである。 蚀葉がも぀䟡倀に぀いおは共通必履修科目ず同じずしおいる。䞭孊校第孊幎におい お「認識する」ずしおいたものを受け 「論理囜語」では認識を深めるずしおいる。蚀 葉によっお自分の考えを圢成したり新しい考えを生み出したりするこず蚀葉から様々な こずを感じたり感じたこずを蚀葉にしたりするこずで心を豊かにするこず蚀葉を通じ お他者や瀟䌚ず関わり自他の存圚に぀いお理解を深めるこずなどがある。こうした蚀葉が も぀䟡倀ぞの認識を深めるこずを瀺しおいる。
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146 第章 囜語科の 各科目 自己を向䞊させるこずに぀いおは共通必履修科目ず同じずしおいる。䞭孊校第孊幎 においお「読曞を通しお自己を向䞊させ」ずしおいたものを受け 「論理囜語」では生 涯にわたっお読曞に芪しみ自己を向䞊させるずしおいる。珟代瀟䌚に関わる話題や問題に 幅広く関心をもち生涯にわたる読曞習慣の基瀎を築き瀟䌚人ずしお考えやものの芋 方を豊かにするこずを目指しおいる。 我が囜の蚀語文化ぞの関わりに぀いおは共通必履修科目では 「我が囜の蚀語文化の 担い手ずしおの自芚をもち」ずしおいたものを我が囜の蚀語文化の担い手ずしおの自芚 を深めずしより高めおいる。我が囜の蚀語文化ずは我が囜の歎史の䞭で創造され継 承されおきた文化的に高い䟡倀をも぀蚀語そのもの぀たり文化ずしおの蚀語たた それらを実際の生掻で䜿甚するこずによっお圢成されおきた文化的な蚀語生掻さらに は叀代から珟代たでの各時代にわたっお衚珟し受容されおきた倚様な蚀語芞術や芞 胜などを広く指しおいる。 「論理囜語」ではこれらのうち珟代瀟䌚における様々な問 題の解決に資する蚀語の䟡倀に重点を眮き理解したり尊重したりするこずにずどたるこ ずなく自らが継承発展させおいく担い手ずしおの自芚をも぀こずを目指しおいる。 蚀葉を通しお他者や瀟䌚に関わろうずするに぀いおは小孊校及び䞭孊校の各孊幎にお いお「思いや考えを䌝え合おうずする」ずしおいたものを受けたものであり党科目同じ ずしおいる。他者や瀟䌚に関わろうずする態床は囜語科だけではなく他教科等も含め お瀟䌚人ずなる高校生に広く育成する必芁がある。囜語科においおはこうした態床 を蚀葉を通しお逊うこずを瀺しおいる。 3 に瀺した目暙は以䞊のような態床を逊うこずを目指しおいる。このような「孊び に向かう力人間性等」は 「知識及び技胜」及び「思考力刀断力衚珟力等」の育成 を支えるものであり䜵せお育成を図るこずが倧切である。
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147 3 論理囜語 〔知識及び技胜〕 1  蚀葉の特城や䜿い方に関する事項 1   蚀葉の特城や䜿い方に関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 蚀葉には蚀葉そのものを認識したり説明したりするこずを可胜にする働きがあ るこずを理解するこず。 む 論蚌したり孊術的な孊習の基瀎を孊んだりするために必芁な語句の量を増し文 章の䞭で䜿うこずを通しお語感を磚き語圙を豊かにするこず。 り 文や文章の効果的な組立お方や接続の仕方に぀いお理解を深めるこず。 ゚ 文章の皮類に基づく効果的な段萜の構造や論の圢匏など文章の構成や展開の 仕方に぀いお理解を深めるこず。 〇蚀葉の働き 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ア 蚀葉には認識や思考 を支える働きがあるこず を理解するこず。 ア 蚀葉には文化の継承 発展創造を支える働き があるこずを理解するこ ず。 ア 蚀葉には蚀葉そのも のを認識したり説明した りするこずを可胜にする 働きがあるこずを理解す るこず。 ア 蚀葉には蚀葉そのものを認識したり説明したりするこずを可胜にする働きがあるこ ずを理解するこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 1 の「ア 蚀葉には認識や思考を支える働きが あるこずを理解するこず。 」を受けお蚀葉そのものを認識したり説明したりするこずを 可胜にする働きがあるこずを理解するこずを瀺しおいる。 蚀葉の働きに぀いおは 「事物の内容を衚す働き」 小孊校第孊幎及び第孊幎  「考 えたこずや思ったこずを衚す働き」 小孊校第孊幎及び第孊幎に぀いお孊習しおい るずおり䜕かを考えたり考えたこずを述べたり䌝えたりするこずは蚀葉によっお初め お可胜になる。そしお蚀葉そのものに぀いお考えたりその内容を述べたりするこずも やはり蚀葉によっお初めお可胜になっおいる。䟋えばある語の意味を定矩したりある 語の文法的な働きに蚀及したり語句ず語句ずの埮劙な意味の違いを説明したりするこず も党お蚀葉を䜿っおなされるのである。 この事項はそのような蚀葉そのものを認識したり説明したりするこずを可胜にするず いう蚀葉の働きを理解するこずを求めおいる。自分たちが日垞的に甚いおいる蚀葉に぀い お改めお考えその仕組みや圹割を知るこずは蚀葉をより適切に甚いるために欠かせな いこずでありそれを可胜にする蚀葉の働きは極めお重芁なものずしお理解される必芁が 3 内容
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148 第章 囜語科の 各科目 ある。 〇語圙 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ゚ 実瀟䌚においお理解し たり衚珟したりするため に必芁な語句の量を増す ずずもに語句や語圙の 構造や特色甚法及び衚 蚘の仕方などを理解し 話や文章の䞭で䜿うこず を通しお語感を磚き語 圙を豊かにするこず。 り 我が囜の蚀語文化に特 城的な語句の量を増し それらの文化的背景に぀ いお理解を深め文章の 䞭で䜿うこずを通しお 語感を磚き語圙を豊かに するこず。 む 論蚌したり孊術的な孊 習の基瀎を孊んだりする ために必芁な語句の量を 増し文章の䞭で䜿うこ ずを通しお語感を磚き 語圙を豊かにするこず。 む 論蚌したり孊術的な孊習の基瀎を孊んだりするために必芁な語句の量を増し文章の 䞭で䜿うこずを通しお語感を磚き語圙を豊かにするこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 1 の゚を受けお論蚌したり孊術的な孊習の基瀎 を孊んだりするために必芁な語句の量を増し文章の䞭で䜿うこずを通しお語感を磚き 語圙を豊かにするこずを瀺しおいる。 論蚌するずは蚌拠を瀺しながら結論に至る過皋を筋道立おお述べるこずである。論 蚌に必芁な語句ずはその過皋を明確にしながら述べるために甚いられる語句である。䟋 えば 「ゆえに」  「すなわち」  「ただし」  「および」  「か぀」のような接続語句たた 「劥圓」  「瀺唆される 」  「矛盟しない 」など思考の過皋や刀断を衚す語句たた 「仮説」  「怜蚌」  「定矩」  「根拠」  「論拠」  「参照」など論蚌の圢匏や方法に関する語句 などである。 客芳的な根拠に基づき䞀定の手続きを経お結論に至る論蚌の過皋では日垞生掻で䜿 う語句ずは異なる語句を遞択しお甚いるこずが必芁ずなる。たた日垞生掻で䜿う語句 䟋えば 「堎」  「芖野に入れる」  「テキスト」なども通垞ずは異なる特定の意味で 論蚌のための語句ずしお䜿われる堎合もある。 たた孊術的な孊習の基瀎を孊ぶために必芁な語句ずは専門的な孊習を始めるために 身に付けおおくべき語句であり䟋えば 「定量・定性的」  「蓋然性」  「倉数」  「パラダ むム」など様々な分野で広く甚いられる孊術的な芋方・考え方に関わる語句やそれら を孊ぶ堎で接する「抂説」  「方法論」などである。なお心理孊における「孊習」 蚀語 孊における「談話」のようにある分野においお特定の意味で䜿われる語句もあり定矩 を確認しながら孊ぶ必芁がある。
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149 3 論理囜語 〇文や文章 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 オ 文話文章の効果的 な組立お方や接続の仕方 に぀いお理解するこず。 ゚ 文章の意味は文脈の 䞭で圢成されるこずを理 解するこず。 り 文や文章の効果的な組 立お方や接続の仕方に぀ いお理解を深めるこず。 ゚ 文章の皮類に基づく効 果的な段萜の構造や論の 圢匏など文章の構成や 展開の仕方に぀いお理解 を深めるこず。 り 文や文章の効果的な組立お方や接続の仕方に぀いお理解を深めるこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 1 の「オ 文話文章の効果的な組立お方や接 続の仕方に぀いお理解するこず。 」を受けお事象を説明する文章や意芋を述べる文章 特に客芳的な内容を䞀矩的に瀺すための文章や論蚌のための文章などにおいお文や文 章の効果的な組立お方や接続の仕方に぀いお理解を深めるこずを求めおいる。 事象を説明する文章を曞くずは察象ずなる事象に぀いお衚面に衚れおいる事実を説 明するのみならずその事実が生起した背景や原因経過などを敎理しお曞き衚すこずで あり意芋を述べる文章を曞くずは理由や事䟋を明確にしながら筋道を立おお自分の 考えを述べるこずである。 論文・レポヌトのような論蚌のための文章や法什・契玄曞のような客芳的な内容を䞀 矩的に瀺すための文章においおは曞き手の意図を明確に䌝え読み手の解釈に揺れが生 じる可胜性を極力避けるために文や文章の効果的な組立お方や接続の仕方に工倫が必芁 ずなる。 このような文章を構成する文に぀いおは䟋えば語句の遞択や成分の順序必芁に応 じた定矩や 「党囜孊力・孊習状況調査以䞋「調査」ずいう 」ずいった略蚘の仕方 「ここでは〜県は 地方に含めないものずする」のような倚矩的な解釈を蚱さない述べ 方読点や蚘号の䜿い方などに泚意しお䞀぀の文の意味が必ず䞀぀に定たるような文の 組立お方や接続の仕方に぀いお理解を深めるこずが求められる。 たた文章に぀いおは䟋えば個々の段萜の内容ず段萜盞互の関係を吟味し 「第䞀 に 第二に 」ず内容のたずたりごずに序列を付けお文や段萜を接続したりナンバリ ング 内容のたずたりごずに項目立おラべリングをしながら文章を組み立おたりす る方法に぀いお理解を深めるこずや事象を説明する文章には時系列や因果埋による蚘述 の方法があり適切に䜿い分けお文章を組み立おるこずが重芁であるこずなどに぀いお理 解を深めるこずが求められる。 ゚ 文章の皮類に基づく効果的な段萜の構造や論の圢匏など文章の構成や展開の仕方に ぀いお理解を深めるこず。
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150 第章 囜語科の 各科目 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 1 の「オ 文話文章の効果的な組立お方や接 続の仕方に぀いお理解するこず。 」を受けお特に論蚌のための文章や客芳的な内容を䞀 矩的に瀺すための文章における効果的な段萜の構造など文章の構成や展開の仕方に぀い お理解を深めるこずを求めおいる。 たた 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 2 の「り 掚論の仕方を理解し䜿うこず。 」 ず関連しお論蚌のための文章においお様々な圢匏の掚論がどのような芁玠をどのように 組み立おお構成されおいるのかなど論の圢匏の特城に぀いお理解を深めるこずを瀺しおい る。 文章の皮類に基づくずは孊術論文やレポヌトなどの論蚌のための文章や法什や契玄 曞などの客芳的な内容を䞀矩的に瀺すための文章など䞻ずしお論理的な文章の様々な皮 類に基づくこずをいう。 䟋えば孊術論文には芁旚目的方法結果考察結論のような兞型的な構成や 展開の型がありそれに埓っお曞かれおいる。たた法什や契玄曞なども定められた構 成に埓っお曞く文章である。そのように曞くこずでその文章は求められる内容を必芁十 分に備えるものずなる。たた読み手が必芁な情報を効率的に探し出すこずも可胜ずな る。よっおそれらの兞型的な構成に぀いお理解を深めるこずは論理的な文章を的確に 曞いたり読んだりするために重芁である。 「目的」の郚分に「方法」に曞くべき内容が混 じったり 「結果」の郚分に「考察」に曞くべき内容が混じったり 「芁旚」を述べる郚分 に「目的」だけが曞かれたりするこずのないように構成に぀いお理解を深める必芁があ る。 段萜の構造ずは段萜内郚における文の組立おず段萜盞互の関係の䞡方を指しおい る。䟋えば論蚌する文章においおは䞀぀䞀぀の段萜も兞型的な構造をもっおいる。䞀 般に䞀぀の段萜には䞭心ずなる䞀぀の文ずその内容を支える蚀い換えたり䟋を 挙げたりする文のみが含たれ䞭心ずなる文が耇数含たれるこずはない。兞型的な孊術 論文は各段萜の䞭心文だけを぀なげお読めば文章党䜓の論旚が理解できるように構成 されおいる。このような段萜の構造のほか必芁に応じお他の資料を匕甚し段萜䞭で適 切に瀺しながら展開する仕方などに぀いお理解を深めるこずを求めおいる。 指導に圓たっおは 〔知識及び技胜〕の 2 の「り 掚論の仕方に぀いお理解を深め䜿う こず。 」ずの関連を図るこずが考えられる。たた 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞 くこず」の 1 のりや 「読むこず」の 1 のアなどず関連付けお孊習するこずが考えら れる。 2  情報の扱い方に関する事項 2   文章に含たれおいる情報の扱い方に関する次の事項を身に付けるこずができるよう 指導する。 ア 䞻匵ずその前提や反蚌など情報ず情報ずの関係に぀いお理解を深めるこず。 む 情報を重芁床や抜象床などによっお階局化しお敎理する方法に぀いお理解を深め
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151 3 論理囜語 䜿うこず。 り 掚論の仕方に぀いお理解を深め䜿うこず。 〇情報ず情報ずの関係 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ア 䞻匵ず論拠など情報ず 情報ずの関係に぀いお理 解するこず。 む 個別の情報ず䞀般化さ れた情報ずの関係に぀い お理解するこず。 ア 䞻匵ずその前提や反蚌 など情報ず情報ずの関係 に぀いお理解を深めるこ ず。 ア 䞻匵ずその前提や反蚌など情報ず情報ずの関係に぀いお理解を深めるこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 2 の「ア 䞻匵ず論拠など情報ず情報ずの関係に ぀いお理解するこず。 」を受けお䞻匵ずその前提や反蚌など情報ず情報ずの関係に぀い お理解を深めるこずを瀺しおいる。 䞻匵ずその前提ずの関係に぀いお理解を深めるこずは 「隠された前提蚀及されない 前提 」に気付き怜蚎する力に぀ながる。 「隠された前提」の怜蚎は批刀的な思考の重 芁な手続きの䞀぀である。䟋えば 「圌は本校の生埒ではない。よっお圌は本校の図曞宀 を利甚できない。 」ずいう論理における「隠された前提」「本校の生埒だけが図曞宀を 利甚できる。 」に気付くような力である。 䞻匵に察する反蚌は異なる根拠や論拠をあげお䞻匵ずは別の結論を埗る筋道であ る。同じ根拠から異なる論拠によっお党く異なる䞻匵がなされる堎合もある。䟋えば 「昚幎は倍率が䜎かった」ずいう根拠からは 「今幎は倍率が高くなる」  「今幎も倍率は䜎 い」の二぀の䞻匵が導かれ埗る。ある䞻匵ずそれに察する反蚌ずの関係を理解するために は䞡者の根拠や論拠䞻匵のそれぞれを察比的に怜蚎するこずが必芁ずなる。そのほ か䟋えば 「おそらく」  「でない限り」  「ずも蚀える」など䞻匵の確からしさを「限 定」する蚘述に泚意を払うこずも必芁である。 指導に圓たっおは 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の゚や 「 読むこず」の 1 のりなどずの関連を図るこずが考えられる。 〇情報の敎理 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 り 掚論の仕方を理解し䜿 うこず。 む 情報を重芁床や抜象床 などによっお階局化しお 敎理する方法に぀いお理 解を深め䜿うこず。
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152 第章 囜語科の 各科目 ゚ 情報の劥圓性や信頌性 の吟味の仕方に぀いお理 解を深め䜿うこず。 オ 匕甚の仕方や出兞の瀺 し方それらの必芁性に ぀いお理解を深め䜿うこ ず。 り 掚論の仕方に぀いお理 解を深め䜿うこず。 む 情報を重芁床や抜象床などによっお階局化しお敎理する方法に぀いお理解を深め䜿う こず。 䞭孊校たでの情報の敎理に぀いおの孊習を螏たえ情報を重芁床や抜象床などによっお 階局化しお敎理する方法に぀いお理解を深め䜿うこずを瀺しおいる。 話や文章には雑倚な情報が混圚しおいるこずが倚い。それらを重芁床や抜象床時系 列などの芳点から敎理するこずで話や文章に含たれる情報の構造を明確にするこずがで きる。 抜象床ずは具䜓性の床合いである。䟋えば結論を述べる文よりも理由を述べる文の 方が具䜓的であるのが普通である。たた䞀文ごずに具䜓性を増しながら理由を説明する こずもある。 論蚌する文章においおは䞀぀の段萜は最も抜象床の高い䞀文䞭心ずなる文ず幟぀ かの具䜓的な文䞭心文を支える文から構成される。抜象床による敎理ずいう考え方 は論蚌する文章の孊習にずっお䞍可欠である。 たた雑倚な情報を段階を蚭定しお敎理するのが階局化の考え方である。䞀冊の曞物 や䞀本の論文の内容も「章・節・項 」ず階局化されおいる。䟋えば 「第䞀章 明治の 小説」  「第二章 倧正の小説」を第䞀の階局ずすれば第䞀章の䞋の階局には「第䞀節  森鷗倖の小説」  「第二節 倏目挱石の小説」などが䜍眮付けられる。ここで「第䞉節」に 「昭和の詩人」を䜍眮付ければ誀りずなる。さらに各節の䞋には 「第䞀項 初期の䜜品」  「第二項 晩幎の䜜品」などが䜍眮付けられる。 そのほか関連のありそうな情報ず情報ずの関係䟋倏の日照時間が少ないず穀物の 収穫量が枛る。 に぀いおそれが因果関係なのか盞関関係なのかあるいは疑䌌盞関 に過ぎないのかを適切に刀断するためにも情報同士の関係付け方に぀いおの理解が重芁 ずなる。 こうした階局化の考え方の理解には芖芚的に情報を敎理する手法を適切に甚いるこず が効果的である。ICT などの機噚や玙を甚いるずずもにベン図むメヌゞマップXY チャヌトマトリックスピラミッドチャヌト座暙軞フィッシュボヌン熊手図な ど情報の可芖化に圹立぀資材いわゆる思考ツヌルを掻甚するこずも効果的である。 たた曞籍の目次など階局構造が芖芚化された䟋を参照させお理解を深めるこずも重芁で ある。 指導に圓たっおは 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 のアや 「
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153 3 論理囜語 読むこず」の 1 のむなどずの関連を図るこずが考えられる。 り 掚論の仕方に぀いお理解を深め䜿うこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 2 の「り 掚論の仕方を理解し䜿うこず。 」を受 けお掚論の仕方に぀いお理解を深め䜿うこずを瀺しおいる。 掚論ずはある事実を基に未知の事柄を掚し量るこずであり掚論の仕方には挔繹 えき 的な 掚論ず挔繹 えき 的ではない掚論垰玍類掚仮説圢成などがあるず考えられおいる。 挔繹 えき 的な掚論はある前提のうちに隠れおいるがそれに盎芳的にはすぐに気付けない ような情報を明瀺化する堎合に有効である。䟋えば海に生息しおいるずいう事実からク ゞラを魚類ず勘違いしおいるような堎合クゞラが゚ラ呌吞ではなく肺呌吞をしおいるこ ずに気付かせおその誀りを正すこずが考えられる。この背景には 「ほ乳類は肺呌吞を する。クゞラはほ乳類である。したがっおクゞラは肺呌吞をする。 」ずいう挔繹 えき 的な掚 論が働いおいる。 挔繹 えき 的ではない掚論のうち垰玍は 「猿の仲間は背骚を持぀。鹿の仲間は背骚を持぀。 猫の仲間は背骚を持぀。クゞラの仲間は背骚を持぀。 」ずいう個別の事䟋を積み䞊げ 「し たがっお党おのほ乳類は背骚を持぀。 」ずいう䞀般化された法則を導く掚論のこずであ る。 類掚は䟋えばラットを䜿った動物実隓の結果をヒトにあおはめお考える時のよう に類䌌する点を基に掚し量るような堎合の掚論のこずである。たた仮説圢成はある 珟象が起きる理由を客芳的な根拠を挙げお説明するこずができない時にある仮定をする こずでその理由をうたく説明するこずができるようになる堎合の掚論のこずである。 ここでは 「珟代の囜語」で孊習したこずを受け実際に様々な掚論を甚い筋道を立 おお考えるこずを通しお掚論の具䜓的な方法に぀いお理解を確実なものにするこずを求 めおいる。 指導に圓たっおは 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の 1 のオキなど ずの関連を図るこずが考えられる。 3  我が囜の蚀語文化に関する事項 3   我が囜の蚀語文化に関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 新たな考えの構築に資する読曞の意矩ず効甚に぀いお理解を深めるこず。 〇読曞 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ア 実瀟䌚ずの関わりを考 えるための読曞の意矩ず 効甚に぀いお理解を深め るこず。 カ 我が囜の蚀語文化ぞの 理解に぀ながる読曞の意 矩ず効甚に぀いお理解を 深めるこず。 ア 新たな考えの構築に資 する読曞の意矩ず効甚に ぀いお理解を深めるこ ず。
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154 第章 囜語科の 各科目 ア 新たな考えの構築に資する読曞の意矩ず効甚に぀いお理解を深めるこず。 䞭孊校たでに孊習した読曞の意矩や効甚に぀いおの理解を螏たえるずずもに 「珟代の 囜語」の〔知識及び技胜〕の 3 の「ア 実瀟䌚ずの関わりを考えるための読曞の意矩ず 効甚に぀いお理解を深めるこず。 」を受けお新たな考えの構築に資する読曞の意矩ず効 甚に぀いお理解を深めるこずを瀺しおいる。 読曞は時間や空間を共有しない他者の意芋や考えに觊れる機䌚である。盎接意芋を 亀わし合えない他者ずも読曞を通じお互いの思考の過皋を比べ意芋を亀流するこずが 可胜ずなる。そうした批刀的な読曞の経隓を重ねるこずで創造的な思考力が逊われ新た な認識が生たれこれたでにない䟡倀の創出やパラダむムシフトに぀ながる可胜性があ る。この事項はそのような読曞の意矩ず効甚に぀いお理解を深めるこずを求めおいる。 〔思考力刀断力衚珟力等〕  曞くこず 1   曞くこずに関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 実瀟䌚や孊術的な孊習の基瀎に関する事柄に぀いお曞き手の立堎や論点などの 様々な芳点から情報を収集敎理しお目的や意図に応じた適切な題材を決めるこ ず。 む 情報の劥圓性や信頌性を吟味しながら自分の立堎や論点を明確にしお䞻匵を 支える適切な根拠をそろえるこず。 り 立堎の異なる読み手を説埗するために批刀的に読たれるこずを想定しお効果 的な文章の構成や論理の展開を工倫するこず。 ゚ 倚面的・倚角的な芖点から自分の考えを芋盎したり根拠や論拠の吟味を重ねた りしお䞻匵を明確にするこず。 オ 個々の文の衚珟の仕方や段萜の構造を吟味するなど文章党䜓の論理の明晰 せき さを 確かめ自分の䞻匵が的確に䌝わる文章になるよう工倫するこず。 カ 文章の構成や展開衚珟の仕方などに぀いお自分の䞻匵が的確に䌝わるように 曞かれおいるかなどを吟味しお文章党䜓を敎えたり読み手からの助蚀などを螏 たえお自分の文章の特長や課題を捉え盎したりするこず。 2   1 に瀺す事項に぀いおは䟋えば次のような蚀語掻動を通しお指導するものずす る。 ア 特定の資料に぀いお様々な芳点から抂芁などをたずめる掻動。 む 蚭定した題材に぀いお分析した内容を報告文などにたずめたり仮説を立おお 考察した内容を意芋文などにたずめたりする掻動。 り 瀟䌚的な話題に぀いお曞かれた論説文やその関連資料を参考にしお自分の考え を短い論文にたずめ批評し合う掻動。 ゚ 蚭定した題材に぀いお倚様な資料を集め調べたこずを敎理しお様々な芳点か ら自分の意芋や考えを論述する掻動。
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155 3 論理囜語 〇題材の蚭定 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ア 目的や意図に応じお 実瀟䌚の䞭から適切な題 材を決め集めた情報の 劥圓性や信頌性を吟味し お䌝えたいこずを明確 にするこず。 ア 自分の知識や䜓隓の䞭 から適切な題材を決め 集めた材料のよさや味わ いを吟味しお衚珟した いこずを明確にするこ ず。 ア 実瀟䌚や孊術的な孊習 の基瀎に関する事柄に぀ いお曞き手の立堎や論 点などの様々な芳点から 情報を収集敎理しお 目的や意図に応じた適切 な題材を決めるこず。 ア 実瀟䌚や孊術的な孊習の基瀎に関する事柄に぀いお曞き手の立堎や論点などの様々 な芳点から情報を収集敎理しお目的や意図に応じた適切な題材を決めるこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の「ア 目的や 意図に応じお実瀟䌚の䞭から適切な題材を決め集めた情報の劥圓性や信頌性を吟味し お䌝えたいこずを明確にするこず。 」を受けお題材の蚭定の範囲を実瀟䌚や孊術的な 孊習の基瀎に関する事柄に広げ䌝えたいこずを明確にしお目的や意図に応じた適切な 題材を決めるこずを瀺しおいる。たたその過皋における情報の収集敎理に際しお 様々な立堎の曞き手による様々な論点の文章・資料に広く目を配るこずを求めおいる。 孊術的な孊習の基瀎ずは専門的な孊習を始めるために身に付けおおくべき基瀎的な内 容である。ここでは興味・関心をもったこずの䞭から曎に孊びを深めようず考えたこず や課題ずしお意識し解決策を探ろうず考えたこずたた高校卒業埌に専門的に孊問 ずしお孊び深めおいきたいず考えたこずなどから題材を芋いだすこずを求めおいる。 曞き手の立堎や論点などの様々な芳点から情報を収集するずはある立堎に賛成か反察 かなど曞き手ずしおの立堎や論じたいこずの䞭心ずなる問題点など様々な芳点から情 報を集めるこずである。瀟䌚には膚倧か぀倚皮倚様な情報が氟濫しおいる。それらの情報 の䞭から目的や課題に応じた情報を適切に収集するこずのできる胜力を育成する必芁が ある。 たた収集した情報を敎理するずは収集した情報を芳点に沿っお比范分類関係付 けなどをするこずである。具䜓的には曞く目的や意図に応じお材料を比范しながら取 捚遞択したり芳点ごずに分類したり情報ず情報ずの間に事柄の順序原因ず結果意 芋ず根拠などの関係を芋いだしお敎えたりするこずである。 情報を敎理する際には分類比范関係付けを行いそれぞれの共通点を芋いだしお 組み合わせたり幟぀かをたずめお抜象化したりするこずで題材に察する個々の情報の 重芁床や䜍眮付けなどを明確にするこずができる。その際怜蚎の過皋を明確にできるよ うICT などの機噚や玙を甚いるずずもにベン図むメヌゞマップXY チャヌトマ トリックスピラミッドチャヌト座暙軞フィッシュボヌン熊手図など情報の可芖 化に圹立぀資材いわゆる思考ツヌルを掻甚するこずも効果的である。 目的や意図に応じた適切な題材を決めるずは問いたいこずや蚀いたいこずを明確に䌝
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156 第章 囜語科の 各科目 えるために論じる芖点や範囲を十分に考えお適切な題材を刀断するこずである。その題 材が適切なものかどうかは自分の具䜓的な問題意識に根差したものか自分が論じる䟡 倀があるものか自分の力で時間内に扱い埗るものかなど様々な芳点から考える必芁が ある。 指導に圓たっおは 〔知識及び技胜〕の 2 の「む 情報を重芁床や抜象床などによっお 階局化しお敎理する方法に぀いお理解を深め䜿うこず。 」などずの関連を図るこずが考え られる。 〇情報の収集内容の怜蚎 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ア 目的や意図に応じお 実瀟䌚の䞭から適切な題 材を決め集めた情報の 劥圓性や信頌性を吟味し お䌝えたいこずを明確 にするこず。 再掲 ア 自分の知識や䜓隓の䞭 から適切な題材を決め 集めた材料のよさや味わ いを吟味しお衚珟した いこずを明確にするこ ず。 再掲 む 情報の劥圓性や信頌性 を吟味しながら自分の 立堎や論点を明確にし お䞻匵を支える適切な 根拠をそろえるこず。 む 情報の劥圓性や信頌性を吟味しながら自分の立堎や論点を明確にしお䞻匵を支え る適切な根拠をそろえるこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の「ア 目的や 意図に応じお実瀟䌚の䞭から適切な題材を決め集めた情報の劥圓性や信頌性を吟味し お䌝えたいこずを明確にするこず。 」を受けお情報の劥圓性や信頌性を吟味しながら 自分の立堎や論点を明確にしお䞻匵を支える適切な根拠をそろえるこずを瀺しおいる。 情報の劥圓性ずはその情報が正しいものであるずいうこずに加えおその情報を根拠 ずしお挙げる堎合などに根拠ずしおの適切さを備えおいるこずでありその情報が眮か れる堎の䞭で盞察的か぀䞍断に刀断されるものである。 情報の信頌性ずはその情報の発信源などからその情報が確かなものであるず刀断で きるこずである。その際出兞の瀺し方から確認するだけでなく誰がい぀どこで発 信したものかを確認した䞊で刀断する必芁がある。 劥圓性や信頌性を吟味するずは䞻匵を支える根拠ずしお適切か最も有効かほかに 有効な情報はないかなどを怜蚎したり曞き手の立堎や発信された文脈を適切に螏たえた ものかどうかを詳しく怜蚎したりするこずである。 自分の立堎や論点を明確にするずは調査・芳察・実隓などによっお収集した情報や資 料をどのように分析・解釈したのかを敎理しどの立堎で論じるかたた論じたいこず の䞭心ずなる問題点は䜕かを明確にするこずである。 䞻匵ずは盞手を説埗したり玍埗させたりするこずをねらっお自分の意芋を述べたもの であり問いず結論を合わせたものを指す。䞻匵を支える適切な根拠ずは立おた問いに 察する結論を読み手に玍埗させるための客芳的な蚌拠や経隓的な事実のこずである。䞻匵
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157 3 論理囜語 の真停の確認過皋で埗られた情報も䞀぀の根拠ず考えるこずができる。その根拠でその䞻 匵を導くこずができるのか䞻匵に察する䞀぀䞀぀の根拠の敎合性を確認するこずが倧切 である。 指導に圓たっおは 〔知識及び技胜〕の 2 の「ア 䞻匵ずその前提や反蚌など情報ず情 報ずの関係に぀いお理解を深めるこず。 」などずの関連を図るこずが考えられる。 〇構成の怜蚎 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 む 読み手の理解が埗られ るよう論理の展開情 報の分量や重芁床などを 考えお文章の構成や展 開を工倫するこず。 り 自分の考えや事柄が的 確に䌝わるよう根拠の 瀺し方や説明の仕方を考 えるずずもに文章の皮 類や文䜓語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 む 自分の䜓隓や思いが効 果的に䌝わるよう文章 の皮類構成展開や 文䜓描写語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 り 立堎の異なる読み手を 説埗するために批刀的 に読たれるこずを想定し お効果的な文章の構成 や論理の展開を工倫する こず。 り 立堎の異なる読み手を説埗するために批刀的に読たれるこずを想定しお効果的な 文章の構成や論理の展開を工倫するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の「む 読み手 の理解が埗られるよう論理の展開情報の分量や重芁床などを考えお文章の構成や展 開を工倫するこず。 」を受けお立堎の異なる読み手を説埗するために批刀的に読たれ るこずを想定しお効果的な文章の構成や論理の展開を工倫するこずを瀺しおいる。 䞍特定倚数の倚様な読み手に察しお曞く堎合読み手は様々な立堎にあったり様々な考 えをもっおいたりするこずを想定しどのような読み手からも䞀定の理解が埗られるよう 論理の展開を工倫するこずが求められる。特に曞き手ず反察の立堎の読み手を説埗でき るような文章の構成を考えるこずは曞き手の考えをより䞀局明確にするこずに぀なが る。 立堎の異なる読み手を説埗するためには読み手にずっお玍埗できる根拠が瀺されおい るこずず玍埗しやすい構成や展開で瀺されおいるこずが必芁である。玍埗できる根拠ず はその根拠に十分な信頌性ず劥圓性が備わっおいるこずである。玍埗しやすい構成や展 開ずは読み手の立堎に応じお䞻匵を支える具䜓的な事䟋の数や皮類を増やしお倚面的 に説明を加えたり論理の展開がたどりやすい構成を工倫したりするこずである。
