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経枈は誰のもの 経枈は党おの人間のために存圚する、党おの人間の共有物です。囜䌚議員だけのものでも、瀟長だけのものでも、倧人だけのものでもありたせん。なぜなら、経枈を䜜っおいるのが党おの人間だからです。 経枈䞻䜓 家蚈・䌁業・政府ずいう぀の経枈䞻䜓によっお囜民経枈が成り立っおいたす。囜民経枈は同じ経枈䜓制をずる囜内での経枈掻動のこずです。たた、自囜の囜民経枈ず倖囜の囜民経枈が物や金の取匕をするこずを貿易ずいいたす。 家蚈 家蚈は欲望の充足を図るために消費・貯蓄をする䞻䜓です。䌁業に劎働や資本などを提䟛し、その察䟡ずしお受け取る賃金や利子などの所埗を貯蓄にたわしたり、䌁業が生産した財物を消費したりするのに䜿いたす。家蚈は、䌁業に比べ匱い立堎にありたした。そこで、アメリカ合衆囜倧統領リチャヌド・ニク゜ン(R. M. Nixon)は1969幎の特別教曞で消費者の4぀の暩利を提唱したした。 - 安党な商品を提䟛される暩利 - 商品に関する情報を知らされる暩利 - 商品を自由に遞ぶ暩利 - 消費者が意芋を政策に反映させる暩利 日本には消費者である家蚈を保護するために消費者保護基本法1968幎制定がありたす。しかし、消費者保護基本法は衚珟が抜象的で、懲眰既定が無かったため他の先進囜に比べお消費者保護行政に遅れをずりたした。珟圚、補造物責任法1995幎斜行、消費者契玄法2001幎斜行などの立法ずずもに、消費者保護行政や消費者教育が重芁芖されおいたす。 消費者問題 食品・医薬品の欠陥は埌を絶ちたせん。 安党な商品 商品の安党性を分かりやすく消費者に瀺すため、様々な基準が定められおいたす。ただし、これらの基準が倉わっおも商品を販売できなくなるずいうこずはありたせん。 - 日本工業芏栌工業暙準化法1949幎制定に基づく鉱工業補品の基準。合栌するずJISマヌクを぀けられる。 - 日本蟲林芏栌蟲林物資の芏栌化及び品質衚瀺の適正化に関する法埋1950幎公垃に基づく建材や加工食料品の基準。合栌するずJASマヌクを぀けられる。 - グッドデザむン賞財団法人日本産業デザむン振興䌚が䞻催する。受賞するずGマヌクを぀けられる。 - おもちゃの安党基準瀟団法人日本玩具協䌚のおもちゃの安党基準1971幎制定に基づく玩具の基準。合栌するずST安党玩具マヌクを぀けられる。 - りヌルマヌクザ・りヌルマヌク・カンパニヌ囜際矊毛事務局が定めた囜際基準。 消費者保護行政 䌁業 䌁業は生産をする䞻䜓です。家蚈から提䟛された劎働や資本を掻甚しお、財物の生産手段を組み立お、生産したす。生産した財物は販売し、利最を埗たす。䌁業は利最远求の床合いの匷さ、あるいは公共性の高さから公䌁業・公私合同䌁業・私䌁業の぀に分けられおいたす。 - 公䌁業政府が出資・貞し付けをしお蚭立した法人。 - 日本郵政公瀟、林野、囜立印刷局。 - 公団政府、地方自治䜓などが出資しお蚭立する特殊法人圢態の公共法人。日本道路公団、銖郜高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四囜連絡橋公団などで、倚くは廃止・民営化が進められおいたす。 - 地方公営䌁業地方公共団䜓が経営する䌁業。䞊䞋氎道、電気、亀通、ガスの各事業や公立病院など。 - 公私合同䌁業 - 株匏䌚瀟圢態日本たばこ産業株匏䌚瀟(JT)、日本電信電話株匏䌚瀟(NTT)、囜際電信電話株匏䌚瀟(KDD、珟KDDI)など - 特殊法人圢態日本銀行、日本赀十字瀟、 - 私䌁業 株匏䌚瀟の仕組み 株匏株を発行しお資金を集める䌁業圢態を株匏䌚瀟ずいいたす。株匏䌚瀟では他の䌁業ず異なり、必ず所有所有者・株䞻ず経営経営者が分離されおいたす。 䞖界で最初の株匏䌚瀟は、17䞖玀にむギリスやオランダ、フランスに蚭立された東むンド䌚瀟ず芋られおいたす。東むンド䌚瀟は東南アゞアなどの地域で入手した銙蟛料を船でペヌロッパに運び売っおいたした。この船を建造するための資金が必芁になったため、利最を出資額に応じお出資者に分配する仕組みを線み出し、これを条件にした資金調達に成功したのです。もし利最が無ければ出資者には分配金どころか出資金も垰っおきたせんが、それ以䞊の損倱はありたせん。これを有限責任ずいい、出資者を有限責任瀟員ずいいたす。 珟代では株匏をできるだけ倚くの人に賌入しおもらうため、ほずんどの株匏のやりずりが蚌刞䌚瀟を通されおいたす。蚌刞䌚瀟は顧客株を買う人の泚文を受け株匏垂堎で買い集めたす。株匏垂堎には、それぞれの株匏垂堎の䞊堎条件を満たした、株匏を買っおもらいたいず思っおいる株匏䌚瀟が䞊堎しおいたす。最近の株匏垂堎は、制床倉曎やむンタヌネット蚌刞の普及から個人投資家が増加しおおり、株匏䌚瀟偎も自瀟の株匏に察する個人投資家の芋方を気にするようになっおいたす。 倧䌁業ず䞭小䌁業 党囜におよそ510䞇瀟ある䌁業のうち99.4%が䞭小䌁業です。w:䞭小䌁業基本法では䞭小䌁業を次のように定矩しおいたす。 資本金 埓業員数 補造業 3億円以䞋 300人以䞋 卞売業 1億円以䞋 100人以䞋 小売業 5000䞇円以䞋 50人以䞋 サヌビス業 5000䞇円以䞋 100人以䞋 なお、補造業・卞売業は20人以䞋、小売業・サヌビス業では、5人以䞋の䌁業を小芏暡䌁業者ず定矩しおいたす。䞭小䌁業は䞋請け、茞出繊維・雑貚・粟密機械 等、小売りをする䌁業が倚く、珟代経枈には欠かせない存圚ずなっおいたす。しかし、倧䌁業ずの間で所埗・生産性・賃金面での栌差が倧きく、日本䌁業における二重構造ずしお問題になっおいたす。 日本では、䌁業埩興の名のもず、小泉内閣から円株匏䌚瀟、有限䌚瀟の廃止が決たった。 有限䌚瀟は存圚しおる有限䌚瀟は存呜ずし、瀟の改倉は自己資金に基ずくものずし、 円株匏䌚瀟は、株匏が䞇資本から円に改倉された。 珟代の䌁業 近幎の䌁業の合䜵ず買収(M&A、Mergers and Acquisitions)は、䞀郚門の専門性を高めるため他郚門を売ったり、䞍埗意分野を買い入れるなどどちらの䌁業も埗をするこずが倚くなっおいたす。2005幎には株匏䌚瀟ラむブドアによる株匏䌚瀟ニッポン攟送の合䜵ず買収が泚目を集めたした。 䌁業の瀟䌚的責任 特に倧䌁業には瀟䌚的責任(Corporate Social Responsibility)があるずいう考え方のもず、利最を远求せずに瀟䌚的掻動を行うこずが求められおいたす。アメリカ合衆囜では䌁業の瀟䌚的貢献フィロ゜ピヌ(philanthropy)の䞀環ずしお芞術・文化掻動を支揎する取り組みメセナ(mecenat)が䞀般化しおいたす。 政府 政府は経枈掻動を調敎する䞻䜓です。家蚈ず䌁業から租皎を城収し、教育・瀟䌚保障などの公共サヌビスを瀟䌚党䜓に提䟛したす。たた、租皎の城収により所埗の再分配も行いたす。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/そもそも経枈孊ずは そもそも経枈孊ずは、䜕を考える孊問なのだろうか。 ひず蚀でいえば、「様々な人や組織経枈䞻䜓。家蚈、䌁業、政府などが垂堎でモノ財、サヌビスやお金を亀換しあう行動経枈掻動を、ある仮説をもずにモデル化し、シンプルか぀論理的に説明しようずする孊問」である。 経枈孊は、経枈䞻䜓が経枈的に合理的な行動をするず想定しおいる。平たくいえば、「人は垞に正しく損埗を蚈算しお行動するだろう」ずいうこずである。 もちろん、我々もよく知っおいるずおり、人間は必ずしも垞に経枈的な動機のみで合理的に行動するわけではない。しかし䞖の䞭党䜓を長い間芳察しおいくず、倚くの経枈掻動は経枈的な意味での合理的な行動を想定するこずで説明が぀く。 「䞀番安い買い物をしたい」合理的 では合理的な行動ずはいったい䜕か 正しく定矩するず、合理的行動ずは、「ある経枈的な目的を達成するために、䞎えられた制玄の䞭でもっずも望たしい行為を遞択する行動最適化行動」ずなる。 たずえば隣合わせで 2 軒䞊んでいるスヌパヌで、1 本 100 円のニンゞンず 1 本 50 円のニンゞンが売られおいれば、誰であろうず 50 円のほうを買うだろう。 しかし 100 円のスヌパヌが家の目の前にあっお、50 円のスヌパヌは車で片道 1 時間もかかる遠いずころにあったらどうなるだろう この堎合 50 円のニンゞンを買おうず遠出する者は、たずいないであろう。 普段の䜕気ない買い物ひず぀ずっおも、我々は自分の䜿える時間やガ゜リン代ずいったお金の制玄の䞭で最も安い買い物をする、ずいう望たしい行動を遞択しおいるのである。 経枈孊は、「制玄付の最倧化問題を甚いお分析する孊問」ずいわれおいる。そのために、経枈掻動を分析するにあたっお、経枈䞻䜓の行動にいく぀か前提を眮いおいる。 たず、それぞれの経枈䞻䜓は経枈掻動の目的が䜕かを正確にわかっおいるずいうこず。そしお、経枈䞻䜓がそれぞれの目的ごずの重芁性を正しく理解しおいお、目的ごずにきちんず優先順䜍を぀けおいるずいうこずである。 しかし、経枈䞻䜓が目的に぀いお合理的な刀断ができたずしおも、行動を自分できめられなければ、目的を実珟するための経枈掻動はできない。そこで経枈孊では、人々が自分の意思で自分にずっお望たしいず思う行動をする、ず考える。誰かから匷制されお無理やりモノを買わされたり、自分の仕事を䜕にするかを無理やり呚りに決められたりするこずはない。ちょっず硬い蚀い方をするず、経枈䞻䜓は「䞻䜓的な意思決定をしおいる。」ず考える。 行動は「むンセンティブ」によっお決たる この、経枈䞻䜓の䞻䜓的な意思決定を考えるずきに重芁なキヌワヌドずなるのが「むンセンティブ誘因」である。 むンセンティブがあるず、ある遞択をする意欲が高たる。 たずえば、もらえる絊料が高くなれば、より働こうずいう意欲が刺激されるだろう。しかし䌁業が残業代を支払わないで残業を求めおも、これは働く偎のむンセンティブを無芖した芁求だからうたくいかない。たた、政府が法埋で雇甚を匷制しおも、採算に芋合わなければ実珟しないだろう。これも、䌁業の偎に雇甚を行うむンセンティブがないからである。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/ミクロ経枈孊ずマクロ経枈孊 経枈孊は、倧きく二぀の専門分野に分かれおいる。「ミクロ経枈孊」ず「マクロ経枈孊」である。ミクロ経枈孊がひず぀ひず぀の経枈䞻䜓を個々に分析察象ずするのに察しお、マクロ経枈孊は囜民経枈党䜓を倧きくひずくくりにしお分析察象ずする点で違いがある。 ミクロ経枈孊では、個々の家蚈や䌁業など個別ミクロの経枈䞻䜓の行動分析から始めお、垂堎党䜓の需芁ず䟛絊の分析に積み䞊げお経枈を説明しようずする。この埌にも詳しく説明するように、家蚈であれば予算制玄のもずで「効甚」簡単に蚀えば満足感のこずを最倧化するように行動するず考える。䌁業であれば、生産制玄のもずで「利最」芁は儲けのこずを最倧にするように行動するず考える。 ミクロ経枈孊は、個々の経枈䞻䜓の䞻䜓的な最適化行動を前提ずしお、ある個別の垂堎でどんな経枈掻動が行われおいるかを分析したり、産業の間の関連を考えたりするものである。 マクロ経枈孊ずはなにか これに察しおマクロ経枈孊では、個々の経枈䞻䜓のミクロ的な行動よりも、物䟡、むンフレヌションや倱業、囜民総生産の決定、経枈成長など囜民経枈党䜓マクロの経枈の動きに関心を寄せる。 日本経枈党䜓では景気がどう倉動するか、経枈成長はどの皋床実珟するか、倱業やデフレはどう克服できるか、䞖界金融危機はなぜ生じるのか、など、暮らしに密着した経枈珟象を取り䞊げる。 ミクロずマクロはお互いが補い合う関係にある。 マクロ的な分析を甚いる堎合であっおも、ある皋床ミクロ的な基瀎個々の経枈䞻䜓の最適化行動を前提ずした分析が重芁芖される。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/䌁業の目的 䌁業は、劎働者を雇甚しお機械などの資本蚭備を甚い生産掻動を行う経枈䞻䜓である。 垂堎では数倚くの䌁業が競争しおいるが、その最倧の目的はいうたでもなく利最の远求、぀たり儲けをより倧きくするこずである。 こういい切るず、「いや、䌁業の目的は埓業員にいっぱい絊料を払っお幞せにするこずじゃないか」ずか「䌁業の目的は株䞻の利益確保だ」ずいう意芋が出る。 たた「䌁業は瀟䌚的責任を果たすからこそ存圚意矩がある」ずいう人もいるだろう。 確かにこれらの意芋も間違いではない。これらもすべお䌁業の目的ずいうこずができる。 䌁業の目的は長期的に利益を出すこず しかし結局は、䌁業の目的は長期的な利最の远求ずいっお間違いはないだろう。 なぜなら、利最が獲埗できるからこそ埓業員の経枈的な芁求に察応でき、瀟䌚的な貢献も可胜になり、株䞻の配圓にも応えおいくこずができるからである。 䌁業の瀟䌚的貢献も、採算を床倖芖しお行われるわけではない。瀟䌚的な貢献をするこずでその䌁業に察する消費者のむメヌゞがよくなれば、有利な立堎で補品を販売できるし、たた劎働雇甚においおも優秀な人材を確保しやすくなる。 埓っお䌁業の瀟䌚的な貢献は長期的な利最の远求ず矛盟しないのである。 こう考えおいくず、その他の目的、たずえば長期的なシェアの拡倧なども、長期的な利最远求の䞀぀の手段であるず解釈できる。 そこで、ここから先は単玔にしお明快な目的である「利最の远求」ずいう基準で䌁業の行動原理を説明しおゆく。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/䟛絊曲線 次のような曲線を考えおみる。 ある財䟋えばリンゎの販売䟡栌ず䌁業が䟛絊したい数量ずの関係をたずめる。 瞊軞に䟡栌、暪軞に数量を取り、販売䟡栌ず䌁業の䟛絊量の関係を図で衚したものが、䟛絊曲線である。 家蚈の需芁曲線ず同様の手法で䌁業の䟛絊曲線を描いおみるず、右䞊がりの曲線になる。 䌁業は垂堎で成立する䟡栌のもずで、この䟛絊曲線䞊の生産量を垂堎に䟛絊する 賃金が䞊がるずリンゎの䟛絊は枛る 䌁業が生産するある財リンゎの䟛絊は、その財リンゎの䟡栌以倖の経枈倉数ずしおはどのようなものに䟝存しおいるのだろうか。 リンゎの限界的な生産コストに圱響を䞎えるような経枈倉数が倉化すれば、もちろん限界コストも倉化するので、同じリンゎの䟡栌のもずでも䌁業の䟛絊したい数量は倉化する。 生産コストに圱響する芁因ずしお重芁なものは、生産芁玠の䟡栌である。䟋えば賃金が䞊昇すれば生産コストも䞊昇するので、いたたでよりも限界コストが䞊昇する。 するず、いたたでず同じ垂堎䟡栌では採算がずれなくなるから、その財リンゎの䟛絊は枛少するだろう。その財リンゎの䟛絊曲線は巊䞊方に抌し䞊げられる。 これが䟛絊曲線のシフトである。 たた、倩候䞍順や予想倖の技術的なトラブルなどが発生しお、いたたでよりもある財リンゎを生産するのにコストがかかりすぎる堎合にも、䟛絊曲線は巊䞊方にシフトする。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/䟡栌ず需芁ず䟛絊の関係 さきほど、モノの倀段は需芁ず䟛絊の盞察的な関係で決たる、ずいうこずを話した。 需芁曲線ず䟛絊曲線が亀わっお䟡栌が決たるずいうグラフは、初等䞭等教育できっず倚くの人が目にしたこずがあるだろう。 しかし、ある財の需芁量ず䟛絊量はあらかじめ決たっおいるわけではない。 需芁量ず䟛絊量もたた、䟡栌の倉化から圱響を受ける。 そこで、䟡栌が家蚈の消費行動にどんな圱響を䞎えるのか、考えおみるこずにする。 リンゎを䜕個買えば埗になる たず、䟡栌が需芁に䞎える圱響ずはどのようなものだろうか。 家蚈が、ある財䟋えばリンゎを賌入する堎合を想定する。 その財の 1 単䜍あたりのコストが、その財の䟡栌䟋えばリンゎ 1 個 100 円になる。 䞀人䞀人の消費者から芋るず、䟡栌は売る偎によっおあらかじめ決められおいる。 したがっお、リンゎの垂堎䟡栌は、消費者が買う量ずは無関係に決たる。 経枈孊的な蚀い方をするず、「垂堎䟡栌は賌入量ずは独立の䞀定倀を取る」わけである。 この堎合、家蚈は、「ある䞎えられた䟡栌のもずで、どれだけの総コストをかけおその財を賌入し、消費するべきか」、ずいう意思決定の問題に盎面するこずになる。 簡単にいえば「リンゎを買うずきに、いったい䜕個買うのが䞀番埗になるか」ずいうこずである。 このこずを考えるには、たず「限界」ずいう抂念を理解しおおくこずが必芁である。 「限界」ずは、増加分のこず。ミクロ経枈孊では「限界」ずいう抂念がずおも重芁である。 数孊の埗意な人には「埮分」ずいう抂念が近いずいうずむメヌゞしやすいかもしれない。 限界コストずは䜕か 䟋えば、1 個 100 円のリンゎを、すでにあなたが 3 個賌入しおいたずする。 もう 1 個远加でリンゎを買うこずがあなたにずっお埗になるか損になるかを、この限界抂念を適甚しお考えおみよう。 あなたはすでに 3 個のリンゎを賌入しおいるので、もう 1 個リンゎを远加しお賌入するず、賌入総金額は 300 円から 400 円に増える。 このずき、限界賌入金額はいくらか。 限界賌入金額は、1 単䜍だけ䜙蚈にその財を賌入したずきにかかる総コストの増加分限界コスト総コストの埮分を意味する。 このずきの限界賌入金額は、400 - 300 = 100 円。このように、限界賌入金額の 100 円は、リンゎの䟡栌に等しくなる。 ぀たり、䟡栌はその財を消費する際の限界コストの指暙になる。 限界メリットずは䜕か 䞀方、ある消費財の賌入量を拡倧するず、賌入総コストが増加するが、消費から埗られる満足床も増加する。 芁は、リンゎ 2 個よりも 3 個買うほうが満足床が高くなる、ずいうこずである。 しかし、リンゎを買うたびに、リンゎを 1 個買うこずで埗られる満足床は少なくなる。 䟋えば 1 個目を買うこずで埗られる満足床が 200 ずしたら、2 個目を買うこずで埗られる満足床は 180、3 個は 150 ずすくなくなっおいく。 このように、財をひず぀買うごずで埗られる満足床を金銭的な倧きさに眮きなおしたものを限界メリットずいう。 もちろん限界メリットは消費者の頭の䞭での䞻芳的な評䟡だが、ここでは金銭で衚瀺できるず考える。 最適な消費行動ずは このように芋たずき、最適な消費決定の条件は、限界メリットず限界コストが䞀臎するこずである。 さきほどの䟋であれば、リンゎを賌入する際の限界コスト総コストの埮分䟡栌は䜕個目でも 100 円である。 もしあなたが 3 個目のリンゎを買っおたべたずきの限界メリットが 150 円だずするず、100 個だしおも埗られる満足床のほうが高いのだから、あなたの埗になる。 しかしさらにもう 1 個、4 個目のリンゎを賌入したずきの限界的なメリットが 50 円だずしたらどうだろうか。 限界的なコストよりも埗られる満足床は䜎いから、買うのは損。぀たり、家蚈にずっおはリンゎ 100 円で 3 個たで賌入し、4 個目は賌入しないのが最も望たしい消費行動ずいうこずになる。 䟡栌があがるず需芁は䞋がる それでは、リンゎの䟡栌が 200 円に䞊昇した堎合、消費行動にはどのような圱響がでるだろうか。 䟡栌が 200 円に䞊がれば、限界コストも 200 円に䞊昇する。したがっお、2 個目ですでに限界メリットよりも高くなり、家蚈にずっおは損するこずになる。 リンゎの䟡栌が 200 円に䞊がった堎合、リンゎの賌入は 1 個たでに抑えたほうがいいこずになる。 このように消費行動を分析するず、リンゎの䟡栌が䞊昇するず限界コストが䞊昇するので、リンゎの需芁は枛少するず予想できる。 こうした䟡栌ず賌入したい量需芁量ずの組み合わせを、瞊軞に䟡栌、暪軞に数量を取る図で衚したのが需芁曲線である。 アルフレッド・マヌシャル 新叀兞掟を代衚する英経枈孊者。我々が珟圚もよく目にする䟛絊需芁曲線の圢匏は、圌によっお確立されたもの。 ケむンズやピグヌを育おた垫匠でもある。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/䟡栌倉化ず代替効果 リンゎの䟡栌が倉化したずきの、リンゎの消費量に䞎える効果を考えおみよう。 リンゎの䟡栌が䜎䞋すればミカンよりもリンゎを賌入するこずが盞察的に有利になるから、リンゎの消費が増加する。 これを代替効果ず呌ぶ。 リンゎの䟡栌が䜎䞋するず、リンゎの限界デメリット曲線は䞋方にシフトし、リンゎの賌入量は増加する。 同時にリンゎの䟡栌が䜎䞋すれば、リンゎの賌入量を元のたたに維持したずき、他の財に回せる資金は増加する。 盞察的に可凊分所埗が増えるから、リンゎの䟡栌の䜎䞋は所埗の拡倧ず同じ効果を持぀。 そのため限界メリット曲線は䞊方にシフトする。 正垞財の䟡栌が䜎䞋するず、限界デメリット曲線は䞋方のシフトし、限界メリット曲線は䞊方のシフトする。 それに぀れお均衡点は右方に移動する。぀たりリンゎの消費量は増加するこずになる。 均衡点の移動を二぀の動きに分解しおみよう。 限界デメリット曲線の䞋方シフトによる効果が代替効果、 限界メリット曲線の䞊方シフトによる効果が所埗効果になる。 このように䟡栌倉化は代替効果ず所埗効果に分解できる。 代替効果は実質的な所埗が倉化しないずきの䟡栌倉化の動きであり、プラスになる。 所埗効果は正垞財であればプラスであるが、劣等財の堎合にはマむナスになる。 正垞財であれば、その財の䟡栌が䜎䞋するず、必ずその財の賌入量は増加する。 しかし、所埗効果がマむナスの劣等財の堎合は、䟡栌が䜎䞋したずき、代替効果を所埗効果が盞殺する方向に働くので、 総合するず効果がどうなるかを確定できない。 飢饉でじゃがいも以倖の食べ物が倀䞋がりした 所埗効果がマむナスの劣等財では、その財の䟡栌の䞋萜により、その財の需芁が枛少するこずもあり埗る。 こうした財はギッフェン財ず呌ばれおいる。 その財の䟡栌が䜎䞋するず実質的な所埗が増加するため、劣等財であれば、所埗効果からはその財の需芁が枛少する。 これに察しお、代替効果からは、䟡栌の䜎䞋によっおその財に察する需芁は増加する。 このずき、代替効果よりも所埗効果の方が倧きければ、䟡栌の䜎䞋によっお需芁は枛少する。 1845 幎のアむルランドでは、飢饉でゞャガむモの䟡栌が䞊昇した。 このずき、経枈的䜙裕のない家蚈は他の財パンや肉に察する支出を枛らしおゞャガむモの支出を増やしたので、 他の財の䟡栌が䞋がったのである。䟡栌の䜎䞋ず需芁の枛少が同時に起こったわけである。 代替財ず補完財 リンゎの需芁は、所埗やリンゎの䟡栌だけではなく、他の財、特に果物の䟡栌によっおも倉わる。 䟋えばミカンの倀段が䞊昇するず、リンゎの需芁は刺激される。 これはリンゎのミカンに察する盞察的な䟡栌が䞋萜し、ミカンず比べお盞察的にリンゎが安くなるからである。 このような、他財の䟡栌の倉動による需芁の倉化をクロスの代替効果ずいう。 ミカンの䟡栌の䞊昇はミカンからリンゎぞの需芁の代替を匕き起こすため、このような関係の財は代替財ず呌ばれる。 䞀方、䟋えば玅茶ずレモン、パンずバタヌ、野球甚具のボヌルずバットなどでセットで需芁される財は、そのうちのひず぀の財の䟡栌が䞊昇するず、䞡方の財の需芁が枛少する。 䟋えばバタヌが倀䞊がりするず、バタヌの需芁が枛少するだけでなくパンの需芁も枛少する。 このような関係にある二぀の財は補完財ず呌ばれる。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/利最の最倧化 ここたで䌁業の生産掻動ず費甚の関係を芋おきた。 これらの話を前提にしお、完党競争垂堎においお䌁業がどのように利最最倧化行動をずるのか、考えおみよう。 利最は、売り䞊げから生産費を差し匕いた残りであった。 これがどうすれば最倧になるかを考える。 䟋えばある財を y、その垂堎䟡倀を p ずする。 このずき売䞊額販売収入は生産量×垂堎䟡栌぀たり py になる。 話をわかりやすくするために、ここでは垂堎の芏暡はずおも小さく、垂堎䟡栌 p のもずでいくらでも生産物を販売できるず想定される。 ぀たり䜜った分だけ垂堎で売れるずする。 そうするず、売䞊額 py は、生産量 y に単玔に比䟋しお増加する。 売䞊額 py ず総費甚曲線 c(y) を同䞀グラフに描くず、限界費甚は逓増だんだん増えるので総費甚曲線の傟きは次第に倧きくなっおいく。 この総費甚曲線ず売䞊額の線の垂盎距離の差が利最 に盞圓する。 「限界収入限界費甚」が利益最倧点 利最 は生産量 y ずずもに倉化し、y が小さいずきに増加するが、 y が倧きくなるず枛少に転じる。利最が最倧になる生産量を ずするず、 が䌁業の最適点になる。 だから䌁業は がもっずも倧きくなる生産量 を遞択するこずになる。 芁は限界収入ず限界費甚が䞀臎する点では、これ以䞊生産を増やすこずも枛らすこずも䌁業の利益にならない[1]。 ここが䌁業の䞻䜓的な均衡点利最最倧点ずなる。これが䌁業の利最最倧条件である。 - ^ 利益 ずするず、 が極倀をずるずき、
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経枈孊/経枈ずは䜕か/家蚈の消費 2014 幎 4 月に消費皎率が 5% から 8% に匕き䞊げられたずき、猶ビヌルや車、家電、䜏宅などの駆け蟌み賌入が生じお 3 月の消費は倧きく増加し、その反動で 4 月になっお消費は倧きく枛少した。 このように家蚈はいろいろなモノ財やサヌビスを消費しお、経枈的な満足床を高める消費掻動を行いたす。 ある時点の消費量が増加すれば、その時点での効甚氎準消費から埗られる満足床も増加する。 しかし、消費が増えるに぀れ、効甚が増える皋床はだんだんず小さくなる。 その財の消費量の増加分ずその財の消費から埗られる効甚の増加分ずの比率を限界効甚すなわち「効甚の埮分」ずいう。 すでに出た限界メリットず䌌た抂念であるが、限界メリットは効甚をお金で評䟡したものであり、限界効甚は効甚を䞻芳的に評䟡したものである。 - 限界効甚効甚の増加分消費の増加分 この匏は、モノ 1 単䜍分だけ消費が増加したずき、そのモノからどの皋床効甚が远加的に増加するかを瀺しおいる。 たずえばブランドバックを 1 個買っお消費の増加分、その日の気分がりキりキだった効甚の増加分。 その満足感の増加分が、限界効甚である。 限界効甚逓枛の法則 限界効甚には、次のような特城がある。 ①限界効甚はプラスである ②限界効甚は提蚀するだんだんず枛る 財を消費するず必ず満足が埗られる。最初に少しだけ消費したずきは、その財が新鮮に感じられるから、満足の増加も倧きいだろう。 ぀たり限界効甚が倧きい状態である。 しかし、同じ財をたくさん消費したあずでは、その財の远加的な消費はあたり新鮮には感じられなくなる。 その財の消費にかなり飜きがきた状態では、远加的な消費から埗られる効甚の増加分も、最初ほど倧きくはない。 ぀たり限界効甚はプラスであり、その財の消費ずずもに次第に枛少しおいくずいえるのである。 これを経枈孊では、限界効甚逓枛の法則ずいう。「逓枛」ずいうのは普段たず䜿わない蚀葉であるが、芁は「だんだんず枛る」ずいうこずである。 ビヌル 1 杯目の満足床は、だんだん枛っおいく この法則は、皆さんもきっず日垞生掻でよく感じるのではないだろうか。 䟋えば、仕事垰りの居酒屋で、たずはよく冷えたビヌルで也杯。きっず信じられないくらいずおもおいしく感じるだろう。 しかし、2 杯目、3 杯目ずお代わりをしおいくず、最初の 1 杯目ほどのおいしさは感じなくなっおくるだろう。 それで、だんだんチュヌハむを頌んだり、ハむボヌルを頌んだりするはずなかには也杯からお開きたでビヌル䞀筋ずいう無類のビヌル党の方もいるが  。 なお、限界効甚が䜎䞋しおも、その財を消費するこずが埗られる満足床の党䜓量は増加しおいる。぀たり、消費量の増加ずずもに効甚氎準自䜓は増倧する。 限界効甚は、効甚が増えるスピヌドに぀いおの抂念で、限界効甚が小さくなるず効甚が拡倧するテンポは小さくなるが、必ずしも効甚党䜓の量が䜎䞋するこずを意味しない。 リンゎずミカンで考える家蚈の効甚最倧化 それでは家蚈の効甚最倧化行動を、ある予算制玄の範囲内でリンゎずミカンずいう二぀の財をどう賌入するかずいう配分問題で考えおみよう。 おさらいになるが、家蚈にずっお効甚が最倧になるのは、限界メリットず限界デメリットの均衡点であった。 ぀たり消費の䞻䜓的な均衡点は、遞択察象ずなっおいるものを远加的に拡倧したずきの远加的なメリットず远加的なデメリットが䞀臎する点に求められる。 リンゎの消費量が増加すれば、効甚氎準も増加する。そしお、効甚の増加のスピヌド限界効甚・効甚の埮分はプラスになるが、消費量が倧きいほどそのスピヌドは小さくなる。 リンゎの消費から埗られる効甚曲線は右䞊がりですが、その傟き限界効甚効甚の埮分はだんだんず小さくなる。 ぀たり限界効甚は逓枛する限界効甚逓枛の法則。 リンゎの消費を 1 単䜍拡倧するこずの远加的なメリットは、リンゎの消費から埗られる限界効甚である。 限界効甚は逓枛したすから、远加的なメリットもリンゎの消費ずずもに枛少する。 限界メリット曲線は右䞋がりの曲線ずなる。 䞀方でリンゎの消費の限界的なデメリットは、リンゎの消費を拡倧するこずで他の財・サヌビスの賌入に回す資金量が枛少するこずである。 リンゎの䟡栌が 1 個 100 円ずすれば、もう 1 個远加にリンゎを賌入すれば、他の財・サヌビスに回せる資金が 100 円少なくなる。 だから、限界デメリットはリンゎの䟡栌ず同じになる。限界デメリット曲線はリンゎの垂堎䟡栌で䞎えられ、氎平ずなる。 䞻䜓的な均衡点最適な消費を決める点は、限界メリット曲線ず限界デメリット曲線ずの亀点である。 亀点より巊偎では、リンゎを远加的に賌入するメリットの方がデメリットよりも倧きいから、リンゎの賌入を拡倧するこずが望たしい。 逆に亀点の右偎では、リンゎの賌入の远加的拡倧のデメリットのほうがメリットよりも倧きいため、リンゎの賌入を枛らす方が望たしいこずになる。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/垌少性ず䟡栌 経枈孊では、「垌少性」ずいう考え方が重芁である。 垌少性ずは、瀟䌚的な必芁性の高さのこずである。 垌少性は、「需芁」ず「䟛絊」の盞察的な倧きさで決たる。 皆が必芁ずする需芁が高いものであっおも、ありふれた䟛絊が豊富なモノであれば、垌少性は䞋がる。 䟋えば、氎はヒトの生存に絶察に必芁であるが、もし街䞭で氎道氎のペットボトル 1 本を 1000 円で売っおいるのを芋かけたら、きっず「高い」ず思うだろう。 しかし、砂挠で道に迷っお喉がカラカラの状態であればどうだろうか この堎合は 1 䞇円出しおでも買いたいず思うかもしれない。 実際、䞭東の産油囜に行くず、石油よりも氎の垌少性のほうが高かったりするものである。 モノの倀段は需芁ず䟛絊で決たる ある財・サヌビスに察しお䞖の䞭の人々の評䟡が高たるず、その財の需芁が増加する。これが䟡栌の䞊昇を匕き起こし、新しい䌁業がその財の垂堎に参入するむンセンティブ誘因を䞎えるこずになる。 その結果、その財の䟛絊が増加する。 このようにしお、瀟䌚的な必芁性の高い財・サヌビスの生産に、より倚くの資源が投䞋されるこずになるのである。 たた、䟛絊のための「費甚コスト」の倉化も、同じく瀟䌚的な必芁性を反映する。 需芁が倧きいたたであれば、どんなにコストがかかっおもその財を生産するこずが望たしいこずになる。 しかし、䟡栌が䞊昇しお需芁が枛少するなら、䟡栌の䞊昇によっお他の財ぞず需芁が逃げおいく。 この堎合、高いコストをかけおたでその財を生産するのは瀟䌚的に意味がないこずになる。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/所埗効果 絊料が増えお所埗が増加し、消費党䜓に回せる資金量が増加したずする。 消費党䜓の資金量所埗が増加すれば、消費量も拡倧する。 所埗効果は消費を刺激する。 通垞の消費財は所埗効果がプラスで、こうした財を正垞財あるいは䞊玚財ず呌ぶ。 リンゎの消費量がもずのたた、所埗が拡倧したずする。 これは、リンゎ以倖の財・サヌビスの消費量が増加するこずを意味する。 ぀たり、ミカンの消費量が拡倧する。 これはリンゎの限界効甚にも圱響を䞎える。 今たでよりもミカンの消費量が倚くなれば、リンゎがより新鮮に感じられ、ミカンの消費量が拡倧する前よりは、同じリンゎの消費から埗られる限界効甚は増加する。 その結果、リンゎの限界メリット曲線は䞊方にシフトするのである。 ぀たり所埗の増加で他の財の消費を増加させるこずができれば、圓該財の消費も増やしたくなる。 毎日ご飯ず味噌汁ばかりでは飜きるが、時々パン食もあれば、ご飯がよりおいしく感じるだろう。 このような所埗の倉化による限界メリット曲線のシフトが、所埗効果である。 米は正垞財、麊は劣等財 財・サヌビスによっおは所埗が増えるず消費が枛り、限界メリット曲線が䞋にシフトする可胜性もある。 そのような財は、劣等財あるいは䞋玚財ずいう。 䟋えば䞻食ずしおの米は正垞財であるが、麊やゞャガむモなどは劣等財である。 所埗の䜎いずきはゞャガむモや麊飯を食べるが、所埗が増えるず麊飯ではなく癜米を食べるようになる。 所埗が増えるず消費が枛るため、䞻食ずしおの麊は劣等財ずいうこずになるのである。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/機䌚費甚 経枈孊では、「費甚コスト」の抂念も重芁である。 費甚ずは、䜕らかの経枈行為をする際にかかる損倱のこず。 圓たり前のこずだが、どんな経枈掻動にも費甚コストはかかる。 䟋えば、家蚈が消費するモノを買う際には、垂堎䟡栌で消費する財を賌入する必芁がある。その賌入費甚は、家蚈にずっお消費行為にかかる損倱費甚になる。 たた、䌁業が生産掻動を行うずきには、劎働、資本などの生産芁玠に支払う金額賃金や利子が、䌁業にずっおの費甚になる。 費甚には目にみえないものもある これに察しお、「機䌚費甚」ずいうものがある。これは、芋えない圢でかかる費甚である。 䟋えば、䌁業が自分で準備した資金で投資をするずする。自前ですでに甚意しおある資金なのだから、投資をする際に損は発生しおいないように芋える。 しかし、もし䌁業が投資をする代わりに、その資金を誰かに貞しおいたらどうなるのだろうか。この堎合、金利ずいう圢で䜕かしら利益が埗られたはずである。 収入の機䌚があるにもかかわらず、それを利甚しないで他のこずに資金を回す堎合、実際にはそれだけの収入をあきらめたこずになる。 機䌚費甚は、経枈䞻䜓の状況によっお異なる。䟋えば、A 氏、B 氏が裁刀員裁刀のために仕事を 1 日犠牲にしたずする。 A 氏の日圓は 1 䞇円、B 氏の日圓が 2 䞇円ずするず、裁刀員になっお仕事を䌑んだ際の機䌚費甚は A 氏が 1 䞇円、B 氏が 2 䞇円になり、日圓の高い B 氏のほうが機䌚費甚が高くなる。 ぀たり、同じ日圓であれば機䌚費甚の高い人ほど裁刀員になりたがらない、ずいうこずが予想できる。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/生産関数 たず、䌁業の生産掻動に぀いお考えよう。 䌁業の生産掻動を理論的に匏に眮き換えようずするずきに重芁な抂念ずなるのが、生産関数である。 生産関数ずは、生産需芁劎働力や資本などず生産物ずの技術的な関係を衚したものである。 䟋えばある䌁業に぀いお、䞀定の効率的な䌁業経営が行われおいお、生産芁玠ず生産氎準ずの間に安定的な技術的関係生産工皋が導出されおいるずする。 このずきの生産芁玠ず生産量ずの関係を衚しおいるのが生産関数のグラフである。 生産関数のグラフは劎働倉数 xずいうひず぀の生産芁玠を投入しおある生産物を䜜るずきの生産量倉数 yの倉化を瀺しおいる。 限界生産逓枛の法則 生産関数のグラフは、x の増加ずずもに y も増加するが、その増加の倧きさである曲線の傟きが次第に小さくなっおいくのがわかる。 ある生産芁玠の投入量 x が増倧するず生産量 y も増加するが、ある䞀぀の生産芁玠のみを投入し続けおいくず限界生産生産芁玠を増やしたずきに远加的に増える生産量生産量の埮分はだんだんず枛っおいく。 これを限界生産逓枛の法則ずいう。 劎働投入 x = 1 のずき生産 y = 10 であったずしお、劎働を远加的に 1 単䜍増加させお x = 2 ずするず生産 y = 15 ずなったずしよう。 この堎合劎働の限界生産は 15 - 10 = 5 ずなる。さらに x = 2 から劎働のんみ远加的に 1 単䜍増加させたずき、生産 y = 18 に拡倧したずする。 このずきの劎働の限界生産は 18 - 15 = 3 である。このように劎働のみを増やしおいくだけでは、生産の拡倧は堎は次第に小さくなっおいくだろう。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/費甚曲線 次に費甚に぀いお考えおみよう。 利最儲けは、収入から費甚を差し匕いた金額で定矩される。 だから、䌁業が利最を最倧化するためには、費甚を最小化しなければならない。 䌁業は利最を最倧化する前提ずしお、生産にかかる費甚を最小にしお、より効率的に生産をする必芁がある。 どこたで生産量を拡倧するかは利最最倧化行動の結果ずしお決たるが、 どの氎準の生産量であっおも、それを生産するのにかかる費甚をできるだけ小さくするこずは垞に䌁業の利益に合臎する。 生産量が増加するず、総費甚も増加する 䌁業が各生産氎準で費甚を最小化する行動を取るこずを前提ずするず、生産量ず最小化された費甚ずの間には、ある䞀定の関係があるこずがわかる。 この関係を瀺しおいるのが、総費甚曲線である。 生産量が増加するず、それを生産するために芁する最小化された総費甚も増加する。 だから、総費甚曲線は右䞊がりになる。しかも、その傟きは次第に急になる。 ぀たり、生産量が小さいうちは远加的な生産に必芁な費甚はそれほど倧きくないが、 生産量が拡倧するに぀れお远加的な生産に芁する費甚も倧きくなるからである。 そしお、総費甚曲線の傟きが限界費甚になる。限界生産が逓枛するず、限界費甚曲線は右䞊がりになる。 䟋えば劎働者の働く時間が長時間になるず、生産の増加スピヌドは䞋がりたす。 しかし、賃金は時間圓たりで䞀定額を支払うこずが普通だから、仕事時間が増える分だけ総支払額が増加しお、 䌁業にずっおは費甚がより増倧する結果ずなるからである。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/需芁・䟛絊の匟力性 䟋えば、もし読者が䌚瀟で倀段を決める担圓だったずしたら、「この商品を䜕円倀䞊げしたら、買っおくれるお客さんはどれくらい枛っおしたうのか」ずいう刀断は、たさに死掻問題であろう。 こうしたこずを刀断するのに重芁なのが、需芁曲線・䟛絊曲線の傟きである。 経枈孊ではこれらの曲線が急であるのか、あるいは緩やかであるのかを刀断するために、匟力性ずいう抂念を甚いる。 需芁の匟力性ずは 需芁の匟力性ずは、䟡栌が 1% 䞊昇したずきに需芁が䜕 % 枛少するかを瀺したものである。 - 需芁の䟡栌匟力性需芁の枛少幅(%)䟡栌の䞊昇幅(%) ずなる。 䟋えば、䟡栌が 10 から 50 に 40 増加したずき、需芁が 5 から 4 に 1 だけ枛少するずしたら、䟡栌の䞊昇幅は 400% (40/10 = 4) で、需芁の枛少幅は 20% (1/5 = 0.2)。 したがっお、䟡栌匟力性は 20/400 = 0.05 ずなる。 匟力性が 1 よりも倧きな曲線は、䟡栌が倉化したずきに需芁量がそれ以䞊に倉化するので、匟力的な需芁曲線ず呌ばれる。 この堎合、需芁曲線の傟きは緩やかになる。 逆に、匟力性が 1 よりも小さい曲線は、䟡栌が倉化したずきに需芁量はそれほど倉化しないので、非匟力的な需芁曲線ず呌ばれる。 この堎合、需芁曲線の傟きは急になる。 匟力的な財、非匟力的な財 䟡栌に察しお需芁が匟力的な財は、莅沢品に倚くみられる。 䟋えば、宝石は日垞生掻で特に必芁なものではないのだから、䟡栌が高ければ無理しお買おうずたでは思わない人が倚いだろう。 しかし、䟡栌が安くなれば買いたいず思う家蚈が増える。 䟡栌が䜎䞋すれば需芁は倧きく増加し、逆に、䟡栌が䞊昇すれば需芁は倧きく萜ち蟌むこずになる。 䟡栌に察しお需芁は匟力的である。 趣味などの嗜奜品で、しかし他に䌌たような代替品が倚くあり埗るようなもの、䟋えばゎルフ甚品、テニス甚品などのスポヌツ甚品も䟡栌の匟力性が高くなる。 代替的、競争的な財が他にたくさんあるず、ある財の䟡栌が少しでも䞊がるず、需芁は他の財に逃げおいきやすくなる。 逆にその財の䟡栌が䞋がれば、その財に察する需芁は倧きく増加する。 䟡栌匟力性がかなり高いこずになる。 䞀方、非匟力的な財の代衚は生掻必需品、か぀、他に䌌たような財がないために、あたり代替の利かないものである。 䟋えば塩。料理に塩は必芁䞍可欠だから、倀段が高くなっおも買わないわけにはいかない。たた、塩のかわりに砂糖を䜿うわけにもいかないので、代替が利かない。 逆に、たずえ塩が安くなったずしおも、塩だけを倧量に買うメリットはあたりないだろう。だから、塩の䟡栌が倉動しおも料理に䜿われる塩の消費量はほずんど倉化しない。 ぀たり、塩の䟡栌匟力性はかなり小さいずいうこずになる。 たた、特殊な甚途に限定されおいる財も䟡栌段䞡性が䜎くなる。 䟋えば、専門性の高い孊術曞は、その分野の専門の研究者や図曞通くらいしか需芁がない。䟡栌が安くなっおも䞀般の読曞がそうした本を賌入する芁因はほずんどない。 逆に、䟡栌が高くおも、専門の研究者や図曞通にずっおは必芁ず刀断すれば買わざるを埗ない。このように代替性の利かない財は匟力性がかなり小さくなる。 䟛絊の匟力性ずは 需芁の匟力性ず同様に、䟛絊の匟力性ずいう考え方もある。䟛絊の匟力性は、䟡栌が 1% 䞊昇するずきに䟛絊が䜕 % 増加するかで定矩できる。぀たり、 - 䟛絊の匟力性䟛絊の増加の幅(%)  䟡栌の䞊昇の幅 (%) ずなる。 䟋えば、䟡栌が 100 円から 200 円に 100 円だけ䞊昇したずきに、䟛絊も 1 から 2 に 1 だけ増加するずすれば、䟡栌の䞊昇幅比率は、(200-100)/100 = 1 で、䟛絊の増加幅比率は (2-1)/1 = 1、䟛絊の匟力性は 1/1 = 1、぀たり 1 ずなる。 䟛絊の匟力性が倧きいほど、䟡栌が䞊昇したずきに䟛絊量が倧きく増加するので、䟛絊曲線は緩やかになりたす。逆に、䟛絊の匟力性が小さい堎合には、䟡栌が䞊昇しおもあたり䟛絊量は増えず、䟛絊曲線の傟きは急になる。 䞀般的に、短期的な需芁あるいは䟛絊の倉化は、䟡栌の倉化に比べお小さくなる。コヌヒヌの倀段が䞊がっおも、コヌヒヌ愛奜家が急に玅茶に乗り換えるのは難しいかもしれない。䌁業の方も、䟡栌が䞊昇したからずいっお、すぐに䟛絊を拡倧させるには生産胜力的にも限界があるだろう。しかし、長期的には䟡栌の倉化に察しお消費者が他の䌌た代替財を芋぀けるこずは簡単であるし、䌁業の方も生産胜力を拡倧させるこずがより可胜になる。 したがっお短期的には非匟力的な需芁あるいは䟛絊も、長期的にはより匟力的になる。その結果、短期より長期で考えるほうが、需芁曲線も䟛絊曲線もその傟きは緩やかになる。需芁や䟛絊の匟力性を議論するずきには、短期か長期かの区別が重芁なのである。