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158 第章 囜語科の 各科目 たた予想される反論に察する適切な察応を甚意したり䟋えば 「確かに〜であるが」 などの譲歩衚珟を䜿ったりするこずでより説埗力のある文章を曞くこずができる。たた 挔繹 えき ず垰玍などの掚論の仕方を内容に応じお適切に遞択しお説埗力のある文章を曞くこず もできる。 批刀的に読たれるこずを想定するずは様々な立堎の倚様な考えをも぀読み手がその 文章の根拠や論拠構成や論理の展開を吟味するこずを想定するこずである。読み手は 根拠そのものの適吊や文章䞭で述べられおいる䞻匵ず根拠ずの関係の適吊を確かめた り曞かれおいる情報を重芁床や信頌床によっお分類敎理しそれらを倚面的・倚角的 に分析考察したりしお述べられおいる内容の信頌性や客芳性を吟味・怜蚎しながら読 むこずが想定される。このように批刀的に読たれるこずを曞き手ずしおあらかじめ考え 想定される反論の数や皮類を増やしおおく必芁がある。 それらの読み手を説埗したり玍埗させたりするためには想定される反論や異論を螏た えお䟋えば 「〜の限りでは」のように限定しお述べるなど自らの論を確かなものに する方法を考えるこずが倧切ずなる。 効果的な文章の構成や論理の展開を工倫するこずは説埗力のある文章を曞き自らの考 えを盞手に玍埗させ同意や共感を埗るために欠くこずができない。 論理の展開ずは結論や䞻匵を導くための筋道の通った考えの進め方のこずである。文 章党䜓や郚分における構成や論理の展開を把握した䞊でなぜそのような構成にしたの か論理の展開に飛躍がないかなどに぀いお自分なりの考えをも぀こずができるように するこずが重芁である。 ここで「構成や論理の展開」ず䜵眮しおいるのは文章を曞くためには曞き手が自ら の思考の進め方を敎理し文章を論理的に組み立おおいく必芁があるこずを明瀺するため である。 䟋えば党䜓が筋道の通った展開になるように䞻匵ずの関係を考えながら根拠ずなる 情報を取捚遞択し 「問い」から「答え」に至る筋道が明確に芋えるような構成を工倫す るこずが考えられる。具䜓的には問題意識の説明ず具䜓的な課題の説明調査の方法ず 手順調査の結果結果の分析分析を基にした考察ず残された課題ずいった順で曞くこ ずも効果的な構成の工倫の䞀぀である。 たた論蚌する文章においおは䞀぀の段萜には䞭心ずなる䞀぀の文ずその内容を 支える蚀い換えたり䟋を挙げたりする文を配眮するが䟋えば䞭心ずなる文だけ を぀なげお読めば文章党䜓の論旚が理解できるように考えお曞いたり䞭心ずなる文ず それを支える文を文の内容の抜象床によっお階局的に配列したりするような工倫が考え られる。さらに䞭心ずなる文をなるべく段萜の先頭に眮けば読み手にずっお論の展 開や文章党䜓の論旚を玠早く把握するこずを可胜にするこずになる。段萜ず段萜ずの関係 に぀いおも階局化しお構成を考えたり接続語句を効果的に䜿甚しお緊密な構成を考え たりする工倫が求められる。 指導に圓たっおは 〔知識及び技胜〕の 1 の「゚ 文章の皮類に基づく効果的な段萜の 構造や論の圢匏など文章の構成や展開の仕方に぀いお理解を深めるこず。 」  2 の「む
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159 3 論理囜語  情報を重芁床や抜象床などによっお階局化しお敎理する方法に぀いお理解を深め䜿うこ ず。 」などずの関連を図るこずが考えられる。 〇考えの圢成蚘述 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 む 読み手の理解が埗られ るよう論理の展開情 報の分量や重芁床などを 考えお文章の構成や展 開を工倫するこず。 再 掲 り 自分の考えや事柄が的 確に䌝わるよう根拠の 瀺し方や説明の仕方を考 えるずずもに文章の皮 類や文䜓語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 再掲 む 自分の䜓隓や思いが効 果的に䌝わるよう文章 の皮類構成展開や 文䜓描写語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 再掲 ゚ 倚面的・倚角的な芖点 から自分の考えを芋盎し たり根拠や論拠の吟味 を重ねたりしお䞻匵を 明確にするこず。 オ 個々の文の衚珟の仕方 や段萜の構造を吟味する など文章党䜓の論理の 明晰 せき さを確かめ自分の 䞻匵が的確に䌝わる文章 になるよう工倫するこ ず。 ゚ 倚面的・倚角的な芖点から自分の考えを芋盎したり根拠や論拠の吟味を重ねたりし お䞻匵を明確にするこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 のりを受けお 倚面的・倚角的な芖点から自分の考えを芋盎したり根拠や論拠の吟味を重ねたりしお 䞻匵を明確にするこずを瀺しおいる。 倚面的・倚角的な芖点から自分の考えを芋盎すずは説明しようずしおいる察象に関し お十分に情報を集め異なる立堎や考え方に思いを巡らし察象のも぀様々な面に着目し お芳察したり立堎を倉えお考えたりするこずによっお自分の考えを盞察化し様々な可 胜性に぀いお怜蚎するこずである。䟋えばある斜策の利点だけでなく問題点にも目を向 けたり経枈性のほかに安党性の芳点からも考えたりするなど䞀぀の事柄を倚面的に芋 たり倚角的に考えたりしお盞察的に適切な刀断を䞋せるようになるこずである。 収集し分析した情報を基にしお自分の考えを適切な圢にたずめる過皋を通しお事実 に぀いおの認識や事実に向き合う態床を自らの内郚に圢成するずいう点からも自分の考 えを芋盎すこずは考えを圢成する重芁な段階であるず蚀える。 根拠の吟味ずは考えや蚀動の拠 よ り所ずなる客芳的な事実や情報の正誀などに぀いお 粟査し刀断するこずであり論拠の吟味ずは䞻匵がなぜ成り立぀のかを説明するための 理由付けの適吊などに぀いお怜蚎し刀断するこずである。 その䞊で䞻匵を明確にするこずは考えの劥圓性を裏付ける客芳性や信頌性の高い資 料を甚いお自らの論が成り立぀根拠を瀺し自分の考えが確実な根拠に支えられ前埌
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160 第章 囜語科の 各科目 矛盟するこずなく論理的に展開された文章を曞く䞭で自分の考えがたずたっおいき曎 に緻密なものや確固ずしたものになっおいくこずである。 指導に圓たっおは 〔知識及び技胜〕の 2 の「り 掚論の仕方に぀いお理解を深め䜿う こず。 」などずの関連を図るこずが考えられる。 オ 個々の文の衚珟の仕方や段萜の構造を吟味するなど文章党䜓の論理の明晰 せき さを確か め自分の䞻匵が的確に䌝わる文章になるよう工倫するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 のりを受けお 個々の文の衚珟の仕方や段萜の構造を吟味するなど文章党䜓の論理の明晰 せき さを確かめ 自分の䞻匵が的確に䌝わる文章になるよう工倫するこずを瀺しおいる。 個々の文の衚珟の仕方を吟味するずは䟋えば䞀぀の文の意味は曞き手が意図しな い解釈を生むように曞かれおいないか接続衚珟が効果的に䜿甚されおいるか察比や類 比が適切か匕甚は適切かなど読み手ず目的にふさわしい衚珟ずなっおいるかを考える こずである。様々な衚珟の仕方が文章の内容や曞き手の考えを正確に䌝えたり印象付け たりする䞊で効果を䞊げおいるかを怜蚎する必芁がある。 段萜の構造を吟味するずは䟋えば段萜内郚の文の組立おは適切か個々の段萜の圹 割は明確か段萜盞互の関係は適切か䞻匵や結論に向かっお考えの筋道を反映した組 立おになっおいるかなどに぀いお怜蚎するこずである。 文章党䜓の論理の明晰 せき さを確かめるずは蚭定された問いから答えに向かっお明快な 筋道で論理が展開されおいるかどうかを確かめるこずである。党おの根拠・論拠は適切 か根拠から導かれた結論は劥圓か飛躍や逞脱はないかたた論蚌に過䞍足はない か圓初の問いにきちんず察応した結論になっおいるかなど様々な芳点から論理の敎合 性ず䞀貫性を怜蚎吟味するこずである。 自分の䞻匵が的確に䌝わる文章になるよう工倫するずは曞く目的を実珟するのにふさ わしい文章の圢態や文䜓語句を遞び蚀葉遣いなど衚珟の仕方に様々な工倫を凝らすこ ずであるがここではそれに加えお自分の䞻匵がどのような根拠に基づきどのような 論蚌の過皋を経たものであるのかを明確に瀺し他者の批刀的な読みにも堪えるように现 郚にたで泚意を払うこずを求めおいる。 指導に圓たっおは 〔知識及び技胜〕の 1 の「り 文や文章の効果的な組立お方や接続 の仕方に぀いお理解を深めるこず。 」  「゚ 文章の皮類に基づく効果的な段萜の構造や論 の圢匏など文章の構成や展開の仕方に぀いお理解を深めるこず。 」などずの関連を図る こずが考えられる。
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161 3 論理囜語 〇掚敲共有 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ゚ 目的や意図に応じお曞 かれおいるかなどを確か めお文章党䜓を敎えた り読み手からの助蚀な どを螏たえお自分の文 章の特長や課題を捉え盎 したりするこず。 む 自分の䜓隓や思いが効 果的に䌝わるよう文章 の皮類構成展開や 文䜓描写語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 再掲 カ 文章の構成や展開衚 珟の仕方などに぀いお 自分の䞻匵が的確に䌝わ るように曞かれおいるか などを吟味しお文章党 䜓を敎えたり読み手 からの助蚀などを螏たえ お自分の文章の特長や 課題を捉え盎したりする こず。 カ 文章の構成や展開衚珟の仕方などに぀いお自分の䞻匵が的確に䌝わるように曞か れおいるかなどを吟味しお文章党䜓を敎えたり読み手からの助蚀などを螏たえお 自分の文章の特長や課題を捉え盎したりするこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の゚を受けお ここでは掚敲の芳点をいっそう明確化し文章の構成や展開衚珟の仕方などに぀いお 自分の䞻匵が的確に䌝わるように曞かれおいるかなどを吟味しお文章党䜓を敎えたり 読み手からの助蚀などを螏たえお自分の文章の特長や課題を捉え盎したりするこずを瀺 しおいる。 文章の構成や展開ずはどのような題材に関しお述べ材料ずしおどのようなものを遞 びそれをどのように組み立おどのような筋道順序で考えなどを述べおいるのかずい うこずであり段萜の働きや段萜盞互の関係や論理の展開の仕方結論の述べ方や具䜓 的な事䟋の挙げ方などのこずである。 衚珟の仕方ずは文章の圢態や文䜓語句などを工倫するこずをはじめずしお簡朔な 述べ方や䞁寧な述べ方断定的な述べ方や婉 えん 曲的な述べ方さらに論理的な文章での䞭心 的な郚分ず付加的な郚分ずの関係や事実ず意芋ずの関係など蚘述に関わる衚珟党般のこ ずである。 䟋えば短い論文などの論理的な文章を蚘述する堎合は党おの郚分が結論に向かう 論蚌の䞭で明確な圹割をもっおいるかどうか党䜓が問いず答えの関係で䞀貫しおいるか ずいった論理の構成や展開を芋盎すこずによっお䞻匵を䞀貫した流れに沿っお敎理しな がら明確に衚珟するこずが倧切である。 たた報告曞などの実甚的な文章を曞く堎合は出来事や状態などを察象に忠実か぀正 確に順序や論理を远っお読み手によく分かるように曞くこずが求められるがそれには 事実や手順を具䜓的に説明する堎合ず理由や原理を論理的に説明する堎合などがあるこ ずを理解し間違いなく過䞍足無く説明し情報䌝達が効果的に行われおいるかを芋盎 すこずによっお読み手に䌝わりやすい衚珟の工倫をするこずが必芁である。
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162 第章 囜語科の 各科目 自分の䞻匵が的確に䌝わるように曞かれおいるかなどを吟味するずは䟋えば重芁な 抂念等の語句の定矩が明確で具䜓的に衚珟されおいるか論蚌された内容は䞀定の圢匏で 構成されおいるか結論に至る過皋の論理の展開に䞀貫性があるか重耇しおいる郚分が ないか䞍芁な内容が含たれおいないか各文の抜象床による䞊びは適切か情報の甚い られ方は適切か぀効果的かなどずいったこずを様々な読み手の立堎に立っお客芳的な 芖点から怜蚎するこずである。ここでは結論の内容の正しさよりも論蚌の的確さ適切 さを確認するこずが求められる。 その䞊で 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の 「゚ 目的や意図に応じお曞かれおいるかなどを確かめお文章党䜓を敎えたり読み手 からの助蚀などを螏たえお自分の文章の特長や課題を捉え盎したりするこず。 」を螏た え読み手からの助蚀や自己評䟡や盞互評䟡を通しお自分の文章のよさを確認したり課題 を発芋したりしお自分の衚珟に圹立おるずずもに自らの曞くこずの掻動や曞いたも のを掚敲する掻動に生かすための具䜓的な芖点を埗るこずも重芁である。曞いたものが 埌々たで残る可胜性を考慮し曞き手ず読み手ずいうそれぞれの立堎で自分の文章を捉え 盎すこずが必芁である。 〇蚀語掻動䟋 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ア 論理的な文章や実甚的 な文章を読み本文や資 料を匕甚しながら自分 の意芋や考えを論述する 掻動。 む 読み手が必芁ずする情 報に応じお手順曞や玹介 文などを曞いたり曞匏 を螏たえお案内文や通知 文などを曞いたりする掻 動。 り 調べたこずを敎理し お報告曞や説明資料な どにたずめる掻動。 ア 本歌取りや折句などを 甚いお感じたこずや発 芋したこずを短歌や俳句 で衚したり䌝統行事や 颚物詩などの文化に関す る題材を遞んで随筆な どを曞いたりする掻動。 ア 特定の資料に぀いお 様々な芳点から抂芁など をたずめる掻動。 む 蚭定した題材に぀い お分析した内容を報告 文などにたずめたり仮 説を立おお考察した内容 を意芋文などにたずめた りする掻動。 り 瀟䌚的な話題に぀いお 曞かれた論説文やその関 連資料を参考にしお自 分の考えを短い論文にた ずめ批評し合う掻動。 ゚ 蚭定した題材に぀いお 倚様な資料を集め調べ たこずを敎理しお様々
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163 3 論理囜語 な芳点から自分の意芋や 考えを論述する掻動。 ア 特定の資料に぀いお様々な芳点から抂芁などをたずめる掻動。 実瀟䌚や孊術的な孊習の基瀎に関する事柄に぀いお資料を読み様々な芳点から抂芁な どをたずめる蚀語掻動を瀺しおいる。 特定の資料ずは蚭定した題材に即しお遞んだある䞀぀の資料のこずである。この資料 に぀いお曞き手の立堎論点文章の圢匏曞かれた時期誰を察象ずしお曞かれたも のかなどずいった様々な芳点から情報を敎理したずめるこずが求められおいる。この掻 動を通しお実瀟䌚や孊術的な孊習の基瀎に関する事柄に぀いお報告曞や論文を曞く際に はたず様々な芳点から情報を収集敎理しお目的や意図に応じた適切な題材を決める こずが必芁ずなるこずを理解するこずが必芁である。 指導に圓たっおは資料や芳点を提瀺し賛吊䞡論から考えたり異なる立堎から考え たりたた情報を敎理する際に目的に応じお図衚を甚いお芖芚化するなどずいった工 倫も必芁である。 む 蚭定した題材に぀いお分析した内容を報告文などにたずめたり仮説を立おお考察 した内容を意芋文などにたずめたりする掻動。 蚭定した題材に぀いお分析した内容や考察した内容を自分の意芋を含む文章にたず める蚀語掻動を瀺しおいる。 報告文ずは䟋えば掻動の蚘録など調査したり芳察したりしお埗た事実ずそれを分 析した内容に぀いお自分の意芋や芋解を述べたものを報告するための文章である。たた 意芋文ずは報告文で敎理された情報に基づいお仮説を立おお考察する内容を含み自分 の意芋や芋解を䞻匵するための文章である。 実瀟䌚や孊術的な孊習の基瀎に関する事柄の䞭から関心をもった話題に぀いお具䜓的 な芳点を蚭定し調査・分析した内容を報告文にたずめたり実瀟䌚に関するある䞀぀の 共通のテヌマに぀いお自分の䞻匵を仮説ずしおその仮説を裏付ける根拠を情報の劥圓 性や信頌性を吟味しながら集めお怜蚌し自分の考えを意芋文にたずめたりするなどの掻 動が考えられる。 り 瀟䌚的な話題に぀いお曞かれた論説文やその関連資料を参考にしお自分の考えを短 い論文にたずめ批評し合う掻動。 瀟䌚的な話題に぀いお曞かれた資料を集めお読み条件を付加したり立堎を倉えたり しお論文を曞き批評し合う蚀語掻動を瀺しおいる。 論説文ずはある事柄に぀いおの曞き手の分析を螏たえた解説ず䞻匵が含たれた論理的 な文章のこずである。その関連資料ずは分析や䞻匵の根拠ずなった図衚などを含む情報 や同じ話題に぀いおの異なる立堎で曞かれた文章などの様々な資料のこずである。
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164 第章 囜語科の 各科目 論文ずは芁旚目的方法結果考察結論のような論蚌の手続きを備えた文章の こずである。短い論文を曞く堎合はあらかじめ重芁な論点を絞っお曞く指導が必芁であ る。 ここでの批評し合うずは短い論文に蚘された自分の考えが適切な根拠に基づいお述 べられおいるか文章の構成や論理の展開が適切かどうかを倚様な芳点から互いに吟味し 合い䞻匵が明確に䌝わっおいるか確認し合うこずである。䟋えば予想される反論に぀ いお怜蚌したり良い論文に぀いおの条件を考え互いの論文の良い点改善点を確認し 合ったりするこずなどが考えられる。批評し合うこずは根拠や論拠を吟味し客芳的な 衚珟になっおいるか段萜の構造に矛盟がないか等に泚意を払い慎重に語句を遞び䞀文 䞀文を泚意しお曞き進める姿勢を育おる。自らの文章や䞻匵を批刀的に芋盎しお曞き盎す 掻動に぀なげおいくこずが求められる。 ゚ 蚭定した題材に぀いお倚様な資料を集め調べたこずを敎理しお様々な芳点から自 分の意芋や考えを論述する掻動。 蚭定した題材に぀いお倚様な資料を集め調べたこずを敎理しお様々な芳点から自分 の意芋や考えを論述する蚀語掻動を瀺しおいる。 倚様な資料を集めるずは蚭定した題材に関するあらゆる資料のこずを指す。題材に぀ いおの異なる論点をも぀資料や新聞蚘事統蚈資料映像など倚様な媒䜓で衚珟された ものも含めお情報を収集敎理しおそれらの真停を確かめ論述するために掻甚でき るようにたずめるこずが重芁である。 様々な芳点から自分の意芋や考えを論述するためには倚様な資料を集め調べたこず を敎理する䞭で自分の考えを組み立おた過皋を振り返り耇数の芖点から再怜蚎するこ ずが必芁ずなる。論述する掻動には論文を曞くだけでなく意芋文や論説文などの文章 も含たれる。瀟䌚的な話題に぀いお関連する資料を読み様々な芳点からそれらの抂芁を たずめるずずもにそれらに関連した自分の意芋などを明確にしお論文にたずめるなどの 掻動が考えられる。  読むこず 1   読むこずに関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 文章の皮類を螏たえお内容や構成論理の展開などを的確に捉え論点を明確 にしながら芁旚を把握するこず。 む 文章の皮類を螏たえお 資料ずの関係を把握し 内容や構成を的確に捉えるこず。 り 䞻匵を支える根拠や結論を導く論拠を批刀的に怜蚎し文章や資料の劥圓性や信 頌性を吟味しお内容を解釈するこず。 ゚ 文章の構成や論理の展開衚珟の仕方に぀いお曞き手の意図ずの関係においお 倚面的・倚角的な芖点から評䟡するこず。 オ 関連する文章や資料を基に曞き手の立堎や目的を考えながら内容の解釈を深
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165 3 論理囜語 めるこず。 カ 人間瀟䌚自然などに぀いお文章の内容や解釈を倚様な論点や異なる䟡倀芳 ず結び付けお新たな芳点から自分の考えを深めるこず。 キ 蚭定した題材に関連する耇数の文章や資料を基に必芁な情報を関係付けお自分 の考えを広げたり深めたりするこず。 2   1 に瀺す事項に぀いおは䟋えば次のような蚀語掻動を通しお指導するものずす る。 ア 論理的な文章や実甚的な文章を読みその内容や圢匏に぀いお批評したり蚎論 したりする掻動。 む 瀟䌚的な話題に぀いお曞かれた論説文やその関連資料を読みそれらの内容を基 に自分の考えを論述したり蚎論したりする掻動。 り 孊術的な孊習の基瀎に関する事柄に぀いお曞かれた短い論文を読み自分の考え を論述したり発衚したりする掻動。 ゚ 同じ事柄に぀いお異なる論点をも぀耇数の文章を読み比べそれらを比范しお論 じたり批評したりする掻動。 オ 関心をもった事柄に぀いお様々な資料を調べその成果を発衚したり報告曞や短 い論文などにたずめたりする掻動。 〇構造ず内容の把握 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ア 文章の皮類を螏たえ お内容や構成論理の 展開などに぀いお叙述を 基に的確に捉え芁旚や 芁点を把握するこず。 ア 文章の皮類を螏たえ お内容や構成展開な どに぀いお叙述を基に的 確に捉えるこず。 ア 文章の皮類を螏たえ お内容や構成論理の 展開などを的確に捉え 論点を明確にしながら芁 旚を把握するこず。 む 文章の皮類を螏たえ お資料ずの関係を把握 し内容や構成を的確に 捉えるこず。 ア 文章の皮類を螏たえお内容や構成論理の展開などを的確に捉え論点を明確にし ながら芁旚を把握するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の 1 の「ア 文章の 皮類を螏たえお内容や構成論理の展開などに぀いお叙述を基に的確に捉え芁旚や芁 点を把握するこず。 」を受けお特に論点を明確にしながら芁旚を把握するこずを瀺しお いる。 文章の皮類を螏たえるずはここでは文章の内容や構成などを捉えたり芁旚を把握し たりする際にその前提ずしお評論や説明論説孊術論文などの文章の皮類によっ
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166 第章 囜語科の 各科目 お曞かれる目的ず察象衚珟方法などが異なるこずを螏たえるこずを指しおいる。 内容や構成論理の展開などを的確に捉えるずはその文章が曞き手の䞻匵を支えるた めに材料ずしおどのようなものを遞びそれをどのように組み立おどのような筋道で 考えなどを述べおいるのかなどを的確に捉えるこずである。 論点ずは議論の䞭心ずなる問題点や議論の芁点のこずである。論蚌を目的ずする文章に は䞀぀たたは耇数の論点がある。論点を明確にしながらずは䟋えば孊術論文など 䞀぀䞀぀の段萜が兞型的な構造をもっおいる文章を読む手立おずしお各段萜の䞭心ずな る文に着目しお読むこずなど適切な手立おを甚いお文章の䞭心ずなる郚分を明らかにし ながら理解するこずである。 たたある文章の䞭にどのような論点があるのか耇数の論点の䞭で䜕が䞭心ずしお述 べられおいるのかなどを垞に考えながら読むこずも重芁である。 その䞊で曞き手による構成や展開の仕方をたどりながら曞き手のものの芋方や考え の進め方を捉えるこずで曞き衚そうずした䞭心的な内容を誀りなく把握するこずが倧切 である。䟋えば論説や評論などでは文章の䞭心ずなる䞻芁な論点ず具䜓䟋説明 補足反蚌など䞻匵を支える埓属的な論点ずがある。芁旚を把握する際には䞻芁な論点 ず埓属的な論点ずを刀別しその関係を抌さえた䞊で䞻芁な論点を的確に読み取るこず が重芁である。 む 文章の皮類を螏たえお資料ずの関係を把握し内容や構成を的確に捉えるこず。 䞭孊校第孊幎の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の「り 文章ず図衚 などを結び付けその関係を螏たえお内容を解釈するこず。 」及び「珟代の囜語」の〔思 考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の 1 の「ア 文章の皮類を螏たえお内容 や構成論理の展開などに぀いお叙述を基に的確に捉え芁旚や芁点を把握するこず。 」 を受けお様々な文章の皮類を螏たえお資料ずの関係を把握し内容や構成を的確に捉 えるこずを瀺しおいる。 文章の皮類を螏たえるずは䟋えば提案曞や契玄曞法什文などそれぞれの文章の 皮類に固有の特城を螏たえるこずである。ここでの文章の皮類ずは特に図や衚を含む耇 数の資料ずずもに蚘された論理的な文章や実甚的な文章のこずであり小説物語 詩短歌俳句などの文孊的な文章を陀いた文章の皮類をいう。 資料ずの関係を把握するずは䞻匵ずそれを支える資料が曞き手の䞻匵に察しおどの ような圹割を果たしおいるかを把握するこずである。䟋えば論理的な文章においお䞻匵 を支える根拠ずなるデヌタが瀺されおいたり実甚的な文章においお内容を簡朔に瀺した 図が瀺されおいたりする堎合においおは文章が曞かれた目的ず文章資料の関係を合わ せお把握するこずが必芁である。なおここでの資料ずは統蚈などの情報を敎理した図 衚写真地図などのデヌタずしおの情報や関連する法什䞻匵を怜蚎するうえで参考 ずなる文献など文章の䞻匵を支える倚様な情報を含めたものである。 内容や構成を的確に捉えるずは資料も含めた文章の内容や構成に぀いお曞き手の意 図を螏たえお的確に捉えるこずである。その際文章が誰を察象ずしおどのような䞻匵
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167 3 論理囜語 をするために曞かれおいるか䞻匵を支えるために資料がどのように効果的に甚いられお いるかなどを考えるこずが必芁である。 〇粟査・解釈【①】 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 む 目的に応じお文章や 図衚などに含たれおいる 情報を盞互に関係付けな がら内容や曞き手の意 図を解釈したり文章の 構成や論理の展開などに ぀いお評䟡したりするず ずもに自分の考えを深 めるこず。 む 䜜品や文章に衚れおい るものの芋方感じ方 考え方を捉え内容を解 釈するこず。 り 䞻匵を支える根拠や結 論を導く論拠を批刀的に 怜蚎し文章や資料の劥 圓性や信頌性を吟味しお 内容を解釈するこず。 り 䞻匵を支える根拠や結論を導く論拠を批刀的に怜蚎し文章や資料の劥圓性や信頌性 を吟味しお内容を解釈するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の 1 のむを受けお 䞻匵を支える根拠や結論を導く論拠を批刀的に怜蚎し文章や資料の劥圓性や信頌性を吟 味するこずを瀺しおいる。 䞻匵を支える根拠ずは曞き手の意芋を述べるために提瀺された皮々の情報のこず結 論を導く論拠ずは結論を導くための蚌拠ずなる根拠ず理由付けのこずを瀺しおいる。 根拠や論拠を批刀的に怜蚎するずは䟋えば文章の䞭で述べられおいる䞻匵が確実 な根拠や論拠によっお導かれおいるかどうかを読み取りその適吊を刀断するなど文章 の内容ず論理の構成や展開ずの盞関がいかに文章党䜓の明晰 せき さに寄䞎しおいるかなどを 考察するこずである。 曞き手の思考過皋を批刀的に怜蚎するこずで曞き手がどのような根拠やどのような論 拠を甚いおいるかなど曞き手の思考を远䜓隓するこずができ根拠や論拠の働きに぀い お怜蚎するこずができる。 文章や資料の劥圓性や信頌性を吟味するずは論蚌に甚いられた根拠や䟋瀺の適切さ 論拠の劥圓性出兞の信頌性曞き手の意図などを吟味し文章党䜓を批刀的に怜蚎しな がら解釈するこずである。
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168 第章 囜語科の 各科目 〇粟査・解釈【②】 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 む 目的に応じお文章や 図衚などに含たれおいる 情報を盞互に関係付けな がら内容や曞き手の意 図を解釈したり文章の 構成や論理の展開などに ぀いお評䟡したりするず ずもに自分の考えを深 めるこず。 再掲 り 文章の構成や展開衚 珟の仕方衚珟の特色に ぀いお評䟡するこず。 ゚ 文章の構成や論理の展 開 衚珟の仕方に぀いお 曞き手の意図ずの関係に おいお倚面的・倚角的な 芖点から評䟡するこず。 ゚ 文章の構成や論理の展開衚珟の仕方に぀いお曞き手の意図ずの関係においお倚面 的・倚角的な芖点から評䟡するこず。 䞻に「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の 1 のむず 「蚀語文化」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の 1 のりを受けお文章 の構成や論理の展開衚珟の仕方に぀いお曞き手の意図ずの関係においお倚面的・倚角 的な芖点から評䟡するこずを瀺しおいる。 文章の構成や論理の展開衚珟の仕方に぀いお曞き手の意図ずの関係を捉える際に は文章から明らかに捉えるこずのできる意図だけでなく文脈から想定される意図も考 えるこずが必芁である。この文章で曞き手は䜕を䌝えようずしおいるのかずいうこずを誀 りなく把握するためには文章に衚れおいる曞き手の思考の進め方に着目し曞き手の考 えや匷調点を読み取るこずが倧切である。䟋えば孊術論文などの論理的な文章で瀺され る曞き手の意図ずある事䟋の報告曞などの実甚的な文章で瀺される曞き手の意図ずで は文章から捉えるこずのできる曞き手の意図の明晰 せき さに぀いおは異なるこずに留意す る必芁がある。なお曞き手の意図には文章の内容に衚れおいる曞き手の考えのみなら ずなぜこの文章を曞いたのかなぜこのように曞いたのかずいうこずも含たれる。 その䞊で曞き手の意図ずの関係においお倚面的・倚角的な芖点から評䟡するずは文 章の皮類を螏たえお曞き手の意図に察しお䟋えば盞手や目的を考えた適切な構成や 展開になっおいるか資料の瀺し方が分かりやすいかなど文章の衚珟を怜蚎しお曞き手 がどのように䌝えようずしおいるかその意図を掚枬し評䟡するこずをいう。 〇粟査・解釈【③】 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 む 目的に応じお文章や 図衚などに含たれおいる 情報を盞互に関係付けな がら内容や曞き手の意 ゚ 䜜品や文章の成立した 背景や他の䜜品などずの 関係を螏たえ内容の解 釈を深めるこず。 オ 関連する文章や資料を 基に曞き手の立堎や目 的を考えながら内容の 解釈を深めるこず。
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169 3 論理囜語 図を解釈したり文章の 構成や論理の展開などに ぀いお評䟡したりするず ずもに自分の考えを深 めるこず。 再掲 オ 関連する文章や資料を基に曞き手の立堎や目的を考えながら内容の解釈を深める こず。 関連する文章や資料などを基に曞き手の立堎や目的を考えながら内容の解釈を深め るこずを瀺しおいる。 関連する文章ずは曞き手の䞻匵に関連する分野の他の曞き手による文章や曞き手の 䞻匵ず異なる立堎から曞かれた文章曞き手が過去に蚘した文章のこずである。たた資 料ずは曞き手の提瀺した資料以倖の関連する様々な情報のこずを瀺しおいる。 文章の解釈を深めるためには䞎えられた情報をうのみにせず䜕が確かで䜕が䞍明確 かを芋分け批刀的に怜蚎するこずが必芁である。そこでは確かな情報矀を比范・分析 しおその差を明らかにしたり情報の送り手はどんな意図でこの文章を曞いたのかに぀ いお掚枬したりする営みが重芁ずなる。 関連する様々な情報ず文章ずを比范するこずでその文章が曞かれたずきの曞き手の立 堎や目的を掚枬しそれが他の曞き手ずどのように違うかたたそれがどのように倉化し おきたのかを考えるこずで背景を理解しお内容の解釈を深めるこずができる。 〇考えの圢成共有【①】 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 む 目的に応じお文章や 図衚などに含たれおいる 情報を盞互に関係付けな がら内容や曞き手の意 図を解釈したり文章の 構成や論理の展開などに ぀いお評䟡したりするず ずもに自分の考えを深 めるこず。 再掲 オ 䜜品の内容や解釈を螏 たえ自分のものの芋 方感じ方考え方を深 め我が囜の蚀語文化に ぀いお自分の考えをも぀ こず。 カ 人間瀟䌚自然など に぀いお文章の内容や 解釈を倚様な論点や異な る䟡倀芳ず結び付けお 新たな芳点から自分の考 えを深めるこず。 カ 人間瀟䌚自然などに぀いお文章の内容や解釈を倚様な論点や異なる䟡倀芳ず結 び付けお新たな芳点から自分の考えを深めるこず。 文章の内容や解釈を倚様な論点や異なる䟡倀芳ず結び付けお新たな芳点から自分の考 えを深めるこずを瀺しおいる。 人間瀟䌚自然などに぀いお文章の内容や解釈を倚様な論点や異なる䟡倀芳ず結び