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経枈孊/経枈ずは䜕か/需芁曲線 それでは、需芁曲線ずはどんな特城があるのか芋おいく。 䟡栌が䞊昇するほど需芁は小さくなり、䟡栌が䞋がれば需芁量は倧きくなる。 したがっお、瞊軞に䟡栌、暪軞に需芁量を取るず、需芁曲線は右䞋がりの曲線ずしお描ける。 通垞、需芁曲線は右䞋がりであるが、その圢状はいろいろな圢があり埗る。䟋えば挞近線が盎角の双曲線が䞀䟋ずなる。 可凊分所埗が増えるずリンゎの需芁は増える 需芁は、家蚈の可凊分所埗実際に消費に回せる所埗にも䟝存する。 皆、貰っおいるお絊料が増えお懐具合がよくなるず、いたたで買っおいなかったモノをかいたくなるだろう。それず同じこずである。 さきほどのリンゎの䟋でいえば、可凊分所埗が増えるず、家蚈は同じ䟡栌であっおも前よりもたくさんリンゎを買いたいず思うだろう。 䟋えばリンゎの䟡栌が 100 円の堎合、3 個ではなく 5 個解䜓ず思うずする。 するず、先に描いた需芁曲線は右方に移動するように芋える。 この新しい需芁曲線は叀い需芁曲線よりも右䞊方に抌し䞊げられおいる。この需芁曲線の移動を、需芁曲線のシフトずいう。 可凊分所埗以倖にも、ある財ず競合関係にあるような財の䟡栌も需芁に圱響する。 䟋えば、ミカンなど他の果物の䟡栌はリンゎの需芁に圱響する。 たた、ある財の嗜奜の倉化も同じように需芁に圱響する。
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経枈孊 珟代経枈の仕組み 経枈䞻䜓ずその掻動 経枈は誰のもの 経枈は党おの人間のために存圚する、党おの人間の共有物です。囜䌚議員だけのものでも、瀟長だけのものでも、倧人だけのものでもありたせん。なぜなら、経枈を䜜っおいるのが党おの人間だからです。 経枈䞻䜓 家蚈・䌁業・政府ずいう぀の経枈䞻䜓によっお囜民経枈が成り立っおいたす。囜民経枈は同じ経枈䜓制をずる囜内での経枈掻動のこずです。たた、自囜の囜民経枈ず倖囜の囜民経枈が物や金の取匕をするこずを貿易ずいいたす。 家蚈 家蚈は欲望の充足を図るために消費・貯蓄をする䞻䜓です。䌁業に劎働や資本などを提䟛し、その察䟡ずしお受け取る賃金や利子などの所埗を貯蓄にたわしたり、䌁業が生産した財物を消費したりするのに䜿いたす。家蚈は、䌁業に比べ匱い立堎にありたした。そこで、アメリカ合衆囜倧統領リチャヌド・ニク゜ン(R. M. Nixon)は1969幎の特別教曞で消費者の4぀の暩利を提唱したした。 - 安党な商品を提䟛される暩利 - 商品に関する情報を知らされる暩利 - 商品を自由に遞ぶ暩利 - 消費者が意芋を政策に反映させる暩利 日本には消費者である家蚈を保護するために消費者保護基本法1968幎制定がありたす。しかし、消費者保護基本法は衚珟が抜象的で、懲眰既定が無かったため他の先進囜に比べお消費者保護行政に遅れをずりたした。珟圚、補造物責任法1995幎斜行、消費者契玄法2001幎斜行などの立法ずずもに、消費者保護行政や消費者教育が重芁芖されおいたす。 消費者問題 食品・医薬品の欠陥は埌を絶ちたせん。 安党な商品 商品の安党性を分かりやすく消費者に瀺すため、様々な基準が定められおいたす。ただし、これらの基準が倉わっおも商品を販売できなくなるずいうこずはありたせん。 - 日本産業芏栌 - 産業暙準化法1949幎制定に基づく鉱工業補品の基準。合栌するずJISマヌクを぀けられる。か぀おは日本工業芏栌ず称し根拠法も工業暙準化法ず称しおいたが[1]、暙準化察象に「デヌタ、サヌビス等」を远加するこずずなった[2]。 - 日本蟲林芏栌 - 蟲林物資の芏栌化及び品質衚瀺の適正化に関する法埋1950幎公垃に基づく建材や加工食料品の基準。合栌するずJASマヌクを぀けられる。 - グッドデザむン賞 - 財団法人日本産業デザむン振興䌚が䞻催する。受賞するずGマヌクを぀けられる。 - おもちゃの安党基準 - 玩具安党基準ST基準 - 瀟団法人日本玩具協䌚のおもちゃの安党基準1971幎制定に基づく玩具の基準。合栌するずST安党玩具マヌクを぀けられる。 - りヌルマヌク - ザ・りヌルマヌク・カンパニヌ囜際矊毛事務局が定めた囜際基準。 消費者保護行政 䌁業 䌁業は生産をする䞻䜓です。家蚈から提䟛された劎働や資本を掻甚しお、財物の生産手段を組み立お、生産したす。生産した財物は販売し、利最を埗たす。䌁業は利最远求の床合いの匷さ、あるいは公共性の高さから公䌁業・公私合同䌁業・私䌁業の぀に分けられおいたす。 - 公䌁業政府が出資・貞し付けをしお蚭立した法人。 - 日本郵政公瀟、林野、囜立印刷局。 - 公団政府、地方自治䜓などが出資しお蚭立する特殊法人圢態の公共法人。日本道路公団、銖郜高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四囜連絡橋公団などで、倚くは廃止・民営化が進められおいたす。 - 地方公営䌁業地方公共団䜓が経営する䌁業。䞊䞋氎道、電気、亀通、ガスの各事業や公立病院など。 - 公私合同䌁業 - 株匏䌚瀟圢態日本たばこ産業株匏䌚瀟(JT)、日本電信電話株匏䌚瀟(NTT)、囜際電信電話株匏䌚瀟(KDD、珟KDDI)など - 特殊法人圢態日本銀行、日本赀十字瀟、 - 私䌁業 株匏䌚瀟の仕組み 株匏株を発行しお資金を集める䌁業圢態を株匏䌚瀟ずいいたす。株匏䌚瀟では他の䌁業ず異なり、必ず所有所有者・株䞻ず経営経営者が分離されおいたす。 䞖界で最初の株匏䌚瀟は、17䞖玀にむギリスやオランダ、フランスに蚭立された東むンド䌚瀟ず芋られおいたす。東むンド䌚瀟は東南アゞアなどの地域で入手した銙蟛料を船でペヌロッパに運び売っおいたした。この船を建造するための資金が必芁になったため、利最を出資額に応じお出資者に分配する仕組みを線み出し、これを条件にした資金調達に成功したのです。もし利最が無ければ出資者には分配金どころか出資金も垰っおきたせんが、それ以䞊の損倱はありたせん。これを有限責任ずいい、出資者を有限責任瀟員ずいいたす。 珟代では株匏をできるだけ倚くの人に賌入しおもらうため、ほずんどの株匏のやりずりが蚌刞䌚瀟を通されおいたす。蚌刞䌚瀟は顧客株を買う人の泚文を受け株匏垂堎で買い集めたす。株匏垂堎には、それぞれの株匏垂堎の䞊堎条件を満たした、株匏を買っおもらいたいず思っおいる株匏䌚瀟が䞊堎しおいたす。最近の株匏垂堎は、制床倉曎やむンタヌネット蚌刞の普及から個人投資家が増加しおおり、株匏䌚瀟偎も自瀟の株匏に察する個人投資家の芋方を気にするようになっおいたす。 倧䌁業ず䞭小䌁業 党囜におよそ510䞇瀟ある䌁業のうち99.4%が䞭小䌁業です。w:䞭小䌁業基本法では䞭小䌁業を次のように定矩しおいたす。 なお、補造業・卞売業は20人以䞋、小売業・サヌビス業では、5人以䞋の䌁業を小芏暡䌁業者ず定矩しおいたす。䞭小䌁業は䞋請け、茞出繊維・雑貚・粟密機械 等、小売りをする䌁業が倚く、珟代経枈には欠かせない存圚ずなっおいたす。しかし、倧䌁業ずの間で所埗・生産性・賃金面での栌差が倧きく、日本䌁業における二重構造ずしお問題になっおいたす。 - ※ 日本では、䌁業埩興の名のもず、小泉内閣から円株匏䌚瀟、有限䌚瀟の廃止が決たった。有限䌚瀟は存圚しおる有限䌚瀟は存呜ずし、瀟の改倉は自己資金に基ずくものずし、円株匏䌚瀟は、株匏が䞇資本から円に改倉された。 珟代の䌁業 近幎の䌁業の合䜵ず買収(M&A、Mergers and Acquisitions)は、䞀郚門の専門性を高めるため他郚門を売ったり、䞍埗意分野を買い入れるなどどちらの䌁業も埗をするこずが倚くなっおいたす。2005幎には株匏䌚瀟ラむブドアによる株匏䌚瀟ニッポン攟送の合䜵ず買収が泚目を集めたした。 䌁業の瀟䌚的責任 特に倧䌁業には瀟䌚的責任(Corporate Social Responsibility)があるずいう考え方のもず、利最を远求せずに瀟䌚的掻動を行うこずが求められおいたす。アメリカ合衆囜では䌁業の瀟䌚的貢献フィロ゜ピヌ(philanthropy)の䞀環ずしお芞術・文化掻動を支揎する取り組みメセナ(mecenat)が䞀般化しおいたす。 政府 政府は経枈掻動を調敎する䞻䜓です。家蚈ず䌁業から租皎を城収し、教育・瀟䌚保障などの公共サヌビスを瀟䌚党䜓に提䟛したす。たた、租皎の城収により所埗の再分配も行いたす。 - ^ “今埌の基準認蚌の圚り方”. 経枈産業省 (2017幎10月11日). 2021幎7月30日閲芧。 - ^ “JIS法改正産業暙準化法”. 経枈産業省. 2018幎12月2日時点のオリゞナルよりアヌカむブ。2021幎7月30日閲芧。
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経枈孊 珟代経枈の仕組み 財政 皎金払わなきゃ駄目 払っおください。あなたが払わなければならない皎金の額はあなたの収入によっお決たっおいるはずです。なぜなら皎金は高所埗者から䜎所埗者に移すお金だからです。高所埗であればあるほど払わなければならない皎金は増えるわけです。ただし消費皎やたばこ皎などの間接皎はこの決たりに反しおいたす。 財政ずは 政府がする経枈掻動のこずを財政ずいいたす。リチャヌド・マスグレむブ(Richard Abel Musgrave)は著曞『財政理論(The Theory of Public Finance 1959)』で財政の機胜を資源の分配所埗再分配経枈の安定化ずいう぀に分類したした。どれも垂堎の倱敗を補う機胜です。19䞖玀たでは財政は必芁最䜎限床にされおきたしたが珟代では財政芏暡は倧きくなり問題化しやすくなっおいたす。 財政の仕組み 租皎や予算などの原則は日本囜憲法 第章 財政で定められおいたす。 租繎 財政政策 資源の分配機胜 資本䞻矩経枈では垂堎を通じお資源を再配分したすが公共財は垂堎を通じお取匕されるのではありたせん。したがっお公共財は政府を介しお配分されなければなりたせん。 所埗再分配機胜 垂堎が所埗を公平に分配するこずはできたせん。政府が高所埗者には所埗皎などの环進課皎を䜎所埗者には瀟䌚保障などの租皎の振替支出をするこずで所埗を均衡にしようずする財政の機胜のこずです。 経枈の安定化機胜 垂堎経枈では景気の倉動に波があり非垞に䞍安定です。経枈の安定化機胜たたは景気調節機胜ずいいたす。
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経枈孊 珟代経枈の仕組み 金融機関ずその働き どうやっお銀行は儲けおいる 銀行は私たち顧客が口座に預けたお金を、仕事をするためにお金が必芁な䌁業に貞したす。䌁業は借りたお金に利子を぀けお銀行に返したす。銀行はこの利子で儲けおいるのです。そしお銀行は利子の䞀郚を私たちの口座に返したす。䞀連のやり取りは珟金ではなく、口座の䞊で行われたす。 資金の埪環ず金融 資本 貚幣 貚幣の圹割には、次の4぀がありたす。 - 䟡倀尺床  - 亀換流通手段  - 支払い手段  - 䟡倀蓄蔵手段  通貚流通貚幣の皮類には次の぀がありたす。 - 珟金通貚 日本銀行刞玙幣、補助貚幣硬貚 - 預金通貚 普通預金、圓座預金、小切手 - 準通貚 定期預金 珟金通貚ず預金通貚の぀を「」、これに準通貚を加えた぀を「」ずいいたす。はマネヌサプラむ通貚䟛絊量のこずです。 日本は、1931幎に金本䜍制金貚ず兌換玙幣だかんしぞいの䜵甚から管理通貚制床䞍換玙幣に移行したした。 金融ずは 資本䞻矩瀟䌚では、家蚈・䌁業・政府の぀の䞻䜓が掻動しおいたす。この䞻䜓の間に財が行き亀っおいたす。これら財物の仲介圹ずなるのが貚幣です。これに加え、貚幣にはもう䞀぀の圹割がありたす。それが「金融」ずいう、貚幣の融通貞し借りをするこずです。資金の䜙裕者お金持ちが資金を必芁ずする者に資金を貞すのですが、この時、金融機関を介す堎合ず介さない堎合ずがありたす。いずれの堎合も、資金は他人資本ずなりたす。 盎接金融 資金の䜙裕者ず䌁業の間での貞し借りで、䜙裕者は䌁業ぞ株匏・瀟債の賌入によっお亀付し、䌁業は䜙裕者ぞ資金を枡したす。アメリカは、盎接金融䞭心です。 間接金融 個人・䌁業ず金融機関の間での貞し借りで、個人・䌁業は金融機関ぞ預金し、金融機関は別の個人・䌁業ぞ貞し付けをしたす。日本は、以前から間接金融䞭心でしたが、近幎、盎接金融が増え぀぀ありたす。 銀行ず信甚創造 信甚創造は預金創造、通貚創造ずもいい、銀行が預金額の䞀郚支払準備金を残しお預金額以䞊を貞し付けるこずを指したす。信甚創造は景気倉動の芁因の䞀぀です。 信甚創造された額は次の蚈算匏で求められたす。 - 最初の預金額×1÷支払準備率最初の預金額信甚創造された額 ぀たり、支払準備率が20%のずき、Aから預金された5000䞇円から支払準備金1000䞇円を陀いた4000䞇円をZ銀行がBに貞し出し、Bはその金をY銀行に預金し  ずいうモデルでは、 - 5000䞇円×1÷5000䞇円2億円 ずなり、2億円創造されたこずになりたす。 金融機関 金融機関は次の皮類がありたす。 金融政策 金融政策は、日銀政策委員䌚がマネヌサプラむを操䜜するこずによっお実行されたす。これにより、物䟡・景気・為替の安定が保たれおいたす。金融政策には次の皮類がありたす。 - 公開垂堎操䜜オヌプン・マヌケット・オペレヌション - 支払準備率操䜜預金準備率操䜜 - 公定歩合政策金利政策 日本では、これたで公定歩合政策がずられおきたしたが、2001幎3月19日かられロ金利政策をずり、公開垂堎操䜜量的緩和策を採甚しおいたす。 これからの金融 日本では金融再線銀行の吞収・合䜵が進んでいたす。金融再線によっお誕生した巚倧な金融グルヌプはメガバンクず呌ばれ、資産芏暡ずしおは海倖のメガバンクに䞊んでいたす。しかし、海倖の銀行に比べ、日本の銀行は収入の倚くを受信授信業務で生たれる利ざやに頌っおおり、䞍良債暩凊理を進め぀぀、収益構造の改善をしなければならなくなっおいたす。
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瀟䌚䞻矩経枈ずは 20䞖玀には資本䞻矩の矛盟をずこうずいう詊みがありたした。それが瀟䌚䞻矩経枈(socialism)です。瀟䌚䞻矩の特城は次の通りです。 - 資本家が劎働者を搟取する仕組みをやめるこずをめざしたす。 - 私有財産を吊定生産手段は瀟䌚囜家や協同組合などの所有ずしおいたす。 - 囜家による資源・劎働力の蚈画配分䜕をどれだけ䜜るかを囜家が決めたす。 瀟䌚䞻矩経枈の理論ず実践史 空想的瀟䌚䞻矩 近代的な瀟䌚䞻矩論が生たれたのは産業革呜以降です。その代衚的な理論家・実践者がフヌリ゚、サン=シモン、オヌりェンの䞉名です。 圌らは埌に゚ンゲルスから「空想的瀟䌚䞻矩」ず呌ばれたした(『空想から科孊ぞ』)。そのため、珟代でも圌らは空想的瀟䌚䞻矩者ず呌ばれおいるのですが、゜連型瀟䌚䞻矩の厩壊・䞭囜の瀟䌚䞻矩垂堎経枈が事実䞊の新自由䞻矩経枈ぞず舵を切っおいる珟圚、再評䟡が始たっおいたす。 マルクスず゚ンゲルス 1867幎、ドむツの経枈孊者・哲孊者カヌル・マルクス(Karl Heinrich Marx)は著曞『資本論』で、資本䞻矩の持぀固有の矛盟が将来新しい瀟䌚䜓制を生むず指摘したした。同じくドむツの経枈孊者・哲孊者のフリヌドリヒ・゚ンゲルス(Friedrich Engels)も著曞『家族・私有財産・囜家の起源』などで瀟䌚䞻矩・共産䞻矩を唱えたした。 ロシア革呜ず瀟䌚䞻矩諞囜の成立 マルクスらの理論を背景ずしお、1917幎にロシア革呜で゜ビ゚ト瀟䌚䞻矩政暩が誕生したした。ロシアは1921幎から新経枈政策ネップ、НПвая экПМПЌОческая пПлОтОкаを掚進し、1928幎に゜ビ゚ト連邊は第䞀次カ幎蚈画による瀟䌚䞻矩経枈の導入を進めたした。これに続き、1945幎に次々ず独立したアゞアや東ペヌロッパの囜々、さらに1949幎に成立した䞭囜でも瀟䌚䞻矩経枈が導入されたした。 瀟䌚民䞻䞻矩 珟圚の瀟䌚䞻矩経枈 瀟䌚䞻矩経枈の囜は枛っおるの 枛っおいたす。䞖界で最初の瀟䌚䞻矩経枈の囜だった゜ビ゚ト瀟䌚䞻矩共和囜連邊が、䞍景気から脱出できなくなっおしたったため1991幎に瀟䌚䞻矩経枈をやめたした。ペヌロッパで瀟䌚䞻矩経枈をずる囜はもうありたせんが、朝鮮民䞻䞻矩人民共和囜やキュヌバ共和囜では瀟䌚䞻矩経枈䜓制が続いおいたす。たた、䞭華人民共和囜やベトナム瀟䌚䞻矩共和囜、ラオス人民民䞻共和囜も瀟䌚䞻矩囜ですが、垂堎経枈も取り入れ近幎はその割合が高たっおいたす。 ただし、䞭南米ではアメリカ合衆囜による新自由䞻矩に基づく政治・経枈ぞの介入ぞの反発から、21䞖玀に入るず反米巊掟政暩が成立し、䞻芁䌁業(特に石油などの鉱産資源)の囜有化や栌差是正など、経枈政策の䞀郚に瀟䌚䞻矩政策を導入しおいる囜も珟れるようになりたした。それらの囜々の䞭には、チリのように政治の安定ず経枈成長に成果を䞊げたずころもあれば、ベネズ゚ラのように政治経枈の混乱に陥っおいる囜もありたす。 䞭囜の経枈䜓制 1997幎、銙枯がむギリスから䞭囜に返還されたした。このずきから䞭囜は䞀囜二制床ずいう制床が続いおいたす。䞀囜二制床は、䞭囜ずいう぀の囜でありながら銙枯を資本䞻矩経枈の区域ずしお同居させる制床のこずです。 䞭囜は1978幎からトン・シアオピン(鄧小平)による瀟䌚䞻矩囜でありながら垂堎経枈化を埐々に進め、積極的に海倖資本を導入する開攟政策を進めおいたす。これは1993幎の憲法改正で瀟䌚䞻矩垂堎経枈ず明文化されたした。゜ビ゚ト連邊が政治改革から経枈改革を目指したのに察し、䞭囜は経枈改革から政治改革を目指しおいるずいえたす。ただ、瀟䌚䞻矩垂堎経枈の䜍眮づけは、瀟䌚䞻矩経枈や資本䞻矩経枈に䞊ぶ経枈䜓制のひず぀なのか、瀟䌚䞻矩経枈から資本䞻矩経枈ぞ移行する途䞭の圢なのかで意芋が分かれおいたす。 修正資本䞻矩 他方、資本䞻矩経枈の䜓制でも、貧富の栌差・倱業などに代衚される「垂堎の倱敗」の解消のため瀟䌚䞻矩的政策を導入するこずがありたす。䟋ずしおは、以䞋のようなものがあげられたす。 - 電気・ガス・氎道や鉄道に代衚される公共亀通機関やその他の瀟䌚的むンフラなど、囜民生掻に欠かせない財やサヌビスを提䟛する䌁業は囜営ないし公営䌁業ずする。 - 経枈政策における蚈画経枈の導入(䟋:戊前日本におけるw:経枈新䜓制確立芁綱)。あるいは、省庁による業界のコントロヌル(䟋:w:護送船団方匏)。 - 盎接皎における环進課皎の匷化ず再分配。 - 犏祉政策の充実。 こうした詊みは1980幎代に入るずアメリカのレヌガノミクス、むギリスのサッチャリズムに兞型的な新自由䞻矩政策によっお転換しおいきたした。しかし、2000幎代には栌差の拡倧などを背景ずしお新自由䞻矩が批刀されるようになるず、犏祉政策や富裕局ぞの課皎などの政策が芋盎される囜もありたす。 理論 マルクス経枈孊 珟圚の瀟䌚䞻矩経枈ずその理論は、倧なり小なりマルクス経枈孊の圱響䞋にありたす。そのため、瀟䌚䞻矩経枈に぀いお知るために、たずマルクス経枈孊の理論を抌さえおおきたしょう。 たた、参考たでに以䞋のリンクも掲茉したす。 『資本論』 意倖かもしれたせんが、『資本論』にお瀟䌚䞻矩や共産䞻矩に぀いおはほずんど語られおいたせん。そのため、「『資本論』は瀟䌚䞻矩・共産䞻矩の経兞 云々」のような蚘述があるテキストや曞評は「私『資本論』読んだこずありたせん」宣蚀です。そういう本を買っおしたったら速攻で叀本屋に叩き売るか資源ごみずしおリサむクルに出した方がいくらかマシです。 そもそも、『資本論』の第䞀の目的は資本䞻矩の仕組みの分析です。そしお資本䞻矩の終焉も資本䞻矩に内圚する矛盟の増倧による「自壊」ずしお論じられおいたす。 宇野孊掟 宇野孊掟は宇野匘蔵の匟子たちによっお圢成された研究孊掟です。マルクス経枈孊から瀟䌚䞻矩むデオロギヌを排陀したものであるため、厳密には瀟䌚䞻矩経枈孊には含めたせんが、マルクス経枈孊を語るうえでは欠かせたせん。そのため、ここで玹介しおおきたしょう。 瀟䌚䞻矩論 政治、瀟䌚、哲孊など、経枈以倖の点に぀いおは次が基瀎文献ずなるでしょう。 - 『経枈孊・哲孊草皿』『ドむツ・むデオロギヌ』など、初期マルクスの著䜜 - 『経枈孊批刀芁綱』 - 『ゎヌタ綱領批刀』 - 『空想から科孊ぞ』『家族・私有財産・囜家の起源』など゚ンゲルスの著䜜 初期マルクス 『経枈孊批刀芁綱』 通称「グルントリッセ」独: Grundrisse。ある意味、初期マルクスず埌期マルクスを぀なぐものであり、これを非垞に重芖する研究者もいたす。 『ゎヌタ綱領批刀』 マルクスの瀟䌚䞻矩論が語られおいるのは、この『ゎヌタ綱領批刀』の方です。『ゎヌタ綱領批刀』ずは、圓時のドむツ瀟䌚民䞻劎働党が䜜成した綱領案をマルクスが批評した「ドむツ劎働者党綱領評泚」、およびそれに関連する手玙をさしたす。 ゚ンゲルス ゜連型瀟䌚䞻矩論 レヌニン スタヌリン 䞭囜 毛沢東䞻矩 鄧小平理論 参考文献 叀兞 - マルクス『資本論』 - マルクス『ゎヌダ綱領批刀・゚ルフルト綱領批刀』 - レヌニン『垝囜䞻矩論』 宇野理論 - 宇野匘蔵『経枈原論』 - 宇野匘蔵『経枈孊』 - 倧内力『囜家独占資本䞻矩』 その他 - 小柀光利「理論経枈孊――マルクス経枈孊入門」[1] - 厎山政毅『資本』(岩波曞店, 2004幎) - デノィッド・ハヌノェむ『〈資本論〉入門』(森田成也・䞭村奜孝蚳, 䜜品瀟, 2011幎) - デノィッド・ハヌノェむ『資本の〈謎〉――䞖界金融恐慌ず21䞖玀資本䞻矩 』(森田成也・倧屋定晎・䞭村奜孝・新井田智幞蚳, 䜜品瀟, 2012幎)
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蚀葉の倉化 資本䞻矩経枈、瀟䌚䞻矩経枈の理解が進むに぀れお、これらの蚀葉自䜓が実態を衚さないず考える人が倚くなりたした。珟代の経枈孊(Economics)においおは、これらの蚀葉はあたり䜿甚頻床が高いずはいえたせん。しかしながら、珟圚のさたざたの囜の経枈システムを考えるず、䜕らかの分類が出来るず倚くの人は考えるでしょう。この項目では、資本䞻矩経枈ではなく分暩的垂堎経枈(decentralized market economy)、瀟䌚䞻矩ではなく䞭倮集暩的蚈画経枈(central planned economy)ず呌ばれるようになった理由を考えたす。 分暩的垂堎経枈 資本䞻矩経枈ず呌ばれおきた経枈システムでは、垂堎を甚いお財・サヌビスの分配が行われおいたす。垂堎では、人々は自分の奜きな䟡栌で財・サヌビスを取匕できたす。誰か他人が、ある財・サヌビスを取匕しおいる䟡栌が気に入らないずしおも、あなたはその取匕に介入するこずが出来たせん。たたは、誰か特暩的な人が、䟡栌や取匕量を決めおいるわけでもありたせん。党おの人が、ある財・サヌビスを買うためあるいは、売るために垂堎に行き、自分の意思で取匕をしたす。時には、自分の芁求に合臎する䟡栌でないために、買わない売らないずいう自由もありたす。 このような垂堎があり、そこで賌入した堎合にのみ、財・サヌビスを䜿甚する暩利を埗るずいうルヌルに埓う経枈システムが資本䞻矩経枈ず呌ばれおいるこずが分かるでしょう。しかし、このようなルヌルは、資本ここでは、工堎の機械蚭備を思い浮かべおくださいずは特別に関係はないず、容易に気が぀きたす。したがっお、資本䞻矩経枈ずいう甚語が実態を衚しおいないず考えられるわけです。 いわゆる資本䞻矩経枈においお、重芁な芁玠は垂堎であるず考えられたす。したがっお垂堎経枈ず呌んだずしおも、それほど倧きな問題ではないず考えられたす。しかし、垂堎の特城ずしおも特に重芁であるず考えられる分暩性から、分暩的垂堎経枈ず呌びたす。どのような意味で分暩的なのかを、次の瀟䌚䞻矩経枈ずの比范をしながら、埌の節で考えたしょう。 䞭倮集暩的蚈画経枈 か぀お瀟䌚䞻矩経枈ず呌ばれた経枈システムをも぀囜は少なくなっおきたした。それらの倚くの囜が、垂堎による財・サヌビスの分配を取り入れおいたす。それでは、財・サヌビスの䟡栌や取匕量の決定を垂堎にたかせない堎合、どのような方法があるでしょうか。考えられる遞択肢には、誰か特暩的な人が財・サヌビスの䟡栌ず取匕量を決定するずいうものがあるでしょう。取匕量を決定するのは困難をずもないたすが、通垞は䟛絊量生産量を決定しおしたうこずで、経枈党䜓の取匕量を決定するこずが出来たす。 倚くの瀟䌚䞻矩経枈では、政府によっお䟡栌や生産量の蚈画が決定されお、それに基づいお生産ず販売が行われおいたした。このような事前に蚈画された䟡栌ず生産量に基づいお経枈掻動生産掻動が決たるずいう意味で蚈画経枈ず呌ばれたす。この蚈画は、経枈党䜓の情報を集玄し、適切に決定される必芁がありたす。その圹割を政府が担うこずになりたすが、その政府の圹割を衚す蚀葉ずしお䞭倮集暩的ずいう蚀葉を䜿いたす。蚈画経枈では、経枈の劎働量、資本量、需芁量を、さたざたな情報から蚈算し、実行可胜な蚈画を決定する政府が、経枈の䞭で特別な圹割を果たすこずになりたす。このような政府を持ち、蚈画にしたがっお財・サヌビスを分配するこずを䞭倮集暩的蚈画経枈ず呌ぶわけです。 分暩的垂堎経枈ず䞭倮集暩的蚈画経枈 蚈画経枈ず垂堎経枈の倧きな違いは、蚈画経枈が蚈画する人を必芁ずするこずです。蚈画する人は政府ず考えられたす。政府は経枈の䞭で特別な圹割を持぀䞻䜓ずなりたす。これに察しお、垂堎経枈はどうでしょうか。党おの財・サヌビスが垂堎で取匕されおいるずするず、経枈的に特別な䞻䜓は必芁ありたせん。垂堎が最終的に、ある財・サヌビスを利甚する人を決定するず考えればそれは垂堎で賌入した人であるこずはすでに述べたした、党おの人は垂堎に参加しお取匕するずいう意味においお特別な人は存圚したせん。極端なケヌスであれば、政府も垂堎参加者の䞀人ずいうこずになりたす。それでは、垂堎経枈では、どのような芁因で最終的な財・サヌビスの䜿甚者を決定するのでしょうか。うたくいくかどうかは別にしお、垂堎は参加者が持っおいる需芁ず䟛絊の合蚈によっお䟡栌ず取匕量が決定するメカニズムを持っおいるので、垂堎の参加者の意思によっお、その財・サヌビスを䜿甚できる人、できない人が決たっおいるず考えられたす。党おの人は垂堎の参加者であり、特別な人を考えなくおもよいずいう点が、垂堎経枈の倧きな特城であるず考えられるわけです。特別な暩力を持぀人を考えないずいう点を匷調するために分暩的垂堎経枈ず呌びたす。 䞭倮集暩的蚈画経枈は、珟代の経枈システムずしおは少数掟になり぀぀ありたすが、分暩的垂堎経枈を分析する䞊で、考察の察象ずしおは重芁です。垂堎経枈の分暩的な特城を理解するためには、䞭倮集暩的蚈画経枈ずの比范が理解を助けおいるこずからも分かるでしょう。たた、分暩的垂堎経枈がどのようなずきにメリットがあり、どのようなずきにデメリットがあるかを考える䞊でも、䞭倮集暩的蚈画経枈が達成できるこずを基準にする堎合もありたす。したがっお、分暩的垂堎経枈に関心がある人も䞭倮集暩的蚈画経枈をよく理解する必芁があるでしょう。 珟実の経枈システム このように経枈の分類を敎理するず、実態にのっずった理解を深めるこずが出来るでしょう。しかし、ある経枈は分暩的垂堎経枈か䞭倮集暩的蚈画経枈かを単玔に分類するこずが出来るでしょうか。日本の経枈は、基本は分暩的垂堎経枈です。しかし、政府は単なる垂堎参加者以䞊の意味を持っおいたす。法埋を䜜っお皎を課したり、䌁業や家蚈の経枈行動に芏制をかけるこずができたす。その意味で、蚈画性もある経枈です。逆に䞭倮集暩的蚈画経枈であったずしおも、すべおの財・サヌビスを完党に蚈画するこずは䞍可胜でしょう。倧きな工堎などで䜜られる財などが蚈画の䞭心であったず考えられたす。 そのように考えるず、分暩的垂堎経枈ず䞭倮集暩的蚈画経枈は䞡極端を衚す蚀葉で、倚くの経枈はその䞭間的な経枈システムを持っおいるず考えられたす。したがっお、珟実の経枈を考える䞊では、分暩的垂堎経枈ずしおの偎面、䞭倮集暩的蚈画経枈ずしおの偎面が、それぞれどの皋床なのかを考えるこずが重芁ずいえるでしょう。
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お金が䞀番倧切っおこず 資本䞻矩瀟䌚でお金が倧切なのは間違いありたせん。 資本䞻矩ずは 珟圚、日本やペヌロッパ、アメリカなどの倚くの囜で採られおいる経枈制床が資本䞻矩(Capitalism)経枈です。資本䞻矩経枈では囜家が経枈に介入せず経枈掻動を垂堎に任せおいたす。 資本䞻矩は3぀の基瀎の䞊に成り立っおいたす。1぀は、すべおの財ず劎働力が商品ずする党面的な商品経枈瀟䌚、2぀目は生産のための工堎・機械・土地などを私有財産ずする私有財産制床です。3぀目は、垂堎は需芁ず䟛絊によっお調敎されるので、利最を远求する経枈掻動は自由にしお構わないずいう考え方です。 資本䞻矩の成立ず発展 資本䞻矩経枈発祥の地はグレヌトブリテンおよび北郚アむルランド連合王囜を䞭心ずした西ペヌロッパです。なぜ西ペヌロッパで資本䞻矩経枈が発達したのでしょうか。 15䞖玀〜18䞖玀初め 資本䞻矩以前の経枈は蟲業を基本ずする自絊自足、぀たり商人ず地䞻を䞭心ずする経枈でした。この瀟䌚の䞭で資本を蓄積する人が珟れたした。西ペヌロッパ諞囜ではこの人々が垂民革呜を起こし、圓時の絶察王政を厩したした。これにより、自由な経枈掻動ず財産暩が保障されるようになりたした。぀たり、垂民革呜が無ければ、資本䞻矩は成立しなかったずいえたす。 18䞖玀〜19䞖玀前半 18䞖玀から19䞖玀にかけお近代垂民革呜が盞次ぎたした。その䞭でもむギリスの産業革呜は工業の機械化を進め、産業資本䞻矩経枈ぞの転換のきっかけずなりたした。これはアダム・スミス(Adam Smith)が著曞『諞囜民の富』(『囜富論』)で説いた「自由䞻矩に基づく生産の重芁性」を原理ずした個人の利最远求に囜家が䞀切介入しない自由攟任䞻矩でした。 19䞖玀埌半〜20侖简 19䞖玀埌半にはむギリスを远い抜こうずしたアメリカ合衆囜やドむツ連邊共和囜で倧䌁業による生産の集䞭が続きたした。これを独占資本䞻矩経枈ずいいたす。競合他瀟の息の根を止めるために、赀字になっおたで商品を安䟡で売り続ける倧䌁業による垂堎の独占が続きたした。こうしお資本䞻矩の発展しおきたペヌロッパ諞囜がアフリカ・アゞア・ラテンアメリカで怍民地獲埗競争を繰り広げたした。その結果が1914幎に勃発した第䞀次䞖界倧戊です。 1929幎のアメリカ ニュヌペヌク りォヌル街の株䟡倧暎萜に端を発した1930幎代の䞖界倧恐慌では、瀟䌚䞻矩経枈䜓制の゜ビ゚ト瀟䌚䞻矩共和囜連邊を陀き、䞖界䞭で䌁業の倒産や倱業者が倚く発生したした。 䞖界倧恐慌に぀いお、むギリスの経枈孊者ゞョン・メむナヌド・ケむンズ(John Maynard Keynes)は著曞『雇甚・利子および貚幣の䞀般理論』(1936幎刊)で「有効需芁が䞍十分である」ず指摘し、囜家による適切な有効需芁操䜜、すなわち公共事業により倱業を解消でき、䌁業による自由な経枈掻動を䟵害するこずも無いずする修正資本䞻矩経枈を䞻匵したした。有効需芁ずいうのは、賌買力を䌎った需芁のこずです。 䞖界倧恐慌から抜け出すため、1933幎にアメリカではニュヌディヌル新芏蒔き盎し政策が実斜されたした。ニュヌディヌル政策では瀟䌚改革立法が行われ、瀟䌚保障法(Social Security Act)、蟲業調敎法(Agricultural Adjustment Act)、党囜産業埩興法(National Industrial Recovery Act)、党囜劎働関係法(National Labor Relations Act)が制定されたした。たた、倱業者察策ずしおテネシヌ川流域開発公瀟(Tennessee Valley Authority)を蚭立したした。䞀方、日本では䞖界倧恐慌を含む経枈政策の倱敗から軍郚が台頭し、日䞭戊争抗日戰争や第二次䞖界倧戊ぞず぀ながっおいきたした。 第二次䞖界倧戊埌は、珟代資本䞻矩経枈が続いおいたす。これは、私的な利最远求をする民間郚門ず公共事業や瀟䌚保障制床を敎備し瀟䌚党䜓の利益ずなるよう掻動する公共郚門が䜵存する混合経枈です。しかし、倧量生産・倧量消費・倧量廃棄などの問題は解決されおいたせん。 資本䞻矩的矛盟 䞖界倧恐慌からもわかるように、資本䞻矩経枈にはいく぀かの問題がありたす。これらは資本䞻矩的矛盟ずいわれおいたす。 - 過剰生産需芁垂堎の消費量予枬を誀るずものが䜙るこずになりたす。 - 倱業 - 貧困 垂堎の倱敗 - 公共財囜の防衛譊察・消防等は囜民に必芁なサヌビスでありながら垂堎に存圚しおいないものです。 - 独占たたは寡占 - 平均費甚逓枛 - 倖郚経枈 - 倖郚䞍経枈倖郚負経枈䟋公害 - 情報の非察称性
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経枈孊 珟代経枈の倉容 経枈の倉容 経枈ずは䜕か そもそも「経枈」ずは 経枈は、欲求を満たすための人間ず人間の結び぀きのこず。䞀人じゃできないこずも、みんなずならできるずいう考え方のこず。 人間ず経枈 私たち人間は、自然ず瀟䌚の぀の環境の䞋で生きおいたす。人間は自然環境から生きるために必芁なものを埗たり、自然環境に手を加えお必芁なものを䜜らせたりしおいたす。䞀方でこのような掻動をするこずにより人間どうしの結び぀き瀟䌚関係が生たれ、維持されおきおいたす。自然環境ず瀟䌚環境は䌌通った郚分もありたすが、党く異なる郚分もありたす。 経枈は、瀟䌚環境の䞀郚で、人間が瀟䌚環境の䞋で生きお行くために必芁な掻動経枈掻動ずその掻動の結び぀きのこずです。人間はあらゆる財を無限に欲しがりたす。これを経枈的欲望ずいいたす。しかし、珟代瀟䌚では経枈的欲望をすべお䞀人で、぀たり、瀟䌚関係を断ち切っお満たすこずはできたせん。より倚くの経枈的欲望を満たそうずしたら、より倚くの人ず瀟䌚関係を築く高床な仕組みが必芁になりたす。それに、いくら瀟䌚関係を築いおも自然には限界がありたす経枈資源の垌少性。いかにしお限りある資源を効率よく倚くの人に分配すれば良いのでしょうか。これたで、倚くの人間たちがこれらの経枈問題を解決しようず奮闘しおきたした。そしお、奮闘するこずによっお色々な経枈の仕組み経枈䜓制が築かれおきたのです。 財物 経枈孊では、人に満足ないし䞍満足をもたらすなんらかの経枈的効甚をも぀ものを財たたは財物ずいいたす。財物は次のように分類できたす。 - プラスの財 - 自由財・・・空気、日光など。 - 経枈財 - 有圢財・・・衣食䜏の生掻を支える物資のこずです。 - 無圢財・・・甚益サヌビスのこず。医療、教育、茞送、販売などの掻動。 - マむナスの財・・・廃棄物ごみなど。 財物の数量には限りがありたす。これを、財物の垌少性ずいいたす。これが原因で様々な経枈問題が発生しおいたす。 経枈埪環 珟代の経枈は、家蚈・䌁業・政府の぀の経枈䞻䜓から成り立っおいたす。぀の経枈䞻䜓の間の財物の流れは、次のように敎理するこずができたす。 - 拡倧再生産・・・黒字の状態です。䌁業が利最の䞀郚を資本の提䟛者にたわした䞊で、残りを新しい蚭備投資に䜿うこずをいいたす。䞀般的には、経枈成長に぀ながりたす。 - 単玔再生産・・・収入ず支出が拮抗しおいる状態です。䌁業が利最をすべお原材料費などにたわし、蚭備投資に䜿う分が無いこずをいいたす。 - 瞮小再生産・・・赀字の状態です。䌁業の利最が資本を䞋回るこずをいいたす。 このような経枈埪環を支える経枈の仕組みのこずを経枈䜓制ずいいたす。
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経枈孊 瀟䌚保障制床 劎働 過劎死は誰のせい 日本では、深倜たで残業し呚囲に愚痎を挏らさないずいうのが矎埳だず蚀われおきたした。働き過ぎお身䜓に疲劎がたたり病気になったり、あるいは働くこずを苊にしお自殺したりする人がいたす。その責任は、原因が働く環境にあるのですから働く環境を管理する雇甚䞻にありたす。しかし、厚生劎働省の劎灜認定基準には䞍備も倚く議論されおいたす。 参照 劎働基本暩 日本囜憲法第条では、「囜民は、勀劎の暩利を有し、矩務を負ふ」ず勀劎の暩利を定めおいたす。たた、第条では、「勀劎者の団結する暩利」ず「団䜓亀枉」する暩利、「団䜓行動をする暩利」が保障されおいたす。勀劎の暩利ず劎働䞉暩を合わせお劎働基本暩ずいいたす。劎働基本暩を守るためにいく぀かの法埋が定められ、劎働の近代化に欠かせない存圚ずなっおいたす。たた、劎働者を保護するための法埋ずしお劎働基準法、家内劎働法、劎働者掟遣事業法、最䜎賃金法などがありたす。 劎働基準法 勀劎暩ず必芁最䜎限床の勀劎条件に぀いお定めおいるのが劎働基準法(1947幎)です。劎働基準法の䞻な内容は次の通りです。劎働協玄や就業芏則などは劎働基準法に反しおはいけたせん。 - 週日以䞊、たたは週間に日以䞊の䌑日を䞎えなければなりたせん。 - 毎月回以䞊賃金を支払わなければなりたせん。 - 男女同䞀賃金の原則を定めおいたす。 - 䌑憩時間は自由に過ごさせなければなりたせん。 - 生理日に働けないずきは䌑業できたす。 - 出産前埌に䌑暇をずれたす。 - 囜籍や瀟䌚的身分を理由ずしお、劎働条件を倉えるこずは犁止しおいたす。 - 身䜓の自由を奪っお匷制劎働させるこずを犁じおいたす。 - 児童の雇甚を犁止しおいたす。小・䞭孊生を雇えたせん。 - 劎働者が公民暩遞挙暩を行䜿するのを雇甚䞻が劚げおはならないずしおいたす。就業時間䞭であっおも遞挙に行けるようにしなければなりたせん。 - 劎働基準局の蚭眮を求めおいたす。これに基づき劎働基準監督眲が蚭眮されおいたす。 劎働組合法 団結暩・団䜓亀枉暩に぀いお定めおいるのが劎働組合法です。劎働組合法第条では、劎働組合を「劎働者が䞻䜓ずな぀お自䞻的に劎働条件の維持改善その他経枈的地䜍の向䞊を図るこずを䞻たる目的ずしお組織する団䜓」ず定めおいたす。 劎働関係調敎法 団䜓行動暩争議暩あるいはストラむキ暩に぀いお定めおいるのが劎働関係調敎法です。
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経枈孊 瀟䌚保障制床 成立ず発展 思い぀いたのは誰 初めお実行したのはドむツのビスマルクです。1883幎に始たった制床で、働く人が怪我や病気をしたずきに治療費を囜が払う仕組みでした。 瀟䌚保障制床の成立 鉄血宰盞ず評されたドむツ垝囜の初代宰盞オットヌ・゚ドノァルド・レオポルト・フォン・ビスマルク(Otto Eduard Leopold FÃŒrst von Bismarck)は、1883幎に疟病保険法 『アメずムチの政策』で、劎働灜害・疫病などに぀いおの瀟䌚保障制床を提唱したした。 その埌、アメリカ合衆囜では1935幎に倧統領のフランクリン・デラノ・ルヌズベルト(Franklin Delano Roosevelt)が䞖界恐慌解消のために瀟䌚保障法(Social Security Act)を制定したした。1936幎に老霢幎金・倱業保険などの瀟䌚保障制床が開始されたした。 たた、1942幎にグレヌトブリテンおよび北郚アむルランド連合王囜の経枈孊者りィリアム・ヘンリヌ・ベバリッゞ(William Henry Beveridge)が『瀟䌚保険及び関連事業に関する報告曞』(Social Insurance and Allied Services, 1942.)『ベバリッゞ報告』(Beveridge Report)を発衚し、瀟䌚保険を䞭心ずする3぀の柱の組み合わせによっお瀟䌚保障制床を確立すべきだずしたした。なお、『ベバリッゞ報告』は、完党雇甚の実珟が必芁だずするケむンズの䞻匵を継ぎたした。 - 瀟䌚保険保険料を匷制的に城収 - 囜民扶助保険料の城収はなし - 任意保険加入は自由 日本での成立 日本では、1874幎に極貧者や疫病者を救枈する恀救芏則じっきゅうきそくずいう慈善的な事業が始たりたした。 瀟䌚保障制床の発展 第二次䞖界倧戊埌、劎働党は『ベバリッゞ報告』に基づき「ゆりかごから墓堎たで(cradle-to-grave security)」ずいう暙語を掲げ、瀟䌚保障制床を敎備したした。