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170 第章 囜語科の 各科目 付けるずは文章の䞭で曞き手が衚珟した人間瀟䌚自然などに察する事実やものの芋 方や考え方を理解し自分の考えをもった䞊で䟋えば盞反する立堎で曞かれた文章や 評䟡の異なる文章倚様な資料で述べられおいるものの芋方や考え方ずを結び付けお物 事を倚面的・倚角的に芋お考えそれに぀いお論じたり評䟡したりしお自分の考えを再 怜蚎する過皋を想定しおいる。 新たな芳点から自分の考えを深めるずは耇数の文章や情報を読んで埗るこずのできた 芖点ず自分の既有の知識や経隓を基に新たに発想したり倚様な論点や異なる䟡倀芳 で述べられた文章や倚様な資料ず盞互に関連付けお䞻䜓的に考えたりするこずで自分の 考えを新たな芳点で芋぀めお吟味し再構成するこずである。 指導に圓たっおは䟋えば 〔知識及び技胜〕の 3 の「ア 新たな考えの構築に資する 読曞の意矩ず効甚に぀いお理解を深めるこず。 」などずの関連を図るこずが考えられる。 〇考えの圢成共有【②】 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 む 目的に応じお文章や 図衚などに含たれおいる 情報を盞互に関係付けな がら内容や曞き手の意 図を解釈したり文章の 構成や論理の展開などに ぀いお評䟡したりするず ずもに自分の考えを深 めるこず。 再掲 オ 䜜品の内容や解釈を螏 たえ自分のものの芋 方感じ方考え方を深 め我が囜の蚀語文化に ぀いお自分の考えをも぀ こず。 再掲 キ 蚭定した題材に関連す る耇数の文章や資料を基 に必芁な情報を関係付 けお自分の考えを広げた り深めたりするこず。 キ 蚭定した題材に関連する耇数の文章や資料を基に必芁な情報を関係付けお自分の考 えを広げたり深めたりするこず。 䞻䜓的に孊習に取り組む態床を育成するためには䞎えられた課題に぀いお孊習を進め るだけでなくそれたでの孊習経隓や身に付けた胜力などを生かしながら課題を自ら蚭 定し探究しおいく孊習が倧切である。文章を読んだ埌の生埒の興味・関心のもち方は倚様 であり蚭定する課題も内容衚珟の䞡面にわたる。 題材には人文科孊系瀟䌚科孊系自然科孊系等の別を問わず䟋えば新曞や新聞 の瀟説などで取り䞊げられる様々な分野の孊術的な孊習の基瀎的な課題に察しお論点が 明確になるようなものを蚭定する必芁がある。 関連する耇数の文章や資料を基にずは題材を考察するための手立おである。孊校図曞 通地域の図曞通むンタヌネットなどで参考ずなる資料を調べたり珟地に出かけお取 材したりするなど様々な方法によっお蚭定した題材に関する情報を収集敎理しそれ に぀いお分析考察を行っお分かったこずや考えたこずをたずめるなどの孊習を取り入れ るこずである。
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171 3 論理囜語 必芁な情報を関係付けお自分の考えを広げたり深めたりするずは䟋えば孊術的な孊 習の基瀎に぀いお資料を読んで埗た様々な知識や思想を通しお自分の思想を新たな芖 点で捉え盎しおより深めたり発展させたりするこずである。 〇蚀語掻動䟋 珟代の囜語 蚀語文化 論理囜語 ア 論理的な文章や実甚的 な文章を読みその内容 や圢匏に぀いお匕甚や 芁玄などをしながら論述 したり批評したりする掻 動。 む 異なる圢匏で曞かれた 耇数の文章や図衚等を 䌎う文章を読み理解し たこずや解釈したこずを たずめお発衚したり他 の圢匏の文章に曞き換え たりする掻動。 ア 我が囜の䌝統や文化に ぀いお曞かれた解説や評 論随筆などを読み我 が囜の蚀語文化に぀いお 論述したり発衚したりす る掻動。 む 䜜品の内容や圢匏に぀ いお批評したり蚎論し たりする掻動。 り 異なる時代に成立した 随筆や小説物語などを 読み比べそれらを比范 しお論じたり批評したり する掻動。 ゚ 和歌や俳句などを読 み曞き換えたり倖囜 語に蚳したりするこずな どを通しお互いの解釈の 違いに぀いお話し合った りテヌマを立おおたず めたりする掻動。 オ 叀兞から受け継がれお きた詩歌や芞胜の題材 内容衚珟の技法などに ぀いお調べその成果を 発衚したり文章にたずめ たりする掻動。 ア 論理的な文章や実甚的 な文章を読みその内容 や圢匏に぀いお批評し たり蚎論したりする掻 動。 む 瀟䌚的な話題に぀いお 曞かれた論説文やその関 連資料を読みそれらの 内容を基に自分の考え を論述したり蚎論したり する掻動。 り 孊術的な孊習の基瀎に 関する事柄に぀いお曞か れた短い論文を読み自 分の考えを論述したり発 衚したりする掻動。 ゚ 同じ事柄に぀いお異な る論点をも぀耇数の文章 を読み比べそれらを比 范しお論じたり批評した りする掻動。 オ 関心をもった事柄に぀ いお様々な資料を調べ その成果を発衚したり報 告曞や短い論文などにた ずめたりする掻動。
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172 第章 囜語科の 各科目 ア 論理的な文章や実甚的な文章を読みその内容や圢匏に぀いお批評したり蚎論した りする掻動。 珟代の瀟䌚生掻で必芁ずされる論理的な文章論説文や解説文瀟䌚生掻に関する意芋 文や批評文等や実甚的な文章法什文・蚘録文・報告文宣䌝文等を目的をもっお 読み文章の䞭心的な内容を匕甚したり芁玄したりしながら批評したり蚎論したりする 掻動を瀺しおいる。 批評するずは文章の内容や圢匏など察象ずするものの特性や䟡倀などに぀いお論 じ評䟡するこずである。蚎論するずは文章の内容や圢匏など察象ずするものの特性 や䟡倀などに぀いおそれぞれの立堎からの考えを述べ合うなどしお考えの盞違点や共 通点を基に論じ合うこずである。 批評したり蚎論したりする掻動には論理的な文章や実甚的な文章など文章の皮類を螏 たえおその文章が曞かれた目的や察象を明確にしながら芁旚を把握しあらかじめ内 容や圢匏に察する自分の考えをも぀こずが必芁である。 内容や圢匏に぀いおは曞き手の考えの劥圓性や適切さを刀断するこずや賛吊の立堎 を明確にするこずのほか論点が劥圓かどうか怜蚌するこずや論理の圢匏や展開を怜蚌 するこず資料ずの関連の適合性を刀断するこずなどが必芁ずなる。 その䞊で批評したり蚎論したりするずは内容や圢匏に぀いお吟味の結果を評䟡ずし お述べたり評䟡ずしお述べられたこずを互いに共有しおその適吊や劥圓性を怜蚎し お自分の考えを深めたりする掻動である。 む 瀟䌚的な話題に぀いお曞かれた論説文やその関連資料を読みそれらの内容を基に 自分の考えを論述したり蚎論したりする掻動。 論説文やその関連資料ずはある事柄に぀いお曞き手の分析を螏たえお曞かれた解説ず 䞻匵が含たれた論理的な文章や分析や䞻匵の根拠ずなった図衚などを含む皮々の情報 同じ話題に぀いお異なる立堎で曞かれた文章などの様々な資料のこずである。 自分の考えを論述するずは論文を曞く掻動のほか意芋文や論説文などの文章を曞く 掻動も想定できる。様々な芳点から自分の意芋や考えを論述するためには倚様な資料を 集め調べたこずを敎理する䞭で自分の考えを組み立おた過皋を振り返り再怜蚎する こずが必芁ずなる。 たた蚎論する掻動ずは評䟡ずしお述べられたこずを互いに共有しおその適吊や劥 圓性を怜蚎しお深める掻動である。 これらの指導に圓たっおは瀟䌚的な話題に぀いお曞かれた論説文やその関連資料を読 んだ内容を基に自分の考えを構築する堎面を適切に蚭定するこずが重芁である。 り 孊術的な孊習の基瀎に関する事柄に぀いお曞かれた短い論文を読み自分の考えを論 述したり発衚したりする掻動。 孊術的な孊習の基瀎に関する事柄に぀いお曞かれた短い論文ずは䟋えば専門的な孊 習の入門者向けに曞かれた抂説曞や新曞の文章たた論文の芁旚などを指す。指導に圓
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173 3 論理囜語 たっおはこれらの文章を読んだ内容を基に自分の考えに぀いお新たな芖点から怜蚌し お再構築する堎面を適切に蚭定するこずが重芁である。 自分の考えを論述したり発衚したりするずは論文を曞くほか意芋文論説文などの 文章を曞いたりポスタヌセッションやプレれンテヌションなどの発衚の方法を甚いたり するこずができる。その際には自分の考えを曞いたり発衚したりするだけでなく読 み手や聞き手に察しおどのように䌝わったか改めお怜蚎する堎面を蚭定するず効果的で ある。これらの掻動を通しお孊術的な文章に察しおの理解を深めるこずを意図しおい る。 ゚ 同じ事柄に぀いお異なる論点をも぀耇数の文章を読み比べそれらを比范しお論じた り批評したりする掻動。 同じ事柄に぀いお異なる論点をも぀耇数の文章ずは䟋えばある事柄に぀いお賛吊が 分かれる文章や同じ曞き手の考え方の倉遷が分かる文章察立する芖点をも぀文章など を指し近代以降の論理的な文章や珟代の瀟䌚生掻に必芁ずされる実甚的な文章のほか 翻蚳の文章や叀兞における論理的な文章なども含んでいる。 これらの文章を読み比べお比范するこずでそれぞれの文章がも぀論点の共通点や盞 違点を敎理しお論じるこずができる。その䞊で論じたり批評したりする際には察象ず なる事柄に぀いおそのものの特性や䟡倀などに぀いお異なる論点をも぀耇数の文章を 読み比べるこずによっお埗た情報を螏たえお根拠をもっお論じたり評䟡したりするこず が効果的である。 オ 関心をもった事柄に぀いお様々な資料を調べその成果を発衚したり報告曞や短い論 文などにたずめたりする掻動。 関心をもった事柄に぀いお様々な資料を調べる際には題材を考察するための手立おず しお孊校図曞通地域の図曞通むンタヌネットなどで参考ずなる資料を調べたり実 地に調査したりしお埗た資料を敎理分析しお分かったこずや考えたこずをたずめるな どの孊習を取り入れるこずが倧切である。 探究する過皋においおはそれらの集めた情報を敎理しおそれらの内容を基に仮説 を蚭定したり掚論したりするなどの過皋を経お自分の考えを圢成するこずが必芁であ る。圢成された自分の考えを堎面や目的に応じお適切に必芁な文章にたずめお分か りやすく䌝える堎面を蚭定するこずが重芁である。 1   内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕における授業時数に぀いおは次の事項に配 慮するものずする。 4 内容の取扱い
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174 第章 囜語科の 各科目 ア  「曞くこず」に関する指導に぀いおは 50 〜60 単䜍時間皋床を配圓するものずし 蚈画的に指導するこず。 「曞くこず」に関する指導を指導蚈画に適切に䜍眮付け確実に実斜するよう配 圓する授業時数を瀺しおいる。 「曞くこず」に関する指導ずは内容の〔思考力刀断 力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 に瀺した指導事項に぀いお 2 に瀺した蚀語掻動 䟋を通しお指導するこずを瀺しおいる。したがっお実際に文章を曞いおいる時間だけで はなく題材を遞んだり参考ずなる文章や資料を読んだり情報を敎理したりする時間 も含めおいる。 「曞くこず」に関する指導には50 〜60 単䜍時間皋床を配圓するものずしおいる。 この配圓時間は「曞くこず」に関する内容を指導するために芁する時間を基瀎ずしお定 めたものであり 「読むこず」に関する指導ずは区別しお蚈画するこずが必芁である。 たた50 〜60 単䜍時間ず幅をもたせたのは孊校や生埒の実態に応じお匟力的な指導を 可胜ずするためである。各孊校においおは適切な配圓時間に基づいた指導を通じお 「曞くこず」の指導事項に瀺した資質・胜力の確実な育成を図っおいくこずが求められ る。 「曞くこず」に関する指導の充実を図るためには指導のねらいを明確にした幎間の 指導ず評䟡の蚈画を立おるこずが倧切である。 「曞くこず」に関する指導を科目党䜓 の蚈画のどの䜍眮にどのように蚭定するかに぀いおは単元を蚭定しおある時期にたず めお行うこずなどが考えられるが生埒の実態に応じお各孊校で適切に定めるこずが倧切 である。この堎合 〔知識及び技胜〕  「読むこず」の指導ずの関連を図るこずも重芁で ある。 む  「読むこず」に関する指導に぀いおは 80 〜90 単䜍時間皋床を配圓するものずし 蚈画的に指導するこず。 「読むこず」に関する指導を指導蚈画に適切に䜍眮付け確実に実斜するよう配 圓する授業時数を瀺しおいる。 「読むこず」に関する指導ずは内容の〔思考力刀断 力衚珟力等〕の「読むこず」の 1 に瀺した指導事項に぀いお 2 に瀺した蚀語掻動 䟋を通しお指導するこずを瀺しおいる。したがっお実際に文章を読んでいる時間だけで はなく読んで圢成された考えに぀いお話したり聞いたり曞いたりする時間も含めおい る。 「読むこず」に関する指導には80 〜90 単䜍時間皋床を配圓するものずしおいる。 この配圓時間は「読むこず」に関する内容を指導するために芁する時間を基瀎ずしお定 めたものであり 「曞くこず」に関する指導ずは区別しお蚈画するこずが必芁である。 たた80 〜90 単䜍時間ず幅をもたせたのは孊校や生埒の実態に応じお匟力的な指導を 可胜ずするためである。各孊校においおは適切な配圓時間に基づいた指導を通じお
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175 3 論理囜語 「読むこず」の指導事項に瀺した資質・胜力の確実な育成を図っおいくこずが求められ る。 「読むこず」に関する指導の充実を図るためには指導のねらいを明確にした幎間の 指導ず評䟡の蚈画を立おるこずが倧切である。 「読むこず」に関する指導を科目党䜓 の蚈画のどの䜍眮にどのように蚭定するかに぀いおは単元を蚭定しおある時期にたず めお行うこずなどが考えられるが生埒の実態に応じお各孊校で適切に定めるこずが倧切 である。この堎合 〔知識及び技胜〕  「曞くこず」の指導ずの関連を図るこずも重芁で ある。 2   内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕に関する指導に぀いおは次の事項に配慮す るものずする。 ア  「読むこず」に関する指導に぀いおは必芁に応じお近代以降の文章の倉遷を 扱うこず。 「論理囜語」の内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」に関する指導に おける文章の扱いは実際にそれを読むこずによっおその構造ず内容を把握し必芁な情 報を芋付けたり論の進め方に぀いお考えたりしお考えを深めたり発展させたりするこ ずに䞻県を眮いおいる。したがっおそれに資するよう近代以降の文章の倉遷に぀いお は必芁に応じお扱うこずずしおいる。 近代以降の文章の倉遷ずは近代以降の文章や文䜓の移り倉わりのこずである。たた 読んだ文章の曞き手がそれぞれの曞かれた時代にどのような考えをもちそれをどのよう な文章や文䜓で曞いおいるのかを知るこずは文章に぀いおの理解を曎に深めそれを契 機にしお発展的な読曞に結び付いおいく。 必芁に応じお扱うずはこれらのこずを螏たえ生埒の発達の段階や科目の趣旚などを 考え合わせ文章の内容や特質を理解する䞊での必芁に応じお取り䞊げるずいうこずであ る。 3   教材に぀いおは次の事項に留意するものずする。 ア 内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の教材は近代以降の論理 的な文章及び珟代の瀟䌚生掻に必芁ずされる実甚的な文章ずするこず。たた必芁に 応じお翻蚳の文章や叀兞における論理的な文章などを甚いるこずができるこず。 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の教材は近代以降の論理的な文章及 び珟代の瀟䌚生掻に必芁ずされる実甚的な文章ずするこずを瀺しおいる。 近代以降の論理的な文章ずは明治時代以降に曞かれた説明文論説文や解説文評 論文意芋文や批評文孊術論文などの論理的な文章のこずである。
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176 第章 囜語科の 各科目 䞀方実甚的な文章ずは䞀般的には実瀟䌚においお具䜓的な䜕かの目的やねらい を達するために曞かれた文章のこずであり報道や広報の文章案内玹介連絡䟝頌 などの文章や手玙のほか䌚議や裁刀などの蚘録報告曞説明曞䌁画曞提案曞など の実務的な文章法什文キャッチフレヌズ宣䌝の文章などがある。たたむンタヌ ネット䞊の様々な文章や電子メヌルの倚くも実務的な文章の䞀皮ず考えるこずができ る。これらのうちここでは珟代の瀟䌚生掻に必芁ずされるものを取り䞊げるこずを瀺 しおいる。 論理的な文章も実甚的な文章も小説物語詩短歌俳句などの文孊的な文章を陀 いた文章である。論理的な文章や実甚的な文章に぀いおはその目的が蚀語衚珟ずしおど のように実珟されおいるかその蚀語衚珟が瀟䌚生掻などにおける目的の達成のために実 際にどのように機胜するこずが期埅されおいるかなどの芖点に立っお読んでいくこずが 求められおいる。 たた必芁に応じお翻蚳の文章や叀兞における論理的な文章などを甚いるこずができ るこずを瀺しおいる。翻蚳の文章に぀いおは近代以降の我が囜の孊術及び科孊技術の発 展ぞの寄䞎ずいう芳点から考えるずき思想瀟䌚孊科孊論文などの翻蚳の文章は珟 代の我が囜の論理的な文章の基本的な枠組みを考える䞊での重芁な芁玠ずなっおいるこ ずたたグロヌバル化の進展に䌎っお倚様な考え方を理解し囜際理解を深めるこずが 䞀局求められおいるずいうこずを螏たえおいる。たた叀兞における論理的な文章に぀い おはここでは䟋えば叀兞における歌論や俳論芞術論思想家による諞論などを 指しおいる。これらは叀兞ず近代以降の論理的な文章ずの差異を考えたり曞かれた時 代における論理の圚り方を知りそれらを比范・察照したりするこずが近代以降の我が 囜の文章に衚れる論理の圚り方の理解に資するこずを螏たえおいる。これらに぀いおは 必芁に応じお甚いるこずができるこずずしおいるこずから指導のねらい生埒の興味・ 関心指導の段階や時期などに配慮し芪しみやすく効果的なものを甚いるこずが倧切で ある。 む 内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」及び「読むこず」のそれ ぞれの 2 に掲げる蚀語掻動が十分行われるよう教材を遞定するこず。 〔思考力刀断力衚珟力等〕の各領域の指導の充実を図るため各領域の 2 に掲げ る蚀語掻動が十分行われるよう教材を偏りなく取り䞊げるように配慮するこずを瀺しお いる。 特に蚀語の教育ずしおの立堎を重芖する囜語科においおは生埒の蚀語掻動を通し お 〔思考力刀断力衚珟力等〕の各領域の指導の充実に圹立぀適切な教材を遞定する 必芁がある。その際 〔知識及び技胜〕ず〔思考力刀断力衚珟力等〕に瀺した資質・ 胜力がバランスよく育成されるこずを重芖し教材を単に文章や䜜品ずいった意味にずど めるこずなく単元など内容や時間のたずたりを芋通しおその䞭で育む資質・胜力の育 成に向けお生埒の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟を図るこずができるよう単元など
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177 3 論理囜語 における具䜓的な孊習の手立おや方向性も䜵せお瀺したものずしお考えおいくこずが倧切 である。 今回の改蚂も埓前ず同じく内容の 2 に蚀語掻動䟋を瀺しおいるがその趣旚を螏た えそれらの蚀語掻動が十分行われるよう生埒の実態に応じお適切な教材を䜜成し遞 定するこずが倧切である。ねらいずした資質・胜力の育成に向けた適切な教材を遞定する こずによっお生埒の䞻䜓的・察話的で深い孊びが促進され必芁な情報を収集し掻甚し お報告や発衚をするなどの積極的な蚀語掻動に぀ながる堎合が倚い。このような点から も教材の適切な遞定はこの科目の孊習に重芁な圹割を果たすこずを認識する必芁があ る。 蚀語掻動を行う際に留意すべきこずはあくたでもその単元で育成しようずしおいる 資質・胜力を考えた堎合にどのような蚀語掻動が適切であるかを考えた䞊で掻動を遞 定するこずである。特に囜語を的確に理解する資質・胜力を育成する「B 読むこず」の領 域の指導に圓たっおは単に読たせるだけでは孊習を深めたりそれを評䟡したりするこず も難しくなるため読むずずもに把握したり解釈したり考えたりしたこずを衚珟する必 芁がある。この堎合読む資質・胜力を育成するために曞く掻動を取り入れるこずもあ る。ただし論述の掻動だからずいっお必ず「曞くこず」の領域の指導であるずは限ら ず育成する資質・胜力ず蚀語掻動ずの敎合性を的確に芋極める必芁がある。
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178 第章 囜語科の 各科目 囜語は長い歎史の䞭で圢成されおきた我が囜の文化の基盀をなすものでありたた文 化そのものでもある。特に文孊は人々の心の機埮を描き日垞の䞖界を芋぀めなおす契 機ずしお我々の文化を築く䞊で重芁な圹割を果たしおきた。豊かな感性や情緒を備え 幅広い知識や教逊をもち思考力刀断力衚珟力等を身に付けるためには文孊䜜品な どの文孊的文章を通した様々な孊習が必芁䞍可欠であり今埌の文化の継承ず創造にも欠 くこずができないものである。 「文孊囜語」はこのこずを螏たえ新たに眮いた遞択科目である。共通必履修科目で ある「珟代の囜語」及び「蚀語文化」により育成された資質・胜力を基盀ずし䞻ずしお 「思考力刀断力衚珟力等」の感性・情緒の偎面の力を育成する科目ずしお深く共感 したり豊かに想像したりしお曞いたり読んだりする資質・胜力の育成を重芖しおいる。 そのため様々な蚀語掻動を通しお囜語の資質・胜力を身に付けるこずができるよう 〔知識及び技胜〕においおは 「 1 蚀葉の特城や䜿い方に関する事項」  「 2 我が囜の蚀語 文化に関する事項」の事項を 〔思考力刀断力衚珟力等〕においおは 「曞くこ ず」  「読むこず」の領域から内容を構成しおいる。深く共感したり豊かに想像したり する力を䌞ばしたり創造的に考える力を逊ったりなどしお曞いたり読んだりする資 質・胜力の育成を目指すため 〔知識及び技胜〕においおは 「 1 蚀葉の特城や䜿い方に 関する事項」  「 2 我が囜の蚀語文化に関する事項」を充実させるずずもに 〔思考力刀 断力衚珟力等〕においおは 「読むこず」ずずもに「曞くこず」の指導事項を充実 させおいる。 この科目では読み手の関心が埗られるような独創的な文孊的な文章を創䜜するなど の指導事項文孊的な文章に぀いお評䟡したりその解釈の倚様性に぀いお考察したりしお 自分のものの芋方感じ方考え方を深めるなどの指導事項を蚭けるずずもに課題を自 ら蚭定しお探究する指導事項を蚭けおいる。 蚀葉による芋方・考え方を働かせ蚀語掻動を通しお囜語で的確に理解し効果的に 衚珟する資質・胜力を次のずおり育成するこずを目指す。 1   生涯にわたる瀟䌚生掻に必芁な囜語の知識や技胜を身に付けるずずもに我が囜 の蚀語文化に察する理解を深めるこずができるようにする。 2   深く共感したり豊かに想像したりする力を䌞ばすずずもに創造的に考える力を 逊い他者ずの関わりの䞭で䌝え合う力を高め自分の思いや考えを広げたり深め たりするこずができるようにする。 1 性栌 2 目暙 第4 節 文孊囜語
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179 4 文孊囜語 3   蚀葉がも぀䟡倀ぞの認識を深めるずずもに生涯にわたっお読曞に芪しみ自己を  向䞊させ我が囜の蚀語文化の担い手ずしおの自芚を深め蚀葉を通しお他者や瀟  䌚に関わろうずする態床を逊う。 高等孊校囜語科の目暙ず同様 「文孊囜語」においお育成を目指す資質・胜力を「知識 及び技胜」  「思考力刀断力衚珟力等」  「孊びに向かう力人間性等」の䞉぀の柱で敎 理しそれぞれに敎理された目暙を 1  2  3 に䜍眮付けおいる。 1 は 「知識及び技胜」に関する目暙を瀺したものである。共通必履修科目「蚀語文 化」ず同じく 「文孊囜語」では生涯にわたる瀟䌚生掻に必芁な囜語の知識や技胜ずし おいる。 生涯にわたる瀟䌚生掻ずは高校生が日垞関わる瀟䌚に限らず珟実の瀟䌚そのもので ある実瀟䌚を䞭心ずしながらも生涯にわたり他者や瀟䌚ず関わっおいく瀟䌚生掻党般を 指しおいる。こうした広く瀟䌚生掻党般を芖野に入れ瀟䌚人ずしお掻躍しおいく高校生 が生涯にわたる瀟䌚生掻においお必芁な囜語の知識や技胜に぀いお理解しそれを適切 に䜿うこずができるようにするこずを瀺しおいる。 たた 「文孊囜語」では科目の性栌を螏たえ共通必履修科目「蚀語文化」ず同じく 我が囜の蚀語文化に察する理解を深めるずしおいる。 2 は 「思考力刀断力衚珟力等」に関する目暙を瀺したものである。深く共感した り豊かに想像したりする力に぀いおは共通必履修科目ず同じく䌞ばすずしおいる。 「文孊囜語」においおは特に文孊的な文章や䜜品などを曞いたり読んだりしおその内 容や衚珟等を吟味したり評䟡したりするこずなどを通しお蚀葉の適切さや矎しさなどを 刀断する感芚を掗緎し自らの蚀葉に察する感性を磚いおいくこずなどを瀺しおいる。創 造的に考える力ずは他者の考えず自分の考えを吟味したり怜蚎したりするこずを通し お自分で新しい考えや発想を生み出す力のこずである。 たた䌝え合う力の育成に぀いおは共通必履修科目ず同じく他者ずの関わりの䞭で ずしおいる。他者ずは広く瀟䌚生掻で関わりをもち䞖代や立堎文化的背景などを異 にする倚様な盞手のこずである。実瀟䌚で掻躍しおいくためにはこうした盞手ず蚀語を 通しお円滑に盞互䌝達盞互理解を進めおいく必芁があり状況や堎面に応じた他者ずの 関わりの䞭で必芁な事柄を正確に䌝え盞手の意向を的確に捉えお解釈したり効果的 に衚珟したりするこずができるようにするこずに重点を眮いおいる。このような力を育成 しお生埒が自分の思いや考えを広げたり深めたりするこずを目指しおいる。 3 は 「孊びに向かう力人間性等」に関する目暙を瀺したものである。 蚀葉がも぀䟡倀に぀いおは共通必履修科目ず同じく認識を深めるずしおいる。蚀葉 によっお自分の考えを圢成したり新しい考えを生み出したりするこず蚀葉から様々なこ ずを感じたり感じたこずを蚀葉にしたりするこずで心を豊かにするこず蚀葉を通じお 他者や瀟䌚ず関わり自他の存圚に぀いお理解を深めるこずなどがある。こうした蚀葉がも ぀䟡倀ぞの認識を深めるこずを瀺しおいる。
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180 第章 囜語科の 各科目 自己を向䞊させるこずに぀いおは共通必履修科目ず同じく生涯にわたっお読曞に芪 しみ自己を向䞊させるずしおいる。珟代瀟䌚に関わる話題や問題に幅広く関心をもち生 涯にわたる読曞習慣の基瀎を築き瀟䌚人ずしお考えやものの芋方を豊かにするこずを 目指しおいる。 我が囜の蚀語文化ぞの関わりに぀いおは共通必履修科目では 「我が囜の蚀語文化の 担い手ずしおの自芚をもち」ずしおいたものを我が囜の蚀語文化の担い手ずしおの自芚 を深めずしより高めおいる。我が囜の蚀語文化ずは我が囜の歎史の䞭で創造され継 承されおきた文化的に高い䟡倀をも぀蚀語そのもの぀たり文化ずしおの蚀語たた それらを実際の生掻で䜿甚するこずによっお圢成されおきた文化的な蚀語生掻さらに は叀代から珟代たでの各時代にわたっお衚珟し受容されおきた倚様な蚀語芞術や芞 胜などを広く指しおいる。 「文孊囜語」ではこれらのうち特に文化ずしおの蚀語 倚様な蚀語芞術や芞胜などの䟡倀に重点を眮き理解したり尊重したりするこずにずどた るこずなく自らが継承発展させおいく担い手ずしおの自芚をも぀こずを目指しおい る。 蚀葉を通しお他者や瀟䌚に関わろうずするに぀いおは小孊校及び䞭孊校の各孊幎にお いお「思いや考えを䌝え合おうずする」ずしおいたものを受けたものであり党科目同じ ずしおいる。他者や瀟䌚に関わろうずする態床は囜語科だけではなく他教科等も含め お瀟䌚人ずなる高校生に広く育成する必芁がある。囜語科においおはこうした態床 を蚀葉を通しお逊うこずを瀺しおいる。 3 に瀺した目暙は以䞊のような態床を逊うこずを目指しおいる。このような「孊び に向かう力人間性等」は 「知識及び技胜」及び「思考力刀断力衚珟力等」の育成 を支えるものであり䜵せお育成を図るこずが倧切である。
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181 4 文孊囜語 〔知識及び技胜〕 1  蚀葉の特城や䜿い方に関する事項 1   蚀葉の特城や䜿い方に関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 蚀葉には想像や心情を豊かにする働きがあるこずを理解するこず。 む 情景の豊かさや心情の機埮を衚す語句の量を増し 文章の䞭で䜿うこずを通しお 語感を磚き語圙を豊かにするこず。 り 文孊的な文章やそれに関する文章の皮類や特城などに぀いお理解を深めるこず。 ゚ 文孊的な文章における文䜓の特城や修蟞などの衚珟の技法に぀いお䜓系的に理 解し䜿うこず。 〇蚀葉の働き 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 ア 蚀葉には認識や思考 を支える働きがあるこず を理解するこず。 ア 蚀葉には文化の継承 発展創造を支える働き があるこずを理解するこ ず。 ア 蚀葉には想像や心情 を豊かにする働きがある こずを理解するこず。 ア 蚀葉には想像や心情を豊かにする働きがあるこずを理解するこず。 蚀葉には想像や心情を豊かにする働きがあるこずを理解するこずを瀺しおいる。 䟋えば 「倏の倪陜に焌かれた䞹 に 色の砂の倧海が肉䜓から容赊なく氎分を奪っおいく」 ずいう衚珟には芋える感じる聞こえるずいう蚀葉は䜿われおいないものの赀茶け た砂挠が県前に広がる芖芚情報や「灌 しゃく 熱の炎倩䞋」ずいう䜓感を䌎った感芚情報あるい はそうした過酷な環境䞋にある曞き手話し手の激しい息遣いずいった聎芚情報などが 内包されおおりそうした環境を盎接的に経隓したこずのない読み手聞き手は曞か れた衚珟から蚀倖の情報を読み取るこずで想像力を働かせ具䜓的な像を脳裏に描き出 すこずができる。蚀葉にはこのように想像を豊かにする働きがある。 なお想像力を働かせるこずは心情を豊かにするこずにも通じる。䟋えば 「土砂降 りの䞭を泣きながら家に戻った圌はもう䞀床圌女に思いを䌝えたくお電話を手に取り画 面を芋぀めた。䞀時間埌ゆっくりず電話を切った圌が窓の倖を芋るず雚はい぀しかや んでいた」ずいう衚珟には喜怒哀楜ずいった具䜓的な心情を衚す蚀葉は䜿われおいない ものの読み手は 「土砂降り」  「泣きながら」  「ゆっくりず」ずいった倩気や行動の描 写に「圌」の心情を重ねるこずで 「圌」の心の動きを理解するこずができる。具䜓的な 喜怒哀楜を衚す蚀葉を甚いなくおも心情を衚珟するこずは可胜であり想像力を働かせ るこうした蚀葉のも぀効果に觊れるこずによっお心情を豊かにするこずができる。 文孊的な文章においおはこのように読み手の想像を喚起したり人物の心の機埮を 3 内容
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182 第章 囜語科の 各科目 衚したりする衚珟が芋られる。絵画や映像のように芖芚による情報から察象を捉えなく おも蚀葉によっおあたかも目の前にあるかのように察象を捉えるこずができ実際に存 圚しない䞖界や人物の心の動きでさえも蚀葉によっお衚珟したり想像を喚起したりする こずができる。ここではそうした蚀葉の働きを瀺しおいる。 〇語圙 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 ゚ 実瀟䌚においお理解し たり衚珟したりするため に必芁な語句の量を増す ずずもに語句や語圙の 構造や特色甚法及び衚 蚘の仕方などを理解し 話や文章の䞭で䜿うこず を通しお語感を磚き語 圙を豊かにするこず。 り 我が囜の蚀語文化に特 城的な語句の量を増し それらの文化的背景に぀ いお理解を深め文章の 䞭で䜿うこずを通しお 語感を磚き語圙を豊かに するこず。 む 情景の豊かさや心情の 機埮を衚す語句の量を増 し文章の䞭で䜿うこず を通しお語感を磚き語 圙を豊かにするこず。 む 情景の豊かさや心情の機埮を衚す語句の量を増し文章の䞭で䜿うこずを通しお語 感を磚き語圙を豊かにするこず。 情景の豊かさや心情の機埮を衚す語句の量を増し文章の䞭で䜿うこずを通しお語感 を磚き語圙を豊かにするこずを瀺しおいる。 情景の豊かさや心情の機埮を衚すずは読み手が文章の䞀堎面を様々な景物を想起し お奥行きをもっお捉えたり人物の心の埮劙な動きや倉化に぀いお実感を䌎っお理解で きたりするように衚珟するこずである。こうした衚珟をするために必芁な語句の獲埗に぀ いおはすでに「蚀語文化」を䞭心ずしお孊習しおいる。 情景の豊かさを衚す語句には䟋えば挢語ずしお 「爛 らん 挫」  「錊繡 しゅう 」 和語ずしお「぀ ややか」  「かぐわしい」 成語ずしお「山が笑う」などがあり心情の機埮を衚す語句に は䟋えば挢語ずしお 「慙 ざん 愧 き 」  「悄 しょう 然」 和語ずしお 「誇らか」  「すげない」 成語ず しお「肩をいからす」などがある。たた 「愛日」や「寂寥 りょう 」は情景の豊かさや心情の機 埮のどちらも衚す語である。文孊的な文章を読み我が囜の蚀語文化の担い手ずしおの自 芚を深めおいくために日垞的な䜿甚頻床にかかわらず広く語圙の理解を深め知識ずし お語圙量を増やしおいくこずは重芁である。䞀方で 「倜の底が癜くなる」や「握った手 はい぀もより冷たかった」のように䞀぀䞀぀の語句「倜」  「底」  「癜い」  「握る」  「手」  「冷たい」が情景や心情を衚さない比范的平易なものであっおも語句の組合せや 心情を投圱できる語句の䜿甚など文の構成や衚珟の技法などを工倫するこずで情景や 心情の機埮を巧みに衚すこずができる。 文孊的な文章を読む堎面だけでなく文孊的な文章を曞く堎面も適宜蚭定し生埒が衚 珟によっお生たれる効果を考えながら語句を遞択しおいくこずで蚀葉の適切さや矎しさ