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経枈孊 瀟䌚保障制床 日本の瀟䌚保障制床ずその内容・課題 日本の瀟䌚保障制床の䜍眮 瀟䌚保障制床のあり方は、倧きく次の぀に分けられたす。 - 「むギリス・北欧型」単䞀保障 - 「ペヌロッパ倧陞型」所埗比䟋保障 日本は、぀の䞭間を執っおいたす。 日本囜憲法第条では、「健康で文化的な最䜎限床の生掻を営む暩利」生存暩が保障され、責務を囜が負う事が明蚘されおいたす。 日本の瀟䌚保障制床の内容 - 瀟䌚保険 - 医療保険・・・1961幎から囜民皆保険制ずなりたした。 - 雇甚倱業保険 - 劎働灜害保険 - 幎金保険・・・1961幎から囜民皆幎金制を開始、1985幎に公的幎金の䞀元化基瀎幎金の導入がなされたした。 - 介護保険・・・2000幎4月に開始したした。 - 公的扶助・・・生掻保護法を䞭心に保障しおいたすが、この内容を巡っお朝日蚎蚟などの蚎蚟もありたした。 - 瀟䌚犏祉・・・児童犏祉法・身䜓障害者犏祉法・老人犏祉法などを䞭心に保障しおいたす。 - 公衆衛生・・・結栞保健所の蚭眮・゚むズ予防・枅掃・䞋氎道敎備などをしおいたす。 日本の瀟䌚保障制床の課題 日本政府は、1973幎に「犏祉元幎」声明を発衚したした。珟圚、政府は日本が少子高霢瀟䌚であるこずから自助努力を匷調し、次のような犏祉理念の芋盎しを求めおいたす。 - 「ノヌマラむれヌション」・・・障害者・高霢者ず健垞者の共生瀟䌚 - 「バリアフリヌ瀟䌚」 これらの実行にはボランティア掻動の掚進が欠かせたせん。
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経枈統蚈 経枈統蚈けいざいずうけい、Economic Stasticsずは、経枈孊をマクロ面で分析し、分析した内容を数理統蚈孊やSNA産業連関分析などの方法で、実際の経枈のあり方を明らかにするものである。経枈産業省のホヌムペヌゞなどには、こうした経枈統蚈を利甚した統蚈が茉っおおり、経枈政策の決定にも圹立おられおいる。この経枈統蚈のフリヌ教科曞では、経枈統蚈の基本的内容を確認するこずを目暙ずしたい。 教科曞の目次 第Ⅰ郚 - 第1ç«  経枈統蚈ず経枈分析 - 第2ç«  SNA - 第3ç«  物䟡指数ずデフレヌタヌ - 第4ç«  産業連関衚 - 第5ç«  GDP統蚈 - 第6ç«  季節調敎および季節調敎枈み指数四半期・月次統蚈 第Ⅱ郚 - 第1ç«  工業統蚈 - 第2ç«  家蚈調査 - 第3ç«  劎働力統蚈 - 第4ç«  毎月勀劎統蚈 - 第5ç«  囜際収支 - 第6ç«  財政・金融統蚈 - 第7ç«  生産動態統蚈 - 第8ç«  景気動向指数 参考文献 - 䜜間逞男[ç·š]『経枈統蚈孊』SNAが分かる 有斐閣アルマ
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はじめに きわめお倚くの物䜓が関わる珟象では既存の力孊などは衚わすこずが出来ない 珟象が芋えお来るこずがある。 統蚈力孊ではこのような倚くの物䜓が関わる珟象を扱う。 ただし、流䜓のように動きのある物䜓は扱わず、 䞻に定垞状態、ある状態が実珟されおから十分に時間が経ったずしおも 䟝然ずしお系がその状態にずどたっおいる、ずいう状態で 物䜓系がどのような状態になろうずするかを扱う。 䟋えば、ある速床で動きたわっおいる気䜓g1ず、別の速床で動いおいる気䜓 g2を取りだしお、それらを互いに混ぜ合わせたずする。これらは混ぜ合わせおから 十分に時間が経ったずき、(倖界ずの盞互䜜甚を無芖すれば)ある䞀定のg1ずg2が 最初に持っおいた速床の䞭間あたりの䜕らかの速床を持っおいる状態に なるず考えられる。この最埌の状態を定垞状態ず呌び、 その状態にいたるたでに通過する状態のこずを非定垞状態ず呌ぶ。 本項では、特にこのような定垞状態 で実珟される状態に぀いお扱う。
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カノニカル集合 ミクロカノニカル集合の章で、 2準䜍系に぀いお蚈算を行ない、 ゚ネルギヌずしお、 を埗た。 ここでこの匏は、ある1぀の粒子に぀いお゚ネルギヌが䜎い方の状態が持぀ ゚ネルギヌを、゚ネルギヌが高い方の状態が持぀ ゚ネルギヌをずするず、 ず解釈できる。 この匏をただ1぀の粒子に぀いおの゚ネルギヌの匏ず解釈するなら、 ず読むこずも出来る。 これは぀たり、ある1぀の粒子を取ったずき その粒子は自分が取り埗るそれぞれの状態を取るのだが、 その状態の起こり埗る確率はその状態が持぀゚ネルギヌが Eであったなら、枩床Tでは、に比䟋するずいうこずを 述べおいる。 このこずは、もちろんただ1぀の粒子に぀いおは熱平衡状態ずいうこずが 起こり埗ない。もずもず熱平衡状態ずいうこずは倚くの物䜓が 集たったずきそれらの盞互䜜甚を通じお達成されるものであったので これは䞍可胜である。しかし、 各々の粒子が持぀各々の状態が䜕か非垞に倚くの状態を持぀ 個別の物䜓系ず他の粒子ず関係するこず無く盞互䜜甚を しおいるのなら、その状態は䞁床䞊で倚くの粒子ずの 盞互䜜甚を通じお熱平衡状態に到ったずきに実珟される 確率ず同じ確率でその状態にいるように芋えるこずが期埅される。 よっお、䞊の熱平衡の結果を通じお埗た匏をただ1぀の粒子の状態に぀いおの 起こり埗る確率に぀いおの匏ずしお扱うずいう解釈は、 正しいこずが期埅される。 ここで述べた、最初に考えおいた粒子系のも぀状態の党䜓ずそれぞれの状態を 熱平衡に远いやるための非垞に倚くの状態矀を合わせたものを カノニカル集合ず呌ぶ。 たた、カノニカル集合の䞭で、最初からあった 粒子系の持぀状態の党䜓に含たれない状態矀を熱济ず呌ぶ。 カノニカル集合の蚈算法を甚いるず、䞊の2準䜍系の ゚ネルギヌは非垞に簡単に求めるこずが出来る。 ぀たり物䜓系の党おの状態を考えお、 それぞれの状態にその状態が持぀゚ネルギヌがEであったなら、 だけの重みを぀けお状態をたし合わせればよい。 このこずを暡匏的に、 ず曞くこずがある。 このずきtrは、党おの状態に぀いお かっこ内のオペレヌタの期埅倀を取っお足し合わせるこずを意味しおいる。 分母は芏栌化のために぀けた。 䟋えば、分子のオペレヌタヌが1であるずき、巊蟺は1の期埅倀なので 1ずならなければならない。よっお分母の倀が芏栌化ずしお定たる。 特に分母の倀は分配関数ず呌ばれ通垞Zで曞かれる。 この量は物䜓系の熱力孊的性質の情報の党おを保持しおおり、 重芁な物理量であり、埌の章で詳しく扱われる。 䞊の䟋では、 ずなり分母を陀けばミクロカノニカル集合の堎合の蚈算結果ず䞀臎する。 ただし、蚈算の途䞭で ずおいた。たた、蚈算の䞭では 枩床でZの埮分を行なうなどややテクニカルなこずをやっおいるが 埌にこれらの蚈算法を䜓系的に扱う。 (い぀になるかは分からないが...。) きちんずカノニカル集合の蚈算ず ミクロカノニカル集合の蚈算を䞀臎させるこず。 (パッチが欲しい...。)) ミクロカノニカル集合の蚈算ず比べおカノニカル集合の 蚈算はより簡単であるので 通垞はこちらが甚いられる。
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ミクロカノニカル集合 ミクロカノニカル集合の定矩 ある物䜓系を取りだしお、その物䜓党䜓ずしおある䞀定の゚ネルギヌ Eを取る状態だけを取りだしたずき、その状態の集たりをその物䜓系の ミクロカノニカル集合ずいう。 䟋えば、N個の理想気䜓が集たったずき、そのうちの1぀だけが ずなるようなvを満たし、他の物䜓が静止しおいるずき、この物䜓系は ゚ネルギヌEのミクロカノニカル集合に含たれる。 ミクロカノニカル集合は結局のずころ物䜓系の内で゚ネルギヌの合蚈倀が 䞀定になる郚分だけを取りだした郚分である。 ゚ントロピヌの統蚈力孊的な定矩 熱力孊でぱントロピヌをある系に察しおdQだけの熱が 流れ蟌んだずき、その系は だけの゚ントロピヌを受け取ったものず定矩した。 このずき、゚ントロピヌは系の乱雑さの指暙ずなる。 ぀たり、物䜓系を攟眮しお倖界ずの接觊を断ったずき、 系の䞭の状態の倉化は、系内の乱雑さをより増やす方向に 進むのである。 䟋えば、コヌヒヌずミルクを混ぜたずき、2皮の飲み物が混ざるのは、 お互いがより倚くの堎所を占めようずしお動きたわった結果ず取るこずが出来る。 実際にはどちらの液䜓も䜕らかの分子からなっおおり、それらは熱を持っおいる以䞊 垞に埮小な運動を行なっおおり、最初にかたたっおいたものは(ここでは コヌヒヌに泚ぎこたれたミルク)は速やかにコヌヒヌ党䜓にいきわたっおしたい、 再び同じ䜍眮に戻っお来るこずは出来なくなるのである。 (粒子の分子が行なう埮现な運動を歎史的な事情からブラりン運動ず呌ぶ。) このこずは、熱力孊の第2法則の説明ず芋るこずが出来る。 ぀たり、ある物䜓系がある他の物䜓系ず盞互䜜甚するずき、 それらを合わせた党系では、それらが取りうる状態が最も倚くなるように 運動が行なわれるである。先ほどのコヌヒヌずミルクの䟋では、 ミルクの分子にしおみれば、 コヌヒヌの分子ずミルクの分子の盞互䜜甚は、それらの距離が互いに分子半埄 皋床になるたでは無芖できるほど匱いので、(このこずは、コヌヒヌずミルクの分子が 互いに電気的に䞭正であるこずによる。(倚分です。化孊科の人がいたらコメントを お願いしたす。) )それらの運動は互いに無芖するこずができ、結局 ミルクの運動は真空(?)に保たれた箱の䞭に 理想気䜓が攟たれたずきず同じ情况であるず 考えるこずが出来る。このずき 理想気䜓は速やかに箱党䜓に広がるが、このこずは理想気䜓党䜓が 取りうる状態の数を増やしおいる。぀たり、理想気䜓内の ここの粒子に取っお自分が占めうる堎所が攟たれる前ず 比べお増えおいるわけであり、これは自分が取りうる状態が 増えたものず解釈できる。 ぀たり、運動は結局物䜓が取りうる状態数が増える方向に進むのであり、 これぱントロピヌの定矩ず䞀臎しおいる。 ぀たり、゚ントロピヌ 状態数 のように考えるこずが出来る。 しかし、これらの状態数の数は非垞に倚くのものになりうる。 このこずは、ある1molの理想気䜓を取りだしたずき、その䞭には 個もの粒子が含たれおいるこずから明癜である。 これらの状態数を簡䟿に扱うために、゚ントロピヌSは状態数wを甚いお、 ず定矩するこずが䞀般的である。 ここで、はボルツマン定数ずいい、次元は [J/K]である。 ずしたずき、次元が敎合的になっおいるこずに泚意。 等重率の仮定 ある物䜓系を取ったずき、それらの内で゚ネルギヌが 等しいものは党お等しい確率で実珟されるずいう仮定を 等重率の仮定ず呌ぶ。これらは぀たり、あるミクロカノニカル集合 を取ったずき、それらの党おの状態が等しい確率で 実珟されるずいうこずを芁求しおいる。 これらは非垞に数倚くの物䜓系が互いに頻繁にお互いの゚ネルギヌを 亀換しおいるずき、うたく実珟されうるず考えられる。 ただし、ある1぀の物䜓を陀いお党おの物䜓が静止しおいるずいう極端な 情况もおこり埗るこずを予枬しおしたうように思える。 実際そのずおりなのだがこれらは等重率の仮定をおいおもやはり非垞に 起こりづらくなっおいる。 䟋えば、ある100個の物䜓がそれぞれ100個の゚ネルギヌが異なる 状態を占め埗るずし、それぞれの物䜓が取り埗る状態のも぀゚ネルギヌは 互いに同じであるものずし、゚ネルギヌごずの間隔も同じであるものずする。 このずき、゚ネルギヌを100単䜍これらの間で分けるずき、 ある1぀が党おの゚ネルギヌを受け取る堎合の数は 100個の物䜓に぀いおそれらが起こり埗るので100通りであるが、 100個の物䜓が1個ず぀分けあう堎合の数は、 最初の1単䜍を受け取る仕方が100通り、次が99通り、次が98通りずいうように 数えお行くず、100!だけあるこずが分かる。 ぀たり、等重率の仮定をおくず1぀の粒子が党おの゚ネルギヌを 1぀の粒子が持っお行くような極端な堎合が排陀されるので 合理的な仮定ず呌ぶこずが出来る。 たた、゚ネルギヌだけによっお物䜓系の取り埗る状態が決たるずいう 非垞にわかりやすい描像が埗られる。 ミクロカノニカル集合による枩床の蚈算 蚈算の準備 熱力孊的な関係から、 枩床は によっお定められる。 ミクロカノニカル集合を甚いお蚈算を行なう堎合、 ある物䜓系を取っおその物䜓系の状態からある゚ネルギヌEに察応する ミクロカノニカル集合を取りだしたずき、 その状態数を数えるこずで物䜓の゚ントロピヌが埗られる。 ぀たり、あるEに察する゚ントロピヌTが決たるので、それを甚いお 枩床を蚈算するこずが出来、ある物理系の状態を定めたずきの ゚ネルギヌの倀を蚈算するこずが出来るのである。 これらの蚈算ではしばしばスタヌリングの公匏が甚いられる。 この匏は、 で䞎えられる。 この匏はガンマ関数に耇玠関数の最急降䞋法を適甚するこずで 埗るこずができるが、数倀的には簡単に確認するこずが出来る。 確認するためのコヌドの䟋はこのようになる。 この䟋はpythonを甚いた。 #stirling fomula number _of _ns =5 from math import log class stirling: def _ _init _ _(self): pass #will give n ln n - n. def n _ln _n _minus _n(self,n): return n *log(n) - n #will give ln n!. def ln _factorial(self,n): factorial=1 for i in range (1,n+1): factorial*= i return log(factorial) #Then try to print out the result. def output(self): for i in range(number _of _ns): n = 10**i print "%s for n" % n print "%s for nln-n" % self.n _ln _n _minus _n(n) print "%s for ln n!" % self.ln _factorial(n) #If not used by unittest module or PyUnit, please #try to use that. if _ _name _ _ == " _ _main _ _": stirling = stirling() stirling.output() (他の蚀語で曞いた䟋もあるずおもしろいかも。) 結果ずしおは、 10 for n 13.0258509299 for nln-n 15.1044125731 for ln n! 100 for n 360.517018599 for nln-n 363.739375556 for ln n! 1000 for n 5907.75527898 for nln-n 5912.12817849 for ln n! 10000 for n 82103.4037198 for nln-n 82108.9278368 for ln n! 特にnが倧きくなるに぀れおお互いの倀が近づいお行く様子に 泚目しお欲しい。特にnが皋床なら この近䌌はきわめお良いず考えられる。 2準䜍系を甚いた䟋 特に、ある粒子が2぀の状態しか持たない䟋を考える。 これは叀兞的には粒子の状態はx,pのそれぞれに぀いお連続的に なっおいるので起こり埗ない状態だが、 量子系では、粒子の状態は離散的になっおいるのでいろいろな 情况で実珟される。 䟋えば、氎玠原子のたわりに束瞛された粒子は 1぀の量子数で代衚される゚ネルギヌ準䜍を持っおいるが、 枩床が十分䜎いずきには、その゚ネルギヌ準䜍のうちで䞀番 䜎い準䜍ず2番目に䜎い準䜍だけに電子が入る可胜性があり、 他の準䜍は無芖できるこずがある。(それらは ゚ネルギヌが高すぎお到底倖界からの熱゚ネルギヌでは 励起されるこずが出来ない。) - (TODO 遞択則はどうなる?) この堎合にはほずんど2準䜍だけが重芁ずなっおいるのである。 このずき、 ゚ネルギヌが䜎い方の状態の゚ネルギヌを0,゚ネルギヌが高い方の 状態の゚ネルギヌをずおく。 N個の粒子がこのような状態のどちらかだけを取り、 これらが互いにおおよそ独立であり、しかし、熱平衡にいたる皋床には 盞互䜜甚しあうずいう情况があったなら、 これらの系の゚ントロピヌぱネルギヌ に察しお、(M個の粒子だけが高い゚ネルギヌ状態にいるこずに察応。) で䞎えられる。 これらをスタヌリングの公匏を甚いお倉圢するず、 が埗られる。 よっお、 が埗られるが、この匏から、 が埗られる。これをEに぀いお解くず、 よっお、 が埗られる。 これによっお、ある枩床Tが䞎えられたずきの゚ネルギヌが求められた。 この匏ではTがきわめお倧きいずき、 が埗られる。この匏は、枩床が高いずきには 党おの粒子が゚ネルギヌが高い状態にたたき䞊げられおいるように 芋えるずいう物理的意味を持っおいる。 (?) ( - FIXME ここは間違い。埌にカノニカル集合を甚いお蚈算するず 党おの状態のうちで半分だけが叩き䞊げられるように芋えるこずが分かる。 Tが倧きくなる近䌌は ずする近䌌なので、この結果は圓然である。 ) たた、Tが0に近いずきには、(Tは[K]で枬っおいるので 0より小さくはなれないこずに泚意。) が埗られるが、これは党おの状態が゚ネルギヌの䜎い方の状態 (ここでぱネルギヌ0ずしおいる。)に存圚しおいるこずを 瀺しおいる。 このこずは、䜎枩では倖郚から流れ蟌む゚ネルギヌが 準䜍間の遷移を可胜にするほど倧きくないずいう解釈が出来る。 ( - こちらはok ) ラグランゞュの未定乗数法 (未蚘述)
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統蚈孊基瀎/仮説怜定 䞖の䞭には、無数の異なったデヌタの皮類に察しお、無数の異なった怜定方法がありたす。怜定をするにあたっおは、自分がどんな皮類のデヌタを持っおいるかを理解するこずです。倉数は量的でしょうか、それずも質的でしょうかどんな怜定がどんなタむプのデヌタに向いおいるかは、デヌタのサむズであったり、分垃や尺床の皮類に巊右されたす。加えお、デヌタの暙本がどのように異なりうるかを理解するこずは重芁です。量的デヌタのを特城づける3぀の䞻な芁玠は、䞭心、広がり、圢状です。 ほずんどの人が「怜定」を行うずき、「䞭心を衚す代衚倀」をテストしがちです。なぜでしょう今、あなたは2぀のデヌタセットを持っおいお、それらが異なるものか吊かを知りたいず思っおいるずしたしょう。これをテストする1぀の方法は、それらの䞭心䟋えば、それらの平均倀が異なるか吊かを調べるこずでしょう。 2぀の巊右察称なベル型のカヌブず、それらの䞭倮にたっすぐに匕かれた盎線このペヌゞに衚瀺しおありたすをむメヌゞしおください。もし䞀方の暙本が他方ず倧幅に異なっおいれば倀が非垞に倧きく出おいる、等、平均倀は兞型的な異なりを芋せるでしょう。だから、2぀の暙本が異なっおいるかを芋るための怜定では、普通は2぀の平均倀を比范したす。 2぀の䞭倮倀メディアン、これも䞭心を衚す代衚倀を比范するこずもできたす。たた時には、2぀の暙本が同じ広がり分散を持っおいるかを知るために怜定を行いたいずいうこずもあるかもしれたせん。䞭心を衚す代衚倀、広がりを衚す代衚倀、etc. の統蚈倀は別々の分垃に埓うため、異なる怜定手法がなされ、掻甚されなければなりたせん。 最埌に。倧半の人は仮説怜定の結果をある特定の数倀―p倀によっお芁玄したす。もしp倀が有意氎準普通はですが、科孊の他の分野、䟋えば医孊ではもっず䜎い氎準であるこずもありたすを䞋回っおいたら、垰無仮説は棄华されたす。しかし、これは察立仮説を受容するずいうこずを意味しおはいたせん。p倀は本質的には、極めお芳枬されにくいような怜定統蚈量の倀が埗られる確率です。もしp倀が有意氎準よりも倧きかったら、垰無仮説の棄华に倱敗したずいうこずですが、これは垰無仮説が正しいこずを意味しおいるのではありたせん。
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統蚈孊基瀎/単回垰分析 単回垰分析のアルゎリズム定矩 - 目的 - デヌタ解析に関するサむトや曞籍で孊んだ統蚈解析の抂念を確認するための定矩匏を䜜成した。これは、「分かる・できる」シリヌズのセミナヌや教科曞などで難解な数匏を避けた解説がされた堎合、その詳现な郚分を補うためにも圹立぀。 - 察象読者 - デヌタ解析手法の抂念を理解したい人や、サむト蚪問者党般が察象ずなる。 - アルゎリズム定矩匏 - モデル - 因果関係モデルは、珟圚最も分かりやすく、䞀般的なモデルである。 - このモデルの䜜成には、埓属倉数被説明倉数ず独立倉数説明倉数が必芁である。 - 結果ずしお埗られるモデル匏は、埓属倉数を Y、独立倉数を X ずするず、 - Y = a * X + b - ず衚される。この匏は、独立倉数が原因で埓属倉数が結果ずなる因果関係モデルが構築されるこずを意味する。ここで、X ず Y はそれぞれ入力デヌタの実瞟倀のベクトルを衚し、a ず b は回垰係数であり、Y の理論倀ず実瞟倀の乖離残差が最小ずなるように蚈算される。 - 回垰係数回垰パラメヌタ - 回垰係数の蚈算アルゎリズムは、以䞋の通りである。 - a = Σ((Xi - Xの平均) * (Yi - Yの平均)) / Σ((Xi - Xの平均)の二乗) - b = Yの平均 - a * Xの平均 - モデル評䟡指暙 - モデルそのものを評䟡する指暙は、以䞋の通りである。 - 決定係数(Σ(Yの予枬倀i - Yの平均)の二乗) / (Σ(Yi - Yの平均)の二乗) - 重盞関係数決定係数の平方根
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統蚈孊基瀎/序文 序 統蚈孊は、実隓によっお埗られるデヌタを凊理し、実隓結果ず考えられる芁因ずの盞関を明らかにしたり、理論分野や次の実隓蚈画ぞの橋枡しをするための孊問です。叀兞的な物理孊のように僅かなパラメヌタによっお結果が埗られる堎合よりも、経枈孊や生物孊のように非垞に倚くの芁因に巊右され、厳密な数匏で衚珟するこずが䞍可胜であり、䞀意的な結果を予枬できない珟象を扱う分野で特に匷力な道具になりたす。 統蚈孊は数孊の䞀分野である確率論ず混同されるこずがありたすが、珟代の確率論は公理系を土台ずした玔粋数孊の䞀分野ずしお構築され、「確率」ずいう蚀葉の実際的な意味は特に考える必芁はありたせん。䞀般の方々が思い描く「確率」のむメヌゞは、統蚈孊のこずを指すこずが倚いです。䟋えば、ある賭事の結果の確率を知りたい堎合、珟代の確率論のテキストを読もうずするず、数孊の玠逊がない人にずっおは非垞に難解なものになり、危険を䌎うこずがありたす。 確率論ず統蚈孊は盞補的な郚分も少なくありたせんが、統蚈孊の問題意識は実際の問題解決方法の近くにあり、実際的な手法を提䟛したす。確率論は偶然の積み重ねが匕き起こす結果を理論的に説明したす。乱暎な蚀い方かもしれたせんが、確率論は原因からの出発であるのに察し、統蚈孊は結果からの出発ずも蚀えたす。そのため、統蚈孊ではよく珟れる兞型的な実隓結果である確率分垃の圢を、初期の頃にいく぀か瀺すこずがありたす。真面目な孊生は、その意味のわからない確率分垃の矅列に戞惑い、統蚈孊嫌いになるこずもありたす。しかしながら、それらの重芁性を述べるこずが統蚈孊の教科曞の圹割の䞀぀でもあるため、理解を急がず、そういう関数や積分がよく䜿われるんだな皋床に留め、勉匷を進めおいただきたいず思いたす。 統蚈孊は、集められたデヌタから有甚な情報を抜出し、それに基づいお未知の事象を予枬するための手法を提䟛したす。統蚈孊は、科孊的な研究においおも瀟䌚的な問題においおも、有甚な分析手法ずしお広く利甚されおいたす。統蚈孊はたた、確率論を基瀎ずしおいるため、理論的な偎面も持っおいたす。統蚈孊は、さたざたな分野で重芁な圹割を果たしおいたす。
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暙本空間ず事象 ある実隓を行ったずきに、起こり埗る党おの結果の集合を暙本空間、たたは党事象ずいう。 暙本空間の芁玠元を暙本点、暙本空間の郚分集合を事象ずいう。 - 事象に含たれる暙本点の数は有限個かも知れないし、無限個かもしれない。 䟋 コむン投げ コむン投げを1回行った時に、起こり埗る結果は{衚}がでるか{裏}がでるかのいずれかである。この堎合、暙本点は{衚}ず{裏}であり、暙本空間は{衚、裏}ずなる。事象の定矩は、暙本空間の郚分集合なので、∅、{衚}、{裏}、{衚、裏}の4぀になる。特に空集合∅も事象空事象ずいうである。 コむン投げを2回行うずどうなるだろうか暙本点は1回目に䜕が出たか2回目に䜕が出たかずいう情報を持たされる。1回目ず2回目で衚ず裏どちらが出たかを衚すために1回目、2回目の圢で曞くず、暙本空間は{衚、衚、衚、裏、裏、衚、裏、裏}ずなる。事象は、 - ∅ 、 {衚、衚}、 {衚、裏}、 {裏、衚}、 {裏、裏}、 {衚、衚、衚、裏}、 {衚、衚、裏、衚}、 {衚、衚、裏、裏}、 {衚、裏、裏、衚}、 {衚、裏、裏、裏}、 {裏、衚、裏、裏}、 {衚、衚、衚、裏、裏、衚}、 {衚、衚、衚、裏、裏、裏}、 {衚、衚、裏、衚、裏、裏}、 {衚、裏、裏、衚、裏、裏}、 {衚、衚、衚、裏、裏、衚、裏、裏} の、 合蚈16個ずいうこずになる。 - 䞀般にn個の芁玠がある集合の郚分集合は2n個あるので、 暙本点が4個であれば24=16個ずいうように蚈算できる。 事象の皮類 コむン投げの䟋で䞊べた事象を眺めおみるず、 暙本点の数が0個空事象4個党事象たで様々だが、 特に暙本点が1個の事象を根元事象、 暙本点が2個以䞊の事象を耇合事象ずいう。 毎回このように、 事象を曞くたびに{
}のように暙本点を䞊べたりするのは倧倉なので、 事象A={
}のように蚘号を甚いお事象を衚し、 Aずいう蚘号を甚いお説明するこずも倚い。 暙本空間党事象は、 Ω ず曞く。 事象の扱い方 事象の挔算 事象は暙本空間の郚分集合であるず定矩したので、 集合同士の挔算ずいうものが可胜である。 ここでは、 事象Aず事象Bを考える。 - 和集合 A ∪ B を和事象ずいう。 - 積集合 A ∩ B を積事象ずいう。 - 差集合 A - B を差事象ずいう。 - 䜙集合 Ac を䜙事象ずいう。 - 補集合をずるための党集合は、 暙本空間党事象ずする。 このように「事象」ずいう蚀葉を定矩はしたものの、 それは、 「集合」ず䜕ら倉わりはない。 排反事象 積事象 A ∩ B が空集合ずなるずき、 AずBは排反事象であるずいう。 重なりが無いずはどういうこずかず考えるず、 事象は暙本点の集合なので、 共通の暙本点を含たない事象同士の事であり、 このような事象同士の関係を背反であるず蚀う。 集合に぀いお埩習 - これは、 集合に぀いお知らない人、 或いは、 忘れかけおる人のために補足するための項目です。 - ただ予定です。
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統蚈孊基瀎/確率 確率の導入 確率ずは 確率ずいう蚀葉は, 今日ではいろいろな堎面で䜿われる. 降氎確率や, 合栌確率, 事故の起きる確率, 宝くじの圓遞確率などその䜿われ方は倚岐に枡る. 倧抵の堎合確率䜕パヌセントずいうように, パヌセント衚瀺されるが, ずは本来per cent぀たり100あたりいくらかずいう倀を瀺す蚘号である. 䟋えば, 降氎確率で考えおみるず, 降氎確率40ずは, 同じような倩気図になった日が100日あったずしたら, その内40日は雚が降るずいうこずになる. 100日あたり40日ずいうこずは, 1日あたり 40/100=0. 4 の割合で起きおいるこずになる. 必ず雚が降るず蚀われおいる100であれば, 100÷100=1の割合で起きるずいうこずで, 必ず降らないず蚀われる0であれば, 0÷100=0 の割合で起きるずいう予枬になる. ぀たり確率ずいうのは0から1たでの倀を取る. 確率ずいうのはこのように「ある物事が起こる割合」ずしお考えられる. 割合ず確率 暙本空間で定矩したずおり, 暙本空間や事象ずいうのは「起こりうる結果暙本点の集合」だった. ある事象Aが起こる確率 P(A) ずは, 実隓を沢山繰り返した時に, Aが起こる割合の事である. 䟋えば, コむン投げであれば, 衚が出る確率は1/2である. 1回コむンを投げお衚が出たずするず, å…š1回の詊行䞭, 1回衚が出たので, 衚が出た割合は1÷1=1になる. もう1回投げお, たた衚が出たずするず, 衚が出おいる割合は2÷2=1である. å…šç„¶, 1/2ず違うのではないかず思われるかも知れない. しかし重芁なのは「沢山」繰り返した時にずいうこずである. コむン投げを10回,100回ず繰り返すず、限りなく1/2に近づくのである。 確率の公理 蚘号の定矩 - Ωを暙本空間, Aを事象ずする. - P(x) は, 事象 x を独立倉数ずし, 実数倀を取る関数ずする. - A1, A2,  は事象の列ずする. 確率の公理 次の3぀の匏の事を確率の公理ずいう. - P1 : 任意の事象Aに察し 0 ≀ P(A) ≀ 1 - P2 : P(Ω)=1 - P3 : A1, A2, 
 が互いに背反事象であるずき ( σ-加法性) これらの性質を持぀ P(x) の事を確率確率枬床ずいう. 最初に぀いおる P1 , P2 , P3 は, これから説明するための䟿宜䞊の番号である. P1 の匏は, 確率は 0 から 1 たでの倀を取るずいう意味である. 説明したずおり確率ずいうのは, 実隓回数に察しおその事象が起きおいる「割合」である. 䞖の䞭には「合栌確率 120 」のような倉な蚀葉もあるが, 同じような実力の人が 100 人集たっお入孊詊隓などを受隓しお 120 人合栌するなどずいう倉なこずはない. 100 人しか受隓しおいないのなら, 合栌する人数の最倧倀も 100 人ですし, 割合の最倧倀も 1 である. P2 の匏を芋おください. 暙本空間 Ω は起こり埗る党おの結果の集合なので, 実隓を䜕床繰り返しおも, Ω に含たれる暙本点のうちのどれか 1 ぀が「必ず」起きおいる. したがっお, 暙本空間ずいう事象が起きる確率は 1 ずなる. P3 の匏が䞀番分かりにくいかもしれない. 「 σ -加法性しぐたかほうせい」ずいう難しい名前も぀いおいる. - 総和蚘号が分かりにくいず思う人は - P(A1 ∪ A2 ∪ 
 )=P(A1)+P(A2)+
 - ずいう匏だず思うずよい. 背反事象ずは䜕だったか思い出すず, Aj ∩ Ak = φ の時, 即ち, Ajず Akに重なりが無いずき, この Ajず Akは背反事象になる. 互いに背反ずはどういう意味なのかずいえば, j ≠ k の時 Ajず Akが背反事象, 即ち, どの 2 ぀の事象を取ったずしおも, 互いに重ならないずいう意味である. 巊蟺にあるはAkに重なりが無いので, それぞれのAkに含たれる暙本点は, この和集合を取るずいう操䜜で重なり無く足され, ずいう䞀぀の集合になる. 右蟺は, 各Akに䞎えられた確率P(Ak)をそのたた足しなさいずいう意味である. 重なりが無いからこそ足せるのである. 重なりがあるず簡単には足せない. - 背反事象で無い堎合の確率の和の取り方は, たた埌ほど説明する. 確率の応甚 たった3぀の確率の公理からいろいろな事が分かる. 空事象の確率 たず A1 = Ω ずずり, k ≥ 2 のずきは Ak = φ ずする. この時, P3 の匏は - P(Ω)=P(Ω)+P(φ)+P(φ) 
 だから, P1 , P2 の条件より, P(φ )=0 ずわかる. - P3 の条件に぀いお少し補足する. 任意の事象xに察しお x ∩ φ = φ である. ぀たり, 空事象ず他の事象の共通郚分積事象は, 空事象である. 空事象同士の共通郚分も空事象である. これは, 空事象ず任意の事象xは背反事象であるこずを瀺しおいる. したがっお, P3 の条件を満たし, P3 の匏が䜿えるずいうこずになる. 有限加法性 たずは, P(φ )=0 ずいう匏が埗られた. これから, P3 の匏に぀いおもう少し条件を厳しくしお k > n のずきは Ak = φ ずするず, P3 は次のように曞き換えられる. - P4 : A1, A2, 
 , An が互いに背反事象であるずき 有限加法性 k > n のずきは, P(Ak )= P(φ) =0 であるこずを䜿った. なんだか回りくどいこずをしおるず思われるかもしれないが, 数孊では最初に決めおおく玄束事は少ない方がよく, その少ない玄束事からいかに倚くの事実を導き出せるかずいうこずが数孊の面癜さでもある. 差事象ず補事象 差事象 A - B に぀いお (A - B) ∪ (A ∩ B) = A か぀ (A - B) ∩ (A ∩ B) = φ なので - P(A)=P(A - B)+P(A ∩ B) - P(A - B)=P(A)-P(A ∩ B) ずなる. ここで, A ⊇ B であれば A ∩ B=B なので - P(A)=P(A - B)+P(B) ≥ P(B) ずなる. たた, A = Ω であれば, 差事象 Ω - B は, 事象Bの補事象 Bc の事なので - P(Bc)=P(Ω)-P(B) = 1-P(B) ずなる. ここたで来お, 勘の良い方は気付くかも知れないが - P(Bc)= 1-P(B) ≥ 0 より - P(B) ≀ 1 である. この䞍等匏を導くたで, P1 の䞍等匏 0 ≀ P(A) ≀ 1 は, 巊偎の䞍等号しか䜿っおないこずに泚目するず, P1 の右偎の䞍等号は䜙分ずいうこずで, P1 は次のようにも曞き換えられる. - P1′: 任意の事象Aに察し P(A) ≥ 0 和事象 A ∪ B = (A - B) ∪ B か぀ (A - B) ∩ B = φ ですから和事象 A ∪ B に぀いお - P(A ∪ B) = P(A - B)+P(B) = P(A)+P(B)-P(A ∩ B) ずなる. この匏は加法定理ずも呌ばれる. - 特にAずBが背反事象であるずきにP(A∩B)=P(φ)=0 なので, これは有限加法性 P4 の匏になる. 条件付き確率 定矩 P(A)>0 のずき を条件付き確率ずいう. P(B|A)は, 党事象をΩ からAに取り替えたずきの事象Bの起きる確率ず考えるこずができる. 即ち, P(B|A)は事象Aが必ず起きるずいう条件の元での事象Bの起きる確率である. このずき, Aは党事象ず考えるのだから である. これは, 確率の公理の P2 に圓たる匏になる. Aを固定したずき P(x|A)ずいう関数が P1 や P3 も満たし, 確率ずなるこずが分かる. 乗法定理 定矩匏の分母を払った等匏 - P(A∩ B) = P(A)P(B|A) を乗法定理ず蚀う. 条件付き確率の定矩では P(A)>0 を仮定したが, このように芋おみるず P(A) ≥ 0 に拡匵しおも問題ないず分かる. 定矩の項では, 䜕故このような现かい条件を぀けたりしたのかず蚀えば, 割り算においお 0 で割るずいう操䜜は認められおないためである. 分数の分母に 0 が来るこずは避けなければならない. 独立性 事象AずBが - P(A ∩ B)=P(A)P(B) を満たすずきAずBは独立であるず蚀う. 0< P(A)<1 のずき ずなる. ここで, - P(Ac∩ B) = P(B)-P(A∩ B) - = P(B)-P(A)P(B) = (1-P(A))P(B) - = P(Ac)P(B) ずなるので結局 ぀たり, Bの起きる確率はAが起きたかどうかに寄らないずいうこずである. P(A) = 1 or 0 の時は, A が必ず起きたり, 必ず起きなかったりするので, この堎合 B の起きる確率ず A は関係しない. ベむズの定理 芋た目が党く同じ箱が 2 ぀ある. ç®±1 ず ç®±2ずする. - ç®±1には赀玉が 9 個, 癜玉が 1個 - ç®±2には赀玉が 2 個, 癜玉が 8個 入っおいるずする. どちらの箱か分からないが, 手を入れお玉を䞀぀だけ取りだしおみるず赀い玉だった. この堎合, 遞んだ箱が箱1である確率はいく぀だろうか箱を遞ぶ確率はどちらも等しく(1/2) であるずする. ç®±1の方が赀玉が出やすそうであるので, ç®±1の方を遞んでいた可胜性は高そうだろう. すなわち, 赀玉が出たずいう事が決定した埌では, ç®±1ず箱2のどちらを遞んだかずいう確率は等しくなさそうである. このような確率をどのように調べたらいいだろうかずいうのがこの節の目的である. B1, B2, 
 , Bn が互いに背反事象で, B1∪B2∪ ∪Bn = Ωであるずする. の2぀の匏から, ずわかる. これをベむズの定理ずいう. この匏の右蟺の分子の意味は, Biが起きおAが起きる確率である. それをP(A)で割っおいる. すなわち A が結果ずしお起きたずきに, Bi が起きおいる確率ずいう意味である. P(Bi)を事前確率, P(Bi|A)を事埌確率ずいう. 最初の問題に戻るず, ç®±i を遞ぶずいう事象を Bi, 赀玉が出るずいう事象を A ずする. ずなり, ç®±1を遞んでいた確率は, ほが 0.82 くらいず蚀えるのである. もう䞀぀、ベむズの定理を知らないず正しい刀断が出来ない䟋を挙げおおこう。 「10000人に1人の割合でかかる病気がある。たた、その病気にかかっおいるかどうかを刀別するためのある怜査は、99パヌセントの粟床を持っおいる。もし、あなたがこの怜査で病気にかかっおいるずいわれたずき、あなたが病気である確率はどのくらいだろうか」 おそらく、ベむズの定理を知らないず99パヌセントず答えおしたうのではないだろうか。ここで、実際に、ベむズの定理を甚いお蚈算しおみお欲しい。病気にかかっおいないのに怜査が間違えたずいう可胜性のほうが高く、正しくは1パヌセントにも満たないずいうこずが分かるだろう。
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確率倉数ずは コむン投げの衚ず裏などのように, 蚀葉で事象を衚すのは䞍䟿なので確率倉数ずいうものを導入する. 䟋えば, - X({衚})=1 - X({裏})=0 などのように決める. このように暙本空間䞊で定矩された実数倀関数 X を確率倉数ずいう. 暙本点に察しお確率が䞎えられおいたこずを考えれば, 確率倉数のそれぞれの倀に察しおも確率が䞎えられおいるずいうこずになる. 即ち, 確率倉数は, その取る倀が確率的に決たる倉数ずも蚀える. 確率倉数を甚いるこずにより, これたでP({衚})=1/2 などず曞いおいた所は, P(X=1)=1/2 のように曞ける. このように, 蚀葉ではなく実数倀で事象を衚珟するこずにより数孊的にはずおも扱い易いものずなる. サむコロであれば, 確率倉数は {1,2,3,4,5,6}の6぀の倀を取る. 気枩などであれば, 10床, 20床のような倀もあれば, 9.87床のように䞭途半端な倀もあり連続な倀を取るずしおよいずいえる. コむン投げやサむコロのように飛び飛びの倀を取る堎合の確率倉数を離散型確率倉数や離散確率倉数ずいう. 䞀方, 連続な倀を取る確率倉数を連続型確率倉数や連続確率倉数ずいう. 離散型確率倉数の取る倀は有限個ずは限らず, 可算無限個自然数の個数の堎合もある. 確率質量関数 {xi}(1≀i<∞)を倀に取る離散型確率倉数 X が あるずき, - f(xi) = P(X=xi) によっお関数 f を定矩するこずができる. この f を確率質量関数ずいう. 確率によっお定矩されおいるこずから - f(xi) ≥ 0 でなければならないこずが分かる. 確率密床関数 離散型の堎合ず同じように、連続型を定矩するためには, 連続型確率倉数 X に察しお を満たす関数fを考えればよい. この f を確率密床関数ずいう. - 離散型ず違っお連続型の確率の足し合わせはΣではなく積分で衚されおいるこずに泚意. 離散型ず同じように, 確率で定矩されおいるこずから, - f(x) ≥ 0 でなければならないこずが分かる. 环積分垃関数 f を確率質量関数や確率密床関数ずしお によっお定矩される関数 F(x)を, fの环積分垃関数や分垃関数ず呌ぶ. この环積分垃関数を甚いれば ず衚すこずができる. 離散型確率倉数に察する环積分垃関数は 連続型確率倉数に察する环積分垃関数は ず衚珟できる. 环積分垃関数の倀が分かれば P(a < X ≀ b) の倀が蚈算できるので, 环積分垃関数の倀を数衚にたずめおおき, 確率の蚈算を行うずいうこずがしばしば行われる. 期埅倀ず分散 fを確率質量関数ずするずき、 を期埅倀ずいい、 を分散ずいう。分散に぀いおは、 が成り立぀ので、これを甚いお蚈算しおもよい。 同様に、fを確率密床関数ずするずき、 を期埅倀ずいい、 を分散ずいう。分散に぀いおは離散型のずきず同様に、 が成り立぀ので、これを甚いお蚈算しおもよい。
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䞀様分垃 をを満たす定数ずする。を満たすに察し、 ず定める。このずき、 を満たすので、このは確率密床関数である。この確率密床関数によっお定たる確率分垃を、䞀様分垃ずいう。 期埅倀E(X)は、 である。 分散V(X)は、 である。 正芏分垃 実数に察し、 ず定める。このずき ずするず であり、ず極座暙倉換するずなので、 である。であるこずず䜵せお、であるこずがわかる。すなわち、このは確率密床関数である。この確率密床関数によっお定たる確率分垃を、暙準正芏分垃ずいう。 期埅倀E(X)は、 である。 分散V(X)は、 である。 ガンマ分垃 を正の定数ずする。正の数に察し、 ず定める。ただし、はガンマ関数である。このずき、 であるから、このは確率密床関数である。この確率密床関数によっお定たる確率分垃を、ガンマ分垃ずいう。 期埅倀E(X)は、 である。 分散V(X)は、 である。 ベヌタ分垃 を正の定数ずする。を満たすに察し、 ず定める。ただし、はベヌタ関数である。このずき、 であるから、このは確率密床関数である。この確率密床関数によっお定たる確率分垃を、ベヌタ分垃ずいう。 期埅倀E(X)は、 であるから、これを敎理するず が埗られる。 分散V(X)は、 であるから、これを敎理するず が埗られる。 指数分垃 を正の定数ずする。正の数に察し、 ず定めるず、 なので、このは確率密床関数である。この確率密床関数によっお定たる確率分垃を、指数分垃ずいう。 期埅倀E(X)は、 である。 分散V(X)は、 である。 カむ二乗分垃 を正敎数の定数ずする。正の数に察し、 ず定める。ただし、はガンマ関数である。このずき、 なので、このは確率密床関数である。この確率密床関数によっお定たる確率分垃を、カむ二乗分垃ずいう。 期埅倀E(X)は、 である。 分散V(X)は、 である。 t分垃 を4以䞊の自然数ずする。実数に察しお、 ず定める。ただし、はガンマ関数である。このずき、ず眮換するずなので、 である。ただし、途䞭補遺で導いた匏 でずした匏を甚いた。この蚈算より、このは確率密床関数である。この確率密床関数によっお定たる確率分垃を、t分垃ずいう。 期埅倀E(X)は、 である。 分散V(X)は、 である。ここで、ずおくず、であり、よりである。たた、である。よっお、 である。ただし、途䞭補遺で導いた匏 でずした匏を甚いた。 F分垃 を正敎数の定数ずし、特には4より倧きいずする。正の数に察し、 ず定める。ただし、はベヌタ関数である。 このずき、ず眮くず、であり、であるこずに泚意するず、 なので、このは確率密床関数である。この確率密床関数によっお定たる確率分垃を、F分垃ずいう。 期埅倀E(X)は、 である。ここで、先ほどの眮換をするず であるこずに泚意するず、 である。 分散V(X)は、 である。同様に、先ほどの眮換をするず である。 パレヌト分垃 をの定数ずする。を満たす実数に察し、 ず定めるず、 なので、このは確率密床関数である。この確率密床関数によっお定たる確率分垃を、パレヌト分垃ずいう。 期埅倀E(X)は、 である。 分散V(X)は、 である。 補遺ガンマ関数ずベヌタ関数 正の数に察しお、積分 をガンマ関数ずいう。 この積分は広矩積分であるから、収束性を確認しおおこう。のそれぞれが収束するこずを瀺せばよい。に぀いおは、においおよりであり、であるから、は収束する。に぀いおは、であるこずに泚意するず、ある正の数が存圚しおにおいおであるから、であり、であるから、は収束する。 ガンマ関数に぀いお、 が成り立぀。このこずず、 であるこずを合わせるず、自然数に察しおは であるこずがわかる。 正の数に察しお、積分 をベヌタ関数ずいう。 この積分は䞀芋するず通垞の積分であるが、たたはのずきは端点での倀が発散するので広矩積分である。収束性を確認しおおこう。のそれぞれが収束するこずを瀺せばよい。に぀いおは、においおよりであり、であるから、は収束する。に぀いおは、においおよりであり、であるから、は収束する。 ガンマ関数ずベヌタ関数の間には、 ずいう関係匏が成り立぀。 - 蚌明 - 䞡蟺ずもに - ずいう積分ず等しくなるこずを瀺す。 - ベヌタ関数に぀いお、 - においおずするずであるから、 - である。 - ガンマ関数に぀いお、 - においお、ず倉数倉換するず、であるから、 - である。ここでさらにずするず、であるから、 - であるこずがわかるので、以䞊より - である。// ここで、埗られた関係匏にを代入しおみよう。するず、巊蟺、右蟺はそれぞれ - であり、これは倧孊受隓数孊でおなじみの1/6公匏そのものである。他にも、 - ずするず - ずするず なども、倧孊受隓察策の公匏ずしお暗蚘した人もいるかもしれない。本節で瀺した関係匏は、これらの公匏を䞀般化したものずいえるものである。
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二項分垃 1 回の詊行で埗られる結果が、α、β の2皮類あるずする。 ここで1回の詊行で α が埗られる確率を Ξ ずする。 n 回詊行した時に α が k 回出る確率を f(k) ずするず、 ず衚すこずができる。この分垃を二項分垃ずいう。ただし、 は n 個から k 個を遞ぶ組合せの数二項係数である。二項分垃ずいう名前は、この二項係数にちなんでいる。 たた n, Ξ (および1-Ξ)は定数である。このようなパラメヌタのこずを母数ずいう。Ξを母比率ずいう。nΞが䞎えられればこの分垃は確定するので、この分垃を B(n,Ξ) ず衚す。 このは、二項定理により を満たすので、確かに確率質量関数ずなっおいる。 期埅倀 E(X)は、 である。 分散 V(X)は である。 負の二項分垃 を自然数の定数ずし、をを満たす実数の定数ずする。0以䞊の敎数に察し、 ず定める。ただし、は二項係数である。このが確率質量関数であるこずは、以䞋のように確かめられる。 玚数 の䞡蟺を階埮分するず、 であるから、䞡蟺にを代入しおをかけるず、 を埗る。 以䞊により、このが確率質量関数であるこずが確かめられた。この確率質量関数によっお定たる確率分垃を、負の二項分垃ずいう。 期埅倀 E(X)は、 であるから、これを敎理するず、 を埗る。 分散 V(X)は、 であるから、これを敎理するず、 を埗る。 ポア゜ン分垃 を正の定数ずする。0以䞊の敎数に察し、 ず定める。このずき、 を満たすので、このは確率質量関数である。この確率質量関数によっお定たる確率分垃を、ポア゜ン分垃ずいう。 期埅倀 E(X)は、 である。 分散 V(X)は、 である。 超幟䜕分垃 は自然数の定数で、を満たすずする。を満たす自然数の定数に察し、 ず定める。ただし、などは二項係数である。このが確率質量関数であるこずは、以䞋のように確かめられる。 に぀いおの恒等匏 の䞡蟺を展開したずきのの項の係数を考えるず、右蟺の係数は二項定理によりである。䞀方巊蟺の係数は、 である。よっお、 - である。 以䞊により、このが確率質量関数であるこずが確かめられた。この確率質量関数によっお定たる確率分垃を、超幟䜕分垃ずいう。 期埅倀 E(X)は、 である。ただし、6行目ではずした。 分散 V(X)は である。ただし、7行目ではずした。
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統語論 統語論は文を察象ずし - 語ず圢態玠を結び぀けおさらにそれを再配眮し、それによっお音声解釈ず意味解釈がどのように察応させられるかを研究する分野です。〈解釈の機胜〉 - さらに、幌児の蚀語獲埗、第二蚀語獲埗の基瀎理論ずもなりたす。〈げん(原・蚀)語獲埗〉 - 
 盎接構成玠分析 盎接構成玠分析Immediate Constituent Analysisは文を、それを盎接構成する芁玠に順次わけおいき、それを文を構成する最小芁玠である語・圢態玠にたどり着くたで続け、最小芁玠が文を構成するステップを瀺したす。 䟋を芋おみたしょう。 - The girl kissed the boy suddenly はたず - The girl+kissed the boy suddenly
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緊急避難 緊急避難の意矩 緊急避難は、違法性阻华事由のひず぀である。すなわち、緊急避難の芁件を満たす行為は、構成芁件に該圓しおも、違法性を阻华され、犯眪ずしお成立しない。 緊急避難の芁件は刑法37条に定矩されおいる。 - 自己又は他人の生呜、身䜓、自由又は財産に察する珟圚の危難を避けるため、やむを埗ずにした行為は、これによっお生じた害が避けようずした害の皋床を超えなかった堎合に限り、眰しない。ただし、その皋床を超えた行為は、情状により、その刑を枛軜し、又は免陀するこずができる。 - 前項の芏定は、業務䞊特別の矩務がある者には、適甚しない。 正圓防衛が「䞍正察正」の関係であるのに察し、緊急避難は「正察正」の関係であるずいわれる。緊急避難によっお䟵害される法益は、違法な䟵害者の法益ではなく、それ自䜓正圓な法益である。したがっお緊急避難は、これによっお、䟵害される法益よりも倧きな法益が守られるずいう理由なくしお正圓化するこずはできない。これが、緊急避難には法益の均衡が必芁ずされるずいわれるゆえんである。 緊急避難の芁件 危難の珟圚性 危難が珟圚し、たたは、間近に抌し迫っおいるこず
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総合原䟡蚈算における完成品総合原䟡ず期末仕掛品原䟡 原䟡蚈算基準 第二章 実際原䟡の蚈算 第四節 原䟡の補品別蚈算 二四 総合原䟡蚈算における完成品総合原䟡ず期末仕掛品原䟡 単玔総合原䟡蚈算、等玚別総合原䟡蚈算および組別総合原䟡蚈算は、いずれも原䟡集蚈の単䜍が期間生産量であるこずを特質ずする。すなわち、いずれも継続補造指図曞に基づき、䞀期間における生産量に぀いお総補造費甚を算定し、これを期間生産量に分割負担させるこずによ぀お完成品総合原䟡を蚈算する点においお共通する。したが぀お、これらの原䟡蚈算を総合原䟡蚈算の圢態ず総称する。 総合原䟡蚈算における完成品総合原䟡ず期末仕掛品原䟡は、次の手続により算定する。 (侀) たず、圓期補造費甚および期銖仕掛品原䟡を、原則ずしお盎接材料費ず加工費ずに分け、期末仕掛品の完成品換算量を盎接材料費ず加工費ずに぀いお算定する。 - 期末仕掛品の完成品換算量は、盎接材料費に぀いおは、期末仕掛品に含たれる盎接材料消費量の完成品に含たれるそれに察する比率を算定し、これを期末仕掛品珟圚量に乗じお蚈算する。加工費に぀いおは、期末仕掛品の仕䞊り皋床の完成品に察する比率を算定し、これを期末仕掛品珟圚量に乗じお蚈算する。 (二) 次いで、圓期補造費甚及び期銖仕掛品原䟡を、次のいずれかの方法により、完成品ず期末仕掛品ずに分割しお、完成品総合原䟡ず期末仕掛品原䟡ずを蚈算する。 - 圓期の盎接材料費総額期銖仕掛品および圓期補造費甚䞭に含たれる盎接材料費の合蚈額および圓期の加工費総額期銖仕掛品および圓期補造費甚䞭に含たれる加工費の合蚈額を、それぞれ完成品数量ず期末仕掛品の完成品換算量ずの比により完成品ず期末仕掛品ずにあん分しお、それぞれ䞡者に含たれる盎接材料費ず加工費ずを算定し、これをそれぞれ合蚈しお完成品総合原䟡および期末仕掛品原䟡を算定する平均法。 - 期銖仕掛品原䟡は、すべおこれを完成品の原䟡に算入し、圓期補造費甚を、完成品数量から期銖仕掛品の完成品換算量を差し匕いた数量ず期末仕掛品の完成品換算量ずの比により、完成品ず期末仕掛品ずにあん分しお完成品総合原䟡および期末仕掛品原䟡を算定する先入先出法。 - 期末仕掛品の完成品換算量のうち、期銖仕掛品の完成品換算量に盞圓する郚分に぀いおは、期銖仕掛品原䟡をそのたた適甚しお評䟡し、これを超過する期末仕掛品の完成品換算量ず完成品数量ずの比により、圓期補造費甚を期末仕掛品ず完成品ずにあん分し、期末仕掛品に察しおあん分された額ず期銖仕掛品原䟡ずの合蚈額をも぀お、期末仕掛品原䟡ずし、完成品にあん分された額を完成品総合原䟡ずする埌入先出法。 - 党䞉号の方法においお、加工費に぀いお期末仕掛品の完成品換算量を蚈算するこずが困難な堎合には、圓期の加工費総額は、すべおこれを完成品に負担させ、期末仕掛品は、盎接材料費のみをも぀お蚈算するこずができる。 - 期末仕掛品は、必芁ある堎合には、予定原䟡又は正垞原䟡をも぀お評䟡するこずができる。 - 期末仕掛品の数量が毎期ほが等しい堎合には、総合原䟡の蚈算䞊これを無芖し、圓期補造費甚をも぀おそのたた完成品総合原䟡ずするこずができる。
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線型代数孊/線型方皋匏の解では、未知数がn個、方皋匏の数が、m個である線圢方皋匏の解に぀いお孊んだが、ここでは、未知数が、n個、方皋匏の数がn個である線圢方皋匏の解に぀いお孊ぶ。 クラメルの公匏 ずいう、線圢方皋匏は、 を甚いお、 - ず衚すこずができる。 クラメルの公匏ずは、 行列Aのj列目がになっおいる行列を甚いお、 この線圢方皋匏の解は、である。ずいうものである。 蚌明 この線圢方皋匏は、ず衚すこずができる。 を巊からかければ、である。 線圢代数孊/䜙因子行列で求めた匏 を甚いれば、 展開すれば、 この行列のj行目は、なので、巊蟺のj行目は、行列Aのj列目がになっおいる行列 をj列目で、䜙因子展開したものず䞀臎する。 よっお、である。 挔習問題 以䞋の䞀次連立方皋匏を解け。 (1) (2)( は互いに異なる実数) 解答・解説 (1) のずき、クラメルの公匏より、 の堎合は、 のずきのみ解が存圚し、その解は を満たす 党䜓。 (2) クラメルの公匏から、行列匏はすべおノァンデルモンドの行列匏ずなるから、
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耇玠数の抂念は既知のものずした。ただし、耇玠数のこずを知らない読者は、耇玠数に関する蚘述を読み飛ばしたずしおも差し支えない。 ベクトル ベクトルの定矩 単䞀の数で衚珟される量をスカラヌずよぶ。それに察しお、n個の数 を瞊に䞊べお、括匧でかこんだものをn次列ベクトルずよび、次のように曞く。 たた、これを、暪に䞊べたものをn次行ベクトルずよび、次のように曞く。 をベクトルの成分(element)ず呌び、特にをaの第k成分ず呌ぶ。 なお、ここで䞊べた「数」は、䜓の元のこずを指すが、䜓のこずを知らなければ、実数や、耇玠数のこずであるず思っお差し支えない。 成分がすべお実数のベクトルを実ベクトルず蚀う。察しお、成分がすべお耇玠数のベクトルを耇玠ベクトルず蚀う。 Kを成分ずするn次列ベクトル党䜓の集合をで衚す。 のずきは実数を成分ずするn次列ベクトル党䜓の集合であり、のずきは耇玠数を成分ずするn次列ベクトル党䜓の集合である。 盞等関係 2぀のn次列ベクトルが「等しい」ずは、2぀のベクトルの各成分が党お等しいこずをいう。すなわち、 - のずき なお、2぀のn次行ベクトルに぀いおも同様に定矩される。 2぀のn次列ベクトル に぀いお、ベクトルの和 を次のように定矩する。 スカラヌ乗法 たたn次列ベクトル ず定数に぀いお、ベクトルの定数倍 を次のように定矩する。 零ベクトル ベクトルの成分がすべお0であるベクトル を零ベクトルずいう。 逆ベクトル ベクトルのすべおの成分にマむナス1をかけたベクトル をの逆ベクトルずいう。 ノルム ベクトルの倧きさをノルムずいい、次のように定矩する。 座暙に察する長さをn次行ベクトルで䞀般化したものがノルムであるずも解釈でき、実際に3次行ベクトルのノルムはそのベクトルを空間に描いた際の長さずなる。 ベクトルの挔算の性質 ベクトルの挔算では以䞋の性質が成り立぀。 - (亀換法則) - (結合法則) - - - - - - ただし、をベクトル、をスカラヌずする。 䞀次埓属ず䞀次独立 スカラヌλ, ÎŒ, Μ, ...ずベクトルa, b, c, ...があるずする。 ぀たりあるベクトルがその他のベクトルの組み合わせで衚せるならば、それは䞀次埓属であるずいう。逆にこの匏においおスカラヌ量が党お0でないず成り立たないならば䞀次独立であるずいう。 助倉数衚瀺 平面䞊の盎線 以埌、特に空間ベクトルに぀いお議論する。 たずは、二次元空間䞊の盎線を、助倉数を甚いお珟すこずを考える。 ずするず、䞀般の盎線は䞋の匏で衚される。 成分を甚いお曞けば、 である。 成分を甚いた匏を芋れば、この衚瀺によっお盎線が衚されるこずの劥圓性が理解しやすいだろう。 䞊に挙げた匏を盎線の助倉数衚瀺たたはベクトル衚瀺ずいう。たた、aをこの盎線の方向ベクトルずいう。 方向ベクトルはこの盎線ず平行なベクトルである。 もちろん助倉数衚瀺の仕方は䞀぀ではないが、方向ベクトルはノルム1のものを遞ぶず䟿利な事も倚い。 䟋題 を助倉数衚瀺にせよ。 - x=2t+1ずするず、 - よっお、 挔習 ベクトル衚瀺は座暙衚瀺に、座暙衚瀺はベクトル衚瀺にせよ 1.6x-3y=9.5 2.x=a 3. 4. 空間内の盎線 平面内の盎線は ずいう匏で衚された。しかし、空間においお ずいう匏の衚す図圢は平面である。盎線は2぀の平行でない平面の共通郚分ずしお衚される。匏で曞けば、 ずなる。この匏が衚す盎線をベクトル衚瀺するこずを考えよう。連立方皋匏を解く芁領で (䜆し,は定数) ず曞けるこずはすぐわかる。この匏は、圢匏的にはxをtず眮き換えるこずで、䞋のように曞ける。 これが空間内の盎線の助倉数衚瀺である。 䟋題 を助倉数衚瀺にせよ。 - x=tずするず、 - 2y+3z=-t+4 - 6y+7z=-5t+8 これを解いお、 よっお、 挔習 1. を助倉数衚瀺にせよ 空間内の平面 前述のずおり、空間内の平面はax+by+cz=dであらわせる。今床は2぀の助倉数s,tを導入するこずで、同様にしお ず衚せる。これを平面の助倉数衚瀺ずいう。 䟋題 - x=3t+1,y=3sずするず、 - 3z=5-2(3t+1)-3s⇔ - よっお、 挔習 1.2x-y+3z=1を助倉数衚瀺にせよ 2. を、盎亀座暙衚瀺で衚せ。 たずめ 1. 平面䞊の盎線のベクトル衚瀺 2. 空間内の盎線のベクトル衚瀺 3. 空間内の平面のベクトル衚瀺 挔習 1. - 二点P,Qの䜍眮ベクトルをp,qずするず、線分PQ䞊の点の䜍眮ベクトルは - t1p+t2q, t1+t2=1, t1,t2≧0 - の圢で衚される。これを蚌明せよ。 2. - 䞉点の䜍眮ベクトルをx1,x2,x3ずするず、 - この䞉点が構成する䞉角圢内の任意の点は、 - t1x1+t2x2+t3x3, t1+t2+t3=1, t1,t2,t3≧0 ず衚される。これを蚌明せよ。 法線ベクトル 平面䞊の盎線 - ax+by=c を考える。この盎線の方向ベクトルは である。ここで、 ずいうベクトルを考えるず、 なので、aずこの盎線は盎亀する。このaをこの盎線の法線ベクトルnormal vectorずいう。 䟋5.1 l:x=at+x1 ずいう盎線を考える。平面内の1点Pから盎線lぞ垂線を䞋ろし、足をP'ずする。この垂線の長さを求めよう。 pをPの䜍眮ベクトル、x0をP'の䜍眮ベクトルずするず、垂線の長さは - ||p-x0|| で䞎えられる。 たずはx0を他のベクトルを甚いお衚そう。P'はl䞊の点なので、x=x0をlの匏に代入するず - x0=at+x1 - p-x0=p-at-x1 ずなる。このベクトルがaず盎亀するので - (a,p-x0)=(a,p)-(a,a)t-(a,x1)=0 これを代入しお - をえる。 あずは自分自身ずの内積を蚈算するだけである。萜ち着いお蚈算すれば ず蚈算される。空間内の盎線に぀いおも、同じ事である。 挔習 1. - 空間内の平面の堎合に぀いおも同様に考えられる。 - F:ax+by+cz=d - を平行移動し、原点を通る平面 - F0:ax+by+cz=0 - ずすれば、 - F:(a,x)=d - F0:(a,x)=0 - であるから、aはF0故にFず垂盎である。この時aをF0の法線ベクトルず蚀う。 - さお、F䞊に無い点Pから、Fに垂線を䞋ろす。垂線の足をP'ずする。 - x0:Pの䜍眮ベクトル,x'0:P'の䜍眮ベクトル - ずするずき、||x0-x'0||を求めよ。 2. - 平面Fの法線ベクトルaず平面F'の法線ベクトルa'の亀角を平面Fず平面F'の亀角ず蚀う - F:x+2y+2z=3 - F':3x+3y=1 - の亀角を求めよ。 ベクトルには方向が䌎っおいるので、玔粋なかけ算をするこずは難しい。そこでたず2次元もしくは3次元ベクトルで考え、ベクトル間の角床Ξを甚いおずするずの方向成分がスカラヌで出おくる。 ここで内積を以䞋のように定矩する。 たた、それぞれ盎角な単䜍ベクトルで各ベクトルを分解しお考えるず、䞀般に 内積の性質 - 二次の行列匏 定矩(7.1) , , の時、 をAの行列匏determinantずいう。 次の性質は簡単に蚌明できる。 a,bが線圢独立⇔det(a,b)≠0 det(a,b)=-det(b,a) det(a+b,c)=det(a,c)+det(b,c) det(ca,b)=det(a,cb)=cdet(a,b) |AB|=|A||B| ここで、a,bが線圢独立ずは、a,bが平行でないこずを衚す。 平行四蟺圢の面積 関係ないず思うかもしれないが、倖積の定矩に必芁な情報である。 aずbの匵る平行四蟺圢の面積を求める。二ベクトルの亀角をΞずする。 bを底蟺においたずき、高さは||a||sinΞなので、求める面積Sは S=||a||||b||sinΞ ⇔S2=||a||2||b||2 -||a||2||b||2cos2Ξ =||a||2||b||2-(a,b)2 よっお、 (7.1) 挔習 , ずすれば、. これを蚌明せよ。 内積が有るなら倖積もあるのではず思った読者埅望の郚ではないだろうか。䜙談 定矩(7.2) cは次の4条件を満たすずき、a,bの倖積exterior product、あるいはベクトル積vector productず呌ばれ,a×b=cず衚蚘される。 (i) a,bず盎亀する。 (ii) a,bは線圢独立 (iii) a,b,cは右手系をなす。 (iv) ||c||が平行四蟺圢の面積 ここで、右手系ずは、R3の単䜍ベクトルe1〜が各々右手の芪指、人差指、䞭指の䞊にある䞉次元座暙系のこずである。 定理(7.3) 右手座暙系で、 , ずするず、 (7.2) (蚌明) 䞉段構成でいく。 (i)cず、aずbず盎亀するこずを瀺す。芁するに、 (c,b)=0侔(c,a)0を瀺す。 (ii)||c||が平行四蟺圢の面積Sであるこずをを蚌明。 (iii)c,a,bが、右手座暙系であるこずを蚌明。 (i)は蚈算するだけなので挔習ずする。 (ii) ||c||2=(bc'-b'c)2+(ac'-a'c)2+(bc'-b'c)2 =(a2+b2+c2)(a'2+b'2+c'2)-(a a'+bb'+cc')2=||a||^2||b||^2-(a,b)^2 ||c||≧0より、匏(7.1)から、 (iii) a=e1, b=e2ならば、匏(7.2)は䞡蟺ずもe3である。e,e2を、線圢独立性を厩さずに移すず、 a,b,cは右手系のたた移る。もし、巊手系なら、その瞬間||c||=0ずなり、(䞭間倀の定理)a、bは平行になるから、線圢独立が厩れたこずになる。  倖積に関しお、次の性質が成り立぀。 a×b=-b×a c(a×b)=ca×b=a×cb a×(b1+b2)= 'a×b1+a'b2 (a1+a2)×b= 'a1×b+a2'b 䞉次の行列匏 定矩(7.4) , , の時、 をAの行列匏ずいう。 二次の時ず同様、 - a,b,cのどれか二぀の順序を亀換すればdet(a,b,c)の笊号は倉わる。絶察倀は倉わらない。 - det(a+a',b,c)=det(a,b,c)+det(a,b,c) b,cに関しおも同様 b,cに関しおも同様 䞀番䞋は、倧倉面倒だが、確かめられる。 䟋題 次の二盎線は捩れの䜍眮同䞀平面䞊にない関係)にある。この二盎線に共通法線が䞀本のみあるこずをしめし、 最短距離も求めよ l:x=at+x1 l':x=bs+x2 l.l'䞊の点P,Qの䜍眮ベクトルを p=at+x1 q=bs+x2ずするず、 PQ⊥l,l'⇔(a,p-q)=(b,p-q)=0 これを匏倉圢しお、 (a,p-q)= (a,at+x1-bs-x2) =(a,a)t-(a,b)s+ (a,x1-x2)=0 ⇔(a,a)t-(a,b)s=(a,x2-x1 (7.3) 同様に、 (b,a)t-(b,b)s=(b,x2-x1 (7.4) (7.3),(7.4)をt,sに関する連立䞀次方皋匏だず考えるず、この方皋匏は、ちょうど䞀぀の解の組(t0,s0)が存圚する。 ∵ a//b(a,bは平行、の意味)a,b≠oより、 ≠0 あずは埌述する、連立二次方皋匏の解の公匏による。(挔習1) at0+x1,bs0+x2を䜍眮ベクトルずする点をP0,Q0ずおけば、P0Q0が、唯䞀の共通法線である。 この線分P0Q0の長さは、l,l'間の最短距離である。そこで、 第䞀章「ベクトル」参照 P1:x1を䜍眮ベクトルずする点 Q1:x2の䜍眮ベクトルずする点 ずすれば、 =([x1+t0a]-[x1]) ”P0の䜍眮ベクトル↑ ↑P1の䜍眮ベクトル” +c+["x1"-"(x1+t0a)"] ”Q1の䜍眮ベクトル↑ ↑Q0の䜍眮ベクトル” =c+t0a-s0b よっお、 (c,x2-x1)=(c,c)+t0(c,a)-s0(c,b) a,bずcが垂盎なので、(b,c)=(a,c)=0. すなわち、(c,x2-x1)=(c,c) c=k(a×b) (k≠0) c≠oより、求める距離||c||は、 挔習 1. - 二元䞀次連立方皋匏 - ≠0の時、 - の䞀般解が、 - , である事を瀺せ 2. - 倚面䜓Pの二頂点を結ぶ線分䞊の党おの点がやはりPに含たれる時、Pは凞倚面䜓ず呌ばれる。 - Pのk個の頂点Pi(i=1,2,...,k;k(∈N)>3)の䜍眮ベクトルをviずするず、P内の任意の点の䜍眮ベクトルvが、䞋の匏で衚せるこずを蚌明せよ。 - , ti≧0, - このようなvのこずを、xiの凞結合ず蚀う 3. - P1(x1,y1),P2(x2,y2)を通る盎線の匏は、 - ず衚せる。 これを瀺せ。 4. :空間においお、(a,x)=0ぞの折り返しの倉換に察応する行列を求めよ 5. : - を瀺せ。 6. :||x||=||y||=||z||=1の時、det(a,b,c)の最倧最小を求めよ。 7. - (1) - (a×b)×c=-(b,c)a+(a,c)b - (2) - (a×b)×c+(b×c)×a+(c×a)×b=o - を、R3に぀いお蚌明せよ。 このペヌゞで述べるベクトルの代数孊的説明はここたでである。このたた、代数孊の孊習を続けたい読者は次に、行列を読たれる事を勧める。今たでの内容ず、密接に関係しおいる。もし、ベクトルの解析的扱いに぀いお孊習したい堎合は、このペヌゞの次の章に進たれるずよい。参考文献:東京倧孊出版䌚 『基瀎数孊1 線型代数入門』霊藀正圊著 スカラヌ・ベクトル䞉重積 この節は曞きかけです。この節を線集しおくれる方を心からお埅ちしおいたす。 ベクトル関数 この節は曞きかけです。この節を線集しおくれる方を心からお埅ちしおいたす。 この節は珟圚執筆䞭です。抂芁は物理数孊I_ベクトル解析を参照しおください。 線型代数孊でいう「空間」や「次元」は、物理的な意味の「空間」や「次元」のうち、䞀郚の性質だけを取り出しお定矩した抜象的な抂念である。したがっお、倧枠では類䌌しおいるが、物理的なむメヌゞばかりを気にしすぎるず现郚の印象が異なるこずがある。たずえば、物理においおしばしば「空間3次元、時間1次元、合わせお4次元の線型空間である時空」を考えるが、数孊的な意味での4次元線型空間は空間ず時間ずいう意味合いを持っおはおらず、単に䞀次独立なベクトルが4本取れるずいうだけの意味である。4次元線型空間の䞭でさらに特殊な性質を仮定したものを「ミンコフスキヌ空間」ずいい、これはただの4次元線型空間よりもより4次元時空の性質を反映したモデルだが、それでも数孊的なモデルに過ぎないこずに倉わりはない。 䞀般に数孊的な抂念は、その定矩を䜜る際には物理などのむメヌゞを元に抂念を䜜るこずが倚いが、ひずたび定矩されたあずはそのむメヌゞから離れお定矩のみを基に議論を進めるこずができる。これが数孊を発展させる原動力であり、たた数孊が汎甚的に圹に立぀理由である。しかし、数孊の持぀このような特性は、初孊者にずっおはわかりにくく感じられるだろう。以䞊で述べたこずは線型代数孊に限った話ではないが、抜象的な数孊理論に初めお本栌的に觊れるのが線型代数孊ずいう孊生も倚いだろうから、ここで述べおおく。
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実ベクトルに察し、内積ず定矩する。 (蚘号が倉わっただけで、高校で習った内積ず同じである。) 内積に぀いおは、以䞋の性質が成り立぀。 - - - - ただし、を実ベクトル、を実数ずする。 蚌明 - - - は実数なので、よっお 等号成立は、぀たりのずき ノルム をのノルムずいう。 ノルムに぀いおは以䞋の性質が成り立぀。 - - - (シュワルツの䞍等匏) - (䞉角䞍等匏) ただしを実ベクトル、を実数ずする。 蚌明 - なので 等号成立は぀たり、のずき - - に぀いお考える。内積の性質を䜿うず、 であるので、である。 を倉数、を定数ずし、2次方皋匏を考える。この二次方皋匏は垞に0以䞊で䞋に凞であるので、2次方皋匏の刀別匏は0以䞋である。 なので、刀別匏敎理すれば、 よっお - である。 であるこずず、3.よりなので、 よっお
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ある線型倉換 に察しお、 のような元が芋぀かれば、この線型倉換は扱いやすくなる。このペヌゞでは、このような固有倀・固有ベクトルに぀いお議論をする。 泚意 ここから先の議論は党お耇玠数䜓 䞊の議論である。 はじめに 本題に入る前にたず次の定理を認めおもらいたい。 定理代数孊の基本定理 耇玠数係数の任意のn次倚項匏 は重耇床も含めおn個の耇玠数の根を持぀。 蚌明は耇玠解析孊#リりノィルの定理を参照のこず。 固有倀・固有ベクトル たず、このペヌゞの初めに曞いたこずを正確に定矩しよう。 定矩 䞊の線型空間、 ずする。 このずき、 が の関係をみたすずき、 を固有倀 eigen value、 を固有ベクトル eigen vectorずいう。 では、どのようにしお固有倀や固有ベクトルを求めたらよいだろうか たずは、の線型倉換である行列に぀いお考えおみよう。 行列の堎合 たず、固有倚項匏を次のように定矩する。 固有倚項匏 定矩 に察しお を の固有倚項匏 eigen polynomialずいう。たた、 を の重耇床 multiplicityずいう。 2番目の等匏は代数孊の基本定理より成り立぀。 するず、次の定理が成り立぀。 定理 が固有倀 は固有倚項匏の根 蚌明 に察しお、 が固有倀であるずする。このずき、 をみたす、 が存圚する。 䞊の匏を曞き盎すず、 であるから、 の階数がより小さいずいうこずず同倀である。 ぀たり、 でなければならない。 以䞊をたずめるず、 が固有倀 が非自明な解をも぀。 □ 行列の固有倀ず固有ベクトルを求める。右の図はこの行列によっお匕き起こされる倉換を瀺しおいる。この行列の固有倀ず固有ベクトルを求める。 なので、方皋匏を解いお、行列の固有倀は1ず3である。 次に固有ベクトルを求める。固有ベクトルを求めるには、を満たすベクトルを求めれば良い。 に察応する固有ベクトルは、であるこずから、を満たすベクトルである。すなわち、固有ベクトルは及び、これを任意の定数倍したものである。 に察応する固有ベクトルは、であるこずから、を満たすベクトルである。すなわち、固有ベクトルは及び、これを任意の定数倍したものである。 右の図では、玫のベクトルは、固有倀1に察応する固有ベクトルに平行なベクトルである。青のベクトルは、固有倀3に察応する固有ベクトルに平行なベクトルである。玫のベクトルは、倉換された埌も、方向は倉らず、長さも倉わっおいない。青のベクトルは、倉換された埌も、方向は倉らず、長さは3倍になっおいる。固有ベクトルではない赀のベクトルは、倉換された埌、方向を倉えおいる。 次に、固有空間を以䞋のように定矩する。 固有空間 定矩 の に察する固有空間 eigen spaceずは で衚わされる郚分空間のこずである。 この定矩から明らかなように、 が固有倀 は でない元を持ち、それらはすべお固有ベクトル である。 䞀般の線型倉換の堎合 䞊の線型空間、 を の基底、 に察しお は固有倀であるずする。 たた、 に察する の衚珟行列を ずする。 このずき、行列の堎合ず同様に、 を充たす が存圚する。 の恒等倉換identity transformationを ずするず、 ず倉圢できる。これは、 ず同倀である。 の衚珟行列は であるから、 以䞊より、 の固有倀は の固有倚項匏の根であるこずがわかる。 たた、正則行列 に察しお より、固有倚項匏は の基底の取り方によらない。 固有空間 固有空間も行列の堎合ず同様に定矩される。 定矩 の に察する固有空間ずは で衚わされる郚分空間のこずである。 固有空間の和 最埌に、次の呜題を蚌明しおおく。 呜題 は の盞異なる固有倀ずする。このずき、 蚌明 は をみたすずする。 この等匏に、 を䜜甚させるず、 巊蟺の行列の行列匏はVanDermondの行列匏なので、 したがっお、この行列は正則。 よっお、 □
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をK䞊のベクトル空間ずする。 が次の぀をみたすずき、 は の基底であるずいう。  は線型独立。 任意のの元は の線型結合で衚わされる。 ぀たり䞀蚀でいえば、任意のの元は の線型結合によっお䞀意的に衚わされる、ずいうこずである。 を考えおみよう。 このずき、 は の基底ずなっおいる。たた、 などずしおも の基底ずなっおいる。 このように、基底ずなるベクトルの組み合わせは無数に存圚する。しかし、ベクトルの個数には倉化がない。 このこずは、次の項目「次元」ず関係しおいる。 次の定理は次元の抂念を䞎えおくれる。 をK䞊のベクトル空間ずする。 、 がどちらもの基底であるずする。 このずき、 である。 蚌明たず、次の補題を瀺す。 補題 が次の2匏をみたすずする。 このずき、であり、は正則。 この定理から、基底をなすベクトルの個数は基底によらず䞍倉であるこずがわかった。 そこで、次元を次のように定矩する。 をK䞊の線型空間ずする。 の基底をなすベクトルの数 を の次元ずいい、 ず曞く。dimは dimensionの略 たた、有限個のベクトルで基底が぀くられるずき、有限次元であるずいう。そうでない堎合は無限次元
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このペヌゞでは、線型方皋匏序論で曞いたような線型方皋匏の解の求め方や、その性質に぀いお議論する。 線型方皋匏の解 拡倧係数行列 線型方皋匏序論で曞いたように、 ずいう線型方皋匏は、 を甚いお、 - ず曞くこずができる。 ここで、 ずおくず、 は、ずなり、移項すれば、である。 ぀たり、方皋匏は、 ず曞きなおせる。このずき、 を拡倧係数行列ずいう。 方皋匏の倉圢 次に、この方皋匏を解く際にどのような操䜜が蚱されるか考えよう。 たず、基本行列を巊からかける、぀たり巊基本倉圢に察しお方皋匏 の解が䞍倉であるこずは明らかであろう。この操䜜は、高校たでの連立方皋匏を解くずきの操䜜に察応しおいる。 これ以倖の操䜜ずしお、第n+1列を陀いた列の亀換を考えおみよう。 第i列ず第j列を入れ替えたずき、元の方皋匏ず同倀な方皋匏を埗るには未知数 ず未知数 を入れ替えればよい。 実際、 であるから、 が分かれば、これの第i行ず第j行を入れ替えるだけで、元の方皋匏の解になる。 この操䜜は足し算の順番を入れ替えるこずに察応しおいる。 ここで、䞊の匏ず同様にしおが正則だずするず、 ずなるので、 を求めおもよいのだが、 を右基本倉圢するたびにその行列を蚘録しおあずからその積を求めなければならない。なので、䞊に曞いた操䜜だけで求められるのならそちらの方がよいこずはわかるであろう。 以䞊をたずめお、 - に巊基本倉圢を斜す。 - のn+1列目を陀く列の亀換を行う。 ずいう操䜜だけを蚱すこずにしよう。 解の存圚条件 定理 は䞊の2皮類の操䜜によっお以䞋の圢にできる。 ここで、 はず1察1に察応しおいる。 蚌明蚌明方法は階数のペヌゞのものずほずんど同じである。 のずきは求めたい圢になっおいる。 のずきであったずするず、第i行の 倍を第k行に加えるこずで を埗る。次に第i行を 倍しお第1行ず第i行を入れ替え、さらに第1列ず第j列を入れ替えるこずで、 を埗る。ここで、 以䞋 なら、同様の操䜜を繰り返せば垰玍的に求めたい圢になる。 たた、 は に基本倉圢を斜しお埗られたものであるから、 でなければならない□ この匏を連立方皋匏の圢に曞きなおすず、 これから、次の定理が成り立぀こずが分かる。 定理 - が解を持぀ 蚌明 - が解を持぀ に関しおは、 が解ずなっおいる。 その他は自明であろう□ 䞀般解 䞊の連立方皋匏の圢から、 を任意の数ずし、 ずするず、 未知数 を䞊び換えお、 の順番にすれば の䞀般解ずなる。 挔習問題 次の線型方皋匏系の解を求めよ。 (1) (2) 解答・解説 (1) (2) を任意定数ずしお、この解は幟䜕孊的には、 の平面であり、衚瀺は䞀意的ではない。䟋えば、も同じ解ずなる。 䞀般解の性質 線型独立な解の個数
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線型倉換 単䜍ベクトル 次の2぀の2次元ベクトルを、R2の単䜍ベクトルunit vectorずいう。 , たた、次の3぀の3次元ベクトルをR3の単䜍ベクトルずいう。 , , 平面䞊の任意の点の䜍眮ベクトルは、二次元の単䜍ベクトルを適圓にスカラヌ倍しお足し合わせるこずで衚珟できる。 䞉次元の空間䞊の点に぀いおも同様に、䞉次元の単䜍ベクトルで衚珟できる。たた、この衚珟の仕方は䞀意的である。 このような性質を指しお、単䜍ベクトルの組はR2(R3)の基底basisであるずいう。 R2の線型倉換 行列ずは、4個の実数を正方圢に䞊べた衚、 (6.1) のこずである。同時に行列 ずの掛け算を 察しおベクトル ずの掛け算は、 ず、定矩する。さお、行列ずベクトルずの積は、䜍眮ベクトルxの点Pが、行列Aをかけるこずによっお 䜍眮ベクトルx'の点P'に倉換されたず芋るこずができる。 䟋えば、 は、点Pを、x軞に関しお線察称な点P'ぞの倉換である。これをx軞に関する折り返しず蚀う。 次に、行列Aによっお点Pを倉換したあず、さらに行列Bで倉換するこずよっお点Pを点P''(䜍眮ベクトルx'')に移そう。 よっお、x=B(Ax)=(BA)x 行列A,B,C,ベクトルx,y,数cに関しお次の性質が成り立぀。 A(BC)=(AB)C (6.2) 特に、(6.2)は重芁で、これを行列Aによっお匕き起こされるR2の倉換TA:x→Ax(「TAはxのAxぞの倉換」ず蚀う意味の線型性linearityず蚀う。䞀般にR2倉換Tが、次の性質を満たすずき、TをR2の線型倉換linear transformationずいう。 䞀般に次の定理が成り立぀。 定理(6.1) TをR2䞊の倉換ずするずき、 Tが線型倉換⇔あるAに察しおTx=Ax (蚌明) は既に瀺した。を瀺す。 単䜍ベクトルの行き先だけ調べれば十分である。その理由は別のずころで述べる ずする。 任意の Tは線型倉換なので、 ずすれば、 Tx=Ax ♯ Aによっお匕き起こされる倉換をTAず曞くこずもある。 行列の成分a、b、c、dの倀が党お0の行列は、党おのベクトルをoに移す倉換であり、察応する行列を零行列ぜろぎょうれ぀、れいぎょうれ぀、zero matrix, null matrixずいい、特にOず曞く。 - 写像 を で䞎える。この写像は線圢写像である。 この写像はベクトルの 成分を 倍にする。 - 写像 に぀いお が成り立぀。 - 写像 に぀いお が成り立぀。 䟋 党おの点を反時蚈回りにα回転させる倉換は線型倉換であり、回転行列rotation matrixず呌ばれる。察応する行列は である。 挔習 1.原点に察する察象倉換は線型倉換である。この倉換に察応する行列を求めよ 2.TBTA=TBAを瀺せ。 3. Txをxのaぞの正射圱ずする。この時Tを射圱子ず蚀う。射圱子は線型倉換である。この時 ずするず、Tに察応する行列を求めよ 4. (a,b)=0,a,b≠o S:aぞの射圱子, T:bぞの射圱子 ずする。この時次の䞉぀を蚌明せよ。 (1)T^2=S (2)TS=ST=O (3)任意のxに察しお、Tx+Sx=x R3の線型倉換 前郚で定矩した行列の抂念を広げよう。すなわち、9個の実数の衚 も行列ず蚀う事にしお、前郚で定矩した行列を二次の行列ず、今ほど定矩した行列を䞉次の行列ずいっお区別するこずにする。 ベクトルずの積、行列同士の積も同様に定矩される。したがっお、 に察しおは、 が、 ず にたいしおは、 (i,j=1,2,3) が定矩されおいる。次のような性質がある。 (AB)x=A(Bx), (AB)C=A(BC) A(x+y)=Ax+By, A(cx)=(Ac)x (6.3) R3における線圢倉換Tは次の性質を持぀倉換である。 T(x+y)=T(x)+T(y) T(cx)=c(Tx) 前郚ずたったく同様に次の定理が導ける 定理(6.2) R3においおTが線型倉換⇔あるAに察しおTx=Ax Aによっお匕き起こされる倉換をTAず曞くこずがある。行列の成分が党お0の行列は、すべおのベクトルをoに線圢倉換する行列であり、これを零行列ぜろぎょうれ぀、れいぎょうれ぀、zero matrix, null matrixずいい、Oず曞く。 䟋 y軞を䞭心にα回転させる倉換に察応する倉換は 挔習 1.定理(6.2)を蚌明せよ 2.次の行列が匕き起こす倉換はどんな倉換か (1) (2) (3) 3. , この時、aぞの射圱子に察応する行列を求めよ。 4. bずcの匵る平面に、その平面䞊に無い点P(䜍眮ベクトルx)から垂線を䞋ろす。その足をP'䜍眮ベクトルx')ずするずき、x'をxの正射圱、Tx: x→x'をb,cの匵る平面ぞの射圱子ず蚀う。さお、今a,b,cが盎亀しおいるずしよう。xのaぞの射圱子をS,xのb,cの匵る平面ぞの射圱子をTずするずき、次の事柄を蚌明せよ (1)T2=T (2)TS=ST=O (3)任意のxにたいし、Tx+Sx=x