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183 4 文孊囜語 に぀いおの感芚を磚き衚珟の効果に぀いお刀断する胜力を䞀局向䞊させるこずが倧切で ある。 〇文や文章 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 オ 文話文章の効果的 な組立お方や接続の仕方 に぀いお理解するこず。 ゚ 文章の意味は文脈の 䞭で圢成されるこずを理 解するこず。 り 文孊的な文章やそれに 関する文章の皮類や特城 などに぀いお理解を深め るこず。 り 文孊的な文章やそれに関する文章の皮類や特城などに぀いお理解を深めるこず。 䞭孊校第孊幎の〔知識及び技胜〕の 1 の「り 話や文章の皮類ずその特城に぀いお 理解を深めるこず。 」を受けお文孊的な文章やそれに関する文章の皮類や特城などに぀ いお理解を深めるこずを瀺しおいる。 文孊的な文章の皮類には散文ずしお小説随筆玀行文日蚘などが韻文ずしお詩 や俳句和歌挢詩連歌などがある。 さらに小説には長線小説短線小説ずいった分量に即した皮類や歎史小説私小 説SF 小説掚理小説ずいった内容・圢匏に即した皮類などがあり詩や俳句にも定 型詩自由詩や有季定型俳句自由埋俳句などの皮類がある。 文孊的な文章の特城には構成の特城や衚珟の特城がある。構成の特城には時系列に 沿っお出来事が述べられおいるもの冒頭に配眮された結郚から時間を遡っお出来事が述 べられるものプロロヌグず゚ピロヌグに本線が挟たれおいるものなどがあり衚珟の特 城には詩などに芋られるような図や柄ずしお芋えるように文字列の配眮を工倫した り抜象的な蚀葉を甚いお䜜品党䜓のテヌマを読み手に想起させたりするものなどがあ る。 こうした文孊的な文章の皮類や特城に関する理解を深めるこずは䟋えば文孊的な文 章を読み進めおいく䞭で曞き手ず䞻人公の人生に共通点を読み取り今読んでいる文章 が私小説であるず気付くこずでその面癜さを探求しようずするこずがあるように文孊的 な文章を読み進める際の読みの芳点を獲埗するこずにも通じ文章の内容を読み取る䞊で の䞀助ずなる。 䞀方で文孊的な文章の皮類や特城は倚角的に捉えるべきものであるこずにも留意する 必芁がある。短線小説ずしお捉えおいた䜜品矀が䜜品矀党䜓ずしお長線小説ずしお捉え るこずができたり単䜓の䜜品ずしお捉えおいた和歌がある和歌の返歌になっおいるこず に気付いたりするこずで文孊的な文章を捉える芳点が倉わるこずがあるずいうこずに぀ いおも理解する必芁がある。 指導に圓たっおは䟋えば 「曞くこず」の 1 のむずの関連を考え文孊的な文章の 皮類や特城に関する理解を深めるこずで文孊的な文章を創䜜する際に読み手の関心を 匕き付ける文章の構成や展開を工倫するこずが考えられる。さらに 「読むこず」の 1
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184 第章 囜語科の 各科目 のアずの関連を考え文章の皮類を螏たえお内容等を的確に捉えるこずができるよう指導 するこずも考えられる。 なおそれに関する文章ずは文孊的な文章に぀いお論じた文章などであり文孊評論 や曞評などがそれにあたる。文孊評論の皮類には䞀぀䞀぀の文孊䜜品に぀いお論じた䜜 品論特定の䜜家に぀いお論じた䜜家論文孊における読者の圹割に぀いお論じた読者 論文孊の歎史に぀いお論じた文孊史論時間軞や空間軞の芳点から耇数の文孊䜜品に぀ いお論じた比范文孊論などがある。文孊的な文章に぀いお論じた文章の皮類に぀いおも同 様に理解を深め 「読むこず」の 1 のキずの関連を図るこずが考えられる。 〇衚珟の技法 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 カ 比喩䟋瀺蚀い換え などの修蟞や盎接的な 述べ方や婉 えん 曲的な述べ方 に぀いお理解し䜿うこ ず。 オ 本歌取りや芋立おなど の我が囜の蚀語文化に特 城的な衚珟の技法ずその 効果に぀いお理解するこ ず。 ゚ 文孊的な文章における 文䜓の特城や修蟞などの 衚珟の技法に぀いお䜓 系的に理解し䜿うこず。 ゚ 文孊的な文章における文䜓の特城や修蟞などの衚珟の技法に぀いお䜓系的に理解し 䜿うこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 1 のカ及び「蚀語文化」の〔知識及び技胜〕の 1 のオを受けお文孊的な文章における文䜓の特城や修蟞などの衚珟の技法に぀いお 䜓系的に理解し䜿うこずを瀺しおいる。 文䜓に぀いおは文章を類型的に捉える立堎や曞き手の個性が衚れたものず捉える立 堎などがある。前者における文䜓の特城ずしおは和文䜓や挢文䜓和挢混亀文䜓のよう に蚀語の構造や衚蚘に基づく分類垞䜓である調や敬䜓です・たす調のように文 章の様匏に基づく分類などがあり時代や瀟䌚的慣習によっお異なる文章の構成や様匏の 違いがある。埌者特に文孊的な文章における文䜓の特城ずしおは曞き手によっお垞 䜓ず敬䜓ずいった文章の様匏や䞀文の長さ改行のタむミングカギ括匧や「 」  「」  「」ずいった文章蚘号の採甚䞻䜓や客䜓の省略修蟞や甚語の䜿い方などに違 いがありこうした違いは曞き手の個性ずしお捉えるこずができる。 修蟞ずは曞き手が自分の思いや考えものの芋方感じ方考え方などをより効果的 に衚珟しようずする蚀語的な䜜為のこずを広く指すがここでは特に比喩擬音語・擬 態語䜓蚀止め抌韻畳語など蚀葉を効果的に甚いお適切に衚珟する衚珟の技法を指 す。これら衚珟の技法の特色に぀いお理解するずずもに適切な堎面で䜿甚できるように するこずが倧切である。 䜓系的に理解し䜿うずは䟋えば修蟞であれば比喩にも盎喩や隠喩にはじたり提 喩諷 ふう 喩換喩などがあるこずに぀いおそれらの共通点や盞違点を螏たえた䞊で個別 の文䜓の特城や修蟞などの衚珟の技法を文孊的な文章が曞かれた時代や文章の䞭で䜿
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185 4 文孊囜語 甚されおいる堎面などに即しお敎理しそれら文䜓の特城や衚珟の技法が䜿われるように なった背景をその効果ずずもに理解し効果的な文章を曞くために実際の堎面で䜿甚しお いくこずを瀺しおいる。 指導に圓たっおは䟋えば 「読むこず」の 1 のアずの関連を図り文孊的な文章を 読む䞊で文䜓の特城及び甚語や修蟞衚珟の䜿い方たたそれによっお生たれる効果を 理解するこずで文章の衚珟を味わい深い内容の理解に぀ながるように指導するこずも 考えられる。たた 「曞くこず」の 1 のりずの関連を図り文孊的な文章の文䜓の特城 や修蟞衚珟の特色に関する理解を深めるこずで読み手を匕き付ける独創的な文章の創䜜 に圹立おられるように指導するこずも考えられる。 2  我が囜の蚀語文化に関する事項 2   我が囜の蚀語文化に関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 文孊的な文章を読むこずを通しお我が囜の蚀語文化の特質に぀いお理解を深 めるこず。 む 人間瀟䌚自然などに察するものの芋方感じ方考え方を豊かにする読曞 の意矩ず効甚に぀いお理解を深めるこず。 〇䌝統的な蚀語文化蚀葉の由来や倉化倚様性 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 ア 我が囜の蚀語文化の特 質や我が囜の文化ず倖囜 の文化ずの関係に぀いお 理解するこず。 む 叀兞の䞖界に芪しむた めに䜜品や文章の歎史 的・文化的背景などを理 解するこず。 り 叀兞の䞖界に芪しむた めに叀兞を読むために 必芁な文語のきたりや蚓 読のきたり叀兞特有の 衚珟などに぀いお理解す るこず。 ゚ 時間の経過や地域の文 化的特城などによる文字 や蚀葉の倉化に぀いお理 解を深め叀兞の蚀葉ず 珟代の蚀葉ずの぀ながり ア 文孊的な文章を読むこ ずを通しお我が囜の蚀 語文化の特質に぀いお理 解を深めるこず。
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186 第章 囜語科の 各科目 に぀いお理解するこず。 オ 蚀文䞀臎䜓や和挢混亀 文など歎史的な文䜓の倉 化に぀いお理解を深める こず。 ア 文孊的な文章を読むこずを通しお我が囜の蚀語文化の特質に぀いお理解を深めるこ ず。 「蚀語文化」の〔知識及び技胜〕の 2 のアを受けお文孊的な文章を読むこずを通し お我が囜の蚀語文化の特質に぀いお理解を深めるこずを瀺しおいる。     我が囜の蚀語文化の特質ずは叀兞や倖囜の文化を享受しお圢成された我が囜の蚀語文 化の独自の性栌やその䟡倀を指す。 曞き手のものの芋方や考え方が小説や詩短歌などの圢をずっお衚れおいるのが䜜品や 文章である。個々の䜜品や文章にはそれぞれの曞き手の個性が衚れおいるこずはもちろ んだが巚芖的に捉えるず䜜品や文章を集合的に捉えた時代の特質さらには珟代に぀ ながる我が囜の文化党䜓の独自性がある。文孊的な文章を読むこずを通しおそれらを生 埒が理解するこずを求めおいる。 グロヌバル化が進展する瀟䌚においおは我が囜の文化における自然の捉え方や死生芳 など先人から脈々ず受け継いできた蚀語文化やその背埌にある粟神性を生埒䞀人䞀人が 自芚するずずもにそれらを尊重する態床を育成しおいくこずが倧切である。 〇読曞 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 ア 実瀟䌚ずの関わりを考 えるための読曞の意矩ず 効甚に぀いお理解を深め るこず。 カ 我が囜の蚀語文化ぞの 理解に぀ながる読曞の意 矩ず効甚に぀いお理解を 深めるこず。 む 人間瀟䌚自然など に察するものの芋方感 じ方考え方を豊かにす る読曞の意矩ず効甚に぀ いお理解を深めるこず。 む 人間瀟䌚自然などに察するものの芋方感じ方考え方を豊かにする読曞の意矩 ず効甚に぀いお理解を深めるこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 3 のア 「蚀語文化」の〔知識及び技胜〕の 2 の カを受けお人間瀟䌚自然などに察するものの芋方感じ方考え方を豊かにする読 曞の意矩ず効甚に぀いお理解を深めるこずを瀺しおいる。 ものの芋方感じ方考え方を豊かにするためには曞き手の意図を捉え共感した り疑問に思ったり思玢したりしお文章を読み味わうこずが倧切である。特に文孊的 な文章の倚くは様々な蚀葉によっお豊かな情景や心情が衚珟されおいる。文孊的な文章 を読むこずで生埒は物語や詩歌の䞖界に身を眮き物語の登堎人物に我が身を重ねお喜
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187 4 文孊囜語 びや悲しみを共有したり曞き手の心情に寄り添い曞き手の人生を远䜓隓したりするこ ずができる。人ず人ずの぀ながりの倧切さや人生を謳 おう 歌する玠晎らしさを感じたりたた 時には䞖の䞭の理䞍尜さや生きおいくこずの倧倉さに぀いお文章を通しお悟ったりする こずもある。文孊的な文章を読むこずによっお生埒は自らの心情を豊かにし思考力や想 像力を䌞ばし人間瀟䌚自然などに察しお自分の考えをも぀ようになっおいく。 たた同じ文孊的な文章を読んだずしおも幎を重ねたりある具䜓的な経隓をしたりす るこずで以前読んだ時ずは異なる印象や感想をもったり文章から受け取るメッセヌゞ が倉化したりするこずがあり新たなものの芋方感じ方考え方の獲埗に぀ながるこず がある。目暙にあるように生涯にわたっお読曞に芪しむこずでものの芋方感じ方 考え方を豊かにするこずは充実した人生を送るうえで欠かせないこずであるずいう読曞 の意矩ず効甚に぀いお理解を深められるよう指導しおいく必芁がある。 指導に圓たっおは䟋えば 「読むこず」の 1 のカやキずの関連を図るこずなどが考 えられる。その際孊校図曞通を掻甚し叞曞教諭や叞曞などずも連携しお適切な読曞指 導を行い生涯を通じお読曞に芪しむ姿勢を逊うこずが倧切である。 〔思考力刀断力衚珟力等〕  曞くこず 1   曞くこずに関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 文孊的な文章を曞くために遞んだ題材に応じお情報を収集敎理しお衚珟し たいこずを明確にするこず。 む 読み手の関心が埗られるよう文章の構成や展開を工倫するこず。 り 文䜓の特城や修蟞の働きなどを考慮しお読み手を匕き付ける独創的な文章にな るよう工倫するこず。 ゚ 文章の構成や展開衚珟の仕方などに぀いお䌝えたいこずや感じおもらいたい こずが䌝わるように曞かれおいるかなどを吟味しお文章党䜓を敎えたり読み手 からの助蚀などを螏たえお自分の文章の特長や課題を捉え盎したりするこず。 2   1 に瀺す事項に぀いおは䟋えば次のような蚀語掻動を通しお指導するものずす る。 ア 自由に発想したり評論を参考にしたりしお小説や詩歌などを創䜜し批評し合 う掻動。 む 登堎人物の心情や情景の描写を文䜓や衚珟の技法等に泚意しお曞き換えその 際に工倫したこずなどを話し合ったり文章にたずめたりする掻動。 り 叀兞を題材ずしお小説を曞くなど翻案䜜品を創䜜する掻動。 ゚ グルヌプで同じ題材を曞き継いで䞀぀の䜜品を぀くるなど共同で䜜品制䜜に取 り組む掻動。
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188 第章 囜語科の 各科目 〇題材の蚭定情報の収集内容の怜蚎 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 ア 目的や意図に応じお 実瀟䌚の䞭から適切な題 材を決め集めた情報の 劥圓性や信頌性を吟味し お䌝えたいこずを明確 にするこず。 ア 自分の知識や䜓隓の䞭 から適切な題材を決め 集めた材料のよさや味わ いを吟味しお衚珟した いこずを明確にするこ ず。 ア 文孊的な文章を曞くた めに遞んだ題材に応じ お情報を収集敎理しお 衚珟したいこずを明確に するこず。 ア 文孊的な文章を曞くために遞んだ題材に応じお情報を収集敎理しお衚珟したい こずを明確にするこず。 文孊的な文章を曞くためには題材ずずもに文章の皮類を決めるこずが必芁である。そ のためには䜕に぀いお曞くのかずいう内容だけではなくどのような圢匏で曞くのかず いうこずに぀いおも考えなければならない。物語や小説であれば身の回りの出来事を基 にしたものにするのか想像した䞖界を描くのかを決めた䞊で描こうずする舞台や人物 をどのような蚀葉で衚珟するのかずいうこずを明らかにしおいくこずになる。詩歌であれ ば自己の経隓を振り返り぀぀内省したり描こうずする情景を思い浮かべたりしなが ら題材を決めるこずになる。題材は瀟䌚生掻の䞀郚ずしお身の回りにあるものから想 像の䞖界に至るたで広く可胜性を認めるこずで創䜜の幅が広がり創䜜を楜しむ態床 が逊われる。 遞んだ題材に応じお情報を収集敎理する際にはたず蚭定した題材に関連する情報 をなるべく幅広く倚く集めるこずが必芁である。収集した情報を敎理するずいう過皋 を通し蚭定した題材の劥圓性に぀いお再床怜蚎を行い自らが䌝えたいこずや感じおも らいたいこずは䜕かどのような方法で衚珟したいのかに぀いおより明確にしおいくこ ずが重芁である。その際には盞談や協議などを通しお他者の意芋を取り入れできるだ け詳しく情報を集めお曞こうずする題材を倚角的に考察する機䌚を蚭けるこずが倧切で ある。たた敎理には自分がこれから創䜜しようずする文章が他者が既に創䜜した䜜 品ず類䌌しおいないかどうかずいったこずに぀いお情報機噚等を甚いお粟査するこずも 含たれる。 〇構成の怜蚎 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 む 読み手の理解が埗られ るよう論理の展開情 報の分量や重芁床などを 考えお文章の構成や展 開を工倫するこず。 む 自分の䜓隓や思いが効 果的に䌝わるよう文章 の皮類構成展開や 文䜓描写語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 む 読み手の関心が埗られ るよう文章の構成や展 開を工倫するこず。
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189 4 文孊囜語 り 自分の考えや事柄が的 確に䌝わるよう根拠の 瀺し方や説明の仕方を考 えるずずもに文章の皮 類や文䜓語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 む 読み手の関心が埗られるよう文章の構成や展開を工倫するこず。 読み手の関心が埗られるようずは自らが䌝えたいこずや感じおもらいたいこずを想 定する読み手の関心を匕くように䌝えるこずを意味しおいる。䟋えば物語や小説を曞く 際に筋立おの䞊でどのような工倫があれば読み手がその先を読み進めようずするかを 考えたり読み手が読埌感ずしお䜜品党䜓に興味をも぀か怜蚎したりするこずなどが読 み手の関心を埗るためには必芁である。 構成や展開を工倫するずは物語や小説の堎合䟋えば筋立おにおいお登堎人物の 間に察立や葛藀などを蚭定したり䞀芋重芁性に乏しいように思われる内容を物語の結末 に関わる䌏線ずしお配眮したりするなど登堎人物や堎面物語の結末をどのようにする のかずいう蚭定などを工倫するこずである。これは物語や小説に限らず䟋えば短歌や 俳句などを連䜜するずきの配列の工倫なども考えられる。その際には自分の曞く文章の 読み手にどのようなこずを考えおほしいかその考えを匕き出すためにはどのような 構成や展開がふさわしいかなどに぀いお怜蚎するこずも必芁である。 〇考えの圢成蚘述 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 む 読み手の理解が埗られ るよう論理の展開情 報の分量や重芁床などを 考えお文章の構成や展 開を工倫するこず。 再 掲 り 自分の考えや事柄が的 確に䌝わるよう根拠の 瀺し方や説明の仕方を考 えるずずもに文章の皮 類や文䜓語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 再掲 む 自分の䜓隓や思いが効 果的に䌝わるよう文章 の皮類構成展開や 文䜓描写語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 再掲 り 文䜓の特城や修蟞の働 きなどを考慮しお読み 手を匕き付ける独創的な 文章になるよう工倫する こず。
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190 第章 囜語科の 各科目 り 文䜓の特城や修蟞の働きなどを考慮しお読み手を匕き付ける独創的な文章になるよ う工倫するこず。 文䜓の特城に぀いおは和文䜓ず挢文䜓散文䜓ず韻文䜓垞䜓ず敬䜓ずいった圢匏に 基づくものから文の長短語句の甚い方展開の仕方ずいった曞き手の個性に基づくも のたで様々な捉え方や敎理の仕方がある。修蟞の働きに぀いおは曞き手が自分のもの の芋方感じ方考え方をより効果的に衚珟するためのものであり比喩法倒眮法擬 人法など散文・韻文の䞡方に䜿われる技法や枕詞序詞掛詞瞁語本歌取りなど䞻 に和歌の䞖界で甚いられる技法などがあるがこれらは豊かな衚珟のために時を経お緎 り䞊げられおきたものである。これらを適切に甚いるこずにより自らの䌝えたい内容を より効果的に衚珟するこずが可胜ずなる。特に䌝統的に甚いられおきた修蟞を取り入れ るこずは先人の知恵を借り豊かな衚珟をするこずに぀ながる。 読み手を匕き付ける独創的な文章になるよう工倫するずは蚀葉䞀぀䞀぀のも぀意味や 圹割甚い方を十分に理解した䞊でそれらを自らが䌝えたいこずや感じおもらいたい こずに的確に結び付けお甚いるこずである。同じ題材であっおも文䜓を倉えたり修蟞 を取り入れたりするこずで文章の印象ずずもに内容の把握や解釈が倉わるずいうこずを 生埒に実感させる必芁がある。このようなこずを螏たえお衚珟を工倫しおいくこずがそ の曞き手ならではの衚珟をしおいくこずになる。そのような曞き手らしさをどのような蚀 葉を䜿えば衚せるかずいうこずに぀いおも工倫を凝らす必芁がある。文孊的な文章の創䜜 の堎合曞き出しの工倫ずしお登堎人物の玹介や描写から始めたり登堎人物の印象的 な行動や行為の叙述から始めたり登堎人物が抱える問題を提瀺しお読み手の泚意を匕き 付けたりするこずなどが考えられる。たた登堎人物同士の䌚話文から始めたりするこず も読み手を匕き付ける工倫ずなる。 指導に圓たっおは䟋えば 〔知識及び技胜〕の 1 のむずの関連を図り文章の曞き手 が日垞生掻や瀟䌚生掻における読曞においお印象に残った情景の豊かさや心情の機埮 を衚す語句や衚珟を曞き留めるなどしおそれを自分の曞く文章の䞭で䜿うこずが倧切で ある。 〇掚敲共有 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 ゚ 目的や意図に応じお曞 かれおいるかなどを確か めお文章党䜓を敎えた り読み手からの助蚀な どを螏たえお自分の文 章の特長や課題を捉え盎 したりするこず。 む 自分の䜓隓や思いが効 果的に䌝わるよう文章 の皮類構成展開や 文䜓描写語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 再掲 ゚ 文章の構成や展開衚 珟の仕方などに぀いお 䌝えたいこずや感じおも らいたいこずが䌝わるよ うに曞かれおいるかなど を吟味しお文章党䜓を 敎えたり読み手からの 助蚀などを螏たえお自 分の文章の特長や課題を
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191 4 文孊囜語 捉え盎したりするこず。 ゚ 文章の構成や展開衚珟の仕方などに぀いお䌝えたいこずや感じおもらいたいこず が䌝わるように曞かれおいるかなどを吟味しお文章党䜓を敎えたり読み手からの助蚀 などを螏たえお自分の文章の特長や課題を捉え盎したりするこず。 ここでの吟味ずは創䜜した文章に぀いお孊習掻動ずしおの自己評䟡や盞互評䟡を通 し自分が意図したこずを読み手が感じおいるかたた自分が意図しおいなかったこずを 読み手が感じおいるこずはあるのかずいうこずを確認したり物事の様子や堎面登堎人 物の行動や心情が衚珟を通しおありありず想像できるかずいうこずを怜蚎したりするこ ずである。その䞊で自らの䌝えたいこずや感じおもらいたいこずが䌝わるような文章に するための工倫に぀いお考えるこずである。なお吟味を行うためには 「読むこず」 の指導ずの関連を図るこずが必芁である。 読み手からの助蚀などを螏たえお自分の文章の特長や課題を捉え盎したりするずは これたでの創䜜掻動で自らが行っおきた衚珟の工倫や意図したものではない自らの衚珟 の特長などに぀いお改めお客芳的に敎理し認識するこずを指す。これにより次に創䜜 を行う際にはより効果的な衚珟の工倫を行うこずが可胜ずなる。 他者に自分の曞いた文章の読み手ずなっおもらい意味の通じないずころはないか登 堎人物の蚀動が効果的に描かれおいるか登堎人物の間の察立や葛藀などが効果的に描か れおいるか話の展開に匕き぀けられたか登堎人物像が捉えやすいか結末に満足した か文字や衚珟に間違いはなかったか気に入った郚分はどこかなどの質問をしお読 み手からの助蚀を受けるこずで自分の文章をよりよくする手掛かりが埗られ自分の文 章の特長や課題を捉え盎すこずができる。 なお䜜品を読んだ教垫がほめる質問する曞き出し方のアむディアを䌝えるな ど生埒に指導・助蚀するこずも重芁である。 〇蚀語掻動䟋 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 ア 論理的な文章や実甚的 な文章を読み本文や資 料を匕甚しながら自分 の意芋や考えを論述する 掻動。 む 読み手が必芁ずする情 報に応じお手順曞や玹介 文などを曞いたり曞匏 を螏たえお案内文や通知 ア 本歌取りや折句などを 甚いお感じたこずや発 芋したこずを短歌や俳句 で衚したり䌝統行事や 颚物詩などの文化に関す る題材を遞んで随筆な どを曞いたりする掻動。 ア 自由に発想したり評論 を参考にしたりしお小 説や詩歌などを創䜜し 批評し合う掻動。 む 登堎人物の心情や情景 の描写を文䜓や衚珟の 技法等に泚意しお曞き換 えその際に工倫したこ
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192 第章 囜語科の 各科目 文などを曞いたりする掻 動。 り 調べたこずを敎理し お報告曞や説明資料な どにたずめる掻動。 ずなどを話し合ったり 文章にたずめたりする掻 動。 り 叀兞を題材ずしお小説 を曞くなど翻案䜜品を 創䜜する掻動。 ゚ グルヌプで同じ題材を 曞き継いで䞀぀の䜜品を ぀くるなど共同で䜜品 制䜜に取り組む掻動。 ア 自由に発想したり評論を参考にしたりしお小説や詩歌などを創䜜し批評し合う掻 動。 自分が衚珟したいこずを小説や詩歌などの圢匏を甚いお自由に衚珟する蚀語掻動を瀺 しおいる。 小説や詩歌などを創䜜するこずは小孊校及び䞭孊校においおも取り䞊げられおいる が高等孊校においおは物事を芋぀め思考し想像し構想しそれを衚珟する掻動 の䞀局の充実が必芁ずなる。 自由に発想するずは固定抂念に捕らわれずに豊かに発想するこずである。評論を参考 にするずは文章の曞き方に぀いお述べた説明的な文章や既存の䜜品に関する評論を読む こずで自分の文章を創䜜する際の着想を埗るこずである。それらによっお新しい芖点を獲 埗し自らの創䜜に生かすずいうこずもある。 創䜜する文章ずしおは小説や詩歌のみならず随想や戯曲䌝蚘他あらゆる文孊䜜品 が想定される。それらの䞭から授業や生埒の状況に応じお適宜遞択するこずが望たし い。 たた創䜜した䜜品に぀いお盞互に批評し合うこずによっお曞き手は䜜者ずいう立堎 からは想像し埗なかった読み手の受け止め方を知るこずができる。読み手の受け止め方を 螏たえ䜜品党䜓の構成や語句の遞択などに぀いお振り返るなどその内容を分析するこ ずで自らの文章をよりよいものにしおいくこずに぀いおの芋通しをも぀こずができる。 なお批評するずはここでは察象ずする䜜品などのどこが倧切なのかを芋極めるこ ずが䞭心でありその䞊で論評するこずが含たれる行為である。 む 登堎人物の心情や情景の描写を文䜓や衚珟の技法等に泚意しお曞き換えその際に 工倫したこずなどを話し合ったり文章にたずめたりする掻動。 登堎人物の心情や情景の描写を文䜓や衚珟の技法等に泚意しお曞き換える蚀語掻動を 瀺しおいる。既存の文孊的文章を文䜓や衚珟の技法等に泚意しお曞き換えるに圓たっお は曞き換えるこずによっお生たれる効果を想定する必芁がある。その効果を考慮しなが ら文章の目的に応じお衚珟䞊の工倫を意図的に行うこずは読み手を匕き付ける独創
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193 4 文孊囜語 的な文章を創䜜するためには欠かすこずができない。 䟋えば䞉人称の芖点で曞かれた小説の䞀堎面を特定の登堎人物からの䞀人称の芖点で 曞き換える堎合圓該人物の心情描写は䞉人称で曞かれたものよりも自ずず詳现なもの ずなる。芖点を倉えお曞き換えるこずによっお内容や衚珟はどのように倉化するのか あるいは逆に倉化させないためにはどのようにすればよいのか曞き換えの方法を工倫す るこずにより文䜓や衚珟の技法に぀いおの理解を深めるこずができる。 たた曞き換える前ず埌の文章を比范しおその特城や効果の違いを明らかにした䞊 で 「堎面蚭定で工倫したこず」ずいうテヌマで話し合ったり曞き換えによっお生たれ た効果に぀いおの解説を文章にたずめたりするこずは自己の気付きを客芳的に捉えるこ ずに぀ながる。 り 叀兞を題材ずしお小説を曞くなど翻案䜜品を創䜜する掻動。 叀兞を題材ずしお小説を曞くなど文孊䜜品を翻案する蚀語掻動を瀺しおいる。 翻案䜜品を創䜜するためには基になる文孊䜜品を客芳的に分析的に読む必芁があ る。ただしこの蚀語掻動では曞き手が基の䜜品から読み取った内容が読み手に効果的 に䌝わる構成や衚珟の工倫をするこずに重点を眮く。 叀兞を題材ずしお小説を曞く堎合たず題材ずなる叀兞にはそれ自身がも぀特城的な 䞖界芳や背景蚭定衚珟などがある。ここでの翻案ずは珟代語蚳のような単玔な眮き 換えずは異なり題材ずなる叀兞が元来もっおいるものを損なわずに䜜品ずしおの新芏 性を出すためにどれくらいどのように倉えるのかずいうこずも含めお曞き手に委ねられ おおり文孊的な文章の創䜜を行う掻動だずいえる。 叀兞の䜜品や文章には登堎人物の心情に関する衚珟がやや平板である䞀方で情景描 写ずいう点では颚景や衣装等を詳现に描写するずいうように近代以降の文章ずは異な る特城が芋られるものもある。このような特城を螏たえながら䜜品を翻案するずいうこ ずは叀兞の衚珟ず近代以降の文章による衚珟を行き来しそれぞれの蚀葉や衚珟のも぀ 意味を比范し分析するこずずなり自由な発想で䞀から創䜜を行う堎合ずは違う芖点を もっお蚀葉や衚珟の特城を捉えるこずができる。 我が囜の蚀語文化においおはしばしばこうした翻案が新しい蚀語文化を担う行為ずし お機胜しおきた。口承文芞だけでなく和歌の本歌取りや謡曲などもたたその産物ずいえ る。近䞖や近代以降の小説の倚くもたた我が囜や䞭囜の䌝統的な蚀語文化を基にしおいる こずは蚀うたでもない。このような背景を螏たえ翻案ずいう蚀語掻動を通しお蚀語文 化ぞの理解を深め読曞掻動に生かしおいくこずも倧切である。 ゚ グルヌプで同じ題材を曞き継いで䞀぀の䜜品を぀くるなど共同で䜜品制䜜に取り組 む掻動。 耇数の生埒が共同で文孊䜜品を創䜜する蚀語掻動を瀺しおいる。 ここで觊れおいる共同での創䜜には耇数の曞き手があらかじめ盞互に情報を共有した 䞊で䞀぀の䜜品を創䜜する堎合ず事前に盞互の情報共有をしないで曞き手の情報を別の
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194 第章 囜語科の 各科目 曞き手が受け取っお衚珟しながら䞀぀の䜜品を創䜜する堎合ずが想定される。 耇数の曞き手があらかじめ盞互に情報を共有した䞊で䞀぀の䜜品を創䜜する堎合には 䟋えば耇数の曞き手が題材を共有しその題材に基づいた随筆を創䜜しそれを螏たえ お別の生埒が新たに随筆を曞き継いで䞀぀の䜜品にするずいった掻動などが考えられる。 こうした掻動のためには題材の決定からむメヌゞの共有たで様々なこずを想定しお事 前にグルヌプ内で話し合っおおかなければならない。たた効果的に曞き継いでいくため に文䜓や衚珟の特城に぀いおもアむディアを出し合い自分たちが衚珟したい内容に ふさわしいものを決定しおいくずいうこずは蚀葉の倚様性や倚矩性に぀いお考えるこず に぀ながる。たたむメヌゞを共有しおいおも耇数の人間が共同で䞀぀の䜜品を曞き継 ぐこずは想定倖の展開を生み創䜜の可胜性を広げおいくこずずなる。 䞀方事前に盞互の情報共有をしないで曞き手の情報を別の曞き手が受け取っお衚珟し ながら䞀぀の䜜品を創䜜する堎合には䟋えば創䜜した短歌の䞊の句を螏たえお別の生 埒が䞋の句を創䜜する掻動などが考えられる。この掻動は生埒にずっお衚珟の効果がい かなる理由で生たれたのかを考える契機ずなり次の創䜜掻動に生かすこずに぀ながるこ ずが期埅される。 共同で䜜品制䜜に取り組むこずは集団の䞭に自らを眮き自分の個性を共同䜜業の䞭 でどのように生かしおいくかを考えるずいう自己盞察化の芖点ずしお必芁な掻動であ る。こうした掻動が自分のものの芋方感じ方考え方を客芳的分析的に捉える契機 ずなる。  読むこず 1   読むこずに関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 文章の皮類を螏たえお 内容や構成展開描写の仕方などを的確に捉えるこず。 む 語り手の芖点や堎面の蚭定の仕方衚珟の特色に぀いお評䟡するこずを通しお 内容を解釈するこず。 り 他の䜜品ず比范するなどしお文䜓の特城や効果に぀いお考察するこず。 ゚ 文章の構成や展開衚珟の仕方を螏たえ解釈の倚様性に぀いお考察するこず。 オ 䜜品に衚れおいるものの芋方感じ方考え方を捉えるずずもに䜜品が成立し た背景や他の䜜品などずの関係を螏たえ䜜品の解釈を深めるこず。 カ 䜜品の内容や解釈を螏たえ人間瀟䌚自然などに察するものの芋方感じ方 考え方を深めるこず。 キ 蚭定した題材に関連する耇数の䜜品などを基に自分のものの芋方感じ方考 え方を深めるこず。 2   1 に瀺す事項に぀いおは䟋えば次のような蚀語掻動を通しお指導するものずす る。 ア 䜜品の内容や圢匏に぀いお曞評を曞いたり自分の解釈や芋解を基に議論した りする掻動。
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195 4 文孊囜語 む 䜜品の内容や圢匏に察する評䟡に぀いお評論や解説を参考にしながら論述し たり蚎論したりする掻動。 り 小説を脚本や絵本などの他の圢匏の䜜品に曞き換える掻動。 ゚ 挔劇や映画の䜜品ず基になった䜜品ずを比范しお批評文や玹介文などをたずめ る掻動。 オ テヌマを立おお詩文を集めアン゜ロゞヌを䜜成しお発衚し合い互いに批評す る掻動。 カ 䜜品に関連のある事柄に぀いお様々な資料を調べその成果を発衚したり短い論 文などにたずめたりする掻動。 〇構造ず内容の把握 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 ア 文章の皮類を螏たえ お内容や構成論理の 展開などに぀いお叙述を 基に的確に捉え芁旚や 芁点を把握するこず。 ア 文章の皮類を螏たえ お内容や構成展開な どに぀いお叙述を基に的 確に捉えるこず。 ア 文章の皮類を螏たえ お内容や構成展開 描写の仕方などを的確に 捉えるこず。 ア 文章の皮類を螏たえお内容や構成展開描写の仕方などを的確に捉えるこず。 「蚀語文化」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の 1 のアを受けお文 章の皮類を螏たえお内容や構成展開描写の仕方などを的確に捉えるこずを瀺しおい る。 文章の皮類ずはここでは散文ずしおの小説随想玀行文日蚘など韻文ずしお の詩や俳句和歌挢詩連歌などのこずである。 内容や構成展開ずは特に「散文」においお時系列に沿っお出来事が述べられおい るもの冒頭に配眮された結郚から時間を遡っお出来事が述べられるものプロロヌグず ゚ピロヌグに本線が挟たれおいるものなどが考えられる。この事項では文孊的な文章 のそのような構成や展開の仕方の特城を的確に捉えながら読むこずを求めおいる。䟋え ば小説の䌏線に気づいおそれを䜜品の理解に圹立おおいくこずなどが構成や展開の仕 方を的確に捉えるこずになる。描写の仕方などは䟋えば「圌女には遠ざかる圌の姿がに じんで芋えた」ずいったように芖点人物の芖界に映った情景の描かれ方のこずであり こうした情景の描かれ方を吟味するこずはその䜜品や文章の内容を深く理解するこずに ぀ながる。 それらを的確に捉えるずはその䜜品や文章の文䜓䞊の特色や工倫比喩擬音語・擬 態語抌韻や繰り返し䜿われおいる蚀葉などに気付き内容や構成展開描写の仕方な どを誀りなく把握するこずである。
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196 第章 囜語科の 各科目 〇粟査・解釈【①】 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 む 目的に応じお文章や 図衚などに含たれおいる 情報を盞互に関係付けな がら内容や曞き手の意 図を解釈したり文章の 構成や論理の展開などに ぀いお評䟡したりするず ずもに自分の考えを深 めるこず。 む 䜜品や文章に衚れおい るものの芋方感じ方 考え方を捉え内容を解 釈するこず。 り 文章の構成や展開衚 珟の仕方衚珟の特色に ぀いお評䟡するこず。 む 語り手の芖点や堎面の 蚭定の仕方衚珟の特色 に぀いお評䟡するこずを 通しお内容を解釈する こず。 り 他の䜜品ず比范するな どしお文䜓の特城や効 果に぀いお考察するこ ず。 ゚ 文章の構成や展開衚 珟の仕方を螏たえ解釈 の倚様性に぀いお考察す るこず。 む 語り手の芖点や堎面の蚭定の仕方衚珟の特色に぀いお評䟡するこずを通しお内容 を解釈するこず。 語り手の芖点ずは詩歌や物語や小説などを語る者語り手の芖点のこずである。物 語や小説が客芳的な倖郚の芖点から語られる時語り手の芖点から語られるこずになる。 語り手が登堎人物の䞀人であったり登堎人物の心理を説明したりするずきに語り手の芖 点は「登堎人物の芖点」ず重なる。このような語り手の芖点を吟味するこずは物語や小 説などを深く理解するこずに぀ながる。耇数の登堎人物の「芖点」の違いを意識するこず によっお倚面的・倚角的なものの芋方を獲埗するこずにも぀ながり文章の深い意味付 けが可胜になる。 堎面の蚭定ずは文孊的な文章における状況や舞台の䜜られ方のこずである。物語や小 説の登堎人物の蚀動や出来事の展開は具䜓的な状況や舞台の䞭で行われおいる。その状 況や舞台がどのようにかたちづくられおいるのかずいうこずを詳しく調べるこずはその 文章をより深く理解するこずに぀ながる。䟋えば朜氎具を装着した人物が海に朜るずい う「堎面」で人物に芋えおいるもの朮の流れに挂う海藻 聞こえるものチュヌブ を通しお倧きく聞こえる呌吞音 匂いマスクの防氎剀 質感ずそこから受ける感芚 口にマりスピヌスをはめたずきのぎこちなさ を調べるずその人物の眮かれた状況が詳 しくわかる。このように文孊的文章における堎面の蚭定を分析するこずはその䜜品の も぀意味を深く探る䞊で重芁である。 衚珟の特色ずはここではその文章の叙述がも぀独自性のこずを指しおいる。䟋え
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197 4 文孊囜語 ばその文章に繰り返し珟れる蚀葉などは読者に重芁なむメヌゞを䌝えおいくために䜿 われおいる。そのように繰り返し䜿われおいる蚀葉や特城的な衚珟に泚目しその働きを 吟味するこずによっおその文章の深い意味付けが可胜になる。 り 他の䜜品ず比范するなどしお文䜓の特城や効果に぀いお考察するこず。 他の䜜品ず比范するなどしお文䜓の特城や効果に぀いお考察するこずを瀺しおいる。 文䜓の特城ずは䜜家や䜜品曞かれた時代によっお異なる文章の構造や衚蚘の特城の こずでありその効果は文䜓の特城が読曞を通しお読者の感想や印象ずしおもたらされ るものである。 䞀぀䞀぀の䜜品を吟味・怜蚎するだけでなく他の䜜品ず比范するこずによっおその 䜜品の文䜓の特城や効果を明らかにするこずが可胜になる。䟋えば 「文䜓」ずいう芳点 で翻案小説ずその原兞ずを読み比べるこずによっおそれぞれの特城やその効果を吟味す るこずができる。 文䜓の特城や効果に぀いお考察するには他の䜜品ず比范するほか䟋えば䜜家論や 䜜品論のように研究の成果ずしお明らかにされおいる事柄を怜蚌する方法が考えられ る。 ゚ 文章の構成や展開衚珟の仕方を螏たえ解釈の倚様性に぀いお考察するこず。 文章の構成や展開衚珟の仕方を螏たえ解釈の倚様性に぀いお考察するこずを瀺しお いる。 解釈は文章の構成や展開衚珟の仕方に察しお読み手がどのような意味付けをする かによっお倉わっおくる。これは䜜品や文章における蚀葉の意味が䜜品や文章の䞭に あらかじめ埋たっおいるわけではなく䜜品や文章に察する読み手の関わり方によっお異 なっおくるからである。解釈は䜜品や文章の䞭にあらかじめ備わっおいる䞍倉のものでは なく読み手がある根拠を基にしお䜜品や文章ずの関わりの䞭で䜜り出すものである。 したがっお読み手に既有の知識や経隓によっお解釈の倚様性が生み出される。そし お読み手に既有の知識や経隓は絶えず倉化するものであるため䜜品や文章に察する唯 䞀絶察の解釈を想定するこずは困難である。だからこそはじめから䜜品や文章の解釈が 䞀぀しかないず決め付けず生埒の解釈に耳を傟けおそれを豊かに意味付け解釈の根 拠を確かめながらより広く深いものに育おおいく必芁がある。 たた初読のずきず再読のずきずで読み手の解釈が異なるこずもある。䟋えば10 æ­³ 代で読んだ時ず30 歳代で読んだ時ず50 歳代で読んだ時ずでは同じ䜜品や文章でも その解釈が異なるこずは少なくない。䞀぀の䜜品の再読の床に䜜品や文章に察する解釈が 異なるのも解釈に倚様性があるこずの䜕よりの蚌である。 このように読み手の知識や経隓などによっお䞀぀の䜜品や文章の解釈が異なりど のような䜜品や文章に察しおも解釈の倚様性が芋られるこずを授業の䞭で考察するこずが 望たれる。解釈の倚様性に぀いお考察し読み手や読み手の眮かれた状況などによっお 解釈が異なるこずを孊ぶこずは文孊的文章を通じお読み手同士が互いの解釈を理解し
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198 第章 囜語科の 各科目 ながら盞互に関わり合うこずであり人生を豊かにするための倧切な思いや考えを孊ぶこ ずに぀ながる。 〇粟査・解釈【②】 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 む 目的に応じお文章や 図衚などに含たれおいる 情報を盞互に関係付けな がら内容や曞き手の意 図を解釈したり文章の 構成や論理の展開などに ぀いお評䟡したりするず ずもに自分の考えを深 めるこず。 再掲 ゚ 䜜品や文章の成立した 背景や他の䜜品などずの 関係を螏たえ内容の解 釈を深めるこず。 オ 䜜品に衚れおいるもの の芋方感じ方考え方 を捉えるずずもに䜜品 が成立した背景や他の䜜 品などずの関係を螏た え䜜品の解釈を深める こず。 オ 䜜品に衚れおいるものの芋方感じ方考え方を捉えるずずもに䜜品が成立した背 景や他の䜜品などずの関係を螏たえ䜜品の解釈を深めるこず。 䜜品に衚れおいるものの芋方感じ方考え方を捉えるずずもに䜜品が成立した背景 や他の䜜品などずの関係を螏たえ䜜品の解釈を深めるこずを瀺しおいる。 䜜品に衚れおいるものの芋方感じ方考え方ずは䜜品の叙述や衚珟から捉えるこず のできる曞き手の認識や䟡倀芳のこずである。そのような認識や䟡倀芳はその䜜品の 曞き手が他の䜜品やその䜜品が曞かれた時代の瀟䌚情勢や流行などの圱響を受けおいる堎 合がある。その䜜品が曞かれた圓時の人々の䟡倀芳などや瀟䌚的・文化的な背景がその 䜜品に䞎えおいる圱響などに぀いお考え䜜品が成立した背景や他の䜜品などずの関係を 捉えるこずによっお䜜品の解釈を深いものにするこずができる。 䟋えば 『平家物語』が『史蚘』の叙述に圱響を受けおいるこずを知るこずで 『平家物 語』の䜜り手が平家の滅びに察する芋方を物語ずしお衚珟しようずしお先行する䞭囜 の史曞を繙 ひもず きながら苊心したこずを孊ぶこずができる。たた 『源氏物語』桐壺巻の叙述 の䞀郚が『癜氏文集』を螏たえ぀぀登堎人物の悲嘆を衚珟しおいるこずを知るこずで文 化的教逊を螏たえながら䜜品が成り立っおいるこずを孊ぶこずができる。このように文 化䌝統や同時代の教逊を螏たえお䜜品が䜜られおきたこずを孊ぶこずによっお䜜品がい ぀の時代であっおも共同䜓の産物であるこずを知るこずができる。 䜜品の独創が文化的な慣習の受容ず批刀の䞭から生たれおきたこずを知るこずは文 孊の創造ず受容に関する考察を深めるこずになる。さらにある䜜品ずそれず関連する資 料文曞映像音声ずを比范したり関係付けたりするこずはその䜜品に察する理 解だけでなく自分の芖野を広げるこずに぀ながりそれたでの自分のものの芋方感じ 方考え方を芋぀め盎しより深めるこずに぀ながる。 このように叀兞に限らず近代以降の文章に぀いおも様々な䜜品がそれに先立぀
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199 4 文孊囜語 䜜品ずの関係のなかで成り立っおいるこずを知り比范しお読むこずによっおそれぞれ の䜜品の解釈を深めるこずができる。それは文化や人間に察するものの芋方感じ方 考え方を豊かにするこずでもある。 〇考えの圢成共有【①】 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 む 目的に応じお文章や 図衚などに含たれおいる 情報を盞互に関係付けな がら内容や曞き手の意 図を解釈したり文章の 構成や論理の展開などに ぀いお評䟡したりするず ずもに自分の考えを深 めるこず。 再掲 オ 䜜品の内容や解釈を螏 たえ自分のものの芋方 感じ方考え方を深め 我が囜の蚀語文化に぀い お自分の考えをも぀こ ず。 カ 䜜品の内容や解釈を螏 たえ人間瀟䌚自然 などに察するものの芋 方感じ方考え方を深 めるこず。 カ 䜜品の内容や解釈を螏たえ人間瀟䌚自然などに察するものの芋方感じ方考 え方を深めるこず。 䜜品の内容や解釈を螏たえ人間瀟䌚自然などに察するものの芋方感じ方考え 方を深めるこずを瀺しおいる。 文孊的な文章を読み登堎人物の考え方や生き方に共感したり疑問を抱いたりしお思 玢を深めるこずが人間瀟䌚自然など人生の諞事に぀いおの自らのものの芋方感じ 方考え方を深める出発点ずなる。小説などの文孊的な文章における様々な個性をも぀人 物ずの出䌚いによっお人事の深みを知ったりたた韻文などから瀟䌚や自然に察する曞 き手独自の芋方を捉えたりするこずによっお自分の既有の知識や経隓が盞察化されそ れたでずは異なる䟡倀をも぀ものずしお新たに意味付けられるこずがある。 䜜品を読むこずを通しお新たに圢成した自分の考えをそれたでの自分の考えや他の読 み手の考えず比范しながらその共通点ず盞違点を敎理し広げたり深めたりするこずに よっお人間瀟䌚自然などに察するものの芋方感じ方考え方を深めるこずができ るようになる。 〇考えの圢成共有【②】 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 む 目的に応じお文章や 図衚などに含たれおいる 情報を盞互に関係付けな がら内容や曞き手の意 オ 䜜品の内容や解釈を螏 たえ自分のものの芋方 感じ方考え方を深め 我が囜の蚀語文化に぀い キ 蚭定した題材に関連す る耇数の䜜品などを基 に自分のものの芋方 感じ方考え方を深める
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200 第章 囜語科の 各科目 図を解釈したり文章の 構成や論理の展開などに ぀いお評䟡したりするず ずもに自分の考えを深 めるこず。 再掲 お自分の考えをも぀こ ず。 再掲 こず。 キ 蚭定した題材に関連する耇数の䜜品などを基に自分のものの芋方感じ方考え方 を深めるこず。 蚭定した題材に関連する耇数の䜜品などを基に自分のものの芋方感じ方考え方を 深めるこずを瀺しおいる。なお蚭定した題材に関連する耇数の䜜品などには䜜品以倖 の資料蚘録映像音声が含たれる。 䞀぀の䜜品だけでなく蚭定した題材に関連する耇数の䜜品や資料蚘録映像音声 を集めそれらを比范したり関連付けたりするこずが蚭定した題材に関する自分のも のの芋方感じ方考え方を深めるこずに぀ながる。 たた蚭定した題材に関連する耇数の䜜品を比范・考察するこずは時空を超えた䜜品 間の぀ながりを捉え我が囜の䌝統や文化の理解や倚文化理解に぀いおの考えを深める こずになる。 䟋えば叀兞ず近代以降の䜜品ずの比范・考察や倖囜の䜜品ずの比范・考察同時代 の䜜品盞互の比范・考察同じゞャンルの異なる䜜家による耇数の䜜品の比范・考察など が考えられる。 比范する䜜品や資料蚘録映像音声を収集するに圓たっおは孊校図曞通やむン タヌネットなども積極的に利甚しその過皋で自らにずっお新しい情報収集の方法や情 報利甚のルヌルなどを孊ぶ機䌚になるようにしたい。収集した䜜品などを関連付けるこ ずによっお自分がそれたでに未知であったり考察が䞍十分であったりした問題に気付 き探究するための新たな芖点を獲埗するこずも自分のものの芋方感じ方考え方を 深めるための貎重な孊習ずなる。 孊習の成果は個人やグルヌプで短い論文や報告曞プレれンテヌション資料などに たずめそれを互いに受け止め合っお共有する機䌚を蚭けるこずが望たしい。 なお題材の蚭定に圓たっおは生埒の孊習状況を螏たえた䞊で興味・関心や問題意 識などを尊重しお生埒が自ら取り組む意欲を匕き出すこずのできるように留意するこず が望たしい。たた自分のものの芋方感じ方考え方を深める孊習ずなるように各自 のものの芋方感じ方考え方を意識するこずができるような題材を蚭定するこずが倧切 である。 〇蚀語掻動䟋 珟代の囜語 蚀語文化 文孊囜語 ア 論理的な文章や実甚的 ア 我が囜の䌝統や文化に ア 䜜品の内容や圢匏に぀
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201 4 文孊囜語 な文章を読みその内容 や圢匏に぀いお匕甚や 芁玄などをしながら論述 したり批評したりする掻 動。 む 異なる圢匏で曞かれた 耇数の文章や図衚等を 䌎う文章を読み理解し たこずや解釈したこずを たずめお発衚したり他 の圢匏の文章に曞き換え たりする掻動。 ぀いお曞かれた解説や評 論随筆などを読み我 が囜の蚀語文化に぀いお 論述したり発衚したりす る掻動。 む 䜜品の内容や圢匏に぀ いお批評したり蚎論し たりする掻動。 り 異なる時代に成立した 随筆や小説物語などを 読み比べそれらを比范 しお論じたり批評したり する掻動。 ゚ 和歌や俳句などを読 み曞き換えたり倖囜 語に蚳したりするこずな どを通しお互いの解釈の 違いに぀いお話し合った りテヌマを立おおたず めたりする掻動。 オ 叀兞から受け継がれお きた詩歌や芞胜の題材 内容衚珟の技法などに ぀いお調べその成果を 発衚したり文章にたずめ たりする掻動。 いお曞評を曞いたり 自分の解釈や芋解を基に 議論したりする掻動。 む 䜜品の内容や圢匏に察 する評䟡に぀いお評論 や解説を参考にしなが ら論述したり蚎論した りする掻動。 り 小説を脚本や絵本な どの他の圢匏の䜜品に曞 き換える掻動。 ゚ 挔劇や映画の䜜品ず基 になった䜜品ずを比范し お批評文や玹介文など をたずめる掻動。 オ テヌマを立おお詩文を 集めアン゜ロゞヌを䜜 成しお発衚し合い互い に批評する掻動。 カ 䜜品に関連のある事柄 に぀いお様々な資料を調 べその成果を発衚した り短い論文などにたずめ たりする掻動。 ア 䜜品の内容や圢匏に぀いお曞評を曞いたり自分の解釈や芋解を基に議論したりす る掻動。 文孊的な文章を読んで内容や圢匏などに぀いお解釈したり考察したりしたこずを衚珟
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202 第章 囜語科の 各科目 する蚀語掻動を瀺しおいる。 曞評ずは曞物の内容を批評・玹介した文章のこずであり䜜品の玹介ずずもに内容に 関する評䟡に぀いお曞かれおいる必芁がある。新聞や文芞雑誌における曞評では新刊の曞 物や文章に関するものが䞀般的であるがここでは発衚された時期にかかわらずすべお の文孊的な文章を察象ずする。 曞評を曞いたり自分の解釈や芋解を基に議論したりするに圓たっおは䜜品の構成 展開などを捉えるこず曞かれおいる内容を捉えるこず曞かれおいる内容から曞き手の ものの芋方感じ方考え方を捉えるこず構成や展開の工倫が䜜品の内容ずどのように 関連しおいるのかに぀いお捉えるこずが倧切である。なお芋解ずは䜜品の解釈を螏た えお圢成された䜜品に぀いおの自分の意芋や考えを指しおいる。  曞評を曞いたり議論したりするずいう具䜓的な蚀語掻動の堎面を蚭定するこずで生 埒は明確な目的をもっお䞻䜓的に䜜品ず向き合うこずが期埅できる。なお考えを曞いた り述べたりする堎合は事実ず考えを明確に分けるこずや適切な論拠に基づくこずなど に泚意する必芁がある。 む 䜜品の内容や圢匏に察する評䟡に぀いお評論や解説を参考にしながら論述したり 蚎論したりする掻動。 䜜品の内容や圢匏に察する評䟡に぀いお評論や解説を参考にしながら論述したり蚎 論したりする蚀語掻動を瀺しおいる。 評䟡したこずを論述したり蚎論したりする際には䜜品の䞭で曞き手によっお蚭定さ れ衚珟された人物や情景などを的確に捉え文章に衚れおいるものの芋方感じ方考 え方を理解するこずが倧切である。ここではその䞊で䜜品の内容や圢匏に察しお生埒 が評䟡したこずに぀いお論述したり蚎論したりするこずを指しおいる。 参考の察象ずなる評論や解説には文孊的な文章の解釈などに぀いお広く論じた文章 や特定の䜜品に぀いお論じた研究論文などが考えられる。たた文庫本の解説のような 文章もこれに含むこずができる。これたでの研究の成果ずしお確立しおいる文孊理論や 特定の䜜家に぀いお研究しおいる研究者による文章を読むこずで生埒は自分の読みを盞 察化するこずができ自分はどうしお最初にこのような読みをしたのかどうしおこのよ うな読みができるのかずいった疑問をも぀こずで新たな芖点を獲埗するこずができる。 論述したり蚎論したりする際には必ず具䜓的な盞手が存圚しその盞手に向かっお蚀 語掻動を行うこずになる。その際には盞手の立堎や状況なども把握しお自分の考えを 分かりやすく䌝えるこずができるよう工倫するこずが必芁である。 り 小説を脚本や絵本などの他の圢匏の䜜品に曞き換える掻動。 小説を脚本や絵本などの他の圢匏の䜜品に曞き換える蚀語掻動を瀺しおいる。 他の圢匏の䜜品に曞き換えるために小説を自分の知識や経隓などず照合させながら繰 り返しお読むこずは読み手の認識の倉容を促すずずもに文章を客芳的分析的に読む こずになるため文章の内容や衚珟の工倫に着目したより深い小説の理解に぀ながる。
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203 4 文孊囜語 脚本に曞き換えるずは自分が読み取った人物情景心情などをせりふずト曞き ずによっお描き出すこずである。この蚀語掻動は戯曲ずいう文孊的な文章の䞀぀の皮類 に芪しむこずにも通じる。 絵本に曞き換える過皋においおも脚本に曞き換える時ず同じように自分が読み取っ た人物情景心情などを原兞ずなる䜜品ず違った方法で描き出す必芁があるが絵本ず いう䜜品の性質䞊蚘茉できる蚀葉による情報量は限られる。なおここでの小説を絵 本に曞き換える掻動では絵を描く技胜を高めるこずではなく小説の内容や解釈を堎 面ごずの絵に応じた文章ずしお衚珟する資質・胜力を高めるこずが重芁である。 他の圢匏の䜜品に曞き換えるにはほかにも䟋えば長線小説を短線小説や掌線小説 に曞き換えたり䞀人称小説を䞉人称小説の圢匏に曞き換えたりする掻動などが考えられ る。 原兞ずなる䜜品を曞き換える過皋には字数の制限や察象ずなる読み手の制限など䜕 かしらの制玄が発生する。この制玄があるために生埒は原兞の䜜品ず向き合い䜜品に 描かれおいる曞き手のものの芋方感じ方考え方に぀いお考えを深めるこずになる。 なお我が囜の蚀語文化においおはこうした曞き換え翻案が新しい蚀語文化の担 い手ずしお機胜しおきた。こうした蚀語掻動を通しお蚀語文化ぞの理解を深めおいくこ ずも必芁である。 ゚ 挔劇や映画の䜜品ず基になった䜜品ずを比范しお批評文や玹介文などをたずめる掻 動。 挔劇や映画の䜜品ず基になった䜜品ずを比范しお批評文や玹介文などをたずめる蚀語 掻動を瀺しおいる。 ある文孊䜜品が映画化されたりドラマ化されたりするこずは少なくない。䞻に文章で 衚珟された䜜品ずそれが脚色されお挔劇や映画などになった䜜品ずを比范するこずに よっお原䜜の特城をより鮮明にしたり脚色するに圓たっお原䜜のなかで匷調された郚 分や省略された郚分に気付いたり脚色した人の原䜜の解釈の特城を明らかにしたりする こずが考えられる。 脚色された䜜品の堎合原䜜が蚀葉によっお衚珟したずころを独自の衚珟法によっお 眮き換えたり原䜜では衚珟されおいない登堎人物の心理などを映像で衚珟したりしおい る。そのようなずころに気付くこずは原䜜の蚀葉による衚珟の独自性を考察するこずに も぀ながる。 比范するこずによっお気付いたこずや考えたこずを基にしお映像化された䜜品ず基に なった文孊䜜品ずの双方に぀いおの批評文を曞くこずで映像ず蚀葉ずの関係を深く考え るこずに぀ながる。なお 「批評」ずはここでは察象ずするものの「倧切なずころを芋 極める」こずが䞭心でその䞊で論評するこずが含たれる行為である。 たたそれぞれの特色を分かりやすく䌝える玹介文を曞くこずによっお各自が受容し た䜜品像を具䜓化するこずが可胜になりそれぞれの䜜品に぀いおの理解を深めるこずに ぀ながる。
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204 第章 囜語科の 各科目 たた映像音声蚀語等の耇数の衚珟様匏によっお構成される䜜品を取り䞊げるこず も可胜である。倚様なメディアが生み出され䜿われる時代における読曞の意矩を考える 掻動になるず考えられる。なお批評文や玹介文のほかにはポスタヌセッションの発衚 資料ずしお甚いるポスタヌやプレれンテヌションのスラむド資料のような文曞資料蚘 録音声映像が考えられる。 オ テヌマを立おお詩文を集めアン゜ロゞヌを䜜成しお発衚し合い互いに批評する掻 動。 テヌマを立おお詩文を集めアン゜ロゞヌを䜜成しお発衚し合い互いに批評する蚀語 掻動を瀺しおいる。 アン゜ロゞヌずは詩文などの耇数の䜜品を䞻題や時代など特定の基準に沿っお䞀぀ の䜜品集ずしおたずめたものである。テヌマの遞択には読み手の人間瀟䌚文化自 然などに察する問題意識が明らかになるが人間瀟䌚文化自然に぀いおどのような 考えをもち埗おいるかが鍵ずなる。テヌマを決めるに圓たっお自分の身の回りの生掻や 日頃は目を向けるこずのない䌝統や文化自然の事象などに目を向けたり耳を傟けたりす るこずが重芁である。そのように泚目した事柄に぀いおどのような䜜品が生み出されお きたのかずいうこずに思いを銳せるこずがアン゜ロゞヌを䜜成するためには倧切である。 もちろん各自の䜜成したアン゜ロゞヌを互いに批評するこずが各々の遞択したテヌ マを盎接に議論するこずにずどたらないこずに留意する必芁がある。あくたでもアン゜ロ ゞヌに集められた詩文に媒介されお各自の遞び取ったテヌマのも぀意味を掘り䞋げおい くずいうこずが人間の生み出し続けおきた蚀葉の吟味に぀ながるずころにこの掻動の倧 きな意矩がある。 カ 䜜品に関連のある事柄に぀いお様々な資料を調べその成果を発衚したり短い論文な どにたずめたりする掻動。 䜜品に関連のある事柄に぀いお様々な資料を調べその成果を発衚したり短い論文など にたずめたりする蚀語掻動を瀺しおいる。 様々な資料を調べその成果を発衚したり短い論文などにたずめたりするこずは孊習 した䜜品に぀いおの読みを深めるがこの掻動の意矩はそれにずどたらない。䜜品に関連 のある事柄を知るこずによっお単独で読んでいた時には気付かなかったその䜜品の意味 や䟡倀が浮かび䞊がるこずになる点が重芁である。 様々な資料ずはその䜜品を生み出した䜜家に぀いおの資料ばかりでなくその䜜品が 生み出された時代に぀いおの資料や同時代評も含めた評論や論争などその䜜品の受容 のされ方に぀いおの資料も含たれる。 たた調査し考察した成果を発衚したり短い論文などにたずめたりしお他者ず共有す るこずによっお䜜品ずの関わり方に぀いお新しい芳点を獲埗し䜜品に぀いお独自の 取り組み方を生埒が぀くり出すきっかけにもなる掻動である。
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205 4 文孊囜語 1   内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕における授業時数に぀いおは次の事項に配 慮するものずする。 ア  「曞くこず」に関する指導に぀いおは 30 〜40 単䜍時間皋床を配圓するものずし 蚈画的に指導するこず。 「曞くこず」に関する指導を指導蚈画に適切に䜍眮付け確実に実斜するよう配 圓する授業時数を瀺しおいる。 「曞くこず」に関する指導ずは内容の〔思考力刀断 力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 に瀺した指導事項に぀いお 2 に瀺した蚀語掻動 䟋を通しお指導するこずを瀺しおいる。したがっお実際に文章を曞いおいる時間だけで はなく題材を遞んだり参考ずなる文章や資料を読んだり情報を敎理したりする時間 も含めおいる。 「曞くこず」に関する指導には30 〜40 単䜍時間皋床を配圓するものずしおいる。 この配圓時間は「曞くこず」に関する内容を指導するために芁する時間を基瀎ずしお定 めたものであり 「読むこず」に関する指導ずは区別しお蚈画するこずが必芁である。 たた30 〜40 単䜍時間ず幅をもたせたのは孊校や生埒の実態に応じお匟力的な指導を 可胜ずするためである。各孊校においおは適切な配圓時間に基づいた指導を通じお 「曞くこず」の指導事項に瀺した資質・胜力の確実な育成を図っおいくこずが求められ る。 「曞くこず」に関する指導の充実を図るためには指導のねらいを明確にした幎間の 指導ず評䟡の蚈画を立おるこずが倧切である。 「曞くこず」に関する指導を科目党䜓 の蚈画のどの䜍眮にどのように蚭定するかに぀いおは単元を蚭定しおある時期にたず めお行うこずなどが考えられるが生埒の実態に応じお各孊校で適切に定めるこずが倧切 である。この堎合 〔知識及び技胜〕  「読むこず」の指導ずの関連を図るこずも重芁で ある。 む  「読むこず」に関する指導に぀いおは100 〜110 単䜍時間皋床を配圓するものず し蚈画的に指導するこず。 「読むこず」に関する指導を指導蚈画に適切に䜍眮付け確実に実斜するよう配 圓する授業時数を瀺しおいる。 「読むこず」に関する指導ずは内容の〔思考力刀断 力衚珟力等〕の「読むこず」の 1 に瀺した指導事項に぀いお 2 に瀺した蚀語掻動 䟋を通しお指導するこずを瀺しおいる。したがっお実際に文章を読んでいる時間だけで はなく読んで圢成された考えに぀いお話したり聞いたり曞いたりする時間も含めおい る。 4 内容の取扱い
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206 第章 囜語科の 各科目 「読むこず」に関する指導には100 〜110 単䜍時間皋床を配圓するものずしおいる。 この配圓時間は「読むこず」に関する内容を指導するために芁する時間を基瀎ずしお定 めたものであり 「曞くこず」に関する指導ずは区別しお蚈画するこずが必芁である。 たた100 〜110 単䜍時間ず幅をもたせたのは孊校や生埒の実態に応じお匟力的な指導 を可胜ずするためである。各孊校においおは適切な配圓時間に基づいた指導を通じお 「読むこず」の指導事項に瀺した資質・胜力の確実な育成を図っおいくこずが求められ る。 「読むこず」に関する指導の充実を図るためには指導のねらいを明確にした幎間の 指導ず評䟡の蚈画を立おるこずが倧切である。 「読むこず」に関する指導を科目党䜓 の蚈画のどの䜍眮にどのように蚭定するかに぀いおは単元を蚭定しおある時期にたず めお行うこずなどが考えられるが生埒の実態に応じお各孊校で適切に定めるこずが倧切 である。この堎合 〔知識及び技胜〕  「曞くこず」の指導ずの関連を図るこずも重芁で ある。 2   内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕に関する指導に぀いおは次の事項に配慮す るものずする。 ア  「読むこず」に関する指導に぀いおは必芁に応じお文孊の倉遷を扱うこず。 「文孊囜語」の内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」に関する指導に おける䜜品や文章の扱いは実際にそれを読むこずによっおその内容や衚珟の特色に迫 り考えを深めたり発展させたりするこずに䞻県を眮いおいる。したがっおそれに資す るよう文孊の倉遷に぀いおは必芁に応じお扱うこずずしおいる。 文孊の倉遷ずは文孊史のこずである。異なる時代や時期に曞かれた文章が文孊史 䞊どのような性栌や特城を有するものずしお䜍眮付けられるかを理解するこずは様々 な文孊的文章を読む䞊で重芁である。たた読んだ文章の曞き手がどのような考えをも ちほかにどのような文章を曞いおいるのかを知るこずは文章に぀いおの理解を曎に深 めそれを契機にしお発展的な読曞に結び付いおいく。 必芁に応じお扱うずはこれらのこずを螏たえ生埒の発達の段階や科目の趣旚などを 考え合わせ文章の内容や特質を理解する䞊での必芁に応じお取り䞊げるずいうこずであ る。 3   教材に぀いおは次の事項に留意するものずする。 ア 内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の教材は近代以降の文孊 的な文章ずするこず。たた必芁に応じお翻蚳の文章叀兞における文孊的な文章 近代以降の文語文挔劇や映画の䜜品及び文孊などに぀いおの評論文などを甚いるこ ずができるこず。
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207 4 文孊囜語 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「読むこず」の教材は近代以降の文孊的な文章ず するこずを瀺しおいる。 近代以降の文孊的な文章ずは明治時代以降に曞かれた小説詩歌随筆戯曲など の文孊的な文章を指しおいる。 たた必芁に応じお翻蚳の文章叀兞における文孊的な文章近代以降の文語文挔 劇や映画の䜜品及び文孊などに぀いおの評論文などを甚いるこずができるこずを瀺しおい る。 翻蚳の文章に぀いおは䞻に近代以降の我が囜の蚀語文化の特質ペヌロッパ文化の移 入玹介ずいう芳点から考えるずき明治初期の翻蚳䜜品は珟代の我が囜の文章文 孊思想の解釈にずっお欠かせない芁玠ずなっおいるこずたたグロヌバル化の進展に 䌎っお諞倖囜の文化を理解し囜際理解を深めるこずが䞀局求められおいるずいうこずを 考慮しおいる。なお倖囜人䜜家による䜜品にも配慮する必芁がある。 叀兞における文孊的な文章に぀いおは䟋えば叀兞ずしおの叀文には和歌俳諧 䜜り物語歌物語歎史物語随筆日蚘説話仮名草子浮䞖草子胜狂蚀人圢 浄瑠璃歌舞䌎など挢文には史䌝蟞賊叀䜓詩近䜓詩寓話説話小説などが ある。これらは我が囜の蚀語文化の萌芜や隆盛を理解する䞊で欠かすこずができない。 叀兞における文孊的な文章においおも近代以降の文孊的な文章ず同じように情景の豊 かさや心情の機埮を読み手に想起させる衚珟が倚く含たれおいる。これらの衚珟から珟 代に生きる我々ず共有できるものはあるかたた珟代に生きる我々にずっお理解が難し いものがあるかなどの芖点に立っお読んでいくこずが求められおいるこずを考慮しおい る。 近代以降の文語文に぀いおは叀兞ず近代以降の文章ずの぀ながりを考えたりそれら を比范察照したりするこずが近代以降の我が囜の蚀語文化の特質の理解に資するこずを 考慮しおいる。 挔劇や映画の䜜品に぀いおは戯曲や脚本などを読むだけではなく映像䜜品を芖聎す るこずを考慮しおいる。なお映像䜜品を甚いる際には蚀語の教育を目指す囜語科の性 栌を螏たえ映像ず蚀葉ずを結び付けた指導ずなるよう留意する必芁がある。 文孊などに぀いおの評論文は論理的な文章に含たれるものであるが科目の性栌を螏 たえ広く文孊を論じたり具䜓的な文孊䜜品や䜜家や詩人などに぀いお論じたりしおい る文章を察象ずするこずを考慮しおいる。 これらに぀いおは必芁に応じお甚いるこずができるこずずしおいるこずから指導の ねらい生埒の興味・関心指導の段階や時期などに配慮し芪しみやすく効果的なもの を甚いるこずが倧切である。 む 内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」及び「読むこず」のそれ ぞれの 2 に掲げる蚀語掻動が十分行われるよう教材を遞定するこず。   〔思考力刀断力衚珟力等〕の各領域の指導の充実を図るため各領域の 2 に掲げ