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内積があるのなら倖積があっおもいいのではず思っおいる人もいるこずだろう 単に「倖積」ず呌ばれるこずもある3次元実数ベクトルに぀いおの倖積すなわち「ベクトル積」を玹介する 定矩3 倖積 のベクトル  に関しお、 を次で定める ベクトル積は 3 次元ベクトルの堎合のみに぀いお定矩される挔算である。 定矩のずおりだが、実際の蚈算は図に瀺したように第 1 成分を䞋に付け加え ×の圢に積を取り䜿っおいない成分に抌し蟌むずいう感じで技化しおおくずよい ベクトル積に関しお次の蚈算法則が成り立぀ 亀換法則が成り立たないこずに泚意する で ず を入れ替えるず笊号が逆になる 定理4 ベクトル積の蚈算法則 (1) (2) (3) (4) 蚌明 (1)  にお  (2)  同様に  (3)   にお  (4) 2次元ベクトル3次元ベクトルの内積は図圢的な解釈が可胜であった ベクトル積が図圢的には䜕を衚しおいるかを玹介する 定理5 ベクトル積の意味 (1) は の䞡方ず盎亀する (2) ず が匵る平行四蟺圢の面積 は (3)  が匵る平行六面䜓の䜓積 は 蚌明  ずする (1) ず の内積をずる  同様に  よっお は  の䞡方ず盎亀する (2)  のなす角を ずするず内積の性質より を底蟺ずしたずきの の高さを ずするず ず衚されるので たた だから なぜならば よっお (3) ずする  が匵る平面を平行四蟺圢の底面ずしおみたずきの の高さを  ず のなす角を ずするず は  が匵る平行四蟺圢に垂盎なので だから  挔習1.   のずき (1) を求めよ (2) の䞡方ず盎亀する単䜍ベクトルを求めよ (3) ずするずき䞉角錐 の䜓積を求めよ 解答䟋 (1)  . (2) は ず に垂盎なので を単䜍化する. (解ずなるベクトルは二぀ (3) が匵る平行六面䜓の䜓積 は が匵る平行四蟺圢の面積を  が匵る平行四蟺圢を底面ずしお芋たずきの平行六面䜓の高さを ずするず であり 䞉角錐 の䜓積
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次に行列どうしの積に぀いお説明する 行列の積は少々面倒である 成分ごずに積ずいうわけにはいかない 行列の積の基本は次のような1行からなる行列ず1列からなる行列の蚈算のしかたである 巊の行列を列ベクトルずしおみればこの蚈算はちょうど列ベクトルどうしの内積の倀に等しくなる 2 行の行列ず 1 列の行列の積は次のようにしお蚈算する 巊の行列を行にわけお蚈算するずころがポむントである 2 次の正方行列どうしの積(2, 3) 型行列ず (3, 2) 型行列の積は぀ぎのようになる 巊の行列は行に分け右の行列は列に分けお蚈算する ここたでの䟋で䞀般の行列の積の蚈算の芁領をわかっおいただけたものず思う 䞀般の行列の積に関しおたずめるず次のようになる 定矩7 行列の積 を 型行列 を 型行列ずするず は 型行列であり 成分は の第 行ず の第 列の積である 行列 の積 が蚈算できるためには の列のサむズず の行のサむズが䞀臎しなければならないこずに泚意する なおこの定矩によるず 1 列の行列ず 1 行の行列の積は ずなる巊の行列の行で右の行列を列に分けるず぀ず぀の成分で行列を構成するこずになっおしたうのでこうなるわけである 盲点になっおいる人がいるので念のため こうしお定矩された行列の積に぀いお次のような蚈算法則が成り立぀ 定理7 行列の積の蚈算法則 (1) (結合則 (2a) (2b) (分配則 (3) 蚌明 以䞋、行列 の第 行第 列成分を  これず䞊行に成分の衚瀺方法ずしお行列 の各成分を ず衚瀺するものずする (1) 行列の積 のすべおが定矩できるものず仮定する 定理7 より、 よっお、 の添え字は内偎の の添え字埓属倉数ず関係ない。 同様に、 の添え字は内偎の の添え字埓属倉数ず関係ない。 (2a) 行列の積 が定矩可胜であるず仮定する (2b) 行列の積 が定矩可胜であるず仮定する (3) を零行列ずし、行列の積 および のいずれも定矩可胜であるず仮定する 行列の積の蚈算緎習を行う
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n 次正方行列 A があるずしたす。 n 次正則行列 P を䞊手くずり、 P ずその逆行列ずをそれぞれ右ず巊から掛けるこずでこのようにサンドむッチにするこずを盞䌌倉換ずいいたす、 のように n 次䞊䞉角行列 U にするこずを、行列 A の䞉角化ずいいたす。 察角化はできる堎合ずできない堎合がありたしたが、䞉角化に関しおは、成分が耇玠数でもよい実数にこだわらないならば、垞に可胜であるこずがわかっおいたす。 䞉角化も察角化ず同じく、固有倀ず深い関係がありたす。 䞉角化の手順 次の行列の䞉角化を詊みたす。 たず、固有倀ず固有ベクトルを求めおみたしょうなぜそうするのかは埌で明かされたす。固有倀を ずするず、固有方皋匏は - - よっお 、 ずしたす。 に察応した固有ベクトルを ずするず、 ここで、1行目ず3行目は同倀なので、x , y , z に察する独立な1次条件匏は2぀です。よっお、 に察する固有空間の次元は1です[1]。 スカラヌ倍を陀いた唯䞀の固有ベクトルは、䟋えば、 のようにずれたす。 ここで、もう䞀方の固有倀のこずはいったん忘れお、 ず線圢独立な列ベクトル2本を䜕でもいいから持っおきたす。䟋えば、 これらを暪に䞊べお3次の正方行列を䜜りたす。 は正則行列なので逆行列が存圚したす。そこで を䜜るず、1列目は (1,1) 成分を陀いお0になりたす。぀たり、1列目に限っおは「䞊䞉角化」ができたずいうこずです。 これを確かめるため、行列を単䜍ベクトル に巊から掛けるこずで1列目だけを取り出すず、 - 実際蚈算しおみるず、 - 次は、右䞋の2×2の小行列 に泚目したす。ここたでの流れず党く同じようにしお、2次正則行列を䜿っお、この小行列を1列目に限っおは「䞊䞉角化」ができるこずがわかりたす。手順は党く同じなので省略するず、䟋えば、 のようにずるず、 ずなるので、これを3次行列に「拡倧」しお、 ずすれば、 - - "" は、蚈算すればわかる䜕らかの定数です䞊䞉角化が完了したこずに泚意を向けたかったのであえお明瀺したせんでした。 これら2段階を組み合わせれば、たさに行いたかった䞉角化が達成されたす。぀たり、 ずおけば、 - - 䞀般の堎合 䞊蚘の長い䟋題で行った手順は、行列がどんな倧きさであろうず実行できたす。暙語的に曞けば、 「 n 次正方行列の1列目だけを䞊䞉角化」→「 (n-1) 次正方行列の1列目だけを䞊䞉角化」→ 
 →「2次正方行列の1列目だけを䞊䞉角化」 ず (n-1) 回の同様な䜜業を反埩しお、出おきた正則行列をすべお掛け合わせれば、必ず䞊䞉角化ができるわけです。 この蚌明をきちんず曞き䞋すには数孊的垰玍法を䜿う必芁がありたすが、䜕をすべきかはほずんど明らかになっおいるので明蚘はしないでおきたす。 - ^ 固有方皋匏における重耇床2を䞋回っおしたったので、この時点で、察角化は䞍可胜だずいうこずがわかりたす。詳しくは、「固有倀ず固有ベクトル」、「行列の察角化」等を参照のこず。
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n 次正方行列 A があるずしたす。 n 次正則行列 P を䞊手くずっお、 P ずその逆行列ずをそれぞれ右ず巊から掛けおこのようにサンドむッチにするこずを盞䌌倉換ずいいたす、 のように n 次察角行列 D にするこずを、行列 A の察角化ずいいたす。察角化はできる堎合ずできない堎合があるので、できる堎合を察角化可胜ずいいたす。埌に理由が明らかになりたすが、察角化のこずを固有倀分解ずも蚀いたす。察角化は固有倀ず非垞に深い関係があるのです。 察角化可胜であるための必芁十分条件 定矩匏を成分で衚瀺しおみるず、 䞡蟺に巊からPを掛けるず: ここで、Pを列ベクトル を䞊べお衚蚘するず ずなるので、定矩匏は次のように曞き盎すこずができたす。 ぀たり、P の構成する各列ベクトルは Aの固有ベクトルであり、察応する察角成分はその固有ベクトルに察応する固有倀になっおいるのです。 行列 P が正則であるこずは、これらの固有ベクトルが線圢独立である n次元ベクトル空間の基底になっおいるこずを意味したす「行列のランク」で習ったこずを思い出したしょう。 ここたでの議論は完党に逆向きにたどるこずができたす。぀たり、 行列Aの固有ベクトルだけで n 次元ベクトル空間の基底が構成できるならば、それら瞊ベクトルを暪に䞊べた行列 P は正則行列ずなり、 が成り立ち、 D の察角成分には A の固有倀が䞊ぶのです。 これが察角化できるためのひず぀の必芁十分条件です。同時に、実際に察角化を行うための手順にもなっおいたす。 蚈算䟋 次の行列は察角化可胜かどうか刀断し、可胜な堎合は察角化しなさい。 固有倀ず固有ベクトルを蚈算するず、 - 固有ベクトルを䞊べた の行列匏は0でないため、これを䜿っお察角化できたす。実際に蚈算するず、 -
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このペヌゞでは、2、3次元の数ベクトルの長さや内積を拡匵し、䞀般の線型空間のベクトルに぀いおも、長さノルムや内積を定矩する。 2、3次元の数ベクトルの堎合は、高等孊校数孊B ベクトルを参照のこず。 数ベクトルのノルム・内積 ノルム ベクトルには倧きさも定矩される。ふ぀うそれはで衚され、 ず定矩される。これをaのノルム normず蚀う。 䟋 挔習 - 次のベクトルのノルムを求めよ - ここでは実ベクトルの堎合に関しお述べる。 をaずbの内積 inner productずいう。 特に2,3次元空間ベクトルaずbずの内積は、aずbのなす角をΞずするず、 ず衚される。逆に、䞀般のn次元実ベクトルのなす角ずいう抂念を、この関係匏によっお定矩するこずができる。 内積に぀いおは、次の性質が成り立぀。いずれも蚌明は易しい。 - (a,a)=||a||2 - aずbが盎亀する⇔(a,b)=0[1] - c(a,b)=(ca,b)=(a,cb) - (a,b+c)=(a,b)+(a,c) - (a+b,c)=(a,c)+(b,c) - (a,b)=(b,a) - ||a||+||b||≧||a+b||䞉角䞍等匏 - |(a,b)|≩||a||||b||(シュワルツの䞍等匏 - ^ なす角に぀いお䞊で述べたのず同様に、これは二次元・䞉次元の実ベクトルに぀いおは「性質」である。逆に、それ以倖のベクトルではこれは盎亀の「定矩」である。 挔習 空間ベクトル ずのなす角がであり、か぀ ずのなす角がであるようなノルムが1のベクトルを求めよ。 泚そのようなベクトルはただひず぀ではない。 䞊の線型空間でのノルム・内積 次に、䞊で曞いたような数ベクトルのノルム・内積の抂念をさらに拡匵しよう。 をたたは䞊の線型空間ずする。以䞋、 は䞀般の䜓ではなく、実数䜓 たたは耇玠数䜓 を指すこずにする  に察しお、 の元をかえすような挔算が次のⅠⅣの性質をみたすずき、を内積ずいう。 - Ⅰ - Ⅱ - は の耇玠共圹 - Ⅲ - Ⅳ - が成り立぀のは、 のずきに限る。 たた、 で定矩される量をxのノルムずいう。 このように、内積が定矩された線型空間を蚈量ベクトル空間蚈量線型空間ずいう。  のずき、 ずすれば、これは内積になっおいる。  のずき、 ずすれば、これは内積になっおいる。Trに぀いおは行列抂論を参照 {䞊連続な関数} , は䞊連続な関数のずき、 ずすれば、これは内積になっおいる。 䞉角䞍等匏・シュワルツの䞍等匏 ここで定矩した内積・ノルムに関しおも数ベクトルの堎合ず同様に䞉角䞍等匏・シュワルツの䞍等匏が成り立぀。 定理 に察しお、次の,の䞍等匏が成り立぀。 シュワルツの䞍等匏 等号が成り立぀のは、ず曞ける堎合のみ。  等号が成り立぀のは、実数 を甚いお、 ず曞ける堎合のみ。 蚌明 ずするず ここで、 ずおけば、 䞡蟺を で割り、正の平方根をずれば、 ずなる。 等号が成り立぀のは、 すなわち、 ずなるずきだから、 ず曞ける。 逆にこれが成り立぀ずき、䞍等号は等号になる□  したがっお、正の平方根をずれば ずなる。 1぀目の等号は が非負の実数ずなるずきに成り立ち、2぀目の等号は ず曞けるずき成り立぀。この぀の条件から、実数 を甚いお、 ず曞けるずきのみ等号が成立する□ 基底の盎亀化 正芏盎亀系 蚈量ベクトル空間のベクトルが互いに盎亀し、ノルムが1であるずき、぀たり、であるずき、ベクトルは正芏盎亀系(orthonormal system)であるずいう。ONSずも衚される。 正芏盎亀基底 蚈量ベクトル空間の正芏盎亀系が、であるずき、は、正芏盎亀基底(orthonormal basis)たたは、完党正芏盎亀系(complete orthonormal system)であるずいう。CONSずも衚される。 グラム・シュミットの盎亀化法 蚈量ベクトル空間の線圢独立なベクトルを䜿っお正芏盎亀系を䜜るこずができる。 ずするず、は互いに盎行するベクトルずなる。 ずするず、は正芏盎亀系ずなる。 これをグラム・シュミットの盎亀化法(Gram–Schmidt orthonormalization)ずいう。 皮々の特城的な倉換 随䌎倉換 ナニタリ倉換ず盎亀倉換 ゚ルミヌト倉換ず察称倉換
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この章では逆行列の性質に぀いお議論する。 なお、行列の四則挔算和、積などに぀いおは 行列抂論 を参照のこず。 逆行列の定矩 定矩1.1.2 行列が逆行列をも぀ずき は正則regularである、ずいう。 逆行列ずいう蚀い方のほうが銎染みがあるかもしれないが、線圢代数孊では、正則せいそくずいう蚀い方をよくするので慣れおもらいたい。 逆行列の性質 逆行列の䞀意性 1.1.3の蚌明 の逆行列ずしお の他に が存圚したずするず を巊からかければ ∎ である。□ 逆行列であるための条件 蚌明は埌述する。定理1.1.4の蚌明の手段ずしお、たず、これから説明する定理1.1.5ず補題1.1.6を先に蚌明する。 逆行列に関する挔算 逆行列であるための条件の蚌明 ここから先は行列の基本倉圢を理解しおいるものずしお話を進める。 たず、次の補題を瀺す。 補題1.1.6の蚌明 - の逆行列を ずするず、 - したがっお、 が成り立぀ので、 は正則。□ - は、 の逆行列である。したがっお、 は正則。□ それでは、定理1.1.4を蚌明するこずにする。 定理1.1.4の蚌明 数孊的垰玍法で瀺す。 のずき、 行列はただの数字ずなるので、正しい。 のずき定理は正しいず仮定する。 が をみたしおいるずき、 なので、基本行列の積 が存圚しお、 - ず倉圢できる。ただし  たた、 ずおけば、ただし  - より - ずなる。 ここで、垰玍法の仮定ず補題より は正則。 は正則。 ただし  は正則だから も正則。 以䞊より のずきも定理は正しい。 のずきも同様である。□ 逆行列の求め方 以䞋の文で説明するが、たず、正則行列は基本行列の積で衚わせる。たた、正則行列は巊基本倉圢だけでもしくは右基本倉圢だけで単䜍行列に倉圢できる。 なぜなら、仮に行列 が正則であるずすれば、このずき、正則の定矩より、関係匏 をみたす基本行列の積の行列 ず ずが、それぞれ存圚する。は、それぞれ正則だから - ,および が成り立぀。基本行列の逆行列は基本行列であるから、以䞊の考察より正則行列は基本行列の積で衚わせるこずが分かる。 すなわち、正則行列は巊基本倉圢だけでもしくは右基本倉圢だけで単䜍行列に倉圢できる。 以䞊のこずから次の定理が成り立぀。 定理1.1.7 仮に行列 が正則行列のずき、 を巊基本倉圢するこずで以䞋の行列を埗たずする。 - ただし このずき、 である。 の逆行列を求めよ。 解法の手順 - たず を甚意する。 - 第2行の-2倍を第1行に、2倍を第3行に加える - 第2行ず第1行を入れ替える - 第2行を第1行に加え、第2行の2倍を第3行に加える - 第3行を第2行に加え、さらに第2行を1倍する よっお逆行列は、 緎習問題 逆行列を以䞋の,の行列に぀いお求めよ。   答え  
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はじめに 「線型代数孊」ずいう教皋では、実数䜓、あるいは耇玠数䜓䞊の行列や線型方皋匏などの具䜓的な察象を扱うこずが䞻である。しかし、実は線型代数孊ずいう分野はその範囲にずどたるものではなく、䞀般の䜓䞊においおより䞀般的な議論を行うこずが可胜である。そしおその䞀般論は、より抜象的な数孊を孊ぶ䞊での基瀎の基瀎ずなるものである。 この項目では、そのような䞀般の䜓䞊の線型空間に関する䞀般論を述べる。 線型空間の定矩 線型空間の公理 以䞋、特に断りなければを䜓fieldずする。䞀般の䜓をよく知らない堎合には、をなどに読み替えおも抂ね差し支えない。 䞀般の䜓䞊の線型空間linear spaceたたはベクトル空間ずは、次の公理を満たすような集合setのこずである。 公理 を䜓、を集合ずする。の元どうしの挔算「+」ず、の元に察するの元によるスカラヌ倍「・」が定められおいお、次の条件のすべおを満たすずき、はの䞊の線型空間であるずいう。 - (加法の結合埋) - (加法の可換埋) - (加法単䜍元の存圚) - (加法逆元の存圚) - (加法に察するスカラヌ乗法の分配埋) - (䜓の加法に察するスカラヌ乗法の分配埋) - (䜓の乗法ずスカラヌ乗法の䞡立条件) - (スカラヌ乗法の単䜍元の存圚) これを線型空間の公理ずいう。の元をベクトルずいう。公理3の「0」をの零元ずいう。公理4のは「」ず曞き、これをの逆元ずいう。以䞋、特に断りなければこの本の䞭ではは䜓、は線型空間であるず玄束する。 公理から出発するのは抜象的で少しわかりにくいかもしれないが、公理だけから議論をはじめるず、この公理を満たすものすべおに぀いお同時に議論するこずができ、䟿利である。しかしもちろんこの公理を満たすような具䜓的な集合にはどのようなものがあるかを知るこずも重芁である。いく぀か䟋を挙げる。 䟋 は通垞の挔算によっお線型空間である。特に、次元ナヌクリッド空間は線型空間である。 䟋 係数の倚項匏の集合は通垞の挔算によっお線型空間である。 䟋 実数䞊の無限回埮分可胜な実数倀関数党䜓の集合は線型空間である。 䟋 は線型空間である。より䞀般に、䜓の拡倧があるずき、は線型空間である。 問 䞊に挙げた䟋が線型空間の公理を満たすこずを確かめよ。 定矩 ずするずき。 - をの線圢結合(linear combination)たたは䞀次結合ずいう。 定矩 ベクトルに察しお、を満たすが以倖、存圚しないずき、は線圢独立(linearly independent)たたは䞀次独立であるずいう。 - ベクトルが線圢独立でないずき、は線圢埓属(linearly dependent)たたは䞀次埓属であるずいう。 定矩 䞊のベクトル空間の郚分集合に察し、 - をが䞊で生成する郚分空間ずいい、をこの郚分空間の生成系ずいう。 呜題 が線圢独立であるこずず、が線圢独立か぀、であるこずは同倀である。 蚌明 たずは、が線圢独立ならば、が線圢独立か぀、であるこずを瀺す。 - ずする。このずき、である。が線圢独立なので、である。よっお、は線圢独立である。 - ず仮定するず、ず衚すこずができる。移項しお、ずなる。は線圢独立なので、各係数は0になるはずだが、の係数は-1なので矛盟。よっお - 次に、が線圢独立か぀、ならば、は線圢独立であるこずを瀺す。 - ずする。ず仮定するず、ずなるが、なので、矛盟。よっおであるから、ずなるが、は線圢独立なので、ずなる。よっおは線圢独立。// 基底ず次元 少し具䜓的な線型空間に぀いお考察しおみる。においお、次の3本のベクトルの組は特別な意味を持っおいる。 特別ずはどういうこずかずいえば、の任意のベクトルxは、みなこのベクトルのスカラヌ倍によっお ず衚すこずができ、たたこの衚し方は䞀意的ずいうこずである。 䞀般の線型空間においおもこのようなベクトルの組があれば䟿利である。そのようなものがあるずき、このベクトルの組に特別な名前を぀けよう。 定矩 をの元の組ずする。の任意の元に察し、ずなるの元の組が䞀意に存圚するずき、はの基底basisであるずいう。 泚意すべきなのは、基底は䞀぀の線型空間に察し䞀組ずは限らないずいうこずである。たずえば、先ほどのもの基底であるが、䞀方 もの基底である。 呜題 がの基底であるこずず、か぀が線圢独立であるこずは同倀である。 蚌明 たずは、がの基底であるなら、か぀が線圢独立であるこずを蚌明する。 - は明らかである。を任意にずるず、がの基底であるこずから、を぀かっおず衚すこずができるので、である。よっお、であるから、である。 - ずする。このずき、䞡蟺を2倍するずずなるが、が成り立たないず仮定するずのうちのいずれかは成り立぀。これはがの基底であるこずに反するので、である。よっお、は線圢独立である。 - 次に、か぀が線圢独立ならばがの基底であるこずを蚌明する。 - のずき、任意のはず衚せる。ず衚すこずができるずするず、ずなる。ずころが、は線圢独立なので、である。よっおずなり、衚し方は䞀意であるこずが分かった。すなわち、がの基底である。// 呜題 ずをの基底ずするず、 ぀たり、もし基底が存圚すれば基底の元の数は䞀定である。蚀い換えるず、基底の元の数は各線圢空間に固有の数倀である。そこで、この数に名前を぀けるこずにする。 定矩 ずいうの基底が存圚するずき、をの次元dimensionずいいであらわす。このずきは次元線型空間であるずいう。 自然数が存圚するずき、は有限次元であるずいう。そのようなが存圚しないずきは、は無限次元であるずいい。ず曞く。なお、線型空間の次元は、であるずする。 実は、無限次元線型空間には無限個の元からなる基底が存圚するこずが知られおいる。䟋えば、䞊で䟋ずしおあげた線型空間は最初の以倖は無限次元の線型空間であるが、にはずいう基底がある。の基底やの䞊の基底はここたで簡単に曞き衚すこずはできないが、存圚するこずは知られおいる。 郚分空間 線型空間の郚分集合がたた線型空間になっおいるこずがある。そのずき、この郚分集合を線型郚分空間あるいは単に郚分空間ずいう。正確に曞けば以䞋のずおりである。 定矩 が次の性質を満たすずき、はの線型郚分空間linear subspaceであるずいう。 - - 公理3は䞀芋するず公理2から導かれるように芋えるが、そうではない。なぜならば、空集合は公理1,2を満たすが、公理3を満たさない。公理3は空集合は郚分空間ず呌ばないようにするための公理である。 呜題 を線型空間、をの線型郚分空間ずするずき、 線型写像 線型写像の定矩 近代的な数孊は、ある性質を満たす集合ず、その集合たちの間の写像mappingずを調べるこずを基瀎ずしお発展しおきた。ここでも、線型空間から線型空間ぞの写像に぀いお調べおみる。先ほどず同様にしお、どのような写像を調べる察象ずするか、公理的に䞎える。 線圢写像linear mappingを以䞋のように定矩する。 定矩 ,を䜓における線型空間ずする。写像が次の性質を満たすずき、は線型写像であるずいう。 - 少し䟋を芋おみよう。 䟋 Aをm×n行列ずする。は線型写像である。 䟋 は線型写像である。 䟋 埮分は線型写像である。 問 これらが線圢写像であるこずを確かめよ。 kerずim からぞの線型写像があるずき、その写像に付随しお自然にの郚分空間ずの郚分空間が定たる。それがここで挙げるkerずimである。 定矩 を線型写像ずする。 - をの栞(kernel)ずいう。これはの郚分空間である。 - をの像(image)ずいう。これはの郚分空間である。をの階数(rank)ずいい、であらわす。 すぐにわかるこずずしお、たずが党射(surjection)であるずいうこずは、の像がず䞀臎するこずず同倀である。たた、線型写像が単射(injection)であるこずは、栞が0のほかに元を持たないこずず同倀である。 呜題 線型写像が単射 - 蚌明 - に0でない元があるず仮定するず、か぀であり、は単射でない。 - 逆に、ず仮定する。ずするずであり、は線型写像なのでである。ず仮定したので、すなわちである。よっおは単射である。□ 行列衚瀺 有限次元線型空間の間の線型写像は、基底をずるこずにより、有限サむズの行列によっお衚瀺するこずができる。぀たり、有限次元線型空間の間の線型写像に぀いお調べるこずは、先ほど䟋ずしお最初にあげたベクトルの行列倍ずいう線型写像を調べるこずに垰着できる。 たず、線型写像は基底の行き先を決めるこずによっお決たるこずを瀺しおおく。 呜題 ,を線型空間ずし、をの基底、をの元ずする。このずき、線型写像であっお、を満たすものが唯ひず぀存圚する。 - 蚌明 - の任意の元はを甚いおず䞀意に衚せる。ここで写像を - で定めれば、確かに条件を満たす線型写像ずなっおいる。逆に、が条件を満たす線型写像であるずするず、線型写像の公理から - ずなっお、先の写像ず䞀臎する。□ この呜題によっお、次のような行列ず線型写像ずが1察1に察応するこずがわかる。 定矩 ,を線型空間ずし、をの基底、をの基底ずする。線型写像が - - を満たすずき、行列をの行列衚瀺ずいう。 和空間ず共通郚分 を郚分空間ずする。このずき、をずの和空間ずいう。をずの共通郚分ずいう。 双察空間 双察空間の定矩 線型写像の集合もたた線型空間ずなる。ここではそのような線型空間を扱うこずにする。 定矩 䞊のベクトル空間からぞの線型写像の党䜓は線圢写像は次の加法ずスカラヌ倍により線型空間ずなる。 をの双察空間(dual space)ずいう。 双察空間はもずの空間に付随しお自然に定たる線型空間である。ゆえに、䞋で芋るようにの性質をかなり受け継いでいる。 双察基底 の基底をひず぀定めるず、その基底に付随しおにも自然に基底が定たる。 呜題 をVの基底ずするず、に察しお - クロネッカヌのデルタ を満たすようなが䞀意的に存圚し、はの基底ずなる。 このようにしお定たるの基底をの双察基底dual basisず呌ぶ。 双察写像 からぞの線型写像があるずき、この写像に付随しおからぞの線型写像が定たる。向きが逆になっおいるこずに泚意 呜題 を線型写像ずする。写像は線型写像である。 このようにしお定たる写像をの双察写像(dual mapping)ず呌ぶ。 商空間 線型空間をその郚分空間で「割る」こずによっお新たな線型空間を䜜るこずができる。これを商空間ずいう。具䜓的には、次のような同倀関係を考え、これで元の線型空間を割った商集合に察しお線型空間ずしおの構造を入れるこずにする。同倀関係ずそれで割った商集合に぀いおは集合論に蚘茉があるのでここでは繰り返さない。 定矩 を線型空間、をその郚分空間ずする。このずき、䞊の同倀関係「」を次で定め、この関係によっお割った商集合をず曞く。 問 この関係「」が同倀関係であるこずを確かめよ。 関係「」が同倀関係であるこずが確かめられれば、晎れおは集合ずしお正圓化されたこずになる。この商集合ぞの暙準的な党射によるの像をず曞くこずにする。暙準的な党射が党射であるこずから、の任意の元はあるの元を甚いおずあらわせるこずを泚意しおおく。 次にこの集合に線型空間の構造を䞎えたい。そのためには、この集合の元同士の「足し算」ず、の元をかける「スカラヌ倍」の定矩を䞎えればよい。もっずも安盎に考えるならば、 - ずしたいずころである。実際このようにするのであるが、ここでひず぀泚意しなければならないのは、この挔算が「定矩になっおいる」かどうかであるきちんず定矩になっおいるこずをしばしば「well-definedである」ずいう。定着した日本語蚳は残念ながら存圚しない。どういうこずかずいうず、次のこずを確かめなければならない。 今たでわれわれが知っおいた挔算に぀いおは、これは圓たり前の事実である。しかし、われわれは今新しい挔算を定矩しようずしおいるのであるから、この新しい挔算が「たずもな」定矩であるこずを確かめなければならない。このこずに泚意する必芁がある。これは特に今の堎合に限らず商集合になんらかの構造を入れようずするずきには必ず気を぀けなければならないこずである。 well-definedであるこずを確かめなければならないずいうこずはなかなか理解しがたいかもしれないが、実際にwell-definedであるこずを確かめるのは容易であるので読者に任せる。 問 䞊で定矩した挔算がwell-definedであるこずを確かめよ。 - ヒント瀺すべきこずをもっず盎接的に曞き䞋せば、である 問 この挔算によっおが線型空間になっおいるこずを確かめよ。 問 暙準的な党射は線型写像であるこずを瀺せ。 商空間の基底 双察空間においおは、元の空間の基底に察応した基底を自然に取るこずができた。商空間においおも、ある意味で同様のこずができる。 呜題 を有限次元線型空間、をその郚分空間ずし、はの基底であり、しかもそのうち最初の個はの基底であるずする。このずき、はの基底。 - 蚌明 - を任意に取る。ずかける。このずき、の定矩から - ず衚瀺できる。あずはこの衚瀺の䞀意性を蚀えばよい。ずするず、。これより ç³» 商空間ず線型写像 線型写像があるずき、そのkernelはの郚分空間だったので、割った商空間を考えるこずができる。ここではこの商空間ず元の線型写像ずに぀いお調べる。 補題 V,Wを線型空間、を線型写像ずする。このずき、ずしお写像を定めるずこれはwell-defined。 - 蚌明を瀺せばよい。ずはすなわちのこずなので、f(x-x')=0。すなわちf(x)-f(x')=0である。 定理準同型定理 䞊で定めたは同型。 - 蚌明 党射性は自明なので単射性を瀺す。ずするず、f(x)=0なので、。すなわち商空間においおである。これはずいうこずに他ならず、したがっおは単射である。 ç³» 次元定理 ,が有限次元線型空間のずき、
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を互いに重耇しないように、にう぀す操䜜をn次の眮換ずいう。 眮換によっおiがう぀される行き先をず衚す。 眮換は、次のように、䞊にもずの元を、䞋の行き先を䞊べお衚珟される。 これは、行列ず同じ衚珟だが、行列ではないこずに泚意する。 䟋えば、 1を2に、2を3に、3を1にう぀す眮換は、3次の眮換であり、ずなり、この眮換は、 ず衚せる。 単䜍眮換 のように、すべおの敎数が倉化しない眮換のこずを単䜍眮換ずいう。 逆眮換 ある眮換に察し、を逆眮換ずいう。 眮換党䜓の集合 n次の眮換党䜓の集合をず衚す。 䟋えば、である。 n次の眮換党䜓の集合の個数がであるこずは自明であろう。 眮換の合成 眮換に察し、眮換の合成をず定める。 これは、に察し、ず衚蚘するこずもできる。 こうするず、蚘述量が少なくなり、䟿利だろう。 眮換の性質 眮換に぀いお、以䞋の性質が成り立぀。 - - - 蚌明 - に察し、 よっお、である。 - に察し、 よっおである。 - に察し、 よっおである。 のように、iずjだけを亀換する眮換を互換ずいう。 任意の眮換は互換の積で衚すこずができ、互換の個数の偶奇は互換のずり方によらず、同じであるずいう性質がある。 眮換を互換の積で衚したずき、互換の個数が偶数個の眮換を偶眮換、奇数個の眮換を奇眮換ずいう。 - 蚌明 を の笊号ずいう。 行列匏 行列 に察しお、 をAの行列匏ずいう。 ※ ずは、 に の元をすべお代入しお足し合わせろずいう意味である。 たずえば、 のずき、 ず は同じ意味である。 2次正方行列の行列匏を求めおみよう。 行列匏の定矩に圓おはめるず、 である。 であるから行列匏は である。 3次の行列匏では、 ずなる。 これは、「Sarrus(サラス)の展開」たたは「Sarrusの方法」、「たすきがけの法」ず呌ぶもので、右図のように斜めに数を乗じたものの和ず考えるこずができる。 䟋えば、第1項 は、1行1列の から、3行3列の たでを右䞋に向かっお順に乗じたものに等しい。たた、次の は、1行2列の から始めお、右䞋に向かっお順に乗じたものに等しい。2行3列の の次は端を突き抜けお、3行1列の に至る。第3項も同様である。 4から6番目の項は、右䞋に向かっおではなく巊䞋右図では右䞊に向かっお乗じお、笊号を反転したものである。 以降の行列ではこのような簡単な蚈算法は埗られない。 項の数は 行列で 個であるため、倧きな行列に぀いお蚈算機を䜿わずに行列匏を蚈算するのは困難である。 行列匏の基本性質 行列匏に぀いお成り立぀性質のうち、以䞋の4぀は基本的である。 - - - - 単䜍行列の行列匏は1。 1. ず 2. の性質を合わせお「列に぀いおの倚重線型性」ずいう。3. の性質は「列に぀いおの亀代性」ずいう。䞀般に任意の正方行列 に぀いお であるから、これらの性質は行に぀いおも成り立぀。 - 蚌明 - よっお蚌明された。 - よっお蚌明された。 - n次の眮換 に の互換を合成した眮換を ずする。このずき である。もし が奇眮換であれば は偶眮換、 が偶眮換であれば は奇眮換であるから である。ゆえに よっお蚌明された。 - 行列匏を蚈算するず、察角成分の積の項が1、それ以倖の項は0になるこずから盎ちに埗られる。 - (転眮に぀いおの䞍倉性) 任意の眮換ずその逆眮換に぀いお笊号は等しいから、 ずしお以䞋のように瀺される。 任意の正方行列に察しおある実数を察応付ける䜜甚のうち、この4぀の性質を党お満たすのは行列匏だけであり、この性質を定矩ずしお行列匏を導出できる。
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逆行列の䞀般型 逆行列は、 で曞かれる。 ここでCは、Aの䜙因子行列である。 導出 第l行に぀いお考える。(l = 1 , ... , n) このずき、l行l列に぀いお ACを考えるず、 , (は、行列Aの行l、列mに関する小行列匏。) (匏の展開の逆) たた、l行で、i列(i = 1, ... , n : l 以倖) に぀いお ACを考えるず、 これは、行列Aで、i行目をl行目で眮き換えた行列の行列匏に等しい。 行列匏で行列のうちのある行か、ある列が他の行か他の列ず䞀臎する堎合、 その2぀の行たたは列からの寄䞎は必ず打ち消しあう。 (導出?) よっおi列からの寄䞎は0に等しい。 よっお求める行列 ACは、 ずなり、 は、(CはAの䜙因子行列) Aの逆行列に等しいこずが分る。 実際にはこの蚈算は倚くの蚈算量を必芁ずするので 実甚的な蚈算には甚いられない。 実甚的な蚈算にはガりスの消去法が 甚いられるこずが倚い。
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線型代数孊/序論 < 線型代数孊線圢代数孊 はじめに から転送 線圢代数孊を孊ぶ意味 線圢代数孊は、倚くの理工系の倧孊においお必修ずされおいる、数孊の䞭でもずおも重芁な分野である。ここでは、線圢代数孊を孊ぶ意味に぀いお述べる。 線圢代数孊ずは、端的に蚀えば、「たっすぐなもの」を扱う方法を孊ぶ分野である。「曲がったもの」の扱いは難しいが、「たっすぐなもの」に぀いおは矎しい理論ができあがっおおり、その理論に基づけば、簡単に正しく扱うこずができる。 䞖の䞭にあるものの倚くは「たっすぐ」ではないが、近䌌的には「たっすぐ」ずみなすこずができるこずはしばしばある。そのような堎合、曲がったたた扱うのは難しくおも、「たっすぐ」に近䌌した䞊で線圢代数孊の理論を適甚するず簡単に扱えるこずがある。䟋えば、曲がったグラフに接線を匕く埮分操䜜は、このような扱いの代衚䟋である。 線圢代数孊で孊ぶ内容 䞊に曞いたような「たっすぐなもの」の集合を線圢空間ず蚀う。たた、線圢空間から線圢空間ぞの「たっすぐな」写像を線圢写像ずいう。線圢代数孊の理論によるず、倚くの線圢空間では、基底を取るこずによっお、元はベクトルで、線圢写像は行列で衚せるこずがわかっおいる。そこで、たずは行列の扱い方を孊び、その基本を䞀通り習埗した埌、線圢空間や線圢写像に぀いおの䞀般論を孊ぶ。その䞀般論を甚いるず、より高床な行列の扱い方を知るこずができる。その䞭でもゞョルダン暙準圢の理論は実甚䞊も重芁な理論である。 本曞で甚いる蚘号 定矩0.0.1 「ものの集たり」を集合ずいう。集合を構成するものを元たたは芁玠ずいう。a が集合Aの元であるこずをで衚す。 以䞋、おもな集合を挙げる。本曞では今埌断りなしにこれらの蚘号を甚いる。 定矩0.0.2 - = {実数} ; 実数党䜓の集合。 - = {自然数} ; 自然数党䜓の集合。 - = {敎数} ; 敎数党䜓の集合。 - = {耇玠数} = ; 耇玠数党䜓の集合。 - = {有理数} = ; 有理数党䜓の集合。 - ; 任意の䜓。䜓ずいうのは、四則挔算に察しお閉じおいる集合。本曞では特に断りのない限り、たたはずする。 量化蚘号に぀いおは、詳しくはこちらを参照しおほしい。 - ^ 「任意の」ず「すべおの」は本質的には党く同じこずである。すべおのものに぀いお成り立぀なら、任意のものに぀いおも成り立぀し、任意のものに぀いお成り立぀なら、すべおのものの䞭から遞んだ党郚のものに぀いおも成り立぀。よっおすべおのものに぀いお成り立぀。
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䜙因子行列 䜙因子 正方行列に察しお、 行列の行目ず列目を取り陀いお埗られる行列をず衚す。このずき、 をの䜙因子ずいう。 - 䟋 の䜙因子は、である。 䜙因子展開 次のように、䜙因子を利甚するこずで、行列匏を求めるこずができる。 ただし、は次正方行列である。 これを、䜙因子展開ずいう。 蚌明 ずする、このずき、 である、ここで、行列の列目は、 ず衚すこずができ、 (1)匏は、 ず、衚すこずができる。これに、行列匏の性質を䜿えば、 である。 ここで、に぀いお考える。 この行列の行目ず、行目を入れ替る。行目ず、行目を入れ替える。・・・行目ず、行目を入れ替える。ずいう操䜜をするず、次のような行列になる。 行列の行たたは列を入れ替えるず、行列匏の倀は倍されるのだった。この操䜜では、回の入れ替えを行うので、この匏は、倍されおいる。 次に、同じように、列目ず、列目を入れ替える。列目ず、列目を入れ替える。・・・列目ず、列目を入れ替える。ずいう操䜜をする。するず、次のような行列になる。 であるこずに぀いおの説明は䞍芁であろう。 これを、行列匏の定矩に埓っお展開する。 䞀行目で、(1,1)芁玠を遞ばない項は、いずれ、䞀列目の0を遞ぶので、0ずなる。 なので、䞀行目で、(1,1)芁玠を遞ぶ項だけを考えれば良いが、これは、ず䞀臎する。 よっお、この行列匏は、である。 これを、(2)匏に代入すれば、ずなり、蚌明された。 これず同様の議論を行にも行えば、もう䞀方の匏も導くこずができる。 䜙因子行列 をAの䜙因子行列ずいう。 䜙因子行列には、以䞋の性質がある。 蚌明 なので、 行列の成分は、 である。 (i)のずき - (1)匏は、行列の列目に関しお䜙因子展開をした匏ず䞀臎するので、(1)匏はのずき、である。 (ii)のずき - 行列の列目が行列の列目になっおいる行列の行列匏に぀いお考える。この行列匏は以䞋のようになる。 - この行列のi列目に぀いお、䜙因子展開を行うず、(1)匏ず䞀臎する。 - 同じ列がある行列の行列匏は0になるのだった。なので、(1)匏は、のずき、0である。 たずめるず、である。 よっおである。同様の議論を行えば、も導くこずができる。 逆行列の蚈算 のずきが存圚するので、にを右からかけで割れば、 である事がわかる。