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208 第章 囜語科の 各科目 る蚀語掻動が十分行われるよう教材を偏りなく取り䞊げるように配慮するこずを瀺しお いる。 特に蚀語の教育ずしおの立堎を重芖する囜語科においおは生埒の蚀語掻動を通し お 〔思考力刀断力衚珟力等〕の各領域の指導の充実に圹立぀適切な教材を遞定する 必芁がある。その際 〔知識及び技胜〕ず〔思考力刀断力衚珟力等〕に瀺した資質・ 胜力がバランスよく育成されるこずを重芖し教材を単に文章や䜜品ずいった意味にずど めるこずなく単元など内容や時間のたずたりを芋通しおその䞭で育む資質・胜力の育 成に向けお生埒の䞻䜓的・察話的で深い孊びの実珟を図るこずができるよう単元など における具䜓的な孊習の手立おや方向性も䜵せお瀺したものずしお考えおいくこずが倧切 である。 今回の改蚂も埓前ず同じく内容の 2 に蚀語掻動䟋を瀺しおいるがその趣旚を螏た えそれらの蚀語掻動が十分行われるよう生埒の実態に応じお適切な教材を䜜成し遞 定するこずが倧切である。ねらいずした資質・胜力の育成に向けた適切な教材を遞定する こずによっお生埒の䞻䜓的・察話的で深い孊びが促進され必芁な情報を収集し掻甚し お報告や発衚をするなどの積極的な蚀語掻動に぀ながる堎合が倚い。このような点から も教材の適切な遞定はこの科目の孊習に重芁な圹割を果たすこずを認識する必芁があ る。 蚀語掻動を行う際に留意すべきこずはあくたでもその単元で育成しようずしおいる 資質・胜力を考えた堎合にどのような蚀語掻動が適切であるかを考えた䞊で掻動を遞 定するこずである。特に囜語を的確に理解する資質・胜力を育成する「読むこず」の領 域の指導に圓たっおは単に読たせるだけでは孊習を深めたりそれを評䟡したりするこず も難しくなるため読むずずもに把握したり解釈したり考えたりしたこずを衚珟する必 芁がある。この堎合読む資質・胜力を育成するために曞く掻動を取り入れるこずもあ る。ただし曞く掻動だからずいっお必ず「曞くこず」の領域の指導であるずは限ら ず育成する資質・胜力ず蚀語掻動ずの敎合性を的確に芋極める必芁がある。
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209  囜語衚珟 グロヌバル化情報化が進展し䟡倀芳が倚様化しおいる䞭人々の生掻環境蚀語環 境がこれたでずは比范にならないほど急速に倉化し瀟䌚生掻もたすたす倚様になっおき おいる。その䞭にあっお様々な情報を適切に刀断し取捚遞択する力や筋道立おお物事 に぀いお考える力豊かな発想の基ずなる創造する力などを身に付けるこずが䞀局求めら れるようになりその基盀ずなる蚀語により理解し思考し衚珟する胜力を確実に身 に付ける必芁性がたすたす高たっおいる。ずりわけ自らの思いや考えを衚珟し他者ずの コミュニケヌションを図る資質・胜力を高めるこずはこれからの瀟䌚に生きおいくため には必芁䞍可欠なこずである。 「囜語衚珟」は共通必履修科目により育成された資質・胜力を基盀ずし䞻ずしお 「思考力刀断力衚珟力等」の他者ずのコミュニケヌションの偎面の力を育成する科目 ずしお実瀟䌚においお必芁ずなる他者ずの倚様な関わりの䞭で䌝え合う資質・胜力の 育成を重芖しお新蚭した遞択科目である。 内容の〔知識及び技胜〕においおは 「 1 蚀葉の特城や䜿い方に関する事項」  「 2 我 が囜の蚀語文化に関する事項」の事項を 〔思考力刀断力衚珟力等〕においおは 「話すこず・聞くこず」  「曞くこず」の領域から内容を構成し実瀟䌚に必芁な囜 語の知識や技胜を身に付けるこずができるようにするずずもに論理的に考える力や深く 共感したり豊かに想像したりする力を䌞ばし実瀟䌚における他者ずの倚様な関わりの䞭 で䌝え合う力を高め自分の思いや考えを広げたり深めたりするこずができるようにする こずを重芖しおいる。さらに蚀葉がも぀䟡倀ぞの認識を深めるずずもに生涯にわたっ お読曞に芪しみ自己を向䞊させ我が囜の蚀語文化の担い手ずしおの自芚を深め蚀葉を 通しお他者や瀟䌚に関わろうずする態床を逊うこずを重芖しおいる。 蚀葉による芋方・考え方を働かせ蚀語掻動を通しお囜語で的確に理解し効果的に 衚珟する資質・胜力を次のずおり育成するこずを目指す。 1   実瀟䌚に必芁な囜語の知識や技胜を身に付けるようにする。 2   論理的に考える力や深く共感したり豊かに想像したりする力を䌞ばし実瀟䌚に おける他者ずの倚様な関わりの䞭で䌝え合う力を高め自分の思いや考えを広げた り深めたりするこずができるようにする。 3   蚀葉がも぀䟡倀ぞの認識を深めるずずもに生涯にわたっお読曞に芪しみ自己を 向䞊させ我が囜の蚀語文化の担い手ずしおの自芚を深め蚀葉を通しお他者や瀟 䌚に関わろうずする態床を逊う。 1 性栌 2 目暙 第5 節 囜語衚珟
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210 第章 囜語科の 各科目 高等孊校囜語科の目暙ず同様 「囜語衚珟」においお育成を目指す資質・胜力を「知識 及び技胜」  「思考力刀断力衚珟力等」  「孊びに向かう力人間性等」の䞉぀の柱で敎 理しそれぞれに敎理された目暙を 1  2  3 に䜍眮付けおいる。 1 は 「知識及び技胜」に関する目暙を瀺したものである。共通必履修科目「珟代の囜 語」ず同じく 「囜語衚珟」では実瀟䌚に必芁な囜語の知識や技胜ずしおいる。 実瀟䌚ずは私たちが生きる珟実の瀟䌚そのものである。実瀟䌚に必芁な囜語の知識や 技胜を身に付けるずは孊校生掻や身近な瀟䌚生掻における様々な関わりを含みながら も瀟䌚人ずしお掻躍しおいく高校生が他者ず関わる珟実の瀟䌚においお必芁な囜語の 知識や技胜に぀いお理解しそれを適切に䜿うこずができるようにするこずを瀺しおい る。 2 は 「思考力刀断力衚珟力等」に関する目暙を瀺したものである。論理的に考え る力や深く共感したり豊かに想像したりする力に぀いおは共通必履修科目ず同じく䌞 ばしずしおいる。たた䌝え合う力の育成に぀いおは共通必履修科目では 「他者ずの 関わりの䞭で」ずしおいたものを受け実瀟䌚における他者ずの倚様な関わりの䞭でず発 展させおいる。他者ずは広く瀟䌚生掻で関わりをもち䞖代や立堎文化的背景などを 異にする倚様な盞手のこずである。実瀟䌚で掻躍しおいくためにはこうした盞手ず蚀語 を通しお円滑に盞互䌝達盞互理解を進めおいく必芁があり状況や堎面に応じた他者ず の関わりの䞭で必芁な事柄を正確に䌝え盞手の意向を的確に捉えお解釈したり効果 的に衚珟したりするこずができるようにするこずに重点を眮いおいる。このような力を育 成しお生埒が自分の思いや考えを広げたり深めたりするこずを目指しおいる。 3 は 「孊びに向かう力人間性等」に関する目暙を瀺したものである。 蚀葉がも぀䟡倀に぀いおは共通必履修科目ず同じく認識を深めるずしおいる。蚀葉 によっお自分の考えを圢成したり新しい考えを生み出したりするこず蚀葉から様々なこ ずを感じたり感じたこずを蚀葉にしたりするこずで心を豊かにするこず蚀葉を通じお 他者や瀟䌚ず関わり自他の存圚に぀いお理解を深めるこずなどがある。こうした蚀葉がも ぀䟡倀ぞの認識を深めるこずを瀺しおいる。 自己を向䞊させるこずに぀いおは共通必履修科目ず同じく生涯にわたっお読曞に芪 しみ自己を向䞊させるずしおいる。珟代瀟䌚に関わる話題や問題に幅広く関心をもち生 涯にわたる読曞習慣の基瀎を築き瀟䌚人ずしお考えやものの芋方を豊かにするこずを 目指しおいる。 我が囜の蚀語文化ぞの関わりに぀いおは共通必履修科目では 「我が囜の蚀語文化の 担い手ずしおの自芚をもち」ずしおいたものを我が囜の蚀語文化の担い手ずしおの自芚 を深めずしより高めおいる。我が囜の蚀語文化ずは我が囜の歎史の䞭で創造され継 承されおきた文化的に高い䟡倀をも぀蚀語そのもの぀たり文化ずしおの蚀語たた それらを実際の生掻で䜿甚するこずによっお圢成されおきた文化的な蚀語生掻さらに は叀代から珟代たでの各時代にわたっお衚珟し受容されおきた倚様な蚀語芞術や芞 胜などを広く指しおいる。 「囜語衚珟」ではこれらのうち珟代瀟䌚における様々な問
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211  囜語衚珟 題の解決に資する蚀語の䟡倀に重点を眮き理解したり尊重したりするこずにずどたるこ ずなく自らが継承発展させおいく担い手ずしおの自芚をも぀こずを目指しおいる。 蚀葉を通しお他者や瀟䌚に関わろうずするに぀いおは小孊校及び䞭孊校の各孊幎にお いお「思いや考えを䌝え合おうずする」ずしおいたものを受けたものであり党科目同じ ずしおいる。他者や瀟䌚に関わろうずする態床は囜語科だけではなく他教科等も含め お瀟䌚人ずなる高校生に広く育成する必芁がある。囜語科においおはこうした態床 を蚀葉を通しお逊うこずを瀺しおいる。 3 に瀺した目暙は以䞊のような態床を逊うこずを目指しおいる。このような「孊び に向かう力人間性等」は 「知識及び技胜」及び「思考力刀断力衚珟力等」の育成 を支えるものであり䜵せお育成を図るこずが倧切である。
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212 第章 囜語科の 各科目 〔知識及び技胜〕 1  蚀葉の特城や䜿い方に関する事項 1   蚀葉の特城や䜿い方に関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 蚀葉には自己ず他者の盞互理解を深める働きがあるこずを理解するこず。 む 話し蚀葉ず曞き蚀葉の特城や圹割衚珟の特色に぀いお理解を深め䌝え合う目 的や堎面盞手手段に応じた適切な衚珟や蚀葉遣いを理解し䜿い分けるこず。 り 自分の思いや考えを倚圩に衚珟するために必芁な語句の量を増し話や文章の䞭 で䜿うこずを通しお語感を磚き語圙を豊かにするこず。 ゚ 実甚的な文章などの皮類や特城構成や展開の仕方などに぀いお理解を深めるこ ず。 オ 省略や反埩などの衚珟の技法に぀いお理解を深め䜿うこず。 〇蚀葉の働き 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 ア 蚀葉には認識や思考 を支える働きがあるこず を理解するこず。 ア 蚀葉には文化の継承 発展創造を支える働き があるこずを理解するこ ず。 ア 蚀葉には自己ず他者 の盞互理解を深める働き があるこずを理解するこ ず。 ア 蚀葉には自己ず他者の盞互理解を深める働きがあるこずを理解するこず。 䞭孊校第孊幎の〔知識及び技胜〕の 1 の「ア 蚀葉には盞手の行動を促す働きが あるこずに気付くこず。 」を受けお自己ず他者の盞互理解を深める働きがあるこずを理 解するこずを瀺しおいる。 自己ず他者の盞互理解を深める働きずは小孊校第孊幎及び第孊幎の〔知識及び技 胜〕の 1 の「ア 盞手ずの぀ながりを぀くる働き」 䞭孊校第孊幎の〔知識及び技胜〕 の 1 の「ア 盞手の行動を促す働き」を発展させたものである。小孊校では挚拶など に芋られるように話し手ず聞き手送り手ず受け手の間に奜たしい関係を築き継続さ せる働き䞭孊校では行動を促す際には聞き手蚀葉の受け手に働き掛け行動す るように促す働きに぀いお孊習しおいる。 「囜語衚珟」では蚀葉には人間ず人間ずの 関係を築く際に互いの立堎や考えを尊重しながら蚀葉を通しお適切に衚珟したり理解 したりしお自己ず他者の盞互理解を深める働きがあるこずを瀺しおいる。 自己ず他者の盞互理解を深めるずは蚀葉によっお合意圢成に至るこずを求めるこずず 必ずしも同矩ではない。認識したこずや思考したこずを蚀葉で䌝え合うこずによっお互 いの共通点や盞違点を知り合った䞊で 「奜たしい人間関係」を構築し継続させるこずが 重芁である。なお自己ず他者の盞互理解を深めるには蚀葉の倚矩性をよく理解するこ 3 内容
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213  囜語衚珟 ずが重芁である。䟋えば蚀葉には明瀺的な意味抂念的意味ずは別に暗瀺的な意 味内包的意味を含む堎合がある。衚珟する際には自分がプラスむメヌゞで甚いた語 句であっおも歎史的背景や時代状況や文脈によっお受け手がマむナスむメヌゞを連想 するこずもあるこずに留意する必芁がある。 こうした蚀葉の働きに気付き実瀟䌚で甚いられおいる蚀葉を芋぀め盎すこずが蚀語 胜力の向䞊に぀ながる。 指導に圓たっおは䟋えば 〔知識及び技胜〕の 1 の「り 自分の思いや考えを倚圩に 衚珟するために必芁な語句の量を増し話や文章の䞭で䜿うこずを通しお語感を磚き語 圙を豊かにするこず。 」などずの関連を図るこずが考えられる。 〇話し蚀葉ず曞き蚀葉蚀葉遣い 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 む 話し蚀葉ず曞き蚀葉の 特城や圹割衚珟の特色 を螏たえ正確さ分か りやすさ適切さ敬意 ず芪しさなどに配慮した 衚珟や蚀葉遣いに぀いお 理解し䜿うこず。 む 話し蚀葉ず曞き蚀葉の 特城や圹割衚珟の特色 に぀いお理解を深め䌝 え合う目的や堎面 盞手 手段に応じた適切な衚珟 や蚀葉遣いを理解し䜿 い分けるこず。 む 話し蚀葉ず曞き蚀葉の特城や圹割衚珟の特色に぀いお理解を深め䌝え合う目的や 堎面盞手手段に応じた適切な衚珟や蚀葉遣いを理解し䜿い分けるこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 1 のむを受けお話し蚀葉ず曞き蚀葉の特城や圹 割衚珟の特色を䞀般的な知識ずしお理解し䜿うだけではなく個々の亀流の堎におけ る話し蚀葉ず曞き蚀葉の特城や圹割衚珟の特色に぀いお理解を深め盞手手段に応じ た適切な衚珟や蚀葉遣いを理解し䜿い分けるこずを瀺しおいる。 話し蚀葉ず曞き蚀葉の特城や圹割衚珟の特色に぀いおは 「珟代の囜語」の〔知識及 び技胜〕の 1 のむにおいお孊習しおいる。話し蚀葉は盞手の反応やその堎の状況など の圱響を匷く受けながら理解されたり衚珟されたりするものである。即時的に内容を䌝え る圹割をもち双方向性をも぀ずいう特城がある。たた切れ目がはっきりしない短い文 を重ねたり繰り返しや省略も頻繁に行ったりする䞀方で話す速床や声の調子身振 りや衚情など蚀葉以倖の手段で䌝えたいこずを補うこずができるずいう衚珟の特色をも ぀。䞀方曞き蚀葉は話し蚀葉のように盞手の反応を埗ながら衚珟を倉えるこずはでき ないが曞き手が十分に考え掚敲するこずができるなどの特城をも぀。持続的に内容を䌝 える圹割をも぀が必ずしも双方向性をも぀ずは限らないずいう特城がある。たた文を 盞互の関係を明確にしお䞊べたり省略や繰り返しをするこずなく䞻語述語修食語 などを曞き手の目的や意図に応じお順序よく組み立おたりするこずで曞き手の意図 がその堎を離れおも誀りなく䌝わるように工倫するこずができるずいう衚珟の特色をも
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214 第章 囜語科の 各科目 ぀。 䌝え合う目的や堎面盞手手段に応じた適切な衚珟や蚀葉遣いを理解し䜿い分ける ずは実瀟䌚の様々な堎面に察応した䜿い分け方を身に付けるこずである。 実瀟䌚における具䜓的な亀流の堎においおは盞手や目的などの違いに応じお円滑に䌝 え合うために敬語をはじめずしお盞手に配慮した適切な衚珟や蚀葉遣いを䜿い分ける こずが求められる。たた手曞きや電子メヌルなどの衚珟媒䜓や報告や案内などの目的 の違いに応じお適切な衚珟や蚀葉遣いを䜿い分ける必芁もある。具䜓的には互いの立堎 や圹割幎代などを意識した衚珟や蚀葉挚拶の蚀葉や定型句に添える䞀蚀や配慮を瀺す 前眮きの蚀葉などを適切に䜿うこずを瀺しおいる。たた堎面に応じお盎接的な衚珟を 避けたり適切に蚀い換えたりするこずを瀺しおいる。 実瀟䌚に目を向けるず話し蚀葉ず曞き蚀葉の接近ず融合が進んでおりその傟向は曎 に加速しおいくものず考えられる。䟋えばSNS゜ヌシャル・ネットワヌキング・サヌ ビスで䜿われる蚀葉は「曞き蚀葉」であるが盞手の反応や状況に即時的に察応しお衚 珟される点では「話し蚀葉」の特城もも぀。こうした衚珟媒䜓の特城にも察応し蚀葉を 䜿い分けるこずが重芁である。 指導に圓たっおは䟋えば 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」 の 2 の「ア 聎衆に察しおスピヌチをしたり面接の堎で自分のこずを䌝えたりそれ らを聞いお批評したりする掻動」や 「曞くこず」の 2 の「ア 瀟䌚的な話題や自己の 将来などを題材に自分の思いや考えに぀いお文章の皮類を遞んで曞く掻動」などずの 関連を図るこずが考えられる。 〇語圙 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 ゚ 実瀟䌚においお理解し たり衚珟したりするため に必芁な語句の量を増す ずずもに語句や語圙の 構造や特色甚法及び衚 蚘の仕方などを理解し 話や文章の䞭で䜿うこず を通しお語感を磚き語 圙を豊かにするこず。 り 我が囜の蚀語文化に特 城的な語句の量を増し それらの文化的背景に぀ いお理解を深め文章の 䞭で䜿うこずを通しお 語感を磚き語圙を豊かに するこず。 り 自分の思いや考えを倚 圩に衚珟するために必芁 な語句の量を増し話や 文章の䞭で䜿うこずを通 しお語感を磚き語圙を 豊かにするこず。 り 自分の思いや考えを倚圩に衚珟するために必芁な語句の量を増し話や文章の䞭で䜿 うこずを通しお語感を磚き語圙を豊かにするこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 1 の「゚ 実瀟䌚においお理解したり衚珟したり するために必芁な語句の量を増すずずもに語句や語圙の構造や特色甚法及び衚蚘の仕 方などを理解し話や文章の䞭で䜿うこずを通しお語感を磚き語圙を豊かにするこず。 」
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215  囜語衚珟 を受けお自分の思いや考えを倚圩に衚珟するこずを意識しお必芁な語句の量を増し語 感を磚き語圙を豊かにするこずを瀺しおいる。 自分の思いや考えを盞手に䌝えるためには通り䞀遍の蚀葉ではなく盞手ずの関係 盞手ず関わりをも぀状況や堎面目的や手段の違いなどに応じお倚圩に衚珟するこずが 必芁である。 自分の思いや考えを倚圩に衚珟するために必芁な語句ずしおは䌝統的に甚いられおき た数々の慣甚的衚珟や自分の思いや考えを圢成するに至った事象を具䜓的に描写する語 句などが考えられる。䟋えば悲しい思いの衚珟には 「悲しい」  「哀れむ」  「悲嘆」  「ほろり」などの倚圩な品詞や語皮にわたる語や 「胞がふさがる」  「断腞の思い」  「涙 にむせぶ」  「血の涙」などの慣甚句があり 「悲しみ」ずいう名詞も 「悲しみが蟌み䞊げ る」  「悲しみがあふれる」  「悲しみに暮れる」のように特定の語ず結び付くこずで衚珟が 広がっおいる。 たた自分の考えを衚珟するにはその考えを圢成するために行った思考の過皋を適切 に衚す語句の理解が䞍可欠である。䟋えば情報ず情報ずの関係を敎理する行為に぀い お 「比べる」  「察比する」  「察照する」  「照らし合わせる」  「匕き圓おる」ずいった動 詞や 「仕組み」  「構造」  「構成」  「䜓系」  「䜓制」  「システム」などの名詞を䜿い分け るこずが望たれる。 䞀方慣甚的な語句を甚いず事象を具䜓的に描写するこずによっお自分の思いや考え を倚圩に衚珟するずいう方法もある。䟋えば花の色に感動した堎合に 「矎しい」や 「きれいだ」ずいう圢容詞や圢容動詞を䜿わず 「こぬか雚の䞭で燃えるように咲く薔 ば 薇 ら の 色圩が目に焌き付いお離れなかった」など蚀葉を費やしお具䜓的に衚珟するこずによっ お自分の思いを実感をもっお䌝えるこずができる。こうした具䜓的な描写に぀いおは 特定の語句があらかじめ甚意されおいるわけではない。雚の降り方や色圩を衚す蚀葉にも 様々な衚珟があるように事象や心情を衚す蚀葉にも倚皮倚様な類語・類句などがある こずを知っおおくこずが必芁である。 こうした倚圩な語句を適切に䜿えるようになるには䜿える語句の量を増やすだけでな く話や文章の䞭で䜿う経隓を重ねるこずを通しお語感を磚き語圙を豊かにするこずが 重芁である。 その際 〔知識及び技胜〕の 2 の「ア 自分の思いや考えを䌝える際の蚀語衚珟を豊か にする読曞の意矩ず効甚に぀いお理解を深めるこず。 」ずの関連を図り日垞の読曞掻動 ず結び付けるこずが考えられる。 指導に圓たっおは䟋えば 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」 の 1 の「゚ 盞手の反応に応じお蚀葉を遞んだり堎の状況に応じお資料や機噚を効果 的に甚いたりするなど盞手の同意や共感が埗られるように衚珟を工倫するこず。 」や 「曞くこず」の 1 の「オ 自分の思いや考えを明確にし事象を的確に描写したり説明 したりするなど衚珟の仕方を工倫するこず。 」などずの関連を図るこずが考えられる。
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216 第章 囜語科の 各科目 〇文や文章 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 オ 文話文章の効果的 な組立お方や接続の仕方 に぀いお理解するこず。 ゚ 文章の意味は文脈の 䞭で圢成されるこずを理 解するこず。 ゚ 実甚的な文章などの皮 類や特城構成や展開の 仕方などに぀いお理解を 深めるこず。 ゚ 実甚的な文章などの皮類や特城構成や展開の仕方などに぀いお理解を深めるこず。 䞭孊校第孊幎の〔知識及び技胜〕の 1 の「り 話や文章の皮類ずその特城に぀いお 理解を深めるこず。 」  「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 1 の「オ 文話文章の効 果的な組立お方や接続の仕方に぀いお理解するこず。 」を受けお実甚的な文章などの皮 類や特城構成や展開の仕方などに぀いお理解を深めるこずを瀺しおいる。 実甚的な文章ずは䞀般的には具䜓的に䜕かの目的やねらいを達するために曞かれた 文章である。報道や広報の文章案内玹介連絡䟝頌などの文章や手玙のほか䌚議 や裁刀などの蚘録報告曞説明曞䌁画曞提案曞契玄曞などの実務的な文章法埋 の条文キャッチフレヌズ宣䌝の文章などがある。こうした文章は必芁な情報を挏れ なく曞くこずを基本ずし぀぀盞手や目的に応じお䌝えるべき事柄を取捚遞択したり再構 成したりしお簡朔に分かりやすく曞くこずが重芁である。 たた実甚的な文章には瀟䌚通念ずなっおいる䞀定の様匏がありそれらを䜿いこなせ るようになるこずが求められる。䟋えば䌁画曞を曞く堎合は 「題目タむトル 」  「背 景」  「目的」  「内容」  「日皋」などの項目を立おお文章をたずめるこずが倚い。たた同 じ䌁画曞であっおも行皋を䌝えるこずが目的の堎合は「時間垯」に沿っお内容をたずめ たり物流を䌝えるこずが目的の堎合には「移動する物の内容ず量」に沿っお内容をたず めたりするこずになる。 さらに手玙を曞く堎合においおは 「前文」  「䞻文」  「末文」  「埌付け」  「副文」な どの様匏に沿っお文章をたずめたりするこずが求められる。たたビゞネス文曞においお は 「蚘曞き」も倚甚される。 指導に圓たっおは自分の考えや思いを的確に䌝えるずずもにこうした様匏に぀いお 理解を深め䜿うこずに留意する必芁がある。 構成や展開の仕方に぀いおは統括する内容を文章のどこに䜍眮付けるかによっお 「頭括型」  「尟括型」  「双括型」などに分けられるこずが倚いがこの他時間的・空間 的順序に沿っお展開する「远歩匏」 印象的な描写を䞀脈の筋に沿っお列叙しおいく「散 叙匏」などもある。このような構成や展開の仕方を圢匏的に真䌌るだけの孊習にならない ように文章構成の型が成立した理由や背景効果などに぀いお理解するこずにも留意す る必芁がある。 指導に圓たっおは䟋えば 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 2 の 「り 説明曞や報告曞の内容を目的や読み手に応じお再構成し広報資料などの別の圢 匏に曞き換える掻動」などずの関連を図るこずが考えられる。
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217  囜語衚珟 〇衚珟の技法 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 カ 比喩䟋瀺蚀い換え などの修蟞や盎接的な 述べ方や婉 えん 曲的な述べ方 に぀いお理解し䜿うこ ず。 オ 本歌取りや芋立おなど の我が囜の蚀語文化に特 城的な衚珟の技法ずその 効果に぀いお理解するこ ず。 オ 省略や反埩などの衚珟 の技法に぀いお理解を深 め䜿うこず。 オ 省略や反埩などの衚珟の技法に぀いお理解を深め䜿うこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 1 の「カ 比喩䟋瀺蚀い換えなどの修蟞や 盎接的な述べ方や婉 えん 曲的な述べ方に぀いお理解し䜿うこず。 」を受けお省略や反埩など の衚珟の技法に぀いお理解を深め䜿うこずを瀺しおいる。 省略ずは章句を簡朔にしお蚀倖のニュアンス䜙韻暗瀺を読者に読み取らせる修 蟞法である。たた反埩ずは同䞀たたは類䌌の語句を繰り返す技法である。 省略の仕方は倚様であるがよく甚いられるものに 「接続語省略」がある。䟋えば ゞュリアス・シヌザヌの「私は来た芋た埁服した」ずいうせりふのように接続語を 省略し短い蚀葉で畳みかけるこずによっお蚀葉に速さず力匷さずを䞎えるような技法 である。 このように䞻語や述語や接続語などを省略するこずによっお冗長さを避けるこずが できる。ただし省略は適切に甚いるこずができれば「こずばのあや」ずしお評䟡される が過床の堎合は「欠陥」ずされおしたうこずになるので泚意する必芁がある。 反埩は日垞䌚話でもよく䜿甚されるものである。 「お母さん聞いお聞いお」ず繰り 返すこずによっお願望を匷調したりする技法は話し蚀葉においおは決しお珍しいもので はない。䞀方曞き蚀葉の䞖界では話し蚀葉に比べお反埩を繰り返すこずは少なく同 䞀の語句が回繰り返されるだけでも目を匕くものずなる。 反埩の効果に぀いおは単に匷調するこずにずどたらないものがあるこずに泚意する必 芁がある。同䞀語句を安易に繰り返すずその語句の元来の意味を薄めかえっおコミカ ルな印象を䞎えるこずになりかねない。䞀方効果的に甚いられた堎合には同䞀語句を 繰り返すたびに文脈に沿っおその語句に異なるニュアンスが付け加わり曞き手の心情 の耇雑さが醞し出されおくるずいうこずになる。反埩に぀いおも「こずばのあや」ずしお 生かせるような効果的な䜿い方を理解するこずが倧切である。 なお衚珟の技法ずしおはこれらのほか列挙される項のあいだに埐々に力を高める たれに匱めたりする効果を加味した「挞局」やさらに短い語を重ねおスピヌド感を もたせた「たたみかけ」がある。 「挞局」や「たたみかけ」は 「列叙」の技法である。 衚珟の技法に぀いお理解を深め䜿うずは衚珟の技法の皮類や効果を知識ずしお理解す るだけでなく目的に応じお適切な衚珟の技法を䜿えるようになるこずを瀺しおいる。䟋 えば自分の決意の固さを䌝えるこずを目的にする堎合 「私の決意はあなたがこの 囜に䜏む人党員が党人類が反察しおも倉わるこずはない」ず挞局法を甚いお䌝えるこず
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218 第章 囜語科の 各科目 などが考えられる。 指導に圓たっおは䟋えば 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の 「オ 自分の思いや考えを明確にし事象を的確に描写したり説明したりするなど衚珟 の仕方を工倫するこず。 」などずの関連を図るこずが考えられる。 2  我が囜の蚀語文化に関する事項 2   我が囜の蚀語文化に関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 自分の思いや考えを䌝える際の蚀語衚珟を豊かにする読曞の意矩ず効甚に぀い お理解を深めるこず。 〇読曞 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 ア 実瀟䌚ずの関わりを考 えるための読曞の意矩ず 効甚に぀いお理解を深め るこず。 カ 我が囜の蚀語文化ぞの 理解に぀ながる読曞の意 矩ず効甚に぀いお理解を 深めるこず。 ア 自分の思いや考えを䌝 える際の蚀語衚珟を豊か にする読曞の意矩ず効甚 に぀いお理解を深めるこ ず。 ア 自分の思いや考えを䌝える際の蚀語衚珟を豊かにする読曞の意矩ず効甚に぀いお理解 を深めるこず。 「珟代の囜語」の〔知識及び技胜〕の 3 の「ア 実瀟䌚ずの関わりを考えるための読曞 の意矩ず効甚に぀いお理解を深めるこず。 」を受けお自分の思いや考えを䌝える際の蚀 語衚珟を豊かにする読曞の意矩ず効甚に぀いお理解を深めるこずを瀺しおいる。 読曞は倚様な考え方や生き方を远䜓隓したり察象化したりするこずによっお自己の 認識を広げ深めるずずもに倚様な衚珟方法に觊れるこずで自身の蚀語衚珟を豊かにす るものである。こうした読曞を通しお拡充した蚀語衚珟を甚いお自分の思いや考えを䌝え るこずで他者ずの関わりが曎に深たっおいくこずを実感させるこずが重芁である。 指導に圓たっおは䟋えば 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の 「ア 目的や意図に応じお実瀟䌚の問題や自分に関わる事柄の䞭から適切な題材を決め 情報の組合せなどを工倫しお䌝えたいこずを明確にするこず。 」や 1 の「オ 自分の 思いや考えを明確にし事象を的確に描写したり説明したりするなど衚珟の仕方を工倫 するこず。 」などずの関連を図るこずが考えられる。
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219  囜語衚珟 〔思考力刀断力衚珟力等〕  話すこず・聞くこず 1   話すこず・聞くこずに関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 目的や堎に応じお実瀟䌚の問題や自分に関わる事柄の䞭から話題を決め他者 ずの倚様な亀流を想定しながら情報を収集敎理しお䌝え合う内容を怜蚎するこ ず。 む 自分の䞻匵の合理性が䌝わるよう適切な根拠を効果的に甚いるずずもに盞手 の反論を想定しお論理の展開を考えるなど話の構成や展開を工倫するこず。 り 自分の思いや考えが䌝わるよう具䜓䟋を効果的に配眮するなど話の構成や展 開を工倫するこず。 ゚ 盞手の反応に応じお蚀葉を遞んだり堎の状況に応じお資料や機噚を効果的に甚 いたりするなど盞手の同意や共感が埗られるように衚珟を工倫するこず。 オ 論点を明確にしお自分の考えず比范しながら聞き 話の内容や構成 論理の展開 衚珟の仕方を評䟡するずずもに聞き取った情報を吟味しお自分の考えを広げたり 深めたりするこず。 カ 芖点を明確にしお聞きながら話の内容に察する共感を䌝えたり盞手の思いや 考えを匕き出したりする工倫をしお自分の思いや考えを広げたり深めたりするこ ず。 キ 互いの䞻匵や論拠を吟味したり話合いの進行や展開を助けたりするために発蚀 を工倫するなど考えを広げたり深めたりしながら話合いの仕方や結論の出し方 を工倫するこず。 2   1 に瀺す事項に぀いおは䟋えば次のような蚀語掻動を通しお指導するものずす る。 ア 聎衆に察しおスピヌチをしたり面接の堎で自分のこずを䌝えたりそれらを聞 いお批評したりする掻動。 む 他者に連絡したり玹介や䟝頌などをするために話をしたりそれらを聞いお批 評したりする掻動。 り 異なる䞖代の人や初察面の人にむンタビュヌをしたり報道や蚘録の映像などを 芋たり聞いたりしたこずをたずめお発衚する掻動。 ゚ 話合いの目的に応じお結論を埗たり倚様な考えを匕き出したりするための議論 や蚎論を行いその蚘録を基に話合いの仕方や結論の出し方に぀いお批評する掻 動。 オ 蚭定した題材に぀いお調べたこずを図衚や画像なども甚いながら発衚資料にた ずめ聎衆に察しお説明する掻動。
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220 第章 囜語科の 各科目 〇話題の蚭定情報の収集内容の怜蚎 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 ア 目的や堎に応じお実 瀟䌚の䞭から適切な話題 を決め様々な芳点から 情報を収集敎理しお 䌝え合う内容を怜蚎する こず。 ア 目的や堎に応じお実 瀟䌚の問題や自分に関わ る事柄の䞭から話題を決 め他者ずの倚様な亀流 を想定しながら情報を収 集敎理しお䌝え合う 内容を怜蚎するこず。 ア 目的や堎に応じお実瀟䌚の問題や自分に関わる事柄の䞭から話題を決め他者ずの 倚様な亀流を想定しながら情報を収集敎理しお䌝え合う内容を怜蚎するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の 1 の 「ア 目的や堎に応じお実瀟䌚の䞭から適切な話題を決め様々な芳点から情報を収集 敎理しお䌝え合う内容を怜蚎するこず。 」を受けお話題を蚭定する範囲を実瀟䌚の問 題や自分に関わる事柄の䞭からずするずずもに他者ずの倚様な亀流を想定するこずに重 点を眮いおいる。 目的や堎に応じおずは䜕のために誰に向かっおどのような条件で話したり聞いた り話し合ったりするのかを具䜓的に考えそれらにふさわしいかを刀断するこずである。 ここでの堎ずは話すこずが実際に行われる個々の様々な状況を指す。 実瀟䌚の問題や自分に関わる事柄の䞭から話題を決めるずはテレビや新聞むンタヌ ネットなどの様々な媒䜓を通じお䌝えられる実瀟䌚の事象や瀟䌚的な問題さらには個人 的な䜓隓や自分自身に関するこずの䞭から䜕に぀いお話したり聞いたり話し合ったりす るのかずいう事柄や察象を決めるこずである。䟋えば将来どのような仕事がしたいの かどのような生き方をしたいのかなど進路遞択に関する事柄や自分の生き方を芋぀ め盎すきっかけずなった他者ずの゚ピ゜ヌドなどが考えられる。なお話題を決めるに圓 たっおは実瀟䌚の問題ず自分に関わる事柄を関連させながら考えおいくこずも重芁であ る。 他者ずの倚様な亀流を想定しながら情報を収集敎理しお䌝え合う内容を怜蚎するず は自分ずは異なる倚様な意芋や考え方があるこずを前提にした䞊で互いの思いや考え をはっきりず蚀葉にしお䌝え合い盞互理解を図るために目的や堎や盞手にふさわしい 情報を収集敎理し䌝え合う内容を怜蚎するこずである。 情報を敎理する際には分類比范関係付けを行いそれぞれの共通点を芋いだしお 組み合わせたり幟぀かをたずめお抜象化したりするこずで話題に察する個々の情報の 重芁床や䜍眮付けなどを明確にするこずができる。その際怜蚎の過皋を明確にできるよ うICT などの機噚や玙を甚いるずずもにベン図むメヌゞマップXY チャヌトマ トリックスピラミッドチャヌト座暙軞フィッシュボヌン熊手図など情報の可芖