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ずを自然数ずする。個の数を、括匧で囲んだ䞭に次のように瞊に個、暪に個、衚のように䞊べお曞いたものを、行列の行列(matrix)ず蚀う。(m×n)-行列ずも蚀う。 この行列を構成するを行列の成分(element)ず蚀う。暪に䞊んだ䞀列を行(row)、瞊に䞊んだ䞀列を列(column)ず蚀う。䞊から番目の行を第行ずいい、巊から番目の列を第列ず蚀う。行列内の第行、第列に䜍眮する成分を、この行列の-成分ず蚀う。行列Aの成分が、である行列をず曞く。 行列の第k列の列ベクトルをずする。 行列は、この列ベクトルを甚いお、行列は、ず衚すこずもできる。 同じように、行列の第k行の行ベクトルをずしたずき。 行列は、この行ベクトルを甚いお、行列は、ず衚すこずもできる。 成分が党お実数の行列を実行列ず蚀い、成分が党お耇玠数の行列を耇玠行列ずいう。たた、の堎合、(n×n)-行列を特にn次正方行列ず呌ぶ。 盞等関係 2぀の(m×n)-行列に関し、ずが等しいずは、2぀の行列の察応する成分が党お等しいこずを蚀う。すなわち、 - のずき、 2個のm行n列行列ずに぀いお、行列の和 A+B を次のように定矩する。 , のずき、 のずき、ず衚珟するこずもできる。 スカラヌ乗法 たた、行列ず定数に぀いお、行列の定数倍 を次のように定矩する。 のずき、 特に、のずき、をず曞く。 たた、をず曞く。 個の行列ずに぀いお、Aの列数ずBの行数が同じでの堎合に、行列の積を次のように定矩する。 , のずき、AずBの積ABを - によっお ず定める。 この定矩は難しく芋えるが、行列の行目の行ベクトルず、行列の列目の列ベクトルの内積が行列の成分になっおいるだけである。 行列同士の積は党おの二行列に察しお定矩されおいるわけではない。(m×n)-行列ず(n×l)-行列の間にのみ定矩されおいるのである。 䟋題 次の蚈算をせよ。 - 解答 䟋題 行列 、 行列 、 行列 に぀いお、 を蚌明せよ。 - 解答 ここでは、行列 の 成分を ず衚すこずにする。 よっお、 零行列 行列成分が党お0の行列を零行列zero matrixずいい、ず曞く。特に(m×n)-行列であるこずを明瀺する堎合には、0m,nず曞き、n次正方行列であるこずを明瀺する堎合には0nず曞く。 任意の行列に、適圓な零行列をかけるず、垞に零行列が埗られる。零行列は、実数における0に䌌おいる。 単䜍行列 に察しお、成分を、次正方行列の察角成分diagonal elementずいう。 行列の察角成分がすべお1で、その他の成分がすべお0であるような正方行列 を単䜍行列elementary matrix、あるいはidentity matrixずいい、やず衚す。が明らかである堎合にはしばしば省略しお、やず衚すこずもある。クロネッカヌのデルタを䜿うず. 行列の挔算の性質 を任意の行列 、を任意の定数、を零行列、を単䜍行列ずするず、以䞋の関係が成り立぀。 - 結合法則: - 亀換法則: - - - - - - - - - - 転眮行列 に察しお をの転眮行列transposed matrixず蚀い、やず衚す。 ぀たりずは、の瞊暪をひっくり返した行列である。 以䞋のような性質が成り立぀。 - - - - 蚌明 ずする。 - 転眮行列ずは、行ず列を入れ替えた行列なので、2回行ず列を入れ替えれば、もずの行列に戻る。 - の成分はであり、の成分はである。 - の成分はであり、の成分はであるから。 - の成分はなので、の成分はである。次に、の成分はの成分はであるので、の成分はであるから。 ただし、をの列数ずする。 耇玠行列 ある行列Aのすべおの成分の耇玠共圹を取った行列 を、耇玠共圹行列complex conjugate matrixずいう。 以䞋のような性質がある。 - - - 䞀番最埌の匏には泚意せよ。ずりあえず、ここで䞀䌑みしお、挔習をやろう。 挔習 - 1.定理(1.5.1)を蚌明せよ - 2.蚈算せよ - (1) - (2) - (3) - (4) - () 3. - 察角成分*1が党お1それ以倖の成分が党お0のn次正方行列*2を、単䜍行列ず蚀い、Enず曞く。぀たり、 - , - このΎi,jを、クロネッカヌのデルタKronecker deltaず蚀う、たたはクロネッカヌの蚘号ず蚀う。この時、次のこずを瀺せ。 - (1)のずき、AX=E2を満たすXは存圚しない - (2)の時、(1)の定矩で、BX=AずなるXが存圚しない。 - たた、YB=Aを満たすYが無数に存圚する。 - (3)n次行列(n次正方行列)Aのある列が党お0なら、AX=Eを満たすXは存圚しない。 - *1察角成分:n次正方行列A=(ai,j)で、(i=1,2,...,n;j=1,2,...,n)ai,i=a1,1,a2,2,...,an,nのこず - *2n次正方行列:行ず、列の数が同じnの時の行列 区分け は、 , , ずするこずで、 䞀般に、 定矩(2.1)行列の区分け (l,m)型行列A=(ai,j)をp-1本の暪線ずq-1本の瞊線でp×qの島に分けお、䞊からs番目、巊からt番目の行列をAs,tずおいお、 ずするこずを、行列の区分けず蚀う。 定理(2.2) 同様に区画された同じ型の、 , がある。この時、 (2.3) (s=1,2,...,p;u=1,2,...,r) (蚌明) - (i) - As,tを(ls,mt),Bt,uを(mt,nu)ずするず、As,tBt,uは、tず関係なく、(ls,mt)型行列であるから、それらの和Cs,uも(ls,mt)型行列である。よっお、(2.3)は意味を成す。 - (ii) - Aを(l,m)Bを(m,n)型、(2.3)の䞡蟺の察応する成分を(α,β)、 - , - . - ずおけば、Cs,uの(α,β)成分ずCの(i,k)成分,As,tBt,uは等しく、それは - であり䞔 - ⇔の(α,β)成分= - (i),(ii)より、定理(2.2)は蚌明された。 䟋 - p=q=r=2ずするず、 (2.4) - A2,1,B2,1=Oずするず、(2.4)右蟺は - ず、区分けはこの時嚁力を発揮する。A1,2,B1,2=Oならさらに嚁力を発揮する。 䟋 - 単䜍行列Enをn個の瞊ベクトルに分割したずきの、そのベクトルをn項単䜍ベクトルず蚀う。これは、ベクトルの項でのべた、2,3次における単䜍ベクトルの定矩の䞀般化である。Eのこずを単䜍行列ず蚀う意味が分かっただろうか。ここでAを、(l,m)型Bを(m,n)型ず定矩しなおし、 - B=(b1,b2,...,bn) - ずするず、 - AB=(Ab1,Ab2,...,Abn) - この事実は、定理(2.2)の特殊化である。 瞊ベクトルx=(xi)は、 x=x1e1+x2e2+...+xkek ず衚す事が出来るが、䞀般に x1a1+x2a2+...+xkak をa1,a2,...,akの線型結合ず蚀う。 挔習 蚈算せよ (1) (2) 逆行列 ずなる行列が存圚すれば、をの逆行列ずいい、ず衚す。 たた、に逆行列が存圚すれば、を正則行列ずいい、逆行列はただ䞀通りに決たる。 蚌明 - に逆行列が存圚するず仮定するず。 - が成り立぀ので、 - よっおずなるので、逆行列が存圚すれば、ただ䞀通りに決たる。 逆行列に぀いおは、以䞋の性質が成り立぀。 - 蚌明 - の逆行列は、定矩から、ずなるであるが、にを代入するず成り立っおいるので、である。 - の逆行列は、ずなるであるが、にを代入するず、 - - - ずなり、匏が成り立っおいるのでである。 定矩(3.2.4)察称区分け 正方行列を䞀蟺が等しい正方圢の島に区分けするずき、この区分けを察称区分けず蚀う。 簡単な蚌明で 「定理(3.2.5) 察称区分けで、 においお、A1,1ずA2,2が正則ならば、Aも正則である。」 及び次のこずが蚀える。 「察称区分けで、 A=(Ai,j)で、(i,j=1,2,...n)ならば、Aが正則である必芁十分条件は、Aiがすべお正則である事である」 その逆行列は、次のように䞎えられる。 たた、(3.2.5)の逆行列A-1は、 である。 行列の环乗 行列の环乗は、を正則行列、を自然数ずし、次のように定矩される。 - - 行列の环乗には以䞋の性質がある。 - - - のずき ただし:を正則行列、を自然数ずする。 蚌明 - なので、隣り合うAずBを入れ替えおいくず これを続けるず、ずなる。 その他 正方行列(ai,j)においお、ai,iを察角成分ず蚀う。たた、察角成分以倖が党お0である正方行列のこずを察角行列diagonal matrixず蚀う。察角行列が正則であるための、必芁十分条件は、察角成分が党お0でないずいうこずである。4章で瀺される。察角行列の䞭でも曎にスカラヌ行列ず呌ばれるものがある。それはcE(c≠0)の事である。勿論Eはc=1の時のスカラヌ行列で、察角行列である。たた、スカラヌ行列cEを任意行列Aに掛けるず、CAずでる。察角行列が定矩されたので、固有和が定矩できる。 定矩(3.2.6)固有和たたは跡trace - 正方行列Aの固有和 - TrA - ずは、察角成分の総和である。 次のような性質がある Tr(cA)=cTrA, Tr(A+B)=TrA+TrB, Tr(AB)=Tr(BA)
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ここでは、基本倉圢ず階数に぀いお議論する。特に、階数は線型代数孊では非垞に重芁な抂念であるので十分理解されたい。 基本行列 以䞋の3皮の行列,を基本行列fundamental matrixずいう。 - - n次単䜍行列の第i行ず第j行を入れ替えたもの。 - - n次単䜍行列の第i行をC倍したもの - - n次単䜍行列の第i行、第j列をCに眮き換えたもの 巊右から基本行列をかけるこずを巊右基本倉圢fundamental operation ずいう。 巊右からP(i,j),Q(i;c),R(i,j;c)をかけるずいうこずこずは、それぞれ - 第i行列ず第j行列を入れ替える。 - 第i行列をc倍する。 - 第j行列のc倍を第i行列に加える。 ずいう操䜜を行うこずに察応する。 - 䟋 である。 基本行列の正則性 基本行列は正則である。 実際、 である。 定理ず定矩 は基本倉圢によっお以䞋の圢に䞀意的に倉圢できる。 このずき、rを行列Aの階数rankずいい、 などず曞く。 蚌明 のずきは䞊の圢になっおいる。 以䞋、 ずする。 今、 ずしおも䞀般性は倱われない。 たず、 を巊からかけるず ずなる。 次に、 を右からかけるず ずなる。 そしお、 を巊から、 を右からかけ、さらに を巊からかければ、 ずなる。 なら䞊ず同じ操䜜をすれば、垰玍的に求めたい圢になる。 䞀意性 以䞋 ずする。 Aに基本倉圢を斜しお以䞋の぀の圢になったずする。 ここで、基本倉圢の正則性から、正則行列 が存圚しお、 したがっお が成り立぀。 これから、 は正則だから ∎ □ たたこのこずから、 においお - は正則 であるこずが分かる。 の階数を求めよ。 第行の倍を第行に加える 第行の倍を第行に、倍を第行に加える 第列の倍ず第列の倍を第列に加える したがっお、この行列の階数はである。□ 緎習問題 以䞋のの行列の階数を求めよ。     答え       
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線圢代数孊/逆行列の䞀般型 < 線圢代数孊線圢代数孊 逆行列の䞀般型 から転送 線型代数孊 > 逆行列の䞀般型 逆行列の䞀般型 逆行列は、 で曞かれる。 ここでCは、Aの䜙因子行列である。 導出 第l行に぀いお考える。(l = 1 , ... , n) このずき、l行l列に぀いお ACを考えるず、 , (は、行列Aの行l、列mに関する小行列匏。) (匏の展開の逆) たた、l行で、i列(i = 1, ... , n : l 以倖) に぀いお ACを考えるず、 これは、行列Aで、i行目をl行目で眮き換えた行列の行列匏に等しい。 行列匏で行列のうちのある行か、ある列が他の行か他の列ず䞀臎する堎合、 その2぀の行たたは列からの寄䞎は必ず打ち消しあう。 (導出?) よっおi列からの寄䞎は0に等しい。 よっお求める行列 ACは、 ずなり、 は、(CはAの䜙因子行列) Aの逆行列に等しいこずが分る。 実際にはこの蚈算は倚くの蚈算量を必芁ずするので 実甚的な蚈算には甚いられない。 実甚的な蚈算にはガりスの消去法が 甚いられるこずが倚い。
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刑法総論 刑法総論の教科曞。刑法総論は序論、犯眪論、刑眰論で構成され、犯眪論内郚では構成芁件論、違法性論、責任論、眪数論で構成される。ここでは犯眪論を䞭心に解説する。 犯眪論䜓系の意味 眪刑法定䞻矩刑法の自由保障機胜 法埋䞻矩 遡及凊眰の犁止 眪刑法定䞻矩の原則によれば、行為埌に成立した法芏を遡っお適甚するこずは蚱されない。日本囜憲法第39条は、遡及凊眰の犁止の原則を掲げおいる。「䜕人も、実行のずきに適法であった行為又は既に無眪ずされた行為に぀いおは、刑事䞊の責任を問はれない。又、同䞀の犯眪に぀いお、重ねお刑事䞊の責任を問はれない。」この原則を、事埌法の犁止ずもいう。刑眰法芏は、それが斜行された時以埌の犯眪に察しおのみ適甚される。 限時法 類掚解釈の犁止 類掚解釈を認めるか吊かに぀いおは、激しい察立がある。拡匵解釈ず類掚解釈ずは、どのように区別されるのだろうか。拡匵解釈ずは、法芏によっお瀺された抂念を可胜な限り拡匵しお解釈する方法をいう。それに察しお、類掚解釈ずは、法芏の意味するずころを超えお解釈するこずをいう。拡匵解釈は蚱されるが、類掚解釈は蚱されないず解されおいる。なぜなら類掚解釈は、眪刑法定䞻矩の原則に反するこずになるからである。 実䜓的デュヌプロセス 明確性の理論 構成芁件論 構成芁件抂論 䞻䜓論 法人の犯眪胜力 身分犯 間接正犯 行為論 䞍䜜為犯 䞍䜜為犯ずは、ある䞀定の行為をしないこずによっお犯眪ずなるものをいう。䟋えば、䞍退去眪刑法130条埌段、保護責任者遺棄眪同218条埌段などである。これらの犯眪を、真正䞍䜜為犯ずいう。これらの犯眪に察しお、構成芁件が䜜為の圢匏で芏定されおいる堎合にある䞀定の䞍䜜為が実行行為ずなる犯眪のこずを䞍真正䞍䜜為犯ずいう。䟋えば、嬰児の母芪が殺害の意図をもっお授乳しないこずにより嬰児を逓死させた堎合などである。通説・刀䟋によれば䞍真正䞍䜜為犯は認められるが、これが実行行為ずしお認められるためには、䞍䜜為があくたでも法埋䞊の矩務に違反するものでなければならない。 因果関係 条件関係 盞圓因果関係 結果的加重犯 客䜓論保護法益 結果 䟵害犯ず危険犯 結果犯ず単玔行為犯 即成犯・継続犯・状態犯 䞻芳的構成芁件芁玠 目的犯・傟向犯・衚珟犯 䞻芳的違法芁玠 違法性論 行為無䟡倀論·結果無䟡倀論 抂芁 数ある刑法孊の論点の䞭でも、珟圚最も激しく、極めお倚くの論点に関係しおくるものである。すなわち、刑法における違法性は法益を䟵害したずいう結果の無䟡倀及びその危険性によるもの結果無䟡倀論か、それずも行為の反芏範性に求める行為無䟡倀論のか、である。ただし、日本においおは玔粋な行為無䟡倀䞀元論はほずんど䞻匵されおおらず、結果無䟡倀䞀元論ず、結果無䟡倀に加えお行為無䟡倀も䜵せお考慮する結果無䟡倀・行為無䟡倀二元論の察立ずなっおいる。 議論の歎史 本来はドむツで成立した議論である。ノェルツェルにより埓前の刑法䜓系を結果無䟡倀論ず名付けおこれを批刀し、自らの立堎を行為無䟡倀論ずしお瀟䌚的䟡倀芳を基瀎に刑法を解釈すべしず䞻匵された。 その埌戊埌の新憲法を背景に、平野博士によっお団藀博士を始めずする埓前の刑法䜓系を䟡倀の抌し付け的な行為無䟡倀論であるずしお批刀し、刑法の違法性はあくたで結果無䟡倀によるべきずする論が展開された。 行為無䟡倀論の代衚ずされた団藀博士や倧塚博士らがそれぞれ䞻に䞻芳䞻矩刑法、目的的行為論等ずの論議に目を向け、積極的に結果無䟡倀論に察する反論をしおこなかったために結果無䟡倀論は隆盛し孊䌚においお倚数説化する。ずりわけ東京倧孊においおは、早䞖した藀朚博士の埌任に結果無䟡倀論者の内藀が招かれたこずによっお、実務は未だいわゆる行為無䟡倀論正確には結果無䟡倀・行為無䟡倀二元論を採るにもかかわらず、刑法講座は党お結果無䟡倀論者で占められる事態ずなり理論ず実務の乖離が進んでしたう。 その埌倧谷教授や前田教授らによる察立の止揚が詊みられる䞀方で、山口教授による平野説を基本ずした結果無䟡倀の培底的な玔化も図られた。 戊埌隆盛した結果無䟡倀論が䞀応の到達点を芋たこず、ロヌスクヌルの開講によっお孊者ずいえども実務の実態を無芖できなくなったこずなどから、今埌議論の方向性が倉化するずも考えられる。 代衚的立堎 単に結果無䟡倀論、行為無䟡倀論ず呌ぶこずが倚いが、完党な二項察立ではないこずに泚意すべきである。 - 関西結果無䟡倀䞀元論 - 二元的結果無䟡倀論 - 前田、朚村等。前田教授は結果無䟡倀論の代衚的論者ず蚀われる事が倚いが、行為無䟡倀論に立぀藀朚博士の実質的犯眪論の立堎を受け継ぎ぀぀も行為無䟡倀的な刀䟋を結果無䟡倀的に読み替えようずする立堎であるため結果無䟡倀論の䞭でも異端であり、兞型的な結果無䟡倀論ずは異なる。 - 二元的行為無䟡倀論 - 䞀元的行為無䟡倀論 議論の構造 違法性阻华事由 - 正圓行為 - 正圓防衛 - 緊急避難 正圓行為 - 法什による正圓化 - 被害者の意思による正圓化 被害者の承諟・同意 正圓防衛 緊急避難 過剰防衛·過剰避難 - 過剰防衛 - 過剰避難 違法性阻华事由の錯誀 誀想防衛·誀想避難 - 誀想防衛 - 誀想避難 誀想過剰防衛等 - 誀想過剰防衛 責任 責任論 道矩的責任ず瀟䌚的責任 - 道矩的責任 - 瀟䌚的責任 行為責任ず人栌責任 - 行為責任 - 人栌責任 責任胜力 心神喪倱・心神耗匱 原因においお自由な行為 刑事未成幎者 故意 - 犯眪䜓系䞊の故意の䜍眮づけ - 構成芁件的故意 - 構成芁件的事実の錯誀 違法性の意識 - 違法性の意識の芁吊ず䜍眮づけ - 違法性の錯誀 - 幻芚犯
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刑眰論 眰金 から転送 法孊刑事法刑法刑法抂論関係諞法等 (刑事法)行刑法刑眰論・刑眰の皮類 刑眰論総論 刑眰の機胜 - 刑法の本質のひず぀は、個人の報埩暩の囜家ぞの委譲であり、その意味では応報的であるこずが求められる。それず同時に、䞀般人ぞの譊告機胜ずしお䞀般予防機胜、刑眰の執行行刑を通じお犯眪者の再犯を抑止する特別予防機胜が期埅される。なお、行刑を通じお犯眪者を䞀般瀟䌚から隔離する機胜隔離機胜も認められるが、これは副次的なものであり、刑眰の本質的目的ずしがたい。 刑眰の分類 - 刑眰は講孊以䞋のものに分類される。なお、珟行刑法に定めのないものに぀いおは、刑眰の䞀芧に詳しい。 - 生呜刑 : 行為者の生呜を奪うもの。方法ずしおは死刑のみ。 - 身䜓刑 : 行為者の身䜓に察する苊痛、身䜓の完党性を欠くこずによるもの。歎史的には、死刑ずずもに刑眰の䞻流をなしおおり、鞭打ち等身䜓に苊痛を加えるもの笞刑、杖刑、身䜓の䞀郚を切断するもの宮刑、断手、入れ墚等様々なバリ゚ヌションがあり、十分な嚁嚇効果を有しおいたが、近代においお、その残虐性が非難されほずんどの囜家で刑眰ずしお廃止された。しかしながら、珟圚においおも、䞀郚のむスラム囜家に残る。たた、米囜等先進諞囜においお、性犯眪者に察し、刀決においお断皮等が蚀い枡されるこずがあるが、これは刑眰論ずは別の文脈で議論すべきものである刑事政策の範疇ではある。 - 自由刑 : 行為者を拘犁し、自由を剥奪するもの远攟刑を含む堎合もある。日本の刑法においおは、懲圹、犁錮及び拘留が芏定されおいる。その他、諞倖囜においお、週末拘犁や自宅犁錮等の制床がある。 - 远攟刑 : 行為者に䞀定区域ぞの移動を犁じ、移動・居䜏の自由を剥奪するもの。歎史的には職業の拠点を倱うこずずなり、厳刑のひず぀であったが、近代にいたりその効果が䜎䞋した。諞倖囜においおは、囜倖远攟を刑眰ずしお有する囜もある。なお、日本における、日本に生掻の拠点を有する倖囜籍者に察する囜倖退去凊分は、远攟刑同様の効果をもたらすが、刑眰ずされおいないため刑事手続きによらない。埓っお、刑事手続き䞊の保蚌も䞎えられおおらず問題芖する向きもある。 - 名誉刑 : 行為者の名誉・身分を剥奪するもの。爵䜍剥奪、江戞時代における非人手䞋等がその䟋である。たた、江戞時代の「晒し」等、垂䞭においお犯眪者ずしお衆目に晒される刑も、名誉刑のひず぀ずいえる。歎史的に、名誉職業であったこずも倚く、名誉剥奪が経枈的打撃を䞎えるこずもあった。しかしながら、珟圚においおは、倚くの近代囜家においお封建的身分制床は存圚しおおらず、名誉は䞻芳的な問題であり、䞀般的な刑眰効果を評䟡するこずは難しい。この芳点からは、マスコミの犯眪報道は実質的な名誉刑に盞圓しおいるずも蚀えるが、やはり刑事手続きの倖にあり、刑事政策䞊問題がないずは蚀えない。 - 財産刑 : 行為者の財産を剥奪するもの。日本の刑法においおは、䞻刑ずしお眰金及び科料が、付加刑ずしお没収が芏定されおいる。 - 珟圚の日本の刑法においおは、その制定時から身䜓刑、远攟刑及び名誉刑は採甚されおいない。これは、身䜓刑の䞍採甚は近代垂民䞻矩の垰結であり、远攟刑・名誉刑は刑法制定圓時の日本においおはすでに、刑眰ずしおの実効性を倱っおいたためず思われる。 䞻刑ず付加刑 残虐な刑眰の犁止 死刑 䜜成䞭、w:死刑を参照。 懲圹2022幎改正により「拘犁刑」 䜜成䞭、w:懲圹を参照。 犁錮2022幎改正により廃止 䜜成䞭、w:犁錮を参照。 拘留 䜜成䞭、w:拘留を参照。 眰金 䜜成䞭、w:眰金を参照。 科料 䜜成䞭、w:科料を参照。 没収 䜜成䞭、w:没収を参照。
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矅銬史略 矅銬史畧 矅銬史略矅銬史畧、ろヌたしりゃくは、明治初期の1874幎1875幎明治78幎に日本の文郚省が発行した叀代ロヌマ史の教科曞。党10巻で、英米の耇数の著述家などが著した英語の著䜜をもずに、英孊などを修めお圓時の文郚省職員であった 倧槻文圊1847-1928、囜語孊者ずしお著名が翻案したものである。 『矅銬史略』ずいう曞名は「ロヌマ史の抂略」あるいは「抂説ロヌマ史」ずいうような意味である。内容の範囲は、䌝承䞊の初代王であるロヌムルスによる建囜玀元前8䞖玀から、東ロヌマ垝囜の滅亡1453幎たでの玄2200幎間に及ぶ。叀代ロヌマ史だけで10巻もの教科曞が発行された背景には、圓時の明治政府が囜民ぞの西掋事情の啓蒙を急いでいたずいう時流があったのであろう。 明治初期の著䜜党般にいえるこずであるが、近代日本語の口語文が確立する前の文語文で曞かれ、挢字・仮名ずもに珟代では甚いられない特殊な字䜓も芋られるため、倧戊埌の珟代日本人には甚だ読みづらい代物である。 ここでは、ロヌマ史のハむラむトずいうべき題材を遞び、読みづらい日本語文語文を刀読し぀぀、明治維新期の日本政府が教育しようずしおいたロヌマ史を読み解く。 『矅銬史略』ずいう曞名は「ロヌマ史の抂略」あるいは「抂説ロヌマ史」ずいうような意味である。内容の範囲は、䌝承䞊の初代王であるロヌムルスによる建囜玀元前8䞖玀から、東ロヌマ垝囜の滅亡1453幎たでの玄2200幎間に及ぶ。叀代ロヌマ史だけで10巻もの教科曞が発行された背景には、圓時の明治政府が囜民ぞの西掋事情の啓蒙を急いでいたずいう時流があったのであろう。 明治初期の著䜜党般にいえるこずであるが、近代日本語の口語文が確立する前の文語文で曞かれ、挢字・仮名ずもに珟代では甚いられない特殊な字䜓も芋られるため、倧戊埌の珟代日本人には甚だ読みづらい代物である。 ここでは、ロヌマ史のハむラむトずいうべき題材を遞び、読みづらい日本語文語文を刀読し぀぀、明治維新期の日本政府が教育しようずしおいたロヌマ史を読み解く。 各巻の内容 矅銬史略の読解 - 巻之五 - /塞撒ガ髙盧ヲ埁䌐スル事カ゚サルがガリアを埁䌐する事 (2023-03-19) 2022幎8月18日より - /塞撒䞍列顛ヲ進略スル事カ゚サルがブリタンニアを䟵略する事 (2024-01-12) 2023幎3月26日より 付録 - /挢語衚蚘に぀いお (2022-08-22) 2022幎8月22日より
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矅銬史略/挢語衚蚘に぀いお 『矅銬史略』など明治初期の曞物においお、西掋の固有名詞地名や人名を衚蚘するにあたっおは、䞭囜の挢語挢文にならった圓お字の挢字衚蚘ず、カタカナによる衚蚘が混圚しおいた。特に慣甚化した固有名詞に぀いおは、決たった挢字衚蚘が甚いられおいた。それらの挢字衚蚘は、挢語挢文の衚蚘を螏襲したものもあれば、英語などの発音に日本人の蚳者が挢字を圓おたものもある。 線集䞭 脚泚 - ^ ラテン語のロヌマ囜家の囜号は senātus populusque Rōmānus「ロヌマの元老院ず人民」。たた、ロヌマ垝囜Roman Empireに圓たる衚珟ずしお Imperium Romanum「ロヌマの支配圏」などがある。 - ^ 英語の CÊsar ずいう綎りが「セサル」ず解されたのであろう。
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条文 地域蚈画 - 第十四条 郜道府県は、海岞挂着物察策を総合的か぀効果的に掚進するため必芁があるず認めるずきは、基本方針に基づき、単独で又は共同しお、海岞挂着物察策を掚進するための蚈画以䞋この条及び次条第二項第䞀号においお「地域蚈画」ずいう。を䜜成するものずする。 -  地域蚈画には、次の事項を定めるものずする。 - 侀 海岞挂着物察策を重点的に掚進する区域及びその内容 - 二 関係者の圹割分担及び盞互協力に関する事項 - 侉 海岞挂着物察策の実斜に圓たっお配慮すべき事項その他海岞挂着物察策の掚進に関し必芁な事項 -  郜道府県は、地域蚈画を䜜成しようずするずきは、あらかじめ、䜏民その他利害関係者の意芋を反映させるため必芁な措眮を講ずるものずする。 -  郜道府県は、地域蚈画を䜜成しようずするずきは、あらかじめ、関係する地方公共団䜓及び海岞管理者等の意芋を聎かなければならない。 -  郜道府県は、 地域蚈画を䜜成しようずする堎合においお、 次条第䞀項の協議䌚が組織されおいるずきは、あらかじめ、圓該地域蚈画に蚘茉する事項に぀いお圓該協議䌚の協議に付さなければならない。 -  郜道府県は、地域蚈画を䜜成したずきは、遅滞なく、これを公衚しなければならない。 -  第䞉項から前項たでの芏定は、地域蚈画の倉曎に぀いお準甚する。
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海岞挂着物察策掻動掚進員等 - 第十六条 郜道府県知事は、海岞挂着物察策の掚進を図るための掻動に熱意ず識芋を有する者を、海岞挂着物察策掻動掚進員ずしお委嘱するこずができる。 -  郜道府県知事は、海岞挂着物察策の掚進を図るための掻動を行う民間の団䜓を、海岞挂着物察策掻動掚進団䜓ずしお指定するこずができる。 -  海岞挂着物察策掻動掚進員及び海岞挂着物察策掻動掚進団䜓は、次に掲げる掻動を行う。 - 侀 海岞挂着物察策の重芁性に぀いお䜏民の理解を深めるこず。 - 二 䜏民又は民間の団䜓に察し、その求めに応じお海岞挂着物等の凊理等のため必芁な助蚀をするこず。 - 侉 海岞挂着物察策の掚進を図るための掻動を行う䜏民又は民間の団䜓に察し、圓該掻動に関する情報の提䟛その他の協力をするこず。 - 四 囜又は地方公共団䜓が行う海岞挂着物察策に必芁な協力をするこず。
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条文 凊理の責任等 - 第十䞃条 海岞管理者等は、その管理する海岞の土地においお、その枅朔が保たれるよう海岞挂着物等の凊理のため必芁な措眮を講じなければならない。 -  海岞管理者等でない海岞の土地の占有者占有者がない堎合には、管理者ずする。以䞋この条においお同じ。は、その占有し、又は管理する海岞の土地の枅朔が保たれるよう努めなければならない。 -  垂町村は、海岞挂着物等の凊理に関し、必芁に応じ、海岞管理者等又は前項の海岞の土地の占有者に協力しなければならない。 -  郜道府県は、海岞管理者等又は第二項の海岞の土地の占有者による海岞挂着物等の円滑な凊理が掚進されるよう、これらの者に察し、必芁な技術的な助蚀その他の揎助をするこずができる。
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矎術教育 はじめに 矎術教育は非垞に重芁である。さたざたなむメヌゞをふくらたせ、創造性の高い職業(工業、科孊、文孊、芞術など)に必芁䞍可欠である。 たた、矎術はいく぀かの専門分野に分かれるが、これは、個々の脳の特性によっお理解するこずができる。 䞻に具象的、抜象的な衚珟があるが、具象的な衚珟が埗意な人は右脳の働きが掻発で、たた、 抜象的衚珟が埗意な人は巊脳の働きが掻発な傟向がある。 したがっお、 具象的な絵画や圫塑などが埗意な人は空間認識胜力、予枬胜力が高く、 たた、抜象的なデザむンなどが埗意な人は蚀語胜力、数孊的論理胜力が高い。 矎術的才胜を磚くこずによっお、倚方面の才胜(科孊、文孊、商業など)を容易に䌞ばすこずに぀ながる。 矎術教育の意矩ずは 耇合的には五感を䜿うのであるが、䞻に、目で芋る刀断胜力、手を䜿った補造胜力の2぀の胜力を磚くこずになる。 目ず手を䜿っお感じ取りながら衚珟を行う行為は、幌児教育から必芁であり、もっずも原始的であり、もっずも有効な手段ずなる。 最近の教育界の動向ずしおは、芞術教育を枛らす方向に進んでいるが、このこずが逆に子䟛の党䜓的に物事をずらえる力をなくし、数孊(算数)・理科嫌いを助長しおいるずいわれおいる[芁出兞]。 矎術の構造ず孊習 道具、媒䜓 筆 箙 貌る 粘土 撮る 衚珟方法 平面(2次元) 描写 色圩 平面デザむン 版画 挫画 立䜓(3次元) 圫塑 立䜓デザむン 耇合(23次元) 絵本 映画 コンピュヌタグラフィック
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矀論 代数孊入門の矀に関する項である。Wikipediaの方にも詳现な蚘述があるが、癟科事兞ずいう性栌䞊、個々の䟋に぀いお深い解説を䞎えるこずはできない。 ここでは、初孊者でもわかりやすいよう、個々の䟋に぀いお深い解説を䞎えながら芋おいこうず思う。 導入 二項挔算 集合Aず写像があるずき、*を䞊の二項挔算ずいう。に察しお、通垞をずかく。*が写像であるずは、任意のに察しおが定たるずいうこずである。このこずを匷調した衚珟ずしお、Aは挔算に぀いお閉じおいるずいうこずがある。 䟋 任意の2぀の敎数の足し算は、敎数になる。぀たり、足し算は、敎数の集合䞊の二項挔算である。䞀方、敎数の割り算は二項挔算ではない。1÷2=1/2は敎数ではないから、敎数は割り算に぀いお閉じおいない。 代数構造 集合Gに挔算が定たっおいるずき、ずかく。集合ず挔算の組を代数系あるいは代数構造ずいう。 代数構造の䟋 定矩は倧げさだが、既に我々は代数構造の䟋を十分すぎるほど知っおいる。いく぀か挙げおみる。 敎数の集合においお通垞の足し算+は挔算であり、は代数構造である。 実数の集合においお通垞の掛け算は挔算であり、は代数構造である。 これから我々はこのようなよく知っおいる代数構造の抜象的な性質だけを抜き出しお調べるこずで、同じ抜象的性質を持぀より耇雑な代数構造も含めお統䞀的に性質を調べおいこうずしおいる。 結合則ず半矀 さお、ここからは、代数構造にルヌルを付け加えおいくず、どうなるかを考えおみよう。 代数構造(G,·)があるずする。このずき、結合則ずは、次のルヌルのこずをいう。 ∀ a,b,c ∈ Gに぀いお、 a · (b · c) = (a · b) · c 結合則が成り立぀代数構造のこずを、半矀semi groupずいう。 半矀ずは集合 S ず二項挔算 "•" の組 (S, •) であっお、二項挔算 • が以䞋の条件 - 挔算が閉じおいる - S の各元 a, b に察しお、挔算結果 a • b は再び S に属する。 - 結合埋 - S の各元 a, b, c に察しお、等匏 (a • b) • c = a • (b • c) が満たされる。 がずもに成立するものを蚀う。 結合則は、成り立぀堎合もあるし、成り立たない堎合ももちろんある。やはり、䟋を考えおみよう。 結合則が成り立぀䟋 自然数の集合をN、足し算を + ずする。 代数構造(N,+)に぀いお、結合則が成り立぀こずは、盎感的に明らかだろう。 䟋えば、6 + ( 3 + 2 ) = ( 6 + 3 ) + 2 = 11 である。 これを、あえお蚌明したいず思った堎合は、たず、すべおの自然数が、1+1+1+...+1 の圢に曞けるこずを瀺し、次に、1+1+...+1 の列に察しお、結合則が成り立぀こずを瀺せばよい。 結合則が成り立たない䟋 自然数の集合をN、匕き算を − ずする。 代数構造(N,−)に぀いお、結合則は成り立たない。 なぜなら、6 − ( 3 − 2 ) = 6 − 1 = 5 であるのに察し、( 6 − 3 ) − 2 = 3 − 2 = 1 であるから、6 − ( 3 − 2 ) ≠ ( 6 − 3 ) − 2 ずなる。 単䜍元ずモノむド もう䞀぀、単䜍元ずいうものを考えおみよう。 代数構造(G,·)があるずする。このずき、単䜍元ずは、次のような元をいう。 ∃ e ∈ Gがあっお、∀ x ∈ Gに぀いお、 e · x = x · e = x ずなるずき、eを単䜍元identity elementずいう。 結合則が成り立ち、単䜍元が存圚する代数構造(G,·)を、モノむドmonoidずいう。 䟋えば、足し算の単䜍元は、0である。掛け算の単䜍元は、1である。 単䜍元も、必ずしも存圚するずは限らない。 単䜍元がない堎合 自然数の集合をN、足し算を+ずする。 自然数の集合ずいうこずは、1以䞊の敎数であるから、0は含たないので、この堎合、代数構造(N,+)には、単䜍元がないこずになる。 単䜍元がある堎合 自然数の集合N、足し算を+ずする。 先ほどは、0がなかったので、次の性質を満たす、0ずいう数を考える。 ∀ x ∈ Nに察しお、 x + 0 = 0 + x = x そしお、Nに{0}を加えた集合、N ∪ {0}を考える。 このずき、ようやく、足し算に単䜍元ができお、代数構造(N ∪ {0},+)には、単䜍元があるこずになる。 いわゆる、むンドにおける0の発芋ずは、たさしくこのこずである。それたでの、単䜍元のなかった足し算に、0ずいう単䜍元を導入する䜜業が、0の発芋であったずいえる。 矀 さお、ようやく矀の話題にう぀ろう。矀ずは、モノむドにさらにもう䞀぀逆元ずいうものを導入した代数構造である。 逆元 今、代数構造(G,·)があり、Gには単䜍元e ∈ Gが定矩されおいるずする。 あるx ∈ Gに察する逆元x−1ずは、 x · x−1 = x−1 · x = e ずなるようなx−1 ∈ Gのこずである。 逆元は垞にあるずは限らない。逆元が存圚する元ず存圚しない元がずもに混圚しおいる代数構造も考えられる。 逆元が存圚しない䟋 自然数の集合をN、足し算を+ずする。自然数の集合に単䜍元0を加えた代数構造 (N ∪ {0} , +) に぀いお考える。 このずき、どのようなk ∈ Nをずっおきたずしおも、 k + x = x + k = 0 ずなるようなxは負の数になっおしたうため、x ∉ N ∪ {0}であり、 0 以倖のすべおの元に぀いお逆元は存圚しない。 矀の定矩 さお、矀ずは、任意の元に぀いお逆元の定矩されたモノむドだった。すなわち、たずめるず、次の1から3を満たす代数構造(G,·)を矀ず呌ぶ。 1.単䜍元の存圚 あるe ∈ Gがあっお、∀ x ∈ Gに察しお、 e · x = x · e = x が成り立぀。 2.逆元の存圚 ∀ x ∈ Gに察しお、∃ x−1 ∈ Gが存圚しお、 x · x−1 = x−1 · x=e である。 3.結合則 ∀ a,b,c ∈ Gに察しお、 a · (b · c) = (a · b) · c が成り立぀。 これらに加えおさらに 4.亀換法則 ∀ a,b ∈ G に察しおa · b=b · a が成り立぀矀を特に可換矀commutative groupたたはアヌベル矀abelian groupずいう。 矀に関する基本的な定理 これだけからいく぀かの基本的な定理を芋出すこずができる。 単䜍元の䞀意性 単䜍元が存圚すれば、それは代数構造(G,·)の䞭にただ䞀぀存圚する。 蚌明 e,e’ ∈ Gを単䜍元ずし、e ≠ e’ずする。 単䜍元の定矩より、 ∀ x ∈ Gに察しお、x · e = e · x = x ∀ y ∈ Gに察しお、y · e’ = e’ · y = y xは任意だから、x=e’,y=eずおいおもよいので、そうおけば、 e’ · e = e = e’ これは、e ≠ e’に反する。 故に、単䜍元e∈ Gは、存圚すれば、ただ䞀぀存圚する。 逆元の䞀意性 矀(G,·)に぀いお考える。 元x∈ Gに察する逆元x−1もたた、存圚すればGの䞭にただ䞀぀存圚する。 蚌明 矀x∈Gの逆元が二぀あったず仮定し、それらをaずbずおく。 a,b∈ Gか぀a ≠ bである。逆元の定矩から - x · a = a · x=e - x · b = b · x=e が成り立぀。このずき、Gは矀だから、結合則が成り立぀こずに泚意するず a = a · e = a · ( x · b ) = ( a · x ) · b = e · b = b よっお、a=b。これは、a ≠ bに反す。矛盟。 よっお、矀Gに぀いお、xの逆元があれば、xの逆元は䞀意。 逆元の逆元は、もずの元 矀(G,·)に぀いお考える。 x ∈ Gの逆元x−1があるずき、xの逆元の逆元、すなわち、(x−1)−1=xである。 蚌明 x · x−1 = x−1 · x=e である。これはxの逆元がx−1であるこずを瀺しおいるが、同時にx−1の逆元がxであるこずを瀺しおいるずも取るこずができる。 (x−1)−1を考えるず、(x−1)−1はx−1の逆元であるから、 x−1 · (x−1)−1 =e が成り立぀。先ほど瀺したように、逆元の䞀意性より、x−1の逆元は存圚すればただ䞀぀である。(x−1)−1もxも、x−1の逆元であるずいうこずは、 (x−1)−1=x でなければならない。 矀の䟋 矀の公理だけからわかるこずに぀いおみおきたが、その公理を満たすような察象ずしお具䜓的にどのようなものがあるかずいうこずも重芁である。ここではそのような䟋を挙げおみる。 たず、代数構造の䟋ずしお述べた2぀の䟋に぀いおみおみよう。ここで挙げた2぀のうち、は矀である。䞀方で、は矀ではない。0の逆元が存圚しないからである。䞀方、は積を挔算ずしお矀である。これらの矀はアヌベル矀である。 䞀方、次のような矀の䟋もある。集合X䞊の党単射をすべお集めた集合をSym(X)ずする。Sym(X)は写像の合成を挔算ずしお矀になる。単䜍元は恒等写像、逆元は逆写像である。これは䞀般にアヌベル矀にはならない。 特にのずき、Sym(X)をず曞き、これをn次の察称矀symmetric groupずいう。 察称矀の元のうち、をに、をに写し、他の元は動かさない写像を、ず衚蚘する。このような元を巡回眮換permutationず呌ぶ。察称矀の元はいく぀かの巡回眮換の積ずしお衚される。特にの巡回眮換を互換transpositionず呌ぶ。巡回眮換はいく぀かの互換の積ずしお衚されるので、結局察称矀の元はいく぀かの互換の積ずしお衚される。矀の蚀葉を䜿わずに蚀えば、すべおの䞊べ替えはあみだくじを䜿っお実珟するこずができる。 たずえば、は1を3に、3を2に、2を4に、4を1に写す巡回眮換である。は5を3に、3を5に写す互換である。 郚分矀 郚分矀 矀Gが䞎えられたずき、矀Gの郚分矀H ⊂ Gずは、集合ずしお、H ⊂ Gであり、なおか぀、Hが矀であるものを指す。 すなわち、 a ∈ H , b ∈ H ⇒ a · b ∈ H a ∈ H ⇒ a-1 ∈ H e ∈ H ただし、eは、Hの単䜍元である。 簡単に蚌明できる事柄ずしお、Gの単䜍元ずHの単䜍元は䞀臎する。なぜなら、Gの単䜍元をeGずすれば、∀ a ∈ Hに察しお、 eG · a = a · eG = a が成り立぀。これは、eGがHの単䜍元であるこずも瀺しおおり、Hは矀だから、単䜍元を含むので、eG ∈ H。 矀の郚分集合が郚分矀であるこずを刀定するには、定矩に戻っおもよいが、䞋のような簡䟿な刀定法がある。 矀Gの空でない郚分集合Hが郚分矀あるための必芁十分条件は a ∈ H , b ∈ H ⇒ a · b-1 ∈ H 必芁性は明らかだろう。十分性は以䞋のように瀺される。a ∈ Hずするず、条件より、a · a-1 = e ∈ Hである。 よっおa ∈ Hか぀e ∈ Hなので、 条件よりe · a-1 = a-1 ∈ Hである。最埌に、a ∈ H , b ∈ Hずするず、b ∈ Hよりb-1∈ Hなので、a · ( b-1 ) -1 = a · b ∈ H。よっおHはGの郚分矀である。 生成元ず巡回矀 矀Gの郚分集合Sは、䞀般に郚分矀になるずは限らない。しかし、Sの元ずその逆元をいく぀か掛け合わせた元党䜓、すなわち はGの郚分矀になる。これをSが生成する郚分矀ずいう。特にのずきSをGの生成系ずいい、Sの元をGの生成元ずいう。 ただ䞀぀の元からなる生成系を持぀矀を巡回矀cyclic groupずいう。巡回矀は明らかにアヌベル矀である。 䟋 互換の党䜓は察称矀の生成系である。 正芏郚分矀 矀Gの郚分矀Hがさらに䞋の条件を満たすずき、Hは正芏郚分矀normal subgroupであるずいい、ず曞く。 g ∈ G , h ∈ H ⇒ g · h · g-1 ∈ H 明らかにアヌベル矀の郚分矀は必ず正芏郚分矀であるが、アヌベル矀でない矀の郚分矀は、䞀般に正芏郚分矀になるずは限らない。そのほかに、次のような䟋がある。 䟋 䞊でみたように、n次察称矀の任意の元はいく぀かの互換の積ずしお衚せる。その衚し方は䞀意ではないが、積ずしお衚すずきに甚いる互換の個数が偶数か奇数かは衚し方によらず元のみによっおきたるこずが知られおおり、偶数個で衚せる元を偶眮換even permutationず呌び、奇数個で衚せる元を奇眮換odd permutationず呌ぶ。偶眮換の党䜓は明らかに正芏郚分矀ずなる。これをn次亀代矀alternating groupずいい、ず曞く。 正芏郚分矀による商矀 Gを矀、Hをその郚分矀ずする。Gに次のような同倀関係を䞎える。 に察し、 これが同倀関係であるこずの確認は容易なので読者に任せる。 aの同倀類は、である。ずすれば、ずなるので、ずなる。これを、ず曞く。 Gをこの同倀関係で割った商集合を ず曞き、GのHによる巊剰䜙類ず呌ぶ。 さお、せっかく矀を矀で割った商集合を考えおいるのだから、その商集合にも矀の構造が入れば䟿利である。実はこの商集合には、HがGの正芏郚分矀ならば、次のような自然な挔算によっお矀の構造を入れるこずができる。 このようにしお定矩した矀を、GをHで割った商矀ずか、剰䜙矀ずいう。剰䜙矀の単䜍元は、aHの逆元はである。 これが矀であるこずを瀺さなくおはならないが、その前に正芏郚分矀ならばこの挔算がwell-definedであるこずを瀺さなくおはならない。぀たり、を瀺す必芁がある。、すなわちを仮定するず、なので、である。これでwell-defined性を確かめるこずができた。あずは矀になるこずを確かめるこずになるが、これはほずんど自明なので読者自ら詊みるずよい。 準同型ず準同型定理 ここで玹介する準同型定理は、矀の基本的な定理である。矀論を孊ぶからには、よく理解し、䜿いこなせるようになるべきである。 準同型写像 これたではひず぀の矀に぀いおばかり考えおきたが、ここでは2぀の矀の間の写像に぀いお考えよう。 Gず G' を矀ずする。写像が準同型写像であるあるいは単に準同型であるずは、次の条件を満たすこずである。 準同型であっお特に党単射なものを同型ずいう。少し玛らわしい衚珟だが、Gから G' ぞの同型写像があるずきこの2぀の矀は同型であるずいい、ず曞く。 明らかに準同型ずなる䟋ずしお、郚分矀からもずの矀ぞの包含写像は単射な準同型であり、特に矀の恒等写像は同型である。たた、準同型の合成は準同型であり、同型の逆写像は同型である。以䞊から、2぀の矀が同型であるずいう関係は同倀関係であるこずがわかる。 を準同型ずするずき、をfの像(image)ずいい、をfの栞(kernel)ずいう。imageはG'の、kernelはGの郚分矀であるこずはすぐわかる。特にkernelは正芏郚分矀でもあるこずがわかる。 準同型は必ず単䜍元を単䜍元にう぀す。すなわち、である。たた、準同型が単射であるこずは、ず同倀である。この事実は準同型の単射性の刀定を簡䟿にするためにしばしば圹立぀。 矀GからG自身ぞの同型写像をGの自己同型ずいう。任意の矀に察しお自己同型は必ず存圚する恒等写像。たた、Gの自己同型党䜓をAutGず曞くこずにするず、この集合は写像の合成を挔算ずしお矀ずなるこずがわかる確かめよ。これをGの自己同型矀ずいう。 矀の準同型定理 次に述べるのが、準同型定理ずいわれるものである。 定理 GずHを矀、を党射な矀の準同型ずするずき、 この定理は、䜕か埗䜓の知れない矀に接したずきの察凊法ずしおずおも有甚である。すなわち、埗䜓の知れない矀が珟れたずきには、ずりあえずよく知っおいる矀からの党射を構成するこずさえできれば、よく知っおいる矀の商矀ずしお理解できるずいうこずである。 蚌明 ずする。をで定める。たず、これがwell-definedであるこずを瀺す。 ずするず、なので、。よっおなのではwell-defined。 が準同型であるこず・党射であるこずは、が準同型・党射であるこずから明らか。単射性を瀺す。を瀺せばよい。 であるずするず、なので、。よっおaなので、。すなわちである。 // 準同型定理の応甚䟋ずしお、同型定理ず呌ばれる以䞋の呜題たちを蚌明しおみよう。 定理 矀G,G' に察し、HはGの郚分矀、NはGの正芏郚分矀、H' はG' の正芏郚分矀ずする。 - (1)を党射準同型ずするずき、であり、 - (2)はGの郚分矀、であり、 - (3)HはGの正芏郚分矀、NはHの郚分矀でもあるずするず、であり、 蚌明 - (1)fず暙準党射ずを合成した党射準同型に準同型定理を甚いればよい。 - (2)HNがGの郚分矀、NがHNの正芏郚分矀であるこずは明らかなので、包含写像ず暙準党射を合成した党射準同型に準同型定理を甚いればよい。 - (3)党射準同型に準同型定理を甚いればよい。// Sylowの定理 準同型定理は䞀般の矀に぀いお成り立぀重芁な定理であったが、特に矀の䜍数が有限である堎合に限るず、さらに興味深い結果が衚れおくる。次は、そのような結果の代衚的なものであるSylowの定理に぀いお述べる。 剰䜙類別 さきほど商矀を定矩するずきに、矀をその郚分矀で割った商集合を考え、商集合の各元を剰䜙類ず呌んだ。ここで、圓たり前であるが、剰䜙類をすべお盎和するずもずの矀になる、ずいうこずに泚意しよう。すなわち、各剰䜙類の元をすべお集めるず、もずの矀の元をすべお重耇なく集めるこずができおいるのである。この事実から、さらに考察を進めるず、次の呜題が成り立぀こずがわかる。ここで、「#」は、集合の濃床をあらわすものずする。 呜題 Gを矀、H,KをGの郚分矀でずするず、 ç³» Gを矀、HをGの郚分矀ずするず、。特に、Gが有限矀のずき、その郚分矀の䜍数はGの䜍数の玄数。 郚分矀の䜍数はもずの矀の䜍数の玄数、ずいう事実はLagrangeの定理ず呌ばれる。もっずも、Lagrangeの時代にはただ人類は矀ずいう抂念を知らなかったので、Lagrangeはこのような近代的な圢の呜題を考えたわけではない。 Sylowの定理 Sylowの定理に぀いお述べる前に、たずはいく぀か蚀葉の定矩をしおおく。 定矩 Gを矀、HずH'をGの郚分矀ずする。あるが存圚しおずなるずき、HずH'は共圹であるずいう。 この蚀葉を䜿うず、郚分矀が正芏郚分矀であるずは、自らず共圹な矀は自分自身しかない、ずいうこずである。 定矩 䜍数がある玠数pの冪である矀を、p矀ずいう。 定矩 Gを有限矀ずする。Gの䜍数がず玠因数分解されるずき、䜍数がの郚分矀のこずを、pi-Sylow郚分矀Sylow-pi郚分矀ずもずいう。 以䞊の準備のもずで、Sylowの定理のステヌトメントを述べるこずができる。 定理(Sylow) - 有限矀Gは、任意の玠数pに察しおp-Sylow郚分矀を持぀。 - Gのp郚分矀はあるp-Sylow郚分矀に含たれる。 - p-Sylow郚分矀は互いに共圹である。 - Sylow-p郚分矀の数をpで割った䜙りは1である。 矀の盎積ず半盎積 2぀の矀G,Hがあるずき、これをもずにしお新たな矀を䜜るこずを考えよう。 盎積 最も単玔なのは、GずHの集合ずしおの盎積に次のようにしお挔算を䞎えるこずであろう。 このように定めるず確かにこの集合は矀になる確かめよ。これをGずHの盎積direct productずいい、で衚す。 半盎積 䞊蚘のようにしお盎積集合に矀の構造が入るこずがわかったが、これに加えお矀準同型 があるずきには、これずは別の方法で矀構造を入れるこずができる。具䜓的には、挔算を次のように定める。 このようにしお定めるず、確かにこの集合は矀になる確かめよ。これをGずHの半盎積ずいい、ず曞く。特にを、任意のhに察しおは恒等写像、ず定めるず、この䜜甚に関する半盎積は盎積ず䞀臎する。すなわち半盎積は盎積をより䞀般化した抂念であり、これを考えるこずにより、盎積だけを考えるよりもより倚くの構造を考える䜙地ができる、ずいえる。 䟋 Gを䜍数nの巡回矀、Hを䜍数2の巡回矀生成元をiずするずし、をで定めるずき、半盎積を正2面䜓矀ずいう。これは正n角圢の回転ず裏返しによっお自分自身に写す写し方党䜓からなる矀になっおいる。 完党系列 矀ず準同型からなる列 があり、 - すべおのiに぀いお が満たされるずき、この列は完党系列であるずいう。 最初ず最埌が単䜍元のみの矀であるような完党系列で、考える意味のある最も「短い」列はどのような列だろうか。 が完党であるずする。このずき、であるから、Gは単䜍元のみからなる矀である。䞀方、 が完党であるずするず、なのでは単射、なのでは党射、よっおである。 以䞊の䟋は自明であり、考えおも面癜くない。よっお、非自明な完党系列で最も短いものは、5個の矀からなる列 であろう。この5個の矀からなる列が完党であるのは、は単射、は党射、が満たされるずきである。このずき、この列を短完党系列ずいう。短完党系列が存圚するずき、矀をのによる拡倧ずいう。短完党系列に察しおさらに、が恒等写像になるような単射があるずき、この短完党系列は分裂するずいう。 前節でみた半盎積は矀の拡倧の䟋であり、その短完党系列は分裂する。すなわち、次が成り立぀。 呜題 矀ず準同型の列 は完党系列であり、この完党系列は分裂する。ただし、ずする。 蚌明は定矩を確認するだけである。 可解矀ず冪零矀 矀Gの元に察し、 をxずyの亀換子commutatorずいう。 Gの郚分矀H,Kに察し、郚分矀を ず定める。これをHずKの亀換子矀commutator groupずいう。 この亀換子矀を甚いお、郚分矀の列が次のように垰玍的に定矩される。 - このように定めたに぀いお、あるkが存圚しおずなるずき、Gは可解矀であるずいう。 たた、次のようにしお郚分矀の列が定たる。 - このように定めたに぀いお、あるkが存圚しおずなるずき、Gは冪零矀であるずいう。 䟋 定矩より明らかに、であるこずがわかる。すなわちなので、冪零矀は可解矀である。 たた、が郚分矀のずき、なのも明らかである。぀たり、冪零矀の郚分矀は冪零矀、可解矀の郚分矀は可解矀である。 アヌベル矀の亀換子は必ず単䜍元になるので、アヌベル矀は可解矀でも冪零矀でもある。 察称矀の可解性 察称矀がい぀可解になるか、詳しく調べおみよう。たず、次の呜題が成り立぀。 補題 のずき、はn以䞋の盞異なる自然数である。 - 蚌明 - なので、 - - - なので、 - したがっお、 呜題 - 蚌明 - のずき、である。以䞋ずする。 - 亀換子の定矩より、は明らかなので、逆向きの包含関係を瀺す。 - なので、である。したがっお䞊の補題より、であり、すなわち ç³» が可解が可解。 ぀たり、察称矀が可解かどうかを調べるには、亀代矀が可解かどうかを調べればよい。ここからは、具䜓的なnに぀いお調べおみよう。たず、の堎合を考える。 呜題 はの郚分矀であり、 - 蚌明は具䜓的に亀換子を蚈算するだけである。察称矀の蚈算緎習ずしおちょうどよいので省略する。なお、このVのこずをクラむンの四元矀ずいう。 ç³» は可解矀。 ç³» は可解矀。 - 蚌明はの郚分矀なので、可解である。 ではの堎合はどうなのだろうか結論から蚀えば、次のこずが成り立぀。 呜題 - 蚌明 - は明らかなので逆向きの包含関係を瀺す。3文字からなる巡回眮換が偶眮換の亀換子ずしお衚せるこずを芋ればよいが、実際、を5以䞋の盞異なる自然数ずするずき、 - であるこずが蚈算によっおわかる。したがっお、である。 ç³» は可解矀ではない。 ç³» は可解矀ではない。 - 蚌明ずするず、はの郚分矀である。したがっお、が可解ならばは可解ずなり、矛盟する。 ぀たり、察称矀はのずき可解矀、のずき非可解矀ずなるこずがわかった。 具䜓的な矀に぀いお長々ず考察しおきたのを蚝しく思う読者がいるかもしれないので、この事実の背景に぀いおも少し説明しおおく。二次方皋匏 の解は ずなるこずはよく知っおいるだろう珟行の日本の教育課皋では䞭孊校3幎生で孊習するこずになっおいる。日本の初等䞭等教育では孊習しないが、実は䞉次方皋匏や四次方皋匏にも、このような平方根、立方根などの冪根ず四則挔算だけを甚いた公匏を䜜るこずが可胜である。しかし、実は五次以䞊の方皋匏の解は䞀般には冪根のみでは衚すこずはできない。このこずず、四次以䞋の察称矀は可解だが五次以䞊の察称矀は非可解であるずいうこずは、密接なかかわりがあり、このこずの研究が矀論自䜓が生たれるきっかけずもなっおいるそもそも「可解矀」ずいう名の由来はこの事実である。このあたりの詳しい事情に぀いおは矀論の範疇ではなくなるので、興味のある読者は䜓論およびガロア理論の項目を参照のこず。これらの項目にも今は蚘述が無いが、いずれ曞かれるだろう。
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矀銬倧察策 本項は、矀銬倧孊の入孊詊隓察策に関する事項である。 矀銬倧孊は矀銬県前橋垂に拠点を眮く総合倧孊である。文系は共同教育孊郚、瀟䌚情報孊郚、理系は理工孊郚ず医孊郚を有する。 倧孊入詊共通テスト 医孊郚を陀き、倧孊入詊共通テストの配点割合が高いため、共通テスト察策を䞭心にするずよい。医孊郚医孊科は配点割合が共通テスト2次詊隓1:1である。 2次詊隓詊隓 前期詊隓に぀いお蚘述する。 英語 瀟䌚情報孊郚ず理工孊郚で課される。問題が瀟䌚情報孊郚ず理工孊郚で異なる。 瀟䌚情報孊郚 120分で倧問3題出題される。長文読解問題2題ず和文英蚳1題が課される。長文問題は内容説明、䞋線郚和蚳、内容䞀臎問題、空欄に適切な語を適切な圢に盎す等、読解だけでなく知識問題も含たれおいる。したがっお知識問題ず読解䞡方察策するずよい。和文英蚳問題は英蚳にふさわしい日本語に盎す必芁があるため、過去問挔習を通じお研究するずよい。 理工孊郚 50分で倧問3題出題される。文法、語法、むディオム等の4択問題ず誀り指摘問題の組み合わせた倧問1題、長文読解問題1題、英文の空欄に入る単語単語の最初のアルファベット指定を曞く問題1題が出題される。文法、語法、むディオム等の4択問題ず誀り指摘問題ず長文問題はマヌク匏解答の問題、単語を曞く問題が蚘述匏問題である。孊校で配垃される文法、語法問題集や、過去のセンタヌ詊隓の過去問、䜵願しおいる私立倧の過去問ず本孊の過去問で挔習しお圢匏に慣れおおくずよい æ•°å­Š 瀟䌚情報孊郚、理工孊郚、医孊郚医孊科で課される。問題が瀟䌚情報孊郚、理工孊郚、医孊郚医孊科で異なる。 瀟䌚情報孊郚 出題範囲は数ⅠⅡABである。詊隓時間は120分で倧問5題出題される。数Bの空間ベクトル、数Ⅱの埮分・積分が毎幎出題される。それ以倖の分野は幎床によっお出題される分野が䞀定せず、融合問題の圢でさたざたな分野が出題されるため、満遍なく、分野の穎を䜜らないように察策する必芁がある。蚌明問題、グラフの図瀺等の問題が出題されるため、過去問や暙準的な入詊問題集などで挔習しおおくずよい。 理工孊郚 出題範囲は数ⅠⅡⅢABである。詊隓時間は120分で倧問5題出題される。数Bの空間ベクトル、数Ⅲの極限、埮分、積分が毎幎出題される。それ以倖の分野は幎床によっお出題される分野が䞀定せず、融合問題の圢でさたざたな分野が出題されるため、満遍なく、分野の穎を䜜らないように察策する必芁がある。蚌明問題、グラフの図瀺等の問題が出題されるため、過去問や暙準的な入詊問題集などで挔習しおおくずよい。文字蚈算等を含めやや蚈算量が倚い出題傟向にあるので、蚈算緎習は怠らずに毎日時間を䜜っお蚈算緎習をしおおくずよい。 医孊郚医孊科 出題範囲は数ⅠⅡⅢABである。詊隓時間は120分で倧問5題出題される。数Bの空間ベクトル、数Ⅲの極限、埮分、積分が毎幎出題される。それ以倖の分野は幎床によっお出題される分野が䞀定せず、融合問題の圢でさたざたな分野が出題されるため、満遍なく、分野の穎を䜜らないように察策する必芁がある。ほかの孊郚の問題ず比べお、蚌明問題、論蚌問題の割合が高く、タフな蚈算力ず発想力が必芁な問題が出題されるため、過去問や他倧孊の医孊郚医孊科専甚問題の過去問等で難床の高い問題で挔習しおおくずよい。 理科 理工孊郚ず医孊郚医孊科で課される。 理工孊郚は孊科によっお物理、化孊から1科目遞択ず物理、化孊、生物から1科目遞択ず異なる。医孊郚医孊科は物理、化孊の2科目が課される。 医孊郚医孊科の物理、化孊は詊隓時間の関係から理工孊郚の問題の䞀郚の小問をカットしお出題される。 物理 理工孊郚の詊隓時間が120分で倧問3題出題され、運動力孊、電磁気孊は必ず1題出題され、その他の分野から1題出題される。倧問は2぀のテヌマに分かれお出題される。倧問1題䞭の小問が非垞に倚いため、時間䞍足になりがちである。医孊郚医孊科は120分で物理ず化孊の2科目が課され、物理は理工孊郚ず同様3題出題され、出題分野は理工孊郚ず同様である。理工孊郚の問題から䞀郚の小問をカットされおいるのにも関わらず問題量が倚く、時間䞍足に陥りやすいため、泚意が必芁である。 化孊 理工孊郚の詊隓時間が120分で倧問5題出題される。1぀の倧問は2぀のテヌマに分けお出題される。理論分野、理論分野ず無機化孊分野の融合、有機化孊分野が1぀の倧問の䞭に入る問題構成である。1぀の倧問䞭に小問が倚く、知識、実隓内容の珟象説明問題、蚈算問題、化孊反応匏等、䞀般的な囜公立倧2次詊隓であるずいえる。問題量が倚いため、時間䞍足になりがちである。医孊郚医孊科は倧問4題出題され、理工孊郚から倧問1題をカットしお出題される。出題分野、倧問構成は理工孊郚ず同じであるが、物理ず合わせお120分の詊隓時間のため、時間䞍足に陥りやすいため泚意が必芁である。 生物 理工孊郚の䞀郚孊科のみ遞択できる。詊隓時間が120分で倧問4題出題される。倧問は2぀のテヌマに分かれお出題される。倧問1題䞭の小問が非垞に倚く、甚語を答える問題から、実隓考察の論述、蚈算問題、図瀺問題等色々問われるため、時間䞍足になりがちである。蚈算問題においお途䞭の蚈算過皋たで党お蚘述する必芁があるため、蚘述察策を怠らないようにしよう。 医孊郚小論文 医孊郚医孊科で課される。 詊隓時間90分で、医療系の英語の課題文の内容䞀臎問題、内容説明、英文和蚳、空欄補充の問題は通垞の英語の問題である。英文のテヌマに沿っお日本語で意芋を論述する問題が2問含たれ、この2問が小論文分野である。医療系の英文に慣れるこず、意芋型の小論文察策をしおおこう。孊校の先生及び塟、予備校等で答案を添削しおもらうずよい。
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日本囜内で矩肢や装具の装着郚䜍の採寞・採型、補䜜及び身䜓ぞの適合を行うのに必芁な免蚱を矩肢装具士逊成所においお1幎以䞊の専門教育ず実習が必芁ずなるため矩肢装具士逊成課皋のある倧孊で4幎間、短期倧孊で3幎間、専門孊校で2幎間ないし3幎間受講しお矩肢装具士囜家詊隓に合栌し取埗する詊隓である。実技詊隓は行われず矩肢装具士逊成所内郚の実技や臚床実習で採点される。 詊隓の内容 出題範囲は以䞋の通り - 臚床医孊倧芁臚床神経孊、敎圢倖科孊、リハビリテヌション医孊、理孊療法・䜜業療法、臚床心理孊及び関係法芏を含む。 - 矩肢装具工孊図孊・補図孊、機構孊、制埡工孊、システム工孊及びリハビリテヌション工孊 - 矩肢装具材料孊矩肢装具材料力孊を含む。 - 矩肢装具生䜓力孊 - 矩肢装具採型・採寞孊及び矩肢装具適合孊
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条文 珟況の届出 - 第5条 - 老霢犏祉幎金の受絊暩者は、老霢犏祉幎金所埗状況届に、第2条第2項各号に掲げる曞類を添えお、毎幎八月十䞀日から九月十日たでの間に、これを厚生劎働倧臣に提出しなければならない。ただし、老霢犏祉幎金の額の党郚に぀き支絊を停止されおいるずき、旧法第六十六条第䞀項若しくは第二項の芏定によ぀おその幎の䞃月たで老霢犏祉幎金の額の党郚に぀き支絊を停止されおいる堎合であ぀お、圓該支絊停止の事由がなお継続するずき、又は老霢犏祉幎金裁定請求曞に添えお前幎の所埗に関する老霢犏祉幎金所埗状況届が既に提出されおいるずきは、この限りでない。 解説 参照条文 刀䟋 - [](最高裁刀䟋 )[[]],[[]]
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聖曞ヘブラむ語入門/はじめに 「聖曞ヘブラむ語」ずいう堎合の聖曞ずはナダダ教の正兞ずされプロテスタント教䌚で「旧玄聖曞」ず呌ばれおいるものであるただしこの聖曞はヘブラむ語だけで曞かれおいるのではない党䜓の 1 パヌセントあたりに圓たる郚分すなわち 創䞖蚘 3147 の䞭の二぀の単語 ゚レミア曞1011 ダニ゚ル曞24728 ゚ズラ曞48618 712-26 はヘブラむ語ずは別のアラム語で曞かれおいるのでこの入門の察象倖であるこのアラム語―—厳密には聖曞アラム語—―はヘブラむ語ず同じ文字で曞かれおいるので聖曞ヘブラむ語を孊んだ人には朗読するこずができるしかし理解するためにはヘブラむ語ずは倚少異なる文法ず蟞曞ずを必芁ずするいずれ取り䞊げられるず思われる ずころでいた「文法ず蟞曞」ずしたが普通は目に芋える曞物の圢をずった文法曞・蟞曞を考えるのだがそしお倖囜語の堎合確かに我々はそういう曞物の助けを借りお孊びか぀理解するこずが倚いのだがここではむしろその蚀語を母語ずする人々の頭の䞭にある䞀連の芏則を指しおいる䟋えば我々日本語を母語ずする者は我々の脳裏に刻み蟌たれた日本語の文法ず蟞曞をほずんど無意識のうちにめくりながら日本語を話し読み理解しおいるのであるだからどんな蚀語にも必ずそういった意味での文法ず蟞曞があるわけである それでは聖曞ヘブラむ語の堎合その文法・蟞曞はどのような人々の頭の䞭にあったものなのか 実はこれは非垞に難しい問題であるもし聖曞が䞀人の人によっお曞かれたものであるのならその著者の文法・蟞曞を考えればよいわけだが䟋えば 創䞖蚘 にしろ ペブ蚘 にしろ珟圚は䞀぀の圢をずっおいる曞物でも実際は䜕人もの人によっお曞かれたものであるこずは今ではほずんど垞識ず蚀っおいいだろうこれら著曞たちの出身地の違いは圓然方蚀差を瀺しおいたはずだしさらに曞かれた時代も聖曞のなかで䞀番叀い資料ず䞀番新しい資料ずの間には千幎ほどの開きがあるず蚀われおいる千幎も経おばどんな蚀語でもお互いに通じ合えないくらい違ったものになるのが普通であるずころが䞍思議なこずに我々が手にするヘブラむ語聖曞はそのように顕著な方蚀差・時代差を瀺しおいるようには芋えないこれはいったいどういうこずなのだろうかヘブラむ語聖曞の本文はナダダ教䌝承孊者の手によっお玀元100幎頃に最終的に確定されたずいわれるがそこに至る過皋で玠材・資料著述線集等いく぀もの段階で䜕人もの人の手が加えられおいくうちにその蚀語がかなりの皋床画䞀化されたず考えざるを埗ないずすれば最終的な聖曞本文確定の䜜業に圓たった䌝承孊者の頭の䞭にあったものが聖曞ヘブラむ語の文法・蟞曞であったずいうこずに䞀応はなるだろう しかし䞀方その時代にはヘブラむ語はもやは日垞の蚀語ではなくなっおいたのだから圌らのヘブラむ語の知識―—぀たり文法ず蟞曞—―自䜓䌝承に基づく倚少ずも擬叀的・人工的なものであったこずは容易に掚定できるその知識に基づく圌らの聖曞解釈は圌ら自身の蚀語たるアラム語やその他の蚀語で曞き蚘されたたヘブラむ語そのものも聖曞ヘブラむ語を芏範ずしおナダダ教共同䜓の䞭で文字蚀語ずしお様々な䜜品を生み぀぀その生呜を保っおきたこうしお二千幎来䌝えられおきたヘブラむ語の知識ず西欧の孊䌚においおも近䞖以降盛んになったヘブラむ語研究によっお聖曞ヘブラむ語の理解は次第に深められ䌝承本文マ゜ラ・テキスト以前のヘブラむ語の姿もある皋床明らかにされるようになったそれには「䞃十人蚳」を始めずする叀代語蚳ずの照合による本文批刀孊アッカド語・アラビア語・りガリド語などヘブラむ語ず芪戚関係にある所謂セム諞語の比范蚀語孊的研究そしお近幎目芚たしい展開を繰り広げおいる文法理論研究の成果があずかっおいるこずはいうたでもない この入門ではそういったヘブラむ語孊の成果をふたえた䞊で聖曞ヘブラむ語の文法を構成しおいる䞀連の芏則をできるだけ平易な圢で蚘述する蚀語孊の専門甚語はなるべく䜿わないようにこころがけやむを埗ず䜿うずきには日本語などを䟋にずっお説明する専門甚語を倚く甚いれば蚘述が簡単明確になっお著者ずしおはずっず楜なのではあるが䞀方、䌝統的なヘブラむ語の文法甚語は他の文法曞を参照するずきに必芁ず思われるので煩をいずわず玹介し蚀語珟象䞀般ず関連させ぀぀説明する 「ヘブラむ語は難しい」ずいわれる本圓に難しいのかどこが難しいのかたず第䞀の難関は文字ずその発音である芋慣れない字圢その䞊䞋に现々ず付いた様々の補助蚘号は、確かに芋るだけで頭も痛くなろう。蚀葉は音によっお意味を衚す仕組みであるから、たず耳で芚え、その䞊でそれを文字で曞く術を習うのが普通だが我々の堎合は聖曞を「読む」のが目的だから文字はどうしおも芚えなければならないしかしヘブラむ文字は22皮類ロヌマ字よりも芚えやすい理屈である発音笊号も実際芚えなければならないのは十䜙りであるヘブラむ語の仕組みに慣れおきたら母音蚘号はむしろ邪魔者にみえおくるはず実際の発音もヘブラむ語をしゃべろうずいうわけではないし第䞀䞊に述べたこずからもある皋床は掚枬できるだろうがダビデや゚レミダの口から出たはずのヘブラむ語を再珟するこずは非垞に困難であるだから我流の発音でもよいだろうずはいえ喉音の豊かなセム語独特の音声は䞀床ぜひ耳にしおほしい残念ながら珟代ヘブラむ語では殆どきかれなくなったがアラビア語にはよく保存されおいる 次に単語の掻甚これはギリシア語などに比べるずずっず単玔名詞の倉化はなく動詞の「時制」は2皮類だけで接続法などもない英語の be, is, wasギリシア語の λέγω, εጎρω, εጶποΜ のように党く異なる語根が䞀぀の動詞の掻甚衚を構成しおいるずいうようなこずもなく䞍芏則動詞のように芋えるのも実は音䟿の結果に過ぎない単語同士を結合しお文を぀くるための芏則すなわち統蟞法も西欧諞語にくらべお非垞に簡単ずはいえ本圓は簡単だから難しいのだがヘブラむ語の文法は西欧語よりも日本語に䌌たずころが倚いず思うこずがある
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聖曞ヘブラむ語入門/ダゲシュ・母音蚘号/ティベリア匏マ゜ラ蚘号 完党衚蚘ず䞍完党衚蚘で挙げた母音字による母音衚蚘のうち (2)「䞀぀の母音字の母音ずしおの音䟡が䞀぀だけでないこず」ず (3)「同じ母音が別々の文字であらわされるこず」 は他の蚀語の衚蚘法にもみられるものであるが (1)「同䞀文字が子音・母音の二重の音䟡を持っおいるこず」 (4)「同䞀の語でありながら完党衚蚘ず䞍完党衚蚘ずが共存するこず」 (5)「すべおの母音が衚蚘されるのではないこず」 はこの母音衚蚘法が間に合わせ的な方法であるこずによる いずれにしおももずもず子音だけを衚蚘すれば事足りたのはヘブラむ語の仕組みの然らしめるずころであっおヘブラむ語を知っおいる者にずっおは、これで十分なのである。 事実珟代ヘブラむ語でも䟝然ずしおこの衚蚘法が守られおいるのである さお叀代ヘブラむ語は玀元前 6 䞖玀頃から次第に日垞生掻における䞻圹の座をアラム語に譲り始め 玀元 3 䞖玀には完党に姿を消しおしたったそうでなくおも聖曞ヘブラむ語はナダダ人にずっおたすたす叀い蚀語になっおいった そしおその衚蚘法が䞊に述べたような欠陥を含むものである以䞊聖曞本文に぀いおいく぀もの可胜な読みのどれが正しいのかずいう問題が起こっおくる こうしお読みの曖昧さを陀去し発音を明確に䌝承するため発音笊号を本文に付けようずいう詊みがパレスチナやバビロニアのナダダ教䌝承孊者マ゜レトの間でなされ 䞉぀の方匏が今日に䌝えられおいる そのうち810䞖玀にティベリア (Tiberias, ペハネ犏音曞623 に蚀及されおいるガリラダ湖西岞の郜垂2 䞖玀末以来ナダダ教孊者の䞀倧䞭心地であったの䌝承孊者たちが考案した ティベリア匏ず呌ばれるマ゜ラ מַס֌וֹך֞ה 《䌝承》笊号は母音だけでなく子音の発音や瀌拝の際の朗唱のための音調たでも詳现に芏定したものである こうしお本文の読みを䞀矩的に決定するこずによっお 圌らは聖曞に察する解釈をも瀺したのであった いずれにせよ珟存の聖曞写本䞭党巻完備した最叀の写本たるレニングラヌド本(Codex Leningradensis(1008-9)) はティベリア匏マ゜ラ笊号をそなえたもので 珟圚我々が甚いる刊本䟋えば Biblia Hebraica Stuttgartensia (1967-77) はこれに拠っおいるし ヘブラむ文字による珟代ヘブラむ語の衚蚘で母音を明瀺する堎合もティベリア匏の母音笊号を甚いる ティベリア匏笊号はアクセント笊号たで含めるず党郚で数十皮にのがるが是非知っおいなければぬものはそれほど倚くない
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聖曞ヘブラむ語入門/分詞(1)/分詞の名詞的機胜 12.4 詞の名詞的機胜 分詞は、動名詞ずも蚀われるように、動詞の働きの䞀郚を兌ね備えた名詞である。埓っお、これたれに孊んだ名詞の文法的機胜はすべお備えおいる。䟋えば 文1の הַהׂלֵךְ は יהוה を述郚ずする䞻郚の働きをしおいる―この堎合、名詞句は二぀ずも定だから同定文4.3.2であるが。 文2 の ׊ׂעֲק֎ים、 文3 の עֹבְך֎ים、 文4 の א֞ךו֌ך、 文5 の בְ֌ךו֌ךְ、 文6 の כְתו֌ב֞ה はそれぞれ、 文2 の ד֌מֵי א֞ח֎יך֞、 文3 の אַתֶ֌ם、 文4 、文5 の אַת֞֌ה、 文6 の ה֮יא を䞻郚ずする述郚であり、文3 の הַי֌֌ׂשְׁב֎ים はその前の אֲחֵיכֶם を修食しおいる。その際、各分詞の性・数はそれぞれ盞手の性・数ず䞀臎しおいる。このように修食の働きを持ち、同じ語幹から耇数圢ず女性圢が芏則的に䜜られる、ずいう点で、分詞は圢容詞的である。これは、分詞が動詞から芏則的に掟生するこずに由来する。すなわち、動詞の衚す行為は、圢容詞の衚す性質・属性ず同じく、必ずその䞻䜓ずなる人なり物なりの存圚を前提ずするから、その人なり物なりを衚す被修食語を必芁ずするこずが倚いのである。 述郚ずしお機胜し易いのも同じ理由による。単独に名詞ずしお甚いられるこずに぀いおは、הַי֞֌שׁ֞ך《盎すぐき者》ず הַהׂלֵךְ《行く者》ずを比范せよ。分詞はさらに連語句を構成し、人称代名詞を接尟するこずができる。 䞀方分詞は、動詞ず違っお、行為が完了か未完了か、過去か未来かに぀いおの情報は含んでいないギリシア語等の分詞のような、珟圚・アオリスト・完了の察立は無い。胜動分詞はその䞻䜓が「 しおいる」たたは「 しようずしおいる」状態にあるこずを衚し、受動分詞は「 された」状態を衚す、ず蚀えよう。この点でも分詞は圢容詞ず同質である。すなわち、動詞が行為を䞻䜓の「動き」においお動的なものずしお衚珟するのに察し、分詞は行為をその䞻䜓の「状態」ずしお静的に把えるのである。
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聖曞ヘブラむ語入門/分詞(1)/語根 12.3 語根 名詞の型に぀いおは 4.5 にお簡単に述べた。䟋えば文1 の הׂלֵךְ は CōCēCC は子音を衚すずいう型に属し、文2 の ׊ׂעֲק֎ים、文3 の עֹבְך֎ים ず יׂשְׁב֎ים の単数圢׊ׂעֵק,עׂבֵך,יׂשֵׁבも同じ型である。この型に属する語は、基本圢胜動分詞ず呌ばれる文法的特城を共有しおいる基本圢に぀いおは、埌で動詞を孊ぶずきに詳しく述べる。分詞は動詞から掟生される名詞の䞀぀であるが、䟋えば英語の胜動珟圚分詞 going が動詞語幹 go に -ing を接尟しお䜜られるのに察し、ヘブラむ語では、䟋えば h-l-k のように原則ずしお䞉個の子音の䞍連続な列をなす語根ず CōCēC ずいう型を組み合わせお䜜るのである。語根や型を抜象するのは、それらが意味ず関係しおいるからである。 すでに孊んだ名詞を䟋にずれば、עֶ֫בֶד, מֶ֫לֶךְ, דֶ֌֫ךֶךְ, אֶ֫ךֶץ はいずれも、CéCeC ずいう型に属し、この型は圢容詞的な働きをしない名詞5.4 参照䟋えば ח֞כ֞ם《賢い、賢人》ず מֶ֫לֶךְ を比范せよを衚しおいる。 それでは語根の意味は少し先取りしお動詞も含めお、同じ語根を共有する語を調べお芋よう。 この巊右䞉察の語はそれぞれ הלך、׊עק、ישׁב ずいう圢を共有し、それず平行しお 《歩く》、《叫ぶ》、《坐る》ずいう意味を共有しおいる。すなわち הלך、׊עק、ישׁב ずいう語根がそれぞれ《歩く》、 《叫ぶ》、《坐る》ずいう意味ず結び぀いおいる、ず考えるこずができる。 このようにヘブラむ語の語根は蟞曞的意味個々の項目ごずに蚘憶されおいる意味をあらわす。䞀方、型は䞊述のように、胜動完了動詞ずか胜動分詞ずいった、文法的意味を衚す。 䞀般に名詞の型は生産的ではない。すなわち任意の型ず任意の語根を組み合わせさえすれば次々に名詞が䜜られおいく、ずいうわけではない。䟋えば ד֞֌ב֞ך《蚀葉》ずいう名詞は CāCāC ずいう型に属するが、この型を הלך、׊עק ずいう語根に適甚しお *ה־ל־ךְ, *׊֞ע֞ק ずいう名詞を随意に䜜るずいうこずはできない。逆に蚀えば、ある名詞の意味をその語根ず型ずの意味から十分に予枬するずいうこずはできない。これに反し、分詞は動詞語根さえ䞎えられれば随意に䜜るこずができる。埓っお䟋えば אשׁם《眪を犯す》ずいう語根を分詞に圓おはめお䜜った אֹשֵׁם が聖曞に珟れないのは、偶然にすぎない。こういうこずから、蟞曞ずくに Zorell, Baumgartner などの新しいものでは、䞀般の名詞は、たずい動詞ず語根を共有するものであっおも、独立の芋出し語ずしお扱われる䞀方、分詞は כ֌ׂהֵן《祭叞》のように語根を共有する語が無く完党に名詞ず化しおしたっおいる語は別ずしお、動詞語根の芋出しの䞋で凊理される。
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聖曞ヘブラむ語入門/前眮詞(1)/前眮詞、前眮詞句 10.4 前眮詞、前眮詞句 前眮詞は名詞句の前に眮かれお、その名詞句ず文䞭の他の名詞句たたは動詞句ずの意味的関係を衚す語である。 日本語の栌助詞ガ、ハ、ノ、ヲ、ニ、ヘ、ト、ペリ、カラ、デ等にほが該圓するが、ヘブラむ語では、既に芋たように、ガ、ハに圓たる圢匏はなく、ノは前眮詞で瀺される堎合もあるが、倚くは連語句によっお衚される。なお、いうたでもないこずだが、ヘブラむ語の前眮詞が日本語の栌助詞ず䞀察䞀に察応するわけではない。 前眮詞ずそれに支配された名詞句ずによっお構成された句を前眮詞ず呌ぶ。これは䟿宜的な名称であっお、名詞句が名詞ず同じ働きを持぀句であるようにしお前眮詞句党䜓が前眮詞ず同じ働きをするわけではない。文1 の לְיהוה 、 文2 の לְך־ 代名詞も名詞句に属する、文3 の בַ֌מ֎֌קְנֶה בַ֌כֶ֌֫סֶף ו֌בַז֞֌ה֞ב 、 文4 の בְ֌תוֹךְ הַג֞֌ן 、 文5 の מ֎בְ֌שׂ֞ך֎י 、 文6 の מ֎מֶ֌נ֎֌י はいずれも前眮詞句である。 前眮詞句は、文1 、 文3 、 文5 、 文6 では他の名詞句を修食し぀぀それず統合されお、もう䞀぀䞊䜍の名詞句を構成しおいる。 文2 、 文4 では前眮詞句が他の名詞句ず〈䞻―述〉の関係で統合されおいる。このような機胜は、既に孊んだように、名詞句の機胜そのものである。埓っお前眮詞句は名詞句の䞀皮であり、前眮詞は名詞の䞀皮だず芋るこずができる。ただし、これは性・数の暙識を持たず、連語圢ずしお甚いられる名詞であり、意味的には、䞊述のように、それ自䜓では存圚しない、関係抂念を衚す点が特城的である。䟋えば 文2 の לְ を仮に《所有》ずいう名詞ず考えるず、 כֹ֌חַ לְך־ ずいう文は《力は汝の所有》→《力は汝のもの》《力が汝にある》ずなり、 כֹ֌חַ לְך־ ずいう名詞句は《汝の所有なる力》《汝の力》ずなる。 聖曞ヘブラむ語における各前眮詞の意味を䞀矩的に定矩するこずはできない。 לְ を ニ ずしたように、䞀応それに近い日本語の助詞を匕き圓おるならば、 בְ֌ は「存圚の堎」を衚す ニ、 מ֮ן は「原点、出発点」を衚す ペリ、カラ ずいうこずになろう。
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聖曞ヘブラむ語入門/前眮詞(1)/前眮詞の圢 10.5 前眮詞の圢 10.5.1 לְ や בְ֌ のように䞀字で曞かれる前眮詞は、 冠詞の ה や接続詞の ו ず同じく、 その次に来る語ずの間を空けずに続けお曞かれ、 その母音が埌続の音の圱響を受ける。 次の課で孊ぶ前眮詞 ×›Ö°ÖŒ もこの点では同じである。すなわち、 10.5.1.1 冠詞 ה の前では、冠詞の h がその盎埌の母音= v) ず前眮詞の母音 (= v') ずに挟たれお消倱し、 そのため v' ず v ずが連続するので3.1 の芏則(2)に埓っお v'v は v ずなり、 結果ずしお冠詞の h を前眮詞の子音に眮き換えた圢になる。䟋えば *בְ֌הַד֞֌ב֞ך bəhaddābār→ *bəaddābār → baddābār בַ֌ד֞֌ב֞ך *לְה־א־ד־ם ləhā'ādām → *ləā'ādām → lā'ādām ל־א־ד־ם *כְ֌הֶע֞׀֞ך kəhe`āp̄ār → *kəe`āp̄ār → ke`āp̄ār כֶ֌ע֞׀֞ך 《塵の劂く》 *לְהַיְל֞ד֎ים ləhaylādÄ«m → laylādÄ«m לַיְל֞ד֎ים (4.4.1.3参照。) 10.5.1.2 盎埌にシェワヌを含む音節 Cə が続くず、CəCə → CiC (7.5.6) だから、前眮詞の母音は i になり名詞の最初の ə は消倱するすなわち、有音シェワヌが無音シェワヌに倉わる。䟋えば *לְבְך֎ית ləbərÄ«t → librÄ«t ל֎בְך֎ית《契玄に》。さらに名詞の語頭子音が y のずきは Cəyə → Ciy → Cī。䟋えば * בְ֌יְהו֌ד֞ה → ב֎֌יְהו֌ד֞ה → ב֎֌יהו֌ד֞ה bÄ«hÅ«dā 《ナダで》(6.5.(2)参照)。぀いでながら yəhÅ«dā の h も母音に挟たれおいるから実際には殆ど発音されず、yəhÅ«dā → yÅ«dā ずなる。ラテン語では Iuda で、我々もナダず蚀う。ただし我々が kawae を「川ぞ」ず曞くように、綎字には ה が残されおいる。 10.5.1.3 盎埌に耇合シェワヌの付いた喉音が来るず、וְ の堎合(6.5.(3))ず同じく耇合シェワヌの母音に同化される。䟋えば、 * בְ֌חֲלוֹם → בַ֌חֲלוֹם baឥalōm《倢に》 * כְ֌אֳנ֎י֞֌ה → כ֞֌אֳנ֎י֞֌ה ko'onÄ«yyā《船のように》 * לְאֱכֹל → לֶאֱכׂל le'ekōl《食べるのに》 ただし אֱלׂה֎ים の前では、* וְאֱלֹה֎ים が וֵאלֹה֎ים wēlōhÄ«m ずなる (6.5.(3))。 10.5.2 מ֮ן がこの圢で珟れるのは冠詞の前に限られ、マッケヌフ ÖŸ(3.2.2)で぀ないで曞かれる。䟋 מ֎ן֟הַמֶ֌֫לֶךְ min hammélek。 それ以倖では、min の語末の n が次の子音すなわち名詞の語頭子音に完党同化し、二重子音が生じる。ヘブラむ文字では מן の ן が消えお מ だけになるので、 לְ や בְ֌ ず同じく(10.5.1) 次の語を続けお曞かれ、その最初の字に匷ダゲシュが付く。 䟋えば * מ֎ן֟קוֹל min qōl → miqqōl מ֎ק֌וֹל 、* מ֎ן֟ד֞֌ב֞ך min dābār → middābār מ֎ד֞֌ב֞ל 。その際 miyyə → mÄ«- (10.5.1.2参照)。䟋 מ֎ן֟יְךו֌שׁ֞ל֎ַם → * מ֎יְ֌ךו֌שׁ֞ל֎ַם → מ֎יךו֌שׁ֞ל֎ַם mÄ«rūšalayim 10.5.2.1 既に芋たように、r および喉音は二重子音ずならない、したがっお ך、א、ה、ח、ע にはダゲシュは付かない (2.3) から、これらの音で始たる語の前に מ֮ן が来るずきは、 מֵ mē ずいう圢をずる。 䟋えば * מ֎ן֟ךׂאשׁ min rōš → *mirrōš → mērōš מֵךׂאשׁ 《頭から》、 מ֎ן֟עוֹל֞ם min `ōlām → * mi``ōlām → mē`ōlām מֵעוֹל֞ם 。 これは冠詞が、䟋えば * הַךֹ֌אשׁ ずなる代わりに ה֞ךֹאשׁ ずなった(4.4.1) のず、同じ珟象で、䞀般に代償延長ず呌ばれる。 ただし冠詞の前では、この芏則にしたがっお מֵהַמֶ֌֫לֶךְ ずなるこずも、あるいは䞊に述べたように מ֎ן֟הַמֶ֌֫לֶךְ ずなるこずも可胜。 10.5.3 前眮詞は、䞊に述べたように、名詞句の連語圢の䞀皮であるから、人称代名詞の前に眮かれるずき、人称代名詞は接尟圢を取る(9.4参照)。ל、ב、מן、כ に人称代名詞の接尟した圢を䞋に掲げる。既に孊んだ名詞接尟圢 (9.4) ず比范しお、異同を確認せよ。名詞接尟圢からの類掚による刀定はできるはずである。מן、כ は耇数二・䞉人称以倖では מ֎מְ֌  מ֎מֶ֌נ mim(men)-、 כ֞֌מ֫וֹ kāmō- ずいう語幹を取っおおり、たた מן の単・䞉・男ず耇・䞀は偶然に同圢である。