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221  囜語衚珟 化に圹立぀資材いわゆる思考ツヌルを掻甚するこずも効果的である。 実瀟䌚では初察面の人異䞖代の人立堎や考え方や生掻習慣の違う人たちなどずの 亀流が求められる。そこで互いの異なりや倚様性を認め他者ず関わりながら瀟䌚を生 きおいくためには話すこず聞くこず話し合うこずの掻動に぀いお盞互評䟡をするこ ずなどにより互いの思いや考えなどをやりずりし盞互理解を図るこずが必芁である。 異なりが倧きく盞互理解を図るこずが困難な堎合でも互いが異なる思いや考えをもっ おいるこずを理解し尊重し合うこずが倧切である。 なお盞手に䜕かを説明する堎合たず盞手が䜕を求めおいるか䜕を知りたがっおい るかを的確に把握想定するこずが重芁になる。その䞊で盞手によく䌝わるように説明 するために自分自身の知識を確認したり新たに情報を収集したりするなどしお説明 者自身が十分に説明察象を理解するこずが求められる。 指導に圓たっおは 〔知識及び技胜〕の 1 の「ア 蚀葉には自己ず他者の盞互理解を 深める働きがあるこずを理解するこず。 」ずの関連を図るこずが考えられる。 〇構成の怜蚎考えの圢成話すこず 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 む 自分の考えが的確に䌝 わるよう自分の立堎や 考えを明確にするずずも に盞手の反応を予想し お論理の展開を考えるな ど話の構成や展開を工 倫するこず。 む 自分の䞻匵の合理性が 䌝わるよう適切な根拠 を効果的に甚いるずずも に盞手の反論を想定し お論理の展開を考えるな ど話の構成や展開を工 倫するこず。 り 自分の思いや考えが䌝 わるよう具䜓䟋を効果 的に配眮するなど話の 構成や展開を工倫するこ ず。 む 自分の䞻匵の合理性が䌝わるよう適切な根拠を効果的に甚いるずずもに盞手の反 論を想定しお論理の展開を考えるなど話の構成や展開を工倫するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の 1 のむ を受けお自分の䞻匵の合理性が䌝わるよう適切な根拠を効果的に甚いるずずもに盞 手の反論を想定しお論理の展開を考えるなど話の構成や展開を工倫するこずを瀺しおい る。 自分の䞻匵の合理性ずは自分の䞻匵が矛盟なく理路敎然ずしおいるこずである。 適切な根拠を効果的に甚いるずは自分の䞻匵を裏付けるために準備された根拠でし かもその内容の信頌性や客芳性が確かなものを筋道立おお配眮するこずを瀺しおいる。
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222 第章 囜語科の 各科目 適切な根拠ずは䟋えば実隓や調査によっお埗られたデヌタや専門機関の芋解実際に経 隓した出来事などのこずである。 盞手の反論を想定しお論理の展開を考えるずは物事の捉え方や䞻匵の根拠の適吊など に぀いお盞手ず盞違があるこずを前提ずし盞手から反論や質問など批刀的な反応がある こずを想定しながら分かりやすく䌝えるために話す内容を盞手の関心や理解の筋道に 沿っお展開させるなどの工倫を考えるこずである。 構成ずは話の組立お話の骚組みのこずであり展開ずは話の進め方話の筋 道のこずである。話の構成や展開を工倫するずは自分の䞻匵の合理性を明確にするた めに話の構成や展開に぀いお確かめるだけではなく話の党䜓を俯 ふ 瞰 かん しお盞手を意識 した論理の展開を工倫するこずである。具䜓的には自らの䞻匵の根拠ずなる事柄を箇条 に分けお瀺したり考えをたずめるに至った過皋をたどりながら説明したり結論を簡朔 にたずめお話したりするなどの工倫をするこずである。 どのようなたずたりを蚭けどのような順序で䌝えるかは盞手の受け止め方に倧きく 圱響を䞎えるこずになる。぀たり自分が意図した構成や展開は盞手の理解を促す反 面理解の筋道を限定しおしたう恐れがあるこずにも留意する必芁がある。垞に盞手を意 識し䜕からどのような順序で話しおいくか適切な構成や展開を工倫するこずが倧切で ある。 り 自分の思いや考えが䌝わるよう具䜓䟋を効果的に配眮するなど話の構成や展開を 工倫するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の 1 のむ を受けお自分の思いや考えが䌝わるよう具䜓䟋を効果的に配眮するなど話の構成や 展開を工倫するこずを瀺しおいる。 具䜓䟋を効果的に配眮するずは盞手聞き手に話の内容に関心をもっおもらい共 感を埗られるようにするために䌝達すべき内容がよく䌝わるよう具䜓䟋を配眮するこ ずである。具䜓䟋を効果的に配眮するこずによっお聞き手の泚目を匕き付けるこずがで き臚堎感のある問題ずしお共に考えおもらい具䜓的な行動を起こさせる道をも開くこ ずになる。 䟋えば他者に䜕らかの䟝頌をしたいずき 「実䟋」  「䞻旚」  「理由」の順で話を展開 するずいう方法が考えられる。話の冒頭においお無駄な前眮き謝眪や匁解などを 語ったりいきなり結論を述べたりするのではなくたず䞀番盞手に䌝えたいこずを具 䜓的に瀺す「実䟋」を挙げお説明する。次に明解か぀明快に「䞻旚」を述べお聞き手の どんな行動を望んでいるかを正確に䌝える。第䞉にその「理由」 聞き手にもたらす利 益などを述べるずいう話の展開である。 このように具䜓䟋を効果的に配眮するこずによっお聞き手の関心を匕き付けたり 話の䞻旚を補匷したり具䜓的な行動を呌び掛けたりするこずができるずいうこずを理解 し構成や展開に぀いお工倫するこずが重芁である。 指導に圓たっおは 〔知識及び技胜〕の 1 の「゚ 実甚的な文章などの皮類や特城構
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223  囜語衚珟 成や展開の仕方などに぀いお理解を深めるこず。 」ずの関連を図るこずが考えられる。 〇衚珟共有話すこず 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 り 話し蚀葉の特城を螏た えお話したり堎の状況 に応じお資料や機噚を効 果的に甚いたりするな ど盞手の理解が埗られ るように衚珟を工倫する こず。 ゚ 盞手の反応に応じお蚀 葉を遞んだり堎の状況 に応じお資料や機噚を効 果的に甚いたりするな ど盞手の同意や共感が 埗られるように衚珟を工 倫するこず。 ゚ 盞手の反応に応じお蚀葉を遞んだり堎の状況に応じお資料や機噚を効果的に甚いた りするなど盞手の同意や共感が埗られるように衚珟を工倫するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の 1 のり を受けお盞手の反応に応じお蚀葉を遞んだり堎の状況に応じお資料や機噚を効果的に 甚いたりするなど盞手の同意や共感が埗られるように衚珟を工倫するこずを瀺しおい る。 盞手の反応に応じお蚀葉を遞ぶずは盞手のうなずきや応答聞くずきの衚情などか ら盞手の話の受け止め方や理解の状況を捉えお蚀葉を適切に遞択しおいくこずである。 蚀葉の遞択に぀いおは人によっお甚いる蚀葉の意味や甚法が異なったり蚀葉に察しお 抱いおいるむメヌゞが異なったりするなど自分ず盞手ずの盞違を十分に意識するずずも に自分の蚀葉が意図したずおりに䌝わっおいるずは限らないこずに留意する必芁があ る。䟋えば盞手の反応から自分の思いや考えが十分に䌝わっおいないず感じられた時 には分かりやすい語句に蚀い換えたり内容を補足したりするなどの工倫をするこずが求 められる。聞き手のうなずきや衚情に泚意し堎合によっおは話の途䞭で盞手に問いか けたり質問を促したりしながら理解を深めおいくなど聞き手の反応や堎の状況を刀断し ながら適切な働き掛けをするこずも重芁ずなる。 堎の状況に応じお資料や機噚を効果的に甚いたりするずはここでは堎の雰囲気や公私 の別盞手の人数や立堎幎霢構成䌚堎の広さなどを螏たえ䌝達すべき内容がよく䌝 わるように話の内容に関する本図衚グラフ写真などを含む資料コンピュヌタの プレれンテヌション゜フトなどのICT 機噚を目的や堎に合わせお遞んで効果的に䜿う こずである。 資料や機噚を甚いるこずに぀いおは 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕 の「話すこず・聞くこず」の 1 の「り 話し蚀葉の特城を螏たえお話したり堎の状 況に応じお資料や機噚を効果的に甚いたりするなど盞手の理解が埗られるように衚珟を 工倫するこず。 」を螏たえここでは同意や共感が埗られるよう堎の状況にふさわし い資料や機噚を遞び分かりやすく衚珟するこずを瀺しおいる。
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224 第章 囜語科の 各科目 䟋えば衚珟の芁点を捉えやすくするために問題点を図解した資料を䜜成したり自 分の思いや考えを的確に䌝えるためにICT 機噚を掻甚したりするこずなどが考えられ る。 盞手の同意や共感が埗られるようにするためには盞手の反応に応じお蚀葉を遞んだ り堎の状況に応じお資料や機噚を効果的に甚いたりしながら課題のありかを明確にし たり解決方法を具䜓的に提案したりするなど盞手ずの感じ方や考え方の盞違を乗り越 え共に考えおいこうずする姿勢をもち続けるこずが重芁である。 〇構造ず内容の把握粟査・解釈考えの圢成共有聞くこず 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 ゚ 論理の展開を予想し ながら聞き話の内容や 構成論理の展開衚珟 の仕方を評䟡するずずも に聞き取った情報を敎 理しお自分の考えを広げ たり深めたりするこず。 オ 論点を明確にしお自分 の考えず比范しながら聞 き話の内容や構成論 理の展開衚珟の仕方を 評䟡するずずもに聞き 取った情報を吟味しお自 分の考えを広げたり深め たりするこず。 カ 芖点を明確にしお聞き ながら話の内容に察す る共感を䌝えたり盞手 の思いや考えを匕き出し たりする工倫をしお自 分の思いや考えを広げた り深めたりするこず。 オ 論点を明確にしお自分の考えず比范しながら聞き話の内容や構成論理の展開衚 珟の仕方を評䟡するずずもに聞き取った情報を吟味しお自分の考えを広げたり深めた りするこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の 1 の゚ を受けお論点を明確にしお自分の考えず比范しながら聞き話の内容や構成論理の展 開衚珟の仕方を評䟡するずずもに聞き取った情報を吟味しお自分の考えを広げたり深 めたりするこずを瀺しおいる。 論点を明確にしお自分の考えず比范しながら聞くずは議論などにおいお䜕が問題や課 題になっおいるかずいう点を明確に聞き分け自分の関心や問題意識などず比范し賛成 か反察か玍埗できるか玍埗できないかなどの刀断を繰り返しながら論点に぀いおの自 他の考えずの共通点や盞違点を敎理し盞手の話を受け止めおいくこずである。 話の内容や構成論理の展開衚珟の仕方を評䟡するずは話の内容を理解するずずも
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225  囜語衚珟 に意芋や䞻匵に察する根拠の適切さを確かめたり自分の立堎や考えずの違いを明確に したりするずずもに話の構成や展開声の出し方や蚀葉遣い䌝えたいこずに即した的 確な語句の遞択や衚珟の技法を甚いた工倫資料や機噚の掻甚の仕方などに぀いお䟡倀付 けるこずである。 聞くずいう行為は過去の自分の経隓や䟡倀芳堎の状況などの諞情報に基づいお盞 手の話した情報を自分聞き手なりに理解解釈しおいく行為である。盞手の話の内容 を自分の考えず結び付け確認や質問をしたり賛意を瀺したり反論したりするなどし お怜蚎するこずが重芁である。 聞き取った情報を吟味するずは聞き取った情報が正確なものであるか適切な根拠に 支えられたものであるか自分にずっお必芁な情報であるかなど様々な芖点から情報を 粟査し取捚遞択するこずである。䟋えばテレビや新聞むンタヌネットなどの様々な 媒䜓を通じお䌝えられる情報は発信者にずっお利甚しやすい圢や内容に敎理されおいる こずが倚いがその情報がどのような立堎から切り取られどのように組み立おられおい るかを慎重に吟味する必芁がある。 盞手の話を聞くに圓たっおは共感的に受け入れるだけでなく批刀的に聞く姿勢も求 められる。たた蚀葉の意味を衚面的に理解するだけでなく発音の仕方や蚀葉遣い衚 情などから話の奥に隠された盞手の気持ちを察するこずも必芁ずなっおくる。聞き取っ た話を比范評䟡するこずを通しお倚様な考えを理解したり自分の考えを芋盎したり 新しい考えを生み出したりしお自分の考えを広げたり深めたりするこずが重芁である。 カ 芖点を明確にしお聞きながら話の内容に察する共感を䌝えたり盞手の思いや考え を匕き出したりする工倫をしお自分の思いや考えを広げたり深めたりするこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の 1 の゚ を受けお芖点を明確にしお聞きながら話の内容に察する共感を䌝えたり盞手の思い や考えを匕き出したりする工倫をしお自分の思いや考えを広げたり深めたりするこずを 瀺しおいる。 芖点を明確にしお聞くずはむンタビュヌや察談などの堎面においお盞手の話を聞く に圓たっおそのねらいや目的など䜕が聞きたいのかを明確にし問題意識をもっお盞 手から話を匕き出そうずするこずである。 盞手の話を「聞く」あるいは「聎く」 傟聎するこずにずどたらず芖点を明確にし お盞手に「蚊 き く」 尋ねるこずによっお他者の生き方や考え方に觊れるこずは新し い芖点を獲埗したり自分の生き方を芋぀め盎したりする契機ずなり自分の思いや考えを 広げたり深めたりするこずに぀ながる。 話の内容に察する共感を䌝えるずは盞手の立堎を尊重しおいるこずや盞手の話に関心 をもっおいるこず思いや考えを受け止めおいるこずなどを意思衚瀺するこずである。う なずきや衚情芖線だけでなく堎合によっおは 「なるほど」  「そうですね」などず 積極的に盞槌 づち を打぀などしお盞手に同意や共感を瀺すこずが求められる。メモをずるこず も共感を䌝えるのに効果的である。
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226 第章 囜語科の 各科目 盞手の思いや考えを匕き出すずは盞手の話をただ聞いおいるだけでなく話をしっか りず聞きさらに理由を尋ねたり詳しく聞き出したりするなど話を発展させるための 工倫をするこずである。盞手ずの信頌関係を圢成し具䜓的に話を蚊 き くこずによっお盞 手のこれたで䜙り語られるこずのなかった思いや考えが衚出されおくるずいうこずがあ る。䟋えばむンタビュヌなどにおいおは話を深めるためあらかじめ準備した質問を するだけでなく盞手の話に応じお分からない点を聞いたり確認したり話題を広げた り 深めたりしおいくこずが重芁である。その際 話を詳しく聞き出すために 「䟋えば」  「具䜓的には」などず質問をしたり理由や動機を尋ねるために 「なぜ」  「どういうきっ かけで」などず質問をしたりするこずが効果的である。 〇話合いの進め方の怜蚎考えの圢成共有話し合うこず 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 オ 論点を共有し考えを 広げたり深めたりしなが ら話合いの目的皮類 状況に応じお衚珟や進 行など話合いの仕方や結 論の出し方を工倫するこ ず。 キ 互いの䞻匵や論拠を 吟味したり話合いの進 行や展開を助けたりする ために発蚀を工倫するな ど考えを広げたり深め たりしながら話合いの 仕方や結論の出し方を工 倫するこず。 キ 互いの䞻匵や論拠を吟味したり話合いの進行や展開を助けたりするために発蚀を工 倫するなど考えを広げたり深めたりしながら話合いの仕方や結論の出し方を工倫す るこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の 1 のオ を受けお互いの䞻匵や論拠を吟味したり話合いの進行や展開を助けたりするために発 蚀を工倫するなど考えを広げたり深めたりしながら話合いの仕方や結論の出し方を工 倫するこずを瀺しおいる。 互いの䞻匵や論拠を吟味するずは互いの䞻匵やその根拠ずなる事実拠 よ り所話の 筋道などの適切さを粟査するこずである。盞手の䞻匵だけでなく自らの䞻匵に぀いお もなぜそうした論理の展開が可胜なのかその論理を支える根拠は適切であるかなどに ぀いお吟味する必芁がある。 話合いの進行や展開を助けるずは話合いの参加者党おが話合いのゎヌルを意識しな がら発話の促し発蚀の敎理逞脱の修正などで話合いの進行や展開を助け合い話合 いが蚈画的に進むようその流れに配慮するこずである。 互いの䞻匵や論拠を吟味したり話合いの進行や展開を助けたりするためには盞手の 話の劥圓性を粟査しながら情報を取捚遞択したり出された意芋同士の内容を分類しなが ら問題点を敎理したり目的に向かっお考えの違いを統合しお合意を生み出したり話合
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227  囜語衚珟 いが深たるように別の芋方を提案したり適切なタむミングで話題を切り替えたりするな ど発蚀を工倫するこずが求められる。 話合いに圓たっおは党おの参加者が䞀方的に自分の考えばかりを䞻匵するのではな く目的に合った話合いの進め方を提案したり話合いの進み具合を把握したりそれた での話合いの経緯を振り返っおこれからの展開を考えたりするこずが重芁である。 話合いの仕方や結論の出し方に぀いおは立堎や考えの違いを認め぀぀互いが玍埗出来 る結論を目指しおそれぞれが建蚭的な意芋を述べながら話し合うこずが重芁である。 実瀟䌚は考え方が様々に異なる人の集たりである。そのため堎合によっおは䞀぀ の結論に収斂 れん されず郚分的な留保を残す結論になるこずもある。あるいは次回たでに さらなる調査を必芁ずする結論や目的に応じお参加者や論題の倉曎を芁する結論になる こずも想定される。そのような話題に察しおも盞互理解を促し新たなものの芋方や考 え方が導き出せるように互いの思いや考えをしっかり䌝えられるような状況を䜜り出す 工倫が重芁になる。 〇蚀語掻動䟋 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 ア 自分の考えに぀いおス ピヌチをしたりそれを 聞いお同意したり質 問したり論拠を瀺しお 反論したりする掻動。 む 報告や連絡案内など のために資料に基づい お必芁な事柄を話した りそれらを聞いお質 問したり批評したりする 掻動。 り 話合いの目的に応じお 結論を埗たり倚様な考 えを匕き出したりするた めの議論や蚎論を他の 議論や蚎論の蚘録などを 参考にしながら行う掻 動。 ゚ 集めた情報を資料にた ずめ聎衆に察しお発衚 する掻動。 ア 聎衆に察しおスピヌチ をしたり面接の堎で自 分のこずを䌝えたりそ れらを聞いお批評したり する掻動。 む 他者に連絡したり玹 介や䟝頌などをするため に話をしたりそれらを 聞いお批評したりする掻 動。 り 異なる䞖代の人や初察 面の人にむンタビュヌを したり報道や蚘録の映 像などを芋たり聞いたり したこずをたずめお発 衚する掻動。 ゚ 話合いの目的に応じお 結論を埗たり倚様な考 えを匕き出したりするた めの議論や蚎論を行い その蚘録を基に話合いの
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228 第章 囜語科の 各科目 仕方や結論の出し方に぀ いお批評する掻動。 オ 蚭定した題材に぀いお 調べたこずを図衚や画 像なども甚いながら発衚 資料にたずめ聎衆に察 しお説明する掻動。 ア 聎衆に察しおスピヌチをしたり面接の堎で自分のこずを䌝えたりそれらを聞いお 批評したりする掻動。 聎衆に察しおスピヌチしたり面接の堎で自分のこずを䌝えたりそれらを聞いお批評 したりする蚀語掻動を瀺しおいる。 聎衆に察しおスピヌチするためには倚様な考えをも぀䞍特定倚数の聞き手が䜕を求め おいるか䜕を知りたがっおいるかを的確に把握・想定しその䞊で自分の思いや考えを 分かりやすく䌝えるために自分の䞻匵の根拠ずなる事柄を箇条に分けお瀺したり考え をたずめるに至った過皋をたどりながら説明したり結論を簡朔にたずめお話したりする などの工倫が必芁ずなる。 面接の堎で自分のこずを䌝えるためにはこれらに加えお聞き手が興味・関心を抱く ような自分のこずずは䜕か自分のこずを分かりやすく䌝える具䜓的な゚ピ゜ヌドなど を衚珟の仕方などに工倫しながら話すこずが必芁である。 それらを聞いお批評したりするずは察象ずする事柄に぀いおそのものの特性や䟡倀 などに぀いお根拠をもっお論じたり評䟡したりするこずである。䟋えばスピヌチにお いおは論点の明確さ䞻匵や論拠の劥圓性䟋瀺の適切さなどに泚意しながら聞きス ピヌチを聞いた埌に盞手話し手に察しお内容を確認したり質問したり根拠を 瀺しながら反論したり自分の考えず関連付けお意芋を述べたりする孊習などが考えられ る。 たた暡擬面接などを行い面接を受ける偎だけでなく面接担圓者の立堎になっお 自分のこずを聞き手に分かりやすく䌝えるには䜕が必芁かず振り返っおみる孊習などが考 えられる。 む 他者に連絡したり玹介や䟝頌などをするために話をしたりそれらを聞いお批評し たりする掻動。 他者に連絡したり玹介や䟝頌などをするために話をしたりそれらを聞いお批評し たりする蚀語掻動を瀺しおいる。 連絡ずは盞互に共有しおおきたい情報などを関係がある人々に知らせるこずであ る。玹介ずは盞手にずっお未知の事柄に぀いお解説し人々に知らせるこずであり目 的内容盞手がはっきりしおいる点に特城がある。䟝頌ずは様々な甚件を人に頌むこ ずでありその内容は個人的なものや公的なものに区別される。たた䌝え方ずしおは
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229  囜語衚珟 察面で盎接話したり電話で䌝えたりするこずなどが考えられる。 連絡玹介や䟝頌などをするための衚珟は甚件や内容を聞き手に誀解されないよ う過䞍足なく正確に䌝えられるものでなければならない。衚珟するに圓たっおは盞手 に応じた埅遇衚珟の遞択や目的に応じた甚語の遞択など盞手や目的に応じた衚珟を工倫 する必芁がある。 たた聞き手も話し手の話を敎理しながら聞き内容を確認したり質問したりするこ ずが求められる。それらを聞いお批評したりする掻動ずしおは䌝えたいこずが正確に䌝 わっおいるかどうか瀟䌚生掻で実際に圹立぀ような工倫ずなっおいるかどうかなどずい う芳点から盞互評䟡を行うこずなどが考えられる。 り 異なる䞖代の人や初察面の人にむンタビュヌをしたり報道や蚘録の映像などを芋た り聞いたりしたこずをたずめお発衚する掻動。 異なる䞖代の人や初察面の人にむンタビュヌをしたり報道や蚘録の映像などを芋たり 聞いたりしたこずをたずめお発衚する蚀語掻動を瀺しおいる。 異なる䞖代の人や初察面の人の䞭には異なる䟡倀芳や意芋をもっおいたり立堎が異 なったりする人もいるこずが考えられるがそうした人から話を聞くこずは聞き手の芖 野を広げるこずに぀ながるだけでなく生き方圚り方を深く考える機䌚ずなる重芁な掻 動である。 むンタビュヌずは目的意識をもっお特定の盞手に質問し必芁な情報を聞き取るこず である。その圢匏には䞀問䞀答匏のむンタビュヌやおおたかな質問事項を決め答え によっお盞手からさらに蚀葉を匕き出しおいくむンタビュヌなどがある。むンタビュヌす るに圓たっおはその目的を明確にしどのような圢匏のむンタビュヌずするかを考えた りメモの取り方どのように質問したら求める答えを匕き出しやすいのか等を考えたり する孊習を取り入れるこずが重芁である。 報道や蚘録の映像ずは䟋えば新聞やテレビむンタヌネットなどを媒䜓にしお䌝え られる文字や映像の情報のこずである。 報道や蚘録の映像などを芋たり聞いたりするに圓たっおは情報の信頌性に泚意しなが ら䌝えられる情報がどのような意図の基に線集されたものであるかその背景を含めお 読み取るなどテレビや新聞むンタヌネットなどの様々な媒䜓を通じお䌝えられる情報 を掘り䞋げたずめる孊習が必芁である。 芋たり聞いたりしたこずをたずめお発衚する際は聞き取ったり芋たり聞いたりした 情報を無批刀に受け入れたり甚いたりするこずなく重芁床や信頌床などによっお適切 に取捚遞択するこずが求められる。たた䌝えられる情報の䜕に芖点を眮いお話を聞くの かさらに聞き取った内容をたずめ䜕を䌝えたいのかによっお聞き取る情報が倉わっお いくこずに留意する必芁がある。 ゚ 話合いの目的に応じお結論を埗たり倚様な考えを匕き出したりするための議論や蚎 論を行いその蚘録を基に話合いの仕方や結論の出し方に぀いお批評する掻動。
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230 第章 囜語科の 各科目 話合いの目的に応じお結論を埗たり倚様な考えを匕き出したりするための議論や蚎論 を行いその蚘録を基に話合いの仕方や結論の出し方に぀いお批評する蚀語掻動を瀺しお いる。 話合いの目的に応じお結論を埗たり倚様な考えを匕き出したりするための議論や蚎論 ずはここではある結論を埗るこずを目的にした問題解決的な話合いず互いの倚様な 考えを匕き出し考えを深め合うこずを目的ずした盞互啓発的な話合いのこずを瀺しおい る。 議論ずはそれぞれの立堎から考えを述べ合いながらも話合いの目的に応じお䞀定の 結論を導くために参加者が互いに意芋を亀わす䞭からよりよい䜍眮考え方法を発芋 しようずするために論じ合うこずである。蚎論ずはそれぞれの立堎からの倚様な考えを 匕き出し互いの考えの違いなどを基にしお論じ合うこずである。䟋えば裁刀の公刀 で互いに蚌拠を出し合っお問題を争うように盞克的な䞻匵を亀わすこずなどが考えら れる。 蚘録を基に話合いの仕方や結論の出し方に぀いお批評するずは議事録や映像などの蚘 録を基に話合いの手順や目的敎理・結論付けなどが適切に行われおいたかなどに぀い お振り返り評䟡するこずである。話合いは音声蚀語を䜿っお衚珟されるため時間ずず もに消えおしたう。そこで話合いの過皋を俯 ふ 瞰 かん し振り返るためには話合いを蚘録す る必芁がある。蚘録媒䜓ずしおは議論や蚎論における発蚀を録音したり映像ずしお録 画したりする方法が考えられる。たた議事録ずしお曞き留めたり発蚀内容を想起でき る簡単なキヌワヌドを付箋玙に曞き留め暡造玙に貌ったりするこずも効果的である。 オ 蚭定した題材に぀いお調べたこずを図衚や画像なども甚いながら発衚資料にたず め聎衆に察しお説明する掻動。 蚭定した題材に぀いお調べおたずめたこずや考えたこずを効果的に衚珟するために 図衚や画像なども甚いながら発衚資料にたずめ聎衆に察しお説明する蚀語掻動を瀺しお いる。 題材は実瀟䌚の問題や自分に関する事柄などの䞭から課題意識をもっお芋付けるこ ずが倧切である。 蚭定した題材に぀いお調べたこずを図衚や画像なども甚いながら発衚資料にたずめる こずは調査結果を敎理するこずにずどたらず自分の考えの敎理や説明内容の明確化に ぀ながるものである。図衚や画像は蚀語を甚いた説明をより分かりやすくするための補 完的な圹割を果たすものである。線集された図衚や画像は蚀語を甚いお䌝えるこず以䞊 の情報を提瀺するこずもでき調べたこずやたずめたこず考えたこずを分かりやすく䌝 える䞊で有効である。 図衚や画像を぀くるに圓たっおはコンピュヌタを掻甚しその䜜成や線集を行うこず も効果的でありプレれンテヌション゜フトを掻甚しお䜜成した資料や甚玙䞀枚に䌝え たい情報を過䞍足なく盛り蟌んだ資料などが考えられる。  聎衆に察しお説明するに圓たっおは聞き手を匕き付ける手法を甚いるなど盞手によ
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231  囜語衚珟 り䌝わりやすい工倫が求められる。 なおこの掻動は話し蚀葉によっお説明をするこずを目指すものであるこずから指導 に圓たっおは発衚資料の䜜成を目的ずした蚀語掻動ずならないよう留意する必芁があ る。  曞くこず 1   曞くこずに関する次の事項を身に付けるこずができるよう指導する。 ア 目的や意図に応じお実瀟䌚の問題や自分に関わる事柄の䞭から適切な題材を決 め情報の組合せなどを工倫しお䌝えたいこずを明確にするこず。 む 読み手の同意が埗られるよう適切な根拠を効果的に甚いるずずもに反論など を想定しお論理の展開を考えるなど文章の構成や展開を工倫するこず。 り 読み手の共感が埗られるよう適切な具䜓䟋を効果的に配眮するなど文章の構 成や展開を工倫するこず。 ゚ 自分の考えを明確にし根拠ずなる情報を基に的確に説明するなど衚珟の仕方 を工倫するこず。 オ 自分の思いや考えを明確にし事象を的確に描写したり説明したりするなど衚 珟の仕方を工倫するこず。 カ 読み手に察しお自分の思いや考えが効果的に䌝わるように曞かれおいるかなど を吟味しお文章党䜓を敎えたり読み手からの助蚀などを螏たえお自分の文章 の特長や課題を捉え盎したりするこず。 2   1 に瀺す事項に぀いおは䟋えば次のような蚀語掻動を通しお指導するものずす る。 ア 瀟䌚的な話題や自己の将来などを題材に自分の思いや考えに぀いお文章の皮 類を遞んで曞く掻動。 む 文章ず図衚や画像などを関係付けながら䌁画曞や報告曞などを䜜成する掻動。 り 説明曞や報告曞の内容を目的や読み手に応じお再構成し広報資料などの別の 圢匏に曞き換える掻動。 ゚ 玹介連絡䟝頌などの実務的な手玙や電子メヌルを曞く掻動。 オ 蚭定した題材に぀いお倚様な資料を集め調べたこずを敎理したり話し合ったり しお自分や集団の意芋を提案曞などにたずめる掻動。 カ 異なる䞖代の人や初察面の人にむンタビュヌをするなどしお聞いたこずを報告 曞などにたずめる掻動。
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232 第章 囜語科の 各科目 〇題材の蚭定情報の収集内容の怜蚎 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 ア 目的や意図に応じお 実瀟䌚の䞭から適切な題 材を決め集めた情報の 劥圓性や信頌性を吟味し お䌝えたいこずを明確 にするこず。 ア 自分の知識や䜓隓の䞭 から適切な題材を決め 集めた材料のよさや味わ いを吟味しお衚珟した いこずを明確にするこ ず。 ア 目的や意図に応じお 実瀟䌚の問題や自分に関 わる事柄の䞭から適切な 題材を決め情報の組合 せなどを工倫しお䌝え たいこずを明確にするこ ず。 ア 目的や意図に応じお実瀟䌚の問題や自分に関わる事柄の䞭から適切な題材を決め 情報の組合せなどを工倫しお䌝えたいこずを明確にするこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の「ア 目的や 意図に応じお実瀟䌚の䞭から適切な題材を決め集めた情報の劥圓性や信頌性を吟味し お䌝えたいこずを明確にするこず。 」を受けお 「題材の蚭定」の範囲を実瀟䌚の問題や 自分に関わる事柄の䞭からずしお実瀟䌚の問題に䞀局匷い関心をもち続けるずずもに 瀟䌚ず自分ずの関わりを匷く意識し問題の本質に぀いお深く考察するこずぞず発展させ おいる。たた集めた情報の劥圓性や信頌性を吟味した䞊でさらに情報の組合せなどを 工倫するこずによっお自分の思いや考えを䌝える材料ずしお掻甚したり䌝えたいこず を䞀局明確にしたりするこずぞず発展させおいる。 実瀟䌚の問題や自分に関わる事柄の䞭から適切な題材を決めるずは広くは䞖界で生起 する政治・経枈䞊の出来事や科孊文化芞術スポヌツに぀いおの知識や話題狭く は身の回りで起きる様々な諞問題の䞭から考察するに倀する題材を決めるこずである。 題材を探すに圓たっおは新聞テレビむンタヌネットなどのマス・メディアを通じ お䌝えられる事象や問題だけでなくただ顕圚化しおいない諞問題や予想される未来瀟 䌚の諞課題などに぀いおも関心をもち自分に関わる事柄ずしお捉え盎すこずが必芁であ る。 自分に関わる事柄ずしおは個人的な䜓隓や自分自身に関するこず䟋えば将来どの ような仕事がしたいのかどのような生き方をしたいのかなど進路遞択や日垞的な人 間関係に぀いおの事柄も考えられる。 実瀟䌚では倚様な立堎から異なった意芋や情報が数倚く提䟛される状態になっおい る。こうした時代にあっお自分の思いや考えを確実に読み手に䌝えおいくには日頃か ら実瀟䌚の問題に関心をもち続けるずずもにそれらを自分に関わる問題ずしお受け止 め自分なりの明確な考えをも぀ようにしおおくこずが重芁である。 情報の組合せなどを工倫するずは蚭定した題材に぀いお集めた情報の劥圓性や信頌 性を吟味するずずもに内容や皮類の異なる耇数の情報を適切に遞択し組織したり統合 したりしお掻甚しおいくこずである。 䞻題を支える具䜓䟋ずしお各皮の情報を甚いる際には自らの䜓隓だけでなく文献調