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聖曞ヘブラむ語入門/前眮詞(1)/構文説明 10.3 構文解説 文1 の䞻郚は אַנְשֵׁי סְדֹם で、 ך֞ע֎ים 以䞋が述郚であるが、 その構造に぀いおは以䞋 3 通りの解釈が可胜である。 (1) לְיהוה 《ダハりェに察し》は חַט֞֌א֎ים だけを修食し、 מְאֹד は述郚党䜓を修食する。すなわち [ מְאֹד ] [( לְיהוה חַט֞֌א֎ים )וְ( ך֞ע֎ים )]。 (2) לְיהוה も מְאֹד もずもに חַט֞֌א֎ים だけを修食する。すなわち [(לְיהוה מְאֹד) חַט֞֌א֎ים]וְ [ך֞ע֎ים] (3) לְיהוה も מְאֹד もずもに ך֞ע֎ים וְחַט֞֌א֎ים を修食する。すなわち [לְיהוה מְאֹד] [ך֞ע֎ים וְחַט֞֌א֎ים] 協䌚蚳(創䞖蚘1313)等は第 2 の、䞊の蚳は第 3 の解釈にしたがうもの。 文2 は二぀節から成る節ずは文より小さく句より倧きい蚀語単䜍。このように文ず同じ圢をしおいるこずが倚いが、文の䞀郚をなしおいるため、文ず区別しお節ず呌ぶ。第䞀の節の䞻郚は אַת֞֌ה 、述郚は עַם ךַב である。 עַם は集合名詞個物―この堎合は人―の集合を衚す名詞であるから、 ךַב ずいう圢容はその構成芁玠に察するもの、すなわち《倚くの民族》ではなく《倚数の人々から成る民族》ずいうこず。《倚くの民族》は耇数圢 עַמ֎֌ים ךַב֎֌ים で衚される。第二の節は接続詞 וְ に導かれた埓属節で名詞句 כֹחַ ג֞֌דוֹל ず לְך־ ずから成る。 לְך־ は文1 に出た前眮詞 לְ に二人称男性単数接尟代名詞 ך־ が付いた圢。文1 の לְיהוה が修食句ずしお機胜しおいるのに察し、ここの לְך־ は述郚ずしお機胜しおいる。לְ の意味は日本語のニに近い。ただし לְ は前眮詞であるのに察し、ニは埌眮詞で、この点でもヘブラむ語ず日本語は察蹠的である。 文3 では前眮詞 בְ֌ ず名詞ずが結合した前眮詞句10.4参照が䞉぀䞊べられお、述郚の䞭心たる כ֞֌בֵד を修食しおいる。䟋えば英語などのように、同じ前眮詞の繰り返しを避けお最初の䞀぀だけで枈たすずいうこずは、ヘブラむ語ではしないのが原則である。これは連語句においお同じ連語が繰り返されるずいうこず7.4.2ず同類の芏則であっお、同栌関係にある二぀の名詞句においおも守られるこずがある。䟋えば 文4 は名詞句 ×¢Öµ×¥ הַחַי֎֌ים ず前眮詞句 בְ֌תוֹךְ הַג֞֌ן ずから成る。文2 におけるず同じく、名詞句ず前眮詞句が〈䞻―述〉の関係で統合された名詞文である前眮詞句に぀いおは 10.4参照。 文5 の䞻郚は指瀺詞 זאׁת 。この文だけでは分からないが、創䞖蚘2章の文脈では「女」を指しおいるから女性圢なのである。 הַ׀ַ֌֫עַם は時を衚す副詞で、 ב֞֌שׂ֞ך מ֎בְ֌שׂ֞ך֎י が述郚である。ここでは、前眮詞 מ֮ן ず בְ֌שׂ֞ך֎י ずが結合した前眮詞句が ב֞֌שׂ֞ך を修食しおいる。 文6 の䞻郚は אַת֞֌ה 、述郚は ׊ַד֎֌יק מ֎מֶ֌נ֎֌י 。 ׊ַד֎֌יק אַת֞֌ה 《きみは正しい》だけでも文ずしお成立するが、 ׊ַד֎֌יק はこの堎合盞察的な抂念を衚しおいるので、比范の基準ずしお מ֎מֶ֌נ֎֌י 《私より》を補っおいるのである。この מ֎מֶ֌נ֎֌י は文5 にあった前眮詞 מ֮ן に接尟人称代名詞の נ֮י 《私》が付いた圢であり、英語の than I に盞圓するわけだが、圢容詞の方は英語のように more や -er を付けたり、better のような「比范玚」に倉化するこずはない。぀いでながら最䞊玚ずいう文法範疇も、ヘブラむ語には無い。この点、ヘブラむ語は英語などより(מ֮ן)日本語に近い。 䟋
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聖曞ヘブラむ語入門/前眮詞(1)/ç·Žç¿’/解答 (1) 1. あなた様は私どもの䞭でむスラ゚ルの君です。 2. この預蚀者の蚀葉はその祭叞の蚀葉よりよい。 3. ダビデの息子アブサロムに矎しい効がいお、その名をタマルずいう。 4. たっすぐな人々には知恵は金銀より尊い。 5. 圌の父の家には奎隷がたくさん居る。 6. 私は圌らからずいぶん遠い所にいる。 7. 我ダハりェは汝に察し神である。 (2) א.חׇכ־ם ה֞עֶבֶד מֵהַמֶ֌לֶךְ ב. ל֮י בֵ֌ן ו֌בַת ג.בַ֌ג֞֌ן הַזֶ֌ה עֵ׊֎ים ךַב֎֌ים ד. קְטַנ֞֌ה א֎מ֎֌י מֵא֞ב֎י ה. קְשֵׁה֟עׂךֶף הַנַ֌עַך לְא֞ב֎יהו֌ ו. בְ֌בֵית הַמֶ֌לֶךְ אֲמ֞הוֹת י֞׀וֹת
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聖曞ヘブラむ語入門/前眮詞(2)/יֵשׁ אֵין 11.6 יֵשׁ אֵין יֵשׁ は「存圚」を意味する語で、述郚の働きをし、その䞻郚をなす名詞句によっお衚されたものが珟に存圚するこずを瀺す。しかし文法的にみお動詞ではなく、過去ずか未来ずいった時制の意味を含たず、発話の時点においお存圚するこずを蚀うだけだから、「ある、いる、存圚する」のように蚳する他はない。聖曞では䌚話ずか、䞀般的真理を述べる知恵文孊に倚く珟れるのも、そのためであろう。この点で、יֵשׁ を含たない名詞文、䟋えば 文2 が、過去の物語の文脈におかれおいればそれに䟝存しお、「 倧きな石があった」ず蚳さなければならないのずは、事情を異にする。 יֵשׁ に察し אֵין はその吊定、すなわち「非存圚」を意味する。יֵשׁ を אֵין に眮き換えるず、存圚の吊定を衚すわけである。 名詞文の述語ずしお機胜するが、䞀般の名詞のように性・数・定―䞍定に関しお倉化するこずはない。䟋えば יֵשׁ מֶ֫לֶךְ《ある䞀人の王がいる》 יֵשׁ בַ֌֫י֎ת《ある䞀軒の家がある》 יֵשׁ נַעֲך֞ה《䞀人の若い女がいる》 יֵשׁ מְל֞כ֎ים《䜕人かの王がいる》 יֵשׁ עֵ׊֎ים《䜕本か暹がある》 אֵין מֶ֫לֶךְ《䞀人の王もいない》 אֵין נ֞ש֎ׁים《女たちはいない》 א֞כֵן יֵשׁ יהוה בַ֌מ֞֌קוֹם הַזֶ֌ה《本圓にこの堎所にはダハりェが居絊う》 אֵין מֶ֫לֶךְ ל֞נו֌《我々には王が無い》 聖曞に אֵין は 800 回近く珟れるのに察し、יֵשׁ は 140 回しか珟れない。存圚するずいうこずは、מֶ֫לֶךְ ל֞נו֌《我々には王がある》のように יֵשׁ なしでも衚されるけれども、存圚しないずいうこずは אֵין 以倖に衚珟の方法が無いからである。
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聖曞ヘブラむ語入門/前眮詞(2)/前眮詞の説明 11.4 前眮詞の説明 文1 の前眮詞 אֶלは「方向」を衚し、我々の ヘ に近い。そしお ヘ が ニ ず殆ど同矩的であるように אֶל は 10.3 で孊んだ לְ ず意味の重なる郚分があるが、לְ ほど倚矩的ではない。לְ は、10.3 で芋た「所有」の意味からもうかがえるように、総じお察象この堎合、前眮詞の支配する名詞によっお衚されるものず䞻䜓この堎合、その前眮詞句ず結合された名詞句によっおあらわされるものずの密着関係を衚す。埓っお方向を衚す文脈名詞文では䞻䜓の衚す意味によっお刀断されるにおいおは、לְ がその察象を接近し埗る目暙ずしお捉えるのに察し、אֶל は察象ぞの志向性を意味する、ず考えられる。 文2、文3の前眮詞 עַל の基本的な意味は「䞊」であるが、英語の on のように、様々の掟生的意味においおも甚いられる。 文3の前眮詞 ×›Ö°ÖŒ はだいたい䞻䜓ず察象ずの「類䌌」を衚し、英語の前眮詞では as が䞀番これに近い、ず考えられる。 文4の前眮詞 עַדは、מ֎ןが原点・起点を衚すのに察し「到達点」を衚し、日本語の マデ が䞀番近い。מ֎ן ず組になっお「 から たで」を衚すずき、ここのように עַד の前に接続詞 וְ が眮かれるこずがあるが、これは矩務的ではない。䟋えば מ֎נֶ֌גֶב וְעַד֟בֵ֌ית֟אֵל 《ネゲブからべテルたで》 מ֎ן֟הַבֶ֌טֶן עַד֟יוֹם מוֹתוֹ 《母の胎から死の日たで》 מ֎נ֞֌ב֎יא וְעַד֟כ֌ׂהֵן 《預蚀者から祭叞に至るたで》 מ֎ט֌וֹב עַד֟ךַע 《善から悪たで→善も悪も》 文5の ע֎ם は、日本語の助詞のうちでは ト に䞀番近く、察象が䞻䜓の盞手であるこず「神我らず共に」「敵ずの戊い」、ひいおは同時性「トンネルを抜けるず 」たで衚す。しかし「 ず蚀う」のようには甚いられない。 文6の א֎ת֎֌י は אֶת に䞀人称単数代名詞が接尟した圢だが、אֶת は察象が䞻䜓のそばにいるずいう関係を衚すず考えられ、やはり ト に近いが、ע֎ם のような同時性の意味はない。 文7の תַ֌חַת は「䞋」で、独立においおも甚いられる名詞であるが、圧倒的に倚くの堎合、連語圢で他の名詞の前に眮かれ、前眮詞ずしお機胜しおいる。「代わり」を意味するこずもある。䟋えば זֶךַע אַחֵך תַ֌חַת הֶבֶל 《アベルの代わりの別の子皮》 文8の בֵ֌ין は「あいだ」ずいう名詞で、前眮詞ずしおは、倚くの堎合ここの䟋のように בֵ֌ין を繰り返しお וְ で結合される。だから盎蚳すれば「むスラ゚ルの間ずペリシテ人の間」ずいうこずになる。 以䞊に芋たように、ヘブラむ語の前眮詞が日本語の名詞で蚳されるずき、その連語的性栌は日本語蚳にもそのたた反映する。䟋えば בֶ֌ן ה֞א֎ישׁ 《その男の息子》 אֶת ה֞א֎ישׁ 《その男のそば》 しかし日本語の名詞句は栌助詞なしでは文䞭で機胜しないのが普通だから、この堎合 ニ や ヲ 等を添える必芁があるのに察し、ヘブラむ語にはそのような、いわば玔粋の、栌助詞は存圚しないのである。このこずは、䟋えば䟋文5で「この四十幎」ずいう名詞句がそのたたで副詞句の働きをするこずこの点は日本語も同じ、属栌関係が連語句で衚珟されるこず、そしお、〈䞻郚-述郚〉関係や、同栌関係が䜕ら衚面的な暙瀺なしに衚されるこずず、関連しおいるのである。䟋えば ד֞֌ו֎ד בֶ֌ן֟ה֞א֎ישׁ 《その男の息子ダビデ》たたは《その男の息子はがダビデだ》、 ד֞֌ו֎ד אֶת֟ה֞א֎ישׁ 《その男のそばのダビデ》たたは《その男のそばにダビデがいる》。
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11.5 接尟人称代名詞の付いた圢 この衚を、名詞に接尟する人称代名詞に぀いおの 9.4.1 の蚘述ず照合するず、䟋えば次のこずが分かるここでは接尟人称代名詞を接尟蟞ず略称する。 (1) ע֎ם、אֶת の党接尟蟞ず בֵ֌ין の単数接尟蟞は Ⅰ類、すなわち単数名詞に付く接尟蟞である。 (2) ע֎ם の語幹は ע֎מ֌ `imm- 6.4.2、אֶת の語幹は א֎ת֌ 'itt- だから、これらは אֵם《母》、לֵב《心》ず同型の名詞で、אֶת は אֵת の連語圢である。 (3) בֵ֌ין の耇数接尟蟞ず אֶל、עַל、עַד、תַ֌חַת の党接尟蟞はⅡ類、すなわち耇数名詞に付く接尟蟞である。 (4) 埓っお、これらの前眮詞に接尟蟞が付いた圢は実は *בֵ֌ינ֎ים、*אֵל֎ים、*ע֞ל֎ים、*ע֞ד֎ים、*תַ֌חְת֎֌ים ずいう耇数名詞に接尟蟞が付いた圢である。実際、これらから導きだされる耇数連語圢のうち、אֱלֵי、עֲלֵי、עֲדֵי ずいう圢は、䞻に詩文に、それぞれ אֶל、עַל、עַד ず同じ意味を担っお甚いられおいる。これらの耇数独立圢から אֵל、ע֞ל、ע֞ד ずいう単数独立圢が再構されるが、אֶל、עַל、עַד はそれらの連語圢である。תַ֌חַת に぀いおは「セゎヌル名詞」の項で述べる。 二文字以䞊で曞かれる前眮詞は次の語ずの間を空けお曞かれ、䞉字から成る 、 以倖はマッケヌフで連結されるのが普通であるが、その際、語圢に倉化を受けるこずはない。
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聖曞ヘブラむ語入門/前眮詞(2)/構文説明 11.3 構文説明 ここでは先ず前課の文1に぀いお詊みたように、括匧を甚いお各文の構文を図瀺しおみよう 1. [(אֱלׂהֵ֫נו֌ יהוה)אֶל֟]P [עֵינֵ֫ינו֌]S 2. [גְ֌דׂל֞ה אֶ֫בֶן]S [(הבְ֌אֵך ×€ÖŽÖŒ) עַל]P 3. [(א־ד־ם כְ֌מַךְאֵה) דְ֌מו֌ת]S [( דְ֌מו֌ת הַכ֎֌סֵ֌א) עַל]P 4. [אֵל]P [אַת֞֌ה]S [(עוׂל֞ם עַד)וְ (מֵעוֹל֞ם)]A 5. [ע֎מְ֌ך֞]P [ יהוה אֱלׂהֶ֫יך֞]S [(אַךְב֞֌ע֎ים שׁ֞נ֞ה)זֶה]A 6. [(בְ֌נֵי֟חַ֫י֎ל) (חֲמ֎ש֎֌ׁים א֎ישׁ)]S [(א֎ת֎֌י) יֵשׁ]P 7. [תַ֌חַת הַשֶ֌ׁ֫מֶשׁ]A [כ֞֌ל֟ח֞ד֞שׁ]S [אֵין]P 8. [( יְמֵי שׁ֞ו֌ל) כ֌ׂל]A [(בֵ֌ין י֎שְׂך֞אֵל ו֌בֵין ׀ְ֌ל֎שְׁת֎֌ים) הַמ֎֌לְח֞מ֞ה]S [×—Ö²×–Öž×§Öž×”]P この図で同皮類の括匧にくくられおいるものは䜕らかの句―ここでは名詞句たたは前眮詞句―をなし、括匧の右の蚘号は句の機胜を瀺すS:䞻郚、P:述郚、A:副詞句。副詞句はもちろん述郚の䞭にふくたれおいるのであるが、ここでは䟿宜䞊こうした。
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聖曞ヘブラむ語入門/前眮詞(2)/ç·Žç¿’/解答 解答 (1) א. この蚀葉はたいぞん君に近く、君の口ず心ずにある。 ב. ダハりェはすべおの神々の䞊にいたす倧王である。 ג. そしおダハりェの栄光のさたはむスラ゚ル人には火山の噎火のように芋える。むスラ゚ルの息子たちの目に山頂の火のようである。 ד. この人たちは私たちず䞀緒に居お平穏です。 ה. これが私ず君たちずの契玄の印である。 ו. 私どもには幎老いた父ず幌い匟がいたす。 ז. パンも氎もない、この地の飢逓がひどいからだ。 ח. 神われらず共にいたす。 (2) 1.ל֮י אֵין כֶ֌סֶף וְאֵין ז־ה־ב 2.ע֎מֶ֌ך֞ דְבַך ה֞אֱלה֎ׁים 3.הַט֞֌א֎ים כ֞֌ל אֲנ֞ש֎ׁים לֵאלה֎ׁים מֵא֎ישׁ וְעַד֟א֎ש֞֌ׁה 4.אֵין נ־ב֮ין כְ֌מׂשֶׁה בְ֌י֎שׂך֞אֵל 5.ק־׹וׂב ל֞נו֌ ה֞אֱלה֎ׁים בְ֌יוׂם ש־׹־ה
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聖曞ヘブラむ語入門/名詞文・䞻述統合・冠詞・名詞の型/名詞の型 4.5 名詞の型 ヘブラむ語の固有名詞以倖の名詞語幹性・数を衚す接尟蟞を陀いた郚分は殆どすべお二音節以䞋の長さで䞀音節語の倚くは閉音節である 4.2の単語のうち אֱלה֎ׁים だけが䞉音節語であるがこれは אֱלוֹהַ֌ 《神》 に男性耇数接尟蟞が付いた圢であるから䟋倖ではない 単語の圢は、いうたでもなく音節構造の芏則3.1 に埓っお結合された子音ず母音ずでできおいるが、その語幹においお各子音の間に劂䜕なる母音が劂䜕なる順序で配列されおいるか、によっお倧䜓その単語の型がきたる。単語の型が意味ずの関連においお最も芏則的な䜓系を瀺すのは動詞の堎合であるが、名詞に぀いおもいく぀かの型を抜出するこずができる。たずえば4.2の単語は、その型に埓っお、次のように分類されるC は子音を衚す (1)CōC טוֹב ṭōជ קוֹל qōl (2)CāCāC דׇ֌בׇך dāᾇār ח־כ־ם ឥā឵ām א־דׇם 'ādām אׇ׀ׇך 'āp̄ār (3)CéCeC מֶ֫לֶךְ mélek (4)CāCōC גׇ֌דוֹל gādōl これらは名詞の代衚的な型の䞀郚である。名詞の認定は、型によっお行うこずができる。
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聖曞ヘブラむ語入門/名詞文・䞻述統合・冠詞・名詞の型/ç·Žç¿’ 4.7 ç·Žç¿’ (解答) (1) 日本語に蚳せ .א. חׇכׇם הׇעֶ֫בֶד .ב. וְהַזׇ֌הׇב טוֹב .ג. קׇטוֹן הַבַ֌֫י֎ת .ד. הַנַ֌֫עַך הַמֶ֌֫לֶךְ .ה. גׇדוֹל הַנׇ֌הׇך (2)ヘブラむ語に蚳せ 1. その家は良い。 2. その少幎は賢い。 3その蚀葉は金だ。 4. そしおその王は倧きい。 5. その河は小さい。 4.7 ç·Žç¿’ (解答) (1) 日本語に蚳せ .א. חׇכׇם הׇעֶ֫בֶד .ב. וְהַזׇ֌הׇב טוֹב .ג. קׇטוֹן הַבַ֌֫י֎ת .ד. הַנַ֌֫עַך הַמֶ֌֫לֶךְ .ה. גׇדוֹל הַנׇ֌הׇך (2)ヘブラむ語に蚳せ 1. その家は良い。 2. その少幎は賢い。 3その蚀葉は金だ。 4. そしおその王は倧きい。 5. その河は小さい。
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聖曞ヘブラむ語入門/名詞文・䞻述統合・冠詞・名詞の型/ç·Žç¿’/解答 (1) א.その奎隷は賢い。 ב.そしおその金は良い。 ג.その家は小さい。 ד.その少幎こそ王である。 ה.その河は倧きい。 (2) 1. טוֹב הַבַ֌֫י֎ת 2. חׇכׇם הַנַ֌֫עַך 3. זׇהׇב הַדׇ֌בׇך 4. וְהַמֶ֌֫לֶךְ גׇ֌דוֹל 5. קׇטוֹן הַנׇ֌הׇך (1) א.その奎隷は賢い。 ב.そしおその金は良い。 ג.その家は小さい。 ד.その少幎こそ王である。 ה.その河は倧きい。 (2) 1. טוֹב הַבַ֌֫י֎ת 2. חׇכׇם הַנַ֌֫עַך 3. זׇהׇב הַדׇ֌בׇך 4. וְהַמֶ֌֫לֶךְ גׇ֌דוֹל 5. קׇטוֹן הַנׇ֌הׇך
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聖曞ヘブラむ語入門/女性圢・圢容詞/名詞ず圢容詞 5.4. 名詞ず圢容詞 単語の型ず意味ずの関係で顕著なこずは、טוֹב《良い》、חׇכׇם《賢い》のような、意味の面からは圢容詞の郚類に入る単語が、4.5で芋たように、名詞䟋えば קוֹל《声》、דׇ֌בׇך《蚀葉》ず同じ型を取っおいるこずである。日本語では圢容詞は「掻甚」を行うなど名詞ずは圢の䞊からも区別されるのであるが、ヘブラむ語ではこのように圢態的には名詞ず区別されずもっずも CéCeC 型など、圢容詞には無い型もあるが、ナダダ人文法家も品詞を名詞、動詞、小蟞の䞉぀に分類し、圢容詞は名詞の䞋に分類したのであった。この講座でも、誀解の生じない限り、名詞句ず圢容詞句を特に区別しおいない。実際、意味的に圢容詞ず芋なし埗る語も、䟋えば חׇכׇם《賢い、賢人》のように、冠詞を぀けるこずなしに、我々の所謂名詞ずしおも甚いられる。 קׇטוֹן הַבַ֌֫י֎ת のような文も、《その家はちいさなものだ》ず考えれば、名詞・圢容詞の区別はヘブラむ語では本質的なものでないこずが分かるであろう。הַבַ֌֫י֎ת הַקׇ֌טוֹן のような修食郚も、《その家、すなわちその小さなもの》ず考えれば、定䞍定の䞀臎に぀いおも䞀぀の瀺唆が埗られよう。䞀方、圢容詞的意味を持った名詞は、ヘブラむ語の堎合でも、修食語ずしお機胜し易いずか、同じ語幹から男性圢も女性圢も䜜られるこずが倚い、ずいった特城を備えおいるこずはたしかである。そのような䞀矀の名詞を、䟿宜䞊圢容詞ず呌ぶこずもある。
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聖曞ヘブラむ語入門/女性圢・圢容詞/性 5.5. 性 性は日本語には無い文法範疇の䞀぀である4.3.1)。ヘブラむ語の名詞はすべお、テクストの䞭では、男性たたは女性の暙識を垯びお珟れる。ドむツ語やギリシア語ず違っお䞭性男性でも女性でもない性ずいうものは無い。敢えお「性」ず呌ぶのは、この文法䞊の区別が、 נַ֫עַך《若い男》― נַעֲךׇה《若い女》のように、人間を衚す名詞においお自然的な性別ず䞀臎するからである。圢態䞊は、男性圢のれロすなわち、䟋えばギリシア語の男性語尟-ος に芋られるような積極的な圢をずらないに察し、女性圢は -ā, -at, -et 等の接尟蟞によっお明瀺される。性ず数の暙識が垞に䞀぀に融合しおいるこずは䞊に述べた5.3)。ここに挙げた圢はすべお単数系である。明瀺的な女性接尟蟞を備えおいない名詞はすべお男性である、ずは限らない。たずえば ע֎יך《町》が女性名詞であるこずのように性が文法範疇だずいうのは、性が、䟋えば女性名詞の衚すものは女性的な性質を含んでいるずいったそういうこずもあるかも知れないが、それは別問題である、個々の単語だけの問題ではなく、二぀以䞊の語が統合される堎合に䞀臎呌応ずいう圢で必ず衚面化するこずだからである。女性圢でないにも拘らず女性扱いされる名詞は、 他に יׇד《手》、דֶ֌֫ךֶךְ《道》、עַ֫י֎ן《目》、אֹ֫זֶן《耳》、אֶ֫ךֶץ《地》、חֶ֫ךֶב《剣》、נֶ֫׀ֶשׁ《魂》、ךו֌חַ《霊》等がある。しかし我々のテクストでは、少数ながら、これらが男性扱いされおいる䟋もある。たた、自然的な性別ず文法的な性別は倧䜓䞀臎しおいるが、これもすべおの圢で明瀺されおいるずは限らない。䟋えば、 אׇב 《父》― אַם 《母》、 תַ֌֫י֎שׁ《雄山矊》― עַז《雌山矊》、 חֲמוֹך《雄ロバ》― אׇתוֹן《雌ロバ》、 אַ֫י֎ל《雄矊》― ךׇחֵל《雌矊》 語幹に -ā などの接尟蟞を付けお女性圢を䜜るずき、アクセント匷勢の眮かれる䜍眮が移動するため、それに䌎っお語幹の母音が倉化する語がある。その芏則は、耇数接尟蟞の付く時の芏則ず同じであるから、次の課でたずめお述べる。
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聖曞ヘブラむ語入門/女性圢・圢容詞/構文の説明 5.3 構文の説明 文1 は4.1の䟋文3の䞻郚 הַמֶ֌֫לֶךְ を女性名詞 המַ֌לְכׇ֌ה に倉えた文である。䞻郚の性が男性から女性に倉わったので、性・数䞀臎の芏則に埓っお、述郚の性も女性圢 חֲכׇמׇה に倉わっおいる。 女性圢であるこずは ה ׇ (-ā) ずいう接尟蟞が瀺しおいる。数は単数のたたで倉わらない。 ずいっおも、性の暙識ずは別に数の暙識があっお、これが倉わらない、ずいうこずではない。 性・数の暙識は垞に融合しおおり、分離するこずができない。䟋えば טוֹב ṭōជ (男性・単数 טוֹב֎ים ṭōជīm (男性・耇数) טוֹבׇה ṭōជā (女性・単数 טוֹבוֹת ṭōជōt (女性・耇数 のようである。 文2 は二぀の名詞文を接続詞 וְ で連結した文である。 וְ に導かれる埓属文ここでは、厳密には埓属節では、䞻・述の順序が逆になっおいる4.3.3)。 䞻郚の ה֞א֎ישׁ は男性、הׇא֎שׇ֌ׁה は女性であるから、述郚のそれぞれ䞀臎しお男性の עֶבֶד、 女性の אׇמׇה ずなっおいる。 文3 の䞻郚は הַבַ֌י֎ת 述郚は קׇטוֹן וְיׇ׀ֶה である。この述郚はこれたでの名詞句ず異なり、 二぀の名詞を接続詞 וְ で連結した句である。このように名詞句は、その名詞句の構造が蚱す限り、名詞を連結するこずによっお、いくらでも拡匵するこずができる。この方法で述郚を拡匵するずき、䞻郚ずの文法的䞀臎は各語ごずに守られる。すなわち文4 のように、䞻郚が女性名詞の ה֞ע֎יך に倉わるず述郚の名詞は二぀ずも女性圢に倉わる。 文5 では、 יׇ׀ֶה が述郚 הַבַ֌י֎ת הַקׇ֌טוֹן が䞻郚である。この第二の名詞句の䞭心は הַבַ֌י֎ת で、これを埌続の הַקׇ֌טוֹן が修食しおいる。それは הַקׇ֌טוֹן が הַבַ֌י֎ת ず性・数だけでなく、冠詞付きずいう点でも、䞀臎しおいるこずから、分かるのである。冠詞付きの名詞を固有名詞等ずずもに定、定でない名詞を䞍定ずいう。この הַבַ֌י֎ת ず הַקׇ֌טוֹן のように、被修食郚-修食郚ずしお統合された名詞句は、原則ずしお、性・数だけでなく、定䞍定に関しおも䞀臎する。䞭心ずなる名詞句が䞍定ならば、原則ずしお、修食郚も冠詞をずらない、䟋えば בַ֌י֎ת קׇטוֹן 《ある䞀軒の小さな家》。定䞍定は、このようにヘブラむ語の文法芏範のひず぀であるが、意味の面からは、既にに述べたように(4.3.2)、その指瀺察象が読者聞き手にずっお既知の事項旧情報であるか吊かを瀺す。 文6の䞻郚 ה֞ע֎יך הַקְ֌טַנ֞֌ה וְהַי֞֌׀֞ה では、הׇע֎יך が䞭心で、これを埌続の名詞句 הַקְ֌טַנ֞֌ה וְהַי֞֌׀֞ה が修食しおいる。この名詞句を文4ず比べるず文4の䞻郚・述郚が、この名詞句ではそれぞれ被修食郚・修食郚になっおいるこずが分かる。ただし、修食郚は被修食郚ず定䞍定に関しおも䞀臎しなければならないから、接続詞 וְ で連結された二぀の名詞が、それぞれ冠詞を取っおいる。この点を陀けば、同じ名詞句が文4では述郚ずしお、ここでは修食郚ずしお、機胜しおいるわけである。
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聖曞ヘブラむ語入門/接尟人称代名詞/指瀺詞 9.3 指瀺詞 聖曞ヘブラむ語の指瀺詞には、日本語のコレ《話し手に近い物》、゜レ《話し盞手に近い物》、アレ《䞡者に遠い物》のような察立も、たた英語の this - that のようないわゆる近称―遠称の察立もない。指す物の性・数によっお זֶה 男性・単数 ― זאׁת 女性・単数 ― אֵ֫לֶ֌ה 耇数 が区別されるだけであるこの他にも若干の異圢はある。 文1, 文3, 文8 では指瀺詞が名詞句を成しおいる。䞻語か述語かずいうこずは、これらの文がいずれも同定文であるため、決定できない。指瀺詞は圓然、定名詞に盞圓するからである。䟋えば、文1 は「私の契玄のしるしはこれだ」ずも蚳せる。䞀方文2 の指瀺詞 זֶה は、 נַעַך 《若者》が他の若者ではなく、話し手の指さしおいる若者であるこずを、瀺しおいる。このような堎合、指瀺詞は名詞の前に眮かれるこずもあるサム゚ル蚘䞊1755 では בֶ֌ן֟מ֎י֟זֶה הנַ֌֫עַך ずなっおいる。぀いでながら、この文脈では「あの若者は 」ず蚳すべきであろうが、埌に眮かれる䟋が倚い。その際、 ה֞א֎ישׁ הַזֶ֌ה 《こそ・あの男》 ה֞א֎ש֞֌ׁה הַז֌אׁת 《こそ・あの女》 הַיְל֞ד֎ים ה֞אֵ֫לֶ֌ה 《こそ・あの子䟛たち》 のように、指瀺詞ず名詞は性・数・定䞍定においお䞀臎する。すなわち<被修食郚―修食郚>の構造を取る。そしお ה֞אַנ֞ש֎ׁים הַיְשׁ֞ך֎ים וְהַ׊ַ֌ד֎֌יק֎ים ה֞אֵ֫לֶ֌ה 《こそ・あの盎く正しい男達》 のように修食郚の最埌に眮かれる。 - 9.3.1 指瀺詞ず人称代名詞の違い
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聖曞ヘブラむ語入門/接尟人称代名詞/指瀺詞/指瀺詞ず人称代名詞の違い 9.3.1 指瀺詞ず人称代名詞の違い 文6 の名詞句 הַי֌וֹם הַהו֌א 《その日》では、前の課で孊んだ人称代名詞 הו֌א が、文2 の指瀺詞 זֶה のように、その前の名詞を修食しおいる。このように䞉人称自立代名詞は、指瀺詞ず同じ働きをするように芋え、たた同じく「それ」ずか「これ」ず蚳されるため、人称代名詞ずしおだけでなく、指瀺詞ずしおも扱われるこずが倚い。ある人々は、 זֶה 、 זאׁת 、 אֵ֫לֶ֌ה は近称 (this, dies-) で、 הו֌א 、 ה֮יא 、 הֵם 、 הֵ֫נ֞֌ה は遠称 (that jen-) だ、ず蚀う。しかし前にのべたように(8.3.2)、䞉人称代名詞は、ある名詞句を受けおその「代」わりに甚いられる蚀語手段であり、埓っお䜕を指すかは文脈から明らかであるのに察し、指瀺詞は、物や人を盎接指さしながら甚いられるものであるから、それが䜕を指すかはその蚀語行為の堎に居合わせなければ分からないのである。我々のテクストでは、前埌の説明から、それが分かるこずが倚い。䟋えば䞊に匕甚した サム゚ル蚘䞊1755 では、この文の前に「サりルは、ダビデがかのペリシテ人にたち向かおうずしお出お行くのをみお、将軍ブネルに蚀った」ずある。䞀方、䟋えば創䞖蚘2633 などの「この日 הַי֌וֹם הַזֶ֌ה たで」の「この日」「今日」ずは䜕時なのか、この蚘事が曞かれた時点ずいうこずの他はわからない。指瀺詞ず䞉人称代名詞ずのこずのような違いを、次の文で確認されたい―「私が指瀺しおこれ( זֶה )はお前ず䞀緒に行くのだ、ず私がお前に蚀う者、その者( הו֌א )がお前ず䞀緒に行くのだ 」士垫蚘74)。
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聖曞ヘブラむ語入門/接尟人称代名詞/接尟人称代名詞 9.4 接尟人称代名詞 接尟人称代名詞の圢は、名詞、前眮詞等に接尟する堎合ず、動詞に接尟する堎合ずで、倚少の盞違はあるが、基本的には同じである。䞋に基本圢共時的に䜓系をなすものずしお再構した圢ず、実際に名詞語幹に接尟する圢ずを、䞊べお衚瀺する。 接尟圢は自立圢ず末尟郚分の同じものが倚く、このこずから、名詞の埌に眮かれおこれを限定した自立人称代名詞が、その語頭郚分を萜ずしお名詞に接合するに至った*דְ֌בַך אֲנ֎י→ד֌ב֞ך֎י)、ず掚定するこずができる。自立圢が䞻栌を衚すのに察し、名詞に付く接尟圢は、連語句における限定語ず同じく、属栌を衚す《私の蚀葉》。 人称代名詞は文法的に定である8.3.2から、接尟人称代名詞は冠詞ず同じく限定蟞であっお4.4 参照、これが接尟した名詞は、定名詞を限定語ずする連語句ず同じく、定ずしお扱われ7.3 参照、これを修食する圢容詞や指瀺詞は冠詞をずるけれども、これ自身に冠詞が付くこずはない。 䟋えば אֵשֶׁת הַמֶ֌לֶךְ הַי֞֌׀֞ה 《王の矎しい劻》の הַמֶ֌לֶךְ を代名詞化するず א֎שְׁת֌וֹ הַי֞֌׀֞ה 《圌の矎しい劻》ずなる。* ה֞א֎שְׁת֌וׂ は * ה֞אֵשֶׁת הַמֶ֌לֶךְ ず同様に非文法的である。 - 9.4.1 接尟人称代名詞による名詞の語圢倉化
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聖曞ヘブラむ語入門/接尟人称代名詞/接尟人称代名詞/接尟人称代名詞による名詞の語圢倉化 9.4.1 接尟人称代名詞による名詞の語圢倉化 接尟人称代名詞は、䟋によっお名詞語幹の音倉化を惹き起こすが、その際の芏則は、耇数接尟蟞が付く堎合のそれず同じである。ただし女性耇数接尟蟞 וֹת (-ōt) 以倖の性・数接尟蟞は、あらかじめ次のように倉圢ないし削陀される。 女性単数接尟蟞 -ā → -āt 䟋 ת֌וֹך֞ה 《埋法》→ ת֌וֹך֞ת (連語圢ず同じ 男性耇数接尟蟞 -Ä«m は削陀 䟋 דְ֌ב֞ך֎ים → דְ֌ב֞ך 、 ב֞֌נ֎ים → ב֞֌נ この埌、6.4 および 7.5.6 の音芏則が適甚される。すなわち、 (1)䞍倉化型䟋えば קוֹל (6.4.1)、 ב֞֌נ (6.4.1)、 ג֎֌ב֌וֹך (6.4.5)、 בְ֌ך֎ית (6.4.6)、 דְ֌ב֞ך (← דְ֌ב֞ך֎ים 、䞊蚘参照)(6.4.6)。 (2)倉化型䟋えば עַם → עַמ֌ (6.4.2)《民》、 ד֞֌ב֞ך → דְ֌ב֞ך (6.4.3)、 אֲד֞מ֞ה → אֲד֞מ֞ת → אֲדְמ֞ת (6.4.3)→ אַדְמ֞ת (7.5.6)《土地》、 אוֹיֵב → אוֹיְב (6.4.7)(= * אוֹיְבְ )→ אוֹי֎ב (7.5.6)、 שׂ֞דֶה → שׂ֞ד (6.4.8)《野》 (6.4.4) の芏則は適甚されない。この CV́CVC 型の、所謂セゎヌル名詞に぀いおは課を改めお孊ぶ。 このようにしお出来た䞀連の連語圢に、接尟人称代名詞が付く実際は、逆に接尟蟞が付いた結果、名詞の圢が倉わるのであるが。すなわち単数名詞には䞊の衚の I 類の、耇数名詞には II 類の接尟蟞が付き、その際、I 類の二人称耇数圢 (-kem, -ken)、II 類の二・䞉人称耇数圢 (-ēkem, -ēken, -ēhem, -ēhen) の前では 7.5 の芏則も適甚される。代衚的な名詞に぀いお、その結果を䞋に衚瀺する。 括匧でくくったのは、我々のテクストたる聖曞に䟋蚌されず、䞊の芏則に埓っお想定した圢。䟋蚌される圢のうち שׂדֵהו֌ は、䞊の芏則からは שׂ֞דוֹ が期埅されるもの。テクストには䞊の衚にない異圢䟋えば בְ֌נוֹתֵיהֶם の異圢 בְ֌נֹתׇם も珟れる。ずもあれ、この衚はモデルずしお芋お頂きたい。 䞊蚘の芏則から導き出せない「䞍芏則圢」を二、䞉挙げおおく。 א־ב 《父》、 א־ח 《兄匟》の単数は、第二子音以倖は党く同じ、 連אֲב֎י 、単 א־ב֮י 、 א־ב֮יך־ 、 א־ב֮יךְ 、 א־ב֮יו (および א֞ב֎יהו֌ )、 א־ב֮יה־ 、耇 א֞ב֎֫ינו֌ 、 אֲב֎יכֶם 、‥‥ אֲב֎יהֶם 、 א־ב の耇数は א֞בוֹת 、接尟蟞の付いた圢は ב֞֌נוֹת ず同じただし *אְ→אֲ)。 א־ח の耇数は接尟蟞が付くず、 אַחַי 、 אַחֶ֫יך֞ 、‥‥ אֶח֞יו ‥‥ אֲחֵיכֶם ずなる。 אֲחוֹת 《姉効》はこれが単数の圢で、I 類を取る。その耇数は同じ圢に II 類を接尟するただし極めお䞍芏則。反察に אֱלֹה֎ים は意味は単数でも圢に埓っお II 類を取る。 אֵם 《母》の語幹は א֎מ֌ imm-  חֵץ 《矢》、 לֵב 《心》、 אֵשׁ 《火》も同様。 同様にしお כֹ֌ל 《すべお》、 חֹק 《定め》の語幹は כֻ֌ל kull-、 ×—Ö»×§ÖŒ ឥuqq- ×¢Ö·×¥ 《朚》、 אֵל 《神》、 קוֹל 、 טוֹב は語幹も䞍倉。この皮の名詞の共時的䜓系に぀いおは埌述。
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聖曞ヘブラむ語入門/接尟人称代名詞/ç·Žç¿’ 9.6 ç·Žç¿’ 解答) (1)日本語に蚳せ א. יהוה הַ׊ַ֌ד֎֌יק וַאֲנ֎י וְעַמ֎֌י ה֞ךְשׁ֞ע֎ים ב. ה֮יא לֹא א֎שְׁת֎֌י וְא֞נֹכ֎י לֹא א֎ישׇׁה֌ ג. ו֌מ֎׊ְךַי֎ם א־ד־ם וְלֹא אֵל וְסו֌סֵיהֶם ב֞֌שׂ֞ך וְלֹא ךו֌חַ ד. ה֞א֎ישׁ הזֶ֌ה א־ב֮יך־ וְה֞א֎ש֞֌ׁה הַז֌אׁת ה֮יא א֎מְ֌ך֞ (2)ヘブラむ語に蚳せ 1. あれは私の劻の効だ。倧そう賢い。 2. あの倧きな銬は私の兄の銬です。 3. この若い女は誰の嚘か。それはあなたの婢女奎隷の嚘です。
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聖曞ヘブラむ語入門/暗誊2 語蚻 שְׁמַע は「聞く」ずいう意味の動詞の男性・二人称・単数の呜什圢。呜什の察象は ישךאל 、倚くの堎合このように埌眮される。 וְא֞הַבְת֞֌ は「愛する」ずいう動詞の男性・二人称・単数のワり完了圢。 אֵת は原則ずしお目的栌の定名詞句の前に眮かれる助詞。 בְ֌ はここでは「をもっお」ず蚳される前眮詞。 כ֞֌ל kol は כ֌וֹל 《すべお》の連語圢。 לֵב֞ב 《心》、 נֶ׀ֶשׁ ( נַ׀ְשׁ )《のど、魂、存圚》、 מְאֹד 名詞ずしおは《力》。 מְאֹדֶ֜ך֞ は ְ֟ך֞ の䌑止圢(3.2.3。 第二行目は 9.1の䟋文7 ず同じであるが、 蚳はわざず倉えおみた。性・数を等しくする四個の名詞を䞊べたこの衚珟は、その構文からしお様々な解釈が可胜である。 אֶח֞ד を יהוה に察する修食郚ずしお「唯䞀なるダハフェ」ず読むためには、原則的には ה֞אֶח֞ד ずなっおいなければならない。しかし יהוה האחד なる衚珟は聖曞に無く、 יהוה אחד も管芋の限りではれカリア149にあるのみ。 しかしこの文のような衚珟こそ論理孊的な䞻―述関係から把えるこずは䞀方的なのではないだろうか4.3.2参照。その意味で Martin Buber のドむツ語蚳1868改蚂)における ER unser Gott, ER Einer! (Buber は יהוה を垞に ER ず蚳するずいう蚳は瀺唆的である。
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聖曞ヘブラむ語入門/自立人称代名詞/ç·Žç¿’ 8.5 ç·Žç¿’ (解答 (1) 日本語に蚳せ א. בְ֌ךו֌כ֎ים אַתֶ֌ם בְ֌נֵי י֎שְׂך֞אֵל ב. אֲנ֎י יַהְוֶה ה֞אֱלֹה֎ים וְלֹא א֎ישׁ ג. מַלְאֲכֵי ה֞אֱלֹה֎ים הֵם ד. אֵם יְל־ד֮ים חֲכ֞מ֎ים ה֮יא ה. בַ֌ת֟שֶׁבַע ה֮יא אֵם שְׁלֹמֹה ו. מֹשֶׁה הו֌א עֶבֶד ה֞אֱלֹה֎ים ז. אַת֞֌ה ה֞א֎ישׁ (2) ヘブラむ語に蚳せ 1. 圌女は小さな嚘だ。 2. その女はあなただ。 3. 私は塵だ、人でない。 4. お前はその男の息子ではない。 この「聖曞ヘブラむ語入門」で、䟋文や緎習問題ずしお挙げた文は、聖曞に頻繁に珟れる単語を、ヘブラむ語聖曞から垰玍された文法に埓っお組み合わせたものであっお、そのたたの圢では聖曞に芋出されないものもある。たた、聖曞からの匕甚も、説明䞊必芁な堎合は別ずしお、あえお出兞を明蚘しない。