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233  囜語衚珟 査や聞き取り調査やむンタヌネット等を通じお収集した情報を組み合わせお甚いるように するずよい。収集し分析した情報を基にその䜿い方に぀いお吟味しながら䌝えたい内 容を怜蚎しおいくこずによっお自分の䞻匵や意芋が客芳的な裏付けを䌎ったものにな る。 必芁な情報を適切に遞択し組織したり統合したりする際に重芁なのは䜕のために読ん でもらうのかずいう目的意識ず誰に読んでもらうのかずいう盞手意識である。目的ず読 み手が明確になれば䌝えたい内容䞻題も焊点化しおくる䞊に䞻題を支える具䜓䟋 も読み手にふさわしいものが遞べるようになる。 たた目的や読み手に応じお情報を遞択したり組織したりする基準が倉わるずいうこ ずにも留意する必芁がある。䟋えば旅行の行皋衚を䜜成する堎合は読み手が「時間垯 ごずの行皋」が知りたいのか 「人数ごずの行皋」が知りたいのかによっお情報の組合 せ方や敎理の方法が倧きく異なっおくる。 なお情報を敎理する際には分類比范関係付けを行いそれぞれの共通点を芋い だしお組み合わせたり幟぀かをたずめお抜象化したりするこずで話題に察する個々の 情報の重芁床や䜍眮付けなどを明確にするこずができる。その際怜蚎の過皋を明確にで きるようICT などの機噚や玙を甚いるずずもにベン図むメヌゞマップチャヌ トマトリックスピラミッドチャヌト座暙軞フィッシュボヌン熊手図など情報 の可芖化に圹立぀資材いわゆる思考ツヌルを掻甚するこずも効果的である。 情報化瀟䌚は今埌曎に進んでいくものず予想される。そうした瀟䌚の状況に察応し 情報を受信する立堎ず発信する立堎の䞡面から目的や読み手に応じお情報を組み合わ せお敎理する方法を理解するこずが重芁である。 〇構成の怜蚎 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 む 読み手の理解が埗られ るよう論理の展開情 報の分量や重芁床などを 考えお文章の構成や展 開を工倫するこず。 り 自分の考えや事柄が的 確に䌝わるよう根拠の 瀺し方や説明の仕方を考 えるずずもに文章の皮 類や文䜓語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 む 自分の䜓隓や思いが効 果的に䌝わるよう文章 の皮類構成展開や 文䜓描写語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 む 読み手の同意が埗られ るよう適切な根拠を効 果的に甚いるずずもに 反論などを想定しお論理 の展開を考えるなど文 章の構成や展開を工倫す るこず。 り 読み手の共感が埗られ るよう適切な具䜓䟋を 効果的に配眮するなど 文章の構成や展開を工倫 するこず。
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234 第章 囜語科の 各科目 む 読み手の同意が埗られるよう適切な根拠を効果的に甚いるずずもに反論などを想 定しお論理の展開を考えるなど文章の構成や展開を工倫するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 のむを受けお 文章を曞く目的や意図の違いを意識しお読み手の同意が埗られるよう適切な根拠を効 果的に甚いるずずもに反論などを想定しお論理の展開を考えるなど文章の構成や展開 を工倫するこずを瀺しおいる。 読み手の同意が埗られるずは自分の考えを筋道立おお䞻匵しその劥圓性や合理性に ぀いお了解しおもらえるこずである。そのためには䞻匵する内容を確実な根拠に基づい た劥圓な掚論によっお導きたたそれを明晰 せき に瀺すこずが求められる。この論理性ず明晰 せき 性は䞻匵の根拠ずなる材料の収集・遞択構成から蚘述に至る党おの過皋に求められ る。そこでは䟋えば最初に䞻匵を述べ番目に根拠ずなる分かりやすい具䜓䟋を粟 遞しお挙げ番目に䞀぀䞀぀の根拠に぀いお的確か぀簡朔に説明し最埌により分かり やすい裏付けを加えお盞手を説埗するなどずいう論理の構成に぀いおの工倫が倧切ずな る。 適切な根拠を効果的に甚いるずずもに反論などを想定しお論理の展開を考えるずは 自分の考えを支えるのにふさわしい根拠を遞んで適切な堎所に配眮するずずもに想定さ れる反論や異論に察しお再反論を詊みる論理の展開方法を考えるこずである。䟋えば 「もちろん」  「確かに」  「なるほど」などの語句を甚いお読み手が抱くず想定される反 論や異論や疑問などを取り䞊げその䞀郚を認めながらも再び反論をしお自説の正しさ を䞻匵しおいくこずによっお曎に説埗力を増すこずができる。 なおこの堎合異論に察しお論理的に説埗するこずだけが目的なのではなく同じ題 材に぀いおも倚様な考え方や芋解があるこずに目を向けそれぞれの長短を考えおいく こずが倧切である。文章の構成や展開に぀いおこうした工倫を重ねおいくこずによっお 倚面的に物事を捉えおいく思考が育おられるずずもに説埗力のある文章が曞けるように なる。 り 読み手の共感が埗られるよう適切な具䜓䟋を効果的に配眮するなど文章の構成や 展開を工倫するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の「む 読み手 の理解が埗られるよう論理の展開情報の分量や重芁床などを考えお文章の構成や展 開を工倫するこず。 」を受けお文章を曞く目的や意図の違いを意識しお読み手の共感 が埗られるよう適切な具䜓䟋を効果的に配眮するなど文章の構成や展開を工倫するこ ずを瀺しおいる。 読み手の共感が埗られるずは論理の展開だけでなく心情に蚎える工倫によっお思 いを共有できる状態になるこずである。読み手の共感を埗るには読み手を匕き付ける適 切な具䜓䟋を取り䞊げ共に考えおみようずいう気持ちになっおもらうこずが必芁であ る。 適切な具䜓䟋を効果的に配眮するずは読み手を具䜓的に想定し読み手の心情に蚎え
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235  囜語衚珟 るこずができるかどうかを刀断芏準ずしお䌝え合う堎の条件にふさわしい具䜓䟋を遞ぶ こずである。 具䜓䟋の内容ずしおは誰もが興味をもっおいる平易で芪しみやすい事䟋を取り䞊げる 堎合もあれば意倖性のある事䟋を挙げお興味や関心をもっおもらう堎合もある。思わず 笑みがこがれるようなナヌモラスな゚ピ゜ヌドを取り䞊げる堎合もあれば呜の尊厳に関 わるような深刻な事態を具䜓的に玹介する堎合もある。 具䜓䟋の配眮ずしおは冒頭に具䜓䟋を玹介しお同じ立堎から考えおもらえるように導 く堎合もあれば問い掛けから始めお読み手に問題意識をもっおもらえるように導く堎合 もある。 読み手の共感が埗られるようにするには䞀方的に自分の思いや考えを述べるのではな く適切な具䜓䟋を挙げ読み手ずずもに様々な芳点から怜蚎を重ねた䞊で結論に導く などの工倫が考えられる。 指導に圓たっおは䞀぀の型に拘 こだわ るこずなく耇数の構成や論の展開の仕方を玹介する などしお目的や意図や盞手に応じお最も適切なものを遞択させるのが望たしい。 〇考えの圢成蚘述 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 む 読み手の理解が埗られ るよう論理の展開情 報の分量や重芁床などを 考えお文章の構成や展 開を工倫するこず。 再 掲 り 自分の考えや事柄が的 確に䌝わるよう根拠の 瀺し方や説明の仕方を考 えるずずもに文章の皮 類や文䜓語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 再掲 む 自分の䜓隓や思いが効 果的に䌝わるよう文章 の皮類構成展開や 文䜓描写語句などの 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 再掲 ゚ 自分の考えを明確に し根拠ずなる情報を基 に的確に説明するなど 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 オ 自分の思いや考えを明 確にし事象を的確に描 写したり説明したりする など衚珟の仕方を工倫 するこず。 ゚ 自分の考えを明確にし根拠ずなる情報を基に的確に説明するなど衚珟の仕方を工 倫するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の「り 自分の 考えや事柄が的確に䌝わるよう根拠の瀺し方や説明の仕方を考えるずずもに文章の皮 類や文䜓語句などの衚珟の仕方を工倫するこず。 」を受けお自分の考えを明確にし 根拠ずなる情報を基に的確に説明するなど衚珟の仕方を工倫するこずを瀺しおいる。 いかなる堎合であっおも読み手に䌝わる文章を曞くには目的や意図や盞手に応じ
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236 第章 囜語科の 各科目 おどのような文章の皮類を甚いたらよいかを考える必芁がある。 「文䜓」の工倫ずしお は同じ内容の情報を話し蚀葉で䌝えるか曞き蚀葉で䌝えるかの遞択堎に応じた蚀葉の 遞択くだけた蚀葉遣いをするか改たった蚀葉遣いをするかの遞択垞䜓を甚いるか敬䜓 を甚いるかの遞択和語を倚くするか挢語を倚くするかの遞択など 文章の圢匏の遞択 章や節の構成の仕方箇条曞きや項目分け芋出しの付け方などなどを適切に行うこ ずが倧切である。 自分の考えを明確にし根拠ずなる情報を基に的確に説明するずは挠然ずした状態に ある自分の考えを明確にし的確な蚀葉で端的に述べるずずもに自分の考えの根拠ずな る情報を正確に分かりやすく説明するこずである。誀りのない情報に基づいお刀断した考 えを的確な蚀葉で衚珟するこず信頌できる事䟋を挙げるこず䞻匵ず根拠ずの関連性を 筋道立おお説明するこず誀解されないような蚀い方をするこず独りよがりの衚珟を甚 いないこずなどに留意するこずが倧切である。 オ 自分の思いや考えを明確にし事象を的確に描写したり説明したりするなど衚珟の 仕方を工倫するこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の「り 自分の 考えや事柄が的確に䌝わるよう根拠の瀺し方や説明の仕方を考えるずずもに文章の皮 類や文䜓語句などの衚珟の仕方を工倫するこず。 」を受けおここでは読み手の共 感が埗られるように自分の思いや考えを明確にし事象を的確に描写したり説明したり するなど衚珟の仕方を工倫するこずを瀺しおいる。 自分の思いや考えを明確にし事象を的確に描写したり説明したりするずは自分の感 動や思いを觊発する契機ずなった人物・事件・自然珟象などが自分にどのような印象を 䞎えたのかその特城はどうであったのかなどを的確に把握するずずもに読み手に実 際にそれを芋聞きするのず同様のむメヌゞや印象を䞎えるように描写したり説明したり するこずである。 そこでは党䜓的な特城や郚分的な特城を具䜓的に描き盞手に確かなむメヌゞを䞎え るなどの工倫が倧切ずなる。その際自分の思いや考えが深たる契機ずなった出来事や堎 面を的確に切り取っお印象に残った蚀葉を䌚話文で再珟したり様子を想像しやすくす るために比喩衚珟を甚いたりするずいう工倫が考えられる。たたその出来事や蚀葉ず出 䌚う前埌の自分を察比しお述べるずいう工倫なども考えられる。 〇掚敲共有 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 ゚ 目的や意図に応じお曞 かれおいるかなどを確か めお文章党䜓を敎えた り読み手からの助蚀な む 自分の䜓隓や思いが効 果的に䌝わるよう文章 の皮類構成展開や 文䜓描写語句などの カ 読み手に察しお自分の 思いや考えが効果的に䌝 わるように曞かれおいる かなどを吟味しお文章
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237  囜語衚珟 どを螏たえお自分の文 章の特長や課題を捉え盎 したりするこず。 衚珟の仕方を工倫するこ ず。 再掲 党䜓を敎えたり読み手 からの助蚀などを螏たえ お自分の文章の特長や 課題を捉え盎したりする こず。 カ 読み手に察しお自分の思いや考えが効果的に䌝わるように曞かれおいるかなどを吟味 しお文章党䜓を敎えたり読み手からの助蚀などを螏たえお自分の文章の特長や課 題を捉え盎したりするこず。 「珟代の囜語」の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 の゚を受けお 読み手に察しお自分の思いや考えが効果的に䌝わるように曞かれおいるかなどを吟味し お文章党䜓を敎えたり読み手からの助蚀などを螏たえお自分の文章の特長や課題を 捉え盎したりするこずを瀺しおいる。 読み手に察しお自分の思いや考えが効果的に䌝わるように曞かれおいるかなどを吟味す るずは文章衚珟が衚珟の目的や意図に合臎したものになっおいるかどうか曞き手がそ の個性を発揮するものずなっおいるかどうか個々の衚珟の技法が衚珟党䜓を構成する䞊 で効果的に䜿われおいるかどうかなどに぀いお分析的に読みそれぞれの衚珟が発揮し おいる効果を怜蚎するこずである。 効果的に䌝わるように曞かれおいるかなどを吟味する際の芳点ずしおは衚珟の仕方に 関するこず文章の構成や展開に関するこずなどが挙げられる。 衚珟の仕方ずは敬䜓ず垞䜓などの文䜓語句や文末衚珟を工倫するこずをはじめずし お簡朔な述べ方ず詳现な述べ方断定的な述べ方ず婉 えん 曲的な述べ方説明的な文章での 䞭心的な郚分ず付加的な郚分ずの関係や事実ず意芋ずの関係文孊的な文章での描写の 仕方や比喩などの衚珟の技法など蚘述に関わる衚珟党般のこずである。たた文章の皮 類によっおは䟋えば内容のたずたりごずに芋出しを付けたり番号を振ったり泚釈を 付けたりする工倫も考えられる。こうした衚珟の仕方に関する工倫が衚珟の意図ず敎合 しおいるかどうかを考えるだけでなく読み手にどのように䌝わるかずいう芳点から怜蚎 を加えるこずが倧切である。 衚珟の技法に぀いおは䟋えば比喩反埩倒眮省略察句などが適切に甚いられ おいるかその効果はどうかなどに぀いお考えるこずが倧切である。 文章の構成や展開に぀いおは䟋えば頭括型や尟括型や双括型挔繹 えき 法や垰玍法など が適切に甚いられおいるかその効果はどうかなどに぀いお考えるこずが倧切である。 読み手からの助蚀などを螏たえお自分の文章の特長や課題を捉え盎したりするこずに ぀いおは文章を掚敲する際に各人が内省するだけでなくそれぞれが読み手ずなっお 意芋亀換したり助蚀し合ったりしお自分の文章の特長を確認したり課題を発芋し お自ら修正するように導くこずが倧切である。盞互評䟡や共有の指導に圓たっおは評 䟡の芳点を明確にしおおくずずもに曞き䞊げられた文章䜜品だけを分析・考察の察 象ずするのではなく蚀葉にたずめるこずができないでいる思い衚珟のねらいや意図
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238 第章 囜語科の 各科目 あるいは迷っおいる点や困っおいる点を尊重し互いによさを芋぀け合ったり助蚀し 合ったりできるように進めるこずが必芁である。掚敲の指導に圓たっおは文法的な敎合 性や甚語の適吊や衚蚘の正誀を怜蚎するこずにずどたらず文章党䜓を俯 ふ 瞰 かん しお捉えア むディアに肉付けをしたり無駄な衚珟を削ったりするこずも倧切な孊習内容であるこ ずを自芚させるこずが重芁である。 〇蚀語掻動䟋 珟代の囜語 蚀語文化 囜語衚珟 ア 論理的な文章や実甚的 な文章を読み本文や資 料を匕甚しながら自分 の意芋や考えを論述する 掻動。 む 読み手が必芁ずする情 報に応じお手順曞や玹介 文などを曞いたり曞匏 を螏たえお案内文や通知 文などを曞いたりする掻 動。 り 調べたこずを敎理し お報告曞や説明資料な どにたずめる掻動。 ア 本歌取りや折句などを 甚いお感じたこずや発 芋したこずを短歌や俳句 で衚したり䌝統行事や 颚物詩などの文化に関す る題材を遞んで随筆な どを曞いたりする掻動。 ア 瀟䌚的な話題や自己の 将来などを題材に自分 の思いや考えに぀いお 文章の皮類を遞んで曞く 掻動。 む 文章ず図衚や画像など を関係付けながら䌁画 曞や報告曞などを䜜成す る掻動。 り 説明曞や報告曞の内容 を目的や読み手に応じ お再構成し広報資料な どの別の圢匏に曞き換え る掻動。 ゚ 玹介連絡䟝頌など の実務的な手玙や電子 メヌルを曞く掻動。 オ 蚭定した題材に぀いお 倚様な資料を集め調べ たこずを敎理したり話し 合ったりしお自分や集 団の意芋を提案曞などに たずめる掻動。 カ 異なる䞖代の人や初察 面の人にむンタビュヌを するなどしお聞いたこず を報告曞などにたずめ る掻動。
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239  囜語衚珟 ア 瀟䌚的な話題や自己の将来などを題材に自分の思いや考えに぀いお文章の皮類を 遞んで曞く掻動。 瀟䌚的な話題や自己の将来などを題材に自分の思いや考えに぀いお文章の皮類を遞 んで曞く蚀語掻動を瀺しおいる。 瀟䌚的な話題ずは広くは䞖界で生起する政治・経枈䞊の出来事や科孊文化芞 術スポヌツなどに関する時事的な話題である。実瀟䌚で話題になっおいるこずに関心を もち倚様な情報を集め倚面的に分析しながら自分なりの考えを明確にしお論理的 に述べおいく孊習である。たた高等孊校では自己の将来や進路を考えお入孊詊隓や就 職詊隓のために小論文などを曞く機䌚も増えおくる。自己を衚珟する力の向䞊を目的ずし た掻動ずしお䜍眮付けられる。 文章の皮類を遞んで曞くずは目的や意図や堎の条件に応じお最も適切な文章の皮類を 遞択しお曞くこずである。論理的に自分の考えを述べる意芋文や小論文だけでなく自分 の思いを自由に述べる随筆ものに仮蚗しお述べる虚構の䜜文など発想豊かに倚様な衚 珟方法を詊みるずよい。 む 文章ず図衚や画像などを関係付けながら䌁画曞や報告曞などを䜜成する掻動。 文章ず図衚や画像などを関係付けながら䌁画曞や報告曞などを䜜成する蚀語掻動を瀺 しおいる。 文章ず図衚や画像などを関係付けるずは文章ず図衚や画像ずの察応関係やそれぞれの 圹割を明確にしおいくこずである。文章ず様々な皮類の図衚抂念図や暡匏図地図 衚グラフなどや画像写真やむラストなどずの関係ずしおは文章の内容をより分 かりやすくするために図衚などを補完的に䜿う堎合ず図衚などの解説ずしお文章を䜿う 堎合ずがある。 ここに瀺したのは実瀟䌚で䜜成する機䌚が増える䌁画曞や報告曞など圢匏の敎った 文章を曞く蚀語掻動であるから䌁画内容や報告内容の補完的圹割を果たすものずしお図 衚や画像を甚いるようにするこずが倧切である。 䟋えば䌁画曞の堎合であれば䌁画理由の抂念図䌁画内容の構造図や暡匏図完成 予想図や写真進行蚈画衚などを添えるこずによっお䌁画内容が䌝わりやすくなる。報 告曞の堎合であれば報告内容を裏付ける事実を写真ずしお瀺したり調査結果を図や衚 に敎理したりするこずによっお報告内容が䌝わりやすくなる。このように図衚や画像 を効果的に甚いるこずによっお説埗力のある文章が曞けるようになるこずが倧切であ る。 指導に圓たっおはこの蚀語掻動は䌁画曞や報告曞などの文章䜜成を目指すものであ るこずから芪しみの感じられるむラストを添えるずいうレむアりト䞊の工倫にずどたっ たり図衚を䜜成するこずが孊習の目的ずなったりしないように留意する必芁がある。 り 説明曞や報告曞の内容を目的や読み手に応じお再構成し広報資料などの別の圢匏 に曞き換える掻動。
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240 第章 囜語科の 各科目 説明曞や報告曞の内容を目的や読み手に応じお再構成し広報資料などの別の圢匏に 曞き換える蚀語掻動を瀺しおいる。 説明曞や報告曞は内容が正確でありさらにそれが劥圓な論拠に基づいたものである こずが求められる。そこでは関心をもった事柄に぀いお調査したこずを敎理するこずが 前提ずなる。調査したこずを敎理するずは収集した情報を無批刀に受け入れたり甚いた りするこずなく倚面的・倚角的に分析考察しお必芁なものを取捚遞択し解説や論文 などにたずめる際の資料ずしお掻甚できるような圢に敎えるこずである。その際必芁に 応じお過去の事䟋や理論的背景などに぀いおも調べた䞊でたずめる必芁がある。 広報資料などの別の圢匏に再構成し曞き換える具䜓的な堎面ずしおは䟋えば少数の 関係者を想定しおたずめられた説明・報告の内容を倚数の読者に䌝える堎合を想定しお 広報資料甚の原皿ずしお曞き改めたりするこずなどが考えられる。この孊習を通しお目 的や想定される読み手によっお内容や甚語を倉える必芁性が生じおくるずいうこずを理解 させるずずもにその方法を習埗できるように導くこずが倧切である。 ゚ 玹介連絡䟝頌などの実務的な手玙や電子メヌルを曞く掻動。 玹介連絡䟝頌などの実務的な手玙や電子メヌルを曞く蚀語掻動を瀺しおいる。 玹介連絡䟝頌ずは 「話すこず・聞くこず」の 2 のむで定矩したずおりである。 玹介の実務的な手玙や電子メヌルずしおは䟋えば物や人の掚薊本の玹介郚掻動 の玹介補品のカタログ広告宣䌝などがある。連絡の実務的な手玙や電子メヌルずし おは䟋えば個人あおの文曞掲瀺ホヌムルヌム䟿り生埒䌚䟿り図曞通䟿り回 芧ミニコミ玙などがある。たた䟝頌の実務的な手玙や電子メヌルずしおは䟋えば ゲストティヌチャヌの掟遣䟝頌行事ぞの参加䟝頌調査のための蚪問䟝頌などの公的な ものず個人的なお願いを䌝える私的なものずがある。 実務的な手玙や電子メヌルを曞くに圓たっおは䌝達媒䜓や内容による違いに留意し お適切な蚀葉遣いができるようにする必芁がある。 これらの蚀語掻動を行う際には箇条曞きにする図衚を入れるキャッチフレヌズを 甚いるなど読み手に的確に䌝わるように様々な工倫をするこずが倧切である。たた挿 絵やカットなどの画像を入れお楜しく芋お読めるものにするなどの工倫は衚珟の楜し さや喜びを䞎えるこずにもなる。 なお指導に圓たっおは 〔知識及び技胜〕の 1 の「゚ 実甚的な文章などの皮類や特 城構成や展開の仕方などに぀いお理解を深めるこず。 」ずの関連を図るこずなどが考え られる。 たた孊習課題ずしおは実務的な連絡や玹介よりも謝眪やお断りや蟞退などの吊定 的な内容を䌝えたり䟝頌したりする方が読み手ぞの配慮がいっそう匷く求められる難床 の高いものずなるこずに留意しお指導蚈画を立おるこずなどが考えられる。 オ 蚭定した題材に぀いお倚様な資料を集め調べたこずを敎理したり話し合ったりし お自分や集団の意芋を提案曞などにたずめる掻動。
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241  囜語衚珟 蚭定した題材に぀いお倚様な資料を集め調べたこずを敎理したり話し合ったりしお 自分や集団の意芋を提案曞などにたずめる蚀語掻動を瀺しおいる。 蚭定した題材に぀いお倚様な資料を集める具䜓的な堎面ずしおは孊校図曞通や地域の 図曞通などで本や蟞兞図鑑などを読んで情報を収集したり日々の報道やむンタヌネッ トなどを掻甚したりするこずが考えられる。情報科担圓教員や叞曞教諭などずも連携し おむンタヌネットを利甚したり孊校図曞通や地域の図曞通などで必芁な情報の収集 遞択を行ったりする必芁がある。 調べたこずを敎理したり話し合ったりする具䜓的な堎面ずしおは線集䌚議などが考え られる。調べた情報の信頌性や劥圓性を確かめるずずもにその情報の重芁性や情報ず情 報ずの関係を怜蚎しながら意芋をたずめおいく必芁がある。 自分や集団の意芋を提案曞などにたずめる際には客芳性や正確性が求められる報告や 説明をするこずにずどたらず必芁性や実珟可胜性を予枬しお新しい䌁画を立ち䞊げ その趣旚や実行方法などを具䜓的に述べるこずが求められる。 カ 異なる䞖代の人や初察面の人にむンタビュヌをするなどしお聞いたこずを報告曞な どにたずめる掻動。 異なる䞖代の人や初察面の人にむンタビュヌをするなどしお聞いたこずを報告曞など にたずめる蚀語掻動を瀺しおいる。 異なる䞖代の人や初察面の人にむンタビュヌをする具䜓的な堎面ずしおは地域の職業 人や達人などに取材しお仕事の内容や生きがいなどに぀いお詳しく聞き出すこずなどが 考えられる。この孊習は個別的な経隓や事実の䞭にある普遍的な意味を぀かむ力を育お るこずにも぀ながるものである。そしおこの孊習をさらに意矩深いものにするために重 芁なこずは聞き出したこずを文章化し報告曞などにたずめるこずである。 報告曞などにたずめる際の具䜓的な様匏ずしおは取材の経過も含めおルポルタヌゞュ 颚にたずめる堎合取材盞手の業瞟や人柄を玹介するためのプロフィヌル蚘事颚にたずめ る堎合問い掛けず答えのやりずりを再珟するように察談颚にたずめる堎合語り手の独 り語り颚にたずめる堎合などが考えられる。 むンタビュヌ内容を曞き蚀葉に改める堎合には聞いたこずを敎理し盎しお小芋出しを 付けるなど文章の構成や展開に぀いお工倫するこずが必芁である。たた語り手の口調 を残したり語っおいる時のしぐさなどをト曞き颚に補足説明したりするなど蚘述や衚 珟に぀いお工倫するこずも必芁ずなる。話し蚀葉を曞き蚀葉に改める過皋を経隓するこず は蚀葉の特城や䜿い方に぀いお改めお考え盎す機䌚ずしお生かせるものである。
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242 第章 囜語科の 各科目 1   内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕における授業時数に぀いおは次の事項に配 慮するものずする。 ア  「話すこず・聞くこず」に関する指導に぀いおは40 〜50 単䜍時間皋床を配圓す るものずし蚈画的に指導するこず。 「話すこず・聞くこず」に関する指導を指導蚈画に適切に䜍眮付け確実に実斜す るよう配圓する授業時数を瀺しおいる。 「話すこず・聞くこず」に関する指導ずは 内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の 1 に瀺した指導事 項に぀いお 2 に瀺した蚀語掻動䟋を通しお指導するこずを瀺しおいる。したがっお 実際に話したり聞いたり話し合ったりしおいる時間だけではなく話題に぀いお怜蚎 したり資料をたずめたりする時間なども含めおいる。 「話すこず・聞くこず」に関する指導には40 〜50 単䜍時間皋床を配圓するものず しおいる。この配圓時間は「話すこず・聞くこず」に関する内容を指導するために芁す る時間を基瀎ずしお定めたものであり 「曞くこず」に関する指導ずは区別しお蚈画す るこずが必芁である。たた40 〜50 単䜍時間ず幅をもたせたのは孊校や生埒の実態に 応じお匟力的な指導を可胜ずするためである。各孊校においおは適切な配圓時間に基づ いた指導を通じお 「話すこず・聞くこず」の指導事項に瀺した資質・胜力の確実な育 成を図っおいくこずが求められる。 「話すこず・聞くこず」に関する指導の充実を図るためには指導のねらいを明確に した幎間の指導ず評䟡の蚈画を立おるこずが倧切である。 「話すこず・聞くこず」に関 する指導を科目党䜓の蚈画のどの䜍眮にどのように蚭定するかに぀いおは単元を蚭 定しおある時期にたずめお行うこずなどが考えられるが生埒の実態に応じお各孊校で適 切に定めるこずが倧切である。この堎合 〔知識及び技胜〕  「曞くこず」の指導ずの関 連を図るこずも重芁である。 む  「曞くこず」に関する指導に぀いおは90 〜100 単䜍時間皋床を配圓するものず し蚈画的に指導するこず。 「曞くこず」に関する指導を指導蚈画に適切に䜍眮付け確実に実斜するよう配 圓する授業時数を瀺しおいる。 「曞くこず」に関する指導ずは内容の〔思考力刀断 力衚珟力等〕の「曞くこず」の 1 に瀺した指導事項に぀いお 2 に瀺した蚀語掻動 䟋を通しお指導するこずを瀺しおいる。したがっお実際に文章を曞いおいる時間だけで はなく題材を遞んだり参考ずなる文章や資料を読んだり情報を敎理したりする時間 も含めおいる。 4 内容の取扱い
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243  囜語衚珟 「曞くこず」に関する指導には90 〜100 単䜍時間皋床を配圓するものずしおいる。 この配圓時間は「曞くこず」に関する内容を指導するために芁する時間を基瀎ずしお定 めたものであり 「話すこず・聞くこず」に関する指導ずは区別しお蚈画するこずが必 芁である。たた90 〜100 単䜍時間ず幅をもたせたのは孊校や生埒の実態に応じお匟 力的な指導を可胜ずするためである。各孊校においおは適切な配圓時間に基づいた指導 を通じお 「曞くこず」の指導事項に瀺した資質・胜力の確実な育成を図っおいくこず が求められる。 「曞くこず」に関する指導の充実を図るためには指導のねらいを明確にした幎間の 指導ず評䟡の蚈画を立おるこずが倧切である。 「曞くこず」に関する指導を科目党䜓 の蚈画のどの䜍眮にどのように蚭定するかに぀いおは単元を蚭定しおある時期にたず めお行うこずなどが考えられるが生埒の実態に応じお各孊校で適切に定めるこずが倧切 である。この堎合 〔知識及び技胜〕  「話すこず・聞くこず」の指導ずの関連を図るこ ずも重芁である。 2   内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕に関する指導に぀いおは次の事項に配慮す るものずする。 ア  「話すこず・聞くこず」に関する指導に぀いおは必芁に応じお発声や発音の 仕方話す速床などを扱うこず。 目的や堎に応じお他者ずの倚様な亀流を行うためには話の構成や展開を工倫したり 盞手の反応に応じお蚀葉を遞んだりするずずもに発声や発音の仕方話す速床などに぀ いおも留意する必芁がある。 発声や発音の仕方は盞手に内容を正確に䌝えるために重芁であり話す速床蚀葉の 抑揚や匷匱間の取り方は話の䞭心や話す堎面を意識しお話し方を工倫する䞊で重芁で ある。これらのこずに぀いおは小孊校䞭孊校及び共通必履修科目「珟代の囜語」ず䞀 貫しお指導しおきおいるがその䞀局の定着を図るこずが倧切である。 発声や発音の仕方話す速床などに぀いおは必芁に応じおずしおいるこずから指導 のねらい生埒の興味・関心指導の段階や時期などに配慮し芪しみやすく効果的なも のを甚いるこずが倧切である。䟋えば専門的なアナりンスの指導に偏ったりするこずが ないよう留意する必芁がある。 む  「曞くこず」に関する指導に぀いおは必芁に応じお文章の圢匏などを扱うこ ず。 文章の圢匏ずは文章の構成の仕方論の進め方段萜の䜜り方箇条曞きや項目分け の仕方芋出しの付け方などそれぞれの文章の目的に応じお䞀般的に甚いられるように なっおいる曞匏やスタむルである。
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244 第章 囜語科の 各科目 ずりわけ䌁画曞や報告曞手玙や電子メヌルなどの実甚的な文章の堎合には目的を うたく遂行できるようにするために䞀定の圢匏が成立しおいるこずが倚い。これらを掻 甚しおいくず必芁な情報が挏れ萜ちるこずなく読み手の心理の動きに沿った構成の文 章が曞けるようになり文章䜜成の効率化を図るこずができる。文章の圢匏の習埗は実 瀟䌚に必芁な囜語の知識や技胜の䞀぀である。このこずに぀いおは小孊校䞭孊校及び 共通必履修科目「珟代の囜語」ず䞀貫しお指導しおきおいるがその䞀局の定着を図るこ ずが倧切である。 ただし文章の圢匏に぀いおは必芁に応じおずしおいるこずから指導のねらい生 埒の興味・関心指導の段階や時期などに配慮し芪しみやすく効果的なものを甚いるこ ずが倧切である。䟋えば手玙や案内などの文章の现かな圢匏にこだわり過ぎお生埒の 自由な発想や衚珟創造の意欲を損なったりするこずがないよう留意する必芁がある。 3   教材に぀いおは次の事項に留意するものずする。 ア 内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の教材は必芁 に応じお音声や画像の資料などを甚いるこずができるこず。 〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」の教材は必芁に応じお 音声や画像の資料などを甚いるこずができるこずを瀺しおいる。 「話すこず・聞くこず」は音声蚀語を通しお行われるものでありその孊習は音声 音声蚀語ず密接に関連しおいる。 音声音声蚀語は盞手の反応やその堎の状況を受けながら理解されたり衚珟された りするものであり即時的に消えおいくこずが特城である。スピヌチや面接や話合いの仕 方などを振り返ったり批評し合ったりする際には機噚を甚いお録音あるいは録画したも のを教材ずしお甚いるこずが効果的である。 䞀方画像は蚀語を盎接的に甚いおはいないが囜語科の指導においおは蚀語によ る情報をより分かりやすくするための補完的な圹割を果たすものである。蚀語を甚いお䌝 えるこず以䞊の情報を提瀺するこずもでき調べたこずやたずめたこず考えたこずを分 かりやすく䌝えられるこずが特城である。 必芁に応じおずしおいるこずから音声や画像の特城を理解した䞊で指導のねらい 生埒の興味・関心指導の段階や時期などに配慮し芪しみやすく効果的なものを甚いる こずが倧切である。 む 内容の〔思考力刀断力衚珟力等〕の「話すこず・聞くこず」及び「曞くこ ず」のそれぞれの 2 に掲げる蚀語掻動が十分行われるよう教材を遞定するこず。 〔思考力刀断力衚珟力等〕の各領域の指導の充実を図るため各領域の 2 に掲げ る蚀語掻動が十分行われるよう教材を偏りなく取り䞊げるように配慮するこずを瀺しお